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10号(2023.10.5)

不登校対策としてスクールソーシャルワーカーの常勤化と全校配置を
代表質問 玉井みき子

(問)2022年度不登校児童は、小学生315人、中学生486人、合計801人。1000人あたり小14・7人、中53・2人、平均34・0人。2020年から急増しており、要因の一番は無気力、不安が大部分を占めている。要因調査の分析を子どもの発達研究所に委託されているが、調査結果はどうだったか。また大阪府の不登校対策支援事業を使い、週14時間の校内教育支援員をモデル事業の活用をされているが効果はどうなっているのか。
(答:教育監)要因調査は現在分析中で、委託事業者から詳細な報告は届いていない。大阪府の不登校対策支援事業の効果は専任の構内教育支援員の配置で、構内に支援教室を開設し、児童1人ひとりの実態に応じた学習支援が可能になった。児童の生活習慣の改善や登校意欲の高まりが見られるなど効果が得られている。
(問)現在スクールソーシャルワーカーは、中学ブロックで週に20時間の配置。常勤化し「教職員とは違う目線で子どもを見立てる専門職」として位置づけることが必要。常勤化し、学校にも教室以外に場所ができ、こどもも大人も相談できる。いかないといけない場所でなく、いってみようと思えるところが学校の中にできる。大半が非正規であるがゆえ、男性のなり手が少ないと指摘されている。「大学の教え子にSSWになりたいという男子学生は多くいるが、非正規にはなりたがらない。親や教員に反対される」とのこと。SSWを学校職員の定数内に入れ、予算が必要。来年度に向け具体的な検討はされているのか。
(答:教育監)問題が顕在化、重篤化する前の予防的な支援を十分に実施するため、教職員が専門知見を有するスクールソーシャルワーカーなど日常的に相談できる機会を確保し連携の強化につながる人員体制の構築が必要と考えている。専門職を長期的、安定的に確保するため、常勤化をはじめ、働きやすい環境を整えることは有効な手段。十分な支援体制の確保に向けて検討し、調整ができ次第、体制の充実に向けた手続きを進めていきたい。
(意見)こどもたちのためにも早急に必要な調整をし、必要な配置ができるようにしていただきたい。

■こどもたちへの君が代暗記調査は今後やめよ
(問)7月定例会の質疑の中で「教育委員の意見を聞く」と言われていたが、この間、教育委員に報告し、意見は聞いたのか。
(答:教育監)8月の教育委員会会議で、過去の経過を含め報告した。「各校への説明に丁寧さを欠いていたのではないか」「アンテナを高くし社会的影響を及ぼすことを考えなければならない」「今後、必要に応じて教育委員にもそうだんしてもらいたい」と教育委員から意見があった。
(問)学習指導要領は君が代の「暗記」を要求するものとはなっていない。たとえば小学校学習指導要領の「音楽」では、国歌について「国歌『君が代』は、いずれの学年においても歌えるよう指導すること」と記され、学習指導要領解説はこれをうけて、「指導に当たっては、低学年では上級生が歌うのを聴いたり、楽器の演奏やCD等による演奏を聴いたりしながら親しみをもつようにし、みんなと一緒に歌えるようにすること、中学年では歌詞や楽譜を見て覚えて歌えるようにすること、高学年では国歌の大切さを理解するとともに、歌詞や旋律を正しく歌えるようにする」ことを指導計画の際の配慮事項として挙げているにすぎない。学習指導要領や、これ以上に現場の教員に影響を与えている学習指導要領解説でも、学校で君が代を暗記することはそもそも要求されていない。にもかかわらず、「把握することが必要」とは、どういう理由か。
(答:教育監)令和5年3月の文教市民分科会での質疑で、学習指導要領にある「国歌『君が代』はいずれの学年においても歌えるよう指導すること」とあることから覚えていることを問うような実態把握を実施した。
(問)今後について、こどもへの調査については、「必要ない」という認識だということか。
(答:教育監)本事案に関する質疑がされた場合は、学習指導要領に基づいた指導の有無についての確認はするが、児童生徒に対し暗記しているかどうかの実態把握は考えていない。

■市民サービスコーナー廃止は見直しを
(問)サービスコーナーの廃止について、パブリックコメントは、なぜ実施されていないのか。
(答:市民部長)平成29年度に、市民サービスコーナー見直し計画を策定のときにパブリックコメントを実施した。
(問)パブリックコメントをとったのは「サービスコーナーの見直し計画」だった。その計画に『廃止』と書いてたというが、マイナンバーカードの普及の状況も、コンビニの数など条件がも違う。いま現在でも、まだカードを持ってない人もいる。『廃止』について、どう思うかパブリックコメントを取り直す、「コンビニ交付が一般的」とかいう理由について、根拠をしめすためにも、パブリックコメントから行うべき。
(答:市民部長)パブリックコメントは、平成29年度に実施済で、質問にも答え、説明責任を果たしている。
(問)サービスコーナー廃止のための撤去費用の予算の提案理由とされたことの中に「コンビニ交付が増えた」とされていましたが、コンビニの数がそもそも多く、空いている時間も確実に長いのだから当然。比較的コンビニの多い、駅前のさんくすや、江坂、北千里でも一定数のサービスコーナーを利用する人には「職員がいる」「対面で対応してもらえる」という安心感がある。マイナンバーカードを作ったのは、ポイントをもらうためだけの人もいる。コンビニで機械の操作ができない人もいるし、近くのコンビニはその機械がないところもある。また、機械の操作をだれでも教えてくれるものではなく、便利さはあっても安心があるわけではない。「人に話して、手続きできる」ことで安心できる人もいる。また証明書の交付だけでなく、比較的ベテランの再任用の職員の方がおり、行政の手続きのことなど少し聞けば丁寧に対応してもらえることもある。安易な廃止は見直すべきであり、急いで廃止をしなければならない理由は何かあるのか。
(答:市民部長)マイナンバーカードの急速な普及で、コンビニ交付が増えた。コンビニの利用が、定着している。
(意見)一定数の利用があるサービスコーナーでは、意見の聞き取りをするとか、利用者の声を聞いてみるとか必要。今年の年末で廃止と伝えてみたら、高齢の方より、現役世代の人が「わりと利用してるので困る」と話してくれた。もう少し検討が必要。
※その他、●保育士の配置基準と保育士確保を、●女性支援法に基づく計画と女性相談支援員の配置を、●感染が広がっているコロナの対策の充実を、について質問しました。

10号(2023.10.5)

山五小の統合スケジュールは白紙にし、子どもたちや保護者へ丁寧な説明と意見を十分に聞け
個人質問 ますだ洋平

(問)8月16日の教育委員会議で山田第五小学校が山田第三小学校に2025年4月に統合する学校規模適正化(第二期)の方向性が確認された。その際、山田第三小学校が過小校規模校になることが理由に挙げられている。2021の年11月策定の学校規模適正化基本方針では触れられていない。いつ変更されたのか。また、2022年5月に実施されたアンケートや保護者への事前説明は、その前提となっていないのではないか。
(答:学校教育部長)当時、山田第三小学校は過小規模校となる推計結果ではなかったが、直近では過小規模校となる見込みであり統合による効果が高くなると考えている。
(問)保護者から、「2年後の統合スケジュールは理解できない」「意見する場が全くなかった」「西山田中学校区になることに動揺している」等の声が多数寄せられている。保護者への丁寧な説明と意見集約の機会はあったのか。
(答:学校教育部長)アンケートの結果がまさに意見集約の場であり、保護者説明会において基本方針に基づいて丁寧に説明する。
(問)保護者説明会では様々な懸念が出されている。スケジュールありきで進めてはならない。現在の統合時期は、いったん白紙にすべき。
(答:教育長)早期に取組む課題。様々な立場の方から広く意見をいただき検討を積み上げてきた。白紙に戻すことは考えていない。
(答:市長)学校の統廃合は、地域に摩擦を生み出すもの。誠意を持って対応する。

■北千里地区公民館について
(問)本年8月、北千里地区公民館長補佐はじめ企画運営委員11名中10名が辞職された。それはなぜか。
(答:地域教育部長)公民館利用者への対応、団体に関する情報提供の流れ等、旧施設からの変更について様々な意見が出始め運営が困難となり辞職に至った。
(問)これまでグループ活動で使用する部屋割りについて、緻密かつ柔軟に対応してこれた。指定管理後は対応が「温かくない」「これまでと違う公民館になった」「公民館が利用しづらい」と聞いている。安定したグループ活動のための調整業務ではなくただの部屋貸し対応となっていなか。
(答:地域教育部長)指定管理者の運営に対し従来の利用方法の違い等に不満を持っている方がいると認識している。指定管理者の重要な業務であり利用者ニーズに対応できるよう努めたい。
(問)企画運営委員の退職等により、文化祭の開催が危ぶまれた。指定管理者は、文化祭が円滑に開催できるよう、公民館長及び企画運営委員並びに文化祭実行委員会等と良好な関係を築き連携支援を行うことになっている。これが十分に行われいなかったのでは。
(答:地域教育部長)指定管理者の運営状況は、仕様に基づいた円滑な業務執行となるよう努めていると考えている。一方で一連に事態について、市として調整が及ばなかったと考えている。

■大阪府による大規模アリーナ等整備について
(問)大阪府は8/9、同事業の基本協定を7/26に事業予定者と締結したと発表した。私は7月24日に一般質問で同事業の進捗を確認したが、担当部は具体的な進展はないと答弁された。市も、基本協定の締結について8/9の発表で初めて知ったとのこと。周辺地域の住民にとって、大きな関心事になっていることは、当然大阪府もご存じのはず。なぜ市に対する情報提供がないのか。市長は、どのように受け止めているのか。
(答:市長)事業者等から受け取った情報を適宜お知らせするために適切な情報提供を大阪府、事業者に求める。
(要望)周辺住民の多くが共同住宅の整備について懸念している。周辺住民の生活への影響を認識いただき、丁寧な情報発信等を要望する。
※その他、教員の不祥事について、教育支援教室について質問しました。

9号(2023.9.14)

市民課窓口業務委託の調査、市民サービスコーナーの廃止は
市民サービス切り捨てで問題あり
9月定例会

9月13日に市議会本会議が開催され、R5年度一般会計補正予算、条例改正などが示されました。会期は、10月10日まで、その後、決算常任委員会が始まります。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程と党議員の質問日と順番》
9月
  13日(水)本会議(提案説明)
 20日(水)本会議(代表質問:A玉井みき子)
 21日(木)本会議(個人質問:A塩見みゆき・B村口くみ子)
 22日(金)本会議(個人質問:G山根たけと・Hますだ洋平・J竹村博之)
 25日(月)本会議(個人質問:D柿原まき)
      予算常任委員会・4常任委員会(提案説明、資料要求)
 26日(火)・27日(水・予備)
      財政総務常任委員会(質疑、討論・採決)
      文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)
      予算常任委員会財政総務分科会(質疑)
      予算常任委員会文教市民分科会(質疑)
 28日(木)・29日(金・予備)
      健康福祉常任委員会(質疑、討論・採決)
      建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)
      予算常任委員会健康福祉分科会(質疑)
      予算常任委員会建設環境分科会(質疑)
10月
 3日(火)予算常任委員会(討論・採決)
 10日(火)決算常任委員会(提案説明・資料要求など)
      本会議(討論・採決)

《主な議案内容》
■報告
@地方独立行政法人市立吹田市民病院令和4年度の業務実績に関する評価結果の報告について
など
■条例
@吹田市災害派遣手当等に関する条例の一部改正
新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部改正に伴う規定整備を行うものです。
A地方税法の一部改正に伴い、大規模修繕工事を行ったマンションに対する固定資産税の軽減措置等を定める市税条例の一部改正
(1)長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する固定資産税の減額割合を、2分の1とします。
(2)燃費基準に適合する軽自動車に係る種別割の税率の軽減措置を延長します。
(3)個人市民税における特定非常災害により生じた損失等の繰越控除期間を、5年に延長します。
B吹田市立老人デイサービスセンター条例の一部改正
令和6年4月1日から、千里山西デイサービスセンターを廃止。
C吹田市保健所事務手数料条例の一部改正
(1)旅館業を譲渡することについて市長の承認を受けたときは、旅館業の営業者の地位が承継されることとなることに伴い、当該承認の申請手数料を設定します。
(2)営業の譲渡により食品衛生法に基づく飲食店営業その他の生活衛生関係営業の営業者の地位が承継されることとなることに伴い、営業の譲渡に係る事務手数料の規定を整備します。
D吹田市旅館業法施行条例の一部改正
旅館業法の一部改正に伴う規定整備を行うものです。
E吹田市火災予防条例の一部改正
(1)蓄電池設備の位置、構造及び管理の基準を変更します。
(2)固体燃料を使用する厨房設備の離隔距離の基準を定めます。
■単行事件
@阪急千里山駅前東自転車駐車場自動管理システム等購入契約の締結について
A円山町1号橋拡幅改良工事請負契約の一部変更について
B吹田市立江坂大池小学校校舎及び吹田市立江坂大池留守家庭児童育成室増築工事(建築工事)請負契約の一部変更について
■R5年度一般会計補正予算(第5号)
@大阪・関西万博を契機としたスイスとの学術及び文化交流に係るイベント等実施費用 400万円
A市民課窓口業務の最適化に向けた業務分析等に係る検討支援業務委託料     846万5千円
Bコンビニエンスストア等の証明書発行件数増加に伴う市民サービスコーナー廃止による備品等撤去業務委託料
                                      225万7千円
Cインフレスライド条項に基づく請負代金額の変更に伴う建設工事費(土木庁舎・消防庁舎・教育センター)の追加
                                   1億5220万9千円
D中学校部活動運営業務委託事業者選定に係る学識経験者への謝礼金         2万4千円
E中学校給食事業                             1億77万9千円
(1)人件費や光熱費等の高騰に伴う給食調理等委託料の追加
(2)喫食率の上昇に伴うランチボックスの追加購入費用
など
〈債務負担行為〉
@市民課窓口業務最適化検討支援業務(R6年度〜R7年度)          2539万5千円
A中学校部活動運営業務(R5年度〜R7年度)               3877万6千円
B英語指導助手派遣業務(R5年度〜R8年度) 5億840万5千円(変更前41166万6千円)
派遣人数変更に伴う変更
■追加予定案件
〈報告〉
@令和4年度吹田市決算に係る地方公共団体の財政の健全化に関する法律における健全化判断比率等に関する報告について
〈認定〉
@令和4年度吹田市一般会計歳入歳出決算認定について
A令和4年度吹田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について
B令和4年度吹田市部落有財産特別会計歳入歳出決算認定について
C令和4年度吹田市勤労者福祉共済特別会計歳入歳出決算認定について
D令和4年度吹田市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について
E令和4年度吹田市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について
F令和4年度吹田市公共用地先行取得特別会計歳入歳出決算認定について
G令和4年度吹田市病院事業債管理特別会計歳入歳出決算認定について
H令和4年度吹田市母子父子寡婦福祉資金貸付特別会計歳入歳出決算認定について
※案件外
〈市会議案〉
@吹田市人権擁護委員の推薦に関する意見について

8号(2023.8.21)

7月議会日本共産党市会議員団の各論戦を紹介A
大阪維新の会・吹田が提案した意見書について賛成の立場から意見を述べました。

「経口中絶薬承認後の丁寧な運用と体制整備を求める意見書」に対する賛成意見

 意見書の内容にはおおむね賛成ですが、さらに改善すべき課題について述べます。

 経口中絶薬、飲み薬の中絶薬が国内で初めて承認されたことにより、従来の中絶手術よりも安全に中絶を行うことができるようになったことは大きな前進面です。
 しかしながら、その費用は、従来の中絶手術と同程度の10万円前後と想定されています。これまでも、高額な費用であることが原因で中絶のタイミングを逸した経験があると医師の一定割合が答えています。また、妊娠中の治療に伴う中絶は保険が適用されますが、それ以外は実費負担となっています。いくら安全な中絶方法ができても、高額な費用負担では、真に必要とする女性にはアクセスしづらく手が届きません。
 諸外国では、1000円程度の負担となっており、日本も同程度とすることが必要と考えます。
 リプロダクティブヘルス・ライツの確立も重要です。リプロダクティブヘルス・ライツとは、性と生殖における自己決定権です。その観点から、現在の法制度を見直すことが必要です。刑法では、女性の薬物等による中絶を自己堕胎罪とし懲役刑の対象です。また、母体保護法の配偶者同意要件により、妊娠や出産を継続するか否かを、自分以外の他者にゆだねなければならず、女性の自己決定権を奪われているからです。
 意見書案では、包括的性教育の実施を求めています。この20数年もの間、日本の公教育における性教育は大幅に後退しました。
 学習指導要領では、妊娠の経過は取り扱わない、つまり性交や避妊について教えない、いわゆる歯止め規定が盛りこまれました。性教育の委縮は、安倍晋三氏を座長に「自民党過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」が全国の性教育を調査し、科学に根差し人権を尊重する立場から行われてきた性教育実践を「過激な性教育」「性交教育」と事実をゆがめて政治問題化したことがその背景にあります。
 国連からは、「思春期の女子及び男子を対象にした、性と生殖に関する教育が学校の必修カリキュラムの一部として一貫して実施されることを確保すること」などの勧告を受けています。
 子どもたちは、正しい知識を得ることで、性交の意味や避妊の重要性を知り、ネット等で出回っている誤った性情報に対抗するリテラシーを身につけることができます。包括的性教育は、その名のとおり、第二次性徴や性交、妊娠だけを教えるものではなく、自分も相手も尊重し、生きていくことそのもの、またそのスキルを幼児期から発達段階に応じて学ぶことです。子どもたちを性暴力の被害者にも、無意識の加害者にもさせないことにつながります。そのような積極的意義を持つ包括的性教育が、この吹田でも取り組まれることを願い、本案に賛成します。
(全会一致で可決)

7号(2023.8.21)

7月議会日本共産党市会議員団の各論戦を紹介

一般会計補正予算についての賛成意見

 本案は、改選後初の補正予算案です。市長の選挙公約の一部が反映したものもあり、まず評価すべき内容について述べます。
●福祉施設等への応援金支給について
 物価高騰の影響が長引く中、福祉事業所へのアンケートで出された声や団体の要望に応え、わが党議員団も求めていた応援金を、再度支給することは評価できます。物価高騰は今後も続くと言われており、更なる支援や応援金の上積み等検討されるよう求めます。
●小学5年生から中学3年生までの、子どもの習い事費用の助成制度について
 所得の格差により学びや様々な経験の機会に差が生じることを解消するため、スポーツ、芸術、学習など、習い事の対象を広く設定されていることは評価できます。対象年齢の根拠は示されましたが、今後、年齢拡大を検討されるよう求めます。
●第2子分の保育料を、現行の半額から無償に
 子育て支援、負担軽減の観点から、さらに第1子分についての軽減策についても検討してください。
●岸部中(北)住宅跡地にことぶき保育園と岸一幼稚園を統合したこども園と片山・岸部地域の防災用備蓄倉庫の複合施設整備工事の設計業務について
 災害時、備蓄品の搬出や物資の搬入と、子どもたちの保育が同じ敷地内で行われる場合も想定されます。両施設の機能が安全にスムーズに行えるよう設計の段階で導線を分けるなど考慮してください。
 また、認定こども園の定数については、子ども・子育て支援事業計画により決定されることになりますが、保育需要、教育・保育量を十分に把握し、子ども園化したことにより入所できないということが起こらないようにしてください。
●防犯機能付き電話機等の購入助成について
 前回より補助額も増額がされ対象機器が増えています。より多くの人への支援となり少しでも被害を減らすことにつながるようわかりやすく周知するよう求めます。
●メイシアター和食レストラン「さつき」跡の改修、若手アーティストの育成事業について
 今回、さまざまな意見を聞かれ、若手アーティスト育成のためのスタート地点として、施設改修する予算が提案されています。市内各地で文化の取り組みが広がるよう、今回の事業を契機に、関係者の意見を聞き、対象を若手アーティストに限定するべきなのか、また他の施設との連携や実施場所の拡充が可能かどうか十分検討し、事業が発展するように期待します。

〈問題点及び改善すべき点〉
●放課後居場所事業・キッズスクエアを3年生に拡大することについて
 この4月から、4年生の待機児童の受け皿として、同事業が暫定的に実施されました。今回の予算提案は、来年度も一定数の待機児童が出る見込みとして、3年生にも対象を拡大し、9月の入室申請の時に希望を選択してもらうとしています。暫定的な事業という説明を覆し、育成室との連携、長期休暇中の過ごし方をはじめ、検討するべき課題が残されています。
 また保護者からは今回の対象拡大について、「通常、入室が決定するのは2月でありそこで待機児童になるかどうかわかる。9月の申し込みで希望調査するのは、もうあきらめているのか」といった声や、「キッズスクエアは、始まったばかり。安易に拡大するのではなく、根本的に解決してほしい」などの不安の声があります。また、利用する学童保育は通学区域で決まるため、待機がでるからといって、別のところを選択することができません。指導員不足についての根本的な解決をめざす方向性と計画を、責任をもって示すことが必要であり、市長の示した重点取組2023の「学童保育の待機児童ゼロ」につながるものと考えます。
●児童生徒の健康観察アプリ、いわゆるデイケンアプリの全校実施について
 昨年度、文科省委託事業でICTを用いたいじめ・不登校の未然防止事業がモデル校で実施されました。子どもたちは、登校するとまずタブレット等端末を取り出し、その日の自分の気分や心身の状況に近いマークを選び、相談希望なども入力できるようになっています。モデル校では、肯定的な意見だけであったと説明をされていますが、実際にはログインに時間がかかっていたり、最近入力していない子どもがいるという実態もあるようです。
 また、保護者からは、「こどもが不登校気味になっているが、デイケンは好きなマークで選んでいるだけ。こどもには、自分にあう先生とそうでない先生がいる。先生の負担を増やすことなく、こどもと向き合えるような体制に」という声もあります。同じ予算を使うなら、市独自で教職員を配置し、こどもの心のケアができる体制づくりをするべきです。アプリはあくまで補完的役割であり、必要な教職員の配置についても併せて検討することを強く求め、本予算案に賛成します。
(全会派一致で可決)

7号(2023.8.21)

国民健康保険及び後期高齢者医療の業務の一部、申請受付や郵便発送等の業務を民間事委託する補正予算への反対意見

〈問題点についての指摘〉
●一点目、窓口に来られた市民の様々なケースに対応ができるのか、また偽装請負につながる可能性がある
 受付業務は、加入・脱退に関する手続きですが、単に転入・転出によるものだけではなく国民健康保険、後期高齢者医療、前期高齢者医療等、加入される方の年齢、家族構成、所得、障害の有無、失業の理由など、その状況で適用される制度も異なります。失業の場合、その理由が病気によるもの、会社の倒産など事情は様々です。所得の急激な変化など、確認すべき項目の複雑なケースが多々あり、市民にとって最善の制度を活用できるように判断しなければなりません。
 また電話も含め窓口で最初から相談を切り出すとは限らず、話しを聞く内に経済的な問題やDV、外国人の在留資格の有無、住民票がないなどの状況が明らかになり、複雑な相談に発展することはあり得ます。生活支援の関係部署や機関につなぐことが必要な場合、これまでは職員同士、受付窓口と相談窓口が連携して対応してきましたが、受付業務の受託スタッフから直接、市の職員につなぐことは偽装請負になるため出来ません。しかし、業務の流れからすれば偽装請負の可能性が高くなる、そうならざるを得ないケースが十分考えられます。
 また申請受付での対応、判断によっては支援が必要なケースに気づかずに、問題解決を遅らせてしまうことにもなりかねません。
●2点目、個人情報の漏洩への懸念
 国民健康保険課は受診記録をはじめ様々な個人情報があり、漏洩の懸念があります。市は、委託事業者も秘密保持について職員と同様の責務を負うものになっていること、事業者の従事者に対し、守秘義務に関する誓約書の提出を求め、万が一、事故等が発生した場合、契約期間の終了後であっても市への報告義務を課すとしていますが、受託事業者の従事者は、短期に入れ替わっていくことが懸念されますし、繁忙期は他市で同様の業務をしていた人が応援に来ることもあり、多くの人が入れ替わり個人情報を扱うことになります。近年の尼崎市の事件など全国的にも委託事業者による個人情報の紛失が起こっており、その心配は拭えません。
●3点目、職員の知識や経験が蓄積されず、職員のスキルが低下することへの懸念
 職員が窓口対応することがかなり減ることが予測されます。市民が訪れる入り口である窓口は市民から話しを聞き、くらしの実態を把握する機会になります。また様々なケースに対応し、困難ケースでは、支援機関につなぐなど、知識や経験が必要になりますが、窓口対応経験のある職員が減れば、スキルの低下が懸念されます。今後、事業者側に、その知識等が蓄積されていくことで、仮に問題が発生してもノウハウが失われた直営では対応できないことにもなりかねません。
 また今回の委託に伴って、長期に働きつづけてこられ、複雑な業務を担い、その業務に精通した会計年度任用職員が雇い止めとなります。会計年度任用職員の確保も難しいから委託にすると言いながら、雇い止めをすることは説明がつきません。
 受託事業者の従事者についても派遣労働者として、低賃金で都合良く使い回していくような、労働者を大切にしないやり方を市が進めるべきではありません。

 最後に、業務を委託することで、市職員は、今まで十分でなかった滞納処分、徴収強化に努めるとの答弁がありました。国保加入者は非正規労働者や年金生活の高齢者の世帯が大半を占めています。加入者の貧困化が進む一方で保険料は高騰しています。全国的にも2022年6月現在の保険料滞納世帯は加入世帯の11・4%あり、市町村による財産差し押さえは28万7840件と増加傾向であることが厚生労働省の調べで明らかになりました。なけなしの預貯金や家財道具の差し押さえによって、国保世帯の貧困化に拍車をかけています。また「短期保険証」や「資格証明書」の交付による受診控えで症状が悪化するケースもあります。国民健康保険は社会保障です。吹田市が、さらなる貧困に突き落とす強権的な徴収強化はすべきではありません。

 以上、委託事業費は年々増え続ける計画であり、その一方で、市民サービスや職員のスキル低下につながる本予算案には反対します。
(反対少数により可決)

6号(2023.8.21)

放課後等デイサービスでの痛ましい事故、二度と起こさせないために
個人質問 山根たけと

(問)昨年12月、吹田市内の障がい者放課後等デイサービス施設に通っていた男子中学生が、送迎用の車から降りた後、行方が分からなくなり、1週間後、近くの川で亡くなるという痛ましい事故が起き、市は生徒の安全確保を怠ったとして、新規利用者の受入れを4月から3か月間、停止する処分を下した。
 子どもの命が失われ、保護者遺族の心痛は、計り知れない。保護者は施設に対して、公の場での説明会を実施し事実を明らかにし、この重大事故から学ぶことで、今後、より安心・安全なデイサービスにつながることを望んでいる。この間どのような対応を行ってきたのか。
(答:福祉指導監査担当理事)実地指導で確認した結果、指定基準に重大な違反があると疑うに足りる理由があるとして、監査に移行し、全従業者から事情聴取を行うなど詳しく調査した上で行政処分を行った。現在は、本市からの指摘を基に、事業者から提出された改善報告書に従い、改善状況を確認しているところであり、説明会についても早急に開催するよう指示している。
(問)放課後デイサービスは年々増えており、今回の事故をはじめ管理不足による事故や、不正請求などの問題が後を絶たないのが現状。市として、このような重大事故を二度と起こさないためにも、市独自で送迎のための人員確保補助や、事業所連絡会への参加を義務づけ、専門的な研修を行うなど、子どもたちの命に責任を持った施策の実施が必要ではないか。
(答:副市長)国の障害福祉サービス報酬や運営基準は、より安全な事業所運営に向けて改定が進んでおり市独自の補助制度は検討していない。今回の事案は、事業者側の重大な運営基準違反、これが原因であり、人の配置の問題ということではないという認識を持っており、切り離して考えるべき。市としては、各事業所への適切な指導や安全な運営を実施するための研修等の支援を行うことを第一に、必要に応じて国への改善要望を行いたいと考えている。
(意見)国の報酬改定が進んでいるというが、実際は改定が行われるたびに事業所の経営を圧迫し、事業費全体が引き下げられ人員の確保も厳しくなっているのが実情。当該事業者の問題だけに矮小化しその背景にある制度の問題点を別に考えるのではなく、市独自支援や施策の実施の再考を強く求める。
■その他の質問
・中の島公園再整備について、今までのワークショップや社会実験で出た市民の声をどう反映させていくのか、の質問では、作成した整備(案)を基に、秋から冬頃にかけて市民との意見交換会や社会実験を開催し、そこで出た意見をさらに反映し、具体的な整備内容としていく予定、と答えました。また、市長に対し重点取組みにも掲げている、誰もがスポーツを楽しめる環境、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりの整備について、中の島公園の再整備において障がい者、青年、子どもの居場所となる再整備を求め、提案として受取ると答弁しました。
・文化財だんじり保護への支援と、祭の安全開催のため旭町通商店街通行止めを市長も申入れを、との質問に対しては、昨年の調査をふまえ次年度の予算措置を行った、と答弁。通行止めについては警察の判断を尊重する立場だが、可能な部分について支援していく、と答えました。

6号(2023.8.21)

新芦屋地域の私道に関する諸問題の解決を
個人質問 塩見みゆき

(問)新芦屋下地域の一部には、私道所有者の許可が得られず道路舗装や補修ができない、水道管・ガス管の更新や下水道整備も進まずトイレはくみ取り等、未だに当たり前の暮らしが保障されていない状況が続いている。今年4月19日深夜、新芦屋下の私道上の井戸に車両がぶつかり、井戸を囲うコンクリート部分が破損する事故が起こった。この際、道路上の障害物となってきた井戸の対処について、市として解決するための協力が必要である。考えを聞く。
(答:土木部長)私道所有者が事故者との話し合いで決めるものと考える。警察とも状況等について情報共有し、連携して安全に注視する。
(問)トイレ水洗化普及状況について下水道部にお聞きします。市内全体の普及率と未整備戸数、その内新芦屋地域の未整備戸数をお示しください。協力を得て住宅敷地内に水洗化整備が完了した戸数について聞く。
(答:下水道部長)普及率99・9%、未整備箇所69軒、その内新芦屋地域35 軒。暫定的な住宅敷地内整備は9軒である。
(問)市長は「下水道未整備の特異的な状況は、私道を取得しない限り解決しない」との見解を示した。私道買収の件は引き続き努力せよ。所見を聞く。
(答:下水道部長)私道買収を視野に入れて協議を行っている。適正な土地価格との間に大きな開きがある。粘く強く協議を行い、未整備箇所の解消に努める。
■山田保育園廃園後の跡地活用について
(問)山田保育園は2025年4月に、南山田幼稚園と集約し認定こども園として開園する予定である。保育園廃園後の活用について、地元から要望書が提出された。吹田市公共施設の最適化計画では2031年から南地区公民館、高齢者いこいの間の建て替え及び大規模改修が予定になっている。南山田公民館と高齢者いこいの間は入り口まで行くにも急な階段をのぼらなくてならず、バリアフリーの観点からも改善を望む声が多くある。建て替え用地の確保としても視野に入れて検討されたい。活用について、市の検討過程で地元の意見や要望を聞き進めてほしいとする要望書に対するご所見を聞く。
(答:児童部長)市内部の意向調査を実施し、検討している。跡地活用について地域の関心の高さは認識している。公共施設最適化の考え方に基づき、地域のご意見も参考にして、方針を決定していく。
■聴覚障害者のグループホームの整備について
(問)障害者の暮らしの場の整備は吹田市としても課題のひとつです。整備に当たっては障害の特性を尊重した整備が求められている。
 聴覚障害者のグループホームは、手話でコミュニケーションが取れ、仲間と安心して暮らせる場が求められるが、府内には熊取町と大阪市の2か所しかない。
 現在、『北摂聴覚障害者センターほくほく』に通所している方の平均年齢は73歳で、グループホーム入所希望も多く整備が急がれている。他市では市所有の土地や建物を貸与し支援する制度がある。市の聴覚障害者グループホームの整備についての所見を聞く。
(答:福祉部長)市所有の土地や建物のグループホーム活用は考えていない。当該事業所と意見交換の場を設ける予定であり、利用できる制度を案内すると共に、聴覚障害者の方が高齢になっても安心して暮らし続けられるよう、どのような対応ができるか検討していく。
(問)グループホーム入所対象条件は、障がい福祉サービスに準ずるものとして、身体障害者手帳の交付や障害基礎年金の支給が含まれるが、知らない当事者や関係者がいる。周知せよ。
(答:福祉部長)窓口相談時の案内や相談支援事業所、障がい者相談支援センターへの情報提供、ホームページ掲載等、当事者への適切な周知に努める。

6号(2023.8.21)

LGBT理解増進法の慎重な運用を求める意見書について

※吹田党(参政党)が7月議会で提案した、国会に対する意見書について、日本共産党市会議員団が述べた、反対意見を紹介します。(賛成多数で可決)

 2019年の日本学術会議の論文にも示されているとおり、性別違和は「疾病」「障害」として扱われてきたものが、国際的な人権基準の発展の中で、性自認のありようを病気とみなす「病理モデル」から、本人の性自認のあり方を重視し尊重する「人権モデル」へ移行してきました。性自認は世界人権宣言や日本国憲法に定められた「個人の尊厳」に属するものとして尊重されるべきだというのが、今日の世界の流れです。つまり、LGBTQ+当事者に対する差別を禁止する法律は、社会の中で偏見や差別を受けているLGBTQ+当事者にとって、安心・安全に生活を送るために必要不可欠なものです。
 しかしながら、成立した法律は、本来はLGBTQ+当事者が今もなお受けている差別や困難を解消するためのものが、紆余曲折を経てLGBTQ+当事者への差別を助長し、より困難な状況を強いる恐れがある内容となっており、問題点があると考えます。
 本意見書案は、前段で同法の成立の過程が問題と指摘されているものの、「性犯罪の増加などによる女性の権利侵害、スポーツ界におけるジェンダー問題、そしてアイデンティティーの確立していない子どもの発達への悪影響など、諸外国が直面してきた社会的混乱が日本でも生じる」とされ、LGBT理解増進法が、社会の混乱を引き起こすため、今制定すべきではなかったという趣旨です。
 “男性器のある人が女性だと名乗れば女性風呂に入ってこられるようになる”といった話をネット上などで目にし、不安になった女性たちからの声があるのは事実です。日本では現在、法的に性別を変更するためには、生殖を不能とし、変更後の性別の性器に近似する外観をそなえる手術が必須とされています。このこと事態が、体に深くメスを入れ、場合によっては命にもかかわる治療・手術を、法律上の性別変更の要件として強要することは、人権上、大きな問題があると考えます。
 しかし、法律上の性別変更の要件と、LGBT理解増進法とは別のものです。例えば浴場組合では、トランスジェンダーでも男性器がある人は男湯という規定を持ち、実際に運用されています。
 当事者のみなさんの根底にある思いは、私が私として生きたい、ただそれだけではないでしょうか。性的マイノリティーを排除することなく、性の多様性を認め合い、誰もが「個人の尊厳」を尊重される社会をつくることが世界の流れであり、当事者の方が求めてきた法律制定が今真に求められていることであります。
 よって、今の法律の慎重な運用を求めることに賛同することはできないため、本意見書案に反対いたします。

5号(2023.8.8)

不登校児・生徒支援の強化をスクールソーシャルワーカー等の体制充実の内容を問う
個人質問 ますだ洋平

(問)不登校児童・生徒の増加は、社会や教育のあり方を背景にしたもので、決して本人や家庭の責任にしてはならない。2022年度の不登校児童生徒数は。
(答:教育監)2022年度の不登校児童・生徒数は、小学校で315名、中学校で486名の計801名。
(問)我が会派は、不登校児童・生徒支援のため、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの抜本的な増員を求めている。市は体制を充実するとしているが、どのように充実するおつもりなのか。
(答:教育監)予防的な支援に関わることのできる体制の充実を検討している。寄り添った丁寧な対応に加え早期対応や未然防止につながると考えている。
(問)不登校の子を持つ保護者は、「これでいいのか」と葛藤し、「今後どうすればよいのか」と悩み、苦しい日々が続く。保護者が適宜相談できるようにし、居場所や学びの場等の情報を提供すること、福祉的アプローチが必要な場合は福祉関係者との連携強化が必要と考える。
(答:教育監)体制の充実で、既存の相談体制の強化が図られ保護者支援のさらなる充実を図る。また、福祉の観点からの助言をいただきながら当該家庭の支援に努める。

■認知症施策について
(問)市は今年度、認知症の人やその家族が地域で安心して暮らせるよう支援の充実を重点取組みに掲げている。本年4月より、地域包括支援センター(以下、地域包括)でチームオレンジの取り組みがスタートしているが、どのような取り組みなのか
(答:福祉部長)地域包括がコーディネーターとなり、一定の講座を受けた認知症サポーターが、認知症の人やその家族を支援するもの。
(問)その地域包括の職員体制は整っているのか。また、認知症高齢者の適切な支援にはホームヘルパー等の専門職の確保が不可欠だが、人手不足は深刻である。手立ては講じているのか。
(答:福祉部長)7月20日現在で、15ヵ所の地域包括のうち、6ヵ所で欠員となっている。介護従事者の確保に向け、実態調査の結果をさらに分析し、第9期吹田健やか年輪プランの策定に向け、より効果的となる人材確保策について検討を進める。

■万博記念公園駅前の大規模アリーナ整備等について
(問)大阪府による交通量調査や住宅展示場の解体などが行われているが進捗は。防犯上の不安の声がある。
(答:都市計画部長)具体的な進捗はない。住宅展示場等の跡地は、土地所有者に適切に管理するよう申し入れる
※その他、千里北公園の再整備について、質問しました

5号(2023.8.8)

恒久的な学校給食無償化、よりよい中学校給食の早期実施を
個人質問 竹村博之

■学校給食の無償化について
(問)本市ではコロナ禍と物価高騰による子育て支援として、4年目となる小学校給食費無償と中学校給食の半額補助を実施してきた。保護者から歓迎の声が寄せられている。全国的、府的に無償化を進める地方自治体が増え続けている。積極的で有効な施策であり恒久化の検討を強く求める。
(答:市長)恒久化という政策の大転換には様々な社会動向を見定めつつ、慎重な検討が必要。
(意見)学校給食法上、食材費を保護者負担としているというが、国が認めているように、地方自治体が行う給食費無償化には何ら問題はない。市長の決断を求める

■よりよい中学校給食の早期実施について
(問)2026年度実施を目標に検討されているが、本市の思惑どおりに進んでいない。社会情勢に大きく左右される民投民営方式に無理がある。自校方式や親子方式、センター方式であれば直営や公設なども含めてあらゆる可能性を再検討することを求める。市民に対してしっかりとした情報提供を要望する。
(答:学校教育部長)健都イノベーションパークでの整備検討と並行して様々な方式の検討も実施している。実現の可能性がでた段階で、速やかに関連予算の提案をする。

■加齢性難聴者への補聴器購入補助制度について
(問)高齢者の健康維持と社会活動にとって大きな影響を与えるのが認知症の問題。リスク因子として難聴が指摘されて、予防法として補聴器が推奨されている。全国で補聴器購入補助制度の導入が進んでおり、府内でも増えてきている。検討を求める。
(答:福祉部長)府内で制度の導入が開始されたことは把握している。他市における事業効果等について情報を収集しながら、効果的な取組について検討していく

■紫金山公園の再整備について
(問)整備内容とスケジュール、住民参加の保証について。
(答:土木部長)今年度夏に市民や関係者へのアンケートを実施。1回目のワークショップを年内に、2回目を年度末に予定。年度末には民間事業者へのヒアリングなど実施する。その後、具体的な内容やスケジュール等の検討を行う。既にボランティア団体や自治会、近隣の学校等、関係者に説明をしているところ。

■中消防庁舎跡地利用について
(問)地域から要望が出されている内容、庁内の検討状況について示せ。丁寧な対応を要望する
(答:消防長)五月が丘地域から2022年4月15日に「中消防庁舎移転後にかかる要望書」が提出され、現庁舎解体後、土地の一部に集会所等を設置するなど地域活動の場所として有効活用したいという要望があり、各関係部局と情報を共有し調整をしている。
※その他、@江坂公園の再整備について、Aコミュニティバス(たけのこルート)について、質問しました。

5号(2023.8.8)

全ての人に優しい街づくり、LGBTQの取り組みを
個人質問 村口くみ子

(問)LGBTの尊厳を象徴するレインボーフラッグ設置を全庁的な取り組みとし、公共施設への設置も進めて欲しい。
(答:市長)「フラッグ」の理解が広がる取組を進めたい。
(問)民間とも連携し、当事者の想いに応える多彩な取り組みを広げて欲しい。
(答:人権政策担当理事)当事者のお声を聞きながら、他市事例も参考に研究していく

■男女同室の水着の着替えについて
(問)小学校低学年の水泳の授業の際、着替えが男女同室で行なわれていることについて問う。「就学前から、家庭でプライベートゾーンの大切さや、他の人には見せないことを教えてきたのに、子どもに説明がつかない。文科省の指針(男女別の更衣室を整備する)の方向で状況の改善を図って欲しい」と保護者から要望があった。子どもの心身の発達はそれぞれで、性自認も様々有る。男女同室着替えは解消していただきたい。
(答:教育監)教室を男女別に設定、空き教室の使用、教室内の中央にカーテンを設置、男女の更衣時間を分けるなどの対応をしている。児童一人一人の心身の発達に配慮し、全ての児童が快適に学べる環境整備に努める。

■小中学校トイレに生理用品の設置を
(問)生理用品はトイレットペーパーと同じように必需品である。ネグレクトや貧困で買ってもらえない子もいる。生理の貧困は外からは見えにくい。これまでも「当たり前に設置されるようになることが望ましい」と答弁頂いている。所見と、この間の検討内容について問う。
(答:学校教育部長)当たり前にトイレ個室に生理用品が設置されている状況が望ましいと考える。先行市の具体的な進め方や状況の聞き取り等、情報収集に努めている。

■大和大学前歩道を広げて
(問)大和大学前は学生の通行量が増え、今回の増加も予想される。大学前歩道の拡幅について、先の議会で検討するとの答弁だったが、進捗状況と今後の見通しはどうか。
(答:土木部長)今年度、大阪高槻京都線との信号交差点から大和大学北側の信号交差点までの区間の東側歩道の整備工事を行い、来年度以降、同区間の西側歩道と大和大学北側の信号交差点から片山北ふれあい公園の北側の交差点までの東側歩道の整備を予定している。

■JR吹田駅北口側ブーメランストリートの要望について
(問)@道路の凹凸による振動・騒音の調査と対策、A統一的な整備、B交通ルールの順守・交通安全対策、C歩道整備、以上4点の地元自治会からの要望書への返答を求める
を求める。 (答:土木部長)@状況把握を行い、必要な対策を検討する、A来年度以降舗装更新を行う予定。統一性をもった舗装構成となるよう検討する、B市から吹田警察署に巡回や取締りを要望し、市も啓発看板の設置等検討する、C通行の支障となっている箇所の植木の剪定及び除草作業を実施する。

4号(2023.8.8)

市長の政治姿勢、「君が代」暗記調査を問う
代表質問 柿原まき

◆民主的な市政運営について
(問)市長は、施政方針で「真に民主的であること」と改めて初心を述べた。しかし、傾聴や対話がなく進められた公園のパークPFI導入や、北千里駅前の再整備など、住民からの反発がおこった。考えを改めたのか。
(答:市長)民主主義は決して完璧ではなく、これに反対するイデオロギーもあるだろうが、現時点で多数の国民がこれをベターなシステムと認識をしており、私もその思いが決して揺らぐものではない。

◆学童保育指導員の確保について
(問)市長選挙前の討論会では、学童保育の指導員が不足について、後藤市長は、「フルタイム化も検討している、給料はこれでいいのか、非正規でいいのか内部で真剣に議論している。」と発言された。正規職員化やフルタイム任用についてどのように検討されているのか。
(答:地域教育部長)正規職員やフルタイムの会計年度任用職員として任用している自治体がいくつかある。そうした任用に伴う課題等についても検討しているところ。

◆まちづくりについて
(問)北千里駅前再整備について 候補者討論会で、市長は「すごい高いビルができると決まったように伝わった。修正し、100mを超えるビルは そぐわない。極端に言うと皆さんがやめてくれというなら北千里の再開発はやめる」と発言したが、100mも123mも超高層建築物であり、それが嫌なら開発をやめるというのは脅しのように聞こえる。異論は受け付けないのか。
(答:市長)脅しでも何でもなく、住民の大半の皆様が強く反対されるのであれば、残念ながら実施することはできないという事実を率直にお伝えをしたまでである。
(問)佐井寺西土地区画整理事業について規模も大きく、工事期間も長い。工事期間中の安全や、 騒音・振動などの生活環境、まちづくりについて、工事期間中も市と事業者は、住民との意思疎通が必要ではないか。 (答:地域整備担当理事)工事期間中の近隣住民への説明会は、数か月単位で施工エリアが大きく移動するため、居住地域ごとの施工時期に合わせ開催するなど方法を検討していく。

◆国保の窓口委託について
(問)今議会で、国民健康保険課の窓口及び電話対応の業務を委託する予算が提案された。来年2月に契約締結、6か月の準備期間を経て9月から委託を開始、常勤職員、会計年度任用職員併せて 20名の職員を削減する計画である。「定型的な業務だけ委託」というが、偽装請負にならざる を得ないのではないか。繁忙期は対応窓口を増やすというが、その方法は、受託事業者が他市で同様の業務を受託していた場合、そこから応援で来るか、吹田市役所の他の委託窓口の受託者と同じ事業者であった場合は、そこから従業員が応援で来ることを想定している。入れ替わりが多く個人情報漏洩の心配が増える。経験が事業者に蓄積されていくとノウハウが失われた直営には戻せない。その結果、委託料が引き上げられても委託するしかない。長期的にはメリットがあるといえるのか。
(答:健康医療部長)仕様書に規定されている範囲内であれば、最後まで事業者に対応してもらう。範囲外となる場合は職員に引き継ぎ対応することを想定しているため、偽装請負にはならない。守秘義務に関する誓約書の提出を求める予定で事故等が発生した場合、契約期間終了後であっ ても市への報告義務を課す。業務マニュアルの作成により可視化を図ることや、審査決定業務等は職員が引き続き行うことから、知識や経験が失われることはないと考える。

◆ジェンダー平等について
(問)4月にパートナーシップ宣誓証明制度が施行された。何組申請があったか。また当事者の反応はどうか。
(答:人権政策担当理事)3組のカップルが申請され、たいへん喜んでおられた。

◆「君が代」暗記調査について
(問)今年の3月、教育委員会が小中学校に対し、子どもたちは「君が代」の歌詞を暗記しているか調査をしていたことが報道された。学校に対し、「暗記している児童・生徒数」を学年ごとに集計し、即日報告させていた。調査の目的や方法は示さなかったため、音楽の先生への聞き取りで概数を把握した学校がある一方、子どもたちに挙手させて確かめた学校もあったとのこと。調査実施の判断は教育委員会が行ったというが、自民党 市議の質問や問い合わせに答えることが調査の理由、動機になっているということでよいか。
(答:教育監)発端はそうだが、学習指導要領には、国歌君が代は、いずれの学年においても歌えるように指導することとされており、学校における状況の把握をした。
(問)学習指導要領は「大まかな基準」であり、暗記を求めていないため、調査をする必要はなかった。「君が代」は大日本帝国憲法下、天皇主権を象徴して用 いられた歴史的経緯があるため「君が代」をどのようにとらえるかは、憲法第19条「思想・良心の自由」として保護されるべきもの。何を考えても自由ということにとどまらず、それを明らかにしないことも含まれる。そのため暗記しているかどうかを明らかにさせる調査は、憲法違反のおそれがある。内心の自由について、教育長の認識を問う。
(答:教育長)各校において特色ある教育課程が編成、実施されるよう、文部科学省からのお願いであり、暗記をすることまでを求めているわけではないという見解が示されている。手を挙げさせて聞くなど、子どもたちの内心の自由を超えて暗記の強制を想定させるようなことは配慮すべきと考える。
(問)当該自民党市議は、暗記している子どもが少ないことを問題視し現状を問い合わせており、政治的意図は明確である。形式は調査でも、学校現場における子どもへの指導につながる。教育基本法第16条で、公権力によって特定の意見のみを教授することを強制されないという、教育の自由、独立性が保障されている点に照らし、今回の調査はどうだったか。また、教育委員の意見はどうか。
(答:教育監)暗記している児童・生徒数を求めたことから、教員が直接子供へ働きかける行為へつながったものであり、実態把握の方法が適切でなかった。また、教育委員に対し、本報道に関する情報提供を行い、現状を共有している。その中で、思想に立ち入ると受け取られかねないのではないか、過去からの経緯を聞く中では、配慮が必要ではなかったのかなど、様々な御意見をいただいている。
(問)今回の暗記調査に関し、保護者からも教育委員会に要請が行われた。今後、教育における政治的中立を保つこと、暗記調査をはじめとする教育現場への介入は行わないことについてどう考えるか。
(答:教育長)教育委員会制度の意義の一つとして、政治的中立性の確保が示されている。今後は子どもたちの内心に迫るようなセンシティブな内容については、慎重に対応するべきであると認識をしている。

◆この他にも、・第4次総合計画の中間見直し、・マイナンバー制度、・物価高騰対策、・子ども医療費窓口負担ゼロ、・非核平和都市宣言等について質問しました。

4号(2023.8.8)

学童の待機児童ゼロは、計画をもって取り組むことを求める
個人質問 玉井みき子

(問)暫定事業の放課後キッズスクエアを3年生も選択できるとされた検討経過について説明を。
(答:地域教育部長)令和6年度の直営育成室の入室希望児童数は、委託化を進めている育成室を除いて、今年度と同程度と見込んでいる。3年生まで全員を受け入れるためには、配慮が必要な児童への配置人数を除いて、指導員1 02名が必要だが、現在の指導員数 90名では 12名不足。児童の居場所を確保するため、放課後キッズスクエアでの3年生の受入れを検討した。
(問)選択制が拡充ではない。待機ゼロというなら、居場所事業で選択制でなく、居場所事業を短期的な策として、中・長期の待機児童ゼロのアクションプランのようなものを示すことが必要ではないか。
(答:地域教育部長)待機児童の解消に係る計画は、本年6月の本市政策会議において、直営育成室の委託箇所数の加速化を決定した。このことにより委託化の計画を前倒し、令和7年4月から新たに4か所委託することで、待機児童 の早期解消を図る予定。
(問)学童は、通学区域なので直営がいいとか、民間委託のところがいいと選べるものではない。委託が解決策だと安易に進めるべきでない。居場所事業は暫定的、どうやってゼロを目指していくのか、中・長期の計画が必要。やむ なく、居場所事業に行った4年生は、友達も一緒だし、春休みはおやつも持っていけた。しかし、日常の放課後はおやつがない。「キッズは長い休みのときしかおやつはあかんねん、(中略)やっぱり学童に行きたかった」とこどもに言わせてしまうのではなく、こどもの願いに応える待機 児童対策の計画を、こどもの声に応えてほしい。
(答:地域教育部長)引き続き保護者の就労支援、放課後に児童が安全、安心に過ごすことができる居場所を確保には、放課後キッズスクエアの拡充は必要。キッズスクエアでのおやつについは、実施に向けて準備を進めている。

◆公園のトイレの快適化求める(あしあと公園・末広公 園)
(問)公園便所基本計画では、距離から統合、どちらかの公園のトイレを更新するとされている。いつまでも壊れたまま、プライバシーが守られてないままの所があってはいけない。公園は全ての人の憩いの場。こどもたちが遊んで いて、使えないトイレがいつまでもそのままになっている。基本計画を更新し、快適化について具体的な計画を示せ。
(答:土木部長)公園便所基本計画に基づき、各地域への適正配置による新設トイレの設置や、既設トイレの撤去・更新を行い、誰もが利用しやすいトイレづくりと適正な維持管理を目指している。さらなる快適化を目指し、拾い切 れていない市民ニーズや変化する市民ニーズを把握し、計画を精査する必要もあると考えている。
(意見)公園便所基本計画のタイプ小は男子トイレ、女子トイレは多目的トイレと共用。計画について「多目的トイレは必要だが、女子トイレと兼ねるという発想はあり得ない」「公園は小学生にとって、こどもだけで遊び利用する。 その公園のトイレが女子トイレが多目的トイレと共用というのは、防犯上心配。なぜ男子トイレは独立で、女子は男女共用とされるのか。社会の流れと逆」との声がある。今、男の子でも女の子でも性被害に遭うことが一番多い場所は、公共的な所にあるトイレである。男女どちらも出入りのできるトイレが女子トイレと共用という発想はあり得ない。福祉のまちづくり条例やバリアフリーの観点など、多目的トイレは必要。小さなこどものための着替えスペー スも必要。女子、男子、多目的という、それぞれ独立しているのが望ましい。計画の精査は声も踏まえ、計画が更新されるように求める。

◆その他、○リニューアルされる高城児童会館は、中高生の学習 支援やこども食堂との連携も含めた機能強化を、○高齢者な どの、おでかけ支援とバス停ベンチとあわせてまちなかにベンチの 設置の計画を、○保育所・幼稚園の発達支援保育の検査方式 について、質問しました

3号(2023.7.12)

福祉事業所に物価高騰応援金、第2子の保育料無償化など、
国保窓口業務等の民間委託は問題あり
7月定例会

 7月日に市議会本会議が開催され、R5年度一般会計補正予算、条例改正などが示されました。会期は、8月7日までです。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程と党議員の質問日と順番》
7月
 12日(水)本会議(提案説明)
 19日(水)本会議(代表質問:C柿原まき)
 20日(木)本会議(個人質問:F玉井みき子)
 21日(金)本会議(個人質問:D山根たけと)
 24日(月)本会議(個人質問:@ますだ洋平・D村口くみ子・G竹村博之・H塩見みゆき)
      予算常任委員会・4常任委員会(提案説明、資料要求)
 25日(火)・26日(水・予備)
      財政総務常任委員会(質疑、討論・採決)
      文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)
      予算常任委員会財政総務分科会(質疑)
      予算常任委員会文教市民分科会(質疑)
 27日(木)・28日(水・予備)
      健康福祉常任委員会(質疑、討論・採決)
      建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)
      予算常任委員会健康福祉分科会(質疑)
      予算常任委員会建設環境分科会(質疑)
8月
 1日(火)予算常任委員会(総括質疑・討論・採決)
 7日(月)決算常任委員会(提案説明・資料要求)
      本会議(討論・採決)

《主な議案内容》
■条例
@吹田市積立基金条例の一部を改正
 新型コロナウイルス等感染症対策基金を廃止するもの
A吹田市立こども発達支援センター条例等の一部を改正
 児童福祉法の一部改正等に伴う規定整備
B吹田市火災予防条例の一部を改正
 対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令の一部改正に伴う急速充電設備の位置、構造及び管理の基準の変更等を行うもの

■単行事件
@(仮称)山田認定こども園建設工事( 建築工事)請負契約の締結について
A( 仮称)山田認定こども園建設工事(電気設備工事)請負契約の締結について
B資源循環エネルギーセンター2号ボイラー3次過熱器整備請負契約の締結について
C吹田市吹三地区公民館及び吹田市吹三地区高齢者いこいの間建設工事(建築工事)請負契約の締結について
D教育用Windows 端末(GIGAスクール構想対応用)追加購入契約の締結について
E吹田市南消防署南正雀出張所建設工事(建築工事)請負契約の一部変更について

■R5年度一般会計補正予算(第4号)
@高齢者に対する防犯機能付電話機等の購入費用の助成
 1028万4千円
A文化会館内のレストラン「さつき」跡を活用した若手アーティスト育成に伴うオープニングイベント実施委託料
 66万円
B文化会館内のレストラン「さつき」跡に係る修繕料
 1486万2千円
C生活保護基準改定に伴う中国残留邦人等支援給付システムの改修費用
 198万円
D介護サービス事業所に対する物価高騰に係る応援金の支給
 6915万円
E障害福祉サービス事業所に対する物価高騰に係る応援金の支給
 2785万円
F障害児通所サービス事業所に対する物価高騰に係る応援金の支給
 920万円
G保育所等に対する物価高騰に係る応援金の支給
 4390万円
H生活介護事業所に対する医療的ケア者受入れ促進のための助成金の支給
 1798万9千円
I計画相談支援事業所に対する障害福祉サービス等利用計画等普及促進のための助成金の支給
 290万円 J後期高齢者医療業務の一部委託に係る繰出金の追加
 705万8千円
K国民健康保険業務の一部委託に係る繰出金の追加
 875万2千円
L私立保育所等一時預かり助成事業の拡充
 1625万3千円
 1.助成対象に認可外保育施設を追加
 2.助成対象経費に開設準備経費を追加
M生活保護又は児童扶養手当の受給世帯に対する子ども(小学5年生から中学3年生)の習い事費用の助成(来年4月から)
 2651万2千円
N第2子の保育料無償化に係る保育業務システムの改修費用(来年4月から)
 2031万7千円
O放課後児童支援員等の処遇改善を行う留守家庭児童育成室運営業務受託事業者に処遇改善相当分を支給
 1694万円
P生活保護基準改定に伴う生活保護システムの改修費用
 198万円
Q歯科健診の対象者を15歳以上(学校歯科健診の対象となる市民を除く)に拡大
 1427万2千円
Rがん患者に対するアピアランスケア用品の購入費用の助成
 525万7千円
Sいじめ・不登校の未然防止等に向けた健康観察アプリ導入に係る費用
 660万円
など。

〈債務負担行為〉
@留守家庭児童育成室運営事業における放課後キッズスクエア運営業務の拡充(R5年度〜R6年度)
限度額1億4389万3千円
 1.対象者:入室申請基準を満たす4年生。ただし、各校における放課後の教室確保状況により3年生も対象
 2.対象校:令和6年度に待機児童が発生する可能性がある17 か所(R5年度は10か所)
 3.保護者負担:月額1000円(R5年度は年額500円・保険料)
など
A岸部中(北)住宅跡地複合施設整備工事設計業務(R5年度〜R6年度)
 限度額5584万5千円
 市立ことぶき保育園及び市立認定こども園岸部第一幼稚園を統合した新たなこども園と、片山・岸部地域における恒久的な施設の整備を目指していた防災用備蓄倉庫について、市営岸部中(北)住宅跡地の一部を有効活用し、複合施設として整備するもの
B子どもの習い事費用助成業務(R6年度〜R7年度)
 限度額9020万円
C古江台小学校給食調理室等改修工事設計及び耐震診断業務(R5年度〜R6年度)
 限度額1650万円
など。

■R5年度国民健康保険特別会計補正予算(第1号)
@国民健康保険業務の一部を民間事業者に業務委託
 875万2千円
 債務負担行為(R6年度〜R11年度)
 限度額7億9856万6千円

■R5年度後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)
@後期高齢者医療業務の一部を民間事業者に業務委託
 705万8千円
 債務負担行為(R6年度〜R11年度)
 限度額6億4498万7千円

■追加予定案件
〈単行事件〉
@令和4年度吹田市水道事業会計剰余金の処分について
A令和4年度吹田市下水道事業会計剰余金の処分について
〈認定〉
@令和4年度吹田市水道事業会計決算認定について
A令和4年度吹田市下水道事業会計決算認定について
〈人選〉
@吹田市教育委員会委員の選任について
A吹田市公平委員会委員の選任について

2号(2023.6.15)

「憲法と教育の条理を踏みにじり、教育の中立性・民主主義を崩し、教育の内容及び方法に対する公権力の介入は直ちに中止することを求める」

日本共産党吹田市委員会 委員長  石川たえ   
日本共産党吹田市議会議員団 団長 塩見みゆき  
日本共産党7区国政対策委員長   かわそえたつま

 吹田市教育委員会が、全ての小中学校を対象に入学式や卒業式での君が代斉唱の実態を調べるとして、こどもたちの君が代の暗記状況調査を行った。
 これは、憲法と教育の条理を踏みにじり、教育の中立性・民主主義を崩し、教育の内容及び方法に対する公権力の介入は抑制的であるべきという憲法上の要請に違反する行為であり、決して看過できるものではない。
 憲法第19条は、侵すことのできない基本的人権として「思想・良心の自由」を保障している。民主主義とは、 互いに意見や価値観を異にする個々人が、それぞれの存在を認めあい、お互いの意見を調整し社会を発展させていく営みであり、「思想・良心の自由」の保障は、その大前提である。
 教育基本法16条には、教員には、公権力によって特定の意見のみを教授することを強制されないという、教育の自由が保障されている。教職員の民主的論議と合意によって運営されるべき教育現場に命令と服従の関係を持ち込み、教育活動を、行政が上から支配しようとする行為は、教育基本法第16条が禁じる「教育への不当な支配」そのものである。
 地方自治体による、子どもたちへの暗記調査は、強制を意図しているものであり、内心の自由を侵す重大な憲法違反であり、教育の自由、民主主義社会の存続を危うくする。
 日本共産党は、教育に求められる政治的中立を守る事とあわせて、ただちに暗記調査など教育現場への介入をやめる事、君が代斉唱の強制をする事のないよう強く要望する。

1号(2023.6.8)

新任期の役割決まる 市民のくらし応援する市政実現に全力 6月臨時会

 6月5日から12日まで6月臨時議会にて、各議員の役割決定や専決処分予算の報告等が行われました。主な中身について紹介します。

《党議員の新しい役割》
○監査委員:ますだ洋平
○淀川右岸水防事務組合議会議員:竹村博之
○財政総務常任委員会 委員:竹村博之、ますだ洋平
○文教市民常任委員会 委員:玉井みき子
○健康福祉常任委員会 委員:塩見みゆき、山根たけと
○建設環境常任委員会 委員長:村口くみ子、委員:柿原まき
○予算常任委員会   副委員長:村口くみ子
○議会運営委員会   委員:玉井みき子、山根たけと
○議会広報委員会   委員:竹村博之
○都市計画審議会   委員:塩見みゆき、柿原まき
○環境審議会     委員:山根たけと

《主な議案内容》
■R5年度一般会計補正予算専決処分報告(第2号)
@子育て世帯生活支援特別給付金事業  4億9848万4千円
 食費等の物価高騰に直面し、影響を特に受ける低所得の子育て世帯に対し、その実情を踏まえた生活の支援を行うため、子育て世帯生活支援特別給付金を支給する。
(1)支給対象者
○ひとり親世帯(対象児童数3,802人)
(ア) 令和5年(2023年)3月分の児童扶養手当受給世帯【申請不要】
(イ) 公的年金等を受給していることにより、令和5年(2023年)3月分の児童扶養手当の支給を受けていない世帯【要申請】
(ウ) 上記(ア)ではないが、食費等の物価高騰の影響を受けて、令和5年1月以降の家計が急変している、児童扶養手当受給者と同じ水準の収入となる世帯【要申請】
○ひとり親世帯以外の子育て世帯(対象児童数6,000人)
(ア) 令和4年度(2022年度)子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯以外分)の受給世帯【申請不要】
(イ) 上記(ア)以外で、平成17年(2005年)4月2日から令和6年(2024年)2月29日までの間に出生した児童(障がい児の場合は20歳未満)を養育する父母等であって、食費等の物価高騰の影響を受けて令和5年1月以降の家計が急変している、住民税非課税相当の収入となる世帯【要申請】
(2)支給額
 児童1人当たり一律5万円

■R5年度一般会計補正予算専決処分報告(第3号)
@住民税非課税世帯支援給付金給付事業  15億5631万2千円
 物価高騰の負担感が大きい低所得世帯への負担軽減を図るため、住民税非課税世帯支援給付金を支給するもの。
(1)支給対象
 令和5年(2023年)6月1日時点で吹田市に住民票があり、世帯全員の令和5年度分の住民税均等割が非課税である世帯(対象世帯見込45,000世帯)
(2)支給額
 1世帯あたり3万円

■人選案件
@吹田市農業委員会委員の任命について(16件)

1号(2023.6.8)

物価高騰から市民のくらしと生業守る支援を

〈日本共産党吹田市会議員団は5月30日、新任期が始まった後藤市長に対し、物価高騰に対する市民への支援を要望し懇談を行いました。要望した中身をご紹介します〉

 長引く物価高騰で、毎日の生活とともに、医療や福祉の事業者をはじめ、様々なところで影響がでています。
 令和5年度、地方創生臨時交付金の活用について、推奨事業の実施とあわせて、吹田市独自の支援策の実施で市民のくらしや事業者の支援を行い、くらしと生業を支えられるような支援を実施されることを求めます。
 そのために、6月臨時会および、7月議会、9月議会への提案および、必要に応じて臨時議会を招集し、予算提案をされるよう以下、要望します。

@医療機関、介護施設(通所も入所、訪問系の施設などすべて)、障害福祉サービス施設(通所も入所、訪問系の施設などすべて)、保育施設(保育所・幼稚園・認定こども園、認可外も含むすべてのこどもの施設、児童デイも含む)、公衆浴場等に対するエネルギー・食料品価格の高騰分などの支援を実施する
Aこども食堂実施の団体へ、エネルギー・食料品価格高騰分などの支援を実施する
Bヤングケアラーの対象を大学生まで拡大し、エネルギー・食料品価格高騰分などの支援を実施する
C小学校の給食費の無償化、中学校給食の半額補助は、交付金申請で実施し、就学前のこどもの給食費について無償化を吹田市独自で実施する
D0歳から2歳までの保育料の軽減を実施する
E低所得者支援給付金(5月10日専決分)の対象外となる、低所得世帯へ支援金の給付を実施する
Fすべての世帯への支援となり、事務経費をかけずに行える、例えば、水道料金の基本料金の免除を、一般会計から行えるように検討する
GLPガスの使用や街路灯などの維持を含め、エネルギー価格高騰の影響を受ける商店街や自治会、NPOなどの団体の負担を軽減できる支援を実施する
H飲食店や商店など、営業を続けられるように、エネルギー・食料品価格高騰分などの支援を実施する
I地域公共交通事業者へ、エネルギー価格高騰の影響で減便や運賃の値上げをする事がないように支援を実施する
J農業者へ、電気料金高騰やエネルギー価格高騰、物価高騰の影響への支援を実施する

81号(2023.1.10)

介護保険制度見直し反対の声、市は国に要望せよ
個人質問 ますだ洋平

●11月定例会での各議員の個人質問を紹介します。

(問)介護保険制度の2024年4月改定に向け、厚労省社会保障審議会介護保険部会で検討が行われている。ケアプランの有料化、要介護1・2の訪問介護・通所介護の総合事業への移行、サービス利用料の負担割合2割・3割の対象拡大等が俎上にあがっており、給付減と負担増の検討が目白押しだ。介護関係者や介護者家族等からは、反対の声が上がり「史上最悪の改定」と言われている。市の見解は。
(答:福祉部長)利用者や関係団体からサービス利用抑制や利用者の重度化等に繋がるとの声があることは認識している。懸念される状況とならないよう努めたい。
(問)であるならば、国にたいし要望せよ。
(答:福祉部長)制度の改正による利用者の方への影響の動向を注視し、大阪府市長会を通じて、国に要望する。
(意見)介護保険制度は見直しの度に、サービスは使いにくくなり、サービス利用料の負担割合も引き上げられてきた。まさに、保険あってサービスなしという状況になっている。今般の見直しは、それに拍車をかける内容で看過できない。介護保険制度の持続可能性と言われるが、それは給付抑制への道であることを指摘する。介護が必要な市民の暮らしの持続性はどうなるのか。介護保険財政における国の負担割合を増やすことが最も重要だ。その点も合わせて国に要望することを強く求める。

■山田三ツ辻交差点の歩行者の安全対策について
(問)本年10月4日から、2023年10月31日までを期間として、新八王子橋の改良工事が行われる。交通量が多く通学路でもある。工事期間中、安全対策は講じられるのか。学校では、児童生徒の登下校時の安全確保をどのように考えているのか。
(答:土木部長)作業期間中は、基本的に片側交互通行等の交通規制を行う。そのため、警備員を常時配置する。
(答:教育監)事前に工事業者と打合せを行い、危険箇所や迂回路を確認した上で、保護者への周知、児童生徒には警備員の指示に従うよう安全指導を行う。

■千里北公園について
(問)昨年度、サウンディング調査が実施された。その後のパークPFIによる再整備についての検討状況と結果は。
(答:土木部長)パークPFIの活用は困難と判断し、従来の市発注事業による再整備を検討している。

■千里北地区センター再整備について
(問)千里北地区センターの再開発事業では、36階建て123mのツインタワーの商業・住宅施設整備計画が示されており、周辺住民から驚きと困惑の声がとどいている。同事業は、北千里駅前周辺活性化ビジョンの具現化のため、地権者を中心とした民間施行の市街地再開発事業として進められ、高度利用で新たに生み出された保留床を売却し整備費にあてることになる。しかし、123mのツインタワーの整備が、北千里駅前周辺活性化ビジョンに示されている千里北地区センターのめざすべき姿と合致しているといえるのか。
(答:都市計画部長)施設の老朽化や歩行者導線の確保、施設の利便性の確保等の改題を会蹴るするため、一体的な再整備を進める必要があると考えている。

81号(2023.1.10)

介護及び障がい者施設のコロナ感染者療養実施に市の独自支援を
個人質問 塩見みゆき

(問)第7波での障害者施設内療養の状況について、介護及び障害者施設内で療養を実施された施設数と減収額は。
(答:福祉部長)高齢者施設10か所、障害施設7か所であり、減収額は把握していない。
(問)担当課は療養を実施した施設の実態の把握をされていない。実態の聞き取りをすべきではないか。
(答:福祉部長)個別の状況に踏み込んでお聞きし、実態把握に努める。
(問)療養の経費はかかり増し経費で賄えても、療養を実施するために他の事業を一時的に停止しなければならず、収益に損失が生じる。医療が担うべきことを介護や障害者施設が担っている。現場の努力に甘えていて良いのか。堺市の施設内療養支援金など、支援策について聞く。
(答:福祉部長)かかり増し経費への補助事業があり、活用いただいている。今後も現状の把握に努め、他市事例を参考に必要な支援策を研究する。
(問)医療機関では、コロナ感染症の患者に対応した場合、医師、看護師等医療従事者には手当がある。介護や障害者施設の職員に市独自で手当ての支給をせよ。
(答:福祉部長)支払われる手当をかかり増し経費の補助制度で対象経費としている。市独自の手当の支給は予定していない。

■北摂聴覚障害者センターについて
(問)北摂聴覚障害者センター「ほくほく」は、聴覚障害者が手話で会話し、作業ができる就労継続支援B型事業所であるが、利用者の平均年齢は72・4歳と大半が介護保険の対象者である。通常のデーサービスでは手話での支援がない。介護保険サービスの代替的な支援を行っている。市の重度加算等、独自の支援をせよ。
(答:福祉部長)高齢者の場合、介護サービスでの適切な対応が重要であり就労継続支援事業所に独自の加算を行うことは困難。先行事例の有無等、情報収集に努める。
(問)スペースの狭い「ほくほく」では、三密を避けるため、流行期には通所控えや通所を断らざるを得ない状況にもなった。利用者、職員共に、ゆったりと作業に取り組み、手話で楽しくコミュニケーションが取れるよう市の空き部屋など使用や民間の物件に対する家賃補助等支援をせよ。
(答:福祉部長)施設が手狭になった場合等の拡充については、事業所の判断で進める必要がある。増員等の移転の場合、社会福祉施設等施設整備費国庫補助金の交付対象になる可能性がある。

■こども園に移行する山田保育園の現状について
(問)令和7年4月から山田保育園と南山田幼稚園がこども園としてスタートする。山田保育園が閉園後の跡地活用について、地元の住民のみなさんは大変関心を寄せている。跡地活用の考えを聞く。
(答:児童部長)活用については現時点では未定。今後、内部で利活用調査を実施し、方針を定める。
(要望)検討過程で地元の意見、要望を聞くことを求める。

■医療的ケアを要する児童・生徒の看護にあたる
学校看護師とコーディネーターについて
(問)看護師が情報交換や事例検討、ケアの悩みを共有する場、業務として位置づけカンファレンスや市独自の研修の実施について聞く。
(答:教育監)効果的な研修について検討している。安心・安全に働ける環境整備を進めている。
(問)医療的ケア児等コーディネーターは、わかたけ園との兼務ではなく、教育委員会に専任で配置すべき。
(答:教育監)実施体制をより機能的なものにするため、関係部局と連携を図りながら業務内容を整理し、コーディネーターの配置に向け検討している。

81号(2023.1.10)

吹一地区公民館の早期移転建替えと住民意見の反映を
個人質問 山根たけと

(問)吹一地区公民館については、築後60年が経過し建物の老朽化や狭隘が課題となり、移転建て替えが必要であるとの認識のもと地域住民の皆さんと早急な解決を求めてきた。今回、移転建て替えに向けた候補地の購入が提案されると仄聞しており、その場所や狭隘解消の効果、今後のスケジュールなど詳細を答えよ。
(答:地域教育部長)候補地は、現公民館からも近い内本町2丁目内で、旧西尾家住宅の南西側向かいに位置しており、面積は狭隘を解消することが可能な約446uで効果については、公民館諸室の設備や機能面の充実に加え、バリアフリー機能の確保が可能となり、小さなお子様連れの方や御高齢の方など、幅広い世代の方々の利便性が向上するものと考えている。今後のスケジュールは、本年度中に候補地を取得し、2025年度までに建て替え実施予定。
(意見)一日でも早期に移転できるよう努力し、公民館施設の充実については、関係者や地域住民などとの話し合いの場を設定するべき。文化創造交流館旧西尾家住宅との連携や調和のとれた建築物となるよう求める。さんくすビルの分館については、図書館に隣接していることなども踏まえ、地域住民や市民が気軽に利用できる地域教育に資する場として今後、活用を検討するよう求める。

■市民が主役の中の島公園の再整備を
(問)中の島公園のワークショップで、市から目指すべき姿の素案とともに、パークPFIによる事業者選定などの計画スケジュールの延期とその間の公園整備が示された。民間事業者のための再整備ではなく、市民のための再整備でなくてはならない。市長肝いりの施策でより深く検討する機会を得たわけであり、管理棟やスポーツ施設含め民間主導の視点から市民が主役、住民主体の公園整備を核としたまちづくりへと、より良い整備手法や管理運営の在り方を検討すべき。
(答:市長)取組を進める上で大切にしているのは、公園を利用する市民にとって、また将来市民にとって望ましい姿にするということ。大規模スポーツグラウンドを中核とする中の島公園では、スポーツ目的の使用者の声を重点的に聞く必要があり、広く御意見をお聞きしながら、公園として必要な機能整備やデザインを固めてきた。これを実現するには、行政のみならず、官民が連携をして、経験と最新の知恵を寄せ合わなければならない。完成後には周辺住民及び広域の利用者双方に喜んでいただける姿にしていく。

■教育の諸課題、早急な改善を
(問)教職員の超過勤務、欠員状況について、中学校では月100時間以上の超過勤務が多数みられることや、小学校でも80時間以上の超過勤務が連続であることなど、文科省の給特法に関するガイドラインにも違反しており早急な改善が求められている。また、教員の欠員状況も、早急に改善が必要であり、より実効的な具体策が必要ではないか。
(答:教育長)喫緊の課題であると認識している。教職員の確保や専門スタッフの拡充など、様々な角度からの支援を検討していく。
(問)学校配分予算について、予算が減額され中には、PTA予算まで当てにして、防犯カメラや、特別事業の外部講師費用までねん出している学校もあると仄聞しており問題である。改善すべき。
(答:学校教育部長)学校長からの相談があった場合は、その都度、柔軟に対応し、学校運営に支障を来さないように努めている。今後も相談には丁寧に対応し、必要な予算の確保に努めていく。
※その他、先行実施校で行っているタブレットを使った毎朝の健康観察「デイケン」や、月一回の心の健康チェック「NiCоLi」について、毎朝タブレットに向かって健康状態を打ち込むことよりも、教師と子どもたちが対話・コミュニケーションをとり子どもの状態を把握する時間こそ大切にすべき。心の健康チェックのアンケート内容が低学年の児童には難しく困惑する児童もおり改善すべき、と求めました。

80号(2023.1.4)

支援学級のあり方は、こどもたちの学ぶ環境の保障を最優先に
個人質問 玉井みき子

※11月定例会で行われた各議員の個人質問を紹介します。

(問)文科省が支援学級在籍児童・生徒は半分以上支援学級で授業を受けることなどについて、各教育委員会への通知がだされた。11月8日に就学前児童の保護者を対象に、11月11日に小中の保護者説明会が行われた。内容からして、一堂に会しての説明会や、参加の対象となっていない就学前施設へは資料と説明の読み原稿を送る、丁寧さに欠けるのではないか。
(答:教育監)説明会は通知の理解に差異が生じることで、今後の対応に支障が生じることを踏まえ、対象となる保護者に伝えた。今後は手法も含め丁寧な説明にする。
(問)学校に進学するにあたり、フォローも含めて支援学級の選択をしたほうがなど相談重ねていた。発達支援保育で丁寧なフォローをしていても、進学すればそれがなく、居場所も保障されない不安に、こんな説明資料で答えられない、丁寧さに欠ける対応だ。発達支援保育などとの連携が必要。幼稚園やこども園、保育園との連携とは具体的に。
(答:教育監)小学校への就学に際しては、各園と就学先の小学校にて相談や引継ぎ等、情報共有を行っている。通知に係る情報が十分に伝わっていなかったことを受け、丁寧に説明の実施や相談に応じるなど十分な連携を図りたい。
(問)吹田市の現在の通級指導教室は2022年度小学校12校、中学校4校に設置だけ。全体としても54校中16 校。自校に通級教室がない場合は、小学校では保護者の送迎が必要になる。示された吹田市の方針の中にある「通級指導教室の拡充」では計画はわからない。自校に設置されていないことや、通えるか送迎できる範囲でないなど、こどもの居場所の保障されるかわからなければ、不安しかないのは当然。詳細について説明を。
(答:教育監)通級指導教室は大阪府が設置数を決定するため、大阪府への要望し、早急な全校設置の実現に向けロードマップを検討する。一人ひとりの障がいの特性や学習の達成度に応じた学びの場の選択ができるように整備する。
(問)9月9日、国連の障害者権利委員会から日本政府に勧告が出され「インクルーシブ教育の権利を保障すべき」との記述があり、障害者権利条約第24条教育について「懸念事項」と「強く要請する事項」が示され「強く要請する事項」に「障害のあるすべての子どもたちの通常の学校へのアクセスを確保し、通常の学校が障害のある幼児児童生徒の通常の学校への在籍を拒否することを許さないための「非拒絶」条項と政策を導入し、特別支援学級に関する通知を撤回すること」と示された通知の撤回とは、文科省の通知のこと。全校に通級指導教室が整備されなくても文科省の通知通り行うのか。保護者から不安の声しかないようなことは、国の言う通りでなく吹田市教育委員会として判断されるべき
(答:教育監)市としては通知を受けた時から対応には時間がかかると判断し、令和5年からの変更は見送った。国や府からの通知を踏まえ、児童がともに成長できる環境づくりに努めていく。
(意見)一度の説明会で「あとは現場で相談を」では丁寧さに欠ける。そもそも通級指導教室が全校に設置されるということも確定していないし、教室が足りるのか?という課題もある。こどもたちの学ぶ、教育の機会の均等が保障されるこのことが不透明なことは進めるべきではない。教育委員会議で、保護者からの不安な声や国連からの勧告も踏まえた議論を求める。
※その他、学童の待機児解消は単なる「居場所」づくりでなく、指導員の不足解消など根本的な解決を求め質問しました。

80号(2023.1.4)

公共施設のトイレを清潔に使いやすく
個人質問 村口くみ子

(問)片山市民プールの、屋内プールに隣接したトイレには和式トイレしかなく、使用しづらい、冬期トイレに行くまでも寒いとの要望がある。改善を求める。
(答:都市魅力部長)吹田市公共施設個別施設計画に基づく大規模改修の中で検討していく。
(問)計画的に乾式トイレへの改修、だれでもトイレ、オスメイト対応、大人も対応できるサイズのオムツ換え台、大人用オムツ等も捨てられるごみ箱設置など、公共施設におけるユニバーサルトイレの設置・改修についても進める必要がある。
(答:公共施設整備担当理事)吹田市公共施設個別施設計画に基づき、建替えや大規模修繕時の機会を捉えて、床のドライ化、洋式化等含め、誰もが快適に過ごせる環境づくりに努める。

■インボイス制度からシルバー人材センター、個人事業主等を守れ
(問)インボイス制度がシルバー人材センターに与える影響は、経過措置後も含めてないと考えて良いのか。
(答:福祉部長)市から発注する契約については、事務費改定の対応をお願いしている。民間事業者との契約における影響は状況の把握に努める。
(問)吹田市が発注する工事、物品購入、各種業務委託等の事業者について、制度が導入されれば、どんな影響が出ると予見をしているのか。
(答:総務部長)適格請求書発行事業者の登録をしていない事業者を競争入札の参加資格としていないので、本市契約事業者は影響がないと考える。下請け発注契約においては、適格請求書発行事業者であることを条件とされることが懸念される。契約締結時等に事業者への注意に努める。
(問)センターに対して財政措置がされるのは、公共性の高さによるものだ。市発注の事業も公共性が高い。センター同様、国に対して財源の措置を求める要望をすべきだ。
(答:行政経営部長)制度開始で、市への多大な影響は見込んでおらず、国等に財源措置等の要望を行うべきとは認識していない。
(問)私が聞きたいのは、インボイス制度の影響を受ける小規模事業者も含めての影響とその財政措置についてで、答弁とかみ合っていない。新たな経過措置が国から出されたが、地方自治体からも声を上げていく必要がある。コロナ禍、先行きの見えない物価高騰で、個人事業主等への支援策充実こそ求められている。ここを直撃するインボイス制度について、中止を求める意見を出すことを求める。
(答:市長)適格請求書等保存方式の目的は、課税売上から、課税仕入れに関する消費税を控除することだ。7年間の経過措置も取られてきた。中止を求める理由は無い。
(要望)市内事業者、産業、市民生活を守り、地域経済を活性化することが地方自治体の責務だ。制度開始で、くらしや事業が立ち行かなくなるような方々はないのか、しっかりつかみ、手立てすることを求める。

■旧市民病院跡地の有効活用の決断を
(問)旧市民病院跡地について、市として有効活用をせよと多数の市民が待ち望み、議会でも複数の会派が繰り返し求めてきている。市長の判断・決断が必要だ。市民の声・各部署の意見を集め、有効活用の検討をすべきだ。
(答:市長)旧市民病院跡地の所有者は、法人の市民病院で、市民病院移転の際の原資として所有している。適正な売却をされることで、健全な財政効果を生み、新たな開発が本市の目指す街づくりに資するものになることを目指し検討を進めている。

80号(2023.1.4)

北千里駅前再開発、公共の役割発揮を
個人質問 柿原まき

(問)11月に環境アセスの手続として意見交換会が開かれた。駅前交通広場や歩行者広場、商業・公益棟、住宅・商業棟という土地利用計画となっている。容積率400%の千里北地区センターに、住宅部分は600%に容積率を緩和し、地上123mのタワーマンションが2棟配置されるという内容に、地域では衝撃が走っている。構想段階での周知はしないのか。事業者として都市計画部は事業計画を周辺住民に説明すべきではないか。
(答:都市計画部長)個人財産の更新を伴う事業内容に関して、本格的に事業実現に向けた検討を行うといった合意がないなかで、事業実施を前提とした情報を公開することが非常に困難であり、慎重に進めざるを得なかった。
(問)地権者の都市整備推進センター(旧大阪府タウン管理財団)や、同センターが49%の株式を保有する千里北センター(株)は、純粋な民間ではない。吹田市も含め地権者の半分は公共である。マンションの保留床売却による資金調達しか認められないのか。公共は負担しないのか。
(答:同)公共施設整備に係る負担金や、保有資産による公益機能への貢献などが想定されるが、事業の内容はこれから事業実施主体である準備組合にて検討が進められるため、現時点で詳細は未定である。
(問)『北千里駅前活性化ビジョン』に「地区センターのリニューアルに当たっても、これまでニュータウンが築いてきた良質な景観や環境を次代に継承する」とあるが、今回の事業計画のどこに反映されているのか。
(答:同)本事業では、同ビジョンに基づいたコンセプトとして、整備方針を定めている。今後、準備組合において検討が進められる際には、同ビジョンに掲げる活性化の目標や取組項目などが実現されるよう誘導していく。

■市民ホールのトイレについて
(問)市民ホールは利用者だけでなく、近隣センターの買物客も利用する。屋外トイレも含め、暖房便座、便座消毒薬品の設置を求める。
(答:市民部長)今後とも利用者ニーズを聞きながら、暖房便座の設置などに努めてまいりたい。

■高齢者・障がい者等車椅子利用者の外出支援について
(問)リフト車でなければ外出できない車椅子利用者に対する支援制度として、寝屋川市では、社会福祉協議会がボランティアとともに移送サービスを運営し、市内片道300円で利用できる。介護タクシーの利用料は高く、他市のような移送サービス実施などの制度創設を求める。
(答:福祉部長)高齢者は要望が寄せられていないため、リフト車の使用状況を調べる。交通機関による移動が困難な在宅障がい者への外出支援には、暮らしを支え、社会参加を促進する観点からも必要な支援と捉え、外出に際してどのような支援が可能か、ニーズの把握に努める。

■屋外での受動喫煙防止について
(問)コンビニなどが屋外に灰皿を設置する場合、望まない受動喫煙を防ぐため、市の権限として、どこまで指導できるのか。
(答:健康医療部長)店舗等の管理権原者が喫煙場所を定める場合には、望まない受動喫煙を生じさせることがない場所とするよう配慮しなければならない。市は健康増進法に基づき、店舗等への助言や指導が可能となっている。

■市長のユーチューブ配信について
(問)政治的な活動で、すいたんと吹田市の文字が入った記者会見の背景のような画像を使っているが、公費支出したものを使用していないか。
(答:市長)公費は1円も使っていない。

79号(2022.12.20)

学校給食費無償化の継続・多子世帯負担軽減、水道料金減免など物価高から市民生活守る施策を
代表質問 竹村博之

(問)コロナ禍のもと必至で踏ん張っている介護・障害福祉サービス事業所、保育所等への支援を継続すべき。物価高騰緊急対策として、住民税均等割非課税世帯を対象に1世帯5万円支給が行われた。単身者で給与収入が100万円を超えると課税世帯となり対象から除外される。市独自で支給対象者の拡大や上乗せ給付を早急に検討すべき。
(答:福祉部長)今後も事業者連絡会等を通じて状況把握に努め、国・府の動向に注視していく。「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」については、家計急変世帯で所得が非課税相当に減少した世帯も対象範囲とした。
(問)給食費無償化について、来年度以降も継続すべき。全国の小中学校とも無償化した自治体数は2017年には76だったものが、この10月時点で224と5年間で3倍化している。また多子世帯の負担軽減は急務。
(答:教育長)物価高騰が続くなか、どのようなことができるのか、検討が必要。学校給食費の在り方について市長部局と協議していく。
(問)水道基本料金の免除について、府内各市で水道の基本料金の減額や免除が広がっている。政令市では大阪市と堺市で、中核市は府内7市のうち八尾市、高槻市、寝屋川市、枚方市で基本料金免除となっている。
(答:水道部長)府内43市町村のうち18団体で減免している。公営企業本来の考え方により、経済支援としての料金減免は予定していない。
(意見)18市町村のうち16団体では一般会計からの繰り入れによって減免の財源にしている。その他も市長の決断できる。努力すべき。

■新型コロナ感染症対策について
(問)大阪はコロナ感染者の死者数で全国最多、死者数の割合は人口比で全国平均の2倍。保健所の体制強化、専門職の増員など引き続きの取り組みを求める。大阪府が各自治体に臨時発熱外来の設置を指示している。
(答:健康医療部長)第8波に向け、夜間における自宅療養者の急変患者対応業務の外部委託など体制強化に努める。患者数増加が見込まれる年末年始には、休日急病診療所で実施している診療体制を拡充し対応する。
(問)無症状者を含めた感染者の早期発見と保護がコロナ対策の基本。インフルエンザの同時流行も懸念される冬にむけて「いつでも、だれでも」検査できる体制のために大阪府とも協力して、希望する世帯への検査キットの配布を求める。介護福祉施設、障害者施設等でのクラスター発生が危惧され、再度の抗原検査キットの配布を求める。インフルエンザワクチン接種について高齢者だけでなく、子どもへの助成も検討を。
(答:福祉部長、健康医療部長)事業者への配布は、検査キットの流通状況や事業所の備蓄状況を踏まえ、検討する。65歳以上については接種費用を無償、中学3年生は接種費用の一部助成をしている。対象年齢の拡大についてはコロナ感染症の流行状況を注視し、改めて検討していく。

■統一協会(世界平和家庭連合)問題について
(問)9月定例会で統一協会関連団体である「世界平和青年学生連合」から本市市会議員の仲介のもとで寄付がされ、市として返還の申入れをしているとされた。その後返還されたか。当該議員の同席の下、手渡した「感謝状」は当然返還してもらうべきもの。仲介議員は協力を。
(答:危機管理監)寄付金は10月14日、団体に返還した。感謝状は返還されていない。その後連絡が取れない。

■より良い中学校給食の検討を
(問)現在の取り組み状況について示せ。「検討会議」では調理方式については結論づけされていない。見せかけの経済性を重要視するのではなく、教育委員会には学校給食法を守る責任がある。調理方式について専門家や保護者、学校関係者の意見を聞く必要があり、改めて検討する場を設けてはどうか。
(答:学校教育部長)「中学校給食在り方検討会議」で全員喫食の提言を受け検討をはじめた。給食センター方式で健都イノベーションパークを候補地とする。摂津市との共同運用は断念した。基本計画の策定にあたり、パブリックコメントを実施する。

■補聴器購入補助制度の導入を
(問)加齢による聞こえの衰えは誰にでも起こりうること。高齢者の社会生活に支障がでてくる。また認知症の危険因子と指摘される。全国で制度導入が広がっており、年金者組合大阪府本部の調査では昨年35自治体であったものがこの10月31 日現在114市区町村で実施されている。補聴器は平均約27 万円との調査もあり、制度導入に向けて検討をすすめることを求める。
(答:福祉部長)高齢者が社会参加を継続するために聴力は重要。現在大阪府の国保ヘルスアップ事業に参画、高齢者を対象にしたアンケート調査のなかに加齢性難聴に関する質問を追加し、実態把握をしている。調査結果をはじめ他市の助成制度を情報収集し、検討していく。

■個人情報保護条例の改廃は問題
(問)今回の個人情報保護条例の改廃で、本市の個人情報保護制度の到達点が大幅に後退することが懸念される。何が残り、何が変更されるのか。
(答:市民部長)主な変更点は、個人情報の定義や個人情報保有の制限などについて独自に定めることが許容されない。行政情報の目的外利用や外部提供などの個別事案について、個人情報保護審議会に意見を求められなくなる。
(問)審議会への諮問については、現行条例よりも後退する。「専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認める場合には、確実に聴くことができるよう規定する」とのことだが、必要であるかどうかは極めて限定される。より慎重な検討が必要。
(答:市長)これまで十分に議論、検討されてきたうえで一歩進んだ法改正と理解している。
(意見)パブリックコメントでは市民から103件の意見が寄せられた。意見内容の多くが本市の個人情報保護制度を後退させないでほしいというもの。拙速にすすめることは許されない。
※その他、・二十歳を祝う式典について、・学校規模適正化と35人学級について、質問しました。
※2021年度一般会計決算について述べた、意見の続きを紹介します。(賛成多数で承認。日本共産党は不承認。)

79号(2022.12.20)

2021年度吹田市一般会計決算についての意見(2) 問題ありで不承認

問題点
●コロナウイルス感染症の流行がはじまり、2年半がたちました。2021年度、第6波ではそれまでの6倍の規模で感染者が発生し、とくに、年明けから年度末には比較的若い世代の感染者が多く未就学児の感染が広がりました。保健所職員の夜間携帯持ち帰り業務など、感染症の波が起こるたびに労務の加重負担が明らかになりました。これらについてほとんど手当てがなされていないにも拘わらず、「電話対応時間以外はTVも見れるし休める」という人事室の認識は看過できません。保健所職員の自助努力にいつまでも頼る市の姿勢は問題です。市長自身が中核市移行の旗振り役となって保健所の移管を推進したのですから、自覚と責任をもって保健所体制を抜本的に強化するべきです。新型コロナへの対応が常態化した今、少なくともコロナが終息するまでの間、コロナ対応の人員については定数化し、市民対応をしっかりと行うことができる体制を構築すべきです。
●2021年度は12か所の留守家庭育成室で委託事業が実施されました。事業者選定の評価基準として、事業費の80%以上を人件費に当てることにしているにもかかわらず、決算報告では4か所3事業所が人件費80%を下回っています。そのことにより、多額の事業費を残している事業者があります。人件費80%以上という基準は子どもたちの安全と保育の質を保障するものです。この基準通りに人件費が執行されるよう各育成室での指導員配置や給与等労働条件が適切であるか実態を市が把握し、指導する仕組みづくりに早急に取り組むことを求めます。また指導員不足を理由に民間委託が拡大していますが、その解決策になっていません。指導員の処遇や指導員の育成等根本的な改善を求めます。
●インフォレストすいたは、2021年度途中から委託事業者が変わり、委託内容も観光案内から魅力発掘に変わりました。また、年度末には、約550万円かけて内装修繕をし、リニューアルしました。この施設は高い賃料や委託料、施設管理費用合わせると3200万円ほどになります。この費用に見合った効果が実感できません。市の魅力発掘と言う目的にこの施設が必要か、根本的な検討が必要です。
●コロナ禍で感染リスクが高い中、懸命に努力されてきた介護・福祉職場の人材確保について、市は健やか年輪プランの7期計画以降、重点課題としながらも取り組みは不十分といわざるを得ません。就職フェアの実施、保育や介護、障害福祉で働く人へ、他市でも積極的に取組まれている奨学金返済補助制度の創設や「福祉人材センター」など、効果的な人材確保について、市全体の課題として本気で取り組くむ努力を強く求めます。
●桃山公園、江坂公園へのパークPFI導入について。公園の貴重なみどりと環境を壊し、カフェや駐車場などの収益施設を導入することに、290通517件のパブリックコメントが出され、その多くは反対や懸念の声でした。予算が議決された後に、初めて全市民対象の説明会が開かれましたが、市民の理解が広がるのではなく反対の声がさらに高まりました。桃山公園について、当初の再整備案を大きく変更せざるを得なかったことは、市の考える魅力向上の内容と、市民が考える公園の魅力には大きな乖離があることを表しています。市長は、初当選後の施政方針において、「市民の皆様から結論ありきだ、決め方が強引だ、広く意見を聞け、謙虚たれという厳しいお言葉が寄せられた原因は、民主的な進め方と市民に対する謙虚な姿勢に欠け、議会との信頼関係を築くことができなかった市政運営にあると考えます」と、前市長の進め方に問題があったと述べておられましたが、現市政においても、市民からの意見は聞き置くだけで、結論ありきで進められました。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の流行から2年目に入り、市民生活や商工業、医療・介護・福祉の現場にもさまざま深刻な状況が続き、地方自治体としての役割が大きく求められました。全国的には、感染防止対策として、独自に「社会的検査」を行い、感染の封じ込みを図った自治体がありましたが、吹田市にあっては、「感染症対策は基本的な方向性を国家レベルで専門家の意見も反映しつつ決定する」とする市長の言葉通り、積極的な検査による感染拡大防止には背をむけ続けました。地方自治体は国の不十分なコロナ対策を補い、市民の命を守らなければなりません。2021年度決算で財政調整基金の残高は130億円を超えているということは、その役割を果たす積極的な取り組みが行われなかったことの現れです。国の方針言いなりではなく、地方自治体としての自主性、自律性を発揮し、住民福祉の向上、市民の命と暮らし、営業を守る公共としての責任を果たすことが不十分であったこと、また市民参画において、市民に知らせ政策立案の段階から市民が参画するという住民自治をないがしろにした点においても、2021年度一般会計決算を承認することはできません。

78号(2022.12.13)

2021年度吹田市一般会計決算についての意見(1)

※11月24日に行われた本会議において、2021年度一般会計決算について述べた、日本共産党議員団の意見を紹介します。

評価点
●救急搬送の平均待機時間及び最長待機時間がコロナ禍の影響で伸びており、2021年度には、最長待機時間が4時間以上にものぼることが明らかになりました。人命にかかわる事案は無く現場の努力を評価いたします。医療や保健所の体制にもかかわることであり救急だけで全てが解決するわけではありませんが、今後も続く新型コロナ感染症の影響もふまえ、救急隊の増隊など市民の命を守る取組みを推進してください。
●新型コロナウイルス感染症の対応については、保健所職員を計画定数より9名増員。家族が陽性となった要介護者などの支援経費補助、高齢者施設・障がい者施設等への入所に伴うPCR検査費用補助、また、コロナ禍の経済的支援として国が行った子育て世帯への臨時給付金の支給について、対象から外れる世帯及び2022年4月1日生まれの新生児・DVにより避難している者に対し、こども1人当り5万円の支給が行われたことは、国の交付金をあてつつも、吹田市独自の判断で実施したことは評価できます。また、国の発達支援保育の補助要件が、1号認定の子どものうち、2名以上の入所と言う要件になっていますが、市独自で1名でも補助を行うようにしたこと。ひとり親家庭における養育費取り決めに関する公正証書作成費用の補助創設、家庭裁判所への同行支援について評価します。
●LGBTQに関する取り組みは、小中学校の児童・生徒や市民、市職員及び教職員に対し、パネル展や講習会、研修会等に取り組まれました。さらなる取り組みと共にLGBTQのシンボルマークであるレインボーバッチを職員がつけ普及するなど、多様な性、性的マイノリティの方が相談しやすい体制づくりをすることで理解を深め、認め合う積極的な発信を工夫されるよう求めます。また、中学校での「デートDV予防啓発出前授業」や小学校での「みんな活き活きプログラム」は定着し、年々受講する学校が増えています。引き続き、全ての学校で推進されることを要望するものです。

改善点
●消防職員では、女性職員数6名のまま推移しています。うち管理職員数は0名です。消防庁や吹田市が推進している女性活躍が、全く進んでいないことが明らかになりました。女性が働きやすい職場環境、研修等による消防職員のジェンダー意識の向上、積極的な女性管理職の登用など、早急に改善するように求めます。
●支援学級の在籍数をダブルカウントしないことにより定員以上の学級は小学校53学級、中学校で34学級あり、小中学校合わせて894学級中87学級、全体の約1割が定員を超えています。支援の必要な児童・生徒が年々増加傾向にあり、小学校の場合を見ても2020年1292名に対し2021年1407名と1年間で115名増えています。2022年度から3年生以上の学年で35人学級が進められていますが、実質的な35人学級の実現のため、国・府の動きを待たずに市独自でダブルカウントの実施を求めます。
●学校現場で、消耗品から高額な備品まで購入する学校配分予算が、前年度比で8%減額されました。コロナ対策でアルコールや手袋等、消耗品が予算を圧迫しており、予算執行率98.2%という数字からも、現場は購入する物を厳選し、必要であっても購入を先のばしにしている実態が見えてきます。学校配分予算の増額を行うと共に消火器などの法律で設置が義務づけられているものの交換については、教育委員会の予算で行うことを求めます。
●市立中学校の校則の見直しは、2018年度以降、頭髪や服装について約半数の中学校で見直しが実施されています。一方で、校則の不合理な規制が児童・生徒の人権侵害を引き起こしていることが社会問題となり、2021年6月、文科省から校則見直しに関する通知が出されました。教育委員会は、その後の各校の校則見直しの検討状況について把握されていないとのことでありました。子どもの権利条約にある生徒の意見表明権が尊重された取り組みとなっているか等、検討状況などを十分に把握されるよう求めます。
●市民課の窓口支援システムは、市民にとって「書かせない、待たせない窓口」をメリットに掲げ、全国的にも導入自治体が少ない段階で導入されました。導入当初は転出証明書等のOCRの読み取り率が低く、現在は80%程度にはなっているとの事ですが、タブレットでの確認など手間がかかり、繁忙期には適しません。申請用紙を何枚も市民が書かなくてすむというメリットはあるものの、待ち時間の短縮にはつながっていないとのことでした。年間通して転入・転出の多い本市において、このシステムがマッチしているのか疑問です。デジタル化が加速する中、開発途上のシステムがたくさんあり、他市の動向を見ながら、慎重に導入の判断をすべきです。
●地域経済振興室における介護人材確保の取り組みは、市民にたいし介護の魅力を発信する等して、過去5年で21名が介護現場に就労しました。コロナ禍のもとでも取り組みを継続されてきたことは評価できる一方、引き続き介護現場の人手不足の解消はまったなしの喫緊課題であることに変わりはありません。福祉部と連携を図り効果的な人材確保のための努力を求めます。
●こども食堂の開設補助支援が行われるようになり、市内8か所で実施されています。運営者の交流会を市が実施し、要望や実態を聞く努力はされてはいますが、具体的な継続支援にはつながっていません。運営団体はコロナ禍でも食材の提供を続ける努力をされました。継続的に運営できるよう市の新たな取り組みが求められます。
●生活福祉室ケースワーカーの配置標準数は、社会福祉法第16条に定められ、「被保護世帯が80世帯ごとに1人」となっていますが、1人あたりのケース数が100件を超える状況が10年以上続いていることがわかりました。2021年度は1人あたり「109世帯」となっており、配置されるべきケースワーカーは標準数で54人に対し、実配置は40人となっています。産休や育休の代替職員が配置されず、標準数の配置が守られていない事態に問題があります。今後、コロナ禍や物価高騰など、市民の暮らしを支えるセーフティーネットの役割が果たせる体制づくりを求めます。
●保育士保育所支援センターは運営が2年目に入りました。求人数が増えてもマッチング率はあがっていません。事業の分析を行い、保育の人材確保に有効な手立てを講じてください。
●就学前の給食費の無償化の検討について、2020年度の11か月間実施されましたが、その後実施されていません。2021年度当初には「他市の状況を見て検討する」としていたものの、検討すらおこなわれていませんでした。幼稚園や保育園には就学前の8割から9割のこどもたちが在籍しています。とくに保育園は2020年度から副食材料費の徴収がはじまったことから、コロナ対策による無償化の取り組みで事務的にも支援があり助かったといわれています。小学校の無償化や中学校の半額補助は必要な支援として、続けられてきています。コロナ禍や物価高騰も重なっていますから、就学前の給食費の支援について無償化の検討を求めます。
●公園のトイレについては、洋式化をすすめながら、老朽化したトイレについては更新が必要です。基準を満たす公園の新規の設置も含めて具体的な計画を地域にも示してすすめることを求めます。
●駅舎のバリアフリー化とあわせ安全対策として可動式ホーム柵が有効です。北大阪急行、大阪モノレールの各駅には設置がされており、未整備のJR、阪急について引き続き要望し、国や府とも協力して早期の整備を求めます。
●市営住宅については、入居募集の倍率を10倍と見込んでおられます。住宅によっては20倍から30倍となり、地域によっては民間住宅の建て替えなどで特に低所得者にとって住宅確保がいっそう困難となっています。他自治体の事例も研究し、困窮世帯にたいして家賃補助制度などの施策を要望いたします。
※続いて、問題点については次号に掲載します。

77号(2022.11.25)

個人情報保護に関する法律施行条例の制定、救急隊の増隊、医療機関等に物価高騰に係る応援金など
11月定例会

11月24日に市議会本会議が開催され、一般会計補正予算・条例改正などが示されました。会期は、11月24日から12月20日までです。主な会議日程、案件内容について紹介します。
《主な日程》
11月
24日(木)本会議(提案説明)
12月
 1日(木)本会議(代表質問)
 2日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 5日(月)本会議(個人質問)
 6日(火)本会議(個人質問)、予算常任委員会・4常任委員会(提案説明、資料要求)
 7日(水)財政総務常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会財政総務分科会(質疑)
 8日(木)文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会文教市民分科会(質疑)
 9日(金)健康福祉常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会健康福祉分科会(質疑)
 12日(月)建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会建設環境分科会(質疑)
 14日(水)予算常任委員会(討論・採決)
 20日(火)本会議(討論・採決)

《党議員の質問日と順番》
代表質問
 1日D竹村博之
個人質問
 2日B山根たけと C玉井みき子
 5日H柿原まき
 6日A塩見みゆき C村口くみ子 Gますだ洋平
※市民からの請願の提出は、12月2日が締め切りです。

《主な議案内容》
■条例
@吹田市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定
(1)開示決定等の期限、訂正請求等をすることができる保有個人情報の範囲等の法律と異なる取扱いをする事項について定めます。
(2)市長の附属機関として、吹田市個人情報保護審議会を設置します、など
A吹田市公告式条例の一部改正
規則等の公布に際し市長等の署名を要しないこととするものです。
B吹田市議会議員及び吹田市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正
公職選挙法施行令の改正内容に準じ、選挙運動の公費負担に係る単価等の改定を行うものです。
C市農業委員会の委員の定数を定める条例の一部改正
農業委員会の委員の定数を変更します。
〈現行〉22人↓ 16人〈改正案〉
D廃棄物の減量及び適正処理に関する条例の一部改正
犬、猫その他の小動物について、火葬後に返骨を行う場合の手数料を、1体につき21,000円とします。
E道路占用料徴収条例の一部改正
道路占用料を改定するものです。
F都市公園条例の一部改正
公園の占用の許可に係る使用料を改定するものです。
G市立博物館条例及び吹田市旅館業法施行条例の一部改正
博物館法の一部改正に伴う規定整備を行うものです。
H市職員定数条例の一部改正
消防職員の定数を変更します。(救急隊の増隊)
〈現行〉369人↓ 384人〈改正案〉

■単行事件
@吹田市立勤労者会館の指定管理者の指定について
A市立スポーツグラウンドの指定管理者の指定について
公の施設の名称
(1)吹田市立中の島スポーツグラウンド
(2)吹田市立桃山台スポーツグラウンド
(3)吹田市立高野台スポーツグラウンド
(4)吹田市立山田スポーツグラウンド
(5)吹田市立南正雀スポーツグラウンド
B市民体育館の指定管理者の指定について
公の施設の名称
(1)吹田市立片山市民体育館
(2)吹田市立北千里市民体育館
(3)吹田市立山田市民体育館
(4)吹田市立南吹田市民体育館
(5)吹田市立目俵市民体育館
C市立障害者支援交流センター(あいほうぷ)の指定管理者の指定について
D市立やすらぎ苑の指定管理者の指定について
E大阪府都市競艇企業団規約の一部変更に関する協議について

■R4年度一般会計補正予算(第11 号)
@原料費・燃料費の高騰等に伴う電気料金の追加
合計4億298万8千円
1.庁舎管理事業
2.出張所管理事業
3.千里ニュータウンプラザ管理事業
4.市民ホール管理事業
5.コミュニティ協議会助成事業
6.交流活動館管理事業
7.児童会館管理事業
8.公立幼保連携型認定こども園管理事業
9.事業課庁舎管理事業
10.事業課業務グループ庁舎管理事業
11.南千里庁舎管理事業
12.道路管理事業
13.街路灯管理事業
14.総合的自転車対策事業(自転車駐車場)
15.下水道事業会計負担金事業
16.消防総務事業
17.教育総務事業
18.教育センター管理事業
19.小学校管理事業
20.中学校管理事業
21 .公立幼稚園管理事業
22.青少年クリエイティブセンター管理事業
A原料費・燃料費の高騰等に伴う電気料金及びガス料金の
追加合計7701万8千円
1.コミュニティセンター管理事業
2.男女共同参画センター管理事業
3.公立保育所管理事業
4.こども発達支援センター管理事業
5.のびのび子育てプラザ管理事業
6.公民館管理事業
7.図書館管理事業
8.博物館管理事業
9.青少年活動サポートプラザ管理事業
B原料費・燃料費の高騰等に伴う消耗品費、電気料金及び
ガス料金の追加 1億1654万8千円
1.資源循環エネルギーセンター管理事業
C地域医療推進事業 7634万1千円
?4市2町による豊能広域こども急病センターに対する
管理運営費負担金の追加
?医療機関等に対する物価高騰に係る応援金の支給
D小学校改修事業 2万3千円
屋内運動場空調設備整備事業の委託事業者選定に係る委員報酬の追加
E中学校改修事業 1万1千円
屋内運動場空調設備整備事業の委託事業者選定に係る委員報酬の追加

〈債務負担行為〉
@小・中学校ICT機器操作等支援業務(R4年度〜R7年度) 限度額2億9420万4千円
A小・中学校屋内運動場空調設備整備事業導入支援業務
(R4年度〜R7年度) 限度額3699万3千円
B留守家庭児童育成室待機児童居場所確保業務(R4年度〜R5年度) 限度額8356万1千円
■水道事業会計(補正第2号)
@原料費・燃料費の高騰等に伴う電気料金の追加
9508万9千円
■下水道事業会計(補正第2号)
@原料費・燃料費の高騰等に伴う電気料金の追加
9486万9千円
■追加予定案件
〈条例〉
@吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
〈予算〉
@令和4年度吹田市一般会計補正予算(第12号)

76号(2022.10.17)

更年期ロス対策について
個人質問 柿原まき

(問)女性の閉経の平均は50歳ごろとされ、およそ45歳から55歳までの約10年間を更年期とし、約4割の女性に更年期症状が出るという。ほてりや発汗、倦怠感、意欲の低下など数十にわたり、日常生活に支障をきたす場合、更年期障害と診断される。更年期障害での離職による経済的損失は「更年期ロス」として政治的課題ともなっている。働き続けるため市役所の課題というだけでなく市民や事業者への啓発、行動変容につなげる社会的な意義と役割がある。市長の見解をきく。
(答:総務部長)研修を行い、更年期や生理休暇に関するアンケートを実施した。更年期障害で仕事に支障が出た人や生理休暇を利用しづらい、という人が一定数いることがわかった。
(答:市長)女性職員比率の高まりを受け、月経前症候群も含め独自の配慮方法を検討している。行政には、率先実行し社会をリードすべき責任があると認識している。

■本庁舎駐車場の身体障害者スペースに屋根の設置を
(問)今回の改修工事は、バリアフリー化など法的に必要なもの、長寿命化など建物の老朽化に対応するものだが、阪急吹田駅までの通路に屋根を付ける工事はどれにも当てはまらない。設置理由はなにか。また、ずぶぬれになって車から車いすに乗り移ることを前提とした、今の本庁駐車場の在り方について、市長はどのようにお考えか。もっと必要度の高いことにこそ税金を投入すべき。身体障害者用駐車スペースを設置している公共施設で、屋根が未設置のところには、ただちに設置を検討すべき。
(答:改修担当理事)通路への雨よけ設置は、来庁者の利便性向上のためで、議会で質問があった。
(答:施設担当理事)屋根の設置は考えていないが、新築時には、必要性を検討の上比較的容易に実施可能と思う。
(答:市長)車いす利用者への配慮の必要性について気づきを得た。早期実施を検討したい。

■介護家族が感染した際の高齢者・障害者の居宅介護継続支援について
(問)昨年、市独自のシステムとして始まり、介護している家族が感染・入院した場合、要介護者が放置されたり、陽性の家族が介護を継続しなければならないといった事態を防ぐことができるものだが、利用がほぼゼロだった。現在、濃厚接触者の検査は行われなくなり、要介護者が感染しているか確認できない。改善すべき。
(答:福祉部長)利用に至らなかったのは、親類の援助など他の方法で対応できた。相談件数は11件で、R3年度利用は1件。濃厚接触者となった要介護者が介護を受けるために必要なPCR検査等を機動的に受けられるよう関係部局と連携し検討する。
※その他に、物価高騰に関し指定管理者が現在の契約金額で事業継続が困難にならないよう対応することを求め、質問しました。
※議案第104号、補正予算第8号について述べた日本共産党の賛成意見を紹介します。

76号(2022.10.17)

本庁舎の改修、福祉施設への物価高騰応援金等の予算について

●本庁舎改修工事について
本事業は、既存不適格の解消やバリアフリー化など法的に必要なもの、長寿命化など建物の老朽化に対応するもの、その他市民の利便性向上のため実施するとの理由です。我が会派の質問で指摘した、駐車場の身体障害者用スペースに屋根の設置が検討されていないことは、この事業とは別に早急に検討し設置するとのことでした。そのことは評価をいたしますが、市民が一日1200人以上来庁する庁舎の利便性向上というのであれば、阪急吹田駅から西側玄関までの通路の屋根の設置だけでなく、自転車駐輪場への屋根の設置や、さらなるバリアフリー対応の検討など、議会だけではなく市民意見を聴取し、早急に検討し実施するよう求めます。
●保育所等就学前の施設並びに障害者福祉施設、高齢者介護施設に対する応援金事業について
本年5月にわが会派は物価高騰に対する対策を講じるよう市長に対し申し入れを行いました。今議会で、その予算化をされたこと、支援内容についても前回指摘をした施設規模ごとに通所・入所系は20万円から110万円に金額設定されたこと、北摂各市のなかでも充実した金額となっていることは評価いたします。児童部は、決算数値に対し6月の大阪市の消費者物価指数の速報値をかけたものとのことでしたが、この応援金の金額で賄えるところもあれば、そうでないところもあるとのことでした。8月の速報値をみると前年同月比で食糧費は5・3%増、電気代13%増、燃料費18・7%増で、6月よりも数パーセント上昇している項目もあり、今後さらなる負担増が見込まれます。継続する予定はないとしつつも、「先行き不透明なのでしっかり見極めながら必要に応じ判断していく」とのご答弁がありました。福祉部は、今後のさらなる負担増に対し、国の令和6年度、つまり再来年の報酬改定に反映されるべきとして、主体性が感じられませんでした。介護サービスは、要支援者にとって欠かせないインフラであるということは、過去の議会で何度も確認し、市もそのような認識を示されてきたことを考えれば、非常に残念なご答弁でした。今回の応援金で、とても物価高騰分をカバーできないという事業所もあります。今後、状況を把握し、事業継続のためきめ細やかな対策を取るよう求め賛成します。
※市立岸部保育園を廃止し、民営化するための条例改正について、日本共産党が述べた反対意見を紹介します。

76号(2022.10.17)

岸部保育園民営化に反対

今回、民営化される岸部保育園は、いったん事業者が決定し、合同保育が実施され、民営化準備が進められてきたにも関わらず、受託法人と吹田市との信頼関係が破綻し、協定解除という事態となりながらも、計画を進める姿勢を変えないという市の姿勢に、保護者をはじめ関係者は不信感を持っているままです。それでも、こどもたちのためには少しでも影響が少ないようにと、歩み寄りながらここまできています。しかし、市はそのような保護者の思いに心を寄せず、手続き的に、あっさり廃止を提案できる、その姿勢については理解に苦しみます。一番の疑問は、後藤市長自身が、民営化の議論の中で、「問題があれば立ちどまり、計画を見直すこともある」との趣旨の答弁をしていましたが、最大の問題がおこったにも関わらず、立ち止まることなく計画を進めていることです。市長に就任される前、民営化を見直してほしいという保護者に対し「私は止め方を知っている」と話されたと仄聞しています。市長選挙の候補者へのアンケートで公立保育園の民営化について問われたことに「時間と手間はかかりますが、白紙に戻して再検討します」と答え「選挙公約には法的な制約より重い『市民へのお約束』という政治生命そのものの重さがあると(一市民としても)感じています」と回答されていました。市長就任後、アンケートで答えられた『市民へのお約束』を果たすため、公立保育園の民営化計画は見直しされるかと期待されていたものの、保護者説明会では「『見直す』という意味を説明したい」と理解に苦しむ話しからはじまり「市長は、一機関で、提案することはできても決定はできない。決定権があるのは議会。前の政権であれ、議会が決めたこと。それをひっくり返すには、もう一度提案しないといけない。自分が『やっぱり、やめた。公立保育園は公立のままにする』と提案するには賛同者が必要。議会にヒアリングしてみたが、賛同してくれるのは36人のうち10人ぐらい。提案しても否決される」などと自論を展開されたとのこと。ようは「議会が決めたので、どうしようもない」と約束を反故にされました。その後、わずかに民営化の目的を見直し、スケジュールを1年おくらせただけで、計画はそのまま実行されていきました。民営化により生み出された財源は待機児童解消の財源の一部にするとしていますが、民営化をしてもしなくても、待機児童の解消や保育の実施は市の責任で行うべき事業であり、一部の思いを踏みにじり進めるものではないはずです。後藤市長の根拠のない発言で、振り回され、傷ついた人たちがいることを忘れないでください。また、今年度「待機児童0を達成した」としつつも、今年4月1日には保育所に入りたくても入れない、いわゆる隠れ待機児童を含めると630人出ており、民営化は待機児童解消に役に立っておらず、むしろその足を引っ張っています。吹田市の公立保育園は、1951年に吹田保育園、1952年に山田保育園,1983年に山三保育園が開園し、市内で18園となり、働く保護者を支える保育の事業が実施されてきました。保育園に通うこどもだけでなく、吹田市のすべてのこどもを視野に入れた保育事業をおこなうため、子育て支援事業がはじまりました。今はありませんが、子育て支援課がつくられ、各園に「地域担当保育士」、そして本庁にも「保育士」を配置し電話相談などを行うなど、全国的にも先進的な取り組みが実施されてきました。また、保育士の配置基準も「国の配置基準では不十分」と独自で加配し、公立と少しでも同じ形が民間でもとれるようにと、不十分なところはあるものの、さまざまな補助制度もつくられてきました。障がいのある子どもの受け入れや配慮のいるこどもや家庭への支援や保護者の複雑化する働き方に答えるため、休日保育も実施されてきました。公立保育園全園で看護師の配置がされていますから、アレルギーの対応や医療的ケアの必要なこどもの受け入れも先駆けて行われてきていました。どんなときでも公立保育園が、行政の公的責任で支える役割を果たしてきたといえるでしょう。国の民営化方針のもとでも、公立保育園の役割の重要性を発揮するため、歴代の市政も公立保育園の民営化おこなわずにきました。いつわりの財政非常事態宣言のもとに計画された、行政の維新プロジェクトによる公立保育園の民営化、見直すチャンスはいくらでもあったのに、保護者をはじめ、関係者との約束を反故にし、だれも行ってこなかった「民営化」の実施をしたのは、吹田市政80年を超える歴史の中で、後藤市長だけです。「民営化は誰がやったのか?」「後藤市長」これは、歴史上ずっと残ります。計画上、最後の民営化となりますが、岸部保育園の保護者は、最初の計画から少しでも、こどもたちのためとなるようにと話し合い、私立園に見学に行き、市との話し合いも重ねてきました。受託の決定、協定解除、保護者の入れ替わり、それでも民営化を進めるという市の姿勢に疑問もたくさんあったことだとおもいます。計画がはじまった当時の保護者や子どもたちも含め、この計画により心を痛めてきた人がいるということを忘れないでください。以上のことから、児童福祉の公立保育所の運営について、公的責任を投げ捨て、公立保育園民営化を進める、市立岸部保育園を廃止すること容認することはできません。

75号(2022.10.5)

統一教会による被害実態、被害者救済の取組み、行政・議員との関係を問う
個人質問 竹村博之

(問)半世紀にわたる統一協会と自民党との深刻な癒着がクローズアップされ、政権を揺るがす大問題となっている。徹底した真相究明が求められる。統一協会による霊感商法などの被害の実態と対応。相談窓口の充実を求める。
(答:市民部長)本市消費生活センターで受け付けた当該団体に関する相談については、これまではなかったが、本年8月と9月に合わせて2件あった。国や府と連携し、市民に対して積極的に情報発信し、被害の予防に努める。
(問)統一協会は様々な活動を通じて社会的評価を得ようとする。行政の関係する事業に統一協会関係団体が参画、協力、また関係団体が実施する行事等を行政が共催及び後援してこなかったか。また関係団体からの寄付についてはどうか。これらはすべて拒否すべきである。
(答:危機管理監)行事等については、現時点で把握しているなかでは関わりはない。寄付については、今年4月に「YSP(世界平和青年学生連合)西大阪連合」から「新型コロナウイルス等感染症対策基金」に約9万円あった。チェックできなかった理由は、団体が来庁するまで団体名を知らされていなかったため。8月中旬に調べたところ、関連団体と認識した。団体に対し返還の申入れをしている。
★関係団体から寄付を受けた経過と紹介した議員は誰か
(問)YSPは、文鮮明が創設した組織であり、調べればすぐにわかったはずだ。チェックが甘かったのは市会議員が紹介してきたからではないか。団体と議員の関係、団体を紹介した議員は誰なのか。
(答:危機管理監)団体と議員の関係は承知していない。今後はチェック体制の強化に努める。議員名は澤田なおき議員。

■江坂公園の再整備について
(問)7月から公園の管理を指定管理者が担っている。ゴミが散見され水場の管理がずさん、公園南側喫煙所の改善、整備計画の詳細など、利用者からの声が寄せられている。
(答:土木部長)指定管理者に現地確認のうえ適切な管理を指導する。喫煙所についても日常的に見回りを指示する。
(問)公園協議会の構成、内容、スケジュール、市民参加について。再整備のスケジュール、利用者への周知、説明会などについて。
(答:土木部長)協議会の構成は、市と指定管理者、ボランティア、地元団体、施設管理者など。内容は公園の運営全般に関する協議。3か月に一回程度開催。再整備については、10月から工事着手。ホームページで公表するとともに、工事前に説明会を開催し周知を行っていく。

75号(2022.10.5)

学童保育の待機解消へ 指導員不足の根本的な解決を
個人質問 玉井みき子

(問)今年度の春、70名の4年生が「待機」に。入室の予定でお別れ会・卒室式もなく待機になり「お別れ会してないのになんで来たらあかんの?」と言ってたり、育成室によっては同じ4年生でも違いがあり、こどもの疑問に答えられない状況を市長は知っていたか。
(答:市長)入室の希望が増えている状況は把握していたが、現場での個別の事象は耳にはしていない。
(問)2023年度の入室申請書に「4年生は待機になる可能性が」とあるが、予測と計画はどうなっているか。
(答:地域教育)来年度は4年生の待機が多くなると予測している。引き続き指導員の確保と施設の整備など行い、1人でも多くの児童を受け入れられるようにしたい。
(問)今年度の待機の理由に、教室の確保が出来ていないというのもあった。コロナ第7波の休室も「指導員不足」がある。現場の指導員は、コロナの流行の当初、突然休校も、1日保育をすぐに行い、指導員不足の中でもこどもの保育を保障してきた。第7波は、だれがどこで感染してもおかしくない状況。自分が感染してしまい「休室」となった責任を個人が背負う状態に問題がある。学童保育はこどもたちの命を預かり、豊かな放課後を保障し、保護者が安心して働けるようにする、100人を超えるところに正規職員は1人もいない。例えば、フルタイムで学校や地域と連携も行う、責任者を配置する、こどもの人数に応じたフルタイム職員を配置し、延長保育には保育園のように、短時間の職員を配置することで、時間の延長の遅番はフルタイムの人の当番制にするなど行い、保護者の要望でもある時間の延長のニーズに応える、そのことで職員のやりがいも発揮され、定着して働き、専門的なスキルアップにつながっていく、これまで通りでない根本的な解決が必要。
(答:地域教育弁)現在、主任指導員を配置し、他の指導員の育成も行い、スパーバイザーが相談を行っている。今年度から導入した人材派遣サービスでの配置は6人の派遣指導員を配置してる。
(意見)派遣の導入の予算は30 人分。それが6人ということは、1/5しかきていない。その労力も、予算も別のところにあててほしい。大人が課題を先送りにして一番迷惑をこうむっているのはこども達。子ども子育て審議会から毎回、課題だと指摘ている、入れる入れないで、こどもに分断を持ち込むことをはじめ、根本的な解決を先送りにして、それぞれの責任とするは市として無責任。「人の不足」は命に関わる。先日、送迎バスに取り残され3歳のこどもが亡くなった。アプリ入力による出欠確認は『人の不足』も原因だったと言われている。何かあってから対処するのでは、こどもの権利も命も守れない。今まで以上の知恵も工夫も、全庁で協力して取り組むように求める。
※その他、教育委員会をはじめ、本庁以外の出先の働き方について、吹三公民館の建て替えに伴う解体工事などについて、質問しました。

75号(2022.10.5)

物価高対策における更なる福祉施設等への支援を
個人質問 山根たけと

(問)日本共産党は、物価高による影響を受ける福祉施設等への支援を要望してきた。本定例会の補正予算案に物価高騰に対応する支援として、福祉施設等に対し応援金支給が盛り込まれており、大変評価する。その上で、定員が100名程度のある高齢者施設では、7月の光熱水費が昨年同月比で45万円上昇していることなど、高齢者施設や放課後等デイサービス事業所からは、今回の支援金だけでは、とてもカバーできないという声が出ている。今後、物価高騰は続くものと見られ、これらの事業者について引き続き継続的な支援が必要ではないか。
(答:副市長)本来、国による公定価格の見直しや報酬改定等により対応されるべきものと考えており、今回は臨時的措置として応援金の支給を決定した。そのため応援金の支給は今回のみと、現時点で考えているが、今後も国・府の動向を注視してまいります。
(意見)これから年度末にかけて値上げによる厳しい負担がのしかかることが予想される。コロナ禍において福祉施設は、不安定な運営を強いられており一度だけの応援金に終わらず、2度、3度の継続した支給を強く求める。

■男性育休取得の推進はジェンダー平等の視点で
(問)人事院意見に基づき、育児休業等に関する法律の改正に伴い、妊娠、出産、育児等と仕事の両立支援のため、育児休業の取得回数の緩和への対応等が行われる。これらの改正は、もちろん歓迎されることではあるが、実際のところ男性の誰もが取得できる状況に職場の体制や意識があるのかが重要なところ。休んでも大丈夫だと思える余裕のある職場の体制を構築すること、社会的性差をなくしていくジェンダー平等社会実現の取組として捉え、男性も育児や子育てを女性と同じだけ、また、それ以上に担わなければならないという意識を構築していくことが必要ではないか。
(答:総務部長)男性職員の育児休業取得率を2025年度までに50%以上とすることを掲げているが、より多くの職員が不安を抱くことなく育児休業を取得できるよう、さらなる取組を進めていく。
(問)育児を女性だけに任せず、男性も責任を持って関わっていくという、ジェンダー平等の視点から公が率先をして男性職員の育児参加を促すべき。市長の見識は。
(答:市長)長期休業に入ることが普通の世の中になるのではないか。ともに育てるという意識、子どもに対する愛情のみならず、夫婦の間での愛情がしっかりと結ばれていることがベースになると思っている。

■公共交通施策として高齢者・障害者に移動支援を
(問)住民の高齢化に伴い、今ある交通機関では外出しにくくなっている状況が生まれている。市は、公共交通維持・改善計画を策定し、その一つとして自主返納促進の取組みを行っているが、これだけでは高齢者に一つの交通手段をなくすだけで、移動支援になっていない。免許自主返納者に対してタクシー利用への割引制度を実施している自治体もあり、吹田市でも免許返納者への1回限りの助成ではなく、それ以外の高齢者も含め継続的な移動支援の取組が必要なのではないか。また、今年度から来年度にかけて地域主体による交通手段導入の仕組みを検討しているとのことだが、どのような事業を想定し検討が行われているのか。
(答:土木部長)75歳以上の運転免許証の自主返納に伴う交通系ICカードの購入及びチャージや、大阪タクシー共通乗車券の購入に、1返納当たり6000円を上限として補助しており、令和4年9月12日時点で91件の申請を受付している。市内に点在する小さな公共交通空白地において、地域の方が主体となって運営する交通手段について、市ができる側方支援の方法について、吹田市地域公共交通協議会において、意見を伺いながら慎重に検討していく。

74号(2022.9.22)

国葬には反対
市民に弔意の強制行うな
代表質問 ますだ洋平

(問)7月12日、安倍家の家族葬という私的な葬儀にも拘わらず、市施設や学校に「国旗の半旗掲揚」をなぜ求めたのか。吹田市や市長に、政府やそれ以外から要請があったのか、国旗の半旗掲揚の基準はあるのか、その理由と根拠はあるのか。
(答:総務部長)外部からの要請は受けていない。市として弔意を表すことが適切であると判断した。半旗掲揚の基準はない。過去の事例を踏まえ総合的に判断した。
(答:市長)一部会派から半旗掲揚の求めがあった。
(問)吹田市立の小中学校でも半旗掲揚がされた。憲法上、児童生徒及び教職員の思想・良心の自由を踏みにじる重大な問題。「市の通知があり、ひとつの作業として機会的な作業をした」とのこと。総務部からの通知を受けて協議はしなかったのか。
(答:学校教育部)市の施設に準じた取扱とした。政治的意図はなく、憲法上の問題もない。
(問)我が会派は、国葬の中止を求めている。現憲法下で国葬を規定する法律はない。憲法14条「法の下の平等」、憲法19条「思想及び良心の自由」に反する憲法違反の国葬で弔意強制となるような、市施設や学校で半旗掲揚を求めるな。
(答:総務部長)国葬に合わせて、市施設や学校に半旗掲揚を依頼する予定はない。
(答:市長)すでに弔意を示しており、半旗掲揚を行うつもりはない。

■新型コロナ第7波の状況と対応について
(問)市民から「どこに相談すればいいのか」等の連絡が多数寄せられた。市はホームページ上で情報提供しているが、そもそも、インターネットを利用しない市民には、十分な情報が行き届かない。市報はワクチン接種に関する情報が主であり、広報が不十分である。早急に改善を。
(答:総務部長)相談窓口などの情報について、今後、関係部局と調整のうえ、掲載の検討を進める。
(問)高齢者施設でのクラスター発生は、過去最多となった。市内高齢者施設の新規陽性者数、陽性者発生施設数とクラスター発生施設数を示せ。また、どのような対応が行われたのか。
(答:福祉部長)7月8月の新規陽性者は、職員と利用者合わせて1174人、陽性者発生施設は延べ171施設、そのうちクラスター発生施設は延べ60施設となっている。陽性者が発生すれば、積極的疫学調査を行い、感染対策や医療機関との連携について助言、市内病院の感染管理認定看護師や医師とともに現地に赴くなど対応している。

■全員喫食の中学校給食の実施について
(問)学校給食は安心安全が大前提であり、絶対に食中毒を発生させない衛生管理が重要。学校給食法では、学校給食衛生管理基準の定めのもと適切な衛生管理が求められている。その適切な衛生管理は栄養教諭が担うことになるが、民設で1箇所の給食調理場を整備する場合、何人の栄養教諭の配置が必要となるか。
(答:学校教育部長)義務標準法では、現在検討している民設での給食調理場設置の場合、栄養教諭の定数は0人となる。
(問)民設民営で1か所の給食調理場を整備し学校給食を実施する埼玉県八潮市では2020年6月、給食喫食者の約7000人のうち、3453人の集団食中毒が発生した。その後設置された学校給食審議会で、集団食中毒の発生は、栄養教諭の配置がされず衛生管理が不十分だったと結論づけた。現在八潮市では、学校給食法にもとづいて栄養教諭を配置し、十分な衛生管理が行える公設の給食調理場を整備する予定だ。会派視察を行った池田市の給食センターは、公設民営で整備され給食センター内に事務所を設け、所長はじめ複数名の栄養教諭が業務にあたっていた。公設で給食調理場を整備し、学校給食法に則った衛生管理を市の責任で行うべきである。自校調理・親子方式を含めて給食センターの複数整備など公設公営での実施を求める
(答:学校教育部長)民設民営を含めて検討し、安心・安全で、おいしく,楽しく食べられる給食を提供することを目標に検討を進める。

■パートナーシップ宣誓制度の導入を
(問)我が会派は、性別違和をもつ市民の尊厳が守られ、自分らしく生きることのできる社会をつくるために、行政の役割は極めて重要であることを主張し、何度も導入を求めてきた。本年5月定例会本会議での求めに市長は、行政の能動的アクションの役割が大きいとの認識を示し、「制度化の必要性について、人権政策上の課題に位置付け、検討を進めていく」と答弁した。大阪府と大阪市、堺市、貝塚市、枚方市、茨木市、富田林市、大東市、交野市は本年9月1日より、パートナーシップ宣誓証明制度府内自治体間連携を始めた。まさに能動的なアクションが進んでいる。本市もパートナーシップ宣誓制度の導入を行うべき。
(答:市長)他の自治体との行政手続きを円滑に進めるためにも、本市も要綱を定め、2023年度から運用できるよう準備を進める。人権的配慮を求めておられる方々の声に真摯にお応えするという行政の責任を果たさせていただくということで、この制度が社会で一般的になることを望んでいる。
(要望)この市の姿勢は、多くの当事者の自分らしく生きたいという切実な願いに応え希望となる。制度導入までに、ファミリーシップ宣誓制度も合わせて検討し、1人ひとりが大切され、多様性を認めあう社会実現に向けての努力を求める。

※その他、物価高騰対策について、中学校部活動について、非核平和の取組み推進について、気候危機打開に向けた取組みについて、要介護・要支援認定の遅れによる対応について、質問しました。

74号(2022.9.22)

新たな障がい者くらしの場の整備を
個人質問 塩見みゆき

(問)高齢の親が障害のある子どもを介護し続ける「老障介護」の解決のため、施設やグループホームなど暮らしの場の整備が必要である。特に、強度行動障害や医療的ケア者等、重度障害者の暮らしの場の整備が喫緊の課題である。市は第6期障害福祉計画で、「場所の確保、世話人不足が課題であり、その解消に取り組む」としている。既存の建物での受け入れは難しく、新たな施設の整備が必要であり人員配置は国の基準では不十分、市が上乗せする必要があるなど、市の積極的な支援策が必要ではないか。
(答:福祉部長)重度障害者が利用可能なグループホームの整備に係る支援については、施設や設備、人材確保のための支援策が必要である。他市の事例等踏まえながら、効果的な施策を検討する。

■重症心身障害者施設の整備について
(問)吹田市における重症心身障害者施設の入所待機者数について聞く。
(答:福祉部長)8名であり、2021年度に入所された方は1名である。
(問)重症心身障害者施設について、府や北摂地域の自治体と協議をしているとのことだった。整備についての進捗状況を聞く。
(答:福祉部長)北部地域は施設空白地帯であり、府において早急に整備するよう、北摂市長会から要望している。また、医療的ケア者の短期入所事業について、整備促進策の検討をしている。

■新型コロナウイルス感染症に罹患した入所者を施設内で療養を実施した事業者への支援について
(問)ある事業所では、グループホームの利用者が感染、ショートステイを閉めて療養を実施された。24時間10日間の対応に、特別に職員体制を組む必要があり、他の日中活動の事業所を閉めなければならない事態になっている。本来は医療が担うべき療養を福祉が肩代わりすればするほど、事業の閉鎖や縮小による減収、業務の増加、出費、損失の増加など運営に影響が出る。堺市は、独自で「施設内療養支援金」1人あたり1日につき3万円を支給している。吹田市で同様の支援策の創設を求めるがどうか。
(答:福祉部長)かかり増し経費への補助がある。厚労省との個別協議の上、必要とみとめられた場合には基準単価を超えて助成することが可能になっている。
(意見)大元は、国の制度不足と医療崩壊が招いた問題だが、事業者は対応に奔走している。担当課は、積極的に状況を把握し現場の対応が正当に評価されるよう、国に対し、その実態を示して、実態に見合った支援を求めつつ、国待ちではなく、市の手立てを考えることを強く求める。

74号(2022.9.22)

インボイス制度でシルバー人材センターに多大な影響が出ないよう支援を
個人質問 村口くみ子

(問)2023年度10月からインボイス制度が導入予定である。免税事業者であるセンターの会員はインボイスを発行することができず、センターは仕入れ額控除ができなくなり、新たに預かり消費税分を納税する必要が生じる。公益事業を行うセンターの運営は収支相償が原則で、新たな税負担の財源は無い。センターにとっては運営上の死活問題だ。影響を受けるセンターの運営への支援が必要だ。
(答:福祉部長)インボイス制度による新たな負担増となる納税額は、R5年度から700万円、R6・7年度は1400万円、R8年度は2450万円、R9・10年度は3500万円、R11年度は5250万円、R12年度からは7000万円となる。その財源は、事務費増額で対応する。
(要望)影響額は、事務費増額で会員への配分金の引き下げにならない対応をするとの答弁で安心した。しかし、それは市の財政への負担増でもある。国に対してインボイス中止や、国による支援の要望を求める。

■空家対策のさらなる推進を
(問)危険度の高いDランクの空き家は全体122件中、49件が片山・岸部地域に集中しており、老朽化率も高い。この地域の道路は、狭あいで急坂も多い。道路の整備も含めて、一帯の地域の整備計画を持ち進める必要がある。
(答:副市長)面的整備は、相当な費用と多くの権利者合意が必要となり、空き家等の解消の手段として取り組むものではない。
(問)そもそも空き家を生み出さない社会への転換を図るため、耐震・長寿命化等のリフォーム助成の充実をしていくことが重要だと考えるがどうか。
(答:副市長)空き家等の利活用を目的としたリフォーム等への補助制度について他市事例の収集に取り組んでいる。

■安心・安全、お出かけしやすい街づくりを
(問)大和大学周辺は、歩道と、信号待ちの角には恒常的に人が溢れている。通行量の多い、自動車、自転車と相まって周辺一帯の要望が寄せられている。歩道の拡張等を求める。
(答:土木部長)大阪高槻京都線の交差点から片山北ふれあい公園北側の交差点まで、道路の幅員構成の検討を行う。
(問)街中ベンチの取り組みを進める上で、バス停ベンチに屋根があれば、にわか雨や、真夏の外出時に市民が大変助かる。屋根の設置への補助金制度も作って頂きたい。
(答:土木部長)バス停の上屋設置に対する補助金制度の創設については、吹田市地域公共交通協議会の意見を伺いながら検討する。

73号(2022.9.2)

9月1日に市議会本会議が開催され、一般会計補正予算・条例改正などが示されました。会期は、9月1日から9月29日までです。また、その後10月31日まで2021年度決算常任委員会も行われます。主な会議日程、案件内容について紹介します。


新型コロナウイルス感染症対策に係る行政PCR検査・派遣保健師増員等の維持、福祉施設等に物価高騰に係る応援金など
(9月定例会)

《主な日程》
9月
 1日(木)本会議(提案説明)、予算常任委員会(提案説明)、予算常任委員会財政総務分科会(質疑)、予算常任委員会文教市民分科会(質疑)
 8日(木)予算常任委員会(討論・採決)、本会議(代表質問)
 9日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 12日(月)本会議(個人質問)
 13日(火)本会議(個人質問)、予算常任委員会・4常任委員会(提案説明、資料要求)
 14日(水)財政総務常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会財政総務分科会(質疑)
 15日(木)文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会文教市民分科会(質疑)
 16日(金)健康福祉常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会健康福祉分科会(質疑)
 20日(火)建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会建設環境分科会(質疑)
 22日(木)予算常任委員会(討論・採決)
 29日(木)本会議(討論・採決)、決算常任委員会(提案説明、資料要求)

《党議員の質問日と順番》
代表質問
9日 Aますだ洋平
個人質問
12日 A玉井みき子C竹村博之
13日 A山根たけと B塩見みゆき C村口くみ子 F柿原まき
※市民からの請願の提出は、9月9日が締め切りです。

《主な議案内容》
■条例
@高年齢職員の部分休業に関する条例の制定について
A学校給食費条例の制定について、保護者が災害により被害を受けた場合等については、学校給食費を減額し、又は免除することができることとする等
B一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について、職員の定年引上げに伴い、60歳を超える職員の給料月額の特例等を定めるもの
C職員の分限に関する条例の一部を改正する条例の制定について、管理監督職勤務上限年齢制による降任について、書面の交付を要しないこととするもの
D職員の懲戒の手続及び効果に関する条例の一部を改正する条例の制定について、給料等の額が減少する場合における減給の効果について定めるもの
E職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について、職員の定年引上げに伴う退職手当の基本額の特例を定めるとともに、フルタイム会計年度任用職員の退職手当の対象期間の要件の緩和等を行うもの
F職員の定年等に関する条例の一部を改正する条例の制定について、地方公務員法の一部改正に伴い、職員の定年を引き上げるとともに(65歳)、管理監督職勤務上限年齢制等について定めるもの
G職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について、非常勤の職員の育児休業の取得要件の緩和等を行うもの
H職員の公益的法人等への派遣に関する条例等の一部を改正する条例の制定について、職員の定年引上げに伴い、派遣等を行うことのできない職員の範囲を変更するもの
I市税条例の一部を改正する条例の制定について、地方税法の一部改正に伴い、個人市民税における住宅借入金等特別税額控除の特例措置の適用期限の延長等を行うもの
J市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について、岸部保育園を民営化するもの
K後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定について、督促状の発付期限及び督促状で指定する期限の変更を行うもの
L市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について、岸部中住宅の一部及び岸部北住宅の廃止等を行うとともに、明渡請求事由の規定の明確化を行うもの
M建築基準法施行条例の一部を改正する条例の制定について、建築基準法の一部改正に伴う規定整備を行うもの
N手数料条例の一部を改正する条例の制定について、長期優良住宅の普及の促進に関する法律の一部改正に伴い、長期優良住宅維持保全計画の認定の申請等に対する審査手数料の設定等を行うもの
O千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について

■単行事件
@円山町1 号橋拡幅改良工事請負契約の締結について
A市南消防署南正雀出張所建設工事(建築工事)請負契約の締結について(完成令和5年9月1日)
B広域消防指令情報システム構築業務委託契約の締結について
C資源循環エネルギーセンター2号灰溶融炉整備用耐火物部品購入契約の締結について
D教育用Windowsタブレット(GIGAスクール構想対応用)追加購入契約の締結について
E北部消防庁舎等複合施設建設工事請負契約の一部変更について

■R4年度一般会計補正予算(第6号)
@新型コロナウイルス感染症に係わる行政検査や患者入院医療費負担に伴う委託料の追加
12億1516万7千円

■R4年度一般会計補正予算(第7号)
@給食費の公会計化及び学校徴収金の一括徴収化に伴う口座振替のオンライン受付サービスの導入費用
1982万8千円

■R4年度一般会計補正予算(第8号)
@本会議放映システムのライブ配信映像における字幕表示機能の導入
67万2千円
A介護施設等における陰圧装置の設置及び個室化を行う事業所に対する補助
4718万円
B高齢者施策推進事業
3億76万7千円
1.新型コロナウイルス感染症等が発生した介護施設等に対するかかり増し経費の補助
2.介護サービス事業所等に対する物価高騰に係る応援金の支給
C障害福祉サービスデータベースの構築に係る障がい福祉システムの改修費用
176万円
D障害福祉サービス事業所等に対する物価高騰に係る応援金の支給
2560万円
E吹三地区公民館の解体撤去工事に伴う経費(民生費・教育費合計)
1554万5千円
F障害児通所サービス事業所に対する物価高騰に係る応援金の支給
820万円
G保育所等に対する物価高騰に係る応援金の支給
4330万円
H保育所における複合・大型遊具の更新費用
450万円
I幼保連携型認定こども園における複合・大型遊具の更新費用
700万円
J市営住宅条例の改正に伴う公営住宅管理システムの改修費用
218万9千円
K小学校における遊具・体育器具の更新費用
1億4466万4千円
L幼稚園における複合・大型遊具の更新費用
3500万円
M不測の事態に備え、予備費を追加
5000万円

■公共用地先行取得特別会計(補正第1号)
@千里丘朝日が丘線用地取得事業
294万2千円
道路用地取得に伴う経費

■追加予定案件
(認定)
@令和3年度吹田市一般会計歳入歳出決算認定について
A令和3年度吹田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について
B令和3年度吹田市部落有財産特別会計歳入歳出決算認定について
C令和3年度吹田市勤労者福祉共済特別会計歳入歳出決算認定について
D令和3年度吹田市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について
E令和3年度吹田市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について
F令和3年度吹田市公共用地先行取得特別会計歳入歳出決算認定について
G令和3年度吹田市病院事業債管理特別会計歳入歳出決算認定について
H令和3年度吹田市母子父子寡婦福祉資金貸付特別会計歳入歳出決算認定について
I令和3年度吹田市水道事業会計決算認定について
J令和3年度吹田市下水道事業会計決算認定について
※案件外
(市会議案)
@吹田市人権擁護委員の推薦に関する意見について

72号(2022.8.9)

安倍元首相への弔意表明強制に反対する要請書

※8月5日、吹田市長に対し、日本共産党吹田市委員会・日本共産党吹田市議会議員団は、抗議ならびに要請を行いました。その中身を紹介します。


 7月11日、「安倍元内閣総理大臣御逝去に伴う半旗掲揚について」とする総務部長名の文書が、各施設所管部局長宛てに発出されました。

 内容は「葬儀の当日(2022年7月12日)は、哀悼の意を表すため、『国旗を半旗掲揚とする』という対応を本庁舎は行うとし、可能な限り各施設でも対応をする」ことを依頼するものです。

 安倍元首相が7月8日、参院選挙の応援演説中に銃撃されたことは、言論の自由を真っ向から否定する卑劣な行為であり、断じて許すことはできず、亡くなられた安倍元首相に対して哀悼の意を表する心情は理解するものです。

 しかし、同日の葬儀は安倍家の家族葬であり、公の関与もありません。にもかかわらず、各施設所管部局長に総務部長名で「哀悼の意を表すため、『国旗を半旗掲揚とする』という本庁舎での対応を知らせ、可能な限りの対応を求めることは、同調圧力になる恐れがあります。

 弔意の表明の仕方は、各個人の自由で個人の判断が尊重されるものです。とくに教育の現場に強制的ととらえられることや、同調を求めることなどあってはならないことです。今後、予定されている、国葬については、国民の半分が反対の意を表明していることもあり、市が同調圧力になるような対応はふさわしくありません。

 よって、日本共産党吹田市委員会および日本共産党吹田市議会議員団は、このたびの市の対応に抗議するとともに、左記事項について申し入れます。



 @ 安倍家の家族葬にも拘らず、「国旗の半旗掲揚」を行 い、そのことを各公共施設所管部局長に通知した理由を 説明すること。

 A 弔意の表明の仕方は、各個人、団体の判断に委ねられ るものであり、今後、予定されている「国葬」について は、同様の対応はしないこと。

以上

72号(2022.8.9)

行政が責任を持ち支援が必要な妊婦やヤングケアラーに支援の結びつけを

※6月29日の5月定例会最終日で述べた、議案第66号一般会計補正予算(第3号)についての賛成意見を紹介します。


●妊娠サポートクーポン事業について

 妊娠時から使える家事代行サービス及び助産師サービスに2万円助成することは、出産に伴う心身の不調や、家事育児の負担に対する支援として実施するものであり評価します。原則電子クーポンを発行するとのことですが紙クーポンの発行を渋らないように求めます。ただ、2万円のクーポンは6、7回程度利用すれば使い切ってしまうものであり、ワンオペ育児による母親の負担軽減のためには、父親の家事・育児分担を推進する必要があり、行政全体として取り組みを推進してください。

 また、クーポンを配って終わりではなく、課題のある家庭を発見した場合、市としても把握する必要があるため事業者と連携するようにしてください。


●子育て世帯家事・育児支援の実施について

 今回、不適切な養育状態の家庭や、特に支援が必要な妊婦、ヤングケアラー等を対象に家事支援や育児支援を行う事業を実施することは評価します。本来大人が担うことが想定されている家族の世話や家事などの負担により、子どもの発達や成長が阻害されている状態を、社会全体として解決していかなければなりません。

 ヤングケアラーを発見し、支援に結びつけていくことは、教育委員会や介護、障害福祉、生活困窮など、関係機関との連携が重要です。

 また、行き過ぎた自己責任社会のもとで、「家族の世話をするのは家族の責任」と、自分たちだけで解決しようとしている人たちがほとんどです。社会全体がこの考え方を乗り越え、変わらなければ、当事者は助けを求めることはないでしょう。意識改革が重要であり、市の取り組みを求めます。

 事業の実施に当たっては、ヤングケアラーの相談しやすい体制、話しやすい環境を作るよう求めます。今後、市が要支援者を把握し支援計画を作ることになりますが、現在の虐待相談の職員が行うとのことであり体制強化が必要と考えます。

 本事業の対象者について、介護保険など、他の福祉サービス利用者がいる世帯の優先順位がさがるのなら理解できますが、対象外とすることは、要支援者を取りこぼしてしまう可能性があります。また、児童ということでヤングケアラーは18歳までとのことです。大学生も含め、対象の設定について検討してください。

 利用料について、国の基準よりも自己負担額を減らしているとのことですが、生活保護世帯以外利用料が発生します。支援が届きにくい世帯を対象にした事業で、受益者負担は適切ではないと考えます。利用料負担をなくすよう求めます。


●母子健診事業における3歳児健康診査時の屈折検査導入について

 健診時に弱視の早期発見・適切な治療につなげる取組みであり評価できます。弱視の治療は、8歳頃までにと言われており、基本は3歳児健診としつつ4歳以上でも、相談があれば受診できそれを周知することについて、委員会質疑の答弁でも検討するとのことなので実施する事を求めます。


●危機管理センターに設置する災害対応オペレーションシステム導入の予算について

 設置場所や予算の中身にもさることながら、2月定例会で取り下げた予算を次期定例会でほぼ同じ予算を再度提案することは異例中の異例です。3月末の2月定例会終了から、今定例会に至るまでの約1か月の短期間で、他の自治体への視察や調査を行っているとのことですが、このようなやり方は慎むべきであり、信頼関係を損ねることのないよう求めておきます。

72号(2022.8.9)

市民生活や中小業者の実態を把握し必要な支援を

※6月29日の5月定例会最終日で述べた、議案第79号一般会計補正予算(第5号)についての賛成意見を紹介します。


 コロナ禍による景気の低迷と生活困難が長期に及んでいるところに加えて、ロシアによるウクライナ侵略による影響と「アベノミクス」が進めた「異次元の金融緩和」が異常円安を作り出すなど、複雑にからんで物価高騰を招いています。ガソリン、食料品、電気料金等様々なものの値上げは、市民の暮らしと生業を直撃しています。

 議案第79号は、物価高騰の影響を受ける市民等の支援を行うため、追加で提案されたものです。


●就学前の児童を養育する子育て世帯に対する支援金の給付事業について

 会派として、小学校給食の無償化同様、保育所や幼稚園等未就学児についても給食費の補助などを実施するよう要望してきましたので、幅広い子育て世帯への支援につながるものであり、評価をいたします。


●キャッシュレス決済ポイント還元事業について

 昨年も同様の事業が実施されましたが、その予算執行率は約4割であり、事業参加店舗についても目標としていた3000店舗に届かず2290店舗という結果でした。今回、ポイント付与上限額を7000円相当に引き上げ、また、スマートフォン決済限定ではなく、別のキャッシュレス決済についても対象にするよう検討をしていることなど、前回の結果を踏まえ改善をされています。

 スマートフォン決済比率は、国の調査で、2019年度約26%であったものが、2020年度には約50%と普及が進んでいると言えます。が一方、事業者側のキャッシュレス決済導入比率は、対象となる中小規模店舗の約50%とのことでした。

 前回同様に、対象となる市民、事業者ともに限定的であり、不公平感があることは否めません。

 今後、コロナの第7波や物価高騰により、市民生活は一層厳しくなることが予測されます。市民生活や中小業者の実態を把握し、世代を問わず困窮する全ての市民、業者に必要な支援が届くよう、水道の基本料金免除など、各種施策の実施に努めていただきたいと思います。

 財源としては、昨年度末の財政調整基金の決算見込み額が約130億円と想定され、本案の予算編成後も残高が約40億円であり、比較的余裕があることが明らかになっています。財政調整基金を活用して、迅速な対応を求めます。

 また、国に対し、消費税の引き下げや賃金の引上げ、年金削減の中止を要望することを求め、本議案承認の意見といたします。

71号(2022.7.26)

パートナーシップ制度とLGBTQへの認識を改め制度の創設を求める
個人質問 玉井みき子

(問)会派の代表質問でのパートナーシップ制度の必要性について、社会的な合意形成が進んでいるとは言えない状況と認識している、と市民部長が答弁したが市長も同じ認識なのか。日本学術会議は、2017年に性的マイノリティー差別を解消する法律の制定や結婚の平等などについて提言、2020年には既存の性同一性障害特例法を廃止し、性別記載変更法を制定すること、等の提言が出されている。提言の中に、パートナーシップ制度を導入する自治体が増えるなど、日本で多くの取組が進展したのは、2014年の性的思考に基づく差別を禁じたオリンピック憲章改訂の影響が大きいとし、同性カップルに対する共感も高まりつつあり、全体として肯定的な世論が増えていることも提言を行う目的として書かれている。

 これらの事から見ても市民部長の答弁の発言は当事者を傷つけるもの。進んでいないのは、国の法整備や、吹田市の取組。人権の問題を率先して取り組む部署の部長が公の場で、社会的な合意形成の認識が進んでいない、という当事者を傷つける発言するような、そんな姿勢でいいのか。


(答:市民部長)過日の本会議で、民法で定められた婚姻制度の改正を伴うようなパートナーシップ制度の創設を念頭に、同性婚を認めるパートナーシップ制度について、市民の間で社会的な合意形成が進んでいる状況とは言えないと認識している、と答弁した。一方、社会の中で、性の多様性が尊重され、性的マイノリティー当事者がお互いを人生のパートナーとすることを宣誓し、その事実を行政が公に証明する制度を導入する自治体が増加傾向にあると認識している。市民一人一人が互いの個性や価値観の違いを認め合い、人権が尊重されることを目指し、性的マイノリティーに対する配慮や理解を深めるための啓発を進め、市民意識の醸成を図るとともに、先進各市を視察し、パートナーシップ制度の導入について検討していきたい。


(答:市長)パートナーシップ制度やLGBTQの認識について、マイノリティーの人権を社会がお守りをする上で、行政の能動的アクションの役割は大きいと認識している。つらい思いをされている少数の方々のお気持ちへの気づき、理解を広め深めることは、より豊かな社会づくりへの重要な一歩。制度化の必要性について本市の人権政策上の課題に位置づけ、検討を進めていく。



■自衛隊へのデータによる名簿提供はやめよ

(問)市の事務については、自衛隊法97条に定められた法定受託事務で、自衛官の募集に関する広報宣伝、志願者の受理、受験票の交付で、この受託事務と住民基本台帳法に基づく事務処理と混同されるものではない。そもそも市区町村に住民基本台帳に基づく情報の提供ができる仕組みは存在しておらず、防衛省及び総務省の通知についても技術的助言とされていることから従う必要は無い。福岡市等、他の自治体では、個人情報保護審議会の意見により、紙による提供に限定し、電子データによる提供は認めない事例もあり、本市も今回のように、情報提供の方法を変える場合、個人情報保護審議会に諮り判断すべき。以上様々な課題解決や問題があり、名簿の電子データ提供は見送るべき。


(答:市民部長)2020年の閣議決定において、自衛隊法等に基づく自衛官等の募集に関する事務について、住民基本台帳の一部の写しを提出できることが明確化され、本年防衛大臣から、紙または電子媒体による募集対象者情報の提供依頼があり、地方自治法施行令における第1号法定受託事務として、自衛官募集事務に協力している。

 個人情報保護審議会への諮問については、法令に基づき提供するものであることから不要である。



※その他、補聴器購入補助制度導入に向けての実態調査について、こども食堂への継続的な支援の実施を、保育施設の園庭の遊具の更新や改修について、保育所の待機児童について質問しました。

71号(2022.7.26)

市の責任で安全で美味しい中学校給食の実現を
個人質問 塩見みゆき

(問)共同運用について、摂津市の意思確認はいつまでにするのか。

(答:学校教育部長)両市で中学校給食共同運用検討委員会を設置し、検討している。6月末までに取りまとめ、7月中旬を目途に判断する。

(問)吹田市の小学校給食の良さについて聞く。

(答:学校教育部長)安心安全で美味しい給食を第一にしている。食材は旬の物や国内産を使用するように心がけ、素材の味を生かす献立を提供している。

(問)自校及び親子方式の実施が可能なところは9校ある。全てをセンター方式ではなく、自校・親子方式との併用は検討すべきではないか。もし食中毒の発生や災害時等、数か所に分散しておくことはメリットがある。高槻市の見学について聞く。

(答:学校教育部長)センター方式を前提とした共同運用について検討しており、自校・親子方式については考えていない。高槻市はコロナの状況を見て、見学に行く。

(問)1万7千食の規模について。吹田の良さを生かす献立、調理法、食材の調達、アレルギー食の対応は可能か。栄養士と調理員の体制及び運営形態は、市が責任を果たせる公設公営で行うべき、所見を聞く。

(答:学校教育部長)調理機能や配膳、配送機能の有効活用や効率的な活用を図るため民設民営方式が有効な手法と考える。一方、献立作成、アレルギー対応、食材の調達等は市が決定すべきと考える。人員体制は具体的な検討はできていない。


■障害者の仕事創出と授産製品の販路拡大を

(問)配食サービス事業の廃止は、障害のある人の仕事を奪い、事業所の収益減少にもつながる。働く場と共に、日中を過ごす場までもが維持できなくなる恐れがある。廃止ありきではなく、事業者との話し合いを続けるよう求めたが、その後の対応について聞く。

(答:福祉部長)受託事業者に説明し、個別に対応している。意見を聞き、事業の在り方の参考にしている。引き続き継続する。

(問)コロナ禍で「吹田市障害者の働く場事業団」は、外部販売の売り上げは約5割減となった。市の主催する行事等の景品に授産製品を利用することについて。また、庁内及び公共施設等で使用するトイレットペーパーの一部を障害者施設のリサイクル事業の物を導入できないか聞く。

(答:福祉部長)コロナ感染の影響で縮小していた行事等が再開する中で、積極的な購入の検討を呼び掛ける。トイレットペーパーの導入については、カタログ等で各部局への商品の周知に努める。

71号(2022.7.26)

南吹田地域の開発は良好な住環境の保障を
個人質問 山根たけと

(問)南吹田4丁目における物流倉庫と共同住宅の開発について、現在既存建物の解体工事が進められ今後、本格的な建築工事が始まる。工事車両や事業運用後のトラックルートの問題、地域の雇用や防災協力、最大700戸以上とも言われている共同住宅開発による人口増による地域住民の就学の問題や、公共の福祉に寄与する用地提供とその用途、緑や公園の整備等、協議の進捗状況を答えよ。

(答:環境部長)共同住宅建設が予定されている案件については、現在、環境まちづくり影響評価条例に基づく環境影響評価提案書の提出に向けて、事業者と協議を行っている。今後、地域住民との意見交換会や、環境影響評価審査会での審査を経て、評価書の提出へと手続を進める中で、環境性能が高い高質なまちづくりに資する計画となるよう誘導していく。

(答:危機管理監)物流施設計画に係る防災協力について、有事の際に地域の防災資源として御活躍して期待しているので、詳細な内容を把握するとともに、関係所管と連携し調整を進めていく。

(答:学校教育部長)開発戸数や竣工時期など、開発に係る情報をできる限り早期かつ正確に確認し、想定される児童数及び学級数の増加状況などを把握することが、今後の学校規模適正化などの検討には非常に重要。懸念される課題を解決できるよう協議しいく。


■公立保育所給食の瓶牛乳について

(問)市は、公立保育園給食の瓶牛乳について、紙パックの牛乳へ変更を予定をしているが、長年給食を支えてきた納入業者の大阪府牛乳商業組合吹田支部より、3R活動を通じたSDGsに貢献しているとして、環境や衛生、保育や食育の観点から瓶牛乳の継続を求める要望書が吹田市や議会に届けられている。本市の小学校給食の牛乳は紙パックに変更しているが、東京の多摩市では、環境面や健康面を考慮してパックから瓶牛乳に再び戻すという取組も行われており参考にすべき。

(答:児童部長)瓶から紙パックへの見直しについては、食品ロスの削減や運搬時の職員の負担軽減、契約手続の透明化・競争性の確保、賄い材料費の低廉化など、様々な観点から検討を重ね、変更の判断に至った。

(意見)小学校の紙パックもほとんどがリサイクルされず、ごみとして廃棄されていると聞く。コスト優先や人間の負担や便利さを求めることと、環境への取組、環境をよくしていく取組は相反するものであり再検討を求める。


■中の島公園の再整備は拙速に進めるな

(問)7月から行われる市民参加型のワークショップで出た意見やまとめた成果をどのように反映し活用していこうとしているのか。中の島公園は、スポーツ施設が公園全体の4割を占めており、とりわけ管理棟の老朽化による建て替えは、再整備には必須でもある。関係部局の協議状況は。

(答:土木部長)ニーズ調査やサウンディング調査などと合わせて総合的な検討を行い公園の目指すべき姿(案)を作成し、説明会と意見募集を行い、広く御意見を拝聴した上で取りまとめ、事業者の公募条件を決定していく。公園とスポーツグラウンドの魅力を一体的に向上させることが重要であると認識しており、関係部署で管理棟を含む対象施設、整備・管理手法などの整理を行っている。


■有形民俗文化財だんじりなど、歴史的文化財の保存と文化継承の取組へ支援を

(問)だんじり曳行が、この7月31日に2年ぶりに開催され、成功のためさらなる協力が求められている。また、この2年間にも及ぶコロナ禍において、だんじりだけに及ばず、様々な伝統文化を継承する行事や文化財保存の取組に深刻な影響が出ている。文化財保護審議会を開催し現状を調査し、伝統文化を継承し保存する取組を支援する、新たな事業構築を行うべきではないか。

(答:地域教育部長)まずは、しっかりと本市の貴重な文化財の状況把握に努め、その上で、有識者である文化財保護審議会委員の御意見もお聞きするとともに、次世代への保存・継承に係る支援方策ついて、関係部局とも情報共有し、どのような支援方策ができるのか検討する必要があると考えている。

70号(2022.7.19)

コロナ禍・物価高騰から市民のくらし、営業を守れ
代表質問 村口くみ子

(問)会派として13項目の、物価高騰から市民のくらしを守るため、緊急要望を市長に提出した。その中から数点質問する。水道料金免除の実施をしていないのは、府下で吹田市を含め4市のみ。臨時交付金の活用を前提とした一般会計からの負担による水道料金の免除はできないか。

(答:行政経営部長)コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分について、公共料金の負担軽減が含まれており、水道料金の軽減に活用することは可能であるが、本市においては検討をしていない。

(要望)活用は可能との答弁だった。実施の検討を求める。

(問)現在、小学校のみ給食費の無償化が実施をされている。子育て世帯全体を支える為に、義務教育と就学前の給食の無償化を求める。

(答:児童部長)物価高騰に係る就学前児童のいる世帯への支援については、対応策を検討中である。


■新型コロナ感染症対策について

(問)この2年余り、感染症の基本的対策である検査数が非常に少なく、新たな感染の波を繰り返してきた。高齢者施設等での集中検査の実施を求めてきたが、高齢者施設・子どもたちの施設での関係者の頻回検査の実施をしないのか。検査の必要性をどの様に考えているのか。

(答:健康医療部長)感染拡大防止策の実施と、有症状者はスムーズに受診、検査、療養上の指導が受けれる体制になっている。高齢者施設等でのワクチン接種も進んでいることから、高齢者施設等の頻回検査実施は予定していない。児童施設関係書の頻回検査についても、ワクチン接種、有症状時の迅速な検査、休職の対応があり、予定していない。

(要望)感染拡大のピークが過ぎれば体制を緩め、感染拡大の波が来た時には保健所・検査体制が追い付かない状況が繰り返されてきた。第7波で繰り返さない対策を求める。

(問)コロナ対応の為の、福祉施設の減収やかかり増し経費への補填はすべきだ。

(答:福祉部長)高齢者施設におけるかかり増し経費の施設内療養に係る補助は、充実を行うとともに期間の延長を行う。高齢者及び障害者施設に対して、抗原定性検査キットを備蓄し、費用補助の対象に加えた。

(要望)障害者施設への補助に関しては、国基準の枠外での負担増で大きな影響が出ている。支援策を検討せよ。


■保健所体制の充実を求める

(問)第6波までは、保健所の人員不足を他部署や民間業者からの臨時的な応援体制で補ってきた。経験の蓄積もできない体制だったのではないか。保健所業務は感染症対策だけではない。母子保健や精神保健はじめ、地域の保健衛生を推進する大切な役割がある。抜本的に増やし、体制強化をすべきと考えるがいかがか。

(答:健康医療部長)保健師の果たす役割が重要である。新型コロナ感染症業務については、派遣保健師の雇用とともに、専任保健師6名を配置し増員することで国の方針変更や患者急増に対応してきた。必要な検査体制について関係部局へ要望していく。


■35人以下学級の実現・スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの増員を

(問)国は2025年までに小学校6年生までの35人以下学級の実施を進めている。吹田市はダブルカウントの実施をしていないため、40人程度の学級が残るのではないか。実態として35人以下の学級の実現をすべき。

(答:教育監)支援学級在籍児童・生徒を含めることで41人以上となる学級に対しては、今後の児童・生徒数の推移や、教育課題への対応に係る影響を整理し、教員の加配定数を積極的に35人学級編成に活用することを促す。

(問)児童虐待や不登校、いじめの認知件数は年々増加し、特別な支援が必要な児童も増えている。スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを増員し、児童が抱えている背景の問題に踏み込み、専門の関係機関とも連携しながら、チームとして問題を解決することも重要である。増員を求めるがいかがか。

(答:教育監)既存体制では、問題が顕著化、重篤化してからの対応が多くなることや、十分な連携が困難等の課題があり、拡充の検討をする。


■ジェンダー平等の推進について

(問)パートナーシップ、ファミリーシップ制度の導入を求める。制度を導入している自治体の人口でいえば、過半数であり、市の認識は遅れている。いつまでも啓発だけでなく、家族として認められず不利益を被っているカップルに、市営住宅の入居や各種手続きで家族として認めるべき。

(答:市民部長)パートナーシップ制度については、市民の間で社会的な合意形成が進んでいる状況とは言えない。今年度実施予定の人権に関する市民意識調査において、LGBTQの認知状況などについて調査を進めていく。

(問)中学校制服の選択自由化を求める。生徒の主体性を尊重し、意見を取り入れ、社会通念の変化に即したルール作りを教育委員会が指導して進めるべき。

(答:教育監)中学校の制服について、現在自由に選択できる学校が9校あり、その他の学校も申し出があった場合に選択できるよう配慮している。

(問)小学校中学年以上と中学校のトイレに生理用品を設置する取り組みを始めていただきたい。

(答:学校教育部長)ごく当たり前にトイレの個室に生理用品が設置されている状況が望ましいと考えている。社会状況を注視する。

(問)公共施設の女子トイレ・多目的トイレにも生理用品の設置をしていただきたい。

(答:市民部長)まずは男女共同参画センターから、設置を検討する。

70号(2022.7.19)

ヤングケアラーを生み出す要因を取り除く施策の充実を
個人質問 ますだ 洋平

(問)ヤングケアラーを支援する予算が提案されている。ヤングケアラーについては、若い世代が家族・近親者の世話や介護に追われ、重い負担に苦しみ成長や進路の障害となる深刻な問題だ。なぜ、このような事態が生じているとお考えか。

(答:岸上理事)核家族化や共働き世帯の増加、少子高齢化等の家族構造の変化、福祉サービスを利用する経済的余裕がない等の様々な社会的要因や家族がケアを当たり前とする文化的背景が要因と考えている。

(意見)親世代の経済的・社会的困窮や暮らしを支える諸制度の脆弱性、家族主義的な規範が、ヤングケアラーが生み出される背景にある。ケアを担う全てのケアラー支援が十分行える施策の充実を求める。


■校則見直しの進捗状況は

(問)昨年5月定例会でツーブロック等人権侵害ともとれる理不尽な校則の見直しを求めた、その後の状況は。

(答:教育監)R3年6月8日付文部科学省通知を各校に通知したことに伴い、髪型、服装等を含めた校則の見直しを行っている学校もある。今後、今年度改定される「生徒指導提要」をもとに、見直しを行う学校が増えるものと認識している。

(問)子どもの権利条約は、「学校の規律が児童の人間の尊厳に適合され、その確保のための適当な措置をとること、さらに、子どもの意見表明権が明記されている。学校の校則は、子どもの全ての人権にそったものでなければならず、子どもの意見が聞かれ、考慮されなければならないもと考えるが、教育長のご所見は

(答:教育長)校則は、子どもの人権が尊重された上で定められ、生徒にとって学習面、生活面での指針となるもの。生徒の意見を取り入れることを含め、見直しを行うことをついては、学校の責務であり、子ども1人ひとりの安全な生活を保障するものと考えている。


■1型糖尿病患者の高額な医療費負担への支援を

(問)本市の患者数は約340人と想定されている。小児期に発症することが多く、生涯にわたってインスリン療法が必要で高額な医療費負担が発生する。小児の場合、医療費補助があるが20歳以降は打ち切られる。重症化予防やQOL向上の観点から市独自の支援は考えられないか。

(答:健康医療部長)患者やその家族に経済的な負担がかかっていることは理解している。個別疾病の医療費助成については、基礎自治体が行う施策の範囲を超えるものと考えている。


※その他、大阪府の万博記念公園駅前活性化事業に関して、共同住宅整備、周辺地域の交通渋滞問題について質問しました。

70号(2022.7.19)

学校規模適正化のために市長は責任を果たせ
個人質問 竹村博之

(問)2025年までに小学校全学年で35人学級が実施される。保護者をはじめ関係者の願いが実を結んだ。吹田市は児童数の増加により他の自治体にはない課題がある。これまで過大規模校の学校運営のマイナスの影響について改善を求めてきたが、市長は「多様性と特色ある学校づくり」と言い、校舎改増築などで済まして問題の解決を先送りしてきた。市長は反省すべき。
 不足する教室数、学校規模適正化が必要な学校と考え方を示せ。

(答:学校教育部長)2027年度までに11小学校で最大51の教室が不足する見込み。検討対象校は藤白台、千里第二、千里第三、豊津第一、山田第五の各小学校。一概に確定していないが、まずは校区の変更で考えていく。

(問)スケジュールを一旦白紙にした影響。総合教育会議のトップである市長がSNSで不特定の市民に対して「市職員を厳しく注意した」と発信したが、職員は懸命に努力しているにもかかわらず、なぜそのような行為に出たのか疑問。

(答:学校教育部長)過大規模校で、運動場や特別教室などの使用制限がおこり児童の活動機会や範囲が減少する。

(答:市長)誤解や混乱が拡大しないよう効果的な手段を用いた。スケジュールを白紙に戻して改めて計画をつくる。『2025年から35人学級を一斉に始めるのは相当難しい。』(※『』について、学校教育部から修正する答弁があり、翌日の本会議で市長の答弁が訂正されました。)

(意見)教室確保の期限は限られている。仮に校区変更しないのであれば、住宅開発を効果的に規制する方策がいよいよ必要。教育委員会には難しい。計画を白紙にしたのは市長であり、責任がある。明確な方針を示すべき。


■まちのお風呂屋さんの灯を消さない支援策を

(問)公衆浴場は、法律により料金が定められ、衛生上、風営上で厳密な規定がある。住宅事情の変化に加え、原油の高騰、電気代や資材の値上がりなどで、街のお風呂屋さんが悲鳴をあげている。毎日の生活に必要とする市民にはなくてはならない、公共性の極めて高い施設である。また地域のコミュニティの場としての役割を果たしている。災害時に市民の衛生的な生活を維持し、健康を守ることは行政の責任。災害対策として協力関係を築いておくことは危機管理上も有効だと考える。新たな支援策が求められる。

(答:健康医療部長)公衆浴場の現状は、2006年に15施設あったものが本年4月時点で4施設と減少している。地域住民の日常生活において保健衛生上の役割を担っていると認識。

(答:危機管理官)2018年大阪府北部地震には北摂5市の被災者に対し銭湯の無料提供があり、好評であった。他市の事例等研究し、関係部局と協議していく。


※その他として、江坂公園の再整備について質問しました。

69号(2022.5.25)

生活困窮世帯・低所得の子育て世帯への支援金、ヤングケアラーがいる家庭への支援、危機管理センターに災害オペレーションシステム導入費用など
5月定例会

 5月26日に市議会本会議が開催され、役員改選・一般会計補正予算などが示されます。会期は、5月26日から6月29日までです。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
5月
 26日(木)本会議(提案説明)

6月
 1日(水)役選代表者会
 2日(木)本会議(役員改選)、役選代表者会
 3日(金)本会議(役員改選)、役選代表者会
 10日(金)本会議(代表質問)
 13日(月)本会議(代表質問・個人質問)
 14日(火)本会議(個人質問)
 15日(水)本会議(個人質問)、予算常任委員会・4常任委員会(提案説明、資料要求)
 16日(木)財政総務常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会財政総務分科会(質疑)
 17日(金)文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会文教市民分科会(質疑)
 20日(月)健康福祉常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会健康福祉分科会(質疑)
 21日(火)建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)、予算常任委員会建設環境分科会(質疑)
 23日(木)予算常任委員会(討論・採決)
 29日(水)本会議(討論・採決)


《党議員の質問日と順番》
代表質問      13日 @村口くみ子
個人質問は、13・14・15日に行われます。
※市民からの請願の提出は、6月13日が締め切りです。


《主な議案内容》

■条例

@吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正し、職員等の期末手当の改定等を行うもの

A吹田市成長産業特別集積区域における成長産業の集積の促進及び国際競争力の強化に資する事業計画の認定並びに市税の特例に関する条例の一部改正について、地方税法等の一部改正に伴う規定整備を行うもの



■単行事件

@吹田市立吹田第一小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結(完成 令和4年11月15日)

A吹田市立千里第一小学校校舎大規模改造2 期及び屋内運動場大規模改造工事( 建築工事) 請負契約の締結(完成 令和4年12月1日)

B吹田市立岸部第一小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結(完成 令和4年11月15日)

C吹田市立岸部第二小学校校舎大規模改造2期及び屋内運動場大規模改造工事(建築工事)(完成 令和4年12月1日)、及び吹田市立岸部第二小学校給食調理室雨水排水改修工事(完成 令和4年8月25日)請負契約の締結

D吹田市立山手小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結(完成 令和4年11月15日)

E吹田市立津雲台小学校校舎大規模改造2期工事(建築工事)請負契約の締結(完成 令和4年11月15日)

F吹田市立山田中学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結(完成 令和4年11月15日)

G吹田市立山田東中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結(完成 令和4年11月1日)

H吹田市立江坂大池小学校校舎及び吹田市立江坂大池留守家庭児童育成室増築工事(建築工事) 請負契約の締結(完成 令和5年9月29日)

I重文旧西尾家住宅主屋ほか6棟建造物保存修理工事(T期工事)請負契約の締結(完成 令和9年3月15日)

J(仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業契約の一部変更について、金利変動による改定

K(仮称)岸部中住宅統合建替事業特定事業契約の一部変更について、物価変動率による調整

L佐竹千里山駅線道路改良工事請負契約の一部変更について、工事進捗に伴い、工事内容の精査及び掘削を行うなかで、防護柵の仕様に関して見直しが必要であると判断したこと及び撤去予定の既設コンクリート擁壁が当初想定していた形状と異なっていたこと等から工事内容の見直しが必要となったため、請負金額を変更。あわせて、賃金等の急激な上昇があったことから、インフレスライド条項の規定に基づき、請負金額を変更



■R4年度一般会計補正予算(第1号)

@文部科学省委託事業によるいじめ・不登校の未然防止等に向けた健康観察のデジタル化に係る費用

396万5千円

など



■R4年度一般会計補正予算(第2号)

@家事・育児に対し不安等を抱えた要支援家庭やヤングケアラーがいる家庭等を対象に家事・育児支援を実施

1220万6千円


A子どもの弱視等視力異常の早期発見及び視力検査の精度向上を目的とした、視力屈折検査機器の導入費用

552万5千円


B妊産婦を対象に、家事代行等サービスに利用できる電子クーポン(2万円分)を交付

2481万7千円


C危機管理センター設置に伴う災害オペレーションシステムの導入費用

1億1993万8千円


D不測の事態に備え、予備費を追加

9000万円

など



■R4年度一般会計補正予算(第3号)

@生活困窮世帯に自立支援金を支給(申請期限の延長等)

3277万4千円

 単身世帯6万円、2人世帯8万円、3人以上世帯10万円(月額)を3か月間支給。申請期限を令和4年8月31日まで延長。


A低所得の子育て世帯に生活支援特別給付金を支給

4億9829万5千円

 児童1人当たり5万円。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童等を養育する世帯のうち左記のいずれかに該当する世帯。

1.ひとり親世帯(児童扶養手当受給者等)

2.ひとり親世帯以外の世帯(1以外の令和4年度住民税均等割が非課税等の子育て世帯)

69号(2022.5.25)

物価の高騰から市民の暮らしを守るために、地方自治体として国に対し実効性ある政策を求めるとともに、独自支援に取り組むことについての緊急要望

※日本共産党吹田市会議員団は5月24日、市長に対し、物価高騰から市民のくらしを守る緊急要望を行いました。その中身を紹介します。


 コロナ危機によって、景気の低迷、生活困難が長期に及んでいるところに、ガソリン、食料品、電気料金をはじめ、物価の高騰により、暮らしと生業への影響がでています。

原因は、コロナ禍とロシアによるウクライナ侵略による影響に加え、「アベノミクス」のもとでの「異次元の金融緩和」などが複雑に絡んでおり、解決に向けた努力が求められています。

 原材料や燃料などの価格を引き上げ、食料品など物価高騰によって市民の暮らしと営業におい打ちをかけている状況を解決するために、市民の身近な自治体として国へ要望するとともに、5月定例会で補正予算の提案を含め、地方創生臨時交付金などの活用も行い早急に対応することを求めます。


(1)臨時相談コーナーを設置し、相談機関につなぐこと

(2)国民健康保険料・後期高齢者医療保険料・介護保険料の特別減免を実施すること

(3)市として後期高齢者医療保険料の引き下げを広域連合に申し入れすること

(4)市民税の減額や猶予を実施すること

(5)水道料金の基本料金の免除を実施すること

(6)困窮者への給付金について、学生や高齢者にも拡大し、緊急に実施すること

(7)事業所に対し早急に調査を行い、物価高騰の影響を受けている事業者に対して給付金を支給すること。また、手続きについてはできるだけ簡易にすること

(8)原油価格高騰対策に係る地方交付税措置の活用を行うこと

(9)中学校給食の無償化と就学前の給食についても無償化を実施すること

(10)介護・障がい・保育などの福祉施設で原油価格の高騰や物価高騰によって運営に支障をきたさないように、国が対策を講じなくても必要な支援を行うこと

(11)電気料金が高騰している今夏の猛暑に備え、冷房機器が適切に使えるように支援策を講じること

(12)備蓄品などを活用してフードバンク等の活動に取り組んでいる団体と協力し、生活支援を広く実施すること

(13)国に対し、消費税の減税やインボイス制度の中止、中小企業支援と一体の最低賃金の引き上げ、年金減額の中止、医療費など社会保険料負担軽減等を要望すること

以上

68号(2022.4.7)

2022年度一般会計当初予算に対する反対意見A

問題点
職員の処遇改善・人材確保
●初任給が府下で最も低い問題が改善されていません。NATS各市(連携中核市、西宮・尼崎・豊中・吹田)と比べても4〜8号級低く、職員の人材確保、定着に大きな影響を及ぼします。連携している自治体として参考にして改善すべきです。
●学童保育の待機児童問題は深刻でこのままでは新年度から100人近い子どもたちが待機児童となります。解決できるかどうかは、施設の拡充と指導員の確保にかかっています。岸田政権の分配戦略のひとつである、ケア労働者への処遇改善は公務労働にも適用され、国が9月までは補助金で、10月からは交付税措置をするにもかかわらず、学童保育指導員に対し実施しないのは理解に苦しみます。指導員不足を理由にした学童保育のさらなる民間委託と、場当たり的な人材派遣サービスを活用しようとしており、これでは根本的な解決にならず、保護者の期待にも応えられません。関係者の声を真摯に聞き、根本的問題の解決を要求します。

阪急吹田駅前西第一自転車駐車場の美装化
 公共施設センスアップ事業として約3500万円もの高額の予算があてられます。市民生活に直接資する事業とは到底考えられません。しかもその後の維持管理が、都市魅力部なのか土木部なのか決まっていません。公共施設最適化の個別施設計画でも築年数36年と経年劣化が進み、R8から大規模改修の時期に入るが、それも考慮されておらず、税金の無駄遣いであり見直すべきです。
 また、この際シティプロモーション推進の在り方、シティプロモーション推進室の存廃について検討し、優秀な職員を、他の部署に配置するべきです。

教育人事権移譲
 審議の中で、その準備のために3人の職員を配置すると言われているが、それだけの人員と時間を費やすことによる人事権移譲のメリットについては納得できる内容はありませんでした。施政方針で述べられている、「本市教育の閉塞感」を教育委員会がどのように感じているのかは具体的には不明な点が多くあり、「吹田市を愛する教員を採用する」という精神論に終始していました。焦眉の課題である少人数学級の早期の実施、さらなる拡充に資する保障などについても全く答えられず、なぜいま教育人事権移譲なのかが理解できません。

パークPFIによる桃山公園・江坂公園の再整備
 当初駐車場整備は、事業者負担であったものが、駐車台数を5台に変更されたことにより、吹田市が整備費用の9割を負担することになりました。さらに、駐車場設置場所が交差点に近く、道路に駐車待ちの車が滞留し事故誘発の可能性があります。事業者が見回りを行うとのことだが、24時間常駐するわけではなく効果に疑問があります。江坂公園も含め、便所や東屋・休憩所の位置、遊具や広場の改修、収益施設等の整備について、住民意見を十分に反映するよう求めます。

保健所行政
 コロナ禍の最前線で努力をされてきていることに敬意を表しますが、この間の対応について改めるとともに、中核市として考えていただきたい点があります。
@検査を積極的に実施しないこと
A施設での感染対策は研修のみとし、現場任せとしたこと
B疫学調査について、基礎疾患をお持ちの方を除いて65歳以上と1歳以下としたこと
 とくに感染者が爆発的に増えた第6波では、こどもたちへの感染が広がったことから職員をはじめ比較的若い人への感染も広がりました。また、福祉施設では入院ができないことから、陽性者の利用者を陽性者の職員が看護する「陽陽看護」の状況がうまれ、非常に危険な状況であったと思います。そのようななかでもクラスターが発生しやすい福祉現場で、検査も疫学調査も限定的にしか行わないというのは理解できません。

配食サービス事業の廃止
 障がい者や高齢者の福祉事業所、NPO法人等の営利を目的としない団体が受託し、日々の手渡しによる安否確認等を通じて、利用者の体調や生活環境等の些細な変化の気付きや利用者に応じた細やかな気配り等も行われてきましたが、2023年度末を持って廃止しようとしています。高齢者の食の確保、安全、安心を支えると同時に障がい者の社会参加や、ボランティアの活動の場ともなっています。ただ単に「弁当の配達」ではないはずです。引き続き継続、発展させていくこと、関係者との丁寧な話し合いを行うことを求めます。

介護・障がい現場の人材不足
 介護や障がいの現場では常に人材が不足しています。初任者研修とスキルアップのための研修が行われますが、そこに派遣できないほど現場は人材確保に苦労しています。報酬加算をとるよう助言するだけでは、人材を確保し育てていくことになりません。関係所管が連携し、奨学金の返済補助制度など、具体的な支援策を検討されるよう求めます。

あいほうぷ吹田の指定管理
 医療的ケア者の福祉事業所での受け入れを増やすため、入浴やリハビリを行えば加算する仕組みを導入しようとしていますが、対象者を医療的ケアの有無で線引きしています。これではあいほうぷ吹田は、基本報酬と合算しても1900万円の減収になり、市が参考にしたという児童発達支援とは、そもそも報酬単価に開きがあり、看護師配置の加算も低すぎます。また、本気で受け入れを増やすというなら、棚にあげている「第二あいほうぷ」について具体化すべきです。
 また、重度障害者支援の継続性や信頼関係を築くことの必要性から考えれば、あいほうぷ吹田に指定管理者制度の導入の必要はありません。市の責任放棄です。


意見のまとめ
市民や議会への不誠実な態度で信頼関係薄れ、コロナ禍における地方自治体の役割の認識が不十分
 コロナ禍における市政運営の在り方として、目の前の感染者の命と健康を守ること、感染拡大を防ぐこと、傷ついた営業や暮らしを支えること、人々の人権と尊厳を守ることが必要です。同時に、レジリエンスな自治体、つまり復元力のある社会にするための行政の在り方として、社会機能を維持するために必要な介護や福祉をはじめとする現場を、平時から手厚くすることも長期的に取り組んでいかなければなりません。そのような複眼的な市政運営が求められています。
 ところが、今の吹田市にとって必要とはいえないいくつもの事業が提案されている一方、指摘したような、市民の命と暮らしに寄り添って自治体として行うべき事業が提案されていないことは、市民生活及び、地方自治体としての役割に対する市長の認識が不十分であると言わざるを得ません。
 また、コロナ禍において、不安を抱える市民に対し、きめ細やかな情報提供と説明責任を果たすことを基本にした、吹田市との信頼関係をより一層強固なものにしていかなければなりません。
 市民課窓口業務委託予算は撤回されましたが、予算を撤回したからといって、市長がこれまでの窓口職場についての自らの発言を平気で翻したこと、並びに市民部が、市民団体へ虚偽の回答をおこない、不誠実極まりない態度であったこと、またそのことを市長・副市長が擁護し、或いは自らの管理監督責任を回避するような言動に終始した事実は、なかったことにはなりません。これら一連の経過を見ても、後藤市政において、市役所内における民主的な統治能力の低下を示しており、これからのいくつもの難課題に市役所一丸となって取り組んでいけるのか不安です。評価すべき事業や施策も多々ありますが、市長の市政運営の根本にかかわり問題があると考えるため賛成できません。
(賛成多数で可決)

68号(2022.4.7)

国民健康保険条例の改正に対する反対意見

 国民健康保険の広域化を進めていくにあたり、6年間の暫定期間がもうけられ、2022年度は5年目にあたります。5年目の改正で均等割りと世帯割の率が逆転し、多人数世帯ほど保険料の負担が大きくなるようになります。このことへの軽減策は以前よりも求めてきましたが、独自の対策はとられることなく、今回改正の提案がされています。
 今回、限度額引き上げにより中間世帯層は保険料がおさえられてはいますが、国や大阪府にあわせて保険者としての独自の努力は「人間ドックへの助成の増額」など一部はみられますが、コロナ禍も重なり、生活そのものが厳しい方たちの加入が多い国民健康保険で保険料の軽減について、減免を申請する用紙を同封することも(軽減の方法を知らせることになるにも関わらず)まったく検討しない、その姿勢はいかがなものかと思います。
 単年度で黒字が続いているにもかかわらず、保険料の軽減や、こどもの均等割りについても、国が実施するぶんだけでなく、こども医療費助成と同じように18歳までにすることや、事業主への傷病手当など、できることはあるはずです。賦課権をいかした、独自性の発揮はみられないのは非常に残念です。
 広域化により保険料を都道府県で定めているのは、47都道府県のうち、7府県で大阪府が強引にすすめていると言わざるを得ません。そもそもは市町村に応じた保険料の設定がされるべきで、保険料を統一するものではありません。国も国会の審議の中で「保険料の賦課権は市町村にある」としています。大阪府のすすめるままに従っていくのではなく、とくに市民の負担となる保険料について、保険者としての独自性の発揮をもとめ、条例改正には反対します。
(賛成多数で可決)

67号(2022.4.12)

2022年度一般会計当初予算に対する反対意見@

※3月23日に行われた市議会本会議最終日に述べた、日本共産党議員団の意見を紹介します。

危機管理センター設置予算に対する修正動議について
 いつ起こるかわからない災害に対し、初動対応の体制を早期に構築するため、常設の危機管理センターを設置する必要性については理解します。しかし、高層棟3階フロアを使用した設置計画は、1月26日の政策調整会議で決まったもので、庁内での協議や調整は十分にできていたとは言えません。オペレーションシステム機器やマルチモニター等は高額なものであり、その妥当性は十分精査が必要であり、設置場所も含め、熟慮を重ねられたい。


要望・改善点
消防予算
●南正雀出張所、東消防署、各消防庁舎の建設・大規模改修が計画的に進められ、仮眠室の個室化や女性隊員のエリア、エレベーター設置等、職員が安全快適に休息のとれる環境整備に努力されています。職場の特殊性も踏まえ、悩みやストレスを相談できる窓口、職場の雰囲気づくりなど、取り組みを進めることを求めます。
●コロナ禍で救急搬送が急増、救急隊が9隊全て出払うことがあり、9隊あったから対応できたとのことでした。今後10隊への増隊についても検討されたい。

自治体DX(デジタルトランスフォーメイション)
●国は自治体の業務に関するシステムの統一化、標準化を進めていますが、市独自の制度をどうするかが問われます。審議の中では、「独自事業をやめることが目的ではなく、作業を進める中で本来的に必要かどうか考える」との答弁でしたが、独自制度をなくし、市民サービスを後退させることがないよう、また自治体の自立性を貫くことを求めます。
●「吹田市情報セキュリティーポリシー」が適用されている業務内容と実施手順について、現状の体制と、研修体制・内容では不十分です。情報漏洩はあり得るという前提で取り組む必要性があり、市民生活へ損害を与えるようなことがないよう求めます。
 デジタル関連法により、自治体が持つ住民の個人情報を、企業が匿名加工で利用することができるようになります。吹田市は匿名化された個人情報の外部提供、オンライン結合にあたっては個人情報保護条例を改定し諮問事項とし、より厳格にとり扱うようにすることが必要です。

市長の「傾聴と対話」
 市民からの市長へ面談の申し入れについて、市長の3つの基本理念として掲げている「傾聴と対話」を体現すべきです。仮に、面談を断る場合であっても、市長との面談を申し込む背景には、多くの声や切実な実態があるのであって、市の方向性と違っていたとしても、真摯に耳を傾け、納得のいく丁寧な対応を求めます。

保健所職員の働き方
 コロナ感染症に対応する保健所業務は多忙を極めました。今年度、月100時間を超える時間外勤務をした職員はのべ43名となっており、他部署からの応援兼務体制でも限界があります。中核市として、市独自の保健所業務の充実を図るためにも保健所職員の定数増について検討してください。

平和・人権政策
●コロナ禍のもとで、性別を問わず様々な困難を抱えています。女性電話相談の充実とあわせ、男性電話相談を開設することは評価します。
●市内に約5500人の外国人が在住しています。外国人総合相談窓口の設置を評価するとともに、相談者に十分に寄り添った事業を要望します。
●ロシアによるウクライナへの軍事侵略はますます甚大な被害を広げています。国際法と国連憲章にたいする重大な違反行為であり、世界が即時の停戦を求めています。プーチン大統領が核兵器使用を示唆し、国際社会を威嚇していることは決して許されません。いち早く市長名で抗議文を送付したことは評価します。平和憲法を生かし、人道支援に徹して戦火の中苦しむウクライナ市民への支援を検討してください。

コロナ禍における市民・事業者への支援
●市独自事業として、融資利用事業者応援金を行うこと、中小企業等チャレンジ補助金を継続することは評価します。コロナの影響を受けていてもこれらの補助金の対象とならない事業者に対しても、今後実態を把握し対応するよう求めます。
●小学校給食無償化と中学校給食半額補助の継続を評価するとともに、恒久的な実施を要望します。

中学校給食の全員喫食化の検討
 これまでの保護者、関係者の長年の願いであり、早期の実施を要望します。一方で食育と安全性の観点からは、自校調理方式を優先して検討すべきであり、摂津市との協議が不確実なまま、共同運用のセンター方式ありきですすめることには疑問が残ります。慎重な検討を求めておきます。

小中学校体育館への空調設備設置
 災害時の避難所ともなる、小中学校体育館の空調設備設置に向けた調査は評価できます。全学校での早期の設置を求めます。

北千里小学校跡地複合施設
 児童センター、公民館、図書館が開設されることについて、地域住民から期待が寄せられています。管理運営については指定管理者に委託されるが、児童センターの職員はこれから採用する予定であり懸念があります。各機能の専門性を発揮し、地域や利用者の声をしっかりと把握し、市の責任を果たすよう求めます。

子育て支援施策
●私立保育園での医療的ケア児の受け入れ補助については評価します。この間公立保育園での受け入れを行ってきたが、私立保育園でも受け入れが進むことを期待します。アレルギー児の受け入れについても国の制度活用にとどまらず市独自の看護師配置の支援を求めます。
●高城児童会館は、日の出市営跡地で、広場機能をもつ児童センターへ建て替えが行われます。周辺地域は高齢化が進んでおり、一時避難地の小学校も距離があることを踏まえ、広場には防災の機能も検討されているとのことです。引き続きこどもたちをはじめ、地域の声を聞くとともに、時間外の中高生の居場所づくりや学習支援の実施場所としての活用も実施できるよう、関係部署との連携を求めます。
●私立保育園の老朽化改修補助が実施されますが、待機児童対策をはじめ、公立保育園と同様、地域でも頼りにされています。改修はしてきたが耐用年数が到来した施設に対し、建て替えや電気設備などレベルアップしていくことを後押しするような更なる支援を求めます。
●子育て中の人のよりどころとなる子育て広場は、コロナ禍でもオンラインなどを活用し工夫して運営されてきました。より通いやすいように、駐車場の確保やバギーを置くための場所などを確保するため、補助が充実することは評価します。今後も、スタッフのボランティア精神に頼るのではなく、安定した運営ができるよう支援の充実を求めます。
●こども食堂について、食材提供や募金で運営されています。今年度、新規開設されたところもあり、現在市内で8か所となっています。コロナ禍で感染対策や、事前に予約にするなど、工夫し運営されています。開設補助はありますが、大事なのは「続けること」です。 運営補助を実施し、事業継続の支援を求めます。
●(仮)山田こども園について、職員の配置や、こどもの導線及び部屋の配置について、また認定の違うこどもたちが過ごすための課題なども含めて、保護者をはじめとする関係者への丁寧な説明を行うよう求めます。

公共交通施策
●2019年度に実施した吹田市地域公共交通基礎調査で、市民ニーズの多かったバス停のベンチ設置について、新年度より6年かけて、バス事業者が設置するバス停ベンチ26カ所の補助を行うもので、我が会派が求めてきたものであり評価できます。ただ、ベンチ設置は、歩道の有効幅員2mに加え、上屋の設置が条件となっており、すでに既存の建築物が上屋代わりとなっているバス停にはベンチを設置しないとしています。条件の見直し、柔軟な対応を求めます。
●高齢者運転免許自主返納サポートについて、運転免許証を自主返納した75歳以上の高齢者に対し、移動に係る費用6000円の補助を行うもので、少なくとも自主的な免許返納の動機付けにはなるものです。しかし、補助は1度限りで、高齢者の移動を継続的に支援するものではありません。また審議のなかでは、市内のバス便が減便していることがわかりました。本事業が、公共交通の利用促進のためのものであるならば、バスの増便や交通不便地の解消に向けた努力を合わせて求めます。

空家等実態調査
 これまで、空家等の相談や特定空家等の解決のために努力されてきました。空家となってからの対応はもとより、空家になる前に所有者に、利活用や市場の流通、管理について、情報提供及び支援が充実されるよう求めます。

卒煙支援ブースの設置
 JR吹田北口付近の住民から、受動喫煙対策の要望が出されていたもので、評価できますが、1ブースにつき約3千万円以上の設置費用は、他の自治体に比べても割高です。名称を再検討しJTから設置費用も含めて協力を求めるとともに、禁煙を促すデジタルディスプレイは効果が不明であるため、設置は見直すべきです。

佐井寺西土地区画整理事業
 都市計画道路の中心となる、交差点予定地は、農地や森林、ため池など地域にとって里山のような貴重な自然緑地が残されています。今後、希少動植物の保護や既存の自然を活かした整備計画にするなど、環境部・土木部が協力して生物多様性保全や森林保全に一層努力するよう求めます。

66号(2022.3.25)

介護現場の新型コロナ第6波における状況と介護人材確保について
個人質問 ますだ洋平

(問)第6波のもとで、高齢者施設での陽性者は、速やかに医療機関に入院できているのか。施設に留め置かれ命を落とす事態は起こっていないか。また、少なくない介護事業所や施設で、事業を縮小・休業されている。そうした状況は把握しているのか。

(答:福祉指導監査室理事)陽性者の急増で入院が困難となり、高齢者施設での陽性者が施設内で療養せざる得ない状況があったが、施設で命を落とす事態は把握していない。2月中旬までに約50カ所の事業所・施設で陽性者発生の報告を受け、複数の事業所で事業の休止・縮小があったことを把握している。

(問)介護事業所や高齢者施設では、検査キットが不足している。吹田市として、検査キットを十分確保し無料配布行うべきではないか。

(答:福祉部長)まずは、国や府による広域的な対応が必要であると考えている。

(問)この間求めていた介護人材確保のための実態調査を2022年度に実施されるとのことだが、調査内容や調査対象サービス事業はどのようになるのか。実態調査の結果を受け効果的な介護人材確保のための施策は、いつどのように検討し実施する予定か。

(答:福祉部長)福祉用具貸与等事業所を除く介護サービス事業所494カ所並びに求職者を対象としたアンケートを実施し、2023年度までに効果的な介護人材確保策の検討を行い、2024年度からの実施につなげたい。


万博外周・周辺道路の交通渋滞問題について

(問)大阪府が進める万博記念公園駅前の大型アリーナ施設整備について、多くの市民から交通渋滞などに関する不安や心配の声が寄せられいる。市は、環境アセスメントの事後調査の交差点需要率に基づき、交通渋滞による影響はないとの認識を示しているが、周辺住民の認識と乖離している。国交省の道路アセスメント検討会では2017年、「道路周辺の土地利用等による渋滞対策」で、予測手法について、「交差点需要率などの静的手法は、時々刻々と変化する交通状況や周辺交差点への影響は考慮できない」と、交差点需要率の短所を指摘している。「今後は、(交通流シュミレーションによる)動的手法を基本として予測を実施していく必要がある」と提言しています。市長は、住民の不安に対して、科学的根拠に基づいて丁寧に答える責任がある言っている、動的手法による交通調査が必要ではないか。

(答:環境部長)交差点需要率で把握しきれない地点について、補足的に動的手法による環境影響を予測・評価している。今後は、環境影響評価審査会のご意見を踏まえ、動的手法による予測・評価が実施されるよう事業者へ働きかける。

(答:市長)精度の高い予測に基づいた効果的な対策が講じられるよう、地元の皆さんのご心配にも答えたい。

※その他、●救急搬送困難事案 ●外国人総合相談窓口設置と「やさしい日本語」の取組みについて質問しました。

66号(2022.3.25)

「聞こえのバリアフリー」補聴器の購入助成の創設を求める
個人質問 玉井みき子

(問)コロナ禍で自粛が多くなり出かけることを控え、社会参加そのものが減っている。ワクチンの予約なども聞こえづらいことで困難と感じられる方もいる。補聴器購入の助成について全国各地では積極的な取り組みが行われている。吹田健やか年輪プラン(高齢福祉計画)には「シルバー人材センターへの登録し、ボランティアや労働力として社会参加を」と書かれている。「認知症予防活動の充実」のためや、フレイル予防として位置付け、まずは実態把握のため、健診に聴力検査を追加して行い独自の実態をつかむことぐらいはやったらどうか。

(答:福祉部長)国に介護保険制度での給付を要望していて、市独自の助成制度の対象にはならない。加齢性難聴は65歳以上から急増する傾向があるので昨年の9月から高齢者フレイル等予防推進や介護予防で、聞こえのチェックの普及に取り組んでいる。引き続き健康医療部と連携し、適切な受診につなげていきたい。

(問)『市の助成の対象にならない』というのは、どういう理由か。「市がやってはいけない」ということではない。たとえば調査をして、受診をうながせばいいというもので、いいのか。健やか年輪プランは、65歳以上でも元気な方は労働力やボランティアでとしながら「力にはなってほしいが市は何もしない」でいいのか。介護保険の改定の議論には含まれていないし、市で検討することが必要ではないか。

(答:福祉部長)難聴高齢者への支援は持続可能性の観点からも市独自で補聴器購入費を助成することは困難。国や府に介護保険制度での給付など、居住地域によって格差ない補聴器購入助成制度の構築について要望しながら、他市の取り組み状況に注視し、指摘のあった加齢性難聴と高齢者の社会参加との関係について研究していく。

(意見)制度を充実させた自治体もあり、そのきっかけは自治体の健診。60歳以上の「聞こえに不安がある」と答えた人を対象に、聴力検査を行い、難聴の早期発見を目的としたもので、実際に聴力検査をした人は356人。WHOが補聴器の装着を推奨する中等度(41〜69デシベル)の難聴者が左右耳ともに110人台と、3割を占めたという実態の把握から、補助額を倍にしたとのこと。まずは市民健診の中に入れるとか、3月3日に「聞こえの日」として、専門家による相談会を行ってみるとか、実態の把握から制度の創設へというような研究や検討を行っていただきたい。

※その他、●ふるさと納税返礼品の事業者登録について ●通級指導教室について ●配食サービス事業の令和5年度末廃止は再考を ●日の出市営住宅跡地は地域の課題解決に活用を、について質問し要望を行いました。

66号(2022.3.25)

ロシアによるウクライナ侵略行為に対し平和的解決を求める決議

※3月23日に行われた市議会本会議最終日において、日本共産党が提案し可決された、決議・意見書を紹介します。

 本年2月24日、ロシア軍は突如として、ウクライナに対し全面的な侵攻を開始した。ロシアは今回の侵攻に当たり、ウクライナ国内のロシア人保護のための 緊急的な軍事的措置であること などを主張しているが、罪なき市民が不当な攻撃にさらされ、至る所で目を覆いたくなるような惨状を呈しており、大規模な侵略行為であることに疑いの余地はない。
 このような行為は、武力の行使を禁じる国際法の重大な違反行為であり、真に平和を求める国際社会への悪意ある挑戦であると言わざるを得ない。
 また、ロシアは国際平和にとりわけ大きな責任を担うべきである常任理事国の一員であり、平和維持に向けた積極的な行動を行うことを強く求められる立場にある。それにもかかわらず、自らの責務を放棄した今回の暴挙は強く非難されて当然であり、独立国家の領土保全と主権を侵す明白な侵略行為を断じて容認することはできない。
 さらに、ロシアは世界最大の核保有国であり、今回のウクライナ侵略において、その使用を示唆しているが、「非核平和都市宣言」を掲げている本市として、このような暴挙を決して許すことはできない。
 よって本市議会は、ロシアによるウクライナ侵略行為に対し強く抗議するとともに、部隊の即時撤退と平和的解決を行うよう求める。以上、決議する。

●全会派一致で可決し、在日ロシア連邦大使館に送付。

66号(2022.3.25)

痴漢被害への対策を求める意見書

 痴漢は最も身近な性犯罪・性暴力の一つであるにもかかわらず、これまで社会的に軽視され、多くの被害者が泣き寝入りを強いられてきた。
 民間団体の調査によると、女性の7割が電車や道路などの公共空間において、痴漢や性的な声掛けなどの、いわゆるストリートハラスメントの被害を経験している。また、電車内における過去1年間の痴漢被害経験率は、10代が最も高いことが示されており、未成年者に対して、痴漢という性犯罪・性暴力の被害がまん延していることが浮き彫りとなった。
痴漢被害の後、電車に乗ろうとすると過呼吸になり仕事を辞めた、頻繁なフラッシュバックに苦しみ続けているなど、痴漢が被害者のその後の人生に深刻な影響を与える事例も生じている。しかしながら、そのような現状を政治においてもこれまで正面から問いただしてきたことはなく、このことが、痴漢を軽い問題として扱うような、女性の尊厳を軽んじる社会的風潮を 広げてきた一因にもなっている。この解決のためにも、政府には、この問題を大きく受け止め、真摯な対応が求められる。
 よって、本市議会は政府及び国会に対し、下記の事項に取り組むことを強く要望する。

1 痴漢被害の実態調査を行うこと。

2 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援を行う相 談窓口を充実させること。

3 痴漢の加害者根絶に向けた啓発や加害者更生を推進し、  警察庁や民間事業者と連携し政府を挙げて取り組むこと。

4 人権・ジェンダー視点に立った包括的性教育を行い性犯罪・ 性暴力について充実した内容とすること。


●賛成多数で可決。

65号(2022.3.17)

市民課窓口委託に関する市の不誠実な対応を問う
個人質問 柿原まき

(問)今年の12月から郵送業務を、来年10月から戸籍業務を除く市民課の窓口業務を全面委託する計画が今回の予算提案で明らかになった。
 わが党の代表質問に対する行政経営部の説明のとおり、政策調整会議が行われ、実施計画の査定もとおっているので、市としての政策決定をしている。なぜ「政策決定していない」と市民に虚偽の回答をしたのか。
(答:市民部長)複数団体から撤回要求を受けた時点では、公表前の議案に関することであったため、お答えできることがない旨を回答した。
(問)市民からの質問への回答について、「議会への提案前だったから」であり、政策決定していないからではない。つまり虚偽の回答だったということをお認めになったと理解する。どうするのか。
(答:市民部長)現時点では、もう議案を提案、公表しているので、回答の希望があるようなら、議案を提案した理由などについては回答していきたいというふうに考えている。
(意見)誤った内容で送っておいて、「希望があれば送ります」などと、そんなおかしなことを言うのはやめていただきたい。誠実に対応するよう求める。
※3月16日の予算常任委員会において、市民課窓口業務委託の予算が取り下げられました。
パークPFI制度の問題点について

(問)桃山公園のPーPFI事業者が選定され、事業計画が認定された。今回の計画では、ゲートを設けずナンバープレート読み取り式の駐車場を予定され、側道に車が滞留しないよう配慮、検討されたことはうかがえる。しかし、駐車場の入り口は新御堂筋の側道にあり、桃山台駅利用者や新御堂筋へ向かう自動車が通り、高速バスの停留所など危険であると指摘してきたが解消されるのか。
(答:土木部長)駐車場の出入り口を2カ所設けるなど渋滞対策を行う事業者提案となっている。バス事業者と協議し、バス停の移設・集約を検討し警察の指示に従い安全対策を講じるように協議する。整備後も、パークセンター職員による巡視など、状況に応じて対応するよう協議する。
(問)また、事業計画には、将来の希望として飲食店の設置を検討しているとある。提案内容に含まれていない施設を市は設置許可するのか。
(答:土木部長)市が認定した施設は、売店及び飲食コーナーを含むパークセンター、休憩所の2施設となっており、事業者の希望を受けて市が飲食店の設置管理許可を行うことはない。
(問)トイレの場所が公園入り口付近へ場所を移し整備される計画となっている。ところが、大阪府タウン管理財団駐車場跡地に建設されたマンション住民からは、なぜこの場所なのかという意見が寄せられている。これまでトイレの場所が明確にされておらず、事業者の計画の中で初めて明らかにされ、選定委員会で認定されたため、計画変更はできない仕組みとなっている。
 昨年の住民説明会でも、施設内容やその配置、規模については、事業者がどんな提案をするか分からないという回答が目立った。市が直接改修を行うのであれば、住民参画のもと検討し、計画について市の説明責任を果たすことが可能であるが、突如出てきたトイレの場所に対し、市は大幅な変更はできないという。PーPFIを採用した弊害と考える。今後どうしていくのか。
(答:土木部長)事業における市民参画と市の説明責任について、公募設置等指針の策定に当たっては、ニーズ調査や市民意見募集を行い、桃山公園の目指すべき姿を策定した上で、説明会を3回開催し、市民意見の反映に努めた。
 トイレの位置については、公園のさらなる魅力向上に向け、事業者の創意工夫による優れた提案を求めるため、既設位置または広場付近として任意で提案を求めた。その結果、来園者の利便性や維持管理レベルの向上の観点から広場内となったものであり、PーPFI手法の弊害であるという認識はない。今後、事業者が設計を行う際には、市民意見をできる限り反映するよう協議する。
 市が直接再整備することへの見解は、市民意見を反映した条件を設定し、市の費用負担削減や民間事業者の創意工夫による高質な施設整備が可能であり現時点で最善策であると認識している。
 しかしながら、公園によっては公園内の対象区域を限定することや、PーPFI自体が成立しない可能性もあり、今後も公園の特性に合った手法の検討を進める。

65号(2022.3.17)

江坂公園再整備は事業者いいなりではなく、市民の声を聞き慎重にすすめよ
個人質問 竹村博之

(問)パークPFI事業として、江坂公園と桃山公園の指定管理者の指定と関連する予算が提案されている。事業の前提は市民の日常の利用を阻害しないこと、公園らしい環境を壊すような施設設置は許されない。
 市民に施設配置やイメージを示して意見を聞いてきた。当初の計画から変更した内容、住民への説明はどうするのか。事業者による便益施設が多すぎる。レストラン、カフェ、キッチンカー、マルシェなど公園は商業施設ではない。もう十分賑わっている。誰のための再整備なのかが問われる。
(答:土木部長)レストラン、テラスなどはイメージにはないが、計画内容は事業者の提案により決定される。更なる公園の魅力向上につながるととらえている。
(問)当初なかったカフェの位置にはボランティアによる花壇やベンチ、植栽がある。市民から疑問の声があがっている。公園の景観、機能的にも問題。事業者にしっかりと伝えよ。芝生広場については過去見事に失敗した。長期にわたる養生期間と管理上により子どもたちが遊べなくなる。住民からは「人工芝」との提案もある。事業者いいなりではなく、市民の立場に立って計画内容を慎重にすすめていただきたい。
(答:土木部長)花壇とベンチは移設する。植栽は可能な限り伐採を控える、もしくは移植を検討する。景観や機能については設計協議の中で事業者に伝える。芝生については、養生期間が短く、子どもの遊びに影響が出ないよう検討する。
学童保育の待機児童問題について
(問)1月末時点の新年度入室申請受付状況は、合計で100名近い待機児童数が見込まれ、保護者と子どもたちにとっては深刻。見通しが甘かったのではないか。
 多数の待機児童が発生する原因、どのような課題があるのか。保護者の不安を解消するため、新年度までに早期に解決すべき。
(答:地域教育部長)入室希望は年々増加傾向にあり、2022年度は前年度に比べて約400人増で安定的な受入体制を整えられなかった。主に必要な指導員を確保できなかったことによる。現在、他市において一定成果の上がっている人材派遣による確保の手続きをすすめているが、新年度までの解決は困難な状況。引き続き様々な方策に取り組む。
小中学校体育館の空調設備設置について
(問)施政方針で学校体育館の空調設備について表明された。会派の予算要望や議会質問で取り上げ、国の防災関連の予算を財源にするなどして早期の実現を求めてきた。今後のスケジュール、手法や財源等を示せ。
(答:学校教育部長)2022年度に空調方式及び事業実施手法に係る調査検討業務を実施し、財源やスケジュールについて詳細な検討を行う。整備完了は最短で2025年度とし、財源確保を図りつつ、早期の整備を目指したい。
※その他、@就学援助制度の充実 A江坂公園と豊津公園の喫煙所の改善、について質問しました。

65号(2022.3.17)

あいほうぷが安定的に運営できる指定管理料の設定を
個人質問 塩見みゆき

(問)障害者交流支援センターあいほうぷ吹田は、どんなに重い障害があっても地域で生活し、社会参加をしたいという当事者・家族・関係者の願いで実現し、昨年20周年を迎えた。改めて、あいほうぷの存在意義、必要性について聞く。
(答:福祉部長)あいほうぷは、重度身体障害、知的障害及び重複障害の方の日中活動並びに短期入所の施設として2001年に開所した。医療的ケア者を受け入れる事業所は、未だ不十分な状況であり、医療的ケア者の受け入れ先として必要な施設である。
(問)今後も必要な施設として、指定管理であっても安定的に運営できる方策をとるのは吹田市の責任である。
指定管理の運営費が今までの実績をもとにした試算と比べ、約1900万円余りマイナスである。指定管理の主たる運営費は介護報酬になり、担当部局も現状の国の報酬体系では運営費用が賄えないことは認めている。現在の運営費を下回る額では、新たな受け入れどころか、現状の生活介護を維持できない。説明を求める。
(答:福祉部長)国の介護報酬をよりどころとし、市独自の加算やあいほうぷにおける特別な対応に必要な経費を加え積算している。
(意見)そもそも47名という、多くの医療的ケア者を受け入れている生活介護事業は全国的にも類がなく、国もそのことを想定した報酬体系になっていない。指定管理での運営に無理がある。運営費の設定については、実績のある現在の委託事業者に、意見を聞くべきだが、それもされていない。医療的ケア者の受け入れ不足は何年も前からわかっていた事であり、受け入れ施設等整備をしてこなかった市に責任がある。指定管理料の設定については再度検討を求める。
医療的ケアを必要とする児童・生徒への支援について
(問)学校看護師の指導的役割や関係機関の連携を図るためのコーディネーターの配置を求めてきた。9月議会での質問に対し、「医療的ケアに専門的な見識を持つ看護師による学校訪問を試行的に実施する」との答弁があった。実施の具体的な内容と、来年度の体制について聞く。
(答:教育監)わかたけ園の医療コーディネーターが重度・重複の児童が在籍する学校3校を10月から訪問。学校看護師と意見交流や電話相談に対応した。
(問)わかたけ園と兼務ではなく、教育委員会として正規に配置をすべき。所見を聞く。
(答:教育長)試行的運用を始めたところ、今後、検証を重ね、学校看護師にとって働きやすい環境づくりを行うため、より良い組織の構築を図る。
(問)学校看護師は、子どもたちが学校で安全に過ごすために、情報共有やインシデント事例のアセスメント、現場での様々な課題の解決を共に考える場として定期的なカンファレンスの開催を求めている。担当する児童生徒の個別の対応マニュアルや宿泊を伴う行事等、蓄積すべき書類の作成など、業務として位置づけて保障すべき。所見を聞く。
(答:教育監)カンファレンスについては勤務条件の変更が必要となる。相互の情報共有が可能となるよう努める。

64号(2022.3.9)

コロナ禍に必要な支援への抜本的な財政出動を
代表質問 山根たけと

(問)決算ベースで財政調整基金は、約128億円で基準としている100億円を越えている。また、税収の落ち込みも懸念されていたが、来年度の市税歳入予算は31億円の増収と見積もっている。財政調整基金は災害などの非常時のために積み立てていくとしていたが、災害ともいえるコロナ禍危機の今こそ、市民の命と健康を守る感染症対策と、生活と生業への支援の拡充のために、迅速で思い切った財政出動を行うべきではないか。
(答:市長)迅速で思い切ったという短期的な対応も大切であり、あわせて、第7波や自然災害に備えた中期的な財政政策に則った、全ての市民を守る行政責任を果さなければならないと考えている。
保健所体制の強化、検査体制の抜本的な強化を
(問)市が財政投入の努力をし、保健所の現場の奮闘を全面的に支えるなら、コロナの脅威から住民の命を守る取り組みを改善・前進させることは可能。積極的ではなかった検査の拡充に転換し、検査機関を恒常的に設置し、先ずは現在危機的な状況に陥っている、高齢者施設や福祉施設への定期検査を実施するため、PCR検査センターの整備と保健師などの正規職員を抜本的に拡充するべきではないか。
(答:健康医療部長)大阪府が無症状者に対する無料検査事業を実施していることもありPCR検査センターの設置予定はない。保健師等の拡充については、国の財政措置が示されたこともあり、当該感染症対応が円滑に実施できるよう必要な職員体制について、関係部局へ要望していく。
第6波で疲弊している事業者に市独自支援を
(問)1月31日から申請受け付け開始された国の「事業復活支援金」は、中小企業などへの十分な支援になっていないのが実情。また今回は、陽性者や濃厚接触者の激増に伴い、高齢者や子ども、障がい者が通う福祉施設が休業を余儀なくされ、大幅な報酬減になる事業所が相次いでいる。
 今定例会で、提案されている融資利用事業者に対する応援金は評価できるが、20万円で融資を受けている事業者と金額・対象者とも限定的。一昨年の持続化給付金並みに支援金の上積みや、家賃支援給付金等を緊急に実施し、危機的な事業者を緊急に支援すべきではないか。
(答:都市魅力部長・福祉部長)融資利用事業者応援金は、効果的な施策であると判断しており、中小企業以外に医療法人や社会福祉法人、NPΟ法人など幅広く利用していただける。福祉事業所においては、国及び府に対し支援内容の充実を要望するとともに、事業所がサービスを継続して提供できるよう、必要な支援策について検討していく。
保育園・学校の休園休校による保護者への支援を
(問)感染拡大に伴い、休園する保育所や認定こども園が相次ぎ、保護者が働くことができず、医療や介護、保育といった福祉労働者の確保のためにも、代替保育の拡充が急務となっている。厚生労働省は、「代替保育」を確保するために新たな財政支援策を発表した。
 また、新型コロナの影響で小学校などが休校し、仕事を休まざるをえなくなった保護者に有給休暇を取得させた事業者への「小学校休業等対応助成金」について、事業者の確認を経ずに保護者が申請できるように見直すと発表した。 これらに対し、どのような体制整備、保護者への支援、事業者への啓発を行っていこうと考えているのか。
(答:児童部長・都市魅力部長)代替保育の拡充については、実態に即した実施体制を検討するため、運用方法について府を通じて国に確認している。
 小学校休業等助成金制度については、入所する施設を通じ保護者への周知を図っている。事業者への啓発については市内中小企業者向けのメールマガジンや啓発紙等、各種媒体を活用し周知に努めていく。
ケア労働者・学童指導員の処遇改善を
(問)国による、看護、介護、保育、幼児教育などケア労働者の処遇を改善する補正予算が成立し、総務省の通知では、会計年度任用職員について、給料表の級・号給設定の見直しを行うことや、常勤職員との権衡を考慮して上限設定を緩和するなどの見直しを行うこと、との方針が示された。この趣旨に照らし、公私ともに収入の引き上げや、現在吹田市で定められている、会計年度任用職員の給与に設けられている上限設定規定や給与体系を見直し、処遇を改善させるべきではないか。
(答:市長)国家的な社会のあり方の問題でもあり、それに基づいて総務省からの通知が来ている。それを実現するためには、当然実現するための予算が下りてこなければならない。そういう意味では要望も繰り返し、それが実現すればすぐさま実行する。決して後ろ向きな訳ではない。
(問)学童保育の指導員不足の解消を理由に、さらなる民間委託や派遣労働の導入が示されているが何の解決にもならない。短期雇用による保育の質の低下や、直接雇用するより多額の経費がかかる事も懸念されている。そもそも指導員の欠員の原因は、報酬や手当、勤務時間など処遇の低さにある。ケア労働の処遇改善事業の中には、学童保育指導員も含まれており、指導員の処遇改善を、総務省通知通りに行い指導員の確保や定着につなげるべきではないか。
(答:地域教育部長)午後からの勤務を基本としたパートタイム職であること、報酬については職務内容等に応じて定めており現在のところ実施には課題が多いと考えている。
子ども達に一番最適な中学校給食を早く
(問)11月議会において突如、摂津市との共同運用が示された。しかも一つのセンターで調理し配食するというものであり、中身に問題があると言わざるを得ない。@摂津市健都という場所の妥当性。摂津市との調整や費用負担の問題など、共同運用による前例のない課題解決に時間がかかる可能性。A一か所のセンターで実施することの食中毒等に対するリスクの問題。B一か所のセンター方式より、親子方式の方が将来的なコストパフォーマンスが良く食中毒のリスクも分散でき、先行実施できる学校も生まれること、などである。所見を問う。
(答:学校教育部長)設置場所については、健都の新たな価値を加えた給食に取組む最適な場所と考えている。両市共同運用が決定すれば適切な費用負担について協議していく。健都での整備が特段時間を要するとは考えていない。食中毒のリスクについては、どの調理方法でも完全にゼロにすることは困難であるが、一か所のセンターに集約することで衛生管理の徹底で発生リスクを低減させる上で有利と考えている。調理員等の人材確保が非常に難しく、自校調理や親子調理方式は困難と考えている。センター方式では先行実施は困難。
市民課窓口の業務委託は問題
(問)今定例会において突如示されたが、出生や死亡、婚姻、引っ越しなどの届け出や、戸籍謄本、印鑑証明、住民票などの証明書発行の他、借金や捜査情報など多岐にわたる秘匿性の高い個人情報が、業務上知りえてしまうことになる。自治体と委託先企業との間での委託契約の中に秘密保持条項を設けるというが、入れ替わりの多い委託先企業の従業員が退職してしまうと、情報漏洩を防ぐことはできないのが現実。先行して委託している自治体では、情報漏洩や偽装請負など様々な問題が起こっている。市長は、こうした業務は大切で熟練を積んだ職員であり委託ではない、としていたがこの提案は真逆の提案ではないか。
(答:市長)市民課の業務をすべて外部化をするのではない。市民課では高度な判断を必要とせず、複雑な市民対応伴わないような事務作業を日々大量に処理しなければならず、あくまでもそのような一部業務が対象。各種届の受理決定や証明書の交付決定、DV等の各種相談など直接職員が的確に市民対応を行うべき業務については、精通し熟練を積んだ職員のマンパワー集中をすることで、さらなる市民サービスの向上を図ろうとするもの。個人情報の取扱いについても、条例の定めによりその保護を担保している。
(問)業務の重要性をよく知る元職員の方々から、個人情報保護の観点やサービス低下の懸念から、市長に対して撤回の申入れがされているが、市民課からは「政策決定したものでないので回答できない」と疑問や懸念になにも答えない態度だったと仄聞している。今議会直前のことであり、市民に対する態度や、政策決定していない計画を提案していることなどあまりにも異常。詳細を答よ。
(答:市民部長)予算案決定をする前であったことから回答を差し控えた。
(答:行政経営部長)12月15日に副市長主宰の政策調整会議、2月1日に市長主宰の政策会議で政策決定した。
(問)両部長の答弁に齟齬がある。市長は、こうしたやりとりを把握していたのか。
(答:市長)政策決定の認識に齟齬があるのではと思う。政策決定は議会の議決日であり、それまでは行政が方向性を決めただけ。市民とのやりとりは存じ上げていない。
※その他、教育人事権の移譲と少人数学級の導入、学校規模適正化、国民健康保険料の子ども均等割り保険料の軽減措置、減免等に係る財政支援の拡充、事業主への傷病手当について、保育園の給食無償化について質問しました。

