こどもの内心の自由を守れ! | 2023.9 市議会報告 140号より |
2023年3月9日に教育委員会が小・中学校に対し、こどもたちが君が代の歌詞を暗記しているかどうかの調査を実施していました。学校に対し、暗記している児童・生徒数を学年ごとに集計し、即日報告をさせていたとのこと。調査の目的や方法は特に示さなかったため、音楽の先生の聞き取りで概数を把握した学校がある一方、教室で子どもたちに挙手させ、確かめた学校もありました。
暗記調査は2012年以降、4回行われていました。自民党市議が、君が代を暗記している子どもが少ないことを問題視し、議会でとりあげたことにこたえるために行われたものです。
日本共産党はこう考えます
学習指導要領は大まかな基準であり、その指導要領も君が代の暗記までは求めておらず、調査の必要はありません。
君が代は、大日本帝国憲法下において、天皇主権を象徴して用いられた歴史的経緯があるため、様々な感情があります。君が代をどのように捉えるかは、憲法第19条において思想良心の自由として保護されるべきものです。
教育基本法第16条において、公権力によって、特定の意見のみを享受することを強制されないという教育の自由、独立性が保障されています。形式は調査であっても、学校現場におけるこどもへの指導につながるものと教育委員会は認識すべきです。
思想良心の自由は、心の中で何を考えても自由だということにとどまらず、それを明らかにしないことも含まれます。暗記しているかどうか明らかにさせる調査は、その点において憲法違反のおそれがあります。
教育長は「子どもたちの内心に迫るような内容については慎重に対応するべきである」と答弁しました。