■有機フッ素化合物PFAS(PFOA・PFOS)の汚染問題について
(問)東京多摩地域や沖縄の米軍基地周辺、また、吹田市に隣接する摂津市ダイキン工場周辺などで、有機フッ素化合物PFAS汚染の拡大が全国的に大問題となっている。その一種でもあるPFOS・PFOAは有毒で残留性も高く、わずかな量であっても、がんや低体重出産などの重大な健康被害を引き起こすと言われており、ストックホルム条約において、製造、使用が原則禁止をされている。 摂津市のダイキン工場周辺の安威川では、世界最悪レベルの汚染が明らかになり、地下水から環境省が定める暫定目標値50ナノ㌘の600倍のPFOAが検出され、隣接する吹田市としても影響が懸念をされる。
吹田市における河川や地下水、土壌や水道水等へのPFAS汚染の調査状況は。また、数値の高かった河川付近の土壌や地下水、農作物への影響を調査するべきではないか。
(答:環境部長)直近の本年8月に実施した測定結果では、5地点中3地点で、両物質の合計値で1㍑当たり50ナノ㌘の暫定指針値を超過をし、最大値合計値で81ナノ㌘で、指針値を超過している地点はあるものの、それぞれの地点の濃度は横ばい傾向。水質汚濁防止法対象事業所への聞き取り調査の結果、PFOA及びPFOSを使用している事業所はなかった。PFASによる健康影響や農作物への影響については、いまだ確定的な知見がなく、国の専門家会議において議論されている内容を注視をし、最新の知見を得るとともに、国、府及び近隣自治体とも連携を図り、市民の安全確保に努めていく。
(答:水道部長)定期検査の結果、PFOS及びPFOAの合算値は、国が定める暫定目標値である1㍑当たり50ナノ㌘に対し、原水の最大値は16ナノ㌘。管末給水栓水の最大値は11ナノ㌘と、いずれも目標値を大きく下回っており、上昇傾向も見られていない。
(意見)PFASによる健康影響や農作物の影響等について、確定的な知見がないというが、国際的に見て、日本の政府の対策は大幅に遅れている。アメリカの環境保護庁は、最新の科学的見地を踏まえ、PFOS、PFOAの合計で1㍑当たり70ナノ㌘だった飲料水規制値を、4ナノ㌘にと大幅に厳しい規制値案を公表し、年内にも最終決定する予定で、EUはさらに厳しい規制を設けている。
大阪では、民間の医療団体が小泉京大名誉教授を顧問として、10月から千人規模程度の血液検査等の調査を行い、吹田市民も参加する予定。国や府の動向だけでなく、こうした先駆的に調査をしている専門家や団体と意見交換し、今後の対策についてアドバイスをもらうことも必要である。
■中学校部活動指導員の外部委託について
(問)教員の部活動の負担の解消は急務であり教員外の人々が、顧問の役割を果たすことは有力な方向だと考えるが、同時に、その実施には経済的負担をはじめ、様々な課題があることが、日本共産党が行った全国的なアンケートにおいても明らかになった。地域移行等、外部委託による部費の問題では、アンケートからは、値上げしても良いという回答がしてほしくないを上回ったものの「月に1000円程度ぐらいしか難しい、それを超えたらやめさせるかも」など、経済的理由で部活動から切り離される子どもたちが少なからず出ることがうかがえた。部活動は公的に保障されるべきで、負担増は見過ごせない問題。市の見解は。
(答:教育監)今回、外部委託をする五校五つの部活動については、現在の部活動と同じく、費用負担は実費のみと想定している。今後、外部委託の検証を行いつつ、慎重に議論されるべきものと考えている。
(問)指導者について、アンケートには、部内の人間関係の悩みが少なからず書き込まれており、部活動の指導者には、競技種目等の専門性だけでなく、生徒の状況への理解も求められている。さらに、指導者、教員、外部指導者とも、セクハラや暴言、強圧的な指導への訴えも書かれていた。中学生誰もが加われる自発的で、自治的な活動であるはずなのに、強制や勝利至上主義などによる様々なゆがみが生じている。どんな制度のもとでも、指導者のセクハラ、暴言等を根絶する課題は切実。市の見解を求める。
(答:教育監)現在、教員や外部指導者等は生徒の心身の健康管理、事故防止及び体罰、ハラスメントの根絶を徹底し、適切な指導を行っている。今後の外部委託についても、専門的で適切な指導者の確保、配置、研修を行い、生徒にとって安心、安全で魅力ある部活動の仕組みの構築を目指していく。
※その他、吹一地区公民館の移転建替について質問しました。