火災等緊急時の住宅の確保を求める
         個人質問 村口くみ子

(問)昨年末の片山町の集合住宅における火災では、13人の方々が焼け出された。被災者の方々は、公民館で年明けまで過ごしたのち、新たな住居が見つかるまで、原則3カ月の期限で市営住宅に移った。しかし、被災者の人数に対し、住宅が足りず、一つの住宅に2?3人の方が同居するという形となった。火災、災害等緊急時の住宅を確保するために、府営住宅、OPH、URとの情報共有や、空き家の活用、民間の賃貸住宅の活用等、取れる手立てを増やしていくことを検討すべきではないか。
(答:都市計画部長)火災等や、新型コロナウイルス感染症の影響等の住宅支援として、すぐに生活が出来る罹災住宅を7戸確保している。空き家や民間賃貸住宅の活用については多くの課題がある。社会福祉協議会や民間事業者の協力を得て、総合的な住居の支援の実施ができるよう検討する。
(意見)現在も罹災者用に確保している7つの市営住宅に空きが無い状態が続いており、共同住宅火災後に起こった火災で焼け出された人が、避難住宅に入れない状況が起きている。新たな火災等が起きれば、市内で避難住宅に入れないという状況が続いている。福祉部など、関係部局でチームを作り、罹災者の方の生活再建へとつなぐ支援を早急に行うことを求める。
事業者へのコロナ対策支援給付事業の支援を
(問)吹田市都市魅力部地域経済振興室が、2021年度の新型コロナウイルス感染症影響調査労働事情調査の報告書を出した。資金繰りの状況が「行き詰まり状態」と答えた事業者が、2019年度と2021年度の比較で、4.8%から11.3%へと2倍以上に増えている。必要な人に制度が周知できるような広報の工夫と、支援の為の窓口の充実を求める。
(答:都市魅力部長)様々な手法で、迅速丁寧に分かりやすく、事業者に寄り添った制度周知と支援に取り組む。
卒煙支援ブースの設置について
(問)JR吹田駅北口について、昨年600人を超える署名とともに、受動喫煙の被害のない背説に改善する等を求める陳情書が出されており、多くの市民の皆さんの声に応えるブース設置を歓迎をする。卒煙支援ブースの仕様は10人だが、それで十分かどうか。ブース内での喫煙はどのように促すのか。感染拡大防止策等、ブースの開閉の検討・判断はどうするのか。他の場所についても、卒煙支援ブースを順次配置していくのか。
(答:環境部長)市職員による巡回指導・啓発や掲示を行い適正な利用を求める。感染状況については府・市の状況を見極め判断する。今後は効果検証を踏まえ検討する。

63号(2022.2.23)

小学校給食費無償化・中学校給食費半額補助・融資利用事業者応援金・学校規模、教職員人事権移譲の検討・市民課窓口業務等の民間委託など
2月定例会

2月17日に市議会本会が開催され、R4年度一般会計予算などが示されました。会期は、2月17日から3月23日までです。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
2月
 17日(木)本会議(提案説明)
 24日(木)本会議(代表質問)
 25日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 28日(月)本会議(個人質問)
3月
 1日(火)本会議(個人質問)予算常任委員会、各常任委員会(提案説明、資料要求)
 2日(水)財政総務常任委員会、文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)
 3日(木)予算常任委員会(財政総務分科会)
 4日(金)予算常任委員会(財政総務分科会)
 7日(月)予算常任委員会(文教市民分科会)
 8日(火)予算常任委員会(文教市民分科会)
 9日(水)健康福祉常任委員会、建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)
 10日(木)予算常任委員会(健康福祉分科会)
 11日(金)予算常任委員会(健康福祉分科会)
 14日(月)予算常任委員会(健康福祉分科会)
 15日(火)予算常任委員会(健康福祉分科会)
 16日(水)予算常任委員会(討論・採決)
 23日(水)本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、3月1日が締め切りです。


《党議員の質問日と順番》
代表質問
24日 5、山根たけと

個人質問
25日 5、塩見みゆき
28日 4、柿原まき 6、村口くみ子 9、竹村博之 10、ますだ洋平
1日  10、玉井みき子
※市民からの請願の提出は、2月25日が締め切りです。


《主な議案内容》
■条例
1、非常勤の職員の育児休業および育児部分休業について、引き続き在職した期間が1年以上であることとする要件を廃止する条例の一部を改正
2、吹田市会計年度任用職員の給与等に関する条例の一部を改正し期末手当の改定を行うもの
3、吹田市介護保険法施行条例の一部を改正し共生型居宅サービスの事業等に係る指定の基準は、居宅サービス等に関する記録の保存期間を5年間とし、それ以外の基準を国の基準に定める
4、吹田市個人番号の利用等に関する条例の一部を改正し障がい者福祉年金の支給、重度障がい者の医療費の助成及び障がい者等の負担軽減に係る助成に関する事務の処理に関して、個人番号を利用することができる
5、民生委員の定数を現行522人→改正案551人に変更を行う条例の一部改正
6、国民健康保険法施行令の改正内容に準じ未就学児に係る被保険者均等割額の減額措置を定めるとともに、保険料の賦課割合の改定を行う条例の一部改正
7、吹田市土地開発基金条例の一部を改正し基金の額を増額 8、北部大阪都市計画千里ニュータウン地区計画に新たに追加した地区整備計画の区域内における建築物に関する制限を定める条例の一部改正
9、吹田市消防団条例の一部を改正し消防団員の報酬の支給額を引き上げる改定等を行う
など

■単行事件
1、桃山公園の指定管理者の指定について
2、江坂公園及び吹田市立江坂図書館の指定管理者の指定について
3、吹田市立北千里児童センター、吹田市北千里地区公民館及び吹田市北千里図書館の指定管理者の指定について
4、地方独立行政法人市立吹田市民病院第3期中期計画の認可について
など

■2022年度(R4年度)当初予算
総合計
 2561億2339万9千円
◎一般会計
 1512億9445万円
◎特別会計(国民健康保険特別会計、介護保険特別会計など8特別会計)
 768億9221万6千円
◎企業会計(水道事業、下水道事業)
 279億3673万3千円

〔当初予算の主な仕組み〕
1、北部消防庁舎等複合施設の整備(消防庁舎・教育センター・土木庁舎)
 12億1041万7千円
2、複合施設「まちなかリビング北千里」の整備(児童センター・公民館・図書館)
 11億4232万9千円
3、卒煙支援ブースの設置(JR吹田駅、岸辺駅)
 6220万7千円
4、介護、障がい福祉、保育等の現場で働く人材の確保・育成
 1億2千万円
5、動画配信チャンネルの充実
 925万4千円
6、男性電話相談の開設
 47万6千円
7、広域消防指令情報システムの構築
 2652万2千円
8、本庁舎内に常設の災害対応オペレーションルーム及び災害対策本部会議室を備えた危機管理センターを設置
 1億9513万5千円
9、豊津・江坂・南吹田地域、千里山・佐井寺地域、片山・岸部地域における防災用備蓄倉庫の整備
 1億452万4千円
10、介護予防の推進(口腔ケア・認知機能)
 253万7千円
11、国循「かるしお」と連携した食育の実施
 331万円
12、健康支援アプリの開発
 66万円
13、産後ケア事業のサービス利用期間の拡充
 581万3千円
14、(仮称)山田こども園の整備
 1億9098万7千円
15、教育・保育施設等における感染症対策に係る施設改修費等助成
 6843万5千円
16、東京大学バリアフリー教育開発研究センター等と連携し、「障がいの社会モデル」への理解を深める教職員研修及び児童・生徒への授業等を実施
 152万7千円
17、所有者のいない猫対策(地域猫活動に対する補助)
 90万5千円
18、公共施設の照明のLED化
 3809万2千円
19、高齢者、子どもの公共交通機関の利用促進
 676万7千円
20、北千里駅前地区等における再開発の検討
 3517万1千円
21、山田三ツ辻付近の安全対策
 4294万4千円
22、南吹田駅周辺緑化重点地区における公園、周辺道路(穂波芳野線)等の再整備
 2億8478万6千円
23、江坂公園及び桃山公園における官民連携による便益施設の整備等
 2億9278万5千円
24、都市計画道路千里丘朝日が丘線における未整備区間(千里丘工区)の整備
 6億1345万円
25、佐井寺西地区における土地区画整理事業の推進
 46億7041万4千円
26、上の川周辺のまちづくり
 8億4309万7千円
27、ガンバ大阪ホームタウン推進(ポストラッピング等)
 630万円
28、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が減少し、セーフティネット保証等の融資を受けた市内中小企業等に対して応援金を支給
 5億3479万4千円
29、新型コロナウイルス感染症の影響による経済社会の変化に対応するため、新分野展開等を行う市内中小企業等に対して補助金を支給
 1億3809万9千円
30、文化振興イベントの開催
 153万9千円
31、外国人総合相談窓口の開設
 1121万5千円
32、自治体DXの推進、マイナポータル活用のための申請管理システムの導入、保育施設利用申込の電子化、電子申込システムへのキャッシュレス機能導入、内部事務の効率化に向けたAI-OCRやローコードツールの導入、災害用等公衆無線Wi-Fiの整備ほか
 4億5409万円
33、第4次総合計画の中間見直し等
 996万1千円
34、吹三地区公民館整備事業
 2594万6千円
35、小学校給食事業、小学校給食費無償化による拡充
 15億7908万3千円
36、中学校給食事業、中学校給食費半額補助による拡充
 1億8347万4千円
37、市民課窓口等業務委託
 令和4年12月 市民課郵送業務委託開始
 令和5年10月 市民課窓口業務委託開始
  令和4年度一般会計 戸籍住民登録事業委託
   6544万3千円
  債務負担額(令和5年度〜令和7年度)
   7億1635万3千円
38、教育総務事業、学校規模等検討、教職員人事権移譲検討、北千里小メモリアルコーナー整備等
 5230万3千円
など

■R3年度一般会計補正予算(第15号)
1、高齢者福祉施設補助事業、非常用自家発電設備の整備を行う事業所に対する補助
 1618万4千円
2、就労継続支援事業所の生産活動の拡大等に対する補助
 120万円
3、国の経済政策に伴う保育士・幼稚園教諭等の処遇改善を行う私立園等に対する補助
 3438万5千円
4、市立小学校の消毒作業に係る委託料
 5445万円
5、校舎・屋内運動場大規模改造工事、普通教室空調設置工事、昇降機設置工事及び支援教室空調設置工事の実施
 23億3534万3千円
6、市立中学校の消毒作業に係る委託料
 2655万円
7、旧西尾家住宅修繕基金積立
 564万4千円
など

■追加予定案件
◎人選
1、吹田市副市長の選任について
2、教育委員会委員の選任について
3、吹田市固定資産評価員の選任について

62号(2022.1.14)

※1月12・13日に行われた、市議会臨時会において提案され全会一致で可決された、一般会計補正予算(14号)の内容と日本共産党の意見を紹介します。
支給対象外となっていた子育て世帯に対して、
市独自で臨時特別給付金を支給
1月臨時会

1 概要
 長引く新型コロナウイルス感染症の影響を受けている子育て世帯への支援策として、児童手当の所得制限限度額を超えるため国の給付金の支給対象外となっている子育て世帯についても、市独自で5万円を支給する。
  あわせて、配偶者からの暴力を理由として避難している養育者や4月1日に出生した児童の養育者などについても市独自で給付金を支給する。
2 支給対象
 国の支給要領で給付金の支給対象外となっている者で、申請日時点で本市に居住し、次の@Aのいずれかの要件を満たす者。
@ 平成15年(2003年)4月2日から令和4年(2022年)3月31日までの間に出生した児童を養育する者のうち、A〜Cのいずれかに該当する者
A.令和2年(2022年)中の所得が児童手当の所得制 限限度額を超えたことにより国の給付金の支給対象外と なった児童を養育する者
B.令和3年(2021年)10月1日以降に国外から転入 した児童を養育する者
C.配偶者からの暴力を理由として避難し児童を養育する 者
A 令和4年(2022年)4月1日に出生した児童を養育 する者
※令和4年(2022年)4月1日以降の転入者及び他市等で同様の趣旨の給付金の支給を受けている者を除く。
3 対象人数及び支給金額
(1)対象児童数13000人、対象世帯数8500世帯
(2)金額 児童一人当たり5万円
※ 児童手当の所得制限限度額を超えない者は10万円
4 事業費
6億5570万3千円
5 スケジュール
今後、対象者の拡充についてホームページ等で申請方法を周知する。 なお、対象者のうち令和3年9月分の児童手当特例給付受給世帯で、本市に居住し児童を養育している方には通知を送付し、申請不要で2月中旬に給付金を支給予定。

62号(2022.1.14)

住民税非課税世帯等に臨時特別給付金を支給(1世帯当たり10万円)

1 概要
 令和3年(2021年)11月19日に閣議決定された「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」として、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、様々な困難に直面した方々が速やかに生活・暮らしの支援を受けられるよう、住民税非課税世帯等に対して、臨時特別給付金を支給する。
2 支給対象及び人数
@基準日(令和3年12月10日)時点で、世帯全員の令和3 年度住民税均等割が非課税である世帯
                  約50000世帯
A @の世帯のほか、新型コロナウイルス感染症の影響を受 けて令和3年1月以降の収入が減少し、住民税均等割非 課税相当の収入となった世帯(家計急変世帯)
             見込み世帯数約5000世帯
3 事業費          56億9548万4千円
4 スケジュール
 @の対象と思われる世帯には、2月頃から順次「確認書」等を送付予定。
 Aの対象者には、市の生活困窮者自立相談支援窓口や生活保護申請の相談に対応している生活福祉室等を始め、ホームページ、市報すいた等で事業内容を周知し申請を勧奨。

62号(2022.1.14)

住民税非課税世帯への給付金に対する日本共産党の賛成意見

 今回の支給対象者には、確認書が送付されるとのことですが、確認書の返送のない方や、申請の方法がわからない人もいると思います。分科会の審議の中で「民生委員さんや地域包括支援センター、障がい者相談支援センターでサポートを」とのことでした。申し出のある人はサポートできますが、確認書を受け取っていても返答のない人へ、市がつかんでいる人なのですから、きちんと受け取れるようにサポートを最後までするように求めます。
 そもそも、この給付金は、住民税非課税世帯に1世帯当たり10万円との方針ですが、非課税均等割り世帯にというハードル自体がかなり厳しいもので、例えば単身者で給与収入が100万円以上の人は課税世帯となって給付の対象から除外されることになることや、非正規で働きコロナで収入が減り、生活が困っている人でも給付がされないということにもなります。
 個人への給付は「本当に困っている人に届くようにする」というのが大前提です。国が示す基準があるのは分かりますが、支援が届かない人への救済策について、寝屋川市が行っている、所得減少支援事業のような支援策を、市が独自で検討することを求めます。

※12月20日の11月議会最終日で述べた、吹田市立障害者支援交流センター条例の一部改正についての意見要旨を紹介します。

62号(2022.1.14)

障害者支援交流センター「あいほうぷ」に指定管理者制度導入はなじまない(反対意見要旨)
あいほうぷの成り立ち

 1989年、「毎日通える医療が整った施設の整備と、吹田にある施設に重度障がい者が通えるように職員配置を求める」署名活動が、関係団体や市民のみなさんによって始められました。そして、重度の障がい者が生き生きと活動できる「医療的ケアのある施設を求めて」という請願が、吹田市民4万2658名の署名とともに吹田市議会に提出されます。
 1994年10月4日「成人期の肢体障害者施設の整備と施設職員増員に関する請願」が議長・副議長以外の全議員34名で提案されました。
請願の要旨
 養護学校卒業後の障がい者および、在宅の障がい者に対し、本市は一定の施設整備をしてきているが、成人期におこる二次障がいなど医療的なケアの必要な重度の肢体障がい者や重度重複の障がい者が毎日家から通える授産施設や療護施設、また重症心身障がい者施設が必要となっている。
@市内に肢体障がい者、重度重複障がい者が毎日通える医療的なケアを伴う施設を各種整備すること
A精神薄弱者授産施設や無認可共同作業所に、重度の精神薄弱者や肢体障がい者、重度重複障がい者が通所できるように職員の加配が可能となる市独自の制度を設けること(注:当時の請願内容をそのまま掲載。「精神薄弱者」は、現在の「知的障がい者」)
市民と行政、議会が一体となって
 当時、国や府の制度が不十分でも吹田市が市民の願いにこたえ独自にとりくむ必要性について、議会が考え方の違いをこえて採択をした請願であり、あいほうぷの整備と独自の職員加配を可能にする重度加算制度につながっていきます。
みんなの思いが込められた先進的な施設
 その後も、具体的な質疑や要望が各会派の議員から繰り返しおこなわれました。2001年5月に障がい者支援交流センターは知的障害者更生施設、身体障害者デイサービス、知的障害者デイサービス、障害者の短期入所施設の4事業の実施と、事業を行っていない時間帯には研修室兼多目的ホール、作業室、会議室などを市民相互の交流を図る場として市民に開放される施設としてオープンしました。「あいほうぷ」という愛称は、公募により夢が膨らむイメージと名前をつけられました。
指定管理者制度はなじまない
公的責任が問われている

 当時から現在にいたっても、医療的ケアの必要な人に対して通所できる施設、事業所は数少なく、ほとんどが公立施設であり、本来は市が直営でやるべき施設です。
 2015年12月に、地域医療推進機構大阪病院の清野名誉院長、田川副院長の連名で吹田市に出された意見書では、「重度の障がいを持つ、こどもや成人の支援をするためには、ケアを受ける側とケアする側の信頼関係が築かれていることが最も重要であると思われます。信頼を築くには長い時間がかかります。支援を受ける障がいを持った人たちにとって、言葉で意思を伝えられないことが多く、環境の変化や介助をしてくれる人の交代などに非常に不安が強く、敏感になることがあります。こういった環境の変化に慣れ親しむまでに、数か月、時には数年といいた時間がかかり、その間に体調不良に陥ったりすることがあります。以上のようなことを考慮すると、運営者が変わることは望ましくなく、利点は何も考えられません」と述べられており、事業者が公募により変わっていくような、指定管理の仕組みはなじみません。
 また、事業者を当事者のみなさんが選べないことも「わたしたちぬきに、わたしたちのことを決めないで」という障がい者権利条約にも反するものです。
運営費の保障も不十分
 今回の提案では、利用者の命と安全を守り、安定的に継続して施設を運営していく保障が示されていません。 そもそもあいほうぷ運営費は、国の介護報酬だけでは運営が困難であることを市も認め、独自に運営委託費を設定してきました。ところが、指定管理者制度を導入するに当たり、説明では介護報酬を主たる運営の費用としています。利用する重度障害、医療的ケア者は健康面で不安定であり、通所を休むこともあり、その利用回数に左右され、報酬は安定的なものではありません。
 また、医療的ケア者の受け入れ実績や、提供するサービス内容に応じた出来高払いによる運営補助を考えているとのことですが、医療的ケア者の受け入れを増やすためには、十分な職員の配置が求められます。看護師、理学療法士等専門職の配置や、本来なら医師の常駐も必要な施設です。福祉の仕事は専門的な仕事でありながら、社会的評価や給与が低いことから、人材確保は容易ではなく定着への支援もないことから、今でも苦労をされています。
 審議の中でも、指定管理者制度導入によって、今まで通りの運営費の保障がなく、重度障害や医療的ケアの必要な利用者のみなさんの命や安全を守り、発達を保障する運営ができるという確証はなく、不安要素しかありません。
先進的役割を果してきた施設の継続・発展こそ必要
 地域の重度障害者が通う施設として、吹田市民に貢献してきた歴史を確認していけば、いかに貴重な資源であるかということがわかります。これまでの吹田市で培われてきた「財産」を放棄することなく、さらに継続し発展をさせていくことが求められています。
 以上のことから、障がい者支援交流センターの運営に到底なじまず、全国に先駆けて取り組んできた、障がい者の権利を守る先人の努力をも無にする、指定管理者制度の導入は認められません。

61号(2022.1.5)

※11月本会議初日に述べた決算に対する意見Aを紹介します。
2020年度吹田市一般会計決算についての反対意見A(問題点)
日本共産党市会議員団

 2020度一般会計決算について、特に問題だと思う数点について述べます。
■財政運営 
 吹田市のコロナアクションプランの決算額は451億385万5千円、うち市の一般財源からの支出は3億9828万6千円で約0・9%でした。財政調整基金の残額は、最終的には127億8614万4千円で、市の一般財源からの支出は1%にも満たず、また財政調整基金も、基準としている100億円をこえての残高でした。通常時なら評価できる財政運営ですが、非常時こそ、迅速・的確な財政出動をすべきでした。

■保育所・学童保育のアウトソーシング
 岸部保育園の民営化、西山田と東佐井寺の学童の民間委託は、このコロナ禍にもかかわらず強行されています。学童保育の委託については、感染の不安から説明会に参加できない保護者がいるため、コロナ感染が落ち着くまで延期を求める要望書が、両学童の保護者と自治会から提出されましたが計画通り実施されました。「未知のウイルスであったことから、いのちを守ることを最優先に、より安全側に立ち対処」するためという理由で、公共施設の利用休止や様々な事業の取り止めをする一方で、このような市の都合で感染症対策の対応を変えることは問題であり、認められるものではありません。また、当初の計画が一区切り終えたにも関わらず、十分な検証もせずにさらに民間委託をすすめることは、保護者と関係者の願いに逆行しており理解できません。今後の方針は一旦撤回すべきであると考えます。

■PCR検査
 わが会派は一貫して無症状者を幅広く検査することで感染の拡大を抑えることを求めてきましたが、市はその効果については否定的です。「いつでも誰でも何度でも」できる大規模検査については、検査体制や財源の問題など、一自治体が実施することに、限界があり、国に対し、大規模検査実施を要望していただきたいと思います。吹田市としては、せめて密が避けられない介護職、保育士等に対し、独自の定期検査を実施し、安心して高齢者、障害者、子どもたちに接する事ができるような環境整備を行うべきです。

■会計年度任用職員
 昨年度は、会計年度任用職員への制度移行が行われました。そもそもこの制度の第一の目的は、同一労働同一賃金の実現であり、移行にあたっては、「不利益を与えない」ことが法改正時に意見として附帯されました。しかし、吹田市では、期間率がかけられたことで、約2000人の会計年度任用職員のうち、約800人が年間15〜20万円の減収となり、不利益を与えています。減収分の補填を強く求めます。コロナ禍で市民生活を支え、欠かすことのできない役割を果たした会計年度任用職員の専門的知識・経験の蓄積を評価し、安定的に働ける、職務職責に見合った給与にすることも合わせて求めます。

■桃山公園等へのパークPFI制度導入
 大きな問題があったと言わざるを得ません。令和元年度「都市公園等の整備と管理の方針策定懇談会」において、専門家の方々から「拙速すぎる」「地域が二分する」「カフェや駐車場を造るだけの話になっているようで非常によくない」と指摘されていますが、その意見が活かされていません。公園利用者のアンケートを実施したというものの、桃山公園のパークPFIによる指定管理者制度を知らなかったという市民が多く、市民を置き去りにし、計画ありきで進められました。市民から十分な理解が得られないまま事業が進められています。いったん白紙に戻しもう一度、市民と丁寧に議論していくべきです。

■最後に、2020年度は、コロナ禍という状況下で、市民の命と暮らし、文化、営業を守り、地域を維持するために、自治体は何をすべきかが鋭く問われることとなりました。これまでの自治体行財政の在り方を根本から問い直す契機ともなりました。こういう時こそ、市長が掲げてきた「傾聴と対話」の市政運営が必要でした。しかし、市民の声に耳を傾けず、保育所民営化や学童保育民間委託、パークPFI等の事業を強引に推し進めました。これを改め、市民参画の民主的な市政運営へと転換することを強く求め、2020年度一般会計決算の反対意見といたします。

61号(2022.1.5)

※12月20日に行われた11月議会最終日に述べた、吹田市一般会計補正予算(第12号)に対する賛成意見を紹介します。
「SATSUKIネット再構築」新校務システムについて

 新校務システム構築のための予算が計上されました。このシステムでは、これまで別々のシステムで管理されていた、氏名や生年月日など児童・生徒の属性に関する情報、テスト結果や成績に関する情報、健康診断の結果等保健情報が一元管理されることになります。現行システムの問題点および課題に整理された導入根拠のうち、「ソフトウェア間のシステム連携」、「テレワーク対策」、「研修支援体制」のために使いやすい統合システムが必要で、契約更新の時期にアップデートを図るという点については一定理解をするところです。
 一方、予算委員会分科会でも指摘した2つの懸念、@国のビッグデータ活用に利用される危険性、A一元化に伴う情報漏洩の可能性の拡大については、その潜在的危険性が増すことは否定できず、いったん外部への流出が起きれば取り返しがつかないことも事実です。
 分科会の答弁では、市教委は「国とのデータ共有、外部にデータを送ることはない」と答弁されています。しかし、法律が改正されるなどの条件が変われば、市教委と文科省など政府とのデータ共有のための技術的に接続可能なシステムとなるのは、ほぼ間違いないと考えます。
 現に、デジタル庁、総務省、経済産業省、文部科学省では、教育データの蓄積と流通について検討されており、義務教育終了後の利活用も視野に入っています。
 また、サーバへは専用回線でつなぐとしていますが、一元化されたデータはクラウド上に保管され、インターネットを経由することになります。内部の当事者による情報流出・漏えいや、技術職員・企業技術者による「盗み出し」が各地で問題になっている現状では、いくら罰則を強化しても、漏洩を完全に防ぐことはできません。システム統合や一元化によって漏えいのリスクが高まることは、現在の技術水準では論理的に否定できないと考えます。
 アメリカ・カリフォルニア州では、プロファイリングを拒否する権利などを定めた「プライバシー権法」が制定され、EUでは、自己情報の完全削除や消去、利用停止を求める権利などの自己決定権が確立されています。過去、法に違反した、グーグルには62億円、アマゾンには970億円の高い制裁金が課され、権利擁護への強い規制力が働くようになっています。個人情報の自己決定権も規定されず、情報流出に対する個人補償も無きに等しい日本において、デジタル化だけが先行していることは問題です。
 個人情報の提供を求めるならば、行政への信頼と理解が基礎になければなりません。単に学校内部のこととして進めるのではなく、保護者をはじめ市民に対し、システム統合の目的、セキュリティ対策など、運用に関する説明をきちんと行い透明性を確保することを強く求め意見とします。

61号(2022.1.5)

※12月20日に行われた11月議会最終日に述べた、吹田市一般会計補正予算(第13号)に対する賛成意見を紹介します。
子育て世帯へ支援金10万円一括給付、困っている人に行き届く支援を

 本議案は、国の子育て世帯への臨時特別給付金について、原則5万円の現金給付に加え5万円相当のクーポンを基本とした給付を行うとされていたものが、10万円の現金給付が可能となったことに伴い、より迅速な支給や事務費の縮減が可能となることから、10万円を全額国費により一括支給を行おうとするものです。
 本給付金は、基準日が本年9月30日であり、15歳までのこどもの場合、児童手当の支給を受けるものとされ、世帯主が受給することになります。10月1日以降に離婚が成立した場合、国の通知では、こどもと同居していない親に、給付金が支給されることになり、基準日後に離婚した親子には、給付金が届かない可能性があります。にもかかわらず、国はその救済の考え方を示しておらず、内閣府が出した給付にかかるQ&Aにも、そのことは触れられていません。本市は、10月1日以降の児童手当の受け取りの変更を把握したとしても、あくまでも基準日をもって給付を行うとのことです。
 現在、国によって、その救済策が検討されているようですが、改めてQ&A等で救済策が示された際は、直ちに支給対象者を変更する準備をしておくことを求めます。また、基準日以降に、DV等で避難した人に対して、加害者に給付決定された場合には被害者に給付されません。特別定額給付金の支給同様に、事前の相談に応じ、ホームページ等での救済策について、周知を行っていただくよう重ねて求めます。
 給付対象者について16歳から18歳の場合、平成15年4月2日から平成18年4月1日までの間に出生した児童を養育している者としています。一方で、新生児の場合、令和3年10月1日から令和4年3月31日までの間に出生した児童を養育する者とされおり、4月1日生まれは含まれていません。16歳から18歳の給付は同学年が対象にもかかわらず、新生児との差異が生じています。新生児についても、4月1日に出生した児童を養育する世帯を市独自で対象に含め、来年度予算において、本給付金同額の支給が行えるよう検討してください。
 2年にも及ぶコロナ禍は、市民の暮らしに大きな影響を未だ与え続けています。本給付金の対象とならない子育て世帯でも暮らしに窮し、支援を求めている世帯もあるはずです。本給付金が、現に困っている子育て世帯に届けられるよう、最大限の努力を求め、賛成意見といたします。

60号(2022.1.5)

※11月本会議初日に述べた決算に対する意見を紹介します
2020年度吹田市一般会計決算についての反対意見@(各所管分)
日本共産党市会議員団

財政総務分科会所管分
■男性職員の育休取得 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく特定事業主行動計画の実施状況では、男性職員の育児休暇取得率は目標値5%に対し、2019年度9・2%、2020年度は23・3%であり、育児休暇取得を進める取り組みの成果が出ています。ひきつづき努力されたい。
■女性の管理職割合 目標値30%に対し、25%であり、階級別では、まだまだ次長・部長級の女性管理職が少ない状況です。また10年前に採用した職員の定着率は、2020年度男性が86・7%、女性が66・7%であり、女性が継続し働き続けることが難しい実態があります。女性が働き甲斐を持ち、安心して出産・育児をしながら働き続けられる職場環境へ改善することを求めます。
■行政経営部の役割 「業務プロセスの改善に関する基本的な考え方」で民間活力の導入の方針が示され、アウトソーシングが進められています。行政経営部は、委託費等の執行状況は把握していないとのことですが、公契約条例がない中、委託先の労働者に不利益が及ばないよう、適正な執行がされているか実態を把握すべきです。また、公園のパークPFIではパブリックコメント等で異議を唱える市民が多いにもかかわらず、計画通りに進められました。スケジュールありきではなく、行政経営部は所管部局にヒアリングし、調整する役割を果たすべきです。

文教市民分科会所管分
■学校の一斉休校 コロナ感染に伴う国、府による突然の休校要請に対して、3月2日から休校開始、6月1日から15日まで分散登校し、3か月以上の長期に及びました。その社会的影響は計り知れない程大きなものでした。科学的根拠に乏しく、休校の決定、休校期間の見直しについても、今後、しっかりとした検証を求めます。
■学校現場の感染症対策 未曾有の事態の中、教職員の皆さんの奮闘に敬意を表します。学校現場の感染防止対策については、既存の学校サポートスタッフを活用しました。国の補助金を利用して消毒作業スタッフを配置したのは昨年の2学期からであり、6月の学校再開からみれば配置時期があまりにも遅くなりました。制度設計や人材確保が難しかったとのことですが、学校の実態を正確に把握して現場をしっかりと支えることが必要だったと考えます。
■学校給食 コロナ禍の家庭への経済的支援策として、小学校は無償化、中学校は半額補助を実施したことは評価できます。2021年度についても年度途中からではありますが、継続実施しており、今後も保護者の経済的困難が長期化することも予測される中、憲法にある義務教育無償の規定に従い、学校給食の本格的な無償化を要望します。
■就学援助制度 多くの家庭が経済的困難をかかえていることが推察されますが、2017年度、2018年度の支給者数から、昨年度は一割の500人が減少している実態があります。必要な家庭が確実に申請してもらえる仕組みを工夫し、施策が行き届くように引き続き努力されたい。
■学童保育 利用児童数が2016年度の2682人から2020年度4130人と大幅に増加しており、子どもたちと保護者を取り巻く社会環境が大きく変化するとともに、本市の事業が市民から信頼され、必要とされていることが示されています。ひきつづき関係者と協力して6年生までの年限延長や午後7時までの時間延長などを求めます。
■男女共同参画事業 審議のなかで、コロナ禍のもとでDV相談が前年比で約1・6倍と増加している実態が明らかになりました。DVの被害者は大半が女性であり、人権問題での日本社会の脆弱性を示しています。日本のジェンダーギャップ指数は世界で120位、G7で最下位という恥ずべき実態があります。本市の審議会等の女性委員の割合は30数%で推移していますが、目標達成への強い決意も示されませんでした。またパートナーシップ制度の導入については全国的に広がるなか、大阪府を始め府内自治体でもすすんできています。具体的な施策をすすめる国や地方自治体の役割は大きく、早期の制度導入が求められます。

健康福祉分科会所管分
■受動喫煙の取組み 啓発のみだったのが治療費助成の利用が増えました。これまで大人向けでしたが、教育委員会と共同で、中学生向けの取り組みを進めることは評価できます。
■保健所 中核市移行と同時に、コロナ対応に追われ大変な苦労をされました。相談対応や、必要に応じて人員の配置を増やすなどの努力をされたことは評価できます。しかし、そもそも人員配置が不十分であり、オンラインなどの環境が整っていない側面があります。とくに母子保健業務は、保健師がコロナ対応をするため、ほとんどの事業が中止になりました。1年間の取り組みの総括をし、非常時でも対応できる人員配置と、事業が行える体制作りが必要です。
■子育て支援 児童部はほとんどの事業が中止となりました。虐待の相談件数が増加している時に、育児教室は親子への支援について手立てを取らないままだったことは問題があります。私立保育所では、地域で子育てする親子を孤立させないように工夫して、オンラインで育児教室を実施されました。社会福祉協議会の動画の配信や、オンライン子育て広場の開催もされています。このような取り組みは、公立保育所が先に役割を果たすべきであったと考えます。また、民生委員さんの新生児訪問もほぼできていないことが明らかになっていても、対策を検討すらせずに1年間を過ごしてきたことは非常に残念です。コロナ禍でこどもを取り巻く環境は大きくかわりました。今後もその状況は続くと考えられ、こどもの命を守るため、市が責任を果たすべきです。
■公立保育所の民営化 年度の途中で協定解除になった保育所の民営化については、事業者選定のみとはいえ、コロナ禍であるにもかかわらず進めました。保護者は十分に内容を確認できない中、選定委員は再度の選定作業を行いました。また、応募する事業者も、コロナ対応に加え、通常の保育をしながらの準備となりました。そのような状況で急いで進めるべき事業なのか、立ち止まる判断ができない市の姿勢に問題があります。
■福祉部の人材確保の取り組み 平成30年から人材確保につながったのは8人、資格の取得は増えているものの、就職にはつながっていません。背景には賃金が低いことが影響していると考えます。市の介護事業をどのようにして維持していくか、新たな人材確保策が必要です。早急に検討し、具体化する事を求めます。
■高齢者の事業 「感染対策をしてやってほしい」という声があったにもかかわらず、何の検討もされなかったのは非常に残念です。ただちにオンラインでの事業実施は難しくても、考えられることがあったのではないかと考えます。

建設環境分科会分担分
■水道事業 泉浄水所地下水処理の不良により、45日間処理ができなくなり自己水源が減量になっていることが明らかになりました。一部の設備修理を職員が行い、45日間に抑えたとのことです。設備の適切な更新とともに、今回の事例のような技術の継承を行うためにも、若手技術職員の採用に尽力することを求めます。技術職員の採用については、令和2年度も、19歳から24歳の、電機や機械といった技術職員の採用はゼロとなっており、雇用条件の改善は急務の課題です。とりわけ他市よりも低い初任給など、8号級の引き下げを見直し、若い職員が希望をもって働ける環境の構築を求めます。
 技術の継承については、OJT中心の育成を行っているとのことですが、令和2年度はコロナの影響により、研修の実施数が大幅に減少しており、部長は危機感を持っていると答弁しています。市民の命の水を供給するための安定的な技術職の採用と職員育成の研修の充実を求めます。
■SDGsの取組み 環境基本計画におけるSDGsの取り組みについては、小学校や保育所給食の牛乳提供に紙パックへの移行や検討が進められていますが、プラスチックストローの問題もさることながら、そもそも大量にごみを発生させる使用ではなく、民間事業者もSDGsの観点から推奨している、ビン牛乳によるリユースとリデュースの取り組みを推進すべきです。
■解体建築工事に対する指導 街中の個別の解体建築工事に対する苦情件数が、増加傾向にあることが明らかになりました。住環境を守るため、振動や騒音などの環境保全指導を今一度徹底するとともに、法改正が行われたアスベスト調査についても、法令順守を周知徹底し、厳しく指導監視されたい。
■安心サポート収集事業 コロナ禍のもとでも市民にとって欠かせない行政サービスを実施されていることは評価します。一方で、高齢者人口の増加に伴い、要介護認定者数も増加しています。しかし、本事業の利用者は、過去5年で横ばいとなっています。市報すいたによる周知も行われているとのことですが、改めて周知方法について検討が必要です。
■空き家対策計画 策定され1年となります。更なる対策の推進のため、計画にも示されている、跡地活用の促進として、地域福利推進事業や、空き家除去の支援として固定資産税の減免制度など、具体的な施策を検討してください。
■分譲マンションの耐震化補助事業 2020年度は、初めて通年事業となりました。旧耐震基準の分譲マンション戸数が、1万4000戸あまりにもかかわらず、2020年度の耐震化補助の実施は、診断が4件で、設計・改修の補助は0件となっています。設計・改修の補助を受けようと思えば、大規模な改修工事が必要で、かなりハードルが高くなっています。分譲マンションの耐震化が進むための一層の努力を求めます。
■公共交通政策 バス停のベンチの設置について十分に進んでいないことが審議の中で明らかとなりました。バス停のベンチや屋根の設置は、市民ニーズとしてあります。可動式ホームドアの設置促進など、市民のための公共交通を促進するのであれば、更なる努力が必要です。

59号(2021.12.21)

酒害者(お酒で悩み、苦しむ人)への支援を強化せよ
個人質問 塩見みゆき

(問)コロナ禍で失業、生活不安、外出できない等の要因でアルコールに依存する者が増加している。依存症者の家庭では、子どもの不登校や借金、DV、虐待等問題が生じる場合が多い。家族がSOSの声をあげ、相談しやすい環境をつくることが重要である。保健所や保育、教育現場での対応、対策について聞く。
(答:健康医療部長)個別相談や市ホームページ、市報において、依存症の基礎知識等周知を行い、アルコール関連問題啓発週間には、パネル展示等啓発を実施している。
(答:児童部長)保育現場で日々の保育を通じての気づきや保護者とのやり取りで家庭での課題把握に努め、関係機関との情報共有、連携に努めている。
(答:教育監)児童・生徒に対し、アルコールの心身への影響に関する学習、啓発に取り組んでいる。子どもたちの様子やアンケート、面談等で悩みや困り事を相談しやすい環境づくりに努めている。スクールソーシャルワーカーなど専門職が関わり、関係機関と連携している。
(問)依存症を治す薬はなく、酒害による自分の体験を語り、仲間の話を聞く、互いに励ましあい断酒を継続する断酒会の例会は重要な役割を果たす。
 しかし、コロナ禍で公共施設が閉鎖され、開催に苦労された。アルコール健康障害対策法の第22条には、「国及び地方公共団体はアルコール依存症にかかった者が互いに支えあって、その再発を防止するための活動を支援するために必要な施策を講ずるものとする」とある。安定的に例会が開催できるように吹田市として固定した会場の提供や利用料の減免等、支援が必要ではないか。
(答:健康医療部長)コロナ禍で会場確保が難しいことは認識している。市としては今後も回復に向け自助グループへつなぐ支援を継続する。

立地適正化計画の見直しについて
(問)全国的な少子高齢化や人口減少の中で、2014年に都市再生特別措置法が改正され、立地適正化計画が制度化された。コンパクトシテイの形成である。吹田市はそもそもこの計画が必要なのか、計画を持つメリットを聞く。
(答:都市計画部長)コンパクトシテイを目指すものではなく、長期的な観点から持続可能なまちづくりが進むことと併せて、対象事業に有利な補助金制度が適用される。具体的には上の川周辺整備事業や佐井寺西土地区画整理事業などである。

59号(2021.12.21)

公園の民間委託計画は見直し、市が責任をもって再整備をすすめよ
個人質問 竹村博之

(問)主要な8公園にパークPFI制度で、最長20年間の長期にわたり公園毎に管理運営を民間委託する計画がすすめられている。桃山公園と江坂公園について、事業者の公募が行われたが、江坂公園については唯一の応募者が要件(指定管理委託料の上限額を超過)を満たさずに失格した。11月25日から12月24日の期間で再公募が行われている。再公募にあたって選考基準の変更はあり得ない。もし指定管理委託料に齟齬があるならばスケジュールありきではなく最初から議論をやり直すべきではないか。
(答弁:土木部長)再公募は、募集内容を適切に理解していただき改めて事業者を公募するもの。失格した事業者による再応募を含め、複数事業者からの応募に期待している。
(意見)民間委託で公園の再整備をバラ色に描いたあげく、市民が願う必要な施設整備を遅らせ市民に分断を持ち込んだ市の責任は重大。計画は見直し、市が責任をもって公園の再整備をすすめていただきたい。

江坂駅北側のエレベーター設置について
(問)整備計画の進捗状況について示せ。
(答弁:土木部長)2020年度に市と大阪地下鉄が締結し、現在設計業務を実施している。引き続き工事に着手し、工事期間は複数年(約2年間)を要すると聞いている。

千里山・春日地域の公共交通不便解消について
(問)2月からコミュニティバスの試験運行がスタートする。乗合バス実証実験(2019年)で得られた内容と試験運行に生かされている内容。課題と見通しは。
(答弁:土木部長)14日間で計3300人、1便あたり22人の乗車数。ルートや運行時間については約7割が「これで良い」との評価。課題としてバス停留所の増設や運行ルートの充実、PR等の徹底が必要であると考える。
(問)本格運行までのスケジュールを、先行事例として千里丘地域を走る「すいすいバス」を参考に示せ。
(答弁:土木部長)試験運行は2年程度を予定。「すいすいバス」で定める乗車率60%、収支率30%を参考にする。
(問)住民参加の事業推進について、地域の全ての住民に情報を届ける工夫が求められる。停留所間の距離と高低差をできるだけ少なくすることやルートの改善を粘り強く進めていただきたい。
(答弁:土木部長)情報発信として、自治会等を中心にしたチラシの配布、駅・公共施設等へのポスター掲示、利用案内の配架、市報すいた掲載を予定。引き続き関係者と協議をすすめるとともに、地域公共交通会議での意見を踏まえ検討していく。

59号(2021.12.21)

学童保育の更なる
民間委託計画は見直せ
個人質問 山根たけと

(問)吹田市は、指導員不足の解消として、更に8か所の学童保育の民間委託の方針を打ち出し、来年度は、吹二小と山二小の二か所を民間に委託すると発表した。
 今まで、12か所の学童保育を民間に委託してきたが、過去に民間委託した学童などで、直営指導員が受託者である民間法人に就職するなど、計画していた指導員不足の解消はなされなかった。目的が果たせなかった計画を更に進め、8か所民間委託することで、指導員不足が解消するという具体的な根拠を示せ。
(答:地域教育部長)12か所の業務委託で59名分の指導員確保と同等の効果が得られたが、計画当初の児童数を大幅に上回ったため、指導員不足の解消に至っていない。今後業務委託を進めた場合、現在の指導員数(101名)を維持し指導員不足を解消できると考えている。
(問)数字上だけの計算でうまくいかなかった計画をもう一度やるというだけの説明なので根拠になっていない。当該学童の保護者からは、民間委託を危惧する声が出ている。吹二小学校は、主に難聴等の障害を持つ子どもたちのセンター校でもあり、本来ならば吹二小のような障害児童のセンター校に指定されている子ども達には、放課後も含め学校生活における教育や支援を公が責任を持って果さなければならない。それら小学校の子ども達のおかれている状況を一番把握しているのが教育委員会。関係ないでは済まされず教育長の見識を問う。
(答:教育長)これまでも、学校と学童保育は民間委託となった育成室も含めて連携をしてきた。引き続き、子ども達が明日も学校に行きたいと思える教育を実現するため環境整備に努めていく。
(意見)吹二小・山二小を委託したとしてもほとんど指導員不足解消に寄与しない。短絡的に民間委託を繰り返しているだけでは、指導員不足の解消は計れず市長は計画の方向転換が必要。教育長は子ども達への教育や支援を公の責任で果していくという見識が問われている。

南吹田紀州製紙関連跡地への物流倉庫、マンション開発について
(意見)自動車教習所跡地に大規模物流施設建設、吹田ゴルフセンター跡地等に最大700戸のマンション建設が予定され、いずれも3万平方bを越える大規模開発を行うことが住民に対して説明されている。
 好いたすまいる条例では、「良好な都市環境の保全・形成、土地利用における公共の福祉の増進に寄与すること」と明記されている。物流施設には大型車両の交通問題や、地域への貢献として防災備蓄倉庫や避難スペースの協力などの防災協力、マンション開発には、公園や緑化の推進による緑被率の向上や、過大規模校などの影響が懸念される教育・保育・地域コミュニティーへの協力など、住民意見を反映し公共の福祉に寄与し住環境を守らせる立場でしっかりと協議するよう要望する。

59号(2021.12.21)

一日も早く少人数学級の実現へ、市独自でダブル
カウントの実施を求める
個人質問 玉井みき子

(問)学校規模適正化のパブリックコメントでも意見が多く出されていた、支援学級に在籍するこどもが通常学級で授業を受けているにもかかわらず人数にカウントしない、いわゆるダブルカウントの問題について、「少人数学級を求める市民の会」のアンケートの回答では、ダブルカウントをしないことにより41人を超えることが起こっていることを知らない保護者は73・9%で、市独自の取り組みができるならダブルカウントを行い解決してほしいとの回答が95・9%も寄せられている。
 こどもたちの学ぶ環境を保証するため、国の取り組みにあわせるのではなく、市独自の検討と取り組みが必要である。せめて、40人を超えると明らかな場合に限り、ダブルカウントを取り入れるなど、限定的に始めることも必要ではないか。
(答:教育監)国・府に要望することに加え、来年度、支援学級在籍児童を含めることで41人以上となる学校は教育課題への対応に係る影響を整理しながら、教員の加配定数を積極的に35人学級編成に活用し、学級編成上の課題に取り組んでいる。

オーガニック給食と中学校給食について
(問)オーガニック給食は、心身共に発達段階にあるこどもの安全な食を保障する観点からも、循環型社会の観点からも、世の中に求められてきている。また、農薬も種類によってはこどもの成長にとって影響が大きいといわれてる。 人間の身体には血液脳関門と胎盤関門という物質の移行を制限するゲートのようなものがあり、こどもはここが未発達のため影響をうけやすい。この関門を通過し脳に農薬が残留してしまうこと、海外からの輸入の緩和もあり、まだ研究の段階だが、使用される農薬の種類によっては発達障がいや自閉症などとの関連も研究で報告されている。
 大阪府も有機農産物にたいして「大阪エコ農産物」として、学校給食へ取り入れることも推奨している。近隣市とも連携し段階的に取組み、中学校給食についても同様に取入れていくべきではないか。
 また、全員喫食の中学校給食の導入については、「摂津市と共同で」と決定したかのように発言されているが、そもそも学校給食の献立の立て方や、食育に対するスタンスなど、それぞれの市の考え方がある。そこも含めて検討されているということか。
(答:学校教育部)毎日の提供は難しいが、確保が可能な時は週に1、2回程度使用している。大阪エコ農作物は、確保が可能な玉ねぎを5校で年5回程度取り組んでいる。中学校給食は全員喫食の実現に向け、両市の担当間で共同運用の可能性や食育などについても検討を重ねている。

※その他、生理の貧困解決について、使いたくないと感じる公園のトイレについて、質問しました。

58号(2021.12.14)

市民の多様な声に耳を傾けよ
市長の政治姿勢を問う
代表質問 柿原まき

■コロナ禍を経た市政運営について
(問)保健所の職員体制について、兼務発令や企業からの応援、人材派遣の活用で今だけ乗り切れればよいという対応に見受けられる。充実を図るべきではないか。
(答:行政経営部長)非常時を想定した職員体制を予め構築することは困難。人員が継続して必要と判断した場合定数の増員等、業務量に見合う職員体制となるよう対応する。

■委託による地元産業への影響について
(問)パークPFIや、北千里複合施設など、複数の機能を併せ持つ施設、包括的な事業が増え、地元事業者の参入が難しくなっているのではないか。今後、官公需発注による地元産業の育成支援について、どう考えているのか。
(答:総務部長)包括的民間委託等の大規模な事業において、再委託先に市内事業者を優先して採用するよう、仕様書に定める取り組みを始めている。プロポーザル方式により選定する際、再委託先に市内事業者を優先して採用するしくみを、評価項目に入れるなど検討していく。

■子育て世帯への支援について
(問)中学生の就学援助支給率は15%程度であり、子育て家庭への支援が限定的である。給食費無償化は、大阪市や明石市など全国的にも少しずつ増えている。本市は現在コロナ対策として行っているが、恒久的に実施してはどうか。
(答:学校教育部長)学校給食法では、原則、市と保護者で分担すると定めているが、市からの支援を妨げるものではない。恒久的な無償化は、法の趣旨にのっとり分担を基本としつつ、今後の国等の動向や社会譲許を踏まえ新著な検討が必要と考える。

■重度障害者福祉について
(問)今議会では、あいほうぷ吹田の指定管理者制度導入が提案された。パブリックコメントは54通183件提出されているが反対や懸念、現状維持を求める意見が多い。当事者抜きに政策決定しているのではないか。
(答:福祉部長)通所者との話し合いは、利用者家族会との懇談会を実施した。現利用者への今後の対応、事業者変更の場合の引継ぎ体制、ケア内容が変わるのでは等の意見をきいた。今後も適宜懇談の場を持つ。

■気候危機について
(問)先月、COP26が閉幕。CO2削減のため省エネ・再エネ導入が必要だが、他の自治体では住宅建て替え等をする際に、省エネ家電に買い替える「クールチョイス」の相談に取り組んでいる。本市でも実施してははどうか。
(答:環境部長)イベントの際に「アジェンダ21すいた」で省エネ相談会を実施してきたがコロナの影響で昨年より実施していない。時期をみて再開を検討する。転入時期に家電の買い替えが多いためリーフレット配布を行っている。

■ジェンダー、LGBTについて
(問)市は性の多様性に対する取り組みが遅れているのではないか。「啓発をすすめる。パートナーシップ制度導入はまだ理解が進んでいない」というが、少数者の人権なら多数の人が理解するまで守られなくてよいとの認識なのか。
(答:市民部長)互いの個性や価値観を認め合い、全ての市民の人権が尊重されるためには、より多くの市民に正しい知識と理解を含めもらう必要があり啓発に取組んでいる。

■市民病院の中期目標について
(問)市民病院が独法化され8年。今回、吹田市が市民病院に示す第3期中期目標が提案された。「市立病院として担うべき医療」のなかに「感染症医療」が新たに盛り込まれた理由はなにか。また、この間のコロナ対応実績をきく。
(答:健康医療部長)「感染症医療」の項目追加は、今般の経験を踏まえ、新興感染症の感染拡大に備えた平時からの取り組みや、発生時の対応について明文化したもの。コロナ対応実績は、10月末までに入院患者の受け入れが527人、発熱外来、帰国者・接触者外来等では6189人。

■都市公園のパークPFIについて
(問)桃山公園の事業者選定が行われているが、内定した時点でプラン内容について住民への説明を行うよう求める。
(答:土木部長)選定結果が判明したのち、事業プランを含む内容を市ホームページで公表する。地元自治会等の要請に応じ説明させてもらう。

■9月議会での市長の発言について
(問)「議会で多数により議決された事項は、市民の公式な意向に位置づけられる」というわが党への答弁があったが、その根拠は地方自治法のどこにあるのか。議員は、市民の代表者としての権限を与えられるが、市民の意向を反映させるには、市民が市の動向を理解し、自らの考えを議員に伝えることが必要である。市民に十分な情報が提供されない場合、そのプロセスを経ずに議決をすることになる。間接民主主義は、効率的である一方、市民の知る権利と一体でなければならない。説明が不足していたと担当部も認めるパークPFIの予算議決を「市民の公式な意向」とは都合の良すぎる解釈ではないか。
(答:市長)地方自治法上の根拠は96条。議会は、予算の認定、決算の認定、条例の制定・改廃を議決しなければならないとある。間接民主主義制度は市民全ての民意を反映するには、完全ではない。だからこそ提案側が議決機関に提案し、議決された議案を市民の公式な意向として執行する段階では、サイレントマジョリティの意向を汲み、補完的に現場の声や少数意見に耳を傾け完成度をあげるよう心がけてきた。これからもその姿勢に変わりはない。
(意見)96条は議会の権限についての記述であり、根拠にはなりえない。桃山公園の再整備計画が、議決後に大幅変更されたという事実は、市民の公式な意向ではなかったということではないか。

58号(2021.12.14)

新型コロナ第6波への備えは命を最優先に
個人質問 ますだ洋平

(問)高齢者施設における簡易陰圧室装置の設置経費を全額補助する予算が提案された。第4波で大阪は医療崩壊が起きた。コロナに感染した入居者が入院できず、施設に留め置かれ、命を落とす出来事が起った。第5波でも同様である。簡易陰圧室装置を設置した高齢者施設が、コロナに感染した入居者を療養させるものにならないか。
(答:福祉部長)簡易陰圧室装置の設置で、感染拡大のリスクを低減させたい。高齢者施設は介護サービスが提供される場であり、陽性者が発生した場合は、速やかに医療機関において療養していただくものと考える。
(問)昨年度大阪府は、急性期病床を229床削減した。豊能二次医療圏域でも大幅に削減された。高齢者施設で入居者がコロナに感染した場合、入院の対応はできるのか。
(答:健康医療部長)急性期病床削減は、新型コロナ受入病床の削減を意味するものではない。入院病床もさらなる確保が行われ、原則入院の方針が示されている。本市も大阪府の方針に基づいて適切に判断し入院調整を行いたい。
(問)8月に市内の高齢者施設で、施設職員・入居者数十人が新型コロナに感染したと仄聞した。この間、我が会派は、高齢者施設従事者への集中検査を再三求めてきたが、クラスターの発生防止に効果はないとの理由で検査を実施してこなかった。集中検査を実施していれば、市内のクラスター発生を未然に防ぐことができたのでは。改めて、集中検査に対する見解を問う。
(答:健康医療部長)検体採取に係る業務量や費用が膨大になること、偽陽性と判定される可能性が高くなることから、集中検査の実施の予定はない。
(要望)高齢者施設は、命の選別を目の当たりにし、痛苦の経験をしてきた。命を最優先にした対応を求める。
学校規模適正化方針について
(問)31学級以上の過大規模校、6学級以下の過小規模校の課題解決の方策が示されている。過小規模校は統廃合が検討されるのか。過大規模校の学校選択制は恒常的に行われるものなのか。
(学校教育部長)過小規模校は、まず通学区域の見直しを検討する。統廃合を前提にしたものではない。過大規模校の学校選択制については、現在実施計画策定に向けて取組んでおり、素案を策定した段階で示したい。
(問)この間、大規模開発による児童生徒の急増で、学校規模の格差が問題視されてきが、先送りにしてきた。西宮市では、開発業者に対し、住宅開発の延期・中止・計画変更など求める指導要領を定めている。参考にして取組んではどうか。
(学校教育部長)子どもたちにとって、より良い教育環境を作る取組みについて、先進市の事例を参考にしたい。

※その他、地域包括支援センターの運営状況について質問しました。

58号(2021.12.14)

通学路等の安全対策、まちなかベンチの設置で市民に優しい街づくりを
個人質問 村口くみ子

(問)通学路や生活道路の要望は多く、危険や不便を感じるものも多い。しかし優先順位から外れ、改修まで時間がかかることがある。令和2年度出された要望の件数、順番待ちの改修案件が実施されるまでの平均期間はどれほどか。
(答:土木部長)要望は、補修が約670件、舗装が約230件だった。緊急性がないと判断したものは、概ね3か月から半年程度要している。
(意見)要望は年間合計約900件あるとの答弁だった。そのうち年平均50〜60件が、必要と認められても順番待ちする状況で、長いものでは1年ほどの期間を要するというのは、そもそも予算と人員が足りていないと考えざるを得ない。年度内に対策が実施できるように強く要望する。
(問)ベンチの設置による高齢者に優しい街の実現に向け、研究や実証実験、自治体での取り組みが始まっている。高齢者を対象に実施したアンケートでは、半数以上が外出先でベンチが無くて困った経験をしていると答えている調査もある。アンケート調査を実施し、高齢者のベンチに対する意識やニーズ把握をしてはどうか。また、まちなかベンチマップ作成による既存ベンチの活用促進、先進事例に学んだベンチ設置の促進など、市として取り組みの推進を。
(答:土木部長)ベンチに関する要望は一定把握している。調査の必要性、ベンチに特化したマップの作成、積極的なベンチ設置は、慎重に検討し事例を調査研究する。
旧市民病院跡地は市が買取り市民施策への活用を
(問)旧市民病院跡地の事業者公募について、2度目の公募不成立となった。市民病院の経営に与える影響を問う。コロナ禍の経済状況悪化の下、売却は難しいのではないか。市が購入し、市民施策に活用すべく検討を始めるべきではないか。
(答:健康医療審議官)売却不成立により、短期的に資金不足に陥る見込みはない。各部局に活用意向の照会を行ったが無かった。公募が行われる場合、再度意向確認する。
(意見)短期的には資金不足に陥る見込みはないとの事だが、中長期的には不透明で、跡地が売れなければ、経営困難に陥る可能性がある。市民病院はコロナ禍でも大きな役割を果たしており、市が跡地を取得し活用を検討するよう改めて求める。
受動喫煙問題の解決を
(問)決算常任委員会総括質疑の中で、市長よりJR岸辺駅において、密閉型喫煙所の設置を検討する旨の答弁があった。受動喫煙の問題では、今年2月にJR吹田駅北口の喫煙所を巡り、600名を超える署名とともに陳情書が提出されている。ここについても解決を図るべき。
(答:環境部長)同様の密閉型の喫煙所に順次改良するよう検討を進めている。

57号(2021.11.22)

新型コロナウイルスワクチンの追加接種(3回目)、障害者支援交流センター「あいほうぷ吹田」の指定管理など 11月定例会

 11月17日に議会運営委員会が開催され、11月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。
会期は、11月24日から12月20日まで。主な会議日程、案件内容について紹介します。
《主な日程》
11月
 24日(水)本会議(提案説明)
12月
 1日(水)本会議(代表質問)
 2日(木)本会議(代表質問・個人質問)
 3日(金)本会議(個人質問)
 6日(月)本会議(個人質問)
      予算常任委員会(提案説明、資料要求)
      4常任委員会(提案説明、資料要求)
 7日(火)財政総務常任委員会
      予算常任委員会(財政総務分科会)
 8日(水)文教市民常任委員会
      予算常任委員会(文教市民分科会)
 9日(木)健康福祉常任委員会
      予算常任委員会(健康福祉分科会)
 10日(金)建設環境常任委員会
      予算常任委員会(建設環境分科会)
 14日(火)予算常任委員会(討論・採決)
 20日(月)本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、12月2日(木)が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問 1日 D柿原まき
個人質問 2日 Cますだ洋平 F村口くみ子
     3日 C塩見みゆき F竹村博之
     6日 B山根たけと C玉井みき子

《主な議案内容》
■報告
@吹田市一般職の任期付職員の採用に関する条例の制定
 ? 高度の専門的な知識経験等が必要な業務に従事させる  ため、高度の専門的な知識経験等を有する者を任期を  定めて採用できることとします。
 ? 吹田市一般職の職員の給与に関する条例を一部改正し、  上記?の職員の給与の種類及び額を定めます。
 ? 吹田市水道事業に勤務する企業職員の給与の種類及び  基準に関する条例を一部改正し、上記? の職員の給与  の種類及び基準を定めます。
A吹田市子ども・子育て支援法施行条例の一部を改正する条例の制定
 特定教育・保育施設等が書面等に代えて電磁的記録により行うことができる事務の範囲を拡大します。
B吹田市立障害者支援交流センター条例の一部を改正する条例の制定
 ? 法人のうちから指定管理者を指定し、障害者支援交流  センターの管理に係る業務を行わせることとします。
 ? 生活介護施設及び障害者短期入所施設の利用に係る料  金を指定管理者の収入として収受させることとします。
C吹田市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定
 被保険者が出産したときの出産育児一時金の支給額を次のとおり改定します。
〈現行〉40万4千円 ?〈改正案〉40万8千円
D吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定
 長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部改正に伴い、長期優良住宅建築等計画の認定等の申請に対する審査手数料の改定等を行うものです。
E吹田市留守家庭児童育成室条例の一部を改正する条例の制定
 千里丘北留守家庭児童育成室の位置を変更するものです。
■単行事件
@訴えの提起について
 岸部保育園の民営化移管先事業者である相手方が、本市との間で締結した協定書に定められた合同保育の実施等の義務を履行しなかったため、同協定書の解除を余儀なくされ、同園の民営化の時期を変更せざるを得なくなったことにより生じた本市の損害の賠償を、訴えを提起し、求めるものです。
A訴訟上の和解について
 被告(吹田市)は、原告に対し、今後、学校施設の設置及び管理において、大阪府作成の「子どもにも配慮したシックハウス対策マニュアル」を十分に活用して、教職員の研鑽を含め同種事案の再発防止に努めることを約束する。
B吹田市立市民公益活動センターの指定管理者の指定
C吹田市立南山田市民ギャラリーの指定管理者の指定
D吹田市文化会館の指定管理者の指定
E吹田市立高齢者生きがい活動センターの指定管理者の指定
F吹田市資源リサイクルセンターの指定管理者の指定
G吹田市営住宅の指定管理者の指定
H吹田市自然体験交流センターの指定管理者の指定
I吹田市立子育て青少年拠点夢つながり未来館青少年活動サポートプラザの指定管理者の指定
J地方独立行政法人市立吹田市民病院の第3期中期目標
■一般会計補正予算(第10号)
@新型コロナウイルスワクチンの3回目追加接種に係る体制の確保及び接種に係る費用   6億3851万9千円
■一般会計補正予算(第11号)
@介護施設等における簡易陰圧装置の設置、多床室の個室化、介護職員用宿舎の整備を行う事業所に対する補助
                  6667万9千円
A障害者支援交流センター「あいほうぷ吹田」指定管理者選定委員会の委員に対する報酬       8万4千円
B岸部保育園民営化協定解除に伴う損害賠償請求訴訟に必要な弁護士着手金及び裁判手数料    446万7千円
C児童手当制度改正に伴う児童給付システム改修費用
                   221万1千円
D4市2町による豊能広域こども急病センターに対する運営費負担金の追加
            1314万円
E不育症に係る検査及び治療費用を助成 600万6千円
F新型コロナウイルス感染症に係る行政検査や患者入院医療費負担に伴う委託料等の追加  2億6886万3千円
G行政代執行による特定空き家等除却工事委託料
                     506万円
H小学校分散登校時等におけるオンライン授業用物品、児童数増加対応用端末及び充電保管庫の整備費用
                    5130万円
I中学校分散登校時等におけるオンライン授業用物品、生徒数増加対応用端末及び充電保管庫の整備費用
                  2832万5千円
J不測の事態に備え、予備費を追加    4000万円
●債務負担行為
@学校教育情報通信ネットワーク再構築業務(令和3年度〜令和9年度)        13億2646万5千円
A学校教育情報通信ネットワーク再構築に係る電算機器等リース費用(令和3年度〜令和9年度) 8億4万5千円
BGIGAスクールネットワークシステム増強業務(令和3年度〜令和7年度)      2億2117万6千円
C学校徴収金システム構築・運用保守業務(令和3年度〜令和9年度)            4402万7千円
D教職員人事情報・出退勤管理システム構築・運用保守業務(令和3年度〜令和9年度)    8741万2千円
E英語指導助手派遣業務〈令和3年度契約分〉(令和3年度〜令和4年度)           487万2千円
F幼稚園給食調理業務(令和3年度〜令和4年度)
                     460万円
■追加予定案件
(報告)
@吹田市開発ビル株式会社の経営状況について
(条例)
@吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定


56号(2021.10.12)

※9月30日に行われた9月議会本会議最終日において、日本共産党が述べた意見を紹介します。
一般会計補正予算・第9号についての賛成意見

■都市魅力部関係
メイシアターで昨年につづき市内で活躍するアーティストを応援するための市民劇場委託事業については規模を拡大し実施するとされた。コンサートや演劇など催しが中止・縮小されて文化活動に参加できなかった市民に無料で提供することや、活躍する場の制限を与儀なくされているアーティストを少しでも応援したいということでは評価できる。感染状況によっては予防対策を十分に行いつつ希望する入場者を増やすなど含めてよりよい事業になるように努力されたい。オンライン配信設備導入及びネットワーク整備業務委託料については、多額の予算を伴っているが有効性は高いと考える。効果的な運用を求める。
 学校教育部関係では、審議の中で小中学校に整備される二酸化炭素モニター等については学童保育での活用も表明された。また修学旅行等における感染防止策等補助金は、昨年来わが党としても学校行事の中止に伴うキャンセル料等を保護者負担にしないことを要望してきたことであり継続されたことは評価できる。宿泊行事等は児童生徒にとっては貴重な体験であり、実施するかどうかの判断は国府の通知が基準となっているはいえ、学校現場への援助とともにでき得る限りの実施に努めていただきたい。一方で参加による不安を抱えた児童生徒、保護者に対し、参加手続き後の欠席については、キャンセル料を補填しないこととしているが、機械的な判断をするのではなく当事者に寄りそった柔軟な対応を要望する。
■地域教育部関係
 図書館運営事業として1億1220万円が計上された。電子図書館については今年7月からスタートした事業であるが、導入時の約1千点から今回3万点に大幅に拡大する内容となっている。わずか2か月の段階で十分な検証が行われたのか疑問であり拙速と言わざるを得ない。審議では3万点の根拠も明確に示されず、活字離れの若者への貸し出しが期待できるというが後付けの理由に聞こえた。次期図書館基本構想は来年度からで、電子書籍について実施計画では毎年200点買い足すとなっている。3万点とはどこにも位置付けられていないにもかかわらず、一度限りの交付金をあてにするなど行政運営として問題である。また図書館協議会では非来館型サービスの提供を確認するとともに、図書館における人と人をつなぐ役割の必要性について意見が添えられた。計画性の乏しい電子図書館の大幅な拡大により、従来の図書館サービスや図書資料収集に支障がでないように、必要な予算の確保を強く求めておく。
■児童部関係
 公立保育所等の感染対策について、交付金を活用して自動水栓の設置と老朽化したエアコンの更新が提案された。感染対策ということでは民間保育園にも必要なことであり、交付金の対象となるのであれば、関係者の意見を聞いて、必要なら同様の感染対策がとれるように予算措置をおこなうことを求めておく。また、学校で実施をされる二酸化炭素測定器と二酸化炭素モニター設置についても、保育所、幼稚園等において公私問わず設置ができるように要望する。
■福祉部関係
 新型コロナウイルス感染症の影響により、生産活動を行っている障害者施設において製品の販売機会が減少するなどに対して補助する予算が提案されている。今回、昨年度は対象とならなかった生活介護事業所の補助の実施については評価できる。しかし、生産活動を行っている55か所の事業所のうち、減収32か所で今回の対象は5か所、内1か所は国の補助事業を受けているので本事業は対象外とのことだが、減収にもかかわらず対象外が27か所残されている。コロナ禍で販路の拡大をすすめ、当事者の工賃の保障や社会参加の場を守るために、関係者が努力をされている。今回の提案にあたり、国の交付金の対象として見込めるなら、対象を広げることもできたのではないかと考える。前回も、今回も対象から外れた施設への補助制度について早急に検討するように求めるとともに、障害者の工賃の引き上げに必要な制度の構築についても検討されるよう、あわせて要望する。

56号(2021.10.12)

桃山公園再整備
住民の声をきかずに事業者募集を進めるのは問題
個人質問 柿原まき

(問)市は9月7日に事業者募集を開始した。7月の説明会には地元の中学生が参加し、「カフェはいらない。木を切らないでください」と訴えた。「将来世代にとっても魅力のある公園」と市長は言うがこの計画はあきらかにそぐわない。市民の認識とのかい離について市長の所見をきく。
(答:土木部長)事業者募集については、8月の説明会をもって、住民の一定の理解を得たものと考え、実施した。多様な世代からの意見は重く受け止めているが、全てを反映できない。今回、落羽松保全を決定するに至り、公園の魅力について多くの住民と意識の共有ができたと考える。
(答:市長)魅力アップの個別メニューについては主たる利用者である周辺住民、全ての市民、これから生まれ、転入してくる市民、市外の関係市民、説明会に参加していない皆様、それら多様な声を聞いた上で行政責任を果たしていきたい。
(問)市長は8月の説明会で、収益施設である駐車場を大幅に減らす決断をされた。市民にとっての魅力を向上させようと思えば、収益性は下がる。この二律背反をPーPFIによって桃山公園にもちこんだが、この手法を転換しなければいけない。今からでも事業者の募集は停止すべき。
(答:土木部長)予算を認めていただき事業者を決定しないと工事ができないので事業者選定を進めていく。
(答:市長)事業を実施するかどうかは議会で議決をいただいた。民意は総合的に判断しないといけない。
(問)売店、飲食店等の公園使用料は、事業者の提案で決まるが、最低額は年間1uあたり2000円で、面積200uなら年間40万円となる。飲食店は必置ではないと言うが破格の使用料設定で、誘導しているとしか言えない。
(答:土木部長)公園に設置される売店等は、公園利用者のための施設であるため、近隣の民間の土地使用料は考慮せず、条例にて市内一律の金額を定めている。

社会福祉協議会の日常生活自立支援事業の拡充を
(問)認知症高齢者や知的障害者、精神障害者にとって、判断能力が不十分な場合であっても地域で自立した生活を送るために、金銭管理援助など大きな役割を果たしているのが社会福祉協議会の日常生活自立支援事業である。今この制度を利用しようにも半年から1年程度待機しなければならないと聞く。昨年度利用した人数、待機状況はどうなっているか。周知とあわせ抜本的に人員体制を強化すべきと考えるが所見を聞く。
(答:福祉部長)昨年度末利用者数については88名で、高齢者20名、障がい者68名となっている。希望されているが契約に至っていない方は16名で、順次契約が進んでいるときく。市の成年後見制度を担当所管との連携調整を一層スムーズに行うことで、吹田市社会福祉協議会の負担軽減に努めている。
 今後も同協議会や関係機関との連携を深め、権利擁護に取り組む体制の強化を図っていきたい。

※その他、性暴力についての市長の認識について質問しました。

56号(2021.10.12)

中の島公園・千里北公園の再整備は、住民意見反映のため丁寧に議論せよ
個人質問 山根たけと

(問)千里北公園と中の島公園の魅力向上に向けたアンケート調査について、新たにどのような施設があれば魅力が上がるかとの設問で、有料バーベキュー場やレストラン、パークセンター等の選択肢が、千里北には無く中の島には有るが、その理由は何か。
(答:土木部長)千里北公園は、都市計画の用途地域が第一種低層住居専用地域に指定されており、建築物の厳しい制約があることを踏まえ、実現可能と思われるものを設定したため、中の島公園と比べ選択肢が少なくなっている。
(問)市長は「市議会での議論や議決が市民への最大の説明」と発言した。そうであるならば、2月議会において、私が中の島公園について、子育て世代等の皆さんから聞取り、目指すべき姿に示すように提案した、もともとあったプール施設などの水の遊び場の選択肢はアンケートに入れるべきではないか。議会の議決を利用するが結局、議会で述べた意見も反映せず、誘導的なアンケートで自分たちの都合でパークPFI制度ありきの公園再整備を進めた結果が、今の桃山公園における住民の反発や混乱を引き起こしているのではないか。また、同じ過ちを繰り返すのか。
(答:土木部長)アンケートの選択肢は、実現可能と思われるものを設定したものだが、自由記入欄を設けることで選択肢以外の施設や、水の遊び場など様々な御意見を頂けるようにしている。市民ニーズと事業者の事業継続性を考慮した提案の双方がうまく重なるように、桃山公園の反省も踏まえ、丁寧に検討を進めていく。
(問)「私のマネジメント不足」と市長自身も認めたように、今回の事業は、市長の公約であり自身の責任。「そもそも緑と公園に対する理念とポリシー」をもう一度よく話し合ってから市民や議会に提案してくるべき。今後、スケジュールありきで安易に進めず、市長自身も丁寧に市民と議論を重ねていくことを約束していただきたいがどうか。
(答:市長)おっしゃるとおり庁内のマネジメント不足の責任は私にある。近隣住民と施設の利用者。両者から御希望、御意見をお聞きし、それを参考に社会潮流、将来構想も考えながら、行政で判断をしていくというのを基本姿勢として持っている。さらに御意見のある場合は、少人数でもお聞きしたいと思っている。

コロナ禍のもと放課後等デイサービスへ支援を
(問)今年度の障害福祉サービス報酬改定に伴う全国放課後連の影響調査では、全体としてコロナ禍前との比較において減収となった事業所の方が多く非常勤職員や賞与の削減が目立ち、雇用が維持できない事業所が出てきていることや、労働条件の低下が生じていることが明らかになっている。こうした状況の下、障害のある子どもたちの豊かな放課後を保障するため、減収で苦しんでいる事業所に対して減収補填などの具体的な支援を行うべきではないか。
(答:児童部長)減収を理由とする支援は実施していないが、今後、事業所のサービス提供体制等の状況に注視し、どのようなことができるのか検討していく。
(問)また現在、国において放課後等デイサービスの再編が話し合われている。しかし、今まで幾度となく制度が改変されても煩雑な申請等の事務作業が一向に改善されないなど、現場の実態を無視した改変が続いてきた。市は、現場の声を聞き取り、国に対して現場の実態に即したより良い制度になるよう求めていくとともに、保護者や事業者を支援する専門の職員を配置するべきではないか。
(答:児童部長)療育に対する支援は、こども発達支援センターに配置する専門の職員が、事業者に対しては、療育等の技術向上を目的とした講座や研修を行っている。引き続き実施していくとともに、制度上の課題などについても、国に対して改善の要望をしていく。
(意見)示している調査は吹田も例外ではない。市独自での早急な実態調査と必要な財政的支援、煩雑さをます事務作業を助ける、制度を熟知した職員の配置を強く求める。

55号(2021.10.5)

現片山浄水所の土地活用は、地域住民の理解と納得を得ながら進めよ
個人質問 村口くみ子

(問)新たな浄水所の完成後、現施設はどうなるのか。
(答:水道部長)新片山浄水所が供用開始された後、現施設は撤去し、配水池の更新用地として利用する計画。
(問)何を最優先すべきとの考えに立っているのか。
(答:水道部長)危機管理の強化を最優先に考える。
(問)どのように進めていくのか。
(答:水道部長)地域住民の理解と協力が不可欠で、地域と連携し、理解を深めて頂けるよう努める。
(意見)地域住民の理解と納得を得ながら進めよ。

ICT教育の健康被害、リスクから子どもたちを守る対策を
(問)端末利用によって起る健康被害はどのようなものか。
(答:教育監)目の疲労や、姿勢の悪化がある。
(問)健康被害から児童生徒を守るための対策はどうか。
(答:教育監)教職員、保護者、児童・生徒向けに、啓発している。
(問)市内小・中学生の近視有病率、強度近視有病率の過去10年にわたる状況と対策はどうか。
(答:教育監)近視・強度近視有病率は把握していない。
(問)ネット依存の実態や数の把握はどうか。相談体制はどうなっているか。
(答:教育監)把握していない。依存症の相談は教育委員会は直接受けない。
(問)ネットを巡るトラブルについて、実態や相談体制はどうなっているか。
(答:教育監)保護者と連携し、関係機関と情報共有している。
(問)ネットを巡るトラブルについて、児童生徒・保護者へ説明・学習などの取り組みはどうなっているか。
(答:教育監)各校で教職員・保護者を対象とした研修で共通理解を深めている。
(問)子どもたちを健康被害やネットを巡る問題から守るための、市教育委員会の姿勢について問う。
(意見)自己責任ではなく、全ての子どもの健康被害、ネットを巡るリスクから守る対策を求める。

旧市民病院跡地から撤去した「非核平和都市宣言」啓発柱を新設せよ
(問)旧市民病院敷地から撤去した啓発柱の新設を求める。
(答:市民部長)様々な取り組みを進める中で、核兵器の廃絶と真の恒久平和実現を訴えていく。
(意見)新設に言及しないのは非常に残念。新設しないなら、別の形で分かりやすい啓発の仕方を実施すること、実質的な取り組みの充実となるよう強く要望する。

55号(2021.10.5)

電子図書館はスタートしたばかり、十分な検証が必要
個人質問 竹村博之

(問)当初予算により電子図書館が7月にスタートして2か月。十分なニーズ調査や検証は行われたのか。補正予算で約1億1千万円が計上された。事業内容、財源を示せ。
(答:地域教育部長)今回の提案で約3万コンテンツ(点)の電子図書を導入する。財源は国の交付金の活用を検討。
(問)市が設置している図書館協議会でどのような議論が行われ、意見の内容は。慎重な検討もなしに多額の予算を費やした結果、従来の図書館サービスに支障がでないのか。
(答:地域教育部長)図書館協議会で非来館型サービスの提供として導入を確認した。その際には、図書館における人と人をつなぐ役割の必要性について意見をいただいた。従来の図書館サービスや図書資料収集を継続するために、必要な予算化に努める。
(意見)当初予算では電子図書は約1千コンテンツ。十分な検討がされたのか疑問。管理運営体制や現場の負担、今後の維持費用など不明な点が多く拙速感がぬぐえない。

図書館のコロナ感染症予防対策について
(問)感染予防対策で苦労し、利用者の要望に応えきれないことを推察する。緊急事態宣言下、利用者から「図書館の閲覧席が撤去され高齢者が立ちっぱなしで気の毒、改善を」といわれた。難しいかもしれないが工夫をしてほしい。
(答:地域教育部長)他市事例も参考に閲覧席を大幅に制限していたが、密にならない間隔で一部座席を用意した。臨機応変な対応に工夫していく。

図書館利用者の秘密保持について
(問)日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」には図書館の重要な任務として6項目あげている。そのひとつに「利用者の秘密を守る」がある。全国で、図書館に対して裁判所が認めた令状を持たない警察による利用者情報照会が多発しているとの告発が、法律の専門家からされている。本市での実態、対応について基準はあるのかなど市民の懸念について見解を示せ。
(答:地域教育部長)「宣言」については図書館運営の指針と考える。捜査機関からの依頼が年一回程度ある。その際には令状、または捜査関係事項照会書の提出が必須。その場合は利用者本人の同意を得ることが必要となる。
(意見)捜査関係事項照会書は、警察の内部決済であり、「宣言」にある令状主義を厳格にした対応を求める。

豊一市民センターについて
(問)今夏、空調設備が故障して利用者が迷惑した。今後の改善見通しを示せ。オンライン会議や催しが普及している。現状と今後の見通しを示せ。
(答:市民部長)老朽化により1階の会議室・和室・音楽室に不具合が生じた。抜本的対策として圧縮機等の交換手続きを行う。工事完了は12月末頃となる。オンライン会議等で使用する公衆無線LANについては一部課題がある。今年度中の改善で調整している。

55号(2021.10.5)

医療的ケア児に対応する学校看護師が連携し、より良いケアができる環境整備を
個人質問 塩見みゆき

(問)今年6月18日に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が公布され、9月18日から施行される。指導的立場の看護師を、看護師間や各職種、関係機関とのコーディネーターとして、教育委員会に配置することを求めたが、その進捗状況は。
(答:教育監)コーディネーターとしての役割を担う看護師については、今年度、医療的ケアに専門的な見識を持つ看護師による学校訪問を試行的に実施する予定である。
(問)別々の学校での勤務であっても、学校看護師の一つのチームとして看護師間の情報を交換し、共有する。事例検討等で、ケアを客観的に評価し、改善し合える場が必要である。業務と位置づけて、カンファレンスを実施せよ。
(答:教育監)安定した医療的ケアの実施体制を構築する上で、看護師間の連携を促すことは有効な手段と認識している。今後、実態把握に努めるとともに、効果的な情報交換や事例検討の方法等について研究していく。
(問)ケアの内容によっては、看護師1人配置では昼食やトイレの時間もとれない。実態の把握と状況に合わせた看護師の複数配置等について聞く。
(答:教育監)児童・生徒へのケアの実態を踏まえて看護師の就労環境の整備を検討する。
(問)学校看護師は、学校と言う場で、相談できる人がおらず、孤立し離職する人も多いと言われている。確保と安定的に勤務していただくための方策について聞く。
(答:教育監)医療的ケア児が増加傾向にあることを踏まえ、募集方法の見直しに併せて、勤務時間や相談体制の確立等、看護師の勤務条件の改善を検討する。

山田第二小学校運動場の水はけ改善ついて
(問)6月19日に発生した山二地区のガス停止事故の際、大阪ガスは、復旧作業のため、山二小学校の運動場を工事関係車両の駐車スペースとして使用され、その後、水はけが悪くなり、改善を求める声が寄せられた。今回の運動場使用は水はけに何らかの影響はあったのか。元々、水はけ不良があり、根本的な改善が必要である。今後の対応、改善について聞く。
(答:学校教育部長)ガス停止事故の工事車両の待機場所等として使用した事は何らかの影響があったと推測される。
大阪ガス株式会社は運動場の復旧工事を行ったが、水はけ不良があり、手直し工事もされた。もともとからの水はけ状況については、排水が悪い部分については、側溝の補修等を行い個別に対応していく。
 現在、学校校舎大規模改造事業を令和7年度までで完了し、その後、運動場の調査・検討する。

54号(2021.9.29)

「いつでも、どこでも、誰でも、何回でも」PCR検査等、検査体制の拡充と市民への支援策の充実を求める

(問)コロナの最もやっかいな特徴は、無症状感染者からの感染拡大。大規模検査で無症状感染者を発見・保護し、感染拡大を食い止める必要性は多くの専門家の共通認識。全額国費で検査を行う仕組みが必要なのは理解している。自治体独自で取り組みも必要。四条畷市は週3回開設、在住者・在勤者・在学者・NPO等の団体所属者に1回500円で検査を受けられる。こうした体制をとることが感染の拡がりをおさえることができると考えるがいかがか。
(答:健康医療部長)無症状者に対する定期的なPCR検査の実施は、検体採取に係る業務量や費用が膨大になること、偽陽性と判定される可能性が高くなることから、現時点では実施の予定はない。一方で高齢者施設、学校等での陽性者との接触があった方に対しては無症状であっても積極的に検査を行っている。また、検査を行う医療機関については、感染流行当初に比べ格段に増えており、医師が必要と判断した際には、地域の身近な医療機関で受検できる環境が整備されていると認識している。
(問)給食費について小学校の無償化、中学校の半額は評価するが、「経済的支援」なら、認定こども園や保育園、幼稚園でも実施を求める。
(答:児童部長)給食費の無償化についは、限られた財源を活用することから、範囲は経済的支出がより多く見込まれる小・中学校までを対象とした。認定こども園や保育園等については、現時点では対象として考えていない。

学校での新型コロナ感染症対策などについて
(問)夏休みが終わり新学期がスタートし、様々な対応が求められる。@分散登校やオンライン授業を組み合わせた柔軟な対応、A教室の換気と不織布マスクを重視し経済的支援も含めこどもへの不織布マスク配布の実施、B学童保育でも密を避けることができるように広い場所の提供、C濃厚接触者を狭めないPCR検査、こどもや教職員に週2回の定期的な検査の実施、C詰め込み授業にせずこどもの学びと行事を保障する、Dコロナのことを学び、自分たちの学校生活が前向きになるような話し合いをこどもたち自身が行えるようにすること、などである。ルーターの貸し出しをはじめ、オンラインの環境整備など、対策の進捗状況、今後の対策などを答よ。
(答:教育監)オンラインの環境整備は、低所得者世帯を対象にモバイルルーターを貸与、8月末時点での配付世帯数は85世帯。引続き申請を促していく。小学生の保護者用問い合わせ窓口を設置し不具合等に備えた。分散登校中の留守家庭児童育成室は13時30分に開室。在籍児童は、分散登校後、登室できるよう、グループ分けの配慮を実施。午前中の分散登校終了後から開室までの時間は育成室の教室を使用し、学校管理下で見守りを行うようにする等、担当室と連携して対応している。着用を励行している不織布マスクは児童・生徒用の予備として、学校に配付する準備を進めている。
(意見)ルーター貸し出しは、不公平な環境にならないように努力を。分散登校の実施で、こどもにとっても先生にとっても少人数学級の必要性が改めて認識されており、その視点をもってほしい。予備的にこども用マスクを準備をしているとのことだが、感染対策と経済的支援としても配布するよう求める。
(問)こどもたちの安全を守るためにも、市独自で週2回の定期的な検査の実施を教育委員会としても求めてることが必要ではないか。
(答:教育監)ワクチン未接種の会計年度任用職員を含む教職員を対象のPCR検査は、実施方法や検査機関と調整など課題を整理し、可能な限り早く実施する検討している。

ワクチン接種の進捗状況について
(問)先日12歳から15歳の予約の実施についての通知があった。明石市や神戸市では、障がいのある人、特に精神や知的など高度の行動障害のある人も安心して接種ができるように、市民病院など別会場を用意し対応をしている。
 また、職域接種は、障害者施設や高齢者施設への対応と保育や学校関係への接種では対応に違いがあった。暑さ対策のため集団接種会場をなくしたが、全年齢に接種券が送られ希望者が増え、難病や基礎疾患のある方や希望しても予約が取れない影響はどれぐらいあるか。現在の進捗状況、接種率と供給の見通し、必要なら集団接種会場を再度設けることなど、今後の課題についてもあわせて答えよ。
(答:ワクチン担当理事)現在、VRS実績への反映が1週間程度遅れていることを考慮すると約2万9千回分の実績が見込まれることを想定し、1回目接種率約54%、2回目接種率約44%。ワクチンは、12歳以上人口の8割が2回接種するための量が国から段階的に届く予定であり予約が取れない状況は解消する見込み。11月第4週は、希望される12歳以上の接種完了を予定。新型コロナウイルスワクチンは2回の接種が必要なため、都合により1回しか接種できていない方や、障がいのある方など御自身で予約することが困難な方、福祉サービス事者所等の職員で未接種の方などへの対応も課題であり、ワクチンの残数を見ながら、接種が完了するよう吹田市医師会と連携し集団接種の実施も検討していく。
(意見)39歳以下の集団接種実施の通知があった。これまで対象で希望してる人や福祉施設の在勤の人なども対象にし、希望者が受けられるように求めておく。

自校調理方式で中学校給食の具体化を求める
(問)あり方検討会議の基本的な考え方は、@おいしく楽しく食べられる食育の推進ができるシステムの確立、A生徒全員が同じメニューを食べる機会の提供、B教職員の負担を考えた上で給食指導を十分に行える体制の整備、C命・健康を守ること、を基本方針に食物アレルギー対応の仕組みの構築が示された。我が党は、自校調理方式を基本に小学校と連携した親子方式を含め、全員喫食の給食を求めてきたが、示された方針にもとづき、具体的な計画を示せ。
(答:学校教育部長)中学校給食在り方検討会議での結論を受け、現在、教育委員会で最もふさわしい実施方式や具体的な事業手法を、幅広い視点から検討しており、今年度中には、具体的な実施計画を策定していきたい。
(意見)今年度中に示されるとのことなので、こどもたちにとって安全で温かい、みんなで食べる、自校調理方式を基本に、小学校と連携した親子方式を含めた具体的な計画となるよう求めておく。

その他、●感染拡大している保育所など、子どもの関係の所に定期的な検査を ●正確な情報発信と、現場との共有について ●チャレンジテストの実施は中止すべき ●福祉職場の人材確保と奨学金返済制度の創設について ●あいほうぷ吹田の指定管理者制度の導入について ●市民との対話や傾聴を大切にしない、市長の政治姿勢について、質問しました。


54号(2021.9.29)

介護従事者数の実態把握を行い効果的な人材確保策を
個人質問 ますだ洋平

(問)厚労省は7月9日、2025年度に介護職員が32万人不足との推計を公表した。この推計に基づいた場合、本市の介護人材の不足数は何人になるのか。
(答:福祉部長)第8期吹田健やか年輪プランにおける推計値1525人を若干下回り約1488人となる。
(問)本市は、市内の介護従事者数を把握していない。市内7割の介護事業所が介護人材不足を感じている。ただちに、介護従事者数の調査を行い、効果的な介護人材確保策を講じるよう求める。
(答:福祉部長)効果的な人材確保の取組みをすすめるために、介護従事者数等の実態把握が不可欠であるとの認識の下、実態調査の実施を検討している。

補足給付の変更で負担増となる方への支援策を
(問)8月より、特養など高齢者施設を利用する低所得者への負担軽減制度が変更された。ある特養では、利用定員の約3割が負担増となる。年間約50万円の負担増となる方もいる。支援策は考えているのか。
(答:福祉部長)市独自の支援は検討していない。本来国の責任において措置を講じる必要があり要望する。

「これならできる」と前向きに学校生活を送れる学びを
(問)児童・生徒はコロナ禍で、学校行事は中止・縮小され、部活動など日常の学校生活においても自粛を余儀なくされており、不満を募らせているのではないか。
(答弁:教育監)児童・生徒が学校生活に不安やストレスを感じていることは認識している。
(問)新型コロナと感染のしくみを学び「これならできる」といった、自らの学校生活を前向きに話し合う学びが求められているのではないか。今後の行事や学校生活をどのように考えているのか。
(答:教育長)各校それぞれの工夫によって子供たちの教育活動を保証していく必要があると考えている。教育委員会と致しましても積極的に支援をしたい。

万博記念公園駅前大規模アリーナ等整備について
(問)大阪府の大規模アリーナ等整備計画で、周辺住民は、さらに日常生活が脅かされるのではないかと懸念を抱いている。大阪府に対し、周辺住民などへ同事業の説明を十分に行うよう求め、交通渋滞などの問題を解決せよ。
(答:市長)現在の市が誇るべき地域であり施設となった。大阪府及び事業者は直接影響を受けるそのご不安をお持ちの周辺住民の皆さんに対し不安要素を一つ一つに科学的根拠に基づいて丁寧に答える責任がある。吹田市として、条例手続きの運用において、その責任を果たしたい。

山田南の道路冠水等の対策を
(問)7月18日の大雨で、山田南住宅地の道路冠水、保育所前への土砂の流入した。その原因と対策について示せ。
(答:下水道部長)短時間に激しい雨が降り、隣接する企業敷地からの越水や低い箇所に大量の雨水が流れ込んだ。既存の雨水枡の改良や増設など、隣接企業に対し、側溝等の排水設備の適正な管理維持や改良について要請する。


53号(2021.9.1)

小中学校・幼稚園・保育所・公共施設などに自動水栓設置や空調機器更新等の感染防止対策
小中学校の給食費無償化・減額など
9月定例会

8月26日に議会運営委員会が開催され、9月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。 会期は、9月2日から9月30日まで。9月30日から10月28日までは2020年度決算常任委員会が行われます。主な会議日程、案件内容について紹介します。
《主な日程》
9月
2日(木)本会議(提案説明)
予算常任委員会(提案説明)
予算常任委員会(財政総務分科会・文教市民分科会)
3日(金)予算常任委員会(討論・採決)
本会議(討論・採決)
9日(木)本会議(代表質問)
10日(金)本会議(代表質問・個人質問)
13日(月)本会議(個人質問)
14日(火)本会議(個人質問)
予算常任委員会(提案説明、資料要求)
4常任委員会(提案説明、資料要求)
15日(水)財政総務常任委員会
予算常任委員会(財政総務分科会)
16日(木)文教市民常任委員会
予算常任委員会(文教市民分科会)
17日(金)健康福祉常任委員会
予算常任委員会(健康福祉分科会)
21日(火)建設環境常任委員会
予算常任委員会(建設環境分科会)
24日(金)予算常任委員会(討論・採決)
30日(木)決算常任委員会(提案説明・資料要求など)
本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、9月10日(金)が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問・個人質問 9日 @玉井みき子
個人質問      10日 H山根たけと
          13日 Cますだ洋平 H村口くみ子
          14日 A柿原まき D竹村博之 H塩見みゆき

《主な議案内容》
一般会計補正予算(第8号)
@商工振興事業15億8760万3千円
1.市内中小企業を対象店舗として実施するキャッシュレス決済ポイント還元に係る経費
2.市内中小企業等に対し、事業計画策定や設備投資を支援するための中小企業等チャレンジ補助金を支給
A小学校給食事業5億210万7千円
市立小学校の給食費を令和4年3月まで無償化
B中学校給食事業4891万3千円
市立中学校の給食費を令和4年3月まで半額に減額並びに食数増に伴う運営経費委託料等の追加
など
■条例
@吹田市市税条例の一部を改正する条例の制定
1.燃費基準に適合する軽自動車に係る種別割の税率の軽減措置を令和5年度まで延長
2.特定一般用医薬品等購入費 を支払った場合の個人市民税における医療費控除の特例措置を令和9年度まで延長
3.個人市民税における住宅借入金等特別税額控除の特例措置が適用される入居の期限を令和4年12月31日に延長
A吹田市個人情報保護条例及び吹田市個人番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例の制定
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正に伴う規定整備
■単行事件
@吹田市資源循環エネルギーセンター1号灰溶融炉整備用耐火物部品購入契約の締結について
■一般会計補正予算(第9号)
@市民ホールに自動検温・消毒器設置、自動水栓設置、
Wi-Fi整備、空調機器更新605万2千円
A地区集会所に自動検温・消毒器設置、自動水栓設置
52万3千円
B竹見台多目的施設に自動検温・消毒器設置、自動水栓設置39万8千円
C市民センターに自動水栓設置210万8千円
D山田ふれあい文化センターに自動水栓設置68万円
Eコミュニティセンターに自動検温・消毒器設置、オンライン講座用端末等更新145万9千円
Fメイシアターにおける地元アーティスト等を支援するためのコンサート実施に係る委託料330万円
Gメイシアターにおけるオンライン配信設備導入及びネットワーク整備業務委託料5357万5千円
H男女共同参画センターに自動検温・消毒器設置、自動水栓設置、Wi-Fi整備490万円
I千里ニュータウンプラザに自動検温・消毒器設置 100万円
J吹田市介護老人保健施設・岸部中グループホームに自動水栓設置、空調機器更新920万8千円
K高齢者いこいの間・いこいの家に自動水栓設置、空調機器更新758万円
L交流活動館に自動検温・消毒器設置、自動水栓設置、空調機器更新、Wi‐Fi整備1394万7千円
M障害者生活介護事業所等に対し、生産活動の継続及び再起に必要な経費を補助200万円
N公立保育所・公立小規模保育施設に自動水栓設置、空調機器更新9650万円
O留守家庭児童育成室に網戸設置、空調機器更新等1198万1千円
P児童会館に自動水栓設置、空調機器更新 1298万5千円
Qこども発達支援センターに自動検温・消毒器設置、空調機器更新、Wi-Fi整備等1342万5千円
Rのびのび子育てプラザにWi-Fi整備21万5千円
S公立幼保連携型認定こども園に自動水栓設置306万円
?健都における産学官民連携によるプラットフォーム構築支援業務委託料550万円
?公共交通施設等対策事業5559万5千円
1.バス事業者に対し、緊急事態宣言期間中に平日ダイヤでの運行を継続するために要した経費相当額を補助
2.バス事業者・タクシー事業者に対し、感染症対策経費を補助
?公園・遊園における遊具の更新に係る経費 4958万1千円
?修学旅行等を延期又は中止した場合のキャンセル料や、3密対策のためのバスの増便や宿泊部屋数の増などに要する経費等を補助1億6478万1千円
?小中学校に自動水栓設置7031万2千円
?公立幼稚園に自動水栓設置、空調機器更新 5264万円
?公民館に消毒器設置、自動水栓設置、空調機器更新、オンライン講座用端末等更新1260万9千円
?図書館管理・運営事業1億3488万2千円
1.図書館利用手続におけるWEB申し込みシステム導入等に係る経費
2.自動検温器設置、書籍消毒器設置
3.電子図書サービスにおける電子書籍の拡充に係る経費
?自然体験交流センターに自動検温・消毒器設置、自動水栓設置285万2千円
?青少年クリエイティブセンターに自動検温・消毒器設置、Wi-Fi整備382万3千円
?旧西尾家住宅・旧中西家住宅に自動検温・消毒器設置 40万円
?博物館に自動検温・消毒器設置、自動水栓設置 148万8千円
?青少年活動サポートプラザに自動検温・消毒器設置、網戸設置、Wi-Fi整備920万5千円
?自然の家に自動検温・消毒器設置、自動水栓設置 754万4千円
?吹三地区公民館現地建替えに係る用地測量業務委託料 253万円
?小中学校に二酸化炭素濃度測定器導入244万2千円
?各種税証明発行手数料支払いにセミセルフレジ導入288万6千円
?保健所の各種申請手数料支払いにセミセルフレジ導入100万円
?パスポートセンターに自動検温・消毒器設置20万円

■追加予定案件
●認定
@令和2年度吹田市一般会計歳入歳出決算認定について
A令和2年度吹田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について
B令和2年度吹田市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について
C令和2年度吹田市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について
D令和2年度吹田市水道事業会計決算認定について
E令和2年度吹田市下水道事業会計決算認定について

※案件外(市会議案)
@吹田市人権擁護委員の推薦に関する意見について


52号(2021.7.6)

【桃山公園の再整備計画】スケジュールも内容も見直しを
個人質問 柿原まき

(問)桃山公園の再整備計画に対し、住民から市長・議長宛てに2792筆の署名が提出された。予算成立後もこの計画を知らなかったという住民も少なくない。これだけの署名が寄せられていることについて、市の認識を伺う。
 丁寧な説明を行うと2月定例会で答弁されていたが、示されている住民説明会は1度きりの予定である。出された意見への市の回答を聞きたい人にどうに回答するつもりか。
(答:土木部長)頂いた署名については、事業を進める上での参考にさせていただく。意見シートをホームページ上や現地に設置し、メール、ファクス、郵送などにより、多くの市民の意見を聴取する機会を設ける。説明会等でいただいた意見の回答は、ホームページや公園の掲示などで広く周知していく。
(問)丁寧に進めようと思えば、年度内に事業者を決定するスケジュールありきは再検討すべき。
(答:土木部長)本事業は、2月定例会で議決をいただいたことから実施する。今年度中にパークPFI制度を活用した再整備及び指定管理者による管理運営を行う事業者を一括公募し、同一事業者を選定、指定する予定。
(問)それを見直すべきと言っている。住民から、自分たちの声が市に届かないと言われている。2019年度に、吹田市都市公園等の整備と管理の方針策定懇談会において、整備方針が検討され決定をされたが、懇談会で、市が7つの都市公園の「目指すべき姿」を2020年度中に一気につくろうとしていると報告したところ、委員から、急ぎ過ぎだとの声が上がった。なぜそんなに急ぐのか。
(答:土木部長)主要公園の一層の魅力向上を図るため、市として各公園の目指すべき姿(案)を、より早い段階で市民に示す必要があると判断し、スケジュールを設定した。(*このスケジュールは意見が出たため既に見直された)
(問)急いだ理由は、市長の公約がある。だが民間事業者が公園を管理する、カフェや駐車場など、収益施設が来ると書いていない。「公園管理にパークマネジメント手法を採用し、公園の魅力を高めます」である。あえて意味がよく分からない表現をされたのか。
(答:後藤市長)私は平素からご答弁、文章を書くときも、あえて分かりやすい表現に努めている。パークマネジメント手法としたのは、従来の公園管理の方法とは異なることを表現するためです。この用語は、新たな公園の管理方法として広く一般的に使われているものの、必要に応じて担当からも説明を加えさせていただく。
(問)「ハイセンス」なレストランについて。低価格ならよいが、大抵そうではない。ハイセンスであるがゆえに、逆に住民にとってみれば近寄り難い存在になるのではないか。誰もがいつでも立ち寄れる、公共スペースという公園の本質から外れていく。価格帯は結局、事業者の提案しだいか。
(答:土木部長)事業者の公募条件に具体的な価格帯についての記載は考えていない。幅広い公園利用者に親しんでもらえる施設となるような提案を求め、審査を経て決定する。
■この他、内閣府の「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」の本市における取り組み状況を確認しました。市からは、性暴力被害者支援のワンストップセンターの中学校へのチラシ配布による周知を検討しているとの答弁がありました。


52号(2021.7.6)

台風や大雨による浸水・冠水対策を急げ
個人質問 山根たけと

(問)5月21日未明に、猛烈な豪雨により大雨警報警戒レベル3相当が気象庁から出され、その豪雨により、泉町1丁目、穂波町側と南清和園側をつなぐJR線路高架下の通路が冠水した。この場所は、以前より頻繁に冠水する場所として問題になっており、住民の改善要望やその都度対策などを行ってきたが、根本解決には全く至っていない。今回は膝の高さまで冠水し、朝方まで通行できず、迂回を余儀なくされるなど、地域住民の生活に対しても被害を与えている。どのような冠水対策や危険回避対策を行ったのか。
(答:土木部長)排水ポンプについては、毎月点検を行い、動作確認等を行っている。また、大雨洪水警報発令時においては、しゅんせつ業者が速やかに動けるような体制をとっている。なお、冠水時においては、職員が現場に赴き、通行止めの措置を行い、通行の安全が確保されるまでは迂回の協力をお願いしている。
(答:下水道部長)時間最大雨量32・5oを記録する激しい雨が降り、主にJR軌道敷内の雨水が当該地下道へ一気に流入し、冠水したものと考えている。当該地下道の排水ポンプも動作確認を実施し、冠水時にはカラーコーンの設置など、土木部と連携し安全確保に努めた。
(問)今年は例年よりも梅雨入りが早い。そして、大雨や台風などの大規模な風水害がこれにより発生するのではないかと懸念している。当該の通路は、線路から大量の水が流れ込み、この水が冠水する大きな要因にもなっていることは明らか。JRにも早急に抜本的な解決策を講じることを強く求めるべきではないか。
(答:副市長)現在、関係部局であります都市計画部、下水道部、土木部などに、連携して早急に今後の対策について調査検討するよう指示をしている。
※市としても警報ランプの設置など、対策を急ぐよう強く求めました。また、これから実際に必要になる避難所の感染症対策について質問しました。

■パークPFI制度を導入しようとしている中の島公園の在り方について丁寧な議論を
(問)私もこの間、子育て中のお父さんお母さんや地域住民から意見交換などを行ってきたが、パークPFI制度導入如何に関わらず、今よりもっとよい公園にしたいという思いがたくさん寄せられている。
 吹田市は、丁寧に議論していくとしているが、市民に開かれたタウン・ミーティングやワークショップ、各スポーツ団体や地域の体振や青対などの住民団体、近隣小・中学校PTAなどと議論をして、地域住民や市民合意の下、公園の在り方を決定していかなければならない。どのようなスケジュールや議論の方法で進めていこうとしているの。
(答:土木部長)現在、連合自治会を通じて、またスポーツに関連する団体等へ課題の聞き取りを始めている。今後、利用者、住民アンケートだけでなく、近隣の学校を通じた子どもたちへのアンケートなども実施予定であり、これらの情報は公園にも掲示した上で、広く周知していく予定。
 公園の将来像を示す、目指すべき姿の作成に当たっては、意見を集約する段階で説明会の機会を設けるなど、その過程の見える化を図ることにより、関係者と共有しながら作業を進め、今年度中の策定を目指していく。
(問)公園の目指すべき姿を、単なる一方的な意見聴取や説明会だけではなくて、以前やられていたように、タウンミーティングなどで意見交換会形式で議論をする場を設けるべきではないか。市長自らが市民と語り合い、各々の理想の公園像をつくり上げていくべきではないか。
(答:後藤市長)中の島公園については、スポーツ利用を主眼に置いた公園であり、その魅力アップを図る際には、近隣住民はもちろんのこと、スポーツ利用当事者のニーズ、お声を広くお聞きをする必要があると考えている。そのための意見交換の場は、ぜひ持たせていただきたいと思っている。全体のニーズ調査を基に、お示しした上で、地域住民の方々とのミーティングを大切にしたい。
※その他、魅力的な公園にしていくのならば、公園全体の施設や遊具の更新、またスポーツ施設も含めて、さらなる施設整備は必要不可欠。民間事業者の都合ではなく、市がしっかりとした公園全体の方針・計画を持ち、責任を持って実施していくことを求めました。


52号(2021.7.6)

※5月議会最終日に、一般会計補正予算について述べた賛成意見を紹介します。


どの子も安心して学べる教育環境の整備を


■小中学校管理事業について
 学習用端末を家庭に持ち帰り使用できるよう、Wi-Fi環境のない世帯のうち、生活保護及び就学援助認定世帯にモバイルルータを貸し出し、その通信費を負担するものです。市が学習用端末を筆箱やノートと同じようにこれからの教育に必要と位置付けているにもかかわらず、当初予算で提案されなかったことについて再検討を求めていた立場であり、実施は当然です。また、何らかの事情により通信環境が整備できないその他の世帯についても、教育格差が生まれないよう学校現場において十分配慮するよう求めます。

■学校規模等検討支援業務について
 今年度中に学校規模適正化の方針を策定するため、コンサルタントに委託し、児童生徒推計の検証や将来の学校規模や不足教室の見通し、課題解決に向けた方策の整理、通学区域見直しのシミュレーション、通学区域の見直し案にかんする説明資料作成などを行おうとするものです。
 昨年度から学校規模等検討委員会が開かれ、適正な学校規模、過大規模校の抱える課題を解消するための方策などを検討されており、間もなく答申がでるとのことです。
 今年度に適正化方針の策定、パブリックコメントの実施、そしてR6年度から実施という見通しが示されています。法改正により、R7年度にはすべての学年で35人学級を実施するため、そのこと自身は大変喜ばしいことですが、スケジュールが厳しくなっています。
 この間わが党は、豊一小学校など地域の過大校について本会議でも取り上げてきました。大規模な住宅開発による急激な児童増加の責任が教育委員会にあるわけではありませんが、学校規模の違いを、特色とか、多様性といって、過大校への対応を結果的に遅らせてきた部分もあるのではないでしょうか。
 今回、過小規模校についても検討されるようですが、「調整校だから」などと安易に統廃合を進めるべきではありません。これまでの学校規模適正化に関しての市の取り組みを総括し、子どもの教育環境を整えることを第一に、保護者、関係者のみなさんの理解や納得、協力が得られるような方針策定となるように、また、中学校における35人学級やダブルカウントも視野にいれて検討するよう求め意見とします。


51号(2021.6.29)

学校における感染症対策と子どもたちに寄り添った支援を
個人質問 村口くみ子

■学校に行けていない子どもたちの支援について
(問)感染不安の為学校に来ない子どもたちは、第三波以降も増えてきているのか。支援の内容については、本人、保護者から思いや状況を丁寧に聞き取って実施することが大切だと思うが、支援内容はどのように決められているか。体制は必要十分となっているのか。感染不安と関係なく学校に来れていない児童への従来からの支援も含め、不登校児童への支援について具体的にどのような支援か。
(答:教育監)流行の波と、不安等から登校できない児童数の相関関係の分析はまだ。当該児童・生徒には、発達段階を踏まえ、本人・保護者と相談の上、個に応じた学習プリントやオンライン等を活用した学習支援、心身の把握を行い、専門家と連携を図りながら、組織的な体制で必要な支援を行っている。

■心のケアの人員・支援体制・内容等は
(問)小学生15%、中学生24%、高校生30%に中等度以上のうつ症状があることが、国立育成医療研究センターの今年2月の調査で示されている。コロナ禍で、授業参観、家庭訪問、個人懇談、学校行事等全て中止・延期の中、子どもたちの家庭と学校における状況が共有しにくい状況。子ども達からの声なき声を見逃さないために取り組まれている内容と、人員や相談体制の説明を求める。また、いじめ授業において伝えている、子ども達にSOSを出すことの大切さや方法はどのような内容か。子ども達の反応は。
(答:教育監)教職員による日常的な観察、生活アンケート、面談等を行い、保護者と連携して把握に努めている。スターター、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等専門家の配置で、見守りを強化。いじめ授業では場面設定・対話等を通じ、嫌なことをされた時の対処を学ぶ。自分たちで考え、行動の変容の様子が見られる。

■給食時の感染対策について
(問)給食時は感染リスクが高まる。保護者の方々から、「机へのパーテーション設置」や「給食時だけでも少人数に」などの要望もお聞きしている。子どもにも感染力のある変異株の出現、ソーシャルディスタンスの取れない教室内、1年以上続いている黙食等で子ども達のストレスも大きい。環境整備に努める必要がある。ダブルカウント実施も含め、少人数での学級編成も求めてきたが、給食時の感染拡大防止策として、検討してきた策や、今後検討していこうと考えていることは。
(答:学校教育部長)ドレッシング類は一人ずつの小袋対応とし、教室内の動線を一方通行とするなど、密を避ける工夫を実施。今後とも徹底した感染予防を実施する。


51号(2021.6.29)

加齢性難聴の補聴器購入費助成制度の創設を
個人質問 玉井みき子

(問)2019年11月定例会の質疑で「今のところ制度創設の予定はないが、国の補聴器を用いた聴覚障がいの補正による認知機能低下予防の効果を検証するための研究の内容に注視していきたい」と答弁された。
 国の報告書では、「難聴は認知症の発症リスクを約2倍上昇させる。高血圧や糖尿病など改善可能な認知症リスクがあるなかで、難聴は比較的大きなウエイトを占める。
 2019年に認知症予防ガイドラインには『難聴が認知症のリスクになりうる』とされ、充分なエビデンスはないが、高齢者に対する難聴スクリーニングと補聴器導入の適時適切な提案が推奨されている」とあり、1602人を対象に実施された認知機能と難聴についての解析結果では、「難聴が重度になると認知機能の正答率も低下する。補聴器を装着していない人を対象に、年齢や性別を調整した解析を実施すると難聴があると認知機能低下の合併が1・6倍多いと明らかになった。難聴は認知症のリスクであり、補聴器を用いることで認知症の発症リスクを軽減できる可能性が示唆され、適切な補聴器の導入が認知症の発症を軽減させうる可能性を示している」と報告されている。きちんと聞こえることでやりがいを持ち、積極的な社会参加につながる。ご所見は。
(答・福祉部長)難聴の有病率は65歳以上で急増するという研究の結果を踏まえ、保健センターと連携し、生活習慣病予防や聴力検診など早期発見に努められるようにしていく。助成制度の対象にはならないと考えている。
(問)市が先行して取り組むぐらいの姿勢でいてほしいが、せめて国や大阪府に求めてはどうか。
(答・福祉部長)補聴器の使用が、認知症予防や健康寿命の延伸につながることから、今後、介護保険制度での給付について、国などに要望していきたい。

■公立幼稚園の管理運営規則の改正(案)について
(問)公立幼稚園や認定こども園で「1号認定のこどもたちも2号認定のこどもたちと同様に教育・保育の機会を提供する」とし、水曜日の保育時間が2時間長くなる。保護者のニーズにこたえるというものの、幼稚園の保護者にとっては「週に5回の弁当作りとなり、負担が増える」と感じている。機会の均等というなら、幼稚園でも認定こども園でも同じ条件になるようにする検討がいるのではないか。
(答・児童部長)施設類型の特性から過ごし方が異なる点も意識し、限られた施設環境でより良い保育・教育の提供につとめたい。パブリックコメントで寄せられた意見も参考にしたい。
※その他、・コロナ禍における保育所での感染症対策と保健所の指導のあり方について、保護者をはじめ正確な情報提供を行うこと・乳幼児期の性教育について、質問しました。


51号(2021.6.29)

江坂公園の再整備は図書館や遊具の充実など市民意見の反映を
個人質問 竹村博之

■江坂公園の再整備について
 吹田市は来年度から江坂公園と桃山公園の再整備と管理運営を民間委託する。再々延期されてきた住民説明会が予定されている。住民の意見や要望を聞く機会を十分に保障すること、改善が必要な事項についてしっかりと検討することを求める。
(問)「江坂公園の目指すべき姿」の4つの課題について
@江坂図書館の書架・閲覧スペースの狭隘。A江坂花とみどりの情報センター跡の活用について。具体的にどのように活用されるのか。B公園施設の老朽化への対応について。雨水排水設備等の改修はどうするのか。改善が必要な設備、課題について今後の見通し。C江坂公園駐車場跡の活用について。役割が終えたとして、2016年に廃止された。必要性のない駐車場ではなく、市民の声を聞いて活用方法の検討を求める。
(答:地域教育部長)江坂花とみどりの情報センター跡を活用し、図書資料を約1万冊増やし児童書コーナーを含めたキッズスペースを設ける。飲食が可能な居心地の良い図書館を目指す。
(答:土木部長)トイレ、休憩所、木製遊具の再整備を予定。大規模な改善は必要に応じて市で実施する。条例上、駐車場を約20台整備。その他市民の意見を参考にする。
(問)「魅力向上イメージ」について
@ハイセンスなカフェやモビリティカーなどの収益事業については慎重な検討を求める。A市民アンケートでは芝生化について期待する回答が多い。多目的広場以外に適切な場所、利用方法などの検討を行ってはどうか。B遊戯広場ゾーンは円形広場と大型木製遊具の場所。幼児と小学生が混在し、幼児の安全が保てないとの声がある。遊具の充実と年代にあわせた利用区分の設定の検討。
(答:土木部長)芝生化には課題がある。遊戯広場ゾーンは年代にあわせた遊具の配置計画等について検討していく。

■市営江坂住宅跡地の保育所整備について
(問)@整備スケジュール。豊津・江坂・南吹田地域の待機児童対策として最適と判断した理由。A周辺地域は江坂駅や事業所等への通学、通勤の自転車が多く、保育所の建て方や送迎の影響など心配している。住宅周辺の環境と安全を守るために、しっかりとした対応を求める。
(答:児童部長)今年事業者を選定し来年度園舎建設、2023年4月開設予定。土地の確保が困難な地域で、民間事業者を昨年度公募したが応募がなく、公有地を活用するもの。通行量が多い状況を実地調査で認識している。地元住民の生活環境に配慮することを整備条件としていく。


51号(2021.6.29)

※6月28日の5月議会最終日において追加議案が提案され可決しました。その中身を紹介します。


新型コロナウイルス感染症緊急対策アクションプラン
生活困窮者への支援

■一般会計補正予算(第7号)
○新型コロナ感染症生活困窮者自立支援金支給事業  2億6千万円
 単身世帯6万円、2人世帯8万円、3人以上世帯10万円(月額)を3か月間支給。社会福祉協議会が実施する緊急小口資金等の特例貸付の借入が上限に達するなどし、再度の利用ができない人で、一定の収入・資産要件等を満たす生活困窮世帯が対象。
1.支給対象者:社会福祉協議会が実施する、緊急小口資 金等の特例貸付における総合支援資金の再貸付を受けた者及び、再貸付の申請を行ったが不承認となった者で、以下の4及び5の要件を満たす者
2.支給期間:支給決定月から3か月
3.申請期間:令和3年(2021年)7月から令和3年8月31日まで
4.収入及び資産要件
 ㋐収入要件:申請日の属する月の申請者及び当該申請者と同一世帯に属する者の収入が、市町村民税が課されていない者の収入の額を12で除して得た額(以下「基準額」という。)及び、生活保護法による住宅扶助基準に基づく額を合算した額以下であること。
 ㋑資産要件:申請日における申請者及び当該申請者と同 一の世帯に属する者の所有する金融資産の合計額が、基準額に6を乗じて得た額(当該額が100万円を超える場合は100万円とする。)以下であること。
5.その他要件:受給期間中、公共職業安定所に求職の申込みをし、求職活動を行うこと。又は、生活保護を申請し、当該申請に係る処分が行われていない状態にあること。


50号(2021.6.22)

コロナ禍のもと苦しんでいる市民の生活実態をつかみあらゆる支援を
代表質問 塩見みゆき

(問)市民生活の実態に対する市の認識について市長に聞く。
(答:市長)あらゆる方々の市民生活に間違いなく経済的な影響が及んでいると認識している。
(問)大きく影響が出てくるのはこれからと考える。本当に困っている方に届く支援について検討せよ。
(答:福祉部長)困窮された方が躊躇なく相談できるよう市報等で案内している。相談機関等と連携し、引き続き各種制度を活用し支援を行う。
(問)DV及び児童虐待の実態とその対応について、また今後どのような支援が必要か聞く。
(答:市民部長)DV相談は年間857件、前年度比で約1・6倍と急増した。相談窓口に関する情報発信や啓発に努めた。今後、電話相談の拡充、SNSを活用した相談方法など検討する。
(答:児童部理事)児童虐待は前年度比1・1倍。コロナ禍が続く中、養育者の育児負担軽減を図るため、子育て支援の充実に努める。

■新型コロナワクチン接種について
(問)65歳以上の高齢者の接種率について、また2回接種完了時期の予定と情報が届かない孤立した高齢者への支援について聞く。
(答:ワクチン担当理事)6月6日時点の1回目の摂取率は、集団接種約1万2千人で21・8%、個別接種が約1万1千人で11・7%。2回接種完了時期は、摂取率7割と見込み、7月末終了を想定。予約が取れていない高齢者には勧奨も含め、支援の具体的な手法や時期について、現在福祉部と協議をしている。

■個別接種協力医療機関への支援について
(問)5月の市報では「それぞれの医療機関に問い合わせを」と言う周知だけで、情報が不足していた。通常の診療時間に配慮できるよう、予約受付や問い合わせの可能な時間、1日に接種できる人数等個別の情報を公表すべき。
 診療とワクチンに関する電話を分けるため、回線を増やす工事費や固定費、対応する人員配置への補助をせよ。
(答:ワクチン担当理事)周知する内容については、他市の事例も参考にし、効果的な広報について検討する。
 予約受付に係る医療機関への補助については具体的な検討は行っていない。

■職域接種について
(問)国は職場や大学など職域接種を進めていく方針である。学校、児童施設、事業課をはじめ住民と接する機会の多い市職員及び民間の保育所、幼稚園の早期接種を。
(答:ワクチン担当理事)市内の大学から協力をいただき、「職域接種」として、市内のほいく・学校教育施設の従事者に実施する予定。障害児通所施設等の従事者は対象とする予定。

■PCR検査の拡大について
(問)日本ワクチン学会理事の中山哲夫さんは、引き続きPCR検査を行い、感染拡大を抑えることと例えワクチンで感染者が減っても、変異株の状況を把握するために検査は必要との見解である。今後も第5波に備え、介護・障害福祉従事者への検査回数の拡大、児童施設、学校職員への対象拡大をせよ。
(答:健康医療部長)本市としては無症状者に対する定期的な検査より、施設での感染予防策が重要と考える。検査回数や対象の拡大は考えていない。

■自宅療養者の実態について
(問)吹田市のピーク時、自宅療養者総数と入院待機者数は。また救急車が出動し、入院までに要した時間等について実態を聞く。
(答:健康医療部長)本市の自宅療養者数最多は4月24日、101人。入院が決まらず待機されていた人は、4月中旬から下旬にかけて多い時で日に20人程度。
(答:消防長)自宅療養者が入院までに要した時間は最長で3時間40分かかった事案があった。
(問)保健所による自宅療養者へのレトルト食料品等提供状況と更なる支援の必要性について聞く。
(答:健康医療部長)本年4月から5月までの2ヶ月間で579セットを提供。来月以降は要望の多かったハンドソープやマスク等の日用品を追加する予定。

■国民健康保険について
(問)コロナの影響により国民健康保険料が払えない市民が増える。明らかな数字で減収を証明できなくても、様々な事情で保険料が払えない場合がある。生活実態に即した対応を。
(答:健康医療部長)収入減少後の所得額を確認できる書類の提出ができない場合であっても、その事由や世帯の生活状況等を記載した申立書の提出等により、減免申請を受理する対応をしている。

■少人数学級について
(問)2025年度までに段階的に35人学級に移行する法律が改正された。今議会に、35人学級編成及び学校規模について検討に関する予算が提案された。今年度、定数を超える学級数の実態を示し、今回の検討でダブルカウントを実施し、全ての学級で35人学級の実現を図るべき。
(答:教育監)定数を超える学級数は小学校53学級、中学校34学級。ダブルカウント実施については、引き続き国・府に要望していく。

■生理用品の学校トイレの常設について
(問)「生理の貧困」がコロナ禍の下で可視化された。わが会派等の要望を受け、生理用品の配布が5月24日から開始された。受け取り状況と学校はトイレ個室内に生理用品を常設することを求める。所見を聞く。
(答:学校教育部長)受け取りは113人。トイレ個室内の常設は社会情勢の動向を含め、様々な観点からの検証が必要である。
※その他、障害のある方へのワクチン会場での対応について・保健所やワクチン接種関連職員の体制強化について・国民健康保険料滞納者への資産調査について、市民参画について、など質問しました。


50号(2021.6.22)

大規模アリーナ等整備に共同住宅は含まれない
個人質問 ますだ洋平

(問)大阪府の大規模アリーナ等の整備事業の中に、共同住宅が描かれている。大阪府の募集要綱では、第T期区域に共同住宅は整備できないとしている。本市では、第T期区域は、千里万博公園スポーツ・レクリエーション地区であり、特別用途地区に指定され「千里万博公園スポーツ・レクリエーション地区内における建築物の制限等に関する条例」によって建築物の制限が定めされている。その建築物を示せ。
(答:都市計画部長)同地区では、住宅、住宅で事務所、店舗その他これらに類する用途を兼ねるもの、共同住宅又は寄宿舎、保育所その他(中略)の建築物を制限している。
(問)同条例は、本市の都市計画マスタープランに基づいて、大阪府との間で建築物の制限と緩和について協議を重ね、市として国へ申請し承認を得て、議会にはかり全会一致で可決されている。国も大阪府も吹田市も議会も了承の上で、同地区で共同住宅の整備を制限することを決めたということでよいか。
(答:都市計画部長)大阪府と協議、調整を行い、国の承認を得たのち、市議会に諮り可決したもの。
(意見)つまり共同住宅は整備できないということ。にもかかわらず共同住宅が示されており理解に苦しむ。大阪府は当初、事業者からの整備に関する質問に対して、「同条例第4条本則に基づいて提案をしてください」としていた。しかし、吹田市が知らぬ間に回答を変更し、「同条例第4本則に基づいて提案をしてください」との文言を削除した。大阪府は、吹田市や議会に対して余りにも敬意を欠いていると言わなければならない。

■髪型のツーブロック禁止の理由は、校則について問う
(問)今、校則への疑問の声が広がり、社会問題となっている。校則による生徒指導で人権侵害や自尊感情の低下を招くようなことはあってはならない。市としての見解は。
(答:教育監)校則による指導は、児童生徒の内面的な自覚を促し、個々の発達段階や心身の状況に配慮のうえ、適切な指導を行うことが重要。
(問)市立18中学校の校則を調べた。2校が校則でツーブロック禁止と明確に定めている。東京都立高校でツーブロックを禁止している理由を都教委は「事件や事故に巻き込まれるため」としているが、本市の理由はなにか、その理由に合理性はあるのか。
(答:教育監)儀式や高校入試等、正装が必要な場合にふさわしい、清潔かつ自然な髪型であることが望ましいとの観点で、制限をもうけている。


50号(2021.6.22)

※6月15日の本会議において、追加議案が提案されました。その中身を紹介します。


新型コロナウイルス感染症緊急対策アクションプラン

■一般会計補正予算(第5号)
○低所得の子育て世帯(ひとり親世帯以外)に生活支援特別給付金を支給     3億8千万円
児童1人当たり5万円
対象:@Aの両方に当てはまる世帯
 @平成15年4月2日(※)から令和4年2月28日までに生まれた児童を養育する世帯(※特別児童扶養手当対象の障がい児は平成13年4月2日)
 A養育者の令和3年度分住民税が均等割非課税又は、収入が住民税均等割非課税となる水準に減少

■一般会計補正予算(第6号)
○女性のための電話相談を拡充                         100万円
 男女共同参画センターにおける女性のための電話相談の日数・時間帯を拡充。(平日週3日から土曜日を追加して週4日実施へ。水曜日は夜8時まで延長)


49号(2021.5.25)

小中学校低所得世帯にモバイルルータ貸出、
佐井寺西土地区画整理に係る用地の一部取得など
5月定例会

 5月20日に議会運営委員会が開催され、5月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。会期は、5月27日から6月28日までです。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
5月
 27日(木)本会議(提案説明)
6月
 2日(水)役選代表者会
 3日(木)本会議(役選)、役選代表者会
 4日(金)本会議(役選)、役選代表者会
 11日(金)本会議(代表質問)
 14日(月)本会議(代表質問・個人質問)
 15日(火)本会議(個人質問)
 16日(水)本会議(個人質問)
      予算常任委員会(提案説明、資料要求)
      4常任委員会(提案説明、資料要求)
 17日(木)財政総務常任委員会
      予算常任委員会(財政総務分科会)
 18日(金)文教市民常任委員会
      予算常任委員会(文教市民分科会)
 21日(月)健康福祉常任委員会
      予算常任委員会(健康福祉分科会)
 22日(火)建設環境常任委員会
      予算常任委員会(建設環境分科会)
 23日(水)予算常任委員会(討論・採決)
 28日(月)本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、6月14日(月)が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問 14日 塩見みゆき
個人質問 15日・16日にその他の議員が質問する予定です。
※5月25日現在、日程・順番が決定していませんのであくまでも予定です。

《主な議案内容》
■条例
@吹田市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について
 江坂住宅を廃止
■単行事件
@吹田市立佐井寺小学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
A吹田市立南千里中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
B吹田市立豊津中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
C吹田市立博物館改修工事(建築工事)請負契約の締結について
D吹田市立千里丘北留守家庭児童育成室建設工事(建築工 事)請負契約の締結について
E吹田市立千里第二小学校給食調理室厨房用備品購入契約の締結について
F(仮称)岸部中住宅統合建替事業特定事業契約の一部変更について
■一般会計補正予算(第4号)
@戸籍住民登録事業                                614万7千円
 1.国のシステムに戸籍情報を送信するためのシステム改修費用等
 2.国外転出者のマイナンバーカード継続使用のためのシステム改修費用
A障害福祉サービス等人材確保・養成事業                       24万5千円
 障がい福祉サービス事業者の処遇改善加算取得促進に向けた研修及び個別訪問等の実施
B特定教育・保育施設等整備支援事業                        364万1千円
 私立保育所整備に係る市営江坂住宅跡地の敷地測量業務の委託
C佐井寺西土地区画整理事業                          10億3360万円
 国庫補助金の活用のため、一般会計において土地区画整理事業に係る用地の一部を取得
D教育総務事業                                 1137万4千円
 学校規模に係る課題解決に向けた具体的な計画を策定するためのコンサルタント業務の委託
E教育課題調査・研究推進事業                           165万6千円
 学校におけるICTを活用した教育の効果的な推進のためのアドバイザーに対する謝礼金
F小学校管理事業                                3390万9千円
 通信環境のない低所得世帯に対するモバイルルータの貸与に係る経費及び児童用端末の代替予備機増設費用
G中学校管理事業                                 828万6千円
 通信環境のない低所得世帯に対するモバイルルータの貸与に係る経費
H不測の事態に備え、予備費を追加                            8千万円
■追加予定案件
◎単行事件
@吹田市北消防庁舎等複合施設建設工事請負契約の締結について
◎予算
@一般会計補正予算(第5号)
◎人選
@吹田市固定資産評価審査委員会委員の選任について
A吹田市固定資産評価審査委員会委員の選任について


49号(2021.5.25)

新型コロナウイルスワクチン接種に関する改善を要望

 5月6日から集団接種の予約が始まりましたが、WEB予約は開始すぐに終了となり、電話予約に殺到したため回線に繋がらない状態が続き、対象となった65歳以上の高齢者の市民から、苦情や問合せが多数寄せられました。こうした状況を受け日本共産党市会議員団は、左記の改善要望を吹田市に申入れました。

@次回集団接種予約時には、予約受付の電話回線と人員を増やすこと
A予約をサポートする場を設置すること
B接種に行くための交通手段を支援すること(寝屋川市はタクシーチケットを配布。通院困難者タクシークーポンは使用可能とのこと。それ以外の人等への支援を)
C個別接種受付けを公表している地域の医療機関への支援について
(1)地域ブロックごとの受付け窓口をつくる
(2)電話対応する人員や回線を増やすための費用を補助する
D接種の進捗がわかるように情報提供を行うこと


49号(2021.5.25)

新型コロナウイルスワクチン接種における第2回集団接種予約受付開始について

@第2回集団接種予約受付について
開始日時:6月15日(火)午前9時から
予約方法:Webサイト及び、市コールセンターへの電話
なお、接種開始時期は、
・1回目が6月28日(月)〜7月18日(日)
・2回目が7月19日(月)〜8月8日(日・祝)となります。
※2回目の接種は、1回目の接種を予約した人が対象です。

A予約枠について
第2回集団接種の予約におきましては、 約1万2千人分を受け付けさせていただきます。
なお、今回の予約受付につきましては、Webサイトからの予約割合を拡大(Web予約受付数:約1万人分、電話受付:約2千人分)すると共に、受付電話の拡充を図ります。


市HPより

48号(2021.4.26)

※4月21日に行われた臨時議会において提案され可決した一般会計補正予算及び、それについて述べた日本共産党市会議員団の賛成意見を紹介します。


一般会計補正予算(第3号)

@子育て世帯生活支援特別給付金事業   2億2378万3千円
 低所得のひとり親世帯に生活支援特別給付金(児童1人当り5万円)を支給
A感染症予防事業               985万8千円
 新型コロナウイルス感染症に係る濃厚接触者に対するPCR行政検査の検体採取業務を医師会に委託
B教育課題調査・研究推進事業           497万円
 いじめ事案における児童・生徒に対する指導・支援・予防プログラムの開発に係る経費


48号(2021.4.26)

PCR検査体制の強化 子ども達一人ひとりが尊重される教育施策の実施を求める

PCR行政検査の検体採取業務の委託について
 現在保健所でおこなっている濃厚接触者の検体採取を医師会に委託し、看護師・事務職員をそれぞれ1名配置することにより、1日約50件に対応されるとのことですが、感染者が拡大する傾向の下で、濃厚接触者の検体採取も増えていくことが予測されます。今後、実態の状況を見ながら、体制の強化を迅速に図られることを求めます。

学校教育推進事業「いじめ対策推進事業」について
 本市及び教育委員会は、平成27年度に生起したいじめ事案を重く受け止め、「いじめ防止対策推進法」や国の「いじめの防止等のための基本的な方針」、「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」を踏まえ、「吹田市いじめ防止基本方針」を策定しました。この方針の下、いじめの未然防止・早期発見・早期解決に取り組まれていますが、依然として、いじめは発生しています。
 現在のこどもたちの状況は、詰め込み教育や競争教育、ブラックといわれる厳しい校則による管理的な教育などによって、ストレス、不安、抑圧感を抱えています。さらに家庭では、親は長時間・過密労働で疲れ、子どもとかかわる時間が少なく、家族間のつながりの希薄さも進み、子どもの成長にも影響を与えています。このような様々な要因の蓄積が、そのはけ口として弱い者へのいじめとして現れることが指摘されています。また、教職員は、過労死ラインと言われる多忙さが問題になっており、子どもと遊ぶことも授業の準備もできないほどゆとりがない事が、いじめ問題への対応を困難にしているのも事実です。
 本来、学校は学ぶ喜びと友情をはぐくむ、楽しいところであり、互いを認め合い、尊重する人間としての自立を確かなものにする場所です。また、学校は子どもたちが安全に過ごせる場所です。その学校を、いじめによって辛く苦しい場所に、さらにはいじめの後遺症によって大人になっても社会とのつながりが持てないほど、深い傷を負わせる場所にしてしまうことはあってはならない事です。
 今回提案の事業は、いじめ防止及び加害・被害児童生徒の指導・支援の一助にはなるかもしれませんが、人間によって引き起こされるいじめの解決に、例えば、パソコンを用いて、ストーリー性のある動画で、「いじめ」は人権侵害であり、暴力であることを伝えても、リアルに子どもたちに響くのか、疑問もあります。

 わが会派は、人を大切にする教育の欠如が「いじめ」問題の根本にあるという立場から、子どもたち一人ひとりに目が行き届き、丁寧に対応できる少人数学級の実現、多忙すぎる教職員がゆとりをもって子どもたちと向き合い、子どもの安全確保に最大限の配慮を払うために必要な教職員の配置、子どもの心の健康を受け止める養護教諭やスクールカウンセラーの増員、問題に直面した親や当事者である子どもたちの相談に誠意をもって迅速に対応できる体制・環境の整備、子どもの発達を歪める競争教育に拍車をかけるチャレンジテスト、すくすくテストを実施しないこと、以上、いじめ防止、早期発見・早期解決のための喫緊の対策として求めます。
 さらには、大人社会に存在するネットでの一方的な誹謗中傷やパワハラ、セクハラなど、大人のいじめ、社会の病理は深刻であり、子どもだけが健全に発達、成長することはできません。教育の現場だけではなく、大人社会も含め、互いが尊重され、安全に生きる権利が保障される社会の醸成のため総合的な対策、施策の実施を市に要望し、本議案に賛成します。


48号(2021.4.26)

※4月13日に日本共産党市会議員団は、吹田市長に対し緊急の要望を行いました。その中身を紹介します。


新型コロナウイルス感染症対策に関わる緊急要望書

 大阪府は4月5日からまん延防止重点措置地域となり、大阪市内は飲食店をはじめとする時短営業の制限が実施されています。その少し前から感染者が増え始め、吹田市の感染者数も2ケタ台が連日続いている状況です。4月8日には大阪府の独自の基準による医療緊急事態宣言が発令され、緊急事態宣言発令期間の時と同じ状況となっています。また、今回の感染は変異株の感染が多くなっており、従来株より感染力が強く、重症化しやすいといわれています。その中で市独自の緊急対策が実施されるよう、以下要望いたします。
@学校、幼稚園、保育園など、こどもに関わる施設の関係者へのPCR検査を実施すること
 変異株のウイルスは10歳未満の感染割合が高く、国内でもこどもが集まる施設でクラスターがおこったと報告されています。そのほとんどが無症状または軽症で、既存株でも変異株でもその違いはありません。特に感染力が強いウイルスのため、感染対策が上手くできないこどもへの感染の広がりが心配されています。
 感染したこどもから同居の家族にうつる機会が増え、感染を拡大させる方向に働いてしまいます。そのことから、国や大阪府の決定を待つことなく、こどもに関わる施設の関係者へのPCR検査を積極的に実施してください。
A学校や公共施設のトイレに生理用品を配備すること
 経済的な理由で生理用品が買えない状況に陥っている人々がいることがコロナ禍で浮き彫りになっています。特にこどもの場合は、親のネグレクトや父子家庭で状況が理解できないなどの事情により買ってもらえないという状況もあります。そのような状況を支援するため、必要な時に入手できるように学校や公共施設に配備をしてください。
B生活困窮者への現物給付の日用品の品目に生理用品も加えること、防災備蓄品の保管期限の過ぎた生理用品をはじめとする日用品を困窮者へ配布すること
 市役所や公共施設で日用品や生理用品の配布を実施してください。全国の自治体では取り組まれており、大阪府下では大阪市と泉大津市が実施しています。生理用品の消費期限は保管状況にもよりますが、製造から少なくとも3年間は品質を保つように設計されているとのことです。そのことを目安に災害用備蓄は、ローリングストックを実施し、無駄にすることのないように困窮者へ配布してください。
 コロナ禍は1人暮らしの学生の暮らしを直撃しています。生理用品の節約は衛生上もよくないので、体調管理なども含めて支援できるように、団体や個人の努力やボランティア精神に頼ることなく、市が支援を行ってください。


吹田市報より

47号(2021.4.13)

※「吹田市立児童会館条例の一部改正」、「吹田市立図書館条例の一部改正」並びに「吹田市立公民館条例の一部改正」について、それぞれ述べた反対意見を紹介します。


北千里の複合施設は、児童館・図書館・公民館の各施設の特色がそれぞれ発揮できるよう、他の施設同様公的責任で運営すべき

児童会館条例の改正について
 今回、長年整備できていなかった北千里児童センターを新たに設置することについては賛成の立場です。しかしながら、指定管理者の範囲を拡大し、「地域住民を中心に組織された営利を目的としない団体」から、「法人その他の団体」と無制限に変更することについて問題があると考えます。
一点目
 市が法人その他の団体に広げる理由として、地域の担い手の高齢化による担い手不足とは、千里山竹園児童センターのことを指していると答弁されていました。当該団体に確認したところ、一般的にコミュニティ団体では高齢化と世代継承が課題であるという話であり、当該団体が高齢化により児童センター業務を今後担えなくなると言ったわけではないとのことでした。従って、市の説明は事実と違い改正の理由とはりません。
二点目
 そうなると拡大の目的はただ一つで、北千里児童センターに指定管理者制度を適用させることになります。北千里複合施設に整備する図書館・公民館と併せて一法人に業務を担わせることを最初から決めており、現行の「地域住民を中心に組織された非営利の団体」という規定では、3施設の業務を一括して担わせることができないと考えたためであろうと推察します。
 ここで問題になるのは、3施設を一事業者に担わせることがなぜ必要なのか、もっと言えば他の児童館同様直営か、単独で地域団体に指定管理者として運営させるよりも、3施設を一法人に担わせることにより、従来の運営方法と比較して、どこに優位性があるのかということであり、市はそのことを明確に説明できなければなりません。にもかかわらず、パブリックコメントに対する市の見解を見ても、委員会での質疑を通じても、明確になっていません。
 「いろんな人が来ることで出会いが生まれる」などと言われていたが、それは3施設が一つの建物に複合施設として整備されることのメリットであり、一つの法人が運営することのメリットではありません。少なくとも児童館においては、諸室のフレキシブルな活用もできないことも判明しました。
 多世代の交流ができるような連携は、各施設の条例改正で今回追加される、多世代の融合という業務内容をきちんと執行すれば可能です。そもそも吹田市が従来通り運営すれば、運営主体は吹田市という市長をトップとしたいわば一つの法人と同じです。むしろ、地域との連携という課題でみれば、軌道に乗るまで市がフォローする、連携ができる体制となるよう検討するというのが市の見解であり、かえってやりにくい、難しいと認めるに等しいものです。
三点目
 指定管理者には自主事業が可能となりますが、有料の参加費を徴収するような事業も可能となります。千里山竹園児童センターは、そもそも非営利の団体で運営されており、自主事業においても全て無料となっています。お金を払う、払わないで差をつけないという方針をもっているからです。非営利という制限がなくなることで、利用者の経済力格差がサービスの格差につながる懸念があります。しかし、児童館は民間のキッズプラザなど有料施設とは違うのではないでしょうか。
四点目
 今回の条例改正により、既存の直営児童館にも指定管理者が拡大する可能性があります。また、平成21年に千里山竹園児童センターに指定管理者制度を導入して以降、一貫して「地域の子どもは地域で育てることが望ましい」と言い続けてきましたが、それを覆しました。事業者が指定期間ごとに変わることは指定管理者制度のデメリットであると答弁されていましたが、そのようなデメリットを他の既存の児童館に広げかねないため、本案に反対します。


47号(2021.4.13)

図書館条例の改正について

 江坂図書館と新しく整備される北千里図書館について、業務の一部に指定管理者を導入することについて、図書館だけでなく、江坂図書館は江坂公園と、北千里図書館は公民館および児童センターと、それぞれ専門性の発揮が求められる施設で、その使用目的の違う施設を一体で管理、運営を行うことになります。
 比較対象とされる、指定管理を導入している健都ライブラリーは、開館してすぐ新型コロナウイルス感染拡大のため休館となり、ほとんど実績もなく検証も比較もできません。また、吹田市と指定管理者の連携会議が行われているのに、そのことを行うという明確な答弁がありませんでした。
 北千里の複合施設は、北千里小学校が廃校になり、その使い方がどうなるのか、住民にとっては紆余曲折がありながら、待ち望んだ公共施設です。住民の願いに心を寄せることもなく、その声に背を向ける市の姿勢に問題があります。「ワークショップを実施した」と言いますが、どれだけの意見が反映されたのでしょうか。
 図書館には市民の約30%にあたる個人情報があり、指定管理により事業者が、その個人情報を民間事業者が管理することになります。
 図書館の仕事は、本の貸し出しや返却、書架整頓やレファレンスに答えるような仕事ばかりではありません。小学校や幼稚園・保育所などに本の貸出をしたり、学校訪問、調べ学習、学校図書館の支援など、多岐にわたっています。
 図書館法には、「社会教育法の精神にもとづき、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする」と定められており、『図書館の自由に関する宣言』には、「図書館は、国民の知る自由を保障する機関として、国民のあらゆる資料要求にこたえなければならない」と謳われ、公的な責任を果たすことが図書館には求められています。
 そうしたことも含めパブリックコメントでは、図書館に対して157件もの意見が届いているにも関わらず、住民の声を聞き入れず、安易な指定管理者の導入には賛同することはできないことから、本条例改正には反対いたします。


47号(2021.4.13)

公民館条例の改正について

 吹田の公民館は「吹田方式」とよばれる運営方式で、各地域の特色を生かしながら運営されてきました。館長をはじめ、事務員さんも地域の方で、地域の住民がコミュニテイーを作れる場として、さまざまな取り組みがすすめられてきました。講座や行事も創意工夫され、公民館文化祭をはじめ、講座で深めたものを発表する場もつくられ、地域の文化を作ってきているといっても過言ではありません。
 また、地域のこどもたちも参加することもできるように幼稚園や保育園、小学校、中学校の作品の展示や公民館での書道教室など、自然な世代間交流も実施されてきました。
 災害時の対応も市と連携して行われ、これまで地域で運営し、市との信頼関係を築いてきたものが、指定管理者の導入によって崩れてしまう恐れがあります。
 そもそも公民館は、社会教育法に定められており、第20条「公民館は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする」とされています。
 また、 第22条公民館は、第20条の目的の達成のために、おおむね次の事業を行うとし、
一.定期講座を開設すること。
二.討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること。
三.図書、記録、模型、資料等を備えその利用を図ること。
四.体育、レクリエーション等に関する集会を開催すること。
五.各種の団体、機関等の連絡を図ること。
六.その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること。
この法律及び他の法令によって禁じられたものは、この限りでない。
 と書かれ、公共・公益性の役割が強い施設であることが明記されています。
 これら定められている公民館の目的や、指定管理を導入しても「企画運営は今まで通り」ということも含めると、わざわざ指定管理者制度を導入する理由はありません。
 パブリックコメントでも公民館について、119件の意見が寄せられているにも関わらず、住民の声を聞き入れない、安易な指定管理者の導入に賛同することはできないことから、本条例改正には反対いたします。


47号(2021.4.13)

新型コロナウイルスワクチン接種の予約について(吹田市HPより)

集団接種の予約は5月6日(木)午前9時から開始します。
予約の受付が開始されましたら、本ページに予約用のリンクを添付いたします。
※開始直後は混み合うことが予想されます。
ワクチンは順次供給されますので、安心してお待ちください。

ワクチン接種に関するコールセンター
吹田市新型コロナワクチンコールセンター(接種の予約、及び準備状況や接種場所などの相談)
電話:0120-210-750(フリーダイヤル)
受付時間:午前9時〜午後8時(土曜・日曜・祝日を含む)
※接種の予約受付は、まだ開始しておりません。
※現在市のコールセンターがつながりにくくなっており、ご不便をおかけしております。また、間違い電話が多くなっています。コールセンター(電話番号0120-210-750)の番号をお間違えのないようにお願いいたします。
※聴覚や発語に障がいのある方は、FAXにてお問い合わせください。
FAX:06-6339-7075
大阪府新型コロナワクチン専門相談窓口(ワクチンの副反応など医学的な相談)
電話:0570−012−336
受付時間:24時間(土曜・日曜・祝日を含む)
聴覚や発語に障がいのある方は、FAXにてお問い合わせください。
FAX:06-6641-0072
厚生労働省新型コロナワクチンコールセンター
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46号(2021.4.2)

※「吹田市都市公園条例の一部改正」並びに、「吹田市都市公園法施行条例の一部改正」について、一括して述べた反対意見を紹介します。


公園は市民のもの、豊かな自然を保全しより良い環境を市民と共に創れ

 この条例改正は、都市公園法の改正により導入された公募設置管理制度に基づき、公募する指定管理者の指定期間を飲食店・売店等の便益施設設置管理許可期間と同様に20年に、建ぺい率2%を12%に緩和し、民間事業者による収益施設を公園内に設置することを可能とし、その収益によって公園の施設更新や整備に活用しようとするもので、いわゆるパークPFIと言われるその手法を、吹田市の主要8公園(桃山・江坂・中の島・千里北・紫金山・片山・千里南・健都レールサイドの各公園)に導入しようとするものです。
 当然のことながらこの手法は、今までの吹田市の公園のあり方を大きく変えることになり、吹田市都市公園等の整備と管理の方針策定懇談会でも、有識者から「スケジュールが早すぎる」「市長にもう一つカフェを作れと言われ、急いでやる話しになっているようで、非常に良くない」「市民力を削ぐことになるかも知れない」「地域を巻き込んでやるのであればもう少し慎重に時間をかけなければならない」など、多くの問題点について指摘されていました。
 先ずは、桃山公園及び江坂公園を対象としたことに対しても、多くの市民意見や近隣の住民団体やボランティア団体から、様々な疑問や公園に対する思いが寄せられました。特に桃山公園では、豊かな自然と静かな住環境が失われるのではないか、との強い懸念が寄せられています。本会議や委員会質疑の中でも市は、魅力である樹木やため池などの自然や、静かな環境は守ると言いますが、その反面ハイセンスなレストランやカフェを設置し、それに付随する駐車場を建設するために、樹木の伐採や池の埋め立ては行うと答弁しており矛盾しています。これは、民間事業者の利益を上げるための商業施設を確保しなければならず、それにより吹田市が責任を持って公園の環境を管理することができない、パークPFI制度そのものの一番の問題点を表しています。
 公園と一口に言っても商業的な利用が全く許されてこなかったわけではありません。しかし単に消費要求を満たすための施設が必要なのであれば、それが公園でなければならない理由はありません。収益の対象となる空間は吹田市の中にいくらでもあります。むしろ人々にとっての憩いの場であったり、一時的な居場所として誰でも受け入れ、災害時には避難所のようなセーフティーネットとしての役割を果たすことが公園であることの根幹にあるのではないでしょうか。
 市長は、質疑の中で「今まで吹田市は、公園に対して何もしてこなかった。パークPFI事業でハイセンスな商業施設を誘致し、さらなる魅力を向上させ多くの人に訪れてもらうんだ」との趣旨の発言を行いました。しかし果たしてそうでしょうか。特に現在の桃山公園は、吹田市の土木部職員と地域住民や自然環境保護ボランティアの方々と共同して、自然環境豊かで静かにゆったりと憩える都会のオアシスとして整備されてきました。何もしてこなかった、というのは土木部職員に対しても住民やボランティの人たちにも失礼です。
 都市の中の公園とは、そもそも自然や遊びの場が少ない都会の中で、自然や広場を人工的に創出し保全し、ひとときの喧騒を逃れ憩える場や、子ども達や市民が気軽に活動できる場所であって、必ずしも賑わいを求める場所ではありません。事実、市民意見の中では、「自然の中での静かな環境や市民活動の場が失われるのではないか」と懸念し、「そのままで良い」とする意見が多数上がっていました。
 また、財政負担の軽減を図ることも目的とされ、商業収益を施設更新などに充てると説明していますが、このコロナ禍の中でそんなにうまい話があるのでしょうか。百歩譲って財政的緩和策として公園の一部で収益事業を行うという選択はあり得ない話ではないかもしれません。しかしそのような決定は、市民の合意を得た上で、公園の根幹に係わる部分は守られなければなりません。お金のかかったものはきらびやかに見え、見た目の良い演出をされると気持ちも高ぶってきます。しかしそうした熱もいつか冷めてしまいます。そうなったときに「気づいたら廃墟に立ち尽くしていた」というのでは笑い話にもなりません。
 市長は、今回の質疑の中でご自身の公園に対する思いを語られました。それと同様に、パークPFI制度を取り入れようとする、主要8公園を利用する団体の人たちや、日常に憩いの場として利用している近隣住民の人たちにも様々な思いがあります。それら市民の思いを、最近ほとんど言われなくなった「傾聴と対話」でくみ取り、都市公園法の「都市公園の健全な発達を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする」趣旨にのっとった、公園のあり方そのものの議論を市民と真摯に、丁寧に行うべきであると申上げ、本議案に反対いたします。


整備された豊かな自然と静かな環境が広がる桃山公園

46号(2021.4.2)

※2021年度 介護保険特別会計予算についての反対意見を紹介します。


安易な業務委託は、官製ワーキングプアを生み出す恐れがあり問題

 新年度予算には、高齢福祉室の介護保険業務の一部を民間委託する予算が含まれています。要介護認定調査・認定審査会関係業務、住宅改修などの給付関係業務、減免申請など資格保険料関係業務のうち、補助的な業務や定型的な業務は委託事業者が担うとしています。公権力の行使に当たる要介護認定等の各種決定や、窓口での特殊ケースの説明などは引き続き直営で行うとのことです。また、今回の業務委託では、タッチパネルとコンシェルジュを導入し、書類提出だけの事業者や、初めて制度を利用したいと来庁した家族など、最初から各窓口に振り分けるとのことです。しかし、窓口を訪れる市民をそう簡単に振り分けられるのか疑問です。
 現在、職員の体制は一般職18名、会計年度16名の34名体制ですが、委託により一般職6名と会計年度12名の18名を削減する見込みです。今回の業務委託は、経費削減を目的にしていないとの説明ですが、同じ予算で30から33人程度の委託社員が雇われることになり、新たに官製ワーキングプアを生むことになります。
 人員が不足するのであればきちんと人を確保することが必要です。それができなかったための現場の苦肉の策かもしれません。しかし、この間市は各分野で役務の委託を拡大してきましたが、公契約条例を制定することもありませんでした。公務職場で働く委託労働者をワーキングプアにさせかねません。雇用に対する行政としての責任を果たそうという市の姿勢が見えないため本案に反対します。


意見書の賛否一覧(民主・立憲の木村議員は議長のため採決に加わっていません)
※画像をクリックすると大きい画像がご覧いただけます。

45号(2021.3.29)

※3月23日に行われた本会議最終日において、賛成多数で可決された2021年度吹田市一般会計当初予算について、日本共産党市会議員団が述べた反対意見を紹介します。


コロナ禍において市民に寄りそう姿勢を示せ

■評価できる点
@コロナ感染症対応の最前線で、感染症拡大により多忙化している保健所職員の定数を見直し、計画定数より9名増員されたことは評価できます。保健所は、昨年中核市に移行したタイミングで新型コロナ感染症が拡大し、その対応に追われることになりました。慢性的な担当者の超過勤務の実態があり、保健所業務の一部を別の部署が分担するなど工夫されていたが、精通している職員を応援派遣候補者にするなど、今後の流行時に機敏に派遣できるよう中核市になったメリットを生かし更に検討するよう求めます。
A北部消防庁舎等複合施設はいよいよ建設工事がはじまります。地域住民からも期待された施設であり、引き続き事業推進に努力されたい。
Bまちづくりでは、
・江坂駅北側におけるエレベータの設置
・千里山地区におけるコミュニティバスの試験運行の実施
・山田三ツ辻付近の安全対策
・上の川周辺のまちづくり
・都市計画道路千里丘朝日が丘線の整備
などは、いずれも市民の長年の願いに沿う事業であり評価できます。個別の事業によっては新たな課題が生じるかもしれませんが、引き続きの努力を求めます。
C南吹田駅周辺緑化重点地区における公園の再整備については、住民とのワークショップなどを行ない、意見や要望を取り入れ丁寧な計画がすすめられており評価できます。整備段階においても住民意見を尊重し、防災設備の設置など多様な機能と魅力を持つ公園として整備されたい。
D北千里駅前地区及び近隣センターの再開発事業については、地域経済の活性化やより良い環境づくりにとって重要な施策となります。地域住民とともに近隣の公園や市民センターの再整備と一体に連携した計画を求めます。
E庁舎管理事業においてバリアフリータイプのトイレ設置
FデートDV講座の小学校での実施の継続
Gコミュニティセンター、公民館にネットワーク設備の整備
H商工業者へのコロナ感染症の影響実態調査の実施は評価できます。今後実態に見合った支援策を求めます。
Iひとり親家庭における養育費の取り決めの実態は、児童扶養手当申請者の3割とのことです。公正証書作成費用の補助創設、家庭裁判所への同行支援を行うことは、ひとり親家庭の経済的自立につながり、子どもの貧困解消の一助となります。心理的にも内容的にもハードルの高い手続きであり評価できます。
J1号認定の子どものうち、発達支援保育の国の補助要件が、2名以上の入所となっているが、市独自で1名でも補助を行うようにしたことは評価できます。

■要望・改善が必要な点
@学校のクラス編成においては、コロナ禍の下での対応の観点からも、ダブルカウントをモデル的に採用するなど実質的に少人数学級となるよう求めます。
A福祉施設における感染予防対策の課題が明らかになったが、利用者の特性上、一般的な呼びかけだけでは難しい。健康医療部と福祉部はさらに連携を深め、予防策の徹底にとりくまれたい。
B山田認定こども園について。家庭支援や発達支援などのセーフティネットの役割も含め、引き続き公立施設として責任を果たすことの意義を認めるが、保育園と幼稚園を一体化することにより定員は大幅に減少するため、当該地域における保育需要をしっかりと見極められたい。施設設計に、現場の声を反映させるとともに、保育教諭の人事交流推進も含め、はぎのきこども園の教訓が生かされるよう求めます。
Cコロナ禍における保育所、幼稚園の給食費補助の継続については、他市の状況をみて検討するとのことでした。必要な家庭に必要な支援が届くよう検討されたい。
D生活保護世帯は昨年3月末以降で79世帯増加しています。各種支援事業が終了し、生活保護の申請が今後増加する可能性があります。1月に1人増員されているがケースワーカー一人当たり108世帯となっており、更なる増員を検討されたい。
E障害者グループホームを3年間で120人分整備する計画だが、場所や人材の確保ができておらず、必要な人数も把握できていません。新年度は施設整備の補助金額や対象法人を拡大されているが、バリアフリー対応が必要など通常の家屋よりも建設費が割高になるため、支援の充実を求めます。
F人権及びジェンダー平等をテーマにした研修について参加職員が非常に少ない実態があります。研修を勤務として位置づけ、ロールプレイングなどの手法も取り入れて、実践的な研修になるよう求めます。
G救急隊員へのPCR検査が実施されていないとのことであるが、隊員の安心のためにも定期・頻回のPCR検査の実施を求めます。ワクチン接種について、医療従事者扱いとして優先接種を要望しているとのことであり、速やかに実現に向けて努力されたい。
H20歳から30歳代の若い職員の退職者が全体の4割から5割と高くなっています。仕事の継承に支障となることが懸念されます。要因のひとつとして北摂7市、府内中核市の比較で初任給が一番低いことや経験年数10年の職員の平均給料月額が最も低いことなどが考えられ、働きやすい職場環境整備をすすめるとともに若年層の待遇改善を求めます。
I男女共同参画の視点で2020年3月、吹田市避難所運営マニュアル作成指針が示されました。それに基づき施設ごとに具体的なマニュアルを作成することになっているがすすんでいません。危機管理室が働きかけと支援を行うことを求めます。防災計画の修正については各部局と連携をしながらすすめられたい。

■問題点
@北千里複合施設について
◎図書館については図書館法の第13条に、公立図書館に館長並びに当該図書館を設置する地方公共団体の教育委員会が必要と認める専門的職員、事務職員及び技術職員を置く、とされています。そのことから分室から図書館に格上げされる北千里図書館には他図書館と同じように直営の館長を置くべきです。
◎公民館の館長はこれまでどおり会計年度任用職員となりますが、事務員は指定管理者が配置することになります。これまでは館長、事務員ともに地域の人が配置されることで企画運営や他団体との連携も行われ、世代間交流も自然に行われてきましたが、館長の負担が増えることになり、今後の担い手不足につながることが懸念されます。
◎児童館について、児童館閉館後の目的外使用の許可権限は市に残るため、他の施設利用者がフレキシブルに空きスペースを活用することは困難です。また、児童館利用者のニーズは、専門性を持った職員に相談できること、同世代同士の交流であると市も考えており、まずは児童館機能をしっかりと果たすことが求められています。児童館館長の役割の一つに、児童厚生員がスムーズに働けるようにすることがあるが、児童館には専任の館長を置かず施設長が兼任することになっており、誰が児童館の実質的な責任者となるのか不明であり、このような状況で十分に専門性が発揮できるのかわからず問題です。
Aエキスポシティ内のインフォレスト吹田(情報発信プラザ)の契約更新について
 委託していた吹田市観光協会が今年10月に解散を決定し、他の民間事業者に委託されますが、提案では更新後の契約期間が6年3か月で約3600万円の家賃が発生するとのことでした。担当部が実施された市民へのアンケートでは市内観光情報はネットと広報誌でいいというのが8割を超えており、施設の必要性が極めて低くなっています。不要な出費は問題であるといわなければなりません。
B桃山公園と江坂公園にパークPFIを導入し指定管理者に公園を管理運営・再整備させることについて
 予算委員会の意見でも述べた通り、桃山公園については多くの利用者から、自然豊かな公園に集客施設や駐車場はやめてほしい、水鳥が飛来し静かで環境のよい樹木やため池などの自然を保全してほしい、との声があげられており、短期間で841名分の署名が市長と議長あてに届けられています。第3次環境基本計画や第2次みどりの基本計画で掲げられている「生物多様性の保全」や「みどりや自然環境を継承し生み出す」との目的が、桃山公園において担保されるのかとの問にも、具体的な答弁はなく、住民や利用者の不安は払拭されないままでした。
 また、当然のことながら公園の整備や在り方は、近隣の地域商店の活性化やまちづくりと一体に進められなければなりません。しかし、桃山台・竹見台の両近隣センター再開発計画を実施する都市計画部との連係や協議は行われていません。先に述べた住環境やまちづくり計画を実施する関係部局との協議も行われておらず、民間事業者の提案に委ねる手法は、市の責任放棄と言わざるを得ません。
 また、パブリックコメントで出た意見や、市や議会に提出された住民要求を無視して突き進む市の姿勢は、住民自治の観点からも大きな問題です。公園は市長のものではなく、市民、住民のものです。市長は市民の声に真摯に耳を傾け、一旦計画を立ち止まるべきです。中の島公園、千里北公園においては、市が責任を持って住民や利用者との丁寧な話し合いを行い、老朽化した施設の更新などすすめることを求めます。
C介護現場の人材不足解消について
 喫緊の課題であるとしながら、新年度の事業提案を見送ったことは看過できず問題です。
DCIO補佐業務拡充について
 次期基幹系システム再構築方針の策定に伴う各種支援が位置づけられ、各業務システムの標準化やクラウド化について、自治体DX推進計画に基づく取り組みが加速しつつあるとして、その時流を十分に反映するとされています。 しかし、国会では政府がすすめる行政のデジタル化の推進に対し、個人情報保護や自治体の行政サービスの後退が起こる懸念が指摘されています。これら懸念が指摘されている段階で、本事業を拙速にすすめるべきではありません。

★我が党の代表質問で、市長の施政方針では高齢者や障害者の福祉施策についての言及がないことを指摘しましたが市長は「個別の具体的施策については予算や実施計画により示させていただく」と答弁されました。また施政方針については「全ての市民が安心して幸せな生活を送ることができるよう、使命を果たす決意を述べたもの」といわれました。
 我が党は予算案審議にあたり、市長が言われた「個別の具体的施策」について、地方自治体の使命である「住民の福祉の向上」の観点で、市民に寄り添う姿勢がどのように反映されているのか真剣に議論させていただきました。先ほど具体的に述べたように、予算案の中には市民や議会の要求に応えて努力され実現した事業も少なくありません。同時にかつてないコロナ禍を乗り越えるためには、これまで以上に行政と市民の信頼関係と協力が不可欠となります。
 いくつかの問題点を述べましたがいずれも重要な点であり、なかでもパークPFI導入では、桃山公園の多くの利用者のみなさんが訴えられていることには寄り添おうとされない市の姿勢や北千里複合施設整備でも地元や関係者の意見を聞こうとしないやり方は、住民が主人公で様々な施策に市民参画をすすめなければならない地方自治体としての本来在るべき姿に逆行しているのではないかといわざるを得ません。反省し、市民の信頼を取り戻してください。以上述べた通り本予算案には重大な問題点があり賛成することはできません。


44号(2021.3.16)

介護・福祉人材確保のために本気の取組みを
個人質問 ますだ洋平

(問)介護や障がいの現場は、慢性的な人材不となっている。ホームヘルパーの有効求人倍率は、2019年度では、約15倍となっており、従事者の高齢化も進んでいる。こうした状況について、本市としての受け止めは。
(答:福祉部長)福祉人材の不足は、本市として喫緊の課題と考える。特にホームヘルパー不足は深刻な状況であることと認識している。
(問)コロナ禍のもとで、介護や障がい、福祉などの従事者を確保することは、福祉行政を司る本市としての責任が鮮明になったのではないか。第8期高齢者福祉計画・介護保険事業計画および第6期障がい福祉計画では、引き続き人材確保が重点的取組みとして位置づけられている。その取り組みは、具体的に何か。今期の取り組みを検証したうえでのもとなっているのか。感染症や災害に対応する視点は含まれているのか。
(答:福祉部長)就職面接会、介護資格取得支援等、人材の確保・定着支援を実施してきた。効果検証を踏まえ、引き続き同様の取組みを実施したい。感染症や災害時においても、サービス提供体制確保のため、関係機関の連携と現場の実態把握に努めたい。
(要望)コロナ禍でケア労働が敬遠される懸念があり、知恵を絞る必要がある。しかし、次期計画は、今期計画の人材確保策の域を超えおらず、期待できない。1時間当たりの所定内給与と最低賃金との差が縮まっており、その改善のための支援、小中学校での福祉に関する授業、市内大学で福祉職の魅力アピールなど、福祉の仕事が選択肢の一つとなる取り組みの推進等、新たな確保策の構築に注力してていただくよう強く要望する。

■高齢者施設等従事者へのPCR検査の実施は対象者を拡大せよ
(問)高齢者等入所施設の従事者へのPCR検査が実施されるが、施設に併設する通所事業等の従事者が対象外となっている。対象とすべきである。
(答:健康医療部長)厚労省からの要請通知に基づき、高齢者等の入所施設においてクラスターが急増したことから、その従事者に対し検査を実施することとした。
(要望)コロナ禍もとで入所施設は、併設事業の従事者も含めて、日々やりくりされている。入所施設従事者と併設の従事者を区別する理由はない。併設事業従事者をPCR検査の対象とすることを改めて強く要望する。
※その他、●万博外周道路とその周辺道路の渋滞解消について ●山田三ツ辻交差点安全対策について、質問しました。


44号(2021.3.16)

山田保育園・南山田幼稚園の複合建て替えは関係者・住民に丁寧な説明を
個人質問 塩見みゆき

(問)山田保育園と南山田幼稚園複合建て替えをする理由。
(答:児童部長)山田保育園は築50年経過し老朽化が目立つ。幼稚園は築44年で園児数が減少しており、建設や運営費用節減の観点からも複合化し公立の保育施設を継続する。
(問)保護者、関係者への説明や意見聴取はされたのか。
(答:児童部長)予算可決後、保護者・関係者に丁寧に説明する。
(問)複合化計画では、現在の定員を大きく下回っている。千里丘地域の保育・幼児教育の需要が減少する根拠を示せ。
(答:児童部長)山田・千里丘地域の就学前児童数が2017年5285名をピークとして年ごとに減り続け、2021年には4700名、約11%の減と見込んでいる。南山田幼稚園は、定員100名のところ在園数は37名、来年度の見込みは23名である。山田保育園では3〜5歳で10名分の空きがあり、地域全体では32名の空きとなっている。
(問)千里丘では大規模な開発は一定落ち着いたが、いくつか住宅開発は進行中である。現時点で「保育需要は減少し、足りる」とする予測は不確実である。
将来的には複合化するとして、4年後、保育需要が予測を上回った時は、新設の施設はまず保育園として運営し、南山田幼稚園は、幼稚園型認定こども園とし、保育を確保してはどうか。需要をみながら柔軟に対応できる計画にしてはどうか。
(答:児童部長)将来予測から複合化は可能。認定こども園と保育所の認可基準が異なることから柔軟な対応は難しい。

■障害者グループホームの整備を進めよ
(問)コロナ禍の下で、高齢の親が障害のある子どもを介護する老障介護問題はより深刻になっている。グループホーム整備には、場所・人材確保・資金等課題があり、踏み切れない事業者は多い。吹田市は、積極的に事業者から聞き取りを行い、共に課題解決に取り組むこと、特に強度行動障害や医療的ケアを必要とする重度障害の方の暮らしの場は整備が求められている。 第6期障がい福祉計画等の策定について、諮問された社会福祉審議会は、「計画案の重点取り組みについては、市の予算が厳しい状況においても、具体的な方針を持ち推進するよう」意見を付して原案を承認された。重点取り組みの1つがグループホームの整備促進である。市の具体的な促進策を聞く。
(答:福祉部長)他市の好事例を参考にするなど、整備にあたっての課題を整理し、施設整備及び人材確保両方の観点から取り組みを進める。


44号(2021.3.16)

学校へのタブレット導入による通信費を就学援助の対象に、「電磁波過敏症」の対策を求める
個人質問 玉井みき子

(問)1月中旬より順次導入され、配布にあたり最初の宿題は『パスワードを考えてくる』だった。しかし、学校では、ネットワーク環境の問題で40分間『検索中』のままで子どもたちも、「考えていったパスワードも何もできなくておもしろくなかった」と述べていた。サーバーの容量や、パスワードを児童が管理する事など無理が生じている。機械導入を先行し、こどもたちの取り扱いや課題のことまで考えられていない。
 また、持ち帰ってもネット環境が整っていない場合、今年度はルーター貸し出し対応されている。来年度も準備が困難な家庭には、国基準で就学援助の対象にもなっているルーターの貸し出しを続けるべきではないか。
(答:教育監)児童がパスワード設定・管理から学習を始めており、家庭で学習を行うことでシステム構築の成否を確認している。2021年度は原則として、学校内での使用を想定している。日常的な学習端末の持ち帰りは、各家庭のインターネット接続環境などに配慮した上で進めていきたい。
(要望)国の就学援助の基準項目には「オンライン学習通信費」が含まれている。収入的にギリギリ就学援助の対象外となる家庭もある。こどもたちにとって分け隔てのない対策となるよう、貸し出しの継続や就学援助の対象も含めて早急に検討するよう求める。
(問)導入のタブレットは無線接続であり健康被害も懸念されている。学校での無線LAN導入後、頭痛・思考力低下・使用によりめまいや吐き気など、電磁波過敏症の症状を訴えることがある。札幌市教育委員会は、LANケーブルを通じて電力を供給するPOE給電器を各教室に設置し、電源を切れば電波が飛ばないようにしている。市として対応する対策や明確な指針が必要ではないか。
(答:教育監)児童によっては、アレルギーを始め様々なものに症状を発する。ICT環境の充実にあわせ、身体の不調が想定される児童への配慮についても検討する必要があると認識している。

■旧日の出市営住宅の跡地について
(問)解体工事がまもなく終了する。住宅街で重機の搬入が難しく、騒音や振動など近隣の住民は工事の期間も協力してきた。ほぼ撤去も終わり、土地はどうなるのかと注目している。緑が少ないこと、一時避難の小学校までの距離もある地域。地域の意見をよく聞き「売却ありき」でないことを求めるがいかがか。
(答:都市計画部長)解体後は基本売却と考えているが、当該土地は、一定まとまりのある貴重な土地であり、改めて利活用方策の可能性を確認するため、庁内の利用意向調査を行いたい。
※その他、●JR吹田駅北口駅前の喫煙所の改善について
●児童館の指定管理の要件拡大の見直しを ●コロナ禍で社会生活を支える保育所職員の積極的検査と育児教室などの支援について ●こどもSOSカード事業の市のこどもへの対応について、質問しました。


吹田市HPより

43号(2021.3.9)

コロナ危機を乗り越え、希望ある市民社会を実現する市政の推進を
代表質問 竹村博之

■市財政について
(問)国の補正予算で本市に割り当てられた「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の見込み。今年度末の財政調整基金残高の見通しは。来年度の税収減を見込んで、国は地方財源の確保のために財政計画を公表。引き続き機敏で思い切った財政出動を求める。
(答:行政経営部長)「交付金」は約51億円。年度末「基金残高」は約90億円。地方交付税、国庫補助や基金、臨時財政対策債の発行など必要な財源確保を図る。

■コロナ感染症拡大防止対策について
(問)高齢者施設でクラスターが相次ぐなかで、施設全職員にPCR検査の実施を求めた厚労省通達は一定の評価できるが、定期的検査ではなく、また高齢者、障害者の通所施設の検査がない。不十分であり引き続きの努力を求める。
(答:健康医療部長)定期的なPCR検査は考えていない。
(要望)感染症者数が減少傾向にある今こそ感染追跡に力を入れて無症状感染者を把握し、市中感染の実態をつかむべく、戦略的なPCR検査の方針が必要。

■困窮する市民の苦難軽減について
(問)日本の生活保護の捕捉率は1〜2割程度で、ヨーロッパ諸国と比べて極端に低い。役所での申請をためらう最大の理由に扶養照会がある。申請者に扶養照会は義務ではないことをしっかりと説明する必要がある。
(答:福祉部長)扶養照会は、扶養の可能性が期待できない場合は扶養義務者に照会しない取扱いとなっている。
(問)長引くコロナ禍のもとで非正規雇用の女性に被害が集中している。困難を抱えたひとり親家庭への恒久的な支援の充実が求められる。就学援助制度の充実、保育所や小学校の給食費無償化の継続、奨学金制度の創設など検討を。
(答:児童部長)新規事業として養育費の継続した履行確保のための支援、拡充事業として高等職業訓練促進給費金と自立支援教育訓練給付金の支給対象期間の延長など。

■少人数学級の推進について
(問)コロナ禍により少人数学級の重要性が認識され、国の頑なな姿勢を変えさせた。市議会でも「意見書」が全会一致で可決。少人数学級の意義、課題は。高槻市では小学生全学年実施。先進市に学び前倒しでの実施を目指すべき。
(答:教育長)児童一人ひとりにより丁寧できめ細やかな指導につながると認識。教職員の確保とともに2026年度までに約3分の1の小学校で教室の不足が見込まれる。

■高齢者の健康について
(問)コロナ禍により運動不足に陥り健康の維持や、「社会的孤立」に追い込まれるリスクがたかくなり、放置すれば高齢者の認知機能の低下、認知症患者の認知機能の重症化を専門家が指摘。市の認識、取り組みについて示せ。
(答:福祉部長)長期間の自粛生活により身体・認知機能の低下等、高齢者のフレイル(虚弱)のリスクが高まっていると認識している。いきいき百歳体操、街かどデイハウス、ふれあい交流サロンなど活動の継続をすすめている。

■国民健康保険について
(問)国保料の均等割保険料は、子育て中など多人数世帯ほど負担が重くなる。厚労省は22年度から均等割部分の5割を未就学児に限って公費で軽減する方針を決定した。知事会や市長会が引き続き対象拡大と地方負担を増大させないために財源を確保するよう求めた。本市として対象世帯の負担軽減のために予算の上乗せなど対策が求められる。
(答:健康医療部長)府内市町村が国保制度の統一基準を目指している中、独自で財源投入することは難しい。軽減制度の拡大について国や大阪府に対して要望していく。

■都市宣言(非核平和都市宣言)について
(問)1月22日に国連において「核兵器禁止条約」が発効した。この条約は核兵器について、作ることや使うこと、他国を威嚇することも禁止している。核兵器が国際法で違法な兵器となったのは画期的。平和首長会議の一員として、核廃絶を追及した条約が成立したことについての評価は。
(答:市長)核兵器のない世界は、国際社会における人類共通の願いであると認識。多くの国が「条約」に賛同されていることは、恒久平和と核兵器廃絶という理想の実現に向けた大きな一歩である。今後とも平和祈念資料室の企画、啓発パネル展、講演などに努める。

■上の川周辺整備事業について
(問)暗渠化による遊歩道の整備は全体の事業費が多額となる。国や大阪府、市の予算配分についての考え方、工事手法、スケジュールを示せ。
(答:土木部理事)河川上面の遊歩道と府道は、市と府がそれぞれ負担。暗渠化の費用は遊歩道と府道との占用割合で按分する。府が詳細設計をすすめており、2021年度には暗渠化工事を発注予定。2024年度完成が目標。

■千里山地区のコミュニティバスの試験運行について
(問)昨年3連合自治会を対象に行われた説明会で出された意見の内容、担当部の見解。住民の関心、期待が大きいものがあるのでもっと広く案内するべき。改善を求める。
(答:土木部長)運行ルートでは千里山駅東側や第2噴水付近などへの乗り入れ。バスの大きさの変更やバス停の追加など。高齢者への運賃割引、年間パスの発行などの要望。試験運行を行うなかで、「地域公共交通会議」で検討する。
※その他、●学生への親身な支援について ●中学校給食の改善について ●保健所の体制強化、職場環境と施設改善について ●ワクチン接種について、質問しました。


43号(2021.3.9)

公園は市民共有の財産、住民との連携尊重を
個人質問 山根たけと

@南吹田駅周辺公園の再整備について
(問)計3回のワークショップが行われ、地域自治会役員などのベテランの方々から、子育て中の若い世代まで幅広い年齢層の方々が参加し、様々な観点から地域の公園のあり方が議論され、住民にとって身近な公園の価値と役割が再認識され、さらなる魅力が発見された。
 これらを踏まえ各公園の再整備が、地域住民の意見や要望がどの様に反映されているのか。
(答:土木部理事)大型遊具やトイレの設置など、ワークショップで把握した意見を生かし設計に取組んでいる。

A官民連携による都市公園の魅力向上とは
(問)進められている江坂・桃山公園管理運営等を民間に委ねるパークPFI方式の導入については、市民意見でも公園の根本的なあり方を懸念する声も多数寄せられており、南吹田駅周辺公園再整備のような、住民との丁寧な議論が進められているとは言えない。
 中の島・千里北公園の管理運営等もこれから検討していくとしているが、とりわけ中の島公園は、運動公園の特色が強く、地域体育振興会や各スポーツ団体、地域住民との丁寧な議論を重ねることが求められている。一旦立ち止まり、桃山・江坂公園で出されている住民との様々な問題や経験を、今後に活かすべきではないか。
(答:土木部理事)公園内にスポーツ施設を有することから関係所管とも連携し、市民への丁寧な説明や意見聴取に努めていく。

■コロナ禍における中小商工業者・フリーランス・文化芸術・NPOへの支援を
(問)中小事業者への支援として、吹田エール商品券登録店舗に20万円を支給するが、同じように収入が減っていても多くの事業者が対象外となっている可能性がある。前回答弁していた迅速な支援をどう実施するのか。
(答:都市魅力部長)商工業実態調査で課題を把握し、今必要な支援策及び長期的な振興施策の基礎資料とする。 多くの事業者が深刻な影響を受けており、事業継続の下支えなど必要な支援について迅速に検討していく。
(問)また、フリーランスの人たちや文化芸術を生業とする人達、市民公益活動を行うNPO団体などの人達も厳しい苦境に立たされている。こちらも迅速で具体的・直接的支援に踏み切るべきである。
(答:都市魅力部長・市民部長)吹田市にゆかりのあるアーティストや活動団体の参画の場を提供する事業、施設サービスなどの検討、市民公益団体への影響についてアンケート調査をもとに、ICTの活用支援や、安全な活動再開に向けた各種支援を行っていく。
※その他、旧吹二幼稚園跡地に備蓄倉庫の整備について質問し、跡地活用は地元住民から様々な意見や要望が出されてきた事をふまえ、フリースペースの管理活用などの協議を行うよう求め、市も協議していくと応じました。


43号(2021.3.9)

桃山公園の自然を守れ
個人質問 柿原まき

■桃山公園の再整備計画について
(問)昨年11月に、桃山公園の再整備計画「目指すべき姿(案)」が示された。パークPFIを導入し、飲食店、コンビニ含む売店、駐車場、駅前広場を設置するという。事業者は駅前広場の整備等の費用の1割以上を負担し20年間の営業権を得るが、1割とすれば月5万円で素晴らしいロケーションが得られる。事業者は指定管理者にもなるため自主事業で収益も得る。同公園は貴重な自然で、千里ニュータウンの価値を高め大きな魅力となっている。431件のパブリックコメントの大半は反対や懸念の声である。駐車場の新設は障害者や全ての公園利用者のためというが、結局飲食店利用者のためではないのか。
(答:土木部理事〈以下全て〉)利用者アンケートで要望があった。
(問)なぜ高質でハイセンスな飲食店を導入するのか。
(答)ニュータウンの環境に配慮しセンスを求めたい。
(問)売店にパークセンターというボランティアが使えるようなスペースを併設するというが、近くに市民ホールもある。そのような要望があるのか。
(答)情報発信やボランティアの打ち合わせに必要と考えている。
(問)他計画との整合性について。千里ニュータウン再生指針では公園に商業施設を設置するなど想定外。商業施設は駅前の地区センターや近隣センターであり、近隣の客の奪い合いになる。環境基本計画で「第2次みどりの基本計画」が位置付けられ「今ある公共のみどりを継承する」としている。関係する都市魅力部・都市計画部・環境部とは協議したのか。
(答)飲食店等の公園施設は都市公園法上、公園利用者のため設置可能であり、3部とは協議していない。
(問)市民不在の進め方について南吹田地域では公園の再整備にあたりワークショップなどが行われているが一切そのようなプロセスを踏んでいない。なぜか。住民や団体に説明をしたというが、何人にしたのか。
 なぜ説明会は行われていないのか。今後開催するというが、そこでの意見は反映されるのか。
(答)南吹田緑化重点地区は、公園・緑を含めたまちづくりを協議してもらうためワークショップ形式を取り入れた。住民やボランティアへの説明は60名程度。再整備計画は行政が案を作成する責任がある。4月中旬に市民向け説明会を開く。いただいたご意見の反映の可否について様々な段階で検討する。

■ジェンダー平等の推進
(問)日本はジェンダー後進国であり、吹田市が先進市となるよう求める。新規・拡充事業はどうなっているか。
(答:市民部長)ジェンダー平等に関する事業は、小さいころからの啓発が重要であり、今年度より小学生むけデートDV予防啓発出前授業を新たに実施している。


42号(2021.2.16)

医療・福祉施設・中小規模店舗に応援金、高齢者・障害者施設等へ
PCR検査費用補助の拡充、(仮称)山田こども園の整備、
北千里複合施設の整備、桃山・江坂公園の指定管理など
2月定例会

 2月12日に議会運営委員会が開催され、2月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。会期は、2月19日から3月23日までです。また、新型コロナ感染症緊急対策の令和2年度一般会計補正予算(第15号)も提案され、19日に質疑・討論採決が行われる予定です。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
2月
 19日(木)本会議(R3年度一般会計当初予算・補正予算提案説明、
      R2年度一般会計補正予算第15号提案・質疑・討論採決)
 26日(金)本会議(代表質問)
3月
 1日(月)本会議(代表質問・個人質問)
 2日(火)本会議(個人質問)
 3日(水)本会議(個人質問)予算常任委員会、各常任委員会(提案説明、資料要求)
 4日(木)財政総務常任委員会、文教市民常任委員会(質疑、討論・採決)
 5日(金)予算常任委員会(財政総務分科会)
 8日(月)予算常任委員会(財政総務分科会)
 9日(火)予算常任委員会(文教市民分科会)
 10日(水)予算常任委員会(文教市民分科会)
 11日(木)健康福祉常任委員会、建設環境常任委員会(質疑、討論・採決)
 12日(金)予算常任委員会(健康福祉分科会)
 15日(月)予算常任委員会(健康福祉分科会)
 16日(火)予算常任委員会(建設環境分科会)
 17日(水)予算常任委員会(建設環境分科会)
 18日(木)予算常任委員会(討論・採決)
 23日(火)本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、3月1日が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問・個人質問 1日 @竹村博之 F玉井みき子
個人質問      2日 C塩見みゆき D山根たけと
          3日 @柿原まき Dますだ洋平 E村口くみ子

《主な議案内容》
■R2年度一般会計補正予算(新型コロナ感染症緊急対策アクションプラン関連)
@高齢者施策推進事業                            1億1765万2千円
 1.家族等が新型コロナウイルスに感染した要介護者の在宅生活継続のために支援を行った事業者に対し、在宅ケアに要する費用を補助
 2.介護施設等に対する新型コロナウイルス感染症対策応援金の支給
A障害福祉サービス事業所に対する新型コロナウイルス感染症対策応援金の支給      4960万円
B家族等が新型コロナウイルスに感染した障がい者の在宅生活継続のために、新たにサービス提供を行った事業者に対し、支援協力金等を支給
                                         228万1千円
C新生児健やか子育て臨時給付金の支給対象を拡大(2021年1月1日〜4月1日生まれまで追加支給)
                                          4580万円
D障害児通所サービス事業所に対する新型コロナウイルス感染症対策応援金の支給     1200万円
E保育所等に対する新型コロナウイルス感染症対策応援金の支給             2660万円
F認可外保育施設に対する新型コロナウイルス感染症対策応援金の支給           700万円
G医療機関等に対する新型コロナウイルス感染症対策応援金の支給          1億8190万円
Hすいたエール商品券取扱協力店のうち、中小規模店舗に応援金を支給        1億7200万円
など
■条例
@社会福祉法の一部改正に伴い、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定
A岸部中5丁目地区地区計画の区域内における建築物に関する制限を定める条例改正
B吹田市会計年度任用職員の給与等に関する条例改正(期末手当の改定等)
C千里新田幼稚園及び江坂大池幼稚園を幼保連携型認定こども園とする条例改正
D介護保険料率の改定を行う条例改正
E国民健康保険料の賦課割合の改定を行う条例の制定
F市営住宅等の管理に係る業務の一部について指定管理者制度を導入するとともに、駐車場の使用料の改定を行う(3500円から5000円に引き上げ)条例改正
G公園の管理に係る業務の一部について指定管理者制度を導入するとともに、認定公募設置等計画に基づき設ける自転車駐車場等の占用料の設定等を行う条例改正
H公募設置管理制度(パークPFI)の導入に伴い、公募対象公園施設の建ぺい率の特例を定める条例改正
I北千里児童センターの設置、指定管理者の範囲の拡大等を行う条例改正
J北千里図書館を設置し、北千里図書館及び江坂図書館の一部の業務について指定管理者制度を導入する条例改正
K北千里地区公民館を移転し、北千里地区公民館の一部の業務について指定管理者制度を導入する条例改正
L吹田市立子育て青少年拠点夢つながり未来館の指定管理者業務を拡大する条例改正
など
■単行事件
@佐竹千里山駅線道路改良工事着手にあたり土質確認を行ったところ、設計時に想定していた土質と差異があったことから、工事内容の見直しを行ったため、工期(完成R4年6月30日)及び請負金額を変更
A包括外部監査契約の締結
B吉野彰氏に吹田市名誉市民の称号の贈呈
など
■2021年度(R3年度)当初予算              総合計 2425億8131万5千円
◎一般会計                                1407億6073万円
◎特別会計(国民健康保険特別会計、介護保険特別会計など8特別会計)   755億4328万6千円
◎企業会計(水道事業、下水道事業)                   262億7729万9千円
〔当初予算の主な取組み〕
@北消防署、中消防庁舎、教育センター及び土木庁舎等の各機能を集約した北部消防庁舎等複合施設の建設工事の実施【債務負担行為 北部消防庁舎等複合施設建設工事 令和3年度〜令和6年度 限度額84億9817万3千円】
                                       6億8357万4千円
A北千里小学校跡地における複合施設(児童会館・公民館・図書館)の建設工事の実施。指定管理者による管理・運営の実施に係る事業者の選定
                                       6億326万7千円
B豊津・江坂・南吹田地域における備蓄倉庫(旧吹田第二幼稚園跡地)の整備に係る設計業務
                                         909万5千円
C国立循環器病研究センター、吹田市医師会、吹田市の三者で締結した覚書に基づく心不全予防の取組として、集団指導に加えて個別の保健指導を実施
                                         594万2千円
D公立保育所等における、会計年度任用職員の出退勤管理及び園児の登降園管理等を支援するシステムの導入
                                        7854万4千円
E公立保育所等における使用済み紙おむつの廃棄処分の実施              315万7千円
F南山田デイサービスセンター跡地における、山田保育園及び南山田幼稚園を集約した幼保連携型認定こども園の整備に係る設計業務
【債務負担行為 (仮称)山田こども園新築工事等設計業務 令和3年度〜令和4年度 限度額4728万9千円】
Gクラウド型電子図書館システムの構築及び電子書籍の貸出・閲覧サービスの実施    530万2千円
HESCO事業の推進(市庁舎の省エネ改修)                 3億1443万5千円
I北千里駅前地区及び近隣センター(竹見台・桃山台)における再開発の検討     4642万7千円
J江坂駅北側におけるエレベータの設置、千里山地区におけるコミュニティバスの試験運行の実施
                                        3326万6千円
K山田三ツ辻交差点付近における安全対策についての検討                2333万円
L江坂公園及び桃山公園における、官民連携による便益施設の整備等及び指定管理者による管理・運営の実施に係る事業者の選定。千里北公園及び中の島公園における、官民連携による便益施設の整備等及び指定管理者による管理運営等の検討
                                        1072万6千円
M南吹田駅周辺緑化重点地区における公園等の再整備              1億4752万3千円
N都市計画道路千里丘朝日が丘線における未整備区間(千里丘工区)の整備    5億8540万9千円
O佐井寺西地区の都市計画道路等の整備に合わせた土地区画整理事業の手法によるまちづくりの推進
                                       38億8296万円
P上の川の暗渠化による遊歩道の整備。地域防災力向上のための道路(橋梁・踏切)の改良
                                      4億2506万6千円
Q販路拡大に向けたホームページや動画の作成、オンライン展示会への出展を支援。新型コロナウイルス感染症によって変化した、市内事業者を取り巻く状況を把握するための商工業実態調査の実施
                                         562万8千円
R生活困窮者に家賃相当額を支給。R2年度に引き続き、申請増加に対応するため、予算を増額
                                          3200万円
など
■R3年度一般会計補正予算(新型コロナ感染症緊急対策アクションプラン関連)
@高齢者施設等への入所に伴うPCR検査等費用の補助                 6760万円
A家族等が新型コロナウイルスに感染した要介護者の在宅生活継続のために支援を行った事業者に対し、在宅ケアに要する費用を補助
                                           763万円
B障がい者施設等への入所に伴うPCR検査等費用の補助                  62万円
C家族等が新型コロナウイルスに感染した障がい者の在宅生活継続のために、新たにサービス提供を行った事業者に対し、支援協力金等を支給
                                         912万4千円
D新生児健やか子育て臨時給付金の支給                      1072万3千円
など
■追加予定案件
◎人選
@教育委員会委員の選任について
A公平委員会委員の選任について


41号(2021.2.1)

※1月臨時議会(1月29日)に提案され全会一致で可決した、一般会計補正予算第14号について、主な予算内容と、日本共産党市会議員団を代表して行った塩見みゆき議員の質問と意見を紹介します。


新型コロナウイルスワクチン接種事業、すいたエール商品券の交付など

@不妊治療支援事業         7959万1千円
 国の制度改正に伴う特定不妊治療費助成の拡充に係る費用を追加
A予防接種事業           1億5952万円
 新型コロナウイルスワクチン接種体制の確保及び接種に係る費用
B健康情報管理システム事業      199万1千円
 新型コロナウイルスワクチン接種に係るシステム改修費用
C商工振興事業          1億390万8千円
 特定病院及び、ひとり親世帯等に対する「すいたエール商品券」の交付
総額(概算)            3億4501万円

41号(2021.2.1)

新型コロナウイルスワクチン接種事業は、市民理解のもと安心安全を確保して行え

(問)接種の順位は、@医療従事者等 A高齢者 B基礎疾患を有する者及び C高齢者施設等の従事者の順で、その後一般市民となっている。
 基礎疾患を有する方や高齢者施設等の従事者についてはどのような方法で把握するのか。施設事業所への負担はないのか。
 また、15歳以下の子どもは接種の対象になっていない。子どもたちと密になりやすい保育士や教員は早期接種の対象にならないのか。対象者の選定については、市独自の判断はできないのか。
(答:ワクチン接種事業担当理事〈以下、担当理事〉)国において、基礎疾患を有する方のワクチン接種の受付については、予診票に設けられる質問事項により確認するとされている。高齢者施設等の従事者については、施設等から交付された証明書により摂取できるとされている。
 当面確保できるワクチンの量に限りがあり、国が示した優先接種の対象者について、現時点において市独自で追加はできない。
(問)介護施設の入所者や在宅で寝たきり状態など、接種会場に来れない方の対応はどうするのか。
(答:担当理事)本年1月25日に開催された、国の自治体向け説明会で、高齢者施設におけるワクチン接種についての概要が示され、本市においても、在宅で寝たきり状態の方への対応も含め、どのように対応していくべきか、関係部局や市医師会などの関係機関と協議を進めている。
(問)それぞれ対象の人数については、見込み人数が示されている。接種方法は集団接種で始められるとの事だが、例えば1ヶ月に何カ所で実施する計画になっているのか。会場が密にならないようにするための対策とあわせて答よ。
(答:担当理事)会場や回数については検討中である。会場における密にならないようにするための対策については、予約制とすることで来場者数を制限するなどの対策を行っていく。
(問)ワクチンは、現時点では承認されておらず、国会の参考人質疑の中で、北里大学大村智記念研究所の片山和彦教授は、ワクチン開発には10年かかるとしたうえで、「検証的臨床検査は重要であり、これまでに人体に接種されていないタイプのワクチンであり、長期間でみないと、どういった影響が出るかわからない」と述べられている。市民の中には、ワクチンに期待する半面、不安のある方もたくさんいる。ワクチンの有効性と安全性について市の所見を問う。
(答:担当理事)新型コロナウイルスワクチンの有効性と安全性については、現在国内で承認されたワクチンはなく、その評価等について、国において審議されているものと意識している。
(問)法律では接種勧奨と努力義務を課すとしている。適用除外の判断についてはどうか。
(答:担当理事)今回のワクチン接種は、予防接種法で「市町村長や都道府県知事が行う予防接種の勧奨」や、「対象者への予防接種を受ける努力義務」が原則適用される。なお、新型コロナウイルス感染症の蔓延状況や使用するワクチンの有効性や安全性なども踏まえ、適用を除外する場合には、国が政令等でその対象者等を別途指定することができるとされている。
(問)ワクチン接種は強制ではなく、「ワクチンを受けたくない」または「受けられない人」が接種しなかったことで不利益を被るようなことがあってはならない。誹謗中傷による人権侵害等、防止するための手立てについて答えよ。また、そういうことが起こらないよう、市としても啓発をするべきと考えるがどうか。
(答:担当理事)ワクチン接種に伴う誹謗中傷等の人権侵害については、ワクチンの接種に関する正しい認識を持っていただけるよう、丁寧に情報発信していくと共に、様々な理由により接種を希望されない方々が誤解や偏見に基づく誹謗中傷や不当な差別を受けることがないよう、ホームページやSNSをはじめ、様々な場面を捉えて啓発を行っていく。
(問)副反応にたいする対応として国は、直後は現地で15分から30分経過観察し、もしもの時は適切に対応するとしているが接種後、数時間もしくは、数日経ってから何らかの副反応が出た場合の対応について、また、その周知の方法についてどうするのか。
(答:担当理事)接種後の副反応に係る相談といった市町村では、対応が困難な医学的知見が必要となる専門的な相談等については、都道府県が相談窓口を設置することとされており、市ホームページや会場などで、その周知に努めていく。
(問)接種を行う医師及び看護師の体制、医師会等との連携体制について、また接種実施に伴い、コールセンターの運営、集団接種会場設置運営などが委託事業になっている。それぞれの事業の具体的な業務内容について、また委託先はどのような事業者を考えているのか。
(答:担当理事)医師については、関係団体へ出務の協力を依頼している。看護師については、市報、ホームページ、人材バンク等を活用し募集していく。コールセンターについては、ワクチン接種の一般的な問い合わせ、電話での予約受付、接種券の再発行受付など、市民からの各種問い合わせ対応業務を想定している。集団接種会場設置運営については、会場の設営撤去、受付業務等を想定している。委託先については、例えば、定額給付金のコールセンターやマイナンバーカードの交付窓口を請負うような事業者を想定している。
(問)接種事故を防ぐため、また接種が効率良く実施できるよう、実践的な運営マニュアルや研修及び実施のリハーサルが必要だと考えるがどうか。
(答:担当理事)国が示した手引きなどを参考にしながらマニュアルを作成し、医療従事者向けの研修やリハーサル等の実施について検討していく。
(問)国の集団接種のモデルで実際にリハーサルを行った川崎市では、予診の段階で副反応への質問等で時間がかかり、流れが止まってしまう点や看護師の配置の強化も課題として報告されていた。特に接種後の経過観察・待機場所で、国が示す看護師1人体制では、アナフィラキシーショック等が起こった時に対応できない。現在、市が考えている集団接種会場における看護師体制について答えよ。
(答:担当理事)自治体向け説明会の資料では、会場設営のイメージとして、1会場あたり2列体制で接種を行う場合に、接種後の状態観察の看護師も含めて5名配置となっているが、具体的な人数は検討中である。

すいたエール商品券の交付について
(問)すいたエール商品券事業はコロナ禍で消費がのびない中、地域の商店や事業者を応援し、地域経済の好循環を図ることを目的にしていた。本来なら、その目的達成のため、用意した商品券の販売促進に力を入れるべきであり、本日までの販売期限を延長するなど努力が必要ではなかったのか。商工会や商店関係者からはどのような要望が寄せられているのか。聞き取り等は行ったのか。
(答:担当理事)商品券の販売促進については、市報、ホームページ、SNS等による周知に加え、自治会へのチラシの配布、ゴミ収集車での音声案内等による広報を行った。商品券販売においては、市直営の販売所2箇所に加え、商店街等や市内37か所の郵便局での販売も実施している。なお、商品券販売期間の延長に係る検討は行ったが、新型コロナウイルス感染症が拡大する状況において、感染症対策や販売体制の確保が困難であったことから断念した。商店街関係者からは、商品券の再販売を実施することにより、業者支援につなげてほしいといった主旨の要望をいただいている。

41号(2021.2.1)

予算に対する賛成意見

商品券交付事業について
 経営に厳しさを増す商業者への支援と、医療従事者への慰労及び経済状況が厳しい子育て世帯に対する支援を目的しているが、商工費として都市魅力部の提案になっている。事業内容に反対するものではないが、商業者支援と生活支援、医療者への慰労は分けて、それぞれが事業を構築し、提案されるべきと考える。

ワクチン接種事業について
 まだまだ不明な点が多い中、準備を進めることの苦労は理解する。
 市民もまた、ワクチン接種については、わからない事も多く、副反応を心配して迷っている方や不安を感じている方が少なからずいる。接種は強制ではなく、あくまでも一人ひとりが自分で納得し判断できるよう、ワクチンに対する正確な情報を提供することを求める。情報発信はホームページだけでなく、あらゆる世代に届くような手段を求める。また、不安や疑問に応える相談体制の確立について、コールセンターは各種問い合わせ業務を担い、当然相談も寄せられることになる。業務は委託事業者が担うが、医療的知識のある専門職の配置により、適切に対応できる体制を整えるよう求める。

積極的検査の実施を
 新型コロナウイルス感染症拡大から1年余りが過ぎたが、国の感染防止対策は、国民の協力とワクチン頼みとなっている。一部の国でワクチン接種が始まったものの、WHΟ主任科学者は、今年中の世界全体での集団免疫の達成は「ありえない」と発言している。
 ノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑氏は、無症状感染者が最大の問題であり、日本の検査数が国際的にみて、いまだに少ないことを指摘し、「感染者の早期発見と隔離は医学の教科書に書いてある。厚労省が教科書に書いてあることをなぜしないのか理解に苦しむ」と無症状感染者を把握し、保護する積極的検査を求めている。
 そんな中、この数日間にも国の対策を待っていられないと自治体独自で、高齢者・障害者施設で働く従事者を対象にPCR検査を実施するところが増えており、大阪では寝屋川市が、そして札幌市と相次いで発表があった。
 ぜひ吹田市でも、積極的検査を実施するよう求め、本予算承認の意見とする。


40号(2021.1.19)

※11月定例会最終日(12月18日)に提案され全会一致で可決した、一般会計補正予算第13号について、日本共産党市会議員団の賛成意見を紹介します。


高齢者・障害者施設にPCR検査等の実施費用の補助を評価
更なる拡充を

 本議案に示されている、新型コロナウイルス感染症に係る高齢者施設等におけるPCR検査等実施事業は、高齢者及び障がい者施設での感染者及びクラスター発生を未然に防ぐため、高齢者施設等が実施する新規利用者に対しPCR検査等の経費に対し支援を行うものである。我が会派は、12月3日の代表質問で高齢者施設等が実施するPCR検査等の費用への補助を求めており大変評価できる。
 審議の中で、施設に新規入所者やショートステイ利用者が新型コロナウイルスを持ち込まないよう、一時的に施設を離れ再入所する場合や月複数回利用のショートステイについても柔軟に対応したいと答弁されたことは、高齢者施設等の運営にとって大きな安心となることは間違いない。 しかし、入所型施設が併設されていないショートステイのみの施設や通所型施設及び、介護従事者への検査補助が実施されないことはきわめて不十分であり、今後事業の拡充を強く要望する。

 新型コロナウイルス感染症が急拡大するもとで、本市が市民の命を守るための本気の取組みが求められている。
 しかし、本議案は今定例会当初の補正予算に含まれず、最終日に駆け込みの提案として示された。重要な案件にもかかわらず、他の予算との兼ね合いで予算委員会に付託されず十分な審議が行えなかったことは残念でならない。
 本事業は、大阪モデルが赤信号に点灯した翌日の12月4日から事業構築の検討を始めたとのこと。あまりにも遅すぎるのではないか。10月には市内大学で、11月には市内の高齢者施設でクラスターが発生し、感染拡大の兆候が表れていた。感染拡大を直視していれば、当然本定例会当初の予算に含めることができたはずである。市民の命と暮らしを守ると平素から口にする市長には猛省していただきたい。

 昨日、東京で過去最多の822人の新規感染者が確認されました。大阪でも351人と依然多くの感染者が確認されている。医療体制が逼迫し医療崩壊が心配される事態となっており深刻な状況である。政府の、勝負の3週間はコロナに勝てず大阪モデルの信号機では、感染拡大の兆候を見逃がしてしまい、必要な手立てが打てず市中感染が広がり、感染経路不明者が大半を占める状況になっている。
 そうしたもとでは、無症状の陽性者を発見し、一番ダメージを受ける医療機関や高齢者施設等で新型コロナウイルス感染を押さえ込むことが、今まさに必要不可欠となっている。

 東京都世田谷区では、担当部局に社会的検査の事務局を置き、委託先の検査会社が検査を進める体制をつくり、保健所への負担をかけずに、高齢者施設等への社会的検査を進めている。保坂区長は、「10月から実施している介護事業所職員などへのPCR検査では、3619人が検査を受け、53人の陽性者が確認されている。陽性者15人が全員無症状で見つかった施設もあり、クラスター化する直前だったかもしれない。社会的検査でクラスターを抑制することを期待したい」と語っている。

 大阪市でも高齢者施設への無償のPCR検査実施を検討している。北九州市など多くの自治体でもPCR検査の実施に踏み出している。
 本市でも新型コロナウイルスの感染状況が深刻である認識を強く持ち、本事業の拡充あるいは社会的検査へ踏み出し、市民の命を守る取り組みを迅速に講じることを強く要望する。

 最後に、コロナ禍のもと市民の命とくらしを守る最前線で奮闘される職員の皆様には、改めて敬意を表し、感謝申し上げる。新型コロナ感染拡大のもと年末年始迎えることになる。引き続き、市民の声に十分耳を傾け、心を寄せ、希望を持って年を越せるようご尽力いただくようお願いし意見とする。


40号(2021.1.19)

※12月18日、吹田市長に対し、年末年始に向けての新型コロナ感染症対策にかかる緊急要望を行いましたので、その内容を紹介します。


新型コロナウイルス感染症にかかる緊急要望
日本共産党吹田市議会議員団

 12月3日に大阪府では医療崩壊の危機を示す赤信号が点灯し「医療非常事態」が宣言されました。日に日に重症病床利用率も増え、80%を超えています。外出自粛や飲食店への時短要請が大阪市内全域に拡大されました。感染の拡大により、多忙を極めながら、市民の命を守る最前線で働く職員のみなさんに敬意を表します。
 第3波が襲来し、吹田市の感染者は、12月18日現在累計886人になる状況で、新たな局面を迎えています。また、第3波は高齢者の患者が多く、重症化の危険が高いことが特徴です。
 吹田市内の高齢者施設や障害者施設でもクラスターが発生しています。発熱したら診察や検査はしてもらえるのか、高齢者や障害者の家族は自分が感染したらどうなるのかなど、不安の声が寄せられています。
 吹田市においては、社会的検査の推進や感染者の保護、感染追跡等を行う保健所の体制強化及び感染拡大防止のための対策の強化、市民の暮らしと営業を守る役割が一層求められています。
 迎える年末年始に向け、下記の通り緊急の要望をいたします。

1.事業者支援の拡充、新たな支援策を実施すること
 「医療非常事態宣言」の下、営業時間の短縮要請が29日まで延長され、業種にかかわらず事業者の経営が厳しい状況になっている。全ての事業者にゆきわたるような支援を緊急に実施する。
2.学生支援を早急に実施すること
 環境部が実施するフードドライブ事業等も活用するなど、市内の大学と連携し困窮する学生への緊急的な食料支援を実施する。
3.年末年始の本庁と保健所の相談体制が確保できるように体制を整えること
 リーマンショックの時に実施されたように、本庁に相談窓口をつくり、必要な方には食料の現物給付なども含めて対応する。保健所については、全庁あげて応援体制を組み、市民の不安に応える対策強化を図る。
4.必要に応じて臨時議会を開催すること


吹田市HPより

39号(2020.12.15)

自動車文庫「ゆめぶんこ」廃止の規則改正について
個人質問 山根たけと

 1969年より図書館利用不便地域等を巡回していた自動車文庫を廃止するとして市民意見の募集が行われた。廃止理由として、健都ライブラリー開館により図書館利用不便地域がほぼ解消されるためとしている。
 しかし、個人貸出巡回、学童保育や家庭・地域文庫、福祉施設、学校へのごりまる便など一定数貸出しており、市民、特に子どもたちにより多く本との出会いを提供する大きな役割を果している。
(問)新たに子ども読書活動支援センター機能を図書館内に設置するとしているがどこに設置されるのか。
(答:地域教育部長)担当職員を配置し中央図書館を中心に行うサービスと考えている。
(問)増便の要望が多く、今後も新しい連絡車両で続けるとしている、学校へ図書資料を配本している「ごりまる便」については、子どもたちに愛されているキャラクターと共に継続するのか。また、学童保育や地域・家庭文庫への巡回や貸出はどうなるのか。
(答:地域教育部長)長年親しまれたキャラクターの趣旨を参考にし引続き喜んでいただける方法を検討している。また、学童保育や地域・家庭文庫へのサービスも、来年度も運行できるよう市民意見もふまえ検討していく。
(問)一部残る図書館利用不便地域には、連絡車両を使用した配本サービスを行うとしているが、どの地域を想定しているのか。その地域には、巡回や貸出を行うのか。
(答:地域教育部長)豊中市との隣接地などを想定しており市民意見をふまえ配本等のサービスを検討していく。
(意見)ごりまるのキャラクターについては、吹田出身の絵本作家、国松エリカさんが自動車文庫のためのイラストを描いてくれたと仄聞している。車両の廃止と同時になくしてしまうのは失礼にもなる。新しく導入する車両にも、親しまれ、なじみのある、黄色いごりまるの絵をラッピングするなど活用していくよう求める。
※また、第2次子ども読書活動推進計画策定に子どもたちの意見を取り入れる機会を作ること、市報や市HPに掲載する市民意見募集の文章をわかりやすく表記し、かつ自動車文庫の利用者や子どもたちなど幅広く意見を集め、配本地域の拡充などに反映させることを求めました。

■街中の環境美化推進意識の向上について(タバコ問題、減災の備え等)
(問)タバコのポイ捨てや受動喫煙の問題は、なかなか解決の糸口がないのが現状である。
 箕面市では、各小学校区の青少年団体、自治会やこども会などが協力し「市内一斉・地域清掃活動」を年一回程度行い、市民の環境美化意識高揚や、子どもたちの環境美化意識の育成と責任ある立場を自覚した地域への社会参加を推進している。また、梅雨前の6月に実施することにより、側溝の清掃による長雨や溢水(いっすい)対策などの減災意識の向上を図ることで個人参加も増えていると聞く。
 吹田市でも、こうした取組みで環境美化意識の向上と、スモークフリーの推進、減災意識の向上を図っていくべきではないか。
(答:環境部長)市民や子どもたち一人ひとりがまちの美化や減災等に対する意識を高めるため、他市事例を参考にして担当部局と進めていく。


39号(2020.12.15)

吹田市名誉市民条例の制定について
個人質問 竹村博之

(問)名誉市民の基準は「吹田にゆかりのある個人若しくは団体であって、学術研究その他の社会の発展に寄与する活動が世界的に高く評価されたことにより、広く市民から吹田の誇りとして深く尊敬されているもの」とある。近隣各市と比較すると「世界的に高く評価」というのが特徴。
 学術研究等で世界的な高い評価という基準を考えれば、規定の手続を経て出された提案について、議会は全体として形式的な議決にならざるを得ない。一方で議会の判断が分かれる可能性もある。あえて議会の同意が必要なのかどうか。候補者検討会議の人選も含めて、その時々の政治的思惑が働く余地のない保証が必要。あいまいな基準ではなくしっかりと明記するほうがよいのではないか。
 名誉市民というのであれば、ノーベル化学賞受賞者の吉野彰さんに限定して提案すればどうか。
(答:総務部長)候補者検討会議は市民委員4名で構成し、意見等をふまえ、広く市民から深く尊敬されているか等について慎重に検討。市議会の同意を得て、全市をあげて永続的に顕彰する。個人に限定した条例ではなく、一定の基準を設けて普遍的な制度として運用していくべきと考える。

■公園のパークPFI及び指定管理者制度の導入について
(問)市内の主な公園(今回は桃山公園と江坂公園)にパークPFI及び指定管理者制度を導入するため、必要な関係条例改正についての市民意見募集が、11月26日から12月25日までの期間で行われている。
 内容は、指定管理者が制限行為の許可・使用料の徴収・公園施設の管理等の業務を行なうことができると規定し、指定期間が5年以上20年以下と示されている。公園の管理運営を長期にわたって、営利を目的とする民間事業者に委ねることになる。市民の自由な公園利用が阻害される事態が懸念される。
 市民意見募集の魅力向上イメージ(案)でたとえば、桃山公園にコンビニや飲食店、駐車場とあるが必要なのかどうか疑問。また江坂公園の芝生広場は過去の経緯があり、いまさら出来もしないのに良さそうなイメージを市民に与えるなど、総じて、掲げられた課題解決のために民間委託が必要だと誘導している。指定管理者制度導入は再考し、市の責任で課題解決に努力すべき。
(答:土木部理事)民間等の活力の導入により、公園施設の更新、再整備、多様なニーズに応えるきめ細かな管理運営を目指している。アンケート等により市民ニーズもふまえながら、主要な都市公園ごとに目指すべき姿を設定し、事業者から提案を求める。2公園については、指定管理者公募に向けての行政の基本的なコンセプトやイメージを示したもの。市民意見をふまえ、今後整理していく。市が役割を担うべき内容については、市の責任によって課題解決を図る。


39号(2020.12.15)

性暴力の加害者にも被害者にも傍観者にもならないための教育を
個人質問 柿原まき

■コロナ禍における性暴力被害者の支援について
(問)内閣府は4〜9月の全国の「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」への相談件数が前年同期比15・5%増の2万3050件だったと発表した。新型コロナによる影響で、本市においても、家庭環境や経済事情などでもともと困難を抱えている方が、より一層孤立を深め被害を受けているのではないか。この間の吹田市の状況、被害者支援の状況をきく。
(答:市民部理事)市ホームページで「大阪SACHICO」など相談窓口の案内を掲示している。4月以降、市のDV相談においては、コロナを契機とした性暴力被害の相談はないが、カウンセリングの紹介や関係機関と連携し相談者の状況に応じた対応していく。

■セクシャリティ教育について
(問)ユネスコやユニセフ、WHO、国連合同エイズ計画などが共同でまとめた「国際セクシャリティ教育ガイダンス」では、5歳から18歳までを対象とした基本的なセクシャリティ教育の内容が示され、国際的なスタンダードとなっている。子ども・若者は性的虐待や、性的搾取、予期せぬ妊娠やHIVなどの性感染症のリスクにさらされやすいといった危機的状況に対応する必要があるからである。
 日本は性教育後進国と言われており、性教育を取り扱っている保健の教科書は、極めて部分的な記述となっている。親にきけない、学校では教えないとなれば、インターネットに向かうのは必然であるが、特にアダルトサイトは、性的同意もなければ、犯罪まがいのレイプ動画だったり、一方的で暴力的で刺激的な描写、避妊も妊娠も感染症も出産も中絶も全部省略され、学校で習う内容を圧倒してしまう。子どもたちは性情報のリテラシーをどこでどのように身につけるのか。
(答:教育監)学習指導要領にのっとり、児童生徒の発達段階や家庭環境に応じて集団・個別の両面から指導している。性に関する教育だけでなく、各教科・領域の学習により、様々な角度から包括的に命やセクシャリティについて学び、考える機会を設けている。自分自身の身体的成長を実感しつつ、自他を大切にするための正しい選択をし行動する力を身につけていくと考える。
(問)水着で隠れる部分、いわゆる「プライベートゾーン」と口や胸は、大事なところなので、だれにも触らせてはいけないし、触られそうになればいやだと言っていい、ということも早くから教えることが必要。子どもへの性被害を防ぎ、たとえ被害にあっても周囲の大人に伝えることができる。うっかり加害者になって他者を傷つけながら、そのまま大人になってしまうことも防止できる。本市の就学前のセクシャリティ教育はどのようにされているのか。その必要性についてどうお考えか。
(答:児童部長)公立幼稚園・保育所では改まっての性教育はしていないが、大きく人権教育の観点から自分の存在を肯定的に感じることで自分も友達も大事にしようという気持ちを育むことを大切にしている。日々の保育のなかで、男女の体の違いやその大切さなどを子どもたちに伝えている。
(問)性教育に関しては、保護者や地域の理解を得ることというのが文科省の方針である。大人に対しセクシャリティ教育への理解を深める必要性と取り組みをきく。
(答:教育監)地域や保護者の意識を高め、理解を深めることは不可欠。デートDVやSNSの危険性など、教職員、保護者がともに学ぶなど啓発をしている。

■GIGAスクールについて
(問)来年1月21日から運用開始する予定だが、教職員は使いこなせるのか。ICT支援員の配置状況は。長期の休校期間中の自宅学習だけでなく、学校の授業でも端末を使うことになる。これまでの授業とどうかわるのか。自宅でオンライン学習をする場合、みんながついていけるのか。ついていけない場合どうすればよいのか。
(答:教育監)今年度を、R3年度からの本格運用に向けた準備期間と位置づけ、端末やソフトウェアの操作方法、授業や日常生活での利活用などの応用的方法を学んでいる。ICT支援員は、1校あたり月3回程度配置しており今後も継続する。
 これまでの授業との違いは、ICTを必要に応じて活用することで、教師が教える授業から、子どもが学び取る授業への転換をはかる。情報活用能力を育むため、日常的な利活用も目指す。
 緊急時の自宅でのオンライン学習は、繰り返し視聴し自分のペースで学べる、学習動画の配信を基本とする。端末を持ち帰る練習を行い、質問もできる環境を整え、誰一人取り残さない教育の具現化を図る。


38号(2020.12.14)

新型コロナ感染拡大の第3波を直視した対策を行え
代表質問 ますだ洋平

(問)この間、毎定例会及び臨時会で新型コロナアクションプランが提案されてきた。本定例会では、残念ながら議案のどこにも見当たらない。コロナ禍のもと市民生活、事業活動、医療福祉現場、教育現場などは、引き続き大きな影響を受けているときになぜか。政府の第3次補正予算待ちとなっているのではないか。
(答:市長)これまで講じている施策の実行性ある迅速な実施に全力を挙げている。今後さらなる対策を提案する際にはご理解いただきたい。
(問)市内南北2か所の地域外来・検査センターが11月中に設置されると聞いている。現状と検査数について示せ。
(答:健康医療部長)1カ所目が16日に設置されたが、11月の検査数は延べ4件にとどまっている。感染拡大に備え、2カ所目を早期に設置し利用の促進を図る。
(問)大阪府では、病院やかかりつけ医で @発熱患者の相談対応 A発熱患者の診療 B新型コロナとインフルエンザの両方の検査を実施可能な医療機関、について「診療・検査医療機関」の指定が進められている。
 吹田市内では病院6カ所、診療所34カ所の計40か所が指定を受けており、11月24日から運用が開始されている。
 本市の場合、ビルのテナントで開業する診療所も多く、診療・検査医療機関の指定が先ほど述べた40か所にとどまっており、増やすための努力はされているのか。
(答:健康医療部長)診療・検査医療機関とともに、地域外来・検査センターでの検査体制を組み合わせて、発熱患者に対し速やかに検査できる体制を確保する。

■保健所の人員体制について
(問)新型コロナの陽性者を着実に把握・保護していくためには、感染追跡を専門に行うトレーサーの役割が不可欠。 現在、保健所感染症グループでのコロナ対応は11名体制であるとのことだが、これまでの応援体制と合わせて、保健所感染症グループ内に退職者の活用や臨時職員の保健師配置、事務作業などは保健師以外の職員で実施するなど、さらなる体制強化を行え。
(答:副市長)保健所の体制強化は、会計年度任用職員や派遣職員を緊急的に補充した。また、各部からの応援態勢を行っている。

