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団ニュース

◎介護保険条例の一部改正                「介護保険料の値上げは容認できない」

 本議案は、2024年度4月1日から開始する第9期介護保険事業計画に基づき、第1号被保険者の保険料基準額を現行の月額5,980円を6,280円に改定しようとするものです。
 介護保険制度は、高齢者が社会の一員として尊重され、加齢に伴う心身の変化、疾病等により要介護状態となっても、一人ひとりのニーズに応じた多様なサービスを提供し、充実した生活が送れることを目指し、創設されました。もって国民の健康医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的にしています。
 制度が始まった2000年第1期の保険料基準額3,006円と比べると来期は6,280円で2倍以上になっています。65歳以上の人口は当時44,885人でしたが、2024年は91,708人と推計されています。高齢化に伴い、介護給付費が増大していくことは当然のことです。今の制度では介護サービスの利用が増えたり、介護労働者の労働条件を改善すれば保険料も上がるという根本矛盾を抱えています。
 保険料引き上げか、受けたいサービスが受けられないなどの制度後退か、常に二者択一が迫られる矛盾をなくし、保険料負担を軽減することが求められます。介護保険制度は社会保障です。国に対し、国庫負担の増額を要望してください。
 吹田市は、第9期介護保険事業計画における保険料設定にあたり、30億円の基金をすべて取り崩し、所得階層区分を現行の19段階から20段階として、被保険者の保険料負担軽減に最大限努力されたことは認めます。しかしそれでも、所得階層第4段階以上のすべてで、保険料が引き上げとなり、物価高騰の続く今、さらに高齢者の負担を増大させることになる本条例改正案は承認することができません。
(賛成多数で可決。日本共産党は反対)