■高齢者施設等への社会的検査の実施について
(問)第3波の感染が全世代に広がっており、とりわけ高齢者への感染は重症化を招き命が危険にさらされる。市内の高齢者施設と障がい者施設でもクラスターが発生した。 感染経路不明者が増加するもとで、高齢者・障がい者施設をコロナから守ることは、医療提供体制を守ることにつながる。医療機関、介護・福祉施設、保育園・学校、学童保育などへ、定期的な社会的検査を実施せよ。
(答:健康医療部長)介護・福祉施設等に対する定期的な社会的検査の実施については、クラスターの発生予防に必ずしもつながるものではなく、検査採取等の業務量や検査費用が膨大になるため実施する予定はない。

■事業者への支援について
(問)長期化するコロナ禍で、事業者への影響が深刻さを増している。国・府・市の支援を活用してもなお、持ちこたえられないという悲鳴が上がっている。この現状をどう受け止めているのか。事業者の皆さんが希望を持って年越しできるよう、新たな支援を実施せよ。
(答:都市魅力部長)事業が停滞する状況に不安を抱える事業者の方が多いことは存じている。これまで、小規模応援金の支給やプレミアム付商品券によって、事業継続の一助となる取組みや地域経済の活性化に取組んできた。引き続き、事業者支援ポータルサイト「すいたエール」の運営など、事業者の皆様に寄り添った支援に努めたい。
(要望)第3波は事業停滞の不安ではなく、「廃業の不安」ではないか。地域住民に親しまれ、地域コミュニティにとって欠かすことのできない存在となっている飲食店が窮地に立たされている。引き続き事業者の皆さんに寄り添った支援を強く要望する。

■コロナから市民生活を守る支援について
(問)多くの失業者を生み出した2008年のリーマン・ショック時、本市は年末に相談窓口を開設している。コロナ禍のもと失業や休業が増えており、生活に困窮する事態が起こっている。この年末年始に相談窓口設置や、緊急的な対応に応じる体制や具体的な対策は検討しているのか。
(答:福祉部長)年末年始に市民から緊急の相談があった場合には、市役所の警備室等を通じて連絡を受け、管理職を中心に対応を行っている。今年度についても同様に急迫される方から相談があった場合は、一時的な宿泊施設への入所等の対応を行う。

■少人数学級について
(問)政府が国民の声を受け、少人数学級に向け動き出している。本市も少人数学級実施に向け取組むべき。肢体不自由児のセンター校である高野台小学校の3年生では、支援学級児童8人を含めた45人学級となってる。40人を大きく超える学級編成となっており、ダブルカウントを行えば、22人・23人学級となる。改めてダブルカウントの実施を求める。
(答:教育監)1学級あたりの基準を超過することで生じる課題については認識している。支援学級在籍児童・生徒を通常学級の児童・生徒数に含めることは(ダブルカウント)、きめ細かな指導や支援を行うための少人数学級編成につながる方途であり、引き続き、国・府に対し要望する。
※その他、コロナ禍における ・住宅給付金の延長 ・市の緊急雇用対策 ・不登校児童、生徒への対応 ・学生への支援 について質問しました。


38号(2020.12.14)

北千里小跡地複合施設の指定管理は問題
個人質問 玉井みき子

(問)北千里小跡地に複合施設が建設されることが決まり、待ち望んでいた公共施設なので期待も大きい。
 しかし、公民館・図書館・児童センターを融合し、管理運営には指定管理者制度を導入するという考え方が、パブリックコメントによって初めて明らかにされた。「指定管理を前提」とする理由を答よ。
(答:地域教育部長)新設の施設の整備は持続可能性の観点から指定管理者制度を前提に管理運営の手法を検討している。児童センターについては「地域の地縁団体」が望ましいと考えているが、担い手の不足もあり補うもの。企画運営については地域の意見が反映できることを考えている。
(問)地域住民団体、たとえば連合自治会や、図書館の運営については図書館協議会、公民館の運営については公民館運営審議会さらには社会教育委員会議に、また、児童センターの運営については子ども子育て支援審議会など、関係する機関には計るべきであり、9月定例会の予算常任員会文教市民分科会の質疑では「運営方法については融合を一番生かす方法のやり方で、今後市民の意見なども伺いながら決めていきたい」と答えている。
 パブリックコメントの結果の公表時期、総意見数、各施設ごとの意見数、また、その取扱いはどうするのか。聞けていない関係者の意見はどのように聞くのか。
(答:地域教育部長・児童部長)パブリックコメントは3施設あわせて約320通(公民館100・図書館100・児童館100)、結果の公表は2021年1月。2021年1月に公民館長会議、2月に図書館協議会で報告し意見を聞く。これまでも説明してきたが改めて丁寧に説明し、パブリックコメントや関係者からの意見を踏まえ市民のみなさまに喜んでもらえる施設にしたい。
(意見)北千里複合施設だけの問題ではなく、今後の公共施設更新時期をふまえ、地域住民や関係者の意見をよく聞き、市民意見もいかした計画を丁寧に進めるよう求める。

■コロナ禍における保育園に関わる問題について
(問)コロナ禍において、真っ先に仕事がなくなるのは、パートや非常勤、派遣で働く人たち。特に「シンママ」と言われる、ひとり親家庭は深刻。現制度では、失職し求職期間3ヶ月間で「保育要件」がなくなるため、年度の途中で退園を余儀なくされ、さらに仕事が見つけにくくなり、生活がたちゆかなくなる悪循環に陥る。このコロナ禍において、途中退園の事例は何件あり、救済などの猶予は検討されているのか。
(答:児童部長)コロナ禍での失職による途中退園は現時点で2件。緊急事態宣言期間は求職活動ができない期間として認定機関を延長し解除後は実施してない。今後、緊急事態宣言のような強い制限がかかる時は救済策を講じる。


38号(2020.12.14)

医療的ケアを必要とする児童生徒の環境整備・改善を
個人質問 塩見みゆき

■教育委員会にコーディネーターとして看護師を配置せよ
(問)痰吸引や酸素投与、導尿、胃婁、人工呼吸器等の医療的ケアを必要とする重度障害の児童生徒が、地域の小中学校へ通学するケースが増えている。今年度は7名在籍している。
 児童生徒に対し、教育活動と医療的ケア、つまり教員と看護師が密接に連携し、双方がその専門性を発揮し、児童生徒の成長、発達を最大限促すためにどのような取り組みがなされているのか。
(答:教育監)主治医、学校、保護者、看護師、教育委員会が定期的にカンファレンスを開催し、医療的ケアに関する医師指示書の内容や学校生活における支援については、支援学級担任と看護師が連携している。
(問)看護師の業務は、吸引は数分毎であり、人工呼吸器等の管理、酸素飽和度のチェック、体温調節等、体調管理で目が離せないなど、一人体制、二人体制であっても、そのケアは多忙を極めている。
 また、文科省は、「学校看護師は教育という現場で、医療と教育の考えの違いから孤独になる。同じ看護師として相談できる人がいないことが多く、支援が必要である」と認識している。ケアの方法、マニュアルの作成など情報共有やヒヤリ・ハット事例の蓄積、対策等、課題を話し合うなど看護師間の連携や指導的な立場で、看護師の相談役、各機関、職種をつなぐコーディネーターとしての看護師の配置を有効としている。市の所見を伺う。
(答:教育監)指導的立場となる看護師をコーディネーターとして位置づけることや看護師間の連携については近隣市の状況を確認する。
(問)豊中市は教育委員会にコーディネーターとして看護師を2名正規職員で配置。看護師のカンファレンスは業務に位置づけ、週1回実施している。参考にせよ。
(答:教育監)同一校に交替で勤務する2名の看護師が、同一日に勤務できる時間を定期的に設定し、校内における相談や協議、情報共有の時間を確保する。

■設備面の安全対策について
(問)重度障害児童が、ベッドではなく、運動用マットを重ねた上に臥床している。てんかん時の転倒など危険である。柵つきのベッドが必要である。
(答:教育監)安全対策は児童の状況に合わせ、各校で工夫している。引き続き適切に整備する。
(問)多くの医療機器を使用している。停電・災害時の電源確保はどうなっているのか。
(答:教育監)予備のバッテリーを常備するなど、個別の状況に合わせ対応している。


37号(2020.12.8)

※11月26日の本会議で、賛成多数で承認された2019年度一般会計決算において、日本共産党市会議員団が述べた意見を紹介します。


2019年度一般会計決算に対する反対意見

■今後の改善を求めるもの、要望について
●老朽化した北消防署と中消防署を集約し北部消防庁舎として整備する計画及び南正雀出張所の建替え計画が進められた。東消防庁舎について、緊張感を持って勤務される隊員が質の高い休息をとれる環境の整備に努められたい。
●2019年度の救急件数は、2万210件で、2年連続で2万件を超えている。2015年度と比較すると2689件増加し1日あたり7・3件増えている。さらなる救急隊の増隊を求める。
 また65歳以上の救急出動が増加しており、2019年度は全体の57・3%、1万7579件となっている。独居世帯や老老介護世帯・認知症高齢者の増加に伴い、救急リスクを低減するための取り組み及び日常的に高齢者の生活環境の整備や地域の支援体制など、今後、福祉部において情報を共有し研究されたい。
●2019年度中、単位自治会7か所で自主防災組織が結成されたが、その活動や給付した防災用資機材がどのように活用されているか把握されていない。支援強化を求める。
●防災ブック・ハザードマップが昨年全世帯に配布された。地域防災計画には、ハザードマップを活用した訓練の実施が位置づけられており、昨年11月議会で「要配慮者施設を対象に水害時の避難確保計画の作成と避難訓練を速やかに実施する」と、答弁していたが実施されていない。住民参加型の防災マップ作成の検討も進められていない。
●女性活躍特定事業主行動計画では、男性の育児休業取得は実数にして対象65名中6名にとどまっている。女性管理職の目標30%に対し24・7%であり、内訳では課長代理級が31%、部長・次長級はまだまだ比率が低い。その理由として育児休暇等、職場を一定期間離れることによって、仕事の継続が図れない、自信が持てない等である。アンケート結果を分析し、次期の計画には、実効性のある取り組みを期待する。
●支援学級の在籍数が、2015年度から2019年度の5年間で、小中あわせて978人から1503人と1・5倍強となり、クラス数も213学級から279学級に大幅に増加している。ダブルカウントを実施しない影響により、小学校で625学級中59学級、中学校で247学級中8学級、あわせて872学級中67学級が定数以上の学級となっている。府下の中核市をはじめとする自治体では、こどもたちの学習環境を保障するため独自にダブルカウントを実施している。今後のコロナ禍による「新しい生活様式」も鑑み、市独自でダブルカウントを実施することを求める。
●2019年度の中学校給食の平均喫食率は13・4%であるが、導入時からほとんど同じ水準で推移している。分科会の質疑で教育長が答弁された、「全員食べることが望ましいゴール」とあわせて、成長期のこどもたちにふさわしい給食の在り方、食育推進計画にもとづいた給食となるように、自校調理方式を基本に計画されるよう求める。
●2019年度は9か所の留守家庭児童育成室が委託されており、8事業者が事業を実施している。事業者選定時の審査基準には「人件費は事業費の80%以上」とあるにもかかわらず、4事業者の決算報告ではその基準を下回っていた。直営と同様に事業が実施できるようにするための基準が守られておらず、かつ指導も行われていない。留守家庭児童育成室の運営において、人件費は「児童の安全を守る」ことに直結する。私たちは民間委託計画の再考を求めてきたが、実際には委託育成室を広げてきた市の責任において、今後、これら事業者が引き続き受託する場合も、審査基準に基づく審査を行うとともに、基準どおり使用されるようにするための方策を検討すること。
●建て替え対象となっている、狭あいな吹一、吹三公民館については土地の確保も含め、地域住民の声を聞く機会をもうけ、地域の公共施設として役割が果たせるように早急に進めること。
●LGBTの人権に配慮した取り組みとして、申請書の性別欄の見直しが一定進んでいるものの、アンケートのみであとは、所管任せとなっているものが83件残されている。いま、LGBTの人は13人から20人に1人と言われており、人権を担当する部が率先して推進することを求める。パートナーシップ制度の導入や市の職員が理解を深め、発信できるような取り組みを推進することを求める。
●宿泊型やデイサービスの産後ケア事業は、対象者は生後2か月までの乳児とその母となっているが、リピーターも多い。育児に疲れた時に休養と知識を得ることで、再び育児に向き合えるように利用日数の上限引き上げや、2か月以降も利用できる制度に拡充することが、児童虐待を減らすことにつながると考える。現状は産科医療機関等の新生児用のベッドでは3カ月以上の乳児受け入れが難しいとのことであり設備面においても支援をし、拡充をしていくよう求める。
●保育料の無償化が始まったが、認可外施設等を利用している保護者にたいし、申請状況をチェックし、督促を行うなど申請漏れが起きないようにされている。今後も全ての利用者が無償化の恩恵にあずかれるように努力されたい。
●吹田市はスモークフリーシティ(たばこの煙のないまち)を標榜している。喫煙者を減らす取り組みをさらに推進するとともに、望まない受動喫煙の発生源の一つとなりかねない喫煙禁止地区における喫煙所の在り方をみなおすこと。歩きたばこ禁止については、目に留まるような広報、啓発活動が必要である。
●子どもの貧困。吹田市の生保受給者世帯の高校中退率は3・38%で高いと市も認めている。中退しないような支援とともに包括的な貧困対策を求める。
●市内6ブロックに障害者相談支援センターを設置し、相談件数は、1万5180件、前年度と比較し3倍に増えている。センターは3人体制を基本としているが、訪問なども含めた対応が必要な現場であり、体制の拡充は急務である。作成率を引き上げたいとしていたサービス等利用計画は、33%から50%に増えたとのこと。
 一方、計画相談の事業所職員を増やすための市独自の補助金の申請は1件もなかった。補助制度の在り方について、事業所のニーズを聴いて検討すべき。
 また、地域保健福祉センターの民間委託が行われ職員は本庁の基幹相談支援センターに集約されたが、精神障害者支援を始め専門的なバックアップが求められておりその役割を十分果たすよう求める。
●緑化推進事業について、緑被率が低いJR以南地域などで事業効果があまり見えておらず、どのように緑を増やしていくかが課題である。現在行っている生垣助成事業やみどりの協定制度事業などの効果を検証し、土木部・都市計画部が連携し、より効果的な事業に改善し充実させていく必要がある。
●民間住宅の耐震化について、昨年10月から分譲マンションへの補助制度がスタートした。事業としては期待をするものであるが、引き続き市民への周知を図るとともに、来年度実施される中間見直しでのいっそうの充実を求める。
●健都レールサイド公園のみどりの広場が昨年半年間、今年は現在に至るまで常時閉鎖状態であったことが明らかになった。一定のルールの下であれば市民の自由な利用に供しなければならない施設として、管理運営上大きな問題であり許されない。そもそもの公園としての在り方と管理運営方法の見直しを検討すべきである。
●長らく課題となっている技術系若手職員の採用・技術の継承について、近年早めの採用などで努力をしていることは認めるが、まだまだ足りないことが明らかになった。来年度に向けては、コロナ禍のなか大阪府や大阪市なども一斉に職員採用の動きがあることから厳しい状況も予想されている。そうしたことからも職員給与を8号給引き下げたことの見直しを行い、給与に関する労働条件をせめて他市なみに改善し、若手職員を確保することを強く求める。

■評価できない、認められない点
●子ども・ひとり親家庭の入院時食事療養費助成廃止について。削減額は推定2280万円となっている。入院時の食事は治療の一環であり復活すべきである。子ども医療費助成の年齢引き上げやひとり親家庭の就労支援に財源を充てたというが、この削減がなければ実施できなかったわけではない。
●障害者の入院時食事療養費助成制度の廃止、市独自の中度障害者の医療費助成の廃止について。廃止した財源は、今後新たな施策が必要になれば充てていくという答弁で、具体性もなければ、検討してもいないことが判明した。
●重度加算の見直しにより前年度比較で約7200万円強の削減が行われた。精神障害者が新たに対象になったことにより補助金が増えた事業所もあるが、障害の重い人を多く受け入れている事業所ほどその影響は大きく、対象事業所の6割超が前年度と比較して減額となっている。福祉職場における人材確保に逆行していると言わざるを得ない。
●2019年4月には吹田保育園、藤白台保育園の2園が民営化されたが、民営化は、保育園の担い手が吹田市から民間事業者に交代するだけであり、待機児童解消に役に立たないばかりか、民営化をすすめる作業に市や事業者のエネルギーを注がなければならなかったことは、優先すべき政策の判断も誤っている。
●維新施政時代のアウトソーシング推進計画は職員削減が目的で進められた。それに対し後藤市長は、「官が担うべき、もしくは官しか担えない事業、官が関与すべき、もしくは関与することが望ましい事業を検証した上で、民に任せることが可能な事業を見極めていく」と述べられていたが、結局は維新施政の計画はそのまま見直されることなく、職員数の多い福祉・教育分野の大幅人員削減が行われた。2019年度からは「業務プロセスの改善に関する基本的考え方」に基づき、民間活力の導入としてアウトソーシングが取り組まれるとのことだが、時間外労働が多い問題を解決するためとして安易にアウトソーシングに頼るのではなく、必要な職員増を行わなければならない。

 日本でも世界でも、競争原理や効率化の名の下で、病院のベッド数や保健所を減らし、医療や福祉分野をはじめとする公的責任が後退させられてきたが、今般のコロナ禍においていかに危ういものか改めて思い知らされた。吹田市が地方自治体の役割である住民福祉の向上、市民のいのちとくらしを守る公的責任を果たすべく、これまでの新自由主義政策を改め、転換することを求め意見とする。


36号(2020.11.25)

市民病院に運営資金の貸付け、小規模保育事業所の設置、
南吹田地下水汚染対策措置の調停など
11月定例会

 11月定例会に提出される予定案件が示され26日の本会議で提案されました。会期は、11月26日から12月18日までです。主な会議日程、案件内容を紹介します。

《主な日程》
11月
 26日(木)本会議(提案説明)
12月
 3日(木)本会議(代表質問)
 4日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 7日(月)本会議(個人質問)
 8日(火)本会議(個人質問)、予算常任委員会(提案説明・資料要求)、
      4常任委員会(提案説明・資料要求)
 9日(水)財政総務常任委員会、予算常任委員会(財政総務分科会)
 10日(木)文教市民常任委員会、予算常任委員会(文教市民分科会)
 11日(金)健康福祉常任委員会、予算常任委員会(健康福祉分科会)
 14日(月)建設環境常任委員会、予算常任委員会(建設環境分科会)
 15日(火)予算常任委員会(討論・採決)
 18日(金)本会議(討論・採決)

《党議員の質問日と順番》
代表質問 3日 Dますだ洋平
個人質問 4日 H玉井みき子
     7日 C塩見みゆき D山根たけと G柿原まき
     8日 B竹村博之 F村口くみ子
※諸事情により質問日・順番は変更になる場合があります。

《主な議案内容》
■条 例
@吹田市名誉市民条例の制定について
 吹田市名誉市民の称号に関し必要な事項を定めるもの。
A吹田市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について
 教育職員(保育教諭)に教職調整額を支給するもの。
B吹田市保健所事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について
 食品衛生法施行令の一部改正に伴う許可手数料の変更等を行うもの。
C吹田市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について
 対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令の一部改正に伴い、急速充電設備の位置及び構造の基準を変更するもの。
■単行事件
@吹田市立小・中学校特別教室等空調設備整備事業契約の締結について
A佐竹千里山駅線道路改良工事請負契約の一部変更について
B調停条項案の受諾について
 申請人と、本市及び被申請人株式会社日立金属ネオマテリアルは、申請人が居住する(南吹田2丁目)建物の地下室内に湧き出る有機塩素化合物を含む地下水について、浄化措置を協力して継続する。
C公用車のリース契約の解除に係る損害賠償額の決定について
D吹田市津雲台市民ホールの指定管理者の指定について
E吹田市高野台市民ホールの指定管理者の指定について
F吹田市佐竹台市民ホールの指定管理者の指定について
G吹田市桃山台市民ホールの指定管理者の指定について
H吹田市青山台市民ホールの指定管理者の指定について
I吹田市藤白台市民ホールの指定管理者の指 定について
J吹田市古江台市民ホールの指定管理者の指定について
K吹田市竹見台市民ホールの指定管理者の指定について
L吹田市立内本町コミュニティセンターの指定管理者の指定について
M吹田市立亥の子谷コミュニティセンターの指定管理者の指定について
N吹田市立千一コミュニティセンターの指定管理者の指定について
O吹田市立千里山コミュニティセンターの指定管理者の指定について
P吹田歴史文化まちづくりセンターの指定管理者の指定について
Q吹田市立武道館の指定管理者の指定について
R吹田市立総合運動場の指定管理者の指定について
S吹田市花とみどりの情報センターの指定管理者の指定について
㉑豊中市・吹田市・池田市・箕面市・摂津市消防通信指令事務協議会の設置に関する協議について
㉒吹田市・摂津市消防通信指令事務協議会の廃止に関する協議について
■令和2年度吹田市一般会計補正予算(第12号)
@特別職秘書事業                                   1万4千円
 吹田市名誉市民候補者検討会議の委員に対する謝礼。
A人事管理事業                                    361万円
 令和3年度からの公立幼稚園等に勤務する保育教諭に対する教職調整額支給に伴う人事給与システム改修費用。
B特定教育・保育施設等整備支援事業                       4151万7千円
 私立小規模保育事業所の整備に係る助成金を交付。
 (豊津・江坂・南吹田地域、千里山・佐井寺地域に各一カ所)
C施設型・地域型保育給付事業                        3億1238万5千円
 当初見込みを上回る施設型・地域型保育給付費の追加。
D地方独立行政法人市立吹田市民病院関連事業                  10億2000万円
 吹田市民病院に対する運営資金の貸付。
E健康診査事業                                  154万8千円
 国立循環器病研究センターの知見を活用した心不全予防のための保健指導の実施。
F指令調査事業                                    1万2千円
 北摂5市による消防指令業務共同運用に向けたシステム調達支援業務の事業者選定に係る経費。
◎債務負担行為
@生活困窮者就労準備支援業務(令和2〜5年度)                 2036万4千円
A生活困窮世帯の子どもの学習支援教室運営業務(令和2〜5年度)         4921万2千円
B佐竹千里山駅線道路改良工事(令和2〜4年度)               4億4743万1千円
C消防指令システム調達支援業務(令和2〜4年度)                2868万8千円
D旧花壇第1住宅跡地急傾斜地安全対策工事(令和2〜3年度)           1億4637万円
■令和2年度吹田市国民健康保険特別会計補正予算(第3号)
@還付事業                                    688万4千円
 過年度国庫支出金等返還金。
■令和2年度吹田市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)
@後期高齢者医療システム事業                           737万9千円
 税制改正対応に係る後期高齢者医療システム改修費用。
■追加予定案件
@吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
 人事院勧告に基づく国家公務員の取扱いに準じた吹田市給与条例の改正。
◎人 選
@吹田市教育委員会教育長の選任について
A吹田市教育委員会委員の選任について




35号(2020.10.14)

※9月定例会、議案第130号一般会計補正予算について日本共産党市会議員団が述べた意見を紹介します。


地域外来・検査センター設置、新生児健やか子育て臨時給付金事業など
新型コロナ感染症対策関連予算を評価
コロナ禍のなか学童保育の民間委託は問題あり

 新型コロナ対策として新たに、市内南北2か所に地域外来・検査センターの設置運営及び検体回収センターの運営に関する予算並びに、新生児健やか子育て臨時給付金事業実施予算については、多くの市民からの強い要望を受け、我が党としても求めてきたものであり、評価し本予算案に賛成する。以下、主な事業について要望する。

地域外来・検査センターについて
 インフルエンザの流行、第三波も想定し、必要な人が検査を受けられないような事態とならないことが大切である。必要に応じて、検体回収センターの期間延長や、国の方針に基づき診療・検査医療機関を増やし、市内クリニック等で、検査が受けられるような手法を取ることを求める。
 また、クラスター発生や高齢者・障害者の入所施設での感染者が出た時等は、福祉部などの関係部局との連携も図り、事業者の事業継続の観点や市内感染状況を踏まえ、社会的検査の政策判断について想定しておくよう求める。

障害者就労支援事業の拡充について
 国の生産活動活性化事業の条件では、1ヶ月の生産活動収入が、前年同月比50%以上減少又は、3か月連続して30%以上の減少であり、それに相当する事業所は、市内9か所ありますが、就労継続支援A及びB型の事業所に限られているため、わずか3か所にしか支援が届かない。
 先ずは、国の事業を急いで実施したいという思いは理解するが、市内には生産活動を行う事業所が63か所あり、早急に市内事業所の実態を詳しく調査し、実態に見合った吹田市独自の事業構築を実施すべきと考える。

バス事業者・タクシー事業者に対する感染防止対策補助について
 感染防止対策を実施したバス・タクシーともに1台1万円の補助を申請した事業者に対して行うとのことであるが、特に個人タクシーや介護・福祉タクシーの事業者にも、もれなく補助が行き渡るよう申請を周知させることを求める。

用途地域等一斉見直し検討業務、景観まちづくり計画改定業務のスケジュール変更について
 新型コロナウイルスの影響で仕方がないとは言え、審議会の書面開催やオンライン開催、市民意見の募集や住民説明会の開催が簡素化される事が懸念される。
 こうした見直しの検討や計画の改定は、地域住民のまちづくりに係わる重要な案件でもあるため、感染症対策等を行いながらも、従来同様の審議会での議論を保証することや、市民への意見募集と説明会などを丁寧に行うよう求める。

北千里複合施設について
 北千里小学校は、地元住民や卒業生の様々な思いのあるなか2009年に廃校となりました。その後、待ち望まれていた複合施設は、維新の市長が計画変更を行ったことにより実現されず、地元は翻弄された。今回、ようやく児童館、図書館、公民館の複合施設建設が進むことは長年の住民の願いに沿うものである。
 北千里の公共施設と言えば、図書館のシックハウス問題が想起されます。能勢の木材が多用される設計のようだが、化学物質過敏症の方への配慮を求める。
 また、審議の中で、LGBTに配慮したトイレの設置やその理解を広げる講座等について、前向きに答弁し、社会教育施設としての取り組みが充実することに期待をしている。
 公の施設というのは、建てるだけではその役割は発揮できない。どのように運営されるかによってその値打ちが決まる。管理運営については、今後パブリックコメントが実施されるが、指定管理者導入を前提とした設計ではないとのことであり、各機能の専門性や継続性は当然だが、住民の声が反映されるシステムづくり等、期待を裏切らないような施設となるよう求める。

留守家庭児童育成室の民間委託について
 新型コロナウイルスの影響による3月・4月・5月の全校一斉休校時においても、直営、民間運営どちらの留守家庭児童育成室でも、職員の献身的な対応によって安定的な運営が行われたことは周知の事実である。市長の議会答弁で「民間委託によって保育の質の向上」との発言は、これまでの委託方針にもなく、また、コロナ禍のもと子どもたちの生活の場を守ろうと、懸命に奮闘してきた直営職員の努力を無にするような残念な発言であった。
 そもそも我が党は、留守家庭児童育成室の民間委託に対しては、子どもたちの生活の場、成長発達を保障する場である学童保育は、公が責任を持って行うべきと訴えてきた。
 この間、10カ所の育成室の民間委託が行われてきたが、最大の理由であった指導員不足の解消はなされておらず、問題が起こり委託から直営に戻した育成室の検証など、議会から付帯決議としてつけられた「民間委託後の保育水準の検証」も正確に実施されていない。また、スケジュールありきで保育の引継ぎが不十分との問題も見直されていない。
 昨年度、コロナ禍の休校中に行われた引き継ぎでは、一部の登室を自粛している児童に会うことなく、民間委託が開始された。
 そうしたなか、新型コロナウイルスの感染リスクや感染拡大への懸念や、保護者への説明や保育の引継ぎがおろそかになる不安が解消されていないからこそ、対象となった育成室の保護者や地域の自治会から「委託選定の延期を求める」陳情や請願が議会に届けられるのは当然である。
 今後、新型コロナウイルスの感染状況などを直視し、リスクを懸念する保護者や子どもたちの不安の声に耳を傾け、スケジュールありきではなく、民間委託計画そのものを見直すよう強く求めて意見とする。


「コロナ影響下における留守家庭児童育成室の安心安全な運営業務委託先選定が可能になるまでの延期を求める請願」の各会派各議員の賛否一覧(賛成○、反対×。民主・立憲の木村議員は、議長につき採決に加わっていません)


35号(2020.10.14)

※市会議案第14号に対する意見を紹介します。


地方公共団体のデジタル化の着実な推進を求める意見書についての反対意見

 意見書にある、本年7月17日に閣議決定された「官民の事務の効率化や社会全体のデジタル化の推進」とあるが、そのことにより地方行政のデジタル化が進められることになる。真っ先に対象となるのは、自治体の窓口業務である。窓口で申請や届け出などの手続きを担当する職員は、そのことを通じて住民の抱えている問題を発見し、住民を生活相談の窓口や各種支援策の利用へ誘導する役割を担っている。手続き業務を「職員が介在しなくても完結するサービス」にすれば、職員は住民の状況を把握できず、住民は行政サービスから遠ざけられ、権利が保障されなくなるおそれがある。
 記の1に「書面や対面、押印が義務付けられている手続きについて可能な限り簡易にオンラインで実現できる仕組みの構築」とあるが、オンライン申請は本人確認のためにマイナンバーカードの取得が必須とされるもので、カードを取得するかどうかは住民本人の自由意思に基づくものであり、窓口業務をオンラインにシフトすれば、住民はマイナンバーカードの取得を事実上強制されることになる。
 また、意見書本文に出てくる「政府の第32次地方制度調査会に提出された答申」には、デジタル化とともに、AIの活用についてもふれられており「機能の高度化、費用軽減の観点から、多数の団体による共同利用の必要性が高い」として、複数の自治体が共同利用することを求めており、自治体が築いてきた独自の行政サービスが失われることになる。
 市民からの問い合わせにAIが自動的に答えるサービスの実証実験を行った川崎市は、市民へのサービスや申請に対して誤った情報やご認識によって判断されるリスクのある情報や、デイープラーニングによって蓄積された経験値は、複雑なアルゴリズムであればあるほど、ブラックボックス化する懸念があることや、その修正方法など不明確な部分があるとして、本格的な実施を見合わせている。
 デジタルやAI技術の活用は、窓口手続きの無人化や個人情報保護を侵害するマイナンバーカードの取得を誘導・強制するシステム化でなく、地方自治法第1条の2第1項「住民の福祉の増進を図る」という自治体の役割を発揮するためにこそ活用されるものであると考えることから、本意見書案には反対する。


34号(2020.10.7)

中学校給食の「在り方検討会議」で保護者等関係者の納得できる結論を
個人質問 竹村博之

(問)中学校給食を改善するため庁内に「検討会議」を設置する。会議体の構成、手法、スケジュール等。
(答:学校教育部長)学識3名、中学校校長1名、教頭1名、栄養教諭2名、保護者2名。教育や食育の専門家が議論し、検討会議としての案をまとめ、結果をもとに給食の実施方針を決定する。10月から来年1月まで3回程度を予定。
(問)十分に議論を尽くして、成長期にある中学生にとってより良い中学校給食はどうあるべきか、関係者が納得できる結論を見いだしていただきたい。
(答:学校教育部長)成長期の栄養バランスを考え、生徒や保護者が満足できる中学校給食を目指していきたい。

■修学旅行等の学校行事の保護者負担について
(問)修学旅行など宿泊行事は集団行動を伴い、寝食を共にする。学校現場では感染予防対策にとりわけ神経を使うが、児童生徒にとって貴重な取り組みであり、工夫し実施していただきたい。留意点は。
(答:教育監)宿泊先、移動時など場面ごとに詳細な打ち合わせや現地下見を行なったうえで実施計画している。
(問)長引くコロナ禍のもとで保護者の経済的負担を軽減する必要がある。実施した際の保護者負担、中止になった場合のキャンセル料の負担はどうなるのか。
(答:教育監)国のGOTOトラベル事業の割引対象であり、全学校で活用する。キャンセル料については国や他市の状況を注視し、様ざまな対応を検討している。

■江坂花とみどりの情報センター廃止後の活用について
(問)ボランティア等関係者への丁寧な説明はできているのか。今後どのような支援をおこなっていくのか。
(答:土木部理事)来年度以降もボランティアが充実した活動を行えるよう、関係部署と連携し支援を行なっていきたい。
(問)隣接する江坂図書館の利用者から改善を求める声が根強くある。センターを廃止することによって、図書館利用の改善に取り組むと表明された。しっかりと計画し、必要な予算と人員も配置して実施すべき。現在考えられる整備内容について示せ。
(答:地域教育部長)廃止後の施設利用は、既存の児童書コーナーを移動し、新たにキッズスペースを設置する。
飲食可能な席を設け、居心地の良い図書館を目指す。必要な予算や配置人員等、関係部署と協議・検討していく。


34号(2020.10.7)

保護者の声を受け止め、西山田・東佐井寺学童保育の民間委託実施は再考せよ
個人質問 ますだ洋平

(問)両育成室の選定は、どこで、どのように決定されたのか。その過程において、新型コロナによる影響についてどのように検討したのか。
(答:地域教育部長)担当課内で協議を重ね、部長協議、副市長協議、市長決裁を経て決定した。当初は8月に開催する検討をしていた保護者説明会を9月に延期する等スケジュールを変更し、必要な感染症対策を講じることにより開催可能と判断した。
(問)仕事上、或いは体調の問題で、説明会に参加できない保護者がおられる。感染の不安から、説明会参加を躊躇される方も当然いるのではないか。2015年の付帯決議にある「保護者への十分な説明」をどのようにするのか。
(答:地域教育部長)出席できない保護者には、随時必要な情報提供を行い、1人でも多くの保護者の方のご理解を得ながら進めたい。
(問)緊急事態宣言中から多くの保護者は、新型コロナから子どもたちを守るため、登室自粛、卒室式や新入室歓迎会は中止等協力されてきた。保護者から不安や疑問の声が寄せられている。地元自治会などからも、民間委託の延期を求める要望書が届いている。これらを真摯に受け止めるべき。感染リスクを冒してまで民間委託を進めず再考せよ。
(答:地域教育部長)民間委託は、進めなければならない施策であると考える。感染症防止対策を徹底し、丁寧な説明に努める。

■香りによる健康問題の啓発を
(問)近年の香りブームによって、柔軟剤、芳香剤等、強い香りを伴う製品があふれている。その香りで、めまい、頭痛等健康被害を訴える人が全国的に増加している。香りの害「香害」と呼ばれるようになっている。市の認識は。
(答:健康医療部長)日常的に使用するもので、直接的に対策を講じることは困難であるが、香りのマナーについて理解を深めていただける情報を正しく提供する取組みが必要と認識している。
(問)市民から香りに関する相談が少なからずある。ホームページや香料自粛ポスターの更新等、啓発に取組むべきと考える。
(答:健康医療部長)新しい情報も取り入れながら、随時更新し、他市の取組みを参考に啓発に努める。


34号(2020.10.7)

制度や情報を届けきる姿勢での取り組みを求める
個人質問 柿原まき

■特別定額給付金の「未申請」者について
(問)8月25日に申請受付が終了したが、未申請は1040件(0.6%)であった。
 申請には本人確認書類を添付する必要があったが、どうしてよいかわからず、あきらめた人もいるのではないか。届けきるためどのような手立てをとったのか。
(答:市民部長)7月末に申請していない方に個別の勧奨通知を送付した。特に高齢者についてはケアマネージャーの電子連絡版に勧奨記事を依頼し、外国人については国際交流協会に11か国語のチラシデータを提供し、配布をお願いした。
(問)八尾市では、何らかの理由で申請できない人がいるのではないかと訪問勧奨を行った。最も多かったのは40〜50代で、中年男性がひきこもりになっていたり、家がごみであふれていたこともあったという。
 今後吹田市でも様々な事業を行う際、福祉的な観点をもち、必要な支援につなげる努力が必要だと考えるが市の見解はどうか。
(答:副市長)今後とも、様々な事業を行うにあたり、情報弱者の方、高齢者や障害者など、申請の内容や手続きがわからない方もいるので、きめ細やかな対応に努めてまいりたい。

■佐井寺西土地区画整理事業について
(問)土地区画整理法に基づき、施行規定を定めるための条例案が今議会に提案された。
 事業費の見込みはどうか。整備する公共施設は道路、公園、下水道のほかにあるのか。公益的施設は整備するのか。「公園は3%以上」と言われていたが、どのように想定しているか。
(答:担当理事)事業費の概算は総額約172億円、うち80億円の国庫補助を見込み、本市負担は約92億円としている。公共施設は、他に調整池、緑地がある。公益的施設の整備予定はない。公園は既存遊園含め6カ所、約6900uを予定し、地区の3.4%を確保している。

■災害時や感染症拡大時にどのように情報を届けきるか
(問)住民の命を守るための情報伝達について、その手段、どれだけの住民をカバーできているか。
(答:危機管理監)ホームページ、SNS、緊急速報メール、防災行政無線、自動応答サービス、公共施設への刑事などにより市民が最適な手段で情報を得られるよう発信体制を構築している。特に緊急速報メールは市全域をカバーし携帯電話をお持ちの方にプッシュ型で配信され避難行動につながる。
(問)分散避難が呼びかけられている今、自宅避難している被災者は、支援情報をどのように受け取るのか。インターネットを使えない人にどのような想定をしているのか。
(答:危機管理監)発災後の避難所は、在宅避難者にとり、生活物資や情報収集など、市民生活を支える拠点でもある。大阪北部地震の経験などからホームページやSNSで情報が届かない方へ向けて、紙媒体による情報伝達の有効性を認識しており、公共施設や自治会を通じた掲示などの伝達に取り組んでいる。


吹田市HPより


33号(2020.9.30)

地域外来・検査センターの設置を評価、保健所の体制強化・検査拡充を
代表質問 村口くみ子

■地域外来・検査センターの設置について
(問)感染拡大を抑え込むための検査数の増大は必要不可欠である。保健所の負担増にならずに、検査数を増やすため、医師の判断で直接PCR検査ができる地域外来・検査センターの設置をわが会派も求めてきた。今回実施の予算が出されたことは大いに評価できる。
 検査数について、一日当たり平均37件増を想定した予算になっているが、検査対象者は従来通りとなっている。検査の対象を広げ、数を増やすべきではないか。
(答:副市長)PCR検査体制の充実は必要だと考えるが、検査結果には精度の問題がある。医師が必要と判断する方に速やかに検査が実施される事が適切と考え、対象を広げることは考えていない。
(問)市内の訪問介護事業所でのクラスター発生が報じられたが、市内でまたいつどこでクラスターが発生するか分からない。クラスターは発生してから対応するのでは遅い。無症状の陽性者を見つけ出し、しっかりと保護・隔離することで、クラスターの発生とそれに伴う重大な被害を食い止める必要がある。医療機関、介護施設、福祉施設、保育園、幼稚園、学校など、集団感染のリスクが高い施設に勤務する職員や利用出入り業者への定期的なPCR検査を実施すべきと考えるが市長の見解はどうか。
(答:市長)この未経験の感染症拡大防止策については、様々な提案がある。我が国は今、その基本的な方向性を国家レベルで専門家も交え、意見を踏まえて決定している。我々もその方向性に沿って、PCR検査も含め、しっかり感染症拡大防止に努めたい。

■保健所について
(問)この間多くの保健所職員が、休日返上で、過労死ラインを超える長時間残業も続くなど、過酷な状況だった。新型コロナウイルス感染症の対策は、今後数年規模で考えなければならないとも言われおり、近年新たな感染症が発生する頻度も上がっている。そもそも新型感染症対策を想定していなかった保健所の人員は増員すべきではないか。
(答:副市長)新型コロナウイルス感染症対策は今しばらくの対応が必要である。ご指摘のように体制強化は急務と考えている。感染症対策という緊急かつ膨大な業務に対応するため、必要な体制の確保に努める。

■市内事業者の実態把握と支援策について
(問)国、府の制度の狭間で何の支援もなく廃業の危機にさらされている事業者への支援はまさに市の役割であり、実態をつかむ努力が求められる。実態をどのように把握しているか。また、コロナアクションプランでの実施事業の評価について問う。今後考えている制度の説明を求める。
(答:都市魅力部長)大阪府実施の実態調査の市内事業者についての分析や、相談窓口に来た事業者の経営状況の把握、商工業振興対策協議会や関係団体からの聞き取りで実態把握をしている。多くの事業者が依然として厳しい経営環境にある一方、新規顧客開拓や新規事業に取り組む事業者もある。コロナアクションプランによる支援策は、廃業の危機にある事業所の資金繰り、事業継続の一助になっていると考える。今後は吹田市プレミアム付き商品券事業の実施の他、国・府の補助金制度や市独自の商工振興施策、税の特例制度の周知の工夫など、事業者支援に取り組む。

■少人数学級について
(問)新型コロナウイルス感染症の中、子どもたちは今までになく不安や負担を抱え、学びの格差も生まれている。 子どもたちのケアと学び、感染防止の点で少人数学級の実現が急がれる。
 全国知事会、市長会、町村会の3会長や、全国小・中・高・特別支援学校の4校長会は、政府や文科相に少人数学級を要望した。経済財政諮問会議の「骨太方針2020」が、少人数による指導の検討を盛り込み、9月の教育再生実行会議で少人数学級の検討促進で合意した。早ければ年度内にも学級規模などの具体的な制度設計をまとめる方向で一致し、コロナ禍で少人数学級実現へと大きく変化してきている。それだけ現場からの要望が切実な事の現れである。
 「40人以上学級の学校生活に関する要望書」が保護者の方から出されたように、40人以上の学級では、子ども達はぎゅうぎゅう詰めの状態である。1メートル以上のソーシャルディスタンスを保つことを求められている時に、一歩教室に入ればそれが不可能という矛盾した状況は、今すぐ改善すべきである。本来は20人程度の少人数学級を実現すべきだが、せめてダブルカウントをすれば、クラスの在籍数を今より減らし、分けることができると考えるが見解はどうか。
(答:学校教育部)少人数が産む様々な教育効果は認識している。感染拡大防止については、学校での「新しい生活様式」を徹底し、可能な限り児童・生徒同士の距離を離すよう努める。引き続き、国・府に対しダブルカウントをすることを要望していく。

※その他、「コロナ禍の財政について」「中核市となった吹田市の新型コロナウイルス感染症対策について」「感染情報の情報公開について」「医療機関等について」「介護者がコロナ入院で不在となった高齢者・障害者の受け入れについて」「コロナ禍の生活支援策、生活保護、国民健康保険料等の減免申請について」質疑しました。


33号(2020.9.30)

水道料金の減免、障害者の働く場への支援を
個人質問 塩見みゆき

■水道料金の減免について
(問)今年4月〜8月の間で水道料金支払い期限を延長している世帯数、府下での減免実施状況とそれにかかる費用は水道部として実施しているのか、市の会計から繰り入れを行っているのか。
(答:水道部長)水道料金支払い期限の件数は110件、うち67件は既に支払い済みであり、8月末現在43件である。府内43事業体のうち39の事業体で料金の減額を実施している。11事業体は水道事業会計から、22事業体が一般会計から全額繰り入れ、6事業体は水道事業会計と一般会計の双方で負担している。
(問)市民生活はこれからが深刻になると思われる。水道料金の軽減策は水道部ではなく、市として実施すべきと考える。副市長の答弁を求める。
(答:副市長)水道料金の軽減を行う考えはない。基礎自治体だからこそ可能な焦点を絞った支援に取り組む。
(要望)市民生活の実態よく把握し、必要な時に市が主体で適切な支援を行うよう求める。

■コロナ禍における障害者施策について
(問)障害のある人が働く作業所等では、新型コロナ感染拡大により、イベントの中止など販売活動ができず、収入減により工賃への影響が出ている。
 国の就労継続支援A型及びB型事業所を対象とする支援事業では、1か月の収入が前年同月比の50%以上減、または3か月の収入が前年同月比30%以上減という条件に合う事業所は3か所しかない。京都府・市は、就労継続支援B型の事業所にたいし前年同月比の減収分を補助している。市独自の事業を提案しなかったのはどうしてか。
(答:福祉部長)早期に支援策を実現するため、国事業を活用した。どのような支援ができるか引き続き検討する。
(問)働くことは障害のあるみなさんの社会参加、やりがいにつながっている。減収分の補填等、すぐ届く支援と今後も安定的に仕事ができるよう支援が必要である。市は新たな仕事づくりと販路拡大への支援を積極的に行うべきではないか。
(答:福祉部長)障害者の働く場の拡充を図るため、優先調達を推進するとともに、授産製品の販路拡大に取り組んでいく。

■北大阪健康医療都市(建都)の施設案内標識を
(問)秋に建都ライブラリーがオープンし、ほぼ健都のまちづくりが整うことになるが幹線道路等に案内標識がない。健都近くには既存の公共施設も多くあり、新しく出来た市民病院、建都ライブラリーを含め、関係部局で協力して整備せよ。
(答:副市長)公共施設の案内標識につきましては、より多くの市民に健都にある施設をご利用いただきたいので、分かりやすい標識の整備に努める。


33号(2020.9.30)

コロナ禍の下、市民病院の価値と役割
個人質問 山根たけと

(問)8月に発表された、日本病院協会などが行った「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査」において、「5月は4月を上回る患者数や医業収入の対前年比の下げ幅となり、病院の経営状況の悪化は深刻であり、経営悪化の長期化が予想される。適切な対応がなされない場合、地域医療を支える病院が?経営破綻し、地域医療が崩壊する危険性すらある。地域医療を支えるために、緊急的な経営支援が必要と考える」との深刻な報告が示された。 我が党の代表質問で明らかになった、市民病院の運営状況(5月の前年同月比、病床利用率約22%減、外来患者数約24%減、約1億2千万円の減収)は、全国の病院と同様に、厳しく先行きが不透明な状況となっていることを裏付けるものであった。
 経営破綻など万が一にもあってはならず、市民の命と健康を守る砦の市民病院の価値と役割をいかにして高めていくのか、それにはどのような支援が必要なのか、真摯に議論し支援していくことが必要ではないか。
(答:健康医療部長)市民病院の役割は、救急医療などの政策医療を中心に地域に必要な医療を継続して提供すること。今後もその役割を十分に果たせるよう必要な支援を行っていく。
(問)その上で、どのような支援が考えられるか、具体には、新型コロナの影響により入札不調に終わった、片山の旧市民病院跡地を市が購入し、市民病院への財政的支援と跡地の市民施策への活用を検討することを提案したい。
 独法化で片山跡地が市民病院の所有になったとはいえ、元々は市民共有の財産であり、コロナ禍の中だからこそ、厳しさを増す市民病院への大きな財政支援と同時に、市民の福祉や教育の向上に必要な施設整備に活用する、新しい検討を行っていく時期に来ているのではないか。
(答:副市長)現時点では、資金貸し付けなどを検討しているが、具体的用途が決まっていない中で、財政支援を目的とした旧病院跡地の購入は考えていない。
(要望)「市民病院40周年記念誌」でも語られているが、先人の方々が血のにじむような労苦を重ね築き上げてきた、市民病院も旧市民病院片山跡地も、コロナ禍の今だからこそ「市民のいのちとくらしを守る」立場で、支援し、守り発展させるよう切望する。

■今こそ高齢者団体への支援を
(問)コロナ禍の下において高齢者団体、特に高齢クラブの活動が困難な状況に陥っている。高齢者の引きこもりを防止するため、団体への補助金の増額、コロナ感染症防止対策の財政的・物的支援、密を防止するための福祉バス貸付事業の拡充など、新たな支援施策が必要ではないか。
(答:福祉部長)感染防止対策等の情報提供、各地区いこいの間再開に向けたアルコール消毒液等の配布を実施している。引続き高齢者の活動支援を図っていきたい。


32号(2020.9.9)

新型コロナウイルス感染症に伴う地域外来・PCR検査センター2カ所の設置、
新生児への臨時給付金、学童保育の民間委託など
9月定例会

 9月定例会に提出される予定の案件が示され9日の本会議で提案されました。会期は、9月9日から10月5日まで開催されます。主な会議日程、案件内容を紹介します。

《主な日程》
9月
 9日(水)本会議(提案説明)
 16日(水)本会議(代表質問)
 17日(木)本会議(代表質問・個人質問)
 18日(金)本会議(個人質問)
 23日(水)本会議(個人質問)、予算常任委員会(提案説明・資料要求)、4常任委員会(提案説明・資料要求)
 24日(木)財政総務常任委員会、予算常任委員会(財政総務分科会)
 25日(金)文教市民常任委員会、予算常任委員会(文教市民分科会)
 28日(月)健康福祉常任委員会、予算常任委員会(健康福祉分科会)
 29日(火)建設環境常任委員会、予算常任委員会(建設環境分科会)
 30日(水)予算常任委員会(討論・採決)
10月
 5日(月)決算常任委員会(提案説明・資料要求)
      本会議(討論・採決)

《党議員の質問日と順番》
代表質問 16日 D村口くみ子
個人質問 17日 D柿原まき F塩見みゆき H玉井みき子
     18日 A山根たけと
     23日 Fますだ洋平 I竹村博之
※諸事情により質問者・順番は変更になる場合があります。
●新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、本会議の傍聴はできる限り控えていただき、インターネット中継での御視聴をお願いします。また、委員会の傍聴は、発熱などで体調がすぐれない方は御遠慮願います。
 なお、傍聴する際には、必ずマスクを着用していただきますので、あらかじめ御了承ください。

《主な議案内容》
■条例
@北部大阪都市計画事業佐井寺西土地区画整理事業施行規程を定める条例の制定について
 換地計画において換地を定めるときの基準となる地積の決定方法、清算金の算定方法その他土地区画整理事業の施行に必要な事項を定めるなど。
A吹田市市税条例の一部を改正する条例の制定について
 新型コロナウイルス感染症の影響により中止となった行事の入場料金等の払戻しを受ける権利を放棄した場合に、寄附金税額控除の規定を適用。ひとり親である納税義務者の所得控除を拡充など。
B吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定について
 個人番号の通知カードが廃止されたことに伴い、その再交付手数料に係る規定を削除。
C吹田市立勤労者会館条例の一部を改正する条例の制定について
 勤労者会館の大規模改修に伴い、改修する施設の使用料の変更等を行うもの。
D吹田市重度障がい者の医療費の助成に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
 大阪府の福祉医療費助成制度の変更に伴い、助成対象となる医療費の追加等を行うもの。
・吹田市重度障がい者の医療費の助成に関する条例の一部改正
 ア 精神病床の入院に係る医療費を助成の対象とする。
 イ 施設入所者等に係る住所地特例制度の対象者を、国民健康保険法の住所地特例制度の対象者と同じものとする。
・吹田市ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例及び吹田市子どもの医療費の助成に関する条例の一部改正
ア 精神病床の入院に係る医療費を助成の対象とする。
E千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について
 条例の適用区域に津雲台5丁目第2地区整備計画及び古江台6丁目地区整備計画の区域を追加。各地区整備計画において定められた内容に従い、当該区域内における建築物に係る用途、容積率等の制限について定める。

■単行事件
@吹田市立勤労者会館改修工事( 建築工事) 請負契約の締結について
A吹田市立勤労者会館改修工事( 電気設備工事) 請負契約の締結について
B吹田市立勤労者会館改修工事( 機械設備工事) 請負契約の締結について
C吹田市破砕選別工場等基幹的改良工事請負契約の締結について
D吹田市立千里丘中学校校舎増築工事( 建築工事) 請負契約の締結について
E教育用タブレットパソコン(GIGAスクール構想対応用) 購入契約の締結について
F吹田市営日の出住宅解体撤去工事請負契約の一部変更について
G吹田市立中央図書館耐震補強及び大規模改修工事( 建築工事) 請負契約の一部変更について
H公用車の事故に係る損害賠償額の決定について

■令和2年度吹田市一般会計補正予算(第10号)
@障害福祉システム事業                                585万円
 令和3年度障害福祉サービス等報酬改定に係るシステム改修。
A障害福祉サービス等人材確保・養成事業                     1061万6千円
 障害福祉サービス事業所等に対する業務負担軽減のための介護ロボット等導入経費及び生産性向上のためのICT機器導入経費の補助。
B障害者就労支援事業                                 150万円
 就労継続支援事業所に対する生産活動の継続及び再起に必要な経費の補助。
C子ども・子育て支援推進事業                        1億1378万2千円
 特別定額給付金の基準日より後に生まれた新生児の養育者に臨時給付金を支給(4/28〜12/31までに生まれた新生児1人につき5万円)。
D家庭児童相談事業                                134万2千円
 児童虐待に係る情報を他自治体や児童相談所と共有するためのシステム改修及び端末購入等に係る費用。
E留守家庭児童育成室管理事業                           744万6千円
 留守家庭児童育成室運営業務の委託に向けた施設修繕及び消耗品等の購入に係る費用。
F留守家庭児童育成室運営事業                           226万5千円
 留守家庭児童育成室運営業務の委託に向けた事業者選定及び引継保育に係る費用(西山田小、東佐井寺小)。
G北千里小学校跡地複合施設整備事業
 北千里小学校跡地複合施設建設費用
・児童会館                                   9415万2千円
・公民館                                  1億3694万8千円
・図書館                                  1億9686万3千円
H地域医療推進事業                               5427万4千円
 ア.受診調整から診療・PCR検査までを行う地域外来・検査センターの運営を委託。
 イ.PCR検査を促進するため、地域外来・検査センターを設置している病院に対し、病院内で処理した検査件数に応じた補助金を交付。
 ウ.4市2町による豊能広域こども急病センターに対する運営費負担金の追加。
I感染症予防事業                               3億1732万4千円
 ア.新型コロナウイルス感染症に係る行政検査や患者入院医療費負担に伴う委託料等の追加。
 イ.地域外来・検査センターの運営が安定するまでの間、限定的に設置される検体回収センターに対する運営経費の補助。
J公共交通施設等対策事業                               2919万円
 ア.バス事業者・タクシー事業者に対する感染症対策経費の補助。
 イ.バス事業者に対し、緊急事態宣言中に平日ダイヤでの運行を継続するために要した経費相当額を補助。
K予備費管理事業                                   4000万円
 不測の事態に備え、予備費を追加。

■令和2年度吹田市水道事業会計補正予算(第2号)
@工事費                                     4814万4千円
 蓮間高区・低区配水幹線布設等工事に係る費用。

■追加予定案件
◎人選
@吹田市監査委員の選任について

※案件外
◎市会議案
@吹田市人権擁護委員の推薦に関する意見について


31号(2020.9.2)

※8月28日に臨時議会が行われ、新型コロナ感染症対策予算が提案され審議が行われました。
 日本共産党は、玉井みき子議員が代表して質問を行い、全会一致で承認されました。その中身を紹介します。


プレミアム付商品券、オンライン学習の通信環境整備、消毒作業サポートスタッフの配置

事業活動への支援
@プレミアム付商品券を販売【市独自】                    15億1千万円
 市内登録店舗で使える1万円分の商品券を7千円で販売。
 500円券×20枚(うち6枚は中・小規模店舗用)。1世帯1冊まで。

学習活動への支援
A市立小・中学校のオンライン学習実施に必要な双方向通信環境を整備     4500万円
 通信環境が未整備の家庭に貸し出すモバイルルータの購入など。
B市立小・中学校に消毒作業等を行うサポートスタッフを配置         1500万円
 感染症拡大防止のため、校内の消毒作業等を行うサポートスタッフを1校当たり1人配置。
 総額(概算)15億7千万円【内5億6千万円が市負担分】


31号(2020.9.2)

※玉井みき子議員が代表して行った質問の詳細です。


プレミアム付商品券は市域の中小商店を支援し、地域経済の活性化を促進する事業に

(問)客足が少なくなっている商店街への支援や、商業団体からの要望を受けての実施であると思うが、事業の実施にあたり、市内の中小商店や大店舗の集客や売り上げ状況など、聞き取り調査をし、分析をされたのか。
(答:都市魅力部長)プレミアム付商品券事業の実施における調査、分析については、市内企業に対しての直接的な調査や分析を行っていないが、市内中小規模店舗については、融資相談や本市給付金支給状況から大きな影響を受けていると認識しており、大型スーパー等とは状況が異なるものと考えている。
(問)そのうえで、中小商店限定使用の割合が30%というのは、どのような根拠があるのか。
(答:都市魅力部長)中小規模店舗専用の商品券の割合は、自己負担相当分7千円分については、市内中小規模店舗を含め登録店舗全てで使用できることとし、プレミアム相当分3千円分を市内中小規模店舗限定で使用できることとした。
 多くの市民に商品券を購入していただき、3割のプレミアム相当分を市内中小規模店舗で確実に使用されることが、市内中小事業者支援につながるものと考え配分した。
(問)以前に取り組まれた時の利用率は、大型店での利用が約90%だと側聞しているが、この制限の率だと同じ結果をうむのではないか。
 豊中市では中小店舗券というのを作っている。中小店舗券はプ50%。全店舗だと20%。また、東大阪市の「ウルトラプレミアム商品券」の事業目的は、新型コロナウイルス感染症に関連して大きな打撃を受けた市域経済の活性化及び家計に対する支援策として、商品券事業を実施することによって市民の消費を喚起し、市内の景気回復を図る、として500円券が15枚で1冊、小型店専用券が7枚で全店共通券が8枚になっている。
 この予算提案の話を商店の方や利用するであろう市民の方に伝えると「近所の身近なお店の応援というなら、せめて、大手スーパーや大店舗以外で、50%とするべき」との意見である。予算の枠組みが変わるわけではないのなら、中小の商店で使える割合を50%とするべきではないか。
(答:都市魅力部長)昨年度実施したプレミアム付商品券については、商品券の店舗規模による使用区分がなかったことから、利用率の結果を比較することは困難だと考えている。
 また、大規模と中小規模店舗で使う割合を5割とすべきということであるが、市民にとって魅力的な商品券を販売することが、より効果的な商業者支援となるものと考えていることから、多くの市民に商品券を購入していただき、3割のプレミアム相当分を市内中小規模店舗で確実に使用されることが、市内中小事業者支援につながるものと考えている。
(問)郵便局での販売とのことだが、すべての郵便局が使える状況なのか。たとえば日の出郵便局は、現在、建て替え工事中で、販売時には存在していない。
 土日は、市役所や千里ニュータウンプラザでの実施が予定をされているが、より多くの市民のみなさんが購入出来るように、場所によっては毎日ではなくとも、公民館や公共施設での販売なども検討するべきではないか。
(答:都市魅力部長)市内郵便局で販売不可能な場所があった場合には、販売場所の代替案を検討していく。
 最後に、今回、議会の中でいただきました様々なご意見をふまえ慎重に対応していく。
(問)「様々な意見をふまえ対応する」とのことだが、小売店への割合については私だけでなく、他の議員も質疑で求めており、質疑をしていなくとも関わりのある議員、特に商店街が地元地域にある議員は、小売店への専用券の割合について、50%にすべきと関係者の意見を聞き、一致して求めている。
 「対応する」とは、どのように対応するのか、市長の明確な答弁を求める。
(答:市長)商品券事業の件は、3対7、3が中小企業限定で7がフリーという、一つの案としてこれをお示した。その上で、先の議員のご指摘ご提案、そしてただいま質問議員からのまったく同様のご意見、そして商業団体からの同内容の明確なご要望、これらを尊重して半分を中小企業支援に向けたい。
 そのことが目的達成の阻害要因とならないように、参加事業者の拡大に取り組むとともに、商品券の魅力を更に強く市民の皆さんにPRすることで、予定をしている商品券、今、全てとは言い切れないが、一枚でも多くご利用いただき、中小企業を支援をし生活者の支援に結びつく、そういう取り組みにしていきたいと考えている。

市立小・中学校のオンライン学習実施に必要な双方向通信環境整備について
(問)事業の内容によると、1746台購入するとのことだが、アンケートに基づくものなのか。
 また、今後の感染の流行の状況が見えない中で、必要となった場合などについて計画を立てているのか。
(答:教育監)購入するモバイルルータの台数は、各校において7月に実施した調査結果に基づき、故障・修理の緊急対応に必要な台数を含め積算した。また、臨時休業等の緊急時には、各校が把握している通信環境が未整備の家庭に対して、モバイルルーターを貸し出し、学級単位で受信できる環境を確保した上で、双方向通信によるオンラインホームルーム等が行えるよう計画を進めている。
(問)通信の契約は、それぞれの家庭で異なるのか、市がいっせいに契約をするのか。
(答:教育監)通信の契約については、市が一括で行う。

市立小・中学校に消毒作業などを行うサポートスタッフ配置について
(問)1校あたり1名とのことだが、学校規模により、同じ2時間の配置でも差異があると思うが、学校の規模により、柔軟な対応がいるのではないかと思うが、そのような検討はしたのか。
 また、9月中旬からとのことだが、配置される人材の確保はどのように計画をしているのか。
(答:学校教育部長)市立小・中学校への消毒作業などを行うサポートスタッフの配置については、既に配置している学校サポートスタッフへ業務の追加を想定しているもの。学校から配置についての相談があれば、予算の範囲内で検討していく。
 人材確保については、予算承認後、直ちに現在任用中の学校サポートスタッフへ意向の確認をする。その結果、不足する場合は、学校と相談のうえ、公募により確保していく。
(意見)WIFIルーターの貸し出しやスクールサポートスタッフについては、前臨時議会でも求めていたものであり評価できるが、学校の規模や実態、現場にとって有効な事業となるように、現場の意見をよく聞き、配置される時には不測のないよう求める。


30号(2020.8.5)

※8月4日に、日本共産党吹田市会議員団が吹田市に対して申し入れを行いました。その中身を紹介します。


新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ(第3弾)

吹田市長     後藤 圭二 様
吹田市教育長   原田  勝 様
水道事業管理者  前田  聡 様

 新型コロナウイルスの感染急拡大は、きわめて憂慮すべき事態となっています。そのような中でも、市民の命を守り、感染対策の防止、生活と生業を支えるために市職員力をあわせて努力をしていただいていることに感謝申し上げます。感染の急激な拡大が、医療の逼迫、さらに医療崩壊を引き起こし、救える命が失われることが、強く懸念されています。
 大阪府でも連日感染者が増え、同様に吹田市でも感染者が広がっています。「自粛」の呼びかけだけでは防ぐことは困難です。現在の感染急拡大を抑止するには、PCR等検査を大規模に実施し、陽性者を隔離・保護するとりくみを行う以外にありません。その立場から情報を正確に開示し、検査の実施、市民の不安を解消することを求め、以下要望します。

@感染状態がどうなっているのか、情報を開示すること
 新規感染者の数とともに、相談件数、医師からの検査依頼数、検査数・陽性率も含めて情報開示は、あらゆる感染対策の土台となります。正しい情報を伝達し、感染した人が差別的な扱いを受けないように配慮してください。
 また、感染状態と市の対策についての評価などを示し、必要なら保健所職員の増員をはじめ、全庁あげての応援体制をとるようにしてください。

A医療機関、介護施設、福祉施設、保育園・幼稚園、学校など、集団感染によるリスクが高い施設に勤務する職員、出入り業者への定期的なPCR検査等を行うこと。必要に応じて、施設利用者全体を対象にした検査を行えるよう、検査体制の充実を緊急的に行うこと
 7月10日にドライブスルー検査センターは終了していますが、今後の状況を見極め、検査がスムーズに行えるように、医師会などにも協力を求め、再開させてください。
 消防やごみ収集、流通など社会生活の維持に必要不可欠な仕事を担う労働者にも定期的な検査が実施できるようにしてください。
 また、集団感染のリスクを回避するために、PCR検査センターの設置を早急に検討してください。

B市内の事業者の実態を把握し、感染対策、事業継続の支援を充実すること
 小規模事業者応援金の第2弾として、NPO法人をはじめとする対象の拡大と要件の撤廃を求めます。商店街など団体向けの感染症対策は個人の事業者でも申請できるように拡充してください。
 また、再度の感染拡大により打撃を受けている、文化や芸術に関わる人たち(ライブハウスや公民館講座の講師など)にも支援を行ってください。

C特別定額給付金の基準日以降に生まれたこどもにも給付を行うこと
 基準日(4月27日)以降も感染拡大の状況は変わっていません。流行期に妊娠・出産・子育てがスタートし、不安な時期を過ごしてきています。国の基準にとどまることなく、吹田市独自で給付を実施してください。

Dひとり親世帯の応援金について、国の基準での追加の給付を行うこと
 4月の臨時会(市独自の事業)、5月定例会(国の事業)と給付が行われました。それぞれ要件が違うため、差異がうまれています。厳しい状況が続いているため、国の基準要件を採用し、支給を行ってください。

E国民健康保険の減免について、世帯主の収入の減少だけでなく、「主たる生計維持者」の収入減についても対象とし、柔軟な対応を実施すること

F学校での感染症対策を強化するため、分散登校や少人数学級の推進など物理的に3密を避ける対策がとれるようにすること
 こどもたちにきめ細やかな対応ができるように、消毒作業など、教諭をサポートできる、スクールサポートスタッフのような人員を複数配置してください。こどもたちの過度な負担とならないよう「7時間」授業などは見直しをしてください。
 安心して登校できるように、夏季休業の期間の登校は分散登校とするため、利用のない公共施設を利用するなど臨機応変な対応ができるようにすること、また給食の提供も行うようにしてください。

G報酬の減収により、運営が困難となる介護や障害者の事業所にたいして対策を行うこと
 授産品などを製作する作業所は利用者の工賃を捻出することが厳しくなっています。国の要件などにとどまることなく、市独自の支援策を早急に実施してください。
 また、授産品の販売を行ってくれるスーパーやコンビニなど、販売手段を拡大する支援を行ってください。

Hすべての市民が対象になる、申請手続きのいらない水道料金の減免、免除の支援を行うこと

Iコロナ対策緊急アクションプランなど、市の独自支援策の実績を示すこと

J国に対して「GO TO トラベル」キャンペーンの中止をし、関連業者には直接の支援を行うように求めること

以上


吹田市HPより


29号(2020.7.28)

※7月20日に行われた市議会臨時会において賛成多数で可決された、政府及び国会に対する意見書の中身と賛否を紹介します。(市会議案第10号)


Go To トラベル事業の実施内容の見直しを求める意見書

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、地域経済を取り巻く環境は一段と厳しさを増している。その中で、政府は官民一体型の消費喚起キャンペーンとして、いわゆるGo To キャンペーン事業を実施するため、1兆6,794億円の予算額を確保したが、今回、その事業の一部を前倒して、国内に向けた観光需要喚起策として、かつてない規模の旅行商品の割引により、観光地全体への消費を促進するGo To トラベル事業を令和2年(2020年)7月22日から開始することを発表した。
 観光関連産業については、延べ宿泊者数が8割以上減少するなど、苦境に陥っている状況であり、地域経済の早期の回復を図るための施策が推進されることは、地方から大きな期待の声も上げられている状況もあるため、当該事業の実施の意義については理解できるところである。
 しかし、最近、東京を始めとする国内の一部地域では、一時、落ち着きを見せていた新型コロナウイルスの新規感染者数が再び 増加傾向に転じてきている。このような中で、観光需要を喚起することは、たとえ感染予防策を講じたとしても、更なる感染拡大につながる危惧を拭い去ることはできない。このような状況を踏まえ、全国知事会からも、Go To トラベル事業の実施内容の見直しを求める緊急提言が提出されている。
 そもそも、この事業の目的には、「新型コロナウイルス感染症の流行収束後には、日本国内における人の流れとまちのにぎわいを創り出し、地域を再活性化するための需要喚起が必要」と明記されているが、今がその状況にないことは明らかである。
 よって、本市議会は政府及び国会に対し、Go To トラベル事業の実施に当たっては、状況を慎重に見極めながら、実施内容を再検討するよう強く求める。
(提案会派:日本共産党、市民と歩む議員の会、大阪維新の会・吹田)


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28号(2020.7.22)

※国の補正予算を受けて、新型コロナウイルス感染症緊急対策関連予算が、20日の市議会臨時会で提案され、全会一致で可決されました。
 日本共産党は、玉井みき子議員が代表して質問を行いました。その中身を紹介します。


妊産婦・子どもたちの実態に即したきめ細かい支援と、学習環境の保障を

出産前のPCR検査費用助成、感染した妊産婦への支援について
(問)希望する妊婦に、出産前のPCR検査費用2万円の補助を行うことについて、発熱などの症状がある場合は妊婦かどうか関係なく、保健所のPCR検査基準による判断に従うことになり「不安があっても、検査を受けられない」という矛盾がおこるのではないか。妊婦の方のPCR検査の現状とあわせて答えよ。
 今回の支援は、国・府の主体事業であり、市が独自で症状のある妊婦に対する基準を作り、充実させるなど矛盾を解消することを求めるがどうか。
(答:健康医療部長)妊婦の方が強い不安を抱えて生活している状況であることや、とりわけ感染が確認された妊産婦については、出産後も一定期間の母子分離を強いられることから、メンタルヘルス上の影響が懸念されている。本事業は、これらの妊婦の不安に対応することを目的に、妊婦本人が希望する場合に、かかりつけ産婦人科と相談し、分娩前にPCR検査を受けられるもの。
 妊婦が府内医療機関で検査をした場合には、無料で受けることができ、府外の医療機関で検査をした場合には、後日妊婦に対して償還払い方式で2万円を上限として、検査の自己負担分の費用を助成する。
 厚生労働省では、新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安として、発熱等の症状がある方の中でも、妊婦の方や高齢者等重症化しやすい方は、早めに相談するよう周知しており、本市においても妊婦の方から相談があった場合には、丁寧に対応しており、発熱等の症状がある妊婦の方から受診相談があった場合には、これまでと同様に積極的にPCR検査を実施していく。

小・中学校への学習支援員配置について
(問)国の2次補正「こどもたちの学びの保障」の教育体制の緊急整備により学習支援員を配置するが、1日あたり2時間の配置で何ができるのか。吹田市教育委員会として、どのような効果を見込んでのことなのか。また、現場からの意見を聞き取り、国が示す事業の中からこの事業を選択したのか。
(答:教育監)配置時間は、1日当りの時間数を限定せず、年間120〜180時間以内で計画的な配置を可能とし、児童・生徒の個別の学習支援及び教員の補助等、各校の実情に応じた柔軟な活用が出来るよう配慮している。
 学習支援員の配置により、新しい生活様式の中で、児童・生徒の心身の状況を丁寧に把握することや、感染防止対策を取りながら授業を実施している教員をサポートすることで、教育活動を支援する効果も見込んでいる。
 本事業を計画するにあたっては、学校訪問等で把握した各学校の現状を鑑み、適切な人材を早急に配置することを重視した上で、すでに他の事業等で配置している人材に協力を依頼する方向で検討を進めてきた。
(問)必要なのは、「消毒作業」「感染対策」を専門に作業する人の配置や、長い休校明けから通常授業になり、マスクをしたまま6時間や7時間の授業でストレスを感じている子どもたちや、不登校気味の子どもたちへの心のケアをするための人の配置など、教員を加配し少人数学級で社会的距離を保ち安心して学べる環境を保障することが必要ではないか。
(答:教育監)学校では、教職員が授業以外の様々な業務を担い、児童・生徒が安全に学習できるよう、「新しい生活様式」にもとづく学校生活を構築している事は認識している。学習保障に係る人材確保に続き、必要な対応に努めていく。
 あわせて、子どもたちの心のケアについては、出張教育相談を臨時に実施する体制を整え、府費スクールカウンセラーの派遣回数について大阪府と調整を行っている。今後生起する様々なケースに対して迅速に対応できる相談体制を整えていく。

小・中学校再開に伴う感染症対策・学習保障の設備整備や物品の購入について
(問)「校長の判断で迅速かつ柔軟に対応するための経費」とのことであるが、具体的にはどのような対策が必要かなど現場への聞き取りは実施したのか。
 学校の規模により配分が変わり、必要な対策がどの学校でも行えるよう、国が示した負担割合だけでなく、市独自の追加も必要だと思うがあわせて検討したのか。
(答:学校教育部長)家庭学習用の教材プリントの用紙や印刷用インクの購入費用と、それらを家庭に届ける際に使用する封筒や郵便代、また、石鹸や消毒用アルコール等の購入費用、換気のために窓を開ける際に必要な網戸の設置費用などを見込んだもので、全ての学校から要望が挙がっている。
 現時点では、今回の補正予算により、学校配分予算へ追加配分する金額で、学校から要望されている物品類の購入は対応できると判断しているが、今後、さらなる対策が必要となれば改めて検討していく。
(問)学校から家庭への連絡体制の強化については、今後、市内同時に約半数の学級でネット環境の使用が可能になること、学校のPC教室にすでに整備されているパソコン約2000台に対応することや、双方向にも対応できるようになるとのことであるが、家庭でのオンライン授業実施にむけ調査を行っていた「ネット環境がない家庭にルーターの貸し出し」など、今回の国の措置とあわせて、支援策実施を検討したのか。
(答:教育監)モバイルルータの貸出し等については、インターネット環境がない家庭の支援策としてモバイルルータ等を貸し出すことは、全児童・生徒を対象とした動画配信によるオンライン学習を行う上で必要であると認識しているが、今回は、国庫補助の対象となっていないことから予算の計上は行っていない。
 引き続き、インターネット環境のない家庭の支援について検討していく。
(意見)緊急的に何か対応したいというのはよくわかるが、人の配置など、大人の都合ではなく、子どもたちを最優先に考えた施策を実施するべきである。
 これまで、小学校のスクールカウンセラーを市独自で配置をしてきたように、「国の補助」「府の事業」にとどまることなく、吹田市教育委員会として独自の努力や判断をし、人員配置を充実させるよう要望する。
 また、家庭でのインターネット環境については、調査し状況を把握しているはずである。6月までの休校期間中、学校からの配信を見ることができなかった子どもたちもいる。国からの要綱などもあるが、ルーターの貸し出しについて必要性を認識しているのであれば、早急に具体化するよう求める。
 門の前まで登校したが長期休校の影響で学校に入れない子どもや、せっかくの学校再開でも給食時のおしゃべりはダメ、友だちとは一定の距離を保たなければならない、楽しみにしていた学校行事も中止など、コロナの影響による学校環境の変化は、子どもたちにとっても疲れやストレスとなり大きな負担となっている。
 また、保護者からも「先生たちが感染対策に追われ負担になっていると感じる。こどもたちに『密』と注意することも増え、それだけでも、子ども・先生ともにストレスになるのではないか。先生の数を増やしクラスを分けるなどの対策を行わないと、子どもも先生もおかしくなってしまうのでは」と心配する声が挙がっている。
 心のケアをはじめ、カウンセラーの役割の充実、20人程度の少人数学級実現のため、必要な体制が十分にとれるよう引き続き努力を求める。


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27号(2020.7.16)

※5月定例会で決定した各議員の常任委員会など議会での役割、党議員団内の役割について紹介します。


日本共産党市議会議員団各議員の新しい役割

竹村博之
・建設環境常任委員会委員
・議会広報委員会委員長

塩見みゆき(党市議会議員団長)
・財政総務常任委員会委員
・都市計画審議会委員

柿原まき(党市議会議員団副団長)
・健康福祉常任委員会委員
・防災・減災等対策特別委員会委員

玉井みき子(党市議会議員団幹事長)
・文教市民常任委員会委員
・議会運営委員会委員
・淀川右岸水防事務組合議会議員
・環境審議会委員

山根たけと(党市議会議員団副幹事長)
・建設環境常任委員会委員
・議会運営委員会委員
・農業委員会委員

村口くみ子
・健康福祉常任委員会委員
・都市計画審議会委員

ますだ洋平
・財政総務常任委員会委員
・防災・減災等対策特別委員会委員


※国の補正予算を受けて、7月14日、新型コロナウイルス感染症緊急対策予算案が政策決定され、16日の議会運営委員会で提案、20日に市議会臨時議会を開催し審議する予定となりましたので、その案件を紹介します。


7月臨時議会で更なる新型コロナウイルス感染症緊急対策アクションプラン予算を提案

市民生活への支援
1.出産前のPCR検査費用を助成、感染した妊産婦への支援を実施   5千万円
@希望する妊婦に、出産前のPCR検査費用を助成。
A感染した妊産婦に、訪問・電話等による退院後の支援を実施。
学習活動への支援
2.市立小・中学校に学習支援員を配置                2千万円
@学校再開後の学習をより効果的に進めるため、学級担任の補助などを行う学習支援員を配置。児童・生徒数に応 じて1校当たり1〜2人程度。
3.市立小・中学校再開に伴う感染症対策・学習保障        1億8千万円
@感染リスクを最小限にしながら十分な教育活動を継続するための設備の整備や物品の購入。
A学校から家庭への連絡体制の強化等により、児童・生徒の学びを保障するための物品の購入など。
※児童・生徒数に応じて各学校に200万円〜400万円を配分。
総額(概算)2億5千万円 【内市負担分1億円】


※5月定例会において、吹田市花とみどりの情報センター条例の一部改正(江坂情報センターの廃止)について述べた意見を紹介します。


江坂花とみどりの情報センターの廃止に反対

 江坂の情報センターは、1996年に整備されて以降、本市の緑化推進に多大の貢献をしてきた施設であります。2館目となる千里花とみどりの情報センターとあわせて、条例にいうように「市民相互の交流の場を提供し、緑化意識の高揚に資することを目的として設置された」より身近な公共施設として多くの市民に利用されてきました。
 条例提案にあたり、市民意見の募集がされましたが、ボランティアなど利用者からの意見は江坂の情報センターを廃止することに対して、その多くが異議をとなえられており、関係する市民の理解を得られたとは到底考えられません。
 審議のなかで、これまで江坂の情報センターで行なっていた緑化相談やボランティア活動などについて、理事者からはこれまでと同じように支援し、市民活動を後退させないと繰りかえされましたが、いずれも努力するとの表明だけであり、関係者との話し合いもこれから、具体的には何も決まっていないことが明らかになりました。口約束だけで、施設がなくなることにより懸念される緑化事業の縮小、市民サービスの後退を認めることはできません。
 なぜこの時期の廃止提案かということについては、次期の指定管理者選定作業だけを優先にした、スケジュールありきの提案であることも明らかになっています。さらに隣接する江坂図書館が狭隘で、情報センターを廃止すれば改善するかのような説明がありました。これは利用者の要望で改善が必要ではありますが、当情報センターの役割を否定するものではありません。
 また、これまで柔軟に地域住民に対して施設の利用を認めてきましたが、当センター廃止により、従来通り利用できなくなることになります。検討が必要です。
 現在、市民生活においてはコロナ禍により、ひとり一人の生活様式の在り方が問われると同時に、我々を取り巻く身近な自然や環境への関心が高まっています。未曾有のコロナ危機を市民とともに乗り越えるためにも、市民活動を担う公共施設の在り方について改めて検証すべきであり、現時点で、長年にわたって本市の緑化推進と市民活動に貢献してきた、江坂花とみどりの情報センターを廃止すべきではありません。よって本案に反対いたします。
(日本共産党以外の賛成で、今年度3月末をもって廃止の条例改正が可決)


江坂情報センター


26号(2020.6.23)

江坂花とみどりの情報センターの廃止は施策の後退、コロナ危機のあとに改めて検討せよ
個人質問 竹村博之

 現在、当面するコロナ危機を乗り越え、自然と人類が真に共存するよりよい社会を展望する契機にある。ひとり一人の生活様式の在り方や、市民を取り巻く自然、環境に注目が寄せられている。
(問)吹田市で第一号の江坂花とみどりの情報センターの果たしてきた役割と実績は大きいと考えるが、評価を示せ。江坂と千里の各情報センターの緑化相談件数、利用者数、講習会等の開催状況について詳しく示せ。
(答:土木部理事)江坂センターは、20年以上にわたり、緑化相談や園芸講習等を通して、本市のブランドであるみどりに対し市民の関心を高めるために貢献している。2019年度で緑化相談件数(江坂467件、千里380件)、利用者数(江坂55686人、千里5202人)、講習会(江坂39回713人、千里30回895人)となる。
(問)今回の提案は、長年稼働し、貢献してきた江坂の情報センターを廃止して千里の情報センターに統合しようとするもの。なぜ今、廃止なのか。だれもが納得できる説明がなければこれまでの実績を否定することになる。ボランティア団体やその他のみなさんの緑化活動、自主的な研修会の開催などに支障をきたし、市民サービスの後退になる。今回の条例提案に先がけて、市民意見の募集が行われた。江坂の情報センター廃止に関しては、異議を唱えられ、市民の納得を得られたとは全く考えられない。
(答:土木部理事)人的資源やコストを集中し、施策の充実を図るべく統合する。現在の2館体制による指定管理期間が今年度末で終わることに伴い、次期指定管理者の公募選定の時期を見据え、今議会で提案した。パブリックコメントでは38件の意見があり、施設統合に関する9件のうち「統合するなら江坂に」「センターを増やすべき」といった意見がある。今後、1館に統合しセンターの運営を通して、花とみどりに関する施策が向上したことをもって、その効果をご理解いただけるよう努めていく。
(問)緑化推進の市民活動の拠点を廃止しようという本案については、少なくともコロナ危機を乗り越えた一定の時期に改めて検討し決定すべきと考える。本当に今統廃合していいのかどうか、再考すべきと考える。
(答:土木部理事)機能を集中し、充実させるために統合する。縮小、後退させるものではない。ボランティア活動の場を確保してほしいという意見については、フィールドをなくすものではなく、継続できる環境の維持に努める。


長期休校後の学校教育と感染症対策について
個人質問 村口くみ子

(問)3か月もの休校は、大きな影響を与えた。不足授業分を補うため、授業時間数の増加は一定やむを得ない。しかし、不足授業全てを詰め込むのではなく、内容の厳選や、次年度以降に効率的に学ぶなど柔軟な工夫が求められる。 市として考えている内容と、教員、児童へのフォローの体制をどのようにするのか答えよ。
(答:教育監)指導順序の変更や学習内容の重点化を行い、柔軟な指導計画立案の情報提供を行っている。国の事業を活用した教員の加配等も検討している。
(問)コロナの影響による家庭の困窮は様々だが、虐待などの状況に置かれている子ども達はより深刻な影響を受けていると考えられる。援助が必要な子どもを見逃さず、きめ細かなフォローをするには人手も必要である。国の「子どもの見守り強化アクションプラン」等の活用も含め、市が強化することを求める。
(答:児童部長)「子どもの見守り強化アクションプラン」に基づき、児童の状況把握と支援に取り組んできた。今後も幅広い連携に努める。
(問)子どもの集う学校で万全の感染症対策を行う重要性は言うまでもない。文科省が「学校の新しい生活様式」も出しているが、今まで経験のない数限りない対応が求められている。現場で上がっている声を掴み、フォローできるような体制を考える必要があるのではないか。
(答:教育監)校長会・教頭会と綿密に連携し、学校への訪問・電話連絡等で状況把握に努める。
(要望)国の二次補正予算による人員確保等の内容も明確になっていない中、学校現場も大変な状況であると思う。地方創生臨時交付金の活用も含め、市として教育環境を守ると同時に、国や府に対しても必要な人員や予算の要望を、上げて頂くように要望する。

■留守家庭児童育成室の感染症対策等について
(問)「具体的な感染予防のマニュアルはなく、対応が現場に丸投げされた」「現場責任者がいないので指揮系統がなく、責任はだれが負うのか不安な状況で対応してきた」など様々ご意見を現場からお聞きした。
 今後の対応と合わせて、学童での3密を避ける対策についても、専門家に来てもらっての研修、現状確認やアドバイスなど、現場への具体的なフォローが必要ではないか。
(答:地域教育部長)第二波、第三波に備え、マニュアルの整備を早急に進める。開催している「連絡担当者会議」を情報交換の場として積極活用する。衛生管理に関する研修の実施時期や方法を検討していく。


災害時における市独自の支援制度について
個人質問 塩見みゆき

(問)コロナ感染症拡大と災害が一度に重なって起こる可能性もあり、災害時の被災者支援について、今から準備しておく必要がある。
 一昨年の大阪北部地震、台風21号の被害にたいし、市は一部損壊等住宅に対する修繕支援制度を創設し、市民から喜ばれた。しかし、工事終了まで期間を要した方も多く、期限が限定されていたことなど、十分に伝わっておらず、制度を受けられなかった方も少なくない。住宅に被害があっても修繕しないと制度は適用されない。
 国は災害救助法で定める住宅の支援の対象を一部損壊住宅まで拡大した。災害時、すぐに届く支援が求められる。現行の吹田市災害見舞金制度に、住宅の一部損壊等についても対象とする制度に改めてはどうか。
(答:福祉部長)災害による住居の一部損壊は、居住に支障のないような軽微な被害まで非常に広範囲にわたるため一律に見舞金支給は困難である。災害の規模や全市的な被災の状況に応じ、その都度、支援策について関係部局と検討する。

■高齢者・障害者施設における対策について
(問)密集、密接した介護が必要である高齢者・障害者施設においては、クラスター化に大きな不安を抱えながらの施設運営になっている。クラスター化を想定した対策について、以下2点、市の所見を伺う。
 @もし感染者がでた場合、例えば、施設内を感染区域とクリーン区域に分けるゾーニング、防護物資の備え、防護服、手袋等の着脱方法など、保健所職員や専門家による入所施設それぞれの現場にあった実践的な対策と研修を実施するべきではないか。
(答:福祉部長)現地での研修等は現在は難しいため、感染防止に関するオンライン形式の研修等、保健所と連携を図りながら検討を進めている。
(問)Aクラスターが発生した場合、医師、看護師の派遣やPCR検査の実施、介護スタッフの派遣等を支援する保健所、医師、看護師、感染症の専門家等による支援対策チームの設置についてはどうか。
(答:福祉部長)集団感染も含め感染者が発生した場合の介護スタッフ派遣等については、本定例会で提案しているサービス継続支援のための補助事業を活用していただけるよう、事業者に働きかけ、実行性ある取り組みとなるよう進める。
(答:健康医療部長)集団感染が疑われる場合には、保健所と市内病院の感染制御の専門家で構成する支援チームを派遣し、感染源や感染経路の把握、感染拡大防止対策についての支援を行う。クラスターの発生状況によっては、厚労省のクラスター班や大阪府の支援チームに応援を要請することも検討している。


吹田市HPより


25号(2020.6.23)

※5月定例会で行った代表質問・個人質問及び、6月17日本会議にて追加提案された補正予算の内容を紹介します。


新型コロナ対策は「市民のいのちと暮らし、福祉と営業を守る」行政の役割発揮を
代表質問 玉井みき子

■発熱外来の設置とPCR検査について
(問)市内3か所の「発熱外来」(1か所は市民病院に)は、検査体制との連携がとれるような仕組みを作ることが求められる。あわせて行政区ごとにPCR検査が確実に実施されていくことが必要であり、この間ドライブスルー検査が実施をされてきたが、今後に備え、市が検査機器を購入し大学との連携体制の構築や、医師の判断でPCR検査が実施できる「地域検査センター」の設置が必要だと考えるがどうか。
(答:健康医療部長)検査や入院治療に対応している病院には、アクションプランに基づく支援を行う。医療従事者への感染リスクの低い唾液によるPCR検査ができるようになったことから、医師の判断により迅速に検査できる体制の実施に向け医師会など関係機関と協議を進め、「地域検査センター」の設置については必要性について検討する。
●その他、保健所職員増員を含めた再配置について、福祉職場職員への専門的な研修の実施、職員・利用者へのPCR検査の実施などについて質問しました。

■障害福祉施設や利用者を支える取組みについて
(問)就労型施設はイベントの自粛などで、授産品の販売が進まず、当事者の工賃捻出が厳しくなっている。障害者の「工賃」保障を市独自策として検討してはどうか。
(答:福祉部長)授産製品の販売の機会が減少している事は、複数の事業者から聞いている。国の動向を注視し必要な支援について事業者の意見も聞きながら検討したい。
(意見)国の二次補正は就労AとBの事業所が対象。生活介護でも生産活動は実施されている。国の通りだけでなく、市の横出しの施策も考え、障害のある人の働くこととしての社会参加を保障するため検討を求める。

■水道料金について
(問)日常の生活で『水』を使うことが増えている。市民の方からも「水道料金の無料とか、ほんとに考えてほしい」とよく聞いた。支援策から外れる人も含めた支援になり、利用者が申請することもなく、事務そのものの手間が省ける。大阪府下で8割の自治体が実施している。せめて「値上げを半年間延期する」とかの英断するべき。
(答:水道部長)福祉的、経済的対策としての減額は地方公営企業法の趣旨に沿うものではない。個別には支払期限の延長や分割納付など、使用者に寄り添って対応している。

■DV相談・虐待の相談、性被害の相談、特別定額給付金のDVに関する相談件数などについて
(問)在宅ワークなどにより、加害側が同じ場にいることもあり、相談の電話が出来ないなどの状況もある。
 また、同じように、こどもや高齢者、障害者への虐待、性被害相談への対応のため、相談体制の強化とともに、LINEやSNSを含めての充実が必要。この間の実態と今後の体制強化はどうなっているのか。
(答:人権担当理事)DV相談の件数は4・5月で合計が283件。市のホームページやSNSを活用し発信や相談機能の充実をしていきたい。

■休校決定の過程・給食の実施などについて
(問)学校保健安全法第20条では「学校設置者の判断」となっている。特措法との関係もあるが、段階的に判断する事が「学校設置者の判断」として必要だったのではないか。今後の課題は、@休校の判断基準を「学校設置者」として明確にしておくこと。A分散登校のやり方を工夫し、休校期間中や分散登校時も「給食」を実施すること。
 食材を無駄にせず、貧困対策も含めてこどもの生活守る立場で「給食」を必ず実施する計画をたてておくべきではないか。
(答:教育監・学校教育部長)休校は、子どもたちの命を守ることを最優先に考えた判断。今後、分散登校を行うとなれば給食の実施を含め活動内容を検討する。臨時休校中の昼食の提供は、今後の課題であると認識している。

■余裕をもってこどもたちを支える対策について
(問)今の学級人数では「オンライン」も無理。休校時に丁寧な対応や心のケアを行うためにも、新しい生活様式で「社会的距離を保つ」ためにも、『20人学級』にすることが必要。市独自で「少人数学級」を実施すべき。
 あわせて感染症対策の現場で努力しているのは養護教諭であり、複数配置すべきではないか。
(答:教育監)ただちに実施するのは困難。国が示す「学びの保障」の施策に基づく教員の加配は現在検討している。
(意見)こどもたちに安心して学べる環境をプレゼントできるよう、努力を積み重ねるよう求める。
●その他、中1・中2のチャレンジテスト、小5・小6の「すくすくテスト」の中止を求めました。

■吹田市小規模事業者応援金について
(問)茨木市は、一律10万円支給で「4月または5月の事業全体の売り上げが、前年同月に比べて減少していること。減少額や減少率は問わない」としている。対象事業者を線引きせず、国や府の支援金対象外事業者に、早急に支給するべきではないか。また、NPO法人にも対象を拡大するべきではないか。
(答:都市魅力部長)特に経営状況が厳しい事業者を対象とするため50%以上減少を要件とし、大阪府の休業要請支援金の対象が中小企業および個人事業主であったことからNPO法人を対象外とした。現在行っている支援策に取組みながら、今後必要とされる支援を検討していく。

◎その他、介護・障害・保育など福祉施設利用者から相談できる窓口の設置について、福祉職場の職員へ心のケア専門窓口の設置について、国配布マスクの回収箱設置について、学生への支援策の検討について、文化と芸術を守る実態調査と具体的な支援策について質問しました。


新型コロナの影響を受ける介護事業所に支援を
個人質問 ますだ洋平

(問)コロナ禍で、介護・福祉事業所は市民の暮らしを支える重要な社会的インフラであることが証明された。幸いにも本市では、介護事業所で集団感染は発生していない。感染対策に大変苦労し頑張っておられる結果だと考える。市はどのように受け止めているのか。
(答:福祉部長)感染リスクへの不安を抱えながら対応いただき大変感謝している。感染防止対策を徹底し、細心の注意を払いながらサービス継続に努めていただいていることが集団感染を防ぐことに繋がっていると認識している。

■補正予算による支援はきわめて限定的
(問)補正予算に、感染者が発生した等の介護事業所に対する支援が盛り込まれている。しかし、感染者が発生していない等の介護事業所は対象外であり、きわめて限定的。対象外となる介護事所への支援も行うべき。
(答:福祉部長)感染者が発生した等、感染リスクが高いなかサービス提供する事業所等を支援するもので、緊急性の高さから提案させていただいた。 対象外の介護事業所への支援は、国の動向を注視していきたい。
(意見)コロナ禍の介護現場の感染防止対策は、感染者の発生等の有無にかかわらず、緊急性の高い深刻な問題となっている。現場感覚とあまりにかけ離れている。

■介護崩壊を起こさない支援を
(問)介護現場は常に感染のリスクにさらされている。減収覚悟で受入れ制限をする事業所もある。全国介護事業者連盟のアンケートで、9割の介護事業所がコロナで経営への影響をうけると答え、多くが1〜4割の減収となっている。1〜4割の減収では、国・府・市の減収に対する支援の対象とならない。第2・3波が襲えば、介護崩壊を起こしかねない。減収に対する補填等の支援を行うべき。
(答:福祉部長)コロナの影響による、市内の介護サービス提供状況等を注視しつつ、今後どのような対応ができるのか検討したいと考えている。
(要望)状況を注視している間に、介護事業所が力尽きることがないようにしていただきたい。国・府・市の減収に対する支援の対象とならない事業所に対し、本市独自の支援について前向きな検討をお願いする。

■介護事業所は生存権を保障しうるセーフティーネット
(要望)介護保険制度見直しのたびに、報酬が引き下げられ介護事業所の経営は厳しくなっている。その結果、介護事業所の体力を奪い、人材不足に拍車をかけ、倒産件数も年々増えている。介護事業所は、市民の暮らしを支える重要な社会的インフラであり、日本国憲法第25条の生存権を保障しうるセーフティーネットである。感謝の言葉や努力への評価だけでは、乗り切れない。本市によるしかるべき支援と社会保障の体制を守る予算措置を国や大阪府に要望することを強く求める。


新型コロナウイルス感染症対策予算を追加提案

■令和2年度吹田市一般会計補正予算(第6号)              補正総額 2億6498万7千円
1.生活困窮者自立支援事業                              4409万7千円
 離職、廃業等により住居を失った、又はそのおそれがある者に対し、家賃相当額の住居確保給付金を支給
2.高齢者福祉施設補助事業                                 270万円
 高齢者施設等に対し、入所者と家族等のオンライン面会に必要な機器の購入経費を補助
3.障害福祉サービス等事業者支援事業                         4680万9千円
 @障害福祉サービス事業所に対する感染防止用物品の配付
 A感染者等が発生した障害福祉サービス事業所が必要なサービスを継続するためのかかり増し経費の一部を補助
 B障害福祉施設等に対し、入所者と家族等のオンライン面会に必要な機器の購入経費を補助
4.障害児通所サービス事業者支援事業                         1953万1千円
 @障害児通所支援事業所に対する感染防止用物品の配付及び購入経費の補助
 A感染者等が発生した障害児通所支援事業所が必要なサービスを継続するためのかかり増し経費の一部を補助
 B特別支援学校等の臨時休業に伴う居宅レスパイト提供及び感染防止のための福祉タクシー利用に係る経費を補助
5.児童福祉サービス給付事業                               5656万円
 特別支援学校等の臨時休業に伴い追加的に生じた放課後等デイサービスの利用料等を補助
6.商店街等支援事業                                   2526万円
 商店街等に対し、感染防止用物品の購入経費等を補助
7.予備費管理事業                                    7000万円
 不測の事態に備え、予備費を道加

■国民健康保険特別会計(補正第2号)
○一般被保険者保険料還付事業                                  2億円
 新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に対する保険料の減免制度を拡充


24号(2020.5.30)

新型コロナウイルス感染症に伴う高齢者介護施設等への補助、
保育士・保育所支援センターの設置など
5月定例会

 5月21日に議会運営委員会が開催され、5月定例会に提出される予定の案件が示され28日の本会議で提案されました。会期は、5月28日から6月29日まで開催されます。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
5月
 28日(木)本会議(提案説明)、建設環境常任委員会
6月
 3日(水)役選代表者会
 4日(木)本会議(役選)、役選代表者会
 5日(金)本会議(役選)、役選代表者会
 12日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 17日(水)本会議(個人質問)、予算常任委員会(提案説明・資料要求)、各常任委員会(提案説明・資料要求)
 18日(木)財政総務常任委員会、予算常任委員会(財政総務分科会)
 19日(金)文教市民常任委員会、予算常任委員会(文教市民分科会)
 22日(月)健康福祉常任委員会、予算常任委員会(健康福祉分科会)
 23日(火)建設環境常任委員会、予算常任委員会(建設環境分科会)
 24日(水)予算常任委員会(討論・採決)
 29日(月)本会議(討論・採決)

《党議員の質問日と順番》
代表質問 12日 B玉井みき子
個人質問 12日又は17日
     ・ますだ洋平 ・村口くみ子 ・竹村博之
     ・塩見みゆき(質問日、順番は5日に決定)
※柿原まき、山根たけと両議員は、臨時議会で質問を行ったので今回は行いません。
●新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、本会議の傍聴はできる限り控えていただき、インターネット中継での御視聴をお願いします。なお、傍聴される際には、必ずマスクを着用していただくとともに、発熱などで体調がすぐれない方には、傍聴を御遠慮いただくことになりますので、あらかじめ御了承ください。

《主な議案内容》
■条例
@生産緑地法施行条例の制定について
 都市計画に生産緑地地区を定めることができる農地等の区域の規模の条件を、300平方メートル以上であることとする。
A市税条例の一部を改正する条例の制定について
 自家用乗用の軽自動車に対して課する環境性能割の税率の軽減措置を令和3年3月31日まで延長。
B介護保険条例の一部を改正する条例の制定について
 消費税増税に伴う低所得者の保険料軽減に係る保険料率について所得金額に応じ、26,550円を21,240円に、40,710円を31,860円に、49,560円を47,790円に引き下げ。
C花とみどりの情報センター条例の一部を改正する条例の制定について
 江坂花とみどりの情報センターを廃止し、千里花とみどりの情報センターに統合。
D消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例の制定について
 非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、補償基礎額を引き上げ。

■単行事件
@吹田市立山田市民体育館第1体育室復旧工事及び吹田市立山田市民体育館外壁改修工事請負契約の締結について
A吹田市立千里第一小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結について
B吹田市立東佐井寺小学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
C吹田市立岸部第二小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結について
D吹田市立片山小学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)及び吹田市立片山小学校4棟校舎外壁改修工事(建築工事)請負契約の締結について
E吹田市立山田第二小学校校舎大規模改造2期工事(建築工事)請負契約の締結について
F吹田市立東山田小学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
G吹田市立津雲台小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)及び吹田市立津雲台小学校給食調理室改修工事(建築工事)請負契約の締結について
H吹田市立藤白台小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)及び吹田市立藤白台小学校教室改修工事(建築工事)請負契約の締結について
I吹田市立第一中学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結について
J吹田市立豊津西中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
K吹田市立西山田中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
L吹田市立青山台中学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結について
M吹田市立千里第二小学校校舎等増築工事(建築工事)請負契約の締結について
N吹田市立千里第二小学校校舎等増築工事(機械設備工事)請負契約の締結について
O吹田市立佐竹台小学校給食調理室厨房用備品購入契約の締結について
P(仮称)岸部中住宅統合建替事業特定事業契約の一部変更について
Q漏水事故に係る損害賠償額の決定について
R大阪広域水道企業団が共同処理する事務の変更に関する協議について

■令和2年度吹田市一般会計補正予算(第5号)
@市民センター管理事業、山田ふれあい文化センター管理事業、コミュニテイセンター管理事業
                                       3320万2千円
 新型コロナウイルス感染症により使用を取りやめた施設の使用料に係る過年度還付金。
A戸籍住民登録事業                              4910万3千円
 1.国のマイナポイント事業実施に伴い、本庁舎に設 置するマイナポイント予約窓口の支援業務委託に係る 経費を追加。
 2.国外転出者のマイナンバーカード・公的個人認証 の利用を可能にするための戸籍附票・住民記録システ ムの改修経費を追加。
B高齢者福祉施設補助事業                            412万6千円
 非常用自家発電設備を整備する事業所に対し、経費の一部を補助。
C高齢者施策推進事業                             1219万4千円
 新型コロナウイルス感染者等が発生した介護施設等が必要な介護サービスを継続するための、かかり増し経費の一部を補助。
D特定教育・保育施設等運営支援事業                        309万5千円
 保育士・保育所支援センターの設置・運営に係る経費。
E給与改定経費(衛生費)                             39万9千円
 新型コロナウイルス感染症対応に伴う防疫等作業手当の拡充。
F勤労者会館管理事業                              122万4千円
 新型コロナウイルス感染症により使用を取りやめた施設の使用料に係る過年度還付金。
G水路管理事業                                   639万円
 旧排水管の破損が原因の漏水事故に対する損害賠償金。
H新佐竹台住宅集約建替事業                          5772万8千円
 吹田市営日の出住宅解体撤去工事に伴うアスベスト処理経費を追加。
I給与改定経費(消防費)                             33万9千円
 新型コロナウイルス感染症対応に伴う防疫等作業手当の拡充。
J急傾斜地安全対策事業                            1967万3千円
 旧花壇第一住宅跡地急傾斜地の安全対策工事に係る調査・設計費用を追加。

■令和2年度吹田市一般会計補正予算(第4号)
○介護保険特別会計繰出事業                        1億6905万9千円
 消費税増税に伴う低所得者の保険料軽減に係る繰出金。

■令和2年度吹田市介謨保険特別会計補正予算(第1号)
○介護保険料                              ▲1億6905万9千円
 消費税増税に伴う低所得者の保険料軽減。

■追加予定案件
◎単行事件
○吹田市立健都ライブラリー建設工事(建築工事)請負契約の一部変更について
◎人選
@公平委員会委員の選任について
A農業委員会委員の任命について(22件)


吹田市HPより


23号(2020.5.19)

 新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態下にあって、大きな影響を受けている市民生活や事業活動を支えるため緊急的なアクションプランとして、第2弾の補正予算が、5月18日の市議会臨時会で提案され、全会一致で可決しました。詳細と日本共産党が述べた賛成意見を紹介します。


新型コロナウイルス感染症緊急対策アクションプラン第2弾、少規模事業者応援金、医療物資購入費等補助など

事業活動への支援
@小規模事業者応援金20万円を支給                       2億4千万円
 休業要請支援金(府・市町村共同支援金)の支給対象とならない小売業等の小規模事業者・個人事業主に
 20万円を支給。5月下旬受付開始をめざす。20万円×1200件。
 要件:令和2年4月の売上が前年同月比で50%以上減少していること
A事業者向けポータルサイト開設・クラウドファンディング支援            1千万円
 吹田市商工会議所と連携し、経営状況の回復に向けた継続的な支援を行う。
 ◎事業者向けの支援情報を提供するポータルサイトを開設し、オンラインによる相談や講座を実施。
 ◎クラウドファンディングを活用した事業継続や販路開拓の支援。

医療・福祉現場への支援
@特定病院に医療物資購入費等を補助                        3千万円
 帰国者・接触者外来を設置している市内の病院に、医療物資購入等の費用を補助。
 ※5月〜10月の市長等給与、議員報酬の減額相当額を財源とする。
A保育所等に感染防止用物品等の購入補助・配布           7千万円(全額国庫補助)
 マスク、消毒液、空気清浄機の購入など。
 対象施設:保育所、幼保連携型認定こども園、地域型保育事業所、認可外保育施設(居宅訪問型保育事業を
 除く)、私立保育所等一時預かり、地域子育て支援拠点施設、子育て広場

学習活動への支援
@小・中学生に一人1台のパソコンを導入       18億2千万円(内7億7千万円市負担)
 市立小・中学校において、GIGAスクール構想推進のための環境を整備。
 ◎児童・生徒に一人1台のパソコンを導入。
 ◎校内のネットワークやパソコン用充電保管庫を整備。
 ◎授業・学習支援ソフトウェアを活用するためのシステムを構築。
 総額(概算)約22億円(内市独自11億円)

その他、専決処分の報告
●特別定額給付金事業 380億3千万円(全額国庫補助)
 「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」として、市民一人あたり10万円を給付する特別定額給付金を支給。
 ・申請書の発送
  発送開始日:5月21日(木)
  ※5月26日(火)までに全世帯に届く予定。郵便事情等による遅延はご容赦ください。
 ・申請期間
  8月25日(火)まで
 ・初回振り込み日
  5月27日(水)(マイナポータルによるオンライン申請5月8日分の一部)その後、郵送分も含め
  順次振り込み。

市会議案
●新型コロナウイルス等感染症対策基金を加える積立基金条例の改正(賛成多数で可決。民主立憲フォーラムが反対)
●吹田市立小・中学校の教育環境に関する決議
(全会一致で可決)


吹田市HPより


 ※日本共産党を代表し、柿原まき議員が質疑を行い、ますだ洋平議員が賛成意見を述べました。その意見を紹介します。


つめこみ教育を見直しゆとりある学習環境の整備で学びの保障を、事業者支援は対象拡充を

GIGAスクール構想に伴うICTの活用と教育の環境整備について
 吹田市では文科省が提唱するGIGAスクール構想に基づき、当初R5年度まで年次的に生徒一人に1台の端末を配備し、大容量のデータ通信のための校内LANを整備する計画で、5月定例会に予算計上を準備していたとのことですが、今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、自宅学習の環境整備という目的が前面に打ち出され、今年度いっきに整備するため、この臨時会での提案となりました。
 ICTの活用は、今回のように長期にわたり休校となった場合の自宅学習、遠隔地、病児・特別支援教育などの学習環境整備、子どもたちの理解度や到達度のモニタリングといったICTならではの効果など、メリットがあるのは事実です。一方で、公教育への企業参入をいっそう強め、集団的な学びの軽視や教育の画一化につながる懸念があります。
 2月定例会でも答弁されているとおり、一人1台の端末を使って、今後の吹田市の教育の姿、授業風景がどうなるのかが大切であり、この臨時会では十分議論することができないことを非常に残念に思います。
 ICT教育はあくまで補助的なものであり、学校教育の根本は教員と子ども、子ども同士の直接的な関わりの中で営まれ、集団の中で学び人格の形成を目指すものです。ある中学生の保護者からは「家で一人で勉強していると不安で仕方がない。隣で人を感じながら勉強したい。週1回でもいいから対面授業をしてほしい」という当事者の切実な声を寄せていただきました。端末が整備されたらすべて解決するという問題ではありません。
 休校中においても、こういった声に応え、きめ細やかな対応を行うことが必要です。
 そして、コロナ対策というのであれば、子どもたちを教室に詰め込み、多くの課題やテスト漬けの現状を改善すべきです。GIGAスクールのためには毎年2億円程度のランニングコストがかかることを是とするならば、少人数学級の実施や教育内容の見直しで、空間も教育もゆとりある状況を作り出すための予算措置に踏み出していただくよう強く求めます。

小規模事業者応援金20万円の支給について
 次に、小規模事業者応援金については、府の休業要請支援金の対象とならない事業者への市の独自施策として評価します。それでもなお、いずれの支援制度の対象にもならない芸術や文化、非営利活動法人なども視野に入れ、今回の商工会議所への事業委託や市の各部局においてもニーズ把握を十分に行い迅速に支援して頂くよう要望し、意見とします。


22号(2020.5.5)

 新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態下にあって、大きな影響を受けている市民生活や事業活動を支えるため緊急的なアクションプランとして、8つの取組を進める補正予算が、4月30日の市議会臨時会で提案され、全会一致で可決しました。その詳細と、日本共産党が行った質疑を紹介します。


新型コロナウイルス感染症緊急対策アクションプランひとり親世帯への支援、給食費無償化、事業活動の支援など

1.市民生活への支援
 @子育て世帯に臨時特別給付金1万円を支給                5億円(全額国庫補助)
  0歳〜中学生の児童1人当たり1万円を支給。6月中旬支給をめざす。
  対象人数:約47,000人(児童手当の本則給付受給世帯)。
 A[市独自] ひとり親世帯(児童扶養手当受給世帯)に5万円を支給             9千万円
  5月下旬支給をめざす。対象世帯:約1,800世帯。
 B[市独自] 未就学児の給食費を3月まで無償化                    5億7千万円
 ・認可保育所、認定こども園、幼稚園
  3歳〜5歳の給食費を月額上限6千円まで無償化。5月分からの開始をめざす。
  1人当たり最大6万6千円の軽減(11か月分)。対象人数:約10,500人。
 ・杉の子学園、わかたけ園
  1歳〜5歳の給食費を無償化。5月分からの開始をめざす。
  対象人数:約110人。1人当たり最大8万8千円の軽減(11か月分)。
 C[市独自] 小学生の給食費を3月まで無償化、中学生は半額に             9億3千万円
 ・市立小学校…給食費を無償化。5月分からの開始をめざす。
  1人当たり最大4万1千円程度の軽減(5月から給食再開の場合)。対象人数:約21,000人。
 ・市立中学校…選択制で1食340円の給食費を半額の170円に。6月分からの開始をめざす。
 D国民健康保険・後期高齢者医療制度加入者に傷病手当金を支給      300万円(全額府補助)
  感染(疑い含む)により仕事を休んだ被保険者に、受け取れなかった給与等の2/3相当額を支給
  (後期高齢者分は受付事務を実施)。
  1月分から(9月分まで)。5月受付開始をめざす。
2.事業活動への支援
 @中小企業・個人事業主に休業要請支援金を支給      (府・市が1/2ずつ負担)5億5千万円
  府の休業要請等に対応している事業者に支援金を支給。府の取組に協調。
 ・中小企業…100万円。
 ・個人事業主(フリーランス含む)…50万円。
 A[市独自] 府制度融資(セーフティネット保証)の信用保証料を補助          1億2千万円
  既に融資を受けた場合など、国による補助(5月以降想定)の対象外となる事業者に補助金を支給。
  5月受付開始をめざす。
  保証料の10/10(上限20万円)×600件。
 B[市独自] 飲食店のデリバリーの取組を支援                       4千万円
  配達や出前に取り組む小規模飲食店に経費の一部を補助。5月受付開始をめざす。
  ・初期費用(自転車購入等)の3/4(上限10万円)×100件。
  ・デリバリー代行事業者の利用手数料等の3/4(上限10万円×3か月)×100件。
  総額(概算)28億円(うち市独自18 億円)
 ※この他、新型コロナウイルス感染症に関連するさらなる対策に備えるため、予備費の増額も検討。
その他
 ●市長、副市長、教育長、水道事業管理者の給料を2割減額する条例(10月まで)
 ●市議会議員の議員報酬を2割減額する条例(10月まで)
 が提案され可決しました。


 ※日本共産党を代表して、山根たけと議員が行った質問


厳しさを増す市民生活
更なる支援の強化で基礎自治体の役割を果せ

 はじめに、新型コロナウイルスの感染拡大にあたり、医療や保健衛生に関わる職員をはじめ、対策に関わる職員の皆さまの昼夜を分かたぬ奮闘に改めて感謝の意を申上げる。
 コロナ禍の被害が広がるなか、本来であれば国が抜本的な財政投入で、自粛と補償を同時に行い、国民の生命と財産、生活を守らなければならない。
 しかしながら、国民への個人給付、中小企業や個人事業主への支援、医療現場への支援がなかなか進まないなか、各自治体では市独自の支援金の創設や、医療機関への補助、水道料金の減額など、医療や保健衛生・介護・障害・児童・教育・経済・上下水道など様々な支援策を打ち出し市民生活を身近で支える取組みが始まっている。
 市民の生活が極めて厳しい状況になっているもと、大胆な予算措置で市民の暮らしを支えるなど、いかにして基礎自治体としての役割を果すのかが問われている。
 これらをふまえ以下質問する。
@ひとり親世帯への5万円支給について
(問)4月時点での児童扶養手当受給世帯に支給するとのことであるが、女性の地位向上などを目指す国連の機関は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて外出制限が行われ、家で過ごす時間が増えることで、女性がDVを受ける危険性が高まっていると指摘しており、今後DV被害や離婚なども増えていく懸念がある。今回の支給だけにとどまらず、半年から1年間は、追加された対象世帯には支給していくべきではないか。
(答:児童部長)令和2年4月分の児童扶養手当受給者を対象とし支給しようとするもの。今後については、まずは国の対策を注視していきたいと考えている。
A未就学児・小中学校の給食費無償化・減額について
(問)今回、火急の対策として評価出来るが、3・4月の給食費については、未就学児において公立と私立で、日割り計算又は、全額徴収など対応が分かれている。今後、同様のことが起きた場合の対応方針を示しておくべきではないか。
(答:児童部長)現在の情勢等を鑑み、子育て世帯を支えるという観点から実施しようとするもの。今後については、国通知で「配食準備に計画的に反映することが可能な場合には、減額等の対応を行うことが考えられる」と示されており、現時点では、国通知に沿って対応していく予定である。
(問)6月からとする中学校給食半額措置においては、給食の申し込みが増えることも予想されるが、受託事業者の経営や雇用状況は把握しているのか。新型コロナの影響で深刻な打撃を受けている可能性もあり、必要であれば支援策を講じていくべきではないか。
(答:学校教育部長)委託事業者がその調理等を安定して実施することが必要不可欠であり、そのため事業者の状況については、定期的に確認をしており、特に今回の臨時休業期間中は、従業員の雇用形態なども含め、より丁寧に経営状況の把握に努めている。
B中小企業・個人事業主への休業要請支援金について
(問)大阪府の制度概要では、府内対象産業約13万事業者の内、休業要請対象産業約7万3千事業所しか支援金交付の対象になっておらず、さらに4月の売り上げが前年同月比50%以上減少していることとの制約もあり、対象事業者が非常に限られている。吹田市における見込み対象事業者数など、市が負担する5億5千万円の積算根拠を示せ。
(答:都市魅力部長)休業要請支援金の支給対象者数については、市内約7,000事業者のうち、法人392事業者、個人事業主1,388事業者の計1,780事業者の見込みである。
C新型コロナ対策全般について
(問)都市魅力部においては、先ほど述べた府支援金の対象が非常に限定され極めて不十分な制度であることから、休業要請や産業別にかかわらず経済的な打撃を受けている市内事業者へもっときめ細やかな支援策が必要ではないか。
(答:都市魅力部長)市内中小企業及び個人事業主を含む小規模事業者に対する事業活動への支援策は、様々な方策が考えられるが、まずは今回提案した事業が効果的に活用されるよう取組みながら、国及び大阪府の動向も注視し、今後必要とされる支援策を検討していく。
(問)両副市長においては、担当する各所管事務分野において、吹田市として果すべき役割をどのように考え今回の予算を提案しているのか。
(答:辰谷副市長)地域産業への経済的支援について、地域の産業は、市民の暮らしを支える基盤であり事業活動が継続できるよう速やかに的確に支援することが重要であると考えている。とりわけ、外出自粛や休業要請等の影響により、企業の継続が危ぶまれている中小企業や個人事業主をお支えするため、国や大阪府の施策に協調しつつ、市独自施策を含めた経済的支援をご提案した。
(答:春藤副市長)市として、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、小中学校の休業や保育所幼稚園等の登園自粛を求め、保護者の方々にご負担を強いることになったことを重く考え、子育て世帯に対する経済的な負担を軽減する内容を今回ご提案した。
(問)市長においては、国や大阪府に対し、どのような役割を求めているのか、また、求めていこうとしているのか。
(答:市長)今般の事態に対する特に経済的な支援については、緊急性を重視した対応を講じるものであり、国、大阪府の対策も同様でありけしてベストなものではないのかもしれない。その状況下で本市は、独自に国や府の緊急対策を強化し、また織り込まれていない要素を補完する役割を果していく。
 緊急事態が落ち着けば、短期的には復旧対策を、続いて中長期的には復興対策を実施をしなければならない。国は、その責任において継続的で適切な規模での財政投入、すなわち感染状況に応じた臨時交付金措置を行うことを、府内自治体や大阪府と連携をして国に求めていきたい。

要望
 今回のコロナ禍の影響は、あらゆる分野、特に市民の暮らしと経済において、非常に甚大な被害をもたらしている。またいつ終息するとも見通せない状況のなか、市長には、国や大阪府にたいして医療や経済対策の抜本的強化を強く要望するとともに、引続き迅速かつ思い切った財政投入で、住民の福祉と暮らしを守る緊急対策を要望する。
 副市長ならびに各部署においては、国や府の対策を補足する、市民に寄りそうきめ細やかな対策をさらに実施するよう求める。具体的には、先ほども申上げた市独自の支援金を創設し、休業要請・産業の如何に関わらず、中小企業や個人事業主、福祉分野の事業所やNPΟ団体など、被害を受けている事業者の方々全てに支給するよう求める。
 また、他の自治体で先んじて行われている、上下水道料金の減額や公立病院への財政支援などの緊急対策も参考にし、あらゆる分野での緊急対策を迅速に実施するよう要望する。


21号(2020.4.16)

新型コロナウイルス感染症対策の抜本的強化を求める緊急申し入れ(第二弾)

◎4月16日、日本共産党市会議員団、日本共産党吹田市委員会は、吹田市長、吹田市教育長に対し議会事務局を通じて緊急申し入れ(第二弾)を行いました。

貴職におかれましては、新型コロナウィルスの感染が広がる中、市民の命を守り感染拡大の防止、生活と生業を支える最前線で市職員挙げて対応に当たられていることに感謝申し上げます。
新型コロナウィルス感染者は日増しに増え、吹田市の感染者数は大阪市、堺市につぐ3番目の多さとなっています。緊急事態宣言が出され、学校休校や公共施設休館の延長をはじめ、府民への外出自粛、休業要請が行われています。感染防止に必要な行動を求めることは当然ですが、同時に多くの市民、こども、事業者が生活と行動を制限され、収入を断たれ、先行きの見えない苦境に追い込まれています。
いま必要なことは、自粛と一体で補償を行うという立場で感染防止、医療体制整備、生活、営業、子どもへの緊急支援に総力を上げて取り組むことです。日本共産党吹田市議会議員団第1次要望をふまえ、早急に緊急対応を強化し、下記の対策を実施するよう求めます。

1. 感染拡大防止、医療・検査体制の緊急強化
@検査機器を購入し、検査体制を強化すること
A保健所の人員増を緊急的に行うこと
B医師会等と協力し、市内に複数箇所の発熱外来を設置すること

2. くらし、営業への緊急支援
@社会福祉事業者に、新型コロナウィルス特例の扱いについて周知すること
A障害当事者が感染した場合の入院措置には特別の配慮が可能となるよう、大阪府と協力し、支援スタッフを配置すること
B障害者・高齢者の感染により、自宅療養を行う場合、家族にまる投げせず、在宅訪問医療の体制を整備すること
C感染拡大にともない保育園等の臨時休園措置を行った場合、在園児数分の運営費等が支給されるようにすること
D障害福祉施設を休業した場合及び、感染予防のため、利用者が通所を控えた場合の報酬の取り扱いは、事業所の運営が継続できるよう柔軟な対応を行うこと
E新型コロナウィルスに対応する緊急融資の利子・保証料の全額補助を大阪府と協力して行うこと
F中小業者・小規模事業者の固定費補助を行うこと
G公共施設の休館に伴うイベント中止に関わる事業者(市の委託事業含む)への補償を大阪府と協力して行うこと
H新型コロナウィルスの影響により大幅減収となる中小企業・小規模事業者・公益活動団体等に、一律10万円の給付制補助事業を早急に創設すること
I国保料の緊急減免を行うこと
J納税猶予の趣旨をふまえ、積極的に納税緩和制度を適用すること
K新型コロナウィルスの影響により収入が減少した市営住宅入居世帯には家賃減免の対応を行うこと
L新型コロナウィルスの影響による内定取り消し者を、市職員(会計年度任用職員)として採用すること

3.学校休校に伴う対応の強化
@全校対象に学校カウンセラーを配置し、休校中のこどもと保護者のメンタルケアを強化すること
A留守家庭児童育成室での感染防止や、安全に受け入れを行うための場所と人員を確保すること
B光の森、学びの森を利用する児童・生徒については、本人の事情にあわせて柔軟対応すること
C学校及び、保育施設(公立・私立)の給食費を無償化すること
D休校措置による学習の遅れを回復することに注力する必要があるため、中学生チャレンジテストの中止を大阪府に要望するとともに、市教委として参加辞退の判断を行うこと

4.相談窓口の体制強化
@コロナストレスによるDVはじめ虐待防止のため、SNS等を活用した相談体制の強化と市民への周知徹底を行うこと
A市民不安解決のため、市民相談窓口を夜間及び土日祝日も開設すること
以上


吹田市HPより


20号(2020.4.1)

2020年度一般会計当初予算、各予算委員会分科会ごとの評価と問題点

財政総務分科会所管分
■評価点
@自主防災組織に対する補助制度の創設については、地域から寄せられた要望を踏まえたものであり評価できる。
A情報システム運用事業の拡充については、RPAの導入で2021年度年間約2000時間の作業時間削減、またAI議事録作成支援システムの導入で2020年度約500時間の作業時間削減がはかられることについて、進歩する技術を活用するものであり、全庁的な業務改善に資する事業である。審議の中で、職員の長時間勤務の是正と市民サービスの向上を目的にしていることを確認した。
■問題点
@会計年度任用職員制度導入に伴う継続任用職員の年収引き下げは問題である。
 2020年4月から会計年度任用職員制度がスタートする。我が党は、導入にあたって、1.働く職員に不利益を生じさせないこと、2.市民サービスの低下をさせないこと、3.協議をつくして労使合意で実施すること、の3点の原則を確認してきたが、導入直前にもかかわらず、「2019年度から継続して任用される非正規職員が、会計年度任用職員に移行する場合については、新たな任用ではないので、期間率を適用すると不利益が生じる」という問題があり、この点での労使合意はなされていない。
 審議のなかで、継続任用の会計年度任用職員の6月期末手当についても期間率が適用されて不利益が生じることを当然視し、非正規職員に対して、なんの痛みも感じないような答弁であったのは残念であり、3点の確認事項に明らかに反すると言わなければならない。
 現在、本市では新型コロナウイルス感染症対策に全庁あげて取り組んでおり、関係する職員は、市民サービスに支障がでないように懸命に努力している。福祉職場等での人材確保も課題となっているが、安定的に事業をすすめるためにもひきつづき協議を尽くすことを求める。

文教市民分科会所管分
■評価点
@中学校給食のあり方に関する検討会議の実施については、教育長の「全員喫食は1つのゴール」と表明した姿勢は評価できる。また、一番望ましいのは自校調理方式との答弁もあるが、食育や子どもたちの成長を保障する観点からも、全国や大阪府下でも大きな流れとなっている、温かく美味しいみんなで食べる中学校給食実現のため、一番望ましい形をいかに実現するかについて真摯な議論を進めていくことを求める。
Aいじめ対策事業としてスターター教員の拡充は評価できる。少人数学級の導入については、国の算数加配教員の柔軟活用方針も受け「小学校4校、中学校1校で少人数学級の実施をする予定」としているが、市独自でのダブルカウントの実施、全学年での少人数学級の導入による教職員の拡充で子どもたちに行き届いた教育環境の整備が必要である。
B非核平和都市宣言事業については、JR吹田駅前さんくす広場に設置されている啓発柱をはじめ、順次リニューアルしていく事は評価できる。
Cジェンダー平等施策、DV防止対策については、DV相談の時間及び回数増による拡充、中学生デートDV予防啓発講座実施校拡充は評価できる。ジェンダー平等社会実現のため、国際女性デーに合わせた啓発事業の取組みなども検討し、更なる市民への啓発、施策の推進に尽力されたい。
■問題点
@学校給食調理員民間委託については、学校給食調理は、子どもたちの食の安全、命を守るため、衛生管理上も厳しい基準が求められる。また、責任の所在についても、民間委託をすることにより、責任構造が複雑化し曖昧さを生む温床となる。災害時の食料調理・提供の拠点ともなりうる学校給食調理について、安易な民間委託を進める事は許されない。
 今回、1校を民間委託し国基準を満たしていない学校に人員を振り分けるとの事であるが、本来であれば市が責任を持って人員を雇用し充足させなければならず、民間に丸投げをする姿勢は、公的責任の放棄であり問題である。
 すでに給食調理を民間委託をしている学校の事業者やその職員について、今回の新型コロナ感染症対策による休校措置によって、業務がなくなり自宅待機等になっていないか、給与は支給されているのか、急な食材のキャンセルなどにより事業者の営業が困難になってはいないか、との問に対し詳しい状況を掴んでいないという答弁だった。
 公的事業を委託している責任者として直営同様、子どもたちの安全・命を守る現場で働く人たちの処遇や、事業者の経営状況を把握し、不利益が出ないように対応するべきである。
A学校校務員民間委託については、現在、個々の学校の校務員では対応できない規模の剪定や除草は、業務委託をしているとのことだがなんら問題ないのではないか。個々の学校単位では対応できない剪定・除草は、複数校の校務員が対象校に集まって作業をし、4校に一人責任者を置く方法を採用するとのことだが、作業中は校務員不在になる学校が生まれ、この間に対応必要な事象が起きれば、対応できないことにもなりかねない。
 安全対策や個人情報の保護などが重要な課題とされる学校現場において、多様な業務をこなし、経験が問われる校務員の民間委託については安易に進めるべきではない。
B留守家庭児童育成室民間委託の引き継ぎ業務については、新型コロナ感染症対策による突然の休校に伴い、不十分になっている現状がある。しっかりと引き継ぎがなされることを要望する。
 不足している指導員の確保については、民間任せではなく市が責任をもって行うこと。
Cすいたフェスタと地域活性化イベントについては、理事者答弁で従来3会場のまつり参加者とすいたフェスタ予想参加者が3万人の開きがあることについて「従来の参加者は通行人も含む(なのでそんなには参加していない)」ともとれる過小評価の答弁を行ったことは非常に残念であり市の姿勢が問われる。
 だんじり曳行という伝統文化も、地元住民や担当職員の努力が無ければ、消えていてもおかしくはなかったし今後もどうなるかはわからない。
 3会場のイベントが成功するよう、市が責任を持って支援をおこない、イベント継続の動きがある地域には継続した支援と連携で地域のにぎわいと交流を創設するよう求める。

健康福祉分科会所管分
■評価点
@新規で児童館に安全管理員(13:30〜閉館まで。長期休業中は終日)を配置し、子どもの身守りを実施すること。
Aファミサポ、ヘルパー派遣、宿泊・デイサービスを拡充することで多胎児支援を手厚くし、親の心身の負担を軽減、虐待リスクを減らす効果が期待できる。
Bわかたけ園単独通園を通年で実施すること。
C妊婦健診の公費負担増額すること。
D病児病後児保育の対象を 小学1年生まで拡大すること。
Eポータブル蓄電池、ソーラーパネル、簡易トイレなど福祉避難所への備蓄物資を拡充すること。
F子ども食堂開設準備金の新設は、子どもの貧困対策の前進で、運営団体との意見交換を行うことは評価できる。学校など関係機関との連携を強められたい。今後、安定的・継続的な運営のための支援について検討を求める。
G高齢クラブへのバス貸し出しを増やし、年1回使えるようになることは評価できる。今後実情に合わせてバス利用が促進するよう更なる制度の改善を求める。
H予防接種事業の中学校3年生へのインフルエンザ予防接種費用助成による拡充については、市の説明が医学的エビデンスに基づかないものであり、中学校3年生に限定せず、13歳以下、障害者などあらゆる世代への助成の検討が必要である。
■問題点
@重度障がい者受け入れのため建物改修、スプリンクラー、リフト車購入など 障害グループホームや作業所への補助の拡充について。施設の開設時・受け入れ当初だけで効果があるのか疑問は残る。運営に対する補助は、この事業の進捗をみて検討が必要と考える。
 また、福祉医療費助成制度廃止などにより削減された予算額と比べても十分とは言えない。
A待機児童解消について。公立幼稚園2園の幼保連携型認定こども園への移行方針は評価するが、中核市移行に伴う、保育士・保育所支援センター設置予算が計上されていない。待機児童解消のためには、公立私立問わず保育士を安定的に確保することは喫緊の課題であるため早急な予算計上が必要である。
B介護人材確保については、人材育成・定着を目的とした従来通りの事業にとどまっており、人材の確保のための事業を拡充すべきである。

建設環境分科会所管分
■評価点
@老朽化した道路路線の改修、バリアフリー化を計画的に進めていること。
A公共施設の熱源を再生可能エネルギーへの切り替えを促進しており、市民に対して、自然由来電力のグループ購入を勧めていること。
B北千里駅前地区再開発がようやく動き出し、「北千里駅周辺活性化ビジョン」は市民、商業者からの意見をまとめたものであり評価できる。ビジョンに則して、身の丈にあった規模の地域拠点となるよう求める。
■問題点
@パークマネージメント実施に向けた検討については、管理運営方針案について、市民意見の募集を行っている期間にもかかわらず、予算提案は、あまりにも前のめりである。
 設置管理許可制度のもと千里南公園にカフェを誘致したが、予約なしには利用できないと仄聞している。市民の財産である公園の緑や景色を借景にして、地代年間141万円という格安の値段で民間が営業するだけで、公園を利用する市民が気軽に立ち寄り、憩う場所といえるのか。
 公園の価値を最大限に高めることが、この事業の目指す姿とのことだが、市民からの公園に対する要望は、子どもたちがボール遊びできるような対策や、災害に対応できる施設の整備などであり、都市公園法に定める「公共の福祉の増進に資することを目的に設置・管理」されなければならず、多様な主体でのマネージメントは、今まで市の果たしてきた役割を後退させ、利益を優先させなければならない民間主導の管理運営に大きく道を開く事になる懸念がある。
A下水道管路施設維持管理に関する包括的民間委託業務は、住民対応業務から維持管理・老朽化対策業務までワンストップ化し民間事業者に委託するものである。技術職員の不足や計画的に老朽化対策を進めるために苦肉の策とは思うが、このような手法は、2014年から国交省が推進している制度であり未だに全国で24自治体しか実施していない。想定しているメリットがあるのか、職員の育成、技術の継承が大丈夫なのか、疑問が残る。


19号(2020.4.1)

 2月定例会において、2020年度一般会計当初予算について述べた、日本共産党の意見をご紹介します。なお、各予算委員会分科会ごとの意見は、団ニュース20号に掲載しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。


消費税増税、新型コロナウイルスの影響など、厳しい市民生活に寄りそい歴史・文化を大切にし「福祉の増進」の役割を果す予算を求めて反対

厳しさを増す市民生活に寄りそい「福祉の増進」の役割を果す予算になっているか
 今、市民の暮らしや生業は、消費税増税や新型コロナウイルスの影響による経済の落ち込みなどにより厳しい現状となっている。こうしたなか今予算が、地方自治法第一条の二、「住民福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担う」という役割に則し、市民の生活を下支えするものになっているかといえば、首をかしげざるを得ない。
 市長の施政方針を、目を皿のようにして何度も読み返し、やっとの事で見つけた唯一の福祉という言葉「きめ細かな福祉」とは何なのか。各分科会意見で述べた細かな福祉施策の拡充はあるものの、総額3億円にも上る福祉医療費助成や障害者重度加算補助の削減を補う、障害者施策や福祉施策の拡充は見られなかった。

あらゆる分野で進む民間委託
 そして予算委員会意見でも述べたように、介護保険事務の一部や学校給食調理員と校務員業務など福祉や教育の事業を安易に民間委託することは、市民への公的責任を放棄すると同時に、都合良く民間事業者や民間労働者を使い回す、このような市の姿勢は問題があるといわざるを得ない。

新型コロナウイルス対策で頑張っている非常勤職員に不利益が及ぶ現状
 また今回の新型コロナウイルス対策に伴う急な休校措置のなか、留守家庭児童育成室の朝からの開室措置が実施できているのは、現場の指導員が、無理を押して要請にこたえているからこそである。しかし、会計年度任用制度移行に伴い来年度、こうした指導員も含む会計年度任用職員の給与が、人によっては年間19万円減となることも指摘されている。他方、私たちは反対ではないが、若手正規職員には吹田市在住を促す住宅補助金を支給する制度を作りながら、非常勤職員には制度上減額は当然という態度は、同じ公務を担う働く仲間をどう思っているのか、人としてどうなのかと言わざるを得ない。
 子どもたちの日常生活を守るために奮闘している指導員には特別手当を出すべきとの声もあるなかで、会計年度任用制度による給与の不利益を被る現状を放置する姿勢は看過できない。

市制施行80年にあたり吹田市が大切にしなければならないこと
 最後に今年は、昭和15年1940年4月1日に三島郡吹田町を中心に、同郡千里村・岸部村、および豊能郡豊津村の合併によって成立した吹田市制施行80年の節目の年に当たる。その後、三島郡新田村のうちの下新田と三島郡山田村を合併し、ほぼ今日の吹田市の形が定まった。市政30周年事業の一環として編纂委員会が組織され、実に20年もの歳月をかけて50周年を迎える年に刊行した全8巻の「吹田市史」には、古代の時代より戦国、江戸時代から戦前戦中戦後の近現代まで、織田信長に吹田氏一族が滅亡に追い込まれたことや、大塩平八郎と吹田とのつながりなど、歴史に照らし合わせながら、庶民の暮らしや文化、風習が事細かに記されている。
 当時の市長は、刊行の辞をこうつづっている。「先人のたどった歴史を詳しく正確に伝えるものと確信している。これを機に、郷土の歴史を正しく認識し、郷土への関心と愛着をより一層深め、明日の吹田市を拓く礎としてほしい」。50周年の時に発行した「吹田市議会50年史」では、当時の議長は「古きを温ねて新しきを知る」温故知新という言葉をつづっている。
 周年事業とは本来そうあるべきなのではないか。今年度・来年度合わせて7466万円の周年事業費の内、有名作曲家の楽曲制作とミュージックビデオ制作及び、どれだけの市民が参加する事が出来るのか分からないコンサート開催に約3000万円の費用を費やすとのことであるが、市民がこうした税金の使い方を望んでいるのだろうか。
 後藤市長の施政方針には、先人が述べてきたような言葉の重みはなく、「先人を誇りに思う」との言葉もむなしく響くばかりである。
 市民の生活が厳しくなっている今、やらなければならないことは、カフェやパークマネージメントなどの派手な事象や見た目にとらわれた事業ではなく、市民のくらしや生業に寄りそい、歴史や文化を大切にし、地方自治体の一番の役割である「住民福祉の増進を自主的かつ総合的に行う事」であり地に足をつけた地道な市政運営である。
 よって以上の理由により、この残念な予算には賛成することはできない。


国民健康保険特別会計予算についての反対意見

※予算委員会で述べた、2020年度国民健康保険特別会計と介護保険特別会計の意見を紹介します。

 大阪府から提示された事業費納付金をもとに算定された2020年度の保険料は平均3.13%の値上げとなります。今回の条例改正により、賦課限度額が99万円に3万円引き上げられますが、それでもなお中間層の保険料の引き上げを緩和するだけで、新たに軽減の対象になった世帯と軽減率が増えた世帯以外、すべての階層で引き上げられます。
 その引き上げ幅も、前年度比で2%程度の世帯もあれば、11%の世帯もあります。家族の人数が多くなればなるほど、引き上げ幅も大きくなります。それは、大阪府の標準保険料率に近づけていっているためで、同じ所得でも世帯人数が増えれば保険料が増えるという逆進性がより強まっていく特徴が新年度の保険料に見事に表れています。
 現在、国保会計は、吹田市のみならず全国的にも厳しい状況です。国保制度の持続性を考えたとき、全国知事会、市長会も要望しているとおり、保険料引き下げのため国の公費負担を抜本的に引き上げることは必要不可欠です。そのようなことをせず、保険者努力支援制度において市町村に「赤字は削減しろ、しかし保険料負担軽減はだめだ」と迫るやり方は言語道断です。また、大阪府が法で認められた市町村の賦課権を、保険料率の府内統一化の名の下、事実上侵害していることも重大問題です。
 以上述べたような大阪府の広域化方針や国の評価基準に従っていると、保険料を抑制することはできません。
 吹田市では、この間、国保加入者のうち、高齢者、低所得者の割合が増加し、パート労働者や自営業者の割合が減ってきています。給与収入400万、給与所得266万円の4人世帯では、新年度の保険料が55万円余りとなっており、所得の20%を超え、社会保障負担が生活を脅かす事態となっています。
 市長はこのような市民の生活実態をご存じなのでしょうか。残念ながら、少しでも改善しようという気概をお持ちのようには見えません。
 保険者として、吹田市は保険料抑制のため一般会計からの繰り出しの努力をするべきであり本予算には賛成できません。


介護保険特別会計予算についての反対意見

 本予算では、介護保険事務委託の準備のための予算が提案されています。その目的は、進む高齢化に対応するものとし、委託の対象は、定型的で簡易な事務作業としていますが、申請受付や入力、資格保険料業務、給付業務、審査会業務、庶務業務と幅広く、近隣各市と比較しても範囲が広いものとなっています。最大で業務の50%を委託することが可能とし、最大19人の人員削減となることが審議で明らかになりました。
 とりわけ、窓口での受付業務では、市民が直接訪れ、暮らしの悩みを相談することが想定されます。資格保険料業務では、保険料に対する相談なども想定されます。定型的で判断のいらない業務とは言えず、直営と委託に分けることは、相談業務の形骸化を招きかねません。また、これら業務が職員の手から離れれば市民の暮らしに目が行き届かなくなり、市民の暮らしに寄り添う施策を発展させることに寄与するという重要な職務を果たせなくなるのではないでしょうか。
 全国的にさまざまな窓口業務の委託が進んでいますが、大阪府下でも人材派遣会社の契約社員の公金着服や業務外での個人情報閲覧などの不祥事が相次いでいることも明らかになっています。
 市長は施政方針で、「きめ細かな福祉」と述べられました。我が党の代表質問への答弁で、「一律に実施する施策とともに、一人ひとりに寄り添った対応の大切さを表現した」と言われました。むなしいばかりであります。そうであるならば、本来進めるべきは、職員体制を増やす見直しを行い、進む高齢化に対応していくことが求められると考えます。よって、本予算に賛成することはできません。


18号(2020.3.25)

保護者の心情に寄り添い謙虚な姿勢で改善を
個人質問 ますだ洋平

(問)65名分の学童保育入所保留通知書が市長名で送られた。保護者から「4年生でも継続して入室できると思っていた。」「支援学級に通い学童保育を利用していたが、これでは仕事にいけない。」と、通知書1枚による市の対応に憤りと困惑の声が届いている。保護者の心情に寄り添い丁寧な通知に改めるべきである。
(答:地域教育部長)保護者からの切実な声は、多く寄せられている。就労支援ができず、誠に申し訳なく思っている。保護者の声を真摯に受け止め、指導員の欠員解消に向けて全力で取り組む。
(意見)市長は、施政方針で「謙虚に課題解決する姿勢を常に意識する」と言っている。保護者の声を謙虚に受け止め、早急な指導員確保も含め、改善するよう強く要望する。

■認知症施策について
(問)認知症施策を推進する上で、認知症当事者の声を取り入れることが重要である。吹田市認知症カフェが実施する認知症の人と他世代が交流する取組みなど、認知症施策推進大綱にある本人発信支援に値するものである。本市として、こうした取組みを積極的に支援しともに施策を推進していくべき。
(答:福祉部長)認知症の人の意見を直接聴く機会の検討を行い、関係機関より丁寧に意見を聞き取りニーズにあった具体的な支援体制の構築をすすめる。

■防災・減災対策について
(問)災害時の高齢者や障がい者の避難支援のための個別支援計画は、自主防災組織と福祉関係者と協力して策定すれば、実効性ある個別支援計画ができると考えるがいかがか。
(答:福祉部長)個別支援計画の作成については、地域の方からも専門職の協力が必要とご意見を聞いている。必要に応じた対応や連携ができるよう検討する。

■LBGTのトイレ問題の解消について
(問)LGBT等性的マイノリティーの人が、職場や学校・公共施設などで、トイレの利用に困っている。膀胱炎など健康問題に発展することがある。本庁舎や学校で、性的マイノリティーへの具体的配慮やトイレ設置はあるか。今後の改修に併せて順次整備を進めるべき。
(答:総務部長)具体的な配慮の方針はないが、本庁舎には4カ所誰でも使用できるトイレを設置している。2021年度新たに低層棟に設置を検討している。
(答:学校教育部長)全小中学校に誰でも使用できる多目的トイレを設置している。個々の希望に応じ教師用トイレの使用、授業時間中の使用を認める等、発達段階も考慮し安心して学校生活を送ることができるよう努めている。児童・生徒の思いをくみ取り、個々の希望に応じ柔軟な対応に努める。


千里新田幼稚園・江坂大池幼稚園のこども園化は、ニーズをしっかり把握しよりよい内容に
個人質問 竹村博之

(問)公立施設での待機児童対策は評価する。2019年の入所申請時には不可児童が793名とのこと。適切な投資というのであれば、3歳以下の児童についても保育をすることが求められる。保育需要の見通し、今後のスケジュールを示せ。保育士など福祉職場での人材不足がいわれている。労働条件の引き上げが必要。人材確保の見通しはどうか。保育園の給食は食育やアレルギー食の提供など重要。ベストの状態で提供を求める。
(答:児童部長)小規模保育事業所が多く、3歳児の入所枠を確保する必要がある。1歳児及び2歳児の入所枠も不足することが見込まれることから、民間の保育所や小規模保育事業所の整備により対応していきたい。給食室と子育て支援室の増設について実施設計、工事を行ない2022年度から運営開始する。保育士・保育所支援センターを設置している自治体など参考に、効果的な確保策を検討していく。給食は、他のこども園で導入実績があるクックチル方式を採用する。

■学校規模等検討委員会の設置について
(問)人口急増で学校の教室不足による校舎の増築が相次いでいる。これまで市の見解は「学校規模については児童・生徒数の多寡を多様性として捉え対応していく」としていた。超過大校の問題解決が必要だが、検討委員会を設置する経緯・目的と委員の構成・権限等について示せ。
(答:学校教育部長)開発により31学級を超える過大な学校がある一方で、全学年単学級の過少校も見込まれる。今後も複数か所で大規模な開発の見込みがあり、規模の差が大きくなることが想定されることから、改めて規模等について考え方を整理するため設置する。検討委員会は学識経験者、小中学校の校長、学校教育関係者で組織し、教育委員会の諮問に対して答申を行なう。
(要望)急激な人口増を伴う民間の住宅開発を許してきた都市計画に問題がある。子どもたちにしわ寄せをしてきたことをしっかりと検証し、今後の課題解決に生かしていただきたい。

■江坂駅北側のエレベーター、駅舎の可動式ホーム柵について
(問)改めて現在の進捗状況を聞く。
(答:土木部長)今年度に試掘調査を行ない、エレベーターを設置できることを確認、関係機関との協議を進めている。また、地下鉄大阪メトロが、来年度完了予定でホーム柵工事をすすめている。


南千里地域の諸課題について問う
個人質問 柿原まき

■千里ニュータウンの諸問題について
1 竹見台・桃山台近隣センターの再整備
(問)再開発区域として府営住宅の一部も含まれているが、大阪府はどのように関与するのか。2つの市民ホール、竹見台児童センターも含まれているが、建て替えるのか。
(答:都市計画部長)大阪府は事業実施の際には地権者として参画してもらうよう協議を行っていく。桃山台・竹見台両市民ホール、児童センターについても再開発事業に参画し、建設される新たな施設での運営を予定している。
2 桃山公園について
(問)新年度予算では、江坂公園も含めパークマネジメントの実施を検討する予算が提案されている。都市公園法改正により、公募設置管理制度を導入し、公園面積の12%まで収益施設を設置し、園路の整備なども併せて行わせることができるとなった。公園が民間企業の収益を上げる手段に変わったといえる。現在、市は法改正も加味さた「都市公園の整備・管理方針案」について意見募集を行っている最中である。なぜこの時期に予算提案するのか。
 千里南公園のカフェは、公園に来た市民が憩う場所として公園の価値を高めるためと市長は述べていたが、カフェの価値を高める公園になり逆転しているのではないか。
(答弁:土木部長)パークマネジメントの実施に向けた検討を行うもので、民間事業者との連携のみならず地域ニーズや地域の参画も含めた総合的な目指すべき姿を検討していきたい。意見募集の結果は、方針の策定に反映させていく。
 千里南公園のカフェは、公園に来られたすべての方が利用しているわけではないが、カフェを訪れた際に公園を散策され、魅力に気付かれた方もいると思う。カフェができたことで、公園も注目され、お互いの価値を高めあっていると考える。
(問)なぜ桃山公園を選定したのか。公園利用者や地域の意見の反映はどうなるのか。
(答:土木部長)桃山公園は市場調査の結果や立地等を考慮し、導入可能性が高いと考え選定した。検討業務の中でも利用者アンケート等公園利用者、周辺地域の方などから広く意見を聞く予定にしている。
3 佐竹台5丁目の府営住宅建て替え余剰地の高齢者施設誘致について
(問)大阪府はその敷地内に高齢者施設を整備する事業者に売却する計画である。地元の住民が粘り強く調査、要望しながら行政もそれに応えて計画されたもの。この間の、市の動きはどうなっているか。第7期介護保険計画期間中の千里ニュータウン・万博・阪大地域の小規模特養の整備定員数は29人。達成見込みは。
(答:福祉部長)地域密着型サービスの公募を目指し、土地売却に関する諸条件含め大阪府や地元自治会と協議を行っている。第7期計画において未整備の小規模特養は3か所となっている。来年度の公募により事業者の選定を目指す。

■会計年度任用職員制度スタートにあたって
(問)前年度から引き続いての任用であっても、6月の一時金は、満額ではなく30%の期間率がかかるという。不利益な扱いになるのではないか。
(答:総務部長)年収ベースでは348万円の報酬があった場合R2年度は327万円になるが、期末手当の性質上、R3年6月期に26万円支給されるので不利益な変更とは考えていない。


17号(2020.3.18)

高すぎる国保料、市独自で負担軽減を図れ
代表質問 塩見みゆき

(問)2020年度の国民健康保険料は、平均で前年度比3.13%の引き上げ、賦課限度額は総額96万円から99万円へ値上げ、3年連続の引き上げである。ケース別では、40代の夫婦と子ども2人の4人世帯、年間所得200万円の場合、総額42万1千18円、7.3%引き上げ、65歳以上74歳以下の夫婦世帯、各々の年金が12万円の場合、総額3万5千960円、10.3%引き上げとなる。府下統一化で多人数世帯への負担はどんどん大きくなる。せめて子どもに対する均等割軽減を行い、市民負担の軽減に努めるべきと考えるがどうか。
(答:健康医療部長)多子世帯に対する軽減については、国において軽減制度として検討されている。「大阪府・市町村国民健康保険広域化調整会議」などにおいても、動向に注視し、国や府に要望する。

■教育施策について
◎チャレンジテスト・すくすくテストについて
(意見)大阪府独自で中学生に実施しているチャレンジテストは、内申書の学校平均が決められるなど問題がある。
 府教委は、さらに中学1・2年生にも学校全体のテスト結果が個人の成績に反映される仕組みを導入、小学校5・6年生まで拡大するすくすくテストを来年度から実施する。いっそう、子どもたちは、過度な競争に駆り立てられ、本来あるべき学校の教育の姿が大きくゆがめると考える。
 学力の把握は、全国学力テストも実施している。あくまで市町村任意であり、教育委員会の判断で実施しないことも可能である。子どもたちのために、チャレンジテストをやめる決断を求める。
◎少人数学級について
(問)昨年11月議会のわが党の質問に対し、小学校3年生から中学校3年生までの少人数学級実施について、それぞれの学校の実情を踏まえ、各校で検討しているとのことだが新年度はどうするのか。
(答:学校教育部長)各校で検討をした結果、小学校4校、中学校1校で少人数学級の実施をする予定である。

■保育園待機児童について
(問)現在、保育園の一次不可となった児童数及び来年度の待機児童の見込み数、待機児解消対策について伺う。また、中核市移行に伴い、国の補助金交付で保育所・保育士支援センターの設置が可能となる。高槻市は、潜在保育士の職場復帰や保育士と保育園のマッチングなど、人材確保に有効な役割を果たしていると聞いている。吹田市でも設置する考えはあるのか。
(答:児童部長)来年度の入所申込の一次選考で不可となった児童数は793名、待機児童数は利用調整を行い、最終今年度と同程度(22名)と推測している。2020年度より始まる「子ども・子育て支援事業計画」に基づき保育所整備等進め、待機児童解消を図っていく。
 「保育士・保育所支援センター事業」については、保育士確保を進めるため実施を検討している。

■障害者施策について
(問)吹田の障害者福祉と医療を進める会が、市内の24事業所に対し、重度加算削減後の影響調査を実施された。それぞれの事業所が工夫や努力をしているが、運営上の問題や人材の確保に大きな影響を及ぼしている。
 国の報酬は実態に見合っておらずこの先、重度の方を受け入れられない状況に追い込まれる。せめて、市の基準額をベースに国の加算との差額を補助し、職員配置は国の配置基準より実際に増員している人数に見合って補助金を交付する等、制度の改善を行うべきではないか。
(答:福祉部長)国の介護給付費と加算額を合わせ人員配置できると考える。現時点で緩和する考えはない。障害特性により効果的な支援体制は異なることから、様々な障害特性に対応した支援については引き続き検討を進める。
(問)暮らしの場の整備は待ったなしである。グループホームの整備はまだまだ総合的な対策になっていない。福祉計画の策定期間のため、約2年で見直しをかけるとのことだが、その間、不足している約200人の内、何人の解消を見込んでいるのか。
(答:福祉部長)約40名の定員増を見込んでいる。施設整備の状況や他市の取り組みを注視し、グループホームの整備促進策について積極的に検討する。

■防災・減災について
(問)災害時を想定し、防災資機材を使っての実践的な訓練を地区単位で実施せよ。
(答:危機管理監)防災用資機材の普及啓発に努めるとともに、地域で資機材を活用した訓練が行えるよう、支援していく。
(問)災害時要援護者支援体制づくりを進めている。名簿は連合地区単位に提供し協定を結んでいますが、もっと小さな単位、例えば、自治会に加入していないマンション単位での名簿の提供は可能なのか、また連合単位で進まない場合、単一自治会、組単位でも住民の合意ができる場合は協定を結んではどうか。
(答:福祉部長)連合地区単位での協定締結を進めている。今後も地域ごとの課題等を見極めながら進めていく。


南吹田駅周辺公園再整備は住民意見の反映を
個人質問 山根たけと

 地域住民が参加するワークショップが行われ、ワークショップに参加された子育て世代のグループの方々からは、自主的に地域で行ったアンケート調査や要望書が市長に対しても提出されており関心の高さがうかがえる。
(問)防犯や防災機能の設置・向上について、市の考えは。
(答:土木部長)ワークショップでの御意見等も参考にし、防犯面からも安心・安全に利用でき、地域の防災力向上にも資する再整備基本計画を策定していく。
(問)子育て世代の皆さんから要望書が提出されており、特に上新田公園の整備について床噴水などの水を感じるせせらぎの設置、特色のある大型複合遊具の設置、温かみを感じるような特色のある電灯やイベント開催などを想定した電源設備の設置について、市の見解を問う。
(答:土木部長)整備費用の範囲内での床噴水の設置は困難であり今後、国からの補助金などの財源確保や設置手法について検討していく。大型の複合遊具は設置を予定している。電源設備に関しては、課題はあるが検討していく。
(問)自動車文庫を停留させてほしいという要望もあり、積極的かつ前向きな検討を求める。
(答:地域教育部長)自動車文庫の運用方法と南吹田駅付近の巡回場所の検討を行っていく。

■教員の多忙化と変形労働時間制について
 政府は公立学校の教員に「1年単位の変形労働時間制」を導入可能とする法案を臨時国会に提出し強行成立させた。これに対し、当事者の教員たちから「勤務がもっと長くなる」と怒りの声があがっている。
(問)「各自治体の判断」「条例で強制しても意味はない」と文科大臣が国会質疑の中で答えている。市教委としても、このような教員を機械のように都合よく働かせる制度には、きっぱりと選択しない意思を示すべきではないか。
(答:教育監)教職員にとってのメリット、デメリットをしっかりと確認し、慎重に検討した上で判断すべきものであると考えている。

■すいたフェスタと地域活性化イベントについて
(問)地域や商店街の方々が新たに、だんじり祭りを立ち上げようとしている。継続して取り組んでいく為にも、来年度以降も同規模の援助が必要不可欠ではないか。
(答:都市魅力部長)今年度の実施状況を考慮した上で、実施方法等を検討していく。
(問)関係者とよく話し合い、現実に必要とする支援の枠組みを作るべきではないか。
(答:都市魅力部長)委託事業に向けて実行委員会の御意見もお聞きしながら、より魅力あるイベントとして実施できるよう努めていく。

■その他、福祉事業や公園管理など、あらゆる分野に公共サービスの民営化と民間委託が広がっているなか、労働者や公共サービスの質を守るため公契約条例の制定を求めました。


空き家対策計画について
個人質問 村口くみ子

 空き家の急増が止まらない背景には、国の住宅政策がある。多くの空き家が既にあるのに、税制・金融面での優遇措置のため年間100万戸近い新築住宅が建設されている。日本に比べて空き家率の低いヨーロッパ諸国では住宅新築ではなくリフォームにシフトしている。住宅政策の根本的な転換が求められる。
(問)実態調査より本市で空き家と認定したのは1145件、そのうち危険度の高いDランクが122件ある。5年間でこのDランク全てを解消する計画である。行政代執行の流れについて、今までと変わるところはあるか。
(答:都市計画部長)措置の流れはこれまでと同様だが、スピード感を持って取り組みを進める。
(問)地域主体の空き家対策をどのような考えで進めていくのか。また、どのような体制や補助なのか。
(答:都市計画部長)民間団体や地域住民との連携により、制度の充実、利活用及び流通の促進に取り組む。庁内連携体制も確立していく。
(問)地域福利推進事業で利活用できる物件はどの程度把握しているのか。計画の取組例をどのように進めていくか。
(答:都市計画部長)現時点で地域福利増進事業の対象となる物件はない。2020年度から、実施する事業を選別し、事業化に向けて手続きを進める。
(問)市として??討している補助金制度、国・府の活用を考えている補助金制度はあるか。
(答:都市計画部長)本市補助金制度は次年度より検討を始めたい。積極的に国庫補助金を活用していきたい。

■いじめ対策について
(問)不登校や問題行動の対応をするための生徒指導主事が、小学校の大規模校8校に配置されている。担任が休んだ時の代わり等もしている。子どもに対し、日常的に直接集団指導をできる生徒指導主事を全校に専任で配置をすればよいのではないか。
(答:教育監)現在市費での生徒指導主事の全校配置は考えていない。府教育庁との協議により、加配教員を配置している。

■旧市民病院跡地売却に係る事業者公募実施要項について
(問)現在、当該地域の児童数は増え続けている。今後もこの地域の児童数、保育園や学童保育の需要も増えることが見込まれる。この地域にさらに住宅を整備するような計画になった場合は、行政も小・中学校、幼稚園、保育園、学童保育にしわ寄せよせがいかない対策を、しっかり取っていく必要があると思うが見解はいかがか。
(答:健康医療審議監)児童・生徒数が急激に増加することのない計画とすることを土地利用計画の遵守事項としている。事業者選定の審査過程でも、評価の視点・基準に盛り込んでいる。


16号(2020.3.4)

突然の休校要請、新型コロナウイルス対応は市民に寄りそい適切な対応を代表質問で要望
日本共産党代表質問

 新型コロナウイルスの状況は、日々感染者が増え、国の方針、対応も刻々と変わっています。
 政府の「全小中高校休校の要請」により市教育委員会は、3月2日からの休校を決めましたが、保護者、関係者から卒業式はどうなるのかなど、不安の声があがっています。
 また学校現場では、学童保育の8:30からの開設で対応していますが、突然の休校による子どもたちの生活環境の変化や未修学部分への対応など、混乱が予想されます。吹田市としては引き続き、市民に寄り添い、適切な対応を行うよう、塩見みゆき議員の代表質問で求めました。その中身をご紹介します。

(問)4月から保健所が市に移管される直前のこの時期に、新型コロナウイルスの流行となり、現場では、大変なご苦労があると思うが、市民からの問い合わせ等の対応、また引き継ぎ期間の最終盤という事もあり、保健所の状況はどのようになっているのか。
(答:健康医療部)現在の大阪府吹田保健所においては、「新型コロナ受診相談センター(帰国者・接触者相談センター)」として、感染疑いのある市民からの電話相談や医療機関からの問い合わせに応じるとともに、必要に応じ「帰国者・接触者外来」の機能を持つ医療機関への受診を調整するなど、感染拡大の防止および適切な医療の提供に取組んでいる。
 本市としても、これらの業務を混乱なく引き継ぐため、派遣している研修生と連絡を図りながら、定期的に開催される対策会議に市の関係室課の職員とともに出席するなど、業務の習得に取組んでいる。
(問)1日でも早く沈静、終息に向かうことを願うものですが、さらに感染が広がる事もないとは言えません。その場合は、特別な事態として、大阪府に人的な支援など応援を求めるべきと考えますが、どうされようとしているのか。
(答:健康医療部)大阪府や近隣自治体との緊密な連携のもと、広域的な対応が必要となることから、人的支援などの相互応援も含め、適切に対応していく。
(問)様々な情報が交錯する中、市民の不安を払しょくするため、正確な情報を発信することが大切。その点についてはどう対応しているのか。
(答:健康医療部)感染の拡大防止および重症化予防に向けて、あらゆる機会を通じ、正確な情報を適切に提供していく。
(問)コロナウイルスの感染は、産業への影響も出てきています。吹田市内の状況については、影響調査、状況把握に努め、状況によっては、融資制度など対策をとる必要があるがどうか。
(答:都市魅力部)担当職員が市内企業を訪問する際に、状況把握に努めている。
 また、本市ホームページやメールマガジンを通じて、中小企業・小規模事業者相談窓口や大阪府の支援策である「大阪府新型コロナウイルス感染症対応緊急資金」を御案内している。


新型コロナウイルス感染症対策の抜本的強化を求める緊急申し入れ

◎3月4日、日本共産党市会議員団は、吹田市に対し議会事務局を通じて申し入れを行いました。

 新型コロナウイルス感染症は日本中に広がり、日に日に感染者が増えています。
 国の突然の「小学校・中学校・高校・特別支援学校の休校要請」を受け、吹田市も3月2日より休校になり、一定の理解の声もある一方で保護者らの間では「仕事は休めない」「子どもだけで留守番させるのは心配」と不安の声もあがっています。公共施設も屋内プールや市民体育館のトレーニングルームなど不特定多数が利用するところは閉鎖になっています。不安な声が広がる中、市として正しい情報を提供し、感染の拡大を防ぎ、市民生活・福祉などの事業所・中小零細企業・商店などの安定のためにあらゆる手段を講じることが求められています。
 私たちはこの間、できる限りではありますが、学校・留守家庭児童育成室・児童館・児童センター・保育園・高齢者施設・障害者施設・医療機関など聞き取りを行いました。
 その事をもとにして、左記の通り要望いたしますので対応をしていただくようにお願いいたします。

1.国や府とも連携し、引き続き正確な情報収集を行い、対応する機関や市民への伝達を徹底すること。またインターネットを利用することができない高齢者・市民にも確実に届くよう徹底すること。発熱など心配があれば、相談センターや保健所に連絡するよう周知徹底をすること。
2.医療機関・介護施設・児童福祉施設・障害者施設・在宅福祉支援事業などのマスクや消毒剤など衛生用品の不足状況を調査し、必要であれば、災害備蓄品から早急に提供すること。あわせて、高齢者・妊婦や障害者・難病さらに糖尿病・心不全・呼吸器疾患など基礎疾患のある方、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方などにもマスクや消毒剤など衛生用品を提供すること。
3.学校休校中の対応について
 @開設している留守家庭児童育成室に災害備蓄な どを活用し、マスクや消毒剤などを早急に整える。 安全に子どもたちの受け入れができるように、担 当部まかせにせず、市全体で人の配置を含めた対 応などを行う。
 A家庭で子どもが1人で過ごすことがないように、 学校を開放し自習などで受け入れを行うなど、市 独自の対策を行う。また、医療・介護・保育関係 者が従事できるよう、子どもの受け入れ体制をつ くる。
 B支援学級のこどもたちは、保護者の希望があれ ば受け入れを行うこと。また放課後児童デイ事業 所との連携強化を図る。
 C非正規職員の休業補償を講じる。
 D発注をしていた学校給食の食材を無駄にするこ とがないようにする。
 E開設している児童館・児童センターにもマスク や消毒剤などを早急に整える。
 F保育園・幼稚園・認定こども園・小学校・中学 校の卒園式、卒業式および入園式、入学式につい ては、子どもの気持ちに寄り添う形で実施ができ るように検討する。混乱を防ぐために保護者や関 係者への伝達は丁寧に行う。
 G子どもたちの成長過程に配慮し、卒業式や行事 などの準備、練習などの際には一時的に登校を再 開させるなど、現場の教職員の意見も聞き、柔軟 に対応する。
 H学校の休校については「あくまで設置者の判断」 と文科大臣も国会で答弁をしている。状況をみて、 学校再開について検討する。
4.学校給食をはじめ、市の事業を実施している事業者の影響を調査して、対策を講じること。
5.通常通りに開設している幼稚園や保育園、留守家庭児童育成室などで混乱がおきないように、公立私立問わず、感染症対策方針など正確な情報伝達、及び聞き取りを行い、必要な支援策を講じること。
6.新型コロナウイルス問題が原因で経営悪化に陥った中小業者に対し、必要な融資や助成などの支援策を講じること。
7.障害者施設は日額報酬の算定になっているため影響がでることが懸念される。調査し影響が出る場合は何らかの支援策を講じること。
8.国に抜本的な財政措置を求めるとともに、市としても確実かつ迅速に対応するためにも、補正予算を含めた、緊急の財政措置を講じること。
以上


15号(2020.2.19)

自主防災組織への補助、子ども医療費助成を18歳まで拡大、
子ども食堂の開設補助、国民健康保険料の改定など
2月定例会

 2月13日に議会運営委員会が開催され、2月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。会期は、2月20日から3月23日まで開催されます。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
2月
 20日(木)本会議(提案説明)
 27日(木)本会議(代表質問)
 28日(金)本会議(代表質問・個人質問)
3月
 2日(月)本会議(個人質問)
 3日(火)本会議(個人質問) 予算常任委員会、各常任委員会(提案説明、資料要求)
 4日(水)各常任委員会(質疑、討論・採決)
 5日(木)予算常任委員会(財政総務分科会、文教市民分科会)
 6日(金)予算常任委員会(財政総務分科会、文教市民分科会)
 9日(月)予算常任委員会(建設環境分科会、健康福祉分科会)
 10日(火)予算常任委員会(建設環境分科会、健康福祉分科会)
 17日(火)予算常任委員会(総括質疑、討論・採決)
 23日(月)本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、2月28日が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問 28日 @塩見みゆき
個人質問 28日 E山根たけと F村口くみ子
     2日 Iますだ洋平
     3日 @柿原まき A竹村博之

《主な議案内容》
■条例
@吹田市長等の損害賠償責任の一部免除に関する条例の制定について
A吹田市動物の愛護及び管理に関する法律施行条例の制定について
B吹田市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について(市内居住職員の住居手当を改定)
C吹田市市税条例の一部を改正する条例の制定について
(個人市民税の基礎控除額の改定等)
D吹田市印鑑条例の一部を改正する条例の制定について
(成年被後見人に関し印鑑登録の登録資格見直し)
E吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について(認定こども園吹田南幼稚園の位置変更)
F執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(認知症総合支援業務委託事業者選定等委員会を設置)
G執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(地域活動支援センター業務委託事業者選定等委員会を設置)
H吹田市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について
I吹田市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について(賦課限度額の改定等)
J吹田市立休日急病診療所条例の一部を改正する条例の制定について(位置の変更、5月31日施行))
K執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(ESCO事業者選定委員会を設置)
L吹田市浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例の制定について(遵守事項を追加)
M吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定について
(複数建築物に係る建築物エネルギー消費性能向上計画の認定の申請等に対する審査手数料の設定等)
N千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について
O予算で定める重要な資産の取得及び処分、議会の同意を要する賠償責任の免除並びに議会の議決を要する負担付きの寄附の受領等について定める条例及び、吹田市監査委員に関する条例の一部を改正する条例の制定について
P執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(学校規模等検討委員会を設置)
Q吹田市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について(放課後児童支援員の資格基準を変更)

■単行事件
@(仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業契約の一部変更について
A吹田市文化会館改修工事請負契約の一部変更について
B吹田市立健都ライブラリー建設工事(建築工事)請負契約の一部変更について
C包括外部監査契約の締結について
D地方独立行政法人市立吹田市民病院定款の一部変更について
E市道路線の認定及び廃止について

■2020年度(R2年度)当初予算              総合計 2354億6220万6千円
◎一般会計                             1351億9473万3千円
◎特別会計(国民健康保険特別会計、介護保険特別会計など8特別会計)  708億2876万1千円
◎企業会計(水道事業、下水道事業)                  294億3871万2千円
〔当初予算の主な取組み〕
@小・中学校における人権教育の推進(いじめ・DV予防)               134万8千円
A自治会加入促進等活動補助金                            117万円
B北部消防庁舎等複合施設の整備                      2億4095万5千円
C自主防災組織(連合自治会単位)に対する補助制度                   435万円
D健都における産学官民連携の推進                            5万円
Eインフルェンザ予防接種(中学3年生)、ロタウイルスワクチンの定期接種の実施  5179万1千円
F妊婦健診助成の増額、新生児聴覚検査の実施                   5591万7千円
G多胎児世帯への支援                                 365万円
H休日急病診療所の移転(令和2年5月オープン予定)               1億410万9千円
I認知症高齢者の見守り                               98万9千円
J障害者グループホーム運営事業補助金における施設整備費補助の補助上限額等の拡充、新規開設事業所に対する家賃補助制度、重度障害者の新規受入れを行う事業所に対する送迎用車両購入補助制度
                                       4178万8千円
K子ども医療費の助成対象を18歳の年齢到達年度末まで拡大           1億5231万7千円
L病児・病後児保育の対象を小学1年生まで拡大                   128万5千円
M子ども食堂の開設補助                              180万2千円
N英語教育の推進(英語指導助手の配置を拡大)                   3131万9千円
O学校教育現場の支援(小学校1・2年生の学習・生活を支援するスターターの増員、いじめ対応に特化した学校問題解決支援員の増員など)
                                        4557万6千円
P小中学校の過大校対策                          19億8629万2千円
Q小・中学校特別教室への空調設備の整備に着手                   2169万6千円
R北千里小学校跡地への複合施設(公民館・図書館・児童会館)整備(令和4年11月オープン予定)
                                        6697万5千円
S中央図書館の耐震補強(令和2年11月オープン予定)              7億3453万8千円
㉑健都ライブラリーの整備(令和2年11月オープン予定)             8億4749万6千円
㉒ESCO事業の推進(市庁舎の省エネ改修)                     412万6千円
㉓上の川の周辺まちづくり                            8287万4千円
㉔北千里駅前地区再開発の検討                          3078万4千円
㉕近隣センター(竹見台・桃山台)の再開発の検討                   1171万8千円
㉖都市計画道路千里丘朝日が丘線の整備                      8534万1千円
㉗佐井寺西における土地区画整理事業                     2億6495万5千円
㉘官民連携によるパークマネジメントの実施を検討                 1525万4千円
㉙メイシアターの大規模改修・いずみの園公園のリニューアル・記念イベントの実施
                                     34億4951万3千円
㉚すいたフェスタ・地域活性化イベントの開催                      2960万円
㉛ふるさと寄附金を活用した事業の推進                      9504万2千円
㉜AI・RPAの導入(議事録作成支援システムなど)                 1495万3千円
㉝LINEによる情報発信・収集                           525万8千円
㉞市民課窓口支援システムの導入                         7495万9千円
㉟中核市移行に伴う事業(保健所設置、包括外部監査など)            6億3527万3千円
㊱市制施行80周年記念事業                            4869万5千円

◎債務負担行為
@南山田市民ギャラリー指定管理業務                          13万5千円
A藤白台留守家庭児童育成室運営業務                           501万円
B資源リサイクルセンター指定管理業務                           36万円

■2019年度一般会計補正予算(第9号)
〔主な予算〕
@認知症高齢者グループホーム等の防災改修等支援事業                   100万円
A大阪府住宅供給公社からの無償貸付終了に伴い、山三保育園用地購入するための経費  1億9900万円
B平成30年の台風により被災した大阪湾広域廃棄物埋立処分場の復旧に係る経費の一部を負担
                                          471万2千円
C小学校エレベーター設置事業(江坂大池小・桃山台小)             1億6858万1千円
D小学校校舎・屋内運動場大規模改修、トイレ施設整備、外壁等改修事業     30億7413万6千円
E中学校校舎・屋内運動場大規模改修、トイレ施設整備事業           18億7962万7千円
F基金積立(旧西尾家住宅大規模修繕基金)                       500万3千円

■追加予定案件
◎予算
@2019年度(R元年度)一般会計補正予算(第10号)
A2020年度(R2年度)一般会計補正予算(第1号)
◎人選
@副市長の選任について(春藤尚久氏の任期満了による)
A監査委員の選任について(谷義孝氏の任期満了による)
B固定資産評価委員会委員の選任について(上田茂久氏の任期満了による)


14号(2020.1.8)

 11月定例会本会議で述べた、議案に対する日本共産党議員団の意見を紹介します。


水道料金の改定は、市民生活への影響、安心安全の水の供給、住民福祉の増進の観点から

●議案第136号 吹田市水道条例の一部を改正する条例の制定についての賛成意見。

 今回の条例改正は水道料金を平均で、15・2%の引き上げを行おうとするものです。市民生活においては、10月に消費税が10%に引き上げられ、医療、介護制度改悪による負担増など、大きな負担が強いられています。一方、年金は引き下げられ、賃金は上がらず、消費税8%増税前から比べ、実質賃金は年15万円も落ち込んだままです。その下での水道料金の値上げであり、市民生活に対する影響が大きいことは明らかです。
 審議の中で、基幹管路の耐震化率は、当初目標としていた2020年末までに50%の達成が困難となり、今後料金値上げによる収入が見込めないと、必要となる片山浄水所場内整備、南千里から片山浄水所まで企業団水を供給するルートの耐震化及び、老朽化した配水支管の更新等の工事が実施できなくなるとの事でした。
 いつ起こるかわからない災害に対し、水を安定して供給するための水道施設や基幹管路の強靭化対策は、市民生活、命に直結するものであり、確実に進めなくてはなりません。
 また、料金改定を行うにあたり、主に生活用や小規模な小売店または飲食店など小口径の使用者に対し、基本料金の改定率を中口径、大口径より低く抑えられています。従量料金についても使用区分、0立方メートルから10立法メートルまでの使用者である37%、約4割の方は、現行料金据え置きとなっており、一定の配慮がなされています。
 本会議で市長は、大量の水道使用が欠かせない高齢者・障害者施設等に対し「料金改定によって影響を受ける場合、行政が負担軽減、緩和など適切な措置を講じる方向で検討する」と答弁されました。影響の実態については、実質的な把握に努め必要な対策を講じていただく事を強く求めます。
 水道部としては、今回の料金値上げを市民のみなさんにお願いする以前に、出来る限りの経費削減をされており、これ以上、人員削減を進める事は、かえって市民に対し、安定的に安全な水を提供すると言う、本来の仕事に大きく支障をきたす恐れがあります。
 以上の点から、苦渋の選択ですが、料金の値上げはやむを得ないと判断しました。
 水道事業は、地方公営企業として、経済性を発揮しつつ、公共の福祉を増進させることが求められています。ただ、大口使用者が地下水利用専用水道を確保し、市民においても節水機器の普及が進んでいる中、将来的な人口減少等、収入増加は見込めず、水道事業を取り巻く情勢は大変厳しい状況にあると思われます。公営企業として、独立採算、受益者負担の原則に従えば、今後、料金値上げ、市民負担は際限なく続くことになります。経済性と住民福祉増進の両立を図ることは、水道部の努力だけでは限界があると考えます。委員会でも指摘をしたとおり、市民の命を守るために行う施設や基幹管路の耐震化工事及び災害時に収入が途絶える期間の備えである10億円については、市の責任でバックアップできるような手法を真摯に検討していただきたい。
 また、国に対し、補助金・交付金の採択基準の引き下げと交付率の引き上げをあらゆる機会を通じて、水道部と共に要望を行ってください。
 引続き、37万市民に対し、安全な水の安定供給を行うため、技術職の確保、育成と災害時に対応できる適正な人員の確保に努めていただくよう要望し、本議案に賛成いたします。(全会一致で可決)

●議案第98号 吹田市助産施設、母子生活支援施設及び保育所の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について、及び第99号 吹田市就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律施行条例の制定について、一括しての賛成意見。
 (なお、関連のある議案第103号 吹田市老人福祉法施行条例の制定について、第104号 吹田市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について、第106号 吹田市児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について、第129号 介護保険法施行条例の一部を改正する条例の制定についてもあわせて意見を述べました。)


中核市移行による新たな業務対応のための人員体制、円滑な引継ぎ体制の確保を

 これらの条例案は、中核市移行に伴い、来年4月から福祉施設の設置許可や廃止などの業務を吹田市が行うための基準を定めようとするものです。また対象となる福祉施設において、職員の配置はどうか、入所人員は基準以下か、など、適正に施設での事業が行われているかどうかを判断するための基準ともなるものです。
 98号では、新たに助産施設2か所が対象になります。99号では、幼保連携型認定こども園1か所が新たに対象となります。
 103号、104号、129号では、高齢者施設として特別養護老人ホーム17か所、軽費老人ホーム3か所、介護老人保健施設7か所が新たに対象となります。
 106号では、障害児施設として児童発達支援事業32か所、医療型児童発達支援事業2か所、放課後等デイサービス46か所、保育所等訪問支援事業2か所が新たに対象となります。
 これまでも、福祉指導監査室では、保育所や幼保連携型以外の認定こども園、小規模特養などの施設、社会福祉法人などを実地指導しながら、不適切な事案が判明すれば監査に入る、施設内の虐待が発生すればその対応に追われることもあり、定期的な実地指導ができない年度も過去にはあるとのことです。
 加えて、中核市移行により無料低額診療所への実地調査、障害者総合支援法に基づく指定一般相談支援事業者、指定特定相談支援事業者の指定や指導監査など、法律による新たな業務も加わり、担当業務が大幅に増えることになります。
 福祉指導監査室が定期的な実地調査、実地指導を行うことは、利用者にとって適正なサービスが受けられることにつながります。しかしながら、来年度は人員増の予定が一人であり、これらの業務を遂行できると市が考えているのかはなはだ疑問です。
 福祉指導監査室をはじめ、保健所だけでなく各所管で新たな業務に対応できるような人員体制をとること、業務の引継ぎが円滑に行われ市民生活に支障を来たさないような移行となるよう求め賛成いたします。
 (全会一致で可決)


中国及び香港特別行政区政府に対し、民主主義と人権を守る日本政府の毅然とした対応を

●市会議案第13号「香港における人権と民主主義の確保に向けた対応を求める意見書」の賛成意見。

 香港で連日行われたデモ参加者にたいして警察官が至近距離から実弾発砲し、一人が重体となる事態となりました。多数の丸腰のデモ参加者への実弾発砲等は、言語道断の野蛮な暴挙です。香港警察とデモ参加者との衝突で、多数の負傷者と逮捕者がでており、その真相解明が厳しく求められています。
 本来、民主主義のあり方として、市民が自らの要求を実現するために様々な形態で平和的な示威行動を行なうことは、国際的に広く認められた行為であり、それを警察や軍隊など実力組織が暴力で排除し、封殺することは許されません。正当な要求を掲げた市民への暴力は民主主義と人権を否定するものであり、今日の世界において決して正当化することは出来ません。
 今回の香港における反政府抗議行動にたいする中国政府及び、香港特別行政区政府の行動には国際的な批判が向けられており、まさに今日の世界において人権問題は国際問題であり、「1国2制度」のもとで中国政府は人権を擁護する国際的責任を負っています。意見書案が述べているように国際社会におけるこの問題での政府と国会の対応が問われており、よって本案に賛成いたします。
 (賛成多数で可決)


13号(2019.12.25)

子どもの貧困対策として子ども食堂に支援を
個人質問 村口くみ子

(問)子ども食堂は、全国約3700カ所、昨年比1・6倍。小学校6校に1つの割合。府下では大阪市111カ所、堺市50カ所、枚方市20カ所、豊中・岸和田市17カ所。吹田市は3カ所。府の「子ども貧困緊急対策事業補助金」等も活用し、計画を持ち補助を進めるべき。
(答:児童部長)府の補助金活用を視野に入れ、目標を定めた実施に向けて協議中。
(問)吹田市は子ども食堂にどのような支援をできるか。
(答:児童部長)関係団体のネットワーク化の準備を進めている。
(要望)堺市でも、運営継続の支援がネットワークの中で実施されている。気になる子どもを必要な支援へつなぐなど、問題解決までを見据えたネットワーク作りを。

■幼児教育・保育の無償化に伴う影響について
(問)市の潜在的待機児童は667名。公立保育園増で、公的責任で待機児童の解消を。待機の人が一時預かり・ファミリーサポートを利用する事や、無償化に伴う利用増も予測される。「次期子ども・子育て支援事業計画」では、必要十分な受け皿を。どんな予想・計画か。ニーズを利用に繋げるよう、ホームページ・宣伝物の改善を。
(答:児童部長)一時預かり・ファミリーサポートセンター事業とも、ニーズ量の増加を見込んでいる。サイトの改良についても検討中。より利用者の立場に立つ。

■自転車利用環境整備計画について
(問)施策の4本柱の、走る、守る、止める、使うそれぞれの目標値に対する到達はどうなっているか。
(答:土木部長)「走る」自転車通行空間整備延長は目標値に対し2・2%、進捗率4・6%。「守る」自転車関連事故件数は目標値120件以下に対し、318件、車道左側通行遵守割合は目標値80%以上に対し30%。 「止める」放置自伝車台数目標値100台以下に対し194台。「使う」市民満足度については、令和3年度、8年度にアンケート調査を行う。
(問)到達が低い。計画実施の予算はどう確保するのか。
(答:土木部長)特別交付金を財源として予算に制限があった。R2年度から道路新設改良事業の中で予算確保に取り組む。
(要望)JR吹田駅では駐輪場が不足。来年夏、自転車搬送用コンベアが供用開始予定。駅周辺への自転車利用者増も予想される。駅北口側にも駐輪場の確保を求める。


加齢性難聴に対する補聴器補助制度の創設を
個人質問 塩見みゆき

(問)高齢者の多くは加齢に伴う難聴に悩まされ、聞こえずらさから社会的な関わりが減り、認知症やうつ病を引き起こす原因になるとも考えられている。補聴器は、1台30万円以上と価格が高く諦める人が多い。
 補聴器の支給は、高度・重度の難聴者に限られているが一方、WHOは中等度からの装着を推奨している。
 今回、議会に対し「加齢性難聴の補聴器購入に対する公的補助制度創設を求める意見書」の提出を求める要望書が提出されている。全国的には把握できただけでも、仙台市、浦安市など14市4町、東京23区中10区で独自の補助制度がスタートしており、吹田市でも創設すべきではないか。
(答:福祉部長)現在、制度創設の予定はないが、国が平成30年度から3ヶ年の予定で実施している「補聴器を用いた聴覚障害の補正による認知機能低下予防の効果を検証するための研究」について、その内容にも注視していく。

■老障介護問題、暮らしの場の整備について
(問)NPO 法人大阪障害者センター地域生活支援拠点検討プロジェクトチームが、ショートスティが長期化しているいわゆるロングショートスティについて大阪の実態を調査された。入所期間は1年以上が約3割。長期入所の理由は、親の病気、死亡が6割、グループホーム等、入所待ちが3割である。吹田市の現状を尋ねる。
(答:福祉部長)支給決定が30日以上が18名で、その内、実際に30日以上の利用は、9月時点で9名。介護者の高齢化による入所待機や虐待による介護者との分離等が理由である。
(問)暮らしの場の整備は、親亡き後のためではなく障害があっても親の保護を離れ、本人が住む場所を選び自立した生活が送れるように考えるべき。中核市移行でグループホーム整備での利点はあるのか。
(答:福祉部長)施設整備費国庫補助金制度の実施主体が府から移譲され対象事業者の選定等を行うことになる。■千里丘朝日が丘線について
(問)千里丘朝日が丘線の未整備区間の内、今回整備される約200mの区間は、特に朝夕の通勤通学時には、人の流れが多く危険である。この区間の拡幅整備は、多くの住民が望んでいたものである。整備計画について具体的に聞く。
(答:土木部長)2車線の車道に両側歩道、復員は12m、交差点部分は右折車線を備えた復員15mでの道路整備に向けた都市計画変更を予定している。
(問)整備に伴い、地権者の生活と営業を守ることに責任を持たなければならない。補償はどうなるのか。整備区域は摂津市であり、摂津市との連携はどうするのか。
(答:土木部長)被補償者の生活や営業等の状況についてヒアリングを含めた調査を行い、損失補償基準に基づき、補償する。摂津市には事業施行に伴う協力及び事業完了後、摂津市域の道路管理をお願いする。
(問)今後の整備計画のスケジュールは。
(答:土木部長)2020年度、都市計画事業の事業認可を受け、用地取得交渉を進める予定。2027年整備完了予定。


少年自然の家真横での日米共同訓練、市民と子どもたちの安全守れ
個人質問 山根たけと

(問)少年自然の家真横にある陸上自衛隊饗庭野演習場にて、事故を繰り返す回転輸送機MV22オスプレイ4機を使用した日米共同訓練が現在行われている。直近の9月18日には、81o迫撃砲照明弾が場外に着弾するという事件がまたも起きた。共同訓練の住民説明会では、地元区長や住民から、オスプレイ飛行や実弾射撃訓練の中止を求める声が相次いだと聞いる。
 4年間で3度も重大事故が起こることは余りにも異常。また、オスプレイが参加して行われる日米共同訓練は3回目であり、これも全国初。攻撃型訓練でもあり、安保法制成立後専守防衛を本旨とする憲法を逸脱する行為が続いており、看過することはできない。今回の事件や共同訓練についてどのように高島市と連携し、情報収集や対応を行ってきたのか。
 また、今定例会において少年自然の家の指定管理事業者が提案をされている。このような事案が起こることや対応について、選考時に伝えているのか。また、今後どう引き継いで行くのか。
(答:地域教育部長)照明弾の場外着弾事案では、同市担当課から提供された情報を庁内で共有している。日米共同訓練についても同市から事前の情報提供、地元住民への説明会に自然の家職員も参加するなど、詳細を把握した上で本市の関係部局と情報共有を図っている。
 また、自然の家の指定管理者募集要項に留意すべき事項として、防災・安全対策の実施及び非常時の危機管理体制の確立という項目を明記し、危機事案の発生時に、本市、高島市及び地元警察等関係機関と連携し、万全の危機管理体制を構築するよう求めている。
(答:市長)過去の事案においても、電話で直接高島市の福井市長に情報提供の依頼をさせていただいており、今回の事案についても報告をいただき連携している。

■吹田まつりとだんじりと地域活性化について
(問)本祭りで行われていただんじり曳行については、伝統と文化を失わせてはいけない、との思いで地域の人たちが動き始めている。関係する議員も議員連盟を立ち上げ思いを一つにしている。今後だんじりを活用した祭りを実施するに当たり、旭町本通り道路の通行止め等の交通規制や費用の補助、人的支援など、市は全面的に支援し伝統文化やまちのにぎわいと活性化を一緒に守り、発展させて行くべきと考えるがどうか。
(答:都市魅力部長)実施のための補助金や道路使用や占用については、関係機関と十分協議し、安全に開催ができるよう支援していく。道路の通行止めについては、実現に向けて市としても関係機関との協議に努めていく。
(答:市長)だんじりの曳行行事は貴重なものと認識している。民主導で行う地域の伝統文化を未来につなぐ役割を果たす上での側面支援をしていく。
(要望)万博会場に移動する吹田まつりについては、検討しているシャトルバスや公共交通機関は有料であり、今までのように子どもたちが気軽に参加できるのかは疑問である。入場料については市報掲載による市民無料引き換え券が検討されているとのこと。出店については、今までのまつり出店団体に周知するとのこと。いずれにしても、吹田まつり本来の目的である「市民参加で市民相互の連携を強める、未来を担う青少年の夢と活力を育む、市内商工業の発展に寄与する」を果すよう重ねて要望する。


12号(2019.12.18)

 11月定例会での代表質問、個人質問を紹介します。


水道料金改定による市民生活への影響、中学校給食充実に向け検討の場の早期設置を、核兵器禁止条約の発効を期にいっそうの事業推進を 等
代表質問 竹村博之

■水道料金の改定について
(問)消費税が10%になり市民負担が増大している。水道料金が5年間で2回目の値上げとなり、市民生活や地域経済に大きな影響が予測される。前回の料金改定では当初案17.7%から10%に修正された。先送りした事業、今後の事業の必要性について示せ。今回の改定にあたって高齢者や障害者世帯、水利用が大量かつ欠かせない福祉施設や飲食店などへの支援を求める。施設の更新、耐震化は必要だが莫大な費用を水道部だけで負担するのは無理がある。国や府へ要望するとともに、市民に直接責任のある吹田市として、防災・減災の観点で計画的な財政出動をすべき。
(答:水道部長)5つの基幹管路の工事が出来ず、目標の2020年度耐震化率50%の達成が困難。自然災害を目の当たりにし、安定給水に資する強靭化は極めて重要な課題と考える。小口経の使用者への配慮として、基本料金の改定率を中・大口経より低くし、従量料金を小口経は10立方mまでは現行従量料金に据置いた。
(答:市長)特定の利用者に対して料金改定による影響を水道事業者ではなく、行政が一定期間緩和するという考え方は可能であると考えており、その必要性について検討させていただきたい。公営企業の独立採算の原則に基づきあらゆる経営努力をして、健全かつ安定した事業を継続していただかなければならない。

■教育について
○中学校給食の充実を
(問)学校給食は、食育と貧困対策の両面からの充実が必要であり、本市の中学校給食では不十分、根本的な改善が必要である。茨木市では「中学校給食のあり方懇談会」が、「全員給食が望ましい」と提言し、「中学校給食審議会」を設置、今年度中に答申が出る予定。府内43市町村中32市町村で全員給食を実施。幅広い意見を反映させるために、市民参加を保障し、検討の場を早期に設けるべき。
(答:学校教育部長)給食の在り方を検討する場を設置し、有識者や保護者等に参画いただきながら一定の方向性を取りまとめる必要があると考える。
○教員の長時間勤務の解消、少人数学級の拡大を
(問)これまでの取り組みと改善内容。小学校2年生までの35人学級を段階的に拡大していくと同時に、支援学級の児童・生徒は原学級の人数に入れないダブルカウントを市独自に実施することを求める。2020年度から市町村の判断で、国の加配を活用した35人学級が中学3年生まで実施できるようになる。検討すべき。
(答:学校教育部長)学校をとりまく問題が複雑化、困難化しており、多様な人的支援により学校力を向上していくことで勤務時間の適正化を図っていく必要がある。ダブルカウントによる学級編成については国・府に要望していく。加配を活用した少人数学級編成については、学校の実情を踏まえ、各校で検討している。

■国保料の軽減を求める
(問)府下統一化で、府が市町村に国保への財政支援をやめるよう求めた結果、高すぎて払えない保険料の実態が拡大。国保制度の保険者は市町村と法律で定められ、保険料や財政支援を決定する権限がある。国保財政への一般会計法定外繰入れを元に戻して、保険料の引き下げを求める。自治体の行なう独自の国保料設定、条例減免は維持すべき。そのための繰り入れは国も認めており他の自治体では、子どもの国保料均等割り部分について全額免除も含めた減額などが実施されている。検討すべき。
(答:健康医療部長)累積赤字解消のための一般会計繰入れは行っているが、保険料引き下げのための繰り入れは2015年度以降は行っていない。大阪府国民健康保険運営方針がより良いものとなり、標準保険料率が適正なものとなるよう、府や府内市町村と協議していく。多子世帯に対する保険料の軽減については、従前から大阪府に要望してきたが、国において軽減制度として検討されており、動向を注視している

■非核平和の取り組みについて
(問)2017年に国連で核兵器禁止条約が採択された。80か国が署名、批准国は34か国となり発効するのは確実。来年は市制施行80周年であり、禁止条約の発効時には広く市民にアピールしさらなる事業推進を求める。老朽化した啓発標柱の改修、駅前等への新設を求める。
(市長)核兵器を廃絶し、戦争や紛争のない平和な世界を実現するという非核平和都市宣言の趣旨に則り、平和を守り続けるという本市の姿勢に変わりはない。非核平和都市宣言啓発柱については、さんくす広場の標柱など必要に応じて修繕等をすすめる。
〈その他の質問項目〉@中核市移行に伴う業務量の増大に見合った人員の確保や体制についてA地域経済の活性化のために中小企業者の実態と必要な産業施策、今後の課題について


市民の命と財産を守る防災・減災対策を
個人質問 ますだ洋平

(問)先般、各戸に洪水ハザードマップ等が配布された。市民の認知、水害を想定した訓練実施の取組状況はどうか。
(答:危機管理監)ハザードマップを確認したことがないという市民が少なからずいることを認識している。要配慮者施設を対象に、水害時の避難確保計画作成、避難訓練実施が速やかに行えるよう取組を進めている。また、マイタイムライン作成について市報等で機会を通じて啓発している。
(問)避難所の発電及び給水設備、高層階から避難するための階段避難車など、防災資機材の配備充実をすすめよ。
(答:危機管理監)発電機は、小中学校、公民館、市民ホールへの配備が完了した。階段避難車は、各施設の特徴やニーズに合わせ検討することが必要と考えている。
(答:水道部長)災害給水拠点が概ね1km以内の距離となるよう、全小学校に組立式給水タンクを順次配備していく。

■ひきこもり対策について
(問)ひきこもりの課題が社会化している。本市として、ひきこもりの方の人数、実態は把握しているのか。
(答:福祉部長)ひきこもりの方の人数は把握していない。生活困窮者自立支援センターや民生委員さんなど、相談に至ったものの、その後関わりがなくってしまうケースも少なくない。周囲に支援を求めることができない方々がいることは認識している。
(問)ひきこもりは、自己責任で解決するものではない。中核市移行に伴い、保健所機能をいかして、当事者やその家族に寄り添った、相談支援体制を確立し対策をすすめよ。
(答:福祉部長)相談支援のあり方について、関係部局と検討し、相談支援機能の充実に努める。

■万博記念公園南側アリーナ施設整備に関して
(問)周辺住民から、交通及び環境等への懸念が寄せられている。住民は、快適な住環境、交通環境を望んでいる。市民の声や意見を十分反映できる努力を求める。
(答:環境部長)環境影響評価制度において、市民は事業者へ意見書を提出すること、住民との意見交換会で意見を述べることができる。本整備にあたり関係地域の範囲は、100〜500mとしている。不特定多数が来場可能な駐車場、交通量の増加が見込まれた場合、最大の500mを適用する。


「部」の名称、担当業務の変更について
平和、男女共同参画の名称を残せ
個人質問 柿原まき

(問)10月31日の政策会議で組織改正が決定され、今議会に提案された。
 中核市移行に伴う業務に関係するもの、第4次総計の下での施策を推進し、H28年度の組織改正後の調整を行う、限られた職員体制で効果的かつ効率的に行政運営をおこなう、速やかな情報伝達、意思決定のた組織内の連携、補完性のある組織とするなどである。
 庁内での決定プロセス、ボトムアップはどうなっているか。
(答:行政経営部長)6月から各部長にヒアリングし、10月の政策会議で改正案を決定した。
(問)市の組織は、名称や所掌事務が市民にとって、わかりやすいこと。職員にとって働きやすいこと、効率的であることが大事である。また、名は体を表すというが、男女共同参画室、人権平和室が統合され、人権政策室となっている。市の考え方に変更があったのか。業務を統合するのなら、名称も統合し、そのまま残すべきではないか。これでは、男女共同参画推進の事業は、男女共同参画センターだけで取り組んでいるように誤解をうける。また、非核平和都市宣言をしているにもかかわらず、平和という名称がなくなるのはいかがなものか。
(答:行政経営部長)人権平和室と男女共同参画室がどちらも少人数であり、補完性のある組織とするため統合する。LGBTやインターネットでの人権侵害など課題の幅が広がっているので、広く人権施策全般に取り組むため人権政策室とした。
(問)環境部に、新たに課長級の産業廃棄物指導長を置くとしているがなぜか。
(答:行政経営部長)産業廃棄物処理関係事務は多種多様な関係法令に基づく判断や、事業者への指導・啓発を着実に行うため専任の責任者を置き、職責を明確にするため。
(問)4年前に学童保育の所管である留守家庭児童育成室を教育委員会に移動した。当時、太陽の広場と学童保育の所管を一元化し、一体的に実施といわれていた。現状はどうなっているか。
(答:地域教育部長)移行後、合同での連絡会議や避難訓練のほか、両事業の児童が参加する活動プログラムの実施などこれまで以上に連携が深まった。


11号(2019.12.11)

2018年度一般会計決算に反対
重度加算の削減、福祉医療費助成制度の廃止、学童保育の民間委託等問題点を指摘

 10月7日から11月5日にかけて行われた、2018年度一般会計決算について、日本共産党議員団の意見を紹介します。

財政総務委員会所管分
■職員の働き方については、高度化、複雑化する業務のなかで、市職員がより働きやすい職場環境の推進と人材育成に取り組むことが求められます。
 長時間勤務の是正については、昨年の災害対策の影響によるとはいえ、過労死ラインである月80時間以上について35%の増加、当面の目標である60時間以上が約1割増加しています。年次休暇については、実績は約12日であり、職場条件に関わりなく取得できる職場環境の整備が必要です。
■女性管理職の積極的な登用については、目標値が30%で、現状約25%で推移しています。女性職員が年々増加しており、女性管理職が増加することが予測されますが、長時間勤務の是正や、年次休暇の改善など男性も女性も家庭責任を両立し働き続けられる職場環境の整備に引き続き努力が必要です。
■消防力、救命救急体制については、人口高齢化や温暖化による夏場の猛暑、自然災害の多発など救急隊の出動件数が2017年度約18600件から2018年度約20100件に増加していますが、9隊に増隊した効果により現場到着時間を維持していることは評価できます。引き続き消防力の強化と併せ、更なる増隊など、市民の命綱としての役割を果たす救命救急体制の強化を求めます。

文教市民委員会所管分
■教育施策については、昨年度のいじめ重大事態を受け、子どもたち一人ひとりに行き届いた教育環境の整備は急務の課題です。しかし、小・中学校の教職員について、働き方改革により厚生労働大臣告示から法制化された時間外労働の上限規定を超えている現状があります。また過労死ラインと言われている80時間を超える教職員もいるなか、出退勤管理システムの導入や業務量削減などの教職員の努力だけでは、残業を減らすのには限界があります。これでは、教職員が子どもたちに十二分に向き合える環境を作り出すことはできません。
 少人数学級をさらに拡充すると共に、ダブルカウントの実施や小学生スタートアップ事業の拡充など、教員を抜本的に増員することを求めます。
■小中学校の設備及び大型備品の更新について、学校行事や地域行事などに支障が出ないよう、放送設備の不具合などは、早急に修繕や更新が必要です。
■中学校給食については、デリバリー方式での喫食率は、年々低下していることが明らかになりました。これ以上喫食率を上げるのは困難であり、食育の観点からも早急に全員喫食にむけた検討を始めることを求めます。
■特別教室へのエアコン設置については、決算特別委員会の付帯意見でも述べられたとおり来年度に向けて早急に対応していくことが求められています。近年の異常気象による猛暑により図書室や音楽室などの教室温度が40度近くにもなるとの報告も寄せられており、子どもたちの命や労働安全衛生法による職場環境や職員の健康管理にも関わることであり、少しでも早いエアコン設置が求められます。また設置までの期間、緊急の暑さ対策も必要です。学校長の判断などと現場任せにせず、教育委員会が責任を持ってスポットクーラーの導入などの対応が必要です。これらは、避難所に指定されている小中学校において、災害時にも活用できます。
■留守家庭児童育成室の民間委託については、昨年度、山五小学校の学童保育において、民間委託したものの、児童の管理が杜撰な事や保育の質の低下が指摘され、1年で直営に戻るということが起こりました。
 これらのことから、今まで委託された学童保育の検証が不十分であったこと、保護者が懸念をしていた保育の質の低下による更なる不安と疑問を引き起こしてしまった事は否めません。保育の引継ぎ期間の不十分さや、障害や配慮を要する子どもたちへの保育の質の保障など、様々な問題点が保護者から指摘されており、このままスケジュールありきで民間委託を進めていくことは容認できません。子どもたちの生活と成長発達の場を保障するため、民間委託はストップし、学童保育のあり方そのものを保護者や関係者と丁寧に議論することを求めます。

建設環境委員会所管分
■市民からの要望、苦情で一番多いのは、道路や公園・遊園の除草、剪定についてです。遊園関係整備については、自治会等地域団体に助成金を出してご協力いただいていますが協力団体数は大きく変わっていません。市の道路や公園・遊園管理予算を増やすと共に、地域で親しみをもって管理整備していただける協力団体を増やしていく事も必要です。
■昨年の地震、台風の際、市民からの問い合わせが588件あり、ほとんどが損傷した家屋の相談でした。そのほとんどを職員が訪問して対応しており、全ての対応が終わるまでに震災直後から3月末までかかり、通常の職員体制で超過勤務対応しました。日常はもちろん、災害時においても技術職の役割が大きいことが改めて明らかになりました。
 下水道部・土木部・都市計画部・環境部・水道部5部共に技術職の確保が課題となっており、従来行っている大学や高校などの学校訪問で、就活している学生が何を求めているのかニーズをつかんで対応すると共に、根本的な問題である大阪で一番低い初任給の改善を求めます。

健康福祉委員会所管分
■保育職員の確保について2018年度は、15名の合格者のうち、5名の辞退者がありました。
 依願退職者が見込み数を下回った影響で、欠員が発生することはありませんでしたが、技術職職員の確保と同じく初任給の改善と共に、市独自の修学援助制度の創設などで保育士や福祉職員の確保に努めることを求めます。
■老朽化が進む公立保育園施設改修においては、大規模改修を進めると共に、細かな施設修繕に関しては各園園長から修繕要望があり、予算の関係上、緊急度合い優先度合いが高いものから順に実施しているとのことですが、子どもたちの日々の生活や成長と発達に関わる事でもあり、早急に修繕していくことを求めます。
■2018年度の保育園費は、2017年度比で約4億3000万円縮減されています。この理由について、当局は、南保育園の民間移管及び北千里保育園の廃止に伴うものと答弁し、これら縮減された約4億3000万円について、子育てや保育施策に振り向けられたのかとの質問には、紐付けされた予算執行はなく財源確保のためのものと答弁しました。
 公立保育園民営化推進当初から、保護者に「民営化や廃止で生み出された財源は、保育や子育て施策の充実に使う」と説明してきた市の方針に明らかに反しており看過できません。

最後に
 昨年度の予算決定過程や執行過程には、非常に不可解で市民にも議会にも理解ができないことが次々と起こりました。
 総括質疑でも述べた、重度加算の削減については、大きな補助金削減の変更を行ったにもかかわらず、当事者の意見を聞かず、事業者にどのような影響が出ているのか、調査すらされていません。障がい者施策の削減はしないと公言しながら、総括質疑では、「破綻するようなことがあれば考える」という趣旨の答弁を市長は行いました。破綻してからでは全てが遅く、「障害者権利条約」の精神とも相いれず、あまりにも無責任です。
 市単独の福祉医療費助成制度廃止についても、影響を調査し制度廃止により生まれる約2億円の財源は、新たな福祉施策の充実に充てるという市の説明も結局その場限りです。
 メイシアター改修計画も地震の影響があったとは言え、2転3転し市民の文化活動や公益活動に大きな支障を与えています。
 総括質疑において、予算編成のルールを無視し、過去に同様の事例はないような、年度途中での予算の削減を部長判断で強行し、それを市長が追認する答弁を行いました。選挙前でもないのに継続事業の予算を暫定的な予算との無理な理屈をつけて正当化する副市長答弁もありました。いったい何があり、誰に対して忖度しているのか、私には推し量ることはできませんが、その場さえ乗り切ればよいとも取れる無責任な答弁や説明を繰り返し、組織として誰も責任を取らない現在の体制は、市全体のモラルハザードを引き起こしかねず大変危惧しているところです。
 我々議員は今後、議案審議の場で、提案者の説明を半信半疑で聞き、暫定予算として審議しなければならないのでしょうか。それではもはや審議することすら出来なくなってしまいます。
 議会への説明は市民への説明です。議会、市民との信頼関係を壊すような市政運営について強く抗議の意を表明し悔い改めるように求め、本決算に反対いたします。


10号(2019.11.27)

中核市移行に関する条例制定、特別教室空調設備設置事業、
自然の家使用料・学童保育保育料改定、水道料金の値上げなど
11月定例会

 11月20日に議会運営委員会が開催され、11月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。会期は、11月27日から12月19日まで開催されます。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
11月
 27日(水)本会議(提案説明)
12月
 4日(水)本会議(代表質問)
 5日(木)本会議(代表質問・個人質問)
 6日(金)本会議(個人質問)
 9日(月)本会議(個人質問) 予算常任委員会、各常 任委員会(提案説明、資料要求)
 10日(火)財政総務常任委員会(分科会)、健康福祉常 任委員会(分科会)
 11日(水)【予備日】
 12日(木)建設環境常任委員会(分科会)、文教市民常 任委員会(分科会)
 13日(火)【予備日】
 16日(月)予算常任委員会(討論・採決)
 19日(木)本会議(討論・採決)
※市民からの請願の提出は、12月5日が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問 4日 B竹村博之
個人質問 5日 C柿原まき Gますだ洋平 H村口くみ子
     6日 G塩見みゆき
     9日 G山根たけと

《主な議案内容》
■条例
〔中核市移行に関する条例提案〕
@吹田市助産施設、母子生活支援施設及び保育所の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について
A吹田市就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律施行条例の制定について
B吹田市社会福祉審議会の調査審議事項の特例を定める条例の制定について
C吹田市民生委員法施行条例の制定について
D吹田市生活保護法施行条例の制定について
E吹田市老人福祉法施行条例の制定について
F吹田市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について
G吹田市障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行条例の制定について
H吹田市児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について
I吹田市保健所条例の制定について
J吹田市保健所事務手数料条例の制定について
K吹田市医療法施行条例の制定について
L吹田市食品衛生法施行条例の制定について
M吹田市理容師法施行条例の制定について
N吹田市美容師法施行条例の制定について
O吹田市興行場法施行条例の制定について
P吹田市公衆浴場法施行条例の制定について
Q吹田市旅館業法施行条例の制定について
R吹田市化製場等に関する法律施行条例の制定について
S吹田市クリーニング業法施行条例の制定について
㉑吹田市感染症診査協議会条例の制定についで
㉒吹田市産業廃棄物の不適正な処理の防止に関する条例の制定について
㉓吹田市浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の制定について
㉔吹田市屋外広告物条例の制定について
㉕吹田市特別会計条例の一部を改正する条例の制定について(母子父子寡婦福祉資金貸付特別会計を設置)
㉖吹田市立総合福祉会館条例の一部を改正する条例の制定について(母子福祉センターを廃止)
㉗執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(市長の附属機関として障害者福祉施設等整備補助事業者選定委員会を置くもの)
㉘吹田市介護保険法施行条例の一部を改正する条例の制定について(指定居宅サービス等の事業に関する基準等及び指定居宅サービス事業者の指定等に係る手数料を定める)
㉙吹田市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例の一部を改正する条例の制定について
㉚吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定について(使用済自動車の再資源化等に関する法律に基づく事務に係る手数料を定めるもの)
㉛吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定について(高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく事務に係る手数料を定めるもの)
〔それ以外の条例提案〕
㉜吹田市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定について(健康医療部の分掌事務に保健衛生に関する事務を追加、市有財産の総合的な管理に関する事務を行政経営部から都市計画部に移管)
㉝吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定について(納税証明書等の交付手数料の改定)
㉞吹田市立コミュニティセンター条例の一部を改正する条例の制定について(千一及び千里山コミュニテイセンターの使用料を改定)
㉟吹田市立総合運動場条例の一部を改正する条例の制定について(使用料の改定)
㊱吹田市立保健会館条例の一部を改正する条例の制定について
㊲吹田市遺伝子組換え施設等、病原体等取扱施設及び放射性同位元素取扱施設に係る市民の安心安全の確保に関する条例の一部を改正する条例の制定について
㊳吹田市下水道条例の一部を改正する条例の制定について
㊴吹田市水道条例の一部を改正する条例の制定について(水道料金の改定〈値上げ〉を行うもの)
㊵執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(教育委員会の附属機関として学校空調設備整備業務委託事業者選定委員会を置くもの)
㊶吹田市立自然の家条例の一部を改正する条例の制定について(使用料の改定)
㊷吹田市留守家庭児童育成室条例の一部を改正する条例の制定について(保育料の改定)

■単行事件
@吹田市立千里丘北小学校校舎増築工事(建築工事)請負契約の締結について
A吹田市立総合運動場トラック・フィールド改修工事(建築工事)請負契約の一部変更について
B吹田市立認定こども園吹田南幼稚園建設工事(建築工事)請負契約の一部変更について
C(仮称)岸部中住宅統合建替事業特定事業契約の一部変更について
D吹田市立市民センター等の指定管理者の指定について
E吹田市立千里山竹園児童センターの指定管理者の指定について
F吹田市立高齢者いこいの家の指定管理者の指定について
G健都レールサイド公園及び吹田市立健都ライブラリーの指定管理者の指定について
H吹田市立自然の家の指定管理者の指定について

■一般会計補正予算(第7号)
◎歳出予算
@病児・病後児保育室予約システみ構築事業者の選定に係る経費を追加 4万6千円
A国民健康保険システム改修に係る繰出金            183万7千円
B過年度国庫支出金等返還金(児童福祉総務費)        5761万5千円
C過年度国庫支出金返還金(保健衛生総務費)         1038万2千円
D南消防署南正雀出張所の移転建替の検討に向けて、候補地の測量及び鑑定に要する経費
                               109万2千円
Eいじめに関する専門性の向上を目的とした研修の実施に要する経費
                               174万2千円
Fいじめ等への対応を充実させるため、スクールロイヤーの業務範囲を拡充
                                13万2千円
G小・中学校特別教室等空調設備整備業務(PFI事業)の委託事業者選定に係る委員報酬
                                 5万1千円
H普通財産の売却益を、公共施設等整備基金に積立て    50億2315万4千円
◎債務負担行為(期間、限度額)(追加)
@病児・病後児保育室予約システム構築業務
(R1年度〜6年度)                     1289万8千円
A休日急病診療所電子カルテシステムリース費用
(R1年度〜7年度)                     2631万1千円
B中学校及びすいたえいごkids英語指導助手派遣業務
(R1年度〜2年度)                     6180万3千円
C健都ライブラリー備品購入費用(R1年度〜2年度)      4855万2千円
D小・中学校特別教室等空調設備整備事業導入支援業務
(R1年度〜3年度)                     3416万6千円
E北千里市民体育館災害復旧工事(R1年度〜2年度)      2億2330万円

■国民健康保険特別会計(補正第2号)
◎歳出予算
@国民健康保険料の支払方法に、スマートフォン決済を導入するためのシステム改修経費
                                183万7千円

■介護保険特別会計(補正第2号)
◎歳出予算
@介護保険料の過年度分の還付を行うための費用            270万円

■病院事業債管理特別会計(補正第1号)
@長期債元金(病院事業債償還事業繰上償還分)              10万円
A繰上償還補償金(病院事業債償還事業繰上償還分)           1万1千円

■追加予定案件
〈条 例〉
@吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
〈予 算〉
@一般会計補正予算(第8号)
A国民健康保険特別会計補正予算(第3号)
B交通災害・火災等共済特別会計補正予算(第1号)
C勤労者福祉共済特別会計補正予算(第1号)
D介護保険特別会計補正予算(第3号)
E後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)
F水道事業会計補正予算(第2号)
G下水道事業会計補正予算(第2号)


9号(2019.10.22)

 9月定例会での条例案件について、日本共産党の意見を紹介します。


会計年度任用職員(非正規職員)の条例改正について

 議案第80号会計年度任用職員の給与等、議案第81号報酬及び費用弁償条例等、議案第82号職員の勤務時間等、議案第83号職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について、一括して意見をのべます。

 2000年代になり非正規労働者が増え、その働き方が社会問題になっています。そんな中、「同一労働、同一賃金」が当たり前という世論が創られた流れの中で自治体の非正規労働者の働き方について、国会で議論され、地方自治法と地用公務員法が改正されることになりました。

 今回の改正の理由は2つあり、非正規公務員の任用の適正化と処遇改善です。
 1つ目の任用の適正化については、『法(22条)の想定した臨時的任用ではないのに任用中断期間をもうけて臨時的任用を繰り返してきた自治体』ということ。これに吹田市は該当します。
 2つ目の処遇改善については、安倍首相が「この国から非正規という言葉をなくす」と述べたように「働き方改革」の大きな柱として「同一労働同一賃金」が掲げられ、そのことを公務職場でも実現するため、これまでいっさい支給できなかったパートタイムへの期末手当の支給が可能になるなど、昇給や休暇、福利厚生を「正規職員と均衡にする」ことが可能になりました。2020年4月から、全国の自治体でも実施されるものです。

 この法改正の問題点は、
 1つ目は、臨時、非常勤を正規化し、正規職員の定員拡大など根本的な改善策がないこと。
 2つ目は、会計年度ごとの任用雇い止めを地方自治体の判断で進められるとしており、合法的な人員の調整弁となる可能性があること。
 3つ目は、フルタイムの場合は給料及び各種手当の支給対象となるのに、数分でも短くパートタイマーとされた者は期末手当のみとされるなど、フルとパートで待遇格差を温存していることです。さらに、再度の任用がされても、条件付採用期間があることなどで、不当に雇い止めにあった場合にも「任用継続への期待権」が認められにくくなることも懸念がされることです。

 一方、法改正が行われた国会では採決にあたり、付帯決議がつけられました。その内容は「会計年度任用職員への移行にあたっては、不利益が生じることなく適正な勤務条件の確保がおこなわれるようにすること」「臨時的任用職員および、非常勤職員に係る、公務における『同一労働同一賃金』の在り方に重点をおいた対応に努めること」など、移行するにあたって確認をしていかなければならないことが明記されています。

 それらにもとづき財政総務常任委員会で質問し、
@働く職員に不利益を生じさせないこと
A市民サービスの低下をさせないこと
B協議をつくして労使合意で実施すること
この3点については、遵守した上で、導入するとのことが財政総務常任委員会の審議の中で確認することができました。

 吹田市の公務職場で働く非正規職員の割合は、再任用の職員も含めて約2000名で、その割合は47%です。
 市民サービスを支え、事業によっては非正規職員のみの職場もあります。
 例えば、留守家庭児童育成室は、多い所では200名以上の子どもの受け入れをしています。また、児童センターは地域の方と連携し、一時預かりなど事業の展開も行っています。その他にも、多くの所で市民の福祉やサービス向上のために努力が積み重ねられ、市民のくらしを支えています。
 
 自治体における常勤、非常勤の格差は今や民間以上になっており、臨時・非常勤職員の7割が女性です。まさに公務がワーキングプアの製造場所となって、日本全体の格差拡大を進めています。仕事の中身が同じなら権利も賃金も皆同じ、人間の平等からして当然の状態を公務の職場でこそ、実現することが求めらています。今回の制度の導入にあたり、働きがいをもって働き、より市民サービスが向上することにつながるように、引き続き努力されるよう求めて賛成の意見とします。
(全会一致で可決)


市立西山田保育園の民営化は認められない
公立保育園を増やし市の責任で待機児童の解消を

 議案第86号吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について、この条例は、市立西山田保育園を廃止し民営化するためのものであり、4つ目の公立保育園の民営化となります。

 南保育園の移管後1年半が経過し、今年度は、吹田保育園及び藤白台保育園が民間に移管されました。南保育園では移管後、老朽化した施設修繕の問題や公立での保育の内容を継承する上で大変な苦労をされてきたと容易に想像できます。保護者アンケートにおいては、保護者の満足度が高い一方で、事業者や本市に対する厳しい意見が数多く出されているのも事実であります。吹田保育園、藤白台保育園においても、老朽化した施設修繕、保育の内容の継承、保育士確保の問題を抱えながらの運営となっており、財政面やサポート体制面の充実を求めています。

 こうした状況があるにも関わらず、本市においては、合同保育・引き継ぎ保育或いは民間移管後の検証が行われていません。さらに、本年度より合同保育が実施され民営化準備が進められてきた、市立岸部保育園は、受託法人と本市との信頼関係が破綻し、協定解除という事態となり、保護者は、本市の民営化実施計画への不信感を持っています。

 市長は、民営化の議論において、問題があれば立ち止まり計画を見直すこともあるとの趣旨の答弁をしています。今、まさに問題が起こっている状況です。公立保育園民営化は、前市政時代の2011年、維新プロジェクトにより示され、以後これまで8年間、さまざまな議論が行われてきました。何でも民営化という短絡的な方針のもと、単純なコストカットや人員削減が目的のアウトソーシング計画をもとに議論された計画が策定され、民営化園を選定する際にも、地域の人口や児童数、今後の住宅開発の見込み数、園の充足率や敷地面積で決定され、そこで保育を受けている子どもたちの状況や保護者の生活実態など、当事者にかかわることは、何ら考慮されず決定されたことは、これまで何度も指摘をしているところです。
 後藤市長に替わってからも、その計画は引き継がれました。民営化の目的を見直し、スケジュールを1年遅らせただけです。しかも、民営化により、生み出された財源は、待機児童解消の財源の一部にするとしていますが、民営化をしてもしなくても待機児童の解消や保育の実施は、市の責任で行うべき事業です。

 本市では本年4月1日には、保育所に入りたくても入れない、いわゆる隠れ待機児童が667人出ており、民営化は待機児童解消に役に立っておらず、むしろその足を引っぱっています。今まさに、公立保育園民営化ではなく、公立保育園を増やして、待機児童解消を図るためにモードを切りかえる時です。
 こうした状況で本市がさらに公的責任を投げ捨て公立保育園民営化をすすめ、市立西山田保育園を廃止することは到底容認することはできません。よって、本議案に反対します。
(日本共産党以外の会派が賛成し可決


8号(2019.10.16)

 9月定例会にて、2019年度一般会計補正予算案が賛成多数で可決・成立しました。日本共産党の意見を紹介します。


学童保育の民間委託を進めることは認められないとして予算に反対

片山高浜線自転車搬送コンベア設置事業について
 住民からの長年の強い要望があり、わが党は、議会でも繰り返し求めてきました。ようやく実現することとなり、住民のみなさんにも喜ばれ、評価するものです。工事期間中は安全対策を十分にとり、予定通り供用開始できるよう求めます。

介護老人保健施設と市民病院の連絡橋撤去費用について
 約1億500万の債務負担行為について市民病院の解体撤去と一体に行うことで、経費節減できるのではないかという観点から委員会で質疑をしました。市民病院が建物付売却の方針であり、連絡橋の部分だけの精算が難しいとのことでしたが、病院側と事前に調整を行なうことで、可能だったのではないかとの疑問が残ります
 JR西日本研修センターの上空使用料が年間約50万円発生することも、先に撤去する理由の一つとされていましたが、それでもなお、病院と一緒に解体するほうが、縮減効果が高い可能性もあります。市民病院は独法ではありますが、今後課題が生じたときには、市との意思疎通が十分図られるよう求めます。

市民病院送迎バスの患者乗り漏れに対する補助事業について
 現在市民病院が運行している江坂から市民病院跡地周辺を通り、市民病院へと送迎バスが運行されていますが、利用者が多い便では、乗ることができない人が毎日のように出ているとのことです。病院の送迎バス事業に対する補助として一定理解はしますが、そもそも、市民病院だけでなく、市内全域からの健都へのアクセスをどうするのか、このことは、市民病院や国循の移転が決定し、まちづくりがすすめられてきた当初から課題となっていたことです。
 私たちは、健都周辺地域だけではなく市民全体の福祉向上に寄与するまちとなるよう求めてきました。今年度から公共交通ネットワーク活性化の検討が進められることになっていますが、そういった観点もしっかりと反映することを求めます。

山手、高野台、東小学校の学童保育の民間委託について
 予算委員会の討論でも述べましたが、一度民間委託された山五小学校の学級が出欠の確認や、おやつ時のアレルギー確認が杜撰であり、保育内容も低下しているとの保護者の指摘もありながら改善されず結局直営に戻りました。
 保育の質を下げないために委託後に検証体制をとることを、実施にあたり決議しましたが、それも十分に果たされていません。
 対象となっている学級の保護者からは、要望書が出されています。そこには、それぞれの学級の保育内容や、子どもたちの状況、年間行事、それぞれの学級で培われてきた特色や伝統などを、事業者には有形無形の財産としてきちんと引き継いでいくことを求めておられます。
 しかし、それらのことは共通の仕様書には反映できないため、それぞれの学級の保育の様子を選定委員になられる方や事業者にもきちんと把握したうえで臨んでほしいこと、配慮を要する児童に対する職員配置に関する明確な基準がないためその設定を行うこと、引継ぎの時間を十分に確保するとともに、委託後も当面市の指導員が残ってもらうことを求めています。他にも、仕様書の中身に問題があるとして改善点を提案されており、それらのことが改善されなければ委託は受け入れられないと表明されている学級の保護者会もあります。これまでの経緯を見た中で、保護者の方は現在の委託の進め方にノーだと言われているのです。
 このような声が上がっている中で、スケジュールありきで民間委託をすすめれば、さらなる不信感を広げることにしかなりません。現在も各保護者会への説明や、要望に対する回答などが行われている最中です。先日のある保護者会の説明会では、年度替わりの4月に委託開始となることについて検討を求める声が相次ぎ、担当職員も検討の余地がないか持ち帰るとの回答をされたと聞いています。そのこと自体がおかしいと言っているのではなく、丁寧に進めようとすれば仕様書だけでなく事業の基本的なところから見直さなければならないのです。
 育成室や指導員の処遇も含めたあり方そのものを見直すときに来ており、このまま進めることは認められません。

北千里保育園の園舎解体撤去工事について
 その後のスケジュールを分科会で確認したところ、次期子ども子育て事業計画のなかで保育施設の整備を盛り込み、保育園の誘致をしていくことを考えているとのことでした。はぎのきこども園の設置と北千里保育園の廃止が政策決定された際、私たちは今後も北千里地域で 待機児童が生まれるのではないかと質したのに対し、市は、待機児童の解消を図れる見込みだと、くり返し答弁されていました。園舎が老朽化しているとはいえ、廃止の時期を遅らせ、待機児童解消後に廃止するという選択肢もあったはずです。
 公立保育園を廃止し、解体後にまた民間園を誘致する。一体全体、なぜこのようなちぐはぐな政策判断、政策決定をされたのか、理解できません。しかも、過去の政策決定を覆すチャンスはあったのにそれも逃しています。代表質問でも触れましたが、東京都北区のように待機児童解消にむけ、誘致ではなく、公立保育園をもう一度作るくらいの努力を市はすべきではないでしょうか。
 以上、学童保育の民間委託と併せ、市の政策判断に問題があると考え、本案に反対します。


吹田市交通災害・火災等共済条例を廃止する条例の制定についての反対意見

 交通災害共済は1972年、火災等共済は1982年に設立され、その後統合され現在まで続いてきました。2013年9月議会に一度、廃止の提案がありましたが議会での審議の結果、廃止案は反対多数で否決され、今日まで市民生活の安定に寄与する制度として存続してきました。

 加入者の減少、収支の単年度赤字、各種民間保険制度が増えてきた事による社会情勢の変化等を廃止理由に挙げていますが、加入者数は交通災害4万4千人、火災は1万8千世帯を超え、給付金が財政を圧迫している訳ではありません。

 単年度収支の赤字は5年平均で約560万円ですが、赤字の1つの原因となっている歳出の人件費計算も、年度ごとにばらつきがあり非常に曖昧で根拠に乏しく、基金の残高は平成30年度で約1億7000万円と安定しており、安定的な運営が困難な状況とはいえません。2013年9月議会の廃止提案時の議論で指摘された、加入者を増やす等の運営努力や業務の改善もほとんど見られず、5年間、制度の運用を続けてきた事は否めません。

 類似の民間保険制度が充実してきたとの理由も、本共済制度のような安価で誰もが安心して加入でき同程度の補償内容の保険制度はありませんでした。
 また、基金の具体的な使途も決まっていないまま 一般会計に基金残金を繰り入れるということも問題です。基金は、これまで加入された方々が積み立ててきた財産であり、保険業法上では、「残余財産は、保険契約者等の保護に資するような方法により処分しなければならない」とされているように本来ならば、今までの加入者に返金、もしくは制度運営のために使われなければなりません。本市共済が法律の適用除外共済とは言え、社会通念上、市民理解を得られるとは思えません。特別会計という制度設計からみても、通常の基金とは別の性質を持っています。勝手に廃止し、一般会計に繰り入れ使用しても良いというものではありません。特別会計に市の税金を繰り入れているから、基金を一般会計に繰り入れても問題はないのでは、との意見もありましたが繰入金は、生活保護世帯や子どもたちへの加入金補助という福祉目的で使われおり、一般の方々が加入し、掛け金を積み立てている基金とは関係ありません。

 加入者は高齢の方と無職等、所得が不安定または低所得の方が多く福祉制度の役割も果しており、市民の約6割近くが、この制度を評価しています。
 市民相互の扶助制度や福祉的な要素があり、その制度存続を求める市民がいる限り、事務手続きのシステムの見直し、基金の利活用、一般会計の繰り入れなど、制度の存続をあらゆる面から努力し、役割を果たすべきです。
(日本共産党以外の会派が賛成して廃止が可決)


7号(2019.10.16)

手話言語条例の早期制定を
個人質問 塩見みゆき

(問)手話言語条例制定は、2019年8月時点で、全国で280自治体にのぼり、大阪では、14自治体が条例を制定している。進まないのはなぜか聞く。
(答 福祉部長)聴覚障害者への支援策は、「障害者差別解消法」の具体化で実現できると考えている。今年度立ち上げる障害者差別解消支援地域協議会でコミュニケーションが困難な方への支援策、手話の普及啓発など取り組みを積極的に進める。
(問)「手話言語条例」の趣旨は、単に手話をコミュニケーションのひとつとしてではなく、「手話を言語として認める」という事である。長年、手話は、その言語性を否定され、聴覚障害者自身の尊厳も傷つけられてきた。当事者のみなさんは、国で手話言語法制定を、各自治体で手話言語条例制定を求めている。前向きに考えよ。 (答 福祉部長)引き続き、当事者団体からの意見を伺いながら、条例を設置した自治体のその後の状況や、府内や近隣市の動向を注視する。

■交通災害・火災等共済制度の廃止について
(問)2018年実施の市民意識調査から、加入者の約3割が70歳以上の方であり、職業別では自営業、無職、臨時雇用者の順に多く約8割を占めている。加入者は高齢の方と所得が不安定または低所得の方が多い。市民の約6割近くが、この制度を評価している。 市民相互の扶助制度であり、セーフティネット、福祉的な要素がある。市が一方的に辞めるのは共済制度という性格上問題である。制度存続を求める市民がいる限り、事務手続き等のシステム見直し、基金の利用、一般会計の繰り入れなど、あらゆる面から、吹田市は努力し、役割を果たすべき。
(答 市民部長)共済制度が有意義なものであったことは確かだが、近年加入者が減少し続け約1割となり、相互扶助の意味合いが薄れている。安定運営に努力はしてきたが、制度の持続可能性が低いと判断した。

■JR千里丘駅西口の再開発について
(問)JR千里丘駅西口は狭く朝夕のラッシュ時は、大変危険であり利用者の9割が吹田市民である。摂津市が市施行で、再開発について具体的に動き出していると聞いた。現状について聞く。
(答 都市計画部長)摂津市において市街地再開発事業及び関連する公共施設等の都市計画の決定に向けた手続きを進めている。


介護人材確保の支援施策創設を
個人質問 ますだ洋平

(問)介護人材確保のために、奨学金返済に取り組む事業者に対する支援施策を創設すべき。介護人材の流出をさけ、市民サービスの安定化を図ること、災害時に職場に駆けつけやすい条件を作る等、防災・減災の観点からも有効な施策と考えるがどうか。
(答 福祉部長)本市独自の制度の創設予定はない。より良い介護人材確保策の実施に向け検討していく。
(問)消費税10%に増税に伴う要支援・要介護高齢者への影響について、市内デイサービスで昼食代が消費税増税や食材の高騰で値上げが予定されている。所得の低い方や生活保護受給者への施策を講じることを求める。
(答 福祉部長)本年10月から、所得の低い方の介護保険料の軽減額を拡充し、居宅サービスを利用する所得の低い方に対して利用料の一部を助成する事業を実施している。

■保育所等の副食費について
(問)国の副食費4500円の算定根拠が曖昧であること、副食費の徴収は現場の事務負担も増やす。この際、副食費を無償化し、保育所への影響調査を実施してはどうか。
(答 児童部長)副食費の市単独の補助を実施する予定はない。無償化による影響や課題などについては、各保育事業者との懇談会等の場で意見交換を行っており、引き続きその把握に努めていく。

■入院時食事療養費について
(問)子ども医療費助成の対象年齢を18歳までに拡充する条例改正が提案されている。併せて、2018年3月に廃止された、ひとり親家庭及び障がい者の入院時食事療養費助成の復活を求める。
(答 福祉部長)入院時食事療養費については、在宅で療養される方との費用負担の均衡を図る観点から廃止したものであり、現在のところ助成を実施する予定はない。

■交通安全対策について
(問)2018年11月に当会派議員が質問した、万博公園南交差点の渋滞問題が解決していない。エキスポシティからの出場車によって、山田東住宅街からの右折車が右折できない状況がある。解決に向けて努力せよ。
(答 土木部長)大阪府茨木事務所、吹田警察署、三井不動産株式会社と協議していく。
(問)山田地域の小中学校の通学路を確認すると、止まれや横断歩道の路面標示が消えている場所が複数確認された。定期的な点検は実施しているのか。十分な整備を行うべき。
(答 土木部長)市内36校を2つのグループに分け、隔年点検を実施し安全対策を行っているところであり、路面標示については、吹田警察署に伝え対応している。

■山田市民体育館について
(問)昨年6月21日大阪北部地震発生後、山田市民体育館第一体育室の使用ができない。多くの市民が利用していた。再開の目処を具体的に示せ。
(答 文化スポーツ担当理事)屋根構造部分等の修復に向け、工法検討を含めた実施設計を行っており、来年度の工事実施を予定している。利用再開の時期は、来年度中を目指している。


盲導犬ユーザーへの補助制度創設を
個人質問 柿原まき

■佐井寺西土地区画整理事業について
(問)6月の都市計画審議会の開催時には、地権者の13%が「賛成」、84%が「理解」、2%が「協議中」となっていた。その後の対応状況はどうなっているか。
(答 土木部長)審議会後、測量作業での土地の立ち入り等に合わせ、地権者と話し合いの場を持ち、理解を深めていただいているところ。「協議中」の方々にも測量作業に協力をいただき一定の理解をしていただいている。
(問)将来の計画人口は何人か、みどりは最低3%以上だが、どう確保していくのか。
(答 土木部長)人口は現在の740人が約2400人へと増加すると想定している。みどりは施行地区面積の3%以上の公園を確保する。
(問)学校や保育所、学童保育、福祉や市民活動の施設などはどうなるか。周辺住民も高い関心を寄せている。まちづくりについて市長の見解をきく。
(答 土木部長)教育施設、福祉施設等を所管する部局と連携し、良好なまちづくりとなるよう事業推進する。
(答 市長)市施工の区画整理は、人口減少時代のわが国ではめずらしい。改めて良好なまちづくりの「良好」の意味を考え、持続可能なまちづくりのありようを将来像として具体的に示しつつ、暮らしやすく環境に配慮したまちを創出したい。

■盲導犬ユーザーへの補助制度創設を
(問)厚労省のガイドラインでは盲導犬や介助犬、聴導犬などの補助犬のユーザーに対し、犬の衛生状態や健康管理義務が課している。予防接種、指定のドッグフード購入、動物病院で診察など多額の費用がかかる。
 盲導犬は、白杖やガイドヘルパーと同じように視覚障害者の移動に欠かせないものである。本市でも助成制度の創設を求める。また、ユーザーによると、タクシー乗車を拒否されたこともあるという。啓発をしっかり行っていただきたい。
(答 福祉部長)全国で7県、6政令指定都市、10中核市で予防接種などへの助成があるが、大阪府と府内市町村では行われていない。盲導犬の育成には相当な経費を要するため貸与された時点で一定の支援を受けていると考え、市としての助成は困難。
 啓発について、障がい者差別解消支援地域協議会での意見を参考に、有効な啓発方法を検討する。

■歩きスマホ事故をなくすとりくみについて
(問)近年、歩きスマホによる事故が増えている。東京消防庁は5年間の歩きスマホ事故の内訳を公表。柱に衝突、階段で足を滑らす、駅のホームから転落、段差につまづき肩を負傷、高齢者とぶつかり転倒させたなど、マナーやモラルの領域を超え、生命の危機に至る場合もある。この間の市の対応はどうなっているか。また、人の往来の少ないところで立ち止まるなど、具体的な方法を提案するのが良いと考えるがどうか。
(答 土木部長)歩きスマホについてはとりくめていない。歩きスマホの危険性や周囲に及ぼす影響など使用者の気づきになるような具体的方法の啓発などにとりくむ。

■戦没者追悼式典における遺族会の追悼の辞について
*この質問に先立って行われた他会派の質問に対し、市は「来賓追悼の辞で、政治的な発言や現在の天皇に元号名を付ける不適切発言が行われたのは残念。今後同様のことがないよう対応する」という答弁を行っています。
(問)「不適切」との一連の答弁があった。心情を率直に吐露されたものを、「不適切」と評価すること自体失礼だ。適切か不適切の明確な、客観的な基準、根拠を明確に答えよ。
(答 福祉部長)式典は、先の大戦で亡くなった全ての方への追悼と、恒久平和への誓いを込めて市主催で行っている。追悼式に広く市民に参列いただくには、思想信条にかかわらず政治的、宗教的に特定の様式をとらないで行う必要がある。発言内容によっては、市主催で行う意義や目的が損なわれることになる。
(問)行政が行う事業では、特定の政治家や政党を応援することはできないが、そのような発言はなかったように思う。どの部分を指して「不適切」だというのか。
(答 福祉部長)反戦への強い思いから、現在の我が国における政治的な状況を挙げながら主観的な意見を述べられた部分である???
(要望)こうなると、戦争反対ということすら政治的発言だと言われかねない。遺族の方の挨拶は、追悼式典の大きな要素となっている。率直な思いを述べることが許されないなら、形だけの式典になりかねないが、市はそれでよいと思っているのか。遺族には、不適切どころか、遺族の思いをしっかりと受け止めて平和への思いをかみしめている人もたくさんいると伝えていただきたい。


6号(2019.9.10)

消費税増税による地域経済への影響は必至
今こそ地域循環型経済振興施策の推進を
代表質問 山根たけと

(問)消費税増税に伴う地域経済への影響は避けられない。大阪商工会議所の調査では、7月の時点で軽減税率の対応について「今後検討予定(現時点では、ほとんど何もしていない)」とした事業所は50.9%と半数以上に上っている。また、キャッシュレス決済によるポイント還元を導入しない予定」または「現時点では未定」をあわせると約8割の事業所がポイント還元を導入しない可能性が高い。市内事業者の軽減税率対応状況、ポイント還元導入状況、市内事業者に対して行っている援助や対応策を答えよ。
(答 都市魅力部長)軽減税率対応状況、ポイント還元導入状況については把握していない。キャッシュレス決済導入セミナーの開催などで周知を図ってきた。
(問)こういう時だからこそ地域循環型経済にシフトすることが自治体には求められている。何度も提案している「住宅リフォーム助成」や「商店リニューアル助成」などの事業を実施すべき。特に「商店リニューアル助成」については、消費税増税で一番影響を受ける商店や飲食業者の皆さんを援助する事業でもある。一定枠の予算組で試験的にでも助成事業を実施すべきではないか。
(答 都市魅力部長)その必要性について検討していく。

●第3次環境基本計画策定における吹田市の環境政策について
(問)小企業や自治体が参加できる「再エネ100宣言REアクション」の取組みが進められている。この参加条件は、自治体の行政機関が使っている電気を100%再生エネで賄うことを2050年までの期限を決めて宣言することが考えられている。市としてREアクションに参加を表明し再生エネ電力の普及や供給に取り組むことが「経済的価値」にもなるのではないか。
(答 環境部長)情報を収集し内容を精査した上で、参加の必要性を検討していく。
(問)気候変動対策に真剣にとりくめと、各国政府に迫る世界中の中学生や高校生らによる「気候スト」がおこなわれた。行動のきっかけをつくったスウェーデンの16歳の高校生、グレタ・トゥーンベリさんは国連で「あなたたちは、子どもたちの目の前で彼らの未来を奪おうとしている」と訴えている。小中学校で子どもたちに対して地球温暖化の問題をどう伝えていくのか。
(答 教育監)全ての教科において横断的、総合的に環境教育を推進することが重要であると考えている。
(問)海洋プラスチックごみをはじめとするプラごみの生態系への影響が深刻化する中、その対策は、地球環境の将来を左右する重要な問題である。
 リサイクルを過信せず根本的には、使い捨てプラスチック容器そのものを削減しなければ解決にはならない。市内の事業所、アサヒビールや近隣市のコカコーラなどの企業と話し合い、市内の使い捨てプラスチックを削減する手立てを共に考え啓発するべきではないか。
(答 環境部長)「ごみ減量再資源化推進会議」への積極的な参加を働きかけるなど、協同してより効果的な取組みを推進していく。

●子どもの虐待防止と貧困対策について
(問)今年6月、児童虐待防止対策強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律が、国会において全会一致で可決成立した。貧困と虐待は関連性があるとも指摘されており、吹田市での、本気の子どもの貧困対策と体制構築はどこまで進んだのか。
(答 児童部長)子ども食堂など新たな対策を検討している。また、必要な組織体制についても検討している。
(問)後藤市長は、中核市移行にともない児童相談所の市独自の設置検討や、公約や施政方針でも「子どもの虐待防止」を掲げているが、どのような決意や具体的施策をもって実施しようとしているのか。
(答 市長)社会福祉士等の資格を有する職員の確保を図り、子ども家庭総合支援拠点の設置し、児童相談所の設置も含めて検討を進めていく。

●保育政策について
(問)市は、今年度4月一日の待機児童数を22人とし前年度よりマイナス33人と発表した。年々待機児童数は減少しているように見えるが、いわゆる「隠れ待機児童」と言われる入所できなかった児童数の実態はどのようになっているのか。
(答 児童部長)待機児童から除外された、保育所に入所できなかった児童数は906名。
(問)こうした実態の元、公立保育園を含めた認可保育所増設と保育士の処遇改善を一体的に進めてこそ抜本的な待機児童の解消がはかれることは明らか。吹田市では、5園の公立保育所民営化計画のうち岸部保育園において受託事業者との協定を解除するということが起こり保護者や子どもたちに不安が広がっている。このような事態が起こった以上市の責任で保育を行い、民営化計画は立ち止まり、問題点を保護者や市民に明らかにするべき。
(答 児童部長)三者懇談の開催や、十分な引継ぎ協議を行うなど慎重に取組んできた。岸部保育園については、来年度は市が責任を持って運営していく。

〈その他〉商店や団体への「障害者への合理的配慮を提供する支援助成制度」の創設、公共施設でのペットボトル使用禁止・給水器の普及等の先進事例の積極的推進、奨学金返済支援制度の創設による保育士や福祉職員の確保、市長のSNSによる差別的とも取られる不適切発言、施設使用料減免制度の更なる構築、について質問しました。


就学援助制度の充実を中学校給食を対象に
個人質問 竹村博之

(問)@支給基準の拡大について。就学援助制度の対象者は小中学生のいる家庭で、支給基準は市区町村が決める。吹田市ではかつては生活保護費の1.3倍だったが、現在は1.2倍の収入が基準。もとに戻す検討を。入学準備金の前倒し支給が実現。申請時期が早くなり、申請時は5歳児だが実際には6歳児が対象となる。基準を満たさずに入学準備金を受けられない世帯が発生している。趣旨に反し改善が必要。A支給対象の拡大について。中学校給食が府下で、豊中市や茨木市、枚方市、大阪市、河内長野市などで就学援助の対象。本市でも早期の実施を求める。B支給時期の改善について。本市の一回目の支給は9月。北摂各市では、豊中市が8月、高槻市7月、箕面市7月、茨木市7月。支給時期を他市並みに改善を求める。
(答 学校教育部長)@基準については1.2倍を維持する。入学準備段階時点で必要かどうか判断するために5歳の基準により判定。A生活保護では2018年度から中学校給食も支給。同じく就学援助の対象とする必要があると考えており、関係部局と協議し、検討していきたい。B前年所得が確定する6月以降に認否審査を行ない、申請書類に不備等のある方への連絡調整等を行なう。他市事例を参考にしながら、より適切な支給時期について検討する。

■学校の適正規模を実現し過大校のデメリットをなくせ
(問)超過大校がいくつも存在している。大規模校のデメリットをなくしていくための努力が求められる。教育委員会は「児童生徒の多寡を多様性と捉えている」と言うが、それで本当に良好な教育環境が実現するのか疑問。文科省の指針を参考にしながら、学校の適正規模を実現することは重要。今後校舎を増築するために適したスペースがないという学校がある。適正規模は実現しなくても、「特別の事情」として許されるかのような考え方だが、納得できない。学校の適正規模について改めて検討する必要があると考える。
(答 教育長)人口が増加し、一部の学校では児童生徒数が増加している中、学校規模の違いを多様性として尊重し、そのメリットを生かして特色ある学校づくりを行っている。
 今後も引き続き、様々な課題の解決を図りながら、教育環境のさらなる充実を目指していく。


中小零細企業・個人事業者支援を
個人質問 村口くみ子

(問)吹田市商工振興ビジョン2025の中間見直しの為、訪問調査・アンケートを実施中だが、中小零細企業・個人事業主が圧倒的多数であり実態に見合った調査と施策が必要ではないか。
(答 都市魅力部)規模別事業所数は、現時点では把握していない。様々な意見を頂き、実効性ある事業を実施していく。
(要望)災害・増税等に大きな影響を受ける中小零細企業・個人事業者の実態の把握、実効性ある支援の実施は、吹田市の税収、経済にも大きな影響を及ぼすものである。それを踏まえたビジョンの作成を期待する。

■小中学校特別教室にエアコン設置を
(問)特別教室について、2学期は、連日30度を超え最高は40度の日もあった。読書活動支援者は、この環境下で毎日9時45分?16時半の勤務時間中、給食時間以外、図書館で仕事をする状況。労働安全衛生法を遵守し、一刻も早く改善する必要があるのではないか。
(答 学校教育部)エアコン整備が不可欠であると認識し、できるだけ早期に全小中学校に整備できるよう取り組んでいる。
(問)計画では、後ふた夏をこの状況で越えなければならないが、計画の前倒しの検討も含め、現状の改善をする必要があるのではないか。
(答 学校教育部)令和3年度の設置完了をめざしている。現時点で前倒しは困難な状況だが、引き続き努力する。

■学童保育の民間委託について
(問)育成室の民間委託は、指導員不足解消を理由として進められた。2015年、全会一致で可決された付帯決議では、保護者への十分な説明と、検証体制を求めている。それは、保育の質を下げないことを求めるため。一番守らなければならないはずの保育の質の確保と、安定した留守家庭児童育成室の運営が、山五の民間委託の中で行き詰まったことに関しては、しっかりとした総括が必要ではないか。事業者選定の期間、引き継ぎ期間の短さも問題。日程ありきで進めるのはやめるべきだと思うがどうか。
(答 地域教育部)民間の力を借りながら、指導員不足の解消を図っていきたい。選定方法・スケジュールも極力負担のないよう努める。丁寧な説明に努め、保護者からの要望等、可能な限り仕様書や要望書に反映する。


5号(2019.9.10)

会計年度任用職員制度の導入、交通災害・火災等共済の廃止、子ども医療費助成を18歳に拡大など

 9月5日に議会運営委員会が開催され、9月定例会に市長から提出される予定の案件が示されました。会期は9月12日から10月7日までの26日間です。主な会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
9月
 12日(木)本会議(提案説明) 議会運営委員会
 19日(木)本会議(代表質問)
 20日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 24日(火)本会議(個人質問) 議会運営委員会
 25日(水)本会議(個人質問) 予算常任委員会、各 常任委員会(提案説明、資料要求)
 26日(木)財政総務常任委員会(分科会)、文教市民 常任委員会(分科会)
 27日(金)【予備日】
 30日(月)健康福祉常任委員会(分科会)、建設環境 常任委員会(分科会)
10月
 1日(火)【予備日】
 2日(水)予算常任委員会(討論・採決)
 4日(金)議会運営委員会
 7日(月)決算常任委員会(提案説明、資料要求)
      本会議(討論・採決)

※決算審査は定例会後に行われます。
※市民からの請願の提出は、9月日が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問
個人質問

《主な議案内容》
■条例
@吹田市会計年度任用職員の給与等に関する条例の制定について
A吹田市報酬及び費用弁償条例等の一部を改正する条例の制定について
B吹田市職員の勤務時間等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
C吹田市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について
D吹田市勤労者福祉共済条例の一部を改正する条例の制定について
E吹田市子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について
F吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について
G吹田市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
H吹田市消防団条例の一部を改正する条例の制定について
I吹田市交通災害・火災等共済条例を廃止する条例の制定について

■単行事件
@佐竹千里山駅線道路改良工事請負契約の締結について
A吹田市立佐竹台小学校校舎及び吹田市立佐竹台留守家庭児童育成室増築工事(建築工事)請負契約の締結について
B吹田市立中央図書館耐震補強及び大規模改修工事(建築工事)請負契約の締結について
C吹田市立中央図書館耐震補強及び大規模改修工事(機会設備工事)請負契約の締結について
D施設の管理の瑕疵による事故に係る損害賠償額の決定について

■一般会計補正予算(第6号)
◎歳出予算
@認知症高齢者グループホーム等の防災改修等支援事業(国の補助金を活用し、認知症高齢者グループホーム等を対象に、非常用自家発電設備の整備に要する費用を助成)
                                           90万3千円
A育成室運営委託事業・育成室管理事業(新たに3ヶ所の留守家庭児童育成室の運営を委託するに当たり、委託先選定に係る委員報酬、施設の補修や引継保育等の経費を追加)
                                         1088万6千円
B過年度国庫支出金等返還金(社会福祉総務費)                 1億1511万6千円
C吹田市介護老人保健施設施設管理事業(介護老人保健施設と旧市立吹田市民病院を繋ぐ連絡橋の撤去に要する経費を追加)
                                          148万8千円
D地方独立行政法人市立吹田市民病院運営費負担事業(市立吹田市民病院の患者送迎用バスの定員超過により乗車できない状況を解消するために要する経費を補助)
                                          430万4千円
E被災農業者支援事業(府の補助金を活用し、H30年に発生した台風21号により被災した市内農家のビニールハウス再建に必要な費用を助成)
                                          325万3千円
F(仮称)岸部中住宅統合建替事業(事業用地における埋蔵文化財の試掘調査の結果を踏まえ、本掘調査に係る費用を追加)
                                         4056万9千円

◎債務負担行為(期間、限度額)
(追加)
@旧北千里保育園解体撤去事業(R1年度から2年度)              1億4119万2千円
A東留守家庭児童育成室運営業務(R1年度〜4年度)                  9000万円
B山手留守家庭児童育成室運営業務(R1年度〜4年度)               1億5003万円
C高野台留守家庭児童育成室運営業務(R1年度〜4年度)               1億998万円
D介護老人保健施設連絡橋撤去事業(R1年度〜2年度)              1億510万8千円
E片山高浜線自転車搬送コンベア設置事業(R1年度〜2年度)            6834万1千円
F豊津第一小学校校舎増築工事に係る実施設計業務(R1年度〜2年度)        2264万6千円
(変更)
@(仮称)岸部中住宅統合建替事業(期間、限度額)
・変更前(R1年度〜3年度)                             98万5千円
・変更後(R1年度〜4年度)                             5057万円
◎地方債
@公営住宅建設事業(限度額)
・補正前                                    11億5890万円
・補正後                                    11億9940万円

■追加予定案件
@訴訟上の和解について
A公園の管理の瑕疵による事故に係る損害賠償額の決定について

■案件外
@吹田市人権擁護委員の推薦に関する意見について


4号(2019.8.21)

 7月定例会にて、2019年度一般会計補正予算案が可決・成立しました。日本共産党の意見を紹介します。


幼児教育・保育の無償化制度の課題解決を要望
病児病後児保育の拡充、マンションの耐震補助制度創設などくらしに密着した予算を評価し賛成

補正予算(第4号)は、市長選挙後初めての予算です。市民の命、財産を守り、暮らしに密着した決め細やかな事業の提案であり、評価できることが多くあります。執行にあたって努力していただきたい点も含め、以下、具体的に申し上げます。

10月から始まる保育料無償化について
新制度の幼稚園、認定こども園、保育所は保育料がゼロ円になりますが、預かり保育や認可外施設、ベビーシッター、ファミリーサポートセンター事業などの施設を利用する場合それぞれに無償とする上限が決まっています。
これら施設を利用する場合は、保育料は償還払いとなるため、保護者はいったん事業所に利用料を支払い、毎月、市役所に保育料給付の申請をしなければならず、申請もれが多数発生することが心配されます。また、給付にあたり利用実績との照合など膨大な事務処理が必要となります。保育・教育施設への対応を含め、必要な人員体制の確保と、申請漏れを防ぐため、自動的に償還できるシステムを構築するなど対策を講じることを提案します。

保育料無償化と併せて3歳以上の給食の副食材料費を実費徴収することについて
本予算では、従来の主食費とあわせて公立保育園の副食材料費を4500円と定め徴収するものです。
本来、副食の提供は保育内容に含んでおり、民間も含め無償化の対象とすべきです。本会議の答弁で比較されている学校給食ですが、この間、給食費を無償化する流れが全国で広がり、3割の自治体にのぼっていることも注視する必要があると考えます。
今回、新制度に移行していない幼稚園で、低所得世帯の場合、無料化の恩恵はないもののあらたに主食費の負担が発生し、負担増となる逆転現象がおこります。今年度に限り、市が補助するとしていることは評価しますが、今後、このような矛盾が発生しないよう、国に対し働きかけを行うことを求めます。

障害者相談支援事業の拡充
障害福祉サービスを利用するための計画を策定する相談支援事業所に対し、新たに相談支援専門員を増員し新規計画を作成した実績に応じ1事業所最大60万円の補助をするというものです。現状では事業所による計画作成率が48.3%となっています。
現場では、実際に困っている障害者を放置できないという立場から、月39件という上限を超え、減算になったとしても受け入れている事業所があります。しかし、介護報酬が低く、採算が取れないために、専門員が増えないという構造的な問題があります。国に対して報酬引き上げを要望してください。年間60万円では、簡単に相談支援専門員を増やせないという声も聴かれます。3年間はしっかりと事業を継続することと同時に、この補助事業だけで本当によいのか、事業所の実態把握に努め、効果的な支援策を講じることを求めます。
あわせて、計画作成を促すために、関係機関や市民への周知を行うこと、専門員の資質向上のための研修受講を促進するよう求めます。

こども発達支援センターわかたけ園内診療所に、新たに児童発達外来を設置
施設を利用している子どもや市の関係機関から紹介された子どもが身近なところで診療を受けることができ、従来の医療機関受診と比べ、スムーズに療育支援につなげることができるようになるため評価します。

産婦歯科検診の実施
育児に追われる産婦の口腔ケアだけでなく、歯が生え始めた子どもの口腔状況についても指導を行うことができるとのこと。予算要望でも充実を求めてきたものであり評価します。

少年自然の家エアコン設置・トイレ改修工事
ともに来年10月工事実施とのことですが、せめてエアコン設置は、施設の繁忙期でもある来年夏までに設置を早める努力をするよう求めます。

分譲マンション耐震設計・耐震改修補助制度
共同住宅が全体の住宅の7割を占める本市において、建て替えの手法が取れない旧耐震基準の分譲マンションの耐震化を促進するため、本制度の創設をわが党も長年求めてきたものです。分譲マンションの耐震設計・改修には住民の合意形成や金銭面の負担も大きいため、今回の補助制度が耐震化実施の後押しになり、耐震化が進むことを望むものです。今後も実態に見合った制度の充実を図られるよう求めます。

千里山地区のコミュニティバス導入
アンケートや実証実験を踏まえ、具体的な検討が進むことになります。十分に住民の声が反映されたものにしていただくようお願いします。

地域公共交通活性化事業
基礎調査を実施されるとのことです。バス事業者においては、運転手不足を理由に路線の減便・廃止が続いています。今後、高齢化がますます進む中、市民の移動手段の確保、利便性向上に資するため、多面的な検討を求めます。

公園トイレの改修・洋式化
市民からの要望の多いものであり、バリアフリーの点からも歓迎するものですが、一方、公園のトイレは犯罪の死角となる場合もあります。その点を十分に考慮した上で進めていただきたい。あわせて、市内の公園トイレには、プライバシーの守られていないところも残されています。現状を把握し、対応をしていただくよう求め、本予算案に賛成いたします。


いじめ事案に関連する追加補正予算について

補正予算(第5号)は、本市小学校における、いじめ重大事態をうけ緊急に追加提案された補正予算であり、教育委員会と吹田市の根本的な姿勢が問われています。今後、二度とこのような悲しいいじめ事態を引き起こさないためにも、子どもたち一人ひとりに目が行き届き寄り添える、教育環境の充実が不可欠です。そのためにも、教員の多忙化解消も含めた、抜本的な教員や人員配置の拡充なくして、問題解決はあり得ません。質疑において、教員の欠員補充についても不十分であることが解りました。昨年度30日以上の欠勤教員(計画的に補充が可能な産休を除く)は、小学校22人、中学校11人でしたが、うち補充配置ができなかったのは13校ありました。これらの解決はもとより、代表質問で求めた市独自の少人数学級の拡充や生徒指導主事の全校配置、ダブルカウントによる教員の拡充を再度強く求めます。

スクールソーシャルワーカーを拡充する予算について
また今回、スクールソーシャルワーカー(以下SSW)の配置する時間を(1中学校区あたり10時間から倍の、20時間に)拡充する予算が提案されましたが、これだけでは極めて不十分です。質疑の中では、受け持ち学校数が、3中学校ブロック、小中併せて9校・4011名を担当しているSSWがいることも明らかになりました。今回のいじめ事案では、SSWの役割がほとんど機能していなかったことも第三者委員会の調査報告書で明らかになっています。せめて受け持ち学校数、1中学校ブロック・3〜4小中学校にするなど、抜本的な人員配置の拡充が必要です。

市長への「(仮称)こどもSOSカード」の作成について
市長へのSOSカードの作成の予算案については、その詳細がほとんど決まっていないとのことでした。市長自身も公式な場ではなかったとはいえ、当該保護者から直接相談を受けていたにもかかわらず教育委員会に任せすぎた結果、第三者委員会の立ち上げが遅れてしまったという自責の念、人権の問題でもあると捉え客観的・第三者的立場から自らも関わっていこうとする思いで提案されていることは理解できます。しかし個人情報保護の問題、最初に受け取る市長や人権平和室職員のいじめに対する認識や理解の問題など様々な課題の解決はこれからです。提出されたSOSカードの処理のしかたによっては、子どもの生命への危機や事態を深刻化させてしまう可能性もあり、対応する市長や担当する人権平和室の職員においては、いじめや虐待・子どもを取り巻く格差と貧困など、その社会的背景も含めた多角的な認識や理解を深める必要があることを指摘しておきます。
最後に、今回の予算の委員会質疑において教育委員会は、「今回の予算は、いじめに対する緊急の予算であり、これが全てではない。道半ば」との趣旨の答弁を行いました。また、一連の質疑の中で市長は「教育委員会の対応が信頼できなくなった」と発言し、これを受けて教育長は「非常に屈辱的」「このようないじめ事態は二度と起こさない」との決意を込めた発言も行いました。この決意を言葉だけでなく本当に実現していくためにも、教職員の増員による子どもに寄添う教育改革を今後に期待し、本予算に賛成いたします。

「選択的夫婦別姓の導入を求める意見書」が可決(意見書賛否一覧)
↑クリックで大きい画像がご覧いただけます


3号(2019.8.9)

千里山地区乗合交通については住民参加で
個人質問 竹村博之

(問)今年の2月16日から3月1日まで実証実験が行われた。実験の評価と利用者の特徴的な意見・要望は。今回提案されたスケジュールの根拠について示せ。地域公共交通会議について、具体的にはどのような人選になるのか。利用者となる地域の方も参画していただく必要がある。また地域の住民の意見、要望はどのように聴取されるのか。
(答 土木部長)評価としては、@幅広い世代でニーズがあるAルート・停留所の位置、時間帯の満足度が高いB便数は満足度が低いなど。意見・要望は停留所の位置、バスの本数、運賃を安く、早期の実施など。スケジュールについては、千里丘地区導入時の経験を活かし、必要最低限の期間を想定し、アンケート調査や実証実験を実施したことにより、試験運行までの期間の短縮に努める。会議の構成については、関係機関以外に地域住民団体代表、公募による委員を予定。地元説明会やパブリックコメントを実施。

■交通災害・火災等共済は存続を
(問)制度の廃止予定(9月定例会)が示されている。加入率の減少だけを見て、市民ニーズが低下しているというのは短絡的である。高齢者や自営業者の加入率が高いことやJR以南地域に加入者が多いなど、事業の意義は、まだ十分あると考える。廃止した場合、ニーズが明らかにある層、地域への手立てをどうするのかなど方針を示す必要がある。また積み立てた基金の使途については「基金の趣旨に沿った形」を検討とされるが基金は加入者の積み立てたものであり、これまでの加入者の意見をよく聞く必要がある。制度を存続させる努力をすべき。
(答 市民部長)若年層を含めた周知に努めてきた。加入者の半分以上を占める自治会経由の申し込みの減少、新規加入がほとんどないなど歯止めがかからない。制度廃止についてのパブリックコメントを実施し、基金残金の使途についても意見を聞いている。

■北千里市民体育館の早期復旧を求める
(問)昨年の自然災害で被害を受けた施設の復旧に、片山市民プールの屋内施設と武道館に関係する事業予算が計上されている。北千里市民体育館の早期の復旧を求める利用者の声があり、議会でも要望しているのに、なぜ他の施設と比べて大幅に遅れているのか。市長は、2月定例会で一部議員の質問に「北千里市民体育館は建替える」と答弁をしたが、その後の審議で庁内的にはなんの根拠もないことが明らかになった。北千里市民体育館の早期復旧はどうするのか。
(答 市長)今年度、改めて調査を本市技術職員により実施したところ、構造材に目立った損傷はなく、躯体構造の専門調査においても異常がなかった。修復等にかかる費用が最小限で済むと判断した。損傷個所を修繕し、特定天井を改修することで来年度中の利用再開をめざす。予算に関しては、設計完了後、できる限り早く議会に提案したい。
※その他、勤労者会館プールの障害者利用について、減免制度の拡充を求めました。


子ども達にクラブ活動の保障を
個人質問 山根たけと

(問)教員の多忙化の根本原因は、国が教員の定員増もなしに、教員の負担を増やしたことにある。一方で負担軽減のため、部活動などの子どもたちに関係する行事や活動への削減と見られる動きもある。複数校の保護者から寄せられた相談では、中学校の子どもたちがクラブ活動を継続したい、と望んでいるにもかかわらず、部活動顧問が決まらず廃部、または休部を決定し新学期からは新入部員を採用しないという事であった。
 しかし、子どもたちのクラブ活動による自発的な成長と、その要求を実現させていくことは、教育にとって非常に重要でありその機会を子どもたちから奪ってはならない。そのためにも、教員の負担を抑えるために新たに導入され、すでに大阪府下12市町が実施している部活動指導員制度を活用し、顧問の教員と連携した過熱化の抑制、スポーツや文化の科学的知見や教育の条理をふまえた指導で、子どもたちに活動の場を保障するべきではないか。
(答 教育監)クラブ活動は、生徒の多様な学びの場として教育的意義が大きいものと認識している。新たな制度として部活動指導員制度について検討していく。
(問)小規模校ゆえに活動が困難になる学校も増えている。そうした子どもたちにもクラブ活動の機会を保障する為、近隣学校と連携してクラブ活動を行っていく体制づくりも必要ではないか。
(答 教育監)生徒、学校のニーズに応えられるよう、部活動活性化支援事業のあり方についても検証を行い、時代に合った部活動のあり方について検討していく。

■吹田まつりとだんじり曳行について
(問)今年50回目を迎える吹田まつりを最後に、現在3会場で行われているまつりを万博記念公園の1会場に集約する案が示された。祭りの目的である地域文化の発展や市内商工業の発展、市民参加と市民の相互連携などが万博会場に移動することでより一層向上されるのかについては、現時点では不透明。祭りの意義や目的をどう考えているのか。また今後どうするのか。
(答 都市魅力部長)地域のつながりの醸成、幅広い年齢層の活動発表の場、商工業の活性化等様々な役割が担われてきた。今後それぞれの地域の特性を生かした、新たな魅力を発信するイベントが実施できるよう検討している。
(問)本祭りで行われているだんじり曳行について、古いもので1800年代、江戸時代・天保年間につくられただんじりが実際に曳行し、年一回のお祭りで一堂に会し、間近でみられることは、大阪府下でも珍しく高い評価を受けている。このままではその貴重な機会や、市の有形文化財を全国に向けて発信する機会や伝統と文化が失われることになる。それでも良いのか。
(答 都市魅力部長)貴重な機会であることは認識している。文化財保護・活用の観点から関係部局とも連携し、だんじり保有町会やJR吹田駅周辺まちづくり協議会等の意見も聞きながら賑わい創出に努めていく。

■南吹田地域のまちづくりについて
(問)南吹田駅周辺緑化重点地区計画に基づき、緑化重点地区整備事業が提案された。十三高槻線沿道や南吹田駅前線沿道に緑を増やしていく具体的な中身、上新田公園再整備の具体的中身を示せ。
(答 土木部長)具体的には民有地の接道部においてみどり協定などの助成制度の普及・啓発活動の推進、活用してもらうための制度見直しを行っていく。上新田公園については、地域の市民を対象にワークショップによる意見聴取を行い基本計画を策定する。
(要望)引き続き住民の重要な課題となっている交通課題については、地域住民からは、市民病院バス停留所の設置要望も出されている。目的によって土木部、健康医療部、福祉部と対応部署が異なることから、副市長が責任を持って課題解決に対応するよう求める。


老障介護問題、グループホームの整備について
個人質問 塩見みゆき

(問)国は障害者の地域での暮らしを推進するとしているが、社会保障制度が脆弱であり実際は親や家族に依存している。特に高齢の親による介護(老障介護)、自助努力は限界にきている。また、障害者権利条約で位置づけている「選択できる暮らしの場」の保障もされていない。市における老障介護の実態は調査しているのか。
(答 福祉部長)実数はつかんでいない。
(問)グループホームも含め入所希望者、待機者はどれくらいか。
(答 福祉部長)現在の入所希望者や待機者の具体的な実数について把握できていない。今後、ニーズ調査を進める。
(問)第5期障がい福祉計画のグループホーム見込量に対する進捗状況は。また、目標達成の為どのような対策をとったか。
(答 福祉部長)計画上の必要見込量540人に対し実績は355人である。現在、グループホーム運営事業補助金制度を実施しているが、今後、整備促進策について検討する。
(問)重症心身障害者施設の整備について、今後の整備の考え方は。
(答 福祉部長)引き続き大阪府に要望するとともに、既存施設の活用等多角的な視点で検討を進める。
(問)市は実態調査や待機者数も把握していない。来年から次の計画策定が始まる。実態を調査せよ。
 グループホームは、必要見込量と実績に大きな開きがある。市が積極的な整備誘導策を示さなければ進まない。目標数をあげ早急に具体化せよ。
(答 福祉部長)アンケート等で実態を把握する。効果的なグループホームの整備促進を検討する。

■幼児教育・保育の無償化に伴う副食材料費の徴収について
(問)この10月から幼児教育・保育の無償化が実施されるが、今までは保育料に含まれていた副食材料費が保育の無償化の対象にならない。
 保育所保育指針では食育を保育の内容の一環と位置づけ、食育計画の作成を義務づけており、独自で副食材料費の無償化を実施する市が三市ある。吹田市でも、保育の一環である給食の副食材料費を無償にするべきではないか。
(答 児童部長)本市は、低所得世帯等への副食部分の軽減措置を講ずることで、無償化実施前に比べ負担増となる世帯はほとんど生じない。一部主食費部分の負担増となる世帯に対し年度途中であることと、低所得世帯等であることを考慮し、今年度は経過措置を設け対応する。

■千里丘北地区公民館整備について
(問)千里丘北小学校の教室不足のため、地区公民館の建設を予定していた土地に校舎の増築が予定されている。今後の千里丘北地区公民館整備について、方向性を伺う。
(答 地域教育部長)将来、千里丘北小学校の過大校対策にめどが立ち、公民館の管理を受託できる地域組織が成立するなど、条件がそろえば公民館用地に建てた校舎を公民館に転用することを含め検討する。


2号(2019.8.5)

いじめ問題に対する根本的対策、LGBTへの配慮、中高年のひきこもりなど社会的孤立への支援を求める
代表質問 柿原まき

■市長の市政運営に対する基本姿勢について
(問)市長の市政運営において看過できない事態が起こり、4月の市長選挙では応援することはできなかった。今回の施政方針では、「傾聴と対話」という言葉がなかったが、その点はどうされるのか。
(答 市長)これまでと変わることなく、民主的で清新な市政を運営するための基本姿勢である傾聴と対話の姿勢を大切にしていく。

■LGBTの人権と尊厳について
(問)第4次総合計画では「性的マイノリティの人に対する配慮など新たな人権課題に取り組む」とある。市の公共施設や制度をLGBTに配慮できているか点検、見直すために、当事者にかかわってもらう必要があるのではないか。
(答 市民部長)申請書等の性別欄の見直しの検討について全部局に通知した。今後対応状況の確認を行う。当事者参加については、必要に応じて検討していく。
(問)学校の制服について、女子にスラックスを認める自治体も生まれているが、本市の対応はどうか。
(答 教育監)全ての中学校で配慮を行っており、性別に関係なく選択できる学校が4校、申し出があれば選択することができる学校が2校。申し出があれば検討する学校が12校となっている。

■いじめ重大事態について
(問)今回の小学校で起きたいじめ事案について。いじめ防止基本方針が形骸化していたのではないか。
(答 教育監)毎年度見直しをすることを義務づけており、特に本事案が生起した以降、各校の体制を振り返る機会を設けるよう指導している。
(問)事態が深刻化する背景について。教職員の多忙解消、そして少人数学級、ダブルカウントによってゆとりある学級編制を行う、市独自の35人以下学級を進める、困ったときに相談できる職員の集団、先生が相談できる相手、生徒指導主事の全校配置を進めるべき。
(答 教育監)学校への人的支援を実施することは、教員が子どもに向き合い、より丁寧な指導、対応ができ、教員の多忙化の解消にもつながるため、重要と認識をしている。少人数学級やダブルカウントによる学級編制については、国、府に対して要望していく。
 市費による35人学級については、府内で講師登録者が不足している現状。市独自で実施するためには課題があるが、今後も協議していく。スクールソーシャルワーカーの配置時間の拡充やいじめに対応する支援員の新設を検討している。

■子ども医療費助成の拡充を
(問)本来国が制度化すべきもの。ひとり親家庭医療費助成制度の所得制限が厳しくなり、子ども医療費助成の年齢拡充によりカバーできる世帯もある。18歳までの拡充の早期実施を求める。
(答 児童部長)国の制度として実現できるよう引き続き要望していく。所得制限を設けず18歳到達年度までの引き上げについて関係所管と協議しながら進めていく。

■障害者施策について
(問)削減された重度加算。削減分8000万円はサービス向上に充てると言われていたがどうなっているか。
(答 福祉部長)障がい者が住みなれた地域で安心して暮らすために必要な施策を今後も展開していく方向性に変わりはない。引き続き、障がい当事者や関係者からの意見をききながら、明確な効果検証が可能な、実効性のある障がい者施策の充実に努めていく。

■社会的孤立 ひきこもりについて
(問)国の推計値では、15歳から60歳までのひきこもりは115万人を上回る。自己責任の名で一層孤立無援に追い込むのではなく、地域と行政が支えることが必要。本人と家族への支援はどうなっているか。
(答 福祉部長)本人と対話をすることは、非常に難しい。対話ができたとしても、社会と再びつながりを持つためには、時間をかけた継続した支援が必要となる。
 市では、支援方策の一つとして決まった時間に起きることから始め、通所してさまざまな体験をすることで、他者とのコミュニケーション能力や社会性などを向上させる就労準備支援事業を実施している。当事者の抱えている課題や支援方策を家族にも示し、相談しやすい関係性を維持するなど、家族支援に取り組んでいる。

★その他にも、国の整備指針に基づき救急隊を増隊すること、分譲マンション耐震設計・診断への補助は、予算を上回る申し込みがあれば増額すること、被災者への国保料減免について丁寧な対応をすること、来年度から始まる会計年度任用職員制度は処遇改善の立場で市は責任をもって対応することなどを求めました。


学童保育の指導員不足解消、処遇改善を
個人質問 村口くみ子

(問)今までの努力方向だけでは事態は解決していない。慢性的な指導員不足の根本的解決のためには、給与や処遇の改善が必要ではないか。会計任用職員制度を期に、処遇・体制の改善を。学童指導員の専門性・仕事量を具体的につかみ、業務に見合った職員配置、体制が必要。業務がサービス残業で行われている。その内容・時間数を正確に把握することが必要。
(答・地域教育部長)処遇について、来年度施行の会計年度任用職員制度の導入にあわせ、人事担当所管・職員団体等と協議中。引き続き、積極的な採用活動・計画的な民間委託の実施により、欠員削減に努める。

■中学校での全員給食実施について
(問)大阪府下でも全員給食は大きな流れ。今年度新たに2市が全員給食実施。実施していない市町村は43市町村中11市。教育の一環としての食育の実践も始まっている。吹田市はどうしていくのか。
(答・学校教育部長)中学校給食は、成長期の中学生に、安全で栄養バランスを配慮した食事の提供により、健全な食生活習慣を身につけ、自らの健康管理をできることを目的に実施している。現状の分析と検証をすすめ、本来の目的をより効果的に達成できる実施方法を検討する。
(要望)PTAからの要望、13000筆を超す署名も届けられてきた。あたたかくておいしい全員給食を貧困対策や食育の観点からも、中学校でも実施すべき。PTAなど当事者の声も含めた形での検討を求める。

■市民病院跡地利用について
(問)周辺地域住民から、生活道路の確保、病院、公共の福祉に資する場など様々な要望。大規模共同住宅建設となれば、学校・保育所・学童保育など対処必要。市長の100のお約束で「旧市民病院の跡地開発が、周辺地域のプラスになるよう強く誘導します」とあるが、具体的にはどんな方法か。今後出される要望にもどう応えていくか。
(答・健康医療審議監)「旧市民病院売却の基本条件」が反映された売却となるよう選考過程においても関与し、決定後は当該事業者と十分な協議を行っていく。地域のお声に対しては、内容に応じ、市民病院・庁内関係部署から、その都度丁寧な説明を行う。


地域包括支援センターの設置・運営に市はしっかりと責任を果たすべき
個人質問 ますだ洋平

(問)2019年4月より、市内15カ所の地域包括支援センターが委託型となった。高齢者福祉を増進する上で、中核的機関として役割を果たすことになる。地域住民からは、もっと身近な場所に設置して欲しいとの声がある。 今後新たに設置する予定はあるのか。
(答 福祉部長)新たな地域包括支援センターの設置予定はない。対象人口を約6千人までになるように地域割りを考え設置をしている。
(問)市民からの相談件数が増え、地域包括支援センターも業務が増大している。そのため、職員育成が追いつかない、退職後の職員採用がなかなか決まらない状況がある。この点について、市は把握しているのか。どのような支援を行っているのか。
(答 福祉部長)業務が多様化し、より専門性を求められており、業務の把握に努めているところです。また、人材育成や人材確保については、研修等の支援と人材バンクの情報提供を行い後方支援を行う。
(要望)高齢者の皆さんが尊厳を持って暮らすことができるように、市の公的責任をしっかりと果たすことを求める。

■福祉避難所について
(問)現在28カ所福祉避難所が指定されているが、今後新たに指定する計画はあるかのか。福祉避難所開設訓練を実施されているが、課題や問題点解決に向け努力をしているのか。
(答 福祉部長)新たに1カ所の指定に向けて協議を進めている。指定施設が少ない地区での福祉避難所の指定に向け検討している。訓練での課題や問題は、プライバシーやライフラインの確保や専門職・ボランティアなどの人材確保であると考えている。

■山田三ツ辻交差点の安全対策について
(問)地域では積年の課題となっている。市長は100のお約束で「山田三ツ辻を改修し、安全な歩行者空間を設ける」としているが、この改修は、いつ、どのように実施をするのか。
(答 土木部長)2017年度から大阪府と連携して再検討を開始している。近隣の企業や基幹管路への対応、必要な用地確保などの課題があり、現在まで成案に至っておらず、時期的目処はたっていない。地域の合意形成を得ながら大阪府と協議を継続する。


1号(2019.7.11)

7月定例会予算案 病児・病後児保育、分譲マンション耐震設計・改修補助等

 新任期に入り新たな予算が提案となる7月定例会が、7月11日から8月2日までの会期で開催されます。以下に会議日程、案件内容について紹介します。
 また、5月から6月にかけて行われた議会では、議員の新しい所属委員会・役割が決まり、日本共産党の玉井みき子議員が吹田市議会副議長に選任されました。その他、日本共産党議員の2019年度の所属委員会・役割を紹介します。
●竹村博之議員《財政総務常任委員会委員、議会運営委員会副委員長》
●塩見みゆき議員《建設環境常任委員会委員、北大阪健康医療都市等のまちづくり検討特別委員会委員》
●柿原まき議員《健康福祉常任委員会委員、議会運営委員会委員、都市計画審議会委員》
●玉井みき子議員《財政総務常任委員会委員》
●山根たけと議員《文教市民常任委員会委員、議会広報委員会委員、環境審議会委員》
●村口くみ子議員《文教市民常任委員会委員、北大阪健康医療都市等のまちづくり検討特別委員会委員》
●ますだ洋平議員《健康福祉常任委員会委員、都市計画審議会委員》


《7月定例会主な日程》
7月
 11日(木)本会議(提案説明)
 18日(木)本会議(代表質問)
 19日(金)本会議(代表質問・個人質問)
 22日(月)本会議(個人質問)
 23日(火)本会議(個人質問) 予算常任委員会、各 常任委員会(提案説明、資料要求)
 24日(水)財政総務常任委員会、文教市民常任委員会、予算常任委員会(財政総務分科会、文教市民分科会)
 25日(木)【予備日】予算常任委員会(財政総務分科 会、文教市民分科会)
 26日(金)健康福祉常任委員会、建設環境常任委員会、予算常任委員会(健康福祉分科会、建設環境分科会)
 29日(月)【予備日】予算常任委員会(健康福祉分科 会、建設環境分科会)
 30日(火)予算常任委員会(討論・採決)
8月
 2日(金)本会議(討論・採決)、決算常任委員会

※市民からの請願の提出は7月19日(金)が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》(予定)
代表質問 18日 B柿原まき
個人質問 22日 Bますだ洋平 C村口くみ子
        G山根たけと
     23日 B竹村博之 F塩見みゆき

《主な議案内容》
■条例
@吹田市外部監査契約に基づく監査に関する条例の制定について
A大阪大学地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の制定について
B吹田市一般職の職員の給与に関する条例及び吹田市水道事業に勤務する企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について
C吹田市市税条例の一部を改正する条例の制定について
D吹田市印鑑条例の一部を改正する条例の制定について
E吹田市子ども・子育て支援法施行条例の一部を改正する条例の制定について
F吹田市立教育・保育施設条例及び吹田市立小規模保育施設条例の一部を改正する条例の制定について
G吹田市立高齢者いこいの家条例の一部を改正する条例の制定について
H吹田市建築基準法施行条例の一部を改正する条例の制定について
I吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定について
J千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について
K吹田市水道条例の一部を改正する条例の制定について
L吹田市水道法施行条例の一部を改正する条例の制定について
M吹田市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について

■単行事件
@市庁舎中層棟空調機改修工事(機械設備工事)請負契約の締結について
A吹田市営日の出住宅解体撤去工事請負契約の締結について
B(仮称)岸部中住宅統合建替事業特定事業契約の一部変更について

■2019年度補正予算
◎一般会計(補正第3号)                              699万3千円
(歳出)
@未婚の児童扶養手当受給者臨時・特別給付金事業

◎一般会計(補正第4号)                           5億7260万5千円
〈内容〉
@給与改定経費(危機管理、土木、下水道等の管理職員が災害等の対応のために、週休日等又は平日深夜に勤務した場合に支給する手当新設又は負担金) 
                                        142万5千円万円
A人事システム運用事業                               257万8千円
B行財政改革推進事業                                  3万5千円
C地域情報化事業                                 1362万6千円
D内本町コミュニティ協議会助成事業                         188万8千円
E亥の子谷コミュニティ協議会助成事業                          204万円
F税務システム事業(マイナンバーカードで課税所得証明書をコンビニ発行)      2461万7千円
G住民記録システム事業                               469万7千円
H高齢者いこいの家事業(指定管理者選定委員報酬)                    8万6千円
I障がい者福祉システム再構築事業                          349万7千円
J障害者相談支援事業                                  245万円
K移動支援事業                                    1713万円
L病児・病後児保育事業(山田・千里丘地域、ニュータウン地域に新たに開設)      1828万4千円
M子ども医療費及びひとり親家庭医療費助成に係るシステム改修事業              33万円
N私立幼稚園給食費補足給付事業(無償化に伴う実費徴収となる給食費を補助)     2033万1千円
O児童会館運営事業                                 371万6千円
P児童発達支援事業(わかたけ園内診療所の外来診療に児童発達科を開設等)       362万2千円
Q地域療育事業(地域支援センターの備品更新)                    185万3千円
R乳幼児健診事後指導事業(バンビ親子教室の備品を更新)                 110万円
S施設型・地域型保育給付事業(無償化による給食費実費徴収に伴い給付費を減額)   ▲4992万3千円
㉑子育てのための施設等利用給付事業(認可外保育施設や幼稚園の預かり保育、フアミリーサポートセンター事業などを利用した際の利用料相当額の給付費を支給)
                                       1億9708万7千円
㉒こども笑顔輝き基金積立事業                             1000万円
㉓休日急病診療所移転整備事業                           1756万4千円
㉔健康情報管理システム改修事業                             246万円
㉕がん検診事業                                   832万6千円
㉖高齢者フレイル等予防推進事業                           399万4千円
㉗産婦歯科健診事業                                 674万8千円
㉘不妊治療費助成事業(所得制限により府助成対象外夫婦にも助成)          1050万5千円
㉙地域公共交通活性化事業                              766万9千円
㉚交通対策検討事業(千里山地区公共交通導入検討会議に係る経費追加)          12万3千円
㉛公園施設安全安心対策事業(公園トイレの洋式化及び補修工事)             2835万円
㉜南吹田駅周辺緑化重点地区整備事業                           649万円
㉝都市計画マスタープラン事業                            649万6千円
㉞地域防災推進事業(分譲マンションの耐震設計・改修補助制度及び土砂災害特別警戒区域内の既存住宅に対する移転・補強補肋制度)
                                         3703万5千円
㉟学校教育情報通信ネットワーク構築事業                         990万円
㊱小学校過大校等対策事業(千里丘北小)                       611万3千円
㊲少年自然の家トイレ改修及び空調設備改修工事                    661万5千円
㊳片山市民プール災害復旧事業                             9680万円
㊴武道館災害復旧事業                                 3630万円

◎債務負担行為
@包括外部監査業務(令和1〜2年度)                      限度額1230万円
A税証明のコンビニ交付に係る税務システム改修業務(令和1〜2年)       限度額236万8千円
B高齢者いこいの家指定管理業務(令和1〜6年度)                限度額8118万円
C千里山地区乗合交通試験運行実施計画検討及び試験運行支援業務(令和1〜5年度)限度額2646万6千円
D用途地域等一斉見直し検討業務(令和1〜3年度)              限度額1927万2千円
E北部消防庁舎等複合施設建設工事設計業務(令和1〜2年度)       限度額2億7522万3千円
F学校教育用教材提示装置リース費用(令和1〜6年度)          限度額2億2999万5千円

◎人選
@吹田市教育委員会委員の選任
A吹田市公平委員会委員の選任

◎企業会計
@水道事業会計(補正第1号)                               13万円
A下水道事業会計(補正第1号)                            59万7千円
※いずれも管理職員が災害等の対応のために、週休日等又は平日深夜に勤務した場合に支給する手当新設


71号(2019.2.19)

公約実現の総仕上げに、任期最後の定例会が開会

今任期最後となる2月定例会が、2月22日から3月25日までの会期で開催されます。15日に議会運営委員会が行われ、市長から提出予定の議案について説明がありました。以下に会議日程、案件内容について紹介します。

《主な日程》
2月
 22日(金)本会議(提案説明) 議会運営委員会
3月
 1日(金)本会議(代表質問)
 4日(月)本会議(代表質問・個人質問)
 5日(火)本会議(個人質問) 議会運営委員会
 6日(水)本会議(個人質問) 予算常任委員会、各常任委員会(提案説明、資料要求)
 7日(木)財政総務常任委員会、文教市民常任委員会、予算常任委員会(財政総務分科会、文教市民分科会)
 8日(金)予算常任委員会(財政総務分科会、文教市民分科会)
 11日(月)健康福祉常任委員会、建設環境常任委員会、予算常任委員会(健康福祉分科会、建設環境分科会)
 12日(火)予算常任委員会(健康福祉分科会、建設環境分科会)
 19日(火)予算常任委員会(総括質疑、討論・採決)
 22日(金)議会運営委員会
 25日(月)本会議(討論・採決)

※市民からの請願の提出は3月4日が締め切りです。

《党議員の質問日と順番》
代表質問 1日 A塩見みゆき
個人質問 4日 B玉井みき子 F上垣優子
     5日 B倉沢さとし
     6日 D山根たけと G竹村博之

《主な議案内容》
■条例
@千里丘北地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の制定
A関西大学地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の制定
B円山町地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の制定
C吹田市一般職の職員の給与に関する条例及び吹田市職員の定年等に関する条例の一部改正
D吹田市立こども発達支援センター条例の一部改正
E吹田市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部改正
F吹田市国民健康保険条例の一部改正
G千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正
H吹田市下水道条例の一部改正
I吹田市水道条例の一部改正
J吹田市水道法施行条例の一部改正
K吹田市積立基金条例の一部改正
L吹田市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正

■単行事件
@吹田市立総合運動場トラック・フィールド改修工事(建築工事)請負契約の締結について
A吹田市立健都ライブラリー建設工事(建築工事)請負契約の締結について
B(仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業契約の一部変更について
C吹田市営豊津住宅T2棟解体撤去工事請負契約の一部変更について
D吹田市営津雲台第一住宅解体撤去等工事請負契約の一部変更について
E北部大阪都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業に伴う東海道本線550K600M付近南吹田架道橋新設工事協定の一部変更について
F中核市の指定に係る申出について
G市道路線の認定について

■2019年(H31年)度当初予算
◎一般会計                     1268億9384万7千円
(歳出)
@小型システム運用事業                    5482万7千円
A市制施行80周年記念事業                  3277万3千円
B文化会館改修事業                    5億9962万6千円
C総合運動場改修事業                     6億7997万円
D病児・病後児保育事業                    9170万9千円
E窓口予約システム事業                      43万2千円
F子育てのための施設等利用給付事業            8億2558万7千円
G保育所設置準備事業                      1億904万円
HESCO推進事業                       511万5千円
I地域循環共生圏構築事業                    225万6千円
J休日急病診療所移転整備事業               2億1267万4千円
K健康づくり支援事業                      121万3千円
L破砕選別工場等基幹的改良事業                1531万2千円
M道路ストック総点検事業                   4695万4千円
N交通バリアフリー化整備補助事業               6380万9千円
O近隣センター活性化再生支援事業               1132万1千円
P都市機能検討事業                      1236万6千円
Q北千里駅周辺活性化支援事業                 1676万7千円
R北大阪健康医療都市整備事業               1億9431万8千円
S都市計画道路千里丘朝日が丘線道路新設事業          4050万5千円
㉑佐井寺西土地区画整理事業                3億5322万5千円
㉒(仮称)岸部中住宅統合建替事業             7億8498万1千円
㉓消防通信指令事務共同運用事業                7990万4千円
㉔防災用備蓄倉庫整備事業                      2億4万円
㉕地域防災推進事業                      5412万1千円
㉖一部損壊等住宅修繕支援事業               1億7866万8千円
㉗認定こども園吹田南幼稚園移転整備事業          5億2269万9千円
㉘中央図書館耐震補強等改修事業                9066万7千円
㉙旧西尾家住宅(吹田文化創造交流館)保存活用事業       2485万5千円
㉚(仮称)健都ライブラリー整備事業            5億6935万8千円
㉛北千里小学校跡地複合施設整備事業                2833万円
㉜特別教室空調設備設置事業                   568万3千円

◎特別会計                      691億4930万5千円
@国民健康保険特別会計                 351億335万3千円
A部落有財産特別会計                   6億6051万6千円
B交通災害・火災等共済特別会計                7877万7千円
C勤労者福祉共済特別会計                   3370万5千円
D介護保険特別会計                  275億2012万2千円
E後期高齢者医療特別会計                53億9288万5千円
F病院事業債管理特別会計                 3億5994万7千円

◎企業会計                      278億9278万3千円
@水道事業会計                    127億4458万9千円
A下水道事業会計                   151億4819万4千円

■H30年度各会計補正予算

■追加予定案件
◎吹田市文化会館改修工事請負契約の締結について
◎H30年度一般会計補正予算(第9号)
◎H31年度一般会計補正予算(第1号)


緊急申し入れ(2018.10.9)

福祉施策と防災のまちづくりについて(緊急申し入れ)

吹田市長 後藤圭二 様

日本共産党吹田市委員会
委員長 石川たえ
日本共産党吹田市議会議員団
団長 塩見みゆき

 平素は災害対応を始め市政の推進にご尽力いただいていると存じます。
 9月定例会が閉会しましたが、市民の暮らしや長期的な防災のまちづくりなど諸懸案の課題について、市民の立場に立って取り組んでいただくよう、以下緊急に申し入れさせていただきます。いずれの課題も、後藤市長のご決断が求められます。真摯に受け止めていただくようお願いします。

一、重度障害者の日中活動を支える事業者に支給している重度加算の見直しが、2月定例会で突然表明されました。障害者やその家族、事業者不在の見直し決定は、市長の掲げる「傾聴と対話」という基本姿勢と到底相容れません。また、10月という年度途中の不利益変更は、吹田市と事業者の信頼関係を損なうものです。当事者や事業者との合意形成が図られないままでの制度変更は中止し、時間をかけて検討することを求めます。

一、文化会館の大ホールの天井耐震化を始めとする大規模改修は、9月定例会で予算が追加提案されたにも拘わらず、突然取り下げされたことにより、今後の見通しが不明となっています。文化会館の改修先延ばしや建て替えではなく、文化会館大規模改修基本方針どおり実施するよう求めます。

一、今年になって地震や台風など大きな災害が連続して発生しています。全国の被災状況をみても、また市の防災計画上も学校体育館は住民の避難所となり、長期にわたって被災者が生活する場所となります。今後の災害発生時の対応として、学校体育館にエアコンは必要です。特に、今夏のような異常な猛暑では、助かった命が危険にさらされる可能性があります。国の支援制度を活用し、整備するよう求めます。

以上

66号(2018.10.9)

 ※前号に続き9月定例会での党議員の質問を紹介します。


学童保育の民間委託は丁寧な説明と検証を前提に
個人質問 竹村博之

■学童保育の民間委託について
(問)来年4月から豊一、吹六、東の各小学校の学童保育を民間委託するための予算が提案された。選定会議で事業者決定にあたり、選定委員と保護者である特別委員の責任は重い。膨大な資料を提供し、スケジュールありきの選定作業は問題。開催時期、特別委員の増員、より公正な採点方法など改善を求める。12月に事業者を決定し、翌2月〜3月で保育を引き継ぐというのは短すぎる。十分な期間が必要であり改善を求める。
(答・地域教育部長)昨年度は事業者の要件を拡大したことから多くの募集があり、選定委員には負担をかけた。今回はできるだけ余裕をもって書類を確認し、評価していただけるようスケジュールするとともに、審査基準についても見直しを検討する。引き継ぎ期間の延長は困難だがより効果的に実施できるよう手法等を検討する。

■学校施設の改善(エアコン設置)について
(問)全国的に学校施設へのエアコン設置が課題となっている。本市では学校図書館、音楽教室、理科教室、コンピュータ教室等特別教室の年次的な計画が求められる。
(答・学校教育部長)
小中学校のコンピュータ室各1教室と中学校の音楽室各1教室に設置。児童生徒の学習環境の整備にエアコンの設置は不可欠と認識している。年次的な早期設置をめざし、関係部局と協議している。
(問)頻発する自然災害にどう備えるのかが課題。長期の避難所として体育館へのエアコン設置が必要である。
(答・学校教育部長)大規模災害への備えとしての避難所のあり方については、全市的な課題としてハード・ソフト両面から研究していく。

■府道吹田箕面線の交通安全対策について
(問)8月に「河川空間等を利用した上の川周辺のまちづくりについて」の報告がされた。具体的には「大阪府と上の川橋から蓮華寺橋間について協議を行なったところ、河川暗渠化による上部空間を活用したまちづくりについて一定の実現性が確認された」としている。スケジュール、概算費用、大阪府との負担割合等を示せ。
(答・都市計画部長)今後大阪府が河川暗渠化の検討に着手していくことから、早期に構造的協議を始める必要があり、本市も職員による基本構想に着手している。当面の目標は、基本構想、基本計画の早期策定をめざし、その中で全体スケジュールを定める。府・市の負担割合については協議中。概算事業費については、府の検討結果を受け、基本計画策定作業の中で算定する。


北千里のまちづくりについて
個人質問 上垣 優子

住民の切望するまちづくり 急いでしかし拙速にならずに
(質問)北千里は、駅周辺と北小跡地もふくめ総合的に検討すべきとの市民意見があるが、ビジョン策定当時、市は北小跡地は売却する方針のため、公共施設整備は地区センターに限定するとの姿勢に終始した。各公共施設の適正な配置の議論の余地は全くなく、今度は早期整備を望むなら北小跡地しか選択肢はないと強引だ。住民は早期実現を望むと同時に、市の計画案ありきの拙速な進め方には反対している。副市長の見解を。
(答弁・副市長)さまざまな意見があることは認識している。これまでの意見を集約、まとめたものを無駄にせず、内容について固めていきたい。今後、あらためて市民説明会を開催し、理解を得ながら北千里の方々が望むまちづくりを進めたい。

会計年度職員への移行について
(質問)2020年4月から自治体の非正規職員に「会計年度任用職員」が導入され、非正規公務員にも期末手当や退職手当が支給できるようになるが、財源保障は自治体任せであり、会計年度と名付けられているように、会計年度の1年しか任用のない不安定な身分に固定しようとするものであり問題。市はどのような考え方で非正規職員を会計年度職員に移行するのか。「職の整理」にあたって、現状の追認でなく改善する方向で行うべきだが、どうか。
(答弁・総務部長)
国会における「移行にあたっては、不利益が生じることなく適正な勤務条件の確保がおこなわれなければならないこと」との附帯決議も考慮しながら、総務部主体で制度設計をおこなう。

中学校給食の全員喫食実現を求める
(質問)中学校でも小学校と同様の全員喫食型給食を実現することが、子どもの貧困対策として必要であり、食育の視点からも重要であることは何度も重ねて指摘してきた。PTAなどの団体が要望書を提出している。市長は親子方式やモデル校指定方式の検討にむけ、少しでも前に進めるため課題抽出のためのPTをたちあげるなど今すぐできることをせよ。
(答弁・学校教育部長)昨年実施したアンケート調査などでいただいたご意見を参考に、現状のデリバリー方式の運用方法の改善に取り組んでいる。家庭の経済状況にかかわらず給食を利用できるよう、本年から生活保護費の教育扶助費の対象としたことに続き、就学援助費の支給対象にするよう検討する。


学童保育、問題ありの民間委託は委託の取り消しを含めて検討を
個人質問 玉井みき子

(問)民間委託が実施された学童では、月に1回の懇談会がなくなり、こどもたち全体の様子がわからないこと、保護者間の交流もない等、不安の声が聞かれる。保護者会との共同行事もなくなり、こどもが「学童に行きたくない」という事案も発生しているとのこと。
実際の保育では、出欠名簿に名前がなく出欠の把握ができていない。職員の配置がよくわからず、配慮の必要な子にきっちり職員がついてないとのこと。直営が全てではないが、民間委託で問題がある以上、今の条件や選考方法ですすめるのは問題がある。再検討する事を求める。
(答)現在、運営内容の立て直しをしているが、今後、一向に改善する様子が見られない場合には、最終的に委託の解除も含めて対応を検討する。委託事業者の募集要件は、昨年度よりそれまでの社会福祉法人及び学校法人から各種の法人にまで拡大したが、保育所や放課後児童クラブにおける集団保育や、幼児教育や学校教育の実務経験者が指導員として配置されることを、仕様書や選考方法に組み込むよう検討していきたい。

『重度加算』の10月からの削減は再検討することを求める
(問)市の補助制度を受けている事業者や法人には1年間の事業計画がある。8月末に説明をし、10月1日から移行するのは職員の配置を含めた事業計画を変えないといけない。本来は、国の加算にたいして、国の基準を上回る配置をして丁寧な援助や介護をする場合、そのために充実させることが行政の役割。新制度は、市の配置基準にあわないと補助をしないというのは現場を理解していない。例えば高次脳機能障害は、障害が見えなくても手厚い支援が必要。配置を手厚くすれば低くなる、これは、市長のいう『お支えする人をお支えする』理念に反するのではないか。
(答)国の制度が見直しをされてきたことから、制度の組替えを行うことにした。サービス事業所を利用する重度障害者や精神障害者への手厚い支援に必要な人員配置に対する補助制度に組み直す。
(意見)削減について試算をされた、11の事業所のうち8か所がマイナス。そのうち4か所で100%削減。
削減するけど人の配置も変えないで何とかしろというのは当事者や関係者の声を聞かないからこんなことになる。
削減を含めて再検討を求める。

(ほかには・・・)
*民営化の保育園に、市の責任で施設改修の充実を
*人権施策を推進するためにも『パートナーシップ制度』の導入を



南吹田地域の交通課題について
個人質問 山根たけと

 来年春予定のJR南吹田駅開業がいよいよ迫ってきた。南吹田地域での課題である、交通アクセスの利便性が大きく改善されることが期待をされている。
問:新駅駅前広場にはバスの停留所が設置されると聞いているが、民間バス事業者とどのような協議が行われ、ルート、路線が予定をされているのか。また、地域住民や地元連合自治会などの意見は反映をされているのか。
答:南吹田駅への路線バスの乗り入れについては、事業の採算性を見きわめた上でということではあるが、乗り入れを行いたいとの回答をえている。引き続きルート等に対する地域住民の意向について、バス事業者に伝えていくとともに、同駅と他の鉄道路線を結ぶ市内東西交通の強化や、路線バス交通網の充実等の観点からも、必要なバス路線の設定をしていただくよう、バス事業者と協議し要望していく。
問:新市民病院移転に伴い示された、患者送迎用バスの運行ルート案では、南吹田地域を通過している。人口増加地域でもあり市民病院へ利用者を呼び込む効果も含め停留所の設置を求めるべきではないか。
答:当該地域の民間路線バスの状況や、市民病院の患者送迎用バスの利用状況を見きわめながら、今後検討していくとのことである。

特定空き家の撤去について
 今回、行政代執行の対象となる空き家は、家屋の壁や屋根がほぼ崩れ去っており危険で景観や衛生環境の悪化、防災や住民の生活環境にも深刻な影響を及ぼしている。地域住民からは、長年市の対策が切望をされていた。
問:空き家特措法では、市町村による空き家等対策計画の策定と協議会の設置を求めている。空き家実態把握調査を行っているとしているが進捗はどうなっているのか。
答:現段階で実態調査の対象として抽出したものは4423件ではあるが、作業中のため現時点での空き家数など詳細を示すことはできない。
問:撤去の費用負担は、当然家屋所有者になると思うが、費用が支払われない場合、どのような対応をとるのか。
答:当該物件の所有者に必要となった費用の請求を行うが、お支払いいただけない状況となった場合は、市が土地を差し押さえの上、公売に付し、必要経費を差し引いた上で残額をお返しすることとなる。
問:撤去後の跡地利用は非常に重要。神戸市の防災空き地整備事業では火事や地震などの災害時に、地域の防災活動の場となる、まちなか防災空き地の整備を進めている。これらの取組みなども参考に、活用方法なども行政の責任で対応すべきではないか。
答:来年度策定予定の空き家等対策計画において、地域の防災力の向上に資する活用も重要な視点として検討の上、計画を策定していく。


65号(2018.10.2)

 ※9月定例会での、党議員の質問を順次紹介します。


地震・台風ダブル災害。インフラ復旧、被災者支援を最重点に
代表質問 倉沢さとし

@地震災害時の広報が不十分。
 市の災害対策本部からの広報活動が不十分だ。インターネット依存でなく、37万市民対象にすべき。断水時の給水ポイント、避難所開設の有無、ブルーシートの配布時期など。
(総務部長答弁)地震時はインターネットで情報発信したが十分でなかった。台風時には青パトによる広報車、公共施設への「情報」掲示など改善した。
A一部損壊住宅見舞金、危険ブロック塀撤去等補助金など支援策の拡充。
〇一部損壊見舞金が受けやすくするため修理費限度額30万円の引き下げを。〇賃貸住宅で転居せざるを得ない方へ引っ越し費用補助制度の創設を。〇一部損壊者に介護保険料、国保料の減免を。〇小企業の災害支援で融資など拡充を。
(福祉部長答弁)介護保険料の減免については個別の事情を十分に勘案し、収入が著しく減少した場合の減額や分納の対応をする。
(健康医療部長答弁)国民健康保険の納付困難の場合は、個別に詳しく聞き、適切に対応します。
B学校・公共施設の対応。
〇危険ブロック塀の撤去、軽量化工事の現状は。
(中川担当理事答弁)学校関係の撤去は完了。軽量化工事についてはこれから手法を決めて提案する。
〇民間の危険ブロック塀点検の結果は。
(都市計画部答弁)市内の通学路で147カ所を点検し、危険個所は13カ所。所有者に働きかける。
〇メイシアターについて。大ホールが再度、工事のため2年近く使えなくなる。前回、入札不調で耐震工事を延期したことを反省すべき。工事期間を延長し、耐震化をやりきるべきだったのでは。
(都市魅力部長答弁)施設利用ができない期間を短くするための判断だった。市民の皆さんに結果的に不便をかけたことを謝罪する。
〇市民体育館はいつ再開できるか。
(都市魅力部長答弁)来年度4月から開館する。
C災害に強いまちづくりへ。
〇地域防災本部は小規模災害でも必要に応じて開設すべき。〇全市民が防災意識を高めることと37万市民への連絡ルート。〇要支援者1万3千人への支援ルートの確立。高齢者、障害者を災害時に置き去りにするな。〇西山田幼稚園後、東幼稚園後の防災備蓄倉庫の活用方法。
(危機管理監答弁)
災害時は地域の自主防災組織と災害対策本部が重要な役割をもつ。未結成の地域は結成促進をはかる。災害時は情報伝達が重要であり、引き続き改善をはかる。
D耐震診断・改修支援を強化すべき。
 昭和56年(1981年)6月以前建築の旧耐震住宅、マンションの耐震化が遅れている。
(都市計画部長答弁)大阪府が分譲マンションに対して耐震診断、耐震設計、耐震改修への補助制度を拡充した。市も検討する。

後藤市政は保育園民営化、重度障がい者支援制度への態度を見直せ

@保育園民営化はスケジュール優先で改めないのはおかしい、見直すべき。
 維新市政時代は財政規律を最優先させ、市民の声より事業仕分けの結果を優先させた。その結果、吹田の行政水準を後退させ、市民の厳しい審判をうけた。後藤市政の3年半は評価面もあるが課題もある。率直に指摘する。
 公立保育園の民営化について市長は、「これ以上愛する吹田を壊さないでの悲鳴にこたえたい」とした。当選直後の施政方針では、「財政的な側面を第一に、安易に『官か民か』という判断をしてはならない。」「市民にとって望ましい担い手とは」という述べた。
 しかし、公立保育園の民営化は予定より1年延びただけで5園の民営化をスケジュールどおり進めている。
 民営化移管後の保育園では設備の故障が連続しておきたが、移管後なので保証しないなどお粗末な対応だ。民営化計画は抜本的に見直すよう強くもとめる。
(児童部長答弁)移管後の施設保障は1年間の合同保育で現場の確認ができており保証は困難。民営化移管後の検証については市・保護者代表・移管先事業者で5年間、三者懇談会を実施する。今年度、保護者アンケート、事業者ヒアリングをおこない検証する。
(2回目質問と要望)民営化の根拠とされるのは財政的な理由。自治体直営の優位性は法で「住民の福祉の増進」とされること。自治体運営により公平性、中立性、継続性が担保される。民営化計画を抜本的に改めよ。
A重度障がい者への独自加算の廃止問題について市長のリーダーシップを。
 重度障がい者加算制度は、国から作業所に対して一定の補助金があるが、重度の障がい者の受け入れには不十分なので、吹田市が独自に作った制度。
 福祉部長は、5月議会で、障がい福祉施策の充実を図ることは大変重要。予算の削減を目的とした見直しではなく、混乱を招いたことを謝罪する。障害者権利条約による当事者参画の理念に基づき、効果的な事業の検討を進めていく、と答弁。
 後藤市長は、当選直後の施政方針で。「平成26年、『障がい者権利条約』が批准された。一連の法整備は行われたが障がい者、家族の高齢化が進んでおり、医療的ケアを必要とする重度障がい者は、厳しい対応を迫られている。障がい者が、将来にわたって地域で安心して暮らしていける環境を整備する基本的な責任は行政にある。国費に本市独自の補助を加えて、その環境整備を図る事業予算を今議会に提案している。障がい者施策の充実を図る」と述べた。この初心に立ち返り、重度障がい者の加算が縮小されることがないように解決のために市長として努力すべき。
(市長答弁)  引用された施政方針の内容はいささかも変わらない。利用者の受けるサービスレベルの低下をさせることのないよう従来の使途が不明であった補助内容を、介護人員の人件費補助にすることで、より実効性の高いものにしようとするもの。現場で不足する人員の確保に資するものにしたい。今後も当時者の意見を反映した支援に取り組んでいく。


はり・きゅう・マッサージクーポン券事業の所得制限を撤廃せよ
個人質問 塩見みゆき

介護保険、介護サービスの申請の実態について
質問 厚生労働省は2017年度の介護給付実態調査で、1年間に介護サービスを受けた人の総数が対前年度比で9万6000人(1・6%)減って604万1200人になったと公表した。介護予防給付サービスの対象だった要支援者を保険給付から外し、市町村が運営する「総合事業」に移行した影響が表われた。
 一方、要介護認定者は2017年3月末時点で対前年度比1・9%増の632万人であり、増加傾向が続いている。介護が必要な状態だと認定されながらも、介護保険を利用できない人が増えている実態が浮き彫りになった。吹田市の状況を伺う。
答弁 2017年度の要介護・要支援認定の申請件数は1万7千181件、その内、要介護1万1千190人、要支援者4千964人であり、保険給付によるサービス受給者は前年度比で943人減少となっている。

特別養護老人ホームの実態と介護人材確保策について
質問 現在の待機者数、市内で整備されている特養の定数と今後の整備計画について伺う。
答弁 待機者数は524人。整備されている定数は1千334人。今後の計画としては地域密着型特別養護老人ホーム4ヶ所116床を目標にしている。
質問 職員不足のため、ホームの受け入れを抑えている状況もあると聞く。人材確保のため、奨学金返済や家賃への補助など、具体的な対策で努力している事業者に対し、市が支援する制度を創設すべきではないか。積極的な支援策を求める。
答弁 全介護事業者へのアンケート結果も踏まえ、面接会等の開催と研修費補助制度を開始したところであり、実績等を踏まえた効果検証を行い、実行性ある介護人材確保事業の取り組みを進める。

はり・きゅう・マッサージクーポン券事業、通院困難者タクシークーポン券事業について
質問 はり・きゅう・マッサージクーポン券事業、通院困難者タクシークーポン券事業の利用実績について、後藤市長の下で再構築されてからの対象者数と利用率について伺う。
答弁 はり・きゅう・マッサージクーポン券事業の実績は、申請し交付を受けた人は2016年度は制度開始から半年間で1%の177人、2017年度は1・6%の287人。
質問 ・はり・きゅう・マッサージ助成事業は、同様の事業が府下8市、関西圏26市町村で実施されているが、他は全て所得制限を撤廃している。病を防ぐこと、早期に改善させるために効果的な事業である。所得制限を撤廃してより多くの方に利用してもらえる制度にすべきと考える。
答弁 持続可能な低所得者向けの福祉サービスとした再構築の方向性を踏まえ、現時点で所得制限撤廃は想定していない。
(答弁は全て福祉部長)


64号(2018.9.5)

旧北千里小校舎の解体撤去、民営化予定保育所廃止の条例改正、
第4次総合計画、メイシアターの大規模改修など
市議会9月定例会

 9月定例会が9月4日から28日までの会期で開催されます。4日の本会議で市長から議案の説明、会期日程などが決定されました。
 以下に日程と案件内容について紹介します。

《主な日程》
9月4日(火)本会議(提案説明) 議会運営委員会
  11日(火)本会議(代表質問)
  12日(水)本会議(代表質問・個人質問)
  13日(木)本会議(個人質問)議会運営委員会
  14日(金)本会議(個人質問)予算常任委員会
  18日(火)財政総務常任委員会
       文教市民常任委員会
       予算常任委員会(財政総務分科会・文教市民分科会)
  19日(水)健康福祉常任委員会
       建設環境常任委員会
       予算常任委員会(健康福祉分科会・建設環境分科会)
  25日(火)予算常任委員会(総括質疑、討論・採決)
  27日(木)議会運営委員会
  28日(金)本会議(討論・採決)
*市民からの請願の提出は12日が締め切りです。

《党議員の質問日と順位》
代表質問 11日D倉沢さとし
個人質問 13日D塩見みゆきH竹村博之
     14日A上垣優子D玉井みき子H山根たけと

《主な議案》
■条例
@吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について(吹田・藤白台保育園の民営化)
A吹田市積立基金条例の一部を改正する条例の制定について(おおさか・すいたハウス支援基金の廃止)
B吹田市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例の一部を改正する条例の制定について(収集場所からの資源ごみの持ち去りを禁止)
C吹田市建築基準法施行条例の一部を改正する条例の制定について(法改正に伴い手数料等を定める)
D吹田市公民館条例の一部を改正する条例の制定について(山手地区公民館の位置を変更)

■単行事件
@旧北千里小学校解体撤去工事請負契約の締結
A資源リサイクルセンター及び破砕選別工場外壁等改修工事請負契約の締結
B岸辺駅北公共通路等整備工事請負契約の一部変更
C北大阪健康医療都市(健都)イノベーションパーク3画地の土地の処分(相手方(株)ニプロ)
D緑地の管理の瑕疵による事故の損害賠償
E地方独立行政法人市立吹田市民病院定款の一部変更(市立吹田市民病院の位置を変更)
F吹田市第4次総合計画基本構想・基本計画の策定及びこれに伴う吹田市第3次総合計画基本構想・基本計画の変更(H31年度から10年間の計画を策定)

■専決処分報告
◎一般会計(補正第3号)                           1億3125万円
(歳出)
@地域防災推進事業                                4125万円
A一部損壊等住宅修繕支援事業                           9000万円

■予算
◎一般会計(補正第4号)                        21億8975万4千円
(歳出)
@障害福祉サービス等人材確保・養成事業
 (障害福祉事業者に対し、資格取得にかかる研修費用と研修期間中の代替職員雇用経費の一部を助成)
                                        855万2千円
A旧北千里保育園解体撤去事業(実施設計費)                   615万9千円
B育成室運営委託事業・育成室管理事業
 (来年度新たに東・吹六・豊一の各小学校3か所の学童保育を委託する事業者を選定するための費用と引継ぎ保育等の経費)
                                       1147万2千円
Cごみ分別排出啓発事業(資源物の持ち去りを禁止するにあたり持ち去り行為者等への周知に要する経費)
                                        172万1千円
D公園等経常管理事業(緑地の管理瑕疵事故に係る賠償金)              190万6千円
Eみどり推進事業(民間危険ブロック塀等撤去・改修事業補助金の創設に伴い、
 生垣等緑化推進助成制度の生垣設置に係る延長1メートルあたりの助成上限額を増額) 1300万円
F空家等対策事業(特別措置法に基づき、指定した特定空家等の是正措置に関する経費) 106万4千円
G(仮称)岸部中住宅統合建替事業(岸部中(南)住宅の解体に伴い必要なアスベスト処理経費)
                                       3823万2千円
H防災備蓄倉庫整備事業(旧西山田幼稚園と旧吹田東幼稚園の改修経費)       1412万2千円
I北千里小学校跡地複合施設整備事業
 (児童センター、地区公民館、図書館を複合施設として整備するため設計事業者を選定するための経費)
                                          5万1千円
J公共施設等整備積立基金事業(イノベーションパークの売却益を積立て)   18億752万9千円

(債務負担行為)
@総合運動場改修事業(H30年度〜31年度)               限度額7億1411万7千円
A片山留守家庭育成室リース費用(H30年度〜41年度)            限度額5001万1千円
B東留守家庭育成室運営業務(H30年度〜33年度)               限度額1億998万円
C吹六留守家庭育成室運営業務(H30年度〜33年度)               限度額9999万円
D豊一留守家庭育成室運営業務(H30年度〜33年度)             限度額2億2008万円
E(仮称)岸部中住宅統合建替事業(H30年度〜33年度)終期をH32年度から33年度に変更
F(仮称)山田・千里丘地域備蓄倉庫整備事業(H30年度〜31年度)    限度額1億2592万2千円
G(仮称)JR以南地域備蓄倉庫整備事業(H30年度〜31年度)      限度額1億1362万4千円
H北千里小学校跡地複合施設設計業務(H30年度〜32年度)         限度額1億588万3千円
I(仮称)健都ライブラリー整備事業(H30年度〜32年度)        限度額14億746万3千円

◎一般会計(補正第5号)
@市民体育館災害復旧事業                            1億1980万円

(債務負担行為)
@文化会館(メイシアター)改修事業(H30年度〜32年度)       限度額45億2683万4千円

■追加予定案件
(報告)
H29年度吹田市決算に係る地方公共団体の財政の健全化に関する法律における健全化判断比率等に関する報告について

(単行事件)
@H29年度吹田市水道事業会計剰余金の処分について
AH29年度吹田市下水道事業会計の剰余金の処分について

(認定)
・H29年度一般会計歳入歳出決算認定について
・H29年度特別会計、企業会計の決算認定について


63号(2018.7.20)

 *前号に続き、5月定例会での党議員の質問を紹介します。


「立地適正化計画」は地域コミニティーを破壊することがないよう
個人質問 倉沢さとし

(質問) 政府は人口減少時代をむかえ、公共施設の建て替えに莫大な事業費を賄いきれないので「コンパクトシティー」に転換し、地方において「立地適正化計画」で公共施設の集約化を進めるとしている。人口減少は自治体の責任というより国の課題である。公共施設はコミュニティーの拠点であり、安易に統廃合をすすめるべきでない。@市の基本姿勢について。先進事例では、既存施設を活用し、耐震化・大規模修繕や複合施設化で解決している。既存施設の活用で、地域コミュニティーを重視する立場ですすめるべきでないか。A立地適正過去計画で吹田市の課題はなにか。岸辺駅前の開発がすすむ。バスルートの抜本的改善を。B浸水対策、直下型地震への対策は。大雨時、豊津江坂、JR以南地域こにおいて最大2mから5mの浸水が想定される。上町断層帯地震では市の大部分で震度6以上が予想される。この対策は。C立地適正化計画は独自の特色ある計画を持つべきだ。
(答弁・土木、都市整備、危機管理、市長) 吹田市は人口密度の高い都市であり、ただちに施設の統廃合を行うものでない。待機児童の解消、コミュニティセンター整備などが課題だ。直下型地震の対策は、建築物の耐震化と家具の固定や、備蓄など防災講座で啓発をすすめる。
(再質問と意見)(再質問と意見) 答弁ではコンパクトシティーを目指すものでないとされたことは評価できる。市民のコミュニティーを破壊することなく、まちづくりと統一的に進めることが必要。
(質問) 地域のまちづくりで万博地域の交通対策について。@万博外周道路に街路灯が増設された(ビケンテクノ前・東側)(再質問と意見)。新設された街路灯が1か月も電気の球切れのままだ。点検やチェック体制はとうなっているか。Aモノレール公園東口駅から、ガンバスタジアムへバリアフリーの整備がされるが、どのように内容か。万博地域の他のバリアフリー化はどうするのか。B万博公園駅から、阪急山田駅への歩行者ルートについて。街灯整備は。
(答弁・土木)(再質問と意見) 万博外周道路の街路灯のチェックは月6回パトロール。消灯の原因は球切れと配線問題。改修を手配した。指摘された街路灯未整備カ所については大阪府に要望。公園東口駅から、スタジアム、進歩橋までの区間は3年計画で歩道を拡幅する。


JR吹田駅前自転車地下道バイコレーター設置を
個人質問 玉井みき子

(問) 3月末に署名も提出された。実際、地下道の状況を見ると高齢の方や、こどもを乗せた自転車が必死に坂を上がっている。市は、必要性を認識しているというなら、バリアフリーの観点からもきちんと計画をたて、実行するべき。
(答・土木部長) 3月末には900名を超える署名をもらい、当該地域の重要な課題の1つとして認識している。近隣市の事例を参考に設置実現に向け財源確保したい。
高齢者通院困難者タクシークーポン券・重度障がい者タクシー料金助成、更なる個人負担の軽減を
(問) 初乗り運賃相当に戻されるが、高齢も障がいも「施設は対象外」どちらの施設にいても、状況によれば緊急の受診が必要になるのは同じ。アンケートにはどのような意見があったか。このクーポンは、1乗車につき1枚の利用。自己負担が高額にならないよう距離によっては複数枚数利用できるなど10月実施に向けて検討すべき。
(答・福祉部長) 利便性の向上を図る事が目的なので、特別養護老人ホーム等の施設入所者は対象外とした。クーポン券交付者を対象にアンケートを実施。高齢者の方は全て利用したのは22%。障がい者の方からは「使える金額が少ないから」などが利用枚数の少ない理由。
「ダブルカウント」実施で教育環境の充実を
(問) 教育委員会は保護者に向け「すべての小・中学校に支援学級があり、『ともに学び、ともに育つ』の教育理念のもと支援学級で学習したり、通常学級で学習したりする。学校で保護者の意見を取り入れながら、個別の教育支援計画や個別の指導計画を作成し、それに基づいて適切な指導・支援を行う」との文書を配布している。が「本当は支援学級をと思ったが、選択することによってクラスの人数が多くなる。利用したいと言えなかった」との保護者の声がある。支援学級に在籍すると通常学級に在籍とカウントされないことから起こる。市独自で『ダブルカウント』を実施すべき。また、この10年間の支援学級の推移はどうなっているか。
(答・教育監) ダブルカウントにより学級編成をすることは可能だが、市費による教員の増加は予定していない。支援学級の学級数は2・1倍、在籍数は2・6倍になっている。本人や保護者の意向を尊重し、必要に応じて介助員を配置するなどに取り組んでいる。
*他には保育士など人材確保に全庁で取り組むことなど質問、要望しました。


市の業務を担う労働者の実態を把握せよ
個人質問 上垣優子

(質問) これまで、最賃以下で労働者を雇用していた受託事業所や、新たな委託会社に賃金を下げられる労働者の実態など具体的に指摘してきた。第4次総合計画には「労働環境の改善に向けた相談や啓発などを行う」とあり、市の業務を担う民間労働者の賃金や労働環境の実態について、市が率先して把握するべきだ。特に、市の建設工事で労務単価の何割が実際に支払われているか、他市での実施状況等を参考に研究すると市は言っていたが、進捗はどうか。
(答弁・総務部長) 受託事業所の労働条件等を把握することは労働者の権利を守る上で大変重要なことと理解している。宝塚市では、市が発注した工事請負契約等に係る労働条件等について、事業者から報告書を提出させ、実態を確認している。本市においても実施可能かどうか引き続き研究する。
小中学校の適正規模化全力でとりくめ
(質問) 「児童数の多い少ないは、良し悪しでなく多様性」など、児童生徒数の違いから生まれる学校規模の大小を多様性だとする市長発言が議会等で散見される。「吹田市立小・中学校の適正規模についての基本的な考え方」は、小学校の適正規模を12学級?24学級、下限の許容範囲は7?11学級、上限の許容範囲は設定しないとしているが、市の考え方は、今も変わらないか。
(答弁・学校教育部長) 2002年に策定された適正規模についての基本的な考え方は、現在も同じ。
(意見) 学校規模の適正化の課題は、多様性の範囲ではないとの認識を確認した。非常に大きな課題だが地域のご理解を得、子どもたちの教育環境整備に全力でとりくむよう求める。
北千里駅周辺活性化ビジョンにある公益施設の誘導、旧北小跡地活用せよ
(質問) 「北千里駅周辺活性化ビジョン」には、公共施設整備と、障がいの有無にかかわらず、その人らしく自立して暮らすことができ、高齢者が医療や介護をうけながらも安心して住み続けられるまちづくりのため、福祉サービスの誘導も記されている。公共施設だけでなく、公益施設の誘導についても旧北千里小跡地の活用を検討してはどうか。
(答弁・福祉部長) 介護保険の地域密着型サービスの整備について、市有地等の利活用も含め、検討する。障がいの有無により分け隔てられることのない共生社会の実現めざし必要な施策を検討する。


中核市へ移行した場合の保健行政について
個人質問 塩見みゆき

中核市移行により精神保健行政は良くなるのか
(質問) 精神保健に関する業務は現在、保健所が担っている。2017年12月、寝屋川市で、今年4月に兵庫県三田市で、相次いで、精神障害の人が監禁されていた事件が発覚した。厚労省が公表した「2016年生活のしづらさなどに関する調査」で、日中の過ごし方として「家庭で過ごしている」と答えた人が65歳未満では「3人に1人」、65歳以上で「2人に1人」という結果だった。調査の対象は精神障がい者だけではないが、日中の過ごし方で最も多いのが「家庭」である。家族だけで問題を抱えている精神障がい者や家族がいないか心配する。実態把握と業務が移管されることで支援が進むのか尋ねる。
(答弁・福祉部) 2017年度に生活やサービス利用の状況、福祉施策に対する意識等を把握することを目的にアンケートを実施。日中の活動や社会参加について、「週1回以上定期的に通っているところがない」が43%、必要と思う支援サービスについては、「気軽に寄ることができ、話を聴いてくれる場」が42・1%。平成31年には相談しやすい体制を地域につくる予定である。
(答弁・健康医療部) 市が、保健所を設置し、精神保健業務を一元的に担うことで、各種関係機関や団体との緊密なネットワークを生かし、必要なサービスの提供、相談や支援業務、啓発活動の一層の充実を図る。
依存症対策に市の独自性を発揮せよ
(質問) アルコールをはじめ、薬物、ギャンブルなどの依存症については保健所の業務である。2013年にアルコール健康障害対策基本法が制定され、断酒会など自助グループへの支援も定められている。断酒会等自助グループとの連携と取り組みについて尋ねる。
 また、今国会では刑法で禁じている民間賭博場、カジノを解禁する法案が強行に採決されようとしている。
 日本はすでにギャンブル大国であり、その依存症の8割がパチンコ、スロットである。2017年9月、久里浜医療センターの研究グループによると、成人の有病率は3・6%と言われ、諸外国に比べて非常に高い割合であり、推計で320万人の依存症者が存在することになる。中核市へ移行した場合、パチンコの規制など積極的なギャンブル依存症対策に市の独自性は発揮できるのか。
(答弁・健康医療部) 現在も断酒会と連携し、アルコール依存にかんする相談の場や「断酒を考える会」の開催など普及、啓発活動を実施している。パチンコ規制については、独自の規制は認められていないが、精神保健業務の課題の一つとして、支援体制の構築に努める。


62号(2018.7.10)

 *5月定例会での、党議員の質問を順次紹介します。


障害者・子ども・教育、市民に寄添う施策充実を
代表質問 山根たけと

障害者施策について
1.重度障害者加算制度について
 2月議会での「重度障害者加算の見直し」に関する質問に、福祉部長が「(重度障害者の)対象人数が41人以上の施設については、現行単価の50%に見直す(削減)」と答弁したことについて、当事者や保護者、関係者が混乱しています。第4期障害者計画や国連「障害者権利条約」のスローガンである「私たち抜きに私たちのことを決めないで」にも反し、当事者への報告や話し合いもなく当事者参画なしに進められており、明らかに条約や市の計画理念からも逸脱しています。当事者も含めた話し合いを行い、現在の重度障害者の状況に即した事業の更なる充実を図るべき。
(福祉部長答弁) 障がい福祉施策の充実を図ることは大変重要であるとの認識を示し、予算の削減を目的とした見直しではなく、混乱を招いたことを大変申し訳なく思っている。そのうえで、障害者権利条約のスローガンである当事者参画の理念に基づき、当事者や保護者の意見をふまえ、障害者の状況に対応した効果的な事業の検討を進めていく。
2.障害者の受け皿整備について
 来年度は、支援学校の卒業生の行き場が心配され、現在ある障害者交流支援センター「あいほうぷ吹田」では定員がいっぱいなうえ、利用者の重度化・重症化にともない受け入れは困難な状況になっている。第4期障害者計画でも示されている「(仮称)第2あいほうぷの建設」等、医療的ケアにも対応した日中活動の場の新たな受け皿整備は、喫緊の課題です。計画の進捗状況と今後の具体的な取組みを求める。
(福祉部長答弁) 新たな受入れの場が必要な状況であり、幅広い視点で対応していく。
◎その他、障害児支援事業者連絡会への支援と連携強化、市長公約「福祉の強さを再構築」を徹底せよと求めました。

子育て施策について
1.待機児童対策について
 保育所入所を諦め待機児童にすらなれない「隠れ待機児童」の存在が大きく問題になっています。今年度の待機児童数は4月1日時点で、55人との報告だが、隠れ待機児は昨年より多い822人にのぼり、待機児童解消アクションプランの抜本的な見直しが必要。本来であるならば、民営化を受託する社会福祉法人にお願いし、中規模以上の認可園を創設してもらえれば、隠れ待機児童問題も大きく改善する。待機児童解消に何の効果もない民営化計画は抜本的に見直し、吹田の私立保育園連盟などの社会福祉法人に待機児童解消という、本来果すべき役割に対し、力を発揮していただくよう協力をお願いするべき。
(児童部長答弁) 民営化により財源を確保し、様々な子育て施策の充実を図る必要がある。アクションプラン終了の来年度から、次期事業計画において活用可能な市有地の活用も検討していく。
2.公立保育園民営化、公的責任を果たせ
 吹田市で初めて公立保育園の民営化、南保育園がスタートした。老朽化した施設の改善や今後の保育士の確保、財政的負担も含め様々な課題がある。設備の故障については修理代金を保障すること、今後の民営化計画園には契約時に最低でも一年間は施設や設備備品に不具合発生時の修繕について保証すること、市も「保育環境を整備する際の標準モデル」と認める床暖房を設置して引き渡すこと、等を実施し市の責任を果たすべきである。
(副市長答弁) 移管後の保育に支障をきたすことのないよう、予算の制約はあるが、優先性を十分考慮して対応していく。

子どもの貧困対策について
 大阪府と共同で行われた吹田市の子どもの生活に関する実態調査では、困窮度が高くなるにしたがって「毎日またはほとんど毎日」朝食を食べない子どもたちが多くなる調査結果が出ている。これらの調査からも、11月議会で提案をした子ども食堂を市の施策として推進していくことは、喫緊の課題である。しかし今議会での、子どもの貧困対策に対する施策拡充の提案はない。緊急性を要する貧困対策において吹田市の本気度が問われている。進捗状況、今後の施策拡充の具体的な考えを答えよ。また4月以降、庁内全体においてどのような横断的な議論や取組みが進められているのか。
(副市長答弁)  庁内で共通認識が持てるよう、市職員の意識改革を進めながら、子どもの貧困対策ワーキングチームにおいて現在課題を抽出している。それらを取りまとめながら実効性の高い取組みを推進していく。

教育施策について
1.教育、授業の自主性・独立性について
 名古屋市の市立中学校が前文部科学事務次官を講師にした公開授業を行ったことについて、文科省が名古屋市教育委員会に対して、不当な教育内容への介入を行い厳しい批判を受けた。
 戦後、日本国憲法のもと教育は、戦前の国家主義的教育への反省に立ち、「不当な支配に服することなく」行われるべきだと教育基本法に明記された。また、自治体の教育委員会や政治家の学校への授業介入も禁じている。教育委員会や学校現場は不当な介入に毅然とした態度が求められている。このような事案に対しどのように対応すべきと考えているのか。
(教育監答弁) 教育基本法が示すように、不当な介入に服することなく公正かつ適正に教育行政を行うものであり、今後も適切に対応していく。
2.道徳教育について
 今年度4月より小学生において道徳教育が教科として組み込まれた。民主主義社会の道徳教育は、すべての人に人間の尊厳があることを土台にし、子ども一人ひとりの選択による価値観形成を大切にする、市民道徳の教育として行われることが大切である。戦前の封建的な道徳教育のようになってはならない。一方的な価値観を基に、子どもを評価することではなく、子どもたちの内心の自由を尊重し、自分の頭で考え判断し、他者を尊重する道徳教育が必要である。市の見解を求める。
(教育監答弁) 考え議論する道徳を軸に発達段階に応じた活動活動に取り組ませることが重要。評価は、相対評価ではなく子ども自身を励ます記述式で行っていく。
◎その他、郷土や国を愛する心、伝統文化を尊重する教育については、植民地支配と侵略戦争の歴史問題を伝え、評価や押しつけではなく、伝統や文化、芸術を子どもたちが実際に感じられる教育が必要と求めました。


過大校対策は正確な状況把握と負担軽減で、35人学級の拡大を求める
個人質問 竹村博之

■教育について
◎過大校等の教育環境の整備について
(問) 千里第二小学校の児童数増加による校舎等増築の予算が提案された。学校に過大な負担をかけないで効率よく事業をすすめるために正確な状況把握が必要。今後の見通しについて具体的に学校名、対応について示せ。
(答・学校教育部長) 校区内において開発戸数864戸の大規模な開発予定を把握し対応策を検討した。増築等が必要なのは、千里第二小学校の他、千里丘北、佐竹台、吹田南、豊津第一、江坂大池の各小学校と千里丘中学校。
(問) 受動的に対応するのではなく、開発にあたっては、地域の実情や学校の現状を開発関係者にしっかりと説明し、何らかの協力や配慮を求めることも必要ではないか。
(答) 開発事業の動向を注視するとともに、早い時点で開発による教育環境への影響について、事業者に説明を行ない、理解を求めるなどの対応を行なっていきたい。
◎35人学級の拡大について
(問) 現在小学1年生が国の制度として35人学級を実施、2年生は大阪府が国の教員加配の予算を活用し実施している。授業の過密化がいわれるなか、児童生徒に基礎学力の習得や生きる力を育成することができるように、ゆきとどいた学校運営が求められる。少人数学級は、保護者、教育関係者はもちろん国民みんなの願い。本来は国が責任をもって2年生以降も順次実施すべきであり、各地で自治体独自の少人数学級が広がっている。国、府に要望するとともに、本市独自の35人学級の拡大を求める。
(答・教育監) 教職員の増員と少人数学級を拡大することは、生徒と向き合う時間を確保しきめ細かな指導とともに、教員の負担軽減にもつながることから重要。国・府に35人学級の拡充を要望するとともに他の自治体の情報を収集し、市独自の人的支援について研究していく。

■地球温暖化防止の取り組みについて
◎レジ袋削減・マイバッグ持参促進事業の現状と課題
(問) 6月から市内スーパーでのレジ袋有料化が実施されている。協定に参加したスーパーが9社。一方で、地域では参加していないスーパーがある。市内に無数にあるコンビニ店舗はどうか。不参加の企業にも引き続き協定への参加、協力を促すことが求められる。
(答・環境部長) 大手コンビニに対し協議を行なったが、同意を得られなかった。今後の見通しは、北摂7市3町と大手食品スーパー9社で「北摂マイバッグ持参促進・レジ袋削減協議会」を7月中に設立する。今後は1社でも多くの企業と協定を締結し、働きかけていく。


61号(2018.6.8)

 ※2月定例会での各議案について、日本共産党の反対意見を紹介します。


議案第7号 執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について

 この条例は、生活困窮に直面する市民に寄り添い、ともに問題解決にあたる、市民福祉の最前線を担ってきた生活困窮者自立相談支援事業を民間委託しようとするものであり、以下の理由により反対する。

 市は、民間委託の理由を、この3年間直営でおこなってきた業務の蓄積を仕様書に反映することで民間事業者に委託することが可能になり、課題としてきたアウトリーチでの支援も実施できる。としているが、この事業は福祉の制度全般にわたる知識を土台にした、面談による伴走型支援というきわめて高度な専門性と公務性を必要とする業務であり、民間委託になじまないと考える。また、委託期間が5年間と設定されており、5年ごとに事業者が変わる可能性があり事業の継続性の点で問題だ。

 さらに、アウトリーチについては、すでに市内で同様の業務を実施している事業所があり、プロポーザルによりこの点も期待できるとのことだった。が、委託料の大半を占める人件費の積算根拠は、経験20年以上の主任相談支援員1人、相談支援員3人、就労支援員1人の5名分であり、この5名がどのようにアウトリーチ部分を担うのかの具体的な構想は示されず委託先事業所に丸投げしようとするものであり、この民間委託が市民にどのような利益をもたらすのか不明である。支給決定など行政処分については、当然市職員が行うが生活福祉と兼務するとのこと、市民の困窮の実態を把握し、国や府の施策の隙間を発見し、それを埋めるための市の独自策の立案などして、市の施策に反映させることができる、あるいはすべきは、市の職員の仕事だ。この事業の民間委託は、まさに福祉の最前線から市が撤退することにつながり認めることはできない。


議案第9号 執行機関の付属機関に関する条例の一部を改正する条例について

 平成31年度から、内本町・亥の子谷・千里ニュータウンの地域保健福祉センターで直営実施をしてきた相談業務、福祉サービス支給決定業務、障害福祉給付申請窓口業務について、民間事業者へ委託し、その後の評価も含まれるものです。委託型の障害者相談支援センターを、現在の4か所から6か所に増やし、基幹センターを本庁の障害福祉室に集約・再配置で「拡充」とのことですが、地域から直営を撤退することは、拡充とはいえません。
 障害者の相談は、障害の種別により、困難な相談事例がたくさんあります。
 配慮の必要なこどもたちの保護者の情報過多による混乱など、今後、複雑なケースへの対応が求められることが増えると予想されます。また、このところ「大人の発達障害」や、ストレスによるうつ病から精神障害になるなど、大人の障害も多様化しています。また、65歳を迎えると介護サービスへの移行もよぎなくされることから、つなぎであるとか、さまざまな手続きの複雑さも伴います。そして、社会情勢からも、生活困窮など、生活支援も含まれ、これまでどおり地域に直営をおき、丁寧な対応をしていくことが、今度いっそうに求められます。
 受け手として考えられる事業者は、すでに申請者1人1人について、サービス等利用計画の作成・個別支援計画の作成などの事業は実施をしており、相談支援をあらたに受けることは、到底うけきれず、現在おこなっている、サービス等利用計画や個別支援計画の作成が厳しくなります。そうなれば、必要な計画をもたず、必要なサービスが届かなくなる方がでてくることも予想されます。
 また、介護や保育の現場と同じように、障害の職場も人材確保に苦労しています。その現状を市も知っているはずなのに、これ以上民間にというのは、吹田市の「福祉」に対する姿勢が問われます。
 パブリックコメントでは「直営による地域保健福祉センターの運営継続を希望」との声が寄せられています。
 地域保健福祉センターは、介護と障害の両方の相談支援です1か所に2事業者が入る可能性もあります。それぞれの事業者は、理念や方針のもとに「福祉」に携わり、特性を生かし、福祉のサービスを提供しています。事業者間がうまく連携ができないことにより、利用者が混乱することも予測されます。
 そもそも、アウトソーシング計画にも記されておらず、計画もされていない、何のために民間委託するのか、根拠もわかりません。地域で支えとなってきた、福祉の砦となってきた役割を本庁に集約するのは、福祉の後退です。それは「吹田市の特長」をのばすことにつながりません。根拠のない、民間委託を進めることにつながることは認めることはできません。


議案第11号 吹田市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について

 本条例は、第7期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画における介護保険の給付費見込みから、第1号被保険者の保険料必要額を算定し、保険料率の改定を行うとともに、介護保険法施行令の一部改正に伴い、介護認定審査会の委員の任期の変更等を行うものです。
 今回の保険料率の改定により、基準額で、現行の月額5390円から5900円となり、510円の引き上げ、9・5%増となります。所得段階を17から18段階にすることで、一定の低所得層への配慮はみられますが、全ての階層において保険料が引き上がることに違いはありません。
 一方、年金は引き下げられ続けています。物価の上昇に加え、2019年度は消費税10%への増税までが予定されています。年々引き下げられる年金から、天引きされる介護保険料は大きな負担となり、さらに高齢者の生活を圧迫するものです。
 介護保険制度は改定される度に、サービス後退と負担増が行われています。2018年度についても、介護報酬の改定と同時に生活援助の回数制限、福祉用具の上限設定、ボランティアや地域の支え合いが強調され、介護保険料が上がっても「受けたいサービスが受けられない」、まさに、保険あって介護なし、負担増と給付抑制が進むばかりです。
 国の制度ですから、吹田市には、国に対し、これ以上の保険料の負担が市民に及ばないよう、介護保険にたいする国庫負担分の増額など、制度の抜本的な改善を求めていただくことを要望いたします。
 また吹田市は、一般会計からの繰り入れを行うなど独自の努力で、保険料の引き下げを行うことが求められますが、本提案は、そうした手立てはとられず、保険料の引き上げとなっているため、この条例改定には同意できません。


議案第12号 吹田市国民健康保険条例の一部改正について

 新年度からこれまで市町村事業であった国民健康保険の運営主体が都道府県になり、市町村は事業費納付金を納めるという形にかわります。大阪府では、保険料率を府下で統一するという独自の考え方で運営方針が決められ、これまで長い歴史の中で市町村が独自の考え方で決めてきた賦課割合の変更や減免制度の廃止を余儀なくされます。6年間の経過措置期間を設けられたものの、その後は法的に認められている市町村の賦課権が取り上げられることになります。国保の統一化、とりわけ大阪府のやり方には非常に問題があります。
 まず保険料の設定です。
 これまで吹田市は多子世帯に配慮し、多人数世帯の金額を低く抑える保険料の賦課割合を採用してきました。この割合が、統一化によって逆転します。賦課割合を1年ごとに変更し、均等割30世帯割70から、最終的には均等割60世帯割40になります。単身世帯の保険料は引き下げられるものの、世帯人数が増えるごとに保険料は引き上げられ、最大で6人世帯では4割超の引き上げが予想されるとの答弁がありました。
 また、保険料の算定にあたって、大阪府は医療費水準が一切加味しないことにしたため、医療費抑制の・病気予防のための検診事業等に対する市町村の努力を反映しないもので努力が報われないものです。
 次に独自減免制度の禁止です。
 大阪府下で行われている約70億円の減免のうち、60億円が一般会計からの繰り入れを原資としており、大阪府が減免基準を統一化し、それ以外の独自減免は認めない、一般会計からの繰り入れを認めないとなれば、特に低所得世帯への影響は大変大きいものがあります。

 今回の国保統一化は、国の法改正によるものであり、加えて大阪府が市町村の賦課権を事実上奪うという、法の趣旨や住民自治を無視したやり方により、矛盾が一層拡大するもので、ひとり吹田市だけの責任を問うものではありません。
 しかし、このような問題が大きい統一化について、これまで市長を先頭に「受け入れがたい」と大阪府に変更を迫ってきたものを、最終的に当初の賦課割合を大阪府が若干変えたことを吹田市は評価し、参加することを決めました。この点については理解できず、極めて残念としかいいようがありません。
 3年後に見直すとしていますが、今後、大阪府に対しては引き続き吹田市の賦課権を主張するとともに、影響が大きい多人数世帯に対する減免制度などを実施するよう求めて意見とします。


議案第32号 北大阪健康医療都市アライアンス棟整備・運営事業に係る普通財産の減額貸付について

 本議案は、国立健康栄養研究所(以下、健栄研)が移転するアライアンス棟を整備運営する民間事業者に貸し付ける土地価格を、通常であれば土地にかかる貸し付け料率1000分の36を1000分の18に減額し、約6億円の土地を30年間、通常価格より約3億円を減額し貸し付けるとしている。
 そもそも、健栄研の移転は、まち・ひと・しごと創生本部決定にみられるように、国と大阪府が主導して行われた。そういったもとで吹田市としては、市民に対してどのような利益がもたらされるのか、それらの利益を得るため減額措置は妥当なのか、移転決定や減額措置の過程が透明で市民の理解が得られるかどうか、で判断しなければならない。
 今回の大幅に減額する理由として、
@健栄研が移転することにより、地元企業や国循・市民病院、市政の健康医療政策と連携し、市民の「健康・医療」の向上が図られるという利益がもたらされること。
A国の国立施設移転方針により、大阪府・摂津市・吹田市の3者が協議の場において、それぞれ同等の負担額、約3億円程度を移転に際し担っていくことが確認されていること。などが説明され、それらについては一定の理解はできる。
 しかし、質疑の中でも明らかになったように、
@現在健栄研は、他の国立研究施設内に設置され、賃料も無く、その場所からも全国各地の自治体や企業と連携を行っていること。
A今回の健栄研移転決定の経緯について、国・府・市で行われた協議の過程や、各自治体の負担額がどのような根拠で決められたのか、が不明瞭なこと。
B隣接する土地を購入する民間企業には、18億710万円と鑑定価格相応の値段で売却するとしており、整合性が図れないこと。
C健都のまちづくり特別委員会においても、健栄研移転協議の中身や減額賃料決定の過程など、ほとんど報告されておらず、今議会直前の特別委員会にて突然、移転と賃料減額の方向性が示され、提案されたこと。
など、数々の疑問点や問題点が指摘され、納得できる答えも得られなかった。
 アライアンスとは、複数の異業種企業が互いの利益のために協力しあうことである。他の民間企業もアライアンス棟に入り、連携することになる。これらの企業には、賃料を徴収しアライアンス棟を運営していくことになる。そのことからも、たとえ国立の研究施設が入るといっても、アライアンス棟を設置運営する民間事業者に、市民の共有財産である公有地を、大幅に減額し優遇貸し付けを行うことへの市民理解が得られるとは到底思えない。よって現時点では、今提案に賛成することはできない。


60号(2018.5.29)



新年度の議会役員と各議員の委員会所属等の選任
待機児童解消アクションプラン関連事業、
高齢者と障害者のタクシー料金助成拡充、
中央図書館耐震補強等改修事業など
市議会5月定例会

 5月31日から7月4日までの会期で、市議会5月定例会が開催されます。5月24日に議会運営委員会がおこなわれ、市長から提出予定案件についての説明と会議日程、代表質問・個人質問の順位等について決定されました。

《主な日程》
5月31日(木)本会議(提案説明) 議会運営委員会
6月1日(金)健康福祉委員会
  6日(水)役選代表者会
  7日(木)本会議 議会運営委員会 役選代表者会
  8日(金)本会議 議会運営委員会 役選代表者会
  11日(月)議会運営委員会
  15日(金)本会議(代表質問)
  18日(月)本会議(代表質問・個人質問)
  19日(火)本会議(個人質問) 議会運営委員会
  20日(水)本会議(個人質問) 予算常任委員会
  21日(木)財政総務委員会 予算常任委員会(財政総務分科会)
  22日(金)文教市民委員会 予算常任委員会(文教市民分科会)
  25日(月)健康福祉委員会 予算常任委員会(健康福祉分科会)
  26日(火)建設環境委員会 予算常任委員会(建設環境分科会)
  29日(金)予算常任委員会(総括質疑、討論・採決)
7月3日(火)議会運営委員会
  4日(水)本会議(討論・採決)

※市民からの請願の提出は、6月18日が締め切りです。

《党議員の質問順位》
代表質問B山根たけと
個人質問@玉井みき子N塩見みゆきP柿原まき
    Q竹村博之㉓倉沢さとし㉖上垣優子

※各議員の質問日については、6月11日頃に確定します。

《主な議案》

■条例
@吹田市立小規模保育施設条例の制定
A吹田市市税条例等の一部を改正する条例の制定
B吹田市介護保険法施行条例の一部を改正する条例の制定

■単行事件
@吹田市立千里第二小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)及び保健室改修工事(建築工事)請負契約の締結
A吹田市立千里新田小学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)及びトイレリニューアル工事(建築工事)請負契約の締結
B吹田市立佐井寺小学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結
C吹田市立東佐井寺小学校校舎大規模改造2期工事(建築工事)請負契約の締結
D吹田市立江坂大池小学校校舎大規模改造2期工事(建築工事)及び屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結
E吹田市立北山田小学校校舎大規模改造2期工事(建築工事)請負契約の締結
F吹田市立第三中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)及び技術室改修工事(建築工事)請負契約の締結
G吹田市立佐井寺中学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結
H吹田市立豊津中学校校舎大規模改造3期工事(建築工事)請負契約の締結
I吹田市立山田東中学校校舎大規模改造1期工事(建築工事)請負契約の締結
J吹田市立古江台中学校屋内運動場大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結
K吹田市資源循環エネルギーセンター2号灰溶融炉整備用耐火物部品購入契約の締結
L吹田市営豊津住宅T2棟解体撤去工事請負契約の締結
M吹田市営津雲台第1住宅解体撤去等工事請負契約の締結
N吹田市営佐竹台住宅解体撤去工事請負契約の締結
O公用車の交通事故に係る損害賠償について
P吹田市立岸部中グループホームの指定管理者の指定について
Q大阪広域水道企業団が共同処理する事務の変更に関する協議について

■予算
◎一般会計(補正第2号)                         9億2461万8千円
(歳出)
@議会サポート事業
 クラウド型議会文書共有システムを効果的に活用するため、タブレット端末等の導入経費を追加
                                        239万9千円
A認知症高齢者グループホーム事業
 岸部中グループホームの指定管理者の候補者選定に係る委員報酬等を追加        8万6千円
B通院困難者タクシークーポン券事業
 通院が困難な高齢者への支援を強化するため、クーポン券によるタクシー乗車1回あたりの
 助成額の引き上げに要する経費を追加                       61万3千円
C重度障害者福祉タクシー料金助成事業
 外出が困難な重度障がい者への支援を強化するため、利用券によるタクシー乗車1回あたりの
 助成額の引き上げに要する経費を追加                      681万3千円
D障がい者福祉システム再構築事業
 月額上限負担額を超えた障がい者医療費の自動償還手続を導入するため、重度障がい者医療システムの
 改修経費を追加                                  918万円
E私立保育所整備費助成事業【待機児童解消アクションプラン】
 待機児童の解消に向け、保育所を創設する事業者に対し、その整備費用を助成 7億5422万2千円
F公立小規模保育事業所整備事業【待機児童解消アクションプラン】
 待機児童の解消に向け、旧いずみ母子ホームを改修し、公立の小規模保育事業所を整備
                                       1億3036万円
G造血細胞移植後定期予防接種ワクチン再接種費用補助事業
 造血細胞移植により、移植前の定期予防接種で取得した免疫が失われた場合の再接種費用を助成
                                         43万5千円
H中央図書館耐震補強等改修事業
 耐震補強を含む施設の大規模改修に係る実施設計費用及び休館中の仮設窓口設置に係る経費を追加
                                         2051万円

(債務負担行為)
@千二留守家庭児童育成室増築工事に係る実施設計業務           限度額  813万6千円
A千里第二小学校校舎増築工事に係る実施設計業務             限度額 3964万4千円
B千里第二小学校給食調理室改築工事に係る実施設計業務          限度額 1542万5千円
※期間はいずれもH30年度?31年度

(地方債)
@起債の目的・公立小規模保育事業所整備事業               限度額 8130万円

◎国民健康保険特別会計(補正第1号)
(歳出)
@繰上充用金                                8億4576万7千円

■追加予定案件
◎報告
@損害賠償額の決定に関する専決処分について
A損害賠償額の決定に関する専決処分について

◎条例
@吹田市建築基準法施行条例の一部を改正する条例の制定

◎人選
@吹田市固定資産評価審査委員会委員の選任
A吹田市固定資産評価審査委員会委員の選任


59号(2018.5.8)

 2月定例会で、2018年度一般会計当初予算案が可決・成立しました。日本共産党の意見を紹介します。


子ども医療費助成対象者全ての所得制限撤廃・入学準備金の前倒し支給の実施など子育て支援を評価、子どもの貧困対策は全庁的な取り組みを求めるなど改善を要望し新年度予算に賛成

 市長が施政方針の中でも述べたように、吹田市は急激な人口増とそれに伴う行政需要の増大、安全で良好な住環境を守ることや多様な市民ニーズへの対応など課題が山積しています。こんな時だからこそ、市長が掲げる「傾聴と対話」を庁内あげて実行していくことが求められます。市民に寄り添い市政をすすめること、とりわけ様ざまな困難を抱えている高齢者や障害者、ひとり親家庭や子どもの貧困にどう向き合って必要な施策をすすめていくのか、地方自治体の使命である「市民の福祉の増進」を実現する市政の推進が求められます。
 予算審議のなかで明らかになったことについて、以下具体的に述べます。

《評価できること》
@防災ハンドブックの内容を大きく改訂、更新するとともに女性や少数者の視点を入れること、また市民が読みたくなるようなものにしようということ。
A消防力整備について、救急隊を一隊増やし9隊にすること。
B非核平和都市宣言関連事業の内、広島市への平和大使の派遣、市役所ロビーでの6月7日の「吹田空襲の日」の企画や8月の原爆パネル展の実施。
Cネーミングライツ利用料を原資にしたスポーツ推進基金を活用した事業が本格的にスタートする。ホームタウン推進事業として年間10試合について小中学生と保護者、障害者等をスタジアムに招待することは、市民にとってスタジアムをより身近にすることにつながる。
D就学援助制度について、この3月から中学校新一年生への入学準備金の前倒し支給がスタートした。保護者からも喜びの声があげられており、評価する。当予算に小学校新一年生への入学準備金の前倒し支給に必要なシステム改修予算が計上されている。確実な実施を求める。
E新規に行う介護人材確保事業については、一定の効果が期待できる。事業所の声を聞きさらなる拡充を求める。
F子ども医療費助成の拡充について、中学卒業まで所得制限を撤廃したことは大いに評価できる。
G公立保育所改修及び施設管理事業について、老朽化している公立保育園に対し、安全面・運営面から予算を拡充したこと。
H公立保育所での一時預かり事業の拡充について、5月から南千里保育園にて新たに実施すること。
I千里山地域の公共交通不便の解消に向けて、2017年度に実施したアンケートをもとに具体化を図る取り組みをすること。
J新たな施設整備や公園のリニューアル、利用者間や近隣との利用に関するトラブルなど多岐にわたる要望などに対応するため、公園の利用実態を把握し公園や緑地の質的な向上と再生を図り、個別公園ごとの維持管理・再整備方針・利活用方策を定めたガイドラインの策定が実施されること。
K長年、住民から要望のあった都市計画道路千里丘朝日が丘線の整備が具体化されること。

《改善・要望すること、問題点について》
@家庭責任を有する職員の働き方の改善については??超過勤務の是正を図るための具体的な手立てをとり、ゆとりある職員体制にすること。
A会計年度任用職員制度が2020年度から始まるが、次長級への説明、担当者への研修を実施しただけであり制度の趣旨が徹底されているとは言い難い。さらなる研修を求める。
B北部消防庁舎等複合施設のうち、併設予定の病児病後児保育については、審議のなかで南千里の他の場所で整備できれば計画から外すことを確認した。また不登校の子どもなどが通う適応指導教室は、最適な場所かどうか再度検討すること。整備方法については、安易にPFIで実施することなく直接建設方式を検討すること。
C中核市移行準備について、本来は公約どおり移行準備の前に市長が市民と対話すべき案件である。新年度に説明会や出前講座を予定しているが、市民にはわかりにくいため、形だけの説明に終わらせないよう求める。しかしながら、今の段階でも市の戦略が不明確で、移行の必要性は希薄である。
D公共施設最適化について、新年度に市民アンケートをとり2020年度に個々の施設計画をつくるとしているが、それぞれの地域に必要な施設を統廃合、あるいは集約化ありきで進めることのないように求める。
E総合運動場改修については、多額の費用を要する事業であり、関係者の意見を聞いてより市民スポーツに資する事業になるよう取り組むと同時に、残された課題として高齢者や障害者に配慮したバリアフリー化を早期に実現すること。
F就学援助について、国の通達どおりに生活保護基準の引き下げによる影響がないようにすること。
G2020年度から学習指導要領が改訂されて小学校一年生からの英語教育が始まる。吹田市は新年度からスタートさせるが、必要な体制が整っているとは考えられない。英語指導助手を配置するとしたが、学校間の教育の公平性が確保されていない。学校現場の体制が整っていなければ、教職員と子どもに過度な負担を強いることになる。
H通院困難者タクシークーポン券事業の拡充については、利用要件を拡充し対象者1301人から3862人に拡充したことは評価できるが、利用周知の徹底や、今後さらに高齢者誰もが利用できる制度設計になるよう求める。
I障害者施策の拡充がほとんどない。今後、重度の支援学校卒業生増加にともなう、受け入れ施設不足が懸念されている。第2あいほうぷの整備や日中一時支援事業の拡充など抜本的な対策が必要である。
J市民病院・国立循環器病センターも含めた「健都」で生み出される「福祉と健康・医療」の成果を、全市民が享受できるようにすべきである。総括質疑にて副市長は、江坂?市民病院間の送迎バスについて、途中の乗降場所増を求めていく旨を発言した。「行政の課題」との認識を示していることから、吹田全域、特に北千里方面からのアクセスの改善が課題である。
K休日急病診療所移転整備にともない大阪府との土地交換について、旧勤労青少年ホーム跡地を候補地としていることについては、地元への説明や跡地活用に対する陳情書が、地元連合自治会から提出されており慎重な対応が求められる。特に住民への説明・理解は当然であり、それがなされない場合、計画の変更も必要である。
L新設のはぎのきこども園、市内の私立保育園では、保育環境整備の際には保育室の床暖房、調理室はドライ式でスチームコンベクションの設置などは標準モデルとして常識であり、市もそれは認めている。今後の床改修や調理器具の更新時には、標準モデルの導入は当然である。個別施設計画の策定を早急に実施し、今後の計画変更も含めたこれらの具体的な公立保育所改修及び管理施策の実施を求める。
M民営化推進事業の民営化前修繕予算において、床暖房設置の予算が組まれていない。民間保育施設では設置がスタンダードだと市も認めておきながら、床暖房を設置せずに引き渡すことは、あまりにも無責任であり改善すべきである。待機児童対策にも悪影響を及ぼしている民営化計画は転換することを求める。
N生活困窮者子どもの学習支援事業の2か所から4か所への拡充、中学校給食の教育扶助適用、ひとり親家庭自立支援事業(寡婦控除のみなし適用等)の拡充などは、評価できる。しかし、子どもの貧困対策は、全庁横断的な取組みとなっていない。
 市長は質疑の中で、「横串を刺した体制となるよう改善していく」と表明した。そのために、兼務ではなく専任の職員を配置するなど市長自ら先頭に立ち、責任をもって体制を確立するよう求める。また市長は、「まだ始まったばかりの事業であり、今後充実させていく。見ていてほしい」とも発言した。今回、新規事業として予算化されているのは、健康医療部所管の「産後家事支援事業」のみである。子どもの貧困対策という喫緊の課題にたいしあまりにも不充分である。「子供の夢・未来応援基本方針」(案)作成時に得た支援機関からの提案をいかし先進自治体の事例も研究し、新たな施策を年度途中にも早急に実施すること。また学習支援事業のさらなる拡充、中学校給食の就学援助対象、新小学一年生の就学前入学準備金の前倒し支給などの実現に向け一層の努力を求める。
 なお予算化の必要もなく、当面ただちにできることとして、無料低額診療制度を困窮世帯のみならず広く市民へ周知することを求めたが、先日、大阪府教育委員会が市町村に対し府作成の制度紹介のチラシを添付し、保護者への情報提供の参考にするようにと通知したと仄聞している。これらも活用し、ただちに周知するよう重ねて求める。
Oトップランナー枠として「千里南地区センター整備費用」のうち、南千里駅前公共広場の利活用を促進するための近隣団体への運営支援業務委託については、地域を限定したものでなく他の地域にも広がる取り組みとなるようにすること。地域の要望や状況と市の思惑のかい離についてよく理解し、2006年9月にまとめられた南千里駅前周辺まちづくり懇談会の「整備計画のまとめ」に示されている同公共広場の位置づけ・活用を踏まえ尊重すること。運営を担う利活用組織の意志や自発性を尊重すること。あわせて他の新規・拡充事業の選択について、事業実施後には毎年行政評価を行っているが、少なくともトップランナー枠や新規事業についてなぜやることになったのか客観的に明らかにすることを求める。
P市営住宅の管理については、今後、高齢化などにより福祉的な要素も求められることから、その役割が適切に担えるようなあり方の検討を求める。

 以上、改善点や問題点の多々ある予算となっていますが、評価できる点もあり今後の推移を見守ることを前提として本案に賛成します。


58号(2018.3.27)

 ※前号につづき、2月定例会での党議員の質問を紹介します。


総合計画は「住民福祉の増進をはかる」とした法の原点にもどれ
個人質問 倉沢さとし

 そもそも地方自治体の役割は、地方自治法で「住民福祉の増進をはかる」ことが規定され、それに基づいて運営される。総合計画は吹田市の最上位計画であり、吹田市自治基本条例に基づき、10年、15年の中長期の吹田市のまちづくりを計画的に進めるもの。策定に当たっては広範な市民の参画が求められている。議会の議決もいる。総合計画と他の計画の関係は、都市計画、地域福祉計画などのすべての計画は総合計画との整合性を義務付けている。
 吹田市の過去の総合計画は、当時の大きな課題に立ち向かい議論し決定された。第二次総合計画では高度経済聖地用の人口集中、公害問題など都市問題について切り込んでいる。第三次総合計画では、地方分権や自治基本条例など積極的提言があった。第四次総計ではどうするか。東日本大震災対策、核廃絶の国際的取り組みなどを反映させるべきだ。
【市長答弁】 過去の総合計画と違い、各分野の個別計画が審議会などで慎重に議論され決められている。専門家の意見も反映している。総合計画と個別計画の方向性が一致していない分野もあるが、一致するよう努力していく。

維新市政の「赤字宣伝で、福祉切り捨て」の誤り繰り返すな
 維新市長は、「経常収支比率100%を切った」ことを自慢した。吹田市の財政は赤字体質であり、我慢が必要と福祉や計画的な街づくりを切り捨てた。赤字ならば仕方がないという事実と異なる宣伝をし、経常収支比率の高さを批判した。経常収支比率は地方自治体の財政の弾力性を示すひとつの指標。高度経済成長の時代で建設におわれた時代の基準は、今の時代に合わない。
 維新市政は市民生活の担い手である職員数削減、賃金のひきさげ、事業のアウトソーシング、市単独事業の廃止、縮小を進めた。その結果、市民からは厳しい批判を浴び、たった1期で市政から退場することとなった。
 第四次総合計画の案のなかで、経常収支比率や公債費率の数値目標を具体的に明記することや臨時財政対策債の発行の在り方を明記した案が出されている。今後の市政運営で「数字」が優先されるような過ちを繰り返す恐れを含んでいる。地方自治法では「住民福祉の増進をはかる」ことが自治体の基本とれている。財政論だけでなく、市民の幸福度こそ優先させるべきだ。地方自治の基本に戻るべきでないか。
【市長答弁】 財政の健全化の下で行政改革という行為は否定されるべきものではなく誰もが理解できる客観的なデータに基づかなければならない。その意味で、財政非常事態宣言は混乱をもたらした。私は「自治体とは、その区域の土地の保全と住民の福祉に責任なをもつ公法人である」と認識している。質問の「住民福祉を守る」といいう趣旨とおおむね一致するものと理解している。


高齢者の外出支援と買い物難民への支援について具体的な対策を
個人質問 玉井みき子

(問) 日の出町のスーパーが昨年の10月で閉店し、川園町からは、かろうじて高齢者でも歩いていけたので、出かけるのも買い物も苦労してる。みなさんが求めるのは、自分の足で出かけ、人と会い話をし、買い物をする「社会参加」。また、高齢になれば、運転免許証の返上を考えるが、何の交通手段もないことを考えると、返上できない。社会実験的に、公共施設をつなぐような、おおきなものでなく、巡回バスのようなものを考えるべき。本当に求められてるニーズについて調査してはどうか。
(答・福祉部長) 民間の巡回バスなどの情報をまとめたリーフレットの活用、介護保険や福祉サービスなど社会資源のつなげたい。外出や移動の支援も含めニーズを把握し地域の意見も聞き、検討していきたい。

学習支援事業を含む、こどもの貧困対策について
(問) 2カ所→4カ所に増やされるのは評価できる。申し込みの実態から場所については、考えられることがあるのではないか。埼玉県で、特別養護老人ホームのデイルームで実施され、将来、福祉の仕事を目指すなど、中長期的な視点も含め、拡充の検討が必要ではないか。
(答・福祉部長) 拡充する教室の場所については、児童館、公民館、市民センターや社会福祉法人の施設など広く検討し、現在の南北(総合福祉会館・夢つながり未来館)の配置から、岸部地区方面及び豊津江坂地区方面の公共施設で考えている。今後、さらに2教室ふやす必要があると考えているので事業の成果について評価検証を行い、事業展開を検討していきたい。

勤労者会館改修事業について
(問) JOBカフェやJOBナビが併設されることは、本来の目的の役割を明確にする上ではふさわしい。今回の工事の間、地域の公民館の文化祭の舞台発表や、敬老会、防災訓練時の一時避難場所など、地域での役割について休館の間の対応はどうなるのか。改修工事実施期間に、貸室の代替えと喫茶コーナー(障害者の就労保障)への対応について、検討してるのか。
(答・都市魅力部長) 改修工事終了後は貸室については休館日をなくし充実の予定。休館期間の代替えは丁寧に対応する。喫茶室については事業者と協議し、障害者の就労場所の確保につとめる。

その他の質問
・奨学金返還支援補助制度を創設し、福祉をはじめとする人材確保の取り組みについて
・LGBTの施策の推進。市の各種申請書の必要のない性別記入欄をなくすことの取り組みの進捗について


障害児童放課後等デイサービス、児童発達支援の事業所に支援を
個人質問 山根たけと

 国の制度改正により新規事業者が相次ぎ、支援の質の確保や行政のチェック体制が追いついておらず、事故などが急増し全国的にも大きな問題となっている。
 そんな中、市内事業者が中心となって事業所連絡会を設立し事業所同士の交流や、合同説明会も取り組まれている。 まずは、こうした連絡会を支援していくことが必要ではないか。また、市内の児童発達支援や放課後等デイサービス事業を実施している事業所数を答えよ。
答:連絡会には、研修会の講師を務めるなど必要に応じ支援を行っている。市内事業者数は、児童発達支援20か所、放課後等デイサービス36か所ある。)
 これらをふまえ、市独自の研修会実施や、巡回相談職員の配置、保護者への制度の周知や事業所の紹介を教育委員会や保育所などと連携し、吹田市が積極的に行っていくことが必要なのではないか。
 また、削減された日中一時支援事業を拡充し、事業者支援、実施事業所増を促進し、安心して子どもが生活できる場を保障すべきではないか。
答:引続き研修会の開催に協力していく。巡回相談などは、指導権限を有する大阪府と連携し、効果的な取組みを検討していく。保護者の周知については、関係機関と連携しながら取り組んでいく。)

休日急病診療所移転整備にともなう、大阪府との土地交換ついて
 今回大阪府との市有地の等価交換において、寿町の旧勤労青少年ホーム跡地が候補に挙げられているが、過去のパブリックコメントの意見や、廃止の経緯、地域時住民の意見は反映されているのか。
答:廃止後パブリックコメントの意見を踏まえ、2度、各部局に照会を行ったが、活用希望がなく、公共施設最適化推進委員会において検討を重ねた結果、建物の除去が決められた。その後、時間貸駐車場としての方向性が了承されたが、休日急病診療所移転整備において、土地交換の候補地として方向性の転換が図られた。大阪府との土地交換に向けた条件整理が進んだ時点で、近隣住民に内容を説明していく予定である。)
 「吹田市公有地利活用の考え方」においてでさえも、「数千uなど大規模な土地の利活用に際しては、まちつ?くりの視点から、特に周辺地域への影響に配慮する必要か?ありる。」と明記されている。旧勤労青少年ホーム跡地は、1143u。単純に売却や交換をすれば良いというものではない。このままでは、廃止し更地にして売りさばく維新市政と同じ。市長の見解を問う。
市長答:公有地の責任ある利活用に対して、単純に売ってしまう、という印象を市民の皆様に持たれてしまうことは懸念している。政策のツールとして何に使うということは、しっかりと説明し、今後とも市民満足度の向上に資するような利活用を慎重に進めていく。)

北大阪健康医療都市アライアンス棟整備・運営事業に係る普通財産の減額貸付について
 国立健康栄養研究所(以下、健栄研)が移転するアライアンス棟を整備運営する民間事業者に貸し付ける賃料を、鑑定価格約6億円の土地を、通常価格より約3億円を減額し、30年間で貸し付けるとしている。隣接する土地は鑑定価格相応で売却するとしているが、それとの整合性も取れない。いくら国立の施設が入るといっても、連携施設を設置運営する民間事業者に市民の共有財産を大幅に減額し優遇貸し付けを行う理由が見当たらない。減額することに決定した経緯と妥当性を答えよ。
答: 大阪府から具体的な支援の依頼があり、大阪府の支援・措置以上のものではないこと、研究所の移転は健都のコンセプトに合致すること等を考慮し、政策的に判断した妥当な内容であると考えている。)
 また、今回の健栄研移転決定の経緯について、国、府、市で行われた協議内容、どのような企業・団体・個人が関わって進められたのか。
答: 国における「政府関係機関の地方移転」検討の動きを受け、大阪府、厚生労働省、研究所が、企業等との連携体制の構築、産業振興の観点から協議を行い、イノベーションパークに建設される民間賃貸施設と示された。どのような企業・団体・個人が関わったのかは把握していない。)

市民スポーツ施策の推進について
@総合運動場グランドの改修にともない特に障害者や高齢者、子ども達の利用の促進、A建屋からグラウンドに移動する動線のバリアフリー整備、B採用が止まっている体育専門職員を雇用し、地域スポーツの発展に努めるべき、と質問しました。


57号(2018.3.21)

 *2月定例会での、党議員の質問を順次紹介します。


生活保護費の見直しによる影響に対し、市独自の対策を
代表質問 上垣優子

(質問) 厚労省は、生活扶助費最大5%と、母子加算や0歳から2歳までの児童養育加算などを削減するとしており、7割近くの生活保護利用世帯が生活扶助費の引き下げの影響を受けると思われる。また、生活保護基準の引き下げは、生活保護利用者以外の市民にも影響が及ぶ。市としてはどう対応するのか。
(答弁・行政経営部長) 生活保護基準が減額となる場合、国民健康保険の適用や保育施設の利用など47の制度にわたり、利用者に影響が出る。厚労省はそれぞれの制度の目的、実態を十分考慮しながら、できる限りその影響が及ばないよう求めている。この趣旨を踏まえ、本市としての対応策を検討する。

無料低額診療制度を周知せよ
(質問) 病院の窓口での一部負担金の支払いが厳しい生活困窮家庭がある。無料低額診療制度(低所得者や特殊な事情により医療を受けにくい者に対し無料、もしくは低額で医療行為を行う制度)を周知せよ。今すぐできるはずだ。
(答弁・福祉部長) この制度の利用が必要な相談者が制度を使うことで十分な医療を受けることができるように、実施医療機関(市内には3医療機関)と連携していく。

国保の府統一化による影響について
(質問) 松井知事は、この4月から全国でも類をみない性急さで国保料も減免基準も府内で統一化する。大幅な負担増につながる統一化に市は参加しないよう要望してきた。が、今回、条例や予算に府の統一化を反映し、激変緩和期間の6年間で、府の共通基準に合わせていく方向が示されている。
 @府の共通基準を直接あてはめると、どれだけの負担増になるか。A減免に対する一般会計の繰り入れを引き続き行うべきと考えるがどうか。
(答弁・福祉部長) @府内の共通の賦課割合をH30年度当初から導入したとすると、6人世帯の場合の基本料金が約4割超の引き上げになると想定される。A本市の独自減免への一般会計の繰り入れは激変緩和期間中に限り行う。

介護にかかわる問題について
(質問) 国は、今年度の介護報酬の改定と同時に生活援助の回数制限、福祉用具の上限設定、ボランティアや地域のささえあいを強調、介護保険料はあがるのに受けるサービスが減らされるという事態に拍車をかけることになる。
 @特別養護老人ホーム(特養)の待機者は何人か。A第7期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画に盛りこまれている地域密着型サービスの整備はどのように進めていくのか。
(答弁・福祉部長) @特養の待機者数は、昨年4月現在の全国調査で530人A介護人材不足への対処と市有地の利活用も含めた整備のあり方を検討する。
(質問) 人材確保策について、ハローワークとの連携、研修を行う事業所への支援など予算の提案がされ、一定の効果が期待されるが、これでは不十分だ。今回を皮切りに、住宅補助や奨学金返済補助などをおこなう事業所に対する支援策の検討などを進めるべきと考えるがどうか。
(答弁・福祉部長) 市内のすべての介護サービス事業所にニーズ調査をし、この新規事業を開始したい。効果検証を行い、事業所の声を聞きながら実態に即した効果的な取り組みを進めていく。

「吹田市子供の夢・未来応援施策基本方針」(案)について
(質問) 「吹田市子どもの生活に関する実態調査報告書」の結果をベースに基本方針案がだされた。具体的な計画は、H32年改定の子ども・子育て支援事業計画に盛りこむとしているが、H29年度以降の目標値が記され、支援機関からは子どもの居場所づくり、食事の提供、身近な場所での学習支援の場、福祉職の採用や配置など具体的な改善策も出されている、これらについては先送りするということか。重点施策別に整理された事業の継続のみでよいのか。
(答弁・児童部長) 支援機関等への調査でいただいた提案なども踏まえ、実施に向け検討中だ。

就学前児童に対して入学準備金の入学前支給を
(質問) 就学援助費における入学準備金について、現在小学校6年生に対する支給が中学入学後の9月から入学前の3月に変更されることとなり、大変喜ばれている。就学前児童の小学校入学前の支給を早急に実現をすべきだ。
(答弁・学校教育部長) 就学前児童については、就学援助費の支給に係るシステムの改修が必要。H30年度の新規事業として、このシステム改修にかかる予算を計上している。これらにより準備を進める。

その他
・市長の施政方針に対し
@この間、地域で行っているタウンミーティングでの参加者とのやり取りが、市長の考える「傾聴と対話」の手法か。
A開発への意欲に比して、貧困率10・9%である市民の貧困問題にとりくむ姿勢が消極的ではないか
B中核市移行が具体的にどのように市民の利益につながるのか未だ不明確であること
・生活困窮者自立相談センターと3か所の地域保健センターの民間委託について見直しを求める
など質問しました。


市長の公約はどこまですすんだか
個人質問 柿原まき

■市長公約「9つの重点項目」の取り組み状況についてそれぞれ答えよ。
(質問)@「重要案件は結論を出す前に市民との対話の場を設け現場の意見をきく」A「未来世代の声を市政に反映する」B「幸齢者健康寿命延伸条例を制定」C「『幸齢の日』」を設け独居老人の外出や運動、地域交流を促す」D「福祉の吹田10年戦略」E「子どもと親にとってを第一に考え、最善な方法で速やかに保育を充実」F「子育てサポートチケットで支える」G「公共施設はすべての人が安全快適に利用できるようにデザインする」H「市民病院の産科、小児救急の医療力の強化に取り組む」I「移動困難者の外出を独自の福祉交通システムで支援」J「公共施設の使用料の減免を復活」とあるが、一部手直ししただけでは。K「公平公正で、かつそれが見える。特定の市民、団体、事業者に偏らないフェアな市政運営」とあるが何が変わったか。
(市長答弁)@パブリックコメント制度を補完するまちづくり協議会やタウンミーティングで市民との直接対話を始めた。Aその世代に思いを致すという趣旨である。B健都を中心に実効性の高い健康寿命延伸策を講じ、趣旨を実現する。C地区敬老行事で説明し、私の思いは認識されつつある。D全体として現在のレベルを維持しなければならないという考え。第4次総合計画で戦略を示す。E保育のニーズに応えることが困難な状況でも質は下げるべきでなく、保育枠の充実に全力を挙げている。F医療費助成などに取り組んできたがさらに応援したい。G公共施設最適化の目的は全ての人が安全快適にということ。H政策医療として支える役割が市民病院にある。Iタクシークーポンは要介護高齢者として試行したが分析しより広く高齢者の移動ニーズに応えたい。J補助金での負担軽減や人や物、情報によるサポートもさらに考えたい。K全ての行政情報が公開の対象にはならないが、市民が情報を得るための制度を正しく保つため注力してきた。
 進ちょく状況の評価だが、4年で8年分の仕事をするというスピード感で取り組んでこれたが、全てが順調なわけではない。お約束した方向性に沿って残りの任期でさらに具体化を図る努力をする。
■その他に2点の質問を行いました。
○南千里駅前公共広場の運営方針について
○アウトソーシングについて


「民泊」を規制し住環境を守れ、千里山の交通不便地域の解消を
個人質問 竹村博之

■民泊新法(住宅宿泊事業法)について
(質問) 住宅やマンションの居室を有料の宿泊サービスとして認める「民泊新法」が成立。京都市では違法な民泊が横行し、市民の苦情が押し寄せている。旅館業法による許可のない違法民泊が、今年の6月15日からは合法な宿泊施設として全国に拡大される。
 ある日突然隣の部屋で外国人が出入りしているということも考えられる。法の趣旨、事業者の資格や手続き、本市の担当部はどこか。マンション管理組合等への情報提供はどうなっているのか。
(答弁・行政経営部長) 民泊は大阪府へ届出が必要で、一般住宅を年間180日以内に限り営業する。条例により区域と期間を定めて制限することができる。吹田市には所管部局はない。吹田市ではマンション管理基礎セミナーの開催、マンション管理規約の改正について検討を促す文書を送付、ホームページで周知に努めている。
(質問) 自治体レベルで民泊規制条例を制定する動きがひろがっている。住居専用地域での営業禁止や日数制限など必要。地域住民の声をよく聞き、先進事例をよく研究して、民泊規制条例の制定により住環境を守ることを求める。
(答弁・市長) 独自の権限をもつ先進市の規制的な取り組み事例を研究していきたい。市民をしっかりと守るために責任をはたしていく。

■千里山地区公共交通不便地域の解消について
(質問) 高低差の大きい地域であり、高齢者や障害者の日常生活を支える手立てが必要。市民アンケートの集約結果、分析状況、市民参加をどうすすめるか。新年度の予算の内容を示せ。
(答弁・土木部長) 昨年10月から11月にかけて千二小、千三小、千里新田小校区と周辺の地域においてアンケートを実施し、全体で50%、65歳以上の回収率が高い。@利用意向では、「利用してみたい」が72%の回答割合。A利用目的では、「買い物・娯楽・社交」が31%と高い。B適正な運賃では、200円の回答が最も高い。C立ち寄ってほしい施設では、千里山駅と緑地公園駅以外にイオン南千里店、南千里駅の回答が多い。
 アンケート結果を踏まえ、@関係機関との協議によるルートの検討A千里山駅西側の乗合交通の実証実験による需要の把握B東側では路線バスの乗り入れ後の需要の把握など、制度の高い需要の把握を行う。市民参加の手法については検討していく。


56号(2018.2.20)

《2018年度当初予算》
中核市移行検討事業、パスポートセンター設置、総合運動場改修事業、
子どもの学習支援事業と一時預かり事業の拡充など
《国民健康保険の府内統一化は問題》
市議会2月定例会

 2月22日から3月26日までの会期で、市議会2月定例会が行なわれます。2月15日に議会運営委員会が開催され、後藤圭二市長から提出予定案件の説明の後、会議日程や議案の取り扱い方法、代表質問と個人質問の順位等が決定されました。
 以下、会議日程と主な議案内容について紹介します。
《日程》
2月22日(木)本会議 提案説明
3月1日(木)    代表質問
  2日(金)    代表質問・個人質問
  5日(月)    個人質問 議会運営委員会
  6日(火)    個人質問
  7日(水)予算常任委員会 各常任委員会
  8日(木)予算常任委員会分科会(財政総務・文教)
  9日(金)          (財政総務・文教)
  12日(月)          (健康福祉・建設)
  13日(火)          (健康福祉・建設)
  20日(火)予算常任委員会(総括質疑、討論・採決)
  22日(木)議会運営委員会
  26日(月)本会議 討論・採決
※市民からの請願、意見書の提出は3月2日まで

《党議員の質問日と順番》
代表質問1日 C上垣優子
個人質問5日 A柿原まきF竹村博之G倉沢さとし
    6日 @山根たけとA玉井みき子B塩見みゆき

《主な議案》
※紙面の都合上、各議案の主な内容について記述できません。ご了承ください。

■条例
@吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部改正
A吹田市職員の退職手当に関する条例の一部改正
B吹田市議会議員及び吹田市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正
C指定管理者候補者選定委員会の任務の拡大のための吹田市立やすらぎ苑条例等の一部改正
D吹田市立消費生活センター条例の一部改正(消費生活センターの運営を直営で行うため)
E吹田市企業立地促進条例の一部改正
F執行機関の附属機関に関する条例の一部改正
G執行機関の附属機関に関する条例の一部改正
H執行機関の附属機関に関する条例の一部改正
I吹田市総合福祉会館条例の一部改正
J吹田市介護保険条例の一部改正
K吹田市国民健康保険条例の一部改正
L吹田市後期高齢者医療に関する条例の一部改正
M地方独立行政法人市立吹田市民病院評価委員会条例の一部改正
N吹田市積立基金条例の一部改正
O吹田市手数料条例の一部改正
P吹田市営住宅条例の一部改正
Q吹田市開発事業の手続等に関する条例の一部改正
R吹田市自転車駐車場条例の一部改正
S吹田市公民館条例の一部改正
㉑吹田市職員定数条例の一部改正
㉒吹田市消防団員等公務災害補償条例の一部改正
㉓吹田市火災予防条例の一部改正
㉔吹田市消防保安事務手数料条例の一部改正

■単行事件
@(仮称)岸部中住宅統合建替事業特定事業契約の締結
A(仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業契約の一部変更
B健康増進広場整備工事請負契約の一部変更
C南吹田駅前線取付道路築造工事(西工区)請負契約の一部変更
D南吹田駅前線取付道路築造工事(東工区)請負契約の一部変更
E都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事請負契約及び都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事に伴う附帯工事請負契約の一部変更
F北部大阪都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業に伴う東海道本線550K600M付近南吹田架道橋新設工事の協定の一部変更
G北大阪健康医療都市(健都)アライアンス棟整備・運営事業に係る普通財産の減額貸付けについて
H緑地の管理の瑕疵による事故に係る損害賠償について
I地方独立行政法人市立吹田市民病院定款の一部変更
J地方独立行政法人市立吹田市民病院第2期中期計画の認可について
K市道路線の認定及び廃止について

■2018年度当初予算                    総合計2342億5700万3千円
(内訳)
・一般会計                             1243億1475万6千円
・特別会計(国民健康保険特別会計など8特別会計)             824億8255万円
・企業会計(水道、下水道)                      274億5969万7千円
◎一般会計当初予算の主要な事務事業
@本会議放映事業                                970万4千円
A行政管理事業                                  1955万円
B小型システム運用事業                            4004万3千円
C庁内データ総合共有活用システム整備事業                   4403万2千円
D情報通信基盤事業                            1億5336万3千円
E地域情報化事業                               1117万8千円
F中核市への移行検討事業                              316万円
Gホームタウン推進事業                            5747万1千円
H総合運動場改修事業                             2099万7千円
Iスタジアム周辺整備事業                             3810万円
Jパスポートセンター事業                          1億246万3千円
K生活困窮者子ども学習支援事業                        2499万8千円
L通院困難者タクシークーポン券事業                       409万2千円
Mふれあい交流サロン事業                            476万9千円
N介護人材確保事業                               308万5千円
O障害者相談支援事業                             4710万7千円
Pメール配信システム改修事業                          193万4千円
Q高野台小学校内保育施設設置事業                        745万7千円
R公立小規模保育事業所整備事業                         491万1千円
S一時預かり事業                               2682万9千円
㉑育成室事業                               9億3572万6千円
㉒保健所設置検討事業                               57万4千円
㉓環境マネジメントシステム運用事業                      1004万5千円
㉔休日急病診療所移転整備事業                          692万9千円
㉕産後家事支援事業                               303万7千円
㉖ごみ減量・再資源化啓発事業                           58万2千円
㉗勤労者会館改修事業                             1894万8千円
㉘近隣センター活性化再生支援事業                        855万6千円
㉙北千里駅周辺活性化支援事業                         1419万2千円
㉚千里南地区センター再整備事業                      4億2429万7千円
㉛都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業                 30億2091万3千円
㉜都市計画道路南吹田駅前線関連道路整備事業                3億7178万5千円
㉝都市計画道路岸部中千里丘線道路新設事業                12億3310万2千円
㉞北大阪健康医療都市整備事業                       12億539万7千円
㉟北大阪健康医療都市推進事業                         6093万2千円
㊱都市計画道路千里丘朝日が丘線道路新設事業                  1798万2千円
㊲佐井寺西土地区画整理事業                          6528万1千円
㊳空家等対策計画策定事業                           1340万3千円
㊴(仮称)岸部中住宅統合建替事業                     1億9236万8千円
㊵消防装備品整備事業                             1193万6千円
㊶北部消防庁舎等複合施設建設準備事業                       2360万円
㊷千二分団詰所移転整備事業                          4755万2千円
㊸防災体制推進事業                               560万6千円
㊹防災用備蓄倉庫整備事業                           1155万5千円
㊺非常用物資備蓄事業                             2335万7千円
㊻防災ハンドブックの作成・改訂事業                      2621万7千円
㊼子どもサポートチーム事業                          3115万5千円
㊽部活動活性化支援事業                             788万2千円
㊾スクールプロジェクト支援事業                           200万円
㊿一時預かり事業(幼稚園費)                         2791万3千円
51認定こども園吹田南幼稚園移転整備事業                   1億635万4千円
52吹田市成人祭事業                                 146万円
53地区公民館事業                               1563万7千円
54(仮称)建都ライブラリー整備事業                      4083万8千円
55特別教室空調設備設置事業                          1069万4千円

■追加予定案件
◎予算
@H29年度一般会計補正予算(第11号)
AH30年度一般会計補正予算(第1号)
◎人選
@吹田市副市長の選任について(池田一郎氏の辞任)
A吹田市教育委員会委員の選任について(谷口学氏の任期満了)
B吹田市固定資産評価員の選任について(原田勝氏の辞任)
C吹田市人権擁護委員の推薦に関する意見について(前田都氏の任期満了)


55号(2017.12.21)

 ※前号に続き、11月定例会の党議員の質問を紹介します。


自治体と地域コミュニティで「防災情報」の共有を
個人質問 倉沢さとし

質問 今世紀前半に想定される巨大地震では、被害家屋で7万から8万棟、死者1364人。住民の命を守ることは自治体の責務であり防災対策の強化を。
@本庁舎内に常設型防災本部の設置を。呉市は、庁舎建設の課題があり20年の議論をへて、新庁舎建設時に常設型の災害対策本部を設置し、災害時はすぐ対応できる。地域の防災本部について地域任せでよいのか(自治会加入率は5割を切っている)。自治会や管理組合、高齢障がい者施設など地域のコミュニティー組織と、情報を共有する体制はできているか。
A被災者支援センター、防災備蓄倉庫の整備。
B災害時避難経路の確保。木造密集地域の街づくり。
C医療・介護の現場の災害時対応。
D災害時要援護者と支援ボランティアの組織。
E耐震化未対応の民間マンションの耐震化促進。
危機管理答弁 対策本部の常設化、ワンフロア化については努力する。災害時の安否確認、初期救助、情報収集は各地域がになう。本部と地域対策本部との連携はもっとも重要な課題。連携を強める。防災用備蓄倉庫は市内6カ所のうち3カ所決まる(山田千里丘は旧西山田幼稚園、JR以南は旧吹田東幼稚園、千里NTは市民スタジアム)。残りを早急に整備する。災害時の避難経路の確保はハード、ソフトの両面からすすめる。市民病院を市災害医療センターに、福祉施設28カ所を福祉避難所に指定し連携をつよめる。災害時要援護者は国の基準が変わり大幅に増加。再度、地域と協議する。昭和56年以前の旧耐震マンションは耐震診断実績が27棟。ひきつづき啓発に努力する。

エキスポ地域の交通安全対策
質問 @交通事故の被害の実態。A歩行者、自転車と車との交差部分の安全対策。樹木の剪定、街路灯設置、注意掲示板を。(ビケンテクノ前)B救急自動車がスムーズに運行できるよう車線の改善を(樫切山北交差点?万博公園南)豊中市の救急車が渋滞に。徳洲会、国立循環器、阪大病院などあり対策がいる。Cイベント時、バーゲン時に外周だけでなく、中央環状の本線まで渋滞。対策は。
土木部答弁 今年1月から11月まで、消防へ救急要請が28件。ビケンテクノ前で2件の重傷事故があった。
万博外周道路の交通対策は大阪府茨木土木事務所へ要望する。
環境部答弁 環境アセスメント事後調査報告が出される予定。よりよい対応を検討するよう促す。


男女共同参画、性的少数者の視点で災害対策を
個人質問 柿原まき

◆ミッション24の進捗とその評価について
質問 市長が選挙で掲げた9つの重点項目を、市の政策課題として、政策会議で決定され実行されている。
 「福祉のすいた10年戦略」「障害者や介護など地域の福祉力を支える人を支える」「公共施設の使用料の減免制度の復活」などはどうなったのか。政策課題に掲げるものと掲げないものを、どのように選択し、有権者にどう説明するのか。
市長答弁 候補者として示した9つの重点公約は、市の将来のあるべき姿、具体的なアイデアなどわかりやすく表現した。市長就任後、整理し政策に位置づけた、各部署がその趣旨に沿って具体化をはかっている。引き続き実現に向け進めていく。

◆市道佐竹千里山駅線の拡幅工事の進捗について
質問 佐井寺4丁目と佐竹台の境界となっている市道佐竹千里山駅線の拡幅工事が進行している。緑地の一部を道路用地に変更すると聞いているが、11月の都市計画審議会では諮問されなかった。予定通り進んでいないのか。
土木部長答弁 事業スケジュールに支障を及ぼさないよう関係部署、大阪府と鋭意協議をすすめている。

◆男女共同参画の視点での災害対策について
質問 先日視察した川崎市の男女共同参画センターでは、市民と一緒に男女共同参画の視点による避難所運営ガイド、女性向けハンドブックを作成している。抽象的な文言ではなく、「盗撮や盗み見をされた」などの事例を紹介し認識を共有できる。
 所管の危機管理室の女性職員の割合はどうなっているか。改善しなくてよいのか。また、性的少数者の視点は盛り込まれているか。
危機管理監答弁 危機管理室職員10名のうち女性は1人。男女共同参画センターとの事業連携も含め、男女共同参画の視点に立った防災体制の充実をはかる。
 大規模災害時、避難所では障害者や性的少数者など、配慮の必要な多様な方が避難生活を送る。避難所運営マニュアル作成指針を改訂する際に、これらの点に配慮が必要であることを明記していきたい。
質問 具体的に日頃何を想定し、備えるか、準備したくなるようなハンドブックの作成が必要ではないか。
危機管理監答弁 今年度防災ポケットブックを作成し、市民からは「持ち歩くことができ見やすい」と好評。H30年度に全面改訂する防災ハンドブックについても様々な年齢層、性別の方が興味を持つよう工夫していく。


図書館(中央、江坂)の再整備、学校図書館の充実を
個人質問 竹村博之

■中央図書館、江坂図書館について
@市の図書館は中央図書館はじめ岸部駅前の新館を含めて8館と2分室で、より身近に図書館が設置されていることは評価する。一方で老朽化した施設の改善や既存施設での利用者のニーズに応える取り組みが求められる。中央図書館の耐震性について診断が行われている。結果と再整備の見通しを示せ。
(答弁・地域教育部長)耐震診断業務は一月末となる。中央図書館についてはバリアフリーに対応していない、時代のニーズに合っていないなど再整備の必要性については認識している。診断結果により、関係部局と協議し方向性を検討していく。
A江坂図書館は、他の図書館に比べて極端に狭く、蔵書数や閲覧席の制約、視聴覚設備が整っていないなど、利用者のニーズに十分応えていない。また「図書館に自習室をもうけてほしい」という声がある。学生や社会人が静かな環境で学習することができるような場所を提供することは大切、見解を示せ。
(答弁)江坂図書館の乳幼児への絵本の読み聞かせサービスでは、参加者が市内全体の25%を占めるなど利用が多い。拡充再整備の必要性は充分認識しており、公共施設最適化計画などを踏まえ検討していく。自習室は中央図書館や千里山・佐井寺図書館で提供している。市民が様々な活動に利用できる柔軟なスペースとして整備することが必要と考える。

■学校図書館の充実について
 「読書活動日本一」を掲げている豊中市では、全ての小中学校に図書館司書を配置している。吹田市は2005年から「読書活動支援者配置事業」を導入し、今年度から小学校に専任配置、中学校は2校兼務となっている。有資格者の採用や勤務期間の延長、勤務時間の改善などすすめてきたが、現時点での評価、今後の見通しについて示せ。
(答弁・学校教育部長)教科の図書教材の相談や準備、おすすめ図書を廊下に掲示するなど専門的な業務が可能となった。教員からは授業の準備がしやすくなったなどがある。4月当初から本の貸出が可能となったことや小学校で勤務時間が一時間長くなり、子どもたちの安全な居場所になっていることで11月末現在の図書の貸出冊数は昨年同時期と比べて約8万冊の増加となったなど効果的と認識している。今後は、専任配置できていない8小学校への配置に取り組んでいく。中学校についても早期の専任配置に向け、関係部局と協議をすすめていく。


手話言語条例の早期制定を
個人質問 塩見みゆき

■手話言語条例の制定について
 手話を言語として認め、聴覚障害者が日常生活において自由に手話でコミュニケーションがとれる社会が求められている。全国で14都道府県、80市町で条例が制定された。大阪府も今年3月に「言語としての手話の認識の普及および習得の機会の確保に関する条例」が制定された。
@府で条例ができた事による吹田市での新たな制度等変化はあるのか。
(答弁・福祉部長) 府の条例を受けた制度改正はない。
A市の条例制定について、現在の進捗状況について聞く。
(答弁) 部内で検討体制を整え、課題の抽出や解決に向けた方策、条例制定も視野に入れ、検討している。
B条例制定の検討過程で、聴覚障害者の方や団体の意見聴取、市民の意識調査など必要と考えるが、どのようにするのか。
(答弁) 今年度、当事者団体との懇談を複数回行い、聴覚障害者や条例制定をしている自治体へのアンケートを実施している。

■JR千里丘駅西口の整備について
 JR千里丘駅西口は、摂津市にあるが、その利用者の9割以上が吹田市民である。利用者は3万6千人以上あるのに、狭くて危険。2015年、西口へ摂津市道千里丘中央線が接道し、今後、都市計画道路岸部中千里丘線の供用開始、健都のまちびらきで車両通行も増える。現在の摂津市の動向を聞く。
(答弁・都市計画部長) 摂津市は、整備を進めるべきと考え、市自らが、財源や事業期間、整備体制などの課題や事業にたいする合意形成の見通し等も含め、現在、整備手法の検証を進めているとのことである。

■都市計画道路千里丘朝日が丘線の整備について
 都市計画道路千里丘朝日が丘線は、千里丘方面は一部を除いて、未整備である。府道大阪京都線につながる約数百メートルほどの部分は、歩道がなく、交通量が多いため、大変危険である。道路の拡幅等の整備は急がなければならない市の課題であると考える。住民の切実な要望である都市計画道路千里丘朝日が丘線の早期整備を求める。今後の予定を聞く。
(答弁・土木部) 2015年度の調査結果を踏まえ、関係機関と協議、課題の整理をしている。危険度が高く、課題解決が必要と認識している。次期整備路線選定を視野に入れ、早期の具体化に向け検討する。


54号(2017.12.18)

 ※11月定例会での、党議員の質問を順次紹介します。


障害者グループホームへのスプリンクラー設置補助について、必要性を考え、再考を
代表質問 玉井みき子

(質問)9月議会で取り下げられた、障害者グループホームへのスプリンクラー設置助成の補正予算が提案されず、説明もないのはなぜか。 市長の判断はどうなっているか。
(答・福祉部長、市長)再検討の結果、事業者の責務や財政力、総工事費が下がっていること、利用者の入れ替えにより設置義務がなくなったことなど、市単費で補助する緊急性がなくなった。
(意見)事業者が申請しなかったとか、利用者の入れ替えで設置義務からはずれたとの事だが、あくまで事業者の努力であって、それを理由にするのはおかしい。
重度の人が8割を超えて入居している場合としているが、本来は割合を抜きにして、どこにもスプリンクラーを設置する、そのために市はどうするのかを考えるのが行政のやるべきこと、市長は市民との約束を果たすべき。

高齢者施策・介護保険事業について
(質問)2018年4月に介護保険制度の改定、介護報酬の見直しなどが実施される。介護保険料の改定時期だが、所得の低い方に負担とならない対策を求める。
(答・福祉)低所得者の介護保険料の軽減は、2015年度に導入された制度を引き続き実施する。国の動向に応じてさらなる軽減を図っていきたい。
(質問)事業者への介護報酬は今年度と同等額を維持すべき。また、高齢者安心・自信サポート事業について、来年度の具体的検討はしているか。
(答・福祉)現時点では移行前と同等の内容・報酬を基本。国の報酬改定、近隣市町村の動向、制度の持続可能性を踏まえ検討を重ねたい。通所型デイサービスのメニューの中に「入浴ニーズへの対応に特化した短時間の通所型サービス」を導入する方向で検討している。

国民健康保険広域化について
(質問)統一化をすすめる大阪府の保険料、平成29年度の仮算定が示された。日本共産党の大阪府議団は、医療費の伸び率を勘案し試算。40代シングルマザーと未成年のこども2人の3人世帯で年間所得100万円の場合、年間4641円の値上げ。40代夫婦と未成年のこども2人の4人世帯で年間所得200万円の場合、年間25812円の値上げ。平成30年度はこれから。「保険料の賦課権は市町村」というのが原則。「市から府への負担分はおさめますから、保険料は国のガイドラインに基づき、市で保険料の設定をする」とはできるのか。
(答・健康医療)市町村が賦課徴収権を有するので、市独自で設定できる。
(質問)大阪府の法的根拠に基づかない方針や、やり方に意見をいい、吹田市が保険料を抑えることや、市民のくらしに寄り添った減免など努力するべきではないか。
(答・健康医療)市としては医療費の適正化や保険料を抑制する賦課割合の設定、きめ細かな納付相談に取り組んできた事を府には要望。11月に法定意見書を提出し、3年後の運営方針の見直しの時には被保険者への影響を十分に分析・検証し見直しを必ず実施することを求めた。

留守家庭児童育成室の人材確保に本気の取り組みを
(質問)人材不足の解消について検討されたのか。1学級に1人を正規で「主任指導員」として配置する。学級によっては200人をこえる児童の受け入れがされている。明確な責任者を配置していない市の事業の中で留守家庭児童育成室だけ。おもいきったことに取り組んでいくべきではないか。
(答・地域教育)待機児童緊急対策プロジェクトチームで留守家庭児童育成室事業の提供体制の確保に関することが加えられ会議の対象になった。現時点では具体策はない。主任指導員の配置など、その在り方についても検討していきたい。
(質問)5・6年生にたいして、長期休暇期間の受け入れや、障害や配慮のいるこどもたちについて、手帳のあるなしの制限を設けずに受け入れぐらいは具体化したらどうか。
(答・地域教育)年限延長は人材不足のため困難。高学年障害児モデル事業については枠組みを拡大。現在4年生で支援を要し入室している児童は手帳の要件を求めず、5年生時も受け入れ対象となるよう協議を進めている。

中学校給食について
(質問)自校調理・親子方式での実施について前向きな本気の検討を。また貧困対策で豊中市・茨木市・摂津市が行なっている生活保護の教育扶助の対象として検討してはどうか。就学援助の対象にもできるのではないか。
(答・教育委員会)こどもの貧困対策が社会的にも解決しなければならない大きな課題。選択制の中学校給食の生活保護の教育扶助適用について、前向きに検討を進めている。就学援助については、全額市の負担となるので、引き続き検討していきたい。

その他の質問
*福祉医療費助成制度改正の影響調査を実施し、食事療 養費・中度の障害の削減される約2億円は、障害福祉 に使い、削減された方たちの救済にあてるべき
*待機児童解消アクションプランについて。旧いずみ母子ホームの活用のように、北千里保育園をつかい、公的 責任で待機児解消の取り組みを
*市民病院第2期中期目標について
*LGBTの取り組みの推進について


再生可能エネルギー導入拡大をすすめよ
個人質問 上垣優子

 環境審議会は、吹田市が掲げる温室効果ガス削減目標(2020年度の排出量を1990年度に比べて25%以上削減する)の達成が極めて困難だとしている。目標達成にむけ再エネの積極的な導入も求められる。市が実施するバイオマス発電を含むゴミ発電の売電収入、電力調達の効果として削減された電気料金等を財源にし、目標の達成に向け、府の事業なども参考に、再エネ普及にいっそう積極的にとりくむべき。
 再生可能エネルギーの導入拡大は、地球温暖化対策の鍵となる施策だ。供給電力における再生可能エネルギーの比率が高い電力を調達することや、積極的に太陽光発電システムを導入するなど、市が率先して実行することが重要と考える。環境に配慮した電力調達で生まれる財源の活用も視野に、関係部局に働きかけ確保に努める。

市民ホールの夜間利用について
 市民ホールの過去2年間の利用率平均は36.1%。夜間の利用率が低い。予算措置も含めて、夜間の利用促進策を考えよ。市民ホールの存在、施設の目的、利用法がわからない転入者や、地域の活動に触れる機会が少ないと思われる、働いている市民や学生などの利用促進のための啓発が必要ではないか。
 施設の認知度を高めるため、指定管理者に対しチラシの作成・配布を行うこと等働きかけ、利用促進に向けた啓発にとりくむ。

第7期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画について
 今まで市は介護職員個人への直接補助の方法は難しいとしてきたが、素案に資格取得にとりくむ事業者に対する支援を図ると明記されている。家賃補助、奨学金返済の一部補助を求める声がある。資格取得と同じく、法人に対する補助が可能ではないか。
 現在、介護の仕事に従事する方々の定着やサービス向上に資する取り組みも含め、事業所の意向を踏まえ、実効性のある事業の展開に向け検討したい。
 「いきいき百歳体操」はいま、市内73か所で行われ、今後のグループ数を増やす数値目標が示されている。専門職員の確保に努めよ。
 業務量増大に応じた増員などを図ってまいりたい。

 その他、期日前投票所を増設するなど投票環境を整備せよと求め、実施に向け検討したいとの答弁がありました。


子ども食堂の施策実施を
個人質問 山根たけと

:堺市では、「子ども食堂」についての施策をH28年度からモデル事業として行われ、今年度より本格実施されている。事業の中身として、@子ども食堂ネットワーク形成事業A子ども食堂開設支援補助金事業を行っている。吹田市でも、貧困対策も含め一人ぼっちの子どもたちをなくしていく、地域との交流を通じ全ての子どもたちの居場所を広げていく「子ども食堂」などの取り組みを援助する施策を実施するべきではないか。
:子どもたちの居場所として有用な活動のひとつと考えている。
:堺市で施策を推進するきっかけとなったのが、堺市長の決断がきっかけだとのこと。後藤市長自ら堺の竹山市長に、子ども食堂への思いや施策の意義などを聞いてみてはどうか。
市長答:紹介していただいた堺市の取組みには非常に興味がある。担い手や方法も含めて前向きに検討していく。

中の島公園多目的グラウンドと公園の再整備計画について
:昼は多目的に、夜はフットサルなどの貸出利用にとのことだが、昼間においては子どもたちの利用を優先に考えるべきではないか。また、夜のフットサルやバスケットボール利用においては、中学生や高校生が気軽に利用できるよう、高校生以下の子どもたちへの料金減額設定、フットサルボールやバスケットボールの備品などは、無料で貸し出していくべきではないか。
:小さな子どもも安心して利用できるよう、利用者の声を聞きながら運用に努めていく。中高生への利用料減額については、他の施設と同様に困難だが、各種ボール等の備品の貸し出しについては検討していく。
:今後の中の島公園の再整備計画については、老朽化した管理棟の建て替えや公園全体の整備計画も含め、地域住民や公園利用関係団体への要望や意見を取り入れ調整していく場が必要なのではないか。
:地域の方々のご意見を聞く中で、検討を進めていく。

都市公園条例の一部改正について
:今回の改正では、新たに「公衆の迷惑となる行為の禁止」が明記された。この条例改正により、子どもたちのボール遊びなどの遊び場の確保はどうなるのか、市民の公園利用はどのようになるのかなど市の考えを具体的に示していくべきではないか。
:子どもたちの遊び場の抑制につながることを前提としているのではなく、地域の皆様が話し合いルールを決めることにより、多様な公園利用がなされることが望ましい姿と考えている。


53号(2017.11.27)

中の島公園に市民が自由に楽しめ、
フットサル等が出来る多目的グラウンドを設置
市議会11月定例会

 11月28日から12月22日までの会期で、市議会11月定例会が開催されます。11月21日に議会運営委員会がおこなわれ、提出予定案件について説明の後、各案件の取扱方法、日程、質問順位等について決定されました。以下に主な日程と議案について紹介します。
《日程》
11月28日(火)本会議(提案説明) 議会運営委員会
12月5日(火)本会議(代表質問)
  6日(水)本会議(代表・個人質問)
  7日(木)本会議(個人質問) 議会運営委員会
  8日(金)本会議(個人質問)
  11日(月)予算常任委員会(提案説明、資料要求)
       4常任委員会
  12日(火)予算常任委員会(財政総務分科会)
  13日(水)予算常任委員会(文教市民分科会)
  14日(木)予算常任委員会(建設環境分科会)
  15日(金)予算常任委員会(健康福祉分科会)
  20日(水)予算常任委員会(総括質疑、討論・採決)
  21日(木)議会運営委員会
  22日(金)本会議委(討論・採決)
※議会への意見書・請願の提出について議員団にご相談の場合は、12月6日までにご連絡ください。
《党議員の質問日と順番》
代表質問 6日 @玉井みき子
個人質問 6日 E倉沢さとし
     7日 @柿原まきC山根たけとD上垣優子
     8日 B竹村博之D塩見みゆき
《議案》
■条例
@吹田市市税条例等の一部を改正する条例の制定について
A吹田市立スポーツグラウンド条例の一部を改正する条例の制定について
B吹田市介護保険法施行条例の一部を改正する条例の制定について
C吹田市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について
D吹田市都市公園法施行条例の一部を改正する条例の制定について
E吹田市公民館条例の一部を改正する条例の制定について

■単行事件
@南吹田駅前交通広場築造工事請負契約の締結について
A岸辺駅北公共通路等整備工事請負契約の一部変更について
B健康増進広場整備工事請負契約の一部変更について
C保育園における事故に係る損害賠償について
D漏水事故に係る損害賠償について
E吹田市津雲台市民ホールの指定管理者の指定について
F吹田市高野台市民ホールの指定管理者の指定について
G吹田市佐竹台市民ホールの指定管理者の指定について
H吹田市桃山台市民ホールの指定管理者の指定について
I吹田市青山台市民ホールの指定管理者の指定について
J吹田市藤白台市民ホールの指定管理者の指定について
K吹田市古江台市民ホールの指定管理者の指定について
L吹田市竹見台市民ホールの指定管理者の指定について
M吹田市立内本町コミュニティセンターの指定管理者の指定について
N吹田市立亥の子谷コミュニティセンターの指定管理者の指定について
O吹田市立千里山コミュニティセンターの指定管理者の指定について
P吹田市立勤労者会館の指定管理者の指定について
Q吹田市立スポーツグラウンドの指定管理者の指定について
R吹田市民体育館の指定管理者の指定について
S吹田市立やすらぎ苑の指定管理者の指定について
㉑地方独立行政法人市立吹田市民病院の第2期中期目標について

■予算
◎一般会計(補正第8号)                          10億1101万
1、歳入歳出予算(歳出のみ記載)
@スタジアム利用促進事業
 市立吹田サッカースタジアムの利用料を低減するための負担金
                                        2700万円
Aスポーツ推進基金積立事業
 市立吹田サッカースタジアムのネーミングライツで得た対価を、スポーツ推進基金に積立て
                                        5400万円
B介護保険特別会計繰出事業
 介護保険システム改修に係る繰出金                      390万8千円
C障がい者福祉システム再構築事業
 マイナンバー制度に係るデータ標準レイアウトの改版、及び障害者総合支援法等の一部改正に伴う障がい者福祉システム改修経費を追加
                                       977万4千円
Dマイナンバー制度導入システム改修事業
 マイナンバー制度に係るデータ標準レイアウトの改版に伴う子ども・子育て支援システム改修経費を追加
                                       196万4千円
E過年度国庫支出金等返還金                         4361万3千円
 (児童福祉総務費)                            4337万5千円
 (留守家庭児童育成費)                            23万8千円
F国民健康保険特別会計繰出事業
 国民健康保険システム改修に係る繰出金                    628万6千円
G医療機器整備助成事業
 公的病院に対し、ぜん息等に係る医療機器の購入に要する経費を助成       106万3千円
H過年度府支出金返還金(保健衛生総務費)                    27万7千円
I南千里庁舎管理事業
 第13駐車場跡地と南千里庁舎敷地を繋げ、一体の公共用地として活用を図るため、隣接用地を購入
                                      8886万9千円
J過年度国庫支出金返還金(住宅管理費)                   1777万9千円
K防災関連システム運営管理事業
 市立小中学校の校内でJアラートによる緊急放送を行うため、防災行政無線と学校放送設備を接続する経費を追加
                                       522万5千円
L過年度府支出金返還金(常備消防費)                         5万円
M公共施設等整備積立基金事業
 普通財産の売却益を、公共施設等整備基金に積立て            7億5120万2千円

2、繰越明許費
@都市計画道路岸部中千里丘線道路新設事業(完成予定日 H31年3月29日 繰越額 2億円)

3、債務負担行為(後年度負担を含む予算)
@津雲台市民ホール指定管理業務A高野台市民ホール指定管理業務B佐竹台市民ホール指定管理業務C桃山台市民ホール指定管理業務D青山台市民ホール指定管理業務E藤白台市民ホール指定管理業務F古江台市民ホール指定管理業務G竹見台市民ホール指定管理業務
※@?Gの期間H29年度?H32年度、各限度額609万4千円
H内本町コミュニティセンター指定管理業務I亥の子谷コミュニティセンター指定管理業務J千里山コミュニティセンター指定管理業務
※H?Jの期間H29度年?H32年度、各限度額5866万2千円
Kスポーツグラウンド指定管理業務(期間H29年度?H34年度、限度額4億4507万2千円)
L市民体育館指定管理業務(期間H29年度?H34年度、限度額22億7722万1千円)
M公立小規模保育事業所整備に係る実施設計業務(期間H29年度?H30年度、限度額494万1千円)
Nやすらぎ苑指定管理業務(期間H29年度?H34年度、限度額3億3620万2千円)
O勤労者会館指定管理業務(期間H29年度?H34年度、限度額4億5535万1千円)
P防災行政無線戸別受信機学校放送設備連動工事(期間H29年度?H30年度、限度額2612万3千円)
Q(仮称)山田・千里丘地域備蓄倉庫整備に係る実施設計業務(期間H29年度?H30年度、限度額621万5千円)
R(仮称)JR以南地域備蓄倉庫整備に係る実施設計業務(期間H29年度?H30年度、限度額533万5千円)
S中学校及びすいたえいごKids英語指導助手派遣業務(期間H29年度?H30年度、限度額2957万5千円)

◎国民健康保険特別会計(補正第3号)
@電算管理事業
 高額療養費の算定業務を大阪府国民健康保険団体連合会に委託するにあたり、データ連携のための国民健康保険システム改修経費を追加
                                       628万6千円
A一般被保険者保険料還付事業
 当初見込みを上回る一般被保険者保険料還付金の増加               1000万円

◎介護保険特別会計(補正第1号)
@マイナンバー制度導入システム改修事業
 マイナンバー制度に係るデータ標準レイアウトの改版に伴う介護保険システム改修経費を追加
                                       390万8千円
◎水道事業会計(補正第1号)
@配水給水費
 水道部の給水管から漏水が発生し、近接していたガス供給管が損傷、ガス会社への損害賠償と工事後の道路復旧費用
                                      3297万4千円

※その他に、梶谷教育委員会教育長の任期満了に伴う人選などの追加案件が、後日提案される予定です。


52号(2017.10.31)

 9月21日に閉会した9月定例会の各常任委員会での審議内容、党議員の主な発言・意見について紹介します。


旧北千里小学校跡地での公共施設整備に向けた予算を承認 財政総務委員会
倉沢さとし委員長、柿原まき委員

 H21年3月末に廃校となった北千里小学校の跡地について、校舎は解体、除却し、グラウンドは売却する方向で解体設計の予算が計上された。
 H23年には校舎を耐震化し、児童センターやコミュニティセンター、図書館、北千里小学校メモリアルコーナーなどを整備する予算を議決したが、その直後に維新市長が誕生し、これらの予算が減額された(日本共産党は反対)。その後、北千里駅前の商業施設再整備と連動するという理由で、ながらく放置されてきたが、公共施設整備を求める地元のまちづくり協議会との協議を経て、方向転換したもの。
 メモリアルコーナーについては、広く卒業生の声をきいて進めることなどを求めた。
 また、上町断層を震源とする地震災害を想定した、市役所の業務継続計画と、被災により自力で行えない業務に対し、他の自治体等から支援を受けるための受援計画の二つを、同時に策定するための予算も計上され、全会一致で承認された。


子ども医療費助成の拡充を評価。府の福祉医療費助成制度の改正に便乗した、
市独自の医療費助成廃止は許されない
健康福祉委員会
上垣優子委員、山根たけと委員

■議案第105号:吹田市身体障害者及び知的障害者の医療費の助成に関する条例等の一部を改正する等の条例の制定について
 この条例は、大阪府福祉医療再構築に伴う条例の改定のみでなく、市単独事業である老人医療費助成制度と障がい者、子ども、ひとり親家庭への医療費助成における入院時の食事療養費助成も廃止するものである。市は、制度の廃止による影響は大きいと認識しながら、その影響を受けることになる当事者の生活実態調査を行うこともなく、これらを廃止することは問題である。
 老人医療について、市は3年間の据え置き期間内にあらわれてくるであろう影響について調査・把握し、他の福祉施策を検討するというが、具体的手法や対策は示されなかった。廃止を提案するなら、その影響を受ける方への支援策と合わせておこなうべき。
 また、入院時の食事療養費助成の廃止は再構築と無関係に提案されており、便乗して廃止しようとしている感が払しょくできない。障がい者の高齢化、重症化が進めば入院の機会が増加し、障害年金のみで生活する障がい者や、貧困とその連鎖が課題となるひとり親家庭の実態も把握していない。入院時の食事は治療食であり在宅や施設での食事とは異なるものを、受益と負担の公平性といって廃止することは、当事者に一層の負担を強いることになり、受診抑制にもつながりかねない。よって、本議案に賛成することはできない。

■議案第104号:吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について
 この条例改正は、市立南保育園を廃止し、民営化するためであり、本市制史上初めての事案になる。
 公立保育園民営化計画は、前市政時の平成23年、維新プロジェクトにより示され、以後これまでの6年間、さまざまな議論が行われてきた。市長がかわり、一時は見直されると思われた民営化計画も、計画どおり実施され、保護者や関係者を落胆させた。市長のこうした行いは、どのような理由であれ、政治不信にもつながることであり、責任は非常に重い。
 言うまでもなく、公立保育園の民営化は、保育の公的責任の後退につながることであり、南保育園の廃止に賛成することはできない。本市は今後、この南吹田地域や本市の保育や子育て支援に対し、公的責任をどのように向上させていくのかを真摯に、真面目に取り組んでいくよう要望する。

その他、子ども医療費助成の拡充(中学校卒業まで所得制限の撤廃)、休日急病診療所移転整備事業に伴う不動産(北千里マクドナルドハウス)の取得について、新築される山手地区公民館に併設される高齢者いこいの間整備事業などが審議され承認されました。
 なお、補正予算で提案されていた「障害者グル―プホームへのスプリンクラー設置に対する助成事業」の予算については、「国において補正予算に係る動きがあるとの情報を得た」との理由で、委員会審議直前に取り下げられました。11月議会に向け、引き続き国の動向、市の対応を注視していく必要があります。


情報公開制度の後退につながる実施手数料の導入に反対、
学童保育の民間委託はやめて人材確保に専念せよ
文教市民委員会
竹村博之委員

■議案第102号:吹田市情報公開条例の一部を改正する条例の制定について
 本案は、情報公開請求者に対し、制度開始以来無料であった部分公開についての実施手数料を100枚以上1枚につき5円を徴収しようとするものである。市は手数料負担導入について、施設利用などにおける受益と負担の公平性を理由にしているが、情報公開制度の目的からみて相いれないと考える。憲法に保障された「市民の知る権利」は何物にも代えがたく、今回の提案は情報公開制度の根幹に関わる問題であり、情報公開運営審議会の答申に付された留意事項には、情報公開利用への委縮効果が生じないよう、適切な制度運営が求められているなど、慎重な判断が必要であり拙速な負担増はするべきでない。全国的には実施手数料を導入している自治体はわずかであり、府下全ての市町村が無料となっている。情報公開に先進的に取り組んできた本市が、今回の改変によって全国に制度後退を発信することにつながるものであり認めることはできない。よって本案に反対する。

■議案第109号:平成29年度吹田市一般会計補正予算第5号中所管分について
 狭隘で老朽化した山手地区公民館の建替え事業は、地元のみなさんの長年の願いであり、粘り強く住民と協議を重ねてきたことについては評価する。工事期間中の安全や完成後の民主的で住民本位の地区公民館となるように、ひきつづき努力されたい。
 学童保育について、本市は直営から民間委託をひきつづきすすめようとしているが、これまでけっして市の思惑通りにはすすんでいない。当初は民間事業者の募集要件に社会福祉法人、学校法人に限るとしていたが、それらを取り払った今回の要件緩和は保護者関係者を裏切るものと言わざるを得ない。営利を目的とする株式会社も含めた法人を募集要件にし、地理的制約もはずしてすすめようとしているが、民間事業者の勝手な都合で委託が変更されるリスクをかかえることになりかねず、人材不足を理由に、民間委託にまかせればうまくいくとの判断は破綻している。人材については、指導員の処遇改善や業務体制の改善をすすめることに専念すべきである。よりよい保育を願う保護者の願いではけっしてなく、よって本案には賛同できない。


51号(2017.10.2)

 ※前回に続き、9月定例会の個人質問を紹介します。


学童保育の民間委託は破たん
個人質問 上垣優子

 学童保育5か所の民間委託。今回は営利企業も応募できる。決められた委託料の中で収益をだすには人件費を切り詰めるしかなく、指導員の雇用の悪化、安定した保育環境に影響を与える。募集要項中に労働条件の最低基準を明示することが必要と考えるがどうか。
 委託料が指導員の人件費に十分費やされていることを確認する。労働関係法令の遵守を定めたい。
 学童保育指導員の確保策として常勤職員化や、各育成室にひとりの常勤主任をおくなど、抜本的な指導員確保、人材育成策を提案してきた。その後の検討はどうか。
 法改正により、非常勤職員のあり方が整理され、全庁的な見直しが予定されている。関係部局と協議し指導員のあり方や主任設置について検討する。
 市は、6年生までの受け入れ計画を当面4年生に変更した。年限延長の課題実現には、直営で持続可能な事業の再構築が必要。6年生までの受け入れ拡充への保護者の期待に応えよ。
 5・6年生の保育内容や受け入れ態勢の確保方法等を総合的に検討する。

旧北千里小校舎解体後について
 旧北千里小校舎の解体設計予算が提案された。解体後の跡地は図書館、公民館、児童センター、メモリアルコーナーを複合施設として早期に整備し、他は売却の方向が示されている。公共施設整備、跡地活用について、世代間の交流など期待するというが、そのためには施設づくりと運営方法、両方の結びつきが必要だ。縦割りでなく、しっかり連携して進めよ。
市長答 北千里地域の今までのコミュニティをさらに強め新しく発展することに役立つ施設になるよう、地域の意見、要望をしっかりお聞きしていく。

移動支援策の具体化を
 市は福祉バスきぼう号の代替えとして通院困難者タクシークーポン券を交付しているが、その対象が厳しく限定されている。ニュータウンなど、坂の多い地域は、駅やバス停に行くまでの移動が困難。たとえば、まちでよく見かける塾、スーパー銭湯、病院などの送迎バスなど民間への協力依頼など、市独自で行う移動支援策の検討をすべきと考えるが、市の見解はどうか。
 関係部局連携の下、ご提案いただいた他企業運行との共同事業としての移動支援策も含め、様々な方策を模索することが必要と考える。

○他に、吹田空襲体験者の視聴覚記録を残せ、と質問。
 協力者の了解を得て映像や音声など市のホームページや平和祈念資料館などで公開していく。との答弁。


女性の貧困、佐竹台市営住宅跡地について
個人質問 柿原まき

女性の貧困問題を行政としてどう位置づけるか
 議員になって以降、女性から様々な相談が寄せられギリギリの生活をされている方も多い。女性の貧困に対する行政の役割、現在策定作業中の第4次男女共同参画プランのなかでの位置づけについてきく。
答弁(福祉部) 男女や特定の制度にとらわれず寄り添って支援する生活困窮者自立支援センターを開設している。離職を繰り返していたシングル女性に住居確保給付金を利用し求職活動を安心してできた事例などがある。
答弁(市民部) 男女共同参画審議会では貧困・高齢・障害等、困難を抱えた人への支援や、就労や能力開発等への支援を盛り込む方向。引き続き議論を深める。

就学援助入学準備金前倒し支給はいつから
 システム改修の必要がない新中1(現小6)については今年度から実施すべきでは。
答弁 新中1については今年度実施できるよう対象者への周知など準備をすすめる。
 今後、新小1の入学準備金前倒し支給についてはシステム改修が必要となる。その際、現在の支給日を早めるとともに、修学旅行費など実費支給分は、その都度支給できるようにする方向で検討してはどうか。
答弁 支給時期・支給方法を見直すことは根本的なシステム改修が必要となるので新小1への前倒し支給と併せて行うことは困難。まずは新小1への前倒し支給について取り組んでいきたい。

佐竹台市営住宅の跡地活用について
 市営新佐竹台住宅への集約建て替え、入居者の移転が終わった。跡地については、行政サービスとしてその地域に何が必要なのかという視点や、地元住民の意見などを反映し、安易に売却ありきで進めるべきではない。
答弁 今後地域の声も聞く中で、市の財政状況を勘案し関係部署と協議を行い、より良いまちづくりとなるよう検討する。

「市報すいた」の市長コラムの在り方について
 市長の個人的な思いはSNSで発信する方がよい。公的に発する市長のメッセージは、吹田市としてのメッセージである。何をどのように伝えるか、精査すべき。
市長答弁 私がとりくもうとしていることや暮らしの身近なテーマについて自分の考えや思いをわかりやすくお伝えしようと思い就任直後から始めた。このコラムがきっかけで市報に目を通すようになった、という嬉しいお声も多くいただいているが、質問議員のようなご感想もあろうかと思う。お気づきの点があればアドバイスいただければと思う。


都市公園条例の改正。公園の使い方とボール遊びについて
個人質問 山根たけと

 吹田市では、大規模な公園がない地域では、町なかの公園の使い方について数々の問題が起こっている。特に多いのが子どもたちのボール遊びの問題。大阪市などでも同様の問題が起こる中、H28年度から「都市公園における、子どもたちがボール遊びできる場所確保の取り組み」を進めている。小学生以下の子どもたちにボール遊びができる場所を確保するため、地域や学校の協力も得て、現在東淀川区、淀川区で試行的に実施しH30年度から本格実施するとのこと。吹田市でも条例改正と同時に、このような具体的取組みが必要ではないか。
 誰もが安全・快適に公園利用できるよう、大阪市の先進事例なども参考に検討していく。

貨物トラックターミナル駅の現状と課題
 貨物ターミナル駅が開業し、早4年半が経過した。走行台数、貨物取扱量ともに協定書の範囲内とのことだが吹田貨物ターミナル駅調整会議の資料では、1日最大通行台数でH27年3月には933台、H28年3月には941台、同4月には926台と、1日の通行台数上限の1千台に迫る台数となっている。ターミナル開業前の説明や準備意見書において、環境改善に努力を続ける約束。どのような環境改善の努力が続けられているのか。
 アサヒビールへの運搬トラックを、公道を介さず隣接する貨物専用道路へ直接アクセスすることが提案されている。これにより走行距離16qの短縮、それに伴いCO2排出の削減、渋滞緩和などの効果が期待できる。地域への理解が得られるならば、実施の方向で協議を取りまとめていきたい。

南幼稚園移転建替えについて
 2月議会で方向性が示され、様々な子育て支援機能や地域コミュニティ機能を併せ持った複合施設を提案した。またこの間、パブリックコメントの実施や市長と地元自治会の懇談でも、様々な意見や要望が寄せられている。これらの意見はどのように反映されているのか。
 保護者・現場職員の意見などを取り入れ、安全で使いやすい施設として実施設計業務を進めている。コミュニティーセンターの併設においては、面積・幼稚園の設計・開設時期に大きな影響が出るため断念した。
 地域に必要なコミュニティ施設整備においては、副市長が責任を持って道筋をつけるべきではないか。
副市長答 私が先頭に立って関係部局と真摯に検討を進めていく。
 吹田市政史上初めて公立南保育園の民営化が行われようとしている。市長は、この地域における保育や子育て支援に対する公的責任の向上のため、ニーズの高い一時預かり保育など、新設施設に整備すべきではないか。
市長答 周辺地域のニーズにしっかりと答えていく。


江坂駅北側にエレベータ設置を、児童センターの改修の早期の実施を、
千里山・春日地域の公共交通不便の早期解消を、情報公開制度の後退は受け入れられない
個人質問 竹村博之

■江坂駅北口東側の狭い階段の改善、エレベータ設置について
 改善の要望に対して市は「鉄道事業者(大阪市)の仕事」というが、吹田市としての役割や展望が見えない。北大阪急行では、全ての駅に転落防止の可動式ホーム柵が設置されるが、江坂駅には設置の見通しがない。これらの実現に吹田市がもっと努力すべき。
(答弁) 議会はじめ地域からの強い要望がある。大阪府や大阪市に強く働きかけ、協議をしていく。

■豊一児童センターの一時預かり事業について
 12月から「一時預かり保育」が始まるが、改造工事が遅く、児童センターの年間行事に支障がでている。我が党が反対していたように、児童センターの本来の目的ではない事業を現場に押しつけようとするのなら、2階が使用できるように早期に改修をすべきである。現場の実態を軽視した市の責任であり、反省すべき。
(答弁) 不便をかけ申し訳ない。2階の部屋を利用できるように必要な改修を検討、改修時期は影響を少なくするため現場の意見を聞き、早期に実施する。

■公共交通不便地域解消の取り組みである千里山・春日地域のアンケート調査の進捗状況について
 ニーズ調査としての住民アンケートは必要だが、当事者(高齢者や障害者)の状況を直接聞いてほしいとの声がある。意見集約をどうするのか。アンケート調査の実施、分析、公表のスケジュールを示せ。結果について、住民への説明会など意見交換の場が必要だと考える。
(答弁) アンケートは地域公共交通の導入に対する住民の意見や利用意向及び導入効果などの把握をするため。適切な意見集約の方法について検討する。9月中に配布し分析は12月中に完了予定。意見交換のあり方は今後検討する。

■情報公開条例の一部改正について
 これまで無料であった部分公開の場合の実施手数料について請求者負担を導入しようとするもの。憲法に保障された「市民の知る権利」の委縮につながるものであり、先進的な吹田市の情報公開制度を後退させる内容は受け入れられない。審議会の答申にある留意事項への対応、大阪府下の手数料の負担状況について示せ。改めて市民的な議論を尽くすべき。
(答弁) 情報公開利用への委縮効果が生じないよう、請求者に丁寧な説明を行う。大阪府下で実施手数料を徴収している市町村はない。


50号(2017.9.26)

 市議会9月定例会が、9月1日から21日まで行われました。各議員の主な質問内容を順次紹介します。


市独自で福祉職の人材確保策と、
学童保育の安定した運営に全庁あげて取り組むよう求める
代表質問 塩見みゆき

■福祉職の人材確保策について
(質問) 介護・障害福祉・保育の分野は急速に利用ニーズが増えている。一方、担い手不足は深刻な状況である。 福祉・子育ての吹田らしさを守るために、@家賃補助や奨学金返還に対する支援制度などを行い、努力をしている法人に補助を行うA福祉職をめざす人に対する奨学金制度創設など、他市に先がけ、福祉職の人材確保の独自の取り組みを求める。
(副市長答弁) 人材確保は非常に重要な課題と認識している。有効な策について検討を進める。

■国民健康保険料の府下統一化について
(質問) 国民健康保険料の統一化によって、保険料の引き上げ、減免制度の廃止など、市民への影響は大きい。市長の統一化に対するお考えをお聞きしたいと思います。
(市長答弁) 自治体独自の取り組みや経過を考慮した仕組みになるよう、引き続き大阪府に対して求めていく。

■大阪府福祉医療費助成制度の見直しについて
(質問) 2018年4月、大阪府の制度再構築で老人医療助成は障がい医療の制度に統合され、障がい者医療費助成は、全額給付だった院外調剤薬局が1日500円の負担、ひと月の自己負担額の上限額が2500円から3000円になる。
 さらに、吹田市独自の事業65歳以上非課税世帯、身障3級、4級、知的障害B1の方の医療費助成の廃止、入院時食事療養費の助成を廃止する提案をされた。
 5月議会の代表質問に対し、市は「対象者の経済的負担に配慮することや、受診状況を勘案することが重要である」と答弁。具体的に府の見直しと市の事業の廃止でどれくらいの負担増になるのか。
(答弁) 生活実態は調査が困難で把握できていない。府の助成制度対象外となる方の受診状況は、月平均受診日数が、概ね9日であり、負担増は約8000円から約1万2000円。市単独事業の対象外となる方の、月平均受診日数が概ね8日、負担増は約7000円となる。
(質問) なぜ、府の制度改定と同じタイミングで、市の独自事業を廃止するのか。市は障害者自立支援法により、負担が発生した時、一か月の負担の上限額を国の半分におさえる負担軽減策をとってきました。今回は経過措置だけでいいのか聞く。
(副市長答弁) 市の制度は国・府を補完するもの、府の制度の再構築により持続可能性や受益者負担の公平性の観点から、より医療の必要とする方に対しての助成へと見直さざるを得ないと考える。府の再構築は3年間の経過措置期間内の影響を慎重に見極め、市としての対応が必要か検討する。

■子ども発達支援センターについて
(質問) 杉の子学園、わかたけ園、親子教室を希望するケースが増えている。療育や発達支援のニーズに対応について、実態と今後の対応について聞く。
(答弁) 作業療法相談、言語療法相談、バンビ教室について待機者がいる。本年11月に、高野台に定員12名の出張バンビ親子教室を開室し待機改善を図る。

■教育について
(質問) 教育現場の教員の多忙化は深刻で、長時間労働で過労死ラインを超えるといわれている。35人以下の少人数学級を実施することは、子どもたちにも丁寧な対応ができ、教員の負担軽減につながると考える。
(答弁) 少人数学級を実施することは、子どもたちにより丁寧な指導ができ、また、教員の負担軽減につながることから、重要であると認識している。
(質問) 2学期に入っても連日30度を超える猛暑日が続いている。特別教室にエアコン設置を急ぐべき。
(答弁) 特別教室に空調設備が整備できるよう、関係部局と協議していく。

■千里丘地域の保育所整備について
(質問) 待機児童解消アクションプランのうち、千里丘地域の待機児童解消は進んでいない。民間の開発計画時に保育施設整備の誘導や土地確保も含めた市の積極的な支援策を行うべき。
(答弁) 保育事業者が独自で保育所整備の適地を探すことが難しいと判断した場合には、保育施設の整備状況を見ながら、土地の確保を支援する方策を検討する。

■学童保育について
(質問) 希望児童数が増加する一方で、指導員の確保が困難とし、保育の担い手を確保のために、さらに5か所の民間委託を進めるというが、今までも希望する委託業者がなく、市が思うように進んでいない。
 指導員の定着が難しくなったのは、指導員の配置基準の見直しが行われてから。1学級非常勤3人の内、ひとりがアルバイトとなり、非常勤の一人当たりの業務負担が増え指導員間の情報共有や経験のある指導員が新指導員を育てる余裕がなくなっている。配置基準を元に戻す、常勤体制をとるなど、新たな体制づくりと人材育成、働き続けられる職場の環境整備は市の責任。学童は子どもたちの命を預かる、成長を保障する安全な場所である。今のままでは安全は守れない。現在の状況は、非常事態であると考える。全庁あげて取り組むべき。
(副市長答弁) 保育所等の待機児童の解消のため、待機児童緊急対策プロジェクトチーム会議を開催し、着実な成果を上げている。留守家庭児童育成室の運営についても、同会議の対象にするなど、全庁あげて、課題の解消方策を検討する。

■介護保険制度の改定について
(質問) 201??年の介護保険制度改定で、サービス利用料の3割負担が導入されようとしている。2015年8月から2割負担の導入、補足給付の要件が強化されたことによる影響について聞く。
(答弁) 本年5月末時点の要介護・要支援認定者数1万6633人の内、2342人の方が2割負担になっている。補足給付については、影響の算定はできないが、2015年7月時点で申請者2053人の内、別世帯の配偶者が課税で対象外33人、資産要件で対象外70人、合わせて103人である。今後の制度改正については動向を注視し、実情把握、国へ要望する。
(質問) 総合事業は、サービス提供に必要な事業費を確保し、事業所が安定的に運営できる報酬単価を設定することが必要であると考えるがどうか。
(答弁) 今後、サービス類型の拡充をしていきたい。その内容や報酬については現在検討中である。


停電を受けて備えの充実と市は「市民の安全守る」立場で対応を
個人質問 玉井みき子

 今回の停電をうけ、今後の備えや市民の安全を守るという立場で次のことに取り組んでほしい。@地区に1か所、自家発電機を置くA公共施設に、簡易ソーラーを置き対応できるようにするB指定管理施設での緊急対応は、どうなっているのか誰が見てもわかるようにすること、例えばホームページを使うなら「ここを開放してます」というのがすぐわかるものにし、ホームページが見れない人には事前に配布しておくなど、具体的に考えられることがあるのではないか。また、大小はあれど、商店や個人の家では被害がでている。個別保障と原因の詳細な説明をについて、吹田市から関西電力に求めてほしい。
答(危機管理監) 自家発電機の導入は、備蓄計画をつくっていく中で、物資の備蓄強化の検討をすすめ、小型の発動発電機の備蓄の検討を進めたい。簡易ソーラーは有効性・費用対効果・利便性など検証したい。今回の停電で、市民のみなさんへの情報提供の重要性を再確認した。広報課や施設所管の部局と、効果的な情報伝達方法について協議をしていきたい。また、個別保障への対応は関西電力の、連絡責任者との面談で、丁寧な対応を行うよう強く要請している。また、影響を受けた当事者の方々への対応についても、今後、関西電力に要請をしていきたい。

日の出市営の跡は住民の声いかし、緑の確保も!
 新佐竹台住宅が完成し、日の出市営住宅の方も、それぞれ転居された。解体撤去の計画や予算も含めて、これからの課題。JR以南の地域は、緑も少ない。全体的・部分的な使い方は、これまでの経過も踏まえ、地域のみなさんの声を聞き、それをいかすこと、そして緑の空間を確保するためにも公園にすることを検討課題に入れてはどうか。
答(都市計画部長) 日の出市営住宅は、すべての入居者が移転いただき、どのような利活用するのかを検討しなければならないと考えている。当該地域は公園などの広場が少なく、みどりの空間や総量が不足していると認識している。今後、地域のみなさんの声を聞き、財政の状況も見ながら関係部署と協議を行いより良いまちづくりになるように検討していきたい。
その他には・・・
☆パラリンピック競技になっている『ボッチヤ』がいつでもだれでも体験できるよう、市民体育館に1セット貸し出し用をおくこと、普及のために、近隣各市と協力を と求めたところ「体育館の指定管理者と協議をして体験できるように検討すること、障害者体育祭でのデモ体験や箕面市には会があるので、協力し、北摂で連携できるようにしていきたい」と答弁がありました。
☆子育て支援課に保育士の配置をすること・子育て広場の拡充(予算も含めて)・児童館や児童センターで「学習支援事業」を実施するなどについて、質問し要望も行いました。


49号(2017.8.29)

子ども医療費助成を拡充し、
小・中学生のいる家庭の所得制限を撤廃(来年4月から)
市議会9月定例会

 9月1日から21日までの会期で、市議会9月定例会が開催されます。8月25日に議会運営委員会がおこなわれ、後藤圭二市長から提出予定案件について説明があり、各案件の取り扱い方法、会議日程等について決定されました。主な日程と議案について紹介します。

《日程》
9月1日(金)本会議 提案説明 議会運営委員会
  8日(金)本会議 代表質問
  11日(月)本会議 代表・個人質問
  12日(火)本会議 個人質問 議会運営委員会
  13日(水)本会議 個人質問
  14日(木)委員会
  15日(金)委員会
  20日(水)議会運営委員会
  21日(木)本会議 討論・採決

※議会への意見書・請願の提出について議員団にご相談の場合は、9月4日までにご連絡ください。

《党議員の質問日と順位》
代表質問 8日 D塩見みゆき
個人質問 11日 C玉井みき子D倉沢さとしG上垣優子
     12日 H竹村博之
     13日 C山根たけとE柿原まき

《議案》
■条例
@吹田市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について(雇用保険法の一部改正に伴い、失業者の退職手当制度に係る規定の整備)
A吹田市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について(地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正に伴い、非常勤の職員が育児休業の延長等をすることができる場合を定める)
B吹田市情報公開条例の一部を改正する条例の制定について(公文書の部分公開の実施に係る手数料を新たに徴収する)
C吹田市子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について(助成対象者の範囲を拡大し、養育者に係る所得の制限を廃止する)
D吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について(南保育園を民営化するため)
E吹田市身体障害者及び知的障害者の医療費の助成に関する条例等の一部を改正する等の条例の制定について(大阪府の福祉医療費助成制度の再構築に伴い、医療費の助成対象者の範囲の見直し等を行う)

■単行事件
@都市計画道路千里山佐井寺線電線共同溝及び街路築造工事請負契約並びに都市計画道路千里山佐井寺線電線共同溝及び街路築造工事に伴う附帯工事請負契約の一部変更について
A都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事請負契約及び都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事に伴う附帯工事請負契約の一部変更について
B休日急病診療所移転整備事業に伴う不動産の取得について

■予算
◎一般会計(補正第5号)
1、歳入歳出予算(ここでは歳出のみ記述)
@議会サポート事業
 議会運営の効率化を図るため、電子化した議会資料をクラウド上の電子本棚で管理し、
 議員間で共有するシステムの導入経費                      53万6千円
A庁舎管理事業
 市庁舎低層棟1階床面の改修経費                      3007万9千円
B文書発送事業
 老人・障がい者・ひとり親家庭・子ども医療費助成制度の改正に伴い、周知等に係る郵便料
                                         245万円
C山手地区高齢者いこいの間新築事業
 老朽化した高齢者いこいの間の建替工事に係る経費                55万9千円
D既存介護施設等のスプリンクラー整備支援事業
 火災発生時に自力で避難することが困難な高齢者が多く入所する介護施設等を対象に、
 スプリンクラー等の整備費用の一部を助成                   729万6千円
E一部負担金相当額等助成事業
 府の福祉医療費助成制度再構築を踏まえ、老人医療費助成制度を、障がい者医療費助成制度に
 整理統合するため、対象者への周知に係る経費                  12万1千円
F医療費助成事業・障がい者福祉システム再構築事業
 府の福祉医療費助成制度再構築を踏まえ、障がい者医療費助成制度を改正するため、
 事前周知やシステム改修等の経費                      5325万2千円
G障害者グループホーム助成事業
 火災発生時に自力で避難することが困難な障がい者が多く入所するグループホーム等を対象に、
 スプリンクラー等の整備費用の一部を助成                  1143万1千円
H子ども医療費助成事業・システム改修事業
 府の福祉医療費助成制度再構築を踏まえ、子ども・ひとり親家庭医療費助成制度を改正するとともに、
 子ども医療費助成制度の所得制限を撤廃するため、事前周知やシステム改修等の経費
                                       256万4千円
I育成室運営委託事業・育成室管理事業
 新たに5か所の留守家庭児童育成室を運営委託するにあたり、委託先選定に係る委員報酬、
 施設の補修や引継保育等の経費                       1611万5千円
J過年度国庫支出金等返還金
 社会福祉総務費                             1億497万5千円
K山手地区公民館新築事業
 老朽化した地区公民館の建替工事に係る経費                  293万5千円

2、債務負担行為(後年度負担を含む予算)
@旧北千里小学校解体撤去工事設計業務(H29年度?30年度)       限度額1768万円
A文化会館音響設備リース費用(H29年度?34年度)           限度額6287万円
B文化会館照明設備リース費用(H29年度?34年度)          限度額1億984万円
C山手地区高齢者いこいの間新築事業(H29年度?30年度)      限度額3880万7千円
D重度障がい者医療システム再構築業務(H29年度?30年度)      限度額361万8千円
E佐井寺留守家庭児童育成室運営業務(H29年度?32年度)        限度額9000万円
F山五留守家庭児童育成室運営業務(H29年度?32年度)         限度額9000万円
G北山田留守家庭児童育成室運営業務(H29年度?32年度)      限度額1億1502万円
H藤白台留守家庭児童育成室運営業務(H29年度?32年度)       限度額1億503万円
I桃山台留守家庭児童育成室運営業務(H29年度?32年度)      限度額1億5003万円
J業務継続計画及び受援計画策定業務(H29年度?30年度)        限度額1500万円
K山手地区公民館新築事業(H29年度?30年度)         限度額1億9527万3千円

◎国民健康保険特別会計(補正第2号)
 過年度国庫支出金等返還金(償還金)                  1億7670万3千円

■その他に追加予定案件等


予算要望団体懇談会に、26団体48人が参加し意見交換

 8月24日、JR吹田駅前のさんくすホールで「新年度予算要望団体懇談会」が行われました。主催は日本共産党吹田市会議員団。
 議員団は、出された意見や要望について取りまとめ、9月に市長に「2018年度予算要望書」として提出する予定です。懇談会は毎年開催しています。
 議員団の他に、日本共産党吹田市委員会の曽呂利邦雄委員長、石川たえ府会議員、日本共産党衆院大阪7区の村口くみ子国政対策委員長が出席し、参加者と懇談しました。


48号(2017.6.30)

 6月6日に閉会した5月定例会で、日本共産党が行なった条例案、補正予算案、市会議案(決議・意見書)についての討論を紹介します。


大阪維新の会が突如提案
非常勤職員の報酬引き下げ条例がわずかな審議で可決

 大阪維新の会が提案した吹田市の非常勤職員の報酬の上限額を、現在の最高額よりも低く定める条例改正案が自民、公明、維新、新選会の賛成多数で可決されました。
■吹田市報酬及び費用弁償条例の一部改正に対する反対意見
 この条例改正の内容は、吹田市の様々な職場に配置されている一般職非常勤職員の報酬の上限を新たに設け、29万200円とすることを加えようとするもの。現在は、条例上に上限の定めはなく、報酬規定に委任し、勤務時間ごとに報酬額と加算額を明記している。改正の目的は「他市と比べて経験年数加算が長すぎる」ということと、「その結果、最高報酬月額が、他市平均と比べて2倍になっている」ため、これを是正するとのこと。しかし、この提案には、多くの問題点をはらんでいる。
1 法改正の動向を無視している点
 今国会での地方自治法・地方公務員法改正により、現在の非常勤職員や臨時雇用員に対し、一時金を始めとする手当が支給可能となった。「会計年度任用職員」という名称に一本化されるとともに、勤務時間により地域手当などの諸手当が支給対象となるなど、これまで法のはざまに置かれてきた非常勤職員の処遇を改善する、同一労働同一賃金の考え方が反映されている。
 法改正を受けて、今後、吹田市では、現在の非常勤職員の位置づけ、手当ての見直しが内部で行われるものと考える。その基準を示す総務省通知は夏ごろ示されるため、その動向も見ずに単に報酬額さえ決めればよいということにはならない。、強引に改正する理由はなく不必要な混乱をまねくだけである。
2 当事者を無視している点
 今回の上限額設定により、経験年数加算の対象となる非常勤職員の現在の報酬額が、来年4月以降、29万200円を超えている場合、減額される。市民サービスの最前線で働いており、中には、正規職員のいない職場で、非常勤とアルバイトだけで行っている業務もある。
 議案の提案が5月22日、今日が5月31日で、あまりに拙速であり、当事者抜きに物事を決めてしまうという維新政治そのものである。しかも、提案会派が自ら当事者に説明をするべきだが、大阪維新の会は、それは吹田市が行うことと答えており、無責任極まりない。
3 業務内容や勤務条件を無視している点
 大阪維新の会は、他の中核市・特例市の平均の報酬額が15万円代?18万円であることと比較され、吹田市がいかにも突出していると喧伝しているが、吹田市でも月例給で見れば初任給11万円?最高で24万円余りであり、突出しているわけではない。また、他市での資格要件や業務のしかた、業務の範囲、非常勤職員の責任と役割、勤務時間等の総合的な比較は全く行われていない。正確な比較になっておらず、全く意味を持たない数字である。
 委員会の中で、私たちは児童館の非常勤職員の思いを紹介したが、このことに関して大阪維新の会は「敬意を表します」と言いつつも、「職員を雇うために市民は納税しているのではない」「とにかく高いから下げる」の一点張りであった。しかし、仕事を通じて、職員の上に経験や技能がつみあがっていくこと、地域諸団体との信頼関係が深まっていくことの大事さと、正規職員同様に誇りをもって働いている様子が浮き彫りになっている。
 仕事ぶりや経験に対する評価が高ければ報酬を引き下げる必要はなく、このような条例案を提出することが、非常勤職員をおとしめている。
4 非常勤職員の生活実態を無視している点
 上限額の設定により、97人の職員が報酬の減額となる。その主な職種としては障がい児介助員、学童保育指導員、児童館の児童厚生員、図書館司書などである。最大で月6万2千円、約18%の報酬引き下げは懲戒処分を大きく超える額になり、およそ妥当性を欠いている。
 モチベーションの低下を引き起こし生活設計変更を余儀なくされ、退職・転職をせざるを得ないなど、必要な部署に職員を配置できなくなることで業務の継続が危ぶまれる事態も想定される。しかし、そのことへの対応も大阪維新の会ではなく吹田市に任せることになり、結果責任からも免れるにもかかわらず、「議会としての責任を果たす」などという説明は空虚としか言いようがない。
5 地方公務員法・労使合意を無視している点
 最大の問題点は、労使関係の当事者ではない議会が、労使介入を行ったことである。しかも昨年秋の吹田市から労働組合への見直し申し入れ以降、4回の交渉が行われ、今議会中の労使交渉の際にも、双方とも「労使交渉で解決を目指す姿勢に変わりはない」ことが確認されている。先ほど挙げた様々な問題をクリアし、市としての統一的な考え方が整理して示され、市民にも当事者にも説明責任が果たされるよう制度設計を行い、労使の妥結をもって報酬規程の変更が行われるのが地方公務員法の趣旨に合致するもの。議会・議員はそのことを促すことはあっても、当事者になり替わろうとすることは、逆に無責任である。
 今回の提案は、法に定められた労使交渉や市長の執行権を乱暴に侵害し、吹田市議会の歴史に汚点を残すと言わざるを得ない。以上意見とし、本案に反対する。

■補正予算(第3号)に対する反対意見
 補正予算案は、文化会館の改修工事について、当初に予定をしていた工事を年度内に実施できるものに限定するとして予算を減額しようとするものです。
 文化会館大規模改修基本方針は平成27年に策定され、それをもとに今年度約40億円の大規模改修工事が計画されました。この改修工事の計画は、関係者をはじめ文化会館を利用する市民の方々などの願いもたくさんこめられているものであり、多くの方が、この改修工事により今後30年間文化のクオリティーの確保がされると期待をよせていました。
 議会としては、その期待にこたえらえるようにと、入札が二度不調に終わり、改修工事計画の進捗が明確でないことから、この5月の議会に今後の計画について明らかにするべきだと求めてきました。市のいう「できるところから行っていく」、このことに反対するものではありません。しかし、減額により舞台の音響・照明の設備、熱源機・空調機の更新・点字ブロックやスロープ、客席の車いす席などバリアフリーのための工事が実施されず、その時期も明らかではありません。
 演劇人や音楽家などのプレイヤー、演出をされる方などが「来場者が気持ちよく観劇、鑑賞してもらえてこそ創作的意欲もでる」との意見も反映して計画されたものであり、ここで急いで減額するのではなく、市民の誇りである文化会館の全国的な高い評価を守るために、工期を延長し当初の計画通り改修工事を実施するべきと考えます。

■市会議案第11号「万博の大阪誘致を求める決議」はカジノとセットなので反対
 意見書案のひとつは、東京オリンピックにおけるサッカーの試合会場として、市立吹田サッカースタジアムが追加候補に挙げられているので誘致しようとするもの、もうひとつは日本万博を大阪に誘致しようとするものである。万博は産業や技術の進歩を広げようというもので、反対するものではないが問題は、万博とともに「IR=カジノ」をセットで誘致し、これを大阪の成長戦略の切り札にしようとしていることにある。
 問題点の第1は、カジノは刑法で禁ずる賭博であること。日本はすでに500万人を超すギャンブル依存症を生むギャンブル大国である。韓国のカジノでは犯罪、家族離散など社会の崩壊を生んでいる。カジノの経済的損失は経済効果の4.7倍にのぼる。
 問題点の第2は、破綻ずみのムダな巨大開発である大阪湾岸部開発を、カジノ万博をテコにふたたび進めよう
とすること。大阪湾の「夢洲」「咲州」「舞洲」の開発の失敗は関西財界も認めている。東日本大震災では、ビルが長中期振動に耐え切れず甚大な建物被害を生んだ。防災拠点としては使い物にならない。近い将来、南海トラフ地震の可能性もあるもとで、危険な湾岸埋立地に半年にわたって人を集中させようという計画はあまりにも無謀である。
 問題点の第3は、巨大な財政負担を大阪府と大阪市、府民に強いることである。会場建設費は約1千200億円?1千300億円、運営費は690億円?740億円で費用負担は国、自治体、関西財界が3分の1ずつといわれる。別に会場へのアクセスとして地下鉄中央線の延伸などで730億円とされている。さらに入場料収入を3000万人と過大に見込んでおりズサンな事業計画である。以上の問題点から、本決議案に賛同することはできない。

■市会議案第16号に対する反対意見
 この意見書案は、国連決議や国際法に違反をして核実験とミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮に対して、もっぱら軍事的対応だけを強調し、政府と国会に対して巡行ミサイルや敵基地反撃能力の保有の検討など、軍備強化を促すものになっている。
 新たに発足したトランプ米政権は、あらゆる選択肢を有するとして、朝鮮半島周辺での軍事訓練を繰り返しながらも一方で、中国政府に対しては北朝鮮への働きかけの強化を促している。韓国のムン大統領は朝鮮半島の安定と平和のためにあらゆる努力を惜しまないと内外に向けて表明した。国連はもちろん、中国、ロシアの政府も各国と協調し、平和解決を強く訴えている。
 このような国際情勢のもとで、日本政府のやるべきことは、平和憲法に基づく外交努力であり、けっして対武力による解決ではない。この問題は、国連安保理の声明が表明しているように外交的解決しかない。日本をはじめ関係国が、国連決議や6か国協議の共同声明、日朝平壌宣言に立ち戻り、北朝鮮を対話の場につかせることに努力することである。そのために国際社会が共同して経済制裁の強化と外交交渉に力を尽くすことが求められている。
 にもかかわらず、意見書案が示すような軍備の強化は、周辺地域のさらなる緊張を生み出すことにつながるものであり、国際社会の対話の努力とは相いれず、真の問題の解決にはならない。以上述べて反対意見とする。


47号(2017.6.20)

 6月6日に閉会した5月定例会の各常任委員会での審議内容と、党議員の主な発言内容・意見について紹介します。


維新提案の非常勤職員報酬削減条例は市議会史上の汚点 財政総務委員会
柿原まき委員・山根たけと委員

市会議案:吹田市報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例について(大阪維新の会が提案)
●日本共産党の反対意見
 この条例は、非常勤職員の報酬に上限だけを設け引き下げるものであり、乱暴かつ短絡的な今回の提案は、到底受け入れられるものではない。質疑の中でも、地方自治法、地方公務員法に抵触するのではないか、という問いに対して、提案議員は「大丈夫です」「高すぎる報酬に上限を設けるだけです」との答弁を繰り返すだけで、その根拠を示すことができなかった。総務部人事室などの担当部署が、議論の場に参加しなかったことも、この条例提案の異常さを端的に表している。
・条例改正に伴う給与規定の改定も行われていない。
・地方公務員法で認められている職員団体、労働組合と市当局の交渉も行われている最中であり、妥結もされておらず、訴訟になるリスクが極めて高い。
・影響するであろう、510人という非常勤職員の生活実態や、その職種に対する業務の中身や専門性、継続的に雇用され積み上げてきた知識と経験など何も把握せず提案されている。
・各提案議員(維新の会4名)の地元で影響が及ぶ人たちに対してすら(児童館職員や学童保育指導員等、またその職員と接する子どもたちや家庭の保護者など)説明責任を放棄する無責任な態度に終始
 など、これらの問題点や疑問点に対する質問にまともな回答もなく、「上限だけ決めるから、あとは市当局・市長の裁量権で勝手にやってくれ」というような無責任かつ短絡的な答えを繰り返す提案者の態度には、呆れを通り越して怒りすら感じる。
 また現在、地方自治法・地方公務員法の改正が行われ、新たな非常勤職員の定義がH32年より施行される。提案条例はH30年施行ということで、あと半年余りで給与規定などを改定し、さらにその2年後、法改正に合わせて条例、規定などを、職員団体と交渉し改定していかなければならない。まったく無駄で労力ばかりを使わすだけである。
 こんな条例を、もし議会が認めるならば、吹田市議会史上の汚点となるだろう。

※条例案は、自民・公明・維新の会が賛成、共産・翔の会・創政会が反対の結果、可否同数により委員長(公明)採決により承認されました。


千里丘地域の保育所待機児童解消のため市は土地の確保含め積極的な対策を 福祉環境委員会
倉沢さとし委員・塩見みゆき委員

環境部
 平成23年に更新したごみ焼却場北工場にはごみ焼却後の後処理として、残灰を高熱で処理する溶融炉が併設されています。炉は2機あり、およそ4年毎に炉の耐火煉瓦を更新するメンテナンスが必要であります。今回は1号炉の消耗品である耐火煉瓦の更購入契約(費用8638万円)についてが提案されました。
 灰溶融炉方式は当時、政府が国策として推進しており、補助金がつくことで市は導入を決めました。今回の事業者選定の理由は溶融炉が特殊で、市独自のものであり汎用品がないために単独随意契約になったとの説明がありました。今後はランニングコストの縮減のために汎用品の調達などの努力を求め契約案件に賛成しました。
児童部
 待機児解消に向け、市内3か所(千里山虹ヶ丘120名・山田西2丁目60名・佐竹台一丁目) に保育所の整備費用助成する予算等が提案されました。今春の待機児童は124名で昨年より106名減となり、努力されていることは評価できますが、地域によって偏りがあることが課題です。待機児童の内59名が千里丘地域てす。千里丘地域は土地の確保が難しく、保育所整備に手を挙げる事業者がないとのことです。市が土地確保に積極的な対策を行うよう求めました。


文化会館(メイシアター)大規模改修工事の減額補正予算の提案に反対 文教市民委員会
上垣優子委員長・玉井みき子委員

都市魅力部
 「文化の殿堂」であるメイシアターを、今後も維持し続けることを見据え「文化会館大規模改修基本方針」に基づく大規模改修工事が、今年度1年間全館休館して、約40億円の予算で行われることが決まり、多くの方から期待が寄せられていましたが、二度の入札が工期の短さと発注金額が低いことから不調となりました。市は、来年4月の再開までに全工事計画の実施は困難と判断し、せりなどの舞台機構設備工事、受変電設備更新、共用部分のトイレ更新、既設のエレベータ改修など約6億5千万円の工事を優先し、約32億5千万円を減額する補正予算が提案されました。これにより、実施できなくなる、大ホールへのエレベータ新設、ホール吊り天井の耐震化、大中ホール客席いすの更新、熱源機・空調機器更新、ホール付のトイレのシャワートイレ化、音響や照明設備などの工事の今後について、具体的計画は示されませんでした。日本共産党は減額を急がず、市民の誇りであり、全国的にも高い評価を得ているメイシアターの質を守るため、改修工事は、工期を延長し当初の計画通り実施するべきと意見をのべ、反対しました。
スポーツ推進基金設立(基金条例の改正)
 市立吹田サッカースタジアムにネーミングライツ(命名権)を導入し、スポンサーから得た費用を新たにスポーツ推進基金として設立するとの提案です。スタジアムの利用促進や、スタジアムを含む市立のスポーツ施設と環境の整備を行うなどとしています。こどもたちをはじめ、すべての年代の方も含めたスポーツ推進や健康づくりなどに基金が活用されるように求め、賛成しました。
地域教育部
学童保育の民間委託 事業者選定の委員会を設置

 学童保育の民間委託にあたり、事業者の選定と評価を目的とする選定委員会を設けるというもので、保護者代表も2人、特別委員として選定委員に加わります。一度選ばれた事業者の評価が高ければ、引き続き契約更新が可能となり、3年ごとに事業者が変わるのではないか、という保護者の不安は一定解消されることになりますが、同時に学校法人・社会福祉法人に限定されてきた応募要件が「各種法人」となるため、株式会社の参入が危惧されます。あくまでも、こどもたちの放課後が公的責任のもとで守られるように求め賛成しました。
健都ライブラリーの設計予算の減額提案
 岸部に設置される健都ライブラリーに、ゼロ系新幹線を併設するにあたり、当初の2階から1階に設計変更するため、設計・建築予算全体の減額補正が提案され、賛成しました。


「千里津雲台A分譲住宅建替え事業についての請願」を採択 建設委員会
竹村博之委員

 吹田市津雲台3丁目のプレミスト南千里津雲台パークフロント自治会から提出された「千里津雲台A分譲住宅建替え事業についての請願」を審議しました。請願の趣旨は、吹田市に対して、「事業計画が建設基準法等の関係法令はもとより、千里ニュータウンのまちづくり指針や近隣の地区計画で示された環境整備を尊重するよう」事業者への指導を要望した内容となっています。
 採決では維新の会が反対、新選会は退席しましたが多数決により承認されました。


46号(2017.6.13)

阪急バスの減便問題、西山田地区集会所の今後
個人質問  倉沢さとし

亥の子谷から10本の減便
 桃山台方面行きについて、平日118本が10本減便された。公共交通であり、市民への説明が無いのはおかしい。吹田市は「吹田市地域公共交通総合連携計画」のなかで公共交通の充実を図る方針を持っている。計画策定当時からみると、福祉バス希望号が無くなり、エキスポ地区に大型商業施設がオープンし、土日は渋滞している。市民病院、国立循環器病センターが岸辺地区へ移転する。高齢者社会が進行するもとで、吹田市内の交通環境も大きく変化している。市民の足をまもるため、「計画」の見直しが必要ではないか。
土木部 バス路線は地域の貴重な交通手段であり、運行本数の検討にあたっては、十分な配慮のもと行われるよう今後も働きかける。
副市長 計画の見直しでなく、計画を充実させるため関係部と協力して公共交通の役割をはたすよう努力する。

耐震診断で不適格になったが
 耐震診断の結果、耐震不足との判定が出た。西山田地区集会所は年間利用者が2万人を超える。フラットサロンなど高齢者、保育園児など広く利用され「地域の宝」だ。
 市の第4次総合計画でも地域コミュニティの充実は重要課題とされている。もともと西山田団地を大阪府が開発した当時は、学校、保育園、幼稚園の計画的な配置がされた地域だ。公共施設の場所なのだから、画一的に売却し、街づくりのバランスを崩すべきでない。市民のための施設として、耐震化や建替えも含めて検討すべきではないか。
中川理事 耐震診断の結果、震度6強から7程度で倒壊の危険があるとされた。西山田地区集会所は旧西山田幼稚園の廃園後、暫定利用施設として利用された。現在、(普通財産でなく)行政財産として利活用の有無もふくめ調査中。調査の結果が出たら方向性について検討する。

デイリーカナート建替えによる閉店
 地元自治会から買い物が不便になるので対策をとの要望が出ている。高齢者、障がい者の買い物が困難となり、買い物難民となるおそれも。対策として無料シャトルバス、移動販売車の検討をすべき。
福祉部 宅配サービス、民間の移動販売車などが可能か、協議していきたい。
都市魅力部 地域の方が利用しやすくなるよう吹田市商業団体連合会、企業などへ情報提供する。


公契約を適正化せよ
個人質問 上垣優子

●公契約条例制定等について
 昨年9月時点で全国18自治体が公契約条例を制定し、効果をあげている。しかし、市は法の整合性を問題とし、国に公契約法の制定を求めるという、前市政と同じく消極的だ。条例の必要性について、認識しているか。
(答)委託先労働者の適正な労働条件の確保については必要であると認識している。
 公共工事の労務費は国の設計労務単価に基づいているが従事者に支払われるのは5?6割程度。業務委託の人件費も設定されているが事業者の支払い額は任意だ。建設業界では人手不足が常態化、他の業界でも人材確保は深刻で時給1000円前後と地場賃金が上がっている。市の入札不調や受託事業者の手があがらないのは、低すぎる人件費の設定も要因のひとつではないか。
(答)委託業務などにおける入札不調の原因の一つは、必要な人件費を予定価格に反映していないこともあると認識している。
 労務単価の何割が実際に支払われているか調査せよ。
(答)建設工事における労務単価等の労働条件の調査を、他市の実施状況を参考に研究していく。

●介護従事者の確保策を急げ
 特養の待機者は市内で500人以上。審議会で特養をつくっても職員が確保できず入所を断る実態が報告された。市は、1年かけて事業所の意見を聞くというが、人材確保策は急務。1年かけてといわず、事業者、介護労働者からの聴き取りを急ぎ緊急的な人材確保の方策を。
(答)介護従事者の確保のため、本市独自の支援策も取り組む必要がある。ことしの早い段階で、市内事業者にアンケートやヒアリングを実施し、問題点等を把握、研究・実施したい。

●北千里駅周辺土地利用検討業務について
 高齢者保健福祉計画、子ども子育て支援事業計画、「健康すいた21」など関係する計画を北千里小学校跡地も含む北千里駅周辺の土地利用の検討に反映するべき。公民館、児童館、図書館、コミュニティセンターの整備は当然だが、高齢者の居住施設や多世代・多文化交流の場の整備等について実施主体も含め検討を。
(答)北千里駅周辺の土地利用は、各行政計画において可能性を検討していくものと考える。地域交流の場など、地域福祉の推進に役立つ検討が進むと考える。
(要望)ビジョンには、子育て支援施設や福祉サービスの誘導の必要性も盛り込まれ、高齢者や介護の計画は第7期計画に向かい、子ども・子育て支援事業計画も見直すとしている。個別計画を検討業務に反映せよ。


子ども医療費助成の所得制限見直し(撤廃)を市長が表明
個人質問 竹村博之

■地区公民館について
@老朽化している施設について、今後の施設の耐震化、大規模改修や建替え計画について聞く。
(答弁)吹六地区公民館の診断で耐震性がない場合、再来年度に耐震工事を実施する予定。現在、建替を進めている山手と南吹田地区公民館の事業が完成すれば、残る対象は吹一と吹三地区公民館となる。
A山手地区公民館は建設後約50年が経過し、最も狭隘な施設。今後の建設スケジュールを示せ。地域から要望があると聞くが、検討状況を示せ。
(答弁)山手町1丁目に用地を購入し、基本設計及び実施設計に着手している。地域とは20回にわたり協議をしている。8月を目途に設計業務を終了し、速やかに建設事業費を補正予算に計上したい。
B山手地域交流室について、今年に入ってから空調(エアコン)が故障したまま施設利用に支障が出ていると聞く。調査し早急に改善を求める。
(答弁)山手地区公民館の狭隘対策として山手小学校の多目的室2室を、生涯学習の場として提供してきた。開設から19年、設備も老朽化し、1室の空調設備が故障し部品の在庫がないなどの理由で修理が不能となっている。今後予算執行の状況を見ながら、流用による設備工事ができないか検討していく。

■学童保育について
 4年生まで年限延長され歓迎されている。一方で適切な教室が提供されていない学級がある。ある学校では時間貸しで、女子更衣室があてがわれるなど不自由な学級運営がつづいている。改善が必要な学級について、現状と取り組みについて示せ。
(答弁)今年度は、新たに教室が確保できた北山田小学校学童保育等の改修工事を実施するとともに、豊一小、佐竹台小、桃山台小については、プレハブを設置し、来年度から供用開始する。

■子ども医療費助成について
 2月の代表質問で、市長は「平成29年度中に制度を見直す検討を行ない一定の方向を出していく」と答弁。4月に議員団は市長に要望書を提出したが、改めて所得制限の撤廃と対象年齢の拡大を求める。
(市長答弁)先般、会派からのご要望をいただいた。子ども医療費を助成することは、将来世代への責任投資であり、持続可能な制度として運用することを視野に、まずは、平成30年度を目途に所得制限の見直しを進めてまいります。

※その他■市民スポーツの振興について■学童保育の指導員体制について


LGBTの取り組みの充実、公立保育所のアスベスト対策は新基準での実施を
個人質問 玉井みき子

☆LGBTの取り組みについて
 大阪市淀川区では、テーマを決めての意見交換会、夕方から夜間の電話相談、聴覚障害の方には対面での相談も可能。コミュニテイスペースの提供や啓発事業など、2013年度から全国で取り組みをはじめて、先進的に進められている。堺市では行政サービスの申請書の性別欄について、必要なないと考えられるもののうち、2016年度までに31件の見直し、2017年度には19件の見直しを実施するとのこと。相談事業など、吹田市ができることを実施してはどうか。また、申請書の性別欄見直しの検討はどうなっているか。
 申請書の性別欄については、現状を把握するために全庁敵に照会をかけている。LGBTを始めとする性的少数者の人権課題の解決に向けて取り組む。

☆公立保育所について
 茨木市で民営化実施後、数年のちに建て替えを行い、市の作った旧園舎を取り壊すとなったときに、外壁からアスベストが検出された。建設当時の設計図面残っておらず、譲渡の際には確認はできていなかった。すでに譲渡しているため、茨木市としては何も対応しないとのこと。本来ならば建築物引渡しに関して自然災害等であればしかたがないものの、今回の場合は瑕疵担保責任に当たるとも考えられる。譲渡してからアスベストが自然発生したわけではなく、そもそも行政が保有していた際からの負の遺産。引渡しに際しての調査不足。受託者も困惑し、何の罪もない利用者つまりこどもに影響をおよぼしているという状況。別の市では、民営化説明会の際に、保護者からの質問にたいして、移管・譲渡の前に、市が責任を持って新基準に基づき、アスベスト検査を実施したという事例もある。検査を実施しているなら、今の基準をクリアしているのかどうか、また新基準で実施をしていないのなら、この際、民営化実施園だけでなく、公立保育所全園、こどもが関わる施設全部で、こどもたちが安全に過ごせるように、アスベスト検査の実施をするべきではないか。
 昨年新たなアスベスト調査対象建材が加わったので、公立保育所など児童部所管の施設で確認をしている。今後児童部が所管する施設のアスベスト使用について、確認し適切に対応する。

その他☆音楽室や理科室など、学校の特別教室へのエアコン設置の計画をつくり予算化の検討を☆小3・小4で吹田市独自で少人数学級の導入について


45号(2017.6.7)

 市議会5月定例会が、5月11日から6月6日まで行われました。各党議員の主な質問内容を順次紹介します。


公約の減免制度の復活、憲法に基づいた市政運営について市長の政治姿勢を問う
代表質問 柿原まき

◆行政の維新プロジェクト見直しはどうするのか
@市長の公約である公共施設の減免制度の復活を
(問)この間の見直しは不十分。市長は「今後一切復活しないというわけではない」と以前答弁した。今後さらに見直すということなのか。
(市長答弁)減免は例外的な実施。しかし、市民活動を支える人を支えるということはこれまでも言ってきた。前例や規定のない新たな事案についても、適切に事案ごとに判断していく。
A市民会館は維新市政時代に廃止されたが一定規模のホールを備えた市民会館の整備や、はり・きゅう・マッサージ助成の対象年齢引き下げを求めました。
◆「市報すいた」の憲法標語について
(問)4月号から裏表紙の憲法標語が掲載されなくなった。昭和48年から掲載されている憲法標語は市民から募集した経過がある。勝手に決めてよいのか。市は、各種の標語を募集し様々な活用行っている。今後どう扱っていこうと考えているのか。
(答弁)これまでの掲載により一定の効果があった。今後の効果的な活用については関係部局と協議していく。
(問)今回のことは単なる市報のリニューアルということにとどまらず、後藤市長の政治姿勢に対する市民の信頼が揺らぎかねないと大変心配している。市長には憲法尊重擁護義務があり憲法と地方自治法に基づいた市政運営についての市長の所見を尋ねる。
(市長答弁)憲法は国民の権利を守る最高法規。吹田市も憲法の精神を遵守し、市民の人権が尊重され、豊かさに満ちた暮らしをすることを是として市政運営にあたることが基本と考える。今回、憲法標語は、市報の編集上の事情で掲載を中止したが、市報を魅力あるものにする上で、他の標語も含めて募集し、紙面の一部を割くことについてもあり得るので検討する。
◆子どもの貧困対策推進を
@子どもの貧困の定義とは
(問)困窮度が高いほど、「子どもを塾に通わすことができなかった」「家族旅行ができなかった」などの割合が高いことが大阪府の調査で明らかになった。子どもの貧困は見えないと言われており、世間では「スマホをもっているのだから貧困とは言えない」など、主観的に議論されている。貧困の定義を明確にすべきでは。
(答弁)貧困状態にあるとされる子どもは様々な課題を抱えており、経済的な困窮だけでなく子どもの健全な成長に必要とされる人的・社会的資源が整っているかも含めて考える必要があり、定義づけはしない。本市における貧困率を減らす数値目標の検討を行っていく。
A入学準備金前倒し支給を
(問)国もついに就学援助の対象者に「就学予定者」を追加し、現在9月ごろに支給されている入学準備金の入学前支給を認めた。吹田市でも実施を。
(答弁)国は要保護児童生徒に限った支給要綱の改正を行った。この要綱では、就学援助の対象となっていない準要保護児童生徒は対象になっていないが、他市の状況を調査しながら検討していく。
Bこの間の貧困対策の取り組み(スクールソーシャルワーカー拡充や学習支援事業)の今後の課題などを質問。子どもの貧困対策推進本部の設置を求めました。
◆メイシアターの改修について
(問)市は2015年に、今後30年を見通し、音響や照明をはじめとした大規模改修の基本方針を策定。トイレ改修、バリアフリーのためのエレベータ新設、耐震化の天井直付けなど改修内容を変更、4月から1年間休館することになっていた。2月に入札を行ったところ不調となり、全ての工事契約がストップした。当初予算から工事費の削除を行わず、「5月議会には今後どうするか精査し提案したい」と言われた。
 2月議会中に予算を上積みして追加提案し、来年4月の申し込み受付を延期し、工期を伸ばすことができたはずだ。休館期間を延長しないと決断した判断材料は何か。工期を延ばしてでも予定していた工事はやるべきだ。
(答弁)1年前からH30年4月に再オープンすると言ってきたため、工期延長をせず何ができるか検討してきた関係で、2月議会で追加提案しなかった。また、評議委員会では利用者や主催者等多くの方との信頼関係が崩れ、拠点施設としての機能が損なわれることを懸念する意見もあるため1年間の休館期間の中でできる限りの改修をする。
(問)今年度できない残りの工事をいつやるのか、明らかにせよ。
(答弁)基本方針に基づき緊急性の高いものを優先し年次計画の策定に取り組んでいく。
◆市役所庁舎の在り方検討について
 特に老朽化している低層棟の床が傾いており、執務環境が悪いため応急対応についてただしました。
◆男女共同参画について
@吹田市役所の特定事業主行動計画について
(問)2015年度の係員の平均残業時間を1とした場合、部長級の男性で1.8倍、部長級の女性で4.1倍にものぼる。これでは家庭責任を有する職員が働き続けることができず、組織としては大きな損失だ。また、男性職員の育児休業取得目標5%はあまりに低い。見直しを。
(答弁)係員と役職者の平均残業時間の差を1.5倍未満にする。長時間勤務を是正することが特に重要と考える。職場全体で改善に努める。昨年、妊娠、出産、子育ての期間中に利用できる制度をまとめてハンドブックを作成した。男性の育児休業は現在4名が取得しており、今後も向上を目指す。
A性暴力救援センター・大阪 SACHICO(サチコ)
(問)大阪の性暴力被害者支援を行うワンストップセンターSACHICOが、松原市の阪南中央病院内に開設されている。産婦人科医師が中心となり、24時間体制で、診察、緊急避妊措置,感染症検査や警察への被害申告、カウンセリング,法律相談等の各種支援とともに証拠採取・長期保存を一度に行うことができる。近くでは、済生会吹田病院が協力医療機関となっているが市民への周知が必要ではないか。
(答弁)現在男女共同参画センターなどにポスターを掲示、小冊子を配布しているが、日頃からの周知が重要であり情報提供をはかっていく。
B現在、第4次男女共同参画プランの策定作業中であり、必要な人員配置を求めました。
◆大阪府福祉4医療助成制度改悪について
@制度改悪による影響は
(問)大阪府で見直しが行われ、老人医療がなくなり障害者医療に統合される。患者負担増や対象者からの除外など??起こる。市民への影響を示せ。
(答弁)新たに対象となる精神障害1級所持者は278人(H29年3月末時点)で精神障害者の10.9%である。助成している難病患者は735人だが、重度かそうでないかは不明。現在障害者医療助成対象は2362人。老人医療から統合される対象者は3330人となる。
A市独自助成について
(問)市独自の老人医療費助成である中度の障害者については、もとになる老人医療費助成がなくなるが、障害者医療に統合して継続すべきである。
(答弁)今回の制度改正に伴い影響を受ける対象者の経済的負担に配慮することや、受診状況を勘案することは重要と考える。これまで果たしてきた役割を踏まえつつ、持続可能性や制度の整合性に留意し今後の対応を考える。


少年自然の家、保育所待機児童問題、南吹田地域のまちづくりについて
個人質問 山根たけと

@吹田市立少年自然の家「もくもくの里」の諸課題について
【質問1】隣接する、あいば野演習場での日米合同演習や機関銃の近隣民家跳弾事件問題などの危険性について、今年度の訓練計画なども含め、担当部署及び、危機管理、市長部局がどのように情報収集し対応を行っているのか。(答弁:演習場の安全使用に関する覚書が締結されている。本市の教育長など関係職員が高島市を訪問し、情報交換、安全対策の徹底と情報提供を依頼してきた。日米合同訓練実施などの情報を得た場合は、速やかに提供していただくことになっている。)
【質問2】利用率向上、吹田市のすべての子ども達が利用できるよう、学校や市内で活動している青年対策委員会や子ども会、学童保育やボーイスカウト、スポーツ少年団など青少年の育成に寄与している団体には、維新市政時代に廃止された補助金を復活し利用促進につなげていくべきではないか。
(答弁:施設のハード整備も含め、更に利用者ニーズに応じた魅力ある施設になるよう努めていく。大規模校などは、設備や食事の面から利用が難しい点もあるが、活用に向けて連携していく。)
A保育所待機児童問題について
【質問1】この1年間の対策は、企業参入による株式会社保育園の増加など、そのほとんどが民間にゆだねる結果となっている。認可外保育所も含め新しく参入してきた民間保育事業者に対するチェック、保育の質や運営に対する監査体制はどのようになっているのか。
(答弁:新しい事業者には、経験豊かな保育士が巡回し、保育支援も行っている。必要に応じ監査部局とも連携をとっている。)
【質問2】今年度の入所不可児童数は887人であり、育休の延長や退職などで入所を諦めている実態が改めて浮き彫りとなっている。私立保育園連盟の力を最大限発揮してもらうためにも公立保育園民営化計画は見直し、新たな保育園創設のため尽力いただくのが、命と安全を重視し質を落とさない待機児童対策ではないか。
(答弁:市独自制度も組み合わせながら重層的に保育所整備、運営における環境整備を行っている。公立保育園民営化については、子育て支援施策財源確保のため予定どおり実施していく。)
B南吹田地域のまちづくり、交通政策について
【質問】南吹田駅前地下道路建設により、貨物トラックターミナル関連の大型トラックが通行する懸念が払拭されていない。このルートは協定書違反であり、JR貨物に対し、改めて協定書の遵守、通行不可の確認を行うべきである。市の見解を求める。
(答弁:ご指摘の通り協定書違反であり、本協定書の遵守を再度周知徹底させるためJR貨物に申し入れていく。)
その他、駅前広場モニュメントの設置、買い物・交通不便地域のためバス路線設定などその解消策、通学路等周辺地域の交通安全対策について質問、要望しました。


44号(2017.5.9)

文化会館の大規模改修が焦点に(追加予定案件) 市議会5月定例会

 5月11日から6月6日までの会期で、市議会5月定例会が開催されます。先立つ5月2日に議会運営委員会がおこなわれ、市長から提出予定の案件内容について説明がされました。主な会議日程と議案について紹介します。また文化会館(メイシアター)の大規模改修に関連して、追加案件として補正予算が提案される予定です。

《日程》
5月11日(木)本会議 提案説明 議会運営委員会
  18日(木)本会議 代表質問
  19日(金)本会議 代表質問・個人質問
  22日(月)本会議 個人質問 議会運営委員会
  23日(火)本会議 個人質問
  25日(木)委員会
  26日(金)委員会
  30日(火)議会運営委員会
  31日(水)本会議 討論採決 役選代表者会
6月2日(金)役選代表者会
  5日(月)本会議 役選代表者会 議会運営委員会
  6日(火)本会議 役選代表者会 議会運営委員会

※5月定例会への意見書の要望、請願の提出は5月19日までとなりますが、早めの手続きをお願いします。
《党議員の質問日と順位の予定》
代表質問 19日 @柿原まき
個人質問 19日 E山根たけとF玉井みき子G上垣優子
     22日 C倉沢さとしD竹村博之
※塩見みゆき議員は、副議長のため本会議質問はありません。

《議案》
■条例
@吹田市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正に伴う規定整備を行なうもの)
A吹田市積立基金条例の一部を改正する条例の制定について(スポーツ推進基金を設置するもの)
B執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(市長の附属機関として留守家庭児童育成室運営業務委託事業者選定等委員会を置くもの)
C吹田市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例の制定について(非常勤消防団員等に係る損害賠償の基準を定める政令の一部改正に伴い、扶養親族がある場合の補償基礎額の加算額を改定するもの)

■単行事件
@吹田市資源循環エネルギーセンター1号灰溶融炉整備用耐火物部品購入契約の締結について

■予算
@一般会計補正予算(第2号)                          7億4312万1千円
・文化会館管理事業
 文化会館大規模改修工事に係る入札が不調となったことを受け、休館中の施設管理業務を指定管理者において実施する必要が生じたため、警備等に係る委託料を追加
                                          2810万3千円
・私立保育所整備費助成事業【待機児童解消アクションプラン】
 待機児童の解消に向け、保育所の整備を行う社会福祉法人に対し、その整備費用を助成
                                        3億3652万9千円
・賃貸物件に係る保育所改修等支援事業【待機児童解消アクションプラン】
 待機児童の解消に向け、賃貸物件を改修し、保育所を創設する事業者に対し、その改修費用を助成
                                            2400万円
・育成室運営委託事業
 留守家庭児童育成室の運営委託事業者選定等に係る委員報酬を追加             18万5千円
・地方独立行政法人市立吹田市民病院整備補助事業
 市立吹田市民病院の建替工事に係る国庫補助金について、平成29年度の内示額が当初の見込みを上回ったことを受け、市補助事業の補助金を内示額に合わせて増額
                                        3億4336万8千円
・山手地区公民館新築事業
 建設工事の着工に先立ち、工事車両の進入に支障となる電柱を移設           1093万6千円

A国民健康保険特別会計補正予算(第1号)
B病院事業債管理特別会計補正予算(第1号)

■追加予定案件
(単行事件)
@市立吹田南小学校屋内運動場大規模改造工事及び1棟校舎外壁改修工事請負契約の締結について
A市立東佐井寺小学校校舎大規模改造1期工事及びトイレリニューアル工事請負契約の締結について
B市立江坂大池小学校校舎大規模改造1期工事、トイレリニューアル工事及び教室改修工事請負契約の締結について
C市立片山小学校校舎大規模改造1期工事請負契約の締結について
D市立東山田小学校校舎大規模改造2期工事、トイレリニューアル工事及び職員室改修1期工事請負契約の締結について
E市立西山田小学校校舎大規模改造2期工事及びトイレリニューアル工事請負契約の締結について
F市立北山田小学校校舎大規模改造1期工事及び留守家庭児童育成室改修工事請負契約の締結について
G市立第二中学校屋内運動場大規模改造工事及び校舎外壁改修工事請負契約の締結について
H市立第六中学校屋内運動場大規模改造工事、トイレリニューアル工事及び校舎外壁改修工事請負契約の締結について
I市立南千里中学校校舎大規模改造1期工事及びトイレリニューアル工事請負契約の締結について
J市立千里丘中学校校舎大規模改造2期工事及び職員室改修工事請負契約の締結について
K吹田市文化会館舞台機構設備改修工事請負契約の締結について
L公用車の交通事故に係る損害賠償について
M公用車の交通事故に係る損害賠償について

(予算)
 一般会計補正予算(第3号)

(人選)
 吹田市農業委員会委員の選任について(22件)


43号(2017.4.25)

 2月定例会を終えて
子ども医療費助成制度の拡充 市長が前向き答弁
保育所民営化と中核市移行の補正予算に反対
日本共産党吹田市議会議員団

 後藤市長もいよいよ任期の折り返し地点を迎える。2月24日から3月23日まで開かれた2月定例会では、竹村博之議員が代表質問を行い、2年前の市長選挙で寄せられた期待に応え、民主的な市政運営を求めた。
 日本共産党は2017年度当初予算について、真面目に市民の置かれている状況に寄り添い、市民福祉の増進となる事業が提案されていることを評価し賛成した。
 同時に提案された補正予算では4、5園目の公立保育園の民営化選定委員会経費が計上されており反対した。

一 条例について
●児童会館で新たに一時保育を実施する条例改正に反対
 現在、一時保育は保育園や子育てプラザで行っており、子どもが自由に出入りできる児童会館での実施は慎重に判断するべきである。児童会館での一時保育は、2012年に一度否決されている。今回、現場や関係者の話し合いもなく、条例に基づく意見募集(パブリックコメント)や市のホームページへの掲載もせずに突然提案された。日本共産党は、提案に至る経過が民主的でないため議案を取り下げるべきと主張したが、採決の結果賛成多数で可決された。具体的には、豊一児童センター1か所で週3回の午前中のみの実施であり、市民ニーズとは程遠く、この様な提案が行われたこと自体不可解である。
●北千里保育園は廃止せず存続を
 特定保育・教育施設条例の改正で、@古江台幼稚園と北千里保育園を一体化し幼保連携型認定こども園「はぎのきこども園」(定員180人)を設置A北千里保育園を廃止B千二・岸一・豊一・山一・山三幼稚園を認定こども園にする(各園定員85人)ことが提案された(いずれも2018年4月1日付)。
 公立幼稚園の認定こども園への移行には待機児解消の利点がある。しかし、公立保育所は吹田の保育の標準を形成するもので減らすべきではなく、しかも待機児が解消されていないもとで廃止を提案するのは、市の政策判断として間違っている点を指摘し反対したが、賛成多数で可決された。
●あいほうぷ吹田の委託事業者公募と今後の選定方法について
 13年前に開設した障害者支援交流センター(あいほうぷ吹田)は、当時事業者を公募し、これまで同一の事業者が医療的ケアを含む重度障害者の生活介護事業を行ってきた。ところが、市はこの間、契約に関する取扱いについて厳格に行うこととし、あいほうぷ吹田についても原則公募することを決めた。一方、市は福祉部門での委託事業について、直接人を相手とし命に関わる事業であり、数年おきに事業者が変わることは利用者の負担になるため、評価制度を導入し、結果が良好な事業者には継続して委託することができるよう「随意契約ガイドライン」を先行して改定した。今回、総合福祉会館委託事業者選定の附属機関設置条例に、あいほうぷ吹田も加える条例改正が提案され全会一致で可決された。
●介護保険制度 4月から総合事業がスタート
介護保険制度が改悪され、要支援1、2の高齢者は介護保険制度から外れ市町村の事業である総合事業に移行し、専門的なケアが受けられる保障がなくなった。しかし吹田市は、介護事業者に対し、新年度は要支援1、2の高齢者への介護にかかる報酬を維持することを決定した。市の努力でこれまでどおりの介護サービスを受けられるようにしたことは評価できる。また、新年度から10か所の委託型地域包括支援センターの職員体制を3名から4名に増員し、直営の地域包括支援センターの職員体制を6名増員する予算措置が講じられ、相談支援体制を厚くしている。
●やすらぎ苑(火葬場)条例の制定と市営葬儀条例の廃止について
 これまで受け付け以外は民間委託で運営されているやすらぎ苑に、指定管理者制度を導入する条例改正が提案された。民間事業者により、近年の実情に応じて待合室等での食事やお別れなどが施設内でできるように、市民ニーズに対応した新たな事業を展開する。また、市営葬儀を廃止し、現在の内容に新たに略式型を加え、規格葬儀として各葬儀会社が実施するように変更する。受付に配置されている非常勤職員が雇い止めになるため、可能な限り就労の支援に努めるとの答弁があり賛成した。

二 予算について
●2017年度一般会計当初予算について
 評価できるものとして、杉の子学園定員増(条例改正)、高野台のびのびルームを開設し利用者支援専門員を配置、ひとり親家庭自立支援事業、こども発達支援センターの地域療育事業、私立幼稚園での長時間保育に助成、B型肝炎予防接種助成、阪急吹田駅周辺の環境美化、禁煙外来助成でたばこ対策推進、南吹田地下水汚染対策、妊娠・出産包括支援事業の拡充、不妊治療相談事業、千里山地区の交通対策検討事業、北大阪急行桃山台駅に可動式ホーム柵設置、読書活動支援者配置日数延長、図書館への来館困難な障がい者への郵送サービス実施、青少年活動サポートプラザ青少年相談員の増員、(仮称)健都ライブラリー整備(岸部地域の図書館機能に併せカフェや0系新幹線を展示した施設を整備するための設計)などがある。
 市民要求に応え、また課題を抱える市民に寄り添い、市役所の各所管課が真面目に考えて提案された事業が多い。
 市長が施政方針で言及した子ども医療費助成制度について、わが党の代表質問に対し「すべての子育て家庭への支援、将来世代への投資と、政策の意味をとらえ直す時期に来ている。H29年度中に同制度を見直す検討を行い、一定の方向性を出していく」と前向きな答弁を行った。日本共産党は、対象拡大と所得制限の完全撤廃や、子どもの貧困調査を受けたあらたな事業の提案など、市民の暮らし向きについて市長自身が関心を持って一層努力するよう求めて予算案に賛成、全会一致で可決された。
●2017年度一般会計補正予算について
 公立保育園の民営化(岸部・西山田)選定委員会経費と中核市移行の準備のための経費が計上された。日本共産党は反対したが、賛成多数で可決された。
 市長が公約で掲げた中核市への移行については、大阪府が持つ事務や権限を吹田市に移すというもので、代表的な業務は保健所業務であり、最大で2800近い事務・権限があり、2020年4月に移行する予定としている。事務量の大幅な増加に見合う職員体制が確保できるか不明であり、市民や職員のなかで、中核市のメリットが共有されておらず、議会の特別委員会でも議論の途中で時期尚早である。市民に身近な吹田市で業務を行うことで、効率的になるという行政側のメリットはある。しかし、市は予測される財源不足にたいし臨時財政対策債を発行するとしており、その抑制のために市の先進的な独自事業や上乗せなどが廃止・縮小される危険がある。「吹田らしさ」が失われるならば、市民の願いには沿わないと指摘した。
 また、公立保育園の民営化は、待機児童解消に全く役に立たないものであり、そもそも公立保育園を減らすべきではない。しかも、南保育園の移管時期が2018年4月であり、「移管後に検証を行う」(2015年7月定例会における施政方針)ためには、少なくとも現在の民営化実施計画の見直しが必要である。当初予算と同時に補正予算という形で提案されたことは極めて異例のことであり、民営化を推進する会派を慮ったと受け止めざるを得ない。

三 意見書について
 日本共産党は、自民、公明、維新などが提案した「慰安婦像の設置反対と即時撤去を求める意見書」について反対したが賛成多数で可決された。
 日本共産党が提案した「東日本大震災及び原子力発電所事故の被災者に寄り添った支援を求める意見書」は全会一致で、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律の慎重な対応を求める意見書」は賛成多数で可決されたが、「舞洲・カジノ万博の誘致を白紙に戻し、再検討するよう求める意見書」については賛成少数で否決された。

中学校給食改善、子ども医療費助成制度拡充、子どもの貧困対策の実施など申し入れ
 4月17日、吹田市議団は後藤市長に対し当初予算に対する意見で述べた内容のうち、子どもに関する施策の充実を求める申し入れを行いました。


42号(2017.4.18)

 前号につづき、2月定例会の各常任委員会について、党議員の発言・意見を紹介します。


公共施設の最適化、救急隊の増隊、中核市への移行など 財政総務委員会
柿原まき委員、山根たけと委員

一般会計当初予算に対する意見(抜粋)
●行政経営部関係の予算について
・公共施設最適化に関する施策は、その地域その施設の実情に応じた対応を行うこと。「コストや総量削減」「複合化」一辺倒にならず、市民や地域に愛され活用される公的施設を整備すること。
●税務部関係の予算について
・市民税の特別徴収の決定通知書発送が5月に行われる。マイナンバーをすべて記載するリスクを事業者に負わせるのは無理があり、不記載にすれば普通郵便で送れる。府下ほとんどの自治体が不記載で発送しており今後、個人情報の漏えい防止・保護の観点から、不記載の処置をとるよう強く求める。
●総務部関係の予算について
・福祉避難所について、要援護者である市民が避難するがその分の備蓄はない。食料などの最低限の非常用物資の備蓄は、避難所に指定された事業者負担ではなく、市の予算措置を総務部で行うべきである。
・非常勤の公務員制度に関する法改正が国会で提案された。一般職非常勤職員は労働者性が高く、一時金を支給することができるよう大きな変更が行われる。組合に申し入れている非常勤職員の報酬見直しについては、法改正を待って判断すべきである。
・庁舎管理事業については、委託事業の労働者について労働基準法が順守されているかどうか、市がその実態を調査・把握し、違法な働き方があれば事業者に対し是正、改善するよう指導監督すること。
●消防本部の予算について
・2010年の豊中市の救命力世界一宣言と比較し、吹田市の救命率も負けず劣らず高い救命率であることが示された。これらの状況の中、さらに高い救命率をめざし、救急隊7→9隊に増隊したことは評価できる。救急件数が月1000件を超える現状を鑑み、さらに市の基準数とする10隊の体制を早期に実現するよう求める。
(全会一致で承認)
2017年度一般会計補正予算案(中核市移行に関する予算)に対する反対意見
 今回、中核市移行に関する研修や旅費の予算が提案された。
 市長はH32年4月の中核市移行を目指すと述べている。中核市になれば大阪府が行っている法定事務等の権限を受けることになり、民生行政495、保健衛生行政1355、環境行政639、都市計画・建設行政248、文教行政その他22で最大2759の事務権限委譲となる。吹田市の中核市移行にかんして、いくつかの課題があると考える。
●事務量と職員体制の関係について
 特に健康医療部、環境部にかかる移譲事務が膨大である。先行市の豊中市では、結局医師を除き18人しか職員採用していない。これらの事務がはたしてできるのか疑問。
●スケジュールについて
 H29年4月に市長が中核市移行表明を行い大阪府知事への協力要請を行う。H29・30年度、職員採用試験が行われる。H31年2月議会での市議会の議決をもって、正式に申し出が行われ、閣議決定、政令公布が行われる。市議会の議決が、次期地方選挙の直前に行われることによる不安定要素を否定できない。また、28度中には職員研修、市民への周知啓発で、気運の高まりや理解が進むとあるができていない。にもかかわらずこのスケジュール通り進めるのはおかしい。本来、中核市移行とは、その意義が一定周知され、市民や議会が応援し、市と一緒に進むというのがあるべき姿と考える。
●財政問題と施策や事業の選択について
 27年度決算ベースで試算すると、歳出が約10億4千万円増加する一方、歳入面では2億6千万円しか増えない。8億円から9億円の歳入不足について市は、臨時財政対策債発行額でまかなうという。中核市になれば移譲済みの法定事務をやめたり削ることは不可能である。その結果、経費削減の手法として、独自事業の廃止・縮小やアウトソーシングを進めたりするなかで、吹田らしさが失われ、市民にしわ寄せがいくという懸念が大きい。
●特別委員会の軽視
 2月の特別委員会の経過を見極めたうえで補正予算として提案したというが、時期尚早である。
 中核市になれば、市民に身近な吹田市で業務を行うことにより、関係機関や市民により近くなり、同種の事業を効率的に行うという行政サイドのメリットは理解できる。一方、市民目線で見れば、事業の実施主体が府か市かあるいは国かということよりも、どんな事業をするか、つまり国・府の基準に上乗せして行われる事業や、他市では行われていない事業に取り組むという独自性、先進性こそが評価され、吹田市が住みやすいまちとして選ばれてきたものと考える。今回の補正予算の提案に対し、額こそ少ないものの、その点を市長がどう考えるのかが問われていることを指摘し、意見とする。


破たんしている学童保育の民間委託をみなおせ 文教市民委員会
上垣優子委員長・玉井みき子委員

(市民部)
LGBTの研修をいかし取り組みの充実を
 LGBTなどの研修を活かし、啓発についてはこれまで通り続け理解を広げていくこと、吹田市の取り組みとして各種申請書の性別欄を削除することを前向きに検討せよ。
市民との「傾聴と対話」を大切に
 後藤市長の基本姿勢は「傾聴と対話」。市の施策に市民の声を反映させるため市民参画を積極的に推進し、全庁的な進み具合の把握など、所管する市民部がイニシアチブを発揮するよう求める。
 吹田まつりは、これまでの経過や地域の協力などに配慮し、みんなが楽しめる祭りとするよう求める。
 インフォレストすいた(エキスポシテイ)については「吹田市の情報を発信する」場所であることをいかし、訪れた人への情報提供だけでなく、市がエキスポシテイ内に設置している利点を活用し障害のある人が困った時に立ち寄り、施設の案内などを受けられる場所とすれば「福祉の吹田」のアピールにもなる。検討を求める。
 老朽化の進む勤労者会館など公共施設については、改修などを指定管理者任せにせず、市の責任で大規模改修や建て替えを含めた計画をたてるべき。
 メイシアターの改修工事の期間中、会議室などの代替え施設について前向きに検討することを求める。
 中の島・南千里市民プール閉鎖の際、再検討や開館延長を求める声を聞かず、計画ありきで閉鎖された。公共施設の改修や集約に際して、市民の感情に配慮するよう求める。
(学校教育部)
こどもたちの教育環境と取り組みの充実を
 教職員の研修は、多様に取り組まれている。今後、こどもたちを取り巻く状況がさらに複雑化していくと思われる。それらに十分対応できるように、今後も取り組みを進めること。またPTAや地域教育協議会などと連携を強め、男女共同参画センターと共同し、デートDVの講座を全中学校での実施ができるよう前向きに進めることを求める。
 「食育の充実を図る給食の提供」を市長も施政方針で述べられた。早急に研究・検討を進め、親子方式など他市の例に学び、モデル実施も含め中学校給食の充実をすすめるよう求める。順次トイレの改修が進められている。こどもたちの意見が反映されるよう、教育委員会から行政経営部に働きかけ実施されたい。
 35人学級については、教員の配置など解決すべき問題があるが、せめて吹田市独自で小学校3年生まで広げるよう求める。
(地域教育部)
 公民館の建て替え計画の推進について苦労は多いと思うが、期待をして待っている地域もある。できるだけその思いに応えて頂きたい。中央図書館の建て替えは、本庁舎の改修や建て替えなどと合わせ、複合化も含めて検討すべき課題だ。
 健都につくられる図書館は、図書館法によれば『図書・記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクレーションなどに資することを目的とする施設』とある。また「図書館の自由に関する宣言」では『図書館は基本的人権のひとつとして、知る自由をもつ国民に資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする』とされている。地域や市民のみなさんに喜んでもらえる図書館になるよう、0系新幹線の使い方は、みんなに歓迎される形で利用されるよう求める。
学童保育の民間委託は見直しを
 2017年4月から4年生の受け入れがはじまる。色々な課題がある中で、長年の保護者のおもいに応えたことは評価できる。
 民間委託が計画され、3年目をむかえる。保育士不足などの影響もあり、計画通りに進んでいない。当該の育成室のこどもや保護者にとっては、毎年、不安なスタートではじまり、結局応募する法人がないということを2年間くり返してきた。それでも今の計画のままで進めるのか。専門家による検討・検証を求める。随意契約ガイドラインの適用も検討するとのことだが、民間委託計画だけでなく、例えば年限延長ができない場合5・6年生の居場所づくりをどうするかなど、学童保育のあり方も含め全般的な検討が必要だ。
 指導員の配置についても、主任指導員を配置し、学校との業務連携も含めて考えるべき。計画通りに民間委託を進めるというだけでなく、課題を整理し、こども・子育て支援事業計画に明記されている事については、政策決定したのだから、早急な対応を求める。何よりも、こどもたちの安全で安心な放課後のために努力を積み重ねるよう求める。


41号(2017.4.12)

 3月22日に閉会した2月定例会の各常任委員会においての審議内容と、党議員の発言内容・意見について順次紹介します。


国保広域化、介護保険制度、待機児対策など市民の不安解決を 福祉環境委員会

1、当初予算案と各条例案について、各部の事業や予算で評価できるものや、改善を求めて賛成した主な内容を報告します。
〈環境部〉
○市営葬儀条例の一部改正は、やすらぎ苑の運営に指定管理制を導入するもので、火葬機能に加え収骨室でお別れや精進落とし等食事ができるようになります。
○南吹田地下水汚染については、汚染物質塩化ビニルモノマーの汚染拡散防止のため、観測井戸を2本増やし調査します。浄化対策については、企業責任をあいまいにせず、応分の負担を求めるべきと要求しました。
〈健康医療部〉
○国民健康保険特別会計予算については、一般会計からの繰り入れに努力しているが、2018年度から府下統一保険料率に変更することにより市民への保険料負担増が心配されます。市議会は「広域化しても市町村の努力を引続き尊重せよ」の意見書を可決。引き続き一般会計から繰り入れ、減免制度の維持など努力を求めました。
○北大阪健康医療都市については、岸部地域の南北分断の解消、梅田貨物駅移転による公害問題など、歴史的な経過がある。総事業費は106億円、市負担は63億円である。市民の健康に役立つまちづくりを求めました。
○吹田版ネウボラは、妊娠出産、育児への切れ目のない支援の充実を図るもので、新生児訪問、産前・産後サポート、不妊治療相談などであり、有効な事業実施のために十分な人員体制の確保を求めました。
〈福祉部〉
○今年度から介護度要支援1、2の方が介護保険給付から市が実施する総合事業に移行します。今年度の1年間は、現行通りサービスを受けられるよう市が努力したことは評価できます。来年度以降も市民に不安を与えないよう努力を求めました。
○障害福祉サービス業務を委託する事業者の選定するための条例改定については、市の実施する生活介護は、重度の医療的ケアが必要な利用者も多く、民間委託はなじまない事業です。短期間で委託者が変わることは負担が大きいため、運営状況の評価を行い、同一法人に委託継続する場合もあり、利用者本位の安定的な事業運営を求めました。
○来年3月までに障害者グループホームのスプリンクラーの設置が義務化されています。市による独自支援など積極的役割を求めました。
○災害時要援護者名簿について、対象者の単位を身近なマンション、町内会単位にし、きめ細かく災害に備えるべきと要望。福祉避難所は、支援が必要な高齢者、障害者を受け入れ、市内対象者は1万3千人います。避難所数の不足や物資も不十分であり計画的整備を求めました。
〈児童部〉
○杉の子学園への通所希望児が増えており、定員を60名から70名に増員します。
○発達支援の必要な子どもたちが増える中、出張バンビ教室や新たに3歳児の親子教室を実施されます。
○吹田私立幼稚園在籍園児の保護者に対する補助金交付を廃止する条例改正は、子ども子育て支援新制度により、公私間の保育料の格差がなくなるためですが、まだ新制度に移行していない私立幼稚園もあります。対象者は5442人のうち増額は4450人。減額は992人。負担増となった児童へ新たな支援策を求めました。
○待機児童解消アンションプランの取り組みについて、保育園待機児は今年も約900人(2月時点)います。国の規制緩和と詰込みに対して市は、規制緩和ではなく、保育の質と安全を確保しながら量の確保を図っていることは評価できます。しかし一方で、公立幼稚園の認定子ども園化などで定員増を図る以外は、保育園の新設などは民間事業者だのみです。もっと市の積極的な対策が必要です。保育需要が減少した場合、公立園は調整の役割を果たします。長期的、安定的な保育行政をすすめるために公立保育園民営化はいったん立ち止まって検討すべきです。


待機児童解消アクションプランに取り組みながらなぜ?
公立保育園の民営化・廃園に反対
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

2、以下の補正予算案と条例改正案については、問題点を指摘して反対しました。
○平成29年度補正予算について
 公立保育園民営化選定委員会(西山田、岸部保育園の事業者選定のための)予算が含まれています。公立保育園は、障害をもつ子どもや課題を抱えている家庭への支援など公的責任を果たしています。また現在、待機児が多い中で公立保育園を民営化する必要はないため反対しました。
○児童会館で一時保育を実施する条例改正について
 児童会館は、全ての子どもが自由に利用できるところです。4年前、児童会館での一時保育は議会で否決されおり、本来の利用を変更する場合は慎重に行うべきです。しかし、市はパブリックコメント条例により広く市民の意見を聞くことを4年前に実施したからと今回は省略、ホームページへの掲載もせずに提案しました。一時保育の実施内容についても週3回午前中のみ、学校の長期休暇中は実施できないなど十分市民のニーズを取り入れたものになっていないなど様々な問題があるため、市民や関係者の意見を聞き、見直すべきと意見を述べて反対しました。
○教育・保育施設条例の一部改正について
 古江台幼稚園と北千里保育園を一体化した、幼保連携型認定子ども園「はぎのきこども園」(定員180名)の設置及び千二、岸一、豊一、山一、山三幼稚園を幼稚園型認定子ども園にするものですが、同時に北千里保育園の廃止をするものであり、待機児童解消のために新設の保育園を誘致する一方で北千里保育園を廃園にすることは市の方針と矛盾しており、到底理解できるものではないため反対しました。


千里山地区の交通対策検討事業、駅ホームの安全対策、公営住宅の整備など 建設委員会
竹村博之委員

 2017年度当初予算案の建設委員会所管分について以下の意見を述べ賛成しました。

 交通対策検討事業は、千里山地区において市民アンケート調査を実施し、公共交通の需要予測を行うなどして、具体的な交通対策の導入を検討しようとするものである。住民参画に努力するとともに、千里丘地区につづき公共交通不便地域の解消に資する具体的施策の早期の実現を要望する。
 交通バリアフリー化整備補助事業において、北大阪急行の桃山台駅の可動式ホーム柵設置工事費が計上されていることは評価する。しかし近年、視覚障害者による駅ホームでの重大な転落事故が多発し、駅舎の安全対策は喫緊の課題となっているが、その他の市内にある各鉄道会社の駅ホームについては、可動式ホーム柵等の設置が遅れている。大阪市交通局が運営する江坂駅は、一日の乗降客が約10万人と市内で最も多くの利用者を数えているが、いまだに必要な設備が整っていない。吹田市が出資している大阪外環状鉄道も含めて、大阪府や大阪市、沿線各自治体など関係機関とよく協議し、早期に安全対策を実施するよう強く要望する。
 岸辺駅周辺の自転車駐車場整備については、示された計画では現状よりも約300台の不足が予測される。ひきつづき自転車駐車場確保に努力されたい。
 住宅の耐震化促進については、平成37年度までに95%を目標に推進されている。地道な取り組みとあわせ、補助制度の充実など努力されたい。市営住宅について、公営住宅法の目的は、国と地方自治体に対して健康で文化的な生活を営むに足りる住宅の整備と、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で住宅を提供するとしている。市営住宅の応募倍率は、直近で平成28年度平均で10倍から20倍となっており、市営住宅のさらなる拡充が求められる。(仮称)岸部中住宅統合建替事業については、現居住者の住宅確保とあわせ、余剰分については一般募集をするとの答弁であった。ひきつづき、法に沿った公営住宅の整備に努力されたい。


40号(2017.4.3)

 前号につづき、2月議会での個人質問を紹介します。


佐竹台デッキの解体・整備工事、あいほうぷ吹田の事業者公募、健都のまちづくりについて
個人質問 柿原まき

■佐竹台デッキ解体工事について
 今年の2月、佐竹台デッキを取り壊し、新しくエレベータを備えたバリアフリー対応のデッキを整備する工事の内容が唐突に地域住民に知らされた。4月から解体し、12月まで9か月間使用できなくなる。佐竹台の周辺住民にとって生活に欠かせない経路。デッキが使えなくなると大きな支障をきたす住民が出るのではないか。住民説明会の開催を。内容を見直すことはできないのか。
(答弁)利用者に不便をかけるが、通行止めの機関を短縮していきたい。近隣の方からデッキ構造等の変更について意見をもらっている。引き続き丁寧に対応をする。
■あいほうぷ吹田の業務委託事業者の選定について
 総合福祉会館に加え、あいほうぷ吹田の生活介護と短期入所の業務委託先を選定するための条例改正が提案された。選定委員会委員はどんな人がなるのか、利用者の意見は反映されるのか。
 その他の福祉部門の委託も同様の考え方か。
(答弁)2施設では、多くの重度障害者が利用しており、繰り返し事業者が変わると利用者に負担をかける場合があるため、運営状況の評価を行い、結果により同一法人に継続して委託する。人の命に関わるので利用者の障害特性や障害福祉制度に見識のある外部有識者を選定したい。委員には利用者の支援の状況を把握してもらうため実際に、あいほうぷ吹田をみてもらう。
 福祉部としては、直接人を相手とし技術や経験、信用が必要とされる事業の契約は同様の方向性を考えている。
■北大阪健康医療都市・健都ライブラリー
 2018年度の国立循環器病研究センターや市民病院の移転建て替え、ウェルネス住宅完成などにむけ、新年度は整備工事がさらに進む。健都ライブラリーと健康増進公園に指定管理者制度導入しようと検討している。図書館部分は直営の方向性であり評価する。0系新幹線を健都ライブラリーの2階に展示することによる安全上の問題はないか。高コストになるのではないか。
(答弁)健都ライブラリーの費用は約8億と見込んでいる。0系新幹線設置のため、ライブラリーの本体とは別に車両を設置する構造物を設ける。車両自体が転落しない構造にし、車輪は固定するので問題はない。0系新幹線を1階に置いた場合でも、地面を掘削しコンクリートの構造物によるピットが必要になるため、いずれの場合でもコストがかかる。


「子どもの貧困」対策 実態把握をすすめよ
個人質問 上垣優子

 昨年、府と共同でおこなった「子どもの生活に関する実態調査」と市独自の「5歳児保護者を対象とする調査」の回答結果を分析し必要な支援策を検証するとしているが、どのように進んでいるか。また来年度予算中、子どもの貧困対策を目的におこなう主な新規及び拡充事業はなにか。
 1月に庁内に設置した「子どもの貧困対策に関するワーキングチーム」で、所管ごとに計画を立て既存事業の現状分析と課題の抽出をおこない新たに取り組むべき事業等を検討していく。来年度の新規・拡充事業は子育て支援コンシェルジュ事業、妊産婦相談支援事業、青少年サポートプラザ青少年相談事業など。
 かくれた貧困の実態をさまざまな方法で把握し可視化することは、子どもの貧困対策を本気で行う上で、大前提だ。市はどのように取り組んでいるか。
 昨年の調査で雇用や経済、健康、家庭生活や学習面での厳しさや孤立状況が浮き彫りになった。支援機関を対象にヒアリング調査もおこなった。あらゆる角度から実態を把握し、関係部局が有機的に連携し、協力して取り組むことが重要と考える。

●学童保育指導員の確保について
 市は、指導員確保のため、と民間委託をすすめてきたが、保育士不足の中、見通しはなく破たんしている。国は来年度予算で「マネジメント的立場にある勤続年数10年以上の放課後児童支援員」に月額で約3万円の人件費加算を行うなどの「放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業」を新たに創設している。これらを活用し各育成室に責任者の配置を検討するなど、これまでの確保策にしばられず柔軟にとりくむべきと考えるがどうか。
 新たな交付金についても、研究していく必要を認識している。

●子どもの放課後施策全般について
 吹田市は学童保育だけでなく、児童館事業でも先駆的な歴史をもつ。総合的で効果的な放課後施策づくりを行う組織をたちあげ、緊急事態に直面する学童保育の諸課題の解決に臨むべきではないか。
 子どもたちに多様な放課後の選択肢を提供できるよう、児童館等の関係部局との連携を、より一層密にし、それぞれの事業の特色や機能を活かしながら、豊かな放課後の居場所を充実させたい。


駅ホームドア・転落防止柵設置の促進を
個人質問 山根たけと

質問:新南吹田駅を建設している大阪外環状鉄道株式会社は、JR西日本や大阪府、大阪市、そして吹田市も出資している第三セクターであり、吹田市にも「安心安全の駅」を建設する責任がある。他の出資自治体にも積極的に働きかけ、財源分担も含め、協力して「ホームドア設置」の方向で計画見直しを提案していくべきではないか。
答弁:計画の変更は困難であると聞いている。安全確保のため内方線付き点状ブロック整備など、可能な限りの安全対策を講じていくことを確認した。本市としても大阪府、各沿線市と強調し、必要な安全対策を求めていく。

●音楽療法について
質問:関係団体と協議なり提案をいただき今後の介護事業、総合事業などに活用していくとしていたがいつ頃、関係団体と話し合い提案などを受けたのか。これから開始する介護予防・日常生活支援総合事業に活用しないのか。
答弁:本年2月にヒアリングし参考となるお話をお聞きした。集いの場、通いの場などに、音楽を生かしたプログラム等、介護予防に資する取り組みが広がるよう働きかけていく。

●施政方針にて示された南幼稚園移転建替え計画について
質問:南小過大校対策の一環として、南幼稚園移転候補地としてあげられている旧環境管理センターは、以前より地元自治会などから地域コミュニティに資する場として、コミュニティセンターなどで活用してほしいという要望があげられていた。(※宮城県石巻市の総合福祉施設と幼保連携型認定こども園を複合した施設事例を紹介し)市の計画でも、施設の複合化・長寿命化、この地域も含めた広域拠点となるコミセン設置も示されている。モデル施設を参考に将来的な運用も見越し、南幼稚園と地域コニュニティ施設の複合化も視野に施設整備を進めてはどうか。
答弁:旧環境管理センター跡地は売却方針だったが、今回の公共施設建設が予定されている中、コミュニティ施設整備の候補地として、関係部局と共に検討を進めていきたい。
要望:この地域では、南保育園の民営化に伴い、子どもが増えているにもかかわらず公立の子育て支援施設がひとつなくなる。将来世代を担う子ども達や保護者の子育て支援施設として、また地域に根ざしたコミュニティの拠点として、多世代にわたり長く地域に愛される施設として整備していく視点が必要。


「児童館条例の改正」は手続きが不適切、提案の見直しを
個人質問 玉井みき子

 児童館は児童福祉法に基づき設置されている施設の中で唯一「すべての子ども」を対象にし、子どもや親子が自由に利用でき、地域の子育て支援の役割を担うところである。条例改正で提案をされているのは「児童館及び児童センターで一時預かり事業を実施する」というもの。条例改正するには、パブリックコメントが実施をされていたが今回実施しなかったのはなぜか。
 平成26年3月に条例改正を提案する際にパブリックコメントを実施した。内容も大きく変わらず、今回は吹田市民の意見の提出に関する条例に基づき実施しなかった。公表していないことに気づき3月7日に公表した。
意見 パブリックコメントを実施しない場合ホームページへの公表がされていないのおかしい。規定に沿ってというが前回は「否決」されており『大きく変わらない』とは言えない。一時預かり事業はその必要性も、望む声があるのも理解をしている。本来は『子どもを預かる施設』で実施をするべき。今後の児童館・児童センターのあり方を含めての検討が必要。

●埼玉アスクル火災をうけ吹田市の対策は
 岸部南3丁目に建設中のGLP社の物流倉庫について、埼玉県でのアスクル倉庫の火災をうけ地域では不安の声がある。
 埼玉は設備については法の上では問題がないとしつつ、大規模な火災となった。吹田市の施設は、同様の物品を取り扱い、倍の広さで近くに学校があり住宅街に隣接している。総務省・消防庁と埼玉県との合同調査で原因が究明される事、全国各地で大型の物流拠点が建設される中で消防庁をはじめ行政がどのような対策をとってきたのか、大型倉庫の防火対策基準はどうあるべきかなど、基本的な基準についても国で議論をされるべき。住民の安心のために吹田市としても考えられる対策を、事業者への今後の指導も含め検討するべきではないか。
 @消火活動で必要になる連結送水管を追加で設置するA建物の周囲に防火水槽6基、設置するB消防活動の空地・消防隊進入口を数多く設けるC建物の特性に応じた消防計画に基づく訓練の実施を指導するD倉庫の内部状況を把握するため、警防調査を実施し消防が早期に消火できる体制をつくるなど、事前に多くの防火対策を実施する付近のみなさんが安心して過ごせるように取り組んでいきたい。

●その他、こども発達支援センターやバンビ親子教室の充実は人員配置と場所の確保をすることや、第二こども発達支援センターの前向きな検討を求めました。


39号(2017.3.28)

 市議会2月定例会が、2月24日から3月22日まで行われました。各議員の主な質問内容を順次紹介します。


公立保育所の民営化は中止し検証を、子ども医療費助成の拡充、中学校給食の充実、大幅な保険料引き上げになる統一化は問題
代表質問 竹村博之

■市長の政治姿勢について
 市長と議員にとっては4年任期の折り返し点を迎えている。市長は就任以来、??民との「傾聴と対話」を重視していくとしてきたが、提案された補正予算第一号については違和感を覚える。その内容は@前市政による公立保育園5つの民営化方針を全く変えなかったことA市財政や市民生活への影響が不透明な中核市移行にスタートを切ろうとするものである。
(問)現時点で、保育所入所が決まっていない子どもが約9百人いる。市が3年計画で進めている「待機児童解消緊急アクションプラン」の進捗状況と課題は。保育士不足が深刻だと聞くが、抜本的な待遇改善が求められる。公立保育所の民営化は待機児解消に全く役立たない。一旦中止し検証せよ。
(答)この4月までに760名分の確保目標にたいして662名分が確保できる見込み。小規模保育事業所整備等で十分な確保ができていない地域が残っていることや、私立幼稚園の認定こども園化が進まないのが課題。2月にプランを改訂、地域を特定して保育所整備をすすめる予定である。待遇改善については、保育士宿舎借上支援事業の年限延長や、フリー保育士にたいする助成の拡充を予算に計上した。公立保育所の民営化を計画的にすすめ、財源確保を図る。
(問)中核市移行について、市の説明は保健所業務以外に具体的中身が乏しく不明な点が多い。特別委員会では、中核市になれば新たに年間約8億円の財政的負担が発生するとしていた。市民の理解が得られるか疑問。
(答)市民にたいして十分な理解が得られるよう、適宜、わかりやすく丁寧な説明に努めていきたい。
■障害者施策について
 第4期障がい福祉計画が最終年度を迎える(2017年度)。計画では日中活動系サービスの重点課題として「(仮称第2あいほうぷ)を検討する必要がある」としている。障害者支援交流センター・あいほうぷ吹田の実態はどうか。受け入れ出来なかった方のその後の行き先、検討状況についてはどうか。
(答)他の通所先と調整したうえで、サービスの支給決定をしている。本市の医療的ケアが必要な障がい者の日中活動の場は、総合福祉会館とあいほうぷ吹田だけであり、早急に整備が必要だと認識し、検討をすすめる。
■子ども医療費助成について
 府下各市の子ども医療費助成の対象年齢と所得制限の有無について実施状況を調査した。33市で小学生に所得制限があるのはわずか2市、北摂7市では吹田市だけ。中学生についても本市だけとなっている。また隣接する箕面市では高校卒業まで、摂津市では22歳までの拡大を予定している状況。この間、所得制限の撤廃や対象年齢の拡大を求めた請願や意見書が多数決で可決されている。市民の要望に応えて現行の所得制限の撤廃と対象年齢の拡大を求める。
(市長答弁)すべての子育て家庭への支援、そして将来世代への投資と、政策の意味をとらえなおす時期に来ていると感じている。2017年度中に同制度を見直す検討を行ない、一定の方向性をだしていく。
■学童保育について
 新年度から学童保育が4年生まで延長されることは歓迎する。一方で施設面や保育内容、指導員の配置など心配の声がある。とりわけ学級児童が200人前後の大規模校には、特別の手立てと体制が必要。施設改善、人材確保の点でどうか示せ。民間委託については市の当初の思惑が失敗し、解決手段が見いだせていない。民間委託に固執した結果保護者関係者を混乱させ、子どもたちを不安に陥れた責任は重大。人材確保の問題は民間に丸投げして解決できない。民間委託の方針に無理がある。
(答)入室児童数が増加しており、施設の確保・整備が追いついていない。学校自体も児童数が多く、教室数に限りがあるため、プレハブリースによる方法を主に急ピッチですすめている。人材不足が厳しい状況で、採用試験の受験資格要件の拡大や若手指導員にたいする研修の見直しなど努める。
■就学援助について
 国は2017年度から要保護世帯たいする就学援助のうち、新入学児童生徒にたいする入学準備費用の補助単価を2倍に引き上げた。過去に要望した時は「国の基準にあわせている」との説明であったが、準要保護世帯についても当然引き上げるべきである。高額になる入学準備費用を前倒しで支給する自治体が増え、歓迎されている。吹田市でも検討すべきである。
(答)本市では国の補助金単価を準用しており、支給額を小学校で2万470円から4万600円に、中学校で2万3550円から4万7400円に増額する。入学前の前倒し支給については、他市の実施状況を研究する。
■中学校給食について
 大阪府が昨年「子どもの生活に関する実態調査」を行ない、吹田市も共同実施した。子どもの貧困が社会問題となっているもとで調査結果をどのように活用するのか。子どもの貧困を解決する取り組みとして学校給食は重要。吹田市の中学校給食はデリバリー方式(注文弁当)であるが、生徒一人一人の状況を教育委員会は把握しているのか。実態調査の結果もふまえて、食育と貧困対策の観点で中学校給食はどうあるべきかを検討する場を求める。
(市長答弁)教育上、最も望ましい形は何か。必要となる後年度負担、用地の問題、これらの課題を総合的に検討しなければならない。子どもの発達段階においてどのようなシステムが適当なのか、総合教育会議等で、教育委員とも議論、検討していく。
■国民健康保険について
 国保制度の大阪府内統一化がせまっている。党府議団の試算では、統一保険料率になると保険料が、現役40歳代夫婦と子ども2人の4人世帯(所得300万円)で約51万円から61万円に、65歳?74歳で年金生活の夫婦世帯(所得200万円)で約28万円から31万円に引き上がる。府内統一化については様々な懸念が指摘されている。いまでも「保険料が高くて払いたくても払えない」との声がある。市民への悪影響を避けるためにあらゆる方策を講じるよう求める。
(答)多子世帯にたいする影響が大きくなることが見込まれるため、府内統一保険料率については、受け入れ難いものであることを大阪府に主張している。府にたいして市町村意見聴取の場を通じて、必要な対応を求めていく。


マンション・町内会単位のきめ細かい防災計画を
個人質問 倉沢さとし

T防災について
質問1、吹田市地域防災計画について。東日本大震災から6年。震災の教訓を生し、よりきめ細かな防災網を。国の問題として、災害に弱い東京一極集中型の都市開発がある。地方は過疎化、高齢化により災害に弱いコミュニティとなつている。原発や化学コンビナートなどの危険施設が新たな課題。市の課題として災害時に、中央防災本部機能を確立しても、自治会・マンション単位のきめ細かい防災はどうなっているか。上町断層地震の被害想定は全壊家屋40.9%。半壊21.3%。死者1364人、負傷者4623人である。市役所にある本部機能はいいが、地域でささえる態勢はどうか。
(防災担当理事)災害発生時は連合自治会単位に地域防災本部が34ヶ所設置される。市の防災対策本部と地域本部と連携して災害対策にあたる。
質問2、地域防災の先進例を普及するために地域防災シンポジウムを開催してはどうか。自主防災組織率は35連合自治会のうち、結成は22。未結成はどうするか。
(防災担当理事)全部の小学校区で自主防災組織の結成を目指している。交流会やシンポジウムなど開催を働きかけたい。
質問3、「地域災害対策本部」の防災機材について。
(防災担当理事)救助用機材は全小中学校、公民館、消防団、交番に救助用機材を配備。仮設トイレ、水、食料、毛布を学校に配備する。市民に防災マップなどで知らせていきたい。
質問4、介護が必要な高齢者、障害をもつ方については災害時要支援者とされる。名簿の活用について。
(福祉部長)災害時の要支援者対策の中心は連合自治会、自主防災組織。市内で要支援者は1万3千人を想定している。
質問5、福祉避難所の設置目標数はたりているか。
(福祉部長)福祉避難所への避難者は4?5千人を想定。高齢者施設136施設と協議中。福祉避難所には1ヶ所5万円を支援している。
質問6、民間建築物の耐震化補助の充実を。災害時に木造家屋が倒壊し避難道路をふさぎ危険。モデル地区を設けてはどうか。
(都市計画部長)事前の対策はきわめて重要と考える。1戸1戸訪問し説明したい。
質問7、マンションの耐震化について。@旧耐震マンションの戸数は。A先進事例を踏まえ、対策を。
(都市計画部長)旧耐震のマンションは2万戸。先進事例として高槻市、茨木市が補助している。重要課題として認識しており、財源確保も含め検討中。

U福祉職場の人材確保について
質問1、福祉職場の人材確保は行政の役割。実態把握、安心して働き続けられる環境づくりへ。どのように考えているか。
(福祉部長)介護サービス従事者の処遇改善は重要。国も介護報酬を改定した。独自支援策は検討。
(児童部長)国の保育士確保策は国予算に計上された。市として保育所を利用しやすくするよう加点した。フリー保育士2人目について加算した。
質問2、介護職員の医療的ケアについて法改正があったが、研修機関の不足、費用負担の課題などがあり現場は苦労している。市として介護の人材確保策としての支援を具体化すべきではないか。
(福祉部長)介護職員が高い技能を修得することはサービスの質を向上させる。利用者の重度化のなかで必要性がます。どのような対応ができるか検討する。


38号(2017.2.23)

健都整備事業、幼保連携型認定こども園、
中核市への移行に関する予算など提案される
日本共産党は住民要求実現に全力
市議会2月定例会

 2月24日から3月22日までの会期で、市議会2月定例会が開催されます。会議日程と主な議案内容について紹介します。

《日程》
2月24日(金)本会議 提案説明 議会運営委員会
3月 3日(金) 〃  代表質問
   6日(月) 〃  代表質問・個人質問
   7日(火) 〃  個人質問 議会運営委員会
   8日(水) 〃  個人質問
   9日(木)委員会
   10日(金)委員会
   13日(月)委員会
   15日(水)委員会
   21日(火)議会運営委員会
   22日(水)本会議 討論、採決
★市民からの意見書提出の要望は2月26日までとなります。請願の提出は3月6日までとなります。
《党議員の質問順位》
 代表質問 3日 A竹村博之
 個人質問 6日 B倉沢さとし H柿原まき
      7日 B上垣優子
      8日 C山根たけと F玉井みき子
★塩見議員は副議長のため本会議質問はありません。

《主な議案》
■条例
○吹田市立児童会館条例の一部を改正する条例の制定について(児童会館で一時保育ができるように業務を追加)
○吹田市立こども発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定について(杉の子学園の定員を60人から70人に増員)
○吹田市立教育・保育施設条例の一部を改正する条例の制定について(古江台幼稚園と北千里保育園を一体化し、幼保連携型認定こども園とする。名称をはぎのきこども園とし、定員を180人にする。千二・岸一・豊一・山一・山三幼稚園を幼稚園型認定こども園とし、定員を85人とする)
○執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定と推進、地域包括ケアシステムの構築について調査審議をするための附属機関「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画推進委員会」を設置する)
○執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について(総合福祉会館の生活介護施設運営業務委託事業者選定委員会の名称を吹田市障害福祉サービス業務委託事業者選定等委員会に変更。担任事務を障害福祉サービス業務を委託する事業者の選定及び評価についての審議に拡大する)
○吹田市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について(介護保険法に基づく認知症総合支援事業を実施)
○吹田市営葬儀条例の一部を改正する条例の制定について(直営による市営葬儀を廃止し、市が定める規格により葬儀業者との契約で葬儀を実施する制度に変更。やすらぎ苑に指定管理者制度を導入)
○吹田市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について(新佐竹台住宅を設置し、津雲台第一・佐竹台住宅を廃止)
○吹田市私立幼稚園在籍園児の保護者に対する補助金の交付に関する条例を廃止する条例の制定について

■単行事件
○工事請負契約などの一部変更6件
○市道路線の認定及び廃止について

■予算
新年度当初予算                       合計2052億3740万6千円
(一般会計予算                         1272億6227万4千円)
(特別会計予算                          779億7513万2千円)

一般会計予算の主な新規・拡充事業
○議会だより作成事業(点字版発行による拡充)                765万5千円
○議会サポート事業(議会アドバイザーを配置)                  6万6千円
○特殊詐欺被害等防止対策事業
(詐欺被害防止対策機器を高齢者に無償貸与・全額府補助金)          202万5千円
○文化会館改修事業                         40億3649万7千円
○私立認定こども園整備費助成事業                       8534万円
○高野台小学校内保育施設設置事業                      753万4千円
○子育て支援コンシェルジュ事業(保育幼稚園室の窓口に利用者支援専門員を配置)222万2千円
○ひとり親家庭自立支援事業(就業支援専門員配置、養育費等の専門相談を実施)3209万6千円
○児童会館一時預かり事業
           (豊一児童 センターで1・2歳児の一時預かりを実施)1455万5千円
○地域療育事業(作業療法士、言語聴覚士の増員)              5317万4千円
○子育て支援コンシェルジュ事業(高野台のびのびルームを開設)        748万4千円
○(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業
(幼保連携型認定こども園を古江台幼稚園用地に整備)            8億1118万円
○特定教育・保育施設等運営助成事業
(保育特別対策事業費助成で2人目のフリー保育士と学童加算分を追加することによる拡充)
                                   4億3282万4千円
○予防接種事業(B型肝炎予防接種助成の実施による拡充)        9億5028万9千円
○環境美化啓発事業(阪急吹田駅周辺を環境美化推進重点地区に新たに指定することによる拡充)
                                      707万8千円
○環境美化清掃委託事業(同右)                       346万4千円
○休日急病診療所移転整備事業(おおさか・すいたハウス買い取り費用)  1億6132万9千円
○たばこ対策推進事業(禁煙外来治療費の一部助成)              120万3千円
○南吹田地下水汚染対策事業 1億461万6千円
○訪問指導事業(乳幼児健診未受診児等に訪問指導を実施し、件数を拡充)   1143万7千円
○妊産婦相談支援事業(妊娠・出産・育児等の悩みに対応するため支援のコーディネートを実施)
                                      873万6千円
○産前・産後サポート事業(妊産婦、乳児に対しシニア世代の子育てサポーターによる支援等を実施)
                                     1326万5千円
○産後ケア事業(体調不良等の産婦に医療機関でケアや育児のサポートを実施)  505万8千円
○不妊治療相談事業(専門医等による相談)                   27万1千円
○観光企画推進事業                            1155万1千円
○交通対策検討事業(千里山地区)                      235万5千円
○千里南公園パークカフェ整備事業                     4569万3千円
○都市機能検討事業(JR吹田北側、北千里駅周辺のまちづくり検討)     1129万5千円
○みどり推進事業(集合住宅のベランダ緑化費用助成による拡充)        351万4千円
○千里南地区センター再整備事業(公共広場建設等)           2億2795万3千円
○千里山駅周辺整備事業                        1億7718万7千円
○都市計画道路南吹田駅前腺立体交差事業               19億3233万4千円
○都市計画道路南吹田駅前線関連道路整備事業              3億6911万7千円
○都市計画道路千里山佐井寺線道路新設事業                 1億40万1千円
○都市計画道路岸部中千里丘線道路新設事業              20億7302万1千円
○北大阪健康医療都市整備事業
(健康増進広場、岸部駅北公共通路等整備、岸部南地下道改修工事、岸部駅北駅前広場改修設計、
吹田サービスエリア緊急車両出入り口改良設計等)           10億9103万4千円
○北大阪健康医療都市推進事業                       6284万1千円
○消防千二分団詰所移転整備事業                       507万8千円
○英語教育推進事業                            6752万7千円
○読書活動支援者配置事業(配置日数増による拡充)             6243万4千円
○就園奨励特別対策事業                        1億3372万6千円
○幼稚園型認定こども園整備事業(公立)                  2億25万1千円
○保育対応型幼稚園助成事業                          3060万円
○新成人応援事業                                450万円
○障がい者への対面朗読等サービス事業(来館困難な障がい者への郵送サービス実施)
                                      149万4千円
○図書館の広域連携(相互利用)事業(北摂7市3町での広域連携開始)      34万6千円
○生涯学習推進本部事業(講座内容のインターネット配信による拡充)      252万6千円
○青少年活動サポートプラザ青少年相談事業(青少年相談員の増員)      3802万5千円
○(仮称)健都ライブラリー整備事業                   1億717万9千円

■2017年度一般会計補正予算(第1号)
○中核市への移行検討事業                           12万6千円
○公立保育所民営化推進事業(岸部・西山田保育園の移管先選定委員会)     107万3千円

■2016年度一般会計、特別会計補正予算(決算見込み調整等による)
■追加予定案件
○教育委員会委員の選任について(鈴木直氏の任期満了による)
○公平委員会委員の選任について(野呂充氏の任期満了による)
○吹田市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について
○文化会館大規模改修工事請負契約の締結等


37号(2017.1.17)

市議会11月定例会についての見解
解体工事の住民説明義務付け、法改正後の農業委員会委員数の維持など
自治体としての努力が見られた11月議会
日本共産党
吹田市議会議員団

 11月議会は11月25日に開会し、条例や予算、教育委員2名の人選案件などを含むすべての議案を可決し、12月15日に閉会しました。解体工事の住民説明義務付けや、農業委員会委員数を削減することなく維持する提案を行ったことは吹田市らしいまちづくりを行う努力をしていることが評価できる一方、国の誘導や要請に従う議案については問題があり反対しました。

●条例・単行事件について
環境の保全等に関する条例改正
 杭打機やショベル系掘削機など、重機を使用した建物の解体工事について、1000u以上・高さ10m以上の規模の場合には説明会や看板の設置を、それより規模が小さい場合でも説明の義務を課します。吹田市内では解体工事が増加しており、近隣住民への説明がないまま工事が行われ、振動や騒音など住民とのトラブルが多発していることをうけての条例改正です。自治体でこのような条例を制定しているのは渋谷区だけで、全国では2例目となる先進的な取り組みであり、大いに評価できるものです。
農業委員会の委員定数を定める条例
 昨年国会で可決された農協「改革」関連法は、安倍政権のTPP受け入れの国内体制づくり、財界の意向を受けて農業の「競争力強化」を推進するため、農地規制の弱体化、農業委員の大幅削減を狙ったものです。その一環として、農業委員会法が改正されたことに伴うもので、農業委員の選出方法が公選制から市長の任命制に変わるため、農業従事者自身が代表者を選ぶことができなくなること、企業など農業と無縁の事業者が農業委員になることができることへの懸念があります。
 しかし、吹田市の条例案は現在の農業委員数を維持するものであり、市の施策に農業従事者の声が最大限生かされるよう取り組むという市の姿勢が示されたため、評価し賛成しました。
健都・高齢者向けウェルネス住宅整備、運営事業の貸付料を減額
 吹田市は、岸辺駅北側の北大阪健康医療都市において、JR貨物の約2000uの土地を約5億円で購入し、現在、地域包括ケアシステムのモデルとなる複合施設の整備を進めています。ここでは、50年の定期借地で住居機能や随時訪問介護、病児病後児保育などの諸機能を併せ持つ施設を、民間事業者が建設、管理運営することになります。市は2016年3月に事業者の募集をしましたが、応募者がありませんでした。その理由は貸付料が高い、病児病後児保育などの不採算部門の運営が困難であることがわかりましたが、整備する機能を落とすことは、北大阪健康医療都市のまちづくりの趣旨に反するというのが市の見解です。
 提案内容は、土地の貸付料率を時価の1000分の36から、1000分の20に引き下げ、年間の貸付料が約1800万円から約1000万円に下がることになります。日本共産党は、北大阪健康医療都市の中で完結するのではなく、吹田市全体の高齢者福祉に寄与するまちづくりを以前から求めており、その観点から賛成しました。
手数料条例の改正(戸籍)
 住民票と印鑑証明に続き、戸籍もマイナンバーカードがあればコンビニで発行できるようになり、その手数料を市役所窓口より100円引き下げて350円にする改正案が提案されました。値下げにより、マイナンバーカード取得を誘導しようとするものですが、コンビニでのカードの置き忘れなど個人番号が漏れる危険性もあります。また、窓口での発行手数料と差をつけることは、マイナンバーカードを持たない市民との不公平が生じることにもなり、行政の公平性という観点からも問題があるため反対しました。
下水道事業の公営企業会計化
 下水道事業の公営企業会計を一部適用(財務規定のみ)する議案が提案されました。公営企業法では、自治体が行う事業活動に対し、「経済性の発揮とともに公共の福祉を増進するよう運営されなければならない」という基本原則を定めています。公共下水道は、雨水と、家庭などからの汚水を処理するものですが、公衆衛生、水質の保全、浸水対策など行政の担う責任は大きいものがあります。また、法的には水道事業のように企業会計の適用は義務付けられていません。
 ところが、昨年1月、下水道事業等にたいして公営企業会計の適用を促進する閣議決定に基づき、総務大臣名で企業会計化を「要請」する通知を発し、全国の自治体に半ば強制的に移行させています。通知では「民間事業者によるPPP*/PFI事業への参入を促進する」ことがうたわれており、アウトソーシングによる経営の効率化を求めるものです。下水道の収入と費用を容易に比較できるようになるため、黒字化のためには使用料値上げか、業務のアウトソーシングかを迫るものになり、市民生活にとって重要な部門の公的責任が、将来的に後退する懸念があるため反対しました。
その他の議案
 そのほか、65歳未満の障害者に対する訪問看護ステーションの利用料(医療費)助成を65歳以上に拡大する条例改正、地方税法改正に基づく市税条例の改正、人事院勧告に準じた市職員の給与の改定と市長や議員も併せた一時金の改定、文化会館や青少年活動サポートプラザ、資源リサイクルセンターなどの指定管理者の指定などを可決しました。

*PPPとは
 公民が連携して公共サービスの提供を行う枠組みをPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ:公民連携)と呼ぶ。PFIは、PPPの代表的な手法の一つ。PPPの中には、PFI、指定管理者制度、市場化テスト、公設民営(DBO)方式、さらに包括的民間委託、自治体業務のアウトソーシング等も含まれる。

●予算について
 南吹田の地下水汚染対策について。2016年8月、吹田市水道部の休止中の取水井戸から汚染物質である塩化ビニルモノマーが検出(環境基準の10分の1)されました。微量とはいえ、JR東海道本線西側にある水道部敷地からも検出されたことにより、汚染が拡大していることも予想されます。そのため、水道部敷地を含めて西側に新たに17本の観測井戸を設置します。水道部は、稼働中の取水井戸の水質検査の頻度を増やすこと、環境基準の10分の1を管理目標設定値とし、仮に稼働している水道部の取水井戸から検出された場合は、取水をやめ高濃度の汚染に対する浄水処理方法を検討するとしています。
 来年度、小中学校の多くの情報教育機器などが更新時期を迎えます。従来から、教員の校務用パソコンの配備が他市と比べ非常に遅れていることについて、我が党も含め議会でも指摘してきました。学校教育情報通信ネットワークの再構築として、@成績処理など校務のシステム化Aソフトの指導ができるICT支援員の配置B教職員1人1台のパソコン配備Cコンピュータ教室用パソコンの更新を行う予算が計上されました。
 その他、ことぶき保育園、南保育園の耐震補強工事や山田第三幼稚園の認定こども園化に関する実施設計業務、南千里庁舎敷地内保育所整備事業、各公共施設の指定管理委託料についても予算計上(いずれも債務負担行為補正)され、全会一致で可決されました。

●人選案件
 任期満了を迎える教育委員会委員(宮下氏、河内氏)に代わる新しい教育委員が選任されました。安達友基子氏、和泉愼次氏です。

●意見書、政務活動費の公開について
 自民党が提案した「地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書」は僅差で可決されました。意見書では地方議員のなり手がいない地域も少なからずあり問題となっていることを理由にあげていますが、年金制度だけがその原因ではありません。現在、地方議員年金制度は廃止され、議員専業の場合多くは国民年金に加入しています。国民年金の抜本的な底上げが急務となっていますが、折しも国会では年金カット法案が強行可決されたばかりです。議員だけが厚生年金に加入することについては、現在当事者である地方議員の中でも議論が成熟しておらず、ましてや市民に理解を得られる状況にありません。地方議員だけが加入できるとする根拠も不明であり、結論を急ぐことは時期尚早と判断し反対しました。
 また、11月に行われた議会運営委員会で、吹田市議会ホームページで政務活動費の領収書を含めた公開を行うことについて各会派の意見がまとまり、2016年度分から精算後、公開することが決定しました。各地であいつぐ不正流用等、市民から厳しい目が向けられる中、政務活動費の透明性をさらに高めるため積極的に公開します。大阪府、大阪市、泉大津市に次ぐものであり、我が党のいっせい地方選挙での公約が実現します。


36号(2017.1.10)

 昨年12月15日の定例会最終日、日本共産党が行った各議案についての討論内容を紹介します。


「北方領土返還運動の促進に関する意見書」に対する賛成意見

 ロシアのプーチン大統領が訪日します。国民の期待とは裏腹に、日ロ交渉は行き詰っています。領土問題の解決にあたっては、そもそも歴史的・国際的道理にたって交渉すべきであることを指摘するものです。
 日本政府のこれまでの主張は、歴史的な事実や国際法にも通用せず大きな弱点となっています。
 第一に、日本政府は「国後、択捉は千島列島にあらず。だから返還せよ」と言うものです。しかし、サンフランシスコ条約の講和会議で吉田首相は国後、択捉の両島を「千島南部の2島」とよび、北海道の一部であるとの主張はしていません。
 第二に、日露領土問題の根本は、「領土不拡大」という第二次世界大戦の戦後処理の大原則を踏みにじり、連合国の間で、(1945年)ヤルタ協定によって「千島列島の引渡し」を決め、(1951年)サンフランシスコ平和条約において「千島列島の放棄」を宣言したことにあります。ここが最大の問題です。1943年のカイロ宣言の領土不拡大の原則にたち、平和的に国境を画定するとの到達点にもどすべきです。
 日本とロシアの間で、領土問題が平和的に確定した歴史をふりかえると、1855年、「日露通好条約」で南千島、つまり国後、択捉、歯舞、色丹をふくむ千島列島の南半分は日本領に確定しました。1875年、「樺太・千島交換条約」でウルップ島など北千島をふくむ全千島列島が日本の領土となりました。これが平和的に解決した歴史です。しかし、政府は、ヤルタ協定、サンフランシスコ条約の不公正に、目をつぶり続けています。これでは領土問題は解決しません。
 北方領土返還を願う立場から、まず、政府が、戦後処理の不公正を正すという立場にたつことを指摘します。領土問題の早期解決と日露間の平和を願い、意見書の弱点を指摘して本案に賛成します。


「地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書」に対する反対意見

 この意見書は、我々地方議員が厚生年金に加入するための法整備を早急に実現するよう要望しているものです。これは全国市議会議長会からの要請を受けての提案であり、わが党はこの意見書案の趣旨について全てに反対するものではありません。確かに平成23年、地方議会議員年金制度が廃止され、それにより、議員でなくなったのち、老後の生活保障が何もなくなるという問題が生じることとなりました。この問題は、理由として上げられている、特に若者の地方政治への参加を鈍らせる結果となっていることは否定できません。制度廃止の審議においては「人材確保のため新たな年金制度について検討を行うこと」との附帯決議も採択されています。
 しかし、地方議員にのみ特権的に厚生年金に加入するという法整備を進めることは、現段階では国民の理解が得られるとは到底思えません。
 今日の年金制度の最大の問題点は日々の生活をとうていまかなえない低い年金、そして無年金者の人が膨大な数にのぼっていることにあります。国民年金受給者の平均は月5万円ですが、月2万…3万円の年金の人も少なくない。また国民年金の保険料の未納者は4割にも達している現状にあります。厚生年金もこの不況の中で加入事業所が激減し、年金制度全体が厳しい現状にあります。
 日本共産党は憲法25条の国民の生存権の保障の上にたち、全額国庫負担による月額5万円の最低年金保障制度を提案しています。現在の年金には、厚生、国民年金とあるが、国からの5万円の共通の土台の上に、それぞれの掛け金に応じて給付を上にのせることで納付意欲・収納率の向上、低年金者の底上げ、これにより安心で持続可能な制度の確立、世代間の公平性を担保することができます。政府は、こうした制度の確立こそ真っ先に取り組まなければなりません。
 しかるに「減らない年金の確立」に知恵と審議を尽くさず、国民反対多数の声に背き、負担を押し付ける「年金カット法」を国会で強行採決し可決した中、先に述べたように市民生活が苦しい状況を脇目に、地方議員のみ安定した年金制度を確立させることは特権的と言われても仕方がなく、よって本意見書には賛成できません。


「農業委員会の委員定数を定める条例」に対する賛成意見

 今回の条例改正は、昨年の国会で、農協「改革」関連法の一環として農業委員会等に関する法律の「改正」が成立し、のことに伴うものです。農業委員会法の具体的な3つの問題点は@法の目的から「農民の地位向上」が削除されたことA農業委員の選出方法を公選制から任命制にかえることB農業委員会の所掌事務から「農業及び農民に関する事項についての意見の公表、他の行政庁への建議等」を削除したこと、にあります。
 そもそも農業委員は、農地という私有財産の使用・処分に介入する仕事であり、農家の理解と納得を得るためにも地域からの厚い信頼がなければ務まりません。だからこそ、農民が自らの意思で代表を選ぶ方法が採られてきました。全国の農業委員会会長の方々からは「誰がなるか分からなくなる」「地域から信頼されている人でないと」との声が上がりました。現在農業委員は75%公選制の枠組みで選ばれています。
 「意見の公表、他の行政庁への建議」を削除したことについて、政府は農業委員会の業務を「農地利用最適化の推進」に力点を置くためと説明していますが、「意見の公表、建議」は、多くの市町村で、自治体への農業振興策の提案、政府へのTPP反対の意見書の提出など、農業委員会が農民の声を代弁する重要な役割を果たしてきました。政府は、「この規定がなくても『意見の公表』はできると言い訳しましたが、法文からの削除は、この役割を実質的に否定しようとするものです。
 農業委員の選出方法は、市長村長の任命制に変わります。しかし、その任命にあたっては様々な要件が課されています。@議会の同意を必要とするA農業者等から候補者の推薦および募集を行い(期間はおおむね1か月)、その情報を公表し、結果を尊重するB候補者が定数を越えた場合、関係者から意見を聞き、任命過程の公平性および透明性を確保する措置を講じなければならない、などです。この要件に基づいた、計画が条例改正(案)とともに示され、農業を営む方の声が最大限に生かされ、市の施策にもその声が反映されること、このことについては、これまでと同じように、丁寧に取り組んでいくと、委員会の審議でも答弁がありました。
 人数の削減などで、当事者の声を聞けない農業委員会にしないこと、都市農業のあり方を考え発展させること、学童農園や産直市、くわい祭りなど、吹田市らしい取り組みが発展していくこと、次の担い手の育成に関する取り組みなど、農業委員会が、その役割を最大限に発揮されるよう求めて賛成意見とします。


「下水道事業の公営企業会計化の条例」に対する反対意見

 本案は下水道特別会計を廃止し、下水道事業に地方公営企業法の一部適用を導入し企業会計化しようとするものであります。
 審議のなかであきらかになったことは、@国が全国の地方自治体の下水道事業に、公営企業法の適用を「要請」していることには法的強制力はないA現状の下水道事業会計については単年度収支、累積収支とも黒字であり、使用料についても府下で4番目に安いB企業会計化しても一般会計からの基準内繰り入れについて特段変更はなく、同じく現状ではしていない基準外繰り入れについても規制をうけるものではないC国の補助金についても近年は満額を得ている、などとなっています。
 国がロードマップを示し、総務大臣が要請している内容を見る必要があります。その要請には「独立採算の原則に基づき経済性を発揮すること」を強調し、「中長期的な視点に立った計画的な経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組むこと」を求めている。また、「民間活力としてPPP/PFI事業への参入を促進するために公営企業会計の整備推進」を促しています。
 これらを総合的にみれば国は、地方自治体に対して、下水道事業において効率化・経営健全化の名のもとに、公的責任の後退につながる事業の外部委託の促進と市民にさらなる負担増を容認するものになっていると言わざるを得ません。外部委託をすすめれば、技術の継承がおびやかされ、下水道事業にたいする議会のチェック機能の後退につながるのではないか。また経済性を企業論理ですすめることで、より採算性にしばられ、使用料の値上げなど市民負担増につながることが懸念されます。現状で本市の下水道事業は順調に推移しており、拙速な企業会計化はすすめるべきではないと考えます。よって本案に反対します。


35号(2016.12.20)

 市議会11月定例会が12月15日に閉会しました。各委員会での、党議員の主な意見等について紹介します。


解体工事で住民説明を義務付け 福祉環境委員会
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

児童部関係
 障害児通所給付費等が追加される補正予算が提案されました。これは児童発達支援・放課後等デイサービスを行う事業所の新規参入が当初見込みを上回ったためです。民間の事業所が増え、利用者も多いとのことであったが、利用者の把握や療育の質の確保など市が公的責任を果たし、指導的な役割を担うよう求めました。

環境部関係
 解体工事について近隣住民への説明義務を追加する「吹田市環境の保全等に関する条例及び施行規則の一部を改正する条例の制定」が提案されました。施行されれば全国の自治体の中で2例目となります。吹田市でも解体工事が増えており、騒音、振動及び粉塵などで周辺住民と事業者とのトラブルが多発していることを受け、トラブルを未然に防ぎ、市民の安全で健康かつ快適な生活の確保のための改正であり評価できます。くい打機、削岩機、ショベル系掘削機等の重機を使用する特定建設作業を伴う解体工事が対象になり、高さ10メートル、面積1000平方メートル以上の規模の作業には説明会や看板の設置が義務づけられます。規模が小さい場合についても説明責任は義務付けられています。
 また、南吹田地下水汚染については、休止中の水道部の井戸から基準値の1/10の汚染がみつかり、JRの線路より西側にまで地下水汚染が拡大した可能性があるため、調査範囲を拡大する予算提案がされました。。

福祉部・健康医療部関係
 北大阪健康医療都市2街区高齢者むけウェルネス住宅 は、生活習慣病予防や介護予防・地域包括ケアシステム機能・医療機関との連携という特徴を持つ住宅環境のモデルケースとして実施する事業です。敷地内には病児・病後児保育事業や地域住民の利用できるスペースも併設予定です。建設運営をする事業者については先に実施された募集に応募者がなく、今回、定期借地料を年間約1800万円から約1000万円に引き下げ募集する事が提案されました。
 このほかに市が運営を委託している吹田市資源リサイクルセンター、吹田市高齢者生きがい活動センターの指定管理者の指定について審議しました。
福祉環境委員会所管分の議案は全て賛成しました。


下水道事業の企業会計化は問題 建設委員会
竹村博之委員

議案第86号吹田市下水道事業の設置等に関する条例の制定についての反対意見
 本案は下水道特別会計を廃止し、下水道事業に地方公営企業法の一部適用を導入し、企業会計化しようとするものであります。下水道事業は本来市民生活を支えるライフラインであり、公衆衛生、水質の保全、雨水対策など事業を担う本市行政の責任は大変大きく、また昨今の市民を取り巻く経済状況から、下水道使用料については、より効率的、効果的に事業をすすめながら、より安定、低額を追及する必要があります。
 今回の企業会計化については、審議のなかであきらかになったように、国の要請をうけたものであるが、その要請には「独立採算の原則に基づき経済性を発揮すること」を強調し、「中長期的な視点に立った計画的な経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組むこと」を求めています。また、「民間活力としてPPP/PFI事業への参入を促進するために公営企業会計の整備推進」を促しています。
 これらを総合的にみれば国は、地方自治体に対して、下水道事業において効率化・経営健全化の名のもとに、公的責任の後退につながる事業の外部委託の促進と市民にさらなる負担増を容認するものになっていると言わざるを得ません。審議の中で当面は市民負担増にはならないとの答弁があったが、将来的にはなんの保障にもなりません。現状で本市の下水道事業は順調に推移しており、拙速な企業会計化はすすめるべきでなく、よって本案に反対します。


手数料条例一部改正に反対 文教市民委員会
上垣優子委員長、玉井みき子委員

 来年2月20日から、コンビニの多機能端末機を使って戸籍証明の交付を開始するにあたり、窓口手数料450円より100円安い350円に改定するため、として手数料条例を一部改正する提案が行われました。
 日本共産党は、以下の意見(趣旨)を述べ、反対しました。
 窓口交付より手数料を100円低くすることは、マイナンバーカードによるコンビニでの戸籍事項証明の交付を促す事になります。 窓口発行では、戸籍事項証明の不正取得を防ぐため、「本人確認」が法により義務付けられています。証明の取得申請時には、顔写真付きの本人確認書類の提示を求められ、利用目的の記入も必要です。これらは、コンビニのマルチコピー機では対応することができません。質疑の中で、現在行っているコンビニでの住民票や印鑑証明書発行についても、コンビニ各店舗における責任者の把握、従業員への個人情報保護の研修の徹底などを、市の責任でおこなうよう求めました。安全性が確保されているとは言えない現状で、マイナンバーカード普及・利用を進めることを目的とする手数料条例の改正は認められません。(賛成多数で承認)

吹田市農業委員会の委員の定数を定める条例の制定、意見を附して賛成
 昨年、国会で可決された農協「改革」関連法の一環として、農業委員会等に関する法律の一部が改正されたことにともなう条例の提案です。
 この法には、@農業委員の選出方法を公選制から任命制に変えることから、農業従事者自身の代表を選ぶことができなくなる危惧や、A産廃業者や不動産業者など農業と無縁の人が市町村長により恣意的に任命される、などの懸念があることを指摘しました。
 しかし、審議の中で吹田市は当面、委員数の削減は行わないことや、これまでと同様、農業従事者自身の声が市の施策に最大限生かされるよう丁寧にとりくむ、との姿勢を表明したことにより、今後も、学童農園、くわい祭り、産直市のとりくみなど、吹田ならではの都市農業を発展させることに農業委員会の役割を発揮するよう求める意見を述べ、賛成しました。(賛成多数で承認)

教職員1人1台のパソコン配備に、18.7億円の補正予算提案
 府内でも教職員へのパソコン配備が遅れており、多くの教職員のみなさんの長年の要求であった、1人1台のパソコンを配備するための予算が、5年間の債務負担行為として、提案されました。

 他に市民公益活動センター、メイシアター、夢つながり未来館、自然体験交流センターの今後5年間の指定管理者を、それぞれ選定しました。


人事院勧告に準じた職員給与の改定を承認 財政総務委員会
柿原まき委員、山根たけと委員

一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
 この条例は、一般職の給与を平均0.24%引き上げ、扶養手当と勤勉手当改定を人事院給与勧告に準じて行い、市長など特別職及び議員の期末手当を一般職にあわせて改定するものです。人事院の給与勧告に準じて地方公務員の改定も行うことが全国自治体の通例ともなっています。
 人事院の給与勧告は、公務労働者が「全体の奉仕者」として労働基本権が制約されている代償措置として、職員に対し、社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能を有するものであり、国家公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させること(民間準拠)を基本に勧告を行っています。
 日本共産党は、扶養手当改定の内容(下記対象表参照)、労働組合との妥結などを確認し、それに伴う一般会計補正予算についても賛成しました(賛成多数で承認)。

市税条例等の一部を改正する条例の制定について
 この条例は、国の地方税法の一部改正に伴い、太陽光など特定再生可能エネルギー発電設備(国の設置補助金を受け、売電を行わないものに限る)に対する固定資産税の軽減率設定や、特定一般用医薬品等購入費を支払った場合における医療費控除の特例措置(いわゆる「セルフメディケーション税制」)等を制定するものです。
 特定一般用医薬品等購入費の医療費控除は、従来の医療費控除とは別に、購入費1万2千円以上10万円未満が控除対象となります。ただしどちらか一方しか選択できず、今回の控除適用には特定健康診査、予防接種などを行っている必要があります。また、市販の医薬品すべてが対象となるわけではなく、対象の医薬品はレシートに印が表示されると市は説明しています。市民への周知を確認し賛成しました(全会一致で承認)。


34号(2016.12.15)

 前号につづき、11月定例会での質問内容を紹介します。


寡婦控除の「みなし適用」、吹田市独自での実施を
個人質問 玉井みき子

:所得税法における「寡婦(夫)控除」は、過去に結婚歴がある一人親を対象としており、同じ一人親でも結婚歴のない場合は対象外となる。そのため結婚歴のない一人親の方は必然的に納税額が増え、納税額に応じて負担する保育料な??の負担額も重くなっている。公営住宅においては、今年の10月から寡婦控除の対象とすると一部改正が実施された。結婚歴の有無によりこのような行政サービスの利用に格差があることは不公平と言われ、寡婦(夫)控除についても改正を求める声が多くなっている。その声を反映し、各自治体で広がってきている「みなし寡婦(夫)控除」に結婚歴の有無でこのような格差が生まれないようにするために自治体が、各利用料の算定に関して、寡婦控除相当分の所得を控除するもので、大阪府内では、すでに池田市、大阪市、箕面市、堺市、茨木市、豊中市、枚方市、東大阪市、八尾市で適用。今年の4月から隣接する摂津市で実施している。
子どもたちにとっては、選択の余地がない事情によって、不利益をこうむることがあってはならないという原則に照らしてみると、みなし適用を受けられないことによる経済的な不利益というのが発生する。部分的な解消でなく、市・府民税に基づき利用料を算定する事業における適用や、所得税に基づき利用料などを算定する事業適用のような形で、市が実施をすることを検討してはどうか。
:他市の実施状況を参考にしながら、対象事業や課題の有無について、庁内関係所管と検討を進めていきたい。

JR吹田駅前自転車地下道にバイコレーターの設置を早急に
:今年の5月の議会で、JR吹田駅北口から東口にかけて、バイコレーターの設置をと求めたところ、「利用しやすくするための有効な解決策。設置に向けて財源確保に努める」だったが進捗はどうなっているか。
:課題とは認識している。財源確保に努めたい。
:自転車地下道の危険な状況は変わっていない。バイコレーターの設置が利用者のための有効策としているなら、いつまでも引き延ばしにせず、利用状況の実態を把握して早急な手立てを打ってほしい。
:他の課題との兼ね合いもある。危険な状況や、課題だとの認識はしている。対応できるように、財源確保に努めたい。
☆こども発達支援センターについて、専門職の人材を確保して、こどもたちの受け入れや支援を行えるよう、質問と要望をしました。


中の島市民プール跡地利用及び公園再構築について
個人質問 山根たけと

 昨年9月に廃止が発表され、様々な問題点の指摘や跡地活用の提案も含めた質問を行ってきた。
1.プール営業終了後に廃止を発表し、3ヶ月後には廃止議案を議会に提出し決定を下すことの性急さ。
2.子ども達の利用が全体の7割にものぼる施設であり、跡地活用には子ども達の意見を取り入れることや公園利用者や地域住民、テニスコート利用者など幅広い市民の意見を取り入れながら計画を作っていくこと。
3.プールの季節が始まる時期に解体撤去することの市民感情への配慮の無さ。
などを指摘してきたが、ほとんど聞き入れられることもなく、その結果プールの近隣地域では様々な意見や疑問が生まれている。近隣連合自治会からは、工事直前に説明が不十分であるとして経緯の説明とプール存続を求める要望書が提出されている。また決定が性急だったため、廃止が市民に十分に伝わっておらず利用しようとした子ども達が施設前に設置された「廃止」の看板を目にし、がっかりとして帰っていくという事案も聞く。
:市民意見、特に子どもたちの意見を反映させるために、独自で近隣中学校などにアンケートなどを行い、また子ども議会の開催などの具体的な提案を行ってきた。市は、これらの意見を跡地活用も含めて、どう反映をさせていこうとしているのか。(:テニスコート2面と人工芝の多目的広場を計画している。広場には遊具も設置し、昼は子どもたちや親子連れに開放し、夜間はナイター照明を設置しフットサル場として貸し出すことを考えている。)
:今回、廃止事案に関して出てきた地域住民の疑問や意見に市は今後どのように応え、関係改善も含め老朽化した管理棟の建て替え、余剰地の活用などどのように対応していくのか。(:阪急立体交差事業終了予定のH39年度末に合わせて、利用者や地域の方々の意見をしっかり聞きながら、地域の方々にも喜んでいただける施設運営に取組み、管理棟を含め施設の在り方を含めて検討していく。)

来年度のメイシアター改修工事に伴う休館にむけて代替施設を確保せよ
:他の近隣施設などに利用が流れ当該施設を使用しいいた利用者が利用しにくくなることも考えられる。大・中・小ホールやレセプションホールなどは仕方がない部分もあるが、集会室、会議室などは現状でも土日になると予約が難しくなる。市として民間ビルも含めて他の代替え施設確保の努力をするべきではないか。(:公共施設等の使用の可否・利用状況等を含め協議していく。)


大阪府チャレンジテストの廃止・撤回を
個人質問 上垣優子

 文科省が禁止した全国学力調査の利用に変わり、大阪府教委が独自に始めたチャレンジテストは、全国学力テストと同じ行政調査であり府教委は強制できない。多くの問題があることを指摘し、吹田市教委として大阪府チャレンジテストに参加しないこと、府教育庁に対し廃止・撤回を求めるよう質したが市は参加しなければ生徒の不利益になる、と参加の考えを示した。
 3年生のチャレンジテストの結果は、各中学校の内申書の学校平均を決めるため、団体戦ともいわれている。学校平均が「4」を超える学校は、内申点のほとんどが「4」か「5」ばかり。「2」に抑えられる学校では、結果的に「1」?「3」にせざるを得ない。以下の問題点を指摘する。
@入試に有利な学校、不利な学校が生まれ、高校入試そのものが不公平になるA6月のテストで1年間の内申平均が決まるため、評定の平均に反映されないB国数理社英の5教科のチャレンジテストの結果が他の4教科の内申点にも反映されるCテストの答案用紙が返却されず、採点ミスを確かめることができない。以上あまりにも不公平、不透明で絶対評価とは程遠い。
 ご指摘の4点は課題として併せもつものであるため、中学校の教育活動に与える影響に十分配慮したものになるよう、今後、大阪府教育庁に提言していく。
(要望)市教委は指摘した4点をすべて課題と認めた。犠牲になるのは子どもたちだ。府にはっきり意見表明するよう強く要望する。

北千里の諸問題について

●旧北千里小跡地について
 旧北千里小学校の跡地利活用について、住民の中には特養の整備など様々な意見がある。これらを住民懇談会、ワークショップなどの手法で、行政に直接伝える機会をつくり、合意形成を進めることが重要。
 跡地利活用については、地域の方々の意見も踏まえ、検討を進める。

●北千里保育園園舎活用について
 平成30年度の(仮称)北千里・古江台認定こども園の開園と同時に廃園が予定されている、北千里保育園の園舎は、保育園待機児解消の施設として活用すべきと考える。
 今後、早期の待機児童解消のため、新たな保育枠の確保が必要となった場合、民間活力により、同施設を活用する方策も検討する。 

●北千里のまちづくりについて
 3住区のそれぞれの特性を活かし北千里の地域全体を視野にいれた総合的なまちづくり計画を進めるべき。
 駅前活性化に加え、隣接している旧北千里小学校跡地活用や、移転を控えている国立循環器病研究センターの跡地を含めた、まちづくり方針を検討していく。


中核市への移行について市長のビジョンは
個人質問 柿原真生

●中核市への移行について
(質問)中核市制度は道州制への移行と一体のもので問題はあるが、住民福祉の増進に繋がる手段になるなら、それもきちんと受け止める。市長の具体的なビジョンは。どう市民サービスが向上するのか説明を。
(市長答弁)75歳以上高齢者が2010年比で2倍になる「2025年問題」にしっかり対応し、いつまでも安心して希望する形で生活ができ、必要なときには手厚く医療福祉サービスが受けられ、またその必要がないよう健康づくりや介護予防に取り組める、成熟した高齢社会をめざしたい。吹田が誇る健康・医療のポテンシャルを引き出し、後手に回らないよう大きな推進力を得なければならない。
 向上する市民サービスは@市の意思により住民の実態に即した医療福祉政策を展開できるA独自の「吹田らしい」取り組みができるB大阪府と吹田市が担ってきた同じ目的の事務を統合することで、力強く効率的な施策の展開を図れるC吹田を理解し、より吹田に愛着を持つ市職員が、一層きめ細やかな対応を行うことが可能、ということ。

●市民税の特別徴収 勝手にマイナンバーを通知するな
(質問)市民税の特別徴収(市民税が給与から天引きされること)では、毎年5月ごろ事業所宛に各労働者の税額を知らせる「特別徴収税額決定通知書」を送っている。今年、総務省は「決定通知書」の様式を変更し、市役所が勝手に職場に個人番号を記載し送付することができるようになった。法的に「決定通知書」に個人番号を記載しなければならないのか。大阪府下の状況は。吹田市はどうするのか。
(答弁)マイナンバー法で個人番号の提供が認められている。現時点では全部記載が22市、一部記載5市、検討中5市。吹田市は全部記載する。総務省の通知に従う。
(質問)法律では個人番号を「提供しなければならない」と書いていない。総務省通知はあくまで「技術的助言」。従う必要がない。送付は普通郵便か書留か。
(答弁)個人番号を取り扱う部署に確実に届くよう正確な送付先の把握に努める。簡易書留も検討したが約1500万円かかるので、毎年その費用が発生することとの兼ね合いで判断し、普通郵便で送ることにした。

●大阪府の4つの福祉医療費助成制度見直しについて
(質問)大阪府では、来年秋の実施をめざし、福祉4医療費助成制度の見直しが議論されている。これまで無料だった調剤薬局にも1回500円の負担が発生するようになるのでは、などと言われている。大阪府の検討状況はどうか。
(答弁)現在府からは確定した説明は行われていない。
(質問)市独自の老人医療費助成は、身体障害者手帳3、4級、療育手帳B1の中度障害者を対象に行っている。前市政時代に「事業見直し」により廃止されそうになったが、内容を変更して継続している。対象人数、廃止した場合の影響額は。必要な制度はしっかりと維持していくべきだ。
(答弁)H27決算では1790人、1億835万円。本制度がこれまで果たしてきた役割を踏まえ対応を考える。


33号(2016.12.15)

  市議会11月定例会が、11月25日から12月15日まで行われました。各議員の主な質問内容を順次紹介します。


介護保険新総合事業は市の責任で、待機児解消は保育の質を後退させないですすめよ
代表質問 倉沢さとし

1、介護保険制度ができ16年、特養待機者が全国で52万人、吹田市では547人。来年4月から総合事業が始まる。訪問介護の生活援助の報酬などを引き下げるとの動きがある(他市)。
 吹田市は、総合事業についての対応として、1年間は変更しないと説明。評価できる。しかし、国は社会保障費削減をすすめており不安は解消されていない。
@市独自の施策として介護報酬単価の維持をせよ。
A介護予防事業について。「ボランティアの受け皿はどうするか」の声がある。どのようにしていくか。
Bチェックリストによる支援メニュー作成は地域包括支援センターがするが、申請者の意思を尊重し、市が責任をもった事業にすべきだ。
C事業者と利用者の実態調査を。
 る。

答弁 介護報酬単価は、2018年度以降については次期「計画」の中で検討する。介護予防は地域包括支援センターを中心に相談支援体制をつよめる。

2、「待機児解消アクションプラン」は保育の質を後退させないですすめよ。
 子ども子育て支援法による、吹田市子ども・子育て支援事業計画は、「待機児解消のため、質の良い保育を提供する施設を整備して、保育の受け入れ人数を増やす」と明記した。
 市が取り組む公立保育園の民営化問題は、
@民営化は公的責任の後退であり、民営化についての市民の不安は解消していない。市民への説明でも、十分な納得は得られていない。
A民間保育園は慢性的な保育士不足に直面している。民間は急速な事業拡大が困難になっている。「民間事業者はがんばれ」だけでは事業は成り立たない。
B保育園の大規模修繕は大きく遅れている。待機児童の大幅増加と、人口推計でも人口増がみこまれるなかで、吹田市が進めてきた「アウトソーシング計画」、公立保育園民営化は根本的な検証が求められている。わが党は、公立保育園5園民営化計画について、抜本的に検証すべきであり、見直すべきであると主張している。
@保育園希望者全員が認可保育所にはいれるようになるのはいつか。小規模保育園でなく、認可保育所に入所希望する人は多い。
A保育士不足についても独自の支援策を。
B小規模保育園が急増した。保育所の運営や保育の中身についてつかんでいるか。無認可施設への指導監督はどうか。

答弁 アクションプランの達成で待機児ゼロを目指す。保育士不足対策では保育所に勤務する保育士に加点し、保育園に入りやすくした。小規模保育所には園長経験者で巡回し支援している。無認可施設は実態把握がおくれているが19施設、定員は834人。

3、第4次総合計画の策定は、憲法と地方自治、吹田の3つの都市宣言によるまちづくりを。
 第4次総合計画の策定について、基本構想素案の内容についてはいってい評価できる。
@市民意見の反映はまだ不十分。かつては数千人の規模で市民意見を聞いた。
A憲法や地方自治、現在ある3つの都市宣言を明記すべき。

答弁 ワークショップを開催。広く市民の意見を聞きたい。憲法や都市宣言は基本。審議会で検討する。

4、北大阪健康医療都市のまちづくりは市民の健康医療に役立つものに。
 先の事業者募集に参加事業者がなく、今回、定期借地料を年間約1800万円から約1000万円に引き下げて再募集するという提案。ウェルネス住宅は生活習慣病予防や介護予防の機能をもつ住宅。地域包括ケアシステムを設置する。医療機関との連携を特徴とする。あわせて、病児・病後児保育所を開設する。
@事業の目的は理解できるが、見通しはどうだったか。
A再度応募者がなかったら、どうするか。
Bスケジュールの変更点は。

答弁 事業の複合性、事業期間の長期性、貸付料の設定が高いことが失敗の原因と考える。再度募集し、2018年度開設をめざす。

5、南吹田の地下水汚染対策。
 泉浄水場の休止中の井戸から塩化ビニルモノマーという汚染物質が検出された。吹田市は観測井戸を増設して対応する。
@水道部の泉浄水場のポンプは地下200メートル。観測井戸は地下8メートルと15メートルなど17本をつくる。汚染物質の観測に適切なのか。
A塩化ビニルモノマーの性質とは。
B水道部の対応は。

答弁 地下水は粘土層があり、突き破って上下に流れにくい。200メートル地下から検出されたのは掘削井戸の壁面を垂直に垂れ下がり検出されたのでないかと推測される。毒性は70年間、毎日20リットルを飲み続けて、発ガン危険率が10万分の1。休止中の井戸からだが、基準値の10分の1を検出したので観測を続けて、安心安全な水供給に努力する。

6、防災対策について。
 吹田市地域防災計画による民間建物、インフラの耐震化が遅れている。防災組織の結成は、35連合自治会のうち23で遅れている。
@民間建築物の耐震化。2015年度までに耐震化率90パーセントの計画。旧耐震1981年以前に建築されたマンションなどの耐震化について、診断助成にくわえて改修にも市独自の補助を。高槻市では実施している。
A自主防災組織として、企業、団体、有志に呼びかけて自主ボランティア組織を立ち上げてはどうか。

答弁 マンションの耐震化は重要な課題と認識している。先進市を調査する。自主防災組織については、地域差が出ないように努力する。

7、市長の政治姿勢について。
 維新市政は、財政力があるのに、「財政非常事態宣言」を発令し、「行政の維新プロジェクト」を強行。「福祉の吹田」と呼ばれた事業を乱暴に切り捨てた。議会の合意を無視した。後藤市長は、「行政の維新プロジェクト」の撤回、議会や市民の声に耳を傾けない市政を転換するという政治姿勢を打ち出して、市民の支持を得た。
 当選後の初議会で、第一に「結論ありき」でなく、民主性を取り戻すこと。市政運営は「傾聴と対話、議論」が基本。第二に、市の仕事は、納税者たる市民から委託を受けている。謙虚に市民の声を聞き、市政の課題に対する政策案を議会に提案するのが市長の役割とした。市長の自治体論や政治姿勢に期待する。
@民主性を取り戻すため、市長が直接市民との対話の場をつくれ。部長も市民の声を聞け。
A市長のリーダーシップについて。あと2年でどうするか。

答弁 市長が地域に出向く懇談会を開催し、対話につとめる。管理職は市民の声に直接、耳を傾ける必要があると考えている。


公共交通不便地域(千里山・春日地域)の早期の解消、受動喫煙防止対策の充実を
個人質問 竹村博之

■公共交通不便地域解消について
(質問)公共交通不便地域として@千里丘地域A千里山・春日地域がある。千里丘地域では、コミュニティバスが本格実施されているが利用者の声、市の評価は。千里山・春日地域については、決算特別委員会の質疑で来年度本格的実施を検討するとの答弁があった。具体的なスケジュールや課題、市民参加の在り方などについて示せ。
(答弁)この9月のアンケートでは「非常に助かっており続けてほしい」「運転手のサービスも丁寧で良い」とあり、さらに増便などの要望がある。昨年の利用者数は約13万人余りある。千里山・春日地域は、狭隘な道路が多い地域であり、運行ルートや使用車両の選定などが課題。地元市民の参画を得て、慎重に検討していく。
■受動喫煙防止について
(質問)本市の受動喫煙防止の取り組み、市民への啓発は。民間施設の敷地内出入り口に公道に面して灰皿が設置されている施設が多く存在する。管理者への受動喫煙防止対策への啓発、協力依頼は。環境美化条例によってたばこのポイ捨て禁止の重点地区が各地域に設定されているが、環境美化指導員を一度も見たことがないとの指摘がある。市民に目に見えるように改めることを求める。
(答弁)「健康すいた21」の重点項目であり最も重要な課題の一つ。公共施設敷地内禁煙、母子健康手帳交付時の啓発、商業施設での啓発イベントなど。吹田保健所を中心に大阪府が民間施設への啓発など。指導員(市職員)が昨年2月以降で延べ220日間巡回し、違反者157名に指導を行った。
■下水道事業の公営企業会計化について
 下水道事業の地方公営企業法の一部適用は、事業経営に企業としての経済性を取り入れようとするものであり、さらなるアウトソーシングが考えられ、現在ある公的責任の後退が懸念される。
(質問)提案にいたった経過。今後の下水道事業の課題、見通しについて。独立採算が求められ、下水道料金の値上げなど市民負担への影響はないのか。府下各市の状況、地方公営企業法の一部適用と全部適用のちがい。職員体制、事業内容、従来の一般会計からの下水道事業会計への繰り入れの基準やその額に変更があるのかどうか。
(答弁)総務省から2014年に「公営企業会計の適応拡大に向けたロードマップ」2015年に「要請」があり、全国的に進められた。現在は単年度、累積収支とも黒字であり使用料の改定検討はない。府下43市町村のうち、20市が法適用。一部適用では財務規定が適用される。組織体制や職員の身分、事業内容等に変更はない。


32号(2016.11.22)

再来年1月から教職員ひとりに1台のパソコンを整備、
下水道事業に地方公営企業法を適用、
解体工事に住民説明会を義務化など
市議会11月定例会

 11月25日から市議会11月定例会がはじまります。会期は12月15日までの予定です。18日に行われた議会運営委員会で提案予定の案件について報告され、了承されました。
 以下、主な日程と議案内容について紹介します。
《日程》
11月
 25日(金)本会議 提案説明 議会運営委員会
12月
 2日(金)    代表質問
 5日(月)    代表質問・個人質問
 6日(火)    個人質問 議会運営委員会
 7日(水)    個人質問
 8日(木)委員会
 9日(金)委員会
 14日(水)議会運営委員会
 15日(木)本会議 討論、採決
※市民からの請願、意見書の提出締切は12月5日(月)

《党議員の質問順位》
代表質問 2日 @倉沢さとし
個人質問 5日 F柿原まき G玉井みき子
     6日 @上垣優子 D竹村博之
     7日 H山根たけと
 (数字は質問日における順番です)

《主な議案内容》
■条例
@吹田市農業委員会の委員の定数を定める条例
A吹田市下水道事業の設置等に関する条例
B吹田市職員の退職手当に関する条例の改正
C吹田市市税条例等の改正
D吹田市手数料条例の改正
E吹田市介護保険法施行条例の改正
F吹田市身体障害者及び知的障害者の医療費の助成に関する条例の改正
G吹田市環境の保全等に関する条例の改正
H千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の改正
■単行事件
@健康増進広場整備工事請負契約の締結について
A吹田市立岸部第二小学校給食調理室改修工事(建築工事)、トイレリニューアル工事(建築工事)及び空調設備工事(建築工事)請負契約の一部変更について
B都市計画道路千里山佐井寺線電線共同溝及び街路築造工事請負契約並びに都市計画道路千里山佐井寺線電線共同溝及び街路築造工事に伴う附帯工事請負契約の一部変更について
C都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事請負契約及び都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事に伴う附帯工事請負契約の一部変更について
D北大阪健康医療都市(健都)2街区高齢者向けウェルネス住宅整備・運営事業に係る普通財産の減額貸付けについて
E吹田市立市民公益活動センターの指定管理者の指定
F吹田市文化会館の指定管理者の指定
G吹田市立高齢者生きがい活動センターの指定管理者の指定
H吹田市資源リサイクルセンターの指定管理者の指定
I吹田市自然体験交流センターの指定管理者の指定
J吹田市立子育て青少年拠点夢つながり未来館青少年活動サポートプラザの指定管理者の指定
■予算
◎一般会計(補正第5号)                         1億9065万円
☆歳出(民生費)
@重度障害者訪問看護利用料助成事業(重度障がい者が、訪問看護ステーションによる訪問看護を利用した際の利用料について、自己負担額を軽減するとともに、対象者に65歳以上の者を追加)
                                      115万9千円
A地域福祉推進事業積立事業(北大阪健康医療都市・健都2街区高齢者向けウェルネス住宅の整備・運営事業者募集への応募がなかったため、H28年度に土地貸付料が発生しないことから、地域福祉基金への積立金を減額)
                                     ▲446万8千円
B児童福祉サービス給付事業(当初見込みを上回る障がい児通所給付費等の増加)
                                   1億7380万8千円
C過年度国庫支出金等返還金(児童福祉総務費)               2015万1千円
☆繰越明許費
@都市計画道路千里山佐井寺線道路新設事業(今年度の完成が困難になったため)繰越額
                                    1億407万9千円

☆債務負担行為
@市民公益活動センター指定管理業務(期間H28年度?33年度)  限度額 1億3495万5千円
A文化会館指定管理業務(H28年度?33年度)          限度額 17億946万4千円
B高齢者生きがい活動センター指定管理業務(H28年度?33年度)   限度額 6375万5千円
C(仮称)南千里庁舎敷地内保育所用地整備事業(H28年度?29年度) 限度額 3777万9千円
Dことぶき保育園耐震補強工事(H28年度?29年度)         限度額 1357万6千円
E南保育園耐震補強工事(H28年度?29年度)             限度額 430万4千円
F南吹田地下水汚染北西部汚染状況調査業務(H28年度?29年度)   限度額 2202万2千円
G資源リサイクルセンター指定管理業務(H28年度?33年度)  限度額 2億5416万3千円
H岸辺駅北公共通路等整備工事(H28年度?30年度) 終期をH29年度から30年度に変更
I学校教育情報通信ネットワーク再構築業務(H28年度?34年度) 限度額 8億4996万9千円
J学校教育情報通信ネットワーク再構築に係る電算機器等リース費用(H28年度?34年度)
                               限度額 10億2017万8千円
K(仮称)認定こども園山田第三幼稚園整備に係る実施設計業務(H28年度?29年度)
【待機児解消アクションプラン】                      限度額 269万円
L子育て青少年拠点夢つながり未来館指定管理業務(H28年度?33年度)
                                限度額 2億9745万8千円
M自然体験交流センター指定管理業務(H28年度?33年度)    限度額 4億1661万5千円
◎国民健康保険特別会計(補正第2号)
☆歳出
@後期高齢者支援金等(社会保険診療報酬支払基金へのH28年度拠出額の確定に伴う積算)
                                       31万7千円
A前期高齢者納付金等(社会保険診療報酬支払基金へのH28年度拠出額の確定に伴う積算)
                                       86万1千円
■追加予定案件
○吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の改正
○予算
○人選(吹田市教育委員会委員の選任)
・宮下幾久子氏の任期満了による
・河内幸枝氏の任期満了による


31号(2016.10.25)

  市議会9月定例会での各常任委員会の審議内容、党議員の発言内容について紹介します。


(仮称)北庁舎(北消防署合同庁舎)建設のための土地購入を承認 財政総務委員会
柿原まき委員、山根たけと委員

 H28年度一般会計補正予算案中、所管分について述べた意見の大要を紹介します。

 佐竹台1丁目の大阪府タウン管理財団所有の第13駐車場跡地3096u購入に関して。これは、耐震性に問題がある北消防署の機能移転と、土木部を含む事務室機能を併せて整備し合同庁舎を整備しようとしているものである。H18年度には、南千里地域の消防拠点整備を求める請願が議会で可決されており、救急隊の現場到着時間が7分以上かかる地域を一定解消できることについては評価できる。
 北消防署の耐震診断結果が出たのはH25年3月であり、3年半が経過しているが、本来ならもっと早く北消防をどうするのか決定すべきだった。ところが、前市長のもとで、原則新規事業は認められず、用地の購入はおろか歳入確保のため市有地売却を進めるという方針のもと、北消防の耐震化方針が示されることもなく、短期的な指標に縛られた行財政運営が行われ、当該用地についても取得意向はないと答えてきたことが明らかとなった。その結果、本来示されるべき合同庁舎の基本構想・基本計画がないまま、早く用地を売却したいタウン管理財団との関係で11月1日までに市が予算措置をするということが購入の条件とされた。
 これは、前市長の「財政非常事態宣言」が市政をミスリードしたと言わざるを得ない。鑑定価格がこの1年で4%上昇したとの答弁もあった。あの当時に土地の取得をしていれば、今よりも安価で購入できたかもしれない。今後はこのようなことが起こらないように強く求める。
 また、今後本庁舎の在り方や、中核市移行に関して検討していることも併せて議会・市民に示すこと、合同庁舎を行政の事務室として整備するのであれば最低限の機能を備え、華美なものとならないように、整備費用については十分精査することを求める。
 学校施設改善交付金が国からおりず、財源を変更し地方債を約9億2千万円発行することとなった。学校は災害時の避難場所となるものであり、計画通り校舎や体育館の大規模改造工事、トイレの洋式化を進めていきたいとの答弁があった。概算で総額260億円程度かかるとのこと。他の補助金獲得に向け、一層努力するよう求め本案に賛成する。


待機児童解消策を評価、幼稚園の子ども園への移行で
募集定員に配慮を求める
福祉環境委員会
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

 補正予算のうち委員会での意見の大要を紹介します。

 議案第81号、児童部関係予算について意見を述べます。
 青葉丘北で開設する定員80名の認可保育所にたいし、建物改修費用の助成、南千里庁舎の一部を保育用地とするため、土地の土壌調査実施費用、また岸部第一・千里第二幼稚園の幼稚園型認定子ども園移行に向けての改修など、待機児童解消アクションプラン関連の予算がいくつか提案されています。市民や親の願いに応えることであり、評価できることであります。
 市の基本姿勢について、副市長から、前市政よりさらに待機児童対策を進めること、待機児童解消アクションプランは保育の質を守り向上させること、要件緩和による詰め込みはしないこと、私立保育園で看護師配置も可能となるような制度をつくったことなどが述べられました。
 全体として親の願いに答える施策でありますが、市立幼稚園を幼稚園型認定子ども園に移行する際の定数問題について一言意見を述べます。
 待機児童解消アクションプランのひとつとして、理解し、賛成しますが、4才児の1号認定(従来の幼稚園児)分の募集定員が大幅に減り、希望しても入園できない子どもが出てくる恐れがあり、千里第二幼稚園PTAから要望が出され、市に募集定員の弾力的運用や経過処置を求めておられます。
 今まで幼稚園を利用していた1号認定の子どもたちが犠牲を強いられることがないように、引き続き誠意ある努力を求め、本案に賛成します。


新佐竹台住宅建設費用の財源構成を変更 建設委員会
竹村博之委員

 2017年4月末完成をめざして工事中の(仮称)新佐竹台住宅について、当初見込んでいた財源の一部である国からの補助金が6700万円減額されました。そのため、その分を吹田市は地方債を発行して賄うことにし、今回の補正予算が提案されました。委員会では変更にいたった経過などについて質疑があり、採決では全員一致で承認しました。


客観的検証もせず、新たな学童保育の民間委託を進めるのは反対 文教市民委員会
上垣優子委員長、玉井みき子委員

 文教市民委員会では、学童保育(留守家庭児童育成室)への受け入れを4年生まで延長するための条例と、補正予算のうち文化会館(メイシアター)の大改修に係る費用、6育成室の学童保育の民間委託に関わる予算と債務負担行為について主に審議しました。
 メイシアター大改修については、必要性もあり認めるが、1年間休館し市民のみなさんに不便をかけるので、改修してよかったと実感できるようなものにするよう要望しました。
 学童保育の民間委託については、すでに委託した学童保育の検証が客観的になされないまま、新たな民間委託に踏み出すのは、十分な検証体制を求めた昨年の9月議会の附帯決議を軽視するものであり、6か所の育成室の民間委託の債務負担行為については、認めることができないので反対しました。


30号(2016.10.18)

2016年9月議会を終えて
学童保育を4年生まで年限延長する条例改正、
(仮称)吹田市北庁舎(北消防署合同庁舎)整備のための
土地購入予算などを可決
日本共産党吹田市議会議員団

一 議案について
 今議会には約16億円の補正予算案と留守家庭児童育成室条例の改正などが提案された。補正予算は退席者一人を除いて全会一致で可決された。また、9月末で任期満了となる監査委員に代わる新しい監査委員の選任が行われた。
 現在小学3年生までの留守家庭児童育成室(以下学童保育)の年限延長はこれまで保護者や関係者が強く要望してきたものである。昨年度から施行された子ども・子育て支援新制度において、学童保育の対象者を「6年生まで」とし、吹田市の子ども・子育て事業計画では2017年度は4年生まで、2018年度は5年生まで、2019年度は6年生までに順次年限延長していくことが決定された。そして、今議会では来年度4年生まで延長する条例改正が行われたことは前進である。
 同時に、年限延長に伴って二つの課題が存在する。その一つは保育スペースの確保である。来年度の学童保育児童数は1万3421人と見込まれ、必要な教室数は91であるのに対し10教室余りが不足することが予想されている。学童保育を所管する放課後子ども育成課は、今年度から教育委員会に部局が変わったが、学校と学童保育の連携を進め教室を確保し、待機児を出さないよう強く求めた。
 もう一つは、指導員不足を理由に、今年度に続いて来年度さらに6か所(山一、西山田、津雲台、千里新田、佐井寺、千里たけみ)の育成室の民間委託をすすめるための関連予算が提案されたことである。昨年9月議会で、2016年度からの民間委託に関する補正予算が提案された際、保護者から、十分納得していないという要望書が議会に提出された。このことを重く受け止め、議会は「委託後の保育水準の検証体制をとること」という附帯決議を併せて可決した。
 今議会では、2015年度から新設校で始まった民間委託学童保育に関し、市が行った検証結果が明らかになった。検証方法は@担当課職員による現地視察A保護者へのアンケートB学校関係者の聴き取りCチェックシートを用いた業務履行状況の確認と評価である。「直営でなくても適切な保育が提供されることが認められる」と総合的な評価を行っているが、その条件として「児童に関する知識と経験を有し、責任感をもって業務を履行する事業者を選定することが不可欠」としている。
 これまで、事業の民間委託後に、市がこのような検証を行ったことはなく、附帯決議を行ったことで様々な角度からの検証が行われたと考えられる。しかしこれはあくまでも市内部での検証であり、第三者の客観的評価が行われなければ、市の施策を追認する結果を出すのは当然と言われても仕方がない。検証結果が信頼に足るものとして保護者等に受け入れられるには、審議会を始めとした第三者機関にその検証を委ねなければならず、そのような不十分な検証結果でもってさらに委託を拡大することはやめ、計画を見直すよう強く求めた。
 その他の補正予算として予算額が最も大きなものは、大阪府タウン管理財団の土地購入予算である。3年半前に北消防署の耐震性に課題があるという診断結果が出たにもかかわらず、当時の維新市長の、新規・拡充事業は原則行わないという方針の下、放置されてきた。今議会では南千里にある大阪府タウン管理財団所有の13駐車場跡地約3千uを購入する予算が提案され、北消防署の一部と、南千里庁舎の土木部を移転させ、(仮称)吹田市北庁舎(北消防署合同庁舎)を整備する方針がようやく示された。
 また、南千里庁舎敷地の南側約1千uと、3月末に廃止された南千里プールを解体し約2千uの土地でそれぞれ120名定員の保育所を整備するための関連予算が計上された。これらは、用地確保が困難なニュータウンにおいて、市の土地を貸与し整備するという、市の待機児童解消アクションプランに沿ったものである。
 築30年が経った文化会館(メイシアター)の耐震化、音響などの設備の老朽化対策や、利用する市民の利便性向上とさらなるバリアフリー化を図り、今後の30年間も吹田の文化の殿堂であり続けるための大規模改修が行われることになった。そのため、当初の予定を変更し、2017年度の1年間、全館休館することとなった。
 その他にも、3月議会で議決した小中学校の校舎・体育館の大規模改修、トイレの洋式化に関する予算約40億円に対し、その財源として国の学校施設改善交付金約7億円を申請していたが、全額交付されないという事態が起こった。そのため今議会では市債の発行によりその不足分を埋めるための歳入の補正も行われた。今後について、市は新たな補助金獲得に力を尽くし、年次計画どおりに大規模改修を進めたいとの決意が示されたことは評価できる。
 以上、補正予算については、アウトソーシングに関する課題を抱えている。一方、待機児解消や消防署の耐震化など市民の福祉や消防・救急体制の向上に関しては評価できる内容となっている。

二 意見書、請願等について
 日本共産党が提案した「沖縄県東村高江ヘリパッド建設中止を求める意見書」は無所属議員3名の賛同があったものの否決された。同じく「更なる患者負担の増加により受診抑制を招かないように、慎重な審議を求める意見書」は自民党、公明党、民新党系会派を除く賛成多数で可決された。
 公明党が提案した「チーム学校推進法の早期制定を求める意見書」は、自民党、公明党が議員立法で国会に提案し、継続審議となっているもので早期制定を求めるのは不適切であるとして反対したが可決された。同じく「無年金者対策の推進を求める意見書」は、無年金者への月額5千円の給付金を支給するという内容だが、無年金者対策としてわが党が提案している最低保障年金を対置し、不十分であるとして反対したが可決された。
 請願は2件提出され、日本共産党が筆頭紹介議員となった「待機児童解消のための保育士確保策具体化を求める請願」は全会一致で採択された。また、「南高浜町のマンション建設計画に関する請願」は新選会が退席、維新の会が反対したが、賛成多数で採択された。

三 その他
 9月定例会のさなか、市は今年度の吹田市戦没者・原爆死没者追悼式の内容を見直し、原爆被害者ら関係者への十分な説明もないまま戦没者追悼式という名称に変更したことが判明したため、日本共産党は本会議で市長を厳しく問いただした。その発端となった関係者の式辞の内容に、安倍政権批判が含まれていたことを市長が「不適切」と判断し、「再発防止」のために見直したことは非常に問題がある。「非核平和都市宣言」を行っている吹田市にふさわしくない行いであり、遺憾である。

以上

29号(2016.10.9)

 前号につづき、9月定例会での質問内容を紹介します。


学童保育の年限延長は保護者の願いに寄りそい事業推進を
個人質問 竹村博之

■就学援助制度について
(質問)支給時期について、第一回目が吹田市は9月末。北摂7市で比較すると池田市が5月、高槻市や茨木市、箕面市では7月、遅くても豊中市、摂津市が8月となっている。改善が必要。支給内容について、国の補助対象品目にクラブ活動費や生徒会費、PTA会費がある。実態を調査し援助費用項目に加えることを求める。
(答弁)支給時期は、現状では困難だが他市の状況について研究していく。府内でほとんど対象になっておらず財源確保の問題もある、他市の状況をを注視していく。

■学童保育について
(質問)小学3年生までの対象を4年生までに拡大するが、生徒数が1000人をこえる大規模学校では教室に余裕がなく、学童保育の教室が足らない実態は深刻。待機児童を出さない努力はしているが、過密状態に無理やり詰め込めば、超過密、保育内容に悪影響が出るのは必至。年限延長をスムーズに実施していくために、学校との連携や調整、予算化を含めたしっかりとした具体策が必要。担当部任せでは不十分。市長及び教育長の決意は。
(答弁)保護者から適切な保育環境など施設の確保と整備で強い要望がある。大規模な育成室で現在の施設だけでは困難で、特別教室等を時間借りしながらプレハブの設置等適切な保育環境を提供し、対象学年拡大を円滑にすすめるため教育委員会と学校、市関係部局がより連携する。年限延長されようとも市が責任を果たしていく。

■市主催行事の名称変更等について
(質問)吹田市戦没者・原爆死没者追悼式が名称変更にいたった経緯は、一部の議員の意向を受けて市長が指示し、市議会や関係者への説明や理解を得る努力もせず変更したと考えられる。納得できない。非核平和都市宣言の吹田市で40年以上続いてきた市主催行事の名称変更は市民の理解を得られない。市長も不適切な発言がある。市民の発言をいちいち政治的発言だと神経をとがらせるような雰囲気は、あまりにも窮屈で、36万市民の多様な意見を吸い上げることにはつながらない、改めよ。
(市長答弁)昨年初めて参加した。来賓による極めて不適切な言動により、参加者に不愉快な思いをさせた。再発防止にとりくむうえで、名称変更(戦没者追悼式)に及んだが、式典の趣旨を変えるものではない。私に不適切な発言があった場合にはご指摘いただければ幸いです。


障害者施設での事件を受けて、安全対策と認識を深める取り組みを
個人質問 玉井 美樹子

 7月26日未明に神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、元施設職員の男性によって入所者19人が殺害され、26人が重軽傷を負った事件は、抵抗できない障害のある人を標的にしたものであり、断じて許されるものではない。多くの福祉関係者が、事件をきっかけに不安と危惧を募らせているのは、障害者をはじめ社会的弱者や少数者などにたいする偏見や差別、排除の社会的風潮が強まる傾向のなかで起きたのではないか、ということ。いっさいの差別や敵意、偏見を許さないことが、障害者をはじめだれもが大切にされる社会をつくるための重要な課題。吹田市にも障害を持つ方が生活する、今年の6月に開所した「みんなのき」や、グループホーム、そして通所施設がある。事件に心を痛め、不安を持つことがないようそれぞれが努力をされている。事件をうけ、声などつかんでいるか。
 今年の4月に施行された障害者差別解消法に基づき、障害に対する理解の促進させるため啓発に力をいれていきたい。
 いのちに順番をつけたり、効率や役にたつかたたないかで人を判断する、社会の物差しが不安で危険。いのちそのものを大切にし、共に生きる社会をつくっていくため、考えていくことが必要。障害者週間のつどいなど、当事者や関係者の意見も聞きながら「いのちを認める」「認識を深めていく」取り組みを自治体が率先してやることではないか。安全で安心な福祉施設であるために人員不足の解消も行政が取り組む課題ではないか。
 この事件を受けて、お互いの人格を尊重しあえる社会を目指す大切さを共有できる場にしたい。

学校問題解決支援員の状況と拡充を
 吹田市では「学校問題解決支援員」が配置されている。こどもや保護者への対応等どのような取り組みを実施されているか。また小学校・中学校で1名での対応だが、最低でも小学校・中学校それぞれ1名配置し現場の問題に寄り添い、丁寧に対応するために必要ではないか。
 現在、中学校校長経験者が1名で専門的な知識と経験を活かし支援している。学校で起こる問題が多様化・複雑化する中で現状に加えて小学校校長経験者を配置することが望ましいと考えている。今後、生徒指導や課題への迅速な対応のために学校問題解決支援員の必要性は一層高まると考えている。


吹田市の委託事業で働く労働者の実態を把握せよ
個人質問 上垣優子

(質問)吹田市では、小学校給食、図書館窓口、体育館、学童保育などの民間委託の結果、委託業務で働く民間労働者が年々増えている。委託先労働者が適正な労働条件で働くための他市の施策の調査研究の結果はどうか。労働条件等について必要な指導・監督を行うのは、市の責務と考えるがどうか。
(答弁)他市では法令遵守等について誓約書や報告書の提出を求める、人権費率の高い委託業務で最低制限価格等を設定する等行っている。市は、各所管施設等に最低賃金額を記したポスターを掲示し、事業者に労働基準関係法令の遵守を周知徹底している。
(質問)市立学校の警備業務は今年6月に委託先会社が変わり、時給換算で193円引き下げられた。今年の最賃858円を少しうわまわる額で、子育て世代はダブルワークせざるを得ないなど、まさに官製ワーキングプアだ。このような契約方式はあらためるべきと考えるがどうか。
(答弁)特に人件費比率の高い委託業務へ、最低制限価格を導入することで適正価格での契約となるよう、関係部局との協議を行い、入札・契約制度についてさらに研究する。

●学童保育民間委託について
(質問)昨年、民間委託の議案に対し全会一致で可決された附帯決議は「保育水準の維持の検証」を求めた。アンケートや現地視察等で保育水準は検証でき???のか。保護者アンケートについて「項目が誘導的ではないか」「施設の満足度、職員の研修体制、子どもを見守る体制等のチェックも必要ではないか」など、子ども・子育て支援審議会での指摘があったが、どうか。
(答弁)アンケートは想定意見を示し、選択してもらったもので誘導を意図していない。保護者の声や評価を詳細に把握したいと考えた。職員の研修体制、子どもを見守る体制等のチェックは、有効な確認方法を講じたい。

●千二幼稚園の認定こども園化について
(質問)平成30年度、幼稚園型認定こども園に移行する予定の千里第二幼稚園。認定こども園になるのは大賛成だが、移行により幼稚園入園希望者が全員は入れないのではないか、との心配の声にどう答えるか。
(答弁)平成30年度移行予定の認定こども園の初年度募集につき、園児数の推移や保育枠の必要数等を勘案し検討していきたい。


健都・イノベーションパークの事業者募集 売却に方針変更した件について
個人質問 柿原まき

● 独法化後の市民病院のあり方について
(質問)市民病院が独立行政法人化され、2年半が経過。市は、独法化により、経営基盤を強くするといわれていた。独法化後どう変わったか。
(答弁)業務量に応じた職員採用、機動性を活かした効率的、効果的な運営に努めるとともに、積極的な患者受け入れでこの2年間黒字を計上した。経営基盤のさらなる安定化をはかり、政策医療や不採算医療を実施し市民にとってより良い病院になるよう努める。

● がん検診 働き盛りの世代の受診率向上
(質問)現在、吹田市のがん検診は集団検診と個別検診の2つの方法で実施されているが、がん検診を受けない理由として「忙しいから」が1位となっている。働き盛りで「忙しい」という人が受診しやすい日曜に行うなど工夫が必要ではないか。
(答弁)大阪府下市町村別の受診率で、吹田市はH25年度乳がん4位、大腸がん5位、子宮がん・肺がんは8位、胃がん41位となっている。子宮がん以外目標達成できていない。今年度個別受診勧奨に取り組み昨年に比べ1.2?1.3倍に受診者が増えている。今後も受診行動につながる啓発・環境整備を検討したい。

● 市役所本庁舎のトイレ 改善検討内容は
(質問)3月議会で、冷たい便座、寒いトイレの改善を提案した。検討状況はどうなっているか。
(答弁)市民の利用が多い市民課横の洋式トイレを温水洗浄暖房便座に改善した。全体的なリニューアルについては今後関係部局と協議していく。

● 健都のまちづくり イノベーションパーク
(質問)イノベーションパーク(5区画分)利用事業の公募プロポーザル実施要領ができた。これまで定期借地で事業者募集するといってきたが、売却に方針変更された。売却後、事業者が仮に撤退するとなった時に、市はどのように対応するのか。
(答弁)売却の際の条件として事業者は随時市と協議するよう義務付けている。提案どおりに実施しているか立ち入り調査等による確認、日頃からの情報収集や関係構築を行っていく。事業者選定時に収支計画書等の専門的審査をするので、撤退はないと考える。撤退した場合、まずは事業者と撤退後の土地利用について協議し、医療クラスターの形成が損なわれないような方法を模索する。
 万が一、市の承諾なく、提案した用途を変更したり、第三者に所有権を移転するなど契約違反があった場合、契約後10年間は買い戻しの特約に基づいた対応をする。またそれ以降も契約解除等の対応を行っていく。


28号(2016.10.2)

 市議会9月定例会が、9月6日から27日まで行われました。各議員の主な質問内容を順次紹介します。


あいば野での日米共同訓練で少年自然の家の安全対策を求める、学童保育民間委託は見直しを
代表質問 山根たけと

 安保法制施行後初の合同訓練となる今回の演習では、米陸軍450人と自衛隊900人が参加、訓練にはストライカー装甲車、多用途ヘリUH60等を使用し、激しい実戦訓練が行われている。昨年会派の同僚議員の議会質問でも取り上げた、標的から外れた銃弾が近隣民家2階の屋根瓦と天井を貫通する事件についても、住民の間に強い恐怖と不安が広がっている。
【質問1】今回の訓練は、安保法制後初ということもあり非常に激しい訓練が予想されている。前回質問の答弁では、跳弾事案は市長や危機管理監には伝えられていなかったとのこと。今回の訓練について報告を受けているのであればその日時及びその内容をどう受け止め対応したのか。
【質問2】以前オスプレイが訓練に参加した事例も含め、今後日米合同演習などでは新たな事案が生まれてくる可能性は否定できない。吹田市としても担当部署、施設職員任せだけにせず、市長及び危機管理監が責任をもって高島市と連携し、情報収集を行いその情報を利用者や職員へ周知徹底、万全の安全対策を陸上自衛隊にたいして申し入れていくべきではないか。
 今後、市長同士、危機管理責任者同士のホットラインのような連携の構築も必要ではないか。
【答】7月の新聞報道、高島市からの情報提供により把握し危機管理室、秘書課へ報告した。またその後の訓練概要、期間なども情報提供を得た時は危機管理室に報告している。合わせて昨年の場外着弾などの事案が発生することの無いように、自衛隊に対する申入れを高島市にお願いした。今後も関係部局と情報を密にし、高島市等関係機関とも連携を深め、利用者の安心安全第一に、不測の事態にも迅速・的確に対応できるようにしていく。

2年目を迎えた後藤市長の政治家としての姿勢
【質問1】後藤市政になり今回の議案でも提案されているメイシアターの改装工事や、障害者施設くらしの場など市民意見や地域要望が取り入れられ実現または、実現に向けて動き出したことは評価できる。
 しかし期待されていた、削られた福祉事業の復活や充実、地域の市民活動に対する支援も一部にとどまり、前市政の手法とあまり変わりはない。残念ながら市長は、南保育園保護者の方々などに寄り添うことはなかった。これらの人たちとは、選挙前後に市長自らが直接「傾聴と対話」を行い希望を持たせただけに失望も大きくなっている。一体前市政と何が違うのか。
【答】市民に寄り添って行政がその責務を着実に果たす大切さを訴えてきた。市民・議会・行政の信頼関係の再生の途上において市政がまともに機能し始めた今の状況こそが最大の違い。
【質問2】施政方針で述べたアウトソーシングの検証結果を公表しないのか。アウトソーシング推進計画は前市政の中核となる計画だった。その計画のもと実施された学校給食業務や学童運営業務の民間委託や体育施設の指定管理など、市長が変わりどのように検証されたのか、わかりやすく市民に示していくことは、市長の重要な仕事なのではないか。政治家にとって一番大事なことは「公約」という市民との約束を守ること、発した言葉に責任を持ち市民に説明し納得してもらうことである。検証結果を答よ。
【答】これまでの進捗状況を公表し担当所管において必要に応じて年次計画の見直しを行っている。H30年度までの計画期間であることから、進めている業務について検証を行う中で今後の進め方を検討していく。
【質問3】地方自治の本旨と役割、そして財政運営のあり方について。市長が施政方針で「引き継ぎさらに厚みをます」と明言された、先人たちが築き上げてきた福祉の施策「福祉の増進」がおろそかになってはいないか。今後大規模な施設改善・更新が続く。財政運営の計画、財政的根拠、裏付けを含め「福祉の増進」の役割をどのように果たしていこうと考えているのか。
【答】計画的に収支見通しを立て、財政の健全性を維持した持続可能な市政運営を図ることで、ソフトハード両面の「住民福祉の増進」に努めていく。

LGBT、性の多様性を認め推進する条例・要綱の制定を
【質問1】前回の質問対する市の答弁でも「先行する自治体の研究も行いながら横断的かつ総合的に取り組んでいく」と答えている。その後の取り組み状況や支援について答よ。また、渋谷区などと同様に条例の制定や同性婚を認める要綱の整備を真剣に考えるべきではないか。
【質問2】まだまだ偏見や知識不足からくるいじめや嫌がらせに合い、自ら死を選ぶ確率が高くなるという統計もある。一個人として尊重され、誰もが差別されることなく認められる社会をつくるには、互いを知る教育・学習が必要。教育現場や生涯学習の場で位置付け、図書の購入・教員研修の導入・生徒への授業を行っていくべきではないか。
【質問3】先進事例も大いに参考にしながら現状でもできる取組みを始めていくことが重要。職員や役所に来る市民の方にもいるだろう。そういう人たちにも合理的配慮が得られるよう環境づくりが必要だと考えるがどうか。
【答】本庁ロビーでの啓発パネル展示、近畿市長会を通じての国に対する要望、当事者の方を講師とした教職員研修の実施、図書館での関係図書の購入・配架など行ってきた。引続き合理的配慮が得られるための環境づくりについてなど、先進自治体の研究を行い推進していく。

命を守り貧困解決の視点で子ども施策の構築を
●温かい全員喫食の中学校給食で就学援助の適用を
 子どもの貧困が深刻な社会問題になっている今、中学校で温かい給食を実施し、就学援助を適用していくことは行政の役割として待ったなしの課題になっている。市は5月の同僚議員の親子方式での給食の質問に対して「先進市の状況等も注視しながら、子供たちにとって何が一番いいのかという視点を持って、今後の給食のあり方について検討してまいります。」と答えていた。
【質問1】どのように検討していこうと考えているのか。またすべての子ども達への喫食調査を行うことも求める。
【質問2】格差と貧困が広がる中、今こそ全員が食べる温かい中学校給食に足を踏み出し就学援助の適用を決断すべきではないか。
【答】現在の民間委託選択制は、多様な家庭環境に柔軟に対応できる方法であると考えている。しかし、親子方式での全員喫食に変更した高槻市などの状況を注視しながら、他市とは異なる点も勘案して検討する必要がある。すべての子ども達への喫食調査については有効な手段と考えている。就学援助については財源確保の問題が生じ、慎重に検討していく。
※市のアンケート調査では、コンビニまたは食べてないと答えている子ども達が1.5%、割合で150人はいることになる。就学援助対象の子ども達は2000人とも聞いており、それだけ必要とされていることがわかる。財源確保も含め真剣に検討するべきである。

●学童保育の民間委託と年限延長について。
【質問1】昨年9月議会の学童保育の民間委託議案について付帯決議が市議会にて全会一致で可決された。「保育水準の維持についての検証体制を整えること」とあるが、どのような検証体制で、どのような検証結果が出たのか。
【質問2】昨年度の民間委託事業者公募結果は、5学級のうち2学級しか応募がなかったにもかかわらず、またしても検証や反省もなく今回6学級の委託案件を提案している。しかも要件を市外にまで緩和して公募するとしている。あまりにも無責任で計画性のないやり方ではないか。子どもたちの生活を保証する立場から計画の見直しを求める。
【質問3】市は、指導員確保が困難なことを民間委託の理由にあげているが、政府は指導員確保に関して、地域との連携や協力等に従事する常勤職員配置を促進している。この事業を活用し、たとえば一校の学級1名の正規職員を配置することで安定した職場環境を保障し人員を確保していくのも一つの策ではないか。
 また、4年生までの年限延長については、教室の確保が重要な課題となっている。年限延長に伴う教室確保の見通しを示せ。
【答】保護者アンケートなどを実施し、検証体制を強化するため職員定数の2人増員、スパーバイザー1人を増員した。委託目標年度をH30年度まで延長し今年度の公募を9か所の予定を6か所に変更した。業務委託は指導員確保策について最も有効と考えている。


エキスポのまちづくり、第4次総合計画、造園業でのダンピング問題
個人質問 倉沢さとし

(質問)エキスポ地区の交通問題が深刻。試合日は駐車場からでるのに2時間、モノレールは15分歩いて1時間待ちだ。想定外の混乱だ。観客の誘導、高校生が利用する生活道路の安全対策について。スタジアム、エキスポシティ、万博公園の利用状況。マイカー規制の取り組み。外周道路の安全対策は?
(答弁)スタジアム。入場者数は1日平均2万4867人。公共交通利用は77%。マイカーは事前予約で1千462台。おおむね想定内。
 エキスポシティは年間1千700万人想定が、5月待つまでで1千400万人で想定を超える。
 試合開催日にスタジアム利用者がエキスポシティ駐車場を利用すると加重料金となり抑制となっている。歩行者の安全については警察と協議する。信号の無い交差点の安全確保は大阪府茨木土木事務所につたえる。
(質問)抜本的な改善策として吹田市へのバスルートの新設を。スタジアムにタクシー乗り場を。
(答弁)関係機関と協議する。
(質問)第4次総合計画策定の基本姿勢について。吹田市自治基本条例では、自治基本条例が最高法規であり、市の最上位計画として総合計画を位置づけている。前市長のもとで、総合計画の見直し案は否決された。6ブロックごとの地域計画を廃止したこと。「事業見直し」など極端な財政優先の市政運営が、市民の総反発をかったから。第4次総合計画には、震災防災の視点、少子高齢化問題、太陽の塔など歴史遺産の保全、新しい産業政策、地域経済振興への取り組みを位置づけるべきではないか。
(答弁)意見を良く聞いて反映したい。
(質問)造園業におけるダンピング受注の指摘があるが。
(答弁)2015年度から除草剪定業務の入札で予定価格を大きく下回る落札があった。2017年の入札では改善する。
(質問)TPP(環太平洋経済連携協定)は農業や食の安全をはじめ、医療、雇用、地域経済などあらゆる分野で大きな影響が心配される。吹田市議会では、TPP協定交渉への参加に慎重な対応を求める意見書を採択している。公共事業の物品の影響は。
(答弁)公共事業の物品について変更は無い。


27号(2016.9.11)

待機児童解消アクションプラン関連予算、北消防署再整備事業、
学童保育の年限延長など
市議会9月定例会

 9月6日から27日までの会期で、市議会9月定例会が行われています。初日の6日に、後藤市長から議案が示され説明がありました。
 以下、主な日程と議案内容について紹介します。
《日程》
  6日(火)本会議 提案説明 議会運営委員会
 13日(火)    代表質問
 14日(水)    代表質問・個人質問
 15日(木)    個人質問 議会運営委員会
 16日(金)    個人質問
 20日(火)委員会
 21日(水)委員会
 26日(月)議会運営委員会
 27日(火)本会議 討論、採決
※市民からの請願、意見書の提出締切は9月14日(水)

《党議員の質問順位》
代表質問 13日 C山根たけと
個人質問 15日 G倉沢さとしI柿原まき
     16日 E竹村博之F玉井みき子H上垣優子
(数字は質問日における順番です)

《主な議案内容》
■条例
○吹田市留守家庭児童育成室条例の改正
 学童保育に入室することができる児童の学年の上限を第3学年から第4学年に引き上げる。来年4月から施行。
■単行事件
○(仮称)北千里・古江台認定こども園建設工事(建築工事)請負契約の締結について
○阪急山田駅前自転車駐車場自動管理ゲートシステム購入契約の締結について
○吹田市公共下水道事業雨水レベルアップ整備工事中の島・片山第1工区請負契約の締結について
○吹田市公共下水道事業岸部排水区合流管路整備工事第101工区請負契約の締結について
○吹田市立岸部第二小学校給食厨房用備品購入契約の締結について
○南吹田駅前線取付道路築造工事(西工区)請負契約の一部変更について
○南吹田駅前線取付道路築造工事(東工区)請負契約の一部変更について
○吹田市民体育館、吹田市立武道館及び吹田市立総合運動場の指定管理者の再指定について
○吹田市立スポーツグラウンドの指定管理者の再指定について
■予算
◎一般会計(補正第4号)                      16億8338万4千円
☆歳出
1.総務費
○文書発送事業(予防接種事業に係る郵便料を追加)                7万6千円
2.民生費
○介護ロボット等導入支援事業(介護従事者の負担軽減を図るため、介護ロボット等を導入する事業者に対し、その導入費用を助成)
                                     1390万5千円
○既存介護施設等のスプリンクラー整備支援事業(火災発生時に自力で避難することが困難な高齢者が多く入所する介護施設等を対象に、スプリンクラー等の整備費用を助成)
                                      182万4千円
○後期高齢者医療特別会計繰出事業(後期高齢者医療システム改修に係る繰出金) 923万4千円
○賃貸物件に係る保育所改修等支援事業【待機児童解消アクションプラン】(待機児童の解消にむけ、賃貸物件を改修し、保育所を創設する事業者に対し、その改修費用を助成)
                                       2025万円
○(仮称)南千里庁舎敷地内保育所用地整備事業【待機児童解消アクションプラン】(待機児童解消にむけ、南千里庁舎の敷地の一部を活用した私立保育所の創設にあたり、保育所用地として整備する土地の測量・分筆、土壌汚染調査を実施)
                                      570万4千円
○育成室運営委託事業・育成室管理事業(指導員の人材確保を図りながら、受入れ児童の対象学年の年次的拡大に対応するため、新たに6か所の留守家庭児童育成室を運営委託するにあたり、施設の補修や引継保育等に係る経費を追加)
                                      791万1千円
○過年度国庫支出金等返還金(社会福祉総務費)                 7498万円
3.衛生費
○予防接種事業・健康情報管理システム改修事業(生後1歳に至るまでの間にある者を対象としたB型肝炎ワクチンの予防接種について、本年10月1日から新たに定期接種化されることから、接種に係る経費を追加)
                                     3995万3千円
4.土木費
○北大阪健康医療都市整備事業(健康増進広場整備工事について、設計見直しによる工事着工の遅れに伴い、工事費の年割額が変更となることから、現年度分の事業費を減額)
                                  ▲1億2716万7千円
5.消防費
○北消防署再整備事業(老朽化が進む北消防署等の移転建替え用地として、大阪府タウン管理財団が所有する第13駐車場跡地を購入)
                                    16億3315万円
※但し、北消防署の一部機能は現地に残す予定
6.教育費
○幼稚園型認定こども園整備事業【待機児童解消アクションプラン】(吹田市子ども・子育て支援事業計画に基づき、幼稚園型認定こども園へ移行する公立幼稚園について、施設改修のための実施設計費用を追加)
                                      356万4千円
☆債務負担行為
(追加)
○(仮称)認定こども園千里第二幼稚園整備に係る実施設計業務【待機児童解消アクションプラン】
                                   限度額240万7千円
○南千里市民プール解体撤去工事【待機児童解消アクションプラン】   限度額6846万4千円
○文化会館改修工事                      限度額40億2689万8千円
※以上いずれも期間は平成28年度?29年度

○山一留守家庭児童育成室運営業務
○西山田留守家庭児童育成室運営業務
○津雲台留守家庭児童育成室運営業務
○千里新田留守家庭児童育成室運営業務
○佐井寺留守家庭児童育成室運営業務
※以上いずれも期間は平成28年度?31年度で、限度額は、9000万円

○千里たけみ留守家庭児童育成室運営業務
※期間は平成28年度?31年度で、限度額は9666万円

◎後期高齢者医療特別会計(補正第1号)
☆歳出
1.総務費
○後期高齢者医療システム事業(後期高齢者医療システムについて、新たな税システムとデータ連携を行い、後期高齢者医療広域連合へ当初課税データを提供するための改修を実施)
                                      923万4千円

■人選案件
○吹田市監査委員の選任について(原田憲氏の任期満了によるもので、改めて追加提案される)


26号(2016.6.19)

 市議会5月定例会の各常任委員会で審議された内容と日本共産党議員の意見、要望について紹介します。


大阪維新の会が提案の「政治活動制限条例」など3条例は否決 財政総務委員会
倉沢さとし委員、上垣優子委員

 継続審議となっていましたが採決がされ、3条例とも否決されました。日本共産党の反対討論を紹介します。

 市議会議案第1号吹田市職員の政治的行為の制限に関する条例の制定について。
 市議会議案第2号吹田市労使関係に関する条例の制定について。
 市議会議案第3号吹田市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について。一括して意見をのべる。
 提案会派は、職員の政治的行為の制限をもとめ、よって公正な市政運営をはかる。本市の当局と労働組合の交渉は不適切である。職員団体が支出すべきチェックオフの経費を税金でまかなっている。風通しのよい職場環境をつくるためとして3つの条例が必要と説明した。
 しかし、職員の政治活動は、憲法および地方公務員法において、一部制限のもとでだが、基本的人権として認められており、地方公務員法の範囲をこえて制限することは基本的人権を侵害することになる。
 当局と労働組合の交渉について公開するとの内容は、憲法、地方公務員法、地方公務員労働法で保障された職員団体、労働組合の団結権、団体交渉権を超えて制限することになり、違法であるとの指摘が免れない。
 職員給与からチェックオフとして組合費を徴収することを一方的廃止にすることは、議会側が労使関係を規律することとなり、不当労働行為となることなどの問題点を指摘した。
 質疑の中で、3条例に共通して、条例を必要とするような立法事実が存在していないことが明白となった。具体的事例を提案者に求めたが、誰もが否定しがたい客観的事実は示されなかった。
 また、答弁として具体的事例が無くとも予防的に規制することはできるとの独善的主張が繰り返しのべられただけだった。
 1号の政治活動条例で、吹田市職員が条例に違反した場合には、第3条において、減給、停職、免職の厳しい処分規定がある。
 これは憲法に明記されている思想および良心の自由(憲法19条)、集会、結社、表現の自由(憲法21条1項、労働基本権(憲法28条)の基本的人権を制限する憲法違反の条例である。堀越事件、世田谷事件の最高裁判決では、国家公務員ですら職務遂行においてのみ政治的中立が求められているのであり、個人の思想や行動までも規制していない。最高裁判決も無視するものである。
 2号の労使関係条例は、もともと地方公務員法、地方公営企業法によって規定された職員団体、労働組合の団結権、団体交渉権を、法律を超えて制限を図るものである。
 公務員も憲法28条に規定する勤労者であり、団結権、団体交渉権をもつと認められている。労使間の見解の違いは当然であり、そのために団体交渉が認められている。議会の条例で上から規制することは、地方公務員法を逸脱するものである。
 3号のチェックオフについての条例は、職員一人ひとりの意思で組合入会、退会が自由に保障されており、意思に反して退会を認めらなかった事例は1つも示されなかった。今後の対応について、労使間で協議されており、いたずらに公務員の特権的な便宜供与とはいえない。
 吹田市当局と、職員組合との関で、この間の問題提起をうけて労使の協議がされており、その説明で十分な努力といえる。よって本3条例は廃案にすべきである。


片山町31号線の歩道拡幅等交通バリアフリーのための予算等が可決 建設委員会
竹村博之委員、塩見みゆき委員

 建設委員会に付託された議案は補正予算中以下の3つの事業です。
@交通バリアフリー道路特定事業は、市道片山町31号線について、沿線における大規模商業施設の開業を機に、バリアフリー化を進めるため、アサヒビールの倉庫の壁を移設し、角切りと歩道拡幅工事をするものです。倉庫の壁で見通しが悪く、出会いがしらの接触事故等もあり、市民からの要望もあり早期実現が望まれていました。拡幅部分は3年間、アサヒビールから無償借地として協力していただいたとのことでした。
A公園等維持管理事業・街路樹等維持管理事業は、全国的に起きている倒木による事故を受け、平成27年度、樹木健全度緊急調査を実施し、その結果をうけ、倒伏すると死亡事故に繋がる可能性の高い公園の樹木及び街路樹の伐採や剪定等を実施するものです。公園の樹木は168本、街路樹は109本倒木の危険があり、伐採する予定です。市民には必要性を十分に説明し、実施することを求めました。
B南千里庁舎管理事業は、大阪府タウン管理財団が所有する第13駐車場跡地を北消防署の移転建て替えのため活用が検討されており、南千里庁舎敷地とを繋ぐ土地と一体での利活用を検討するため、不動産鑑定を実施するものです。この土地は以前、駅周辺の放置自転車の保管所として、市が阪急電鉄から無償で借りていた土地であるが、現在は別のところに保管所は確保している。南庁舎にある土木部も消防もたくさんの車両を有することから、車両の通路、一部駐車場としての活用を考えているとのことでした。
 いずれも市民要求、生活に関わる事業であり、質疑、要望をして賛成しました。


雇止め裁判、市の責任を認め和解は当然 議会の責任も問われる 福祉環境委員会
山根たけと委員長、玉井みき子委員

 議案第63号、総合福祉会館内の業務の民間委託に伴う職の廃止に関連する地位確認等請求事件についての訴訟上の和解について、日本共産党の賛成意見を紹介します。
●総合福祉会館における、障がい者の生活介護事業は、長く通所している重度障がい者が多いことから、なれた環境と職員のもとでの事業実施が望ましいこと、そして重度障がい者の生活介護を行える事業者が少ないことから、平成24年10月まで市直営で実施してきた。しかし、維新市政のときに、本市が大切にしてきた重度障がい者の生活介護事業は、十分な議論や検討もなく、経費削減だけが優先され、民間委託となった。直営での運営時は、職員は専門職であるにもかかわらず、非常勤という処遇でその職を担ってもらっていたが、年度途中の9月30日で雇いどめとなった。当事者に対し、誠意ある対応や十分な話し合いが持たれていれば、訴訟にまで至らなかったのではないかと考える。
 委員会審査においては、これまでも多額の税金が裁判に使われており、このまま裁判を継続すれば、さらに多額の税金が投入されることが明らかになった。これ以上、争い続けることは市民にとって何の利益にもならない。そして、この件に関する決定をした議会の責任も問われることになる。
 裁判所は和解勧告をしており、弁護士も和解を判断している。よって、市の提案のとおり、和解に同意する。
 以上の意見を述べて日本共産党は賛成しましたが、自民・公明・維新・新選会の各会派が反対し不承認となりました。
 その他、子どもの生活に関する事態委調査事業、「待機児解消アクションプラン」に伴うニュータウン地域や江坂地域における小規模保育所改修費等の支援事業、佐竹台幼稚園の定員拡充のための耐震診断実施費用、高野台小学校内に設置する認可外保育施設・留守家庭児童育成室のリース物件整備事業、など全会一致で承認しました。


市立吹田サッカースタジアムにネームプレート設置 文教市民委員会
柿原まき委員

 文教市民委員会に付託された補正予算案の内容は、昨年9月にスタジアム建設募金団体から吹田市に寄附された市立吹田サッカースタジアムの正面玄関に「市立吹田サッカースタジアム」という銘板を設置する予算です。委員会では、慎重に審議した結果、全員異議なく承認されました。


25号(2016.6.14)

 前回号につづき、市議会5月定例会で行なわれた各議員の主な質問内容を紹介します。


18歳選挙権、農業振興(市民農園、学童農園)、音響信号機、自転車レーンの整備について
個人質問 竹村博之

■18歳選挙権について
(質問)今夏の参議院選挙から18歳選挙権がはじまる。@改正公職選挙法のもとで、制度はどのように変わるか。A市内の高校や大学、他市での特徴的な取り組み。B学校で主権者教育と国民主権を明記した憲法の精神をしっかりと位置付けた取り組みを求める。
(答弁)@これまで住所の移動と選挙人名簿の登録基準日の関係で投票できなかった人がなくなるなど。A出前授業、生徒会選挙や模擬投票に投票箱などの貸し出し、関西大学で期日前投票所を設置する。他市を参考に期日前投票所の立会人に若者を選任する予定。B憲法の精神を大切に、民主的で文化的な自覚を涵養していく。
■農業振興について
(質問)地球温暖化防止やヒートアイランド対策など環境保全から農地はかけがえのない存在、農業関係者と連携してきめ細やかな支援を求める。市民農園の現状と取り組み。学童農園は、貴重な農業体験であり食育の一貫、学校の授業としてしっかりと取り組む必要がある。今年度は小学校19校での実施だが、すべての小学校で取り組むべき。
(答弁)市民農園は現在21農園が開設し、のべ845人が利用。補助金を交付し公募による利用者のあっせんで管理運営支援を行っている。学童農園は、実施していない学校で校内ミニ水田やバケツ稲を活用し実施。今後も農業・教育連携委員会で協議していく。
■安心安全のまちづくりについて
◎音響信号機について
(質問)視覚障害者のための音響信号機の設置状況。設置者は大阪府だが、市民の立場から市としての検討状況、関係機関への働きかけの実態は。
(答弁)市内で95か所の交差点に設置。市民からの要望を現地確認した後、吹田警察署へ伝えている。
◎自転車レーンの整備について
(質問)自転車走行環境整備計画の作成状況、効果が明らかな自転車レーン整備は。江坂に一部自転車専用道があるが、自転車利用が集中する場所であり、周辺とあわせて自転車レーンとして改めて整備することを求める。
(答弁)吹田東高校付近で自転車レーンを整備し、効果が確認できた。整備計画において、ネットワーク路線の計画的な整備を行う。江坂駅周辺は自転車利用者が大変多い。実態把握等で、他の路線も含め検討していく。




地震がきても安心の住いに
万博南地域の交通対策を
個人質問 倉沢さとし

(質問)熊本地震で、建物の耐震化に関心が高まっている。行政が住宅の危険度を住民に知らせるべきではないか。耐震工事が大きく遅れている。耐震改修補助金を充実せよ。
 上町断層帯地震で地震が発生すると、市内全域が震度7、もしくは6強のレベルのゆれとなる。その結果、木造住宅で76%が全・半壊する。マンションなどの非木造で32%が全・半壊すると想定されている(吹田市地震被害想定)。命をまもる住宅にすべきだ。学校施設の耐震化が昨年で完了したが民間の耐震化工事は年間十数件。ほとんどの人が多額の費用のためあきらめざるを得ない。住宅の耐震化は政治の課題。いまこそ推進を。
(都市計画部長答弁)地震に対する安全性の目安は、木造で「評点」1、0以上。非木造(マンションなど)は「IS値」0、6以上とされる。耐震診断は図面の確認、現地調査、劣化の度合いなどを確認するので木造などで早くて1週間から、マンションなどは半年はかかる。耐震不足が心配される昭和56年5月以前の基準建物は心配だが、画一的に行政が危険かどうかを判断できない。木造は耐震診断、設計、改修に補助制度がある。マンションなどは耐震調査のみ補助制度がある。しかし、高槻市などで耐震設計、耐震改修の補助制度を導入したので注視している。
(質問)ロハスフェスタの日は万博地域が大渋滞(5月13日?15日)。サッカー試合の終了時はバス、モノレールは50分待ちの混雑。公共交通が不十分だ。バリアフリー化も大きく遅れている。7月には大観覧車が完成する。@公園のイベント、サッカー試合など混雑が重ならないように日程調整がされているが、公共交通が不足している。岸部駅からのバスルート新規開設を。A万博公園南交差点の設計が不十分で、施設から出る車のライトがまぶしく危険。B障害者ルートとして公園東口駅から、万博外周道路を通る経路を紹介しているが、信号もなく危険だ。障害者利用に対応していない、など質問しました。
(都市魅力部長答弁)イベントが重ならないよう調整している。送迎用マイカーの外周道路停車は指導する。観光センターの利活用をつよめる。
(土木部長答弁)万博南交差点付近の渋滞は三井不動産に対策をもとめる。車いす利用者、視覚障害者への対応は公園事務所に要望する。




箕面支援学校通学の移動支援を
個人質問 山根たけと

 吹田市から、肢体不自由児を対象とする箕面支援学校に通学する児童において、医療的ケアが必要な児童生徒に関しては、原則的には通学バスに乗ることができず、保護者が自家用車での送迎や福祉タクシーを利用し通学をしている。
【質問】子どもが重度の障害を持つため一人での送迎が困難な場合など、実費で福祉タクシーを利用せざるを得ないケースもあり保護者にかかる負担は大きい。箕面や豊中、大阪市同様、通学タクシーの運行等の助成を行うべきではないか。また、障害福祉室が行っている「移動支援事業」を拡充し、通学児童への対応ができないか。(答:地域自立支援協議会通学支援検討プロジェクトにおいて保護者に対し通学方法のアンケートを実施している。等しく就学の機会を保障するため、移動支援事業はもとよりどういった支援が必要かを関係機関と協議し検討していく。)
●中の島市民プール跡地の活用と公園全体の活用策について
 子どもたちが親しんでいた施設ということもあり、子どもの意見をどう反映していくのか前議会でも質問してきた。他市では多彩かつ具体的な議題で子ども議会を開催し実際に市政運営に子どもたちの意見を反映をしている自治体もある。18歳選挙権も始まり政治や行政の仕組みを学ぶ有権者教育もますます重要となる。
【質問】吹田市でも「プール跡地活用と公園全体の活用について」を議題とした、子ども議会を市議会と共同で開催し、子ども達の意見を反映させてはどうか。
:身近な題材を取上げ意見を市政に反映させることで政治のしくみの理解や興味関心持ち、社会の一員としての自覚を深めることができ意義あるものと考えている。)
●ガンバ大阪と市立吹田スタジアムの市民的活用と協同について
【質問】施設設立構想当初から障害者の働く場事業団から提案されていた、障害者雇用の創出の現状はどうなっているのか。
:授産製品販売や喫茶出店のためのブース確保、職場体験実習の受入れは可能と聞いている。運営基準においても障害者法雇用率の達成へ誠実に履行することとしており、引続き指定管理者〈ガンバ〉に強く求めていく。)
【提案】サッカーファンでなくとも足を運び楽しめるスタジアム活用を。市民フェスティバルや吹田市の小中学校や社会人の大会の実施、障害者国際サッカー大会〈精神や全盲〉などの誘致、チャリティサッカー大会を開催し熊本・東北の子どもたちを招待して吹田の子どもたちとの試合など、ガンバ大阪とも協力し市立ならではのスタジアム活用をすることが、吹田の魅力を内外に発信することにもなる。




国民健康保険の統一化について吹田市の基本的な考え方は?
個人質問 玉井美樹子

 国が示した、2018年度からの国民健康保険の都道府県化に伴い、大阪府でも制度設計の検討が進められています。大阪府・市町村国保広域化調整会議の取りまとめでは、府内統一保険料率、法定外繰り入れの解消、市町村独自の保険料・一部負担金の減免制度の共通基準化、方針に従わない市町村へのペナルテイーなどが検討されているしかし、厚生労働省が示しているガイドラインや見解によれば、法定外繰り入れの解消は市町村を縛るものではなく、ペナルテイーも考えていないことや、減免制度も最終的には市町村が条例で定められるとし、そのことを認めている国のガイドラインや見解にも基づかない、方針を検討しているのは、47都道府県のうち、大阪府と奈良県のみ。国民健康保険の広域化について、吹田市としての基本的な考え方は?
答 健康医療部長 都道府県は安定的な財政運営、市町村は被保険者の資格の取得及び喪失に関すること、国民健康保険料の徴収や、その他の国民健康保険事業を適切に定めている。政令の定めにより、条例で年度ごとに、保険料の決定や徴収については、引き続き市町村の業務と定められた。また、一部負担金の減免や保険料の減免などについてもそれぞれの市町村が定めるとされている。大阪府の動きについては認識をしているが、『統一保険料』等の方向性については、平成28年4月28日の厚生労働省のガイドラインに、国保法で定められた市町村の賦課権に抵触することがないよう、市町村の意見がより厳密に求められていると考える(中略)現時点では、シュミレーション等も示されていないことなどから、府内各市町村とも連携をとりながら、大阪府に情報提供を求めつつ、実態を踏まえた慎重な議論を進めることにより持続可能な制度構築を求めていきたい
要望 国のガイドラインに沿わない対応や方針を、大阪府が出そうとしているなら、例えば北摂各市の市長と協力をし、国民健康保険法に定められていることや、地方自治体の本来の役割である、住民の祉を守る立場で、後藤市長には、各市の市長に積極的に働きかけをし、例えば北摂で共同をして大阪府に意見をあげていただきたい。
 他には
☆JR吹田駅前の自転車地下道にバイコレーターの設置
☆商店街の空き店舗を使い、チャレンジショップの取り 組みを
☆公立保育所の地域担当保育士を元の配置人数に戻せ
☆電動自転車購入補助制度の創設を
☆市民体育館などトレーニング機器の充実を

 などを質問し、市に対しても、要望をしました。


24号(2016.6.7)

 5月12日から6月3日まで開催された5月定例会で、日本共産党の各議員が質問に立ちました。以下にその主な質疑内容について紹介します。


縮小された市独自の困窮対策の復活を求める
代表質問 上垣優子

(問)アベノミクスの失敗の結果、貧困と格差がさらに拡大し、日本の超富裕層40人の資産の総額は、全世帯の下から53%が保有する資産に相当するとのこと。広がる貧困と格差の是正こそ、政治の役割だ。吹田市でも、生活保護世帯が年々増加、過去5年にわたり高齢者世帯の占める割合がもっとも多く昨年度末で46%、国保加入者のうち所得200万円以下が85.4%、国民年金加入者の41.5%が、免除及び猶予制度を利用している。高齢者を追い詰めかねない介護制度の改悪で「介護難民」といわれる状況がさらに広がる可能性もあり深刻な問題。「連鎖」を含め吹田市でも今後あらゆる世代に貧困が広がる可能性が大きいのではないか。昨年スタートした「生活困窮者自立支援センター」にも570件の相談が寄せられたとのこと。人口が増え、開発が進み、市の勢いがあることを否定しないが、その一方で、いつだれが貧困に追い込まれるかわからない不安を行政は直視し、廃止された歳末見舞金など生活困窮者にむけた制度を、再構築の方向で見直す必要があると考えるがどうか。
(答弁)あらゆる世代において思いもよらない理由で突如として貧困に陥る可能性がある。困窮状態が生活保護に至る前の段階にあり、これまで制度のはざまに置かれてきた方に対し、生活困窮者自立支援法に基づく施策を進め、就労支援による生活再建や自立支援を重視する施策を実施していく。

市の防災対策を再点検すべき
(問)市は今回、熊本地震への支援として、見舞金、義捐金受付などのほかに「緊急消防援助隊」「水道部応急給水支援隊」の出動や「被災建築物応急危険度判定士」の派遣をおこなった。今後にいかすべきことなど、現地で支援にあたった専門職員として得た教訓はなにか。
(答弁)・既存施設の耐震化等防災機能の強化、全国から派遣される多数の応援部隊を受け入れる活動拠点施設の整備の必要(消防本部)
・早期の指示系統の確立による他府県の支援隊との情報共有、被災者の方への笑顔の声掛けの大切さ、基幹管路の耐震化の促進、市域の枠を超えた連携の重要性(水道部)
・地元の判定士自身が被災しているなど、地元だけでは判定実施が困難な状況のもと広域支援が必要、経験の必要性、本市での全庁的な判定士の養成をすすめること、庁内協力体制の整備の必要性(都市計画部)
(問)「第3次吹田市地域福祉計画」にあげられている「災害時要援護者への支援」について、名簿の活用方法等、全体としてこれから検討とのこと。福祉避難所の指定数、地域との合同訓練への参加などの状況。災害時要援護者登録の対象にならない女性や子どもたちの避難生活へのサポートのため、さまざまな担当部局の連携が行われているが、実効性を高めるためのとりくみは、どのように行われているか。
(答弁)福祉避難所の指定数は、4月末現在、市有施設8、特別養護老人ホーム等民間施設19の計27施設。今後、障がい者施設等に福祉避難所指定の意向調査を行い、拡充に努める。

保育と学童保育の待機児解消を
(問)アクションプランでは10月までの緊急策がない。福祉環境常任委員会からの要望もだされ、わが党も、廃止された北千里病後児保育室等を活用し、期間を決めて待機児対策保育をおこなうよう、緊急の具体的な提案をおこなった。保育士確保策についても、公私間格差是正に向けた独自の予算化の必要があると考えるが、どうか。わが党はこの問題でも、保育士確保に専念する担当職員の配置をせよと、緊急提案をした。これらは、どのように検討されたか。
(答弁)本年4月1日時点の待機児童数は、現在精査中だが、200人から300人と見込んでいる。この深刻な状況に少しでも対応するため、6月1日から期間限定で北千里保育園の旧病後児保育室を活用することとした。
保育士の確保策については、就労支援事業の所管と協議をすすめており、その中で「保育士確保のための担当職員の配置」も含め効果的な方法を検討していく。
(問)学童保育では新たに待機児問題が起こっている。学童保育の今年度の待機児数とこの間の推移はどうか。どのように対応するか。
(答弁)5月1日現在、5カ所で29人の待機児が出ている。これまでも、新たな施設を確保するなどして、その解消に努めてきた。今年度もできるだけ早期に待機児を解消するよう、施設確保と指導員の人材確保に努め、有効な受け入れ策を実施する。
その他質問項目
・吹田市の雇用対策について
・さんくす3番館への事務室移転部局の決定について





健都のまちづくりは市民福祉にどうつながるか
個人質問 柿原まき

◆北大阪健康医療都市(健都)のまちづくり
(問)健都のまちづくりにとって、高い位置づけなのが医療クラスター形成の場「イノベーションパーク」である。健都での成果物は、国際戦略総合特区として「健康関連の成長産業を創出・強化し世界有数の拠点をつくる」という観点だけでなく、その成果は住民の暮らしにどう反映されるのか。
(答弁)国立循環器病研究センターや健康増進公園、ウェルネス住宅などが立地し相互連携することで健都ならではの取り組みが展開され、健康寿命の延伸につながる。そこで得られた成果を他の地域での取り組みにいかすことで還元していきたい。
◆南千里の待機児解消と高齢者の介護施設不足解消
(問)市の待機児童解消アクションプランでは、???なくとも395人分の保育枠を南千里地域で確保しようとしている。南千里地域での今後の見通しは。
(答弁)未利用児童数は、2017年度120人、2018年度60人、2019年度にはいなくなる見通し。今年4月に85人の定員外の受け入れをしており、これも解消していきたい。
(問)佐竹台5丁目で始まる府営住宅の建て替えにあわせた高齢者福祉施設の整備について、第7期の計画期間にあたるが、見込みはどうか。
(答弁)活用可能となる時期はH32年度であり、時期の計画の中で誘導実現に向け努力する。
◆高野台地域包括支援センター跡地について
(問)高野台サブ近隣センターにあったニュータウン地域包括支援センター跡地は今後どうするのか。
(答弁)地元自治会から優先的に使用したいという要望を受けているが、普通財産の貸付は有償を原則としているので、団体と協議を重ねている。
(問)そもそも設置されるにいたった経過は。
(答弁)高野台サブセンターの建て替えに伴い地域拠点としての近隣センターの位置づけを踏まえ地権者との協議の結果、100uを譲り受け市で近隣センターの機能にふさわしい施設の設置に協力した。(問)地域コミュニティの活動を支える場として、近隣センター内の地域の拠点、公共機能を確保する場所として活用してもらうのが施設の成り立ちからいっても望ましいと考えるが、副市長の見解は。
(副市長答弁)利活用について検討してきたが結論にいたってない。地域全体のコミュニティ活性化に資するような活用ができないかということを中心に利活用を検討したい。




あいほうぷ吹田の公募について再検討せよ
個人質問 塩見みゆき

◆あいほうぷ吹田の委託事業者の公募について
(問)あいほうぷ吹田の利用者自治会と家族会から市長や議会に対し、「あいほうぷ吹田の公募について再検討を求める要望書」を提出された。
 あいほうぷは重度障害、とりわけ医療的ケアの必要な障害者の方々の社会参加、日中活動の場を保障するため、家族、関係者の強い願いと運動があり開設した。
 重度障害者の特性への理解や対応が求められる事業である。現在の事業者は15年間の実践と積み重ねがある。信頼関係を築いてきた利用者や家族が公募を望まない。現状に満足している。と言われているのに公募する必要があるのか。透明性という点では、現在も市民や地域に開かれた事業運営が行われ、報告も行われている。公募ありきではなく、利用者を最優先に真摯に検討せよ。
(答弁)現行のルールでは公募を行うしかないという考えである。どのような契約方法が適切なのかを今後検討する。
◆岸部地域図書館の整備について
(問)(仮称)健都ライブラリーは図書館か。それとも多機能施設内の図書館か。
(答弁)健康増進公園の「学び」や「気づき」の拠点として、「学び」の機能を有する図書館を、「健康」をキーワードに更に多機能化した施設である。
(問)設計に係る基本方針の策定の進め方と地域住民や市民の意見をどう取り入れるのか。
(答弁)基本方針案をとりまとめた段階でパブリックコメントを行い、基本設計、実施設計へと進める予定。地域住民、市民には説明会等で意見を聞く機会を設ける。
◆がん検診について
(問)健都のまちづくりが進められている。循環器病予防は注目しているが、死亡率では循環器病関係が2位、がんは1位である。健康長寿をめざす市として、がんの早期発見・早期治療にも取り組むべき。
維新市政時代にがん検診の自己負担額を大幅に引き上げた。北摂7市で比べても、箕面市、高槻市は全てのがん検診を無料で実施。池田市以外はほぼ本市より安い自己負担額である。無料が望ましいが、せめて受診の自己負担額引き上げ前に戻すべき。
(答弁)自己負担額を元に戻すことは現時点では考えていないが、個別案内を拡充するなど受診率向上に様々な取り組みを検討する。


23号(2016.5.10)



議会傍聴のための一時保育、待機児童解消アクションプラン実施、
北消防署移転検討のための予算など
市議会5月定例会

 5月12日から6月3日までの会期で、市議会5月定例会が行われます。5月2日に開かれた議会運営委員会で、提出予定案件が示されました。
 以下、主な日程と議案内容について紹介します。
《日程》
5月
 12日(木)本会議 提案説明 議会運営委員会
 19日(木)    代表質問 
 20日(金)    代表質問・個人質問
 23日(月)    個人質問 議会運営委員会
 24日(火)    個人質問
 25日(水)委員会
 26日(木)委員会
 30日(月)議会運営委員会
 31日(火)本会議 討論、採決 役選代表者会
6月
  1日(水)役選代表者会
  2日(木)本会議 役選代表者会 議会運営委員会
  3日(金)本会議 役選代表者会 議会運営委員会
☆市民からの請願、意見書の提出締切は5月20日

《党議員の質問順位》
(数字は質問日における順位です)
代表質問 19日 B上垣優子
個人質問 23日 E倉沢さとしF塩見みゆき
        I山根たけと
     24日 @柿原まきA竹村博之H玉井みき子

《主な議案内容》
■条例
○吹田市国際戦略総合特別区域における産業集積の促進及び産業の国際競争力の強化に係る事業計画の認定並びに市税の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について(大阪府において、優遇税制の対象となる区域及び事業が拡大され、区域の名称等が変更されたことに伴う規定整備を行う)
○吹田市私立幼稚園在籍園児の保護者に対する補助金の交付に関する条例の一部を改正する条例の制定について(国庫補助金の交付基準の変更に伴い、補助の対象となる園児の見直しを行う)

■単行事件
○LED防犯灯照明器具購入契約の締結について
○(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業特定事業契約の一部変更について
○公用車の交通事故に係る損害賠償について
○地方独立行政法人市立吹田市民病院定款の一部変更について

■予算
◎一般会計(補正第2号)                         1億5380万円
☆歳出予算
1.議会費
○議会傍聴支援事業(乳幼児を持つ保護者が傍聴を希望する場合に、一時保育を実施)26万6千円
2.総務費
○情報通信基盤事業                            3345万1千円
○文書発送事業(子どもの生活支援事業に係る郵便料)              37万7千円
○サッカースタジアム管理事業(市立吹田サッカースタジアムの外壁に、LEDサインを設置)
                                      548万6千円
○税務システム事業                            1144万8千円
3.民生費
○子どもの生活支援事業(子どもの生活に関する実態調査を大阪府と共同で実施) 719万6千円
○賃貸物件に係る保育所改修等支援事業【待機児童解消アクションプラン】
 (賃貸物件を改修し、保育所を創設する事業者に対し、その改修費用を助成)
                                       2025万円
○システム改修事業(幼稚園システムの改修)                 227万4千円
○小規模保育改修費等支援事業【待機児童解消アクションプラン】
 (小規模保育事業所の創設に係る改修費用を助成)
                                       8250万円
○保育所等における業務効率化推進事業                     4770万円
○(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業
 (新園舎建設工事着工の遅れに伴い、工事費の年割額が変更となることから、現年度分の事業費を減額)
                                  ▲1億4082万2千円
○過年度国庫支出金返還金                           85万4千円
4.衛生費
○地方独立行政法人市立吹田市民病院整備補助事業
 (建替工事に係る国庫補助金について、今年度の内示額が見込みを下回ったことを受け、市補助金を減額)
                                  ▲1億1055万8千円
5.土木費
○南千里庁舎管理事業
 (大阪府タウン管理財団所有の第13駐車場跡地と、南千里庁舎との間の私有地の不動産鑑定を実施)
                                      115万8千円
○交通バリアフリー道路特定事業
 (大規模商業施設の開業を機に、市道片山町31号線歩道のバリアフリー化のため拡幅工事を実施)
                                     6440万9千円
○公園等維持管理事業・街路樹等維持管理事業
 (樹木健全度緊急調査の結果を受けて、、危険な樹木の伐採・剪定等を実施)
                                   1億1547万9千円
6.消防費
○消防総務事業(老朽化した北消防署の移転建替を検討するため、第13駐車場跡地の不動産鑑定を実施)
                                      104万8千円
7.教育費
○私立幼稚園就園奨励費補助金支給事業
 (国の補助金単価改定と要件緩和に伴い、一部の所得階層につき補助金を増額)
                                       1070万円
○私立幼稚園保護者補助金支給事業(就園奨励費補助金が増額となる世帯への補助を減額)
                                     ▲151万5千円
○幼稚園型認定こども園整備事業【待機児童解消アクションプラン】
 (市立佐竹台幼稚園の認可定員拡充のため、耐震診断を実施)
                                      209万9千円
☆債務負担行為
○追加 地方公共団体セキュリティ強化対策事業
○変更(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業

◎国民健康保険特別会計
○繰上充用金                            23億5122万7千円

◎病院事業債管理特別会計
○貸付金
 (建替工事に係る国庫補助金について、市補助事業の補助金が減額となることから、その減額分に合わせて貸付金を増額)
                                     1億1050万円

■追加予定案件
◎報告
・公益財団法人吹田市文化振興事業団の経営状況について
・公益財団法人吹田市国際交流協会の経営状況について
・公益財団法人吹田市健康づくり推進事業団の経営状況について
・一般財団法人吹田市介護老人施設事業団の経営状況について
・公益財団法人千里リサイクルプラザの経営状況について
◎単行事件
・吹田市立岸部第一小学校の屋内運動場大規模改造工事及びトイレリニューアル工事請負契約の締結
・吹田市立岸部第二小学校の給食調理室改築工事、トイレリニューアル工事及び空調設備工事請負契約の締結
・吹田市立西山田中学校の校舎大規模改造一期工事及びトイレリニューアル工事請負契約の締結
・財産の交換について
・訴訟上の和解について
◎一般会計(補正第3号)
◎人選
・吹田市公平委員会委員の選任について(鎌倉利光氏の任期満了による)


22号(2016.4.19)

 市議会3月定例会の各常任委員会で、日本共産党が新年度予算案について述べた賛成意見を紹介します。


財政状況は健全、財政力を住民福祉向上にいかせ 財政総務委員会
倉沢さとし委員、上垣優子委員

◎一般会計予算について
 政府は、国の経済は四半世紀ぶりの良好な状況であり、景気は回復基調であるとするが、地域経済は引き続き厳しく、市民生活は良好な状況とは言えない。
 本市の財政状況は、2014年度決算で18億9千万円の黒字。経常収支比率は2009年度104.8%から、2013年度、2014年度ともに98.64%となり、赤字体質脱却へのメドがついた。市の蓄えである基金残高は2016年度末で159億円を予想しており、市民一人当たりの税収は府内で常にトップクラスを維持し、財政は比較的安定している。
 財政状況好転の理由は、市の財政力の高さとあわせ、前維新市政の下、市民福祉の削減、職員給与引き下げなど歳出削減におおなたが振るわれたことにある。市民と職員に過酷な犠牲を押しつけた維新市政のキズあとを修復し、市政の信頼を回復することが後藤市政の使命だ。自治体の役割は住民福祉の向上をはかることであり、市はその財政力を生かし、緊急の待機児対策をはじめ、市民生活の向上に全力で取り組むことが求められる。
 委員会所管の予算として評価できるのは、消防救急隊の増隊、公共施設等防犯カメラ設置、計画的なまちづくりのための第4次総合計画策定への取り組みなどである。
 一方、庁舎が手狭になり本庁の機能の一部を、さんくすビルの空き室に移転させる必要があるとして、賃借料の提案がされたことは問題だ。審議の中で、約5年間の短期的な移転として、教育委員会部局を移管対象とし、さまざまな課題はあるが、準備をすすめていることが明らかになった。しかし、中核市移行や人口増などの視点も含め、中長期的な市役所本庁舎の最適化問題が検討されないままであり、あまりにも唐突で計画的であるとはいえない。さんくすビルが適切な移転場所か、どの部局が移転することが最適かをゼロから議論し、検討すべきである。移転する部署の職場環境と、なによりも市民の利便性を第一に検討することをもとめ、意見とする。
 なお、庁舎移転について、委員会が提案した「移転は全部署を対象に再検討する。移転による市民へのデメリットを最小限にし、課題解決にあたるよう求める」との附帯決議を、本会議において賛成多数で可決しました。また、大阪維新の会が提案した3条例案(市職員の政治活動を禁止する条例など)については、5月定例会まで継続審議となりました。




DV相談・スクールソーシャルワーカーの拡充、新商工ビジョン、
学校大規模改修など評価
文教産業委員会
柿原まき委員

◎一般会計予算について
 評価できる主な点として、DV相談の回数を増やすこと。Wリボンマークの認知度を高めること。商工振興ビジョン2025を職員の力でつくったこと。このビジョンに基づく事業者支援、補助金創設について、今後の提案を待ちたい。地域住民居場所づくり活動補助金の新たな創設。メイシアターの大規模改修については、議会の意見を取り入れて、市民が使いやすい施設となること。学校施設の大規模改修、トイレのリニューアル、体育館の大規模改造、スクールソーシャルワーカーの拡充、読書活動支援者の専任化など、住民や議会の意見を取り入れて充実していると思われる。
 次に、不十分な点、検討を要すると思われる点として、外郭団体や公益財団の自主性、独立性と市の関与の在り方について、全庁的に検証し、新たな指針を出すこと。性的少数者の人権に配慮したまちづくりに関する方向性を示すこと。デートDV出前講座や労働関係法令の基礎知識に関する出前講座を全ての中学校において行うこと。中学校給食の喫食率は依然低く、残菜率が高い。親子方式をモデル実施すること。築後30年がたつ勤労者会館の設備改善。老朽化している中央図書館の建て替え方針が示されておらず、本庁舎の最適化とも合わせて検討すること。
 次に、認められない点として、南千里市民プールの廃止が決まったにもかかわらず、解体費を提案していない。地域住民のみんなが利用できる場としての整備が遅れてしまう。解体しないのであれば、平成28年度だけでも利用できるようにすべきである。男女共同参画センターに不必要な国旗、市旗を掲揚する点は認められない。健都ライブラリーに指定管理者制度の導入を検討していることも認められない。
 また、各部の事業見直しの関係で廃止、縮小された事業について、市長がリーダーシップを発揮していないのか、各部の取組状況がばらばらである。新たな事業として再構築したり、予算額が増えているところもあれば、意識すらしていないところもあった。少なくとも、全庁的に見直しを指示すべきであった。その点に不十分さを残すものとなっており、今後の課題と考える。




健都のまちづくりは市が主体的に進めよ 建設委員会
竹村博之委員・塩見みゆき委員

◎水道事業会計予算について
 水道事業は市民の命や生活に関わる大切な事業です。2016年度から本格的に2大事業(片山浄水所水処理施設更新工事、片山浄水所・泉浄水所連絡管布設工事)が進められます。今後の水道事業にとって重要な施策です。また、第2期アクションプランにそって、管路の経年更新、施設、管路の耐震化も進められます。安全に確実に工事を行うために、技術職をはじめ、必要な職員については適正に配置する努力をしてください。引続き、安全で安価な水道を市民に届けていただくことを要望します。
◎一般会計予算について
 道路公園部については、千里丘地域のコミュニティバスは、試行的な期間を含めると10年目を迎えます。利用者は増え、ニーズの高さが伺えます。平成28年度からノンステップ車両が導入されるとのことです。引続き、公共交通の脆弱な千里山・春日地域でもコミバス運行の検討を進めていただきたいと考えます。
 江坂公園自動車駐車場跡地利用については、市民の要望をいかして活用を考えてください。道路・橋梁・公園の維持補修は、市民の命を守り、生活を支えるものであり、必要な予算です。また、不足しているJR岸辺駅北側の駐輪場については、駅前での場所の確保にご苦労されているようですが、引き続き、場所の確保、整備に努めてください。
 下水道部については、浸水対策として、止水板助成制度の創設はわが党も求めてきたものであり、評価するものです。今後も浸水対策に一層努めてください。
 都市整備部については、当初、吹田操車場跡地のまちづくりとしてスタートし、国循の移転決定や市民病院の建て替えをうけ、北大阪健康医療都市のまちづくりとして事業が進められています。総事業費は都市整備関係だけで約109億円であり、市の負担分も約89億円と多額の事業費になっています。審議の中では、今後これ以上の事業費が増えることはないとのことでしたが今後も費用については十分に精査しながら進めてください。また、事業について、安易な民間主導にすることなく、市が主体的に、公的な責任を果たして事業の実施を求めます。特に、(仮称)健都ライブラリーの図書館については、直営での運営を強く求めます。
 千里山駅周辺整備については、駅東の交通広場や道路整備が来年度、完了する予定です。引続き、駅西について、住民の声をよく聞いて、良好なまちづくりに努力してください。




保育所待機児童の解消、子育て、福祉最優先に 福祉環境委員会
山根たけと委員長・玉井みき子委員

◎一般会計予算について
 はり・きゅう・マッサージ助成や通院困難者への助成など、維新プロジェクトからの脱却と再構築に足を踏み出す努力をされ、また切実な声に耳を傾けられたことは評価できます。また、長年少ない補助金で地域の子育てを支えてきた、子育て広場への補助金増額は子育て世代の支えとなり、一歩前進だと思います。
 しかし、質疑の中でも確認をしましたが、維新プロジェクトの見直しの指示はなく、行っていないと各部が答えており、市の指示命令系統に疑問も感じます。
 待機児童問題、公立保育所民営化計画について、待機児童の解消の具体策が示されないままに、すすめられている公立保育所民営化の計画は、待機児童の解消をする訳でもなく、保育士の確保をする訳でもなく矛盾しています。民営化計画によると、合同保育や引継ぎ保育の期間、公立も受ける側の私立も二重に保育士を配置しなければならず、その人手があるなら、公立保育所の定員を増やし、あるいは認可保育所を作ることや定数を増やすことに力を入れ、連日テレビでも報道されたこの危機的状況を早急に解決するため、民営化計画は立ち止り、待機児童解消最優先に取組む決断をされるよう求めておきます。
 学童保育について。学童保育の入室申請児童数は、全体で300人、12.4%増。36学級中24学級で増加傾向にあります。待機児童が出ている5学級は、いずれも事業計画を大きく上回る入室希望者数となっています。とくに入室申請数が急増している学級での教室確保を急ぐ必要があります。今後4年生までの対象拡大も含めて、量の見込みを再推計し、その数に必要となる教室を確保するなど対策は、市の責任でおこない、2017年度にさらに多くの待機児童が生じないよう求めます。
 保育・学童保育ともに利用ニーズが急速に増加しています。事業計画の見直しが必要です。こども・子育て審議会に実態を正確に報告し、計画の見直しを含めて早急に審議が行われるようにしてください。
 生活困窮者支援事業、学習支援について。こどもの貧困対策法が成立しました。不十分さはあるものの、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境整備や、教育の機会均等を図ることを目的に掲げ、子どもの貧困対策の総合的な策定や実施に対する国・地方自治体の責務などを明記しています。こども部が検討している、こどもの貧困実態調査も含め、目の前の実態に見合ったものにすることや、貧困の連鎖解消とこどもの自己肯定感を育て支えるこのことを目的として、委託先に任せきりにせず、福祉の取り組みとして、教育委員会とも連携をし、実施されるようにしてください。


21号(2016.4.12)

 市議会3月定例会最終日の本会議で、日本共産党市会議員団を代表して、柿原まき幹事長が新年度予算案について賛成意見を述べました。つづいての採決では、全会一致で可決、成立しました。


「収入に併せて予算を組む」維新の財政運営と違い
市民の暮らしに寄り添う新年度予算を評価

2016年度吹田市一般会計予算についての賛成意見
 新年度予算案は、後藤市政が誕生後初めての本格予算です。代表質問で触れましたが、特に子どもからお年寄りまで、すべての世代にわたり貧困問題が深刻さを増す中で、市民の暮らしに寄り添い、自治体としての使命を果たすことがどのように予算に反映し提案されるのかおおいに注目してきました。これまでの、「収入にあわせて予算を組む」という自治体運営の基本を投げ捨てた財政規律最優先の4年間とは違い、概ね評価できる内容と考えます。その主なものとして、
・昨今のゲリラ豪雨に対応するため、建物への浸水を防止する止水板設置補助制度の創設
・消防救急隊を7隊から8隊に増隊すること
・公共施設等防犯カメラ設置
・設置場所等の問題はあるが生活困窮者自立支援法にもとづく子どもの学習支援事業を始めること
・事業見直しで廃止となった事業の再構築として、はり・きゅう・マッサージクーポン券事業、要介護高齢者を対象にした通院困難者タクシークーポン券事業
・グル―プホームにおける医療的ケアを必要とする障害者の介護のため、看護師を配置する場合の補助
・老朽化する公立保育所の大規模改修事業が拡充されること
・南吹田地下水汚染対策事業について、汚染の蓋然性が高い企業との合意書締結に向けた市の努力。ただし今後合意書の締結、負担割合等の課題がある
・地域住民居場所づくり活動補助金の創設。
・いじめ、不登校など様々な課題に対応するスクールソーシャルワーカー拡充
・校長・教頭以外に担任を持たない教員が一人しかいない小規模校への教員配置拡充
・小学校の読書活動支援者の専任化と勤務時間の延長、処遇改善
などです。中には、不十分なものもありますが、市の努力がうかがえます。
 次に、改善・検討すべき点としていくつか指摘します。
・教育委員会の機能をさんくすビルに移転する予算に関して。中長期的な市役所本庁舎の執務室配置や最適化の検討がされないまま、庁舎の狭隘を理由に提案されている。あまりにも唐突であり、無計画であるとの感が否めない。市民の利便性と移管部署の職場環境の改善を第一に、果たしてさんくすビルが移転場所として適切か、どの部署が移転するのが最善かの視点でこの問題を再検討すべき。
・本庁舎のサイン改修については、機構改革に伴う必要最小限にとどめ、市民に分かりやすいものにすることはよいが、デザインに費用をかけないこと。
・公益法人制度改革が行われ数年がたつが、外郭団体や公益財団法人の自主性・独立性と市の関与の在り方について、H17年策定の「外郭団体の在り方について」という指針を検証し、他市の事例などを参考に新たな指針を出すこと。
・中学校給食の喫食率は依然低く、食べ残し(残菜率)は高い。すべての中学生に、おいしく、あったかい給食を提供するため、親子方式をモデル的に行うことを求める。
・交通不便地域である、千里山・春日地域におけるコミュニティバス実施に向け検討を求める。
・北大阪健康医療都市における事業について、市の財政負担は89億円となる。事業費を精査するとともに、国際戦略総合特区としてのみではなく吹田市民全体、あるいは地域に必要な公共サービスが提供できるようなまちづくりを求める。また、(仮称)健都ライブラリーに、指定管理者制度の導入を検討しているが図書館にはなじまないため、直営で行うことを求める。
・保育所入所申し込み者が激増し、間もなく新年度を迎えるにも拘らず、預け先の決まらない多くの親子が残されている。市長は、先日「保育力緊急強化宣言」を発せられたが、子ども部の職員体制を厚くし、本市の最優先課題として取り組むよう要望する。
 最後に後藤市長に考えていただきたい点を2つ申し上げます。
 私は、昨年12月議会の代表質問において、市長にこれまでの市政運営の自己評価をお聞きしました。後藤市長は、合格点ぎりぎりの船出とおっしゃられました。その時、申し上げたのは、後藤市政の出発点とはなにか。あなたの初心はなんなのかということに立ち返っていいただきたいということでした。後藤市政の出発点は、維新流市政と決別し、残滓(ざんし)を一掃するとともに、失われた吹田市への信頼を回復し、先人たちが作り上げた福祉や子育てに手厚いという吹田らしさを取り戻すということです。地方自治体は議院内閣制ではありません。市長選挙で選ばれた、36万市民の代表として市政運営にあたるということが大原則です。
 ですから、特に、公立保育所民営化推進事業としてさらに吹田・藤白台保育所2園の選定委員会費用が計上されていること、男女共同参画センターにわざわざ掲揚台を設置して不必要な国旗、市旗を掲揚することなどは、市民が期待する後藤市長の市政運営と相入れないものです。今からでも考え直すよう強く進言いたします。これが1点目です。

 もう1点は、事業見直しにより廃止・縮小された事業の復活・再構築について市民の期待に十分こたえる内容となっていないということです。それは、各部局が考えるというよりも、市長がリーダーシップを発揮し指示すべきことです。事業見直しにより縮小、廃止された事業のうち、復活や再構築がなされなかった主な事業として、生活困窮者支援事業(歳末見舞金分)、短期入所生活介護事業、高齢者・障害者通所サービスに係る1食100円の利用者食費負担額助成事業、日中活動重度障害者支援事業、ゴミ袋の配布など、ほかにもたくさんあります。これらは、このままではおそらく再来年度も再構築されない可能性が高いと判断せざるを得ません。この点は、市長のリーダーシップの発揮を求めます。
 あわせて、枠配分予算を新年度は廃止したとのことですが、健康医療のまちづくり以外に、特に目玉となる事業や予算が見えてきません。職員から、ボトムアップで積極的な事業提案を促すためにも、市長自身の政治哲学をもっと明確に打ち出すことが必要です。
 以上、新年度当初予算と、市長の基本姿勢に関し意見を述べ、本案に賛成いたします。




待機児解消のため7項目の緊急申し入れ

 3月1日に、日本共産党吹田市委員会と吹田市議会議員団は市長に緊急の申し入れを行いました。申し入れ内容は以下のとおりです。

 平素は市民福祉の増進にご尽力いただきありがとうございます。
 先日議会に報告があった2016年度保育所等の利用申し込み状況によると、2月1日時点で入所希望者2481名に対し、1018名が不承諾となったとのことです。また、年齢別では0歳児180名、1歳児365名、2歳児249名、3歳児152名、4歳児63名、5歳児9名と、全ての年齢で不承諾が多く生まれているとのことです。
 これまで吹田市では、待機児解消加速化プランにより、子ども子育て支援新制度を先駆ける形で小規模保育事業者の参入をすすめ、待機児解消の取り組みを行われてきました。新制度が始まった下でも、保育所の整備個所と比べると、小規模保育事業の整備個所数が多くなっています。このことが、逆に3歳児の行き場をなくし「3歳の壁」とも言われる事態を引き起こしています。
 国は、「女性が輝く社会」を標榜していますが、実際には、保育所に入ることができず、退職に追い込まれる女性が相当数生まれるのではないかと大変危惧するものです。
 児童福祉法24条第1項には、市町村の保育の実施義務が明記されています。後藤市長においては、可能な限り待機児を生まないために当面行うべきことと、中長期的に行うことの2つの目標と対策を明確にするとともに、以下の点について実施するよう求めます。
一、待機児が生まれないよう市を挙げてあらゆる手立てをとるために、「緊急事態」を宣言するとともに、国に対し緊急対策を要望すること。
二、市の保有施設等で公立の待機児童園を開設すること。
三、4月以降、保育所入所できなかった世帯に対し、他の子育て施策も含め丁寧な支援を行うこと。
四、住宅開発による増加をはるかに上回る保育所入所希望の増加要因を究明し、子ども子育て事業計画に反映、修正すること。
五、小規模保育所ではなく保育所を整備すること。社会福祉法人には新たな保育所整備を働きかけ、それに対する市独自の援助を行うこと。
六、吹田の社会福祉法人の保育士確保策として、保育士給与の公私間格差是正制度を設けること。
七、待機児解消を最優先に行うため公立保育所の民営化は凍結し、現在の公立保育所数を維持すること。

 意見交換の中で、北摂の中でも吹田市と同じように待機児問題が深刻化している自治体とも協力し、国に対する支援策を求めるなど、市長の手腕を発揮してほしいと求めました。
★吹田市の「緊急保育力強化アクションプラン」については後日詳報の予定です。


20号(2016.4.5)



北千里保育園を廃園にせず、
待機児対策の施設として活かす選択肢を残せ
個人質問 上垣 優子

 市は北千里の保育ニーズは充足しているというが、第1次募集で71人の待機児がでている。URや公社は新婚、子育て世帯への家賃優遇策をとっており、新マンションへの入居も含め、保育ニーズは高まる地域と認識すべき。現時点で北千里保育園を廃園と決めつけず、国の動向や全市的な待機児数の推移をみて、存続か廃園かの判断をすべき。北千里保育園を待機児対策のための施設として暫定的に活用するという選択肢を残すべき。
(答弁)今後、既存幼稚園の認定こども園化が進まない場合など、当初の想定に変更が生じるような場合は、吹田市子ども・子育て審議会の御意見を伺いながら、柔軟に対応していきたい。
○児童センターの設置計画について
 吹田市子ども・子育て支援事業計画のアンケートにも、子育てに対する有効な支援対策は、の問いに対し「地域における子どもの活動拠点」として児童会館・児童センターの充実をあげている家庭が半数近い。北千里地域にないのは問題!旧北千里小跡地活用による整備計画は白紙のまま放置され、実施計画に北千里児童センター整備事業の名前はあるが、事業費は計上されていない。今後の整備計画をどう考えているか。
(答弁)児童会館・児童センターは、子どもたちだけでなく、子育て中の保護者にとっても、気軽にご利用いただける地域の施設として整備しており、担当として北千里地域への設置が早期に実現するよう、できる限りの努力をする。
■千里山コミュニティセンターについて
 千里山コミュニティセンター開館から1年、商業ビルの3階という場所にあり、利用促進のための特別な工夫が必要と思うが、どのようなとりくみがなされたか。また他のコミセンの開館1年目とくらべ、利用状況はどうか。そもそも、コミュニティセンターの設置目的はなにか。運営責任は、あくまで市であるという認識でよいか。
(答弁)開館1年目の利用率26.3%、「市報すいた」のほか千里山コミュニティ協議会が機関紙発行や独自のHPの開設等で広報している。各種講座やイベントの開催、関西大学の学生の参画など、利用促進に努めておられる。コミュニティセンターの設置目的は、地域における情報の交流を促し、世代を超えた市民の連携を深め、潤いのある豊かな地域社会の形成に寄与することであり、その運営責任は最終的には市が担うものと認識している。




岸部図書館は直営で運営せよ
個人質問 塩見みゆき

1、岸部地域の図書館整備について
質問 岸部地域の図書館整備方針は住民に歓迎されるもの。(仮称)健都ライブラリーは健康カフェ、多目的スペースなどと共に整備されるとのことだが、規模はどれくらいか。運営方法は、指定管理者制度についても検討しているようだが、図書館は図書館法17条で「いかなる対価をも徴収してはならない」料金徴収ができない図書館において民間委託の一形態である指定管理者制度はふさわしくないと考える。
答弁 図書館条例の中に規定し、吹田市立図書館網の一つとして整備する。健康増進広場と一体となった取り組み、更に指定管理者制度の課題を踏まえ、質の高い管理運営方法など、関係部間で協議するとともに、(仮称)「健康・医療のまちづくり加速化プラン」を策定する過程で十分検討する。
2、障害者の入院時コミュニケーション支援について
質問 障害者の入院時コミュニケーション支援事業が始まって約半年になるが、この間、何件の利用があったか。
 制度はコミュニケーション支援に限られ、食事や排泄介助等は行えないため、介助は家族が担い、親が高齢の場合は大変負担になっている。障害者本人の特性や関わり方をよくわかっている支援者が行う食事や排泄等の介助についても、コミュニケーション支援の一部とみるべきではないか。入院時のニーズや実態にあった、当事者、家族の願いに応える支援制度になるよう改善をすべき。
答弁 10月の事業開始以降の利用件数は2件。
 入院における診療報酬に係る取り扱いにより、身体介護は認められていないため、医療従事者とのコミュニケーション支援が必要な状況であれば利用可能と考える。
「社会保障審議会障害者部会」における「障害者総合支援法の施行後3年目の見直し」の検討の中で、入院中の重度訪問介護の利用については、一定の支援を受けられるように見直しを行うべきであると報告されている。今後、国の動向を注視していきたい。
3、給食の調理業務民間委託の見直しについて
質問 災害時は学校が避難場所になる。給食室での大量の調理が可能であり、市の調理員職員を安定的に確保しておくことは必要。災害時の想定や今後の職員数、児童数の推移など含め再度、委託拡大計画や職員採用については、維新市政時代の計画のままではなく、後藤市政の新たな計画、考え方をしめすべき。
答弁 2018年以降については、職員体制などを考慮しながら、給食調理議用務の委託の進め方を検討してまいりたいと考えている。




商店リニューアル助成事業の実施を
個人質問 柿原まき

★ 障害者の「65歳問題」 介護保険優先原則
 通常国会には、障害者総合支援法の改正法案が提出された。司法の場で国が約束した「基本合意」に基づく65歳以上の高齢障害者の、介護保険優先原則は直ちに廃止されなければならない。また、その運用については、国の通知にもとづき、障害福祉サービスに代わり介護保険制度に基づくサービスを支給することにより、その人が適切な支援を受けることができるかどうかどのように判断しているか。
(福祉保健部答弁)介護保険のみによってはサービスを確保できない場合、障害福祉サービスを支給している。ケアマネと連携もとり、障害福祉サービスの継続については具体的に聴き取り判断している。
★ Wリボンプロジェクト発信事業について
 男女共同参画センターにWリボン旗とあわせ、国旗や市旗も掲揚するとのこと。総務部は、掲揚設備のあるところには常時掲揚するようにという旨の通知を以前出されている。予算をかけて国旗を掲揚するというふうに、市の見解は変わったのか。
(総務部答弁)市の見解は変わっていない。
(人権文化部答弁)Wリボン旗設置に併せ、公共施設なので設置することにした。
★ 商店リニューアル助成事業について
 吹田市の商工振興施策は創業支援に重きが置かれ、事業を継続するための支援が非常に限られている。リニューアル工事は市内の施工業者に発注することを条件とすれば、地域の経済循環と活性化につながる。商店リニューアル助成事業の実施を。
(まち産部答弁)今後とも広く商業者の声を聴き、商店街と個店の魅力向上につながる施策を検討する。
★ 地域担当窓口職員の設置について
 阪口市政時代には「地区広聴担当者制度」がつくられ、井上市政時代には「地域委員会」の設置にむけ検討されてきた。その後どうなって、今回地域担当窓口職員の提案に至るのか。
(まち産部答弁)市政への市民参画を進めるため地域と行政のつなぎ役を担う職員を配置する。
★ 安全・快適なトイレ空間の創設について
 市民の利用が多いトイレを対象に、快適な空間づくりを。特に低層棟1階の女子トイレは、外気温と同じ。ヒートショックを引き起こしかねない状態。
(総務部)健康を害することにならないような配慮ができないか検討する。




住宅リフォーム助成、公衆浴場への支援、千里山駅周辺整備事業、
通学路の安全など
個人質問 竹村博之

■住宅リフォーム助成制度の導入について
 導入に踏み出す地方自治体が増え、現在は全国の3分の1で採用し、地域経済の活性化と地元業者育成に寄与している。泉佐野市では、この4月から制度をスタート。地元業者の仕事が増え、市民の居住環境の改善にもつながる。
(答弁)地域経済の活性化策として実施する自治体が増えていると認識。多額の財源が必要で困難だが、国の交付金等の創設状況、近隣市の状況など検討。
■公衆浴場(銭湯)の灯を消さないために
 町のお風呂屋さんは、市民の健康の増進、住民相互の交流、地域のコミュニティの場として役割を果たしている。市がめざす中核市になれば府の保健所が市に移管され、公衆浴場は保健所の管轄となる。大阪市や堺市では、経営を維持するために支援策があり、メンテナンスや施設改修に補助制度がある。
(答弁)中核市移行後は営業許可や各種手続き、衛生に関する検査業務などが市に移管する。「銭湯」の経営が厳しいことは認識。今後、先進市や近隣市の状況等を参考に研究していく。
■千里山駅周辺整備事業について
 整備事業の今後の内容。駅西については、昨年1月に千里山跨線橋が開通し、同時に駅前の文化踏切が閉鎖された結果、周辺道路の交通体系が変化。安全と快適な日常生活を実現するために、住民の声をしっかり聞いて事業をすすめることが肝要。改善された点、新たな課題など。
(答弁)駅東については、駅前広場の整備、交番の移転建築を含め今年の夏ごろの完成を予定。駅西については、踏切前から交番前までの歩道整備、書店跡地のまち角広場の整備を予定。その後も順次整備する。交通体系の変化については関係部局と連携し、対策を検討していく。
■マンション建設による通学路の安全対策
 千里山竹園1丁目に、15階建155戸のマンション建設が予定。このマンションができると隣接する春日地域にラッシュ時、今以上の多数の車の進入が懸念される。通勤等で急いでいるマイカーとの接触事故が心配。通学時間の交通規制ができるのかどうか、地域の方の意見はどうか。
(答弁)交通規制については可能だが、賛否両論がある。PTAの方々の協力をいただきながら、地域と連携し安全対策に取り組んでいく。


19号(2016.3.29)



待機児童解消を最優先に 後藤市長初の本格予算を問う
玉井みき子議員の代表質問

公立保育所民営化計画は一旦凍結を
問:2月1日付の「保育所入所の利用調整の結果」によると、未利用数は1018人。吹田市も他市同様に「待機児緊急事態」と言える。共産党議員団は市長に「待機児が生まれないよう市を挙げてあらゆる手立てを取るために、「緊急事態」を宣言すると共に、国に対し緊急対策を要望する事」「待機児解消を最優先に行うため公立保育所の民営化は凍結し、現在の公立保育所数を維持する事」など7項目の緊急の申し入れを行った。「緊急事態」を宣言し、対策を取るため、市長の政策的な判断や英断が必要ではないか。
答:こども部 市全体の課題ととらえ、副市長をトップに緊急のプロジェクトチームをつくり、スピード感をもって効果的な対策に取り組んでいく。
答:市長 本日ここに(3月9日)「保育力緊急強化宣言」をし、副市長をトップにプロジェクトチームて対応する。
保育力緊急強化の3か年計画たてて取り組んでいきたい。
問:「公立保育所民営化」こそ、待機児童の解消や保育士の確保をする訳でもない矛盾した施策。民営化計画では合同保育や引継ぎ保育の期間、保育士配置が二重になる。その人手で公立保育所の定員を増やすことや、認可保育所を作り定数を増やすことに力を入れ、効果的に公私が協力して「待機児童解消」に取り組くむため民営化計画をいったん凍結するべきではないか。
答:こども部 民営化は予定通り実施し、多額な費用がかかる公立保育所を民営化し、その財源で民間の認可保育所を作り、待機児童を解消していきたい。

こどもの貧困対策。学習支援事業について
問:2013年にこどもの貧困対策法が成立した。不十分さはあるが「貧困の状況にある子どもが健やかに育成される」環境整備や「教育の機会均等を図る」ことを目的に掲げ子どもの貧困対策の総合的な策定や実施に対する国地方自治体の責務などを明記している。「学習支援」は参加人数や進学率など、数字の効果だけを指標にするにではなく、「貧困の連鎖を断ち切る」ことを目的とし、福祉と教育の連携で生活困窮者自立支援法に基づく、学習支援、自立支援、就労支援、就労意欲喚起事業など、包括的な支援が重要である。「学習支援」を実施されるのはいいが、実態調査を行い場所設定や箇所数など算出した上での事業の提案なのか。市独自で「こどもの貧困調査」を行ってはどうか。
答:福祉保健部 対象者に寄り添い、自己決定を基本に経済的な自立・日常的・社会的自立など本人の状況に応じた支援を関係機関と連携しながら行う必要がある。こどもの進路のアンケートをもとに学習環境を整え、将来を自分で考えられる力を養えるようにしたい。ケースワーカー、生活困窮者支援センターの相談員など連携しながら丁寧な支援に取り組んでいきたい。
答:こども部 大阪府がH28年度に調査をするが、府の調査では見えにくい所もあり、有効だと考えることから、市独自の調査についても検討したい。

重度障害者の日中活動の場の充実を
問:あいほうぷが開所して15年。年々医療的ケアの必要な方が増えている。職員や家族のみなさんが協力をし、どんなに障害が重くても日中活動の場を保障し、ショートステイの増床や、法改正にあわせて介護職員が医療ケアを行えるように研修体制を整え対応できるようにしている。重症の医療ケアが必要な方の日中活動としての場の保障は障害をもつ当事者と家族にとっては喫緊の課題。毎年、新規の通所希望者も増えているなか早急な計画が必要ではないか。また、市民病院で医療ケアの必要な方のショートステイを実施すべきではないか。
答:福祉保健部 今後の整備については、対象者のニーズを把握しスピード感を持って進めていきたい。市民病院とは協議を行うなど、研究・検討していきたい。

福祉と防災の取り組みの充実を
問:市の避難訓練の各地の実態を把握し、各地区での工夫を共有することを含め、防災を考える取り組みを広げるようなことが必要ではないか。
答:危機管理監  防災だよりを広く公開し啓発に努めたい。また、市民対象の地域防災リーダー養成講習に取り組み、地域で活躍してもらう人材育成にも努??ている。
問:現在、福祉避難所は28か所。開設を進めながら課題の解決が必要。また、福祉避難所はどういうものか、また誰にでも理解ができるかたちで示すべき。
答:福祉保健部 市報やホームページ等、誰にでも理解できるようにしていきたい。




南保育園民営化よりも待機児対策が最優先
山根たけと議員の個人質問

・市長は、当事者の保護者の皆さんの疑問や不安になんら答えていないということを認識しているのか。第一回目からの保護者の出席を待って選定委員会を開催できなかったことは、市長の責任。保護者に謝るべきだ。
(市長:保護者には感謝している)
・市長は、9月の我が党の代表質問の答弁でも「前文を見直す」と言及したがいっこうにその気配すら見られない。担当部局にその指示を行ったのか。または、市長が見直したのか。
(市長:5月の計画見直し時に早い段階で指示した。
こども部長:早い段階で支持されていたが保護者の混乱を避けるため・・・)
・今、吹田でも大きな問題になっている保育所待機児童は、南吹田地域でも人口が急増し多い地域のひとつ。南保育園民営化を受託出来る力の持つ民間事業者には、市が土地確保等の援助を行い新たな認可園建設をお願いしてはどうか。その方が余程待機児対策になる。
(こども部長:市が民間事業者に対して土地確保の援助をしていくことは有効な手段と考えている)

音楽療法推進事業は廃止ではなく継続を
・12年間にわたり、市内NPО団体などと協力して吹田市が全国に先駆けて先進的に取り組んできたこの事業が廃止されることは、まさに「もったい無い」一言に尽きる。音楽療法事業を行ったすべての施設で「効果があった」と答えている。「情緒の安定」「認知力の向上」など多くの効果が見られ、認知機能低下予防や口腔ケアなどこの事業が果たしてきた役割を市はしっかりと評価し今後に繋げていくべきである。
(福祉保健部長:今後、関係NPO団体とも協議してあり方を研究していく)

市有形民俗文化財「地車(だんじり)」の保存活用事業充実をはかれ
・吹田まつりでもおなじみの吹田市の各自治会に残っている地車は現在7台、浜の堂、西奥、都呂須、神境町、六地蔵、川面、金田町で保存され、江戸時代に制作され現在もそれを曳行できるものが残されているというのは大阪府下でも珍しいこと。地車は、基本的には各自治会所有ではあるが、市民共有の貴重な文化財産でもある。末長く保存活用するためにも曳行後の修理は自治会負担ではなく市が責任を持って行うべきではないか。
(地域教育部長:文化財保存事業の更なる充実に向けて努力していく)




「地方創生」の押しつけでなく、市民が主役の市政運営を
倉沢さとし議員の個人質問

(質問)維新市政に変わり、後藤市政の誕生で最優先すべきは切り捨てられた福祉の復活と、財政計画をふまえた計画的まちづくりだ。民営化一辺倒や、トップランナー方式などに振り回されずに、自治体としての軸をもって取り組むべきだ。「吹田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」は地域経済に役立つものに。若い世代の就労・結婚・子育て支援について本気ですすめよ。
(答弁)まち・ひと・しごと総合戦略は人口減少の克服と地方創生をめざす国の総合戦略である。吹田市への影響は交付金の支援も見込まれ、マイナスの影響は特に無い。
 実効性ある地域経済対策として吹田市商工振興ビジョンにもとづいて中小企業支援、創業者支援、既存事業者への支援をすすめる。
 公契約条例の導入を、との提案だが困難だ。受注者の優位な立場で労働条件に介入することは問題と考えるから。労働法との整合性もあり、府市長会から国へ要望する。
 就学援助制度の充実、高校生の学習支援制度の充実は、ひきつづき取り組む。制度の周知徹底が課題と思う。
 ブラックな働かせ方で被害を受けた労働者へのサポートは弁護士による労働相談などに取り組んでいる。法律できめられた以上の企業のチェックは難しいが、3月からハローワークで労基法違反企業は求人を受理しない処置となった。中学校での働く権利の学習について、労働基準法の学習努力に勤めている。
(質問)日本創生会議の増田寛也氏は人口減少による消滅自治体論を展開し、よって自治体同士を競争させ、公共施設の集約化、コンパクトシティを押し付けようとしている。吹田市は2006年から2020年の15年間の第3次総合計画を持っている。全会派一致でつくられた優れた計画だ。長期計画を見直すのであれは、極端な財政優先の計画でなく、住民の立場で見直すべきではないか。
(答弁)人口ビジョン、公共施設最適化計画、立地適正化計画は、公共サービスが持続可能なものにするためであり、市民、議会の意見をよく聞き検討する。
 第3次総合計画は東日本大震災以前の計画なので、第4次総合計画では防災の課題をいれる。前市政との違いは、健全な財政基盤の確立と将来への必要な投資を両立するためである。
(質問)エキスポシティ、市立スタジアムの交通渋滞。プレマッチ2月14日、Jリーグ1ステージ2月28日は、試合開始時間の前と、試合終了後に渋滞が見られたが。
(答弁)試合終了後の混雑は夕方の帰宅混雑と重なったため。今後は時間が分散されるよう誘導する。観客の迎えの車も原因なのでガンバに対策を求める。


18号(2016.3.15)



大阪維新の会が公務員の政治的権利や労使の自治を脅かす条例案を議員提案
「市職員の政治的行為の制限に関する条例案」「労使関係適正化条例案」「組合費のチェックオフ廃止条例案」

 3月10日、市議会本会議で大阪維新の会が3つの条例案を議員提案しました。「吹田市職員の政治的行為の制限に関する条例(案)は、大阪市条例の丸写しで、地方公務員法の趣旨を著しく逸脱し、憲法で保障された公務員の政治的権利を奪うものです。「労使関係適正化条例(案)」は、すでに法律に基づいて交渉を行っている労使の信頼関係を、逆に破壊するものです。組合費のチェックオフは、労働基本権を保障する組合への便宜供与であり、途中で廃止することは不当労働行為とみなされます。
 憲法と労使自治に真っ向から反する3条例案ですが、25日の本会議最終日で可決される可能性があり、緊迫しています。
 日本共産党市議団は11日の本会議で3条例案に対する質疑を行いその不当性を質しました。今後、財政総務委員会で市長提案の全ての議案の審議後に、3条例案について審議します。
 市民の皆さんに危険な条例案の内容を紹介します。

吹田市職員の政治的行為の制限に関する条例(案)
第1条 この条例は、職員に対して制限する政治的行為を定めるとともに、職員の政治的行為の制限に関し必要な事項を定めることにより、職員の政治的中立性を保障し、本市の行政の公正な運営を確保し、もって市民から信頼される市政を実現することを目的とする。
第2条 職員(地方公務員法(昭和25年法律第261号。以下「法」という。)第36条の規定の適用を受ける職員に限る。以下同じ。)は、同条第1項、第2項(同項第1号から第4号までに係る部分に限る。)及び第3項の規定により禁止し、又は制限される政治的行為をしてはならず、並びに政治的目的(特定の政党その他の政治的団体若しくは特定の内閣若しくは地方公共団体の執行機関を支持し、若しくはこれに反対する目的又は公の選挙若しくは投票において特定の人若しくは事件を支持し、若しくはこれに反対する目的をいう。以下同じ。)をもって、同条第2項第5号の条例で定める政治的行為として次に掲げる政治的行為をしてはならない。
(1)職名、職権又はその他の公私の影響力を利用すること。
(2)賦課金、寄附金、会費又はその他の金品を国家公務員又は本市の公務員に与え、又は支払うこと。
(3)政党その他の政治的団体の機関紙たる新聞その他の刊行物を発行し、編集し、配布し、又はこれらの行為を援助すること。
(4)多数の人の行進その他の示威運動を企画し、組織し、若しくは指導し、又はこれらの行為を援助すること。
(5)集会その他多数の人に接し得る場所で又は拡声器、ラジオその他の手段を利用して、公に政治的目的を有する意見を述べること。
(6)政治的目的を有する署名又は無署名の文書、図画、音盤又は形象を発行し、回覧に供し、掲示し、若しくは配布し、若しくは多数の人に対して朗読し、若しくは聴取させ、又はこれらの用に供するために著作し、若しくは編集すること。
(7)政治的目的を有する演劇を演出し、若しくは主宰し、又はこれらの行為を援助すること。
(8)政治上の主義主張又は政党その他の政治的団体の表示に用いられる旗、腕章、記章、えり章、服飾その他これらに類するものを製作し、又は配布すること。
(9)勤務時間中において、前号に掲げるものを着用し、又は表示すること。
(10)何らの名義又は形式をもってするを問わず、前各号の禁止又は制限を免れる行為をすること。
第3条 任命権者は、職員が法第36条第1項から第3項までの規定に違反して政治的行為を行った場合は、法第29条に基づき、当該職員に対し、懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができるものとする。
第4条 市長は、職員が法第36条第1項から第3項までの規定に違反する疑いのある行為を行ったときは、この職員の行為について吹田市適正職務等第三者審査委員会に諮問しなければならない。
第5条 市長は、前条の諮問に基づく吹田市適正職務等第三者審査委員会の答申があったときは、同答申の概要を速やかに公表しなければならない。
第6条 この条例の施行に関し必要な事項は、任命権者が定める。
この条例は、平成28年5月1日から施行する。
(提案理由)
職員に対して制限する政治的行為を定めるとともに、職員の政治的行為の制限に関し必要な事項を定めることにより、職員の政治的中立性を保障し、本市の行政の公正な運営を確保し、もって市民から信頼される市政を実現する必要があるため。

吹田市労使関係に関する条例(案)
第1条 この条例は、本市の当局と労働組合等との交渉の対象となる事項の範囲、交渉内容の公表等に関する事項等を定めることにより、適正かつ健全な労使関係の確保を図り、もって市政に対する市民の信頼の向上に資することを目的とする。
第2条 この条例において「労働組合等」とは、地方公務員法(昭和25年法律第261号。以下「法」という。)第52条第1項に規定する職員団体(以下「職員団体」という。)及び地方公営企業等の労働関係に関する法律(昭和27年法律第289号。以下「地公労法」という。)第5条第2項(地公労法附則第5項において準用する場合を含む。)に規定する労働組合(以下「労働組合」という。)並びにこれらの連合体であって、本市の職員(法第3条第2項に規定する一般職に属する職員をいう。以下同じ。)をその構成員に含むものをいう。
第3条 本市の当局と労働組合等との交渉の対象となる事項は、次に掲げる事項とする。
(1)給料その他の給与、勤務時間、休憩、休日及び休暇に関する事項
(2)懲戒処分、分限処分、転任、昇任及び昇格の基準に関する事項
(3)労働に関する安全、衛生及び災害補償に関する事項
(4)職員の福利厚生に関する事項
(5)前各号に掲げるもののほか、職員の勤務労働条件に関する事項
(6)交渉の手続その他本市の当局と労働組合等との間の労使関係に関する事項
第4条 法第55条第3項又は地公労法第7条ただし書(地公労法附則第5項において準用する場合を含む。)に規定する管理及び運営に関する事項は、本市の当局と労働組合等との交渉の対象とすることはできない。
第5条 本市の当局と労働組合等との交渉に当たっては、あらかじめ議題、時間、場所その他必要な事項を取り決めるものとする。
2 前項の規定により交渉の場所について取決めを行うに際しては、効率的かつ効果的に交渉を行うことができる場所を選定するものとする。
第6条 本市の当局は、労働組合等と交渉(当該交渉の対象となる事項のうち一部の事項に限定して行われる事前協議に当たるものとして市長が定める交渉を除く。次項及び第3項において同じ。)を行う場合は、原則として交渉の日の2日前までに、議題、時間及び場所を公表する。
2 本市の当局は、労働組合等との交渉の内容を録音する。
3 本市の当局は、労働組合等と交渉を行ったときは、速やかに、前項の録音に基づき発言者の全ての発言を記載した議事録を作成し、当該交渉に係る労働組合等に当該議事録の内容の確認を求めた上、これを1年間公表する。
4 任命権者は、職員が法第55条第8項の規定により適法な交渉を行う場合又は労働組合法(昭和24年法律第174号)第7条第3号ただし書の規定により協議若しくは交渉を行う場合において承認した職務に専念する義務の免除の回数及び時間を、毎年公表する。
第7条 本市は、最小限の広さを超えない範囲において、労働組合等に対し事務所を供与することができる。
2 前項の最小限の広さの判断に当たっては、労働組合等の規模、専従者及び事務局員の人数、労働組合等の通常の事務処理に要する執務スペースの広さ、民間企業を含む他の一般的な労働組合等が使用する事務所との比較等を踏まえ、社会通念に従い適正に判断しなければならない。
第8条 本市は、本市の条例に別段の定めがある場合を除き、労働組合等の組合活動に関する便宜の供与を原則として行わないものとする。
第9条 任命権者は、適正かつ健全な労使関係の確保に努めなければならない。
2 任命権者は、適正かつ健全な労使関係が確保されているかを検証するとともに、当該検証の結果に基づき必要となる措置を適切に講じなければならない。
第10条 任命権者は、労働組合等に対し、当該労働組合等の構成員である職員による法第35条の規定による職務に専念する義務又はこの条例に違反する組合活動(法第55条の2第1項本文に規定する職員団体の業務及び地公労法第6条第1項本文(地公労法附則第5項において準用する場合を含む。)に規定する組合の業務並びに職員団体及び労働組合の連合体の業務をいう。以下同じ。)を抑止するために必要な措置を講じるよう求めることができる。
2 任命権者は、本市の行政財産を労働組合等が目的外使用許可を得ることなく使用している事実を認めた場合、速やかに当該目的外使用を排除するための措置を講じなければならない。
第11条 任命権者は、職員にこの条例に違反する行為があった場合には、法第29条の規定に基づく懲戒処分その他の必要な措置をとるものとする。
第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
この条例は、平成28年10月1日から施行する。
(提案理由)
本市の当局と労働組合等との交渉の対象となる事項の範囲、交渉内容の公表等に関する事項等を定めることにより、適正かつ健全な労使関係の確保を図り、もって市政に対する市民の信頼の向上に資する必要があるため。

吹田市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例(案)
第35条 地方公務員法第52条の規定による職員団体がその構成員たる職員から徴収する団体本来の運営に要する経常的な職員団体費、近畿労働金庫の積立貯金及び諸貸付金の返済金に相当する金額
        ↓
第35条 地方公務員法第52条の規定による職員団体がその構成員たる職員から徴収する近畿労働金庫の積立貯金及び書貸付金の返済金に相当する金額
 施行日 平成29年4月1日
(提案理由)
(1)職員団体が支出すべきチェックオフの経費を税金で賄っていること、(2)市は職員個人から同意なくチェックオフを行っていること、(3)健全な労使関係の確保と風通しの良い職場環境の形成が必要であること、以上の理由から職員団体費のチェックオフを廃止し、もって市民から信頼される市政を実現する必要があるため。


17号(2016.3.2)



後藤市政初の新年度予算等を提案、日本共産党は住民要求実現に全力 市議会3月定例会

 3月1日から25日までの会期で、市議会3月定例会がはじまりました。後藤圭二市長による、初めての本格的な2016年度当初予算等が提案されました。
 以下、会議日程と主な議案内容について紹介します。
《日程》
 1日(火)本会議 提案説明 議会運営委員会
 8日(火)    代表質問
 9日(水)    代表質問・個人質問
10日(木)    個人質問 議会運営委員会
11日(金)    個人質問
14日(月)委員会
15日(火)委員会
16日(水)委員会
17日(木)委員会
24日(木)議会運営委員会
25日(金)本会議 討論、採決
☆市民からの請願、意見書の提出は9日までとなります。
《党議員の質問順位》
 代表質問 (5)玉井みき子
 個人質問 (5)柿原まき (8)倉沢さとし (11)山根たけと (16)上垣優子 (18)竹村博之 (26)塩見みゆき
《主な議案内容》
■条例
○吹田市行政不服審査法施行条例の制定(行政不服審査法の施行に関し必要な事項を定める)
○北大阪健康医療都市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の制定
○吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の改正(国の人事院勧告にもとずく職員の給与改定等)
○吹田市市税条例の改正(地方税法の改正に伴い、納税者の申請に基づく換価猶予制度の創設等)
○吹田市立消費生活センター条例の改正(消費者安全法の改正に伴い、消費生活センターの組織及び運営に関する基準を定める)
○吹田市個人情報保護条例及び情報公開条例の改正 (法による行政不服審査の手数料の規定)
○吹田市立こども発達支援センター条例の改正(建替えをしたため、わかたけ園の位置を変更する)
○吹田市立教育・保育施設条例の改正(吹田第一幼稚園及び吹田南幼稚園を幼稚園型認定こども園とする)
○吹田市国民健康保険条例の改正(国民健康保健法施行令の改正に準じ、賦課限度額の改定及び保険料軽減対象の拡大)
○吹田市介護老人保健施設条例の改正(介護老人保健施設の事業に、訪問リハビリテーション及び介護予防訪問リハビリテーションを追加)
○吹田市建築審査会条例の改正(建築基準法の改正に伴い、建築審査会委員の任期を2年と定める)
○吹田市手数料条例の改正(建築物エネルギー消費性能向上計画の認定の申請等に対する審査手数料の新設等)
○千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の改正(佐竹台5、6丁目地区を追加)
○吹田市水道条例の改正(地下水等利用専用水道の設置に係る手続きを定める)
○吹田市水道事業の設置等に関する条例の改正(給水人口及び1日最大給水量を変更)
○吹田市積立基金条例の改正(サッカースタジアム基金を設置)
■単行事件
○吹田市花とみどりの情報センターの指定管理者の指定
○市道路線の認定及び廃止について
■予算
新年度当初予算   合計2114億7897万8千円
◎一般会計予算     1261億7320万7千円
◎特別会計予算       853億577万1千円

一般会計予算の主要な事業
○市庁舎サイン等改修事業(部署名変更等のため)
○行政不服審査会運営事業
○公有財産管理事業(西山田地区集会所・吹田東地区集会所の耐震診断、JR吹田駅前南立体駐車場解体撤去工事)
○総合計画策定事業(第4次総合計画策定に係る経費)
○市民公益活動促進補助事業
○地域住民居場所づくり活動補助事業
○運動習慣化プログラム推進事業
○ホームタウン推進事業(ガンバ大阪を応援する事業)
○シティプロモーション事業(吹田ブランドを発信)
○生活困窮者子どもの学習支援事業(支援教室の開設)
○生活困窮者就労準備支援事業
○通院困難者タクシークーポン券事業
○はり・きゅう・マッサージクーポン券事業(75歳以上の市民税非課税世帯の高齢者を対象)
○障害者グループホーム助成(看護師配置補助の新設)
○臨時福祉給付金給付事業(国の事業)
○年金生活者等支援臨時福祉給付金給付事業(国の事業)
○子育て広場助成事業(補助基本額の拡充)
○幼稚園における長時間預かり保育運営費支援事業
○公立保育所改修事業(老朽化に伴う大規模改修等)
○利用者支援事業(のびのび子育てプラザ)
○児童会館管理事業(防犯カメラ設置)
○(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業
○特定教育・保育施設等運営助成事業
○医療扶助適正化等事業(健康管理支援員の増員)
○環境美化啓発事業(モノレール万博記念公園駅を環境美化推進重点地区等に指定)
○がん検診事業(集団検診会場の増設、はがき勧奨対象者の見直しによる拡充)
○成人歯科検診事業(30歳以上の市民及び15歳以上の障がい者を対象に、歯科健康診査と歯面清掃を実施)
○30歳代健康診査事業(はがき勧奨対象者の見直しによる拡充))
○すいた健康サポーター事業
○健康ポイント事業(健康づくりに取り組む市民に対して特典を付与する事業を新設)
○南吹田地下水汚染対策事業
○妊娠・出産包括支援事業(専任保健師による、必要な支援のコーディネートを新たに実施)
○観光企画推進事業(観光企画担当非常勤職員の配置)
○情報発信プラザ事業(『インフォレストすいた』に店舗責任者を配置)
○道路ストック総点検事業(橋梁点検の義務化による拡充)
○都市計画道路十三高槻線(正雀工区)取付道路新設事業
○交通バリアフリー道路特定事業(歩道のバリアフリー化に係る経費)
○橋梁新設改良事業(橋梁長寿命化修繕計画等に基づく橋梁の工事等)
○都市計画情報デジタル化推進事業
○公園施設安全・安心対策事業
○街角防災ふれあい広場整備事業(公園に、かまどベンチ、マンホールトイレ、ソーラー照明灯等を設置)
○千里南公園パークカフェ整備事業(公園内にカフェ)
○千里南地区センター再整備事業
○千里山駅周辺整備事業(駅前交通広場等整備、府道吹田箕面線『踏切?交番前』改良整備工事ほか)
○都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業 (南吹田駅前線の鉄道立体交差部及び取付道路部の工事経費)
○都市計画道路南吹田駅前線関連道路整備事業 (南吹田駅前線の開通及び大阪外環状鉄道の開業に向けて南吹田地域の道路網整備経費)
○都市計画道路千里山佐井寺線道路新設事業 (未整備区間のうち、延長405mの松が丘工区整備に要する用地買収及び工事経費等)
○都市計画道路岸部中千里丘線道路新設事業(延長550mの整備に要する用地買収及び工事経費等)
○(仮称)岸辺駅前北地下自転車駐車場整備事業
○北大阪健康医療都市整備事業 (道路、公園等ライフライン整備経費)
○地下水熱面的供給事業(国立循環器病研究センター、市民病院、複合商業施設へ地下水熱を面的に供給し、建物の低炭素化を図るためのインフラ施設整備等)
○北大阪健康医療都市推進事業 (健都において、国循及び市民病院を中心とした医療クラスターの形成を進めるための経費)
○(仮称)新佐竹台住宅集約建替事業
○(仮称)岸部中住宅統合建替事業
○消防総務事業、消防車両整備事業(救急隊増隊及び高度救急隊に関する経費の拡充)
○消防庁舎等改修事業、消防通信指令事務共同運用事業(救急隊増隊に関する経費の拡充)
○浸水対策事業(止水板設置助成など浸水被害対策)
○英語教育推進事業(小学校に英語指導助手を増員)
○小学校英語マスター事業(エキスポシティ内のイングリッシュヴィレッジで独自のプログラムを実施)
○子どもサポートチーム事業(スクールソーシャルワーカーの配置時間増)
○小規模校支援事業(小規模校に教員の配置を実施等)
○読書活動支援者配置事業(支援者の増員)
○小中学校校舎大規模改造事業
○小中学校屋内運動場大規模改造事業
○小中学校トイレ施設整備事業
○幼稚園型認定こども園整備事業
○旧西尾家住宅保存活用事業(耐震診断の実施)
○山手地区公民館新築事業(実施設計委託料)
○空調設備整備事業(小学校及び幼稚園のエアコン)
○給食施設管理事業(小学校調理室の改修工事等)

※各条例案、予算案の詳細については審議のなかで明らかになります。

■追加予定案件
◎人選
○吹田市監査委員の選任について(金子委員の任期満了による)


16号(2016.2.16)

 市民代表である市議会の審議を受け、水道料金、やすらぎ苑使用料の値上げ幅を縮小


市と市議会にまともな関係が築かれる

 12月定例会は12月4日から開かれ、後藤市長が提案したすべての議案を可決し、同月24日に閉会しました。日本共産党は、二つの市民プールを廃止する条例改正、住民票交付手数料条例改正に反対し、他の議案には賛成しました。

1 主な議案の内容について
 男女共同参画センターやスポーツ施設、自然体験交流センターなどの使用料の多くが値下げとなる条例改正が可決されました。また、これとあわせて、条例ではないが、減免制度の見直しが行われ、2016年2月1日から実施されることになりました。その内容は、使用料の高いメイシアターについては減免制度を拡大し、大・中ホール年1回まで(公益活動団体もしくは社会教育団体に限る・使用料を徴収する場合は千円以下)と、公共施設全体に関しては、使用可能日の直前まで空室の場合、5割減額するものです。これらは、これまでの値上げ路線が転換されたことを意味します。しかし、減免制度の見直しは極めて部分的であり、市長が公約で掲げた減免制度の復活については今後も求めていく必要があると考えます。
 四つの市民プールのうち中の島・南千里両プールについて3月末をもって廃止する条例改正が提案されました。市民からは、パブリックコメントが858通も提出され、吹田社会保障推進協議会からは、いったん立ち止まることを求める署名が2千筆を超えて提出されるなど、利用者からは、跡地活用に関する意見だけでなく、存続や廃止時期の延期などを求める声も寄せられました。
 施設の維持管理経費が今後増大していくことが廃止の大きな理由とされていますが、廃止ありきのスケジュールで進められたことは、市長が標榜する「傾聴と対話」に反するものです。日本共産党は反対しましたが、他の会派の多くが賛成し可決されました。しかし、プール跡地は歳入確保のための売却や利活用などせず、通年で子どもの使える多目的広場や公園といった活用方針が打ち出されていることは、前維新市政との大きな違いです。 また、プールを利用している障害者については配慮が必要なため、新年度からは全額免除し、残る二箇所のプールを積極的に利用してほしいと市長が表明しましたが、この点については評価することができます。
 手数料条例の改正で、住民票の交付手数料が200円から300円に値上げされます。同時に、マイナンバーカードを使ってコンビニの端末機で発行する場合の手数料を200円に据え置く二段階の料金設定となります。そのため、マイナンバーカードを持たない人やIT弱者と言われる人たちは負担増となります。コンビニ発行経費の試算も根拠が不明確で、マイナンバーカードを申請させるための誘導策ともとれる内容です。値上げのみならず、同じ書類を申請するのに発行方法で料金を差別化することは、行政の公平性が問われており非常に問題です。
 予算案の中で、国立循環器病研究センターの移転に伴い、現在の青山台から移転する予定のマクドナルド財団のおおさか・すいたハウスを買い取り、休日急病診療所を本格移転する方針が示されました。同ハウスは、小児心臓病の子どもが国立循環器病研究センターに入院・治療する際、付き添う家族を支援するための宿泊施設として、府有地に設置されています。
 南千里にあった休日急病診療所は、現在保健センターの4階に仮移転していますが、国立循環器病研究センターが移転すると、北千里地域の医療資源がなくなるため、それを補うことができる利点があります。また、感染症の患者が受診する際、休日急病診療所は、現在のような複合施設内でなく独立の施設であることが望ましいとの吹田保健所からの要請もあり、北部地域にはほかに適地がないのが現状であるため、やむを得ないものと考えます。
 患者支援のため、おおさか・すいたハウス移転を寄付金でまかなえるよう基金を設置し寄付金を集める仕組みづくりや、同ハウスを買い取ることにより移転費用の一部を支援することについては、国立循環器病研究センターが吹田操車場跡地に移転することが決まった際の協定書で謳われている経済的支援の具体化であり、必要なものと認めました。
 消防救急体制の強化のため、2年かけて現在7隊の救急隊を9隊に増やす職員定数条例が可決しました。高齢化の進展により救急要請件数が増え、すべての救急車が出動してしまう事態が頻繁に起こり始めています。日本共産党は、国の消防力整備指針に照らせば10隊必要なのに対し、7割しか満たしていないため、救急隊を増やせと一貫して求めてきました。増隊により、現場到着時間を短縮し救命力が向上することは大きな前進です。
 市長が掲げたmission(ミッション)24の実現のためとして、吹田市の事務分掌条例が改正され、部、室、課の組織や名称が新年度から変わります。学童保育の事業が教育委員会の所管に移りますが、全児童対策の子どもプラザ事業との一体化は行わずあくまで連携して取り組むということも確認されています。
 その他の議案として、体育施設や浜屋敷、南山田市民ギャラリーなどの指定管理者が決定しました。

2 修正された議案について
 今議会では、19年ぶりに水道料金の値上げが提案されました。その内容は、平均17.7%の値上げと加入金の値上げ、そして役割を終えたとして開発負担金の廃止です。吹田市は、かつて全国でも有数の住みやすいまちと評価されたことがありますが、その要因の一つに水道料金をはじめとした公共料金の安さが挙げられていました。大阪府下でも、安い方から数えて上位ですが、水道水を作るのに必要なコストが売り値を上回る状況で、水道収益だけでみれば赤字が続いています。
 水道法には、地方公共団体の責務として、「水道が国民の生活に直結し、その健康に欠くことができないものであり、かつ、水が貴重な資源であることにかんがみ、水源及び水道施設並びにこれら周辺の清潔保持並びに水の適正かつ合理的な使用に関し、必要な施策を講じなければならない」「当該地域の自然的社会的諸条件に応じて、水道の計画的整備に関する施策を策定し、及びこれを実施するとともに、(中略)適正かつ能率的な運営に努めなければならない」とあります。
 今後、片山浄水所の耐震化や老朽管の取り換え、片山・泉浄水所間のバックアップ工事など、必要な大規模工事が控えており、水道水の安定供給のためには値上げによる財源確保が必要な状況です。日本共産党は、市民の暮らしへの影響を極力抑えるため、値上げ幅を縮小するよう審議の中で努力し、最終的に平均10%の値上げにとどめる修正案が提案され、大阪維新の会、吹田新選会らは反対しましたが可決されました。
 また、やすらぎ苑の使用料を7500円から1万円に値上げする提案に対しても、議会の意見を受け9000円に市側が修正しました。
 これら二議案への対応を見ても、市民代表である議会の意見を反映し市が議案を修正するという、維新市政の下ではみられなかったまともな関係がつくられています。日本共産党市議団は、3月議会の当初予算審議に向け、さらに住民要求実現へと力を尽くします。

3 意見書等について
 日本共産党は二つの意見書を提案しました。
 @「地方自治を尊重し、辺野古新基地建設を強行しないよう求める意見書」は、日本共産党と無所属の議員の賛成が12票で、その他の会派の反対で否決されました(民主党系の翔の会は退席)。
 A「新たな患者窓口負担増をやめ、安心して受けられる医療を求める意見書」は日本共産党、翔の会、無所属議員3人の賛成13票で、これも否決されました。
 日本共産党も紹介議員となった「留守家庭児童育成室の民間委託に対する吹田市の真摯な対応を求める請願」は、委員会で継続審査となりました。審議の中で、2016年度五つの育成室を委託するため事業者を公募したものの、二つの育成室への応募にとどまったことが明らかになりました。今後、公募条件引き下げなどは許さず、委託後の検証体制も現実に即したものとなるよう引き続き求めていきます。
 以上


15号(2016.2.9)

 昨年12月4日からはじまり24日に閉会した市議会12月定例会の各常任委員会で審議された議案について、主な内容と審議内容、意見について紹介します。


市役所の組織改正は市民の立場で 財政総務委員会
倉沢さとし委員 上垣優子委員

 4月以降、市の部や課などの組織体制を改正する提案がおこなわれました。組織改正は、市長の公約実施に向けたものであり一定理解するが、本来市民の立場に立って行うべきであり、簡素で効率的、分かりやすい機構にするため、以下の点を留意するよう求めました。  健康医療部は、健康長寿に向けた地道な取組をITに頼ることなく、保健師による細かな保健指導をすすめるよう求める。都市魅力部については、地に足が付いた地域経済振興の取組を求める。人権文化部を廃止し市民部へ統合することについては、人権の名による旧同和事業の行き過ぎにつながらないよう求める。企画財政室については、権限集中による弊害が心配される。 債権管理課については、社会保障に直結する債権も多く、市民に対し厳しい徴収を行う機関とならないよう、また組織を肥大化させないよう要望する。児童育成課の教育委員会への移管は放課後子供教室事業との一体化を意図するものではないとのこと。両事業のそれぞれの充実、発展を求める。千里再生室が廃止されるが、千里ニュータウンの再整備については、市長の手腕が問われる、まちづくりの大きな課題である。都市計画部と土木部両部の連携強化を強く求める。

住民票発行手数料の値上げに反対
 議案第103号は、住民票発行手数料を現行200円を300円に値上げする一方、「コンビニ交付優遇手数料」として、マイナンバーカードを使いコンビニ多機能端末にて交付を受ける際は、現行どおり200円に据え置くという案です。
 市役所や出張所、サービスコーナーでのみの発行であった住民票をコンビニで受け取れるようになることは、便利になるので歓迎するが、コンビニ発行への誘導策ではないか、との疑念が残ります。同じ書類の発行にも関わらず、料金の差をつける合理性のある理由は示されず、ITの普及の一方で、高齢者、障害者などIT難民といわれる情報弱者の問題は深刻で、個別のより親切丁寧な窓口対応が求められています。
 窓口での交付手数料をひきあげ、コンビニ交付と差をつけるべきではないと考え、本案に反対しました。


プール廃止は突然すぎる 文教産業委員会
柿原まき委員

 市内4か所の市民プールのうち中の島・南千里市民プールを廃止する条例改正案は、日本共産党以外の会派が賛成し可決されました。反対意見は次のとおりです。
 「南千里市民プール、中の島市民プールの廃止について、本会議で市長は、利用されている障がい者に、来年以降利用料を無料とする対案を示している。そのことは評価するが、今回の決め方、プロセスが余りに拙速であり、跡地活用についてもまだ十分市民に対案を示していない中で、廃止を決めてしまうことについては賛同できない。」
 そのほかの議案として、@各種体育施使用料A男女共同参画センタ―使用料B自然体験交流センター使用料C公民館、交流活動間、青少年クリエイティブセンターの目的外使用に関する使用料の改定についてすべて全員一致で可決しました。
 男女共同参画条例センター使用料改定について、「今回の使用料引下げには賛同するが、減免基準の統一化により、利用状況が悪化していることは、公の施設の在り方から見て、改善すべき問題であり、この点についてしっかりと検討されたい。」との賛成意見を表明しました。
 また、指定管理者の指定については、@歴史文化まちづくりセンター(浜屋敷)は、引き続き吹田歴史文化まちづくり協会A南山田市民ギャラリーも引き続き南山田地域文化推進協議会が管理者として承認されました。B武道館C総合運動場については、新たに吹田市体育協会・ミズノ・南海ビルサービスグループが管理者として承認されました。


認定子ども園給食調理業務委託は食育の追及、子どもの安全第一に 福祉環境委員会
山根たけと委員長・玉井みき子委員

 主な議案:@吹田市営葬儀条例(やすらぎ苑使用料の料金改定)A南吹田地下水汚染対策拡散状況調査費用B認定こども園佐竹台幼稚園給食調理業務委託費用C休日急病診療所移転整備事業(北千里に立地する国立循環器病研究センター移転に伴う「おおさか・すいたハウス(マクドナルドハウス)」の移転支援を図るため、同ハウスを購入し休日急病診療所移転先とするにあたり不動産鑑定を実施する費用)などがあり、以下の意見を述べて承認しました。

議案第130号H27年度一般会計補正予算について
 こども部所管分の認定こども園について
 佐竹台幼稚園給食調理業務について、市長が施政方針で言われている、傾聴と対話や、子どもに関わることについて、子どもと親にとってを第一に考えた子育て施策の充実ということを基本にして、今回、クックチル方式でスタートしたとしても、保護者や現場の意見をよく聞き、今後進めていくときには、必ずその意見をいかすようにされたい。乳幼児期の子どもにとって食育基本法と照らしてどうなのかということは追求し続けられたい。
 委託の仕様書案について、今回の意見などを踏まえて変更する場合は必ず報告するよう求める。子どもの食の安全を守ることを第一に、市の責任をきっちりと果たすよう求めておく。


水道料金値上げ 市が上げ幅を縮小 建設委員会
竹村博之委員・塩見みゆき委員

 主な議案について報告します。
@吹田市積立基金条例の改正
 おおさか・すいたハウスは、国立循環器病研究センターに入院する小児患者に付き添う家族の宿泊支援をしています。国循が岸辺駅北側に移転することに伴い、ハウス移転建て替え等の資金を寄付金で賄うため、ふるさと納税制度が適応される寄付金の受け皿としての基金設置に賛成しました。
A吹田市開発事業の手続き等に関する条例の改正
 開発を行う際、事業者に対して水道及び下水道施設の整備について開発負担金の納入を求めていたが、整備が終了したため条例から削除する改正であり賛成しました。
B水道料金の値上げについては、市民の生活の実態を考えると負担が大きく、委員会の審議の中でも市民への影響を懸念する意見が多くだされました。
 それを受けて、当局が引き上げを緩和する修正案を提案しました。府下でも安い料金で19年間値上げせず努力されてきたことや今後多額の水道管・施設の工事が必要になることから修正案に賛成しました。
 意見は次の通りです。

 議案第110号 吹田市水道条例の一部を改正する条例の制定について
 安価で安心の本市の水道事業は吹田ブランドとも言うべきものである。
 しかし、当初の条例改正案は、2年間を掛けて平均17・7%の値上げで、中でも口径20o、6?から30?を使用する市民が平均20%を超える値上げとなり、独居高齢者や高齢者のみの世帯などでの負担が大きい。この間、消費税が5%から8%になり、加えて電気料金や食品の値上げが相次ぎ、市民生活は大変な状況となっている。
 値上げの理由は、片山浄水所水処理施設の再構築や片山・泉連絡管整備、基幹管路の耐震化、経年管の更新、老朽施設の更新等の工事に多額の事業費が必要になるためであり、市民に安全な水を安定的に供給するため、更新工事等も遅らせることはできない。
 委員会の審査を受け止めて原案が修正された結果、2年間を掛けて平均17・7%の値上げであったものが、2年間で平均10%の値上げに引き下げ、市民生活への負担軽減に努力をされた。
 引き続き、一層安全でおいしい水の提供に努めるよう要望し、本案に賛成する。


14号(2016.1.12)

 前号につづき、12月定例会の個人質問を紹介します。


市民病院送迎バスの停車場所の増設、円山町住宅開発のスケジュールと工事期間の安全対策
個人質問 竹村博之

■市民病院の送迎バスの運行ルートについて
(質問)利用状況、利用者の声、他の市民からの要望は。
(答弁)10月から試験運行している。11月末で運行日数37日、利用者延べ1797人、1日平均49人となっており、車いす利用者からの感謝の言葉や、停車場所の増設、増便等を望む声がある。
(質問)「市役所にも停車してほしい」という要望があるが、江坂駅前から市民病院までの現行ルートから見れば、とくに大きな変更を要しないと考える。
(答弁)送迎バスは、市民病院が経営の観点から、診療所等が集積し、市民病院へのアクセスが不便な江坂地区の患者確保を目的として、運行区間を設定。今後、利用状況を見極めながら適切な運行に努める。
(質問)維新プロジェクトで多くの施策が廃止・縮小された。福祉巡回バス廃止に伴う影響調査では、利用した施設は市民病院で最も多かった。市民病院任せにせず、送迎バスの充実、福祉巡回バスの復活などが必要。
(答弁)市民が送迎バスを有効に活用できるよう、市民病院と連携に努める。タクシーを活用した新たな通院支援の施策を検討していく。

■(仮称)吹田円山町開発事業について
(質問)(仮称)吹田円山町開発事業は、日本生命の用地を含めて約78000uに約300戸の広大な住宅開発。今後の手続き、スケジュールを示せ。
(答弁)環境まちづくり影響評価条例の対象事業。11月23日に事業者が周辺住民との意見交換会、12月9日に本市が審査会を開催。今後市は、審査会の答申を受け、市長の審査書を事業者に示し、適切な環境への影響評価の実施を促していく。その後、事業者は、評価書案を提出し、審査手続きに移り、再度住民との意見交換会を実施し説明する。
(質問)工事車両の通行する市道円山垂水1号線は、従来大型車両通行禁止の規制道路で関係車両が多数通行することになる。新御堂筋に至る交差点は、通行量が多いうえに、名神高速下のトンネルによって見通しもよくなく、歩行者専用トンネルとも接しており、工事を安全にすすめ、市民の安全をしっかりと確保するなどの点で抜本的な安全対策が必要。
(答弁)工事車両の安全対策は審査会の議論を踏まえ、必要な対応を求める。


見切り発車のマイナンバー制度は問題
個人質問 上垣優子

■マイナンバー制度について
マイナンバーの通知書配達開始後、さまざまな相談や不安の声が寄せられている。
(質問)さまざまな事情で、番号通知をうけとれなかった場合、市民が被る不利益はなにか。
(答弁)ただちに不利益を被ることはない。
(質問)会社に番号提出を求められたら、必ず提出しなければならないか。
(答弁)事業主は従業員に対し、個人番号の提供を求めることに努めなければならないとされるが、個人番号を記載しないことに対する罰則は、現時点では定められていない。
(要望)視覚障害のある方は、不本意ながらヘルパーの方に読んでいただいたとのこと。この時点で、すでに他人に番号を知らせたことになる。国はこの場合、「見える人に読み上げを依頼して番号が漏れても、ただちに個人情報は漏れない」としている。これは、国連障害者権利条約や来年4月施行の障害者差別解消法に触れるのではないか。社会的弱者の人権問題を抱えたまま見切り発車したマイナンバー制度の矛盾に対し、適切な配慮、対応をおこなうよう求める。

■北千里駅周辺活性化ビジョン案について
(質問)現在パブコメ中のビジョン案の意義や内容が、必ずしも住人の中で共有されておらず、商業者の中にもさまざまな不安が広がっている。旧北千里小跡地をめぐり行政と市民の間に深いみぞを生じた地域、十分な傾聴と市の責任の明確化が必要。ビジョン策定後、3つの住区ごとに身近な市民ホールを活用し、さまざまな世代の住人の参加による、オープンなパブリックミーティングを開くなど、地道な努力をすべきと考えるがどうか。
(副市長答弁)ビジョンを踏まえた事業計画が立てられ、民間事業者への売却条件について協議・調整を進めるプロセスで、公共施設整備の早期実現にむけ、地域住民の声をうかがう場を設けるなど、再整備が円滑にすすむよう地道にとりくむ。

■組織改定に関連して
(問)千里再生室の廃止により青山台近隣センターの再整備問題の担当はどこに移管されるか。
(答)土木部地域整備推進室へ円滑に移行できるよう協議中。
(問)児童育成課の教育委員会移管は新制度の開始直後であり、民間委託問題、年限の延長、指導員確保等と課題が山積する中で拙速。吹田市の学童保育と太陽の広場の両事業について、今後は。
(答)両事業のより一層の連携を図る。


小中学校給食の民間委託は見直すべき
個人質問 塩見みゆき

■高齢者向けウェルネス住宅について
質問 健都(吹田操車場跡地・北大阪健康医療都市)については、吹田市が土地を購入し、高齢者向け住宅を整備する方針だが、民間事業者に施設の建設から運営を全て丸投げすべきではない。高齢者や市民の要望に応え、市が主体的に運営せよ。
答弁 公募の際の条件の厳守を前提とし、民間事業者による先駆的かつ独創的な事業を推進していただくもので丸投げではない。本住宅は健都のまち???くりを加速させ、今後の超高齢社会の課題に対応できる住宅として整備する。

■学校給食について
質問 10月、11月に中学校給食(選択制デリバリー方式)で献立が間違って提供されるという事が続けて起こった。食物アレルギーがある生徒も多く、命に関わる大変な事態を招く恐れがあった。これは単に委託業者の責任ではなく、学校給食を外部民間事業者に委託をして良いのか、そもそも給食とはどうあるべきか根本的に検証し、考え直す市の問題である。
答弁 選択制の給食は、子どもの要望を反映し、多様な家庭環境に対応した方式であると考えるが、他市の状況を注視しながら、あり方について検討する。
質問 小学校の給食調理業務の委託は「民間委託は不安」という意見を全く無視し、維新市政の下で一方的に始められた。市長が変わったことで民間委託は立ち止まり検証せよ。
答弁 保護者、児童に対してのアンケート調査では給食の味付け、調理員の接し方、満足度等の低下はない。今後、9校まで民間委託する計画だが、7校まで実施した後はどうするか検証する。

■性的少数者に対する人権の尊重について
質問 今年3月に東京都渋谷区では、「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を制定した。関係を証明する証明書を発行、公営住宅入居や医療機関で家族として認められるなど具体的な権利や利益が得られるようになった。続いて、世田谷区、宝塚市が要綱の制定を決めた。吹田でも「婚姻関係と同様」の証明書の発行、市民へ理解を深める取り組みや男女共同参画センターを男女平等及び多様性を尊重する社会推進の拠点施設にすることなど、ぜひ条例の制定含め支援の検討を始めよ。
答弁 他市の先行自治体の研究も行いながら、性的少数者の方々に対して、合理的配慮や必要な支援が行えるよう、横断的かつ総合的に取り組んでいく。


中の島市民プールの廃止は性急に判断せず子どもたちや市民意見の反映を
個人質問 山根たけと

●南保育園民営化の諸問題について
問:11月30日に第一回南保育園民営化選定委員会が保護者委員ぬきに行われたと仄聞している。市は、この条例審議の際に「委員は保護者を含めて9名」となんども説明してきた。条例規則では保護者は特別委員とあるが、3月議会審議では説明にも参考資料にも一切出てこなかった。いったい「特別委員」とはどのような位置付け、役割を持つ委員なのか。
答:特別委員の役割は他の委員と全く同じ。
問:今後、保護者抜きに委員会を進めていくのか。
答:保護者委員選定にこれからも努力を続けていく。
市長答:一回目の開催をかなり遅らせて、保護者に説明を尽くしてきたにもかかわらず保護者委員が決まらなかったことは残念に思っている。
副市長答:選定委員がすべて決まらないまま開催され、委員長・副委員長を選定した事例はあまりない。

●中の島市民プールの廃止について
問:日本共産党は、子どもの意見を検証するため独自で、近隣二つの中学校生徒に民主青年同盟と共同で、廃止や跡地活用についてアンケート調査を実施し87人から回答を得た。ほぼ全ての子ども達がプールを利用したことがあると答えている。また跡地の活用について吹田市は、大阪市の費用負担でテニスコート2面の設置を提案しているが期間も余裕があることから廃止を性急に判断せず、子ども達の意見を検証し、テニスコートや公園全体とスポーツ施設のあり方も含めて市民にビジョンを示すべき。
答:跡地活用については子どもたちが利用できる多目的広場などの活用も検討している。プールの撤去工事は隣接している中学校への影響を鑑み夏休み期間中が適切であるため、廃止は今年度末を考えている。

●少人数学級施策について
問:この施策について日本共産党は、子どもの教育においてコストだけでは測れない重要性があると指摘してきた。文部科学省のホームページでも少人数学級の重要性を認め、大阪府教委の35人以下学級編成に係る調査でも「学力の向上」「授業態度や生活態度のおちつき」などの効果がみられており、教育関係者にとって少人数学級の導入は最低限必要な教育条件の整備となっている。池田・富田林・枚方・高槻・豊中・交野・門真などは独自で少人数学級拡充を進めており、維新市政の事業見直しにより削減された少人数学級促進事業は復活させるべき。
教育長答:高い教育効果が得られると認識しており国に対して早期実現を要望するとともに、一人でも多くの目と心で子どもたちを見守り育む教育環境の整備に努めていく。

その他、南吹田地域地下水汚染対策事業について質問しました。


13号(2016.1.5)



水道料金引き上げ、公共施設の減免制度復活…後藤市政の半年を振り返る
代表質問 柿原まき

●後藤市政の半年を振り返って
@5月に市長に就任されて、約半年が経過した。市政運営を振り返り、自己採点するとしたら何点か。
Aまた、重点項目には「重要案件は結論を出す前に市民との対話の場を設け現場の意見をお聴きします」「議会には、対話を基調に誠意を持って対応し、信頼関係を構築します」とあるが十分に実行できていないのでは。
(市長答弁)
@この半年は、まともに市政を運営するまでの準備調整期間だった。物事にはすべて経過があり関係する方々がいることを痛感。この準備期間を評価するとしたら、甘めの評価だが合格点ギリギリの船出ができた。本番は外洋に出てからの航海。不足していると感じていることは、公約に掲げたこと、改革により得られる効果を、市民に十分に説明する時間が得られていない。福祉の再構築、自治体の中長期的な政策を行う庁内体制の最適化ができていない。
Aこれまで地域行事に可能な限り参加させていただいている。地域固有の問題や分野特有の事情を知る貴重な場となった。市民の生の声を直接お聞きし、問題の本質を知り決断することが必要。市民、議会との対話の機会が十分確保できているとは思っていない。新たな体制での重要な課題と位置付け実行していきたい。

●機構改革について
新しい部組織「都市魅力部」というのは、違和感がある。地元産業育成などが後景押しやられていくのではないか。スポーツ施策が都市魅力という分類に入るということについても理解できない。

●使用料・手数料見直し、減免制度復活について
市の施策推進のための拠点施設=男女共同参画センターや勤労者会館は、使用料を無料もしくは半額に設定すべき。市長は、公約で「減免制度の復活」と言われていた。今回、メイシアターの大・中各ホール年1回ずつ、市民公益活動団体もしくは社会教育団体が、参加料を徴収する催しは1000円以下とする場合と、空室の直前割引が追加されたが、はたしてそれで「復活」といえるのか。
(部長答弁)市長からは市民が利用しやすいようにという指示を受けて見直した。
(市長答弁)減免制度とは負担をいかに減らすかということ。使用料・手数料の見直しによりご負担を減らした施設もある。今後いっさい減免制度を復活しないというわけではない。

●市民プール廃止条例について
4つの市民プールのうち中の島、南千里を今年度末をもって廃止する提案だが大阪市の費用負担により中の島プール廃止後の跡地にテニスコート2面を設置するという話がついた。南千里プールについても、跡地活用の方策が出るまで廃止するべきでない。9月定例会で市長が「なんらかの対応が必要と考えている」と言われていた利用している障害者への配慮はどうするのか。
(市長答弁)特に障害のある方に対する一定の配慮は必要。北千里、片山プールにおいて、新年度を目途に料金を無料にし積極的に利用いただきたいと考える。

●水道料金改定について
これまで吹田市は水道料金が安いことを一つの要因として「暮らしやすいまち」と評価されたこともある。今回の条例改正により、2年かけて平均17.7%の値上げを行うというが、全体件数の88%になるメーター口径20ミリ、10立米使用の場合、月815円から1000円に、22.7%アップになる。
なぜ今、値上げが必要なのか。開発負担金は役割を終えたとして廃止を提案されているが、貴重な財源。市民の負担を極力抑えるよう、新たな財源は検討したか。
→委員会での審議により、料金値上げを10%に抑え、加入金をさらに増やす修正案が提案され可決。

●学童保育
9月定例会では「保育水準の維持についての検証体制をとること」を求める附帯決議が可決された。検証体制についての見解を。
(答弁)継続的な調査と評価の積み重ねが必要。担当課が執行する。職員の増員を図り、体制を強化する。「放課後子どもプラザ運営会議」に検証結果を報告し、様々な構成員から意見を聞き、客観性を高める。検証内容については、新たにチェックシートを作成し評価項目を明確にしていきたい。

●休日診療所の本格移転は青山台
休日急病診療所は2月に南千里から、総合福祉会館に仮移転された。医療審議会では、今後も市が責任をもって運営すること、設置場所は北部地域とする答申が出された。今回、おおさか・すいたハウス(青山台)を休日急病診療所の移転先として買い取る方針が示された。現在大阪府の土地の上にあるが、その土地を買い取るのか大阪府との協議はどうなっているのか。
(答弁)建物を買い取った場合、原則借地料が発生するが、本市の負担が過度なものにならないよう、大阪府と方策を検討している。


年少扶養控除廃止による、保育料値上げの軽減策を
個人質問 玉井みき子

(問)9月から保育料が値上げになっている世帯がある。年少扶養控除が廃止され、国はこども2人の世帯を想定しており3人だと実際の市民税額よりも高く算定されてしまうのが原因。国の見解は「市町村の判断により、すでに入園しているものに限り、現行と同様の取り扱いによる所得階層認定を可能とする考え」。吹田市も独自の手立てを、国の措置策とあわせて考えられないか。
同じ収入で、1人の場合は引き下がることもあるし、3人になると急激に上がる、明らかにおかしいのに、国には何も言わず、「国の通知だから仕方ない」では吹田市が独自でがんばるところではないか。
(答)今以上の経過措置策は困難だが、多子世帯に対する子育て支援策は今後も検討する。

十三高槻線の交通対策と安全対策を
(問)岸部南3丁目の大日本インキの跡地、甲子園球場の2倍弱の敷地、30メートルの高さの建物、1日の取り扱い予定量1000トン(5トントラック200台)の物流倉庫ができるということに対して、事業者から明確な回答がなく、地域で色々な声がある。朝のラッシュの時間帯は渋滞で止まってしまうほどの通行量。物流のトラックが通行するとなると渋滞だけでなく、危険が増える。吹田5中・東小学校のこどもたちの通学路になっている十三高槻線は歩道の整備がされておらず、また高齢者も増えてきている地域なので安全対策も必要になる。十三高槻線の正雀工区の工事との関係も解決しなければいけないことがある。府道だからとか、事業者まかせにせずに、地域のみなさんのために、市が交通対策と環境対策についてはイニシアチブを発揮するべきではないか。
(答)事業者と「環境まちづくりガイドライン」にもとづく協議を進めており、防音対策や排ガス対策など環境保全のほか、地球温暖化問題やヒートアイランド現象対策、良好な景観の創出、地域社会との調和などについて、環境配慮を求めているところ。
大型物流倉庫の計画となっており、大型車両の出入りが予想される。この開発区域が接する都市計画道路十三高槻線北側歩道は、小学校の通学路に指定されていることは認識している。今後、地域のみなさんの不安が解消されるよう、何ができるか検討しながら開発事業者をはじめ関係機関と協議していく。


エキスポシティ開業と事後検証
個人質問 倉沢さとし

エキスポシティが11月19日に開業しました。観光バスの運転手さんの間では、土曜祭日は「万博外周道路は要注意」となっているそうです。開発に先立って吹田市環境アセスメント条例による審査がおこなわれましたが現状と課題について質問しました。
(問)エキスポシティ、市立スタジアムの現状。事後検証について。
(答)交通誘導、インターネットでの駐車場情報、ポイントシステムでの公共交通への誘導、茨木からのバス増便など努力し大きな問題は発生していない。今後、半年から1年をメドに環境アセスの事後検証報告を受ける。
(問)公共交通利用と交通渋滞対策。
(答)22日午後6時に競技場周辺で渋滞を確認した。ガンバの試合終了直後にモノレールが混雑により入場制限をした。今後もイベントについては注目していく。
(問)自転車置き場の不足について。
(答)自転車の来場者が予想を上回り混雑した。看板を増設、交通誘導員を配置し対応した。
(問)モノレール万博記念公園駅の駐輪場、タバコのポイ捨て。
(答)関係機関と協議する。タバコの路上喫煙禁止地区に指定する予定。
(問)樫切山北交差点の渋滞対策。
(答)今まででも夕方に渋滞している。今後も注視していく。
(問)イベントが重なるときの主催者間の協議。
(答)公園管理者の大阪府が情報共有を図る。ガンバ大阪の試合は試合日程、時間などはリーグと調整していく。三井不動産としては公園の混雑時には、バーゲンを避けるなど検討している。
(問)地域経済対策について。中心市街地の活性化対策。
(答)近隣の大型スーパーにおいて客足に影響がでている。関係団体と実態把握に努める。商店街活性化は、地域コミュニティの核として差別化を図る必要がある。今後も研究し支援する。
(問)モノレール駅からスタジアム、南駐車場への車椅子ルート。
(答)エスカレーター、エレベーターの計画は無い。視覚障害者点字ブロックの未整備については大阪府に要望していく。
(問)地元自治会、福祉施設などへの混雑情報の提供について。
(答)ラジオ、インターネットで公開している。
(問)山田北ヤマト運輸前交差点の整備について。
(答)信号機設置は道路工事とあわせ今年度末に共用開始予定である。


12号(2015.12.2)



庁内組織変更、各施設の使用料や水道料金の改定、消防職員の定数増、
2か所の市民プール廃止、地下水汚染拡散状況調査など
12月定例会

12月4日から24日までの会期で、市議会12月定例会が行なわれます。11月27日に開催された議会運営委員会で、市長から提出予定の議案が示されました。 以下に会議日程、議案の主な内容について紹介します。
《日程》
 4日(金)本会議 提案説明 議会運営委員会
11日(金)    代表質問
14日(月)    代表質問・個人質問
15日(火)    個人質問 議会運営委員会
16日(水)    個人質問
17日(木)委員会
18日(金)委員会
22日(火)議会運営委員会
24日(木)本会議 討論採決
☆請願、意見書の要請は14日までとなります。
《党議員の質問順位》
 代表質問 (4)柿原まき
 個人質問 (2)玉井みき子 (4)倉沢さとし (9)上垣優子 (20)山根たけと (26)竹村博之 (27)塩見みゆき
《議案関係》
■報告
○吹田市開発ビル株式会社の経営状況について
○損害賠償額の決定に関する専決処分について
■条例
(1)議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部改正
 関連法等の改正に伴う規定整備を行う
(2)吹田市事務分掌条例の一部改正
 市長の権限に属する事務を分掌する組織の変更を行う
(3)吹田市教育委員会の職務権限の特例に関する条例の改正
 学校の体育を除くスポーツに関することを市長部局に移す
(4)吹田市手数料条例の一部改正
 住民票の交付手数料を200円から300円に引き上げるとともに、コンビニエンスストアに設置された多機能端末機による交付は200円とする
(5)吹田市交流活動館条例の一部改正
(6)吹田市立男女共同参画センター条例の一部改正
(7)吹田市営葬儀条例の一部改正
(8)吹田市有墓地条例の一部改正
(9)吹田市積立基金条例の一部改正
 おおさか・すいたハウス支援基金を設置する
(10)吹田市開発事業の手続等に関する条例の一部改正
 公共下水道整備納入金及び開発負担金を廃止する
(11)吹田市水道条例の一部改正
 水道料金・加入金の改定、督促手数料・配水管工事分担金の廃止等
(12)吹田市公民館条例の一部改正
(13)吹田市民プール条例の一部改正
 南千里市民プール・中の島市民プールの廃止等
(14)吹田市民体育館条例の一部改正
(15)吹田市立青少年クリエイティブセンター条例の一部改正
(16)吹田市自然体験交流センター条例の一部改正
(17)吹田市立武道館条例の一部改正
(18)吹田市立総合運動場条例の一部改正
(19)吹田市職員定数条例の一部改正
 消防職員の定数を変更(引き上げ)する
(20)吹田市消防団員等公務災害補償条例の一部改正
 政令の改正に伴う改定
(21)吹田市火災予防条例の一部改正
 店舗等の重大な法令違反を公表できることとする
■単行事件
(1)都市計画道路千里山佐井寺線電線共同溝及び街路築造工事請負契約並びに都市計画道路千里山佐井寺線電線共同溝及び街路築造工事に伴う附帯工事請負契約の締結
(2)吹田市立こども発達支援センターわかたけ園移転整備工事(建築工事)請負契約の一部変更について
(3)吹田市正雀下水処理場解体撤去工事請負契約の一部変更について
(4)調停条項案の受諾について
 市道の管理の瑕疵による事故に関し、申立人との間の調停案を受諾する(市に解決金500万円の支払義務)
(5)吹田歴史文化まちづくりセンターの指定管理者の指定
(6)吹田市立南山田ギャラリーの指定管理者の指定
(7)吹田市立武道館の指定管理者の指定
(8)吹田市立総合運動場の指定管理者の指定
(9)大阪広域水道企業団が共同処理する事務の変更に関する協議について
■補正予算
1.一般会計2億7603万3千円の追加
主な事業
(1)小型システム運用事業・財務会計システム事業
 組織改正に伴う各種システム等改修                    887万5千円
(2)選挙管理委員会運営事業
 選挙権年齢の18歳への引き下げに伴う、システム改修           163万8千円
(3)児童福祉サービス給付事業
 当初見込を上回る障がい児通所給付費等の増加            1億8659万6千円
(4)生活保護事業
 当初見込を上回る生活保護費の増加                     6963万円
(5)国民健康保険特別会計繰出事業
 還付加算金の支出に係る繰出金                        150万円
(6)休日急病診療所移転整備事業
 現在、総合福祉会館内で暫定的に運営している休日急病診療所の恒久的移転先について、感染症対策等のため独立した構造設備と医療資源の分布から北部地域での設置が求められており、国立循環器病研究センターと同じく移転する「おおさか・すいたハウス」跡を利用するにあたり不動産鑑定を実施    51万8千円
(7)一般事務事業
 市道の管理瑕疵事故に係る損害賠償金                     500万円
(8)医療クラスター整備事業
 おおさか・すいたハウス支援基金にかかる経費                81万8千円
(9)スポーツ施設情報システム管理事業
 各施設の使用料改定に伴うシステム改修                  145万8千円
《債務負担行為》
(1)南山田市民ギャラリー指定管理業務(期間3年、限度額794万2千円)
(2)吹田歴史文化まちづくりセンター指定管理業務(期間5年、限度額1億1533万1千円)
(3)南吹田地域地下水汚染拡散状況調査業務(限度額2051万円)
(4)認定こども園佐竹台幼稚園給食調理業務(限度額1022万9千円)
(5)スポーツ施設情報システム改修業務(限度額26万5千円)
(6)武道館指定管理業務(期間5年、限度額4億6682万4千円)
(7)総合運動場指定管理業務(期間5年、限度額4億5425万1千円)

2.国民健康保険特別会計1178万7千円の追加  後期高齢者支援金、前期高齢者納付金等の今年度拠出額の確定に伴う精算や、当初見込を上回る一般被保険者還付加算金の増加等


11号(2015.11.10)

 ※去る10月19日に閉会した市議会9月定例会について、日本共産党吹田市会議員団は以下の見解を発表しました。


9月定例会を終えて
学童保育の民間委託拡大に対し、保育水準の検証を求める附帯決議を全会一致で可決
日本共産党吹田市議会議員団

一、議案について
 9月29日から10月19日まで9月定例議会が開かれた。 今議会では、待機児童解消のために保育所定員を増やす事業費や病児・病後児保育をさらに1か所増やすためなどの補正予算が提案された。吹田市における今年4月時点の保育所待機児数は90人に上っており、今回、120名の定員が増えることによって待機児解消に資する点や、市内3か所目の病児・病後児保育を千里丘地域で実施する点については評価する。補正予算の中には、来年度から5か所の学童保育の運営業務を民間委託するための事業費も含まれており、慎重に審議した結果、附帯決議と併せて全会一致で可決された。
 吹田市は、議会に先立つ経営戦略会議で、2016年4月から5か所(山一、山三、西山田、津雲台、青山台)、2017年度6か所(場所は未定)の学童保育を民間委託し、4月に委託事業でスタートした新設校の千里丘北小学校と併せ、36学級のうち12学級を民間事業者(社会福祉法人もしくは学校法人)に委ねると決定している。
 吹田市は、新制度に基づく子ども子育て事業計画において、保護者の長年の要望であった年限延長について、2017年度から小学4年生まで、2019年度には小学6年生まで引き上げるという目標を設定した。ところが、学童保育指導員の募集をしても集まらず確保が困難であり、その唯一の解決方法として、民間委託を拡大すると説明している。
 吹田市の学童保育は1966年から始まり、1982年には条例が制定され、公設公営で運営されてきた長い歴史がある。子どもの利益を最優先に職員と保護者が協力し合い、学級ごとの伝統が引き継がれ今日まで運営されてきた。
 このような経過から、保護者や関係者からは、年限延長の要望が実現することを歓迎する声よりも、むしろ民間委託により子どもたちの生活の場である学童保育の環境が変わることや、障害児など配慮の必要な子どもへの影響を懸念する声が多く寄せられた。吹田学童保育連絡協議会からは、民間委託拡大方針をいったん撤回し今後の学童保育のありかたを検討すること等を求める要望署名が、短期間の間に1万6千筆を超えて市長及び議長に提出された。
 こういった保護者や関係者の声を活かすために、日本共産党は予算の議決と併せて附帯決議を挙げることを提案した。当初、民間委託拡大に問題はないとして附帯決議は必要ないと主張していた会派もあったが、最終的には「保育水準の維持についての検証体制を整えること」という決議を全会一致で可決した。附帯決議の可決は、吹田市議会において過去2回しか例がなく、極めて重い意味を持つものである。
 日本共産党市議団は、今後、吹田市に対し、附帯決議に沿って子ども子育て審議会での学童保育に関する部会設置など、検証体制を具体化させていくために奮闘する。また、保護者の合意を得ながらすすめることを前提として、6年生までの入室見込み数の精査や中高学年の保育内容など総合的な検討を求めるとともに、委託によらない指導員確保策などを提案していく。

二、意見書等について
 今議会では、民営化1園目とされている南保育園保護者から、「公立保育所民営化選定委員会開催内容の慎重な検討を求める請願」がだされ、日本共産党は筆頭紹介議員となった。4人の無所属議員は請願の趣旨に賛同したが、反対多数で不採択となった。
 日本共産党は3つの意見書を提案した。「子どもの医療費助成制度の創設と市町村国民健康保険への国庫負担金減額措置の中止を求める意見書」は、自民党と公明党が反対し、「大阪府の乳幼児医療費助成制度の拡充を求める意見書」は自民党、公明党、大阪維新の会が反対したものの多数の賛同を得て、それぞれ可決された。
 また、日本共産党と民主党系会派が「安全保障関連法案の強行採決に抗議し、同法の廃止を求める意見書」を共同提案したが、賛成14人にとどまり否決された。4人の無所属議員の賛同が得られたものの、7月定例会では「安全保障関連法案の撤回、廃案を求める意見書」に賛成した大阪維新の会が、今回は反対に回ったためである。
 このような状況の下、戦争法廃止を求める世論に応え野党共闘をすすめる上で、11月22日投票の大阪ダブル選挙で、橋下・維新を一掃することが必要であることがいよいよ鮮明になっている。日本共産党市議団は、吹田市に続き大阪府政からも維新政治を退場させるために全力を尽くす。
 以上


10号(2015.10.26)

 前号につづき、9月定例会での個人質問を紹介します。


住宅リフォーム助成制度で中小企業支援を、アライグマなど害獣被害対策について
個人質問 竹村博之

■地域経済の活性化、市内中小企業支援について
(質問)昨年の国会で小規模企業振興基本法が制定された。2009年4月に施行された吹田市産業振興条例が7年目となる。各施策の進捗状況と市の役割については。
(答弁)2016年度からスタートする新たな商工ビジョン策定に取り組んで、施策の推進に努める。
(質問)2010年12月定例会で、商工団体から提出された「官公需の地元優先発注、中小業者の仕事起こしを求める請願」が採択されたが、住宅リフォーム助成制度については、その時点で全国154自治体の実施が、その後増えつづけ、2014年7月時点で628自治体に達している。 この制度は住環境の改善整備で住民に喜ばれているとともに、中小企業にとっても歓迎され、地域経済対策としても大きな威力を発揮している。地域経済の活性化と市内中小企業支援の具体化として、より検討に値する施策だと考えるが、前向きに検討を。
(答弁)地域経済活性化の観点で取り組む自治体は承知している。多額の財源が必要で困難な状況だが、活用可能な交付金等が示された場合は、制度実施について関係部局と協議したい。
■保育所の待機児解消と認可保育所の株式会社参入について
(質問)保育所の待機児解消は待ったなしの課題。今回提案の新規に創設する保育所は、認可施設としては市内で初めての株式会社であると聞く。 保育内容についての基準はどうなっているのか。行政との関係、運営内容についてのチェック体制はどうなるのか。他の私立保育所との違いなど具体的にお示しを。
(答弁)社会福祉法人立と同様で、府条例の基準を満たすことが必要。法令により経済的基盤、社会的信望、知識又は経験などが求められる。市の指導・監査を受ける。
■害獣被害について
(質問)全国的にイノシシやシカによる農産物被害が報道され、また外来種であるハクビシン、アライグマなどによる害獣被害が拡大している。 市内の害獣被害状況、市民への注意喚起と対策はどうか。またアライグマ等の作物への被害について、電気柵設置の市内農業者への市としての支援について検討を。
(答弁)2014年にはアライグマを13頭捕獲している。捕獲器の貸し出しや危険動物であることを周知し、府の防除計画に基づいて、捕獲に努める。支援は困難。


拙速な市民プールの廃止計画 市民意見を傾聴し判断を
個人質問 柿原まき

●中核市への移行について
(質問)経営戦略会議で、H31年4月に中核市移行のスケジュールが示された。市の権限が拡大し市民に近いところでスピーディに事務が処理できることは、 住民サービス向上ともとれるが、広域自治体のほうが得意とする事業もある。慎重に検討するよう求める。
●南千里・中の島市民プール廃止計画
(質問)南千里と中の島市民プールを来年3月末に廃止することが8月の経営戦略会議で決定され、9月にパブリックコメントの募集が行われ、約800通の 意見が寄せられたとのこと。しっかりと市の判断に活かすよう求める。なぜこのタイミングで廃止を打ち出されたのか。廃止予定のプール利用者に対する代替施設は?
(答弁)残る二つの市民プールに加え、勤労者会館のプールも利用してもらいたい。
(質問)利用人数の少ない施設は効率が悪いとなるが、利用者が多いとかえって障がい者の方は使いづらい。障害者2305人のうち、852人が南千里を利用している。 結局しわ寄せは障害者の方にいくということになる。市長は利用実態をご存知か。
(市長答弁)障害者が地域で暮らす環境を整備する基本的な責任は行政にある。総合的な判断の結果ご不便をかける場合もある。障害者には何らかの対応を検討したい。
●読書活動支援者の処遇を改善し、学校図書館の充実を
 昨年は学校図書標準の図書数を達成し、7月定例会では、今後専任で読書活動支援者を配置することを表明され、2学期からは中学校で1人3校から2校兼務に拡充し前進している。 しかし、時給946円、勤務時間は1日4時間で10時半から15時までしか学校にいない。5月から翌年2月までの雇用。北摂各市と比較しても雇用条件は最低ランク。「専任、専門、正規」に改善を。
(答弁)読書活動支援者の増員とあわせて雇用期間や勤務時間の拡充に向け検討する。


公立・私立どこでも同じ条件に。看護師配置制度の充実とアレルギー児の受け入れ補助制度の検討を
個人質問 玉井みき子

(問)アレルギー児の保育園への入所が増えているが、公立・私立保育園ともに、アレルギー児の入所の数は把握できているか。受け入れの補助制度や加配の検討はされているか。
(答弁)アレルギー児の受け入れ補助制度は今年度から給食対策費の対象にした。国と府に要望する。
(意見)給食対策費で使える対象にしただけだ。財政的な措置や人の加配など、市独自の具体的な策が必要。
(問)現在、民間園に対しての看護師配置にかかる補助は看護師一人分正味の給与補助ではなく、保育士給与と看護師給与の格差金額分を手当として渡しているに過ぎない。別の補助制度もあるが、1人で責任を負う配置となるため人材確保が難しい。 今年から看護師も保育に入れるようになり、保育士の1人としてカウント出来るようになっているが、保育に入っていて、看護師として別のクラスで必要になった場合、担当クラスのこどもたちにしわよせがいくことになる。本来の「看護師配置」にはならない。
 看護師がいない所では怪我やアレルギーの緊急対応は保育士が行っている。公立保育所の民営化説明会で市が「看護師配置の補助はきちんと考えている」といっても今の補助制度では配置できるのか不安と声が出るのは当然。市が責任を持てるように人材確保から 行い条件をまず整え、公立保育所の民営化を進める前に公立も私立も、同じ条件で保育が受けられるように底上げをすることが必要ではないか。
(答弁)昨年から比べると私立保育所での看護師の配置は増えているが、今後も有効性についての啓発と公立と私立の看護師が交流する機会をつくり、配置する園が増えるようにしていきたい。全ての私立保育所に看護師が配置されるように働きかけていきたい。
◆はり・きゅう・マッサージ助成事業について
(問)「削減→廃止」となった事業だが、要支援対策や介護予防事業なども考え再構築の検討されてはどうか?
(答弁)新しい地域支援事業の多様な担い手の一つとして関係団体と意見交換し、どのような事業ができるか、提案してもらいながら研究したい。
◆高齢者無料入浴事業の再構築を
◆視覚障害者の通行の妨げになっている、吹田駅前の夕方の放置自転車の対策を早急に行ってほしい


南保育園民営化問題について
個人質問 山根たけと

★民営化計画は時間をかけて見直しを
(問)6月13日に行われた市長も出席した南保育園の説明会で、徹底した議論を行ったと保護者に回答しているが、就任からわずか1か月で、どのような徹底した議論が行われたのか。どれだけの時間、どれだけの人間がかかわって徹底的な議論を行ったのか。
 「セーフティーネットの役割等、官が担うべき分野は決して民営化しない」これも市長の保護者からの質問に対する回答。現在、南保育園では、発達保育支援保育や保護など配慮を要する児童数は8人、アレルギー対応児童数は14人、これらの児童数も考慮されて見直し議論を行ったのか。
答:どの部署よりも回数及び時間を重ねて協議し、安易な民営化ではないことを判断した。)
 わずかな期間の議論や前文だけ見直して中身は変えない、というようなことは通用しない。子どもたちの現状や客観的な数字も考慮し論理的思考、理性的な判断で十分な時間をかけて見直し作業を行うべき。
★体育指導員の役割・配置について
(問)市長は、「体育と保健を一体化した取り組みを進める。適度な運動を続けて健康を維持することを目的に、本市の体育指導員の知識、経験を最大限生かしていく」と表明しているが、 具体的に体育指導員の役割と職員配置をどのように考えているのか。
 またそれらの施策の実現、吹田市の優れたスポーツ文化継承のため、20年間近く採用が止まっている体育指導員を採用することが必要ではないか。
答:体育指導員と保健師で構成する運動と保健の知識を併せ持つチームを編成する。市長答:今後、継続的に事業を進めるため、適切な人材配置をしなければならないと考えている。)
★中の島市民プールの廃止について
(問)利用人数内訳を見ると、子どもたちの利用が全体の7割となっている。吹田市が提案している跡地活用について、スポーツで活用していくという方針、地域や市民に幅広く意見を募集したことは一定評価できるが、子どもたちの意見を反映させる場を設けてはどうか。 他市などでは、「子ども議会」を行い子どもの意見を具体的に市の施策に反映させた事例もある。廃止ありきではなく特に利用していた子どもたちに意見を聞いていく事が必要ではないか。
答:保育園や地域の子ども青少年団体などにも説明を行ってきた。こどもから寄せられている意見も十分検証し、市民や利用者に対し、できるだけ丁寧な説明に努めていく。)
 来年度は、老朽化しているけれども使えるということも聞いている。プールとしての活用を続けながらじっくりと議論していくことを要望しておく。


9号(2015.10.20)

 

 10月19日に閉会した市議会9月定例会で、日本共産党の各議員が代表質問と個人質問をしました。順次その主な内容について紹介します。



対話と傾聴の丁寧な市政運営を求める
代表質問 塩見みゆき議員

◆(仮称)吹田市まち・ひと・しごと創生総合戦略及び(仮称)吹田市人口ビジョンの策定について
 地方の人口減少は1970年から始まっているが、吹田市の場合は千里ニュータウンまちびらき、万博の開催などを機に人口は上向き、現在まで、維持、微増している。今までの吹田の取り組みに対する評価、市が考える吹田市の魅力について伺う。
◆公立保育園の民営化について
 民営化対象園の保護者の不安は払拭できていない状況。強引に進めようとする市への不信感は一層深くなっている。市長は、前市政の施政運営「決め方が強引であること」「結論ありきだ」という市民の声を受けとめ、民主的な進め方をめざしているはず。役所のスケジュールに則って強引に進めても上手くいかない。前市長が行政の維新プロジェクトにおいて決めた民営化実施計画に基づいて、そのままやるのではなく、ゼロベースに戻して考えるべき。
◆学童保育の民間委託について
 今議会に8000筆の署名を添え、「留守家庭児童育成室の民間委託拡大方針の撤回と今後の学童保育のあり方の検討を求める要望書」が提出された。中・高学年学童保育のあり方について、十分検討していない状況であり、3年間という委託契約で安定した保育が継続されるのか、4年生の障害児受け入れモデル事業実施校3校がなぜ委託の対象になるのか、わずか半年で民間委託への移行は短期間過ぎるなど、様々な不安があり、民間委託は理解が得られない。
 千里丘北小と違い、それぞれの学級が今までの学級運営の歴史がある。本来なら、対象年齢の拡大は、長年、保護者が求めてきたことであり、歓迎されるべきものだが、その保護者から撤回を求める要望書が出されるのは、やはり無理があると受け止めるべきではないか。
◆南千里及び中の島市民プールの廃止について
 南千里と中の島2か所の市民プールの廃止が唐突に打ちだされた。9月にパブリックコメントを募集し、12月には廃止条例提案の予定。市民プールは、障害者や保育園のこどもたちの利用が多い、夏休み中の障害児学童保育も利用している。もし、廃止をするのであれば、代替施設を示すべき。非常に無責任。もっと時間をかけて、市民、利用者の合意が得られるような進め方をすべき。
◆介護保険改定による事業者への影響
 2.27%の報酬削減は、過去最大規模のマイナス改定。ホームヘルプやディサービスなど在宅介護事業所の廃止・休止は全国で昨年同時期に比べ15.8%も急増してる。8月に吹田社会保障推進協議会がディサービス事業所に対して「介護保険制度改定の影響に関する」アンケートを実施されたその結果によると、報酬改定前と比べ、収入が増えたと答えた事業所は1事業所のみであり、ほぼ同じ状況は21.4%、収入が減ったは64.3%である。
 市内事業者の廃業は市民への影響大きい。事業所の実態を把握し、相談や支援できる体制はつくれないか。
 介護職員の確保と定着、育成について、現場では、医療的ケアの必要な利用者にたいする研修を受けるため、休暇や夜勤明けを使って研修を受けている。せめて、研修の時間を保障する補助、夜間に看護師を配置する費用の補助など、具体的な補助制度の創設を求める。
◆特定事業所集中減算問題について
 居宅介護支援事業所が立てたケアプランが同じ事業所のサービスに集中(80%以上)した場合、介護報酬を減算する仕組みが改定により強化された。今までの訪問介護 デイサービス・福祉用具に加え、ショートスティと訪問看護が対象となった。利用者の選択の自由を奪うものであり、現場の実態とかけ離れた制度改定。この9月?来年2月の実績に基づき、該当すれば4月から減算が実施されることになる。実態にあった運用ができるようにすべき。
 国会で、わが党の小池晃参議院議員の質問に対し、厚労省の三浦公嗣老健局長は「正当な理由があれば減算対象にならない」「医師の指示書に加え、首長に総合的に判断してもらう」と述べ、自治体の長の判断で減算対象から除外できると答えている。実態をよく把握し、「正当な理由」について吹田市が柔軟な対応をせよ。
◆事業見直しで廃止された短期入所生活介護事業の再構築について
 介護者の休息、緊急時の受け入れなど、在宅介護を支えるためには、ショートスティは必要。せめて低所得者、非課税世帯が利用できる事業として再構築せよ。
◆中学校給食の小学校との親子方式について
 吹田市は、選択制デリバリー方式で、全校で実施しているが、喫食率はいまだ平均10数%に満たない状況である。高槻市の小学校との親子方式による中学校給食を視察した。高槻市も同様で喫食率が伸びず、親子方式での全員給食に切り替えた。給食は教育の一環であり、食育・食の指導のために全ての生徒が同じ給食を摂ることが条件。できるところから、モデル的にでも実施せよ。

保護者への説明も不充分な学童保育民間委託は拙速!見直しを求める!
個人質問 上垣優子議員

(質問)市は、学童保育の6年生までの延長のために必要な指導員の確保が困難だとして、千里丘北小につづき新たに11校の民間委託を決定。来年4月から5カ所を民間委託するとしている。しかし、これに対し7月17日の子ども子育て支援審議会では、さまざまな立場から、拙速すぎるなど懸念する意見が大半を占めた。保護者への説明会でも、指導員が一斉に全員入れ替わることに対し、不安が示された。今後、高学年の保育について、低学年と同様の保育環境、指導員配置が適切か、主体的な活動はどのように保障するか等検討課題は多い。指導員確保については、国も常勤化をすすめよと補正予算もつける流れになっている。どの自治体も法人も、人材確保に苦労しており、知恵をだしあえば、確保のためにできることがあるのではないか。
 審議会の意見を傾聴せず、保護者への説明も尽くされていない。高学年の保育内容の検討もこれから。また、対象校には、高学年の障害児の受け入れモデル校が含まれており、環境の変化に対し敏感な子どもたちへの対応も不充分。新設校で、開設時から委託でスタートした千里丘北育成室の事例は、直営から民間委託に移行するものとは、明らかに前提が異なり、いまの段階での検証は、先行事例とはならない。市長は「子どもと親にとってを第一に考えて」というなら、まず当事者の声をしっかり聴くべき。このまま強引に民間委託をすすめることはやめよ。
(答弁・市長)今回の業務委託は、現在の事業水準を維持しつつ、ご要望の多い対象学年拡大を実施するための方策としてとりくむものであって、これを遅らせることこそ、行政として無責任。関係者には可能な限りご理解を得られるよう努力を惜しまない一方、実施後の検証結果を見て、熟度を上げる努力を講じることが大切と考える。
(質問・要望)拙速なやり方は、市民との間に新たな深い溝を生む。ここは、いったん歩みを止めて、熟考すべきだ。

公共施設最適化方針は後藤市長になって変更するのか
個人質問 倉沢さとし議員

(質問)吹田市にとって「総合計画」と「公共施設最適化計画」は、大変重要な計画だ。公共施設にかかる計画における震災・原発の位置づけについて。
(答弁・市長)極めて大きな被害が想定される災害に対する計画的な備えについては都市計画はハードが中心になる。防災、減災、発生時対応、直後の対応、復興対応が必要であり、自治体に求められる役割を果たす上で、周辺自治体との相互援助が重要。国土強靭化の考えにそった検討を公共施設を含め進める。
(質問)70年代に建設した公共施設が更新期となるが住民サービスの拠点施設を安易に閉鎖売却すべきでない。ムダを省き、市民の立場でどのように再利用するのかなど、市民参加で検討すべきだ。公共施設は今まで、事業者、国、府、市などが負担し建設してきた。吹田市が全部負担するという乱暴な財源計画でなく、今後もしっかりした財源対策をとるべきだ。
(答弁・市長)すでに地域で利用されている公共施設の今後のあり方を検討する際に、利用者や地域住民の声を聞かないということはありえません。一方的に行政が決定すべきことではない。社会情勢の変化、財政状況、市域全体の整合性、人口予測、市民ニーズなど共有したうえで、複数の解決アイデアを示して、皆様と検討する必要がある。その方法として「まちづくり協議会」や「懇談会」などの方法があるが、はっきりした手法は確立していない。そこでの意向を参考に行政案を策定し、議会にはかりたい。

新ガンバスタジアムが完成、4万人の観客席で国際大会も


 10月10日、Jリーグガンバ大阪のホームグラウンドとなる、万博公園内に建設された「市立吹田サッカースタジアム」が完成し、多くの関係者が出席をして盛大に竣工式が行われました。
 建設費約140億円の大半を、企業や市民の寄付で賄っています。

8号(2015.9.30)

病児・病後児保育(3か所目)、保育所の定員増と新設、
学童保育の民間委託など
9月定例会

 9月29日から10月19日までの会期で、9月定例会がはじまりました。会議日程、議案の主な内容について紹介します。
《日程》
9月 29日(火)本会議 提案説明
10月 6日(火)    代表質問
    7日(水)    代表質問・個人質問
    8日(木)    個人質問 議会運営委員会
    9日(金)    個人質問
   13日(火)委員会
   14日(水)委員会
   16日(金)議会運営委員会
   19日(月)本会議 討論採決
☆請願や意見書の要請は、7日が締め切りとなります。
《党議員の質問順位》
 代表質問 (4)塩見みゆき
 個人質問 (9)玉井みき子 (15)山根たけと (19)上垣優子 (20)倉沢さとし (24)柿原まき (26)竹村博之

《議案関係》
■報告
○地方独立行政法人市立吹田市民病院の経営状況について
○地方独立行政法人市立吹田市民病院平成26年度の業務実績に関する評価結果の報告について
○平成26年度吹田市決算に係る地方公共団体の財政の健全化に関する法律における健全化判断比率等に関する報告について
■条例
○吹田市手数料条例の一部を改正する条例の制定
 マイナンバー(個人番号)の再交付手数料を定めるもの@個人番号の通知カードの再交付手数料を一件につき500円とするA個人番号カードの再交付手数料を一件につき800円とする
○吹田市老人医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定
 難病等を有する対象者の範囲の見直しで、スモン患者等を対象者に加える
○吹田市自転車等の放置防止に関する条例の一部を改正する条例の制定
■単行事件
○大阪府都市競艇組合規約の一部変更に関する協議について
 地方公営企業法の全部を適用するに当たり、規約の一部変更案について関係市と協議を行うもの
■予算 一般会計2億7101万4千円の追加

主な事業
○私立保育所整備費助成事業
 待機児童の解消に向け、定員増を伴う保育所の整備を行う社会福祉法人に対し、その整備費用を助成する
                 3670万4千円
○賃貸物件による保育所改修等支援事業【安心こども基金事業】
 待機児童の解消に向け、賃貸物件を改修し、保育所を創設する事業者に対し、その改修費用を助成
                   2025万円
○病児・病後児保育事業(補助)
 子育て世帯の就労支援を目的に、認可保育所等の利用児童で病気中や病気の回復期にある児童の保育を行う事業者を公募し、選定された事業者に対し、その運営費用を補助する
                 1072万5千円
○育成室運営委託事業・育成室管理事業
 指導員の人材確保を図りながら、受入れ児童の対象学年の年次的拡大に対応するため、新たに5か所の留守家庭児童育成室を運営委託するにあたり、施設の補修や引継保育等に係る経費を追加
                    749万円
○債務負担行為(期間 平成27年度?30年度)
@山一留守家庭児童育成室運営業務   6903万円
A山三留守家庭児童育成室運営業務   5904万円
B西山田留守家庭児童育成室運営業務  7902万円
C津雲台留守家庭児童育成室運営業務  7902万円
D青山台留守家庭児童育成室運営業務  7902万円


議員団主催の予算要望団体懇談会に30団体、市長と市教委に来年度の「予算要望書」を提出


 8月24日に毎年恒例の「団体懇談会」を開催しました。各団体から活発な意見が出されました。議員団は各要求内容についてとりまとめ、9月4日に後藤圭二市長と市教育委員会にたいして、「2016年度吹田市予算編成と施策に対する要望書」を提出しました。

7号(2015.9.24)

 

市議会7月定例会の最終日となった8月5日、大阪維新の会から提案された2つの条例改定案について、それぞれ質問と討論・採決が行われました。質問に対して、提案者は「削減数の根拠はどうでもよい」(定数条例案)、「とりあえずの数字」(報酬条例案)などと答弁し、不誠実な態度に終始しました。いずれの条例案も大阪維新の会所属の5人だけが賛成し否決されました。日本共産党の反対討論を紹介します。
 9月8日に企業決算特別委員会が行われました。水道事業について審議され、全会一致で承認されました。日本共産党の賛成討論を紹介します。



市議会議員定数条例の一部を改正する条例の制定について

 議員定数は、地方自治の二元代表制をささえるかなめの問題である。日本国憲法で規定されている地方自治の原則は、市民から選挙で選ばれた市長が市政の予算、条例などを提案し、議会の可決を受け、執行していく仕組みです。
 議会の役割は、市長の提案をうけて、市民の立場から市政を監視するとともに、市民の多様な意見を反映させて、執行部の提案を充実させる役割を持ちます。執行部と議会は、車の両輪のような関係であり、それぞれが努力しなければなりません。どちらが欠けても、暴走しても、二元代表制は機能不全となります。
 今回の議員定数を36人から18人に削減するとの提案は、こうした憲法と地方自治、二元代表制の規定をまったく理解しておらず、具体的な制度改革の提案も無く、ただ、ただ議員定数を減らせば身を切る改革になるという短絡的な提案である。議会はムダではありません。必要です。
 本議会の代表質問と個人質問を見ても議会の「必要性」は明確です。代表質問、個人質問は百数十項目が取り上げられました。女性の視点や、障害をもたれる方からの声、地域ごとの街づくりの課題など実に多彩です。しかし、議員の数が、半分に削減されれば、市民の声は、かき消されることになります。
 議会の改革としては、これまで議会インターネット中継の実施、本会議の全員発言、政務活動費の独自基準の見直しなど取り組んできたところです。領収書の全面公開について、日本共産党は独自に、インターネット公開を実施しました。改革と言うなら、是非、提案者の会派でも、領収書のインターネット全面公開ぐらいしたらどうですか。やらないのですか。
 提案会派は、7月議会で次のような質問をしている。小学生の国際交流から災害対策など。介派の合計では22項目です。中身は別として議会人として当然の取り組みである。しかし、議員定数が半分になってしまえば、声は小さくなります。議員定数半減というのは、維新の会の発言力も、議会の発言力も小さくてよい、という提案であり、議会としての自殺行為といえます。これは議会人として認めることはできません。
 定数削減の理由として、提案者は、近年の世論と半世紀近くにわたり見直しをおこなっていないとしていますが、しかし、議員定数を削減すべきと言う世論はどこにあるのですか。数万の署名が提出されたわけでもない。
類似都市と比較しても議員数が多すぎるという証拠資料も出せません。
 吹田市は、人口が急増した昭和の時代から、議員数を増やさずに、少ない議員数で取り組んできただけのこと。昭和40年(1966年)国勢調査では、人口が15万人を超え、19万6779人になった。法定数は40人になるが、36人という法定数を下回る議員定数条例を議決している。吹田の歴史を調べたらすぐわかることです。良く調べて提案すべきです。
 よって、根拠の無い議員定数削減は、結果的に監視機能と政策提言力を弱めることは明らかである。議員定数を36人から18人に削減する本提案には反対である。

市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の 一部を改正する条例の制定について

 報酬については、2014年度の議会改革特別委員会で、様々な資料も参考にしながら、検討してきました。議員活動の指標として、類似都市の会議時間 定例議会本会議 常任委員会 特別委員会の時間数を比べた場合、吹田市議会は比較的多い時間を費やして質問や審議がされており、熱心に活発に審議をしていると言えるのではないかと言うのが共有された意見でした。
 また、人口30万人から40万人の都市や北摂7市との報酬の比較においても、吹田市がけして高いことはないという意見であり、委員会として、報酬についての議論は一定の結論を導き出したのではないかと考えます。
 議会は、主義主張の違う立場の集まりですが、こと議会運営やルールについては、あくまでも可及的一致をめざしています。委員会での議論の積み重ねを無視して、結果がわかりながら何度も同じ提案を繰り返されるのは、パフォーマンスと言われてもしかたがないのではないでしょうか。
 議会は多様な住民の声を反映させる場であり、いろんな年齢の人やいろんな職業の経験をしてきた人などさまざまな立場の人に議員として活動していただくことが望ましいと考えます。しかし、いまだに地方自治法に、地方議員の位置づけが明文化されておらず、このために仕事に対する対価「報酬」の考え方も確立していない状況です。よって退職金もなければ、年金もなくなった現状では、これから将来を担う若い人たちに、議員になって活躍していただくための門戸を狭めています。
 以前、議員研修でお話をしていただいた全国市議会議長会法制参事の廣瀬和彦氏は、「議員報酬は生活給ではないという前提のもと、元々の額は高くない。議員の専業化が進んでいる中で生活が成り立たなくなる。お金と時間のある人しか議員になれない。生活給的な捉え方は必要である。」と言われています。議員の報酬については、削減という考えよりも二元代表制のもと住民代表機関としての議会や議員の位置づけとともに職務と責任に応じて与えられる給与的な議論も必要な時期がきているのではないでしょうか。  吹田市議会では、政務活動費について、他市で見られるような不適切な使い方はしていません。法的に認められている政務活動費の使途について、その運用についてはさらに厳しい独自のルール、申し合わせを決めて、それに則った適切な使い方を実践しています。そのため、報酬から必要な経費を支出せざるを得ない状況にあります。
 提案会派がよく言われる民意についてですが、もし議員の報酬に対する民意について、議員の報酬で議員を評価されているのだとすれば、私たちは、住民のみなさんにより議会に関心をもっていただき、住民意見を反映するための活動、議案に対しては住民サービスの向上や福祉増進の立場で真しに審議するなど、報酬を議員の仕事の対価として、ふさわしい議会活動を行うよう努力することが、議会へ送っていただいた者の使命ではないでしょうか。
 吹田市議会は、この間、議会を知っていただくために、インターネット放映や有志ではありますが議会報告会など努力をしてきています。そうした努力こそ、住民のみなさんが議会に求めている民意であると考え、よって本案には同意できません。

平成26年度吹田市水道事業会計決算認定について
竹村博之委員、塩見みゆき委員

 配水池の耐震施設率は84.9%となり、基幹管路の耐震化及び経年化管の更新についても、第2期アクションプランの目標を達成されています。また、鉛製給水管の解消についても平成26年度の目標以上の解消に努力され、助成制度の活用については、市のPRが功を奏して予算執行率、利用件数ともに上がっています。評価するものです。
 災害に備え耐震化は重要であり、計画的に早期推進できるよう、今後も財源確保のため交付金の要件緩和を国に要望してください。
 水道事業では技術を必要とする業務が多い中、土木・電気・機械・化学、いずれの分野でも20歳代の職員がほとんどいない状況であり、3年間の採用凍結が大きく影響しています。今後は採用を行い技術の継承に努めるとのことでした。技術職に限らず、どの部署においても適正な職員配置に努められるよう求めます。
 平成26年度の決算は、2億6265万752円の純損失となりましたが、新公会計基準が導入されたためであり、旧会計基準では1億3530万3071円の純利益です。
 確かに給水量や料金収入の減少は大きいですが、大量使用者である企業や事業所が地下水により専用水道を確保されることが大きな要因となっています。地下水のくみ上げへの対策や市の水道を使用していただくための営業については引き続き努力していただきたい。
 供給単価が給水原価を下回る逆ザヤ、逓増制料金の問題、施設や管路の耐震化などに巨額の費用がいる問題を理由に、今後の吹田市水道事業と料金のあり方について、経営審議会から答申が出され、料金の見直しを行おうとする流れのようですが、市民生活は大変であり、消費税増税、社会保障費、電気代や食品の値上げなど相次いでいる中で、水道料金まで値上げすることは容認できません。他市では、一般会計からの繰り入れをおこなって努力されています。水道事業は市民生活になくてはならない、生活・命に関わる事業であり、公営企業としての公的責任を果たし、値上げの前に、一般会計からの繰り入れも含め、あらゆる方策を検討すべきです。以上の意見を述べ、本案を承認いたします。

6号(2015.9.2)

 8月5日に閉会した7月定例会で、各常任委員会において議案の審議が行われました。委員会の主な質疑内容と議案に対する意見・要望について紹介します。
マイナンバー制度は個人情報保護に重大な欠陥があり反対 財政総務委員会
倉沢さとし委員、上垣優子委員

 マイナンバー制度を吹田市に導入するための「個人番号の利用等に関する条例」が提案されました。
 日本共産党は、「この制度はもともと国民の利益を考えて提案されたものでなく、国が税や社会保障を一括管理することが目的であること。法案の審議中に、日本年金機構の個人情報漏えい問題が発生し、国民の多くが、国による個人情報の管理に対し、大きな不安を持っていること。これらの不安が解消されてから、吹田市の条例を提案すべき」と指摘し、条例案に対して、次のような反対討論をおこないました。
 一人ひとりの国民の社会保障の利用状況や税の納付状況を国が一元的に把握し、社会保障の抑制と削減を効率的に進めるためのマイナンバー制度実施に伴う条例である。法律で決められた制度だが、本会議や委員会の審査の中で指摘したように、国民には利便性よりも危険性が高くなり、事業者にとっても個人番号管理の負担が大きいことなど、重大な欠陥があるため、本案に反対する。

下水道事業の地方公営企業法の一部適用移行にむけた予算
道路舗装工事費・公園補修費が提案
建設委員会
竹村博之委員・塩見みゆき委員

 建設委員会に付託された主な議案と審議については、下水道部は、2017年4月から下水道事業を地方公営企業法の一部を適用するために移行にむけた業務委託の予算が提案されました。地方公営企業法一部適応に移行することが市民にとってどうなのか質問しました。@市民サービスの向上をめざす A雨水レベルアップや施設等の更新は計画通り進める B公的責任を果たすため、一般会計からの繰り入れはこれまで通りとなる C職員の採用、処遇は変わらないことなど確認しました。
 道路公園部は、道路舗装工事費(今年度50・4km)、公園補修工事費、新設道路岸部中千里丘線工事費、都市計画道路千里丘朝日が丘線調査業務委託費、JR吹田駅北口の駐輪場整備費等が主な予算であり、市民要望の多いものであり評価できるものです。さらに、公園の遊具は日常的な点検を進めること、江坂公園の水場は4月から11月の間で7回水の入れ替え、循環させているとのことだが、利用する子どもが多く、衛生面から入れ替えを増やすことなどを要望しました。JR吹田駅北口の駐輪場は、アサヒビール工場の裏側、トラック専用道路沿いに300台分が新たに計画されています。
 都市整備部は、吹田操車場跡地整備事業費として天道岸部線と府道大京線との交差点に信号機を設置、そのための交差点改良工事費が提案され、それぞれの予算について具体的に審議し、承認しました。

吹田サッカースタジアム、ガンバ大阪が指定管理者に
/学校・メイシアターの大規模改修
文教産業委員会
柿原まき委員


 一般会計補正予算について以下の意見を述べました。
「学校校舎、体育館の大規模改造、トイレの洋式化を含む改修を年次的に行っていくことを評価する。子どもたちが日中過ごしている学校施設を安全かつ快適なものに改善することは、これまで求めてきたことである。多額の事業費となることから、執行する際は効果的に支出することを求める。学校の読書活動支援者について、一人3校兼務から2校兼務に拡充することは、一歩前進といえる。しかし、近隣各市では、既に1校に一人を配置しており、本市は勤務時間や待遇面も併せて考えてみても、極めて不十分である。学校図書館を読書センター、学習センター、情報センターと市は位置付けているが、読書活動支援者は専ら学校図書館の職務に従事する学校司書であり、その位置付けを抜本的に引き上げるよう強く求める。
 建設後30年を迎えた文化会館の改修事業については、30年後も吹田の文化の殿堂として、誇れる施設とするために、全館休館を伴う大規模なものであるが、バリアフリーを始め、来館者の利便性向上も重視するよう求める。」
 また、サッカースタジアムが協賛金等によって建設され、9月に市に寄附されます。指定管理期間は47年6か月。潟Kンバ大阪が施設の維持管理、運営を行うことになります。スタジアムの経営状況など情報公開を行うとともに、市の財政負担が発生しないよう求めました。
 一般会計補正予算案、市立吹田サッカースタジアム設置条例、潟Kンバ大阪を指定管理者に指定する議案について、全て全会一致で承認されました。


重度障害者施設「くらしの場整備事業」予算が成立 福祉環境委員会
山根たけと委員長、玉井みき子委員

2015年度一般会計補正予算福祉環境委員会所管分の賛成意見(全会一致で承認)。
 高齢者向け複合居住施設用地の取得について、元々のコンセプトを守りながら市の福祉施策を前進させるようなことや、市にとって何が必要なのか関係者の声をよく聞いて「土地を取得してよかった」と市民が思えるものになるよう求める。また、国立循環器病研究センターと同じように市民病院の役割を発揮すること。
 (仮)くらしの場整備事業については、長年、当事者の方が望まれてきたことがようやく実現するのは喜ばしい事。しかしながら、委員会で指摘された色々な課題が残っている。そのことについては、よく話し合いをして検討し、市の責任をしっかりと果たし、よりよいものとなるように求める。
 幼稚園型認定こども園について、「こどもたちの五感を育てる給食の提供」は、吹田市の食育推進計画に記載があり、実施するにあたっては、そのことに基づき(クックチル方式ではなく自園調理で)再検討するように求める。また、市が率先して認定こども園を進めるというのであれば、新規事業であり、今後、採用試験もあるため正規職員で幼稚園教諭、保育士を配置して事業の実施ができるよう検討を求める。以上、述べたことを必ず実施するように求めて賛成する。

〈その他、主な事業予算・条例に対する質疑〉
 障害者日常生活用具給付事業、重度障害者福祉タクシー料金助成、障害者コミュニケーション支援事業など障害者施策の充実は評価。高齢者向け複合居住施設用地取得活用事業については、審議の中で、まちづくり全体の中で病児・病後児保育を検討中との答弁があり、岸部地域にあった病児病後児保育の復活や「子育て支援計画」の推進にもなり評価できます。その他、東地区いこいの間整備事業、環境美化事業(今回はJR岸辺駅周辺を路上喫煙禁止地区に指定、周辺啓発表示の経費、喫煙所の維持管理費(設置はJT))、災害時要支援者事業(対象者は30920人)などが提案され審議されました。
 条例では、地域包括の委託先選定委員会条例、介護保険条例の改正(協議会の設置、在宅医療と介護連携推進事業、生活支援体制整備事業を実施)、子ども子育て支援法に伴う吹田市立教育・保育施設条例の制定 (佐竹台幼稚園を幼稚園型認定こども園に移行)、私立幼稚園保護者に対する補助金交付に関する条例の一部改正(国の制度改正による)、が提案され全会一致で承認されました。

5号(2015.8.25)

後藤市政最初の定例議会を終えて
施政方針―「清潔で民主的な市政」うちだす
予算―住民要求が大きく前進
日本共産党吹田市議会議員団

 7月16日に開会した後藤市政最初の議会は、すべての議案を可決して8月5日閉会した。
 今議会は4月のいっせい地方選挙で後藤新市政が誕生し、これまでの維新市政がどのように変化するのか注目された議会であった。
 後藤市長は、前市政が進めてきたことを全て否定しているわけではないが、維新政治の特徴である「住民合意のない市政運営」から、民主的な市政運営へ転換し、コスト削減論に基づく「なんでも民営化路線」をとらないという自らの考えを明らかにし、維新流の政治理念・手法と明確に決別したことを印象付けた。日本共産党は、憲法と地方自治法に基づく公的責任の発揮を求める立場から、このような市政運営方針の転換を大いに評価するものである。
 議案については、国からの押し付けであるマイナンバー法を具体化するための条例について反対し、その他の議案についてはすべて賛成した。

1.施政方針について
 開会初日には、市長の施政方針と、「ミッション24」(市長の公約を市の政策として決定したもの)が発表された。施政方針では、維新市政の民主性を欠いた市政運営からの脱却を掲げ「傾聴、対話」「議論を進めていく」という市政運営の基本姿勢が示された。また、吹田市の財政については「財政非常事態」という前市政の財政論とは違う見解が述べられた。
 また、公立保育園の民営化についてすでに議決しているもとで、民営化推進勢力からは当初の予定通りの実施を求める質問が相次いだが、市長は保護者の不安解消のため実施時期を1年遅らせることを表明した。アウトソーシングはすすめるが「財政的な側面を第一に安易に判断してはならない。一定期間を経たのちに妥当性を検証する」という新たな視点が打ち出されたことは、維新市政の「なんでも民営化」路線との決別を宣言したものである。
 維新市政時代に廃止・縮小された事業の復活についての見解を問われた後藤市長は「廃止・縮小・先送りされた施策も含め限られた財源を効果的に市民サービスにつなげるため、ここから施策体系の再構築を図り実施計画として固め、公表したい」「廃止された事務事業を単純に復活させるのではなく社会状況や将来展望を加味した政策をもって施策体系を再構築する」と答弁された。また、施政方針の中で、交通弱者対策としてタクシーを活用した新たな移動システムについて触れており、さっそく福祉バス廃止後の代替案として検討されていることを評価する。必要な事業の再構築は、現在内部で鋭意検討されており、早いものは来年の当初予算で提案される見込みである。
 同時に、施政方針の中で示された、中核市への移行や情報収集力強化のための東京事務所設置は、その必要性について慎重に検討する必要がある。中核市への移行は人口規模をそのよりどころとしているが、例えば保健所を吹田市として持つ必要性や、広域自治体としての大阪府の役割に対する見解が述べられていない。まずは市民や議会に対し説明を行い、意見を「傾聴」してから検討すべきものと考える。
 以上、吹田市の誇りである「福祉と医療」、「教育、文化、スポーツ」、「高質で安全なまちづくり」、「市民力、地域力」を中心に市政運営をすすめていくという市長のめざす方向性は、国・府の悪政の下でも、地方自治法にうたわれている「住民福祉の増進」をすすめるものとして評価するものである。
 今後、7人の議員団は後藤市政に対し、市民の代表として積極的に市民の意見が市政に反映されるよう奮闘する決意である。

2.条例、補正予算について
 今議会には八つの公立幼稚園を幼稚園型認定こども園に移行する教育・保育施設条例や万博公園内にプロサッカーのホームスタジアムを設置する条例、国会で成立したマイナンバー法を市町村で具体化するための条例などが提案された。
 幼稚園型認定こども園への移行は、吹田市が以前発表した、公立保育園と統合しない公立幼稚園を廃園にする計画の撤回を意味する。長年の住民要求だった3歳児保育を開始し、待機児解消に資するため歓迎する。新制度に基づく初めての施設であり、保育内容については実施までに十分な検討を行い、よりよいものとなるよう求めていく。
 補正予算案の規模は約12億円であり、後藤市長の政策予算が盛り込まれた。維新市政の下、新規・拡充事業はほとんどなかったが、久しぶりに多くの住民要求を汲んだ事業予算が提案された。
 具体的には、重度障害者の暮らしの場となる多機能ケアホームについて市独自の上乗せ含む建設補助を始め、障害者の日常生活用具給付品目の拡大、障害者の入院時コミュニケーション支援事業、乳幼児健診未受診児への保健師の訪問拡充、自転車走行空間の検討、学校トイレの改修・洋式化(5年計画)、学校校舎・体育館の大規模改造(10年計画)、中学校における読書活動支援者の拡充(1人3校兼務から2校兼務へ)、メイシアターのバリアフリー化や音響・設備の大規模改修、防災用屋外拡声器の増設、委託型地域包括支援センター3か所設置などであり、この中にはわが党がかねてから求めていたものも含まれており、高く評価する。
 また、吹田操車場跡地は、健康医療の拠点としてのまちづくりを進める方針がすでに明らかにされているが、今回、鉄道・運輸施設整備支援機構所有の土地を購入することも提案された。ここでは、平成30年度に移転、開設される国立循環器病研究センターや市民病院との連携を行うとして、在宅医療や福祉事業と一体となった高齢者向け複合居住施設整備を行う事業者に土地を貸すこととなる。わが党は、これまで市民全体の福祉向上に寄与するまちづくりを求めてきたが、今回、操車場跡地において病児・病後児保育事業を検討しているとの答弁があり、この点については評価できる。
 国の介護保険制度改正により、2017年度以降は要支援と認定された高齢者への事業を市町村が総合支援事業として取り組まなければならず、そのための検討会議や協議会が立ち上げられることとなった。国の公的責任放棄のもと、要支援高齢者を支える吹田市の役割は重要であり、与えられた権限を最大限に引き出していく必要がある。

3.議員提案の議案について
 日本共産党は、他会派とともに「安全保障関連法案の撤回、廃案を求める意見書」「ヘイトスピーチ対策について法整備を含む強化策を求める意見書」「教職員定数改善と義務教育費国庫負担割合2分の1復元を求める意見書」の提案者となり、それぞれ可決された。安保関連法案が国会に提出されて以後、この法案に関する意見書は大阪府下で初めて可決されたものである。
 また、大阪維新の会は「議員定数半減条例」「議員報酬3割削減条例」を提案したが、その数字の根拠はどうでもよいとし、議会や議員の役割もまともに答弁することができず、結果同会派以外の賛同を得られなかったため否決された。議会運営委員会ではなくいきなり本会議に提案し、強引に白黒つけさせるやり方は、本気で条例を成立させるためではなく、本会議場を自らのパフォーマンスの場としたいがため、と判断されても仕方がない。 むしろ政治不信を招いている、同党の他市における政務活動費不正使用の実態こそ改善するべきで、自ら政務活動費の領収書を公開する努力も見られない同会派の政治姿勢が問われる議案質疑となった。
 日本共産党は、議会の力量強化のための議会改革を進めるとともに、議会全体として政務活動費の領収書を全面公開するなど、市民への情報開示をすすめ、透明性のある議会をめざすものである。
以上

4号(2015.8.20)

前号につづき、8月5日に閉会した市議会7月定例会での、各議員の主な質問内容を紹介します。
北千里保育園は残すべき
個人質問 上垣優子

北千里の諸問題について
(1)北千里駅周辺活性化ビジョンの進捗は

 市長は施政方針の中で千里北地区センターについて、今後果たすべき役割を踏まえた市の将来ビジョンを策定する、ニュータウン各住区の近隣センターの再生や北千里駅前の再整備では商業者との対話を深める、と記している。この将来ビジョンの策定等と、「北千里駅周辺活性化支援事業」との継続性について、@従来スケジュールとの関係Aアンケートや意見交換会での市民意見の取り扱いB北千里駅周辺活性化支援事業と将来ビジョンの策定の関係はどうか。
 従来の予定だった9月末のビジョン策定はずれこんでいるが、市民アンケートや意見交換会等でのご意見は重要と考えており、可能な限りビジョン策定に反映させる。市長選を機に、再度事業の点検や確認等を行いつつ当初の考え方通り、本年度末の策定に向け進める。
(2)旧北千里小学校跡地問題について
 旧北千里小学校跡地問題では、住民と前市長との間に深い溝ができ埋まらないまま、結局この4年間が過ぎた。跡地が放置されたままで、まさに「もったいない」が住民の一致した心情だ。新市政は、従来の旧北千里小跡地を売りはらう方針を撤回し、市民のために活用するべきと考えるがどうか。
 関係する部において、北千里地区の将来ビジョンを策定したうえ、市の果たすべき役割を見極めて最も効果的な活用方法を検討する。
(3)北千里保育園と古江台幼稚園の幼保一体認定こども園化について
 施政方針にあるとおり、北千里はマンション建設が進み、子育て世代の転入を促そうとする地域。幼保一体認定こども園化がすすんでも、北千里保育園は待機児対策として重要な施設になり、残すべきと考えるがどうか。
 待機児童の想定に変化が生じる場合は、審議会の意見も踏まえ、柔軟に対応する。
空き家等対策の推進について
 今年5月「空き家等対策の推進に関する特別措置法」が全面施行された。空き家の実態把握、相談窓口の設置が急がれる。また税、住宅、環境、道路等々、さまざまな部にまたがる対策になると考えるが進み具合はどうか。
 平成27年度の国勢調査資料を活用し、実態の把握に努める。相談窓口は現在住宅政策室であることを、早急に周知していく。空き家等対策を担当する部局が集まり、実施体制について検討を進めている。

アウトソーシングの検証 直営に戻すこともあり得るのか
個人質問 柿原まき

○アウトソーシングの検証について
@市長は施政方針で「一定期間を経たのちに、サービス内容や質に関して客観的な評価を行い、その選択の妥当性を検証しなければならないことはいうまでもありません。」と言われた。維新市政の4年間でアウトソーシングは進んだが我々は事業見直しも含めて、検証を求めてきたものであり評価する。市長の考え方をきく。
(答弁 市長)自治法には「最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とあるが、その効果とは収益的効果ではなく市民満足度を上げること。行政が民間企業と決定的に異なる点だ。「民」に任せた方がいい事業は、その効果を検証することを前提に積極的にアウトソーシングを進めていく。
A検証の結果、「民」ではなく「官」がふさわしいとなった場合、直営に戻す選択肢は当然あると思うが、どうか。
(答弁)新たな担い手には当然「官」も入っている。
○市道佐竹千里山駅線の拡幅工事再開を
市道佐竹千里山駅線の拡幅工事が11年間ストップしているが、拡幅工事の再開を急ぐべき。
(答弁)従前から安全対策の必要性を認識している。年次的な整備工事の計画を策定している。残りの210メートルについては急な崖地で調査が必要。多額の費用を要することから財源確保に努めていく。
○ニュータウンプラザの千里市民センター改善を
@大ホールについて。舞台の前を横切って入らなければならない。座席の真ん中に通路が必要ではないか。
(答弁)250席確保するため現状の配置になった。客席には支柱や電気系統等があり、改修は技術的に困難。
A市民センター大ホールの使用料について
市内4か所の大ホール使用料がばらばらで、千里は高い。千里を含めた4市民センターの施設の単価を算出し、使用料を決定するべきではないか。
(答弁)市の使用料・手数料の見直し方針に沿って既存の3施設の基準単価を割出し現状の1.5倍までとしていたためだ。新設の施設ではランニングコストに差異があり、同一の基準を使うのは困難。
○幼稚園型認定こども園の開設について
 公立幼稚園での3歳児からの保育は長年の住民要求であり歓迎する。また、将来ビジョンで保育所と統合しない幼稚園の廃園計画が示されていたがそこから大きく転換することも歓迎する。現在通園している4歳児の保護者の不安を解消しながら進めることを求める。
○少年自然の家が隣接する饗庭野演習場の跳弾について
 演習場の外の民家に跳弾事案が発生した。原因がはっきりするまで実弾演習の中止、原因究明を申し入れるべき。

公立保育所民営化計画は白紙に戻すべき
個人質問 山根たけと

@公共施設使用料の減免制度再構築について
 市民団体やボランティア団体、福祉団体が早急な具体化を切実に望んでいるがどうか。(市長:ご意見を真摯に受けとめ、使用料の見直しを進めていきたい。)
A中学校読書活動支援者増員について。
 今回の増員予算は評価するが、学校司書の小中一校一名、1日8時間勤務の専属配置、切れ目のない継続的な雇用に足を踏み出すべき。(:今後3年をめどに、全校配置を計画している。)
B公立保育園民営化について
●吹田市が大切にしてきた公的保育の役割。市長がいう「子どもは社会が育てる」とは。

 公立保育園が私立保育園と協力して、子どもたちの成長と発達を保障してきたかをもう一度認識していくべき。(:公立保育所が先導的に果たしてきた役割、重要性を認識し全私立保育所と連携協力し保育施策の充実に取り組んでいく。)
●子どもの視点ではなく、コスト優先で進められた民営化施策の問題点。事の重大性の認識。
 維新プロジェクトに子どもたちの視点は一切ない。5園程度民営化、正規職員90人程度削減ありきのコストカット優先。間違った財政認識のもと、吹田の誇れる公立保育園を手放してしまってもいいのか。
 また、吹田市政上初となる、公的施設を事業や施設丸ごと移管してしまってもいいのか。無責任な民営化計画の「事の重大性」の認識があるのか。
:市の財政的負担の軽減と、公立保育所のセーフティーネット的役割の維持を総合的に判断した。)
●南保育園民営化について。「対話と傾聴」その先にある保護者の思いをどうくみ取っていくのか。
 「子どもにとって親にとって」を第一に考えると表明している市長は、どのように保護者の思いをくみ取っていくのか。(市長:ご意見ご不安をしっかり把握し、民ではできない結果が出れば新たな方策を考えていく。)
●圧倒的多数の市民が望んでいる、まず取り組むべきこととは、政治の中身の転換「維新市政からの決別」。
 前市長は「政治と金」の問題もあるが、地方自治体の一番の役割「福祉の増進」を無視し、財政認識を捻じ曲げ、市民に不安を煽り、数々の福祉施策を目の敵にして削減を行ったからこそ市民からの信用を失った。まずは、間違った財政認識と非民主的に作られ進められた保育所民営化計画を含む「維新プロジェクト」に関係する計画を白紙にすることが、市民の期待に応えることではないか。(市長:前市政で財政面でのみ削減をされてきた事業は、鋭意その是非の見直しを進めている。今後の運営にあたっては、多様な意見に耳を傾け、喫緊の課題の解決や将来を見据えた施策の立案に取組んでいきたい。)

学童の民間委託は見直しを
個人質問 玉井みき子

 3月議会では「あくまで方針」とのことだったが、審議会などの市からの発言は、決定のように言われていますが、いつ政策決定されたのか?
答こども 6年生までの拡大をするには指導員確保が困難なため児童の保育や教育に実績がある民間事業者に業務委託が必要と判断した。政策決定は今後速やかに行う
 千里丘北小学校では4月から吹田市では初めての育成室の民間委託について、実態や課題となっていた人員の確保などすべて含めて検証したのか?
答こども 保護者へのアンケートなど運営状況は把握してる。人員配置なども体制がとれている。
 7月17日開催の審議会でも「賛成か反対かでなく、利用者がいるのに、当事者のこどもの声も聞いてるのか?」など慎重な意見もでていた。これは、実際にこどもが過ごすところで、自由な選択ではなく、校区で決められること。慎重にという意見はもっともだ。にも関わらず「短期間でやらなければならない」など、委員の意見を審議会の委員の意見も聞かないという姿勢のように見えるが何のための審議会か?
答こども 審議会は計画の進行管理が主な目的。審議会で頂いた貴重な意見を踏まえて業務委託を進めていきたい。
 公立保育所の民営化計画は、あり方懇談会、外部アドバイザー会議、そして納得されてないが、保護者への説明会も行われてきた。いっさい行わずに進める理由は何か?また、民間委託を考える前に「6年生までの受け入れ」や「障がい児のモデル事業の手帳の要件をはずす」など、育成室の課題の解決が先。民間委託すれば「解決する」問題ではない。
答こども 業務委託しても機能や運営内容は変えないので、あり方の議論は必要ない。現体制では指導員の確保・育成は困難であり、課題の解決のために民間事業者の活力を導入したい。
 JR吹田駅、自転車地下道にバイコレーターの設置を。
 自転車搬送のコンベアーを設置することで通行性の向上が図れると考えている。喫緊の課題であるので総合的に判断し財源確保に努める。
*吹田市内の駐輪所について屋根の無い所の改善を
*台風11号時のエリアメールの混乱をなくすためにも、 だれでもわかりやすい情報提供や避難情報の提供を

3号(2015.8.7)

8月5日に閉会した市議会7月定例会で、日本共産党の各議員が代表質問と個人質問をしました。順次その主な内容について紹介します。
前維新市政からの転換が市民の願い、後藤圭二新市長の政治姿勢を問う 7月定例会
代表質問 竹村博之

■市長の政治姿勢で求められること
◎清潔・公正な市政をすすめる。
◎「行政の維新プロジェクト」は白紙にもどすことで福祉の強さを再構築する。
◎なんでも民営化ではなく地方自治体の公的責任をはたし、くらしを守る砦として「福祉の増進」に努める。
◎憲法と地方自治法を守ること。
■施政方針の内容について
@市民病院で、今年度送迎バスを試験運行する内容。
(答)江坂駅前から病院まで1日10往復で定員23人、内、車いす2台、10月からの運行開始。
A水道料金を2016年度から改定とある。市民生活が厳しい時に料金改定は慎重にすべき。低所得者への配慮、福祉料金制の導入は検討するのか。
(答)福祉料金は、市の福祉施策として検討すべき課題。
B総合計画見直しについて「議会の意見をしっかりと聴く」というのは、具体的にどうするのか。
(答)その方法を今後検討する。
C2019年度目途にとして中核市に移行するとあるが、議会、市民に十分な説明が必要であり慎重にすすめよ。
■生活保護行政について
 生活保護世帯の住宅扶助額が大幅に切り下げられた。対象者の状況をよく把握して親身な対応を求める。その点からも法の規定から16人不足している、ケースワーカーの配置状況の改善を求める。
(答)生活保護受給者に十分な援助を行い、生活保護を適正に実施するために、体制整備が重要と認識している。
■障害者施策について
 (仮称)くらしの場は、長年の関係者の運動、市議会では2度の請願が全会一致で採択され、建設用地、事業者もすでに決定している。事業の一部が国の補助金対象にならず、一年間延期。関係者の切実な要望を受けて、今回吹田市独自の補助が提案された。事業内容は。
(答)医療的ケアを必要とする障害者や重度の行動障害がある障害者が入居できるグループホーム、ショートステイ、ホームヘルパー、訪問看護ステーション、相談支援、地域交流等の機能を計画している。
■幼稚園型認定こども園について
 市立幼稚園16園のうち、8園について3歳児以上を対象とする認定こども園に移行させようとしているが、十分な職員体制を求める。給食については業者委託ではなく自園方式を採用すべき。
(答)職員配置は質の高い教育・保育を提供するために努める。給食はクックチル方式を予定しているが、食育に十分配慮していく。
■教育について
 関係者の努力で、学校施設の耐震化が今年度で完了。
@普通教室、特別教室のエアコン設置
(答)普通教室は来年度で完了。特別教室は使用状況等勘案して計画的に取り組む。
A小中学校施設の大規模改修、トイレ改修の今後の計画は。避難所となる学校に障害者用の多機能トイレ設置を。
(答)築20年の老朽化した校舎、体育館について今後10か年で改修する。トイレ改修は便器の洋式化や床仕様の乾式化などで、5か年で実施。多機能トイレは、既存の校舎部分にある。さらに避難所となる体育館の大規模改修にあわせて、設置していく。
B教職員の一人一台のパソコン整備
C中学校給食について
 箕面市では自校方式、高槻市は親子方式を採用している。吹田市も全員喫食のより良い給食を検討せよ。
(答)「吹田市中学校給食検討会議」を立ち上げ、府内の状況、現状の問題点を検証していく。子どもたちに何が一番良いのか検討していく。
■マイナンバー制度について
 国民のあらゆる個人情報をデータベース化するもので、万が一流失すればそのリスクは計り知れない。国は一旦延期すべき。万全の体制、職員研修が求められる。
■市立吹田サッカースタジアムについて
 関係者が待ち望んでいたガンバスタジアムが完成間近となった。設置条例とガンバ大阪を指定管理者とする提案がされた。
@施設内容と今後のスケジュール
(答)地上6階建て屋根付き、4万人収容、国際大会も可。来年2月こけら落とし。
A市民スポーツに資する運営、事業を求める。
Bスタジアム施設内、公共交通施設からのバリアフリー化の実施状況は。
(答)スタジアム内に観戦用車いすスペース、スロープ、多目的トイレを確保。万博記念公園駅からの動線の改善については、道路や公園の管理者である大阪府に要望。
■自転車の交通安全対策について
 改正道路交通法が施行された。自転車による重大な事故を軽減させるために、ソフト、ハード両面の取り組みを要望する。「交通ルールの見える化」について。
(答)大阪大学北門周辺、吹田東高校周辺道路で試験的に行っており、有効な対策であると考えている。

介護保険制度の負担増に対して市は対応策を 7月定例会
個人質問 塩見みゆき

●介護保険制度の改定に伴う影響について
(質問) この8月から、介護サービス利用料の2割負担、高額介護サービス費の利用者負担限度額が月3万7200円から月4万4400円に引き上げられます。また、所得が低い人が介護施設などを利用する場合に食費・居住費を軽減する「補足給付」について、それぞれの影響人数を示せ。
(答弁) 要介護・要支援認定者数は14965人。その内、2112人が2割負担となり、高額介護サービスの引き上げは1167人、「補足給付」は、昨年度全体での対象者2497人に対し、今年度現時点で、申請者2053人。その内、対象外となる人が103人である。
(質問) 「補足給付」の申請に、@戸籍上の配偶者の有無とその課税状況A預貯金(タンス預金も含む)などの資産状況の申告、申請書とともに、預貯金の写しや金融機関照会への同意書の提出。個人情報上、非常に問題がある。国に対して資産要件そのものの撤回を求めよ。市は運用の改善せよ。また、手続きが利用者や介護関係職員の負担になっている。配慮、工夫すべき。
(答弁) 金融機関への照会は、不正受給が疑われるなど、個別に疑義がある場合のみ行う。施設等の職員に負担をかけていることは把握している。来年度以降について、添付書類の省略等、申請手続きの負担軽減を検討する。
(質問) 課税ラインぎりぎりの場合や2割負担とも重なって、年金以上の支払いになることもあり、これでは介護どころか生活破壊だ。状況がそれぞれに違う、一律に対象外ではなく、個別に配慮が必要。吹田市独自の対応策を行うべき。
(答弁) 市独自の対応策は困難。特例で補足給付を受けられる制度がある。制度の周知を図る。
(質問) 特別養護老人ホームに入れない要支援、要介護1・2の人たちにとってショートスティは在宅生活を継続するために重要な役割を果たす。事業見直しで縮小した短期入所生活介護事業を復活せよ。
(答弁) 現時点で復活させる考えはない。
●手話言語条例の制定を求める
(質問) 全国的にも手話言語条例の制定が広がっている。
聴覚障害者の方は、いつでもどこでも手話でのコミュニケーションが可能であり、必要な情報が得られることを求めている。府下一番に吹田で条例の制定を望む。
(答弁) 条例制定市の事例を参考に、検討しております。

開業が秋となったエキスポエリア開発の交通問題 7月定例会
個人質問 倉沢さとし

質問@開業を控えたエキスポ大型商業施設、市民スタジアムの交通問題に前進が無いので心配だ。環境アセスメント条例による道路改良計画の進捗状況は。
答弁まち産 進歩橋工事は完了。万博公園南交差点の右折レーンを工事中。万国橋ルートも工事中。公共交通への誘導についてはインセンティブなどは協議中。
質問A緊急自動車がスムーズに通行できるスペースの確保は、すべての経路で確保されているか。万博南交差点の右折レーン分離帯にブロック設置工事しているが緊急自動車通行のじゃまではないか。
答弁消防長 どちらかといえばじゃまである。
質問Bバリアフリーについて。モノレール駅から商業施設、スタジアムへの経路は整備されたか。駅からスタジアムへのルートは、障害者のためのルートが大廻りだが、改善を。
答弁まち産 大阪府に要望している。
質問C広域的な交通誘導について道路標示案内板の設置はどうか。車利用者の満空表示板は設置されるか。吹田市が設置する市民スタジアム案内表示板413万円の内容は。
答弁まち産 広域表示板は大阪府に要望。府が検討中。
質問Dデコボコ道路が万博外周道路に何箇所もあるが、施設開業にあたり改修されるのか。
答弁道路 補修について大阪府茨木土木事務所に要望。
質問E周辺歩道に街灯なく「暗い」との苦情がある。増設はできないのか。モノレール車庫の横の道路。
答弁まち産 大阪府に要望している。
質問F繁忙期やガンバの試合で、相当な混雑が予想されるときや深刻な道路混雑が発生した場合に、地元自治会と協議する場が必要ではないか。
答弁まち産 民間事業者の開発なので協議の場の設置は困難。しかし、三井、ガンバの両事業者とも工事経過について丁寧な説明を実施したし、完成後も丁寧に対応する。
質問、西山田地区集会所について。地区集会所が拠点となり地域コミュニティーが発展している。前市長の単純に売却方針でなく、新市長のもとでは利用実態を調べ、地域コミュニティーに配慮した施設再構築計画にすべきだ。
答弁市長 地区集会所の行事には地元でもあり、参加している。ふらっとカフェなど地区集会所で地域力がつくられていることを評価している。しかし、建物は老朽化の問題がある。前市政のような単純な売却方針はとらない。よく検討していく。

2号(2015.7.15)

サッカー専用スタジアムの設置/
公立幼稚園8園を幼稚園型認定こども園に(3歳児から受け入れ)
7月定例会

 7月16日から8月5日の会期で7月定例議会が開催されます。統一地方選挙後初の定例議会で、後藤市長のもと新しい予算や条例案が提案されます。

《会期》
7月16日 本会議 議案提案
  23日 本会議 代表質問
  24日     代表質問・個人質問
  27日     個人質問 議会運営委員会
  28日     個人質問
  29日 委員会
  30日 委員会
8月 4日 議会運営委員会
   5日 本会議 討論・採決
☆請願や意見書の要請は26日までにお寄せください。

《質問順位》
 代表質問 5番竹村
 個人質問 5番玉井、8番塩見 16番倉沢 17番上垣 26番柿原 28番山根

《報告案件》
○損害賠償額の決定に関する専決処分について
○債権の放棄について

《主な条例》
○吹田市個人番号の利用等に関する条例の制定
 マイナンバー制度の導入後、個人番号を利用し現行の事務執行の水準を維持するためのもの。
○市立吹田サッカースタジアム条例の制定
○吹田市立教育・保育施設条例の制定
 幼稚園型認定こども園、幼稚園及び保育所の設置、定員及び保育料を定める。
○吹田市特別職の職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
○吹田市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について
 マイナンバー制度の導入に伴い個人情報の範囲の見直しを行う。
○吹田市私立幼稚園在籍園児の保護者に対する補助金の交付に関する条例の一部を改正する条例の制定について
○執行機関の付属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について
 地域包括支援センターの委託事業者選定委員会をおくためのもの。
○吹田市介護保険条例の一部改正
 法改正に基づく新しい事業として、在宅医療・介護連携推進事業と生活支援体制整備事業を実施するもの。実施までの猶予期間を改正。

《単行事件》
○LED防犯灯照明器具購入契約の締結
○市立吹田サッカースタジアムの指定管理者の指定
(株)ガンバ大阪 指定期間 平成27年9月30日?平成75年3月31日

《予算》 一般会計 11億8514万2千円の追加
○庁舎管理事業                                1799万円
○文書発送事業(災害時要援護者支援事業等に係る郵便料)           431万8千円
○消費者啓発事業                              155万1千円
○消費者相談事業(研修費)                          39万4千円
○コミュニティ助成交付金事業(連合自治会の集会用テント)            250万円
○スタジアム建設支援事業(完成後、市教委へ担当所管を変更、標識設置) ▲5億273万9千円
○文化会館改修事業(事業者選定、舞台幕の更新のための費用追加)      1327万7千円
○災害時要援護者支援事業(災害時要援護者名簿の登載者に対し、地域支援組織への
 個人情報開示についての同意確認を行う経費)                213万3千円
○社会福祉法人等認可・指導監査事業(保育所の認可に関わる審議会の設置)     8万6千円
○東地区高齢者いこいの間改修事業                     3168万6千円
○高齢者向け複合居住施設用地取得活用事業(吹田操車場跡地内の土地を購入し在宅医療や福祉関係の
 事業と一体となった高齢者向け複合居住施設の整備事業者を選定)    5億3850万4千円
○施設改修事業(総合福祉会館の外壁改修工事)               5863万4千円
○介護保険特別会計繰り出し事業(地域支援事業の実施に係る繰り出し金)     79万1千円
○特定疾患者給付金支給事業(本年1月施行の難病医療法の対象疾患者に拡大) 2164万4千円
○重度障害者福祉タクシー料金助成事業(4月1日までに届くよう郵送での手続きを実施)
                                      157万8千円
○(仮称)くらしの場整備事業(医療的ケア等を必要とする重度障害者のグループホーム、
 ショートステイ等の施設整備の補助)                   8962万5千円
○コミュニケーション支援事業(全身性・知的・精神障がい者が入院時に意思疎通のための
 支援員を派遣する)                             57万3千円
○日常生活用具給付事業(新たな品目の追加、対象者の拡充)          166万6千円
○親支援プログラム事業                            50万7千円
○マイナンバー制度導入システム改修事業                     162万円
○わかたけ園移転整備事業                         1854万1千円
○国民健康保険システム改修繰り出し金                     3836万円
○健康・医療のまちづくり事業(行政、医療、企業、市民の懇談会を設置)     81万1千円
○施設管理事業(やすらぎ苑のウェブ予約システム導入)            252万1千円
○環境美化事業(JR岸辺駅周辺を環境美化推進重点地区にし、路上喫煙禁止地区に指定)
                                      431万6千円
○すいた健康サポーター事業                          50万6千円
○大気常時監視測定局移設事業                       2320万5千円
○訪問指導事業 (乳幼児健診未受診児の家庭に対し保健師による訪問回数を拡充)187万9千円
○観光企画推進事業(万博公園南側エリアの集客施設開設に合わせパンフレット等作成。
 全額国の交付金)                            2025万1千円
○道路ストック総点検事業(一定の交通量が見込まれる路線の路面調査)     642万1千円
○路線道路舗装事業(舗装の損傷区間を更新)                  6100万円
○自転車走行空間整備事業(自転車ネットワーク計画作成準備会議とアンケート調査)10万2千円
○公園施設安全・安心対策事業(健全度の低い公園遊具の対策を実施)     2462万4千円
○千里北公園水遠池整備事業(池の改修に係る設計)             2192万2千円
○都市計画道路維持管理事業(都計道路千里丘朝日が丘線の狭小区間の対策検討)   457万円
○総合的自転車対策事業(JR吹田駅北側に増設予定の自転車駐車場用地の進入路に関する鑑定料等)
                                      171万1千円
○区画整理事業区域外施設整備事業(既設交差点の改良工事)          292万5千円
○都市計画道路岸部中千里丘線道路新設事業(来年度の工事と一括発注するための減額)
                                    ▲8280万4千円
○防災関連システム運営管理事業(屋外拡声器を増設)            3855万8千円
○非常用物資備蓄事業                             99万5千円
○メタンガス対策事業                           1053万2千円
○学校教育情報通信ネットワーク再構築事業                    782万円
○読書活動支援者配置事業(中学校は1人3校から1人2校に拡充)       146万6千円
○小・中学校外壁等改修事業                         610万6千円
○小・中学校校舎大規模改造事業                      2507万3千円
○小・中学校屋内運動場大規模改造事業(外壁、防水、トイレ等改修)     2001万8千円
○小・中学校トイレ施設整備事業                      3673万4千円
○中学校特別営繕事業                           4093万1千円
○私立幼稚園就園奨励費補助金支給事業(国の補助金単価改定)          1739万円
○私立幼稚園保護者補助金支給事業                     ▲922万3千円
○一時預かり事業(公立幼稚園8園で拡充)                    489万円
○幼稚園型認定こども園整備事業                      3278万6千円
○給食施設管理事業                             675万8千円
○サッカースタジアム管理事業(担当所管変更により土地使用料と管理経費を追加)
                                    5億711万9千円
○債務負担行為
 文化会館改修工事設計業務(H27年度?28年度)
 都市計画道路岸部中千里丘線街路築造工事(H27年度?29年度)
 学校教育情報通信ネットワーク再構築支援業務(H27年度?29年度)

《下水道特別会計》
○債務負担行為
 地方公営企業移行事務支援業務(H27年度?29年度)

《介護保険特別会計》
○介護保険給付費準備基金積立事業                     ▲104万3千円
○介護予防普及啓発事業(認知症予防教室を実施。事業者に業務委託)      186万2千円
○委託型地域包括支援センター事業(新たに3か所委託型地域包括支援センターを設置)6万9千円
○在宅医療・介護連携推進事業(協議会設置)                  28万9千円
○生活支援体制整備事業(協議会設置)                       29万円
○認知症初期集中支援推進事業(集中支援チーム設置検討委員会立ち上げ)     15万5千円
○認知症地域支援・ケア向上事業                       193万2千円
○認知症サポーター養成事業                          13万2千円

《その他の議案》
○H26年度吹田市水道企業会計決算

《追加予定案件》
○副市長、教育委員会委員、公平委員会委員、固定資産評価員、固定資産評価審査会委員をそれぞれ選任

1号(2015.6.19)

市会議員団の新体制について

 改選後初の市会議員団総会で、新しい役員体制が決まりました。引きつづき7人の議員団、石川たえ府会議員と力を合わせて、公約実現に奮闘する決意です。いっそうのご支援をよろしくお願いいたします。
  団 長  塩見 みゆき
  副団長  竹村 博之
  幹事長  柿原 まき
       倉沢 さとし
       玉井 みき子
       上垣 優子
       山根 たけと

新年度の議会役員と所属委員会など決まる
監査委員に上垣議員、福祉環委員会委員長に山根議員など
6月臨時会

 5月27日から市会議員の任期がスタートしました。
 6月3日から10日までの会期で臨時議会が開催され、2015年度の議会役員と各議員の委員会等の所属が決まりました(下記参照)。
 日本共産党は、議長はじめ議会役員の選出については、従来から会派構成に見合った公正な選出を求めてきましたが、今回は主な議会役員として、監査委員に上垣優子議員、福祉環境委員会委員長に山根たけと議員、吹田操車場跡地等のまちづくり検討特別委員会委員長に玉井みき子議員、議会広報委員会委員長に倉沢さとし議員がそれぞれ就任しました。
 その他の主な議案としては、以下の通りです。
◎吹田市市税条例等の一部改正(原付バイクの軽自動車税税率引き上げの延期等)
◎吹田市介護保険条例の一部改正(所得の少ない第一号被保険者について保険料の減額賦課を行うため)
◎学校校舎耐震化工事の契約の締結
・市立岸部第二小学校(来年3月完成予定)
・市立北山田小学校(来年1月完成予定)
・市立江坂大池小学校(今年12月完成予定)
◎吹田市・摂津市消防指令及び消防救急デジタル無線システム整備業務委託契約の締結(来年3月完成予定)
 いずれも10日の最終日に全会一致で可決されました。
 また予定されていた人選案件として、欠員となっていた副市長については提案されませんでした。

低所得者(所得段階が第1段階)の保険料減額を全会一致で可決 福祉環境委員会
山根たけと委員長、玉井みき子委員

 2015年度から17年度の介護保険料について。第一号被保険者のうち、低所得の人(所得段階が第1段階)の保険料が引き下げられます。
 「保険料基準額×0.5」だったものが、「基準額×0.45」に改正され、月額で269円、年額で3234円引き下げられます。対象人数は、16895人。国の予算が確定し、政令が改正されたことによるものです。
 社会保障と税の一体改革の消費税増税分によるものであり、日本共産党の国会議員団もこの策を講じるよう国会でも求めていました。
 吹田市では、保険料改定の際、出来るだけ負担が重くならないよう、独自の所得段階を設定する等、努力されています。しかしながら、独自の減免や軽減策をとると国から指導があるというのが実態です。国の介護保険のしくみや負担軽減について、国会議員団や府議会議員団と協力して、引き続きもとめていきます。

後藤圭二市長に要望書を提出/党市議団、党市委員会、石川たえ府議が懇談



 6月1日、吹田市役所で4月の市長選挙で初当選した後藤圭二市長と懇談しました。日本共産党吹田市委員会の曽呂利邦雄委員長も同席しました。
 懇談では選挙をたたかった労をねぎらうとともに、反維新の立場で掲げた公約を誠実にとりくむことを求め、5項目の要望書を提出しました。


市政運営についての要望書
   吹田市長 後藤圭二 殿

 2015年4月におこなわれた市長選挙において市民の支持をうけて、初当選された後藤市長に対し、日本共産党吹田市委員会、府会議員石川たえ、日本共産党吹田市議会議員団は、選挙でかかげられた公約を誠実にとりくまれるように要望し、ここに市政運営についての要望書を提出いたします。
@「政治とカネ」の問題の根を断ち、清潔・公正な市政を進めること。
A「行政の維新プロジェクト」はいったん白紙にもどす。福祉の強さを再構築する。
Bなんでも「民営化」ではなく地方自治体の公的な役割と責任を果たし、くらしを守る砦として、「福祉の増進」(地方自治法)に努める。
C上からの「統治機構改革」ではなく、行政も、議会も住民の声を生かした改革と運営を貫く。
D憲法と地方自治法を守ること。

105号(2015.6.10)

3月定例会の最終日の共産党議員団の討論の続きです。
議員報酬5%削減を日本共産党が提案

吹田市議会議員の議員報酬の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定につきまして、提案者を代表いたしまして説明いたします。
 昨年4月の消費税増税や年金の引き下げなど、市民の置かれている状況が厳しい中、吹田市は、市民の暮らしと営業を応援する事業や予算を執行しなければなりません。しかし、依然として市民サービスの削減は検証、復活されていません。
 今回、平成27年5月27日より4年間の間、議員報酬を100分の5減額しようとするもので、現在の特例減額条例の期間と削減額を変更しようとするものです。このことで、年間約1400万円の財源が生み出されます。市民福祉の増進に寄与するものとして生かされるよう、条例改正案を提案をするものです。
※採決は賛成が共産8、新選会2、維新1、千年1で賛成少数のため否決。

議員定数1削減についての反対討論

吹田市議会議員定数条例の一部を改正する条例の制定について、日本共産党を代表して意見を述べます。
 まず、議員の役割と改革ということであります。
 一部に、議員定数を減らすことが即改革であるかのような議論がありますけども、本当にそうでしょうか。
 議員の役割は、憲法と地方自治法に基づいて市民の皆さんのさまざまな意見や要望を酌み上げ、行政とのパイプ役を果たすこと、また吹田市が地方自治法でうたわれている福祉増進という本来の役割を果たしているのか、税金の無駄遣いがないかなどをチェックをする。そして、同時に、議員には政策を訴え、具体的な条例案を提案するなどの権利があります。そのためにも適正な議員数を確保する必要があります。
 また、議員や議会の役割をしっかり果たしていくために、議会の運営や組織のあり方を改善していくことこそが議会改革ということに値するのではないかと思います。
 実際に、本市議会では、この4年間だけ見ても、本会議での全議員質問、あるいはインターネット放映の実施、また本会議質問の議会だよりへの掲載、さらには政務活動費使途の厳格化や公表、さらにはその都度市長提案に対する修正や対案を提出するなど、議会運営の改善や改革に積極的に努めてきたのではないかと考えています。
 吹田の議員定数についてでありますけれども、吹田の市議会の定数は、1967年以来、ずっと36名でありますが、その間にも人口はふえ続けています。1967年当時の人口は約22万人、それが現在1・6倍以上の約36万人であります。この間、議員1人当たりの市民の数は約6100人から1万人を超える、こういうふうにふえてきています。現在の府下の各市と比較しても、市民1万人に一人の割合での議員数は最も少ない、こういう水準であります。そうした点からいって、無理に定数を削減しなければならない理由はないと思います。
 現在の36の議員数、これは36万市民一人一人の声を聞いて市政に反映する大事な仕事を進めていくために必要な数であるというふうに考えます。例えば、定数が36人でありますから、吹田で、四つの常任委員会で委員数は正副委員長を除くと7名。ところが、提案のように1名削減をしますと、正副委員長を除くと6名の委員数の常任委員会、現状もそういうふうに1名欠員となっています。四つの常任委員会のうち一つは、委員長と副委員長を除くと6名ということに一つはなっているわけでありますが、それでも議会が機能していると、こういうふうに言われますけれども、しかし、やはり1名少ないということで委員会審議に影響しているのではないかと感じています。
 さまざまな立場からの意見を反映し、実のある審議を行うという点から見ると、やはり委員数7名と6名では大きな違いが出てくるのではないでしょうか。一人ぐらい減らしても構わない、こういうような安易な議論には同調することはできません。
 市民の間に、議員の数を減らすべき、こういう意見があるとすれば、それは議員や議会の活動が余りに知られていない、あるいは議員としての職責を十分果たしていない議員が多いのではないかという誤解から来ているのではないかと考えます。我々議員としては、何より大切なことは、そうした市民の皆さんの思いを受けとめながら、市民の願い実現のためにしっかりと職責を果たしていく、そういう努力を一層進めることではないでしょうか。
 先ほどの議員報酬削減の提案に背を向けておきながら身を削る改革を断行すると言われても、全くのお笑いぐさであります。
 以上の意見を述べ、本条例案に反対をいたします。
※採決は、賛成が公明7、民主2、維新1。賛成少数のため否決。

104号(2015.6.10)

3月定例会の最終日に行った議員団の討論の続き。
介護保険料引き上げに反対 日本共産党

 議案第7号 吹田市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について意見を述べます。
 本条例は、第6期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画における介護保険の給付費の見込みから第1号被保険者の保険料必要額を算定し、保険料率の改定を行うもの、また介護保険法の一部改正に伴い、介護予防・日常生活支援総合事業等の実施を猶予する期間を定めるものです。
 消費税の8%への増税、物価上昇の一方で年金は減らされ続けています。介護保険料は、低い年金だけで生活をする高齢者の生活を今でも直撃をしており、その困窮ぶりは一層深刻になっています。下がる年金から、いや応なく差し引かれる介護保険料に対する不満、引き下げへの願いは根強く、保険あって介護なしと制度そのものの破綻が言われているほどです。今回、さらに引き上げが行われることは高齢者の困窮する暮らしをさらに追い込むものです。
 今回の改定でただ一つのプラス面とされていた介護保険料の低所得者軽減の拡大を国は消費税値上げ分を原資として行うとしていましたが、消費税10%増税が延期されたことを理由に、国民への約束をほごにしました。消費税を5%から8%へと3%も引き上げたのですから、大幅な予算削減の理由にはなりません。市として国に対し、2015年度から当初の案どおり低所得者軽減の拡大を実施するよう働きかけると同時に、一般会計からの繰り入れを行い、保険料の引き下げを行うことこそ求められており、引き上げを提案する条例改正には反対です。

職員給与の大幅引き下げに反対。人事院勧告の完全実施を求め修正案

市長の「吹田市職員一般職の号給の改定(引き下げ)に関する条例」に反対。8号給引き下げをはずした条例の修正案を提案
市長提案の議案第43号 吹田市一般職の職員の号給の改定に関する条例に反対し、8号給引き下げを外した市会議案第17号 吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例に賛成の意見を述べます。
1、井上市長の「財政非常事態宣言」のもとで、市民生活の犠牲とあわせて職員3年間採用凍結と職員給与削減が実施された。これにより自治体の仕事は人手不足により重大な支障がでてきている。住民福祉の向上を図る自治体職場でマンパワーの確保は不可欠である。
2、吹田市が提案した、「吹田市一般職の号給の改定に関する条例」は労使双方の合意が大原則であるのに、合意しておらず、努力も不十分なまま提案された。また議会との信頼関係を壊して提案された。財政総務委員会は2度にわたり申し入れをおこなった。
 ひとつは前議会で継続審議するにあたり労使合意へ誠実に努力すること。これについては、多数の委員が吹田市の努力不足を指摘した。とうてい合意に向けて誠実に努力したとは認められなかった。二つ目は本議会の委員会審議の中で、提案者である吹田市に対して、「人勧実施分」と「吹田市独自の8号給引き下げ」分の条例の分割を求めたが、吹田市は拒否した。議会側の修正案作成に対して、誠実に努力しない議会運営への協力拒否は重大な問題だ。
3、わが党は、「人勧実施分」と「吹田市独自の8号給引き下げ」の条例を分割し、審議することを改めて求めたい。吹田市独自の減額は、どの程度削減するのか検討協議していただいて、労使合意により本議会に再提案すべきと考える。あわてて本議会で議決すべきではありません。
 人勧実施については速やかに決めるべきです。すでに昨年12月の段階で、36市中26市が人勧実施を決定しています。人勧は速やかに実施すべきです。これにより、新採の職員給与初任給が1万円近く引き下げとなることは回避することができる。雇用の安定を図ることができる。以上「吹田市一般職の号給の改定に関する条例」に反対し、8号給引き下げをはずした「吹田市一般職の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について」に賛成の意見とする。
※採決は日本共産党提案に対して、共産党8人、山口議員の9人が賛成。賛成少数で否決されました。

井上市政27年度一般会計予算に反対 日本共産党の意見

 議案第20号2015年度(平成27年度)吹田市一般会計予算について、日本共産党市議会議員団を代表して意見を述べます。
 まず、評価できる点は、ダブルリボンプロジェクト基金事業として、DVや児童虐待対策の取り組みが具体的に進められようとしていること、児童虐待防止対策事業は、新年度から保健師2名を配置し、体制の充実が図られること、公立幼稚園の全園で一時預かり保育が実施されること、私立保育園で一時預かり保育を実施する施設が拡大されること、2015年度末で全ての小・中学校の耐震補強工事が完了されることです。
 一方、問題点として、一つ目は、小学校給食調理業務及び学校校務員の民間委託、体育館の株式会社による指定管理、図書館の窓口業務の民間委託拡大、留守家庭児童育成室の民間委託、公立保育園の民営化計画など、何でも民間委託、アウトソーシングを推進している点です。コスト削減が優先され、何の検証もされずに拡大、推進することは問題があります。特に教育や保育の分野は採算性のみでは行えない分野であり、委託はなじみません。
 二つ目は、男女共同参画センター、コミュニティセンター、市民センターなど公共施設の利用率が低下していることに対し、何の手だてもとられていないことです。利用率の低下は、2012年に施設使用料の値上げを行ったこと、また2013年に減免制度が実質廃止されたことによる影響が大きいと考えられます。公共施設の多くは市民の要望で市民とともにつくられてきたものです。使用料の収入が増加しているからといって、利用率の低下を放置すべきではありません。多くの市民、団体に利用していただき、市民活動を支援するため、減免制度については再度検討し、再構築すべきです。
 三つ目は、市政運営の手法にあります。事業見直しによって廃止、縮小された事業に対し、さまざまな市民の声が寄せられています。しかし、かたくなに事業見直し後の調査も検証も拒否されたままです。市長は、財政非常事態を脱したと表明されたのですから、調査、検証をし、必要な事業については再構築をするなど、市民の声が反映された予算になるよう努力をするべきです。
 また、公立保育園の民営化計画、幼保一体化計画に見られるように、市民に対しての説明、話し合いが不十分です。説明とは、市側の考えを押しつけることではありません。市民の疑問や不安に丁寧に応えることです。市民の願いに寄り添い、話し合う姿勢が大切ではないでしょうか。結果ありきでは、理解も合意も得られません。
 議会との関係についても、議会からの提案や要請を受け入れない態度であり、二元代表制を軽視するやり方です。市民や議会との民主的な議論を重ねるのではなく、トップダウンで物事を決める強引なやり方が常態化しています。
 以上のような問題点を指摘するとともに、地方自治体の役割である住民福祉の向上という視点に欠ける予算案であり、本案は承認することができません。
※採決は、反対が共産8と山口議員。賛成多数で可決。

市議会議員定数半減(18減)を求める請願についての反対討論

吹田市議会の議員定数半減(18減)を求める請願について日本共産党を代表して反対討論をいたします。
 1点目、この4月の市議会議員選挙の議員定数を半減させてくださいとの請願は、国民に広く与えられている請願権の濫用、誤用であります。本来は、市議会議員みずからが、議会に対し、議員定数削減条例として提案し、議論されるべきものであります。
 2点目、紹介議員は、議員定数削減条例の提出方法を十分周知しているにもかかわらず、その努力を怠り、一人でも議案として取り扱われる請願の手法を濫用したものと言えます。請願は、国民の多様な意見や少数意見を法律に基づいて地方公共団体に反映させるものであり、国民の権利であります。市議会議員と選挙予定候補者らが濫用し、特定政党の宣伝を目的に利用するものではありません。
 3点目、市長と議会は、地方自治法のもとで二元代表制として、チェック・アンド・バランスの役割を持ちます。チェックする立場の議員が削減されたら、喜ぶのは市長であり、市長の暴走を助けることになります。この4年間でも、市長にまつわるグリーンニューディール事件の解明や、2度の問責決議など、市長の暴走を許してはならない立場で議会側は努力をしてきました。議会の力を弱め、市長を助ける定数削減には反対であり、問題があります。
 4点目、吹田の市議会は、全会派が参加する議会改革特別委員会を設置し、真面目に議論し、努力してまいりました。紹介議員も参加しておりました。紹介議員は、定数9人削減をかねてより主張しておりました。ここに証拠があります。みんなの党は議員定数9減と、こう書いてありますね。2013年の3月の議会報告であります。この定数9人削減をかねてより主張していましたが、定数18人削減に主張を変更したことについて、委員会で質問されましたが、答弁は全く不能でありました。
 また、紹介議員は、2013年12月議会報告には、みんなの党吹田で井上市長に辞任要求。これが証拠であります(ニュースを示す)。100万円の架空支出問題、出直し市長選をと追及していました。2014年の4月、井上市長不信任を提出し、退席者多数で残念ながらできなかったと、こう書いてあります。しかし、現在は大阪維新の会に所属変更し、井上市長を露骨に擁護する立場に転向しています。
 自分の発言に責任を持たない議員がいたり、政治的立場をころころ変える渡り鳥のような議員がいたら、市民の政治不信を招くことになります。選挙目当ての過激なパフォーマンスに終始するのでなく、真面目に議会活動、議員活動に取り組むようにぜひ頑張ってほしいというふうに思います。以上で請願について反対の意見といたします。
※採択は、賛成維新1。反対多数で不採択。

103号(2015.6.4)

☆3月定例会の委員会での意見を紹介します。続き。
操車場跡地事業費が2倍に 建設委員会
竹村博之委員長、柿原まき委員

2015年度一般会計当初予算案について意見を述べます。
・道路公園部所管分について
 春日・千里山地区の交通空白地域について放置されており、問題です。都市計画道路や、バス事業者の進出の見込みが立っておらず、暫定的な方策でもよいので検討すること、またその前段としてニーズ調査を行うよう求めます。
 車の交通量が激増している佐竹台千里山線の拡張工事が11年間止まっています。技術革新によりより安価な工法もあるとのこと。歩行者の安全確保のため、直ちに工事を再開することを求めます。
・都市整備部所管分について
 操車場跡地のまちづくりに関する費用は、4年前には、市の負担が58億円ほどと言われていましたが、現在114億円に増えてきています。都市整備部所管分以外もあわせると、さらに金額が増えることになります。最初は小さく、後から膨れ上がるというのでは市民の納得は得られません。また、地下鉄8号線延伸については、市民の乗車ニーズがあるのか率直に言って疑問です。また、事業主体により市の財政負担がどうなるのか不透明なままです。医療クラスターの全区画がすべて埋まれば29億円の収入が見込めるとのことですが、それも予測の範囲でしかありません。事業費を精査することを求めます。
 また、北千里駅周辺活性化事業については、北千里小学校跡地売却を前提にすすめるのは問題であり、財源問題は切り離すべきです。
 以上、様々な問題点を指摘し、改善を求め意見とします。

☆3月定例会の最終日に行った議員団の討論を紹介します。
保護者への十分な説明もないままに公立保育園の民営化強行は許されない

南保育園民営化事業者選定委員会設置条例についての日本共産党の反対意見
 議案第4号執行機関の付属機関に関する条例の一部を改正する条例の制定について、意見を述べます。
 この条例改正は、吹田市ではじめて公立保育所の民営化を実施するに当たり、事業者を決める為のものです。これまでの吹田市における子育て施策や保育は、公立保育所が中心的な役割を果たし、公立も私立も関係なく子どもたちは、出来るだけ同じ条件で保育が受けられるようにと、そして地域の子育て支援センターとして保育所に通う子どもたち以外にもその役割を果たそうと、公私で協力して施策の充実を図ってきました。
 私立保育園で実施している事業を公立保育園でモデル実施し、事業にして予算をつけていく、これが公私の保育実践を積み重ねていく中で、保育や子育て施策を充実させてきた吹田の保育の歴史≠ナす。
 また、保育料の第2子軽減、子育て支援事業の全園実施、延長保育・障害児保育の拡充、病児・病後児保育、一時預かり保育などを実施していくにあたっては、先ずは公立保育園が大きな役割を果たし、私立保育園にも広げてきています。特に障害児保育は乳児健診と連携し、フォローのための親子教室の実施や、障害児保育制度の充実などの療育システムも市の責任で拡充させています。
 公立保育園での全園看護師配置は、先天性の病気やアレルギーの対応なども含め、特に乳幼児にとって安心できるものです。このことを受けて「私立でも同じように配置ができるように」と充実させていくことが今まさに求められているところです。今回の公立保育園の民営化方針は、こうした地道な努力の中で培われきた「公立保育園の経験と実績、そこに寄せられる市民の信頼という財産」を市自らの手で破壊する行為以外の何物でもありません。
 民営化や民間委託が提案されている理由に、民間の方がコストが安くて済む、このことを主張されています。確かに、民間は公立に比べると運営費そのものは、安く済んでいます。
 しかしその主な原因は、運営費の3分の2が国府負担で市は3分の1の負担しかかからないのに加え、看護師配置一つとってみても、その補助が少ない中で何とか公立に近づけようと努力をしている。そのしわ寄せが保育士の給料に響く。そしてそのせいで退職者が後を絶たず、安定して運営することが厳しくなっています。当然ながら平均給与額も平均勤続年数も公立と大きく違ってくるのは当然です。しかし『いい保育がしたい』『こどもたちを守りたい』この思いは、公立も民間も保育士は同じです。
 全国的に深刻な保育士不足です。この春から開室する千里丘北の公設民営の学童でさえ未だに指導員募集に追われていますし、3月20日付で市のホームページで非正規の保育士が募集されており、公私ともに人材確保は非常に厳しい状況です。このようななかで『民間の方が人材を確保できる』と言われても、『保育士確保の責任も押し付けられるし、安く使い捨てができる』と言っているようなものではないか…と私は思えてなりません。
先ずは市が責任を持ち、お金をかけて、生産年齢人口を呼び込むことや、将来の納税者を本気で育てる…ことこそが今、大事なのではないでしょうか。
 「都市の未来への投資をしないと宣言」したり、「やらない!と事業を手離すこと」は、これからの吹田市の明るい未来に影響を与えると思います。民営化は何よりも、これまで築いてきた信頼関係を根こそぎ壊します。受託しようと名乗り出る社会福祉法人にしても、なんとかしよう…と手をあげても保育士が不足し、人材が育ってなければ、無理な話です。どうしても民営化や民間委託をやりたいと言うなら、受託する側の人材が育っていることや人員が充分確保されてること、そして委託する側はこどもたちの心を傷つけず信頼関係を引き裂くようなことはしないこと。最低限、目に見える形でそれらの諸条件が担保され保護者含め地域の信任を得てはじめて実施する為の提案が出来るのではないでしょうか。しかしこのようなデリケートな問題点をおざなりにしたまま、単純にお金がかかるか、かからないかで民営化を決めようとしているなんて…問題外だと思います。
 委員会が終了し、3月23日に南保育園の保護者会の方から手紙が届きました。その手紙には以下のように綴られています『昨年の3月に同案が取り下げられた理由として「保護者にもう少し丁寧な説明をする期間がいる」との事だったと思います。しかし、こども部さんからの説明会としては6月に「現在は全く白紙状態で具体的な内容はお示しできない」とのお話でした。次回の説明会に関しては「事態が進展したら」ということで最後に締めくくられております。11月に説明会のオファーはあったものの、「具体的な進展としてはない」旨のお話があり、急な招集でもありましたので、丁重にお断りさせていただきました。そしてなんら説明会も話し合いも無いままに、園の掲示板に「3月議会での選定委員会条例案のお知らせ」が張り出され、結局議会が始まった当日にアリバイ作りのように具体的な進展の無い説明会が開かれました。
このあたりの話の流れに関しては、その福祉環境常任委員会において、これによって民営化に関しては、委員会の委員さんの中でも「賛成」「反対」と考え方そのものは違っていたものの、今回の市が進めてきた説明会や保護者への対応は昨年の3月議会の取り下げ理由とは異なっているというのが、委員のみなさんには理解をしてもらえたのではないか、そのように思っています。にも関わらず、賛成となってしまったのは返す返す残念でしかたありません。
 私たち、保護者の中にも民営化については「賛成」「反対」いろいろな「思い」があります。考え方の違いはあっても、「もう少し丁寧に具体的に説明があってもいいんじゃないか?」その思いは共通しています。民営化するかしないかではなく、民営化に賛成か反対かではなく、どうしても計画通りにすすめるというのであれば、子どものことを最優先に考えあいながら、丁寧な話し合いを重ねたいと思いますので、まず決めて「進めていく」のではなく、もう少し丁寧な話し合いが出来るように、25日の最後の判断、採決を慎重に検討していただきたい保護者の代表の方が連日、委員会を傍聴されていましたから、相談されての手紙だと思います。この手紙は1人、1人全ての議員の手元に届いています。
 私たち議員は、それぞれ主義・主張、思想・信条、考え方がちがいますから今回のような「公立保育園の民営化」についてはそれぞれの考え方があるでしょう。しかし、そのそれぞれの主張があると認めながら「今一度、慎重な判断を」と書かれたのを見て、「自分たちの主義や主張だけで簡単に決めていいことではない」とあらためておもいました。委員会での審議で考え方の違いをこえて一致していたのは「手続きの不備」「丁寧な説明は行われていなかった」この意見でありましたし、保護者会の方から届いた手紙を読み、この議場におられるみなさんも、同じように思われているのではないでしょうか?  今回の提案の仕方そのものも「丁寧な説明を行いながら」としているが、「理解を得ながら」という視点はなく、一方的な説明で進められているのが審議の経過や保護者のみなさんをはじめとする地域のみなさんからの声でも明らかとなっているため認めることはできません。

102号(2015.5.28)

☆3月定例会の委員会での2015年度当初予算に対する日本共産党の意見を紹介します。
「財政非常事態」は市民生活を破壊しただけ。10年間でも市財政は安定。
市民をだますべきでない
財政総務委員会
倉沢さとし委員、村口はじめ委員

 井上市長のもと3年間にわたる「財政非常事態宣言」による緊縮財政により、市民福祉とくらしがいためつけられ、公共料金値上げや、吹田市の独自事業の廃止縮小が押し付けられました。地方自治体の仕事をになう公務員の採用凍結、人件費抑制は現場に深刻な人手不足と仕事の継承ができない困難をうみだしました。その後、財政非常事態宣言は解除したが、市長は3月定例会の「あいさつ」で、改革は道なかばとして、さらに徹底した財政改革に継続して取り組むとしました。
 しかし、地方自治体の使命は「住民福祉の増進をはかる」ことであり、吹田市の財政力を生かして、住民のくらしを応援する市政に転換することこそ、市政の重点課題にすえるべきです。赤字を理由に「なんでも民営化」、「市民生活を切り捨て」は、自治体の役割を大きく壊しただけで、なにも生み出さなかったといえます。
 委員会質疑のなかで、この10年間の財政状況を見てみました。結論的には、吹田市財政は、「非常事態」というような状況に落ち込んだことはありません。
 財政健全度のひとつである借金返済率=公債費負担比率では、一貫して10%前後。11%を超えたことはありません。全国での平均は16%?17%であり、府下では良い方から2位?3位で吹田市はこの10年間は健全そのもの。
 一般会計でみると、借金の総額=市債残高から、貯金の基金残高を差し引いた額の年度末推移を見た場合も、この8年間で市財政は好転しています。2006年度末には、387億円だったのが、2008年度末には360億円に、2010年度末は、焼却施設建替えで一時的に420億円に悪化しますが、2014年度末見込みでは275億になっています。つまり、この8年間で112億円。年間、毎年14億円ずつ改善です。どこから見ても財政非常事態は「作り話」であったことが明らかです。
 収入未済額及び不納欠損額の処理について。同和更生資金の滞納整理について会計処理の改善をもとめました。
 公共施設最適化および公共用地利活用について、旧北千里小学校跡地問題、旧西山田幼稚園跡地問題など指摘しました。行政財産、普通財産など貴重な地域活動の拠点施設であり、利用実態を踏まえるべきです。
 消防職員の定数問題の改善を指摘しました。防災無線の整備、非常用電源の確保、津波避難ビルの整備、台風などの災害時の緊急避難場所の備品の整備、被災地支援での職員派遣、消防車両の拡充など、ひきつづき改善の努力をもとめます。
 今年度4月から12月までの間に、過労死ラインと言われる月80時間以上の超過勤務に従事せざるを得なかった職員が、のべ417名もいたことが判明しました。不足している職員をふやし、健康でいい仕事ができるように改善する努力をされたい。

公共施設使用料引き上げと減免制度の実質廃止は改めよ 文教産業委員会
塩見みゆき委員、山根たけと委員

 まず、人権文化部については、ダブルリボンプロジェクト基金事業として、児童虐待やDVに対しての啓発や支援など具体的な取り組みが進められていることは評価するものです。また、平和祈念館がニュータウンプラザへ移転して来館者数が大幅に増えています。今年は戦後70年であり、節目にふさわしい展示や催しを期待します。
 まち産業部・農業委員会については、市民農園は、どの農園でも平均3・5倍という申し込みがあり、人気のある事業です。吹田のような都市農業は、地球温暖化防止、緑比率向上、地産地消の推進に役割を果たしています。農業者の方の協力を得て、市民に喜ばれている市民農園事業は、農地を守ることにもつながっています。今後も拡大の努力を求めるものです。労働行政では、事業所にたいする調査は評価できます。今の社会情勢から見ても、ブラック企業の問題など、受け身ではなく、もっと踏み込んで労働者の実態をつかむ努力をしていただきたいと要望いたします。
 教育総務部については、2015年度末で全ての小中学校で耐震補強工事が完了することは評価できます。一方、学校の老朽化については、審議の中で、外壁の剥がれや床、天井の破損、トイレの漏水、つまりなど、1000件を超える学校施設改善要望が寄せられていることが明らかになりました。今度は大規模改修について、早期に計画的に進められるよう強く要望します。また就学援助については、全児童・生徒の約2割が受けており、子どもの6人に1人が貧困であるといわれる中で、対象になる支給品目や支給金額については実態に見合った内容になるよう、今後も努力してください。
 学校教育部については、中学校給食は選択制デリバリー方式で実施されているが、様々に検討をされたにもかかわらず、喫食率は昨年度15.2%、今年度は途中ですが、14.6%と低迷状態です。全員が同じものを食べてこそ、食育ができます。今こそ、高槻市、箕面市のように自校方式や小学校との親子方式に切り替えるべきです。
 少人数学級の推進、読書活動支援員は小中学校とも1校にひとりの配置を求めます。
 地域教育部については、プールの補修、トレーニングマシンの故障など体育施設の老朽化への対応と公民館の耐震化・建て替えは計画的に進めていただきたい。また、少年自然の家に対する利用補助予算が廃止されたことは残念です。予算額は多くはありませんでしたが、きめこまやかな吹田らしい事業でした。復活を望みます。
 以上、市民の要望にかなった評価できる点もありますが、大きくふたつの点で問題があります。
 一つ目は、なんでも民間委託、アウトソーシングを進め、学校施設の修繕など子どもたちの安全や環境整備のため業務を果たしてきた学校校務員の退職不補充で臨時雇用員、民間委託への切り替えを行い、小学校給食調理業務の民間委託は、すでに5校で実施され、いろいろ問題があるのに、検証もせず、新年度も新たに1校で委託をされる予定であること。
 体育館の指定管理や図書館の窓口の業務委託の拡大など、経費削減が優先され、教育や市民サービスが後退させられること。
 二つ目は、公共施設の使用料値上げと減免制度の実質廃止により、市民や団体に大きな影響が出ています。利用率が下がっているにもかかわらず、何の対策も講じられていません。公共施設は市民の宝であり、男女共同参画センターや勤労者会館などは市の政策推進のために市民と共に作り上げてきたものです。市はもっと市民の活動を支援し、市民に利用してもらえるように努めるべきであると考えます。地方自治体の本来の役割、公的な責任を果たさない市政運営をあらためるべきです。以上、意見を述べて、本案を承認できません。

学童保育12校の民間委託を決定したかのように広報したことに抗議 福祉環境委員会
玉井みき子委員、上垣優子委員

 まず、こども部所管について意見を述べます。児童虐待については相談件数の増大がみられ、全国的にも多くの悲惨な事例が報道される中、子育てを支援し子どもの命を守る事業として一層の充実が求められます。この児童虐待防止対策事業にたずさわる職員1名の減に対し、保健師2名を補充し体制の充実を図る点、また廃止された「MYTREEペアレンツプログラム事業」について、それに替わる親支援プログラム事業を27年度内にあらたに検討していくとの方向が示されたことは、児童虐待相談件数の増加に対応しようとするものとして評価します。
 しかし、留守家庭児童育成室のうち12校を今後3年間に民間委託化するとの検討状況がだされ、市は6年生までの受け入れと指導員確保のためには民間委託しかないと、その理由をあげていますが、民間法人にあっても有資格者の確保に困難をきたしている状況です。市に確保を可能とする根拠を求めたところ、明確な回答は得られませんでした。職員の募集まで法人に丸投げする公的責任の放棄は容認できません。その皮切りとして提案されている千里丘北小留守家庭児童育成室の民間委託料には、反対します。さらに、一度とりさげた公立保育所の民営化について、市長自ら「ていねいな説明ののちに再提案する」との姿勢を示していたにもかかわらず、当該保護者からは、ていねいな説明がなされていない、ひきつづき説明を求めるとの声が寄せられる中、その思いに背を向けて議会への説明もないままに市長選挙を目前にした今議会に条例と関連予算を再提案するのは、説明責任を果たしたとは言いがたく、認めることはできません。
 つぎに福祉保健部所管についてです。消費税の8%への増税と物価の上昇は、低い年金だけで生活する高齢者の生活を直撃しており、その困窮ぶりは、一層深刻になっています。保険あって介護なし、下がる年金から差し引かれる介護保険料に対する不満、引き下げへの願いは根強いものがあります。今回、さらに引き上げが行われると高齢者の困窮する暮らしをさらに追い込むことになり、容認できません。
 また、福祉巡回バス「きぼう」号など、この間廃止、縮小された福祉に関わるさまざまな事業のその後の影響について検証し、再度の見直しを求めてきましたが、この問題についてまったくその姿勢を変えることはありませんでした。
 以上の理由により、平成27年吹田市一般会計予算中所管分について、反対です。
 加えて、環境部所管分についての審議の中で、やすらぎ苑の指定管理者制度導入が検討されているとの表明がなされたことは、委員の質問に乗じる形で市の検討事項を既に決定したことのように答弁するものであり、おおいに疑問です。同様に、留守家庭児童育成室の12校民間委託化問題でも、「吹田市子ども・子育て支援審議会」には、市の方針として提案されているだけで、審議会の中でこのテーマで議論され民間委託化の合意を得たという経過はなく、逆に6年生までの受け入れ方法について議論や検討をする時間が必要との会長の意見も出されています。この問題も、12月定例議会の常任委員会審議の中で委員からの質問に答える形ではじめて表明されたものです。庁内での検討段階の事項について、このように強引な進め方をする市の姿勢に抗議します。

101号(2015.5.16)

働く市民の生活と労働を守れ
個人質問 上垣優子

 日本共産党大阪府議会議員団は、昨年ハローワーク前で、利用者の方に離職や求職の状況、働き方について聞き取った。職を求める人の6割近くが世帯主、離職の理由は「解雇・リストラ」がトップ、「暴力をふるわれた」「求められた残業に対し、残業代が出ない」など、ブラック企業が疑われるケースもあり、労働環境の劣悪さとそこからの脱出を求める切実な声が寄せられた。非正規化の進行で社会的格差の広がり、長時間労働による心身の疲弊、過労死問題など、働く人々をとりまく環境は一層悪くなり深刻だ。働く市民の生活と労働を守る自治体の役割はますます重要だ。市の労働行政はどうか。
 労働基準法を守らせる点では、最賃の改定時の周知広報、啓発。職業安定では就職相談や無料職業紹介を。雇用均等では労働相談を行っている。
 ブラックな働かせ方、ブラックバイトもが広がっている。関大生を含む学生のよびかけで「関西学生アルバイトユニオン」ができたほどだ。労働法を守らせ監視する役割は労働行政の要。事業所への労働事情調査が今年3年ぶりに実施されるが労働者の実態把握のためには事業所だけでなく、市内の各労働団体と懇談してはどうか。
 各組合とは無理だと思うが要望があれば懇談したい。

北千里の待機児対策を
 北千里地域には待機児対策が必要ないとする根拠は何か
 新たな認可保育所を整備するほどのニーズ量は現在のところないと考える。しかし、さらなるマンション開発等による就学前児童の増加や既存幼稚園の認定こども園化が進まない場合など、当初の想定に変更が生じるような場合は、計画の見直し、認可保育所の整備も含め、柔軟に対応していく。

戦後70年の節目、平和祈念資料館の役割は重大
 「過去に目をとざす者は、結局のところ、現在にも盲目になる」の言葉は有名。戦後70年の今年、われわれは戦争の真実に向き合い平和な未来を構築するためのたゆまぬ努力を続けなければならない。平和祈念資料館の役割は重要だ。この間のとりくみ、70年の節目として特別な企画の検討はどうか。
 移転以降、来館者が増え、戦争にかかる貴重な記録等の常設展示、「平和の語り部」「平和映画会」などとりくんでいる。戦後70年目のことしは「原爆の図」(原寸大の複製画)や戦争遺跡の写真パネル展などを企画している。非核平和都市宣言の理念のもと、戦争の悲惨さ平和の尊さを伝える役割を果たす。

学童保育の民間委託は見直せ
個人質問 玉井みき子

(問)現在策定中の事業計画には「民間活力の活用を検討します」と書かれている。「丁寧な説明をした」というが、突然「市報すいた」で方針が発表されたこと自体「丁寧な説明」が行われているといえない。
 千里丘北小の育成室の委託の審議の時に「保育士の確保は民間の方が柔軟に対応できる」と言われていたが、4月からは確保できているのか? 受託法人のホームページに『急募』と赤字で記されていた。法人が運営する保育園の方も『急募』。人材確保できていない。検証をきちんとしてからでも遅くはない。なにを急いで話し合いもせずに計画を発表するのか?
(答)新制度のもと6年生まで受け入れをしようと思えば、人材確保など民間委託が不可欠と判断。市報はあくまで予定の掲載。決定すれば説明を行っていく。

●交通空白地域の解消を
(問・要望)「交通空白地域」とされるところは、具体的にどんな対策が必要か?福祉巡回バスが廃止になり、そのルートだったところが空白のようになっている。再構築が必要。解消策を「福祉だから」とわけずに連携しながら考えることが必要。

●障害者の日常生活用具 給付対象品目の充実を
(問)障がい者の日常生活用具は、情報を得、在宅療養などを支えるために必要不可欠。これまでも給付対象を増やし、市が努力をしてきた。他市で認められている「テレビ音声を受信するラジオ受信機」は、情報収集と災害時には緊急放送も受信する。地デジ化になったことで、更新をしなければならず「災害時も役に立つので、ぜひ加えてほしい」と声がある。また、健康状況の把握のために必要なのは、「視覚障がい者用音声式血圧計」。必要な用具充実の検討をしているか?
(答)対象者・対象品目の見直しの時期と認識している。新たな対象品目として音声血圧計・地デジ対応ラジオなどを考えている。

●子育て広場を支援し市の責任果たせ
(問・要望)子育て広場は地域の子育て支援の重要な役割を担っている。地域での育児教室や子育て広場を運営する方の努力とボランティア精神によりなりたっている。運営状況の把握をきちんと行うこと。のびのび子育てプラザができて5年。子育て支援の取り組みは、拠点を作ったらいいというのではない。子どもや保護者の抱える問題は常に変化するので、対応も進化させていかなければならない。子育てする全ての人への支援と必要な補助金の増額など、物心両面での充実をはかり、市の責任を果たすべき。

学校入学時の保護者の経済的負担の改善を
個人質問 竹村博之

■保育所の待機児対策について
 保育所入所が決まらずに、困っているという相談は深刻。待機児の状況は。新制度で閉鎖する共同保育所は、新たな制度を導入してでも継続をお願いすべき。
(答弁)入所申し込みは昨年より266人増加で、厳しい状況。新制度では質の確保された小規模保育事業者を増やし、保育の量の拡充をめざしており、認可基準を変更することは適切でない。

■千里山駅前周辺のまちづくりについて
 千里山跨線橋線が全面開通した。大幅に周辺地域の交通体系が変化しており、住民からの声をよく聞くことを要望する。跨線橋東地点の交差点の信号機設置、交通広場整備、路線バス開通、駅西側整備などの見通し。

■豊一公民館について(耐震化、大規模改修)
 設計段階で関係者、利用者からの要望で反映されたことは。工事期間が7月?年度末という長期になる。公民館活動についてはどうなるのか、利用者から代替施設の提供はできないのかという声がある。
(答弁)トイレの男女別化や洋式化、バリアフリー化、調理室調理台の仕様などに反映。他施設を利用して事業は継続する。近隣の地区公民館利用を近隣館に周知する。

■教育について
◎保護者の経済的負担の軽減を
 中学校では制服、夏服や体操服、学用品がいる。保護者の負担は相当。教育委員会として保護者の経済負担を把握しているか。就学援助制度では必要な負担の金額になっていない、市独自の調査で改善が必要だと考える。
(答弁)把握していない。就学援助の支給額は国の「子どもの学習費調査」に基づいたもの。大阪府の調査結果を参考にする。
◎各学校の指定制服について
 制服に関係した不登校の相談がある。複数の中学校では、希望に応じてスカートとパンツスタイルの選択ができるようになっている。他の学校についても採用すべき。
(答弁)新しい制服を導入した学校は選択できる。生徒に応じた配慮を各学校に周知していく。
◎大阪府教育委員会の中原徹教育長のパワハラについて(質問の前日に辞任)
 ふさわしくない行為であり当然の結果。府民の良識が発揮された。そもそも教育長になるべき人物ではなかった。市長及び教育委員会の見解は。
(答弁)あらゆるハラスメントは人権侵害であり、いかなる理由があっても許されない。

吹田市が築いてきた歴史について市長の認識を問う
個人質問 柿原まき

■「福祉の吹田」「子育てするなら吹田」の認識は
 吹田市は交通利便性と環境の良さもあいまって、人気の都市であり、かつて近畿で住みやすさ1位となった。理由は、水道など公共料金の安さ、市民向け公共施設の充実、保育所サービスの充実。老人・子ども医療費助成、ごみ袋無料化など全国に先駆けて取り組んできた。工業団地などの企業誘致ではなく、良好な住宅都市として発展し固定資産税の増収に貢献。
 これまでの吹田市政が歩んできた施策展開は多くの人から認められ、「都市の風格」にもなっている。市長はこれまで積み重ねてきた歴史をどう考えるのか。「子育てするなら吹田」「福祉の吹田」と言われていることについてどのように考えるのか。
 私たちは自然的、社会的、文化的条件を異にする地域に暮らしており、独自の生活、文化、産業を営んでいる。地域にあった政治を行い、住民の生存権を保障する地方自治は、憲法上の要請である。「他市なみでよい」という「維新プロジェクト」の発想は、行政の公的責任と地方自治体の独自性の二つを軽視し、地方自治体の存在意義を否定するものにほかならない。
(市長答弁)改革は正しかった。危機的財政状況は脱した。子ども医療費助成の大幅拡充など、積み上げてきた歴史に恥じない子育て環境充実すすめてきた。今後は財政規律を堅持しながら健康寿命の延伸、障害者の「暮らしの場」開設支援など市民満足度の向上に努めたい。

■「人・もの・金・情報」の集まる吹田
 市長は@エキスポランド跡地の三井不動産による開発 Aガンバスタジアム B吹田操車場跡地開発の国立循環器病研究センターを核とした医療クラスター形成 C南吹田駅開発 D東京オリンピックでサッカーの試合をガンバスタジアムでしてもらう、などを挙げ「吹田を元気にしたい」と言われているが、市民にとってなにが元気になるのか。関西大学の宮本教授に経済効果額を試算してもらっているが、どうなっているのか。これらの事業に市として支出する額はいくらか。
(答弁)千里山駅周辺と大和大学開設も併せての経済効果額は現在算定中で、10年で約1兆円は下らない。市の財政負担は市民病院移転含む操車場跡地に305億円、南吹田駅周辺開発で136億円。

■休日急病診療所の本格移転先の決定について
「南千里におくのが一番良い。駐車場スペースが必要なため、まとまった土地が必要」との意見を医療審議会でいただいている。大阪府医療対策課長が「市から依頼があったときには府保有の未利用地について調整してまいりたい」といわれていたが府との話し合いの状況は。
(答弁)まとまった未利用地はないときいている。

100号(2015.5.16)

維新市政の「政治とカネ」、市民のくらし破壊と対決
代表質問 倉沢さとし

●井上市長は、「赤字」宣伝をふりまき社会保障を切り捨ててきた。赤字だからと、まず福祉から削減でよいのか。地方自治体の仕事はまず、福祉の増進だ。
(市長答弁)基礎自治体の責任を果たすために改革に取り組んでいる。限られた財源のもと選択と集中がいる。(福祉は削減の対象)
●井上市長は「政治とカネ」にけじめがない。2度の問責決議で指摘されたがどれも解決していない。井上市長は、公共事業発注で吹田市に、800万円の損害を与えた。「100条委員会」が、支払いを求めている。井上市長の4年の退職金1461万円から支払ったらどうか。
(市長答弁)違法な行為ではなく不適切な事務処理のレベル。訂正はした。「100条委員会」の報告を受けて庁内のガバナンス委員会の判断を受けた。第三者として弁護士も入った。結論として違法性はないとの判断が出たので、返済は必要ない。

保育園民営化は公的責任の後退
●保育園民営化を強権的に市民に押し付けるな。保護者説明も不十分。市報3月号には学童保育の民間委託が決まったかのような報道。紙面の作り方がおかしい。「押し付け」は改めよ。
(答弁)再提案したのは、スケジュールは白紙だが、民営化方針には変更がないから。学童保育の民間委託方針は、6年までの年限延長のために必要だから。5年間で12ヶ所を委託予定している。
●維新の「都構想」に反対をせよ。大阪市を廃止し、5つの区に分割するだけだ。自治機能が失われ、市民福祉が壊される。都構想に反対し、自治体の役割を果たせ。
(市長答弁)2重行政のムダを無くすので賛成だ。
●地域経済。安倍政権は大企業がもうかれば、いずれ中小企業や勤労者におこぼれが来るトリクルダウンの立場だ。大企業減税だけが最優先され、格差が拡大し、教育や技能開発が遅れた。中間層の所得を増やす、教育や、保健医療を重視する公共サービス重視の方向に転換すべきではないか。
(市長)OECDの指摘は国で対応していただきたい。
(答弁)実態把握をし、支援策を検討する。
●市の融資制度。限度額が600万円から1000万円に、返済が4年が7年となったが、実績が伸びない。借り換えに大きな壁があるので、借り換え制限の撤廃を。
(答弁)2015年4月1日から借り換え条件撤廃にむけて検討する。
●国保は構造的な赤字。国が国庫支出金を5割から2割に減らしたのが原因。市の責任も重い。井上市政は、3年連続値上げ。給与収入400万円で、年間46万860円もの負担。市として軽減策をとるべきだ。子どもの保険料負担軽減を。
(答弁)平成30年度から都道府県が国保を運営する。平成27年度から、国が低所得者対策として1700億円、29年度に1700億円の財政支援がおこなわれる。吹田市の努力は平成24年度(2012年度)から平成28年度(2016年度)の5カ年計画で赤字解消を取り組む。
●介護保険は国が2.27%の報酬引き下げで介護の低賃金と深刻な人で不足を加速させる。特別養護老人ホームの場合は6%の大幅引き下げだ。介護保険料は、一部利用者が2割負担になる。利用できない高齢者を増やすことになる。負担増に対策を採るべきだ。
(答弁)介護保険給付がマイナス改定について、手厚い介護には加算されることに。しかし経営は厳しいと思う。職員の処遇改善と人手不足はひきつづき深刻。吹田市として対策を検討したい。
●障がい者多機能ケアホーム・くらしの場はどうなるのか。国へ強く要望すべきではないか。
(答弁)国、大阪府が建設助成をすることを条件に、吹田市として公募し、さつき福祉会に決定した。法人による国庫補助申請に協力したが採択されなかった。今後とも国庫補助に、法人ともども努力する。国の地域生活支援拠点は財源が必要だ。引き続き市長会など通じて要望する。

消防を国基準並みに
救急隊は増隊へと答弁

●阪神淡路大震災の死者89%が圧死である。痛苦の教訓を生かせ。保育園、福祉施設も耐震化を。遅れている3万戸の民間住宅の耐震化について総力をあげて急ぐべき。
(答弁)旧耐震基準の建物の耐震化を急ぐ。
●消防職員が国の基準より大きく遅れている。国基準の7割は少ない。国の整備指針は496名だが、吹田市は342名。豊中市の救急隊は10隊だが、吹田市は7隊。緊急に改善すべきだ。
(答弁)消防の人員の充足率は70.2%。救急隊は充足率は77.8%。救急隊1隊の増設に向けて計画中。

「南保育園民営化選定委員会設置議案」 保護者に丁寧に説明し、理解を得たといえるのか
個人質問 山根たけと

 市長は、昨年3月の「民営化議案」取り下げ時の理由として、「保護者に丁寧な説明、理解を得るため」と繰り返し答弁していたにもかかわらず、この1年間、6月に一度きりしか説明会が行われず、保護者の疑問や不安、要望には何一つ応えようとも話し合おうともしていない。市は、「11月に説明会を保護者会に呼びかけたが、事態が新たに動くことが無ければ必要がない、と相手側に断られた」と説明をしていた。しかし、保護者は断ったのではなく、「6月の説明会で出た疑問に答えてほしい。その疑問全てに答えられないのであれば説明会を開いても意味が無いのでは」と市に打診したが、その疑問にはなんの返答も無く、民営化Q&Aだけ送られてきただけだったことが明らかになった。

こどもよりもコストを優先
 「公立の方が民間よりこども一人当たりにかかるコストが高い。民間の方が安上がりだから」これは、民間保育園にとって最大の侮辱。今ある民間保育園への助成をもっと増やして処遇を改善する事こそ行政が行わなければならない。「安い民間に任して、浮かしたお金でまた民間に」。なんとも情けない発想で、民間保育園をも完全に馬鹿にしている。「こどもの取り組みに力を入れる」という市長の挨拶もむなしいばかりである。

議会も、民主主義も無視する維新政治
 今回の議案提案直前に、突然保育園の掲示板に「民営化議案」を提案する旨が貼り出された。市の保育施策に関わる重要議案を、紙一枚だけ保育所に貼り出し、議員にも知らせない。順序も話し合いの合意形成も、議会のルールもお構いなし。正に民主主義を冒涜するような態度である。

●読書活動支援者の配置について
 学校図書館図書標準100%達成予算成立の昨年9月議会以降の進展と配架の状況と課題について

●市職員の被災地派遣について
 市長は議会冒頭のあいさつで、過去の職員派遣にも言及しているが、実態を見てみると過去3年間で1人のみ、他の府下自治体では、豊中6名、高槻5名、箕面9名、枚方4名、泉佐野10名、36万都市の吹田市として寂しい限りである。12月に全国市長会から、被災自治体への職員派遣の依頼があり職員を募集したが結局0という報告を受けている。これは、市長が進めた職員再構築計画による職員不採用の影響が大きく出ているのではないのか。気概はあっても、自分たちの仕事も回らない現状では行くこともできない。

障害者福祉タクシー利用券は郵送で交付せよ
個人質問 塩見みゆき

●学校警備員の待機場所について
質問 学校警備員は、その待機場所が学校によって様々でだが現状は?環境の整備は、学校まかせにするのではなく、教育委員会が主体的に行うべき。
答弁 小学校35校中30校。残り5校は、パラソルや校舎等の通路部分、下足室内などを利用している。学校ごとの条件や実情にあわせており、今後も学校警備の環境改善ができるよう対応する。

●重度障害者福祉タクシー料金助成事業について
質問 利用券は、4月1日の9時から市内4か所で交付している。4月1日には手元にあり、有効に利用していただくためにも、吹田市でも郵送による交付を実施すべきと考える。所見を伺う。
答弁 ご不便をおかけしていることは認識している。郵送による交付を念頭に、諸課題について、関係部局と協議・検討する。
質問 現在タクシーは小型でも初乗り680円。実態の料金に見合った初乗り分に助成額を戻すべきではないか。
答弁 事業見直しで、助成上限額の減額により継続性のある事業展開を図った。初乗り運賃への見直しは困難である。

●公共施設の利用状況について
質問 男女共同参画センター、市民センター、花とみどりの情報センター、市民公益活動センターについて、利用率(稼働率)、使用料収入について、
答弁 2011年度(利用率・収入)→2013年度(利用率・収入)の順で示す。
◆男女共同参画センター(48.5%・2、314、850円)→(44.2%・3、593、800円)◆市民センター(4センター合わせて)(69.4%・18、075千円)→(61.9%・34、454千円)◆花とみどりの情報センター(41.8%・8千700円)→(46.9%・2万7千円)◆市民公益活動センター 2012年9月開設(38.8%・406千円)(56.8%・782千円)
質問 花とみどりの情報センターは、指定管理者の自主事業と共催にし、市民公益活動センターは減免制度を延長したため、利用率は下がっていない。利用率の低下は、使用料の値上げと減免制度がなくなったことが大きく影響している。収入は増え、利用率が減っている。この状況をどう評価しているのか。
答弁 3年間で使用料収入は増加しているものの、利用率については低下している。状況を把握、分析し、より広い範囲の市民が利用したくなる魅力ある施設づくりに努める。

99号(2015.3.21)

岸辺駅北自転車駐車場対策を強く要望 吹田操車場等跡利用対策
特別委員会
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

2月10日に吹田操車場等跡利用対策特別委員会が開かれました。主な報告事項として、
@駅前広場の複合商業施設は、URが事業者を募集し、2月下旬に決定する予定であること
A新市民病院の基本設計の進捗状況
B操車場跡地のまちづくりは、医療、健康を基本に、国立循環器病センターと市民病院が連携すること
C「低炭素まちづくり計画」の策定などまちづくり実行計画(案)について説明がありました。
 日本共産党は、低炭素社会へ計画的に取り組むことを評価し、公共交通、自転車の利用を推進するため、利用者や市民の立場でまちづくりを進めるべきとの趣旨で質問しました。
 問題点として、地下鉄8号線北進の計画は、費用対効果が疑問視されているが、すでに調査費用として約2600万円を要しており、実行性、採算性について質問しました。
 今年度に、近畿地方交通審議会が開催される予定であり、そこでの審議のため、大阪府とは協議を進めているとの答弁でした。
 二つ目の問題は、岸辺駅北側自転車駐車場は、一時利用のスペースが朝8時には満車となり、利用者から苦情が寄せられていることです。定期利用の待機者は500人で、「南駐輪場までいかなくてはならないので不便」との声は切実です。計画的に駐輪場を整備すべきと質問しました。
 吹田市は、仮設駐輪場の移転で、今までの仮設駐輪場と同じ台数分を確保したが、敷地が狭くなり、通路の空きスペースを活用していた約100台分が不足する事態になったため、3年後の正規駐輪場の台数確保もふくめて検討していると答弁しました。
 また、国立循環器病研究センターの建設計画で、地下道が一部閉鎖されたため、遠回りになり不便との声が寄せられていました。国立循環器病研究センター内に通路をつくり、市民が通れるようにと要望していました。今委員会で、建物中央部に通路をつくることが明らかにされました。ひきつづき市民の声をとどけてがんばります。

公共交通の視点からも福祉巡回バス「きぼう」号は重要 都市環境防災対策
特別委員会
玉井美樹子委員長、山根たけと委員、上垣優子委員

 2月9日、都市環境防災対策特別委員会が開かれました。主に、市の交通政策について次のとおり報告がありました。
●吹田市の公共政策について
 市内には14の駅があり、市全体としては交通利便地域だが、鉄道やバスの路線によってカバーされない公共交通空白地域が存在している。そのうち千里丘地区はすでにコミュニティバスの運行により利便性を確保、春日・千里山地区は都市計画道路の開通に伴う新規路線バスの開通で空白解消にむけ期待がもてる。南吹田地区はJR新駅の設置により解決の方向がみえてくる。
 市内人口は増えているが公共交通の利用者数は、逆に減っている。特にバスの年間乗降者は高齢化や自動車・バイクの利用増のせいか、平成4年とくらべ29%も減少している。
 公共交通に対する満足度は、2009年から2012年の3年間平均で73.8%である。国の「交通政策基本計画」が示されているが、そのうち市は従前からバリアフリー化や交通施設の耐震補強の補助にとりくんできた。
 以上の報告があり、他に、公共交通空白地解消のための全国のとりくみの紹介、過去3年間のコミュニティバスの利用状況、危険が増大している自転車走行に関して、走行空間の整備に関する資料が提出されました。
 日本共産党は、廃止された福祉巡回バス「きぼう号」の影響は大きく、この問題を交通政策の観点からはどのように考えるのかと質し、市は「福祉バスは公共交通と考えていない。廃止の経過でも、福祉部局との話し合いはなかった」と答えました。
 また、公共交通空白地の考え方について、地域の年齢構成や土地の高低差なども考慮にいれるべきで、鉄道とバス路線でカバーされている地域でも高齢者や障害のある人にとっては、すぐそばの停留所までの移動が難しく、交通機関の利用が困難な市民が多い実態をふまえ、。コミュニティバスなど、様々な形態を検討するよう要望しました。
 他に、南吹田地域に新駅ができるまでの3年間の対策と、自転車のスピード走行対策を府と連携しておこなうよう要望しました。
 その他の活動として
・2014年度の環境部による大気汚染や水質汚濁、土壌汚染、騒音振動対策の諸活動の報告
・防災対策事業のとりくみの概要
・原町2丁目のメタンガスの発生の経過と対応について
・道路ストック総点検事業の進捗について報告をうけました。

「議会報告会」の開催は結論がでず 議会改革特別委員会
柿原まき委員

 2月16日に特別委員会が開かれ、事実上今期最後の委員会となりました。
 この間、数人の作業部会で検討を進められていた議会報告会の開催について、おもに議論しました。検討部会のたたき台は
@市政や議会について市民により詳しく知っていただく。テーマ設定を行い、市民との意見交換の場ももつ
A4か所で年2回。定員は50名程度。
というものでした。
 議会報告会の開催について、賛成またはどちらかと言えば賛成の会派は、日本共産党、公明党、民主市民連合、新選会、市民自治、いきいきネットワーク、大阪維新の会(旧みんなの党)、市民クラブでした。一方、翔の会は、会派に持ち帰って検討する、自民党は開催する必要がない、無所属クラブは今すぐに開催する必要がないということでした。
 議会報告会の開催については、方向性が一致しなかったため次期の議会へ申し送りすることはできませんでしたが、議員有志で開催することは可能であることを確認しました。
 また、委員会のインターネット放映について、提案者の公明党から初期費用で約500万円、運用経費に年180万円が必要になるとの報告会がありました。日本共産党は、委員会のインターネット放映は賛成ですが、「現在委員会は議員ひとり当たりの質問の持ち時間が決まっていない。資料要求があれば、その作成時間は休憩となり、本会議のように放映時間が定まらない。」と、放映するにあたっては、いくつかの課題があることを指摘し、委員会の運営も含めて変更する必要があることを問題提起しました。

98号(2015.3.4)

継続事業と骨格予算のはずが、公立保育所の民営化が再提案される
3月定例会を開催

各党質問は10日から

 3月3日から25日までの会期で市議会が開催されます。日程と市長から提出された主な議案を紹介します。日本共産党の代表質問は5番目なので、10日の最後か11日の最初になる見通しです。
 任期中最後の議会となる3月議会では、これまでの継続事業に限って提案され、新規施策については、4月の選挙後提案されるのが通例です。
 ところが、今回は、吹田の市政を大きく変える公立保育園の民営化関連条例とそのための予算も含まれています。市側は、それも「継続事業」だとして提案してきています。

<主な日程>
 3日(火)本会議・議会運営委員会
10日(火)本会議 質問
11日(水)本会議 質問
12日(木)本会議 質問 議会運営委員会
13日(金)本会議 質問
(代表質問の順番:(5)番倉沢さとし)
(個人質問の順番:(11)山根たけと、(18)玉井みき子、(19)竹村博之、(20)上垣優子、(22)塩見みゆき、(26)柿原まき)
16日(月)委員会
17日(火)委員会
18日(水)委員会
24日(火)議会運営委員会
25日(水)本会議(討論・採決)
(請願、意見書提出の締め切りは11日です)

<主な案件>
■報告(5件)
 損害賠償の決定など

■条例案(14件)
・教育長の勤務時間等に関する条例の制定
・市長の附属機関として入札等監視委員会を置く
・印鑑条例の一部改正(多機能端末機で印鑑登録証明書を交付できるようにする)
・公立保育所民営化移管先選定委員会を置く条例制定
・こども発達支援センター条例の一部改正(児童福祉法の改正に伴い、保育所等の障害児に対する訪問支援を行う)
・総合福祉会館生活介護施設運営業務委託事業者選定委員会を置く
・介護保険条例の改正(保険料率の改定を行うとともに、介護保険法の改正に伴い、介護予防・日常生活支援総合事業等の実施に係る猶予期間を定める。1号被保険者の保険料基準額は3.8%値上げ)
・建築基準法施行条例の改正
・マンション建替えの円滑化等に関する法改正等に伴い、建替え後のマンションに係る容積率の特例許可申請に対する審査手数料の新設等を行う。
・北部大阪都市計画千里ニュータウンの地区計画の変更により、新たに追加された地区整備計画区域内における建築物に関する制限を定める
・教育委員会委員定数条例を一部改正する
・消防団に入団することのできる者の範囲の拡大等
 (年齢を18歳に引き下げ、市内に勤務する者及び
  市内に通学する者も入団できることにする)
・柴田町の一部町名変更に伴う消防本部及び消防署の設置条例の改正
・一般職員の号給の改定に関する条例の制定(再提出)

■単行案件(5件)
・岸部中グループホームの指定管理者の指定
・他、4件

■2015年度予算案
 全体規模は、昨年度当初予算と比較し、7.4%アップの、2177億3245万3千円です。その内、一般会計は、8.6%アップの、1224億8815万円8千円です。

<主な内容>(1万円以下は切り捨て)
・コンビニで住民票・印鑑証明を交付するための準備(2016年1月実施予定)    381万円
・生活困窮者自立支援法の施行を受け、自立相談、住宅確保給付金の支給等の支援を実施する
 (生活保護受給者以外の生活困窮者を対象とする)                1136万円
・在宅障がい者対象の通所による介護等のサービス提供事業の運営体制を拡充し、
 受け入れ利用者数を増やす。                          5205万円
・低所得者に臨時福祉給付金(一人6千円1回)を支給する           4億9681万円
・一時預かりを行う私立保育所等助成を拡充(小規模保育施設を補助対象に加える)  2242万円
・病児・病後児保育事業で、利用対象者と委託料を見直し拡充する          7035万円
・認可外保育施設運営支援事業で、3歳児受け入れによる拡充を行う         9480万円
・小規模保育事業等に新規参入する事業者に、保育士が巡回し支援を行う        312万円
・私立幼稚園や認定こども園で、教育時間の終了後、委託で一時預かりを行う      794万円
・公立保育所の耐震設計・補強の経費                       5756万円
・家庭での保育が一時的に困難な児童の一時預かり事業。受け入れ人数を増やす    1331万円
・こども発達支援センター敷地内に、わかたけ園を移転整備する         4億2826万円
・子育て世帯臨時特例給付金                         2億1137万円
・(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業                1億2354万円
・特定教育・保育施設等運営助成事業で、保育内容充実のために私立保育所等に助成3億2044万円
・私立の保育所、認定こども園、小規模保育事業、新制度に移行する幼稚園の利用者に施設型給付・
 地域型保育給付を支給(旧保育運営委託事業)                41億261万円
・破砕選別工場延命事業                            1億336万円
・都市計画道路十三高槻線(正雀工区)取付道路新設              2億3438万円
・交通バリアフリー道路特定事業                         6632万円
・橋梁新設改良事業                               5182万円
・公園施設安全・安心対策事業                          4624万円
・街角防災ふれあい広場整備事業                          590万円
・吹田操車場跡整備、地下鉄8号線延伸検討、医療クラスター事業等       5億8348万円
・千里南地区センター再整備                         1億5868万円
・千里山駅周辺整備事業 駅前交通広場等整備                 4億7316万円
・都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業                   22億204万円
・都市計画道路千里山佐井寺線新設                      1億9704万円
・都市計画道路岸部中千里丘線新設                      6億7002万円
・(仮称)新佐竹台住宅集約建替え事業                    7億1719万円
・吹田市・摂津市共同消防指令センター整備                 12億3085万円
・消防・救急無線デジタル化                         7億3582万円
・小中学校校舎耐震補強事業                        23億5896万円
・小規模保育卒園児受入臨時助成                          133万円
・公立幼稚園における一時預かり                         1325万円
・3地区の公民館耐震化                             2203万円
・南吹田地区公民館新築                             1237万円
・豊一地区公民館改修                             2億619万円
・小学校・幼稚園に空調整備                         6億2565万円
・地域防犯カメラ設置支援モデル事業                        600万円

■2014年度補正予算案
一般会計(歳出)主なもの
・公共施設等整備基金積立                         24億9900万円
・財政調整基金積立                            10億1822万円
・都市計画施設整備基金積立                           5391万円
国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」事業
・地方版総合戦略策定・推進事業                          604万円
・プレミアム商品券発行                             10億2万円
・樹木健全度緊急調査                            1億8986万円
・子ども・子育て支援情報充実事業                         558万円

<追加予定案件>
(条例1件)
・国民健康保険条例の一部改正案
保険料の最高限度額を81万円から85万円に値上げ、および法定減免対象の拡大

97号(2015.2.12)

●12月議会最終日。補正予算の採決にあたり、日本共産党と民主市民連合の議員団は共同で千里丘北小学校の給食調理の外部委託について削除する修正案を提出しました。修正案は賛成少数で否決されました。
補正予算に反対、党修正案は賛成の意見

 平成26年度吹田市一般会計補正予算のうち、子ども医療費助成事業について、就学前までではあるが所得制限を廃止されたことは、9月議会で所得制限の撤廃を求める請願が採択されたことも大きな後押しとなっています。市民要求が前進することであり評価できます。さらに全ての子どもが対象となるよう拡充されることを要望するものです。
 市長は9月議会の閉会あいさつの中で、「財政非常事態宣言」を解除しました。今議会では、さっそく吹田操車場跡地区画整理事業地内の土地購入に向けた不動産鑑定予算を提案されています。土地の活用は、健康・医療のまちづくり事業として、高齢者向け住宅案を示されましたが、実施計画にもないもので、拙速です。もっと市民ニーズを把握し、慎重に検討されるべきです。今回は、土地の鑑定予算で、あくまでも購入するかどうかの判断のためのものであり、あえて反対はしませんが、購入について認めたものではありません。
 本予算案の問題のひとつは、新設校である千里丘北小学校の給食調理業務の委託です。
 給食は教育の一環であり食育です。子どもたちの成長を保障し、温かくておいしい給食をめざし、一度も食中毒や事故を起こさず、安心安全の給食を提供してきた吹田市直営自校調理方式をもっと評価すべきです。
 利益追求が優先される民間委託では、事業者の雇用する労働者が定着せず、人員の確保が難しく、安定的な運営がなされているとは思えません。
 教育の維新を掲げながら、教育の現場にコスト削減目的のアウトソーシングを持ち込むことは、到底認められません。一旦立ち止まって、委託に対する検証をされるべきです。これ以上、教育の一環である給食業務の民間委託は認められません。
 つぎの問題は、(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業に関してです。
 われわれは、公立の認定こども園を否定するものではなく、保護者の長年の願いである公立幼稚園への3歳児枠拡大にとって、重要なことだと思っています。古江台幼稚園の認定こども園化も検討すればよいと、考えています。
 ただし、市は説明を尽くしているといいますが、1万筆を超える請願署名も提出されており、特に古江台幼稚園用地に新施設を建設しようとする点についての疑問が払しょくできているとは思えません。
 北千里地域は駅周辺活性化ビジョンの検討も開始したばかりであり、高齢化する地域に子育て世帯の流入をはかろうと具体的な検討も始まり児童福祉法に基づく認可保育園での待機児対策が今後必要となります。複数年にわたる事業計画であり、さまざまな動向を見すえながらの判断でも遅くはありません。保護者や地域住民の思いをも無視し納得のいかないまま、強引に拙速に計画を進める必要もありません。
 あわせて、この問題について一言意見を申し述べます。
 この修正案が委員会で可決された直後から、市は関係住民に対し分断や混乱をもちこむような策動を行いました。3月議会で全会一致で可決された問責決議のうち、二元代表制を無視した議会対応がくりかえされたことに対し、憤りを禁じ得ません。これにより市長の猛省の度合いがどれほどのものかが、よくわかりました。
 以上の理由により、千里丘北小学校の給食調理業務民間委託関連予算が削除された修正案、および、福祉環境委員会においてすでに賛成多数で承認された認定こども園整備事業関???予算が削除された修正案について賛成し原案に反対致します。

●吹田新選会から「慰安婦問題再検証を求める意見書案」が提案されました。新選会案は賛成少数で否決されました。日本共産党の見直し反対の討論を紹介します。
「慰安婦問題再検証を求める意見書」案について反対討論

 意見書は、慰安婦問題の証言のひとつである吉田証言が撤回されたことをとらえ慰安婦問題の再検証をもとめ、ひいては河野談話の見直しをねらうものです。しかし、裁判や国際的に認定された慰安婦問題の事実を否定し、攻撃することは重大な誤りであります。
 1991年にキム・ハクスンさんが慰安婦としてはじめて実名で記者会見し、キムさん他2人が、元軍人、軍属や遺族とともに、日本政府に補償を求める裁判を東京地裁に提訴しました。裁判のなかで元慰安婦の方々が名乗り出て証言されたことをきっかけに、政府も調査を実施し、その結果、慰安婦の連行や管理に日本軍の「強制」があったことを政府が正式に認め、1993年8月河野官房長官が「河野談話」を発表したものです。
 河野談話は、「慰安婦」の募集、「慰安婦」の移送、慰安所の設置、管理に日本軍の関与を認め、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけたとして、「歴史の教訓として直視し」「同じ過ちをまた決して繰り返さないという固い決意」を表明しました。歴代首相はこの談話を踏襲してきました。
 問題となった吉田証言とは、韓国済州島において、日本軍が暴力的に若い女性を慰安婦に仕立て上げたとするひとつの証言です。当時から吉田証言は疑問視され、河野談話には援用されなかったものです。その後、吉田証言は事実に基づかないものとして否定されました。
 国連のクマラスワミ報告は、吉田証言を根拠としていません。強制連行していたかどうかでなく、慰安所での強制的使役が事実として厳しく指摘されたのです。
 「慰安婦」問題は吉田証言に影響されること無く、裁判、国連、国際社会で、慰安婦の実態を認めことが確立しています。キム・ボクトンさんの場合は、軍服を作る工場で働くといわれ、貨物船に乗せられて、戦地に連れて行かれていかれました。「軍人が列をなしてやってきて、自殺をはかるほどつらい日々であったこと。慰安婦が兵隊の相手をすることを拒否することはほとんど不可能であり、拒否したら半殺しの目に合った女性もいた。」このような証言は、被害者の戦後賠償を求める裁判2004年中国人「慰安婦」に関する東京高等裁判判決。でも、ほぼ事実として認定されました。
 オランダの植民地であるインドネシアのスマランでは、拘留されていたオランダ人女性たちが、慰安所に連れて行かれ、軍刀を突き付けられ強姦されました。オランダによる戦犯裁判で、日本軍人らが有罪の判決を受けています。国際社会が問題にしているのは、人間としての尊厳を奪われた状況で、女性たちが性暴力の対象となっていたという事実です。
 安倍政権は、「慰安婦」問題そのものを歴史から削除しようとしています。憲法改正を最大の目標とする安倍政権にとって、再び戦争できる国にするために、日本の過去の加害事実はじゃまだという立場です。これは歴史に背をむけるものです。
 ドイツでは、ナチスによるユダヤ人虐殺やホロコーストの事実を隠ぺいせず、正面から向き合ってきました。ドイツの歴史教科書では、ナチスの戦争犯罪やホロコーストを包み隠さず明らかにし、それがなぜ起こったのか理性的に学ぶ取り組みがされています。ドイツと比較し、日本の場合は、過去の事実に目を閉ざし、国際的にも認知されている河野談話の精神を否定しようという動きは恥ずべきものです。
「日本人としての誇りが傷つけられる」という意見がありますが、日本国民としての誇りとは何でしょうか。都合の悪い歴史を隠すことこそ、もっとも恥ずかしいことであり、自らの誇りを投げ捨てることです。日本という国を愛し、日本の未来に責任を持とうとするならば、歴史の真実にたいして、正面から向き合うことこそ真に勇気ある態度です。
 よって本意見書には反対です。

96号(2015.2.5)

岸部地域に図書館整備を・JR千里丘西口の整備等を求める
個人質問 塩見みゆき

質問 岸辺駅南側、交番近くとローソン前の横断歩道に信号機の設置を、交通対策の方針について尋ねる。
答弁 過去に信号機の設置を警察署に要望したが、駅前広場の出入り口と近接しているため設置は困難である。全体の交通政策は考えていく。
質問 先日の特別委員会で、新たに北側に確保する駐輪場は、現在の仮設駐輪場より、54台少ない。現在でも不足している。北側の駅近くで駐輪場を確保せよ。
答弁 北側駐輪場の台数不足については、充分認識している。駅前広場の活用も含め検討している。
質問 2013年4月に教育委員会で策定された「吹田市立図書館基本構想」で岸部地域は図書館利用不便地域。吹田操車場跡地で市が購入を考えている「緑のふれあい交流創生ゾーン2」に図書館整備は検討したのか。また、関連して、摂津市と広域利用制度の実施ができないか。
答弁 吹田操車場跡地は検討したが、地区整備計画において図書館の建設は無理であった。広域利用については、本年度より摂津市との協議に入っている。
質問 都市計画道路千里丘朝日が丘線の千里丘側の未整備部分は、歩道も確保できていない狭い道路であり、大変危険な状況である。拡幅を望む声が多くよせられている。一刻も早い改善が必要。市の所見は。
 起点部分は摂津市であり、府道大阪京都線やJR千里丘駅につながる部分であり、最も危険で対策を急がなければならない。摂津市との協議は行っているのか。
答弁 安全対策を早期に行う必要を十分認識している。道路拡幅や歩道設置を行うために、摂津市と調整を図りながら、当該区域の状況調査を行い、検討を進める予定。
質問 JR千里丘駅西口前は摂津市に所在。利用者の約9割が吹田市民である。狭隘で、大変危険。毎日放送跡地マンションの建設、徳洲会病院の開院など利用者はさらに増えている。来年度末には岸部中千里丘線が千里丘駅西口に接道する予定、交通量が増大する。摂津市と協力して進めてほしいが、所見を聞く。
答弁 摂津市域のJR千里丘駅と大阪高槻京都線間の区域の地権者による「千里丘西地区市街地再開発準備組合」が設立。国の社会資本整備総合交付金制度を活用し、昨年度から「街区整備計画」の案策定に向け、取り組んでいる。今後も摂津市と情報交換を行っていく。

給与問題は労使間で誠実に話し合うべき 財政総務委員会
倉沢さとし委員、村口はじめ委員

《一般職職員の号給の改定に関する条例の制定について》
 職員給与について生涯賃金で1100万円?1400万円も引き下げる提案が吹田市より提案されました。しかし、労使間での話し合いは不十分で、労使合意できておらず、交渉についても部長が出席していないなど名ばかりの交渉になっていました。委員会として継続審議とする結論としました。
 日本共産党は、審議のなかで「@初任給を引き下げ、14万100円(高卒)?17万2200円(大卒)とする提案だが、北摂7市が同じ初任給であるのに吹田だけ突出して引き下げるのは、有能な人材を集められなくなる懸念がある。すでに新規採用が決まった段階での引下げ通知は信義上も問題だ。吹田は給与が高いと言われるが、高いのは部長級など一部の管理職だけで、ヒラ職員ではむしろ低い。そのヒラ職員の給与をさらに引き下げるのは問題」と指摘しました。部長は、「他の北摂各市にならうつもりはない。」と答弁しました。
《補正予算について》
 社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)システム整備費211万円は全額国補助で自治体の中間サーバー負担金です。法律に基づくもので、2017年7月に運用開始が予定されています。日本共産党は「企業の大量の個人情報流出事件があったもとで、個人情報保護に慎重さが必要。主要な目的は市民から細かく税を取り立てすることであり、自治体として慎重さが欠ける」として反対しました。
 この他に、モデル事業で、防犯カメラを2地区に計20台設置する予算も盛り込まれました。1台当たり府と市が10万円ずつ補助します。日本共産党は、個人情報の管理など地域団体に丸投げするの出なく「管理運用規定(案)」を変更し市が適切に関与すべきと求めました。

子ども達にまでコスト削減を押付ける千里丘北小学校給食調理の
民間委託は許されない
文教産業委員会
塩見みゆき委員、山根たけと委員

《一般会計補正予算について》
 9月議会で取り下げた「新設される千里丘北小給食調理委託の関連予算」が、同じ内容で12月議会に再度提案されました。
 審議の中で、「調理業務の民間委託を進める理由は職員の新規採用をしないため人員が足りなくなったためであり子どもたちにとってメリットはない。また、現在委託している事業者は常に調理員の募集をしており安定的に確保できるとは言えない。給食は教育の一環でありコスト削減のための委託をすすめるべきではない」と意見を述べ反対しました。
《吹田市立市民センター等の指定管理について》
 現在指定管理が行われている4つの市民センターを引続き指定管理でおこなうことが提案されました。
 日本共産党は、「経費節減への偏重に陥ってはいないか」「事業の継続性、柔軟性への影響、地域とのつながりやネットワークの蓄積・継承への影響」などの問題点や、実際に災害時・緊急避難時の対応や協定のあり方に問題が生じている事例などを指摘し、「地域や施設の将来を見据えて、指定管理者制度だけではなく直営を含め、最適な運営手法を選択する必要がある」と反対しました。
 公共施設というのは、地方自治法第244条「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設を設けるものとする。」に基づいて運営されなければなりません。市民活動や住民自治活動の拠点としての重要な役割も担っており、そのことの検証や総括がないことを指摘し改善を求めました。
《その他の議案》
・各市民ホール、各コミュニティーセンターの指定管理者の指定(維新プロジェクトの減免規定見直しで地域福祉行事の使用が抑制されていることを指摘)
・土地改良事業分担金徴収条例の制定
等が提案され全会派一致で承認されました。

子ども医療費助成制度
2月1日から就学前の所得制限を撤廃
福祉環境委員会
玉井みき子委員・上垣優子委員

《子ども医療費助成制度所得制限の一部撤廃》
 吹田市の就学前の子どもの人口は約23700人。これまで対象外だった約4500人が制度の対象になります。2014年の9月議会に『吹田市の全ての子どもたちの生きる権利が守られるように、子ども医療費助成が全ての子育て世帯への支援制度として位置づけられ、所得制限が撤廃されるように求める』とする請願が賛成多数で採択されたことも受け、も受けて、一部拡充されます。今後、すべてのこどもたちが助成が受けられるように充実をする計画を持ち、大阪府や国にも市として求めていくよう、要望しました。
《吹田操車場跡地の土地購入にむけた鑑定予算》
 鉄道運輸施設整備支援機構より、操車場跡地内の土地購入の問合せがあり、市は購入する方針を決定しています。現段階の計画は、1階に介護・医療サービス事業所を設置した高齢者向け賃貸住宅を整備する予定であり、国立循環器病センターや市民病院を含め、介護・医療系サービスのモデル事業とし実施。定期借地で民間事業者が運営すること、市が購入する理由については「URが民間に売ってしまう前に国循や市民病院との連携もできる施設を考えたい」と説明がありました。
 吹田市が定期借地するのであれば、必要な施設は何なのか慎重に検討をするように求めました。
《(仮)北千里・古江台認定こども園計画について》
 国の新制度の施行にあわせて、北千里保育園と古江台幼稚園を一つの施設にし、認定こども園として整備するための設計費と仮園舎整備費の予算です。
 保護者会への説明会なども行われていますが、施設の内容は明らかになっているものの、具体的な保育や教育の中身についてなど、保護者の不安が解消されていません。
 早急に進める必要性はなく、今後増えていくと予想される北千里地域での待機児童対策も取られていないことなどが問題です。
 委員会ではこの認定こども園の予算について削除された修正案が賛成多数で可決されましたが、本会議では自民・公明が修正案に反対し否決されたので、修正前の予算が可決されました。
《千里山竹園児童センターの指定管理者に引き続き地域の管理運営協議会を指定》
 今回の指定管理は公募されましたが、応募は管理運営協議会のみ。児童センターはすべての児童が利用すると児童福祉法に記されている唯一の施設です。 営利目的など広く公募をするというのではなく、同じ事業者や地域のこどものことを考えて運営されるべきものです。また、市も指定管理者と、運営について相談しながらやるよう今後の運営について意見を述べました。
《老人医療助成条例改正》
 難病指定の見直し。56疾患のうち、3疾患(スモン・劇症肝炎・重症急性膵炎)が対象からはずれます。現在、吹田では該当者は0人ですが、今後はわかりません。今後対象者がでた場合は対応について検討をすること、府の条例改正で300疾患になった時にも困る人が出ないように対応することを求めました。

93号(2015.01.29)

あらたに土地購入し、高齢者向け住宅建設の計画 吹田操車場等跡利用対策特別委員会
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員


 11月18日特別委員会が開かれました。市からの主な報告内容は次の通りです。
1 駅前の複合商業施設について
 UR都市機構がテナントを募集しており、来年3月には事業者を決定する予定。
2 緑のふれあい交流創生ゾーン2(鉄道運輸機構所有地4、171u)について
 土地購入の問合せがあり、市は購入する意思があることを回答した。現段階の計画は、1階に介護・医療サービス事業所を設置した高齢者向け賃貸住宅を整備する予定であり、国立循環器病研究センターや市民病院を含め、介護・医療系サービスのモデル事業とし実施する。運営は、民間事業者に定期借地し事業を実施する(予定価格約8億円)。
3 岸辺駅北側の仮設自転車駐輪場の移転については、国立循環器病研究センター予定地の北側に1350台分の予定地を確保。ただ、現在の仮設地より、約50台ほど少ない。現在でも不足しているため、駅近くにさらに自転車駐車場の確保に努力する。
 日本共産党は、「吹田操車場跡地の街づくりにかかる想定事業費はいくらか。全体像を市民にわかりやすく説明すべきだ。ムダづかいはあってはならない。住民本位の街づくりを進めるべきである」と質問しました。
 吹田市は、「@吹田操車場跡地整備事業に53億6717万円。A南駅前広場事業に3億3047万円。B区域外施設整備事業に9億5687万円。C医療クラスター整備事業に78億円をかける予定であり、合計144億547万円である。このうち交付金などの予定は33億7200万円が見込まれ、吹田市の負担額は110億8100万円と見ている。この費用の中には、正雀下水処理場跡地に建物を建てる資金は含まない。シントーポンプを突き抜ける都市計画道路岸部中千里丘線事業45億円を想定。もともと計画されていた事業なので含まない。大阪府が事業化している豊中岸部線は、大阪府負担なので含まない。都市計画道路天道岸部線9億5千万円は区域外で含まない」と説明しました。
 日本共産党は、あらたに土地を購入して高齢者むけ住宅を建設する構想について、「国の医療介護の改悪が進められており、もし吹田市が土地購入など税金をつかうならば、民間丸投げでなく低所得の人も利用できる施設にすべきだ。」と質問。吹田市は、十分検討したいと答弁しました。

交通政策に福祉の視点を 都市環境防災対策特別委員会
玉井みき子委員長、山根たけと委員、上垣優子委員

 11月12日特別委員会での市からの主な報告と、それに対する日本共産党の質問・意見は以下の通りです。
@吹田市の交通政策について、吹田市の人口、地形・立地など現在の状況から公共交通のさまざまな課題を明らかにし、それへの対策メニューと想定される実施主体が報告されました。しかし、報告された資料そのものが5年前の公共交通活性化協議会の中で集約されたものであり、福祉巡回バスきぼう号が廃止されてからの利用者の現況や、公共交通が整備されていても、すすむ高齢化の中で駅や停留所まで移動することも困難な移動困難者や買い物難民といわれる人たちの状況が反映されていない点、公共交通空白地の実態にみあった詳細な調査がされておらず、全体として福祉の観点が弱い点が問題だと指摘しました。
A南吹田地域の地下水汚染に関するとりくみとして、9月市議会結果に関しての土壌・地下水汚染浄化対策等専門家会議委員に個別にヒアリングした各意見。
B阪急南千里駅周辺を環境美化推進重点地域及び路上喫煙禁止地区(=重点地区等)指定に加えること、また平成27年2月1日より重点地区等内で市の勧告に従わない違反者には過料(2千円)を徴収することが可能になった(9月議会で条例制定)との報告があり、事前の周知や過料の徴収方法について質問しました。
C道路ストック総点検事業に基づく対象施設、点検方法、箇所数、予算額。
D台風19号の対応状況について避難所開設などの対応報告があり、12施設の避難所に避難された世帯の避難理由や年齢層、避難所生活での問題など今回の経験を今後に活かすよう要望しました。

政務活動費の使途基準を厳格化 議会改革特別委員会
柿原まき委員

 11月19日、12月3日に開かれた特別委員会では、従来から日本共産党などが政務活動費について透明性、客観性が求められるという立場から、現在議会の要領で定めている使途基準をさらに厳しくするよう求めてきました。しかし、「現状のままでよい」とする会派もいたことから議論が進みませんでした。
 今回、具体的に按分率を1/2から1/3に引き下げるなどの案が提案されたことから、互いに歩み寄り、次のように支出基準を見直すことで全会派が承認しました(2015年1月分から改正)。
 自宅インターネットは電話料金と合算されている場合もあり、今回電話料金と併せて政務活動費を支出できるようになりますが、支出額が増えるのは問題と指摘して、上限額引き下げについては引き続き議論していくこととなりました。
 日本共産党市議団は、ガソリン代や携帯電話、自宅電話、事務所賃借料に関してはその他の活動との線引きが困難なため、政務活動費を支出していません。
 なお、一昨年、国会で政務調査費が政務活動費に拡大された地方自治法の改正に際し、日本共産党は「国民の思いと逆行している」として国会では反対しています。

吹田市議会における政務活動費按分率の変更案 *印のものは日本共産党は支出していません

支出科目 現行 変更案 25年度
支出人数
ガソリン代* 2分の1かつ月額上限1万円 3分の1かつ月額上限8千円 14
電話使用料* 2分の1かつ月額上限5千円 3分の1かつ月額上限5千円
(ひかり電話など
インターネット接続料含む)
18
携帯電話使用料* 2分の1 3分の1かつ月額上限5千円 18
ファクシミリ使用料 なし 月額上限3千円 20
携行用インターネット接続料 月額(定額)2分の1 月額(定額)3分の1かつ
上限3千円
17
携行用事務機器購入費 2分の1 3分の1 0
事務所賃借料* 3分の1かつ月額上限5万円 現行通り 1

95号(2015.1.15)

公契約条例を制定せよ!
個人質問 上垣優子

 公契約条例制定の目的は、地域経済の好循環をつくること。アベノミクスの経済政策による2年間で格差と貧困が広がり、吹田市内の民間、公務ともに非正規労働者が4割を超えている。市は業務委託や指定管理者制度導入を進め、市が間接的に雇用する労働者を増やしている。だからこそ、委託先労働者の労働条件や労働環境を整え良質のものにすることに、市はより重い責任を負うことになる。公契約条例制定に関して、この間の市のとりくみはどうか。
 すでに制定した自治体は公共事業の品質を確保し、公契約の業務に携わる労働者の労働環境の整備を図ることを目的としている。しかし、法的問題があり、市としては、国に法制化を要望している。
 制定した市で解決済みの法的課題をいつまでももちだすのは、条例制定に対する消極姿勢のあらわれだ。少なくとも、現在発注している委託業務に従事する労働者への労働法令遵守は市の責任だ。過去に、委託業者による最賃法違反が起こっていたことを市は把握しておらず大きな問題。今後、具体的な対応をどのように行うのか。
 委託労働者への最低賃金等の周知について、それぞれの契約担当所管と検討する。

北千里の諸問題について
 駅周辺活性化ビジョン検討事業がスタートした。アンケートや意見交換会でも、北千里地域での公共施設の整備が進まないことへの不満がたくさん出されている。従来、市自身がその整備の必要性を認めてきた5つの公共施設の今後の整備の見通しについてどう考えるか。
 5つの施設整備が必要であると認識しており、千里北地区センタ―全体の整備など視野に入れ進めていく。
 北千里での認定こども園計画は「古江台幼稚園用地での新設ありき」であり、保護者の疑問もぬぐえていない。文部科学省は、学校施設の建て替えではなく、コストを抑えながら建て替えと同様の教育環境を確保する新しい「長寿命化改修」への転換を求めている。両施設は老朽化しているとはいえ改修の余地もあり、北千里保育園は改修して保育園として残し、待機児対策に資する。また古江台幼稚園は建て替えでなく耐震改修し認定こども園として、子育て世代を呼び込む新たな機能をもたせる、といった方策も可能ではないか。「古江台幼稚園用地での建て替えありき」の計画を見直せ。
 北千里では、既存施設で保育の量は充足している。改修より建て替えのほうがコストはかかるが、安全確保や質の高い保育・教育の提供と地域子育て支援の充実を新たな施設で展開したい。

大きく変わる介護保険制度と市の第6期計画案について問う
個人質問 柿原まき

■第6期介護保険計画高齢者福祉計画(素案)について
1 介護保険料
 介護保険制度が始まった時の基準額は3006円。それから3年ごとに上がり今期は5191円。第6期は約5600円とみこんでいる。基準額といっても、市民税が世帯課税・本人は非課税の人である。保険料を抑えるように努力せよ。H25年度末の保険給付費準備基金は約9億円。全額とりくずして引き下げよ。
答弁:基金は本年度末で8億円を見込んでおり、可能な限り保険料軽減に充てる。全額あてると一人当たり年3160円引き下げる効果がある。)
2 特養待機者の解消を急げ
 2014年4月現在の特養待機者は684人だが、第6期計画の中で整備していくことが必要である。整備目標とのかい離がないか?ニュータウン地域の施設整備は、公営住宅の建て替え・余剰地活用とセットで進めていくことが必要だが、第6期においてはどうするのか。
 また、低所得の高齢者が入れる施設(多床室)を一定数整備するべきだ。
答弁:待機者のうち、要介護3で3か月以内の入所希望者と要介護4・5を合わせて277人。現在140床整備中で、第6期では116床分整備していきたい。国の整備方針は個室であり、多床室の整備は困難。)
3 要支援者の総合支援事業への市の関与
 地域包括ケア体制の確立として、医療介護総合法が制定されたが、国の社会保障費を削減するため公的制度を縮小するもの。要支援者へのサービス提供は、総合支援事業に移行する。この事業は、従来の介護予防事業と同様のものから、最低限の基準でボランティア主体のものまで幅広く想定されている。「生活支援サービス充実に向けて、ボランティア等の生活支援の担い手とその養成・発掘等の地域資源の開発やネットワーク化を担う」生活支援コーディネーターは、地域包括支援センターがその役割を担うべきではないか。
答弁:どのような人材が適しているか、地域の実情に応じて、他市の事例等を参考に検討していく。)

■桃山台駅西側バリアフリー
 西側ロータリーから、新駅舎へ通じる階段はタウン管理財団の所有地にある。タウン管理財団とどのようにエレベータ設置に向け協議されてきたのか。
答弁:タウン財団に当該用地を提供するようお願いしているが、タウン財団の中期経営計画では、当該用地は売却予定地であり、協議が難航している。)

削減の維新プロジェクトではなく市がたてている「計画」の誠実な履行を
個人質問 山根たけと

●都市環境政策について
(1)緑被率の達成について
 「みどりの基本計画」では、H27年に緑被率30%という目標を立てている。しかし、最新H25年度の緑被率調査では、比率が下がっていることが明らかになった。特に緑の少ないJR以南地域はH16年調査よりマイナス0・8ポイントと下落している。これで本当にH27年度30%の達成ができるのかは疑問である。緑被率達成のための具体的方策を示せ。
市答弁:H27年計画見直し時には、緑の少ない市域南部地区を中心に緑化重点地区として設定し改善していく。)
 緑化推進基金13億円の活用も含めて具体的な取り組みを求める。
(2)公共交通空白地の解消
 「吹田市域公共交通総合連携計画」をH22年に策定しH24年までに公共交通空白地の解消を目指していた。しかし、維新プロジェクトの実行に躍起になり、福祉バスの廃止などが要因で新たな空白地を生み出す結果となっている。また緊縮財政を煽った結果、新たに住宅開発が進む南吹田地域の対策も手つかずの状態になっている。
市答弁:先進都市の空白地解消対策事例等を調査研究していく)

●高齢者の見守り事業について
(1)一人暮らしの高齢者や体が不自由な高齢者の見守り
 「福祉計画」の実態調査や地域福祉委員会でも重要課題として上がっている。しかし井上市政は維新プロジェクトのもと、この必要性に逆行するかのように高齢者に対する施策を冷たく削り取ってきた。見守り活動を充実するためにも吹田市でおこなわれている高齢者へのごみ収集事業「安心サポート収集」の登録要件の拡充など事業内容の充実を図るべき。(市答弁:環境部事業課では時間的制約がある中での実施であり現状以上の対応は困難。)福祉保健部も協力し拡充を求める。
(2)認知症やその疑いがある徘徊行方不明者への対応
 年間1万人を超え社会問題となっている。初期対応が非常に重要で情報収集のため学校やPTAの見守りメールが活用されている。各小学校区に張り巡らされているこうしたネットワークの範囲は広く、これを活用することは早期発見・生存率向上につながる可能性が高くなる。吹田でも行政主導でこうしたネットワークの構築を検討するべき。(個人情報等の課題も含め、他市の取組について研究していく。)
その他の質問:●吹田市立市民センターの指定管理について(地域や施設の将来を見据えて、指定管理者制度だけではなく直営を含め、最適な運営手法を選択することが必要)、●都市計画マスタープランについて(福祉のまちづくりの役割をしっかりと位置づけよ)●商店街の活性化について(ガンバ三冠優勝パレードの提案)。

高学年学童の障がい児受け入れモデル事業の条件(手帳の有無)について早急な見直しを
個人質問 玉井みき子

)今年度から実施をされている4年生からの障害児受け入れのモデル事業。今後の計画は?手帳要件があるため、障害児で入室していても利用できない児童がいる。あえて線引きをする合理的な理由はあるのか。障害が軽くても、3年生の保護者は仕事を辞めることも考えている。保護者の就労保障の観点からも来年度のモデル事業では、手帳要件は廃止すべきではないか?
)施設と指導員の確保という課題はあるが、今年度(2014年度・10か所)の所と新たに4か所程度、実施の所を増やしたい。手帳の有無の要件については、施設と指導員の確保の課題解消の見込みがつけば、できる限り全ての育成室で手帳の有無を要件とせず、障がい児の年限延長を実現させていきたいと考えている。

●子育て広場と地域子育て支援事業と、子ども・子育て支援事業計画について
)地域子育て支援事業は、保育所に通うこどもたちだけでなく、地域のこどもたちを対象に、1人で子育てをするお母さんをなくすことや、身近にある保育所でいつでも相談ができるようにしようとはじめられた事業であり、虐待につながるようなことも未然に防ぐ役割を果たしてきている事業。昨年より、地域担当保育士を減らしていて相談の受付や地域の子育て広場との連携など支障はでていないのか?吹田市内には8か所の子育て広場がある。少ない補助金でも努力をして運営されている。また、補助金は予算的に充分であると考えてるか?子育て広場の事業者も保育課の保育士研修の対象の範囲に加えてはどうか?
)地域担当保育士は適正な配置だと考えている。各園の地域担当保育士が子育て広場と意見交換やそれぞれの状況に応じて対応できるようにしている。運営助成金は限られた予算で創意工夫して運営してもらっている。

●JR吹田駅の自転車地下道にバイコレーターの設置について具多的な検討を
→()バイコレーターの設置は有効な方法だと考えている。橋の長寿命化など多くの課題はあるが、バリアフリーの課題として総合的に検討する。

●介護の職場の人材不足について
「人が足りない。給料が安い」これは厚生労働省も認めている。国の策だけでなく、働き続けられるように吹田市独自の補助制度の創設について具体的な検討の必要性を質問、要望しました。

94号(2014.12.22)

「政治とカネ」で2回の問責決議、市長は襟をただして市民の信頼を回復せよ
日本共産党代表質問 竹村博之

■市長の政治姿勢について
 市長は「政治とカネ」の疑惑で、1年間で2回も問責決議を受けている。政治資金パーティーはかたちを変えた企業・団体献金である。市長の任期中は自粛すべき。
答弁)政治資金パーティーとして実施しているもので法的に問題はない。

■市民アンケートについて
 党議員団のアンケートへの回答が現在1300通。「苦しくなった」が約8割を占める。「財政非常事態」を解除したのなら、「事業見直し」で廃止、削減した施策を検証し復活を求める。
答弁)「事業見直し」で60億円の成果があった。廃止、削減した事業の復活は考えていない。

■公契約条例について
 公共事業の品質確保と労働環境の適正化をはかるために、条例制定を検討し導入を求める。市の仕事や施設の多くが指定管理や、業務委託されている。官製ワーキングプアを生み出さないための取り組みを求める。
答弁)労働関係法との適用関係に矛盾の生じることのない公契約法の制定を国に要望している。労働条件につては、労働法令等の遵守をもとめ、モニタリング等行い、確認している。

■不当労働行為救済命令取り消し請求訴訟について
 吹田市が国を相手に東京地方裁判所に提訴していた訴訟は、11月17日に判決が出され市が敗訴した。訴訟費用も多額で、これ以上の支出は市民の理解を得られない。市は、東京地方裁判所の判決に従うべきであり、控訴を取り下げ、正常な労使関係を構築せよ。
答弁)全面敗訴といえる。裁判所の判断に誤りがあり、到底承服できない。訴訟費用はこれまでで240万円、控訴審で380万円の支出の見込み。

■子どもの貧困の改善について、教育委員会に問う
 「子どもの貧困率」が過去最悪の16.3%、「ひとり親家庭」の貧困率54.6%で改善が必要。よりよい中学校給食を実現し、小学校給食と同じように就学援助の対象に。少人数学級を拡充して、教育環境の整備。就学援助制度の所得制限の緩和と適用範囲の拡大を求める。
答弁)中学校給食は選択制であることや財源確保の問題がある。他市の動向を注視していく。35人学級は現在1、2年生で実施している。教育的効果があり、今後、国・府の動向を注視する。就学援助制度の拡充は困難。

■市民スポーツの振興について
 施設利用料が値上げされ、障害者や高齢者の減免制度が改悪された。影響が大きいと考える。「財政非常事態」が解除され、財政が好転しているのであれば、元の制度に戻すべき、実態を示せ。指定管理となったスポーツ施設の施設改善、スポーツ教室等の実態を示せ。
答弁)利用者の減免件数が37734人(26.6%)減少した。65歳以上についてはひきつづき現行制度の継続を検討する。老朽化した施設整備を計画的にすすめる。主催教室は増加している。

■北千里・古江台認定こども園整備事業について
 市長に11452名分もの署名をつけた「要望書」が保護者関係者から提出された。理解が得られたと本当に考えているのか。一旦撤回せよ。認定こども園整備事業を含めて、子ども・子育て新制度の財源は消費税増税(10%)を前提にしているが大幅な予定変更をされることが見込まれるなかで、今後の情勢はあまりにも不透明。慎重に取り組め。
答弁)丁寧かつ慎重な説明を重ねてきた。保護者、地域住民には理解いただいている。国からは予定通り施行するとの連絡があった。

■補正予算案について
◎地域防犯カメラ設置支援モデル事業について
 犯罪の抑止につながるともいわれるが、警察の誤認で冤罪を生んでいる。個人のプライバシー保護は担保されているのかどうか。
答弁)設置団体において管理運用規定の作成を要件とするなど、個人情報とプライバシーの配慮に適切に対応する。
◎子ども医療費助成事業について
 就学前までの所得制限撤廃については評価する。中学生まですべての所得制限撤廃に必要な予算は。
答弁)就学前まで撤廃すれば年間1億600万円、中学生までならさらに2億4900万円が必要となる。
◎健康・医療のまちづくり事業
 吹田操車場跡地土地区画整理事業地内2街区東側の土地購入で、具体的にはどのような事業を考えているのか。
答弁)在宅医療や福祉関係の事業と一体となった高齢者向け住宅の機能等を有する複合居住施設を軸に、民間事業者との定期借地契約の手法を検討する。
◎学校給食運営事業について
 小学校給食は市が責任をもって直営で行う事業であり、とりわけ新設校である千里丘北小学校については民間委託を断念し、直営で行う準備に全力あげるべき。必要な人員配置を検討せよ。
答弁)直営校も委託校も献立や食材の調達については教育委員会が責任を持つ。アウトソーシング推進計画に基づき、正職員の退職にあわせ順次委託校を増やしていく。

まちをこわす維新「成長戦略」でなく、全会派一致の第3次総合計画推進を
倉沢さとし議員の個人質問

民主市民連合竹内議員の発言への反論
 衆院選挙のなかだが、市民のくらしや地域経済にかかわる市議会の議論も重要。しっかりと議論したいが、質問に入る前に気になる発言があり、ひとこと述べたい。政党と労働組合の関係。
 民主市民連合の竹内議員が、会派の代表質問のなかで、「吹田市職員労働組合が」「選挙では共産党の支援をしている」との発言をした。これは事実にもとづかず、思い込みによるもの。事実でないことを公式の場で発言し、政党や労働組合を非難することは、議会としての品格を下げる。
 多様な立場、思想をもつ人が労働者の利益をまもるために加入するのが、労働組合。組織として、特定の政党の支持を強制したり、組合員の本人の意思を無視して天引きによる政党への強制カンパは違法との判決もだされている。民主党や旧社会党は、特定政党支持の誤りを続けてきた。この特定政党支持の誤りを厳しく批判してきたのは日本共産党だ。
 わが党は、労働組合に組合ぐるみの選挙支援を頼んだことはないし、実名で非難された吹田市職員労働組合が特定政党の支持を組合員に強制していない。有志や個人がやっている場合でも、組合本体としてやっていることを混同してはいけない。議員には発言の自由が保障されている。だからこそ批判するならば、具体的事実に基づいてすべき。
 企業団体と政治の癒着や政党助成金の税金のムダづかいなど、「政治と金」が大争点となっている。政党助成金は、税金を原資として年間320億円が共産党を除く各政党に配られている。企業団体からの献金は、業界や企業の利益をあてにする買収まがいの資金提供。政治家の金銭感覚をマヒさせる大もとだ。
 政党の収支報告書では、自民党本部収入の6割、民主党本部の8割、維新の党本部の7割が政党助成金である。税金にどっぷりつかっている。だから政治が劣化する。ある国会議員は年間20回、47万円の食事代を支出。その原資の一部は、政党助成金の可能性がある。
 議会では事実による議論を求めたい。そして、政治家自らが政治資金について清潔になられることを期待し質問にはいる。
(1)吹田市の街づくりの基本は、吹田市第3次総合計画(2006年度から15年間)。市長がかわったからと独断で変更すべきものではない。市長提案の「中間見直し」案を市議会は否決した。第3次総合計画の残る課題はどうするのか。
 (行政経営部答弁)限られた経営資源の最適活用をする。
(2)維新の党の橋下代表や松井幹事長と「成長戦略」の思想、考え方を共有しているのか。
 (市長)首長として緊密に連絡。方向性は同じ。維新の党の党籍はない。
(3)総合計画から見て、遅れている地域の街づくり計画はどうするのか。
 (行政経営部)おくれている課題はすすめる。
(4)災害に強い都市基盤の整備。防災や防犯に自主的に取り組むコミュニティづくり。マンション、密集市街地対策はどうか。
 (都市整備部)マンションの耐震化は費用と合意形成の問題がある。耐震化は必要。どのように支援できるか研究する。木造密集地は補助制度を周知する。
(5)万博公園南エリアに街づくり協議会設置を。総合計画で山田駅前でのまちづくり協議会が評価されている。常民、事業者、行政の三者が協力できる組織をつくるべき。
 (まち産業部)まち協設置は困難。交通問題などはまち産業部で対処する。
(6)「吹田市公共施設最適化計画」は撤回を。第3次総合計画の地域コミュニティでは、西山田地区集会所等を拠点に活発な活動が行われていると評価している。しかるに、公共施設の見直しで、西山田地区集会所を閉鎖するのか。
 (行政経営)公共施設最適化はすすめる。西山田地区集会所は、公共施設最適化委員会で検討する。
(6)の2再質問。公共施設最適化は、50年で全部建て替えか廃棄など乱暴すぎる。共産党は、循環型社会の立場で、補修など延命策を取ること。住民がどのように利用しているか、実態を調べ、住民の声を計画に反映させるべきと指摘しました。
(7)万博公園南エリアの交通問題。府道工事のため交通事故が多発している。地元にも連絡がない。大阪府との連携は。
 (道路公園部)必要に応じて連携をとる。
(8)大阪府への吹田市予算要望(8月)の回答は。
 (道路公園部)イベント開催時はホームページ、ラジオで情報提供。駐車場の満空情報看板の設置。公園内遠路の整備は計画的にすすめる。歩道改修は必要に応じてすすめる。との回答があった。
(9)万博公園の遊歩道、ジョギング道路はどうなる。
 (道路公園部)自転車道の計画は、当初5メートルを3メートルの計画。最終的に4メートルにした。
(10)万博記念公園駅周辺の道路照明は。
 (道路公園部)引き続き府公園事務所に要望する。

92号(2014.11.28)

H25年度一般会計決算を不認定/国民健康保険会計決算に反対
山根たけと副委員長、柿原まき委員

 10月に行われた決算特別委員会での討論の内容をお伝えします。

 昨年度の一般会計決算について、賛成少数により不認定となりました。また、国民健康保険特別会計決算については日本共産党と市民クラブが反対しましたが、賛成多数で認定されました。その他の特別会計については全員一致で認定されました。

《一般会計決算に対する意見》
 井上市長就任以来3年間、「収入にあわせて支出を組む」という掛け声の下、行政の維新プロジェクトと称して、市民福祉の削減と市民の暮らしを支える公務員の採用凍結・人件費抑制が行われてきました。
 25年度は、新たに使用料・手数料の見直しや減免基準の強化、年度途中のアウトソーシング(総合福祉会館の障害者デイサービス)が行われています。
 市独自事業・単独扶助費をターゲットにして行われた69の事業見直しでは、2年間で約18億円の削減により、重複も含めてですが、延べ29万人が影響を受けています。25年度に福祉の吹田の象徴的な事業であった、老人医療費助成制度は廃止されました。
 公共施設使用料は24、25年度で3億1千万円の負担増、13万人の利用者減少、保育料値上げと第二子減免の改悪と延長保育料有料化により約1億600万円の負担増。併せて4億2千万円の負担増です。
 公の施設について「住民の福祉を増進する目的でその利用に供するための施設」という本来の役割が果たせているかの視点が抜け落ちています。減免基準強化により、利益を目的としない市民団体の活動を困難に追い込んでいないか、今一度自治体本来の役割に立ち戻るべきです。
 質疑の中で、市内緑被率の向上や、一時避難所でもある学校体育館の雨漏り対策、放課後の学習支援予算の抜本的な引き上げ、女性管理職の比率を引き上げるため男性管理職の働きかたを見直すこと、公の施設への国旗掲揚は市長の管理権限の範囲外でありやめること、指定管理者の行う簡易な修繕の契約について統一的に取り扱うことなどを求めましたが、真摯に受け止めていただくよう要望します。
 25年度決算状況から、市長は財政非常事態宣言を解除しました。日本共産党市議団は、当初から臨時財政対策債の発行は地方自治体に認められた地方交付税にかわる財政制度の一つであり、また、財政調整基金は年度間の財源の不均衡を調整するためのものであるとして、財政非常事態という認識には異議を唱えてきました。
 前年度から続く急激な歳出削減と負担増によって25年度は約20億円の実質収支の黒字を生み出しました。仮に市長の言うとおり、財政非常事態から脱したのであるならば、公立保育園の民営化は計画そのものを撤回すべきであり、職員給与の特例減額は遡及してやめること、事業見直しによる市民への影響を検証・事業の再構築すること、そのためには市が行っている事業のコストだけでなく、事業の効果を客観化・数値化できるよう研究することが必要です。
 以上、維新流市政のもと、「住民福祉の増進」という自治体としての役割を見失い、公的責任を後退させ、財政規律最優先にひた走った25年度決算について認定できません。

《国民健康保険特別会計に対する意見》
 国民健康保険制度は、吹田市も認めるように、国民皆保険の根幹をなし、市民の命と健康を守る、なくてはならない制度です。
 また、被保険者のほとんどが低所得者と高齢者であり、憲法第25条に明記されている生存権を保障し、地方自治法による福祉の増進を使命とする重要な制度です。
 しかし、平成25年度では、4.67%の保険料引上げが行われており、単年度収支は黒字となっているにもかかわらず、被保険者に負担が押し付けられています。前年度と合わせると2年間で11.36%、1割以上の大幅な引上げです。保険料の値上がりにより、分納の相談件数は、約7000世帯前後、減免申請件数も3700件前後と高止まりしており、払いたくても払えない、無保険で生活するしかないという状況をつくり出してしまっては、最初に述べたこの制度の趣旨や、ひいては生存権までも脅かされてしまうことになりかねません。
 市民の命を預かる吹田市の責任は重大であり、5年間にわたる保険料引上げの計画は見直すべきであります。
 以上のことから、平成25年度国民健康保険特別会計歳入歳出決算については認定できません。

耐震化促進を評価 水道事業会計決算と病院事業会計決算を認定
塩見みゆき委員長、上垣優子委員

《水道事業決算に対する意見》
 配水池の耐震施設率は63.8%となっているが、現在も泉浄水所、津雲配水場、山田配水場の各配水池で耐震化???事が行われており、工事終了後は八十数パーセントに至るとのこと。
 また、基幹管路の耐震化率も、第1期アクションプランの目標を達成しており、評価をするものです。
 鉛製給水管解消に向け、2013年度は地域整備対象地区において、解消件数が伸びていますが、助成制度の活用が年間2件にとどまっているとのことであり、引き続き周知の努力を求めるものです。
 水道料金の福祉減免制度が、府内12市で行われていますが、吹田市水道料金は、料金設定そのものが福祉型とのことで、確かに府内比較では低料金ではありますが、それでも滞納せざるを得ない世帯に対して、引き続き福祉的視点で丁寧な支援を行うよう求めます。
 平成25年3月末で財団法人吹田市水道サービス公社が解散しました。公社が担っていた業務のうち、啓発・PR関連業務、高齢者世帯への給水相談・点検業務などが直営で実施されている点を評価します。
 ただし、職員数減の中、啓発、広報のPR活動の不十分さが生まれています。水道事業は極めて専門的な業務の総合体であり、土木、電気、機械、化学等の専門職は当然のこと、利用者と直接接する業務に当たる職員についても適正な配置を求めます。
 以上、幾つか要望しましたが、全体としては評価をできるものです。地方公営企業法にあるように、経済性を発揮することと、本来の目的である市民福祉の増進を図るということの両立という大変難しい事業でありますが、安全、安定、低廉な水の供給の継続を求めて、平成25年度吹田市水道事業会計決算を認定いたします。

《病院事業会計に対する意見》
 病院事業は国の制度の改変により、様々な影響を受けるものです。2015年4月以降に、大きな医療制度の改悪が予定をされており、一病院の経営努力だけで乗り切ることは非常に難しいことです。病院運営の要になる患者数の増加、医師、看護師の確保に向け、引き続き努力されることを求めます。
 また、障がい者や救急患者の積極的受入れ、災害時や大事故時の対応など、不採算医療を支える公的病院としての役割を果たすために、市の運営負担金をちゅうちょせず求め、医療水準を維持することを要望いたします。以上の意見を述べて認定いたします。

91号(2014.11.28)

子ども医療助成 就学前まで所得制限廃止へ
(仮称)北千里・古江台認定こども園整備事業
12月定例会を開会

12月3日から24日までの会期で市議会が開かれます。
《主な日程》
12月 3日(水)本会議(提案説明)議会運営委員会
12月10日(水)本会議(質問)
12月11日(木)本会議(質問)竹村議員代表質問
12月12日(金)本会議(質問)議会運営委員会
12月16日(火)本会議(質問)
12月17日(水)委員会
12月18日(木)委員会
12月22日(月)議会運営委員会
12月24日(水)本会議(討論、採決)
※請願は11日中に提出してください。
※代表質問は竹村議員です。(質問順位は7番)
※個人質問は、1番倉沢議員、3番玉井議員、7番上垣議員、9番塩見議員、11番柿原議員、26番山根議員です。

《主な案件》
■報告(4件)
訴えの提起に関する専決処分について
(市営住宅家賃滞納の裁判提起)等

■条例(7件)
主な条例案
◎土地改良事業分担金徴収条例の制定
 (台風13号による農地の復旧事業)
◎行政手続き条例の一部を改正
◎子ども医療費の助成に関する条例の一部を改正
 (就学前の子ども医療助成の所得制限の廃止)
◎国民健康保険条例の一部を改正
 (出産育児一時金を39万円から40万4000円に)
◎老人医療費の助成に関する条例の一部を改正
 (法律改正でスモン病、劇症肝炎、重症急性膵炎を除外する)
◎介護保険法施行条例の一部を改正
 (法律で決められていた基準を条例でする)
◎消防団員等公務災害補償条例の一部を改正

■単行事件
◎吹田市立子ども発達支援センターわかたけ園移転整備工 事請負契約
 2億9859万円
◎千里丘北小学校建設工事請負契約一部変更、同電気設備工事請負契約の一部変更、同機械設備工事の一部変更
 (法のインフレスライド条項で下請け単価の見直し)
◎吹田市立市民センターの指定管理者の指定
 (大阪ガスビジネスクリエイト株式会社 期間は5年間)
◎8ヶ所の市民ホールの指定管理者の指定 津雲台、高野台、佐竹台、桃山台、青山台、藤白台、古江台、竹見台
 (いずれも地元の運営委員会 期間3年間)
◎内本町コミュニティーセンター、亥の子谷コミュニティセンター、千里山コミュニティーセンターなど3ヶ所のコミセンの指定管理者の指定
 (いずれも地元の協議会に 期間3年間)
◎千里山竹園児童センターの指定管理者の指定
 (地元の運営協議会 期間5年間)
◎吹田市・摂津市消防通信指令事務協議会規約の一部変更
◎市営土地改良事業の施行 (台風被害農地の復旧事業)

【主な補正予算】
〈一般会計〉補正5号          1億15万円
○衆院選挙及び最高裁判所国民審査事業費用
 (専決処分済み)

〈一般会計〉補正6号         3千712万円
※主なものを記載します。
○共通基盤システム事業          211万円
○千里山コミュニティーセンター事業    195万円
○地域防犯カメラ設置支援モデル事業    400万円
 (子どもや女性を犯罪から守るためカメラ設置。半額が大阪府補助)
○介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計、国民健康保険特別会計の3会計で還付加算金の繰り出し金
                     748万円
 (還付金に利息をつけることになり、その費用)
○子ども医療費助成事業         1千42万円
 (年度内に実施するので本年度の分)
○生活保護費返還金            909万円
○健康・医療のまちづくり事業土地購入にむけた不動産鑑定費用
                      83万円
○千里丘北小学校給食調理業務委託のための事業者選定の委員報酬
                     1万7千円
 (9議会で説明不足で一度撤回したが、再度提案)
○農地災害復旧事業            119万円

〈債務負担行為〉
○津雲台市民ホール指定管理業務(平成26?29年度)他に高野台、佐竹台、桃山台、青山台、藤白台、古江台、竹見台の市民ホール
○市民センター等指定管理(平成26?31年度)
                  7億5991万円
○内本町コミュニティーセンター指定管理
 (平成26年度?29年度)      5千733万円
○亥の子谷コミュニティーセンター指定管理
 (平成26年度?29年度)      5千394万円
○千里山コミュニティーセンター指定管理
 (平成26年度?29年度)    1億7598万円
○千里山竹園児童センター指定管理
 (平成26年度?31年度)    1億2528万円
○仮称北千里・古江台認定子ども園整備事業
 (平成26年度?27年度)     6千323万円
○千里丘北小学校給食調理等業務
 (平成26年度?28年度)     1千702万円
○北千里市民プール改修
 (平成26年度?27年度)     3千340万円

〈国民健康保険特別会計〉補正
○電算管理業務等             725万円

〈介護保険特別会計〉補正
○被保険者還付加算金            13万円

〈後期高齢者医療特別会計〉補正
○被保険者還付加算金            10万円

〈追加予定案件〉
○職員給与の一部改正

不当労働行為救済命令取り消し請求訴訟の控訴を行わないよう求める要望書

 市が国を相手に訴えた裁判の敗訴判決を受けて、11月20日、控訴しないよう求める緊急の申し入れを行い、太田副市長が対応しました。

 吹田市が国を相手に東京地方裁判所に提訴した、不当労働行為救済命令取り消し請求事件について、本年11月17日に判決が言い渡された。判決は、「吹田市の請求を棄却し、訴訟費用については吹田市の負担とする」というもので、吹田市敗訴である。
 昨年6月8日に吹田市は、中央労働委員会命令に対し、不当労働行為の認定は承服しがたいとして訴訟を提起した。この中労委命令は、吹田市が市職労現業評議会ならびに現業合同支部に対して不当労働行為を行ったこと、団体交渉の申し入れがあったときには誠実にこれに応じることなどを内容としている。
 そもそも労働委員会は、労働行政を担当する厚生労働省のもとに労働組合法に基づき設置された機関であり、司法機関に準ずる独立した行政委員会である。学者、弁護士など公益の代表者、使用者代表、労働者代表ら三者で構成され、きわめて高い専門性と迅速性が特徴とされる中立で公平な機関であるため、吹田市はこの中労委の命令を冷静に受け止めるべきであった。日本共産党市議会議員団は、訴えの提起の議決の際に、中労委命令を受け入れずに裁判に訴えても吹田市だけでなく市民にとっても何の利益にもならないと反対意見を述べた。
 中労委命令は法的拘束力をもち、その効力はすでに発生している。訴訟期間中も、その判決が出されるまでの間、実質的には命令に従うことを求められ、すでに市と労働組合の間で団体交渉をおこなっており、これ以上長期の裁判を続ける意味はない。
 さらに、訴訟に関する費用もすでに190万円を超えており、これ以上支出することは市民の理解を得られない。よって、以下の内容を強く要望する。

 東京地方裁判所の判決に従い、控訴しないこと。

89号(2014.10.18)

バイク・軽自動車の増税に反対 財政総務委員会
倉沢さとし委員、村口はじめ委員

◎市税条例の一部を改正する条例案は庶民増税であり反対しました。他の会派の賛成で可決されました。
 共産党の反対意見は以下の通り。「今回の条例改正は、法人市民税を引き下げて、同時に原動機付自転車や小型特殊自動車、軽自動車税などを増税する内容である。中、大型車に比べ比較的環境負荷の小さいバイクや軽自動車を増税するのは、環境にマイナスで時代に逆行する。国の法律というが、市の裁量権で税率を変えることも可能。法律の標準税率のままの提案であり、条例案に賛成することはできない」。吹田市の収入は、法人市民税分は2.6ポイント、金額で2015年度は約4億8千3百万円の減税で減収。2016年度は約8億3千3百万円減税で減収です。吹田市は減収ですが、新たに創設された地方法人税として国に徴収されるので、法人としては差し引きゼロとなります。
 吹田市としては、バイク、軽自動車増税で年間約5千万円の増収となります。(2016年度実施)
◎火災予防条例の一部を改正する条例案が全会一致で承認されました。
 2年前の福知山花火大会の火災事故をふまえ、大規模な縁日などの火気使用の対策を義務付けるもの。1日10万人以上の参加者が見込まれるか、100以上の店舗が出店する祭礼、縁日、花火大会などで火器器具等を使用する場合が対象。防火担当者を決め、予防計画を作成し、消防長に提出を義務付け、消火準備をさせます。
 現段階では、万博公園内で開催される3つの行事が該当し。地域の祭りは規模が小さく、対象から外れます。

学校図書購入に合わせて読書活動支援者の配置を。
小中学校支援学級教室にエアコン設置
文教産業委員会
塩見みゆき委員、山根たけと委員

条例改正(全会一致で承認)
◎千里山コミュニティセンター設置のための条例改正
◎千里丘北小学校を設置するための条例改正
平成26年一般会計補正予算(賛成多数で可決)
〇観光センターを(仮)エキスポ跡地複合施設に移転・施設借上料(H26?33年度)を計上
 市は 今まで、観光ビジョンにおいて「市民の市民による市民ための観光」を基本理念に観光政策をおこなってきました。しかし、そのビジョンに基づいてJR吹田駅前の観光センターについての総括や検証は行われていません。また、現在のセンター費用の約3倍の費用をかけて三井複合施設へ移転、設置する効果や、地域経済への波及効果について具体的に示されませんでした。十分精査したものとは言えず、1700万人といわれる来場者数頼みで思いつきとしかいえない計画です。南地域へ誘導するとの市の説明も、直通バスなどの交通政策の具体的な提案もありません。
〇小中学校図書館の図書購入
 蔵書数100%を目指すことは評価できますが、大量購入による教職員の業務多忙化、スペース不足、読書支援者等の人員不足など多くの問題点があります。棚の購入、読書活動支援者を一人一校に配置する、予算執行の計画性など、子どもたちの読書教育推進のための質的向上を具体的に実行するように求めました。
〇勤労青少年ホームの解体撤去 安易な売却はせず、障害者施設や高齢者施設など福祉や市民のための利活用を求めました。
〇小中学校の支援学級教室等にH26年度は、小学校6校、中学校8校に合計26台エアコンが設置されます。
〇中学校に学習用タブレットパソコン、教材作成用パソコンを導入し全校に各7台配置されます。
 問題点は多くありますが子どもたちに関する必要な予算もあり、本所管分の補正予算を委員会総意で修正(図書購入に伴い人員配置を行う増額修正)し、誠実な履行を求める付帯決議に賛成しました。
・また、民間委託による千里丘北小給食調理業務については千里丘北小で給食を委託する事業者選定・支援学級用空調設備工事設計委託料の費用対効果や、民間委託することによる食育の推進がどのようになるか不明などの指摘があり、市は関連する予算を取り下げました。

全街路灯のLED化の一部実施、新佐竹市営住宅の委託事業者決定 建設委員会
竹村博之委員長、柿原まき委員

(1)市内の街路灯を、LED化する予算について
 市内の街路灯1万7千灯のうち、同一規格の1万6千灯のなかから、今回提案されたのは1千灯分の予算です。最初に街頭犯罪が多いところや使用期限が切れそうなところを中心に取り替えていき、電気代の節減効果は年間250万円(1千灯分)とのことです。
(2)吹田操車場跡地に隣接する正雀下水処理場が昨年廃止され、医療クラスター用地として整備されることに伴い、処理場に隣接する公舎跡地を東側の山田川公園と一体化的に整備するための予算について
 操車場跡地まちづくりのため、今回提案されている場所を公園として整備し、摂津市に譲渡すると協定をかわしていました。
 今回、「球技ができる公園にしたい」と摂津市側からコンセプトが示されたため、設計にかかります。
(3)建て替えが必要な5つの市営住宅(津雲台・佐竹台・豊津T2・日の出・岸部北)を、佐竹台の大阪府住宅供給公社の跡地に集約することになり、その設計・建設、住民の移転支援を長谷工と市浦ハウジングにPFI方式で契約する議案について
 新佐竹住宅は240戸で、2棟。敷地内に広い通路がつくられ、駅までの歩行者動線が確保されるというのが事業者の提案です。津雲台と佐竹台の居住者は全員移転に同意しており、残る3団地について、移転を希望しない居住者には、現地再建など今後の方針を検討していくとのことでした。一般会計補正予算と契約案件について全会一致で承認されました。

学童保育の業務委託予算の削除修正案を議員団が提案
削除されない一般会計補正予算には反対

 一般会計補正予算は承認され、議員団の修正案は否決されました。討論の内容を紹介します。

 平成26年度吹田市一般会計補正予算のうち、市民の命と健康に直接かかわる予算として、乳幼児の水痘ワクチン、高齢者の肺炎球菌の予防接種事業や、妊婦健康診査の全額公費負担への拡充については、これまでわが党も要望してきた内容であり、評価するものです。
 また教育条件の充実に資する予算として、小中学校図書館の図書を整備しようとする予算、小中学校の支援学級の教室にエアコンを設置しようとする予算は必要な事業であり、また安心安全のための街路灯のLED化など、これらについて一定の評価をするものですが、審議のなかでのべたように、本来なら当初予算に計上すべき内容のものや、もっと現場の状況を正確に把握したうえで予算化すべきであったものなどがあり、その他の事業についても内容はともかく、市長の思いつき予算、実績づくり予算との感がいなめません。
 市長は3年前の就任時に「財政非常事態宣言」をし、市民生活に直接かかわる施策を次々と縮小、削減しました。わが党は、市長が後退させた施策について市民生活への影響を検証し、必要があると判断した事業は、復活もしくは再構築すべきと求めてきました。提案された補正予算には、こういう市民本位の視点が抜け落ちている一方、効果が明確でない不要不急の無駄な税金の使い方や、関係者の声を聞かずに経費削減だけを目的にしたアウトソーシングの拙速な導入などがもりこまれており、将来に重大な影響が懸念されます。
 最大の問題は、債務負担行為として、千里丘北留守家庭児童育成室の運営を社会福祉法人か学校法人に業務委託するというものです。市は委託の理由を、今の事業でさえ困難な指導員の確保が、今後事業の拡充に伴い一層困難になるため、というものです。しかし、民間の事業所でも保育士の確保は困難を極めており、直営より賃金労働条件が低いとされる民間法人に指導員確保を委ねることが、果たしてほんとうに可能なのか、なんの見通しもありません。また、市の直接の指示命令を禁止する委託業務において、学校や地域、関係諸機関との連携が日常的に必要な学童保育の内容が確保できるのか、大きな疑義を禁じ得ません。学童保育事業に対する公的な責任の後退につながるこの案を、到底認めることはできません。
 なにより、新設校の開設による学区変更で転校を余儀なくされる子どもたちのうち、学童保育に通う子どもたちは学校生活と同時に学童保育での生活が大きく変化することになります。この子たちに不安感を与えるべきではありません。
 実施計画にもあがっていない、留守家庭児童育成室の民間委託化という重要な案件を、保護者に説明もないまま、唐突に提出するのは、拙速であり乱暴です。学童保育事業については、今後、事業計画にさまざまな課題が盛り込まれていきます。それらが、どのような形態になるのか未定のこの時期に、新設育成室を民間への業務委託の突破口にすることは、行政として無責任に過ぎるものであり、認められません。以上の理由により、この債務負担行為に関連する予算を削除する原案修正案に賛成します。

88号(2014.10.2)

千里丘北留守家庭児童育成室の運営業務委託に反対!
個人質問 上垣優子

 来年4月の千里丘北小学校の開校と同時に開室される千里丘北小学校の学童保育の運営を業務委託する予算の提案はあまりにも唐突だ。現状でも指導員の確保や管理が困難であり、今後子ども子育て新制度でさらに指導員の確保が必要となるため業務委託するというが、民間でも保育士の確保は深刻な事態であり、委託で解決できる問題ではない。偽装請負にあたる危惧もある。3年ごとに委託先が変わる可能性もあり、継続的な運営の点からもなじまない。さまざまな混乱が想定される新設校の開校と同時に委託するのは、あまりに拙速であり、乱暴だ。再考を求める。

■学童保育のすし詰め状態を固定化するな
 提案された「吹田市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」では、全体としては、省令どおりとしながら「児童1人につき、おおむね1,65m2以上でなければならない」「1つの単位の児童数をおおむね40人以下とする」面積基準と児童数について「特例措置」を設けるとしている。現在、1クラス45人で90人定員だが、待機児を生じさせないために90人を超えて受け入れていることは理解するが、すしづめ状態を特例として無期限に継続させるのは問題だ。「経過措置」とすべきだ。
(答弁)できるだけ早い時期に国基準である40人定員での運営ができるよう、施設確保に努める。

■北千里の待機児対策について
 北千里地域は小規模保育所の対象となる認可外保育所も私立保育園もない。大型マンション建設が続く北千里地域の待機児対策は緊急課題。市が急ぐべきは、自らが「待機児対策とはなり得ない」とする幼保一体化ではなく、公有地の利活用をふくめ認可保育所をつくる方策を考えるべきと思うがどうか。
(答弁)公有地の活用も視野に入れた私立保育所又は認定こども園の創設・整備を検討する。

■学校図書館について
学校図書購入予算の独自予算化は評価するが、蔵書内容をしっかりチェックすべき。今後も学校図書購入予算は、独自予算化すべき。「学校図書館法の一部を改正する法律」に学校司書の配置がもりこまれた。学校司書全校配置に向け努力せよ。
(答弁)学校司書の配置は必要と認識している。検討する。

重度の障害者入院児支援制度・医療的ケアの必要な障害児者のショートステイ整備を
個人質問 塩見みゆき

■あいほうぷ吹田(吹田市立障害者支援交流センター)の医療体制について
質問 医療的ケアの必要な方が41名(2013年度)で利用者の約4割を占めている。超重症の利用者が多いにもかかわらず、医師の常駐がない。緊急事態の対応はどうしているのか。
答弁 看護師5名配置。緊急時の搬送先・主治医はあらかじめ把握している。医師の常駐はないが、嘱託医4人が定期的に健康管理相談と療育上の指導をしている。

■重度障害者入院時支援制度を求める
質問 重度の障害のため、意思疎通に支援が必要な方が入院された場合、医師・看護師とのコミュニケーションの支援をすることで、本人の安心感につながり、治療が円滑に行える。吹田市独自の入院時のコミュニケーション支援の事業化を求める。
答弁 現在は手話通訳者派遣のみ実施しているため、具体的に吹田市地域自立支援協議会医療課題検討部会において市内医療機関や医師会、医師会等の協力をいただきながら、障害者がいつでも適切な医療を受けることができ、入院時においては意思疎通支援の対策を検討している。

■医療的ケアの必要な重度の障害児・者を受け入れるショートステイの整備について
質問 現在、吹田市には医療的ケアの必要な障害児・者を受け入れるショートステイがない。今後の整備について担当部局の所見をきく。
答弁 本年度から大阪府の新規事業としてショートステイサービスを病院で利用できる「医療型短期入所整備促進事業」が始まっている。吹田市内の医療機関においても実施できるよう、医療機関と協議していく。
質問 「医療型短期入所整備促進事業」を市内の医療機関で実施できるよう、民間の病院を含めお願いするとのことだが、まず、吹田市民病院が手を挙げ、実施すべきではないか。
答弁 現状では難しいが、看護師はじめ医療体制の確保につとめ、どのような対応ができるか研究する。

国保の広域化で保険料大幅ひきあげ
個人質問 柿原まき

■国民健康保険について
 2015年度から、保険財政共同安定化事業の対象は、これまでの1件あたり30万円以上の医療費から1円以上となり、事実上の都道府県単位の運営が始まるが、吹田市への影響と保険料の見込みは? 2017年度の都道府県単位化以降、減免制度など自治体によって違う制度は継続するのか。
答弁 現行の拠出割合で4億1千万の負担増となり、保険料は一人当たり5千円の値上げ。所得割50:被保険者割50の拠出割合場合、約10億円の負担増で保険料は1万2千円の値上げ。激変緩和措置がないと、この金額が保険料に上乗せになる。2017年度以降も保険料の賦課徴収は引き続き市町村の役割とされている。

■健康管理拠点拡大モデル事業の必要性について
 国の「日本再興戦略」アクションプランに基づく、ICT技術を活用した経済成長戦略の一環であり、健康づくり産業の研究を自治体に取り組ませるもの。健診受診率の向上に最適といえないテレビ電話の機器を設置した後のメンテナンスは?成果については今後国と検証するというが明らかになっていのに、160か所に整備するのか。国の補助は最長3年で、それ以降のシステム保守費用や人件費は市単費での支出が見込まれる。全額国の補助金とはいえ、慎重に検討するべき。
答弁 健康への不安がない方の意識を高めるもの。テレビ電話端末本体のメンテナンスは市がやる。政策効果が認められれば4年目以降詩の負担で実施していく。

■100条委員会との相違点に関するガバナンス委員会の検証結果について
 今回の検証結果で「契約担当者の政策判断が当該契約の趣旨、目的、内容等に照らしてその判断の合理性が否定できず、また、公正を妨げる事情がない限り、その判断は尊重されるべきものである」と結論付けている。
 期限内に執行すれば「経済上、行政上の観点から本市の利益に資すると判断」というが、太陽光パネルの設置が低炭素化推進の目的にかなっているのは、あたり前のことではないか。
 会計法29条「緊急の必要により競争に付することができない場合については、単に国内部の事務の遅延により競争に付する期間が確保できなくなったことのみを持って『緊急の必要』としてはならない」となっており、国は自らにこのような裁量を認めていない。

洪水時の避難所増設を/エキスポ開発と地域経済の両立
個人質問 倉沢さとし

■豪雨により広島などで大きな被害が発生した。吹田市の防災対策について。法律の危険宅地の調査は済んだのか。
答弁 傾斜度30度以上、高さ5メートル以上の危険箇所について土砂災害警戒区域は20ヶ所、特別警戒区域は15ヶ所ある。市としては危険周知、避難体制の整備が義務付けされている。

■避難所が小学校区にひとつしかなく遠い人は1キロメートルある。高齢者、子ども、障害者などが避難できるように近くの公共施設を利用して避難所を倍増させるべきではないか。
答弁 迅速に避難するため広報を徹底したい。身近な避難場所は、訓練などで知らせる。

■地域経済、雇用、環境に大きな影響が出ることが予想される三井複合施設、市民スタジアム建設工事について。店舗面積が9万7千m2、来場者が年間1700万人はケタ外れに巨大である。地域経済の疲弊は深刻で、市政の軸足を巨大施設誘致ばかりでなく、地域経済応援にも振り向けるべき。新施設と地域経済の両立をはかれ。近隣の茨木市、守口市では巨大ショッピングモール建設で、ストロー現象がおき、中心市街地は寂れている。地域経済応援にこそ緊急に対策をすすめるべきだ。
答弁 市内事業者には出店の案内をしている。JR吹田駅などの魅力的店舗に回遊してもらえるよう取り組みたい。

工事用ダンプの待機車両騒音問題。近隣住民への工事広報について。ヤマト運輸前の交差点に早期に信号設置を要望しました。

87号(2014.10.2)

市民のくらしに影響が出ている事業は
復活または再構築せよ
日本共産党代表質問 山根たけと

(1)市長の政治姿勢と維新プロジェクト。2度も可決した問責決議の重みをどう受け止めるのか。

●ガバナンス委員会は、百条委員会の太陽光パネル事業800万円差額損失の指摘に対しても否定した。しかし、この騒動の根本は、市長の後援会企業に単独随意契約で不自然な契約をして発注し、加えて秘書がこの後援会企業の関連会社に所属し給与を得ていたことにも疑惑に拍車をかけた。これらに対する市長への検証は一切行われていない。職員へのコンプライアンス意識の向上はことさら強調されているが、必要なのは市長としてのより一層高いモラルである。もし猛省をしたというのならどのような猛省をおこなったのか。「公明正大」というだけでは誰も納得しない。
市長:特定企業を優遇することはない。この点をもって「公明正大」と繰り返し申し上げている。

●弱者切り捨ての維新プロジェクトの見直し検証をするべきである。最低でも日中活動重度加算、はり灸マッサージ助成、老人医療費助成、施設使用料減免制度の復活・再構築をすべきである。
市長:ご提案いただいた事業を復活させることは困難。

●子ども医療費助成制度の拡充を。大阪府下では、対象年齢にばらつきはあるものの、吹田市のように所得制限を設けている自治体は、43市町村中わずか7市町。所得助成を設けない自治体が大半となっている。
市長:府から具体的な拡充内容が示されたら研究していく。

(2)南吹田の地下水汚染対策について

●平成20年に南吹田2丁目にある非鉄金属業工場を汚染源としての蓋然性が非常に高いとの判断を行っているが、特定までには踏み込めなかった。これまでの調査で原因者を特定する科学的根拠の裏付けが弱いのであれば、信頼できる調査会社に調査やりなおし、科学的に立証し汚染原因者を特定すべきである。
市長:さらなる調査は、現時点では必要ないと考えている。

●汚染者負担の原則が基本中の基本であり場合によっては、水質汚濁防止法の行政指導権限を適用すべき。
市:適用できるとは考えていない。

●住民の不安に応えるために今後、市・企業・住民の協力体制構築は不可欠である。地元住民に対する健康診断の実施、汚染拡散の防止対策は吹田市が責任をもち解決に向けて進んでいかなければならない。企業と除染協定を結ぶことも重要であると考える。
市:協定については、企業との協議の進捗状況において判断する。

(3)子ども・子育て新制度に関する条例について

●多くの問題点はあるが、この法律の目的は地域子育て支援の拡充や質の向上を目的としており、現行吹田市の保育水準を下げてはならず、より水準の引き上げが求められている。
市:現行の保育水準は維持する。

●小規模保育、家庭的保育の条例・基準は、子ども達の命の安全、生活保障の観点から議論し決めていく必要がある。全国各地で起きている痛ましい死亡事故は、府内でも大阪市や八尾市などの認可外や家庭的保育事業などで起こっている。あってはならないことだということを再認識し条例制定に望むべきである。
市:小規模保育事業A型を事業計画で位置づけ実施していく。

●待機児童の解消は認可保育所の増設ではかることが基本である。必要な認可保育園の数をあげよ。
市:5園程度の創設が必要。

●放課後児童健全育成事業の条例について

(4)医療・介護総合法による市民への影響と市の役割。

 要支援1・2が介護保険の給付から外されたことは完全な「改悪」。市はその認識をもつとともに、急激な変化による高齢者への介護閉め出しを防止するため、2年間の経過措置を最大限に活用せよ。
市:課題が多くあり猶予期間も考慮し、実施時期を定めていく。

(5)国連障害者権利条約に則った障害者の施策実現を。

 とりわけ医療的ケア対応の施設不足は深刻。支援学校卒業生の受け入れ態勢が急務の課題。

(6)公共施設の最適化方針と公有地の利活用について

 言うまでもなく市民の財産。保育所、障害者・高齢者施設など福祉的利活用の視点を持て。

(7)若者の雇用について。

 学生・若者の街吹田として社会問題となっている、ブラックバイトも含めて若者を使い捨てにする違法な労働行為を許さないという気風を作り出すべき。
市:啓発ポスターを作成する。

(8)吹田市立少年自然の家すぐ横のあいばの演習場がオスプレイ訓練分散候補地にリストアップされた。訓練候補地としないよう求める要請を高島市と連携して行え。

市:市民の安全を第一に考え適切に対応していく。

(9)教育委員会制度の改正について

 教育委員会の独立性、学校現場の自主性の尊重はこれからも変わることはなく、市長も、もちろん我々議員も含めてこの原点を侵すことは出来ない。市長、教育長、教育委員会委員に改めてこの認識を問う。
市長:今回の改正によって教育委員会の独立性や学校現場のあり方に変更があるとは考えていない。

保育所の延長保育料は見直しを
個人質問 玉井 美樹子

 2009年3月25日にだされた提言では保育料の基本的な考え方に『今後も吹田市の保育所保育料は、保育料問題懇談会の提言に基づいて設定する』とある。色々と改定する場合は、とくに今回のような大きく変わる場合は開催をして意見を聞き、提言と照らしてどうだったのかと意見を聞くことが必要ではないか?
 今回の改正案については吹田市子ども・子育て審議会で意見を聞いて決めたもの。

 延長保育料と「保育時間の認定」について。新制度の地域子ども子育て支援13事業の中に「延長保育」というのがあるが、それは時間認定を超えるところに該当しないのか?
 今後、延長保育事業を含む地域子ども・子育て支援事業について審議会で意見を聞いて事業計画に位置付けていきたい。

 「該当する」となっている事業として実施の計画を持つべき。国の制度の不備は、法が制定された時からわかっているし、条例や実施にあたっての進み具合からもわかっていたこと。国の不備なところを利用者の立場で補う事業を実施する、これが市の果たすべき役割。
 また、量の確保だけでなく、利用者の負担に関しては国の方向性が不明確な分、市の独自の配慮が公立・私立問わず、必要では?
 新制度施行後、私立保育所への各種助成事業は公定価格の積算内容と既存の助成事業との整合性を確認し、新たに必要な項目を検討し、今の保育の質を維持し向上させていきたい。

■市の責任で小児夜間救急の復活を
 地方独立行政法人・市民病院の中期目標の小児医療のところに「小児二次救急病院として、地域の医療機関や豊能広域こども急病センターと連携を図ること」とある。地域の医療機関との協力というのは実際にはどのように具体化されるのか。具体化されているかどのようにチェックしていくのか。
 豊能広域こども急病センターと連携が強化されているのは実態からよく理解している。特に市南部からの距離や急病の時は市民病院で吹田の病院でというのが、切なる声としてある。地域の医療機関との連携など小児夜間救急を復活させてほしいという根強い声にこたえられるように目標が具体化がされるように市としても責任の果たしてほしい。

中学校給食を改善し全員喫食に、小学校給食の安易な民間委託はやめよ
個人質問 竹村博之

■教育について
◎教職員の長時間労働の改善を求める
 国際調査で教員の勤務時間が他国に比べてダントツに長く、改善が必要。労働安全衛生法により、安全衛生委員会や産業医の設置、職員室で教員が使用するパソコンの整備、各学校の特別教室へのエアコン設置などを求めました。
◎中学校給食について
 喫食率が目標50%といいながら平均15%の実態がある。大阪府下では自校方式やセンター方式で全員喫食が過半数をこえて広がっている。吹田市も本来の学校給食を検討すべき。小学校と同じように、就学援助制度の対象に。
◎小学校給食について
 これまでの小学校給食調理業務の民間委託についてしっかりと検証すべきであり、新設校にまで広げるのは安易すぎる。偽装請負という違法の疑いがあり、慎重にすべき。

■市営住宅住民の住み替え要望について
 大阪府営住宅や他の公営住宅では、高齢化や障害などで日常生活に支障がある場合に住み替え制度がある、検討を。

■環境美化条例改正について
 江坂地域などの重点地区において、たばこのポイ捨てで過料の導入効果は。市が喫煙所を設置することについては、受動喫煙防止の観点がないのは問題。地域性も考慮して設置すべき。

■安心安全、憩いのまちづくりについて
◎千里山跨線橋線西詰交差点の交通安全対策について
 千里山跨線橋線が来年1月に全面開通する。地元の住民説明会で出された要望についての検討状況は。橋の西側にある交差点は複雑な形態で万全の安全対策を。
◎江坂駅周辺のバリアフリー化の促進と自転車専用レーンの採用について
 南北約250メートルある江坂駅には南口側にしかエレベータが整備されていない。北口側はオフィスビルを利用できるが、平日の昼間しか使えない。長年の課題であり、改善を求める。
 歩道で自転車と歩行者が交錯する危険性をなくすために、自転車専用レーンは有効、導入を求める。
◎江坂公園に設置していた「ぼんぼり」の復活を求む
 花見の時期にあった「ぼんぼり」がなくなった。市民の要望が強い、復活を。

86号(2014.9.4)

子ども子育て支援条例、妊婦健診全額助成など提案
9月定例会を開催

 9月4日から26日までの会期で市議会が開催されます。各党代表質問は11日からです。

〈主な日程〉

9月 4日(木)本会議(提案説明)議会運営委員会
9月11日(木)本会議(質問)
9月12日(金)本会議(質問)
9月16日(火)本会議(質問)議会運営委員会
9月17日(水)本会議(質問)
9月18日(木)委員会
9月19日(金)委員会
9月25日(木)議会運営委員会(請願等取りまとめ他)
9月26日(金)本会議(討論、採決)

*請願は9月12日中に提出してください。
*代表質問は山根議員です。(質問順位は(2))
*個人質問は、(3)玉井、(7)竹村、(8)上垣、(20)塩見、(24)柿原、(26)倉沢の順番です。正確な質問の日時は議会事務局に問い合わせてください。


〈主な案件〉

■報告(6件)
同和更生資金貸付金(151件・2102万円)等の債権放棄、他

■条例提案(17件)
主な条例案
◎子ども・子育て支援法施行条例
◎家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準条例
◎放課後児童健全育成事業(学童保育)の設備運営に関する基準条例
◎歯と口腔の健康づくり推進条例
◎市税条例の改正(法人市民税下げ、軽自動車税上げ他)
◎千里山コミュニティセンター設置のための条例改正
◎市立幼稚園保育料改正のための条例
◎千里丘北小に留守家庭児童育成室を設置する条例改正
◎市立保育所条例の改正(保育料の改正、9時から17時の間以外は「延長保育料」を徴収するなど)
◎休日急病診療所を総合福祉会館に移転する条例
◎岸部中デイサービスセンターを廃止する条例改正
◎廃棄物処理施設長期包括委託事業者選定委員会を設置するための条例改正
◎環境美化条例の改正(歩行喫煙、ポイ捨てに過料設定)
◎千里丘北小学校を設置するための条例改正
◎保育の実施に関する条例を廃止する条例
◎火災予防条例改正(露店等の火器使用届け出義務付け)

■単行事件(7件)
新佐竹台住宅集約建替事業(市営住宅)契約の締結、南吹田駅前腺道路工事請負契約の締結、他


〈主な補正予算〉

■一般会計
総額8億549万円(金額は千円以下切り捨て)

・私立保育所整備費助成(佐竹台2丁目)(定員20名増員) 4706万円
・認可外保育施設運営費助成を増額 1億3904万円
・ポータルサイトから健康・医療情報を発信 230万円
・予防接種経費を追加(乳幼児の水痘ワクチン、高齢者の肺炎球菌ワクチン) 1億5403万円
・道路等公共の場所で歩行喫煙を禁止することを市民に周知・広報するための経費、市内2か所に喫煙所を設置・管理するための経費など 1656万円
・公共施設やコンビニなどにテレビ電話を設置し健康相談等を行うための経費(国が全額補助) 2441万円
・南吹田地下水汚染拡散防止対策の設計 1099万円
・妊婦健診の公費助成を全額助成に拡充 4597万円
・廃棄物処理施設の長期包括委託導入準備 630万円
・観光センターを(仮)エキスポ跡地複合施設に移転 407万円 
・街路灯をLED灯に取り換え 3135万円
・山田川公園拡張工事の詳細設計 407万円
・小中学校図書館の図書購入 9126万円
・小中学校の支援学級教室等エアコン設置 4180万円
・中学校に学習用タブレットパソコン、教材作成用パソコン導入 1178万円
・新制度移行を念頭に、預かり保育を市立幼稚園9園から全16園に増やす 359万円
・勤労青少年ホームの解体撤去費 5656万円
・千里丘北小で給食を委託する事業者選定 1.7万円

■債務負担行為
・民間委託による千里丘北留守家庭児童育成室運営業務(H26?29年度) 5977万円
・廃棄物処理施設長期包括委託導入アドバイザリー業務(H26?27年度) 1543万円
・観光センター施設借上料(H26?33年度) 3643万円
・民間委託による千里丘北小給食調理業務(H26?28年度) 1873万円


〈追加予定案件〉

・平成25年度決算に係る地方公共団体の財政健全化に関する法律における健全化判断比率等に関する報告
・単行事件(H25年度水道事業会計利益の処分)
・H25年度各会計の決算認定


〈決算委員会の日程〉

・企業決算審査特別委員会
 9月29日 提案説明
 10月7日 水道会計
    8日 病院会計

・決算審査特別委員会
 10月6日 提案説明
   22日 財政総務所管分
   23日 文教産業所管分
   24日 福祉環境所管分
   27日 建設所管分
   29日 総括質疑、討論採決

子ども子育て支援法の施行に伴う市の条例制定について

 条例の主な内容について紹介します。
 来年の春から、子ども子育て支援法が施行されます。この制度は介護保険と同じように施設の利用を希望する場合、「認定」を受けなければなりません。親の就労状況等により保育時間が決まる(標準時間もしくは短時間)ことになります。
 市町村は、幼稚園や保育所、認定こども園(現在、吹田市には1園もありません)学童保育など、法に書かれている施設について、その運営や基準について「条例」で定めなければなりません。
 今回、提案されている「吹田市子ども・子育て支援法施行条例(案)」には、施設の設置基準をどのようにするのかということや、利用者の負担がどのようになるのかなどが示されています。
 この条例には、事業者や利用者への罰則規定(違反した場合には過料を科す)も規定されています(国の法律には『過料を定めることができる』となっています)。
 あわせて「吹田市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例」には小規模保育所(現在の吹田市では認可外保育施設等にあたります)や事業所内の保育所、居宅訪問型保育などについて設置基準を定めることとされているため、提案されています。
 現在、子ども子育て支援法の施行について細かな内容は流動的であり、予算についても仮の価格設定となっており、事業を実際行う市町村や事業者にとっても不安の多いものとなっています。
 また利用者への負担については、要綱でさだめるとしています。「応能負担」としつつも、追加徴収なども含まれています。
 今回の条例制定においては、子どもや子育ての市の公的責任を後退させないようにすること、これまでの吹田の保育条件を後退させないことなどが重要な争点になります。
 9月1日付のすいた市報にも新制度の説明が掲載されていましたが、この子ども・子育て支援法は少し複雑でわかりにくい仕組みになっています。
 市は市民のみなさんにむけて9月25日(木)19時からメイシアター中ホールで説明会を開催する予定です。

85号(2014.7.12)

6月に開催された3つの特別委員会の様子をお知らせします。なお、市民病院の在り方検討特別委員会は昨年度をもって活動を終了しています。

健康・医療まちづくり基本方針策定は市民の立場で 吹田操車場等跡利用対策特別委員会
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

 6月20日に、役員改選後初の委員会が開かれました。吹田市より、「国立循環器病研究センター移転が決まり、医療産業集積地として大きな可能性が生まれている。吹田市として5月に『吹田市健康・医療のまちづくり基本方針』を発表した。目的は、平成30年に国循や市民病院が、開院する予定であり、国による『総合特区』、『国家戦略特区』の動きがある。吹田市として魅力的な街づくりを積極的にすすめるため、関係者を集めて具体的提案を一年ががりで策定したい」との説明がありました。
 まちづくりのスケジュールでは、低炭素まちづくり協議会が遅れていること、正雀下水処理場跡地整備についての説明などがありました。
 日本共産党は、「20年にわたる操車場跡地利用問題として、市民の協力で事業を進めてきた経過がある。『特区』などの動きがあるが、??田市としては、市民のため、国民のために役立つ医療を整備するという立場が基本となる。健康・医療街づくり基本方針による具体的提案を1年で作るというが、議会や市民の意見を聞いてすすめるべき。また、情報公開も進めよ。」など要望しました。吹田市は、「地域医療連携の立場ですすめる。国立循環器病センターの研究に市が協力をする。また、吹田市の事業にアドバイスも受けたい。」と述べました。「特区」についての具体的な内容は、未確定な部分が多く説明はありませんでした。
 また、緑のふれあい交流創生ゾーンTの自然エネルギー創造ゾーンの進捗状況について尋ねましたが、進展はなしでした。
 東村地下道については、勾配がきつく、自転車用コンベアは設置されているが、高齢者には使いにくく、対応として駅のエレベーターを利用できるようになり喜ばれています。今後も市民の声にたいし丁寧な対応を求めました。

南吹田地域地下水汚染緊急対応策、防災対策事業など 都市環境防災特別委員会
玉井みき子委員長、上垣優子委員、山根たけと委員

 6月24日に役員改選後初の委員会が開かれ、大気・水質・土壌汚染対策の現状、南吹田地域地下水汚染対策、道路ストック総点検事業、大阪外環状線の建設事業、防災対策事業の概要等について市の取り組み状況の報告があり、日本共産党は以下の点について質問や要望等をおこないました。
●南吹田地域地下水汚染対策について
 4月から、土壌・地下水汚染浄化対策専門家会議の委員が変わり、3回の専門家会議を開催。緊急対応の必要性、汚染の拡散防止を早期に行うべきとの認識が示されたため、市は汚染濃度が最も高い地点での揚水曝気(ようすいばっき)方法(地下水を汲み上げて曝気し揮発させて浄化する)で汚染拡散を防ぐ対応をすると報告がありました。
 また汚染原因の蓋然性が非常に高いA社とは、9月以降2度の協議が行われており、専門家会議にもA社が出席して自社敷地内での汚染浄化対策状況の報告をおこなっています。
 日本共産党は「汚染者負担の原則」から、企業との協議を進めていくべきと主張し、吹田市も「蓋然性が非常に高い」とした認識は変わることなく今後もA社と協議していく、と答えました。
●JR大阪外環状線の建設事業について
 (仮称)西吹田駅を含む(南吹田地域)、外環状線北区間(新大阪駅?放出駅)の完成予定は平成30年。南吹田地域における高架下の利用方法を、地域住民と共に考えJRにも協力を要請していくべきと求めました。
●道路ストック総点検事業に関連して
 平成24年に発生した笹子トンネル事故を契機に、国が自治体に対して、道路及びその附属物の老朽化の点検を求めたことをうけて来年2月末まで行う点検事業の対象施設や方法が示されました。点検中に危険と判断された場合については、部位の交換などを行うとの答えでした。
 点検方法はきわめて専門的な作業であり、職員の中で技術の継承はされているのか質しました。率直にいって不安がないことはないが、しっかり監督していきたい との答えでした。
●防災に関する取組み予定(概要)について
「マイ防災マップ」づくり作成に関して、地区防災カルテの活用など、市としての支援を具体的に行うよう要望しました。すでに昨年末にマップが完成している吹田南地区など、先行事例を参考にしながら各地域での作成を支援していくとのことでした。

政務活動費
使途基準の厳格化を提案、議案のインターネット公開を検討
議会改革特別委員会
柿原まき委員

 6月19日、役員改選後初の委員会が開催されました。議会改革の検討課題について、順番に各会派の委員が議論をしました。
◎政務活動費の使途基準について
 昨年度までは政務活動費の金額について議論してきましたが、今年度は使途基準の明確化・厳格化を議題とするよう日本共産党は提案しました。議員活動とプライベートの線引きができないガソリン代(按分率1/2、かつ月額上限1万円)や、携帯電話代(按分率1/2で、上限なし)については支出しないようにするか、さらに支出基準を厳しくするなど縮小する方向で検討すべきと主張しました。他のいくつかの会派の委員も同趣旨の意見を述べました。
 議論の中では、「線引きはできないが確実に政務活動に電話や車を使っているのも事実であり、各個人で判断すべき」「さらに厳しい支出基準を独自に設定している会派もあるので、個々に判断すればよい」といった意見が出され、議論はまとまらず引き続き検討することになりました。
 日本共産党は、一昨年国会で政務調査費から政務活動費に使途の範囲を拡大する自治法改正に「必要性がない」として反対しています。同様に市議会での政務活動費条例制定の際にも、他会派と一緒に事務所費の拡大などは今のところ必要性がないとして独自案を提案しました。自民・公明・民主等が提案した使途拡大の条例が可決されたため、日本共産党の提案した議案は自動否決されました。
◎議会報告会の開催について
 作業部会から提出される資料をみて、さらに検討することになりました。
◎議案書などのインターネット公開について
 予算書、決算書、議案書等をつくっているそれぞれの部署と、提案委員とで検討を進めている結果が報告されました。本会議初日の提案説明が終わった後に、議会のホームページにアップすることは可能で、予算化する必要もないとのことであり、前向きに進めていくことで一致しました。
◎配布資料のペーパーレス化について
 議員一人ずつ配布される議案書や会議録などを、データで受け取りOCR処理を行って検索可能にすることや紙資源の削減などが提案されました。議事録の受け取りを辞退しても、業者と年度当初に契約をしており途中の契約変更は不可能であることもわかり、引き続き検討することになりました。
◎視察旅費(宿泊費)の実費精算方式の導入について
 吹田市旅費条例では1泊15000円(職員は14000円)の定額支給となっており、実費だけ支給すべきとの提案がありました(府下25市が定額制、6市が実費制)。
 旅費条例は議員だけでなく、市長やその他の職員も同じ規定が適用されています。それぞれの視察旅費を精算することの煩雑さと、それにかける人件費等を考慮して定額制となっていると思われます。現実には、支給されないタクシーに乗車する際に、その余剰金を使うなど旅費の在り方全般にも関わるものであり、引き続き検討することになっています。

84号(2014.7.5)

●6月6日に閉会した5月定例会の委員会での審議をお知らせします。

維新流の総合計画抜本見直しは認められない 財政総務委員会
柿原まき副委員長、竹村博之委員

 昨年12月議会に提案された議案135号吹田市第3次総合計画の中間見直しは、全会一致で不承認となり、本会議で否決されました。
 そのほかに、市職員の配偶者が外国に単身赴任する場合、3年を上限に同行休業できるようにする条例の制定や、消防団員の退職報奨金の引き上げ条例、補正予算では市独自の職員採用試験費用やがん検診推進の無料クーポン発送、大阪府の補助金活用で消費生活センターの機能強化のための経費などが全会一致で承認されました。
 総合計画中間見直しについての日本共産党の反対意見は次の通りです。
 「今回の中間見直しは、社会経済状況の変化による改正が見直しの意図ではなく、現行の総合計画に井上市長の考え方を盛り込ませるという点にある。
 広辞苑にもない『都市魅力』などという言葉を総合計画に使うのはそぐわず『人、モノ、カネ、情報』を集積するということが吹田市の将来像としてふさわしいとはいえない。
 持続可能なまちづくりということでの財政健全化も、施策推進の手段ということで挙げられているが、市民の目線でなく、市長の目線、市役所の経営的視点、『自助、共助、公助』の役割分担論を前提としている。
 また、井上市長が行った、審議会からの議員の排除により、地域の住民の声を策定過程で反映することができなくなった。『審議会は市長の執行権限の範囲』というならば、二元代表制のもとで、出来上がった中間見直し案全体に対して賛否を表明するしかない。子どもの権利条約の主旨を盛り込むなど、一定の修正を行って再提案されていることは理解するが、全体としては最初に述べた主旨から賛成できない。」

職員前倒し採用など承認 文教産業委員会
倉沢さとし委員、上垣優子委員

 吹田市は3年間職員採用凍結の方針により、現場に大きな困難を押し付けてきました。しかし、職員不足による様々な問題が生まれ、方針転換をせざるを得なくなり、来年度採用予定のうち43人の人件費予算を提案。委員会では所管分4人の職員採用の可否が審議されました。
 日本共産党は、「採用は当然であり、もっと人数を増やしても良い。職員削減方針は維新市政の特徴と言える。しかし、体育館の指定管理者制度などの導入で正規職員が大きく減少。極端な職員削減の結果、団塊世代の大量退職とあいまって、きちんとした仕事の継承に支障がでてくる。市民スポーツの発展など教育行政には、最低限の必要人数もあるはず。教育委員会として、市民サービスに支障がでないように職員定数の在り方の議論を深めるべき」と要望し賛成しました。
 委員会所管分の補正予算は全会一致で可決されました。

保育所民営化推進予算削減・わかたけ園移転整備費等を承認 福祉環境委員会
村口はじめ委員、山根たけと委員

●地方独立行政法人吹田市民病院に対し、新市民病院建設予定地(岸部)の出資、それに伴う定款の一部変更。(全会一致で承認)
●私立幼稚園保護者補助金の改定(全会一致で承認)
 国の「私立幼稚園就園奨励費」を補うため、この補助金があり、世帯の所得などに応じたものになるよう、市民税額を基準に保護者に支給している補助金。今回就園奨励費の単価改定に併せて、H26年4月分から変更されます。
(国)私立幼稚園就園奨励費 2億600万円の増額
(市)私立幼稚園保護者補助金 3500万円の減額
保護者負担は、階層により減額又は現状維持。第三子については所得制限がなくなり全て負担ゼロとなります。
●一般会計補正予算、主な中身。(賛成多数で承認)
・各部の職員前倒し採用分予算(保育士16人分など)
・病児病後児保育事業補助金(江坂地域)
・わかたけ園移転整備費   など
◎3月議会での「公立保育所民営化移管先選定委員会」設置条例撤回に基づいて、関連する民営化計画推進予算を削除しました。福祉環境委員会では「H28年度の民営化に賛成」の立場から、吹田新選会は一般会計補正予算に反対しました。
 その他、国民健康保険特別会計補正予算は全会一致で承認されました。

岸部中千里丘線を市道認定 建設委員会
塩見みゆき委員長、玉井みき子委員

 主な議案は、都市計画道路岸部中千里丘線の市道路線の認定、水道部、都市整備部の職員を前倒し採用する補正予算です。
 建設委員会所管の部局は、特に専門の技術を必要とするもので、市長の「維新プロジェクト」のもとで3年間の職員採用凍結により、技術の継承など、今後の業務に影響が出ることが懸念されます。また、現場での人員不足もあり、市民サービスに影響が出ています。適正な職員の配置をすべきであり、年度途中ではあるが職員採用は行うべきであり、補正予算に賛成しました。

83号(2014.6.1)

万博跡地開発。住民の不安をなくせ
倉沢さとし市議の個人質問

 エキスポ跡地開発は、吹田市では操車場跡地開発につづく巨大開発です。年間2000万人、平均1日6万人(※さくら祭りなどで5万人規模)が利用する巨大な規模。根本的には集客人数を縮小する見直しが必要。計画通り許可するならば、少なくても住民の不安をなくすよう吹田市は、最大限努力すべきだ。
 開発手続きの段階は。(答)平成24年6月にすまいる条例の手続きを開始。その後、地元説明へ。開発事前協議は今年2月終了。都市計画法手続きは3月に許可した。
 三井の供用開始は。(答)平成27年度中を予定。詳しくは今後明らかに。
 18日夜、外周道路照明が10本以上切れていた。安全上問題だ。(答)電線が劣化したため。修理中。
 モノレール駅からの生活道路が夜間暗い。(答弁)管理者の府に要望。
 迂回策として万博橋を利用するが、耐震性能は。(答)耐震はOK。
 モノレール、バスなど公共交通の利用促進は。(答)モノレールは10分間隔を5分間隔へ、バス運行、公共交通利用者へのインセンティブなど協議中。
 外周道路、樫切山北などの車線見直しは。(答)事業者が、府、警察と協議中。
 桜祭り、ガンバ試合日など特異日の渋滞情報の告知は。(答)利用者に館内アナウンス、電光掲示板を活用する。
 混雑時に、周辺自治会への連絡は。(答)事業者に対応させる。自治会へ連絡するよう求める。
 地元要望の周辺対策は。(答)樫切山北交差点の改良は検討中。外周の車線は左右折レーンの増設を検討中。
 定期路線バスが延着の恐れ。(答)必要な対策はする。
 府道山田上高架下交差点、ヤマト運輸前の信号は。(答)信号設置で協議中。時期は不明。
 近畿、名神の出口から万博外周への3車線横断。(答)危険性は認識。外周西側の進歩橋でUターンの誘導を検討中。
 吹田サービスエリアにスマートインター設置の計画は。(答)いわゆるスマートインターではない。患者の緊急搬送のための専用出入り口のこと。協議中。
(総括的要望)事業者は情報開示に消極的といえる。工事の各段階で近隣への説明を。迷惑施設にならないように。共存共栄となるよう強く要望する。
 この他に、旧耐震基準マンションの助成制度、ひとり親家庭医療費助成の説明書問題を質問しました。

JR吹田駅地下通路昇降スロープ改善を
村口はじめ市議の個人質問

(1)JR吹田駅地下通路の昇降口のスロープ改善を

 JR吹田駅地下通路の昇降口のスロープが急で、自転車やバギー車を押し上げるのが困難な構造だ。特には最近は、電動機付自転車が増え、大変苦労されている。改善の要望を多く聞いており、これまでも取り上げたが、エスカレータ設置など、改善はできないか。
答)斜路付階段設置時には、昨今の電動アシスト自転車の普及や、それを体力の弱い利用者が押して斜路を昇り降りするケースは想定しておらず、新たなバリアフリー課題と言える。昇降口の対応については、引き続き課題として、財政上の判断も含めて検討させていただきたい。

(2)浸水対策について

1.集中豪雨による浸水被害が頻発している。根本対策が求められるが、それ以前に、個人が行う浸水予防対策、浸水を防ぐための小塀の築造などに対して、補助制度を創設することはできないか。
答)先進都市の事例等を調査し、関係部局と連携しながら、どのようなことができるのか研究したい。
2.集中豪雨による上の川氾濫対策に関して、今年度の府及び市の対応策は?
答)河川管理者の府では、昨年10月から具体的な治水手法等について決定すべく、学識経験者や専門家で構成される河川整備審議会に諮られている。今年度から施設についての詳細な検討を行う予定であり、今年7月までに、上の川及び上の川調整池のLED信号による表示装置が合計3基設置される予定と聞いている。
 本市としては、これらの諸対策に加え、引き続き府に対し、上の川整備事業の早期実現を強く要望していく。

(3)他に
 ごみ減量計画、太陽光パネル設置工事の概算設計単価の見直しなどに、ついて質問しました。

障がい児年限延長モデル事業
希望するすべての児童が入室できるように
玉井美樹子市議の個人質問

(問) 現在の学童保育の入室条件は「保護者の労働、疾病その他の事由により、その保育に欠けること」障がいのある子どもについても同様。障害のある子どもにとっての学童保育は、その子どもの発達保障においても大きな役割を果たす。
 実施されている、年限延長モデル事業の利用条件について3年生まではそのような条件があるわけではないのに「手帳の有無」という条件がつけられたのはなぜか?「手帳の有無」などというように条件があることで、希望をしても利用できないという状況がうまれている。たとえモデルで広がっても「対象になるかどうか…」たとえ保護者が就労していても、この利用条件では「保護者の労働、疾病その他の事由により、その保育に欠けること」という本来の入室要件からしても、保護者の就労を保障するものにならない。3年生までの受け入れ条件と同じ条件での受け入れできるように、環境の整備・指導員の配置なども整えて、早急に検討すること、あわせて「全校実施に向けての計画」を具体的に示してください。
(答弁)モデル事業は施設と児童数に余裕のある育成室で限定的に実施している。安全性の確保のため特に支援を要する児童のみ対象にしている。モデル事業の拡充は財政的な問題に加え、施設や人材の確保も課題。実施の状況の検証もして、更なる年限延長についても具体的な検討を進めたい。 
 他には…
*少子化・子育て支援対策と商工振興についてとして「3人乗り(幼児2人同乗)自転車購入費助成事業の実施を」
*市営駐車場の回数券の取り扱いについてとして、購入されたものは市が「休止」をしているのだから返金などの対応は」行うべき。
*憲法週間のポスターについてとして、市民の税金を使う取り組みだからこそ、大切に使い意義のあるとりくみにするべき。

ギャンブル依存症の実態把握と対策を
塩見みゆき市議の個人質問

質問 2008年、厚生労働省委託研究による調査資料では、日本の成人男性の9.6%実に10人に1人、女性でも1.6%がギャンブル依存症であるとのデーターである。人口で考えると560万人を超える。借金や犯罪、家庭崩壊など巻き込まれる人たちの数も含めると、ギャンブルに関わる被害は大変大きなものであると考えられる。
困っている家族は、専門病院はほとんどなく、どこへ相談したらいいのか、情報がない。
啓発用のパンフレットなどを作成することや法律相談、特にギャンブルに絡んだ多重債務問題での相談者に対しては、専門機関を紹介するなど、市民への啓発活動、相談事業を実施せよ。
答弁 相談窓口の保健所に働きかけるとともに、本市としても様々な取り組みを研究していく。
質問 昨年12月の臨時国会で、総合リゾートの中心に民間賭博である「カジノ」を位置づけ、経済の活性化を図ろうとする、いわゆるカジノ解禁推進法案が自民、維新、生活の党などの有志議員から提出された。
国のカジノ推進法案、また、大阪府や大阪市がカジノ誘致を進めていることについて、市長の見解を伺う。
答弁 大阪府・市のことであり、意見を言う立場にない。吹田市にはカジノはつくらない。
質問 昨年12月、超党派の議員立法として全会派一致でアルコール健康障害対策基本法が成立した。不適切な飲酒は健康被害とともに、家族や社会に深刻な問題をもたらすとして、被害防止を計画的にすすめるための国、自治体、事業者、国民などの責務を定めている。
吹田市の実態把握と対策の現状について聞く
答弁 アルコール使用による精神保健福祉手帳の交付12名、断酒会会員33名。対策は健康すいた21の重点項目のひとつとして「アルコール対策」を挙げ、正しい知識の普及に努めている。アルコール健康被害の講座を実施。相談があった場合、専門相談窓口である大阪府保健所や断酒会を案内している。
質問 国全体では、依存症者数は約80万人、依存症と疑われる人たちが約440万人と推定されている。 治療に結びついている人は極わずかにとどまっている。
 健診時に飲酒習慣を把握するスクリーニングテストをメニューにいれてはどうか。法を実効性あるものにするためにも、市民の飲酒にたいする調査を実施してはどうか。
答弁 スクリーニングテストの導入は先進事例を参考に検討する。調査については、他市の実施状況を参考に効果的な手法を検討する。

82号(2014.5.30)

よりきびしくなる市民のくらし
自治体の責任、今こそ果たせ!
日本共産党代表質問
上垣優子市議

●市はなにを為すべきと考えるか
 安倍自公政権の暴走がとまらない。解釈改憲による集団的自衛権の行使容認への急速で強引な動き、原発再稼働、労働法制改悪、沖縄の新基地建設など国民の生活のあらゆる分野にわたり、加速している。
 特に消費税増税と社会保障の削減が同時に進み、さらに来年は、消費税10%増税と年金の1%削減をはじめ介護制度の改編が予定されており一層の困窮化が進むだろう。市民生活を守るために市としてなにを為すべきか。市が廃止縮小した、高齢者や障害者のための独自施策や福祉巡回バス「きぼう」号、歳末見舞金など社会的に弱い立場の人々を支えてきた事業の復活こそ、いま求められているのではないか。
(市長答弁)消費税引き上げは、市民生活に少なからず影響していると認識している。しかし、指摘の事業等については消費税との関係で検証が必要だ。国・府・市の役割はそれぞれだ。市民のくらしを支える身近なサービスをしっかり提供するのが市の責務だ。

●「幼保一体化計画」は急ぐな
 施設の設計に対してだけでなく、保育のあり方についても幼稚園、保育園両方の保護者の意見を十分に聴くよう求める請願が3月議会で可決している。ていねいな合意形成が必要だ。たとえば短時間児の夏休み中も長時間児はずっと登園する。休む子とそうでない子がいる中、夏休み中の保育やそのあとの保育の目標や内容を設定することがむずかしい。どう考えるか。
(こども部答弁) 他市の先行事例を参考に、長期休業中の保育内容を位置付ける。
(2回目)新たな制度であり、国の運営要綱も決まらず、保育内容の点でも、答弁のようにまだわからないことが多い。私立幼稚園の関係者が「判断材料も時間もない中で、対応を迫られて非常に苦しい!」と悩んでいる。新制度そのものの姿が見えない中で、急いで進めれば保護者や市民に混乱を招く。今後の全国や近隣市の先行事例を、保護者も交えて研究しながら、急がずていねいにすすめるよう求める。

●介護保険制度の改定について
 全野党の反対にもかかわらず自公により(衆議院で)強行採決された医療・介護総合法案には多くの問題がある。特に要支援1,2と判定された人が、要介護にいたることを予防するために必要な訪問・通所介護を自治体に丸投げするのは大きな問題。ホームヘルプは、生活状態などから認知症などを早く見つけ、必要な手立てをとり重度化を予防するもの。国は、NPOやボランティアを受け皿にするというが、市はどう対応するのか。
(福祉保健部答弁)改正案の中では、要支援1及び要支援2の方で専門的な支援が必要な方は、ひきつづき専門的なサービスが利用できることになっている。
(2回目)大阪市公聴会での「こばと会」事務局長の意見の概略を紹介する。「そのサービスが必要かどうか、日々の生活の中で異変に気づくことが大切。要支援の方々は、不安定な状態で、何とか在宅生活を維持されている。こうした変化に気づかないと初動が遅れ重症化し、たちまち要介護状態になってしまう。拙速に移行せず、現場の専門家も納得できる予防効果の検証が最低限必要」とのこと。実施時期を遅らせるなど、柔軟な対応を求めるが、どうか。
(2回目答弁)新制度への移行は来年4月となっているが、条例制定により2017年4月まで、開始を猶予することができるとのこと。第6期高齢者保健福祉計画の中で、開始時期については検討する。

 他に、つぎのような項目等について質疑しました。
●教職員の健康維持のために産業医の設置を!
 先生が必要な休息をとり、しっかり授業準備もして元気に授業してこそ、子どもたちも元気に学ぶ。産業医の設置は義務づけられている。ただちに設置を!
(学校教育部答弁)健康管理体制の整備を進められるよう関係部局と協議する。

●商店リニューアル助成事業導入の検討を!
(まち産業活性部答弁)地元商業者との意見交換を活発に行い、二―ズの把握に努める。個店に対する改装費等の助成事業についても、検討課題の一つとする。

●基幹相談支援センターに専任職員を配置せよ!
 幅広い業務を担い、地域の相談支援をサポートするセンターの職員体制が、障がい福祉室の職員の兼務では充分な対応ができない。専任の職員の配置を強く要望する。

●耐震に問題! 北消防署の早急の建て替えを!
(消防長答弁)早急に再整備に着手する必要がある。今年度の実施計画で具体的に計画を推進する。

歳入確保策・クレジットカード決済は福祉の視点があるか
柿原まき市議の個人質問

●クレジットカード決済の導入について
 「行政の維新プロジェクト」MT会議が開かれ、今後の研究課題としてクレジットカード決済による公共料金の支払いや債権管理の委託化が挙げられた。クレジットカード支払いが歳入確保につながるという理由は?
 クレジットカード払いを選択する方は、すでにきちんと払っているので、収入率の向上になるのか疑問だ。システム開発や1件あたり85円の手数料がかかるが、それ以上に収入が増えるのか。
 税や保険料の徴収事務は公権力の行使そのものだ。滞納者の差し押さえや、債権放棄など市民の生活に直結し、高度な個人情報を取り扱うため民間委託は極めてリスクが高い。また、隠れた貧困への支援の糸口が公共料金の滞納にある場合が少なくない。
答弁:すでに導入している自治体の状況など検討する。福祉的観点も含めきめ細かな対応が必要と認識している。

●生活困窮者自立支援事業の実施について
 来年4月、生活困窮者自立支援法が実施されるが「水際作戦」を助長する恐れがある。必須事業の実施主体は、市の福祉事務所か。生活保護法か、生活困窮者自立支援法か、どちらを適用するのかという判断が必要であり民間委託はなじまない。
答弁:福祉事務所において連続的な支援が必要だが担当所管は検討中。法律ではは民間委託が可能とされている。

●百条委員会報告書をうけた市の対応について
 市ガバナンス委では、百条委と市ガバナンス委の調査結果の相違点について6月から弁護士4名のアドバイザーと部長2名で調査・検証されることになった。検証が必要な項目を挙げよ。
 百条委報告書を受けた再発防止策として職場風土の改善を挙げた。ガバナンス委でも、「風通しの良い職場環境」を掲げているが、現在の職場風土についてどう認識しているのか。「職員行動規範」について検討を始めているとのことだが、職員当事者の意見反映についてどうするのか。
 800万円の差額について市長は「適法だから返還しない」と言っているが、これから検証するのだから、撤回か保留すべき。もし違う結論が出たらどうするのか。
答弁:検証項目の確定は弁護士からの助言を受けてすすめる。職場風土について、職員間のコミュニケーションや情報共有が十分でないことによる事務処理ミスがある。職員アンケートを行い、職場にフィードバックしていく。
市長答弁:違法性がなかったという認識は変わらない。もし、という問いには答えられない。

トラックターミナルの運行ルート違反が発覚
山根たけと市議の個人質問

さる、4月25日(金)、11時16分(スマホカメラの記録による)府道十三高槻線寿町地下道開通と同時に一台のコンテナトラックが南清和園側から寿町側に走行するのが目撃されました。もし出入口から府道十三高槻線合流時に左折していれば明らかに合意協定書違反です。
●府道十三高槻線寿町地下道へ迂回通行が行われた事実が発覚。(左折禁止の協定違反)
質問:迂回して通行していれば、明らかに合意協定書違反である。また、意図的にこういった行為をすることは悪質であり許されることではない。地下道開通前には、中の島道路でもコンテナトラックの目撃情報が寄せられている。右折をしていたとしても出入り口交差点監視カメラには、このコンテナトラックが映っているはずである。何時何分頃に右折していったのかを確認すべきだ。
市の答:JR貨物に確認したところ、当該車両は11時12分に出入口交差点を右折、新大吹橋付近で転回し、十三高槻線を東に(寿町方面に)走行した。[違反したドライバーには、5日間の駅出入り禁止処分、当駅利用運送事業者に対し書面にて周知したとのこと]
 市は最初、「出口を左折しなかったから協定は遵守されている。」との認識を示しましたが、「すぐに迂回して東へ向かって走行しているのだから左折したことと同じ。協定書違反と認識を改めるべきだ。」と追求し「迂回した後に東に走行することはもってのほか、違反である。」と答弁し直す場面も。「今回たまたま見つかっただけで、この車両に限らず何度も迂回をしている可能性は高い。他の日時ではあるが、旭町交差点付近でのコンテナトラックを目撃情報もある。約束がうやむやになっていくのが一番怖いことである。責任ある理事、副市長、市長などが文書等でJR貨物に申し入れを行うべきではないか。」との問には、「文書での申し入れの必要性も検討していく。」と答えました。
 またその他に、・調整会議への報告、・抑止看板設置の検討、・繰り返されるようであれば罰則の強化、なども約束しました。
 さらにこれは、一ドライバー、一営業所を罰すれば良いという問題ではありません。協定を結んでいるJR貨物の企業責任を厳しく問わなければ、同じことが繰り返されることになります。市長に対し、「協定書を結んでいる長としてJR貨物に対し厳しく抗議すべき。」とただし、市長も「繰返すようであれば自ら出向いて抗議する。」と約束しました。
 その他○住宅密集地域の防災・木造住宅密集地域の対策○生活保護の改定。高校生のアルバイト収入認定除外。

81号(2014.5.12)

公立保育園民営化関係当初予算の削減など
5月定例会を開催

各党代表質問は20日から

 五月十三日から六月六日までの会期で市議会がはじまりました。市長から提出された議案についての審議と、議会の役員改選などが行われます。主な日程と議案についてご紹介します。共産党代表質問上垣議員は、5番目なので20日最後か、21日トップとなります。
〈主な日程〉
5月
 13日(火)本会議・提案説明
 20日(火)本会議・質問
 21日(水)本会議・質問
 22日(木)本会議・質問
 23日(金)本会議・質問
 (代表質問順番5番上垣市議)
 (個人質問順番3番柿原、11番山根、13番倉沢、16番村口、18番玉井、19番塩見)
 26日(月)委員会
 27日(火)委員会
 30日(金)本会議・討論採決、役選代表者会
6月
 4日(水)役選代表者会
 5日(木)本会議・役選、役選代表者会
 6日(金)本会議・役選、役選代表者会
 その他、議会運営委員会が予定されています。
 請願、意見書の提出締切は21日です。

〈主な案件〉

■報告(3件)
■条例(4件)
◎市職員の配偶者同行休業に関する条例の制定
◎私立幼稚園在籍園児の保護者に対する補助金の交付に関する条例の改定
◎障害者の医療費の助成に関する条例の改定
◎消防団員に係る退職報償金の支給に関する条例の改定
■単行事件(4件)
◎財産の出資について
◎市民病院定款の変更について
◎その他、市道路線の認定について等
■予算
◎一般会計補正予算(4億7865万4千円)
1.
・一般職の職員採用に伴う人件費(41人分)         9020万円
・一般職の職員採用に伴う試験経費             812万2千円
・文書発送事業(がん検診推進事業関係)          521万1千円
・消費生活活性化事業                   217万8千円
・地域密着型サービス整備補助事業          1億3740万2千円
・認知症高齢者グループホーム等の防災改修等支援事業     88万7千円
・重度障害者訪問看護利用料助成事業             14万7千円
・障がい者福祉システム再構築事業            2294万3千円
・病児病後児保育事業(委託)                 200万円
・公立保育所民営化推進事業               ▲264万7千円
・児童会館運営事業                    ▲31万5千円
・わかたけ園移転整備事業                 328万7千円
・生活保護事業                      976万4千円
・風しん予防接種促進事業                 211万1千円
・がん検診事業、がん検診推進事業            2643万2千円
・私立幼稚園就園奨励費補助金支給事業         2億606万2千円
・私立幼稚園保護者補助金支給事業           ▲3513万1千円
2.債務負担行為
・障がい者福祉システム再構築事業(14年度?15度年) 9536万4千円
・わかたけ園移転整備事業(14年度?15年度)   5億3017万9千円
◎国民健康保険特別会計補正予算
・繰上充用金                   28億9439万6千円
◎水道事業会計補正予算
・一般職の職員採用に伴う人件費(2人分)         542万7千円

80号(2014.4.18)

●4月11日から15日に3特別委員会が開かれました。

南吹田地下水汚染専門家会議を設置 都市環境防災対策特別委員会
柿原まき委員、上垣優子委員

 4月11日、都市環境防災対策特別委員会が開催され、以下の報告があり意見を述べました。
●南吹田地域地下水汚染について、昨年度1年間「南吹田2丁目周辺地域における地下水汚染モニタリング調査」により汚染状況を確認したが、前年度に比べて汚染濃度に大きな変化はない。従来の専門員制度は廃止し、新たなメンバー4名で「土壌・地下水汚染浄化対策等専門家会議」を設置、第1回会議を4月3日に開催した。その中で、対策は必至との意見がだされ、今後新たな除去方法も含め検討をすすめる。同時に汚染源の蓋然性が高いと指摘されている会社との協議も進める。
●高川における有害物質の検出について、前回特別委員会後の状況が説明され2月下旬、有害物質の汚染源であるS工場内の井戸で、環境基準値を超過したとの報告があり、この工場地下水と高川茶濁水の因果関係を確認した報告書が提出され、市は地元自治会に経過報告を行った。神崎川の採水分析では有害物質の環境基準値超過がないことを確認した。
●橋梁長寿命化修繕計画に基づく橋梁新設改良事業について、修繕優先度の高い橋梁から年次計画で工事を進め、今年度は八丁橋を行う。生活に密着した歩道橋の耐震診断、維持補修についてもすすめるよう指摘した。
●2013年度の防災に関する取組状況(概要)が報告された。災害時要援護者登録を進めると同時に、避難支援者登録や地域コミュニティづくりのモデル地区を設置することを提案した。


吹田市民病院が地方独立行政法人に 市民病院の在り方検討特別委員会
玉井みき子副委員長、村口はじめ委員

 4月14日に特別委員会が開催されました。
 4月1日に地方独立行政法人に経営形態が改まって、初の特別委員会です。独法化により、市民病院職員の出席がなくなり、替わって福祉保健部保健センターが市の担当部署となり、以下の役割を担います。
1、目標による業務管理
 法人の業務運営は、地方独立行政法人法によります。市長が中期目標を示し、法人にその達成手段についての広範囲な裁量権を与えて、法人の責任と権限で業務を行わせ、その達成状況をチェックする「目標による管理」の考え方を根幹としています。
(1)中期目標期間開始時
 ア)中期目標を定め、法人に指示
 イ)中期目標により法人が作成した中期計画の認可
 *ア、イは、評価委員会からの意見聴取及び議会の議決が必要
(2)中期目標期間中
 ア)法人から、年度計画の提出を受ける。
 イ)評価委員会から、各事業年度に係る業務の実績評価(業務運営の改善等勧告があればその内容)の報告を受け、議会に報告
(3)中期目標期間終了時
 ア)法人から中期目標に係る業務の実績評価(業務運営の改善があればその内容)の報告を受け、議会に報告
 イ)評価委員会から、中期目標に係る業務の実績評価(業務運営の改善等勧告があればその内容)の報告を受け、議会に報告
 ウ)法人の組織及び業務全般にわたり見直し
2、予算措置
(1)運営負担金(一般会計)
 地方独立行政法人法第85条により、市は運営経費を負担します。その経費の内容は、地方公営企業の繰出基準に準じます(総務省公営企業課長通知)。
(2)貸付及び償還金の受け入れ
   (吹田市病院事業債管理特別会計)
 地方独立行政法人法第41条第5項により、法人は、長期借入金及び債券発行ができないとされています。そこで、市は、法人への貸付及び償還金の受け入れを行います。
3、その他
 吹田操車場跡地まちづくり室及び関係機関との連携を図る。


緑道の一部使用開始は連休開け 吹田操車場等跡利用特別委員会
倉沢さとし委員長、塩見みゆき委員、山根たけと委員

 4月15日に特別委員会として現地視察をおこないました。工事の進行状況、連絡通路、遺跡の保存調査などについて説明を受けました。緑道の使用開始について、通り抜けできるようになった部分から順次使用開始されます。


●岸辺駅(南側)エレベーター、エスカ
レーターが新設されました

●岸辺駅(北側)自転車用斜路が
できました。



●国立循環器病センター建設予定地では
遺跡の発掘作業が行われています。
遺跡調査の上、建設工事に着手。
2018年度に移転開院の予定。

●市民病院の建設予定地。2014年度に設計、
2015年?16年度に工事。
2018年度に開院予定。




●近く一部供用開始される緑道。
貨物線路に沿って設置。
下図の点線部分緑道が先行して
供用開始します。


79号(2014.4.15)

3月議会続報
●児童館条例は3月28日、本会議で賛成少数で否決されました。日本共産党の反対討論を紹介します。

児童館指定管理拡大は問題。体制設備が不十分な一時保育。 日本共産党吹田市議会議員団

 今回の条例改正は、児童館の指定管理先を「その他の法人等」に拡大し、あらたな事業として一時預かり事業を加えようとするものです。
 児童館は児童福祉法第40条において児童厚生施設と位置付けられ、その設備、運営について、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」の第6章につぎのように明記されています。「児童厚生施設は、他の児童福祉施設が何らかの意味において、保護を必要とする児童を入所させることを目的としているのに対して、広く一般児童のために健全な遊びを与えて、その健康を増進し情操を豊かにすることを目的とする」というものです。
 このように、そもそも児童館は児童福祉法に基づき設置されている施設の中で、ただ一つ「すべての子ども」を対象にし、子どもや親子が自由に利用でき、地域の子育て支援の役割を担うところです。この主な目的から見て、公的責任の放棄につながる指定管理先の拡大をすすめることは認められません。
 また、一時預かり事業については、これを望む声が多くあり、その必要性についても理解しています。しかし、一時預かりの保育は、通常行われる保育とは異なり、家庭まるごとの福祉的な支援が必要な場合もあり、専門性の発揮が求められます。
 先日、ベビーシッターに子どもを預け亡くなるという痛ましい事件がおきてしまいました。保護者は預けられればどんなところでもよいと思っているのではありません。子どもの命と安全を最優先するところに預けたいというのが一番のねがいです。在宅で子育てする家庭の強いニーズにこたえるため、必要な事業なのですから、「子どもを預かる施設」つまり保護を必要とする児童を入所させることを目的とする児童福祉施設、公立や私立の保育園での実施拡充をこそ考えるべきです。
 施設改修や人の配置、補助金制度の充実など検討することなく、子どもを預かる施設ではない、児童館や児童センターでの一時預かり事業を実施することには賛成できません。
以上により、本条例案には反対です。


●4月1日、市民病院中期計画についての賛成討論です。全会一致で可決されました。

地方独立行政法人市立吹田市民病院中期計画について 日本共産党吹田市議会議員団

 日本共産党吹田市会議員団を代表して、議会第55号地方独立行政法人市立吹田市民病院中期計画の認可について、賛成の立場で意見を述べます。
 市民病院については、議会において予算等の審議も行えず、市が直接的な責任を持たない独立行政法人化には反対の立場ですが、この間、議会での審議の中で公的病院としての役割をしっかり果たしていくことを市は、表明をされました。
 市民病院の役割は、地域に不足する医療を担うことであり、不採算医療を提供することです。また、市内の医院、医療機関とのネットワークづくりを担い、危機管理の立場で災害時や大きな事件の時の拠点病院としての役割をはたさなければならないと考えます。
 市民病院は、市民の命と健康を守る砦として、独立行政法人化をされても、自治体病院として、一層の運営、経営の透明性を図り、患者中心、地域に開かれた病院としての役割を求めます。そのためには、吹田市の一般会計からの繰り出しによる財政面での支えは不可欠です。
 市民は、医療の質の向上、安心、安全な医療の提供が行われることを望み、市民病院に期待をしています。
 中期目標を定めた吹田市として、市の医療、福祉施策と連携「公立病院」としてのしっかり役割を果たしていただくことを強く求めて意見とします。

78号(2014.3.31)

●28日井上市長の新年度予算は修正がされたので賛成しました。採決は、共産、自民、公明ら賛成多数で可決されました。賛成討論を紹介します。

課題は山積だが公立保育園民営化の
一時ストップの決断を評価
日本共産党吹田市議会議員団

 議案第18号平成26年度一般会計について日本共産党議員団を代表して意見をのべます。
 この4月から消費税率が5%から8%に引き上げが実施され、8兆円の増税の押しつけと、さらに社会保障の改悪と合わせると10兆円もの負担が押しつけられることになります。本来なら、国の悪政の防波堤になるのが大阪府や吹田市、地方自治体の役割ですが、井上市長の施政方針では「削りつづけた事業見直し」を『成果』と述べられていました。井上市政の3年間と維新流のやり方は維新プロジェクトとしてこれまでの吹田独自のくらしや福祉に関わるものの廃止や削減が進められてきました。市の職員は3年間採用停止で非正規職員の割合は43%になっています。
 体育館など指定管理や民間委託などが次々すすめられ、地域の行事の補助金も削られていて、参加するたびに苦情を大人からも子どもたちからも、私たちは聞いています。それでも事業見直しは『成果』だと言えるのでしょうか。
 もう少し暮らしの現実に目を向け、暮らしを本気で支える自治体の役割が最大限に発揮されるべきであったと考えています。
 井上市長が提案をした予算について日本共産党議員団は(1)「公立保育所の民営化実施計画の撤回」(2)「国民健康保険料の引き下げのために一般会計からの繰り入れを増やすこと」(3)「福祉バス復活のためのコミバスの調査の実施」の3点について組み替え動議の提案を予定していました。
 日本共産党議員団は『公立保育所の民営化実施計画について今回の民営化方針は、これまでのたくさんのみなさんの努力の中で培われた「公立保育園の経験と実績、そこに寄せられる市民の信頼という財産」市自らの手で破壊する以外の何物でもない。この間、保護者にたいしても説明会が実施をされてるけれど納得は得られていない。その中で強引に進めるべきでない』と代表質問でとりあげ、計画の見直しをすべきだと言ってきました。保護者のみなさんを中心にして議会へ要請され、吹田市にも署名が提出されています。そのような中で昨年の12月議会にも保護者のみなさんから「公立保育所の民営化実施計画の慎重な検討を求める」請願が出され吹田市議会で採択されました。このような声にこたえて立ち止まるべきだと求めてきました。
 この3年間、削り続けてきた事業にたいして市民のみなさんの声をよく聞くこと、削った事業について影響調査を実施することなど課題は山のようにありますが、今回は井上市長が、公立保育所の民営化に関わる付属機関の設置についての条例について撤回し、条例に関する予算については5月に補正で削除をするというむね、表明されました。
 私たちが提案した組替え動議のうち、行政の維新プロジェクト アウトソーシングの一環として進め、計画された「公立保育所民営化実施計画」に関わる付属機関の設置についての条例の制定について、保護者や市民の声を聞き、公的責任の放棄になる公立保育所の民営化実施計画について、前に進めるのを立ち止まったというのは、これまでになかったことであり、大きな決断をされたと考えています。
 事業見直しによる削減された事業など、たくさんの課題については、今まで以上に市民や関係者、議会などの声をよく聞いて必要に応じて立ち止まるように強く求めて、賛成とします。

●共産党が提案した問責決議は全会一致で可決されました。問責決議は2回目となります。また不信任案については意見をのべ退席しました。


井上市長は疑惑を改めよ。
市民、議会の意見を聞く立場をもつべき
日本共産党吹田市議会議員団

井上市長に対する問責決議(全文)´
 本市議会は井上市長に対し、昨年の12月定例会で政治資金収支報告に関し、猛省を促す問責決議を可決したが、再度猛省を促す。その理由は以下の通りである。
1 グリーンニューディール基金事業の疑惑に対し、自ら改善する姿勢が見られない
 本年3月4日に全会一致で議決された百条調査委員会の報告では、井上市長が自らの後援会関連企業に対し利益供与を図ったという結論には至らなかった。
 しかし、井上市長に対する疑惑は払しょくされていない。井上市長は、今後市民の疑惑を招くことがないように、自らの政治活動や政治資金の在り方を改善するといった厳しい姿勢で改革することもなく、反省している姿勢が見受けられない。
2 二元代表制を無視した議会対応
 地方自治体においては、首長と議員はともに選挙で選ばれた市民の代表であり、二元代表制による調和・均衡のもと多様な民意を反映した市政運営が期待されている。
 今議会において、3月20日時点では3つの常任委員会で一般会計当初予算案が承認されなかった。予算を成立させるため、市長は各部に、市民から議会に対し働きかけを行うように動くことを指示し、市民を煽り立てた。
 そもそも、議案に対する議決については議会に属する権能である。「議会が予算を否決したら市民生活に影響が出る」と不安を煽り立てるような姑息な情報操作は許されない。
 以上述べたとおり、井上市長の市政運営と議会対応については地方自治の精神にもとるものであり、再度猛省を促すものである。


●不信任決議についての意見。

井上市長不信任決議は、政争を優先するもので
現段階ではすべきではない
日本共産党吹田市議会議員団

市会議案第14号井上市長不信任議案について日本共産党議員団を代表して意見をのべる。
1、井上市長の公共事業をめぐる疑惑については、市議会は全会一致で真相究明にあたってきた。その結果、グリーンニューディール基金にかかる調査特別委員会「報告書」がまとめられ、全会一致で、市長の責任を厳しく指摘した。報告書は結論として「この契約手続きは、入札業務に関する一般原則に反し、補助金適正化法第11条に定めた、補助事業執行に関する善良な管理者たる注意義務に反する」こと。市長の関与については「背景には何らかの大きな意向、指示があったのではないかと疑わざるを得ない」「井上市長の関与の疑惑については払拭できなかった」とした。また、井上市長は、今回の不適正な補助金執行により、少なくとも800万円の損害を吹田市に与えたので吹田市に賠償する責任がある、とした。よって市長の責任は極めて重いといえる。
2、いま井上市長が取るべき態度は、100条調査特別委員会の報告を真摯に受け止め、報告書の結論を尊重し、市民に納得してもらえる説明責任を果たすことです。また、地方自治の二元代表制のもとで、市長と議会は吹田市政をより良くするために、お互いの立場を尊重し予算や施策決定に当たっては合意と納得の努力を積み重ねなければならない。
にもかかわらず井上市長はその努力をせずに強引な市政運営で市民生活に混乱を招いていることは責任重大です。
 よっていまの井上市長にたいしては問責決議が最も妥当である。
3、今回不信任決議が提出されているが、提案者からは今後の吹田市政のあるべき姿については具体的に示されず、また市民生活にかかわる新年度当初予算議会での審議よりも政争が優先されたような議会になりつつあることは極めて遺憾である。
 我が党は井上市長が反省と謝罪を市民に明らかにしない限り断固として引き続きその責任を問うことを明言する。
 以上の立場を明らかにし、今議会における市長不信任案の採決には加わらず退席する。

77号(2014.3.31)

●3月17日から20日の委員会の予算審議で3委員会が否決になりました。26日、党議員団は保育所民営化撤回など3点の「組み換え動議」を議長に提出。27日に財政総務委員会も当初予算を否決。同日、議会運営委員会で市長は「稚拙にすすめるべきでない」という福祉環境委員会の意見が多数なので「保育所民営化条例」の撤回を説明しました。28日、本会議では共産、自民、公明、市民自治などの賛成多数で当初予算を可決しました。

学童農園廃止は修正し継続。学校耐震、エアコンなど 文教産業委員会
倉沢さとし委員、上垣優子委員

(人権文化部)ダブルリボンプロジェクト基金ついて評価。被害者への直接支援など施策の充実を求めた。男女共同参画センター業務の一部委託について。歴史をふまえ、市と幅広い団体との共同を一層前進させるよう求めた。
(まち産業活性部)千里山コミュニティーセンターの区分所有権取得議案は、価格の妥当性を審査するための鑑定書が未提出であったが、四月におこなう、との部長答弁があり、賛成した。
 地域の特性を生かした産業振興について質問。市長就任依頼、市長と大企業との懇談会は9回。吹田市の産業の主役は中小企業であり、改善をもとめた。
 学校農園は廃止、との提案でしたが、委員会が全員一致で復活の修正をもとめ、実現することとなりました。
(教育総務部関係)就学援助制度利用者は「事業見直し」で3割も減少した。今回、生活保護基準みなおしへ対策がされた。国が支給品目に加えたクラブ活動費、生徒会費、PTA会費も加えるべき。学校耐震化はあと2年、エアコン設置があと3年での完了を評価。
(学校教育部関係)大阪府が人事権をもつ小中学校教職員の配置問題で質問。講師の比率が異常に高い。定数内講師は小学校で10%。中学校が15%。一年契約であるのに担任の講師が小学校74人、中学校26人。吹田市独自の35人学級のための加配講師予算が、平成23年は1500万円(4校、4人分)。26年290万円(1校2人分」に縮小。改善を強く求めた。
(地域教育部関係)公民館耐震化を評価。公民館文化祭事業の予算縮小問題を指摘した。
 武道館の貸出ルール。公開されているルールを越え、早朝4時から特定団体に許可。公正なルールを求めた。
 新年度予算は全体として、「事業見直し」の影響が広くみられ、財政効率優先の「行革」が、おしつけられている。大企業と9回も懇談するいっぽうで、市民の意見は聞かない偏った市政運営を改めるよう強く求めた。


くらしの場、障害児学童年限延長を評価。保育園民営化に反対 福祉環境委員会
村口はじめ委員、山根たけと委員

新年度予算案に対して、次の意見を述べ反対した。
(1)環境部所管分について、
 資源リサイクルセンター事業を縮小し予算額で2割近い削減だが、事業縮小先にありきではなくそれに代わる新規・拡充事業も合わせて検討して提案すべきだ。市営葬儀費にまで消費税増額分を上乗せするなど生活弱者への配慮がない。家庭へのゴミ袋無料配布事業や太陽光パネル設置事業補助も復活の要望が強いにもかかわらず廃止されたままであり問題だ。
(2)子ども部所管分では、モデル的に留守家庭児童育成事業で、小学校4年生障害児を受け入れることは、手帳取得者限定という問題点もあるが評価できる。昨年9月から子ども医療費助成の対象を拡大したが、他市の多くで所得制限をなくしている。本市でも所得制限を撤廃すべきだ。わかたけ園の子ども支援センターへの移転整備を進めることは評価できる。
 保育ニーズの高まりで認可保育所入所の不承諾通知が約600人になるにもかかわらず保育所増設など公的責任を果たす姿勢が弱い。認可外保育所への助成も、企業参入を促進する待機児解消策があるなど、保育の質や安全面を保障するという点で問題が多い。また公立保育所民営化委託先選定の委員会設置予算が含まれており同意できない。
(3)福祉保健部所管分では、くらしの場整備のための予算が計上されたことは評価できる。老人医療費助成、福祉バス運行、はり・きゅうマッサージ助成、大気汚染に係る医療費助成認定の廃止など、3年間で約17億円もカットした。新年度のぜんそく3事業廃止も、「子どもアレルギー予防事業」を新規実施することを考慮しても納得できない。ケースワーカーを1人増やす、貧困化により急増する生保受給者に比して間尺にあっていない。
 事業廃止や縮小の影響や要望を調査し必要な事業は復活するといった市民の立場にたった対応が見られず、福祉施策軽視の姿勢が際立っている。国保会計への法定外繰り入れ基準を切り下げ市独自の繰り入れを約6600万円減らしていることも問題だ。
 市民病院の独立行政法人化にあたり市の医療に関することの窓口を福祉保健部の保健センターが担うというのは無理がある。(仮称)「地域医療課」を創設し、医療施策の充実や市民や議会への説明を行う部署を創設すべきだ。
 以上、評価できる点はあるが、問題点を多く含む本予算案中所管分には、賛成できない。
●議案第7号 吹田市立児童会館条例の一部を改正する条例の制定について
 児童会館1箇所で1・2歳児の一時預かり事業をモデル実施、指定管理者の範囲を拡大することの提案。問題点を指摘しわが党は反対しました。(反対多数で否決)


岸部中住宅の募集を公正に。ゲリラ豪雨の浸水対策 建設委員会
塩見みゆき委員長、玉井みき子委員

■議案第20号下水道特別会計予算。
 4月から予定されている消費税増税は、市民の暮らしに直接影響を及ぼす。市民の暮らしの実態をよく見て、下水道料金への消費税の転嫁は、年度途中でもぜひ見直しを検討されたい。また、ゲリラ豪雨による浸水は、毎年起こっており、対策を望む市民の声は切実である。夏に向けて、予防策、個人への保障制度なども早急に検討し、対策をとられたい。以上、要望し、賛成する。
■議案第18号平成26年度一般会計予算。
 井上市長が任期中で最後の予算となる。この3年間で福祉や暮らしに関わるものが削られままである。重なったとはいえ、まちづくり関連の建設費が膨らんでいる。一方で枠配分予算は10%圧縮であり、市民へのサービスを削ることになっている。予算の中で、新佐竹台住宅集約建替事業が進むこと、吹田操車場跡地のまちづくりについては防災機能や公園、緑を増やす計画であり評価できる。また北千里駅周辺活性化支援事業についても地元住民の声を聞いて進められたい。質疑の中でも述べたが、生活困窮者が増えており、市営住宅の入居を希望は切実。しかし、市営岸部中住宅の募集は、全市的な募集に改善されていない。また、建設委員会所管部局は、下水道など市民生活、ライフラインを担当するところや道路や橋梁など市民の安全を守る仕事や、公園など市民生活に深く関わる部局である。保守点検、補修など技能も必要であり、災害時などの緊急対応も必要である。にもかかわらず、10%圧縮予算で必要な財源措置されず、職員不採用で技術や知識の継承がされないおそれがあり、市民生活への影響が心配される。年度途中であっても、職員の採用をされるよう強く求めておく。以上、意見を述べ本案に賛同できない。


市長10%報酬カットは少ない。800万円賠償が適切 財政総務委員会
柿原まき副委員長、竹村博之委員

■市長の給料及び地域手当の特例に関する条例の意見(反対討論)。吹田市グリーンニューディール基金事業についての100条調査特別委員会の報告書が議決された。この報告書では、太陽光パネル設置工事に関して、不適正な事務処理を行ったと判断している。
 市長は、適正な価格だったか、単独随意契約をできるか、その際緊急性をその理由としてよいか、契約相手先の選定に合理性があるか、などをきちんと点検・調査せず決裁をしている。
 地方財政法第4条には「地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要かつ最少の限度を超えて、これを支出してはならない」とある。今回の契約事務は、この法の趣旨に反しており、そのことによって井上市長は吹田市に少なくとも800万円の損害を与えている。
 市長の関与のあるなしを問わず、事務処理上の市長の責任だけをとってみても、1か月10%の給料の減額は妥当ではない。800万円の賠償をすることが妥当な責任の取り方であり、本案については認められない。
■議案第18号新年度予算にたいする意見。
 この4月から消費税増税やそれに伴う物価の高騰がはじまる。また国の社会保障費の削減による年金や生活保護基準の引き下げ、後期高齢者医療保険料の引き上げ、さらには国民保険料の毎年の値上げなどで市民生活はいっそう厳しくなるばかりです。こんな時だからこそ、市民に最も身近な地方自治体である吹田市が市民の命や暮らしを守ることが求められています。
 市長は就任直後に財政非常事態宣言をして「収入に合わせて支出を組む」といって、実際には市民へのサービスを削り続けてきました。行政の維新プロジェクトの名で行われてきたことは(1)事業見直しで他市に上回る施策の廃止、縮小(2)福祉や子育て、教育など公的責任を後退させるアウトソーシングの推進(3)職員採用の3年間もの凍結と非正規雇用の増大など、サービスの向上を願う市民の思いとますますかけ離れたものとなっています。
 100条委員会報告によって、市長の責任は明らかになりました。いま市民が求めているのは市長がその責任を果たしつつ、行政としての公正、公平な市政運営であり、市民サービスの向上とそのためにも職員体制を保障することは不可欠であり、委員会で指摘したところです。
 以上の点からみて、市長の政治姿勢は問題が多いと言わざるを得ない。よって本案に現時点で賛成することはできません。以上意見とします。

76号(2014.3.28)

男女共同参画センター使用料減免を復活せよ
塩見みゆき市議の個人質問

1、男女共同参画センター施設使用料減免制度について
●施設使用料の減免制度が廃止されて一年が経つ。使用料値上げと重なり、市民から施設の利用が困難になっているという声があがっている。吹田市の減免制度は市民活動を応援し、市の政策を市民と共に推進するという意味でも意義のある制度であった。
減免制度の廃止で使用料収入は増えたのか。また利用状況はどうか。
(答弁)2014年度における男女共同参画センター使用料収入は、昨年度の2割程度上回る見込み。利用状況は前年度比較(昨年12月時点)で9.7ポイント下降している。
●センターの利用が減っている。男女共同参画社会の実現のため、女性を中心とする市民が、活動の場を求め、吹田市と一緒につくったセンターである。市民に利用し、活動してもらわなければ意味がない。府下で使用料減免制度のあるところについて示せ。
(答弁)使用料については、「受益と負担の公平性の確保」の観点から統一した。北摂各市と本市と同等規模8市のうち、制度があるのは4市。
●「受益と負担の公平性」は公の仕事にはなじまない。少なくとも施設の設置目的に沿った活動をする団体については、減免制度を適用すべきである。検討を要望する。
2、手話を言語として位置づけ、普及に向けた環境整備について
●聴覚障害者の方たちへの支援について、吹田市の現状と課題について聞く
(答弁)障がい福祉室に手話通訳員を配置し各種手続きの支援、社会的用務の外出に通訳者の派遣、手話ボランティア活動団体に活動経費の助成、手話講習会の実施などである。課題としては、年末年始や深夜、緊急時などに対応できる体制がないことである。
●石狩市の手話言語条例では、市民の手話への理解、手話で自立した日常生活を営み、社会参加し、心豊かに暮らすことができる地域社会の実現を目的としている。
 吹田市でも手話言語条例の制定について、前向きに取り組んでいただきたい。
(答弁)国の取り組み状況や先進的事例を参考にしながら、検討していく。


北千里駅周辺活性化支援事業に地域の意見を!
上垣優子市議の個人質問

1、北千里駅周辺活性化支援事業について
●「北千里駅前周辺」の範囲、活性化支援事業とはなにか。住民参加についてどのような方法ですすめていくのか。中心になる市の担当部局は都市整備部か。
(答弁)北千里駅周辺は、千里北地区センターを想定している。現状分析や地権者、商業者、住民、学生などへのアンケート回答に基づき市が素案をまとめ、それぞれの段階で意見交換し、新たに検討委員会を設置して、成案をまとめていく予定。千里再生室が担当所管、関連する所管にも参画し連携を図る。
2、児童会館での一時あずかり保育モデル実施は慎重に
●児童館での一時預かりのモデル実施が提案されている。この「緊急一時的な預かり保育の場」は、在宅で子どもを育てる保護者の育児疲れを緩和するなど子育て支援策として大いに期待され、必要度の高い事業である。これを、児童会館でおこなう理由、内容、モデル実施後の見通しはどうか。
(答弁)児童会館は、0歳から2歳の乳幼児と保護者の利用が増える一方、児童の来館時刻が年々遅くなり効率的に活用するため、育児負担の軽減や保護者の通院などによる一時預かり保育として、1・2歳児を対象に週2日間1日3時間を実施する。予算は人件費として半年分約30万円。
●現在実施の一時預かり保育と異なり、公平性の点からも問題がある。館長もふくめ、全員が非正規職員という児童館に重い責任を負わせることになり、児童館での一時預かり保育のモデル実施では拡大できる見通しがない。
3、公契約条例の制定を求める
●昨年、試行した「総合評価一般競争入札」の結果と評価はどうか。国や自治体の動向はどうか。それらを踏まえて公契約条例制定について市の考え方はどうか。
(答弁)総合評価一般競争入札方式は、より働きやすい環境をもたらす手法のひとつと評価している。この間、福岡県直方市が制定。憲法や他の法律との整合性に問題があるため、公契約法を制定するよう国に要望している。
●市の言う法的問題は解決済み。昨年、大阪弁護士会も「制定を求める意見書」を出した。契約後の調査は必要。総合評価入札に「労働」の評価項目をいれること、もしくは「公契約条例検討会」の設置を検討すべき。


南保育園民営化は撤回を
山根たけと市議の個人質問

●南保育園民営化の矛盾点
 スケジュールありきで進めるのが「維新プロジェクト」なのか。子育て施策の削減が目的なのではないか。
○維新の会の「なんでも民営化」路線は破綻している。大阪府・大阪市では、泉北高速鉄道の売却や地下鉄・水道事業・全幼稚園の廃止民営化などは次々と議会の良識で、廃案または継続審議となっている。今回の民営化計画にしても市長はある行事の挨拶などで「5園では足りない、もっと民営化すればいい」などと発言していた。その性質や本質は同じだ。臨財債も頭から否定するような異常な財政運営を続け、財政非常事態と市民を脅し、「何でも民営化」と福祉事業や保育所を切り捨てていくやり方は市民にとって何の利益ももたらさず不幸そのもの。こんな路線はすでに破綻している。方向転換をすべきではないか。
(本会議採決日に民営化選定委員会設置条例案を撤回。市長は、H28民営化計画は努力するとも答弁している。)
●大阪都構想について
 吹田市も含めた大阪府の一大変質が画策されている。井上市長も登場する大阪維新の会の公式本「大阪維新。チーム橋下の戦略と作戦」という本書をもとに何点か質問する。
(1)井上市長は、大阪維新の会の中心メンバーで大阪都構想発案にも深く関わっていたのではないか。この本への編集にも関わりがあったのかどうか。(市長:大阪都構想には賛成の立場。本書の編集には関わっていない。)
(2)吹田市などの周辺都市には「大阪都の吹田区になりませんか?」と呼びかけていく、また「都に入って特別自治区になりませんか。あるいは30万人ぐらいの規模に市を統合再編してください、とお願いする」、と本書に書かれている。吹田市民の意思や議会の意思はどう表明していくのか。住民投票や議会の議決があるのか。それとも堺市長選のように、選挙戦の争点として是非を問うていくのか。
(市長:吹田市は36万都市なので再編されない。)
(3)井上市長は、本当に「大阪維新の会」を辞めたのか?
今議会でも報告書が出された一連の太陽光パネル疑惑で維新の会を離党との報道の4日後、維新の会府議後援会から井上哲也後援会に多額の寄付金をもらっている。
(市長:H24年10月31日離党届を出して受理されている。)
●公共施設、公有地の有効活用について
 廃止になる勤労青少年ホーム、解体し更地にする旧吹二公民館/憩いの間、市で使うという旧いずみ母子ホーム、売却する旧環境管理センター跡地など、土地売却や総量減らしばかりに躍起になるのではなく、暫定利用も含めた市民目線を第一に未利用地や使わなくなった施設を活用していくべき。
●その他、4月に開通する都市計画道路十三高槻線・寿町工区地下道部分の交通環境対策について質問しました。


休日急病診療所の仮移転の後、北部地域での開設を
柿原まき市議の個人質問

休日急病診療所の保健センターへの仮移転後、北部地域で再開することを求める
 H30年には国循と市民病院が岸部の操車場跡地へ移転・開業することになるため、北部地域での休日の一時救急受け入れ先がなくなってしまうのでは。市や大阪府などの土地は検討したのか?3年間検討と言わず直ちに努力せよ。(答弁:医療審でなるべく早く進めてもらいたい)
福祉避難所の指定、協議をすすめよ
 現在、総合福祉会館、障害者支援交流センター、吹田市介護老健施設、5か所の市立デイサービスセンターを福祉避難所に指定し、そのうち、5か所のデイサービスセンター、吹田老健とは協定書を締結。福祉避難所必要数はどれくらいか。行動マニュアルを決めていく作業は、地域まかせになっていないか。あいほうぷと総合福祉会館の受託事業者との協定をなぜ結ばないのか。「とりあえず指定」ではだめ。(答弁:委託契約の中も含めて検討したい)
千里ニュータウンの小規模特養整備を急げ
 府営住宅建て替えにより生まれた余剰地活用について大阪府と協議を持ち活用の意向を示しているか。応募がないと待っているだけでなく、吹田市が優遇策を講じて、各圏域にきちんと整備できるように特段の努力を求める。(答弁:市として援護策を検討したい)
ダブルリボンプロジェクト基金の新設について
 女性と子どもへの暴力をなくすという趣旨だが基金の新設で新たな事業展開を考えているのか。
3月1日付市報すいたの紙面について
 「住みやすい街」特集で不動産業者のランキングを掲載している。以前吹田市は日経の優良都市ランキングで公共料金の安さなどの指標から全国10位、近畿で1位と評価され住みやすいとされた。井上市長になってから、住みやすさについて客観的な資料はあるのか?(答弁:新聞社や住宅情報サイトは客観的資料と認識している)
百条委報告と市ガバナンス委の見解の相違について
 単独随意契約をする際「緊急性」を適用したことの違法性をめぐり、ガバナンス委員会と百条委員会の見解が分かれている。市長は「適法である」といっている一方、副市長はガバナンス推進委員会で精査したいといっているがどちらが公式見解か?(答弁:精査したい。今の随意契約ガイドラインに照らせば二重のチェックがかかるのであのような契約はできない。しかし違法性の問題は別)
 市長は職員と同様、コンプライアンス条例の「職務に利害関係を有する者との接触にあたっては、市民の疑惑を招くような行為」はやめるべき。(市長答弁:自分を応援している企業を優遇はしない、指示しないのが信頼回復だ)

75号(2014.3.28)

公立も私立も保育の充実はかれ。理解を得ない「民営化」は撤回を 日本共産党代表質問
玉井みき子市議

○代表質問、各議員の個人質問を紹介します。
 4月から消費税が8%に引き上げられ、8兆円もの増税が押しつけられる。社会保障の改悪と合わせると10兆円もの負担が押しつけられる。国の悪政の防波堤になるのが大阪府や吹田市の役割です。
 井上市長の施政方針は「削りつづけた事業見直し」を『成果』と述べている。井上市政の3年間は維新プロジェクトで、吹田独自のくらしや福祉に関わる施策を廃止・削減が進められた。職員は3年間採用停止で非正規職員の割合は43%。体育館など指定管理や民間委託がすすめられ、事業見直しは『成果』とは言えない。消費税の増税では、「値上げさせていただきます」という張り紙を見てため息がとまらないのが現実。もう少し暮らしの現実に目を向け、暮らしを本気で支える自治体の役割が最大限に発揮されるべきだ。これまで築きあげられてきた福祉を守り清潔な市政をつくるのか問われている。市長は、市民の暮らしをどのように考えているか。?
(井上市長答弁)消費税の増税や社会保障改革により少なからず影響ある。社会がどのようになっても市民のくらしを支える身近なサービスを充実させることが基礎自治体の責務。これまで進めてきた事業見直しは成果がでてきているところ。引き続き行政改革をすすめ将来の子どもたちに負担を残さず、障がい者の施策の充実をさせていきたい。

保護者や市民に理解をされていない。公立保育所の民営化実施計画は見直しを
 吹田市の子育て施策や保育は、公立保育所が中心的な役割を果たし、公立も私立も吹田の子どもたちには、できるだけ同じ条件で保育が受けられるようにと、保育所に通う子どもたちだけでなく、地域の子育て支援センターをはじめ、公私で協力をして施策の充実をしてきました。 私立保育園で実施をしている事業を公立保育園でモデル実施し、事業にして予算をつけていく、このことが公私の実践を積み重ねていく中で、保育や子育て施策を充実させてきた吹田の保育の歴史≠ナす。保育料の第2子軽減、子育て支援事業の全園実施、延長保育・障害児保育の拡充、病児・病後児保育、一時預かり保育など、実施をしていくにあたっては公立保育園が大きな役割を果たし、私立保育園にも広げてきている。
 とくに障害児保育は、乳児健診と連携をして、親子教室の実施、障害児保育制度の充実などの療育システムも市の責任で充実をさせています。公立保育園には全園に看護師を配置しており、先天性の病気やアレルギーの対応など、乳幼児には安心できるものです。このことを受けて「私立でも同じように配置ができるように」と充実させていくことが求められています。民営化方針は、こうした努力のなかでつちかわれた「公立保育園の経験と実績、そこに寄せられる市民の信頼という財産」市自らの手で破壊する以外の何物でもありません。
(1)2013年12月議会での「公立保育所の民営化実施計画の慎重な検討を求める請願」にたいして、市はどのように受けとめたか。「それでも進める」と答えがだされたのか。具体的に説明を。
(2)子どもの事を最優先に考えるべきところが『財政効率性』だけを優先して考えた維新プロジェクト≠サのものだ。 公立保育園は「非効率」で私立保育園は「効率的=安上がり」という図式が前提になっています。安易に「民間なら安上がりでできる」ということが書かれていますが、民間の社会福祉法人の保育所も市から保育の業務が委託をされている。「安上がりで出来る」と市が考えていること自体、がんばって運営している人たちをバカにしているのではないですか?
 「公立が良いのか民間が良いのか」ということではなく『市の直営の保育園をなくす』、つまり市が保育(福祉)から手を引くというのが一番の問題。切羽つまった家庭の支援、働けない1人親家庭や長時間労働に限界の状態でがんばる保護者への支援、メンタルの病を抱えている親、隠れている貧困、どれも「ただ子どもを預かっていればよい」という保育ではなく、家庭まるごとの支援を公立保育所はおこなってきています。すべて含めて、市が責任から手を離してもよいのかどうか、もう少し考えませんか。
(3)説明会で「移管先募集要項の骨子案」というものが配布された。まだ条例も決まっておらず条例や予算の審議もこれからなのに、先行してされるのはなぜですか?
(4)私はこの間、民営化と幼保一体化計画、両方の説明会に参加をさせてもらった。どちらも同じ職員の方が説明をされているわけですが「丁寧な対応」というわりに、全く違う中身で国の制度の動向が不安定でそのことへの対応も求められます。片手間でできるような計画なのですか?
(5)井上市長の選挙の公約に「公立保育所の民営化実施」はありましたか?
(井上市長答弁)具体的には覚えていませんけれど官から民への流れというのは公約にしていました。
(6)選挙前の保育や子育てのアンケートで答えていたか覚えていますか?
(井上市長)覚えていません。
(7)子ども子育て新システムに反対する市民連絡会が市長選挙の候補者への公開質問書。4人とも回答してる。『保留』「子ども子育て新システム(これは今の子ども子育て支援法です)に伴う民営化は非常に問題が多く反対。官から民への移行は必要であり、厳しい基準を設け、それでも民営化できるのであれば検討することは必要だ」とおこたえになっています。厳しい基準は何をさし、そのようなものが作られているのだったら、「これだから大丈夫」と根拠が示されるはずではないですか?、検討することは必要とされても実施をするとは答えていません。再度の検討を。


「800万円賠償しない」は市民に理解されない
倉沢さとし市議の個人質問

100条委員会報告書の結論を井上市長は、謙虚に認めよ
質問 100条委員会の報告は、法律に基づき全会派一致で可決された。百条委員会報告は、高すぎる入札額との差額800万円の賠償を市長に求めた。市長は素直に返却すべきだ。百条委員会報告は否定し、刑事責任の調査も終了していない。住民監査行政裁判は争うという。3つの調査、司法判断のすべての結論が出るまで800万円は支払わないのか。
市長答弁  事務的ミスは認めるが、契約は適法であり賠償はしない。検察、警察から処分結果は聞いていない。(証拠書類は返却されていない)。住民監査行政不服裁判については争う。
質問 市長の認識は市民の常識とかけ離れている。いずれ市民が厳しい審判をするだろう。
公有地売却は地域コミュニティーを破壊する行為
質問 公共施設の廃止や公有地売却は地域の財産であり、地域コミュニティーの拠点を破壊するもので撤回すべき。
「公共施設最適化」というが、事業見直し、公務員採用凍結につづく維新流の「行革」そのものだ。財政危機だからとむやみに市民の財産を売却するな。
行政経営部長  単なる縮減でなく、維持管理、修繕もおこない、建設費の総量を抑制するのが目的だ。
質問  公共施設を長持ちさせ、大規模修繕し、バリアフリー、耐震化など整備することは当然だ。問題は、井上市長が、市民の声を全く無視し上から計画を押し付け、施設を廃止、売却しようとしていること。施設利用者である地域住民は、利用価値をよく知っている。価値があるか、ムダかを判断できる。例えば、西山田集会所は地域住民によく利用され、亥の子谷コミュニティーセンターと同等に市民に利用され、地域活動の拠点となっている。上から縮減計画を押し付けるな。
行政経営部長  持続可能なまちづくりのためにすすめる。


公立保育所民営化一時ストップ

市長が「事業者選定委員会」の設置条例をとりさげ
 井上市長が提案した予算に対し、日本共産党は3月27日の本会議で予算組み替え動議を提案する予定でした。内容は(1)公立保育所の民営化実施計画を撤回すること(2)国民健康保険料の引き下げのため一般会計からのくりいれを増やすこと(3)福祉バス復活のためコミュニティバス運行等の調査をおこなうことの3点です。
 特に、公立保育所の民営化実施計画については、昨年の12月議会に「公立保育所の民営化実施計画の慎重な検討を求める」請願が民営化対象園の保護者から多くの署名とともに提出され、可決しました。
 日本共産党は3月議会の代表質問でも「これまで培われてきた公立保育園の経験と実績、そこに寄せられてきた市民の信頼という財産を市自らの手で破壊する以外のなにものでもない。この間、保護者への説明会が実施されているが納得は得られていない。その中で強引に進めるべきでない。」と大きくとりあげ、計画の見直しをすべきと主張しました。
 これらの保護者の思いと日本共産党の市議会での追及が民営化にこだわる市長を大きく動かし、27日市長は公立保育所民営化に関わる提案をとりさげ、関連予算については5月議会で補正により削減すると提案しました。
 日本共産党は、提案予定であった予算組み替え動議のうち「行政の維新プロジェクト」のアウトソーシングのひとつとして強引に進められてきた「公立保育所民営化実施計画」をストップさせたのは、大きな成果と考えます。3年間にわたり廃止、縮小した事業について影響調査の実施もせず、市民の声に耳を傾けるここともなく、また市民のくらしに目を向けることもなく「収入にあわせて支出を組む」ことに固執して、強引な維新流政治をすすめる市政運営に大きな問題はありますが、この点を評価し日本共産党は2014年度予算に賛成しました。

74号(2014.3.12)

吹田市グリーンニューディール基金事業に関する市議会100条委員会の調査結果について

井上市長は800万円を市に賠償せよ

 2014年3月3日、吹田市議会100条委員会は、吹田市のグリーンニューディール(以下GND基金という)事業及び関連する諸問題についての結果を調査報告書にまとめました。それを受けて、調査報告の内容は3月4日に開かれた本会議で全会一致により議決され、吹田市議会の機関意思として決定されました。
 以下、太陽光パネル設置問題を中心に調査報告書の概要をお知らせします。

結論
(1)太陽光パネル工事の適正価格を積算せず単独随意契約を行った結果、市は市場価格を少なくとも800万円上回る金額で契約した。「補助金適正化法」第11条「補助事業執行に関する善良な管理者の注意義務」に反しており、国の「中核市・特例市GND基金交付要綱」の交付取り消し事由に該当する。
(2)市長には、「地方自治法」や「地方財政法」などの法令に従い、誠実に事務処理をおこなう法的責任がある。ところが、単独随意契約であることや、契約相手が自身の後援会幹部の企業であることは一見してわかるにもかかわらず、自らその内容が適正であるか認識、判断することもなく漫然と決裁した法的責任がある。
(3)不適正な補助金執行により、井上市長は少なくとも800万円の損害を吹田市に与えた。よって市長個人がその損害額を吹田市に賠償し、吹田市は国に返還すべきである。
(4)重要な契約が、事前に市長の了解を得ずに進められていたとは考えられないため、職員への説明を求めたが、市長の関与があったという証言は得られなかった。しかしながら、数々の不適切・不適正な行為や行政組織として通常行われないようなことがなぜ行われたのか納得のいく説明がなく、市長の関与の疑惑については払しょくできなかった。

事件の経過
2010年 吹田市GND基金条例制定。5854万円の国からの補助金をうけ基金をつくる。
 「民間施設省エネ・グリーン化推進事業」として市内事業者への補助を行う。
2011年 「民間施設省エネ・グリーン化推進事業」は申請件数が伸びないため7月末で申請受付け終了。
 GND基金の新たな事業として12月定例市議会に「公共施設省エネ・グリーン化推進事業」(本庁舎に
 (1)低層棟への断熱フィルム貼付、(2)仮設棟屋根に遮熱性塗装、(3)LED照明への取り換えを行う
 3事業)を予算提案、可決。
2012年
 2月 「公共施設省エネ・グリーン化推進事業」の入札を行うも大量の落札差金が発生。環境部、総務部、
    都市整備部の3部の職員の協議の結果、太陽光パネルを本庁舎低層棟屋上に設置することに決定。
 3月 「本庁舎の電気系統に精通している」として摂津電気工事株式会社と単独随意契約を締結し工事を
    実施・完了。
 9月 本会議でこの契約について議員から質問が行われる。
 10月 新聞等でこの契約に関して、市長の後援会関係の企業との単独随意契約であることや、市長の私設
    秘書(当時)が同社の関連会社で役員となっていたことなどが報道がされる。
 11月 吹田市議会で100条調査特別委員会が全会一致で設置される。

太陽光パネル設置工事について
(1)請負契約における問題点
 積算せずに予定価格を決めた

 2000万円を超える工事は原則一般競争入札である。しかし設計図書の作成も積算も行わなかった。そのため「入札を前提としていた」と職員らは説明しているが、入札ならば必要となる設計金額は積算できておらず、設計金額がない状態で基金残額を予定価格とした。

 1kwあたり130万円で15kw発注したことにより割高な契約になった
 自治体が公共工事を行う際には「最小の経費で最大の効果を挙げる」ことが求められる。そのため、工事予算内で最大規模の工事を行うか、あらかじめ設定した工事規模に対し最小の工事費用で行わなければならない。にもかかわらず、
・他社との見積り合わせを行っていない(摂津電気工事株式会社とともに協議に同席した太陽光パネルメーカーの代理店は市の太陽光パネル工事実績があるにもかかわらず見積もりを依頼していない)。
・直近の市の1kwあたり工事単価(2008年のやすらぎ苑は109万円。2010年の夢つながり未来館は82万円)を参考にもしていない。
・当時の市場価格を調べてもいない。国家戦略室の「コスト等検証委員会報告書」が2011年12月に発表されている。
 なぜ2006年当時の高い概算工事単価を計算の基礎にしたのか不透明である。
 また、委員会が同時期に府内の公共施設の実例を調査したが、1kwあたりの工事費は87万円?101万円であった。

 一級建築士の鑑定結果
 市場価格の工事費は1400万円程度である。850万円程度割高な工事費用となっている。

(2)随意契約における問題点
 地方自治法施行令「緊急性」の適用は許されない
「緊急性」は災害等、入札手続を経ることが物理的に不可能な場合に適用されるべきものである。単に補助金の執行期限が迫っているからという理由で、予算消化のために適用できるものではない。
 なお総務省の見解は、「緊急」かどうかは、「地方公共団体の長が客観的事実に基づき個別具体的に判断すべき」というものであり、本契約の是非そのものについて判断したわけではない。

 契約相手選定理由が不透明
 同社は、今回の工事までは本市の公共施設での太陽光パネル工事実績はなかった。

(3)契約締結過程における問題点
 内訳書を提出させていない
 契約締結時に内訳書を徴取できていれば、予定価格がほぼ基金残額と同額であったとしても、契約金額の妥当性を内訳書から検証可能であった。

 契約締結への市長の了解
 起案文書には「摂津電気工事株式会社と別紙契約書(案)のとおり随意契約を締結」と書かれており、当該箇所を見れば、同社と随意契約をすることは理解できる。市長が知らずに決裁したという証言は、信用できない。もし仮にそれが事実であったならば、市長の職責からみて許されない。「市長が客観的事実に基づき個別具体的に判断すべき」との総務省の見解を適用すればなおさらのこと、本契約を正当化することはできない。

 委員会の調査で遵法精神よりも補助金を使い切るために法解釈を歪め、問題のある業務を正当化するための行為があったことなどが発覚した。これらは組織体質に問題があったと言わざるを得ない。
 なお、刑法上の背任罪にあたるかどうか検討したが、「摂津電気工事株式会社に利益を与える意図」については誰も認めなかった。しかし、本来の業務と大幅に異なる事務が行われたことについて、説得力のある理由はなく何者かの関与の可能性は否定できない。

再発防止策
(1)契約審査、入札制度に関する改革・改善
・随意契約を精査、検証するチェック体制をつくるとともに、随意契約結果を市ホームページで公開すること。
・随意契約についても財務規則第100条第2項を準用し、予定価格を定めるとの規定を設けること。
・工事請負契約を行う場合は、原則として契約締結までに積算内訳書を契約の相手方から徴取し、公開すること。
・入札監視委員会などの第三者機関を設置する。
(2)遵法精神と倫理規範意識の向上
・市長を始め職員の法令遵守のための研修をさらに充実、強化すること。
・倫理規範意識を高める研修と、不適正な事務執行を見逃さない職場風土の確立。


 昨年10月に発覚した市長の府議時代の政治資金の架空支出問題については、12月議会で「猛省を促す」問責決議が全会一致で可決されていますが、この決議には今回の太陽光パネル問題は含まれていません。
 3月議会では800万円の賠償問題への市長の対応が注目されます。
 日本共産党は、疑惑を招くことのない清潔・公正な市政に向け市長の政治姿勢を厳しく追及するとともに、市民不在の維新流の行政改革に対決し、広範な市民との共同に引き続き取り組みます。

73号(2014.3.4)

保育園民営化、障がい者くらしの場など井上市政4年目の予算
3月定例会を開催

玉井議員の代表質問は12日
 3月定例市議会が3月4日から4月1日まで開催されます。
 各党の代表質問個人質問は、11日から14日まで。日本共産党代表質問は12日玉井議員が質問予定です。 個人質問は、5番倉沢議員、8番塩見議員、9番上垣議員、14番山根議員、19番村口議員、24番柿原議員です。

〈主な日程〉
3月
 4日(火)本会議・提案説明
      議会運営委員会
11日(火)本会議・質問
12日(水)本会議・質問
13日(木)本会議・質問
      議会運営委員会
14日(金)本会議・質問
17日(月)委員会
18日(火)委員会
19日(水)委員会
20日(木)委員会
26日(水)議会運営委員会
27日(木)本会議・討論採決
4月1日(火)本会議・市民病院中期計画の審議

〈主な案件〉
■報告(2件)
◎訴訟上の和解に関する専決処分について
◎訴えの提起に関する専決処分について

■条例(15件)
(1)市立コミュニティセンター条例の制定
(2)消防長及び消防署長の資格を定める条例の制定
(3)一般職の職員の給与に関する条例の改正
(4)旅費条例の改正
(5)積立基金条例の改正(ダブルリボンの普及のための基金)
(6)執行機関の附属機関に関する条例の改正(保育園民営化移管先の選定についての審議会設置)
(7)児童会館条例の改正(1、2歳児の一時預かりの実施のモデル事業)
(8)こども発達支援センター条例の改正(障がい児童の相談業務)
(9)特別会計条例の改正(独立行政法人市民病院は長期借り入れができないので特別会計を設置)
(10)公害健康被害認定審査会条例の改正(法律改正による)
(11)千里ニュータウン地区計画の改正
(12)社会教育委員条例の改正
(13)公民館条例の改正(11月完成する千一地区公民館の位置の決定)
(14)火災予防条例の改正(福知山市花火大会の事故をうけて縁日などの火気使用の規制)
(15)国民健康保険条例の改正
(16)一般職の職員給与の特例に関する条例の改正

■単行事件
(1)(仮称)千里山コミュニティ施設整備事業に伴う不動産の取得について
(2)JR岸辺駅南駅前広場整備工事請負契約の一部変更について(上屋の位置変更)
(3)市道路線の認定及び廃止について(開発にともなうものなど)

■予算
《一般会計》※主要なものを掲載します。
◎男女共同参画センター施設管理事業2291万2千円(26年度から月曜開館にともなう拡充)
◎千一コミュニティセンター整備事業8939万7千円(片山岸部地域のコミュニティーセンター経費)
◎千里山コミュニティセンター整備事業 6億1388万1千円
 (千里山コミュニティセンター整備の区分所有権取得経費)
◎(仮称)くらしの場整備事業     2765万円
 (医療ケアを必要とする障がい者が入居できるケアホーム)
◎障がい者の働く場創出事業       869万円
 (障がい者の働く場の拡充)
◎臨時福祉給付金給付事業   9億5069万8千円
 (消費税増税にともなう低所得者対策)
◎病児・病後児保育事業      5835万6千円
 (江坂地域で病時病後時の一時保育を委託)
◎認可外保育施設運営支援事業 1億2085万5千円
 (国の事業。待機児童対策のため認可外保育施設に運営 費の一部助成)
◎公立保育所民営化推進事業     264万7千円
 (公立保育園民営化のための経費)
◎公立保育所耐震補強事業     6305万5千円
 (公立保育所の耐震設計・補強経費)
◎育成室事業         7億4761万3千円
 (モデル事業として障がい児の受け入れ年限を4年生まで延長)
◎(仮称)千里丘北留守家庭児童育成室建設事業 2658万2千円
 (仮称・千里丘北小学校に留守家庭育成室設置)
◎児童会館運営事業      2億6637万3千円
 (西山田児童館において1、2歳児対象の一時預かり事業をモデル実施)
◎わかたけ園移転整備事業     2552万6千円
 (こども発達支援センターにわかたけ園を移転)
◎子育て世帯臨時特例給付金    4億9907万円
 (消費税増税による子育て世代支援)
◎休日急病診療所移転事業     4061万7千円
 (南千里建物建て替えのため総合福祉会館へ移転)
◎都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業 15億4033万9千円
 (工事費用)
◎吹田操車場跡地整備事業   5億6906万5千円
 (区画整理補助金、駅前広 場整備等)
◎千里南地区センター再整備 事業5億4352万7千円
◎千里山駅周辺整備事業    7億1536万9千円
◎消防通信指令事務共同運用事業  1371万6千円
 (吹田市・摂津市共同消防 指令センター設置)
◎小学校校舎耐震補強事業  5億5167万8千万円
 (吹六小学校他6校)
◎(仮称)千里丘北小学校建設事業 23億7554万4千円
◎中学校校舎耐震補強事業   1億4665万5千円
 (第五中学校他4校)
◎空調設備整備事業        1924万4千円
◎千一地区公民館新築事業   1億7642万2千円
◎南吹田地区公民館新築事業     276万4千円
◎豊一地区公民館改修事業      859万3千円

(補正予算)
◎児童会館管理事業         602万8千円
◎小学校校舎耐震補強事業  13億4470万3千円
◎中学校校舎耐震補強事業   9億5866万9千円
◎空調設備整備事業      3億8768万6千円

■その他
◎教育委員会委員の選任について
◎固定資産評価審査委員会委員の選任について


百条委員会報告書を可決
3月3日の百条委員会

 吹田市が井上哲也市長の後援企業に単独随意契約で工事を発注した問題で吹田市議会は4日の本会議で、百条調査特別委員会の報告書を全会一致で可決した。
 報告書は結論として「入札業務に関する一般原則に反し、補助金適正化法第11条に定めた、補助事業執行に関する善良な管理者たる注意義務に反する」と市長の責任を厳しく指摘した。
 市長の関与については「・・背景には何らかの大きな意向、指示があったのではないかと疑わざるを得ない」「井上市長の関与の疑惑については払拭できなかった」とした。
 また、井上市長は、今回の不適正な補助金執行により、少なくとも800万円の損害を吹田市に与えたので吹田市に賠償する責任がある、としました。3月定例会は百条委員会の報告を受けての市長の対応についても議論されます。

72号(2014.2.28)

●3つの特別委員会が開催されました。

まちづくりは「国際戦略」よりも市民目線で 吹田操車場跡地利用対策特別委員会
倉沢さとし委員長、塩見みゆき委員、山根たけと委員


貨物駅開業と同時に、と言われていた
緑の遊歩道の全面供用開始は
H28,4以降に
 2月13日に吹田市操車場跡地利用対策特別委員会が開催され、冒頭「国立循環器病センターと吹田市民病院の移転により、ふたつの核を中心にまちづくりをすすめたい。医療クラスター(集積地)の形成をはかり、「関西イノベーション国際戦略総合特区」への編入をめざしている」との副市長挨拶がありました。
 続いて、吹田操車場跡地まちづくり関連スケジュール、関西国際戦略総合特区区域編入の流れ、正雀下水処理場跡地の活用(案)、緑の遊歩道供用スケジュール(案)、貨物ターミナル調整会議資料説明、などの報告がありました。
 日本共産党は、(1)岸辺駅の自転車駐輪場が予定の南北5000台確保から計画変更し縮小している理由。(2)市民病院、国立循環器病センターの院内保育所の場所変更。(3)遊歩道の供用開始が遅れる理由。(4)貨物駅の環境汚染監視の基準が守られているか、などについて質問し改善を求めました。
 全体として国立循環器病研究センターと市民病院以外は、街づくりが進んでいるとは言えない状況です。同じように「医療特区」構想をすすめている神戸市湾岸部埋め立て地区では10年間の努力で140社を上回る医療関連企業の集積の実績がある、との説明が有りましたが、岸部区画整理地のような面積が少ない土地で、多くの企業が進出してくる状況ではありません。
 吹田市は、住民のための図書館やコミセン、自転車駐輪場の整備。環境保全のための防災緑地公園や文化・スポーツ施設の設置。新しい病院利用者のための無料循環バス、小児夜間救急の復活など、市民の声と環境を大切にした街づくりが求められています。


独法化後の「中期計画案」示される 市民病院の在り方検討特別委員会
玉井みき子副委員長、村口はじめ委員

1、概要
 2月18日の委員会では、4月1日の地方独立行政法人設立までのスケジュール(案)および独法化後4年間の中期計画(案)について報告がありました。
 中期計画は昨年9月議会で決定した「中期目標」を達成するための業務運営計画で、「法人が作成し、市長が評価委員会の意見を聞き、議会の議決を経て認可(公表)」することになっています。
(その後2月25日の議会運営委員会で、4月1日の設立日に本会議を開いて審議し議決することになりました。)
2、「中期計画(案)」の特徴について
 前文で公的病院としての役割を果たすことや、「市民とともに心ある医療を」の基本理念に基づいて市民の生命と健康を守ることを目的とすることをうたっています。
 同時に、収益性を重視し、入院患者の平均在院日数の短縮などの経営努力により、4年間で12.8億円の収益を生み出すとしています。
 具体的な医療内容の特徴としては、(1)救急患者受け入れ体制の充実し、時間外救急車搬送受入率を、昨年度実績の73%から4年後80%に引き上げる。
(2)がん医療の充実し、手術件数など具体的な数字を掲げて拡大する、などを特徴としています。
3、主な質疑
 日本共産党は、救急患者の受け入れを増やすべく体制充実を図るなど、公的責任を果たしていく姿勢を評価しつつ、以下の点について質問しました。
(1)収益性を追求するあまり、入院患者の平均在院日数を大幅に短縮し患者一人当たりの収益を拡大することは、手術治療などの面で問題が生じるのではないか。現在の平均13.5日から9日まで短縮するということだが。(答弁:自宅治療の方が完治が早い)
(2)「業務外注化の推進」を掲げているが、かえって業務を複雑化するなど問題ではないか。
(答弁:具体的にはまだ決まっていない)
(3)院内保育の充実をうたっているのは評価できるが、具体的にはどうか。
(答弁:保育時間延長を考えている)
(4)障害者が待ち時間なく診察を受けられるように、障害者総合窓口の設置ないし午後に障害者専門の時間設定をすることはできないか。
(答弁:専門医が少なく、大きな負担をかけるので困難)
(5)市民意見の経営への活用の具体策はどうか。


河川汚染・歩行喫煙の禁止など環境美化・防災訓練・・
安全なまちづくりを求める
都市環境防災対策特別委員会
柿原まき委員、上垣優子委員

 2月19日、都市環境防災対策特別委員会が開かれました。
 2013年8月、芳野町自治会から大阪府管理者に対し「高川に重油のような茶色いものがたまっている」との通報があり、府からの連絡を受けて市は現場の水質分析と、隣接工場への立ち入り検査と敷地内の地下水汚染の状況把握を行いました。その結果、鉛やヒ素などの有害物質とスズが検出されたため、市はこの工場からの漏えいが原因であるとし、茶濁水の吸引除去作業を行うよう指導し、敷地内の地下水汚染状況の把握と地下水浄化対策を進めている。との報告がありました。
 また、ポイ捨て禁止や喫煙禁止地区でのとりくみは一定の効果はあるが、まだ不充分であり、市民アンケートや意見交換会を実施しました。その結果、路上喫煙の危険性について歩行喫煙は子どもの目線の高さに火がちらつくなど、安全の面からも問題があるなどの意見や要望が多くあり、歩行喫煙の禁止や違反者への指導、勧告、氏名の公表を行うことができる、路上喫煙禁止地区において、路上喫煙している者に対し、市は指導、勧告、過料の徴収を行うことができる、(仮称)喫煙マナー向上推進員制度の創設など含む条例の骨子案の提案がされ、あわせて「犬等の糞の放置に関する条項」を環境美化条例に追加の案が提案されました。過料の徴収等は意見が二分するものであり、慎重に検討すべきで、他地域から来る人に路上喫煙禁止地区の周知徹底をすることも大切だと指摘しました。
 6回目になる今年の市と自治会連合合同防災訓練には14837人が参加、多様な取り組みがされたとの報告をうけ、寒い季節の訓練実施時期についての検討、各地域のとりくみの交流の場の設置、訓練の周知の必要性などの意見がだされ、わが党も市職員との連携の強化などの問題を提起しました。2013年吹田市・吹田市自治会連合協議会合同防災訓練結果、吹田市地域防災リーダー育成講習について報告がありました。

71号(2014.1.16)

※本会議最終日の結果のつづきです。

●福祉の現場であるデイサービスセンターを株式会社に委託するのは問題として反対しました。
(賛成多数で可決)。

「吹田市立南山田デイサービスセンターの指定管理者の指定」について

 9月に、老人デイサービスセンターの指定管理者の選定基準について、株式会社の参入を可能とする内容に変更され、南山田デイサービスセンターの指定管理を株式会社が受託することの議案であります。
 そもそも、住民の福祉を増進する目的をもって、その利用に供するための公の施設の管理運営に、株式会社の参入を認めることに、わが党は大きな危惧を抱くものです。とりわけ、利用者にとっての安心感が事業者を含む事業の継続性によるところが大きい福祉事業において、指定管理期間途中に倒産したり、撤退することもある株式会社の指定には、強く反対します。
 今回、南山田デイサービスセンターの指定管理者公募に際し、従来の指定管理法人が、施設の老朽化対策における市の対応等に不安を抱いて応募を見送り、結局当該株式会社1社のみの応募となりました。この会社は、他のデイサービスにも応募しましたが、評価点の低さから他では選定に至りませんでした。指定管理者制度において「公の施設」の管理者は、いわば行政機関のひとつとして、直接、施設利用者の安全確保に責任をもつ立場にあります。デイサービスという福祉的な事業をおこなう施設での指定管理者として、株式会社は適当でなく、反対します。


要支援1、2を切り捨てる介護保険制度改悪に反対

 介護保険制度における新たな地域支援事業の導入にかかる意見書(案)について、日本共産党市会議員団を代表して意見を述べます。
 介護保険法の改正により、2015年から制度が大きく変わります。要支援1,2の高齢者は、介護保険制度から切り離し、市町村が実施する「地域支援事業」へと移行させられることになります。この事業の受け皿はボランティア、NPO,社会福祉法人などが想定されています。
 これまでの法改正により既に地域支援事業の前身である総合支援事業が導入されていますが、実施するかどうかはあくまで任意であり、2012年の11月の時点では実施しているのは27自治体、677人であります。よい制度ならもっと多くの自治体が導入していると思いますが、そうなってはいません。
 要支援者への訪問介護は単なる家事代行業ではありません。認知症の初期の高齢者への対応や自立した生活を支えるうえで専門的ケアが重要であります。すでに、昨年4月の訪問介護の時間短縮により必要な栄養が取れない、認知症が進行するなどの深刻な影響が出ています。
 改正介護保険法は、「介護の社会化」を投げ捨て家族介護に逆戻りさせるものであり、要支援者の保険給付はずしは国の公的責任の後退そのものです。年金を下げ、消費税を上げ、給付を削減することは到底国民の理解を得られるものではないので、この意見書案には賛同できません。


軽減税率を議論するより4月の消費税増税ストップが緊急課題

 消費税の軽減税率制度の導入を求める意見書(案)について日本共産党吹田市会議員団を代表して意見を述べます。
 今回の増税は、1997年をピークとして、国民の所得が減り続け、労働者の平均収入は約70万円減少している状況で実施されようとしています。予定通り実施されれば、税率8%で約8兆円、税率10%では約13兆5千億円の増税になり、国民生活への深刻な影響は、火を見るより明らかです。また、中小企業は長期にわたる不況のもと、消費税の価格転嫁もできず、円安による原材料価格上昇の転嫁もできず、営業は立ち行かなくなります。
 わが党は、消費税は所得の少ない人に重くのしかかる不公平税制であると考えています。また、消費税があるもとでも一貫して、食料品は課税対象から外すべきと求めてきました。
 今、行わなければならないのは、富裕層、大企業優遇税制を改め、所得や資産に応じて負担する応能負担の原則に立った税制の改革と国民の所得を増やす経済の建て直しで税収そのものを増やすことであると考えます。
 国民生活と経済に深刻な打撃を与える消費税には断固反対の立場であり、4月からの増税は中止すべきです。よって、消費税増税を前提としたこの意見書案には賛同することはできません。


●12月26日第2回都市計画審議会が開催されました。

千里ニュータウン地区計画の変更を承認
玉井美樹子委員、上垣優子委員

●北部大阪都市計画生産緑地の変更について、清水と千里山竹園の2地区が生産緑地として新たに追加され、五月が丘東、山田西、桃山台など6地区の区域変更と、青葉丘北、垂水町など3地区の廃止が諮問されました。これにより、生産緑地地区は204地区約56.15haが203地区約54.48haに変更されました。
●北部大阪都市計画(千里ニュータウン地区)の変更について、まちびらきから50年余りが経過、少子・高齢化が進み、老朽化した住宅の建て替え時期が本格化している千里ニュータウンのうち、中高層住宅地区である藤白台3丁目について、建築物の容積や建ぺい率等の最高限度、壁面の位置の制限などの地区整備計画をさだめる件について、また同時に「吹田市景観まちづくり計画を推進するための景観形成基準」に追加するため変更すると諮問され、了承されました。
他に、都市計画マスタープランの見直しについて報告を受けました。

69号(2013.12.20)

市立少年自然の家すぐ横、
饗庭野演習場で行われたオスプレイ訓練は断固反対。
山根たけと市議の個人質問


高島市街地上空を飛ぶオスプレイ
●オスプレイは、開発・試験段階から墜落事故をくりかえしている欠陥機だ(30人死亡、25人負傷、30回以上にも及ぶ重大事故)。米議会でも、オスプレイの分析官が、エンジン停止した場合、安全に着陸するオートローテーション(自動回転)機能に「欠陥がある」、「米連邦航空局の安全基準を満たしていない」と証言をしている。
 また、日本の航空法では、オートローテーション能力がない回転翼機は飛行が禁止されている。このような危険な戦闘機だということを認識しているのか。
●教育長に問う。この日米共同訓練は、10月7?18日の間に行われ、16日にオスプレイ2機が飛来し、「ヘリボン」なる敵地派兵訓練を行い、その日のうちに岩国基地へ帰ったようだ。この間に少年自然の家では、市立小学校の林間宿泊行事(高野台小学校と藤白台小学校)や一般宿泊客が利用していた。林間宿泊は中止又は延期するという判断も必要ではなかったのか。
市の答 市長・教育長・危機管理監いずれも、日本政府が安全との判断を示し、また日米合同委員会で安全対策が確認されたことで特段問題はないとの答弁を繰り返しました。
★わずか1時間ほどのあいだに、オスプレイは地元自治体が出していた「市街地上空を避けて飛ぶよう求める」等の要望事項をことごとく無視している。
 市が理由にあげている日米合同会議の「安全対策」合意なるものも、実際には、それすら無視した飛行が行われている。「飛行は人口密集地を避けること」、「ヘリモードでの飛行は基地内に限定すること」、「転換モードでの飛行はできる限り限定すること」などの「安全対策」なるものは、ことごとく無視され、人口密集地・住宅地上空の飛行が、傍若無人(ぼうじゃくぶじん)に行われている。もともとこの「安全対策」なるものは、「できる限り」などのただし書きがあり、いいかげんなもの。それすら「空手形」であることがはっきりした。吹田市は、市民や子どもたちの安全を守るため、政府にしっかりと要請するべきである。(市長は、高島市を通じて施設上空を飛ばないように要請すると答弁)

説明会に参加して感じた、南保育園民営化の矛盾点。
●スケジュール的に無理がある。
 市は、今まで2年間かけて維新プロジェクトで民営化の検討をおこない、いきなりではないというが、それは、市の都合であり、当事者の南保育園保護者や子どもたちにしてみれば9月に発表され、半年後には事業者選定が行われるというスケジュールは急激であり、不安な気持ちの整理も、今後の子育てプランの見通しも立てられないのは当然のことだ。
●園舎老朽化対策を民営化条件の引き合いに。
 国の交付金事情があるにせよ、市が責任を持って建替え改修計画を立ておこなえばよい話。財源はそれこそ臨財債を発行して一般財源から確保すればよい話である。民間は補助金が出るので建替えられる可能性が高くなる、といった根拠のない説明は、建替えが必要とわかっていながら、まともな財政運営もせずに子どもの施設をほっておいた市の責任放棄を裏付けるようなもので大問題だ。
●吹田地域で南保育園を民営化しなければならない根拠が示せていないし、示すことができない。どこまで、保護者の意見が反映されるかもはっきりしない。人口やコスト、老朽化対策の急務などの理由を説明されるが、裏を返せば、それだけその地域に公立保育園の必要性があること示している。これは、どこの地域でもそうだ。
 「ただの削減、コストカットではないか?保育を充実させようというなら今ある保育にもっとお金をかけて公私ともに充実させるのが本当にするべき道なのでは?」と保護者から素朴だがもっともな質問があった。これでは当事者も地域で子どもたちや保育園を支えている人も保育士も誰も納得しない。民営化計画は根本的に見直すべきだ。


削った学校の備品予算復活を
村口はじめ市議の個人質問

1、小中学校備品購入等の予算(学校配分予算)
 この4年間で約12%、小学校一校当たり58万円、中学校一校当たり70万円も削られている。元に戻して、せめて児童生徒が部活動で必要な備品の購入に支障をきたさないように予算を確保すべきと考えるがどうか。
部長答 学校配分予算は減らしたが、それ以外でこの間、武道具や和楽器等の教材費や教師用教科書・指導書を購入した。エアコンの電気代も新たに必要になった。
市長答 減らす議論はしていないが、それぞれの範囲で選択と集中を行う。

2、上の川氾濫対策で、市としての改善策は?
部長答 現在、周辺の雨水調整池の現状を調査し、機能がより有効に発揮されるよう改善措置を検討中である。

3、本市無料職業紹介で、就職後の定着率は?
部長答 昨年度正職員として就職した55名中、半年後継続しているのは24名(43%)。今年度就職した26名中現在継続しているのは5名(19%)。引き続き追跡作業を進める。

4、今年創設した企業補助金支給状況について、特に経済の市内循環に役立っているか報告せよ。
部長答 「地元企業等共同研究開発事業補助金」に応募6社中2社に交付決定した。「企業定着型環境配慮事業補助金」は、申請1社の交付決定した。今後、補助金の活用で地域経済の循環と活性化が図られるものと考える。

5、資源リサイクルセンターについて、事業見直しで余裕スペースを大学等に有償貸付するとのことだが

資源リサイクルセンター(くるくるプラザ)
(1) 見直し内容は
(2) どこにどれだけの余裕が生じるのか
部長答 地球温暖化防止の観点にそぐわない一部事業を見直し、これまで以上に幅広い年齢層の参加を促すことができるような新たな事業を来年度中に検討していく。利用率の低いスペースや稼働率が極めて低い貸室等を有効活用して余裕スペースを生み出したい。



6、焼却施設の長期包括委託についての質問項目:
(1) 人件費削減が経費削減の内容だが管理運営の安全性は
(2) 議会によるチェックが難しくなるのでは?
(3) 長期委託で市専門職がいなくなり、技術継承ができなくなるのでは?
(4) 市専門職不在から委託業者言いなりとなり、逆に委託費用の高騰を招くのではないか。
(5) 重大事故の際の市の責任は?
(6) 経費削減を検討するのであれば、長期包括委託ではなくはるかに高額な経費を要している灰溶融をやめれば?


事業見直し後の実態調査をせよ
塩見みゆき市議の個人質問

1、事業見直しの影響について
質問 今年7月末で、老人医療費助成事業と一部負担金相当額等助成事業が廃止され、困っているという声が多く寄せられている。制度廃止後、医療費は、一か月の負担は約2万円増えた方や受診抑制しているという実態がある。事業見直しで廃止、縮小された事業の影響について、実態を調査し、検証せよ。
答弁 事業見直しは赤字体質からの脱却に成果があった。影響調査をする予定はない。

2、介護老人保健施設、市立デイサービスセンター施設の老朽化について
質問 指定管理をお願いしている事業者が安心して介護サービスの提供できる環境を整えるのは市の仕事ではないか。大規模改修の計画について、それぞれの施設ごとにお示しください。
答弁 デイサービスセンター5か所の空調設備及び給湯設備の改修、厨房機器の入れ替えなど、関係部局と実施時期について協議を進めている。

3、学校給食について
質問 学校給食の目標がしめす、子どもたちの健やかな成長と発達を保障するため、全ての学校に栄養教諭が配置されることが求められる。現状は。
中学校の選択制デリバリー方式では、喫食率の向上も見込めない。方針の転換が必要。全員が同じ給食を食べてはじめて、食育が行える。
せめて現在のデリバリー方式で、全員喫食を実施するべき。市の見解をお示しください。
答弁 栄養教諭は小学校20校、中学校3校に配置。現在のデリバリー方式で喫食率の向上に努める。

68号(2013.12.16)

●12月定例市議会での個人質問を紹介します。
小児夜間救急の復活を!
玉井みき子市議の個人質問

(1回目) 市民病院は2014年4月から地方独立行政法人に経営の形態を移行する。採算性だけを重視するのではなく、市民のための病院として役割を発揮してほしい。この間、土日祝日の昼間の小児救急を続けているのは喜ばれている。夜間はというと「家で様子をみる」という方が大半。『豊能までは遠すぎる』『子どもが2人いるため、夜間に豊能まではいけない』このような声に応えてほしい。例えば建て替えるのを機に医師の確保など具体的な計画をもって前向きに検討してほしい。
(答弁) 医師の確保が困難。今の小児救急は維持をしていきたい。

(2回目) 大阪府は「吹田市がやるというなら相談にのる」といっている。「子どもの病気は急に悪化することもあり、大人よりも伝えることもできにくい。そんなときにすぐに駆け込める病院があってほしい」「夜間なので40分以上かかる豊能に行くときは眠くて運転するのも危ない。そんなおもいをしなくてもいいように、市民病院でやってほしい」「近くにあれば安心度がちがう」なくなってから随分たつが、これだけの声がある。「復活できない」前提ではなく、どうすればできるかという具体的な計画含めて前向きに検討を。


児童館指定管理の計画は見直せ


現在改修工事中の高城児童館
(工事の完了は2014年3月末の予定)
 予定されている「指定管理導入」の条例の改正について。児童館は児童福祉法に基づいて設置されている施設の中で唯一「すべての子ども」を対象にし、子どもや親子が自由に利用できる施設。子育て家庭への支援や子育てサークルの支援、居場所づくり、地域の特性にあわせた世代間の交流、季節に応じた行事など、今でも充分に取り組まれている。なぜ民間でないと「柔軟な対応」ができないか。公的責任の放棄につながる指定管理については見直しを。 現在、改修中のところでは仮の所で実施されていて、閉じることなくだったので喜ばれている一方で「なぜ、日曜日はできないのか?子どもと行くのが楽しみだったのに…」という声が寄せられている。現場の厚生員さん、利用者や運営委員さんと相談をして何とか工夫をして毎週でなくても開けれるような工夫を考えてほしい。


学童の障害児年限延長ー希望者すべての受け入れを!

 障害児の年限延長のモデル実施と、現在検討がされている。指導員の配置含めた具体的なスケジュールを示せ。
 モデルといえども望んでいる人に差なく実施できるようにしてもらいたい。場所の問題は学校も協力を。そもそも学童保育は保護者への就労支援と「子どもの生活と発達保障」を実施するところで、市が公的責任のもと直営でやってきた最大の理由だと思っている。今後も6年生までの実施など、中身も含めての検討がされたとしても「公的責任」の放棄とはならいようにしていただきたい。
他には福祉巡回バスきぼう号.はり・きゅう・マッサージなど事業見直しによって市民のくらしに影響がでている。そのことを真剣に受け止めて影響調査をしてはどうかと求めました。


臨時職員の雇用空白期間を見直せ
上垣優子市議の個人質問

●千里山まちづくりの進捗について
千里山駅前はUR団地の建て替えや民間マンションの建設が進み、大きくまちの様相が変わってきた。新しい地域コミュニティの場の誕生への期待と同時に交通安全対策などの不安は解消されていない。住民不安の解消の努力を求める。また、どの工事の終了をもって千里山まちびらきとするのか。
(答弁) 駅西側は、特に住民の不安が高く、安心して通行してもらえるよう努める。2015年度の駅前交通広場の完成をもって、まちびらきとする。

●臨時職員の雇用空白期間の見直しを
 市はなにを根拠に臨時職員の「1か月の雇用空白期間」を設けてきたのか。参議院での、わが党議員の「法制度上、空白期間を置く必要はあるのか」との質問に対し、「法的根拠はない」との答弁だった。正規から非常勤、そして臨時へと置き換え、市は身勝手だ。せめて雇用空白期間の見直しを求めるが、どうか。他市でも見直しをおこない、実質的廃止もしくは大幅に縮小している。やる気になればできるということだ。 市長、どうか。
(市長答弁) 見直しをしているところがあるならば、検討の余地があるかもしれない。

●学校図書館の充実と千里図書館北千里分室の整備を
 学校司書配置や図書館蔵書数など、他市と比較して、あまりにも遅れた吹田市学校図書館。読書活動支援者の各校1人の専任配置と図書購入費を学校配分予算内でなく、独自の予算化をして充実させることが必要だが、どうか。また、千里図書館北千里分室の整備について確認する。「吹田市立図書館基本構想」の中で北千里分室の拡充整備を重要課題の一つとしているのは、なぜか。関係部局との連携は進んでいるのか。
(答弁) 北千里分室は狭隘で、蔵書の充実や視聴覚資料の設置など、その拡充は重要な課題と認識している。行政経営部等との協議を始めている。


「万博公園地域の環境を壊さない」と確約を
倉沢さとし市議の個人質問

1、エキスポ跡地大型複合施設問題。
環境アセスメントの市長意見の立場は。

 「市長意見」は開発計画に大きな影響をあたえるが、市民の意見を反映したものか。審査会では交通対策が大きな課題と指摘している。市長として、環境アセスの最終意見をどのような立場でつけるのか。
(答弁) 環境審査会は、12月9日に交通対策等について科学的審査のうえ答申をだした。住民の意見を考慮した上で12月11日に三井不動産に市長意見を送付した。


大阪府、吹田市、万博機構、三井不動産、ガンバスタジアムの5者。プラスワンの吹田警察など「5者協議会」と住民参加。
 5者協議会の議事録を公開せよ。5者協議会に市民代表を入れるべきでないか。
(答弁) 他の公的機関や民間事業者が入っており、次回の連絡会に公開の可否を問う。市民代表参加は困難。

環境アセスの最終報告と事後調査。
(答弁) 市長意見を踏まえて近く、環境影響評価書が提出される。事後調査は報告書にまとめられる。必要な指導を行う。

大阪府の成長戦略との関係は。
 大阪府、事業者により巨大開発がおしつけられる。この事態について吹田市としての評価は。
(答弁) 交通問題をはじめ様々な問題があることは認識している。2000万人の集客は吹田市の魅力向上のチャンスなので、関係機関と連携のうえすすめる。

万博公園地域の環境保全について。
 自然保護の取り組みは。
(答弁) 万博公園は来年5月に独立行政法人から大阪府に移管される。吹田市としては良好な公園として保全・存続を要望していく。

周辺地域の生活道路。
 山田北ヤマト運輸株式会社前の信号設置のめどは。
(答弁) 大阪府が道路拡幅をすすめている。24年度末で50%の用地買収率。交差点には信号を設置する予定。

樫切山北交差点はどうするか。
(答弁) 環境アセスで万博公園南交差点に右折レーンを整備する計画が示された。審査会では交通混雑の緩和に役立つと認められたので整備する。

エキスポパーク南交差点は信号がない。
 合流と左折が交差する複雑な道路だが歩行者の安全策はどうするのか。
(答弁) 事故が起こらないよう対策を事業者にもとめる。

モノレールの輸送力増強は。
(答弁) 10分間隔を5分間隔にするなど増便をもとめる。

交通量抑制、パークアンドライドの計画は。
(答弁) 環境アセスでは、道路改良の効果で混雑は認められない予定。桜祭りなどイベント時は外周道路、周辺道路への流入を抑制するよう関係機関と協議する。


2、耐震化対策について。
吹田市公共施設の耐震化の全体計画は。

(答弁) 学校施設は2015年度に耐震化は終了する。他の公共施設は2020年度に終了の予定。橋梁のうち緊急を要するものは2019年度末までにとりくむ。

マンション集合住宅の耐震対策。
(答弁) 1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準の建物は、耐震診断費用の一部を助成している。建築物の耐震改修に関する法律の改正が2013年(平成25年)にされた。耐震改修の組合決議が4分の3を2分の1に緩和された。

67号(2013.12.15)

国の「自助・自立」、
社会保障解体路線追随でなく住みやすい吹田市に
日本共産党代表質問
柿原まき

1、市長の政治姿勢を問う
◆生活保護基準引き下げの影響は
 安倍政権は、今年の8月に生活保護基準の引き下げを強行した。生活扶助費は生活費そのもので、貧困世帯をさらに追い詰めている。また、生活保護を基準にしている就学援助など、他の制度に影響が出ないように対応せよ。
 答弁: 影響が出ないよう対応する必要がある。
◆消費税増税を各種料金に転嫁するのはやめよ
 各種料金への転嫁で市民負担がどれだけ増えるのか?
 答弁:水道料金1億6449万円、下水道料金1億4042万円、市営葬儀約50万円。市民病院の個室代や診断書料などで672万円。国からは適正に転嫁するよう通知が来ているのでやる。(今議会で転嫁条例の提案をしている)
◆ぺトリオット訓練、国にもの申すべき
 10月9日から10日にかけて行われた航空自衛隊ペトリオットPAC?3の機動展開訓練の理由は?万博公園はふさわしくないと国に言うべきだ。
 答弁:弾道ミサイルに備えた防衛手段としての国の訓練なのでやむを得ない。近畿中部防衛局には、今後市内で実施する場合、事前の周知を行うよう要望書を提出した。
◆南吹田の地下水汚染問題について
 汚染原因者の責任をあいまいにしたまま、市が34億円の税金を投入して浄化するのは市民の理解は得られない。A社に対し責任を果たすよう負担を申し入れたか。市長がトップ会談を申し入れよ。
 答弁:9月議会の結果を報告したが、市の浄化対策の内容が確認できないと協力内容を示せないといわれた。
◆職員会館の組合への維持管理費請求について
 今年4月から吹田市職員会館の維持管理費を支払う条件で市が使用許可を出したが、組合が異議申し立てを行っている。維持管理費を労働組合が負担している府下の状況は?
 答弁:維持管理費を徴収しているところはない。

2、吹操跡地は市民の福祉向上に寄与するまちづくりを
◆特区条例施行から約1年。市税を全額100%免除(固定資産税・都市計画税・法人市民税・事業所税)。地域経済活性化や雇用拡大はどうなったか?
 答弁:現在の特区エリアは阪大と国循。大学と企業の研究が主なもので直接的な効果があるわけではない。国循移転後は産業のすそ野が広がり活性化につながる。
◆大阪府市が提案している国家戦略特区の「複合医療産業拠点」はどうなる?混合診療の導入が提案されているが?
 答弁:市民病院では一般急性期医療を行うので混合診療を導入する考えはない。
◆市民病院の院内保育所の形態は?病院に併設して病児病後児保育、重度心身障害者施設の設置を求める。
 答弁:院内保育所は国循との共同設置の方向で協議中。市民むけの病児・病後児保育は困難。重度心身障害者施設は一自治体だけでできないので国・府に新設予算を要望している。

3、総合計画の見直しで維新流の計画に
 維新首長が使う「都市魅力」という広辞苑にない言葉を使用。「自助・共助・公助」の役割分担前提はなじまない。子育ての基本構想から「子どもの権利条約」の理念が消えた。中間見直しでなく全面改訂だ。
 答弁:都市魅力」という言葉は浸透しつつある。今回の見直しで子育てと教育を一体にとらえ、子どもの権利条約の趣旨を尊重している。

4、保育所民営化の目的は「コスト削減」だ
◆「民営化実施計画」の初めに、「多様化する保育ニーズに柔軟かつ積極的に対応でき、最小のコストで最大の効果が得られる」とあるが、産休明け乳児保育や延長保育など積極的に対応してきたのは公立保育所では?
 答弁:公立保育所はさまざまな保育需要に対応してきたが人件費の増大、施設の老朽化の問題があり民間活力の導入が必要。
◆民営化の目的は児童福祉法の目的と無関係である
 保育園の民営化の発端は「事業見直し」。児童福祉法の「子どもの健全育成」が目的ではない。
 答弁:2011年「行政の維新プロジェクト」の中で簡素で効果的・効率的な行政をめざしアウトソーシングを全部局ですすめることになり5園程度の民営化を決定した。
◆市長が進める民営化は維新流の社会保障解体・保育の産業化。民営化の受託事業者は社会福祉法人に限定されるか?
 答弁:企業参入は認められているが保護者の理解が得られるよう市内で実績のある社会福祉法人などとしたい。
企業参入は認められているが保護者の理解が得られるよう市内で実績のある社会福祉法人などとしたい。
◆民営化は「待機児解消」になるか?保育所の待機児数は何人か。
 答弁:民営化が直ちに待機児解消にはならないが民営化し建て替えが容易になり定員増加が見込める。10月1日の待機児は251人。旧基準では318人。求職中を含めると581人。
◆保育所の増設や共同保育所への支援による経営安定化を図ることが必要。静岡市の公立の待機児童園のように市の責任で待機児解消に取り組むことを求める。
 答弁:引き続き定員外の入所を行う。来年度国の待機児解消加速化プランの基金活用で無認可施設への運営費助成を検討中。
◆市は「保護者の不安の解消に努める」と言っている。また、民営化の目的は市長が説明したらどうか。
 答弁:今後ともできる限り丁寧な説明を行う。

5、幼保一体化計画、なぜ急ぐ
◆2015年度から古江台幼稚園と北千里保育園の幼保一体化をすることについて。なぜ一体化施設を作らないといけないのか。計画もできていない中急いでやる必要はない。
 答弁:施設の老朽化や利用状況から早急に対応が必要と判断。子ども子育て支援事業計画の量の見込みに影響はない。

6、来年度国保料と広域化の問題
◆大阪府は市町村に対し不当な評価採点、ペナルティとして調整交付金を減額している。一般会計の法定外繰り入れによる減額はどれくらいか。
 答弁:H24年度で1301万円の減額。
◆赤字補てんのために法定外の繰り入れを行っている自治体があるが全国の状況は?国の法定外繰り入れに関する通知はあるのか。
 答弁:2011年度の、全国の自治体の法定外繰入金3903億円のうち、保険料引き下げ・赤字補てん目的は65%。国の示す通知は法定繰入のみ。
◆市の単年度収支均衡化策は基本的に保険料の引き上げによるもの。医療費が伸びれば国保料の引き上げに連動する保険原理を貫いている。際限のない保険料引き上げへの道では。
 答弁:単年度収支を黒字化しないと累積赤字が増え、赤字構造を脱却できないと補助金削減される。
◆2012年度の決算について。予算では6.4%の保険料値上げとの説明だったが、保険料収入はどれくらいだったか。
 答弁:3億9千万円の収入増加で、6.27%のアップ。
◆2012年度決算は前年度より収支は改善しており、来年度は値上げせず払える国保料にするべき。必要な財源確保額も大きく下方修正された。社会保障たる制度にするため努力せよ。
 答弁:来年度保険料は年末の国の方針に基づき算定、国保運営協議会に諮り、3月議会に提案する。国が示す低所得者の保険料軽減の拡大と、賦課限度額の引き上げは低・中間所得者の保険料軽減につながる。

7、2015年度以降の介護保険の改悪による市の施策・市民への影響は
◆2015年度から要支援1、2の予防給付は段階的に廃止し、市の行う地域支援事業に移行する。影響を受ける要支援1、2の利用者は何人か。
 答弁:65歳以上の1号被保険者は7万7330人、要介護・要支援認定者1万4817人、サービス利用者は1万1033人。移行する予定の訪問介護は1736人、通所介護で855人。
◆特別養護老人ホームは要介護3以上しか入所できないとされる。待機者で影響を受けるのは何人か。
 答弁:10月1日の待機者は681人で、うち要介護1は54人、要介護2は131人いる。
◆介護保険料の低所得者への保険料軽減が行われると、現状ではどうなるか。
 答弁:保険料第一、第二段階は、基準額の現行0.5から0.3に軽減され、年3万1144円から1万8687円となる(現在の保険料で計算)。
◆国は、特養に入れない人の受け皿を「サービス付き高齢者向け住宅」と考えている。吹田の実態つかんでいるか。質の確保のための指導権限は?
 答弁:6か所ある。サービス利用者は100人。要支援1から要介護5までいる。家賃・共益費で最高12万円、生活支援サービスは最高7万3千円。何か問題が起こったら、府とともに監査・指導に入る。

8、市長の政治資金問題について 疑惑を招く態度は改めるべき
◆政治資金規正法には「国民の疑惑を招くことのないように」とあるが市長の認識は?
 答弁:その通りだ。
◆公共事業の執行機関である市長が、利害関係者から政治資金パーティなど金銭を伴う支援を受けるだけで「疑惑を招く」。その通りというならやめるべきだ。
 答弁:支援を受けても利益供与を行ったりしない。
◆自民党府議時代の100万円の架空支出。ミスというなら選管への報告通りお金を支出したらどうか。100万円は今どこに?同年大阪維新の会からもらった交付金99万5千円も併せて説明を求める。
 答弁:元会計責任者がどちらも現金で保管している。
◆元私設秘書(元会計責任者)が傷害事件を起こしても解雇しなかったが、後援会関係の子会社で兼職していただけで法に触れないのに解雇したのはなぜか。
 答弁:兼職は、報道されて後から知ったから。
◆念のため聞くが、徳洲会からの献金はないか?
 答弁:なぜそのようなことを聞かれるのかわからないが、調べられる範囲で調べる。

65号(2013.11.28)

「市民の願いによりそう市政運営に転換を」 市議団、党市委員会が
167項目の予算要望提出

 党議員団と吹田市委員会は11月8日、来年度の予算編成と施策に対する要望書を提出しました。
 これに先立ち議員団、そろり府議、石川国政対策委員長は各団体との懇談会を開催(写真)。
 「公立保育園の民営化と幼保一体化はやめてほしい」「廃止された福祉バスの復活を」「国の生活保護改悪について、市民への影響が心配」「市民病院の経営が独立行政法人に変わるが利益最優先にならないのか」など維新流の市政に批判の声がだされました。
 また、要求をいっそう前進させる立場から、障がい者の「くらしの場」の建設の財源問題、新佐竹台市営住宅建替え事業など貴重な市民要求実現について、市議団への期待の声がだされました。これらの要望をふまえて167項目にまとめて提出しました。

   
「緑のふれあい交流創生ゾーン」整備案、
駅前「4街区」事業者募集など報告
吹田操車場跡利用対策特別委員会
倉沢さとし委員長、塩見みゆき委員、山根たけと委員

 11月13日、特別委員会が開かれ、・吹田操車場跡地まちづくり関連整備スケジュール・緑のふれあい交流創生ゾーンT整備方針(案)・4街区事業者募集用地について・街区機能調整会議について報告がありました。
●まちづくり関連整備スケジュールでは、
@南千里岸部線が「岸部中千里丘線」と路線名が変更。
A緑のふれあい交流創生ゾーンTの整備工事が1年延長のH28年度末まで、正雀下水処理場の施設撤去も1年延長されH27年度末までと予定が変更されました。
●緑のふれあい交流創生ゾーンTの整備方針案では、左資料図(委員会資料より抜粋)のように二つの地域に分け、みどりの広場ゾーン(8500m2)については吹田市が防災公園として整備・管理、自然エネルギー創造ゾーン(11700m2)については、民間事業者を募集し自然エネルギーを活用した整備案が示されました。

●その他、地下鉄八号線延伸検討業務、東地下道自転車用コンベア設置、貨物ターミナル駅調整会議で出された資料(貨物専用道路通行台数)の報告などがありました。
 また、工事中に出た遺物については、府の埋蔵文化財保存センター等に保存され公開についても今後、吹田市博物館とも相談し検討していくこと、ターミナル駅調整会議に出された資料については、今後、特別委員会資料にも添付することなどを確認しました。

   
耐震診断だけでなく改修にも市の補助を求める 都市環境防災対策特別委員会
柿原まき委員、上垣優子委員

 11月19日、都市環境防災対策特別委員会が開催され、この間の活動状況の報告がありました。
●現在、江坂・JR吹田・北千里・関大前を重点地区として路上喫煙禁止地区が設定されています。これらの地域で環境美化に取り組む市民と市が意見交換会を行い、対策強化を検討しています。
●11月25日に施行される、改正「建築物の耐震改修促進法」には、以下の建物について耐震診断の義務化が盛り込まれています。
@不特定多数の人が利用する病院・娯楽施設や、避難弱者が利用する老人ホーム等の施設、ガソリンスタンドなど危険物を取り扱う施設のうち、一定規模以上の建物。
A大阪府が避難路に指定している新御堂筋や中央環状線沿道の建物で一定の高さ以上のもの。
(吹田市が避難路をどこに指定するかは未定です。)
 耐震診断が義務化された建物については耐震診断・設計・改修費用の一部を国が3年限定で補助します。
 市には耐震診断の補助はあるものの、改修補助は木造建築物のみです。今回義務化される建物には、社会福祉法人など経営基盤が弱いところも含みますが、鉄筋の場合補助対象にはなりません。
 日本共産党は市として木造以外の改修補助を創設し支援することが、耐震改修を進めるカギであり、努力するよう求めました。
●地域防災計画改正については、今年3月に被害想定が発表され市報「すいた」10月号で公表されました。H26年度にパブリックコメントを募集する予定です。「避難所運営マニュアル(各施設編)」は現在作成中です。要援護の登録者を実際に支援する避難支援者の選定や、両者でつくる個別支援計画の策定について、市としても具体的に進めるよう求めました。

   
新市民病院基本構想(案)示される 市民病院の在り方検討特別委員会
玉井みき子副委員長、村口はじめ委員

 11月20日に、委員会が開催され、2018年4月の岸部での新病院開院に向けての「基本構想(案)」が提示されました。
 新病院の整備費用は土地代を含め、207億9千万円を予定しています。質疑の中で、消費税の10%への増税で6億6千万円の建設費増を見込んでいます。
 新病院の規模は現病院と同じ431床で、@救急部門を総合診療科として独立配置し、10床の救急専用病床を新設すること、A回復期リハビリテーション病床を51床整備すること、B放射線治療科を新設すること、C病床の個室率を現在の16.7%より引き上げること、などを特徴としています。なお、来年4月からは、現在の直営から、地方独立行政法人化されることになっています。
 女性医師や看護師向けの病児・病後児保育を市民も対象に広げることを求めました。
〈新病院建設予定地〉

64号(2013.11.5)

●10月25日、2012年度一般会計の決算審査特別委員会が終了しました。共産党の意見を紹介します。
「行政の維新」でくらしも地域もズタズタ
玉井みき子委員長、上垣優子委員

 認定第1号平成24年度吹田市一般会計歳入歳出決算認定について意見を述べます。
 2012年度の一般会計は、井上市長のもとで「行政の維新プロジェクト」による「事業見直し」が本格的にすすめられた年でした。総額約7億円の福祉予算の削減市民サービスを支える職員人件費は約20億円の削減です。
 福祉巡回バス「きぼう」号の廃止、学童保育料の値上げ、引越しゴミの有料化、国保料・介護保険料の値上げ市民会館の廃止など、赤ちゃんからお年寄りまで市民負担を押し付けるものでした。
 審議の中で、市長は緊縮財政を「財政非常事態宣言」を理由に市民におしつけましたが、2億円の基金取り崩しで収支均衡が取れたこと。政府が自治体の財政不足を補うためにつくった制度である臨時財政対策債の吹田市発行可能額は、2012年度で39億円であり、自治体の本旨である住民の福祉をはたすためには積極的に活用すべきでした。

 以下、いくつかの問題について述べます。
◆2012年度の常勤職員の割合は全体で57,7%、非正規職員は42.3%であり、民間も含めた全国の平均非正規率38.2%に比べて、大変高い割合です。依願退職者や病気休暇を取得している職員、また年次休暇取得状況など、働く部局によって大きな違いが生まれていますが、その背景に、職員不採用による人手不足、非正規職員の増加があります。また給食や図書館窓口業務などの民間への委託により、吹田市が期限付きの不安定さの中で働く、最低賃金すれすれの低賃金労働者を増やしています。
◆大阪市営地下鉄第8号線の北伸にかかる支出について不要と思われる支出が行われました。南部にむけての延伸計画も進まない中、平成27年度まで、この不要の支出を続けていることに対し納得はできません。
◆福祉巡回バスの廃止について。一般的な抽出調査はされたが、代替え策はいまだに策定されず、民間事業者の活用を広報するにとどまりました。
 巡回バスを使用していた高齢者、障害者、妊産婦への事後調査なども実施し、市の公共交通施策全体の視点もふくめ、早急に代替え策を策定するよう求めます。
◆2012年度も、2人の副市長と部長など総勢14人が出席し、「部落解放同盟大阪府連合会吹田光明町支部」との懇談が行われました。他団体に対する対応と大きな違いがあり、公平性の点から改善を求めます。
◆岸部中住宅は二つの中学校区在住者に限定募集されています。380戸中20戸も空き室があるとのこと。市営住宅入居希望者は増える一方であり、早急な全市募集への拡充をするべきです。
◆学校図書館の図書購入費が、消耗品や備品購入と予算上同様の位置づけがされているため、その使い方が各学校の裁量に任されており、こども一人あたりの図書購入費が小学校で267円から1232円、中学校で638円から1433円と、大きな開きが生まれていることは問題です。
◆年一回とはいえ、市長も参加する1団体の行事にのみ、他に使用できる場がないとの理由でメイシアターの時間外使用が認められ、職員が宿泊してまで対応していることは、説明がつきません。時間外しか活動できず、またその場が確保できない団体への時間外使用を認める方向での検討を求めます。

 以上、行政に対する信頼感の大前提となる公平性、透明性、納得性の点からも問題があり、事業見直しが本格的に押し付けられ市民に多くの負担を強いた2012年度一般会計歳入歳出決算は日本共産党は認定できません。

   
国保値上げ、前納報奨金廃止は認められない
玉井みき子委員長、上垣優子委員

 認定第2号 平成24年度吹田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について、意見を述べます。
 2012年度は、国保料を5か年連続で引き上げる計画に基づく引き上げの初年度でした。国保料は6・4%値上げされ、前納報償金廃止など、市民の負担が増えました。前年に比べ、減免申請数が226件増えた実態は、社会保障としての国民健康保険制度から、さらに大きく逸脱していくことになるのではないかと危惧するものです。保険料の引き上げについて、市民のくらしの実態をみて、納入可能な保険料の設定となるよう、検証が必要でしたが、行われませんでした。
 よって、日本共産党は2012年度吹田市国民健康保険特別会計歳出歳入は認めることはできません。

 
中小企業へ官公需発注ふやせ。耐震化推進を
水道部

耐震化・鉛管の改修
施設・管路の耐震化を評価します。しかし、水を供給する浄水所や配水池につながる「送水管」について耐震化率は23%と遅れているので改善をもとめる。

中小企業の官公需発注率の改善
 昨年度で中小企業への発注は、物件費20.3%、工事費8.6%、役務費12.6%であり引き続き努力されることをもとめる。
 昨年の太陽光パネル設置にかかわる井上市長後援会役員の単独随意契約問題について市民的に問題となっている。吹田市随意契約ガイドライン水道部版がつくられ、市長と特別の関係のある業者との随意契約問題の改善について質問した。水道事業管理者より「契約の公正、市民の説明責任」を果たすよう努力する、と答弁されたが、市民の信頼をえるために引き続き真摯に取り組まれたい。

3年間職員凍結について
 仕事への支障だけでなく技術職や専門職の若い世代の人材育成が困難になる問題など、市民生活に多大な影響を与える懸念がある。水道部として市長部局に強く改善を求めるべきだ。

トリクロロエチレン対策
 南吹田での地下水汚染はトリクロロエチレンの水源汚染などの影響が心配である。泉浄水所において年2回、8本の井戸源水のトリクロロエチレン検査が行われている。引き続き、監視していただきたい。

安心安全な水供給の公的責任について
 水道料金において福祉減免制度の実施を強く求める。滞納者にたいして生活福祉課との連携を強化するなどライフラインの供給者としての自覚を持った取り組みを強めていただきたい。大量の地下水源を自社のポンプで利用する大手企業法人が増え、公共水道からの離脱が社会問題となっている。資本力があるものだけが安価な地下水を利用するような抜けがけは問題。国に規制を求めること。他市の例も参考に負担金制度など検討されるようもとめる。
 以上、公営企業法にある経済性を発揮しつつ、市民福祉の増進をはかる努力を評価し承認する。

  
小児夜間救急の復活を。看護師在職12年(平均)労働条件の抜本改善を 市民病院
山根たけと副委員長、倉沢さとし委員

 前年度と比較して患者数の増加など医療収入が4.5%増となっている。全体として公立病院として不採算部門であっても市民要望にこたえた小児休日昼間の救急、障害者歯科診療など努力を評価。
 来年4月から独立行政法人化に移行するが、医療制度全体が、大きく変化しつつある。国は「入院から在宅へ。医療から介護へ」「一般病床を急性期に集約化」など。問題は市民の立場から見て、医療を受けられない事態が起きていること。急性期病院から退院しても、満足な在宅医療が受けられない患者がでている。
 市民から小児夜間救急を求める声が強い。特にJR以南地域から、地域の医療不安を失くせの声は切実だ。市民病院単独では解決できない問題もあるが、自治体病院としての市民からの期待に答えて、努力をしていただきたい。

単独随意契約について
 昨年より100条委員会が設置され、審査がすすめられている。単独随意契約について「透明性」「市民への説明責任」を果たすことが市民的に求められており、引き続き吹田市随意契約ガイドラインに基づき改善を図られたい。

医師看護師不足について
 看護師の平均在職年数は12年。年休取得が困難である。生理休暇、介護休暇はまったく取得できていない。これは深刻な職場環境であることを示す。たとえば子どもに障害があった場合、働き続けながら育ててはいけない。親の介護という問題が出てきたら、退職せざるを得ない現状であるといえる。ぜひ、元気に働き続けられる職場となるよう努力されたい。

組合事務所問題について
 話し合いが継続中であると答弁された。独立行政法人化されて、労働組合と労働協約を結ぶことが労基法で義務づけられている。働きやすい魅力ある職場となるように、しっかりと協議していただきたい。

国立循環器病センターと市民病院の関係について
 国循は研究機関であり、国際的な医療センターである。市民病院は、35万市民のための病院であり、総合病院である。それぞれが役割をはたすことが求められる。市民病院の自治体病院としていっそうの努力をもとめ決算について承認する。

  

63号(2013.10.13)

本会議討論の続きです。
●国が交付税削減の圧力をかけ自治体に給与削減を押し付けてきました。吹田市ではこの間、職員採用凍結や独自の給与カットをしている。これ以上の削減は市職員の意欲が下がるとして削減を緩和する議員提案を行い可決されました。
吹田市長の給料及び期末手当の特例に関する条例等の一部改正について

 この条例案は、東日本大震災の復興財源確保のため人事院勧告によるものでなく総務省が7.88%の国家公務員給与カットを2年にわたりおこなったことが発端である。国は25年1月に地方公務員給与についても、4000億円の地方交付税を削減することとした。それをうけて吹田市は10月1日から来年3月までの6か月間、減額を行うことを条例提案された。
 この措置について、地方6団体は「極めて遺憾」と断じ、「そもそも地方公務員の給与は公平・中立な知見を踏まえつつ議会や住民の意思に基づき地方が自主的に決定すべきものであり、国が地方公務員の給与削減を強制することは地方自治の根幹にかかわる問題」であること、「ましてや地方交付税を国の政策目的を達成するための手段として用いることは地方の固有の財源という性格を否定するものであり、断じて行うべきではない」と強く批判している。
 憲法第94条には地方自治の保障がうたわれ、地方自治の本旨である団体自治・住民自治に反することは国の行うことや法律であっても憲法違反である。
 今回の給与削減は人事院勧告を大きく超えたものであるため、地方公務員法第24条の給与決定の5原則の一つである国家公務員準拠という通常の場合と、今回の給与決定過程とは全く次元の異なるものである。
 以上、国の交付税削減による地方公務員の給与削減強要は、二重三重に国と地方のこれまでの関係や法を無視したものである。
 交付税削減額は24年度総需要額の1.2%としているが公務員給与削減ですべて補おうとしており、等級により差はあるが4.77?9.77%のカットを行なおうとするものである。
 吹田市ではこれまで「財政非常事態」と称して臨時財政対策債の発行をせず市民サービスの大幅削減とともに職員給与も2年3か月間独自でカットしている。「実質わたりの廃止」ということでの影響もある。その総額は13億円である。また、職員採用を3年間凍結し、補充はアルバイトを基本としており、職員の過密労働やモチベーションの低下が起こり結果的に市民サービス守るためと言いながら市民サービスの低下を引き起こすようなことを行っている。
 今年度当初予算ではすでに交付税削減を予定して予算編成されており、普通交付税は16億円とされていた。7月の交付税決定額は15億3500万円とのことであり、給与削減しなければ今年度の財源に穴が開くという状況でもないのに「市民サービスへの影響」ということを繰り返し説明していたことは問題である。
 今回の提案は労働組合の妥結を持って提案されたとのことであり市の独自カットを緩和することについては一定理解する。しかし緩和の対象は課長代理級以下の減額についてのみであり、課長級以上については独自カットに上乗せしての減額である。あまりにその影響が大きくこのような内容については認められないため反対する。
※この議案は財政総務委員会で修正し削減額の縮小を行い、本会議で可決されました。そのため市長の提案した112号は本会議で自動否決となったので、委員会での意見を掲載しています。

●意見書採択において共産党が討論した内容を紹介します。
「若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書」
不安定雇用の拡大につながるので反対

 日本共産党議員団を代表して、市会議案「若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書」(案)に対して反対意見を述べます。
 2000年の派遣労働の自由化以来、就職したくても派遣など不安定雇用しか見つからない状況がひどくなると同時に、働いても暮らしていけないワーキングプアと言われる階層が急増しています。十数年も労働者の賃金が下がり続け、諸外国では例のない事態が続いています。また、大学などを卒業してせっかく就職できたのに、過酷な労働条件の下で使いつぶされ、3年以内に半数以上の若者が退職せざるを得ない、いわゆる「ブラック企業」も増えています。
 今回提案された意見書案は、「多様な働き方」との言葉で、財界・大企業が要求している「限定正社員」などの不安定かつ低賃金の雇用を拡大し解雇を容易にするとともに、事実上若者を含め正規雇用の道がさらに狭められることにつながる内容を含んでいます。
 「若い世代が安心して就労できる環境等の整備」とは逆の内容を含んだままの意見書案には賛成できません

「大規模地震等災害対策の促進を求める意見書」
国会で継続審議中。税金のムダづかいのおそれがあり反対

市会議案第17号
「大規模地震等災害対策の促進をもとめる意見書案」について日本共産党議員団を代表して意見をのべる。
 本案は、巨大地震に対処するために道路、橋梁、上下水道などの社会資本の長寿命化を国土強靭化基本法案等にそってすすめることをもとめる、というもの。
 しかし、国土強靭化基本法案、首都直下地震対策特別措置法案、東南海・南海地震にかかる地震防災対策の推進にかんする特別措置法案はいずれも、現在国会で継続審議中である。
 これらの法案は、必要な項目もあるいっぽう、ムダな公共事業の再開ではないのか、との議論もされています。本案は可決されるか、修正されるか、否決されるかわかない法案を前提として提案されています。本来は成立してから、その法律の趣旨にのっとって具体策をもとめるべきである。よって本案には賛成できない。

62号(2013.10.12)

9月定例議会本会議最終日の結果を紹介します。
●教育委員や農業委員の報酬見直し、公民館運営審議会委員などの報酬減額について賛成1(榎内議員)、反対33の多数で否決されました。
報酬審議会丸投げで説明責任を果たしていない。行政委員会の報酬、費用弁償条例等の改正に反対

 日本共産党の反対討論。
 本条例案の内容は2つに分けられます。
 一つ目は報酬審議会の答申をうけて行政委員会の委員報酬について、月額制から日額制に変更するものです。
二つ目は特別職非常勤職員の報酬を、一部医師や弁護士、博物館長、夢つながり未来館長などを除いて1割削減するものです。また、月額3000円台の、報酬の低い部分は据え置くとの内容です。
 行政委員会の委員報酬については地方自治法203条に原則日額制と規定があります。そして自治体の条例で定めれば月額でも年額でも可能となっています。
 現在5つの行政委員会は市長から独立して固有の権限と責任を持ち活動されています。活動内容は多岐にわたり会議への参加だけではありません。今回の報酬審議会答申はこれらすべて日額制にするという答申を出されましたが、問題は報酬審議会答申を受けてそれをそのまま議会に提案するというプロセスにあります。
 各行政委員会の活動実態やその職責との関係で、整合性のとれた内容として提案することなく「答申を尊重」という言葉で行政としての説明責任を放棄しているものです。
 私たちは「月額ありき」という立場ではありません。しかし、これまで月額制としてきたのには根拠があります。一つ一つの行政委員会について、勤務状況やその職責と支給方法の関係性を明確にして提案すべきであり、「日額ありき」といった乱暴な提案は受け入れられません。
 来年度また報酬審議会を開かれるようですが、議会に提案する場合には審議会答申の位置づけと市の説明責任をどのようにするのか、よく考えていただきたいと思います。

 二つ目の特別職非常勤職員の報酬減額について。
 市長等特別職の報酬1割削減という答申を根拠に、同じく1割削減という提案です。しかし、市長等特別職の報酬削減の議論は、H23年度当初予算編成時の状況で、「財政非常事態」という前提のもと行われています。この前提が誤っているとは思いますが、仮に正しかったとしても、決算ではすでに85億円の財源補てんが必要ではなく2億5千万円の財政調整基金の取り崩しで済んでいます。
 そもそもの前提が誤りであると同時に、特に地域の中でボランティアとしてまちづくりに貢献する市民の活動実態からみても削減する必要性は全くありません。
 以上述べた理由により、議案第89号については認めることはできません。
 なお、現在の費用弁償条例に書かれていない、特別職非常勤職員の報酬額を条例にきちんと定めることには賛成をいたしますので、まずは現行の金額を書きこむ条例改正を行うことを提案し、意見とします。

●市立デイサービスセンターに企業参入を認める議案は反対8(共産)、賛成26で可決。
市立デイサービスセンターの指定管理者に企業参入を認める議案について

 日本共産党の反対討論を紹介します。
議案第92号吹田市立老人デイサービスセンター条例等の一部を改正する条例の制定について意見を述べます。
 この条例の改正案は、吹田市が設置をする老人デイサービスセンターの運営の指定管理者の公募をするにあたり、これまで、社会福祉法人としていたのに対し、営利を目的とする企業の参入を認める、基準が緩和されるというものです。
 国の法律の改正もありませんし、緩和する目的はこれといってなく、今の公募基準でも不都合はありません。
 「いろんな事業者を入れれば、競争しサービスの質があがる」と簡単に考えがちですが、そもそも福祉というものは競争したり、営利を追求したりするものではありません。公的責任のもとでこそ守られるものです。
 また、社会福祉法人に対しては市の監査があり、委託する事業に対しては運営などチェックできるかとおもいますが、株式会社に対しては運営などの実態を監査する仕組みはありません。
 これでは明らかに市の公的責任の後退です。
 よって議案第92号 吹田市立老人デイサービスセンター条例等の一部を改正する条例の制定については認めることはできません。

●地方独立法人市民病院「中期目標」を全会一致で可決。
市民病院は独法化後も自治体病院として公的責任ををしっかりになうべき
「中期目標」決定にあたって日本共産党の意見

 議案第105号について日本共産党議員団を代表して賛成の意見を述べます。
 本議案は、市民病院中期目標を定めようとするものです。市民病院は、2014年4月から地方独立行政法人に移行します。独立行政法人化されてからも自治体病院として、地域に不足する医療を担い、民間ではできない不採算医療を提供することで公的な役割を果たさなければなりません。
 12年12月議会で採択された「吹田市民病院の機能と体制の充実を求める」請願に基ずいて、引き続き、救急医療、障害者歯科などの障害者医療、災害医療の実施、吹田市老人保健施設、わかたけ園、杉の子学園との連携、あらたに回復期リハビリテーションなど、一層、市民の期待に応えた機能と体制の充実を図っていただきたい。
 また、大阪府をはじめ他の自治体では、独立行政法人化によって、患者負担が増えるという事態を招いています。業績、採算性が重視され、患者負担増や不採算医療の後退につながらないよう、吹田市は、安定的経営が保障されるよう、一般会計からの繰り入れ額を減らさず、運営に必要な資金の確保に責任をもっていただきたい。
 以上、今回の中期目標で定められた内容が、中期計画でより具体的にされ、吹田市の公的責任が明確にされることを求めて、本議案に賛成いたします。

日本共産党は補正予算について積極面を評価し賛成しました。
●南吹田地下水汚染対策費を削除した「修正案」について賛成27(新選3、共産8、公明7、民主6、梶川、生野、中本議員)、反対7(自民4、市民自治2、榎内議員)で可決。
●「補正予算」本体は賛成31、反対1(榎内議員)で可決されました。
議案107号平成25年度一般会計補正予算について

 この補正予算の中には、長年懸案になっていた南吹田地区地下水汚染浄化対策を始める重要な費用が含まれており、地域住民の方々から心配されている健康や安全な住環境の確保、水道水源の汚染防止、南吹田まちづくりへの影響防止など吹田市にとっても重要な予算であることは理解でき、我が党としても賛成の立場です。
 しかし、この債務負担行為34億円という多大な市民の税金を、これから公害対策として使うにもかかわらず、汚染原因と見られる企業に対して社会的責任を求めない市の曖昧な姿勢は、市民にとって理解され難いことです。この地域も含む、大気汚染特定疾病患者に対する公害医療費助成の廃止が決定されたことも記憶に新しいところです。
 言うまでもなく公害に対しては、「汚染者負担の原則」が基本であります。今回のような莫大な予算を要し、地域住民の健康や安全に不安を与える重要な案件にたいして、蓋然性の高い企業に対しての協力・責任を曖昧にしたまま、都合よく政策判断という言葉で済まされて良い問題ではありません。これらのことから、日本共産党は先に述べたように汚染浄化対策を進めることには大いに賛成でありますが、企業責任や協力を明確にすべきという立場から、次期定例会まで吹田市の姿勢と、蓋然性が高い企業との協議を注視し判断するため今議会では浄化対策費用を一旦削除した予算を提案するものです。
 他方、長年待たれている、障害者施設仮称くらしの場設置につながる費用や、子育て施策を審議する子ども・子育て支援事業計画策定に関する費用、東山田小学校校舎・留守家庭児童育成室リース費用、老朽化による耐震性などの問題から建替えが急がれる市営住宅建替事業等を含む予算は評価し賛成いたします。

61号(2013.10.11)

●9月議会の委員会審議を紹介します。
市民スタジアム契約を可決
文教産業委員会

 独立行政法人日本万国博覧会記念機構が吹田市に土地を有料で賃貸し、募金団体がスタジアムを建設したあと吹田市に寄付。実際の管理運営はガンバが行います。
 土地は事業用定期借地契約で借り受けます。期間は2013年から49年6ヶ月間。借地料は年額約1億5000万円。スタジアム事業はガンバの責任でおこない吹田市には迷惑をかけないと契約されています。
 吹田市に有利な借地契約に変更すべきだと質問。市は相手と合意できなかったと説明がありました。
 明け渡し時の建物撤去の費用について、企業負担の不透明さが問題となりました。市議会として施設解体時費用については、企業負担を求めるという付帯決議をつけて全会一致で可決しました。

市交通災害・火災共済条例廃止案
賛成少数で否決
倉沢さとし委員、上垣優子委員

 1年半後に吹田市交通・火災共済を廃止する議案は委員会で否決。本会議でも賛成少数で否決されました。ひきつづき共済はかけられることになりました。
 交通共済は5万5千人、火災共済2万1千世帯が加入しています。500円の少額掛金で、火災最高115万円、交通事故最高120万円の「見舞い金」が支給されます。制度ができて40年です。火災や交通事故は、一度遭遇すれば、人生設計も狂います。それを助けるのが市民共済制度です。民間保険は高くて加入できない人も、安価で審査が簡易であることで市民に支持されています。
  審議のなかで、市の負担は年間390万円ほど。積立金が1億5千万円の黒字であり廃止の理由はない、と指摘しました。本会議でも否決されました。
   この他に国の基準労賃の改訂にともない契約工事の単価見直しなど審議しました。

南吹田地下水汚染対策35億円
村口はじめ委員、山根たけと委員

◆南吹田地区の地下水汚染対策費として後年度負担も入れると35億円近い予算が提案された。  党としては、市が対策を講じるのは必要であるが、次の諸点は問題であるとして再検討を求めた。(1)加害企業の責任を問うことなく、全額市負担で実施すること、(2)複数の浄化対策の内、完成時期を急いで、より巨額な費用を要する工法を選ぶことの是非、(3)「財政非常事態宣言」をして大気汚染に係る医療費助成費までカットするなど市民犠牲の事業見直しを進める一方で、市に責任のない公害対策に35億円という巨額の費用をつぎ込むことの問題、(4)加害企業や親会社との話し合いが十分なされていない点。
   ※本会議で、補正予算から、この対策費のみカットされた。
◆「(仮称)くらしの場」整備事業予算として、3147万円が補正予算に計上された(事業2課跡地を有償貸与するために既存庁舎等の解体工事費用)。
◆来年4月に直営から地方独立行政法人化する市民病院の中期目標(平成26年4月から平成30年3月まで)を承認した。
◆市の老人デイサービス事業の指定管理者の対象が、これまで社会福祉法人や医療法人などに限定していたのを、株式会社一般まで拡大する条例改正案を、わが党を除く賛成多数で承認した。
◆平成27年(2015年)4月からの5年を一期とする「子ども・子育て支援事業計画」策定のための332万円も認められた。

新佐竹台住宅集約建替事業を承認
塩見みゆき委員長、玉井美樹子委員

 主な議案としては、(1)財団法人水道サービス公社の解散に伴い、残余財産を水道部に引き渡しについて(2)南吹田駅前線道路新設工事費について(3)市営住宅建て替え事業に関わるアドバイザリー委託料について等です。
 (3)については、耐震化のために5団地(岸部北・日の出・豊津T2・佐竹台・津雲台第一)を佐竹台に集約して建て替える計画について審議しました。当初から市は、民間の資金や技術などを活用し、設計、建設その後の運営まで民間に任せるPFI方式で進めてきましたが、請け負う事業者が一社しかなく、その事業者が指名入札停止となり、ストップし、議会からも手法の見直しを迫られていました。
 今回の提案もPFI方式の一環ではありますが、設計・建設に限っていることから、多数の業者からの提案が見込めること、これ以上建て替え計画が遅れたら住民のみなさんに迷惑がかかることから早期建て替えを進める立場で賛成をしました。(※賛成意見参照。次号)

 
監査委員や教育委員報酬の引き下げを全会一致否決
財政総務委員会

◎全会一致で可決されたもの
■市税条例等の一部改正
 内容は法律改正に伴うもの
■一般会計補正予算(第5号)
 歳出は既に5月定例会で成立した議員報酬減額に伴う補正
◎全会一致で否決されたもの
■吹田市報酬及び費用弁償条例及び吹田市実費弁償条例の一部改正
 内容は市長が設置した報酬等審議会の答申をうけて(1)教育委員会など5つの行政委員会の委員の報酬を月額制から日額制にする(2)公民館館長などの非常勤特別職職員の報酬等を減額する等。審議のなかでは、市として、行政委員の職責や実態、非常勤職員の業務内容等についてよく検討したとは言えず、各委員からも異論が続出し全会一致で否決されました。
■市長の給料及び期末手当の特例に関する条例等の一部改正
 政府が東日本大震災を口実に国家公務員の給料を減額するにあたって、全国の地方自治体にたいしては、職員給与の減額を前提にして、地方交付税の削減を決定。国の立場は憲法に保障された地方自治に反し、厳しく批判すべきである。にもかかわらず市が提案してきた内容は、職員組合との合意に沿ったものであるとはいえ、既に市独自に給与減額を続けており、あまりにも影響が大きく認められないとして、委員会は減額率の下方修正を本会議で提案することを決定し、市長提案については全会一致で否決されました。
◎継続審査とされたもの
■3月定例会で提案されていた市長の給料を1カ月分だけ1割削減するための条例制定について、5月定例会にひきつづき、「100条委員会で真相究明をしている」最中であり、一般会計補正予算(第6号)とあわせて継続審査となりました。
■5月定例会で継続審議とした、市長の附属機関として「適正職務等第三者審査委員会」を設置するための条例改正については、当初説明していた内容を大幅に変更しており、ひきつづき審査することになりました。

 

60号(2013.10.1)

地域の街づくりは「地域計画」で。
スタジアム許可でエキスポ跡地開発への影響と交通渋滞
倉沢さとし市議の個人質問


●総合計画見直しで「地域計画」削除について。 (質問)「吹田市第3次総合計画」が見直される。「地域計画」を消滅する案は問題だ。地域計画は学校、保育園など公共施設づくりの基礎となる方針だ。地域ごとの課題として外環状線整備、北警察署新設問題、バス不便地域解消など山積している。地域計画を削除する理由は目標が達成できないからか。
(答弁)地域計画は廃止だが、地域の特性を生かした街づくりは継承する。
(質問)総合計画は自治体の憲法といえる。地域計画の削除は、地域の声を切り捨てることになる。
(答弁)地域計画は盛り込まない。
●エキスポ跡地開発 (質問)9月議会で市立スタジアム建設が全会一致で承認された。残された三井不動産の大型商業施設との複合的交通問題は、吹田市が責任もって解決にあたるべきだ。 (答弁)府、警察などと協議して解決に努力する。 (質問)市民からの声で、「吹田東消防署員の話によれば、当マンション(山田東3丁目)までの東消防署からの所要時間は、通常3?4分。当マンションには高齢者も多く、緊急要請で出動願うことも多い。現在でさえ日により曜日により、また季節行事や随時のイベントにより、府道茨木摂津線が両方向とも渋滞している。まして両施設の完成後には交通事情が一変する。高齢者の日頃抱いている不安が増幅する事のないよう対処していただきたい」とある。交通問題の解決は、市長の責任だ。集客人数2000万人は、縮小もふくめて見直すべきだ。 (答弁)高齢者や地域特有の課題についてもしっかりとりくむ。施設の段階的オープンは困難。

4年生以降の障害児の学童をモデル校で受け入れへ
全校実施をせまる
玉井みき子市議の個人質問


(問)児童福祉法の改正で「小学校に就学している児童」と改正された。学童保育の全学年受け入れの検討はされているか?
(こども部長)今後実施予定のアンケートでニーズを把握していきたい。対象年齢の拡大は施設の確保や環境整備が必要なので関係部局と連携していく。
(問)障害児の保護者にとって「4年生になれば仕事を辞めることも考えるしかない」という究極の選択を迫られる。児童デイサービスも検討されるが週に何回かの利用なので働くことも困難。4年生以降の障害を持つ児童の受け入れの来年度からの実施を。
(こども部長)保護者からの切実な要望もある。北摂各市の取り組みに比べて遅れている。就労支援の立場からも喫緊の課題。まずは施設の広さに余裕があり受け入れ児童数の少ない育成室で4年生の障害児受け入れのモデル事業の実施に向けた検討を行いたい。
(問)人材の確保と研修の保障、場所の確保のため他の部との連携が必要。そして希望するすべての子どもたちが保育を受けれるよう、保護者のおもいに応えたものとなるよう、市の実施計画にのせ予算もつけるということを含めた方向性か。
(副市長)全校で実施も視野に入れたモデル事業の実施をしたい。予算も市の実施計画にということも視野に入っている。
そのほかに取り上げた項目は…
☆公立保育園の民営化、幼保一体化計画について。
☆阪急バスの減便と福祉巡回バスきぼう号の代替え計画☆ゲリラ豪雨による浸水被害と対策などについて。
☆市道吹東町29号線付近の安全対策などについて。

浸水対策強化を。市交通・火災共済は廃止するな
村口はじめ市議の個人質問

1、府立公衆衛生研究所の地方独立行政法人化について
 府で、新型インフルエンザや食中毒、放射能調査をはじめ、府民の安全や健康を守るうえで、保健所や市町村などと連携して重要な役割を果たしてきた研究所の独立行政法人化(独法化)が議論されている。独法化されると、効率化が優先され、地道な研究や不採算な検査や研究の予算が削られる恐れがある。住民の健康、安全を守り公衆衛生を確保する公的責任が後退させられることが心配される。
 全国77の地方衛生研究所は全部公立で運営されており、独法化されたところはない。安易に独法化すべきではない。
 府立公衆衛生研究所と本市との連携について、実績を聞く。
2、浸水対策について
 8月の集中豪雨で片山商店街や関大前商店街で軒並み床上浸水や床下浸水、マンション地下駐車場の水没など大きな被害が出た。対策の抜本的な強化を求める。
 本市交通・火災共済の制度の充実で、見舞金支給の対象を商店等に拡大するなど充実すべきと考える。今議会には逆に制度自体の2年後廃止が提案された。市長としてやるべきことと逆ではないか。浸水被害を受けた方への見舞金支給について、市長の所見を聞く。
(市長答弁)見舞金等については、吹田市災害見舞金制度がある。同じく浸水被害の見舞金が支給される、火災等共済制度は、民間の補償制度の普及・充実で、加入率が低下し、市が運営する共済制度としては、その役割を終えたと考える。
<結末:交通・火災共済制度廃止条例案は、26日の本会議で、反対多数で否決になった>
3、山手町1丁目JR宿舎跡のマンション建設計画について
 敷地の中を通る道の確保や北側立体駐車場の建設、古木の保全問題などでの地域の方々の要望に対し、配慮した計画になっていない。
 事業者に対し、地域住民と誠実に話し合い、周辺住民に配慮したものになるよう指導すべきと考えるがどうか。
(都市整備部長答弁)(すまいる条例)の手続きを経ながら、事業者と関係住民の方々が真摯に話し合い、良好な関係を築いていただけるよう進めてまいりたい。

市長は経営者?新公会計制度導入の問題点
柿原まき市議の個人質問

◎タウン管理財団の近隣センターにおける土地の吹田市への移管について協定書の内容を示せ。 (答弁:H28年度までの早い時期に無償で譲渡される。譲渡時に維持管理費を一括で支払ってもらう。再整備計画があるところは別。)
◎新公会計制度について
 H26年度決算から、新公会計制度の複式簿記による財務諸表が完成するとのこと。
 財務マネジメントというが、公会計と企業会計は根本的に違う。「財務の見える化」は手段であり、短期間での政策判断とコスト論による行革がある。コストだけでなく、市の事業の成果や効果も「見える化」する必要がある。そうして初めて政策判断ができるのでは。
 今後検討すると言っているが現在どうなっているか。
◎PFI方式の議会への提案について
 議会に提案する際は、事前にPFI方式が有利であるということを議会に説明すべきと提案した。耐震化のための市営住宅の建て替えはよしとするものの、PFIという手法に問題があるときに、一括での提案では修正ができず問題。  PFIを勧めているわけではない。しかしもし今後も導入するのなら吹田版ルールを検討し、「こういう場合はPFIを検討する」というものをつくるべき。
◎議案第89号「吹田市報酬及び費用弁償条例及び吹田市実費弁償条例の一部改正」について  吹田市報酬等審議会からは「行政委員会である教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、固定資産評価審査委員会、農業委員会の委員の報酬を月額制から日額制に改定する。中核市・特例市の日額報酬の平均額に基づいて算出する」という答申が出された。
 また、審議会委員や、青少年指導委員など特別職非常勤の報酬については市長給料10%減額の答申に基づいて、市として原則10%減額するというものである。
 行政委員会委員の報酬についての報酬等審議会の議論は、「日額ありき」。教育委員の報酬は現在月額制であるが、その活動状況本来の仕事への影響と委員の任務の負担感、責任等どう認識しているのか。  市の財政状況について2年前のままで議論するのはおかしい。予算編成は85億円の財源補てんをしなければならないということであったが、決算は違った。削減のための意図的な事務局の誘導だ。
 (この議案は本会議で賛成少数で否決されました。)

 

59号(2013.09.25)

今こそ保育の公的責任が求められている。
公立保育園の民営化はやめよ
日本共産党代表質問
塩見みゆき市議

9月定例会の代表質問、個人質問を紹介します。

●井上市政、2年半の施政運営を検証せよ。
 問い 福祉バスきぼう号の廃止後、今年8月22日に阪急バスは、ダイヤ改正で大幅に減便され、千里丘、山田、ニュータウン、JR以南など市内の広範な地域で大きな影響が出ている。「バスがなくなり、困っています」などの声が寄せられている。事業見直し後、市民生活を取り巻く環境や状況が変わっている。事業の廃止、縮小後の影響を実態調査するべきではないか。 
 答弁(市長) 事業の再考することは困難。そのための調査はしない。

●学校施設に常時国旗が掲揚された件について
 問い 突然、2学期から小中学校に国旗が常時掲揚された。国旗については、さまざま意見が分かれている。内心の自由が尊重されるべきである。学習指導要領など根拠とするものは何もなく、強行したのはどうしてか。中止せよ。
 答弁 市総務部からの通知文あり、学校も市の施設であることから国旗の常時掲揚を行った。

●生活保護基準の引き下げの影響について
 問い この8月1日から生活保護基準の引き下げが実施された。
(1)引き下げによる吹田市の保護世帯への影響は。
(2)住民税非課税基準が変わり、各種料金、制度に影響が及ぶ。生活保護基準の引き下げ以前の所得要件のまま、各種料金・制度を運用すべき。
 答弁 (1)60歳単身の世帯で660円、夫婦と子ども二人の世帯で6480円の減額。増額となる世帯はなし。
(2)できる限り影響が及ばないことを基本的な考えとする政府の方針を踏まえ、国や他市の状況も見極めながら対応策を考える。

●吹田市老人ディサービスセンター条例等一部改正について
 問い ディサービス業務を担う法人の制限を外すための条例改定である。営利を目的とする法人が参入することになれば、利用者負担増や、非正規職員の配置など、利用者の安全確保し、望ましい介護の提供ができない。
 答弁 現在は多くの株式会社が介護事業をしている。選定時に、継続性・安定性を含め選考を行う。 

●交通災害・火災等共済制度の廃止について
 問い 共済への加入は6万人おり、2009年8月に行った市政モニタリング調査結果では、制度の継続を望んでいる市民は約65%、逆に廃止は約22%。民間保険が普及してきたというが、高齢者世帯や低所得者がわずかな掛け金で加入できるような保険や見舞金制度がどれくらいあるのか具体的に示せ。浸水被害も対象となり必要度は高い。基金1億5000万円以上あり、自治会へのとりまとめ報奨金もあり、自治会の活動も支えている。廃止という判断は拙速。 
 答弁 状況を鑑み、行政が取り組むべき見舞金制度としては一定の役割は終えたと考えている。

●市民病院中期目標について
 問い 市民病院の役割は、地域に不足する医療を担うことであり、民間ではできない不採算医療を提供することです。そのためには、独法化しても自治体病院として、吹田市の財政面での支えは不可欠である。中期目標に吹田市の責任を明記せよ。
 答弁 公的役割がはたせるよう、適切な運営費負担金の確保に努める。

●公立保育園の民営化について
 問い 井上市長に変わり、私立保育園への運営助成金が減らされ、公立園は、退職者不補充、非正規雇用の増加、地域担当保育士の削減もされた。民営化によって、さらに、公私ともに保育園にたいする市の予算を減らすことが目的である。今の保育園の親や子どもの現状がどうか、その中で公立園がどんな役割を果たしているのか、こどもたちにとってメリットがあるか、全く議論されていない。非正規雇用の拡大、ひとり親家庭、親の病気、ドメスティックバイオレンス、虐待などさまざまな問題を抱えた家庭が増え、きめ細やかな支援が求められている。
 今、どうしてもやらなければいけないのか、今一度、慎重に判断されるべきです。
 答弁 今後も安定した保育サービスの提供、持続可能な体制の構築を図るため、5園の民営化を政策決定した。

●南吹田地域における地下水汚染浄化対策について。
 問い 汚染対策を行うことは賛成である。しかし、市が34億円全て負担する根拠は何か。
 学識経験者の見解で、「汚染原因である蓋然性が非常に高いA社に負担の責任がある。市とA社、それぞれが応分の責務を認識して費用負担を分担すべき」としている。
A社にたいして汚染対策の負担を求めるべきである。
 答弁 A者は社会的貢献活動として、協議に臨まれる。

その他の質問
●職員採用凍結をやめて、適正な職員配置を
●子ども・子育て支援法 市の裁量で公的責任果たせ
●図書館の民間委託で市民サービスの低下を招くな等

 
民営化実施計画・選定基準から見る保育園民営化の矛盾
山根たけと市議の個人質問

・第一候補の南保育園選定から見える矛盾点について
○人口が多いことを選定基準に挙げていますが、だったらなおさらその地域に市が責任を持つべきではないでしょうか。就学前児童数も同じく。子どもを顧客やサービスの商品のような対象としか見ていないのでは。
○園の充足率は108%と緩和した基準をもはるかにこえています。築37年と施設も老朽化している上、子どもたちを詰め込んでいる状態。そのような園を民間に丸投げする市の姿勢が問われています。
○今後の開発見込み数276戸とあるが、子育て世帯や保育所希望世帯が購入するという保障はありません。また、南吹田地域に対し、どのような子ども施設が望まれているのかニーズ調査を行ったとしていますが、この地域に保育需要が見込まれるという数だけではない具体的な地域的根拠は示せませんでした。
・民営化実施計画案について
○「公立保育所のあり方懇談会」では、改めて公立保育所の役割が重要ということが確認されています。公開された「あり方懇談会」の意見はふまえていないようです。
○「最小のコストで最大の効果が得られる」、と民営化実施計画の中にありますが、そんな都合のいい子育てなどありません。「選択と集中」や「市民満足度の高い」など聞こえの良い言葉を並べていますが、子育てにコスト論を持ち込む維新のやり方そのものです。
【その他、質問項目】
●高すぎる国民健康保険料について、24年度も単年度収支は黒字であり(約2億4千万)、苦しい市民の生活実態を直視し値上げはストップし、値下げすべきです。
●小中学校の特別支援教育について、教職員の研修、体制の充実、地域も含めた理解を深める取り組みを要望しました。

 
教育委員会の小中学校での国旗常時掲揚の決定経過は安易だ!
上垣優子市議の個人質問

 年度途中の2学期から市内小中学校で、国旗の常時掲揚が行われている問題に関して、国旗については国民の意見が分かれており、どのような経過で決定したのか質問、「市の施設での常時掲揚を求める総務部長からの通知を踏まえ、施設管理上の観点から実施した。」との答弁でした。学校は、市の施設であると同時に教育施設であり、教育委員会制度の独立性からして、国旗常時掲揚という重い事案に対する決定経過として、あまりに安易だ。戦前の教育に対する痛苦の反省の上に立ち、今の教育委員会制度があることを、市長、教育長とも深く受けとめよと強く指摘しました。
 北千里地域の公共施設整備について、旧北千里小学校関連事業が廃止されて以来、コミュニティ施設など北千里地域の公共施設の整備がストップし、特に千里図書館北千里分室の拡充を求める切実な声を紹介し、第3次総合計画の見直しの中で、地域計画がなくなっているが、北千里の公共施設整備に変更はないのか、今後の進め方を質問しました。
 市は、現在の分室は狭いので北千里駅前の活性化事業の中で拡充の方向だ。地域別計画の有無にかかわらず、北千里はじめ各地域の問題を把握し対応する。と答えました。また、旧北千里小の伸び放題の草引きをしたいという市民の申し出を受け止め、まちを大事に思う心を大切にし、市民自治につながる「協働」の視点をもつべきと質問しました。
 他に、「子どもの健全育成支援事業」の内容について質問し、今後は全庁的なとりくみとして子どもの貧困対策を位置付けるよう要望しました。

58号(2013.09.09)

交通災害・火災共済の廃止
吹田市民病院の中期目標がしめされる
9月定例市議会開催

共産党代表質問は11日に塩見議員

 市議会9月定例会が4日からはじまりました。26日までの会期でおこなわれます。
〈主な日程〉
  4日(水)本会議(提案説明)
 10日(火)文教委員会
 11日(水)財総委員会、本会議(代表質問(3)塩見議員)
 12日(木)本会議
  (※個人質問は代表質問が終了後に入ります。個人質問順番・氏名を紹介します。
    (7)山根、(9)上垣、(11)倉沢、(15)玉井、(16)村口、(20)柿原)
 13日(金)本会議
 17日(火)本会議
 18日(水)委員会
 19日(木)委員会
 26日(木)本会議(討論、採決)
 その他随時、議会運営委員会等があります。請願の締切りは12日です。
〈主な議案〉
■条例
 ◎報酬及び費用弁償条例及び実費弁償条例の一部改正
 (教育委員などの行政委員会委員の報酬を月額制から日額制にするなど非常勤職員の報酬を減額する)
 ◎退隠料及び遺族扶助料の年額の改定に関する条例の一部改正(法改正による)
 ◎市税条例等の一部改正(法改正による)
 ◎市立老人デイサービスセンター条例等の一部改正(指定管理者を全ての法人に拡大)
 ◎執行機関の附属機関に関する条例の一部改正
 (市営住宅民間資金等活用事業者選定等委員会を市長の附属機関とする)
 ◎交通災害・火災等共済条例の廃止
 ◎市長の給料及び期末手当の特例に関する条例等の一部改正
 (市長、副市長等及び一般職の職員の給料を減額する)
■単行事件
 ◎JR岸辺駅南駅前広場整備工事請負契約の締結
 ◎南吹田下水処理場雨水滞水池機械設備工事請負契約の締結
 ◎千一地区公民館及び(仮称)千一コミュニティ施設建設工事請負契約の締結。且谷工務店。
 ◎公共工事設計労務単価改正により、ストックヤード等建設工事請負契約、
  (仮称)千里丘北小学校建設工事請負契約、岸部第一小学校校舎耐震補強3期工事請負契約の
  それぞれについて一部変更する。
 ◎地方独立行政法人市立吹田市民病院中期目標について
■一般会計予算
〈補正第4号〉
 ◎ガンバ新スタジアム建設支援事業(公正証書作成の手数料)               30万4千円
 ◎債務負担行為(スタジアム用地等借上料・49年間)             97億7681万6千円
〈補正第5号〉
 ◎(仮称)くらしの場整備事業
  (社会福祉法人に土地を有償貸与するため、市事業2課跡地の既存施設の解体撤去工事)3147万2千円
 ◎子ども・子育て支援事業計画策定事業(アンケートの実施)                332万円
 ◎南吹田地下水汚染浄化対策事業                          4253万7千円
 ◎南吹田駅前線立体交差事業                            1億1700万円
 ◎(仮称)新佐竹台住宅集約建替事業(アドバイザリー委託料)             207万6千円
 ◎公共施設等整備積立基金事業(施設管理公社解散による清算金を基金に積立て)  1億1398万3千円
 ◎債務負担行為
 ・子ども・子育て支援事業計画策定業務                          319万円
 ・東山田留守家庭児童育成室リース費用                       6366万5千円
 ・南吹田地下水汚染浄化対策事業                       33億9277万1千円
 (仮称)新佐竹台住宅集約建替事業                5年間   46億7307万4千円
 ・市営住宅建替事業アドバイザリー委託業務                      496万2千円
 ・東山田小学校校舎リース費用                           7488万5千円
■その他
 ◎2013年度一般会計及び特別会計、企業会計(水道・病院)についての決算認定
  (各特別委員会を設置し、定例会終了後に開催し議決する予定)

 
2014年度吹田市予算要望「団体懇談会」のご案内

来年度の予算要望について、市民団体、労働組合のみなさんと共産党議員団との団体懇談会を開催いたします。是非ご参加ください。
           記
とき  2013年10月11日(金) 午後6時半?
ところ さんくすホール(JR吹田駅)

主催 日本共産党吹田市議団
    日本共産党吹田市委員会
       委員長府議会議員 そろり邦雄
    七区国政対策委員長   石川たえ

 
「公立保育園の民営化園」示される

●会議を傍聴しました

 公立保育園の民営化庁内検討会議(最終回)が開催され、9月2日(火)に最終の案が示され、9月3日(水)の政策会議で市として政策決定がされました。
 吹田市としての方針は決められましたが、議会での審議はこれからであり、運動によって大きく変わります。たたかいはこれからです。
 公立保育園の民営化は、行政として保育の公的責任を大きく後退させます。井上市長は、行政の維新プロジェクトで職員削減をあげ、公立保育園民営化計画を具体化してきました。これまで、あり方懇談会や庁内検討会議で議論されてきました。
 吹田市が示した方針では、公立保育園の民営化の手法は「民設民営」方式です。事業者の募集はプロポーザル方式。人口の動向や充足率、今後の開発見込み、就学前の児童数などが勘案されました。民営化される計画となった保育園は2016年4月に南保育園。2017年4月に吹田保育園・藤白台保育園。2018年4月に岸部保育園・西山田保育園と年次計画です。
 保護者への周知(文章の配布)や説明会は、これから予定されています。
 事業者の契約にあたっては吹田市と事業者との契約内容となる必須条件や3者懇談会の(民営化園の保護者、市、事業者)設置などが予定されています。
 事業者選考に向けて保護者の要望が最大限生かされるようにすることや、国が進めるような企業参入が簡単に入れるしくみにしないことが必要になります。9月議会でも議案ではありませんが、代表質問、個人質問でとりあげます。
 幼保一体化施設の整備については、施設の老朽化の状況等から古江台幼稚園と北千里保育園を1園目となる幼保一体化施設として整備し、平成28年度(2016年度)の開設をめざすと政策会議で決定されました。

脱原発の課題を吹田市の環境計画に取り入れることを提案
吹田市環境審議会

 29日に吹田市環境審議会が開かれ、環境基本計画に基づく取り組みについて、昨年度の総括、新年度の方針について審議しました。
 吹田市は平成10年(1998年)に吹田市環境基本条例に基づく吹田市環境基本計画(第一次)を策定。平成21年(2009年度)から10年間の第二次計画を策定しています。審議会は毎年、「基本計画」の総括と方針を審議しています。
 共産党は、戦後のエネルギー政策の根幹にかかわる原発事故が平成23年3月(2011年)に発生し、国、自治体においてエネルギー政策の転換と脱原発依存、原発即時ゼロへの課題に直面している。国の政策判断に大きく左右されるエネルギー政策であるが、自治体として、省エネルギーの取り組み、自然エネルギーの開発と活用への転換が求められる、と脱原発にむけて自治体として積極的に取り組むべきと提案しました。
 他の委員から、さまざまな意見が出されました。しかし、基本計画において脱原発の課題が無いので、今回の審議では見送りとなり、検討課題とされました。
(倉沢さとし委員)

57号(2013.7.7)

国循移転決定。新しい街ちづくりへ 吹田操車場跡地利用対策特別委員会
倉沢さとし委員長、塩見みゆき委員、山根たけと委員


 20日に委員会が開催されました。国立循環器病センターの移転が正式に理事会で決定され、吹田市と国循は基本協定書を交わし、周辺地域を医療イノベーション拠点として発展させるなどが報告されました。  国立循環器病センターは平成30(2018年)度内に移転・開棟と発表されました。吹田市民病院は29年度に建築工事を完了させて、30年度初めに開院としています。
 吹田貨物ターミナル駅開設にともなう環境アセスメントの事後監視として、6月6日に第1回吹田貨物ターミナル駅調整会議が開催され、同会議の地元住民代表は、現在2名ですが、さらに2名を拡充することが明らかにされました。  日本共産党は、操車場跡地の街づくりを評価しつつ、市民に役立つ計画的なまちづくりを、と要望してきました。吹田市は街づくりの公的責任を果たすべきであり、工事期間中の工事公害の防止や、都市計画道路の計画的整備など質問しました。
 国循予定地の地下道閉鎖問題で、「迂回路は段差が強く高齢者が困っている。改善策を」など要求しました。  貨物駅環境アセスメントの事後監視では、調整会議が1年に1回というのでなく、必要であれば緊急に対処するなど市民の立場で取り組むべきと要望しました。
※写真は岸辺駅前の国循予定地。

 
5年後に新吹田市民病院に 市民病院の在り方検討特別委員会
玉井みき子副委員長、村口はじめ委員

6月24日、委員会が開催されました。  6月11日の国立循環器病センターの吹田操車場跡地への移転正式決定通知を受け、現在片山にある市民病院の岸部での併設に向け、本格的に動き出します。
 スケジュール案では、
(1)構想・基本計画見直し作業 (今年9月半ばまで)
(2)パブリックコメントの募集  (今年9?11月)
(3)委託業者の選定       (今年9?11月)
(4)基本設計  (今年12月?翌年2014年7月)
(5)実施設計  (2014年7月?2015年9月)
(6)文化財調査 (2015年2月?2016年1月)
(7)建設工事契約  (2015年11月?翌年1月)
(8)建設工事 (2016年2月?2017年12月)
(9)開院     (2018年(平成30年)4月)
となっています。

 日本共産党は、新病院では充実したリハビリ病棟の開設をはじめ、市民の要望を十分反映したものになるように、との意見を述べました。

 
原発事故の防災計画を 都市環境特別委員会
柿原まき委員、上垣優子委員

 25日に開催。2013年度の活動計画のなかで、「吹田市地域防災計画」の改正に原発事故による放射能被害の想定がない点について指摘しました。福井県や滋賀県の友好都市への支援をもりこむだけでなく、現在稼働中の大飯原発から100キロ地点に位置する吹田市も汚染される可能性があり、放射能被害についての防災計画も必要と再度指摘しました。また、災害時要支援者登録者の地域での把握と、要支援者を支援する人の具体化、耐震性に問題ありとされた北消防署の早期の建て替えなど要望しました。

議員報酬・定数の検討に終期を設定 議会改革特別委員会
柿原まき委員

 6月19日、議会改革特別委員会が開催されました。
 検討項目は(1)議員報酬、政務活動費、議員定数(2)議会報告会の開催について(3)学識経験者等の専門的知見の活用について(4)通年議会制の導入について(5)議会基本条例についてとなっています。
 (1)については具体的な数字の結論にまで至るのか、あるべき姿について深めるところで終わるのかはわかりませんが、 これまで十分に議論ができていなかったため、議論の仕方を見直します。
 (1)(2)についての検討は今任期1年に限り、優先的に行うこと、他市の事例等の資料をそれぞれの委員が次回委員会に提出し具体に議論することが決まりました。
 (3)については作業部会の報告があり「実費弁償条例」の改正で新たな項目を追加する提案があり(学者等の意見を参考に聞く場合1日23200円を上限に設定する)、持ち帰って検討することになりました。
 (4)(5)については今すぐ検討する必要性について一致しなかったため、引き続き検討項目に挙げておくということになりました。

廃棄物関連施設「丸ごと長期委託化」計画問題 市議会全員協議会


 7月3日、市議会全員協議会が開催されました。
 井上市長は市役所の仕事の民営化を勧めていますが、「包括的廃棄物関連施設運営モデル検討事業」として、(1)資源エネルギーセンター、(2)破砕選別工場、(3)資源リサイクルセンター、(4)ストックヤードの4施設を一括して長期的に委託化するため計画内容を報告しました。昨年6月に(株)日本総合研究所に委託し、このほど中間報告がまとめられました。
 報告では、総コストの削減率(VFM)が大きく評価されています。試算では、20年間で4%削減です。しかし、内訳では、削減できるとしているのは人件費(マイナス23.9%)だけで、維持補修費その他の費用は増加が見込まれています。
 なお市は、包括委託後も、資源エネルギーセンターと破砕選別工場にそれぞれ5名程度の市職員を配置を想定しているので「丸投げにはならない」と説明しています。
 日本共産党は、次のような問題点を指摘しています。(1)施設運営の安全性確保。
(2)長期にわたる民間委託で、市側の技術継承が困難になる。議会のテェック機能も低下する。
(3)適正な競争原理が働かない特殊な事業が多い。見積もりを提出した4社の内、吹田市のアーク式灰溶融炉運営の実績があるのは1社だけ。入札が成立しないし、費用が削減されない。
(4)焼却プラント会社に全施設を丸ごと委託することで、ゴミのリサイクル・減量の努力が弱められる危険性。
(5)他の都市でも「長期包括委託契約」はあまり事例がない。20年後では、市長が交替し検証できない。
 報告でも、「デメリット」として、「民間リスクが大きく、応募者が限定される」「丸投げにより担当職員の知識、能力が停会する可能性がある」「長期契約を締結するため、政策変更等への対応が難しくなる」ことをあげています。今年度は、この調査結果を参考に、検討をすすめるとしています。

     
南吹田の地下水汚染の対策


 全員協議会で南吹田地域における地下水汚染浄化対策の実施について報告がありました。
 平成3年に南吹田地域の下水道に流入している湧出地下水に、人体に有害であるトリクロロエチレン等が含まれていることが確認されました。
 その後、土壌と地下水汚染の実態調査、汚染範囲、浄化対策方法などの検討を行った結果、原因については特定できないこと。吹田市が市民のために地質改良工事を行いたいこと。9月定例会に予算を提案したいとの報告がありました。  問題点として、汚染源とみられる非鉄金属業工場、企業と吹田市との費用負担割合の問題(企業は、汚染の因果関係を認めていない。、法律的には土壌汚染対策法などが整備される前に汚染がおこっている事もあり法的強制力が行使・適用できない)、多額の費用負担(30億と見積もり)などが問題となっています。
 吹田市が水道水の汲み上げをおこなっている泉浄水所の地下水源については、さらに深い地点から汲み上げをおこなっているため、影響はないといわれています。
 市は30年度までに浄化対策を行い、32年度まで事後監視を行う補正予算案を提案するとしています。

号外(2013.6.19)

特別委設置し、太陽光パネル疑惑解明に奮闘 日本共産党市議団

これまでの経過

吹田市議会100条調査特別委員会
 市は2012年の3月、国の基金を活用して市庁舎屋上に太陽光発電設備(15kw)を設置しました。
 社長が市長後援会の副会長である企業(摂津電気工事株式会社)に2251万円の工事(税込、名目は「修繕」)を、入札や見積合わせも行わずに発注していたこと、またその子会社から市長の私設秘書に毎月10万円の給与が支払われていたことがマスコミで報道され、警察の事情聴取がおこなわれました。警察の捜査は現在も終結していません。
 2012年11月12日、市議会は、真相解明の目的で議員全員協議会を開催しましたが、一層疑惑は深まりました。
そこで日本共産党は、議会の最大の調査権限を保障する「百条調査特別委員会」の設置をあらためて要求し、11月26日に設置されました。
 市長の法的・政治的道義的責任追及を市議会独自に、全会派で進めることは画期的なことです。
 非公開の準備会を重ねた上で、今年の2月6日から、参考人を招致して調査を実施してきました。超党派で、議会の合間を縫って、これまで準備会や部会も合わせて40回以上の会議を開催し、疑惑解明に努力してきたところです。

百条調査特別委員会
 地方自治法第百条に基づき、議会の権限で設置する委員会。民間に対しても記録の提出や承認・参考人として呼び出し、調査できます。正当な理由なしに記録提出や呼び出しを拒否した場合、議長が告発することができます。また証人が虚偽の証言をした場合には偽証罪に問うことができます。
 市長が行政内部に設けた「ガバナンス推進委員会」(副市長が委員長)が1月17日に「市長の関与なし」と結論づけましたが、この委員会とは根本的に異なります。

― 明らかになった問題点 ―
市長の太陽光パネル設置事業での関与
 現段階では不明です。

市長としての職務上の責任
 市の規定で130万円以上の工事は入札を実施することになっています。2000万円以上の工事を単独随意契約で行ったことは直ちに違法とまでは言い切れませんが問題です。
 それを内容もまともに見ず決裁印を押したとしている点では、市長職務を誠実に遂行しているとは言い難い。
「部下を信用していた」からとして責任を転嫁することも許されません。

企業から市長への金の流れ

 まだ全容は明らかになっていませんが、単独随意契約先の企業の子会社(エヌティー工業)から元私設秘書家城氏が毎月10万円の報酬を受け取っていたことは問題です。
 市長は、秘書の「兼業」は問題ないという態度を変えていません。しかし子会社に摂津電気工事から独立した経営実態がなく、家城氏が報酬にふさわしい勤務を実際にしていたことを示すこともできていません。
 それ故、摂津電気工事からの事実上の企業献金ではなかったかとの疑いが持たれており、政治資金規正法違反の可能性があります。
 そもそも市政の最高責任者である市長(および秘書、家族、後援会など)が、企業、とりわけ市の公共事業需注企業から献金を受けたり、パーティー券を引き受けさせたりなどは、政治倫理上慎むべきです。
 井上市長は、何の反省もなく改善の意思も示していません。明確なけじめが必要です。
太陽光パネル設置工事の実績のない摂津電気工事に随契で発注したことは不当
 太陽光パネルの設置工事実績のない摂津電気工事に無条件で単独随意契約で発注したことは大いに問題です。「精通」をいうなら、太陽光パネル設置に「精通」した業者を選定すべきです。

工事発注の問題点
1、130万円以上の工事は原則入札を実施するとしているルールに反し、基金交付の締切などの理由で入札を実施しなかった手続きの異常。
2、費目を工事費ではなく「修繕費」とした点。
3、仕様書作成時に契約先企業を呼んで協議したこと。
など、不自然な事務手続きがなぜ行われたのかは明らかになっていません。

太陽光パネル設備の価格は妥当か
 太陽光パネル設置自体は自然エネルギーの活用を進めるもので、国の基金、国民の税金の使途として有効です。しかし、それも最大限有効に使う必要があり、適正な工事価格かどうかの検証が重要です。

1、契約金額の算出について
 契約額の2251万円(5%の消費税込)という金額は、建築課で平成18年年度(2006年度)から採用してきた概算工事単価130万円/1kwという値から算出した金額に付帯工事費として300万円を上乗せした金額に相当します。市は今もこの金額を妥当な額であったという姿勢を崩していません。

2、パネル価格相場下落と工事単価の妥当性の評価
 太陽光パネルの価格は、平成20年以降平均して毎年6?7%下落しています。今回の契約が締結された平成24年(2006年)の価格は、平成18年<2006年)と比べて8割以下に下落しています。仮に平成18年度の単価130万円/1kwが妥当であったとしても、その7年後の平成24年度にそのままの単価を採用することは妥当性を失っています。
 市の説明でも、1kw当たり130万円という金額は工事費込みの「概算単価」であり、予定額はその金額の7割から8割にするのが通常です。ところが今回は逆に追加の付帯工事費として総額で300万円も上乗せされ、工事単価は148万円にもなっています。
 二重の意味で妥当性なしです。

3、ガバナンス委員会の妥当判断の根拠
 市行政の内部組織であるガバナンス委員会が妥当判断の根拠としてもちだしているのが、国土交通省大臣官房庁営繕部が示す官庁施設整備の予算要求ベースとなる「新営予算単価」です。
 これは政府官庁の「予算要求ベース」ですが、契約金額の妥当性を裏付けるものではありません。

4、全国の実勢単価データからの判断
 経済産業省資源エネルギー庁は、全国の産業用(10kw以上)太陽光パネル設置の実際の工事単価の平均値を公表しています。そこでのデータを基に、「適正な利潤」が確保できる単価として固定買い取り価格が設定されています。 市役所低層棟屋上に15kwの太陽光パネルが設置された2012年3月当時、産業用10kw?50kw未満の工事単価は、全国平均で60万円/1kwを上回わっていません。

5、公共設置事例調査に基づく評価
 産業用(非住宅用10kw以上)の太陽光パネル設置には、民間事業者と公共用のものが含まれます。
 今後、自治体発注による工事事例を調査し、その結果から工事単価の妥当性を評価する必要があります。

今後のスケジュールについて
 百条委員会は、これまでの参考人を招致しての調査で不明な点の解明のために、5月に大阪弁護士会の2人の弁護士と契約しました。
 議員団としては、証人喚問も行った上で、委員会設置(昨年11月)から1年をめどに結論を出したいと考えています。

 <今後の100条委員会の開催予定>
6月27日(木)午後4時委員会
7月29日(月)午後1時委員会
8月13日(火)午前10時委員会・証人喚問
8月21日(水)午前10時委員会・証人喚問
8月27日(火)午後2時委員会・証人喚問
9月2日(月)午前10時委員会・証人喚問

※これ以外に16回委員会準備会が予定されています。なお日程は変更になる場合があります。

 

56号(2013.06.12)

市議会副議長に竹村議員

 5月定例会で新年度の議会役員がきまりました。共産党は第一党ですが、正副議長から10年間排除されてきました。
議会運営は、会派の立場を超えて公正すべきだと主張し改善のため努力してきました。今回は副議長に竹村市議。建設常任委員会委員長に塩見市議。吹田操車場跡地利用対策特別委員会委員長に倉沢市議がそれぞれ就任しました。任期は1年です。
8人の市議団の新しい委員会、役職を紹介します。

倉沢さとし市議
 文教産業委員会委員、吹田操車場跡地利用対策特別委 員会委員長、環境審議会委員。

村口はじめ市議
 福祉環境委員会委員、議会運営委員会副委員長、市民 病院の在り方検討特別委員会委員。グリーンニューディール基金に係る随意契約及び関連業務等に関する調査特 別委員会委員。

竹村博之市議
 副議長。財政総務委員会委員、

塩見みゆき市議
 建設委員会委員長、吹田操車場跡地利用対策特別委員会委員、農業委員会委員。

柿原まき市議
 財政総務委員会副委員長、議会運営委員会委員、都市 環境防災対策特別委員会委員、グリーンニューディール基金に係る随意契約及び関連業務等に関する調査特別委員会委員、議会改革特別委員会委員。

玉井美樹子市議
 建設委員会委員、市民病院の在り方検討特別委員会副委員長、都市計画審議会委員。

上垣優子市議
 文教産業委員会委員、都市環境防災対策特別委員会委員、都市計画審議会委員。

山根たけと市議
 福祉環境委員会委員、吹田操車場跡地利用対策特別委員会委員、議会広報委員会委員。

 
吹田市は中労委命令に従うべき 裁判は税金のムダづかい 上垣優子市議が反対討論


5月定例会で追加議案として、「訴えの提起」がだされ文教産業委員会では否決、本会議では賛成18人、反対16人で可決されました。
本会議では上垣優子議員が、裁判はすべきでないと反対討論を行いました。(以下紹介します)

 中央労働委員会は、労働行政を担当する厚生労働省のもとに労働組合法に基づき設置された機関であり、司法機関に準ずる独立した行政委員会です。学者、弁護士など公益の代表者、使用者代表、労働者代表ら三者で構成され、きわめて高い専門性と迅速性が特徴とされる中立で公平な機関です。  吹田市は、この中労委のだした命令を冷静に受け止めるべきです。
 命令は、吹田市が市職労現業評議会ならびに現業合同支部に対して不当労働行為を行ったこと、団体交渉の申し入れがあったときには誠実にこれに応じることなどを内容としています。公的機関からのこのような判定が行われた以上、真摯にこれをうけとめるべきです。
 中労委命令は法的拘束力をもち、その効力はすでに発生しています。仮に提訴をしても、その判決が出されるまでの間、実質的には命令に従うことを求められ、市と労働組合の間で団体交渉をおこなうことになります。国を相手に長期の裁判を起こして争う意味はありません。
 では、提訴しないことによって、吹田市民はいかなる損害を被るのでしょうか。委員会審議の中で質問したところ、想定される労務管理上の支障が5点だされましたが、いずれも使用者責任をもつものとして当然対応すべき事柄であり、このことを「支障」とするなどは、交渉当事者としての交渉能力のなさを露呈していると言わざるを得ません。また、間接的な影響として市政運営上の進捗に支障をきたす可能性にも触れられましたが、想定される支障についての具体的な説明はなく、裁判をしないことにより市民にとっていかなる損害が発生するかの説得力ある説明にはいたりませんでした。
 裁判費用は概算620万円かかるということです。
市民に対しては事業の見直しで厳しい福祉の削減を押し付ける一方で、貴重な市民の税金を使って国と争うことは、市民にとっても理解や納得のできるものではありません。
 中労委命令を冷静にうけとめ、過去の不当労働行為を認めて、団体交渉に真摯に応じるべきです。 よって、議案第86号に反対します。

 
国立循環器病研究センター移転先が吹田市に正式決定


 老朽化による建て替え移転を検討している国立循環器病研究センターは6月11日、吹田市が候補地としていた同市芝田町の旧国鉄操車場跡地への移転を正式決定し、誘致を進めていた吹田市に通知した。
 操車場跡地はJR東海道線岸辺駅北側の約3ヘクタールの空き地。
 吹田市は土地区画整理がすんでおり、用地確保が確実なこと。周辺に医療関連企業の誘致計画を進めていることなどが決め手になったという。今後、国循は吹田市などと協定を締結し、平成30年度初めのオープンを目指して移転作業を急ぐ。
 国循は16年から現地での建て替えか移転かの検討を開始。20年に建て替えを断念し、23年に近隣自治体に誘致の意向があるかを確認した。
 吹田市はすでに市民病院を同用地に移転することを決定している。新市民病院のオープン予定は平成30年度初めと同じ時期としている。

55号(2013.06.07)

●24日吹田市より風疹予防対策について追加提案がありました。党議員団の本会議質問を紹介します。
「緊急風しん予防対策事業」を追加提案 塩見みゆき議員の質問

質問 近年の風疹大流行、今年の大阪府内の感染者の急増にたいし、緊急対策として、費用の助成を決定されたことは評価する。
 今回の対象者を(1)19歳以上で(2)妊娠を希望する女性と(3)妊娠している女性の配偶者としている。大阪府の助成の条件と同じであるが、風疹は飛沫感染であり、不特定多数の人たちの咳やくしゃみなどによって感染する。20歳から40歳代の男性の感染者が吹田市で88% 占めている。せめて19歳以上の男性も対象にするべきではないか。
(答弁 効果の高い対象者に限定)
質問 他市の助成状況。接種率を上げるため自己負担なしにせよ。その場合の予算額は。
(答弁 府下で無料にしている自治体は、高槻市など7市5町 。自己負担なしにする場合は、予算は約3千万円)質問 風疹ワクチン単独の場合上限4500円、風疹とはしか混合ワクチンの場合上限7000円を助成するとしているが、今回提案の予算額にあと約500万円上乗せすれば自己負担なしで実施できる。緊急事態なのだから、接種費用負担なしで実施するよう求める。

 
●27日の各常任委員会の質問を紹介します。
給与1割カットで太陽光パネル随意契約問題の幕引きは許されない 財政総務委員会
柿原まき委員、山根たけと委員

5月議会で審議された主な議案
●「吹田市長の給料及び地域手当の特例に関する条例の制定について。」
 太陽光パネルの随意契約問題で、事務上の不手際、市民に迷惑をかけたとして、1ヶ月のみ給与を1割減額するとして提案されました。
 日本共産党は、「現在100条委員会で調査中であり、内部調査のガバナンス委員会の結果をもって自ら判断し1割減額処分とし、この問題の幕引きを図ることは許されない。100条委員会の調査に全面的に協力し疑惑を解明すること、癒着を疑わせる企業との関係を改めることこそすべきである。」として反対の意を表明し採決すべきと主張しましたが、継続審議を求める意見が多数だったため継続となりました。

<その他>
・「吹田市適正職務等第三者審査委員会」を附属機関にする条例の制定は継続審議。
・平成25年度一般会計補正予算は全会一致で承認されました。(他の委員会の歳入歳出予算審議参照)

 
中学校給食は小学校との親子方式や自校方式の検討を 文教産業委員会
村口はじめ委員・塩見みゆき委員

 補正予算の中で、(1)地域活性化事業補助金と(2)中学校給食システム改修委託料について審議をしました。
(1)地域活性化事業補助金については、垂水・江坂地域の自治会や関係団体で構成する実行委員会が、地域活性化のためのイベント事業として、アステラス江坂ウインターイルミネーションを実施する。市はそのイベントへの補助金として財団法人地域社会振興財団にたいして100万円の交付金を申請するとのことだが、一昨年にも江坂公園でアステラス江坂ウインターイルミネーションを開催し、府の補助金を活用して実施している。地域の活性化というのであれば、他の地域でも様々な取り組みをされている。なぜ、このイベントだけ市が支援するのか。平等に他の地域の取り組みについても支援すべき。
 経済振興を謳っているが、もっと個人消費を喚起するような取り組みが重要ではないかと指摘しました。
(2)中学校給食システム改修委託料については、現在約15%と低い喫食率をあげる手立てとして、注文を月2回にしようとするものであるが、本来、給食は全員が同じものを食べてこそ食育ができる。経済的に大変な家庭も増えている。中学時代に必要な栄養が摂取でき、就学援助金の対象になるよう、全員が喫食できるように小学校との親子方式や自校方式での給食実施も検討するよう求めました。

子ども医療費助成入院・通院ともに中学卒業まで拡充 福祉環境委員会
村口はじめ委員・塩見みゆき委員

●これまでの乳幼児医療助成制度が、子ども医療費助成制度に内容と名称が変更となりました。特徴は、入院・通院ともに中学卒業までと拡充されました。所得制限は、→主たる扶養者の年収860万円です。
 この制度は保護者の声も強く、共産党も長年、拡充を求めてきました。今回の年齢の拡大は喜ばしいものです。すべての子どもたちが利用できるよう、所得制限をなくすことを引き続き求めて行きたいと思います。
●民間保育所に処遇改善助成(2013年度限り)
 国の安心こども基金の利用拡大によるものです。民間保育所の保育士確保や処遇改善に使えるものです。民間保育所で働く職員1人当たり月8000円から→10000円に。国の基金事業ですが今年度限りですので引き続き充実を求めていきたいと思います。
●こども発達相談センター。わかたけ園の建て替え
 こども発達相談センター(現在は杉の子学園と地域相談センター)が完成した時から、療育センターと併設することが計画されていました。今回具体化されたもの。
 建て替え後も、今までどうり補装具など医療的な連携は吹田市民病院と行っていくことを質問の中で確認をしました。
●「吹田市民病院の移転建て替えの設計委託」について。吹田操車場跡地に移転建て替え計画が提案されました。
●緊急風しんの予防接種に助成
 大阪府では風しんの患者数は昨年の同時期の30倍になっています。そのことを受けて緊急の予防対策です。
対象者は3100人(19歳以上の市民のうち、妊娠を希望する女性(1000人)および妊娠している女性の配偶者(2100人))
助成額は麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種7000円(上限)。風しん単体(R)ワクチン接種4500円(上限)です。
実施の期間は2013年5月13日から2013年9月30日まで。助成は5月13日に遡って実施します。

市営駐車場の赤字補填で議論 建設委員会
上垣優子副委員長、倉沢さとし委員

 市は江坂とJR吹田駅前の2ヶ所の市営駐車場を運営。吹田駅前は設備が老朽化したため昨年10月に閉鎖。商店街の活性化が課題となっています。地元商店街では、区画整理手法もふくめて再開発を議論している最中です。 市営駐車場会計は、昨年度までの赤字が2800万円で、会計処理のため、新年度分の会計から赤字分を充当する議案を審議しました。
 委員会では、吹田駅前駐車場の事業者公募の状況。赤字体質の改善策など質問がありました。
 日本共産党は、吹田駅前駐車場は、20年前に地元商店街から要望を受け建設した。現在は、車高の低いセダンタイプしか駐車できない。近隣にコインパーキングが増えて競争が激化している。変化に対応することが求められている。地元にとって駐車場が閉鎖したままでは地域の活性化にも支障がでる。吹田市として、商店街の活性化、駐車場のあり方について検討し、積極的な提案をすべき、と意見を述べました。議案は全員一致で承認されました。

54号(2013.06.04)

小学校給食の民間委託問題
竹村博之議員の個人質問

■橋下徹大阪市長の暴言についての見解を問う
●「慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」「米軍はもっと風俗業を活用して」との発言にたいして侵略戦争で犠牲になったアジア諸国はもちろん、アメリカ政府も「常軌を逸しており 侮辱的」と厳しく非難。井上市長は歴史認識でも橋下氏と共通しているのか。人権侵害にたいして発言の撤回を求めるべき。
答弁(市長)大阪都構想で一致しただけ。コメントすることは控える。

■小学校給食の民間委託について
●(1)民間委託校による懸念。(2)今年度の実施は示されていなかったはず。(3)なぜ西山田小学校に決定したのか。
答弁(学校教育部長)(1)藤白台小学校で食器洗浄機の手入れに不備があり、指導を徹底した。(2)市調理員の退職が見込みよりも多く、一年前倒しで実施する。(3)地域的なバランスを勘 案して決定した。
●結論先に在りきで自ら示したルールを変えた。重大な事故を報告もせず秘密にするなど問題。今年度の民間委託は中止して、しっかりと検証すべき。

■中学校給食について
●喫食率低下の歯止めに予約方法だけでは現状の15.9%から目標の50%に到達するのは無理。高槻市や箕面市、池田市など中学校給食として全員喫食を採用している市町村が府下の 大勢。吹田市もよく検討し決断せよ。
答弁(市長)子どもにとって中学校給食がどうあるべきか、よく議論していきたい。

 
エキスポ開発で慢性的大渋滞が心配
倉沢さとし市議の個人質問


 吹田市環境影響評価審査会の審査が大詰めだが三井の改善策は敷地内部だけで周辺部対策が不十分。エキスポランド最盛期に年200万人。計画は10倍超の2000万人。「にぎわい 」どころか慢性的大渋滞が心配。市が責任をもって解決をはかるべき、と質問。市長は「問題点は大阪府・事業者に要望している」と答えました。さらに地元からの要望の回答をもとめま した。

(1)万博外周道路の車線は変わるのか。(答)車線変更、信号機の設置などを検討中。
(2)樫切山から青葉丘の道路はMBS開発、徳洲会病院建設で複合的な混雑が心配。(答)中環北行の来場者が青葉丘通りを使わないように誘導する。
(3)生活の足であるバス路線が渋滞の影響を受けるが。(答)増便をふくめ協議している。
(4)山田上ヤマト運輸前は信号がない交差点だが。(答)拡幅のため用地買収をすすめている。信号設置を協議中。
(5)近畿道、名神出口から万博外周へ侵入のために3車線横断で危険。(答)危険は認識。対策を検討中。
(6)吹田サービスエリアにスマートインター(簡易型高速出入り口)設置は問題だ。(答)一般車が利用できるものでない。(事実上撤回)

 
JR吹田の自転車通路にエスカレーターを
玉井みき子議員の個人質問


●朝の時間(8時?8時半)で約400台。高齢の方や子どもを自転車にのせている方、電動自転 車など、スロープを登るのも降りるのも大変。検討はされたか?現在建設中のマンショ ン駐車場からちょうど自転車道の前を通って車の出入りもあると聞いてるが通行量など検討した上の判断なのか?
「答弁」完成図面を確認し技術的な側面から検討するまた周辺の安全対策については、通行者の安全を守る観点から本申請まで今後も働きかけをしていく。

●不妊治療は経済的な負担が不安な現状がある。正確な情報が入らず、原因や治療の方法など正しく理解されていない。研究はどうなったか?情報提供の実施を
「答弁」助成制度については府を通じて対市の状況を把握していきたい。助成制度が出生数向上につながってるか不妊専門相談センターのアドバイスを受けながら研究していく。啓発につ いては不妊専門相談センターのパンフレットの配布を新たに行う、また不妊専門の相談窓口窓口リンクできないかなど検討していく。

憲法25条生存権に対する市長の認識
山根たけと議員の個人質問

●都市計画道路十三高槻線寿町工区阪急アンダーパス道路整備について。予測2万台の交通量による大気汚染対策、緑化対策、周辺地域道路への車両流入の影響と対策、小学校などの通学路の安全確保策について質しました。

●生活保護法を骨抜きにするような改正案が閣議決定された。国民の生活が苦しいことを逆手に取り、弱者に怒りを向けさせそれにつけ込んで「国民の最低限の生活を保障する権利」を改悪し、受けにくくすることは何の解決にもならない。本来であれば低すぎる労働者の給与や待遇を保護基準より引き上げること、雇用ルールの改善などの施策を取るべきである。吹田市としては職員体制を充実させるべき。(現在国基準からは18人の不足)
(1)来年度から、政府の保護基準引き下げにより、生活保護受給者に影響が出ることはもとより多くの市民に負担がのしかかってくる。影響をどのように押さえるのか。(副市長:全庁横断的に議論し対応していく。)
(2)地方自治法「住民の福祉の増進をはかる」という文言は憲法25条からきている。市長は事業見直しと称し、この憲法25条に基づいて住民とともに作り上げてきた施策をことごとく潰してしまった。このことに対する市長の認識は。(市長:他市より突出しているから削った。憲法25条は守られていると思っている。)

新芦屋地域の私道問題の解決を
塩見みゆき議員の個人質問

●マンションの適正な管理を推進する条例の制定を
質問 吹田市は、住宅の約3割が分譲マンションであり、千里丘地区は建設が次々と行われ、樹木の管理、駐車場の出入り、バイクの騒音など管理上の問題で周辺住民から相談が寄せられることが多くなっている。建設時に管理上のことで事業者と協定を結んだことも守られない場合がある。東京では、マンション管理推進のための条例化が進んでいる。住民とその周辺住民が共に住みやすい環境をつくるために市が指導力を発揮せよ。
答弁 適正な管理を推進するための条例についてはね先行自治体における条例の効果や運用上の課題等を参考にし、慎重に調査・研究する。

●新芦屋地域の私道問題の解決をせよ
質問 新芦屋地域の住宅地の道路、約5千平方メートルを市内のある不動産業者が所有。所有権を主張して道路は舗装されず、水道管の補修、下水道の整備、トイレの水洗化など行えない状況が20数年以上続いている。ぜひ、私道問題に政治の光をあて、積極的な解決のため市長の決意を求める。
答弁 地元住民の皆様がご苦労されていることは、十分認識している。引き続き、問題解決に向け、行政としてどのような対処ができるのか検討します。

●岸二公民館のトイレの改善について
質問 岸二公民館のトイレの入り口が男女共同であることや洋式増設の要望あり。対処されたい。
答弁 大規模改修工事の際に、男女別化、洋式トイレの設置を進めている。当面の改善策として、簡易パーテーション等で仕切るなど検討する。

統一化された減免基準早急に見直しを
柿原まき議員の個人質問

●南千里駅前のリザーブゾーン開発問題について。
 事業用地に隣接するマンションの敷地に「緑地協定」が結ばれた永久緑地がある。すまいる条例は「緑地協定に隣接する区域は調和を図らねばならない」と規定しているが今回の計画では隣接地と調和がとれていない。なぜ市は認めた?

●公共施設使用料の減免基準見直しの影響
 4月、公共施設の減免基準が統一化され、障害者は無料だったのが使用料の5割を支払うことになった。介助者2人利用し、室内プール2時間利用した場合、週1回の利用で、月4080円の負担。介助者が市外在住だと週1回の利用で月6800円の負担となる。障害者権利条約批准をめざして条件整備している中、障害者に負担を負わせることは逆行している。介助者も受益者として負担させるのはおかしい。

●部長マニフェストについて
 4月に発表された部長マニフェストは、部長が市長に絶対的に服従するかのように映る。マニフェストとは選挙で有権者に示すもの。部長マニフェストは市民でなく市長に対して約束するものとあるが目的はなんなのか。

●職員採用について
 何のために今年も採用凍結するのか?来年採用試験するんだったらその半分でも今年採用したらよい。採用凍結は何のメリットもない。  他にアステラス江坂ウインターイルミネーションへの補助事業、市役所窓口での待ち時間表示盤の設置など。

53号(2013.05.29)

子ども医療費助成中学卒まで拡充を評価。所得制限なくせと積極提案 日本共産党代表質問
村口はじめ議員

●5月定例議会の代表質問個人質問を紹介します。

一、市長の政治姿勢について
 日本維新の会の橋下徹共同代表の「慰安婦制度というものが必要なのは誰だってわかる」という女性の人権を踏みにじる暴言は、公人として許されないと思うが、市長はどう考えるか。
(市長)「慰安婦制度は、あってはならないと認識している」

二、市長就任早々に発した「財政非常事態宣言」は撤回したのか。市民サービスを切り削るためのテコとして使われてきたと感じているが、今後も継続するのか。
(市長)行財政改革が一定の成果を上げたが、今後とも、赤字体質からの脱却に向け、着実に財政構造のチェンジを推進する」

三、3月発表の「吹田市施設白書」と「吹田市公有地利活用の考え方」には、市民ニーズの把握などの検討がない。単に行政財産を切り売りしてお金に換えるという目先の財政運営だけをみた計画ではないか。
(市長)「土地はすべて有効活用地として利活用を図り、施設は利用状況など、実態に即した最適化方策を総合的に検討していく」

四、中学卒までのこども医療費助成の拡大について
 わが党も要求してきたので評価できる。所得制限は、府下30市町村が撤廃している。本市もなくせないか。所得制限で対象からはずれる方はどのくらいか。
(部長答弁)「30%、約1万6千人が対象外となる。所得制限撤廃を含め制度創設や拡充などを引き続き大阪府市長会を通じ国・府に要望する」

五、公立幼稚園の廃園・統合問題について
 8園が完全に「廃園」とされたが、市民無視のやり方に多くの市民が怒っている。なぜそんなに急ぐのか。なぜ関係者に、まともな説明もしないのか。
(こども部長答弁)「近接する公立幼稚園と保育所を幼保一体化施設として整備し、利用しない施設は年次的に廃園するが、市民ニーズや施設の老朽化等の課題を整理したうえで進める。株式会社の参入については、保育の質や継続性の問題など、慎重な検討が必要であり、国の動向を注視しながら、適切な対応に努める。」

六、昨年度末国補正予算による補助金額の見込みを示せ。市負担の軽減分をトイレ改修など施設や教育内容改善に回せないか。35人学級推進を。
(教育総務部長答弁)「(学校関係で)市負担軽減見込み額は約4億3200万円。トイレの2巡目以降の改修は、校舎の耐震化完了後に実施するよう協議する。35人学級実施による教育効果は非常に高いと認識している。」

七、市民病院の建てかえ計画について
 わかたけ園、老健施設との医療連携は継続できるのか。建てかえを機に、夜間小児救急の復活や慢性期リハビリ病棟の開設、障害者の医療的ケアを行うショートステイや病児・病後児保育を実施せよ。
(病院答弁)「医療連携は継続していきたい。急性期後の回復期リハビリテーション病棟の設置について検討していく。夜間小児救急の復活や障害者の医療的ケアを行うショートステイの実施は難しい。」

これ以外の質問項目:
 福祉バス復活と高齢者団体等バス貸し出し増を。プール・体育館等の施設使用料問題。市役所地下喫茶店跡の活用。障害者優先調達推進法について市の計画策定。障害者くらしの場、(仮称)第二あいほうぷ建設について。福祉関係NPO支援について。商工問題について。枯葉、草木等堆肥化予算932万円が削られたが事業は継続できているか。高齢者問題、とくに介護制度について。

 
入札への「総合評価方式」導入を
上垣優子議員の個人質問

●総合評価入札方式(※一般競争入札の一種。価格だけでなく、市が設定した評価項目も勘案し、総合的に落札業者を決定する方式)を、今年度から導入する準備を進める方針だが、進捗はどうか。市の仕事を受ける事業所の労働者の賃金や労働条件の引き上げ。地域経済の好循環につなげるため賃金や労働条件に関係する項目を設定せよ。
答(総務)今年9月に契約更新する「市庁舎清掃業務」に総合評価方式を導入する。障害者の雇用機会の確保、環境、地域活動、男女共同参画へのとりくみなど、評価項目の検討を重ねている。賃金項目を入れる予定はない。

吹田市に働く非正規公務員の処遇改善を
●本年4月時点の、再任用・非常勤・臨時など期限付きで働いている職員の割合はどうか。改正された労働契約法の趣旨を尊重し、市の仕事を支える非正規公務員の雇止め(=解雇)を簡単に行うな。処遇の改善も行え。
答(総務)全職員5101人中42.5%が期限付き職員。法的根拠のない一方的雇止めはしない。公務員の雇用は民間と違う。法改正の影響については研究していく。

●特に臨時職員が増えている。臨時といいながら強制的に1か月の失職期間を何度かはさんで10数年働いているような職員もいる。今年はいった職員と同賃金。せめて経験を加味してほしいとの声は当然。職員と同じ時間数働いて手取り12万9千円は、まさに官製ワーキングプアだ。市長はこの実態をどう考えるか。
答(市長)市政運営に貢献していただいている。担当部長から生活が厳しいとの声が多い、と報告を受けている。
 他に、職員への新人事評価制度のアンケート結果の分析と評価、見直し点と今後の方向について問い、この制度はあまりにも納得度が低いので、いったん凍結して、あらためて公務に求められる人事制度と人材育成のあり方を検討するよう求めた。

 
大阪市市長 橋下徹様
市長の「従軍慰安婦は必要だった」などの暴言に強く抗議し、発言の撤回を求めます
吹田市議会議員


抗議の宣伝をする女性議員ら
 日本軍「慰安婦」問題の真の解決は、元「慰安婦」にされた女性たちの勇気ある訴えに対して日本政府が過去の歴史に眼を背けることなく、謝罪・補償することです。国内でも運動がひろがり、地方議会からも国にむけての意見書の採択が次々あがり、韓国はもちろん、アメリカ下院議会の決議をはじめ各国の議会からも厳しくその責任が問われ続けてきました。にもかかわらず、日本政府は、歴史の真実に背を向け、国際世論にも背を向け続けてきました。
 そういう社会背景のもと、昨年8月の「慰安婦」問題暴言に続いて、橋下市長が5月14日の記者レクチャーにおいて「慰安婦制度は必要だった」など、さらに踏み込んで女性の人権を踏みにじる発言をしたことに女性として強い怒りを感じずにはいられません。
 「なぜ、日本の慰安婦だけが世界的にとりあげられるのか」「2007年(第一次安倍内閣の)閣議決定ではそういう証拠がないとなっている」とし、日本が不当に屈辱を受けている、とまで言い放ちました。「反省とおわびを」と言う一方で「侵略の定義は決まっていない」と言う支離滅裂な暴言は、歴史認識の無知をさらけ出すものであり、時代を逆行させる意図を感じずにはいられません。
 2010年の3月議会で吹田市議会は、日本政府にたいして「「慰安婦」問題の早期解決に関する意見書」を採択しました。吹田市民の良識です。
 「戦時における性暴力」を「軍の規律維持のために慰安婦制度は必要だった」と肯定する橋下市長のたび重なる暴言は、地方自治体を預かる長として、その資格が問われるものです。残念ながら橋下市長には男女共同参画の視点がないと言わざるを得ません。「女性の権利は人権」と謳った第4回世界女性会議の宣言を真っ向から否定するものです。人権を踏みにじられ、一生を台無しにされた元「慰安婦」の方たちの傷みに思いを寄せようともせず、持論の展開に終始する橋下市長は、行政のトップとしてふさわしくありません。今回の橋下市長の暴言に強く抗議し、その撤回を求めるものです。


2013年5月16日 吹田市議会議員
池渕佐知子、梶川文代、中本美智子、柿原真生、玉井美樹子、上垣優子、塩見みゆき

51号(2013.05.03)

貨物駅開業にあたり、環境対策強化の申し入れ
そろり府議・八人の市議団

  日本共産党吹田市委員会、党議員団は29日次の申し入れを行いました。

 吹田貨物ターミナル駅は環境悪化を危惧する市民の声が高まるなかで、平成11年(1999年)1月20日に大阪府、吹田市、摂津市、国鉄精算事業団、日本貨物鉄道の5者により「梅田貨物駅の吹田操車場跡地への移転計画に関する基本協定書」が締結された。(環境対策)第3条は、事業者が吹田市、摂津市との環境保護の約束を順守するとともに、環境を悪化させない、との条項がもりこまれた。
 「基本協定」と環境影響評価書で約束した項目の順守は当然のことであるにもかかわらず、環境影響評価書で約束した、緑地の確保について構内外について、貨物駅の開業までに併せて整備する、との約束は守られなかった。
 また、PM2.5など社会的な問題となっているディーゼル車排気ガス対策について、開業までの技術開発の動向をふまえた大気汚染対策技術を可能な限り採用する、との約束も不十分といえる。
 環境アセス条例による事後監視について、条例では1年経てば事後監視は終結するというが、市民は不安を感じている。よって、日本共産党議員団は次のことを強く要望する。

?記?
1、環境影響評価書で約束した、構内外での緑地の確保については直ちに実行させること。緑化について市民の要望に応えること。
2、ディーゼルトラック車の公害防止対策を強化すること。ディーゼルトラックについては最新の排気ガス対策済み車両を使うこと。公害未対策車はターミナル利用を禁止すること。構内クレーン車、リフト車についても公害対策車を積極的に導入すること。政府に対してディーゼル車の排気ガス規制強化について要望すること。
3、大気汚染の監視について強化すること。貨物駅本体側にも大気汚染測定局を設置し監視をつよめること。
4、公害健康被害の補償給付事業、医療費助成制度について、貨物駅開業により、新たな大気汚染の悪化が心配されるので、当面は、事業を継続すること。

●3つの特別委員会が開催されました。
国循移転問題で吹田もヒアリング 市民病院のあり方検討特別委員会
村口はじめ委員、塩見みゆき委員、上垣優子委員

 4月15日、今年度最後の委員会が開催されました。 冒頭、3月22日の議会代表と市長ら9人による国立循環器病センターの吹田操車場跡地への移転の要望のための上京について報告があり、それをめぐって質疑がありました。(日本共産党からは、倉沢さとし議員が同行)
 すでに移転候補地の一つになっている箕面市に続いて、今月25日には吹田市も国立循環器病センターからのヒアリングを受ける予定になっていると報告されました。
 日本共産党は、操車場跡地の交通アクセスを売り込んでいることに関して、万博公園内に年間2000万人の来客を予定している大規模商業施設進出について、万博周辺の交通渋滞を引き起こさないような対応・対策を求めました。  

 
「環境問題に真面目に取り組む吹田市」という姿勢が重要 吹田操車場跡地利用
対策特別委員会
山根たけと副委員長、倉沢さとし委員、柿原まき委員

 16日に特別委員会が開かれました。太田副市長は、企業立地条例が12月市議会で可決したこと。正雀下水処理場・摂津クリーンセンターの廃止手続きは吹田市、摂津市の市議会が承認し、同跡地の利用については区画整理用地と一体で計画できるようになったこと。3月16日に貨物ターミナル駅が開業したことなどについて吹田市の取り組みの経過を述べました。
 委員会では国立循環器病センターの誘致問題についての意見が集中しました。
 日本共産党は国立循環器病センター誘致について、共同で努力する立場であり、移転は国循の理事会が決めるものだが、そのためにも環境問題で吹田市が積極的であることを示すべきだ。と述べました。
 国立循環器病センターと吹田市とは循環器病の研究分野で、市民参加の共同研究を進めてきました。コホート研究と言われ、20年にわたり6500人が参加し、循環器の特定の病気について、要因をもつ集団と、もたない集団を追跡して研究する事業です。この事業を中断させないためにも吹田市内への移転が合理的と言えるのではないか、と意見をのべました。
 また、議員団が「5者協定」の順守など、あらためて市長に申し入れをしましたが、公害対策として最大限の努力がされているか、新型ディーゼルトラックへの移行の努力はどうか、大気汚染監視局を貨物ターミナル駅近くに新設し市民に見えるようにすること、遅れている緑化計画を約束どおりすすめること、出入口警備員配置を住民合意のもとで引き続き配置すること、運行ルートを外れて、市内をコンテナトラックが走っていることはないか引き続き監視を強めることなどを要望しました。  

 
防災情報メールの改善、北消防署の耐震化を早急に 都市環境防災対策特別委員会
竹村博之委員、玉井みき子委員

 4月17日に開催され、2012年度活動の締めくくりの委員会となりました。委員会で以下のような意見を述べました。

◎大阪府の防災情報メールで光化学スモッグなどの他、PM2.5が加わりました。
 先日(4月13日)の地震時には緊急通報メールが配信されるはずでしたが、不具合でメール配信がされず、翌日に「復旧しました」と配信されました。保育所などでは登録され活用が始まっていますが、不具合について不安の声が寄せられており、発信者である大阪府に改善を求めるよう要望しました。
 13日に吹田市の震度が正確に発表されなかった問題については他の委員からも指摘があり、市として原因の解明と今後の改善について大阪府に要望すると回答がありました。

◎防災対策事業のなかで消防体制の整備について、耐震性防火水槽整備の現状と今後の見通しについて質問しました。計画の達成率は約93%で、未整備区域については引きつづき早期に達成するよう要望しました。
 北消防署の耐震診断を実施した結果、耐震化が必要であることが判明し、現在検討しているとの答弁がありました。今後検討するにあたって議会や住民の意向をよく聞いて、市民の安全を守る拠点となる施設になるように要望しました。

◎その他に、南吹田2丁目地域における地下水汚染浄化対策計画案の検討状況、吹田市橋梁長寿命化修繕計画、地域防災計画修正業務(被害想定)の結果についてなどが報告されました。

50号(2013.04.03)

●共産党の「予算組み替え動議」に賛成は共産8、生野議員、榎内議員の10人。新選会3は退席。賛成少数で否決されました。
 井上市長の「当初予算」には共産8、生野議員計9人が反対。新選会3が退席。賛成多数で可決されました。

共産党が予算組み替え動議
柿原まき議員

 日本共産党市会議員団を代表して平成25年度吹田市一般会計予算の組み替えを求める動議について提案理由を説明します。
 今、市民の暮らしや営業は極めて厳しい状況にあります。ところが、提案されている新年度予算はこれにこたえ将来に展望をあたえるものとなっていません。
 よって日本共産党吹田市会議員団は暮らしを応援し福祉削減をおこなわないようにするため本動議を提出するものです。

第一項目は公立保育園の延長保育料の有料化を行わないようにするものです。
第二項目は延長保育を無料で行っている私立保育所への運営費助成を継続するものです。
第三項目は保育料の引き上げを行わず現行保育料を継続するものです。
第四項目は課税世帯の障がい児・者への負担軽減策を継続するものです。
第五項目は旧公害指定地域の、大気汚染による喘息患者への医療費助成の認定を継続し、負担軽減を図るものです。
第六項目ははり・灸・マッサージ助成を継続し、高齢者の健康を保持するものです。
これらに必要な予算は1億8千万円です。財源については財政調整基金を取り崩すものです。なお元気臨時交付金等の交付により不要となる一般財源も考えられます。


 本動議に議員のみなさんのご賛同をお願いし趣旨説明といたします。

予算組み替え動議と市長予算について
共産党の意見
塩見みゆき議員

(議案第38号) 平成25年度吹田市一般会計予算について、また、平成25年度吹田市一般会計予算の組み替えを求める動議について一括し、日本共産党吹田市会議員団を代表して意見を述べます。
 井上市政3年目の当初予算は、昨年にひきつづき、「収入に合わせて支出を組む」という財政規律が最優先された緊縮予算となっています。国の悪政の下で、市民の生活は、大変厳しい。こういう時こそ、市民のくらし、福祉、営業を守る、地方自治体本来の役割をはたさなければなりません。しかし、新年度の予算も市民の切実な願いに応えるものにはなっていません。
 具体的には、国民健康保険料の値上げ、老人医療費助成制度の廃止、大気汚染特定疾病患者にたいする医療費助成の廃止、障害者自立支援利用負担軽減策の廃止など、昨年の事業見直しとあわせ、一層の負担増となっています。
 公立幼稚園、保育園、学童保育の保育料の値上げ、保育園の延長保育料の有料化、また、幼保一体化案による、公立幼稚園の廃止や保育園との統合など、保護者の要望や影響も考えず、拙速に進められようとしています。吹田で安心して子育てをしたいと願う若い世代の希望を奪うものです。吹田を支える担い手である若い世代、子どもたちを大切にしない吹田には、未来はありません。
 施設使用料の減免制度縮小は、文化、ボランティア活動など多くの市民団体に大きな影響がでます。市民の活動が、弱体化する恐れがあります。
 ペットボトルのストックヤード建設に約8億円が計上されています。事業費については充分に精査されるよう求めます。
 また、来年度は、青少年サポートプラザや体育施設など、指定管理者制度の導入拡大が進みます。審議会の廃止などで、市民や議会の声が反映されるのか、市民のための運営がされるのか疑問です。
 小学校給食の調理業務や学校校務の業務委託の拡大など、教育の分野まで、経費削減が優先されるアウトソーシングは認められません。
 PFI方式による市営住宅の建て替え事業は、事業者の指名停止により、事業計画が遅れるという事態を招きました。山田駅前公共施設の建設に続いて2度目の失敗です。民間委託のもろさが浮き彫りになりました。PFI方式は、根本から見直し公的責任、市直営で行うべきです。吹田市営新佐竹台住宅集約建て替え事業は、該当する住民に影響が出ないよう、市直営で計画通り遅れずに建て替えを行うこと求めます。
 経済の活性化を促すために、企業誘致はその一つとして、否定するものではありませんが、現在、がんばっている市内の中小商工業者への積極的な支援がまず優先されるべきです。しかし、具体策は、ほとんど示されていません。
 人権保育の基本方針が突然出され、7年間、開催されていなかった人権施策推進審議会の再開のための人権施策推進事業が新規で提案されるなど、違和感を覚えます。人権に名をかりた同和事業の復活になるのではないか、懸念するものです。以上が具体的な問題点です。
 全体として、

(1)事業見直し、施設の縮小、行政評価による事業見直しで16億円の削減
(2)公務員の給与や福利厚生制度引き下げと職員数削減により約20億円の削減
(3)一方、アウトソーシング推進により人件費は減ったがその分の委託料で7億5千万の歳出増
(4)適用される企業が限定される中小企業の誘致支援等3000万円

 が行われようとしています。多くの市民にとってはサービスカットだけ押し付けられ、市民の福祉を守るための職員は採用を凍結し、一時的に経常収支比率を押し下げるためだけで市民不在です。
 歳入面では、

(1)昨年に続き、臨時財政対策債を発行しないで予算編成を行っているのは大阪府下で吹田市だけであり、異常な事態です。
(2)市民の活動に支障をきたす懸念がある使用料の引き上げや減免基準の統一化が含まれている。昨年と比較して3億7623万円、1人当たりに換算すると1075円の負担増になります。市民の所得が減り続ける中で自治体がさらに負担を増やすという方針は撤回すべきです。

 市長のいう「にぎわい」も「元気」も生まれませんが、市長は引き続き「行税の維新プロジェクト」による負担増と市民サービス削減、民間委託をすすめようとしています。
 よって2013年度の市長の予算編成と市政運営は、市民に犠牲を強いるだけで市民の暮らしに心を寄せるものでもなければ、将来に希望を与えるものでもありません。議案第38号に反対します。
 平成25年度吹田市一般会計予算の組み替えを求める動議については、ごく一部ではありますが、その内容は市民の福祉、子育ての充実を図り、市民のくらしを応援するものになるため賛成いたします

国保の2年連続値上げに反対
竹村博之議員

●国保会計は、共産8、梶川議員が反対。賛成多数で可決されました。
(議案第39号」 国民健康保険特別会計予算案について。  国民健康保険制度は吹田市も認めるように、国民皆保険の根幹をなし、市民の命と健康になくてはならない制度です。被保険者の多くは低所得者と高齢者であり昨今の経済情勢と高齢化社会を考慮して、社会保障としての役割、地方自治法による「福祉の向上」を使命とする制度です。
 今回の提案は国保会計の単年度赤字解消計画として2012年度から2016年度までの5年連続の値上げが予定されます。2012年度6.4%の値上げにつづいて2013年度も4.67%の引き上げを行おうとするもので、2年間で11.36%の大幅な保険料の引き上げです。
 審議のなかで、吹田市は一般会計からの国保会計への繰入額が2011年度で1人当たりの額が府下15位と後退している。国保の赤字を被保険者に押し付けるものです。大阪府の繰り入れにたいする市町村への指導は不当なものです。市民の命を預かる吹田市の責任は重大であり、5年間にわたる保険料引き上げを前提とした国民健康保険特別会計には賛成できません。

65才から69才の医療費助成の継続を 共産党提案
村口はじめ議員

●老人医療費助成「65才から69才」を1割負担継続の提案については賛成が共産8、池渕議員、西川議員、榎内議員、生野議員、梶川議員ら13人。賛成少数で否決されました。
(市会議案第5号) 吹田市老人医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例(案)について、提案説明をします。
 本条例は、65歳から69歳の市民税非課税世帯の方の医療費のうち、保険給付分、一部負担金相当額等を除く額を助成するものです。
 国の制度は、70歳から74歳まで医療費負担が現行通り1割負担のまま継続されることになりました。
 この条例の一部改正案で、市民の切実な要望に応えるための最低限の手立てとして、条例の施行期日を「平成25年8月1日」から「平成26年8月1日」に改めるものです。よろしくご審議の上、ご可決賜りますようお願いいたします。

49号(2013.04.02)

●市議会本会議は27日閉会しました。党議員団は、市民負担を押しつける井上市長予算について「組み替え動議」を提案しました。組み替え動議は賛成少数で否決、市長予算が賛成多数で可決されました。公明、民主の一部が議員定数削減条例を提案しました。削減条例は賛成少数で否決となりました。最終日の討論を順次紹介します。

債権管理条例は
過度な徴収強化につながるおそれがある
山根たけと議員

(H24年 議案第一号) この条例は一年以上も継続して審議され、質疑されてきましたが議論されてきた条例の必要性について、確固としたものが得られませんでした。他市の事例にも見られるように、債権条例が過度な徴収強化につながる問題も議論の中で払拭されず、現市長の市政運営のもとで入歳入確保策の一環として運用される懸念もあります。
 第5条の督促、第6条の滞納処分、第7条の強制執行、第8条の徴収停止については、現在も地方自治法や地方税法により可能なものであり条例化しなくてもすでに実施しています。
 第9条の債権放棄の条項については、職員の適正な債権管理の一助となる場合もありますが、議会の議決案件でなく報告案件となることから十分審議できずチェックすることが出来なくなるという側面もあり、今回のこの条例に賛成する理由とはなりえませんでした。よって本案には賛成できません。
 

保証人を求めるのは公営住宅にふさわしくない
倉沢さとし議員

(議案22号) 公営住宅の応募倍率は市営空家募集24年度天道住宅91倍、千里山1は113倍であり、市民とってきわめて切実な要求となっており、公営住宅の整備充実がもとめられます。
 公営住宅法第一条は「国および地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、または転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。とされている。
 条例案は、市営住宅の新規入居者と既に入居している方に対して、保証人を付けることを条例化する。保証人は、入居者が滞納した時点で、先に債務者に請求してほしいと言えるが、基本的には連帯保証人と変わらない責任を持たされる。
 保証人制度は家賃滞納問題の解決のため、との説明であったが、もともと生活困窮者の住宅であるのに保証人をつけさせることは、さらに入居が困難になる。滞納問題の解決のためには保証人をつけて取立てを厳しくする前にすべきことがある。滞納の原因は入居者だけにあるものでない。社会的な貧困の問題があり、同時に吹田市のズサンな滞納管理と、親切丁寧な訪問による督促が欠けているからだ。
 6年3ヶ月間の滞納で。金額107万余円の岸部中住宅の場合。訪問督促は7回だ。破産手続きや、病気や失業などでは生活保護制度がある。困窮者に対して住宅を提供している自治体として、親身になって相談する事業こそ優先すべきだ。市役所としての努力が不足しているのに、取り立て強化はおかしい。よって保証人制度は過去において廃止されていた時期も有り、新たに制度化すべきでないので反対する。

青少年拠点夢つながり未来館の
指定管理者制度について
塩見みゆき議員

(議案第34号吹田市立子育て青少年拠点夢つながり未来館条例の一部を改正する条例) 本条例の改正の中で、本市に居住または通勤・通学する18歳未満または高校生以下の青少年の使用料を無料に改正される点については同意するものです。
 しかし、青少年の活動をサポートするこの施設に指定管理者制度を導入することは認められません。
 今回の改定は、施設の清掃、メンテナンス等の管理、貸出のためのパソコンシステムの開発などハード面について指定管理を行おうとするものですが、審議の中で、今後はさらに青少年の育成、支援という施設の機能そのものにまで指定管理の内容を拡大する方針であることが明らかになりました。
 吹田市は、公共施設の管理運営について、指定管理者制度の導入を広げていますが、指定管理者制度によって、審議会の廃止など市民や議会の関与が薄まることとなり、運営状況の把握ができるのか、市民意見の反映ができるのか疑問です。
 青少年活動サポートプラザは、活動の拠点や居場所を求める青少年をはじめ市民の要望に応え、誕生した全国的にも希少な青少年のためのすばらしい施設です。今、青少年をめぐる状況は、ひきこもりや不登校、いじめの問題、非正規、派遣など不安な定雇用の拡大、など深刻な状況にあります。青少年の育成、居場所づくり、自主的な活動の支援など、積極的なサポートが求められています。
 育成、支援という教育的施設においては、経費削減ばかりが優先される指定管理者制度はなじみません。市が公的な責任を果たし、管理運営すべきと考えます。
 よって議案は認められません。
 

平成24年度の補正予算「元気交付金」は
こども医療費に
上垣優子議員

(議案第50号平成24年一般会計補正予算) この予算の中には、国の補正予算である「地域元気臨時交付金」に関係する事業が含まれており、その枠組みから生まれると試算される約7億円以上の財源を、福祉施策に活用するという市の方針は評価できます。
 また、学校耐震化事業の前倒しによる「学校施設環境改善交付金」から生まれるとされる約4億円以上の財源を、学校施設の改善、教職員の補充など教育施策に活用していくことは当然のことです。
 これらの財源を活用して、こども医療費助成の拡大など福祉・教育予算の充実を強く要望し、本案に賛成いたします。

議員定数削減は市民とのパイプを細くするだけ
玉井みき子議員

●定数削減条例は賛成少数で否決されました。(賛成は公明7、民主のうち3、榎内議員、西川議員)
 市会議案第6号吹田市議会議員定数条例の1部を改正する条例の制定について日本共産党を代表して意見をのべます。
 議会と議員の役割は、憲法と地方自治法に基づいて、市民のみなさんの色々な意見をくみあげ、市政とのパイプとしての役割を果たし、福祉の増進という本来の役割を果たしているか、税金の無駄遣いがないかなどチェックし、また政策や条例などを提案する役割です。そのことから申しあげて、本来の役割が果たせるように、適正な数を確保する必要があります。
 吹田市では、昭和42年以来、36名としています。府下の市町村ではほとんどが平成に入って定数を減員していますが人口同規模の高槻市では平成11年に4名削減し36名です。全国各市同規模市の例をみても、ほぼ同じ数になっています。ですから吹田市の議員定数が他市と比べて突出して多すぎるということではないと考えます。
 市民のみなさんの議会に対する厳しい見方は「議員さんって選挙の時だけ政策を語って、一生懸命いろいろ話すけど当選するとそれっきり」「議会ってそもそも何をやってるところなのか、どういう役割をもってるのかわからない」これは全てがあてはまるわけではないですが、1つの考え方、見方として認識をしてもらいたいと、昨年の7月に行われた吹田市議会議員研修で「議会改革について」で紹介をされていた、全国的にみる地方議会への意見です。
 また私たち自身も市民のみなさんから直接に「議会は何をしているかわからない」「財政難や賃金の引き下げが公私問わず行われているのだから、議員自ら身を削るべき」と議会そのものと財政面からの両方の厳しい意見があるのは、よくわかっています。
 議会改革や経費の削減ということが提案の理由にされていますが、それは報酬の削減によっても実現することができます。しかし、いま現在の自らの身を削るものではないのに提案されることは矛盾しているのではないでしょうか。
 法政大学の廣瀬克哉教授は著書の中で『議員定数の削減のみが注目をあつめ、議員自らが大幅な定数削減を提案して「痛みのある改革を実現した」と自賛し、有権者もそれには異を唱えないという自虐の構造が広まっている』と述べられています。また先ほどと同じく吹田市議会の議員研修会にきていただいた全国市議会議長会法制参事の廣瀬和彦氏は『議員定数と議員報酬。これらの削減を議会改革とイコールで結ばれる方が多いが、必ずしもイコールとは限らない』と述べられていたのは記憶に新しいところです。
 二元代表制は市民が市長を選び、市民のための予算や条例が提案され、市民によって選ばれた議員が市民の声をそれぞれの立場で意見をだしあい、結論をみいだしていくという極めて民主的な制度です。
また、市民がきちんと見れる公の場での本会議や委員会で議論し修正するなど、今の代議員制のもとに市民のみなさんの意見がより反映されることや市民参加など議会の中身とあり方が問われていると思います。
 定数だけを問題にするのではなく、また採決ということではなく、先に述べたような議会のあり方や中身とあわせて議会で検討すべきです。
 以上意見をのべて本案に反対します。

48号(2013.04.02)

赤ちゃんからお年寄りまで市民負担増 財政総務委員会
柿原まき委員、山根たけと委員

●新年度予算案について、日本共産党は以下の意見を述べて反対しました。(自民・民主・公明は賛成。新選会は退席。賛成多数で承認。)
《行政経営部所管分について》
 行政の維新プロジェクトにより、職員給与及び福利厚生が引き下げられるとともに、職員数の削減により約20億円が削減された。
 また、事業見直し、施設の縮小、行政評価による事業見直しで約16億円が削減された。一方、アウトソーシング推進で人件費が削減されたが、その分の委託料等で歳出が約7億5000万円増加している。この効果額については主に市民サービス削減と職員犠牲による財政効果がほとんどであるため評価できない。
《市民生活部所管分について》
 市民サービスコーナーの廃止は安易に行うべきではない。コンビニでの住民票交付などは、扱う個人情報の種類を考慮し、慎重に勘案することを求める。
 市民相談課への意見、要望は23年度で7314件あった。市政運営の方向性を決定するには、市長が市民の思いを把握する努力が必要であり、早急な検討を求める。
《総務部所管分について》
 契約に関して、総合評価制度は一定評価するが、公契約条例制定に向けた真剣な検討を求める。
 職員の新人事評価制度はいまだ評価者研修も中途であり、不完全な評価による賃金への反映は職員のやる気につながらないため改めるべきである。
《消防本部所管分について》
 北消防署の耐震化を急ぎ更なる消防力の強化を求める。
《歳入全般について》
 施設使用料の減免基準の統一化により7712万円の市民負担が増加し、使用料、自己負担金の引上げにより2億6561万円の市民負担が増加した。また、手数料の引上げにより、主に市民が支払う分で3355万円の負担が増加し、合計で3億7628万円の負担増になる。赤ちゃんからお年寄りまでの35万人で一人当たりの負担額を計算すると、約1075円の市民負担が増加している。市民の所得が減り続ける中で、自治体が更に負担を増やす方針は撤回すべきである。それを行わなければ、市長が言うにぎわいも元気も生まれない。
●債権管理条例の制定(共産・新選反対。自民・公明・民主・市民自治賛成で承認。)
●職員給与・退職手当に関する条例等の一部改正(全会一致で承認。)
●議会政務活動費・議員歳費に関する条例の一部改正(継続審議。)
●積立基金条例の一部改正(共産・自民・公明・新選の賛成で承認〈民主退席〉。)

学校トイレ改修や図書充実を 文教産業委員会
村口はじめ委員、塩見みゆき委員

●メイシアターホールについて、市民や市内団体で入場料なしの催しで借りる場合、利用料を半額にする条例は全委員一致で承認しました。
●継続審議となっていた企業立地理知促進条例も全委員一致で承認されました。日本共産党は、問題点として、(1)偽りの「財政非常事態宣言」をテコにして市民サービスを根こそぎカットし公共料金を一斉に値上げする一方で一部誘致企業だけを優遇する矛盾、(2)市税減税競争で都市間競争を加速させ、税制の空洞化につながる点、(3)面積要件などで零細事業者を除外し、対象を主に中規模以上の企業を対象する点などを指摘しつつ、別に定める産業振興条例に基づく補助金支給なども合わせて地域経済の循環や雇用拡大に資する運用を要望し賛成しました。
●新年度予算については、日本共産党以外の会派の賛成多数で承認されました。日本共産党は、(1)DV防止対策事業の充実、(2)文化会館ホール使用料の減額、(3)全事業所調査を生かして知的財産権取得支援を強化する点などについて評価しました。他方、(1)新規事業の人権推進事業は7年間開催のない「人権推進審議会」を開催するもので、「人権」に名を借りた同和施策、同和教育の復活を危惧する(2)市民農園管理運営補助金24%削減で市民の利用料値上げにつながる点、(3)学童農園補助を三分の一に削る点、(4)府融資の信用保証料支給の廃止、(5)幼保一体化で8幼稚園を廃止する方針、(6)新年度小学校給食で4つ目の民間委託を実施しようとする点、(7)公立幼稚園保育料の値上げ、(8)体育館やプールなど体育施設や青少年拠点施設の指定管理者制度導入で議会テェック機能の後退の心配、(9)施設の利用料値上げに加えて、社会教育団体への減免廃止で市民活動に対する悪影響などの問題点を指摘し、一括予算としては反対しました。
●他に、交通共済、火災共済特別会計について、理事者から2年後をメドに廃止を検討する、との報告があったのに対し、事業廃止ではなく充実するように求めました。

こども医療費助成の拡充を。
国保請願は不採択
福祉環境委員会
玉井みき子委員長、竹村博之委員

■2013年度一般会計予算案について以下の意見を述べ反対しました。
 ごみ袋の無料配布の廃止や引越しごみの有料化など負担を強いておきながら、ペットボトルのストックヤード建設などで約8億円が計上されている。本当に8億円も必要なのか、説明や質疑のなかでは明らかにならず疑問。
 公立保育所の大規模改修、耐震化計画については評価する。こども医療費助成の拡充については北摂各市と比べても遅れており、喫緊の課題であるとの答弁があった。将来ビジョンについてはパブリックコメントが多数寄せられ市民の声を反映しなければならないのに、政策決定を年度内に予定するなど拙速すぎる。保育所保育料の値上げで9600万円、延長保育の有料化で700万円、そして学童保育も値上げで子育て世代には過度な負担となっている。保育士や指導員を削っていることは認められない。
 事業見直しにより2011年度とくらべて約8億円もの福祉施策が削減される。老人医療費助成事業は国の動向があきらかになっていないなかで廃止される。医療費助成事業は貨物ターミナル開業で、地域住民が不安をいだいているなかで廃止は拙速すぎる。障害福祉サービス等に係る利用者負担額助成事業の廃止は障害者のサービス利用の重大な抑制につながるものであり納得できない。
■国民健康保険特別会計予算について
 国保会計の単年度赤字解消計画として2012年度から5年連続の値上げが予定されるなかで、2012年度6.4%の値上げにつづき2013年度も4.67%の引き上げを行おうとする内容。審議のなかで、一般会計からの国保会計への繰入額が1人当たり府下15位と後退しており、赤字解消のつけを被保険者だけに押し付けるものとなっていることが明らかに。府の繰り入れにたいする指導は不当であり本市だけの責任ではないが、直接市民の命を預かる吹田市の責任は重大で、保険料引き上げを前提とした国民健康保険特別会計に反対しました。
■「国保加入者の生活に配慮し、国民健康保険料引上げの再検討を求める請願」については日本共産党は賛成しましたが、多数決で不採択となりました。

貨物ターミナル駅の環境対策を 建設委員会
上垣優子福委員長、倉沢さとし委員

 建設予算では、橋の耐震化、新佐竹台市営住宅集約化事業、千里山駅、JR岸辺駅、千里南地区センター整備、南吹田駅立体交差など評価しました。しかし、次のような問題点を指摘しました。
 貨物駅ターミナルが開業したが、平成11年(1999年)に、大阪府、吹田市、摂津市、国鉄精算事業団、日本貨物鉄道の5者協定で約束した、緑地の確保、ディーゼル車の排気ガス対策は可能な限り最新の対策をとるなどが守られていない。
 市営住宅空家募集で特定地域を優遇している。一般は102倍。「地区限定」募集は3・3倍であり逆差別だ。水道部予算でも、岸部中市営住宅で、滞納が7年2ヶ月。合計22万4377円の滞納を放置している。通常は4ヶ月か6ヶ月滞納で給水停止だ。特定地域だけの治外法権的な対応の改善をもとめました。
 安威川ダム建設負担金は、過剰な水需要をもとに計画されたムダなダム建設です。今年、大阪府が計画を縮小した結果、吹田市負担金も減額されました。
 下水道部への市民要望について他の委員から「政党支部が要望しているが問題だ。特別扱いではないか」との作為的な質問が有りました。日本共産党は団体・個人・法人・政党など様々な要望が出されることは当然である。吹田市が地方自治法にもとづいて公平公正に判断することが大切。ひきつづき市民要望は親切丁寧に受け止めていただきたい。市民の安全・安心のために公平の立場で判断されるよう求めました。
 以上の意見を付して、建設部の一般会計予算は反対しました。
 この他に、市営住宅の集約化事業のためPFI事業者の再選定をする委員会設置の条例について、PFI事業が大きく民間に頼るシステムであるため、構造的に事業が不安定なものになる指摘が相次ぎました。その結果、議案は撤回されました。市道に設置する太陽光パネル、風力発電設備に占用料を徴収する条例については、料金徴収部分を削除する修正がされ全会一致で可決しました。
 

47号(2013.04.01)

学童指導員の削減は見直しを 個人質問
玉井美樹子

 予算書では昨年度から比べて非常勤職員の報酬や賃金などが約3300万円を超えて減額されている。指導員の数を減らしたということか? この計画を知った保護者からは『指導員が退職したからといって、子どもたちには全く関係なくいつも通り遊ぶし、動き回る。それを補充もせずに子どもたちの安全をどう守るのか。指導員の数を減らすというのは子どもたちを野放しにしていいということになるのではないか。削減する所がまちがっている。子どもたちに何かあってからでは遅い』など、多数の声がある。
 また、子どもたちも何か困ったことがあっても「先生いそがしそうで話できひん」と言っている。臨時ではなく、これまでどおりの採用をし、欠員を補充して、子どもたちの生活を守ることが重要。削減は見直し、これまでどおりの採用を。
(答)持続可能な事業とするために指導員配置の見直しを他市並みに行った。

 2012年の7月から育成室の保育料は値上げがされ、保護者にとっては負担が増えた。市にとっては増収となっているはず。子どもたちのために使うべきもの。ある保護者の方は「保育料の値上げが必要であれば受け入れる。しかし安全を犠牲にするようなことは受け入れられない」といっておられます。このような声に応えることが必要。
 保育料の値上げや指導員の削減を他市なみにと言うのなら、長年要望のある障害児の年限延長を行うとか他市の良いところを見習ってはどうか?
(答)障害児の年限延長は課題と認識している。調査・研究する。

*市民体育館にはこれまでどおり体育指導員の配置を
*福祉巡回バスきぼう号の復活と*はり・きゅう・マッサージ助成事業の廃止は見直しを。
*人権保育基本方針についてなどとりあげました

国立循環器病研究センターの移転の
最新の状況
個人質問
塩見みゆき

1.市民病院の建て替えについて
(1)質問 市民病院の建て替え地として吹田操車場跡地決定された理由。
 答弁 用地が造成中であり、高低差がなく、駅近で利便性が高い。国立循環器病研究センター移転誘致で、高度医療機関との連携が図れることで決定。
(2)質問 国立循環器病研究センターの移転について最新の状況。
 答弁 調査の結果、箕面市船場地区の移転は非常に困難であると認識しており、吹田操車場跡地への早期決定に引き続き全力で取り組む。

2.過大校南山田小学校の学童保育について
 南山田小学校は、この10年程の相次ぐ大規模なマンション建設によって、児童数が急増し、吹田市内一番のマンモス校になっています。
 南山田小学校の学童保育は、2012度142人の子どもたちが在籍。保育室は、別棟のプレハブ2室と教室1室の3室。1教室に47?48人と大変過密状態。これでは、児童ひとり当たりの面積国基準満たしていない。4か所目の保育室として旧給食室の職員休憩室を確保されると聞いている。
 質問 保護者からは、子どもたちが安全に安心して過ごせる保育室の増室、見守りと充分な保育ができる適切な指導員の人員の配置が必要。
 答弁 2013年度は147人の児童が入室予定。
教育委員会と連携して、開設場所の確保に努める。職員体制については、施設の状況や児童数を考慮し、適切な 人数を配置すべく検討している。

「百条委員会に全面的に協力」は
言葉だけだったのか
個人質問
柿原まき

●ガバナンス委員会の報告について
 1月、グリーンニューディール基金事業に関する調査報告書がまとめられた。調査結果についての評価は百条委員会で調査中なのでコメントはしない。
 この調査報告書のまとめでは信頼回復に向けた取り組みで「適正な労使関係の構築」とあるが、「事務の不手際」と労使関係に何の関連があるのか。監査による不適切な事務執行が見つかる場合、監査事務局から指摘し是正してするというのが通常のやり方。マスコミで報道されたか否かにかかわらず、公平に扱うべき。
●百条委員会の行った職員アンケートについて
 総務部長が百条条委員会から各職場にアンケートを持って行く直前に「100条委員会が実施するアンケートの取扱いについて」という文書を配布したことが明らかになった。市長の指示か?実質的にアンケートを妨害したものであり、調査される側がこのような行為を行ったことに対し委員会として強く抗議も行った。アンケートを「業務外」としたことの理由は。「業務外」と位置付けたのに、なぜ統一的な取扱いを総務部長が指示したのか。職員個人が自主的に判断すればよいことではないのか。市長は「百条委員会に全面的に協力する」といったが言葉だけか。
(部長答弁:証人尋問の際は民事訴訟規則にのっとって行うので、アンケートもそうであるが関係のない質問が含まれていたため業務外とした)聞かれてもいないのに市長が答弁に立ち「全面的に協力しているのに妨害といわれるのは残念」と強弁した。
● 桃山台?南千里駅間沿道のにぎわいづくりについて
 市は「桃山台?南千里駅間において沿道に人の集えるにぎわいのある空間づくりを中心とした街づくりを進めていく」という方向性を決定した。沿道に商店を並べるというのは新たな発想と思うが、どうしてこうなった?近隣センターがさびれてしまわないか。
(答弁:沿道のタウン管理財団の駐車場売却が示されたことと、桃山台1丁目府営住宅の土地利用の考え方を早急にまとめる必要が生じた。両駅間の距離短くポテンシャルが高い。)
●障害者の自己負担軽減策の廃止について
 自立支援法は総合支援法に改正され応益負担が残った。非課税世帯については国が負担ゼロにしたが、こどもが障害を持っている親の場合課税世帯のほうが多い。中途障害者の場合も、配偶者がいる人が多いので課税されている場合がある。市は独自に所得に応じて負担額の軽減をしてきた。この軽減策がなくなれば利用控えが起こるのではないか。せめてギリギリ課税になった世帯だけでも救済できないのか。なぜ今年度末で廃止するのか。廃止による削減額はいくらか。廃止になった場合の影響は?
(削減額は障がい児・者あわせて416万円となる。他市はやっていない制度。16800円から37200円に負担が倍増する人もでる。)

高すぎる太陽光パネル設置工事単価を見直せ 個人質問
村口はじめ

(1)経済産業省データで出力10?50kw未満規模の工事単価は、昨年10?12月期で43.7万円/1kwまで下がっている。これは法令に基づき提出させた全国865件のデータの平均だ。市はその3倍の130万円/1kw(7年前と同じ)の概算工事単価を今だに使っているが、高すぎる。見直すべきだ。
(2)市が昨年単独随意契約で低層棟屋上に設置したパネル工事は、1kW当たり150万円にもなっている。実勢価格を一定反映させた単価設定、工事費設定に見直すべきではないか。
答)太陽光発電設備は生産コストの変動が激しいと認識しており、現在、見直しの必要性があるかどうか検討している。
(3)他に、ゴミ問題、消費者行政、JR吹田駅北側の歩道の照明改善などについて質問しました。
このうち特にJR吹田駅北側歩道(アサヒビール工場側)については、「既存の街路灯の照度を測定した上で、管球の交換や、新たな歩道側の照明の設置等を検討し、駅前として一定の照度を確保し、安心安全に通行していただけるよう改善する」と答弁。

北千里小跡地の売却をするな 個人質問
上垣優子

 学校は地域のシンボル、市民の共有財産だ。廃校にいたった経過を重く受けとめ「売却ありき」ではなく、住民の声を充分に聴いて新たなまちづくりの拠点とせよ。
(答)北千里地区センター全体の整備を視野に入れながら、財源確保のための売却を基本に検討する。
●非正規職員の増加でなく、必要な職員の採用を
 昨年度の正規と非常勤、臨時、再任用など期限付きで働く非正規職員の割合は?昨年からの職員不採用により、仕事の継承や市民サービスへの影響が危惧されるがどうか。
(答)有期雇用の割合は(週20時間6か月以内の臨時を除くと)32.6%。一時的に臨時雇用は増えるが、市民サービスは低下しないよう努める。
●千里山地域の開発について
 (仮称)千里山コミュニティ施設の整備は事業を歓迎する積極的な意見要望が多くある。債務負担行為の見直しの経緯と今後について説明を求める。住民の声が十分に反映された設備と管理運営がされるよう要望する。自転車事故に対する危惧がある、具体的対策はどうか。
(答)債務負担行為の取り直しは、核テナントが未定のため。路面標示等で歩行者、自転車の通行分離が図れるよう安全措置を講じる。

46号(2013.04.01)

●3月8日、日本共産党を代表して山根たけと議員が代表質問をしました。市議団の質問を順次紹介します。

市民負担を押し付けてきた2年間。
さらなる負担増は許せない
日本共産党代表質問
山根たけと

●国予算も活用し2013年度予算を住民主体に
・「財政非常事態」と市民に不安をあおり続けた井上市政、2年間で削った市民への影響額は約20億円。今年度も、他市では当然の交付税代替措置として組込まれている「臨時財政対策債」約40億円の発行可能額も予算に入れず偽りの財政難を作り出し、更なる負担を市民に押し付けることは許されないと厳しく批判しました。
・予算の財源として、H24年度国補正予算、H25年度国予算を活用するよう求め最大約7億円の財源が生まれることがわかりました。(市答弁:市民福祉の向上について検討する。)

●地域経済が疲弊している今こそ、市として経済を発展させる取り組みを
・緊急経済対策として、「住宅リフォーム助成制度」を実施することを提案。事業額の10倍の経済効果があり、他市では大きく広がっている。例えば、2000万円の事業を組むと、税収や雇用拡大などで2億円以上もの波及効果が生まれると指摘。(市答弁:新規事業創設を含めた中小企業支援策を展開していく。)

●地方自治体の責務は「福祉の増進」。福祉・医療施策の後退は明らか。切り捨て方針を転換し抜本的な充実を
・国民健康保険料値上げは社会保障の根幹を揺るす。今年も4.3%も値上げ。昨年度からすると11%以上もの値上げにであり値上げ中止を。(市答弁:大阪府の厳しい指導により一般会計繰り入れの増額は困難。)
・老人医療費助成廃止は凍結せよ。
廃止理由に上げていた国の70歳以上一割負担助成は継続。吹田市も合わせるべき。影響者は1900人以上だ。(市答弁:総合的に議論し廃止を決定。〈すなわち廃止を見直す考えはない〉。)
・乳幼児医療費助成は小学校6年生まで所得制限なしで拡大を。人口が同じ高槻市は、小学6年まで所得制限なしで無料。箕面市は中学卒業まで所得制限なしで無料だ。(市答弁:拡充は喫緊の課題と考えている。慎重に制度設計を行う必要がある。)

●子どもに関わる施策の充実について
・子どもを真ん中にした教育で「体罰」の克服を。
・幼児教育・保育のあり方について。
 幼稚園は16園廃止し、そのうち8園は保育所と合併して「こども園」に。民営化計画も含め、あまりにも拙速な統合計画だ。値上げされる保育料は、国の無償化の動きもありやめるべきです。(市答弁:幼保一体化施設へと移行し質の高い幼児教育・保育提供体制づくりを進めていく。保育料は低所得者に配慮しながら改定した。)。その他、待機児解消策、私立保育所職員給与の引き上げ(H25こども基金活用で実施予定と答弁。)などについて質問しました。

●障害者がいきいきと生きるために
・「くらしの場」の整備について。
 待ち望まれた事業がようやく具体的に動き出した。吹田市実施計画に書き込まれた。今年度は、場所の選定や委託事業者の決定などがおこなわれる予定。


●貨物駅が開業。環境への影響と懸念
・貨物ターミナル駅開業に併せた緑化整備は遅れておりすでに協定書違反です。市長に、住民側にたった指導をおこなうことを強く求めました。
・貨物駅が開業するにも関わらず、公害健康被害に関する医療費助成廃止は論外です。認定患者数は年々増え続けています。
(市答弁:役割は終えたと判断。)

●クリーンな政治を。太陽光パネルの契約問題
・市長として、政治家としての認識について。
 癒着を疑われても仕方のない政治姿勢を改める気はないのかと質しました。(市長答弁:私は公明正大だ。)
 また、関連企業から給与をもらっていたことが発覚し、解雇した元私設秘書との関係も断ち切れずにいるようで、市主催の新年懇談会にも維新国会議員の秘書として参加している非常識さには、呆れるばかりです。(市長答弁:元秘書の職や動向については私が関与することではない。復職させる気もない。)
 「気楽にハンコ(決裁印)を押した」、2000万円以上もの契約を「巨額ですか?」と発言するなど、市長としての職責の重さも理解していないようでは、市長の資質自体も問われていると質しました。
 

市営住宅建替は直営で。
授業アンケートの目的は。
個人質問
竹村博之市議

■市営住宅について

◎(仮称)新佐竹台住宅集約建替事業について
 建替事業について参加申請していたグループの代表企業が指名停止となり、事業は一旦振り出しにもどった。山田駅前公共公益施設整備事業では吹田市ではじめてPFI方式を採用する計画が、事業者の不祥事によって失敗した。民間まかせではなくて計画的に直営で建設し管理運営するのが公共施設としては最もふさわしい。
※答弁では民間活力を理由にしてPFI方式に固執していましたが、建設委員会の審議のなかで異論が続出し、市はPFI方式の採用を撤回しました。

■教育について

◎小学校給食のアレルギー食対応について
 昨年12月に東京都調布市の小学校5年生が給食を食べた約4時間後にアレルギー症状をおこして亡くなった。急性アレルギー反応のアナフィラキシーショックを起こしたことによる。この小学校では給食調理が業者委託であったが、吹田市がすすめている、経費削減だけを理由にした学校給食の民間委託は慎重にすべき。食物アレルギーをもつ子どもの把握、保護者と学校との調整、関係職員による管理体制など学校給食のアレルギー食対応の万全を求める。
(答弁)事故を受けて1月に各学校園に通知し徹底した。

◎授業アンケートについて
 アンケートは大阪府教育委員会が府立学校条例で「授業評価は、生徒または保護者による評価を踏まえる」としたことを受けて府内の全公立学校を対象に、来年度から評価・育成システムにおいて「授業力」評価を実施するために、吹田市の小中学校でも試行された。
 回収したアンケートは管理職が集計し、担当の先生は見ることができない。保護者や生徒が真面目にかいたアンケートは先生の勤務評定のためだけなのか。また子どもを特定してアンケートを回収しておきながら、その子どもにはなんの手も差し伸べられないというのでは信頼関係をくずすものにならないか。府教育行政基本条例では市町村教育委員会に対する指導について、市町村の自主性を尊重するとある。改めて関係者の意見をよく聞いて、様々な問題のある授業アンケートについては、吹田市として実施しないことも含めて検討すべき。
(答弁)アンケートの提出は保護者、生徒の義務ではない。勤務成績に直結しない。吹田市として独自の工夫が可能な内容については検討する。

津波到着まで1時間半
避難計画を
個人質問
倉沢さとし市議

(東日本大震災の津波被害。大阪府下消防長会資料より)
 東日本大震災から2年。南海トラフ地震では大阪市、堺市、岸和田市で5メートル級の津波が想定される。吹田市では安威川、淀川をさかのぼり、堤防決壊のおそれもある。市民の生活圏、買い物、仕事、通学などでの津波対策は緊急課題だ。
 津波には「避難計画」が命を救う決めだ。1時間半の間に、高台に避難できれば命は守れる。吹田市でJR以南など海水面から高くない地域の津波対策として「津波ハザードマップ」を策定し、避難計画を市民に示すべきだと質問。危機管理監の答弁は「検討する」とのことでした。
 福祉施設の耐震化問題で、高齢者グルーブホーム15ヶ所、障害者グループホーム85ヶ所など事業規模が小規模な福祉施設について、市として財政的な支援を検討すべきと求めました。

自治体の憲法「総合計画」を安易に修正するな
 自治体の憲法である「吹田市第三次総合計画2006―2020年」が折り返し点なので見直される。現在の総合計画は市議会が全会一致で採択し積極面も多い。市長の都合で、安易に骨抜きにすべきでない。
(1)中間総括が秘密だがおかしい。
(2)経常収支比率95%目標という緊縮財政の立場を押し付けるな。
(3)地域別計画の削除はおかしい。南部の津波対策、貨物ターミナル駅の公害、保育所、高齢者、障害者施設の不足など、地域別計画は必要だ。
 行政経営部長は「中間総括は公表する」。「地域別計画については効果的な区域割と言えない(ので止めた)」、との答弁がありました。

43号(2013.01.16)

●定例会最終日の意見を紹介します。(その2)
市民病院「独立行政法人化」
議会チェックの後退、不採算部門の縮小の不安など指摘し反対
竹村博之議員

 先ほど議決された第102号及び本案である議案第120号について、日本共産党を代表して一括して反対意見を述べます。
 本案は市民病院を地方独立行政法人化するために必要な定款を定めようとするものですが、市民病院が今の直営から地方独立行政法人(以下独法といいます)になることによって、市民にとってデメリットはないのかどうかよく考える必要があります。重要な問題として、第一に議会の直接の関与が大きく狭められることは明らかです。これまでは毎年度の予算、決算など議会の議決が必要であったものが、独法化されれば議会の議決が必要な中期目標、中期計画については3年から5年で改定され提案されるということであり、その間はほとんど議会の直接の関与が喪失します。市民の代表者としての議会の権限を大きく損ねることを懸念するものです。また例月の監査対象からも外れるということです。
  第二に市民病院の経営状況については、地方公営企業法全部適用後は診療報酬のプラス改定などの要因もありこの数年は黒字決算となり、関係者の努力で改善してきています。必要な経費は吹田市が責任を持つという信頼が揺らいでいるなかで、独法化によって効率が優先されてその結果、市民にとって必要な医療が損なわれ、民間医療機関ではできない不採算部門に悪影響を及ぼさないかどうかはなにも保証されていません。市民病院はいままでどおりの直営が市民にとって安心の最良の保証であります。
 第三に独法化により病院関係職員の身分が公務員から非公務員となって、大幅な労働条件の変更となるにもかかわらず、職員団体との協議がほとんど整っていないことは問題です。病院というのは専門性とマンパワーが重要な役割をもつ職場であり、適切な医療サービスを提供する立場からも十分な説明と納得が必要であると考えます。なによりも市民は医療サービスの向上を願っています。
 以上主な理由を述べましたが、市民病院は市民の大切な財産であり、市民の命と健康の砦であります。吹田市がやるべきは公立病院として民間医療機関とも協力して、救急医療、障害者医療、感染症対策や災害対応医療などの施策に必要な予算を提供すること、そして不採算部門の医療を公的責任のもとで果たし、直営で市民に安心の医療を提供することです。独法化については拙速にすすめるのではなく、全国的な動向もよく把握して見極め、検証するなかで判断すべきであり、そうなっていない今回の市民病院を地方独立行政法人化するための定款の制定には賛成できません。
  なお第102号は市長の附属機関としての評価委員会の設置条例であるが、市民病院の独法化を前提としたものであり、市民意見を反映する特段の努力も認められません。以上意見とします。
(条例は賛成多数で可決。「吹田市民病院の機能と体制の充実を求める請願」は全会一致で採択される。)

副市長の人選案件
塩見みゆき議員

 議案第122吹田市副市長の選任について、日本共産党を代表して意見を述べます。
 今回の選任は、太陽光パネルの設置をめぐる随意契約の問題で、辞任した副市長の後任を選ぶものであります。
 太陽光パネルに関する疑惑については、議会で百条委員会が設置され、本格的な調査を始めているところですが、真相が明らかにならない状況で、前副市長が辞任をしたことについて、市民の中には、一層の不信感が広がっています。
後任の副市長は、市民への信頼回復という課題に真摯に取り組み、公正、公平な市政運営を進めてほしいと願う市民の期待に応えられる方でなければならないと考えます。
 また、井上市政になってから、市民の意見を聞かず、性急に事業の廃止、アウトソーシングなどを、一方的に進めるやり方には、市民からの不満の声が多く寄せられています。切捨てられた事業のよって、市民生活に大きな影響を与えています。
その点では、副市長に提案された方は、前職が、行政経営部の部長であり、職務上とは言え、事業見直し等で、吹田市独自の福祉やくらしに関わる施策を後退させ、職員の採用凍結など、「維新プロジェクト」を推し進めてきたひとりであることに懸念をもちます。
 吹田の良さは、市民に対して丁寧に説明をし、市民の意見を取り入れ、市民といっしょに市政を進めてきたことではないでしょうか。
 今、本当に市民生活が大変になっている中で、市民の暮らしに思いを寄せ、地方自治体の本旨である住民福祉向上のための事業推進に力を入れるべきです。副市長がひとり空席のままでは、市民サービスに支障をきたすため、やむなく本提案に同意いたします。
 尚、新しく提案されました副市長には、35万市民に寄り添い、市民の利益を第一に職務にあたっていただきたいと考えます。よって、市長の暴走にたいして、ブレーキをかけ、きちんと市長に物申す役割を果たしていただくことを強く求めておきます。
(条例は一部議員が退席。全員賛成で可決)

政務調査費 使途の「緩和」は市民の理解を得られない
共産党修正案の提案説明
村口はじめ議員

 政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例案ついて提案理由を説明します。
 この改正案は、今年の8月に国会で地方自治法が改正されたことに伴い提出するものです。地方自治法改正では議会の会期や臨時議会の招集権、議会運営や調査権、政務調査費など多岐にわたり見直しが行われました。
 政務調査費についての変更点は(1)「政務調査費」の名称を「政務活動費」に変える(2)交付の目的を「議会の議員の調査研究活動に資するため」から「議会の議員の調査研究その他の活動に資するため」に改める(3)政務活動費を充てることができる経費の範囲は条例で定める(4)議長は政務活動費についてはその使途の透明性の確保に努めるという点です。
 今回の条例改正については政務調査費という名称がなくなるため政務活動費に変更することや、経費の範囲を条例の5条、別表で定めることなど、法改正に伴い必要最低限行わなければならない範囲での条例改正とすべきと考え本条例案を提出するものです。ご審議賜り、ご賛同いただきますようよろしくお願いします。

適正な公費支出をもとめ使途緩和に反対
共産党の原案反対討論
柿原まき議員

 国会での地方自治法改正により、政務調査費が「政務活動費」に改められその交付目的は「議員の調査研究活動に資するため」から「議員の調査研究その他の活動に資するため」という風に、政務調査費の使途が大きく拡大されました。
 政務調査費の使途については透明性が不十分な議会が多数存在することや、税金を充てるべきでない内容に税金が使われていたことなどが問題となり、住民監査請求や住民訴訟がおこっているのが現在の政務調査費をめぐる状況です。政務調査費の使途について住民の信頼が損なわれているときに、合理的な説明も国民的議論もないまま突然に使途の拡大が追加された修正案が国会で可決されたことに国民の理解は得られないものと考えます。
 今回の政務調査費交付条例の改正については、自治法改正に伴い必要最低限の改正とすべきです。ところが市会議案33号では経費の範囲に「要請・陳情活動費」と「事務所費・家賃の3分の1で上限月額5万円」がこれまで吹田市議会では経費の対象としていなかったのに何の議論も経ないで付け加えられています。
 先ほど述べたように政務調査費のあり方、議員活動に対する公費支出のあり方は適正に、また住民合意が確保されるなかでふさわしいものにしていく必要があります。事務所費や要請・陳情費がふさわしいかどうか、真に必要なものかどうかをきちんと議論し市民に説明できなければなりません。しかし、実際には議会運営委員会でも議会改革特別委員会でも、一度も議論していませんし、そのような意見をきいたこともありません。そのことを欠いたまま市議会全体のルールである条例をこのまま改正することについては反対します。
(原案が多数で可決。共産党修正案は否決)

 

42号(2013.01.10)

●定例会最終日12月25日、党議員団が本会議でおこなった討論を紹介します。(その1)
輸出と先端産業だけ税金免除の優遇は問題
村口はじめ議員

議案第100号
 吹田市国際戦略総合特別区域における産業集積の促進及び産業の国際競争力の強化に係る事業計画の認定並びに市税の特例に関する条例(案)に対し、反対意見を述べます。
  本条例案は、大阪府と大阪市に「右へならえ」して、先端産業を中心に国際競争力強化を眼目として、市税の全部を最初の5年間免除し、その後の5年間は二分の一に減額する条例案であります。しかしすでに私たちが経験済みのように輸出産業支援に偏った経済政策では本格的な景気回復は期待できませんし、円高になれば大きく落ち込むことになります。現在求められている企業支援は、一番には落ち込んでいる内需を伸ばすために、市内の個人消費を喚起し、また企業からの需要を拡大する施策、住宅リフォーム助成をはじめとする仕事起こしのための施策であります。その点では全く手立てを打つどころか逆のことをやっていることに何の反省もないところに一番の問題があります。
 また、継続審議となった議案99号企業立地促進条例案と比較しても、特別大きい利益を企業に与えるのに反し、市内の経済活性化や雇用拡大の効果もほとんど期待できず、施策の費用対効果という点で大いに疑問であります。この点で、単に大阪府や大阪市に「右へならえ」するのではなく、本市独自の判断で改善することを提案しましたが、何の改善の見通しもありません。
 また、「財政非常事態宣言」を撤回することもなく、それをテコに市民サービス切り下げを継続する一方で、一部企業に大盤振る舞いすることは許されません。
以上の理由で本条例案に反対します。
(条例は賛成多数で可決)

市民の財産、耐震改修したばかり 勤労青少年ホーム廃止に反対
山根たけと議員

  日本共産党を代表し、議案第108号「勤労青少年ホーム条例を廃止する条例の制定」について意見を述べます。
 勤労青少年ホームは、長年勤労青少年を始め地域の方々も多く利用されてきました。
 パブリックコメントでも勤労青少年への福利厚生施設としては一定の役割を終えたことを理解しつつも、施設をコミュニティセンターなどの別用途に変更して、地域のために活用して欲しいという意見が大半でした。
また、この施設は耐震改修も行い地域の避難所にも指定されており、公共施設の少ないこの地域の防災拠点として重要な役割もあります。
 このように多面的な機能についても議論も行われず老朽化やコスト面だけで拙速に廃止の結論を出すことには市民の理解は得られるものではありませんし、到底納得できるものではありません。
 市民の中には、またもや一方的に廃止し果ては売り払われていくのではという懸念が広がっています。現に市長は答弁で売却しないということは言われませんでした。
 施設がこれまでに果たしてきた役割を評価・検証し、教育・労働・青少年対策・防災・地域コミュニティ・現利用者の受け皿など、多面的な議論を庁内で行い市民意見を取り入れ、今後の活用策・方向性をきちんと示していくことこそ本来の市の役割だと考えます。
 最後に、この施設は市民の財産です。簡単に廃止という結論を出すのではなく市民の側に立った活用策を強く求め、議案第108号に反対いたします。
(条例は賛成多数で可決)

南千里リザーブゾーンの財産交換について反対
柿原まき議員

 今回の議案はリザーブゾーンである、吹田市持ち分の廃止された千里市民センター用地と大阪府タウン管理財団所有の土地との交換に伴うものですが、大阪府タウン管理財団と(株)NIPPOとのあいだでこの吹田市分も含めての条件付一般競争入札で入札売却されたものです。
 この入札を巡っては、入札条件で「第1期建物は4階建てとする」「第2期建物は東側壁面が第1期建物の西側壁面より東側に位置するような計画は認められない」となっているにもかかわらず、落札後に当初計画が変更されており、近隣住民から不信の声が上がっている。
 にもかかわらず大阪府タウン管理財団は入札後の経過を十分説明せず、吹田市も解体工事を強行しようとしている。
 状況からすれば府・市が共同して市民意見を無視して強引に進めようとしていることになります。
 とりわけ入札条件の落札後の変更は今後裁判にも発展しかねない状況です。
 南千里の再整備は大阪府、タウン管理財団、吹田市の3者の責任で進めてきたものであり、住民説明と合意に努力すべきあり特段の取り組みを強く求めるものです。以上の意見を申し上げて本議案は認めることはできません。
(条例は賛成多数で可決)

体育施設の民間委託で指定管理者選考のズサンさを指摘
倉沢さとし議員

  議案第114号、115号、116号、117号、118号について関連があるので一括して意見を述べる。
 吹田市が公共施設の民間委託や指定管理者を指定する場合には、その施設管理運営が民間にまかせることで自治体の使命である市民福祉の向上や公正な管理運営に支障がでないかが大切。市民の税金を使うものであり新たなムダづかい、事業者と行政の癒着にならないか、など十分な検討が求められる。
 特に、国のグリーンニューディール基金を使って発注した太陽光パネル工事で、市長が後援会幹部の企業に単独随意契約で発注した問題では、市議会100条委員会が設置されるなど問題となっている。市民に理解される契約が求められている。
 しかし、114号(スポーツグラウンド)の株式会社スポーツテクノ和広については、2007年北九州市でテニスコート整備工事の入札をめぐり指名停止の処分を受けている事業者である。法令順守が叫ばれる中あまりに安易な提案と言える。
 115号(市民体育館)の美津濃株式会社については、詳しい「事業計画」を求めた。しかし、業者側が知的財産保護を理由として資料提出を拒否。これでは議会審議ができない。勤労者会館では事業者が誠実な事業計画を提出したことと比べ、不誠実と言われても仕方がない。
 114号、115号、116号(市民プール)、117号(武道館)、118号(総合運動場)では特定非営利法人吹田市体育協会が事業者となっている。しかし体育協会の理事には、井上市長の後援会役員がいる。いっぽうで慣例とはいえ市長が体育協会の名誉顧問をしている。今回の指定管理にかかわるものだけで年間10億円を超える大事業となっており、事情はかわってきている。
 日本共産党は、市長とNPO団体などとの関係をみなおすべきと考える。法律に違反しないというレベルでなく、市民感覚に照らしておかしいことは改めるべき。疑惑をもたれないようなルールを作るべきだ。100条特別委員会の審査はこれからである。理事者の提案に納得できる説明がなかったので本案には賛成できない。
(条例は賛成多数で可決)

41号(2013.01.08)

●12月18日からの常任委員会審議をおしらせします。
議員を審議会から排除する条例が
賛成多数で可決。日本共産党は反対
財政総務委員会
柿原まき委員・山根たけと委員

[主な議案]
●9月議会からの継続審査案件
・吹田市債権管理条例の制定【引き続き継続審査】
・吹田市個人情報保護条例の一部改正(個人情報保護審議会から議員を除外する。)
・吹田市情報公開条例の一部を改正(情報公開審議会から議員を除外する。)
 二つの条例改正は、二元代表制に矛盾が生じるという理由で市長が提案しているが、審議会の審議内容は議会内容と一致するものではなく、大変重要な審議会であり、議員が引き続き参画する必要があると考える。また今回、市民の代表である議員を除外する代わりに市民委員を増やすという措置もなく、市民意見の排除にもつながることから日本共産党は反対しました=賛成多数で可決

 ●24年度吹田市一般会計補正予算=全会一致で可決
・地域防犯推進事業175万円
(府補助金を用いて、地域で自主防犯組織のネットワーク構築のため、1小学校区辺り5万円を補助[35校区×5万円]。)など

税金免除して企業誘致 文教産業委員会
村口はじめ委員、塩見みゆき委員

1、企業誘致のための2つの条例案が提案されました。

(1)吹田市国際戦略総合特別区域における産業集積の促進及び産業の国際競争力の強化に係る事業計画の認定並びに市税の特例に関する条例案。
 国際戦略総合特別区域(市内では阪大地区と国立循環器病研究センター地区)内で「産業集積の促進と国際競争力強化に資する事業」と府の認定を受けた事業者に対し、5年間市税を全額免除し、その後の5年間半額減額する。金額の上限はなし。
 日本共産党は、輸出先端産業育成目的で、地域経済への貢献義務や市民の雇用義務も負わせず、企業に大盤ぶるまいする必要はない、府や大阪市に右へならえする必要はないなどの理由で反対した。他の会派全員が賛成し承認されました。
 (2)企業立地促進条例案
 (1)医薬品・医療機器などの「バイオライフ産業関連会社」、商品開発型の「イノベーショナル関連産業」で指定計画による産業集積の形成及び活性化に関する法律で認められた業種と(2)本社機能を置く一定規模以上の卸売企業に対して、新たに拡大する固定資産に対する課税額の二分の一に相当する奨励金を5年間支給する内容(上限は1社年間1億円。敷地面積要件を、新たに100平方メートル以上拡大し300平方メートル以上となるものに限る)。審議の結果、継続審議となりました。
 2、前回の議会から継続審議となっていた勤労者会館、コミュニティーセンター及び山田ふれあい文化センターの使用料50%の範囲で値上げ(今年4月から)する条例が承認されました。反対は日本共産党だけでした。
3、体育施設の指定管理者が軒並み決まりました。この内、NPО法人体育協会(及び企業とのグループ)にスポーツグラウンド、体育館、プール、武道館、総合運動場のすべてを管理委託し、年間総委託料は10億円を超えます。事業計画は「企業秘密」を理由にほとんど白紙で提出されました。
 日本共産党は、資料もまともに出されないまま「白紙委任」することはできないなどの理由で反対しました。他の委員が賛成したため承認となりました。
  勤労者会館を(株)コナミ&ライフに管理委託することを全委員一致で承認しました。
 4、勤労青少年ホーム(寿町)を廃止する条例がわが党以外の賛成で承認されました。
5、山手地区公民館といこいの間建てかえのための用地(817平方メートル)を購入する予算措置が全委員一致で承認しました。
※写真は吹田市内の商店街。

市民病院の独立行政法人化は、
公立病院を守るためにもすべきでない
福祉環境委員会
玉井みき子委員長、竹村博之委員

 公立病院として、市民にとって必要な医療を継続的、安定的に提供できる地方独立行政法人化(非公務員型)を目指す中で、地方独立行政法人法第7条の規定に基づき必要な定款を定めようとするものであるとして「吹田市立市民病院の地方独立行政法人化」をすすめるための議案。
1 議会の関与が減り、市民代表である議員の意見が反映されにくくなることへの懸念
2 公立病院改革ガイドラインに示された地方独立行政法人以外の経営形態を選択しなかった理由
3 地方独立行政法人化後も、不採算部門の医療を継続し、公的責任を果たす必要性
などについて質議を行いました。
次の意見を述べて反対しました。
『本案は、市民病院を直営から地方独立行政法人にしようとするものである。
質疑の中で明らかになったように、これまでのように議会での予算あるいは決算の審議において、経営状況、病院運営、医療関連が審議されていたものが、ほとんどなくなり、
議会の関与が大幅に削られる。議会は、市民の声を代弁し、より良い医療を求めてきたが、その市民の声が大幅に反映されなくなる可能性がある。
経営状況についても地方公営企業法全部適用後、診療報酬の改定などもあり、黒字経営をしている。
この時点で経営改善を理由にした地方独立行政法人化は、正当な理由でないと考える。
地方独立行政法人化により、病院関係職員の身分が公務員から非公務員となり、労働条件が大幅に変わる。この点では、職員団体との協議も、ほとんど整っていないことが明らかになった。本来の、市民の安全、安心な医療あるいは民間医療機関ではできない不採算部門での医療行為について、今後懸念される。そういう点では、移行スケジュール案の中で指摘したように、他市の状況なども踏まえ、議論する必要があり、議会としても納得できるよう、拙速にならない必要がある。以上、議論が非常に不足しており、反対する』
 その他の議案は「一般会計補正予算」病児・病後児保育の委託のための公募、千里丘北に民間保育所の新設(2013年11月開所予定)など、審議されました。
 ・請願『市民病院の充実を求める』が採択されました。
※写真は市民病院に到着した救急車。

南千里リザーブゾーン開発 住民に対する説明責任をはたせ 建設委員会
上垣優子副委員長、倉沢さとし委員

 千里南地区整備に関わるタウン管理財団と吹田市の土地の交換と差額の支払いについての議案で日本共産党は、南千里駅前の玄関にふさわしいみどりと環境に配慮した計画になるのか。タウン管理財団の姿勢は、土地を売却したあとについて住民説明が不十分である、など質問しました。吹田市都市整備部は、「住民への説明責任をはたす」との答弁がありました。委員会は賛成多数で可決されました。(その後、市の約束違反が判明したので本会議では意見をのべ反対)。

 花とみどりの情報センターの指定管理者の変更は、今まで吹田市の外郭団体である施設管理公社が管理を行っていました。公社が解散のため一般公募されました。日本共産党は、緑化相談など市民に公平な運営が保証されるか。事業者の経営の健全性、安定性などについて質問しました。提案された事業者は大阪府服部緑地公園の管理の実積がある団体であり全会一致で決定されました。

  この他に、地方分権いっかつ法により権限移譲に関する道路法施工条例改正、都市公園施工条例改正、高齢者障害者の移動の円滑化法施工条例の改正を全会一致で可決しました。

40号(2013.01.10)

●12月市議会、個人質問の続きです。
南千里リザーブゾーン開発 入札条件に違反では
柿原まき議員の個人質問

 吹田市とタウン管理財団の土地の交換及びその差額約5億円の支払いの議案について。
 23年9月にタウン管理財団の土地に千里ニュータウンプラザがオープンし千里市民センタービルと南センタービルに入っていた公共施設が移転した。二つのビルは今後解体し、駅前広場とリザーブゾーン開発が始まる。リザーブゾーンはタウン管理財団が売却して建物が建つ。
22年12月にタウン管理財団がリザーブゾーン開発の事業者募集を行い、(株)NIPPOが最低価格10億円をはるかに上回る約27億円で落札した。
 一期・二期に分けての建設となるが、東側の一期建物は3階建てで事務所・店舗が入り、西側の二期建物はL字型15階建てで1・2階は店舗、4階?15階は住宅となっている。
(1)入札条件の「一期二期それぞれ1つの建物の整備」が、計画では3棟になっている。二期工事のL字型の建物は2棟に分かれている。
(2)「第二期建物の東側壁面が、第一期建物の西側壁面より東側に位置するような計画は認められない」のに、計画が入札条件に反している。
(3)吹田選出の4人の府会議員に対し、タウン管理財団は「事業用地をNIPPOに売却したから、住民に説明はしない」という態度だった。吹田市とタウン管理財団の土地交換はこれから。タウン管理財団はまだ市の土地は取得できていない。このタウン管理財団の説明はおかしいのではないか。
 吹田市は当事者の一人として、タウン管理財団に対し、住民の声に真摯に耳を傾けるよう働きかけを行うべき。今回の事業計画は落札者とタウン管理財団が都合のいいように変えており、ルール違反。今後住民との話し合いの中で決めていくよう、開発審査の手続きの中で事業者に対し指導することを強く求める。

任意団体への入会 市として対応は公平に
玉井みき子議員の個人質問

(問)公立保育所・留守家庭児童育成室保護者会へ『保護者会について』の文章が配布されている。
 どちらの保護者会についてもあくまで任意団体です。入会するかしないかは、それぞれの保護者が判断するもので『保護者会に対する理解がされていない』とか『活動内容や取り決めをについて十分理解したうえで判断してください』など留意事項まで記して市がお願いをすることなのか。また、わざわざ配布をすること自体が疑問。わざわざホームページに掲載して周知をはかるようなものではない。市に苦情はがあるのか。任意団体は加入するかどうかは個人の判断。市が留意事項まで記す必要もない。自主的な活動に介入ものだ。他の任意団体にも同じ対応をしているのか。

 (答弁)保護者が子育てで孤立しないように保護者同士の交流が出来るように支援する立場であるが、保護者自身が知らない間に保護者会に加入することとなっていたとの意見もあったので、任意加入だという周知を図った。
 平成23年度は9件、平成24年度は16件。

 (問・意見) さまざまな考え方があるのは当然で、おかしいという方もいれば、そうでない方もいる。どちらかだけの意見を取り入れて対応するというのが不公平だ。

 *公共施設の目的外使用について
  公立保育所の保護者会が園舎を利用するにあたって、「自治体の広い裁量による」という判断で目的外の使用が許可をされてきた。合理的な理由がない限り「使用不可」とはできないはずだが、そのような運用がされていないのはなぜか。保護者が自主的に「保育園をよくしよう」とと話すことが「当該入所児童および保護者の福祉の向上」につながるのではないか。今まで、そのような保護者の自主的な活動によって市の事業の充実されてきた。保護会の自主的な個別の活動の善し悪しに踏み込むことは、吹田市の干渉ではないのか。市の対応として公平性を強く要求する。

年間最大1億円の誘致奨励金の効果は疑問
村口はじめ議員の個人質問

■企業立地促進条例案(議案第99号)について
 奨励金等で企業を誘致した他の自治体で企業撤退や事業縮小が相次いでいる。従来型の発想で最大、1社で年間1億円の奨励金になるが地域経済や雇用拡大への効果は疑問だ。
 条例案の雇用や地域貢献等の「責務」が実行される保証はない。実行しない場合の認定取り消しや奨励金返還規定を定めるべきではないか。
 (答)企業立地促進条例案で定める企業の責務は努力義務だ。責務を果たしていただくために継続的訪問で働きかける。
 <この条例案は、継続審議になりました>
 ■国際戦略総合特別区域における産業集積と国際競争力強化のための事業認定と市税免除・減額条例案(議案第100号)について
 前の条例と同じく企業誘致条例だが、この条例案は、5年間にわたり市税の全額を免除し、その後の5年間は市税を二分の一に減額する条例で金額で上限規定はない。
  雇用の問題で定めているのは市内の事業所等における雇用であり、「市民」の雇用ではない。前の条例にある地域への貢献等の責務もない。
  そんな企業に大盤振る舞いする必要があるのか。
 (答)府の試算では、特区の利用で関西からの医薬品及び医療機器の輸出額を2010年度と比較し2025年度には4倍以上の約1兆円を目標としている。今後、先端医療、創薬分野で、産業の裾野が広がり新たなビジネスチャンスが生まれるものと期待でき、長期的に見れば企業収益が増え税収や雇用が増加するものと考える。
(この条例案は、わが党以外の全会派が賛成で可決)
■企業を呼び込む従来型発想ではなく、すでに地域でがんばっている企業の支援策強化を求める
 (イ)住宅リフォーム助成制度の創設や(ロ)太陽光パネル設置に対する市独自助成の復活などを求めました。
(いずれも否定的な答弁でした)

公共施設の減免制度を守れ
塩見みゆき議員の個人質問

(問)来年4月から市の施設の使用料にたいする減免基準の統一化(見直し)が市報で周知された。
 自治会、民生児童委員協議会等の一定の場合以外は、減免の対象から外れることになり、 市民活動や文化活動への影響、弱体化が心配される。
  昨年度3月議会の建設委員会では、花とみどりの情報センターの減免基準について「センターの設置目的に合った活動であれば市との共催の事業として、減免は適用される」との答弁であった。
 団体施政運営に協力する地域の団体やボランティア団体、市と同じ目的で活動する団体、施設の設置目的に沿った活動をする団体については、市との共催という判断で減免の対象にすべきである。
(答弁)「受益と負担の公平性の確保」を図るため、施設使用料の見直しに合わせて、減免制度についても見直す。施設の設置目的に合致した内容の事業や活動の減免の適用については、すべてが対象になるものではないが、市と市民との共同事業として明確に位置づけられる共催事業については減免が適用される。

勤労青少年ホームの廃止はやめよ
山根たけと議員の個人質問


地域のバレーボールで活用される
勤労青少年ホーム
●勤労青少年ホームの廃止について
・吹田市教育委員会は、建物の老朽化や管理費の負担が見込まれており教育委員会としては他施設への転用はせず教育財産から普通財産に切り替える考を示した。教育の維新と言いながら教育財産を簡単に明け渡してもいいのかと質問しました。
・地域の避難施設に指定されており、1700万円をかけて耐震改修工事も行っている。住民の安全をどう考えているのかとの質問には、近くの公共施設で収容できると答弁。しかし一つでも避難施設が多いほうが良いことは認め民間ビルの避難所指定を急ぐ考えを示しました。
・70件のパブリックコメントをどう受け止めるのかという問いには、「検討の場に伝える」と答えるにとどめました。
 結局は、市民会館や北千里小跡地のように廃止し果ては売り払われるのではないか、との疑いが強くなりました。この施設は市民の財産であり、用途も決まらないまま拙速に廃止するのではなく市民のために活用するよう強く求めました。

●中学校小規模校教員配置で技術科と家庭科兼務など教員不足・多忙化、35人学級の拡充について質問。
 いずれの質問にも吹田市独自で対処するという考えはありませんでした。市長に対して、35人学級拡大に対し、大阪府教育委員会研究報告の好影響評価を示して「教育の維新」と言うならば少人数学級を率先して取り組む決意が必要なのではと質問しましたが、「教育の維新の中では35人学級については触れていない」と拡充の考えはないことを答弁しました。市長の言う教育の維新とは教育の充実ではないのか、少人数学級の拡充が一番子どもたちの教育の充実に効果があることではないか、と強く要求しました。

39号(2013.01.08)

太陽光パネル問題の市長の責任を問う
上垣優子議員の代表質問

●12月12日、日本共産党を代表して上垣議員が代表質問をしました。

●副市長辞任は真相究明のため中止させるべき
[問] 財政は非常事態と言い、市民生活に関わる多くの事業を廃止・縮小した市長が、後援企業に関わる巨額の税金の不透明な使い方を決裁したことに対する市民の不信感は大きい。こういう声をどう受け止めるのか。また、ガバナンス委員会委員長であった副市長の辞任は、あまりにも唐突。市民には、私設秘書の解雇とあわせて「とかげのしっぽ切り」とうつっている。副市長は百条委員会の審議の中で、処分の対象になる可能性もあったのではないか。真相究明の前の辞任を強く慰留したのか。

[市長] 反省すべき点は、計画的な執行がされなかったという事務手続き上の不手際のみ。「不透明」という事実はない。調査・検証に真摯にとりくみ、市政改革をやりとげることがわたしの責任だ。副市長の辞任を「とかげのしっぽ」などと失礼極まりない言葉で揶揄されるいわれはない。副市長に今回の件では辞任する必要はないと慰留したが、本人の固い意志を尊重した。

●事業見直しの再見直しを!
[問] 拙速で乱暴な事業見直しにより、きぼう号廃止で通院先を市民病院から送迎バスの走る他市の病院へ変えざるを得なくなった高齢者や、1日900円の工賃を得るため作業所に通うのに、バス代が往復420円かかる障害者など、市民の生活に深刻な影響が出はじめている。見直しの際に、利用状況等調べて、廃止するなら代替え策等を検討した上で決定すべきと指摘した。今からでも事業見直しの影響について調査し再見直しをおこなうべきと考えるが、どうか。

[行政経営部長] 赤字体質からの脱却と、柔軟な財政構造の確立が最優先課題。最小のコストで最大の効果をあげる最適な事業体系をつくりなおす。

[問2] コスト最優先ではなく、廃止・縮小した事業の影響等を考慮して、まず市民の福祉の増進にとってなにが必要な事業かを明らかにすべきだ。自治体の本来の役割を果たせ。

●こどもの医療費助成の拡大を!
[問]吹田市のこどもの医療費への助成は、通院が就学前、入院が小学校卒業までで、ともに所得制限がついているなど、府内では遅れた実態だ。こどものぜんそくやアトピーなど慢性的な疾病は、小児慢性疾患の医療費助成の対象外で、通院・入院にかかる費用が大きな負担になっている。本来は、国が制度化すべきだが、各市町村が努力し、独自の助成を行っている。他市並みに引き下げるばかりでなく、通院、入院とも所得制限なしで中学卒業まで医療費無料など、他市のすすんだ施策に続け。

[こども部長] 制度の拡充には、まず健全な財政基盤の確立が先決。

●市民病院の独立行政法人化に向けた評価委員会の設置条例と定款について
[問]議会のチェックはどうなるか。独法が成立したとき、参議院で全会一致の「付帯決議」が採択され、「独法の業績評価は、財務面のみならず、住民の意見を積極的に採り入れ、住民の視点に立った評価制度が確立されるよう、その体制整備に努めること」とある。どうか。

[市民病院] 法人設立、中期目標、中期計画の策定、財産の処分など、議決が必要。各年度や実績評価は議会へ報告する。市民の意見については、中期目標作成時に、パブリックコメントを実施する。

[問2] 議会には予算・決算の報告のみ、中期計画の承認だけになる。住民の意見の反映についても、中期目標へのパブコメだけでは全く不充分だ。経営の自由化は、結局黒字をうみだすことが至上命令になり、不採算部門の縮小などにつながらないか。経営がうまくいけば民間移譲への道、うまくいかなければ廃院への道につながるという危惧がぬぐえない。

●北千里小学校跡地を活用した公共施設整備について
[問] 2011年3月議会で予算化された北千里小跡地を活用しての公共施設づくり。市長は、これを就任早々、白紙に戻した。跡地の売却を前提にした新しい提案が出されたが、住民は納得せず、市からは今だに今後の計画について、示されない。来年4月から、無人になる跡地だ。今後、どうするのか。

[行政経営部長] 北千里駅前の活性化、商業ベースでの検討が必要であり、年度内に一定の目途をつける予定。

●市職員の新人事評価制度はやめよ
[問]今年度から、「行政の維新プロジェクト」の一環として、新たな人事評価が始まった。すでに多くの民間企業で破綻し見直されているやり方だ。上司が部下を8段階評価し、7割の職員が減給されるもの。本来の仕事をしながら、評価のための膨大な作業をするのは、大変なことだ。今回の評価について、評価の公平性、透明性、納得性、職員のモチベーション向上につながったのかどうか疑問だ。この制度は今回限りでいったん中止し、検証をすすめてはどうか。

●個人質問を順次紹介します。
北千里に3月下旬から病児・病後児保育室
竹村博之議員の個人質問

■病児・病後児保育事業について
 補正予算案に病児・病後児保育事業を公募により事業者に委託し、市内2か所目の病児・病後児対応型保育室を千里ニュータウン地域に設置するためとして、279万8千円が計上されている。2010年度から2014年度までの5年間を計画期間とする次世代育成支援行動計画(後期計画)において、病児・病後児保育室の目標設置数を4か所としている。この事業は子育て世帯の就労を支援する事業であり、拡充されることについては評価する。
(問)既存の施設における病児・病後児保育事業の内容、実績、施設の設置条件等について示せ。設置目標が市内4か所であることから、既存の北千里病後児保育室は継続しながら活用し、他の地域への配置を優先すべきではなかったか。子育て世代が多い、吹田の西地域(江坂、南吹田、千里山など)で早期の事業実施を求める。

(答弁)北千里病後児保育室で年間利用者356人、岸部診療所病児・病後児保育室で病児651人、病後児116人。安静室や手洗い等の設備基準と利用児童10名に看護師1名及び利用児童3名に保育士1名、さらに健康管理医師を選定などが設置条件。病児保育の拡充について検討してきたが、既存施設の500メートル以内に健康管理医師の引き受け手がなく、公募により実施する。
その他地域も含めて東西南北4か所で検討を続ける。

■橋梁の名称について
(問)この11月に長年の懸案であった、豊津駅前の上の川にかかっていた無主の橋げたの改修工事が行われた。地域のみなさんからも要望がよせられて、議会等で取り上げてきた経過がある。利用者の安全や景観上からも改善された。この機会に管理上からも適切な名称をつける必要があると思うが、橋梁に名称をつける際の基準について示せ。地域のみなさんに親しめる名称を検討せよ。

(答弁)この占用者が不明な橋げたは大阪府茨木土木事務所が補修工事を行い、今後は吹田市が管理する。無名橋の命名は検討する。

万博跡地開発「交通計画」の危険性について
倉沢さとし議員の個人質問

(問)環境アセスメントの手続きが進められているが、市立スタジアム、複合商業施設の環境問題は総合的に検討すべき。年間2000万人集客の複合施設は1日、5万2782人(事業者試算)、市立スタジアム収容は4万人、桜祭りなど公園のイベント時来客5万人と、複合すれば大変な規模となる。このままでは危険。総合的交通政策が必要だ。事業者は、外周自転車専用道(写真)を狭めて車道を増設する案などいうが、緊急車両の渋滞時ストップ問題、スタジアムへのオーバーブリッジ設置など対策はどうなったか。住民は環境・地域の安全に支障をきたすと大きな不安を感じている。
 12年前の明石歩道橋事故では、明石市、警察が立てた「交通計画」の不備が原因として計画をたてた警察・明石市が民事、刑事の責任を問われ有罪となった。安全のため2000万人集客目標そのものを抜本的に見直すべきでないか。土地の権利者である大阪府に強く申し入れるべき。
 答弁(まち産業活性部) 交通問題は最重要課題と認識している。現段階の交通計画は、警察は了解していない。大阪府、警察も含め関係機関と協議中。事業者において交通計画案の見直しをすすめていただいている。

答弁(市長) 交通問題は非常に大きな課題と認識。府、市、警察、事業者を含めた5者で協議中。どうしたら解決できるか提案、意見があれば聞きたい。

37号(2012.10.28)

●10月10日から水道病院会計の企業決算委員会が、10月2日から25日まで一般会計決算委員会が開かれました。
鉛管解消・施設の耐震化の努力を評価 水道事業会計

 鉛管の解消について アクションプランでは年間3300件という目標設定であるが、22・23年度とも超過達成していることは評価する。今後は取りかえ助成制度の普及に努められたい。

施設の耐震化について 配水池優先という判断のもと22年度の21.2%から63.8へと飛躍的に上昇している。今後、国の補助等資金調達しながら管路や浄水施設全体の耐震化を推進されたい。

水道料金督促にかかる生活困窮者への対応について
 厚生労働省・国土交通省により通知が出されており、22年度は13件、23年度は8件とのこと。市職員として市民の生存権保障の観点から努力されている。クレジットカードによる支払いは市民の生活が見えにくくなることから、再考することを求める。福祉減免制度は府下33市中13市で行われており、今後市長部局とも意見交換するなど積極的に市全体として検討されたい。

技術職職員 今後5年間で23人退職されるが、市長部局において職員体制の充実を行うことを要望すること。

23年4月に発足した広域水道企業団の動向について  市民に情報開示を進めることや、今後企業団水の値下げが予想されることから市民に還元できる方策を検討するよう求める。

 以上全体として評価できる。公営企業法にあるように経済性を発揮しつつ本来の目的である市民福祉の増進をはかるという大変難しいバランスを保ちながら安全・安定・低廉な水道行政の継続を求めて承認する。

不採算部門でも公立病院として積極的に取り組むこと  病院事業会計
上垣優子副委員長 柿原まき委員

  23年度は病床稼働率87%の達成や一時借り入れの解消など経営状況の改善が見られる。しかしながら病院経営というのは国の医療政策に大きく左右されるのが現状であり、22年には診療報酬が1.55のプラス改定で2年連続の黒字の大きな要因の一つとなっている。今後医療や社会保障を取り巻く情勢は楽観視できないが、公営企業法にあるように経済性を発揮しつつ市民の福祉増進という本来の目的を達成することで堂々と一般会計からの繰り入れを受け取ってください。

 病院の事業はマンパワーによって支えられている。医師・看護師をはじめ職員を大事にする病院であることが心ある医療を提供できる保障となる。市民の声にもあったように不安や悩みを抱え受診される多くの患者にとって、少しでも心地よく過ごせるよう、感謝され親しみを持ってもらえるような市民病院となるよう期待します。


 診療内容については市民ニーズに応えるよう充実するとともに、休日昼間の小児救急は医師一人で1日平均24人の診察を引き受けていただいてるが、今後も継続されることを求めて本決算を承認する。

福祉切捨ては市長の選挙公約にない。撤回を
学校津波対策を急げ。
一般会計決算

解放同盟光明町支部交渉に市長、部長21名出席は異常

倉沢さとし委員、山根たけと委員

 吹田市一般会計について日本共産党の主な質問と意見を紹介します。
 昨年度予算決算の特徴の1点目は、限られた財政を工夫して市民生活を応援するという地方自治体の責任を放棄する内容です。財政規律だけを最優先し、市民生活を冷たく切り捨てる方向を強くしめした。
 市民生活を切り捨ての手段として、「財政非常事態宣言」を持ち出し、「収入に応じて、支出を組む」との財政論を展開した。
 しかし、地方自治体の使命は、「住民福祉」を図ること。地方交付税の交付基準で。また、財政健全化法による法的指標で、吹田市財政はまったく問題は無く、豊かな団体であることは明白でした。財政非常事態論は、国が税金の多くを取り上げる税金の仕組み。その配分を国が支配するもとで、税制と国の責任を無視した暴論です。結局、自治体の責任放棄のための詭弁として財政非常事態が使われていることを明らかにしました。

85億の赤字状態といいながら、82億5千万円分を改善。赤字は演出

 平成23年度の会計はどうであったか。
 平成23年度当初予算は臨時財政対策債37億円発行と、財政調整基金48億円取り崩しが無ければ予算が組めない。合計85億円の赤字状態と説明していました。しかし決算では、財政調整基金の取崩し2億5千万円だけですんだ。つまり、82億5千万円もの黒字化が計られている。この10年間の経過をみても、吹田市の財政はなにも問題はない。国の財政危機を利用しただけだ。

部落解放同盟交渉には市長ら幹部がぞろぞろ出席。
「まだ差別がある」(市長)と開き直る


 特徴の2つ目は、市民と議会の意見を聞くこと、説明責任をはたすことに欠けている。
 井上市長は、事業見直し中止、などの市民の意見を軽視、無視してきた。福祉審議会の全会一致の「事業見直し中止」の要望をあっさりと切り捨てたことが特徴的。井上市長の選挙公報には、「徹底的なムダ廃止」とあるが、福祉の切捨ては書かれていない。福祉はムダではない。
 北千里小学校跡地利用について。議会で議決したにもかかわらず、強引に中止した。打開策はいまだ示されていない。
 市民意見について全部を切り捨てているかと言えばそうでない。部落解放同盟光明町支部などの特定団体の交渉は、市長以下幹部職員21人が出席している。一般の市民団体の要望も、部落解放同盟と差別すること無く丁寧に聞くべき。市長は35万市民の代表。特定団体の利益代弁者でない。指摘に対して市長は「まだ差別がある。見直す気持ちはない」と開き直る答弁でした。

各委員会別の具体的課題。

1、財政総務委員会分
●「吹田市政の維新プロジェクトマネジメント会議」、「吹田市事業見直し会議」の費用支出について、地方自治法の諮問機関の設置に当たるので違法ではないかの指摘をおこなった。大阪府は条例化することを決めた。議会の承認が無く諮問機関を設置することが違法という判断だ。吹田市での諮問機関の要件など検討するとのことだが、コンプライアンス法令順守の立場で精査せよ。
●学校公共施設の耐震化推進を最優先せよ。津波対策、学校の避難計画を抜本的に見直すべきである。

2、文教産業委員会分
●きしべ人権協会総合生活相談996万円、人権ケースワーク相談212万円は効果がみられない。旧同和事業が終結して10年にもなる。直ちに廃止を。相談は一般施策に移行し市役所ですべきだ。
●給食の放射能汚染を防止のためサーベーメーターの購入を。食材管理は複雑で困難な部分がある。加工食品などチェックできない。学校保育園の現場の食材のチェックができる仕組みをつくるべきだ。
●学校耐震の推進と防災マニュアルの充実を。
●エキスポ跡地開発。本来は国、府が巨大プロジェクトに対応すべきである。国府に意見をいうべきだ。

3、福祉環境分
●第5期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保健事業所計画があるのに、ばっさり事業を中止した。「吹田市第三次総合計画」、第5期高齢者計画など議会、審議会の意思を無視するのか。「選択と集中」と言うが、何を充実させたか。
●災害時要援護者制度。登録だけでなく医療機関、障害者施設、特別養護老人ホームなどと連携をとり、ささえる組織体制の確立を。

4、建設委員会分
●市営住宅の滞納問題。岸部中住宅だけ毎年、5000万円もの滞納増加がある。これは異常な事態。岸部中住宅の空家募集は「地区内限定」。どこからも申し込みできる一般公募にせよ。いつまで旧同和の特権を温存するのか。
●吹田操車場まちづくり。ばら色の夢をふりまかず、地道に取り組め。岸部の市民は、南北分断解消など歓迎している。街の活性化を切望している。しかし、可能性が皆無となった地下鉄8号線延伸は断念を。調査として5年で1153万円を使ったが、成果無し。
●地下鉄井高野から岸部への延伸1.8キロで390億円の巨大プロジェクトと言うが。「維新の会」の大阪市長が誕生したからという理由で推進するのか。地下鉄8号線「南進」でも30年でも進まない。大阪市外の吹田市に進む「北進」は夢のまた夢。大阪の鉄道は都心部から放射状にある。8号線は大阪東部を南北縦断する路線で採算性が悪く赤字路線。たとえ建設しても利用者が見込まれないムダな開発であり中止を。
●千里ニュータウンプラザ。自動車駐車場ターンテーブルの位置がゆがんでるので入庫しにくい。9月の豪雨で地下が浸水する事故が判明した。欠陥建物ではないか。市は責任を感じているか。吹田市の管理の目が行き届かないPFI事業の仕組みそのものを見直すべきだ。

以上の意見をのべて決算認定に反対しました。

36号(2012.10.8)

吹田市土地開発公社の解散に伴う職員の
就労保証について市の道義的・社会的責任をはたせ
財政総務委員会
柿原まき委員、山根たけと委員

●吹田市土地開発公社の解散について=賛成多数で可決(公社職員6人中3人のみ市職員として採用し、その他3人の処遇が今だ確定していない現状があり、共産党は反対)

【我が党の反対意見】
 吹田市は土地開発公社の設立、100%出資、人事、予算や事業計画の承認、監督、解散という点で密接に関係し、なにより100%市の意向に従い、取得依頼にもとづく業務のみを行ってきました。組織上は外郭団体ですが、いわば吹田市の分身といえます。ですから解散に当たっては、市職員として採用を希望する公社職員全てを採用すべきでした。公社職員の処遇問題は直接の雇用関係にないからといって市の責任逃れは許されません。このことは肝に銘じていただきたい。
 道義的責任については市も認めていますが、責任というのは組織に対する組織としての責任であり、この人とこの人には責任を負うがそれ以外の人に責任は負わないというものではありません。責任の対象範囲をここまで、と市側が勝手に線引きできるものではありません。30代、40代のまだまだ子育て真っ最中の方もいると仄聞しています。そんな人たちの雇用を守り民間企業のお手本になるという、自治体であればこその特別の意味合いもあります。今後、他の外郭団体にも大きく影響することもふくめてこのような無責任な対応については認められないため反対します。

<その他、主な議案>
●吹田市暴力団の排除等に関する条例の制定
=全会一致で可決
●吹田市土地開発基金条例の一部を改正する条例
=全会一致で可決
●吹田市個人情報保護条例の一部改正(個人情報保護審議会から議員を除外する。)=継続審議
●吹田市情報公開条例の一部を改正(情報公開審議会から議員を除外する。)=継続審議
●債権管理条例(前回からの継続案件)=継続審議
●24年度吹田市一般会計補正予算=賛成多数で可決(修正予算を提案したため共産党は反対)

千里山駅前にコミュニティー施設。
千里丘図書館オープンへの条例
文教産業委員会
塩見みゆき委員、村口はじめ委員

 来年1月から千里丘図書館をオープンするための図書館条例の改正を全員一致で承認しました。
 補正予算で、(1)山田第二小学校に毎日放送千里丘放送センター跡地の開発業者の寄付でエアコンを設置するための設計委託費(235万円)、(2)阪急千里山駅前にコミュニティー施設を整備するための費用(6億円の債務負担行為限度額)を賛成多数で承認しました。
 この内、千里山のコミュニティー施設は、UR施工の駅前ビル(5階建て)の3階部分(約1000平方メートル)に多目的ホールと3つの会議室、創作室、料理実習室、和室、事務室などを設置します。
 この施設は、土地と建物が区分所有になることからトラブルが懸念されると賛否が分かれました。日本共産党は、この地域に必要な施設であり、市民会館の暫定施設のようにいつ廃止されるかもしれない「賃貸」よりも区分所有であれ「所有」し永続的な施設として整備することの方がベターであり、長期的に見れば安くてすむとして賛成しました。
 これ以外に、継続審議になっていた、コミュニティーセンター、勤労者会館、山田ふれあいセンターの使用料値上げ案は、社会教育団体について(来年度から)減免をなくすという点で改善されていないという理由で引き続き月議会まで継続審査としました。ちなみに、使用料の値上げ自体に反対としているのはわが党だけです。

子育て施策の後退につながる
公立保育所の延長保育有料化は認められない!
福祉環境委員会
玉井みき子委員長・竹村博之委員

 委員会に付託された案件は、「環境審議会から議員を省く条例の改正」「いずみ母子ホームの廃止」「補正予算の所管分、予防接種事業(ポリオの生ワクチンから不活化ワクチンへの変更と回数変更のための予算)。生活介護施設事業、日中一時支援事業など障害者サービスの向上に資する事業。公立保育所の延長保育料を徴収するためのシステム改修事業(2013年4月から徴収される予定)。などの審議が行われました。

*環境審議会の委員から議員を省くことについて
 市民に近い視点で建設的で具体的な意見表明をしてきたが、今回の提案は単に議員分の定数を減らすもの。それに代わる参画を保障する内容は盛り込まれていない。市政の発展を進めてきたという立場から審議会から議員を除く案には賛成できないなど、質疑や討論で意見をのべ反対しました。委員会では賛成者少数で否決となりました。

*2012年度 補正予算について
 公立保育所の延長保育料は(今の所、予定の金額)朝の7時から7時半と夕方の6時半から7時の1時間が対象となります。30分の利用で1回200円。月極め30分の場合は2600円。1時間は5200円。回収の方法などは、月極めは保育料と同じに徴収されますが1回利用など細かいことはこれから検討するとしています。また滞納者には利用制限を加えるなど児童福祉施設の趣旨にはそぐわない内容です。(民間の保育所も事業見直しにより助成金が削減されるので、同様に有料化されていくことが考えられます)また、質疑の中で来年度の保育料の値上げや、本来なら開かれるべきはずの保育料問題懇談会が開かれていないことなどが明らかになりました。補正予算の中には、ポリオワクチン接種のための予防接種事業や障害者サービスの向上に資する事業などが含まれていましたが、公立保育所の延長保育料有料化で本来の保育料は応能負担が原則というものを覆し、子育て支援策の後退につながるものが含まれているので、補正予算には意見をのべて反対しました。(補正予算について、共産党議員団として本会議で修正案を提案することとしました。)

市道突起物の賠償責任でバンパー代231万円は問題 建設委員会
上垣優子副委員長、倉沢さとし委員

 議案90号。市道の街路樹の根っこによって舗装部分が13センチほど隆起し、そのため通行した車がバンパーをこすって破損したとして、修理費173万円、22日間の代車料60万円を吹田市が支払う損害賠償の提案がありました。日本共産党は損害補償は当然。しかし、手続きや金額が不鮮明だ。(1)警察に届出がない。事故証明が無い。(2)事故の過失割合が吹田市10割でいっぽう的。(3)民事介入暴力の疑いについて疑問が晴れない。高額賠償金を支払うことについて説明責任が果たされたとは思えないとして反対しました。委員会は全員が反対し、否決しました。
 議案87号。川面下水処理場雨水滞水池工事の受注会社との工事契約の承認は、大阪府で指名停止処分を受けいる事業者でした。入札手続きについて厳格さをもとめ、全会一致で可決しました。
 このほかに、議案92号で、南千里の千里ニュータウンプラザ建設にともなって、土地の所有名義を、千里タウン財団の当該土地と吹田市所有の旧千里市民センターと交換する手続きなどを承認しました。

●自民党絆の会、新選会が提案した尖閣諸島問題の「意見書」について反対意見をのべました。
「尖閣諸島の実効支配を推進するための法整備を求める意見書」(案)に
反対の討論
塩見みゆき議員

 日本共産党吹田市会議員団を代表して、「尖閣諸島の実効支配を推進するための法整備を求める意見書」(案)に対して、わが党の見解を述べます。
 尖閣諸島については、「無主の地」、「主のいない土地」として、日本政府は、国際法で正当と認められている「先占、他より先に所有権を取得する」という領有行為によって、1895年1月14日、自国の領土に編入したものです。この認識についてはわが党も同じです。
 尖閣諸島問題を解決するためには、「領土問題は存在しない」という歴代政府がとってきた立場を改め、まず、領土に関わる紛争問題が存在することを正面から認めることです。
 そのうえで、領有の正当性を堂々と主張し、道理にもとづき、平和的な解決をはかるという態度を守るべきであると考えます。
 よって、本意見書案については、賛成することはできません。

35号(2012.9.27)

公契約条例の制定について
上垣優子議員の個人質問

[問]市は小学校給食調理業務、図書館窓口業務など、民間への委託化を一層すすめている。税金でワーキングプアをつくらないという立場に立ち、地域経済の循環の実現のためにも、公契約条例の制定を!
[市長]公契約法の制定を、大阪府市長会を通じて国に要望している 

○TPP参加による市民生活への影響について
[問] TPPは、全品目にわたる関税の撤廃、非関税障壁を撤廃し、各国の制度を限りなく共通にしていくことを目ざすとしている。医療・介護、地域経済の活性化など市民生活への影響はどうか。市長の認識と見解はどうか。
[市長]日本全体の経済を考えた場合、大きなメリットも期待できる。TPP参加は必要。国民的議論を経て国益の視点に立ち、結論をだすべき。

○千里山駅周辺開発にともなう公共施設の整備について
[問](仮称)千里山コミュニティ施設整備事業に関する6億円の債務負担行為の内訳と、整備計画はどうか。管理委託の場合、住民の公平、平等な利用の確保のため、市として責任をもつことが重要。
[まち産業活性]延床面積1000平方メートル相当のコミュニティ施設を区分所有するための費用。多目的ホールや会議室、料理実習室など必要と考える。

○北千里の公共施設問題、跡地をどうするのか
[問]北千里小学校跡地を売却し、公民館を建て替え公共施設をつくるという計画は、住民の同意を得られなかった。新たな案を早急につくり、話し合いを進めていくべき。3月議会以降の市の対応はどうか。今後どうしていこうとするのか。
[行政部長]北千里小学校も売却を基本とする。公共施設のありかたは地域の窓口である北千里まちづくり協議会と真摯に協議する。

エキスポ跡地はにぎわいと環境の両立を
倉沢さとし議員の個人質問

【問】○エキスポ跡地開発について。外周道路の混雑対策について吹田市の認識は甘いのでは?
○エキスポランド跡地開発計画に住民の声を反映する協議機関の設置を。
【環境部長】店舗数300、来客人数2000万人/年などは変更する可能性がある。事業者が示した交通計画は、吹田市環境影響評価審査会において厳し い見解が示された。事業者はこれを受けて見直しを進めている。
【まち産業活性部長】住民の理解なしには実現できない事業と考えている。
【問】○環境アセス条例は、事業者の責任で環境を守ることを明記している(4条)。条例をしっかり運用せよ。○住民が参加する協議会の前例として、た とえば操車場跡地まちづくり市民フォーラム、山田駅周辺街づくり懇談会がある。住民は、町の活性化を望んでいる。同時に環境問題を両立させたいと願 っている。住民を排除をすれば、結果として住民とのパイプが詰まり、事業者も困るのではないのか。
【市長】エキスポランド跡地地区の活性化をはかることが目的。市民意見は受け止めたい。
このほかに南海トラフ巨大地震対策、敬老会での金婚お祝い廃止について。山田南の通学路改善を質問しました。

がん検診の受診率低下をまねく負担金の値上げ中止を
塩見みゆき議員の個人質問

■検診自己負担金の引き上げについて
【問い】 大阪府立成人病センターがん予防情報センターの調査で、がん検診の受診率が所得や職業によって、3倍以上の差があり、受診について経済格差 があることを指摘している。
市は来年1月から検診の自己負担金の引き上げを行おうとしているが、受診率の下げることになる。市民の命、健康に関わる事業については、急いで負担を 増やすことは止めよ。
【答弁】 自己負担金の改定は、「受益と負担の公平性確保」の観点から見直す。今後も受診率の向上にむけ、努力をする。

■吹田操車場跡地のまちづくりについて
【問い】 まちづくりの進捗状況について
【答弁】どのような施設を導入するかについては、再生可能エネルギーの活用や環境面など配慮した施設導入、民間の力を活用した手法で行うことも検討 。事業者選定については都市再生機構等関係者と協議中。医療を基本において、事業者募集手続きを進める。
 都市計画道路南千里岸部線の整備は、地権者の方々にご理解とご協力をお願いしている。
【問い】暗くて危ない、東村、南村地下道の壁面や電灯の改善、整備を急いで行え。東村地下道の一部閉鎖は地元の自治会、老人会が反対している。
【答弁】両地下道の整備、安全対策については、早期に検討する。東村地下道の一部閉鎖については、地元と相談しながら、解決方法を見出していく。  

附属機関からの議員排除は慎重に
竹村博之議員の個人質問

 ■小学校給食について
 2学期から豊一、千里たけみ、藤白台の各小学校の学校給食が民間委託された。
◎豊津第一小学校では、保護者の理解が得られずに繰り返し説明会が行われ、5回開かれた。出席者から再三にわたり、資料の要望があったが、最後まで 提出されず。答弁にあった「丁寧な説明」とは決して思われない。反省すべき。
◎協議会の設置については明確な答えがない。アンケートも必要だが、しっかりとした意見を聞く場を設置すべき。
◎拙速で保護者の理解を得られない民間委託は中止せよ。

■中学校給食について
 今年の2月から市内18校全校で実施されている。
◎喫食率や生徒、保護者からの、感想、改善要望、今後の課題
◎低所得世帯への援助について、早急に検討せよ。
◎全国的には中学校給食の実施は当たり前。大阪が一番遅れている。高槻市や箕面市のように方式はいくつかあるが、全員喫食を基本に実施、検討されて いるところが多数となっている。吹田市も検討を。

■市長の附属機関の市民参画について
 市長の附属機関は市政全般にわたり、市の政策の具体化に重要な役割を果たしている。今回、個人情報保護審議会、情報公開運営審議会、環境審議会か ら議員を除くための条例改定の議案が提案されている。
◎議員は地域、住民と密接につながって活動し、より市民に近い視点で市政を見、建設的で具体的な意見表明が出来る存在。今回の提案では単に議員の分 の定数を減らすということで、それに代わるより市民参画を保証する内容は盛り込まれていない。
 市民から選ばれた議員の役割をどう認識しているのか。市政の発展にプラスにはならないと考える。

■まちづくり
◎芳野町、高川の浚渫と堤防道路の陥没などの改善を求める。
◎駅舎周辺のバリアフリー、駅ホームの安全対策
 駅ホームからの転落事故防止対策は、どのように取り組まれているのか、今後の見通し。
 江坂駅周辺の安全安心、利用者にやさしい整備を。

JR吹田駅地下道の改善を
村口はじめ議員の個人質問

一、地下鉄延伸問題について
市は大阪市営地下鉄8号線の延長を府に要望しているが、建設費と本市負担の見込みはいくらか。
【答弁】総事業費は、岸辺までが390億円、モノレール万博公園駅までが975億円と概算している。本市負担は事業主体、整備方法、本市の関わり方などによって異なる)総事業費は1365億円ということだが、お金の使い方の優先順位を間違えない様要望する。

二、JR吹田駅の地下道の自転車等の上り下り通路に同駅の駐輪場への通路に設置されているようなエスカレータを設置することはできないか。((答) 今後の検討課題とする)火災予防の関係で同駅北口の駐輪場の駐輪可能台数が大幅に減らされ、自転車があふれている。増設はできないか。
【答弁】用地確保が困難だが、検討する。

三、浸水対策について
8月の大雨で、片山地域等で数多くの店舗や住宅が浸水した。根本対策、下水菅管理の徹底、雨水流出抑制策を求める。家庭の雨水貯留タンク設置による効果を聞く。

【答弁】下水整備事業を精査し早期の事業推進を考える。簡易テレビカメラ調査の上効率よく間の清掃を実施している。浸水地域を重点的に浸透ます等を設置する。雨水タンクには流出抑制効果も見込める

34号(2012.10.1)

財政非常事態宣言は撤回し
「財政は健全でした」宣言を
日本共産党代表質問
玉井 みき子議員

【問】2011年度の決算の速報値がだされた。財政非常事態宣言は『平成23年度(2011年度)の一般会計当初予算では、歳入総額1103億円に、赤字地方債発行(借金)37億円と、財政調整基金繰入(貯金の取崩し)48億円、合計85億円の赤字が潜在しています。』ということをもって財政非常事態とされていた。この宣言によると「財政調整基金の48億の取り崩し」だったが決算の速報では財政調整基金の取り崩しは2億5000万にとどまり赤字地方債の発行も「0」。財政非常事態の根拠は崩れた。削り取った事業を復活させることを強く求める。市民の声を受け止めろ!

 「はり・きゅうマッサージ助成事業」について党議員団がアンケートを実施した。25か所の鍼灸院の方から回答をいただいた。受診回数が減少し症状が悪化しているというのが共通点。「はり・きゅう・マッサージ助成制度は、市民の健康をねがい、病気になる前に対応策を施し、市民の健康をサポートしようという市政と業界の歩み寄りからうまれた制度であり、単なるサービス券ではありません」これが制度の作られた根拠だ。2013年度からの廃止計画も撤回し元に戻すべき。
 市長は、これだけの実態があると聞かれても自身の方針は正しかったと思われるのか。
【井上市長】財政の認識がちがう。収入にあわせて支出をくむことというのが基本。財政調整基金の取り崩しがあるのは財政非常事態。次世代に過度な負担を残さないためにやっていきたい。
【問】これだけの影響がでているけれども、福祉保健部としてはこれまで事業は必要と思ってやっておられたのか。
【福祉保健部長】事業の必要性は感じている。
【問】平和の取り組みと自然エネルギー政策への市として積極的なとりくみを!
 吹田市の非核平和都市宣言にもとづいた平和に関わる事業やとりくみを市が率先して進めることを求める。市長は平和市長会議に参加をしているが平和市長会議の目的は「原爆による悲劇が二度と繰り返されてはならないとの信念のもと都市と都市の緊密な連携を通じて核兵器廃絶に向けた市民意識を国際的な規模で喚起し、核兵器のない平和な世界が実現すること」とある。 平和の取り組みをすすめていくために「原爆パネル展」を市役所のロビーで開催したり、学校等へ貸し出しをすることなどすべきでは。そのために原爆パネルを市として購入してもらうことを求める。廃止となっている「平和のバラ配布事業」の復活を。
 全国各地では自然エネルギー策の充実に自治体が積極的に取り組みをすすめてる。『核と人類は共存できない』この立場で吹田市長として積極的な役割をはたしていただきたい。市長自らが積極的に取り組みをすすめる姿勢とリーダーシップを発揮し、「脱原発」を発信し、市町村として具体的な自然エネルギー政策への取り組みを進めていくことが必要だと考える。
【問】『吹田市の防災対策とゲリラ豪雨等の浸水対策』
 内閣府が南海トラフ地震による人的被害の推計を公表した。最大で死者32万人とされている。吹田市の最大の被害想定や『防災計画』の見直し、要援護者のマニュアル策定など検討されているか。「ゲリラ豪雨など浸水対策」8月14日のゲリラ豪雨によって、市内の各地で道路の冠水18か所、床上・床下浸水の被害79か所など、吹田市内で174件の被害が報告されている。ゲリラ豪雨に効果的な応急の対応策と、中・長期の対策や計画を専門的な意見も取り入れ考えることが必要ではないか。9月1日付のすいた市報、浸水や津波などの避難ビルについて地域の発表とあわせて避難ビルの場所についても知らせたらどうか。
【答弁】地域防災計画の修正、原子力災害対策など防災体制の見直しも進める。避難ビルなどについてはホームページをはじめ講座などで市民にもしらせるようにしていく。
【問】保育所に基準の上で必要な人を正規職員で配置をすることと地域子育て支援センターの充実で、子育て世代の応援を。
 子どもの命を守り幸せに育てるには、競争的な教育や社会の転換が欠かせない。スクールソーシャルワーカーなど、教育に関する取り組みは評価ができる。いじめの問題など複雑な問題などへの対応のためにも学校規模に応じた人員の配置など、子どもたちの教育環境の充実を。
 新人事評価制度について。職員間の競争だけをあおり、70%の人が賃金が下がりがんばっても報われないのは明らか。そもそも市役所は誰のために仕事をするところなのか。
市民の方を向いて仕事ができなくなるような新人事評価制度は撤回を。

保育料値上げ・延長保育有料化は「子育てするなら吹田」の後退
山根たけと議員の個人質問

●勤労青少年ホームについて
 廃止が決まった経営戦略会議は、市民のためにどうしようかという議論が全く無い。確かに会議の中で配られた資料の中では勤労青少年の利用率は年々低下しているが、逆に一般の利用総数は増加し安定した利用数年間2万人強で推移している。施設用途を変更し体育施設のような料金設定で運営することも可能ではないか。今後の用途も決まらないうちに簡単な話し合いだけで廃止し、果ては売りさばいてしまえばいいというものではない。市民の財産を市民のためにどう活用するかだ。

●保育料の値上げ、延長保育料の有料化について
 市長は、いつも事あるたびに「子ども達の施策に力を入れたい」という趣旨の発言をしていたが、今回、保育料の負担を増やす、子どもたちの施策を後退させようとしている。あの言葉は一体なんだったのか。
 利用料負担の見直しというが、保育料は応能負担が原則。8月3日に我が党の田村参院議員がおこなった「子育て新システム???の国会質疑の中でも、小宮山厚労大臣が「利用料は現在と同様、応能負担の考えに基づく」と答弁している。延長保育料など、本来自治体が決めた保育時間に対して利用料を徴収することは趣旨に反することになる。
【市が「保育料は応益負担を原則として考える」と答弁し、「厚労大臣の解釈と違うではないか」「吹田市が保育料の解釈を変えてもいいのか」と正しました】
 その他、・市のスポーツ施策について。・マネジメント会議の意義目的。地方自治法違反ではないのかなど質問しました。

土地開発公社解散にあたり、
公社職員は市職員として雇用継続を
柿原まき議員の個人質問

●国立循環器病研究センターの移転について
 建て替え整備構想検討委員会へ公開質問状を出されたが、自ら国循との信頼関係や可能性をつぶすようなことをしているのではと心配になった。なぜそのようなことをされたのか。
 これまでの市当局の説明は吹田への移転は決まっているかのように説明してきたが根拠は?大阪府の見解は?

●市民病院の建て替えについて、9月の特別委員会で吹田操車場跡地への事実上の移転表明が行われた。
JR片山官舎跡地での移転建て替えは不可能なのか(スペース、工期等)。吹田老健や子ども発達支援センターとの関係はどうなる。国循の移転が決定していないもとで急いで表明された理由は。

●千里ニュータウンプラザの浸水について
 7月の局地的な豪雨によりニュータウンプラザに浸水した。浸水の被害状況と対応策は。プラザ西側交差点の雨水排水の改善見通し。設計に問題はなかったのか。事業者の責任は。

●PFI導入に当たっては吹田方式の基準策定を

●府営住宅の建て替えに伴う引っ越しごみの手数料が10月から徴収される。事前に大型ごみとしてだせるよう、ふれあい収集の対象として支援しては。

●土地開発公社職員の公社解散後の処遇について設立者として責任を果たせ。

●保育所支部の時間内組合活動に関する第三者委員会の報告が出た。第三者委員会は、総務省通達にてらして検証されているが、国からの通達は法的拘束力があるのか。

●男女共同参画センターの団体への減免登録を却下した件について。「政治的」という理由だが、定義はあいまいなまま行政処分を行った。例えば、男女共同参画社会の実現のためには、保育所不足など女性が働き続けるにあたって国や地方自治体に働きかけることが必要。

 センターの設置目的からいえば減免審査で「政治に関わること」という基準はいらない。撤廃すべき。

33号(2012.9.6)

9月定例会開催

本会議質問、一問一答制を導入します
千里山コミュニティ施設計画があきらかに

 9月6日から26日まで9月定例会が開催されます。

<日程>
9月 6日 提案説明
  13日 質問(代表) 玉井(3)
  14日 質問(代表・個人)
  18日 質問(個人)
  19日 質問(個人)

 個人質問の順番は4山根、11柿原、15上垣、19倉沢、20塩見、25竹村、27村口となっています。質問の日時は流動的です。とくに個人質問を傍聴を希望されるときは議会事務局へ大まかな予定時間を問い合わせていただきますようお願いします。
 今議会から、議員の質問方法が変更になります。従来のやり方である「一括質問一括答弁」と「一問一答」のどちらかを選択できるようになりました。

傍聴者に分かりやすくするための議会改革の取り組みとして始めるものです。

 議案の主なものは以下の通りです。

<報告>
 損害賠償の決定に関する専決処分について(6件)
 23年度繰越明許費繰越計算書について(一般会計他3件)

<条例>
●吹田市暴力団の排除等に関する条例の制定について
 市が発注する公共工事の入札に暴力団やその関係者が参加できないようにするなど排除する仕組みをつくる。
●吹田市報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例の制定について
●吹田市土地開発基金条例の一部を改正する条例について
 土地開発公社の解散に伴い、市が取得依頼した土地などの買い戻しのため必要な金額を基金から取り崩し一般会計に繰り入れるもの。
●吹田市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について
 個人情報保護審議会から議員を除外する。
●吹田市情報公開条例の一部を改正する条例の制定について
 情報公開審議会から議員を除外する。
●吹田市環境基本条例の一部を改正する条例の制定について
 環境審議会から議員を除外する。
●吹田市立図書館条例の一部を改正する条例について
 新設される千里丘図書館を追加する。
●吹田市消防表彰条例の一部を改正する条例の制定について
 消防審査委員会から議員を除外する。
●吹田市火災予防条例の一部を改正する条例について
●吹田市消防職員の賞じゆつ金に関する条例の一部を改正する条例の制定について
 賞じゆつ金審査委員会から議員を除外する。
●吹田市立母子生活支援施設条例を廃止する条例の制定について
 いずみ母子ホームでは、児童福祉法に基づく措置により入所した母子家庭への自立支援を行ってきたが現在入所者がおらず役割を終えたため廃止する。

<単行事件>
●吹田市川面下水処理場の雨水滞水池設置工事請負契約の締結について
 請負者 紙谷・日本推進特定建設工事共同企業体
 契約金額 5億9476万2千円
●(仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業契約の一部変更について
●保育園における事故に係る損害賠償について
●市道の管理の瑕疵による事故に係る損害賠償について
●吹田市土地開発公社の解散について
 市の土地取得依頼に基づき先行取得を行ってきたが、公共施設整備がすすみ現在は使用予定のない用地を売却するなど業務量が減少しているため公社を解散し、今後は市が直接土地の取得を行うこととなる

<補正予算>
●24年度吹田市一般会計補正予算(第4号)予算額92億24万8千円

主なもの
・生活介護施設運営事業(障害福祉サービス等報酬改定における福祉・介護職員処遇改善加算の創設)  315万3千円
・短期入所施設運営事業(同右)  67万円
・更生医療等給付事業 大阪府からの権限移譲にともない障がい者福祉システム改修  661万5千円
・日中一時支援事業 障害児・者の日中一時支援施設増加による事業費増  7291万1千円
・児童手当システム改修  955万円
・保育業務システム改修(延長保育料を徴収するためのシステム改修)  194万3千円
・地域子育て支援センター事業(育児教室に参加していた児童が負傷したことに対する損害賠償)  250万円
・予防接種事業(9月1日から、生ポリオワクチンの2回接種→不活化ポリオワクチン4回接種に切り替えられるため経費が増加する)  1億5793万7千円
・佐井寺片山高浜線道路新設事業  2億9605万円
・(仮称)朝日が丘緑地整備事業  9940万6千円
・地域防災計画推進事業(地域防災計画を修正するためデジタル化等を実施)  1279万1千円
・防災体制推進事業(災害時避難誘導等に従事する者に最低限の装備を整備する)  171万1千円
・空調設備整備事業(毎日放送跡地の住宅開発が遅れることに伴い児童を一時受け入れる山二小学校にエアコンを設置するための設計委託料。開発事業者からの寄付をうけて)  235万1千円
・土地開発基金繰り出し金  25億円
・普通財産取得事業(土地開発公社の所有する土地を買い戻す)  35億9533万3千円
・泉町用地損失補償事業(防災等複合施設建設予定地の損失額を補償)  24億6944万3千円

債務負担行為
・市民センター・コミュニティセンターの毎日開館 24?26年度  3億5132万2千円
・千里山コミュニティ施設整備事業  24?26年度 6億円
・千里南地区センター再整備事業に係る用地交換費用 24?26年度  5億2200万円

●H24年度吹田市国民健康保険特別会計補正予算  予算額390万3千円
・収納事務事業(収納対策としてペイジー口座振替契約受付サービス導入軽費)  355万1千円 
●H24年度吹田市介護保険特別会計補正予算  8627万8千円
●H24年度吹田市公共用地先行取得特別会計補正予算  1億4135万1千円

(追加予定案件)
●H23年度吹田市決算に係る地方公共団体の財政の健全化に関する法律における健全化判断比率等に関する報告について
●H23年度吹田市水道事業会計利益の処分について
●H23年度吹田市一般会計歳入歳出決算認定のほか8特別会計・2企業会計決算認定
(特別委員会を設置し、定例会終了後に審査します)
●吹田市固定資産評価審査委員会委員の選任について 九鬼章泰氏の任期満了にともなうもの(9月11日)
●吹田市監査委員の選任について 植良隆文氏の任期満了にともなうもの(9月30日)

(継続案件)
●山田ふれあい文化センター・コミュニティセンター・勤労者会館の使用料値上げ条例 値上げ時期を24年9月?としていたものを25年4月?に修正
●債権管理条例

市民病院、2年後に独立行政法人化 市民病院のあり方検討特別委員会
塩見みゆき委員、上垣優子委員、村口はじめ委員


吹田市市民病院
 9月3日に開催しました。吹田市は、2014年度から市民病院の運営形態を、現在の直営から独立行政法人に改めるとともに、建物については建替えて2017年度に新病院に移りたいと公表しています。

 新築の市民病院の規模は現在と同じ431床で、その内50床は現在はない回復期リハビリ病床にします。
 新築移転先については、国立循環器病センターの移転先がどうなろうと吹田操車場跡地(岸部)にしたい、との意思が公式に表明されました。なお、市民病院移転候補地の一つであった片山町2丁目のJR宿舎跡については、現在進出協議中である西大和学園が決まれば、事実上その可能性はなくなります。
 岸部での建て替え計画では、8階建で約30メートルの高さを予定しています。
 独立行政法人になった場合、「経営の自由度」は増しますが、予算・決算の毎年の議会承認・認定は必要なくなり、議会関与は弱まります。吹田市は、独立行政法人になっても、市内の中核病院として、公的責任を果たし、市が補助金を支出することは認めています。

 次回は、11月15日の予定です。

独立行政法人化の準備、スケジュール 市民病院のあり方検討特別委員会
村口はじめ委員、塩見みゆき委員、上垣優子委員

 委員改選後初の委員会が、6月25日に開催されました。
 この日は、昨年の12月に市内部で決定した独立行政法人化に向けての準備やスケジュールを含む経過報告があり、その後質疑がありました。
 日本共産党議員団は、次の問題点を指摘し意見を述べました。

(1)現在の経営形態から独立行政法人への経営形態の変更をすでに決まったものとして進めることの問題、(2)独立行政法人化によるメリットばかりでなくデメリットもきちんと分析すべきこと、(3)6月21日付の新聞で報道された、操車場跡地への医療系企業誘致の際の減税や補助金支給について、他市の事例に見られる補助金等が「食い逃げ」されないように注意すること、(4)市内で不足している療養病床と回復期リハビリ病床の充実策について また、国立循環器病センターが操車場跡地に来なかった場合の市民病院の移転建て替え先の優先順位は変わらないのかという他会派からの質問に、理事者は用地が安い操車場跡地になることに変わらないとの答弁がありました。

 次回は、9月3日午前10時から開催される予定です。

32号(2012.7.15)

○改選後、初の特別委員会が開催されました。

国循、箕面への移転可能性の報告
貨物ターミナル駅来年4月開業
吹田操車場等跡利用対策特別委員会
山根たけと副委員長、倉沢さとし委員、柿原まき委員


産経新聞報道 抜粋
 6月26日に開催された主な議題と質問等を紹介します。

●企業立地促進法に基づく基本計画について。
 国立循環器病研究センター移転を核とした操車場跡地への医療関係産業の集積によるバイオクラスターの形成を行う方針をすすめる。江坂をはじめとする吹田西部南部地域への企業誘致、開発などへの支援も含む。

●緑のふれあいゾーンIの導入施設
「今年度検討するとなっているが、H20年に購入しているのに緑地整備が遅すぎるのではないか」と質問。市は「線路が通っていたので工事できなかった」と答弁がありました。

●鉄道建設・運輸機構所有跡地利用について
 市は、山手宿舎跡地一部を公民館用地として、また千里丘第二寮跡地を取得要望している。

●地下鉄第8号線延伸に伴う基礎調査業務について。
「市の財政負担、利用客数予想など延伸事業の採算性はどうか」質問。「万博まで伸ばせば、かなりの利用客が見込める」と答弁がありました。

●吹田貨物ターミナル駅(仮称)の開業に関する覚書について。来年4月に開業予定だが、市として鉄道建設・運輸施設整備支援機構の責任を明確化するために交わすと報告。
・岸辺駅の橋上化、南北自由通路の整備終了までの措置。南口部分のバリアフリーを含めた歩行者の動線を確保などの報告がありました。
・緩衝緑地帯整備終了までの措置。未整備部分には防音シート等を設置。

●貨物ターミナル駅開業に向けての諸準備として線路切替(10月上旬)後に想定される事象について。
(1)信号機能の切替による、貨物列車の通過、停車、機関車付替え。営業用コンテナの積卸しはない。
(2)機関車や貨車の入替え訓練、フォークリフトの積卸し訓練の実施。
(3)貨物専用道路等は、引越し業務の搬入路として使用。

●国立循環器病研究センター移転について
 学識経験者で組織する国立循環器病センターの建替検討委員会から国循理事会に対し、箕面船場地区が「可能性がある」と報告書が出されたことが公表されました。さらに国循側から箕面市に対して「実現可能性調査」依頼が出されたとの報告がありました。
・吹田市は6月19、20日に国、府、国循へ「医療クラスター拠点整備支援」なる文書を提出しました。
 「この中で医療系企業誘致のため、財政・税制上の積極的支援、とあるが具体的に税控除額などの試算を出しているのか、国循への財政支援はしないのか」質問しました。市は、「控除額の試算など具体的には、まだ何も考えていない。国循への財政支援はしない」と答弁しました。
・検討委員会の報告の中で、吹田移転の懸念材料として緑地が少ないこと、JRコンテナヤードに接していることなど環境に対する懸念が挙げられていることがあきらかになりました。
 「大気測定器の設置や緑地の確保などの対策を講じないのか」質問、「環境については、環境影響評価で悪化しないとされており今まで以上に対策を講じる必要はない。検討委員会の報告は、評価しない。」との答弁がありました。

橋梁長寿命化、府放射線モニタリング観測など 都市環境防災対策特別委員会
竹村博之委員、玉井美樹子委員

 6月27日(水)に今年度はじめての都市環境防災対策特別委員会が開催されました。
 2012年度の活動項目(1)公害対策(2)交通対策(3)防災対策について、2011年度の取り組み状況とあわせて報告がありました。
 いくつかの報告のなかで、I.今年度策定を予定している「橋梁長寿命化修繕計画」について II.大阪府放射線モニタリング観測について III.環境美化の取り組み喫煙禁止地区についてなど質問しました。

 Iについて。「計画」では2012年度に吹田市が管理責任のある187橋(車道橋148、歩道橋39)の調査を行い、15m以上の橋について少しでも寿命を延ばすために修繕計画を策定することを目的としています。「河川にかけられた橋について、老朽化しているにもかかわらず、管理者が明確でなく半ば放置され、危険な状態にあるものがある。市内の全ての橋について実態を把握すべきであり、改善を求める」と意見を述べました。
 IIについて。現在のモニタリングポストは北摂地域では茨木市にあるのみです。「今後、不安な声にこたえるためにも測定地を増やす計画は」の問いに対して『測定値によっては検討する』と答弁がありました。
 IIIについては、「地区の指定はいいが場所によっては歩行者の妨げになるような所にも灰皿が設置されている。ポイ捨て予防のために設置することはいいとして、お互いに気持ち良くできるように状況の把握と対応が必要。JR吹田駅前について再度の確認をして対応をしてもらいたい」と意見や要望を述べました。その後すぐに状況を確認し、歩行者が歩道を通れなくなっていた所の灰皿は移動されることになりました。

独立行政法人化の準備、スケジュール 市民病院のあり方検討特別委員会
村口はじめ委員、塩見みゆき委員、上垣優子委員

 委員改選後初の委員会が、6月25日に開催されました。
 この日は、昨年の12月に市内部で決定した独立行政法人化に向けての準備やスケジュールを含む経過報告があり、その後質疑がありました。
 日本共産党議員団は、次の問題点を指摘し意見を述べました。

(1)現在の経営形態から独立行政法人への経営形態の変更をすでに決まったものとして進めることの問題、(2)独立行政法人化によるメリットばかりでなくデメリットもきちんと分析すべきこと、(3)6月21日付の新聞で報道された、操車場跡地への医療系企業誘致の際の減税や補助金支給について、他市の事例に見られる補助金等が「食い逃げ」されないように注意すること、(4)市内で不足している療養病床と回復期リハビリ病床の充実策について また、国立循環器病センターが操車場跡地に来なかった場合の市民病院の移転建て替え先の優先順位は変わらないのかという他会派からの質問に、理事者は用地が安い操車場跡地になることに変わらないとの答弁がありました。

 次回は、9月3日午前10時から開催される予定です。

31号(2012.6.15)

○5月議会の最終日の討論を紹介します。

3年間採用凍結の方針で人材不足は深刻。
まず採用凍結の撤回を。
任期付き職員制度は反対
日本共産党の意見
倉沢さとし議員

議案75号任期付き職員制度の導入についての反対討論
 井上市長は、正規職員の3年間凍結という乱暴な方針をだし、そのために自治体の職場に人手不足という深刻な事態を招いている。「行政の維新プロジェクト」の下で、アウトソーシングをすすめ、自治体の公的責任を放棄する一方で、不足する職員体制のつじつま合わせのため任期付き職員制度の導入で職員不足を補おうとするものだ。
 任期付き職員制度は、職員として必要な経験と知識の蓄積が保障されない根本的な問題があります。
 今、市役所のなかでは現場をささえる職員が、団塊世代の大量退職により人材不足と仕事の継承が危惧されています。仮に3年間の期限付きでの職員が採用されても、仕事になれるのに1、2年。3年目は、再就職のための求職活動に入ることとなる。これでは、仕事に打ち込めないし、せっかく仕事を教えても短期間で退職され、経験の蓄積はできません。
 第2の問題は、就職難の中、青年や求職者の足元を見る、弱みに付け込む制度だという点です。深刻な雇用情勢の下、派遣切り、非正規切り、雇い止めなどが社会的に大問題となっている。不安定雇用そのものの任期付き職員制度を吹田市が率先して導入することは、自治体として、就職難に苦しむ若者や、求職者の「足元」を見る行為であり、行うべきではありません。
 今、必要なことは任期付き職員制度という問題点のある制度に固執するのでなく、新規正規の職員を計画的に採用すること。正規職員を採用することで、公務労働を担う働き手を、養成していくことが始めて可能となります。職を求める人たちの希望にかなうことになります。よって、新規職員の採用に踏み出すことを強く求め、議案第75号に反対する。

老人医療の市独自助成は、あと1年で廃止にせず継続せよ 日本共産党の討論
上垣優子議員

 議案第13号 吹田市老人医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について意見を述べます。
 吹田市では65歳から69歳の住民税非課税世帯の方に対して、医療機関での窓口負担を3割から1割に軽減する老人医療費助成事業を、大阪府が廃止したのちも市の単独事業として続けてきており、低所得の高齢者の方の医療費負担の軽減として大きな役割を果たしています。また、65歳以上の障害等のある高齢者への一部負担相当額等助成事業も、大阪府の事業に上乗せし、市単独事業として実施されてきました。
 昨年の「見直し会議」で、これらの事業のうち、市の単独部分をすべて廃止すると決定され、3月定例会に今年7月末を終期とする廃止提案が出されました。
 しかし、今まで助成の対象とされてきた高齢者の方々への影響が大きすぎること、また70歳から74歳の医療費の窓口負担が原則2割に法改正され、負担割合の逆転現象が起こる可能性はあるものの、現在も国の暫定的な予算措置によって1割負担に据え置かれていることから、年度途中での廃止は問題であるとし、継続審議となりました。
 今回5月定例会に、条例のうち一部負担金相当額等助成事業について、住民税世帯非課税の方に限定して継続と修正提案され、さらに委員会審議を経て、施行日を1年延長するという再修正がおこなわれました。これは、この事業の重要性の証しであり、評価できるものです。
 しかし、2012年3月現在の数字ですが、老人医療費助成事業廃止により1961人の方が、一部負担金相当額等助成事業の対象外とされることで1284人の方が、来年8月からとはいえ、大きな影響を受けることになります。
 今まで一部負担金相当額等助成事業のおかげで安心して治療を受け、在宅生活を送ることができた方、中途障害者で糖尿病を併発する例など、医療と切っても切り離せない生活を送る高齢の障害者の方など、深刻です。
 低所得の高齢者の生活困難は一層深刻になることが予想され、医療費窓口負担への今後の国の財政措置の動向も流動的であることから、これら吹田市独自の制度を継続させるべきであると考えます。
 以上の理由により、本条例の改正について反対します。

障害者の生活介護事業まで
民間委託化は異常
吹田市一般補正予算に
ついての反対討論
玉井美樹子議員


総合福祉会館
 民生費のうち、生活介護運営事業は総合福祉会館での障害者デイサービスを民間委託するものです。
 この民間委託の方針は、2012年2月7日の行政の維新プロジェクトマネージメントチーム会議でアウトソーシング推進計画の中で話し合われ、政策決定されたものです。
 現在、この生活介護事業には利用登録者数は21人おられそのうち医療的ケアを必要とする人たちは8人。
 介護などの支援に最も長い時間を要する状態の方(区分6)が、7人おられる状況です。
重複障害や医療的ケアが必要な方にとっては、介護をうける際、介護者との信頼関係が命の安全に関わる問題となります。
 そのような重複障害や医療的ケアの必要な生活介護事業を公的責任のもとで実施し、行く所のない方を受け入れるために、直営で実施をされてきたのが、この生活介護運営事業です。
 来年度、箕面支援学校の卒業生にも医療ケアの必要な通所を希望する人たちがいるということも、すでにわかっており、今後ますます利用者が増えるということも市としてもつかんでおられ、公的責任のもとで直営でやるべきです。
 現在、同様の医療ケアを行う、あいほうぷの実態は、多くの関係するみなさんや、実態を目の当たりにしたみなさんが御承知のとおり、市からの委託費だけでは運営が厳しく、それでも重度の人たちの受け入れをと、運営を担っている法人が持ち出しをして利用者の命の安全最優先と日中活動の充実のためにさまざまな努力がされています。
 このような利用者の実態を把握しながら「行政改革」優先で、職員削減だけを考えられ、決定されたものとなっており認めることはできません。
 また、今回の進め方についても利用者には説明もされておらず、当事者の声すら聞いていません。 よって、総合福祉会館の生活介護運営事業の民間委託が含まれている
議案第65号 平成24年度 吹田市一般会計補正予算 第2号には反対いたします。

30号(2012.6.15)

○5月議会の委員会審議を紹介します。

特別職の本則での給料、退職金削減は否決 財政総務委員会
倉沢さとし委員、柿原まき委員

 吹田市特別職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」は、すでに市長提案によって市長の任期中だけ給料の3割カット、退職金の5割カットを決めていますが、本則で給料1割カット、退職金で14パーセントカットの提案です。同じく副市長、教育長、水道病院事業管理者、常勤監査委員なども削減の提案がありました。
 日本共産党は、報酬審議会でキチンと審議するのが本来のルールではないのか、と指摘。それを踏まえて、報酬審議会が開催され、答申をふまえて提案がされました。
 しかし、すでに任期中の一時減額が決められていることもあり、日本共産党は賛成しましたが本則での減額は賛成少数で否決されました。
 12月議会より継続審議となっていた「吹田市一般職の任期付きの採用に関する条例」は、各党から反対があり、採決では否決となりました。
 市民へのきびしい債権取立てなどが心配される「吹田市債権管理条例」は継続審議に。「長期継続契約に関する条例」は全会一致可決されました。

プール・体育館等の施設使用料、幼稚園保育料が値上げ。
千一公民館にコミュニティー施設合築
文教産業委員会
村口はじめ委員長、竹村博之委員

 継続審議になっていた市民プール、体育館、市民ホール、勤労者会館、市民センター、山田ふれあい文化センター、市民ギャラリー、スポーツグラウンド、武道館、総合運動場の使用料値上が審議されました。さらに社会教育団体や高齢者や障害者の免除・減免制度も検討されています。市立幼稚園保育料も来年度から50%値上げされます。
 日本共産党は、実質的に市民に影響の少ない市民ホールと山田ギャラリー以外は値上げに反対しました。しかし、他のすべての会派の賛成で値上げが決まりました。
 市民体育館は来年度から指定管理者の管理になるに伴い、現在体育館に配置されているスポーツ指導員の配置がなくなり、スポーツ行政の後退が懸念されます(日本共産党だけが反対)。
 私立幼稚園児保護者への補助のための予算の削減は、日本共産党と吹田新選会以外の賛成で決まりました。
 これ以外に、計画されている千一地区公民館新築に関連して、3階部分にコミュニティー施設を合築するための設計予算増額も認められた。コミュニティープラザと同様の管理運営になる。
 コミュニティセンター、勤労者会館、山田ふれあいセンターの使用料値上げ条例は継続審議となりました。

老人医療の助成は継続すべき。
障害者デイサービスの民間委託は問題、直営で継続を
福祉環境委員会
玉井美樹子委員 上垣優子委員

☆きぼう号の代替え提案はないのか
3月定例会で廃止とされた福祉巡回バス「きぼう」号の代替え策が5月議会までに検討されるとのことでしたが、何の提案もされないというのは市民への約束を反故にしたことになると追及しました。周知の期間も不十分で、今後の対応策や代替え策がないまま廃止されたため、4月からの市民生活に影響がでています。このまま、なし崩し的に代替え案が提案されないなど許されないことだ、と強く追及し、実態調査等の費用が補正予算として提案され、可決されました。

☆老人医療費の助成は継続を!
 3月定例会に提案され継続審議とされていた吹田市単独の老人医療費助成事業等の廃止が5月定例会に、一部修正して提案され、さらに委員会審議を経て、施行日を1年延長するという再修正がおこなわれました。これは、この事業の重要性の証しであり評価できますが、これからも低所得の高齢者の生活困難は一層深刻になることが予想され、来年8月からとはいえ大きな影響を受けます。いま、おこなわれている医療費窓口負担への国の財政措置の動向も流動的であることから、これら吹田市独自の制度を継続させるべきであると、条例の改正に反対しました。(反対意見は団ニュースを参照)

☆生活介護事業(障害者デイサービス)は直営で継続を!
 総合福祉会館でおこなわれてきた障害者デイサービスの民間委託が「行政の維新プロジェクト」の中で政策決定されました。介護者との信頼関係が命に関わる重複障害や医療的ケアが必要な方もおられます。医療ケアを必要とする箕面支援学校の来年度卒業生もいて、今後ますます利用者が増えると予想されます。現在、同様の医療ケアを行うあいほうぷでは利用者の安全最優先と日中活動の充実のため、委託料だけでは不充分であり、法人の持ち出しをして運営しています。公的責任のもとで直営で継続するべき事業です。また、利用者にはなんら説明せず、2か月で事業の引き継ぎを行おうとするなど大きな問題があり、民間委託に反対しました。(反対意見は団ニュースを参照)

水道部における任期付職員制度案は否決 建設委員会
山根たけと副委員長 塩見みゆき委員

 主な議案は、
(1)北部大阪都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業に伴う東海道線550K600M付近南吹田架道橋新設工事の協定の締結。契約金額89億9300万円。
(2)南吹田下水処理場雨水滞水池設置工事請負契約の締結。
(3)川面下水処理場送風機機会設備工事請負契約の締結、
です。これらは工法など質問をし、問題なく承認しました。また、3月議会から継続審査となっていた水道部における任期付き職員の採用については、3月の委員会で、技術の継承や災害等への対応など、必要な人員については、任期付きではなく、適正に正職員で配置をするように意見を述べ、今回の委員会で採決に反対しました。反対多数で任期付き職員は否決されました。
 平成24年度吹田市水道事業会計補正予算案(特別職給与の減額)については賛成者少数で否決。民主・公明・新選会・市民自治が反対。日本共産党は賛成しました。

●図は北部大阪都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業に伴う東海道線550K600M付近南吹田架道橋新設工事(赤点線部分)


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29号(2012.6.6)

○5月議会の代表質問・個人質問を紹介します。(続き)

ごみ袋の無料配布の復活を!
福祉バスきぼう号の代替案の約束まもれ
玉井みき子議員の個人質問

●ゴミ袋の無料配布について。1年1回 50枚配るとか 吹田市の印刷をやめれば、配布を今までどおりにできるのではないのか。ごみ袋はささやかなものかもしれないが復活をさせて市民のくらしを支えるためにも『復活を!』

●はりきゅうマッサージ補助事業について。もともと治療中の人は中断せざるをえなかった。全て廃止の検討がされているが、高齢化社会と健康に生活を送ることを支えとなるべき。今まで治療をしてきた人たちが継続することができるように補助事業の復活を求める。

●福祉巡回バスきぼう号の復活を。4月からなくなり、困っている人たちがいる。『代替え案』はどうなったのか。高齢者や障害者の『社会参加』のためにも復活させることが必要!

●保育料の値上げ・延長保育の有料化の見直しを。 年少扶養控除が廃止をされ子育て世帯の負担は働いていても苦しい状況。来年4月から値上げする計画なので毎年負担をしいていくのは得策といえるのか。

 「共働きが増えているので保育所の料金を安くする制度があったらいい」市民の声がある。保育料の改定にあたり第2子減免の見直しと延長保育の有料化の検討については負担が増えることになるので見直しを

保護者に十分な説明と理解がない
学校給食の民間委託は再検討を
竹村博之議員の個人質問

■小学校給食の民間委託について
○3校に決定した理由について
 生徒数は豊一小学校1079名、藤白台小608人、千里たけみ小242人。大規模校には日常の学校運営でも困難性がある。学校の事情とか条件とかは考慮されたのか。
○アレルギー食対応について
 現場ではどのように対応されているのか。各学校の対象児の人数、除去食の種類、保護者との話し合い方法、現場の体制など詳しく。
○スケジュールでは業者が夏休みに引き継いで、即2学期から調理を始めるとなっている。性急すぎる。
○実施後に学校内に「協議会」は設置するのか。日常的に保護者の声が反映される機関が必要。

■通学路の安全対策について
○子どもたちを巻き込んだ重大な交通事故が頻発している。通学路の総点検を求める。グリーンウオークの進捗状況と今後の見通し。中学生のクラブ活動中の校外トレーニングについて指導を。

■2回目質問(小学校給食の民間委託)
○保護者への説明はPTA役員だけ。各学校の保護者への説明会等の現時点での状況は。

■3回目質問(小学校給食の民間委託)
 保護者への説明と理解を得ていないなかであまりにも拙速すぎる。十分な説明と試行期間の設定など含めて再考せよ。

雇い止めされる吹田市の臨時職員に対し、
雇用者責任を果たせ
上垣優子議員の個人質問

●吹田市に働く非正規職員は4割にのぼり、窓口での相談も含めさまざまな業務に配置されている。小学校給食の業務委託などで、今年38人が雇い止めされる。市として雇用者責任を果たすとともに、官製ワーキングプアをこれ以上つくるな。
(答弁)受託業者に継続雇用を働きかけるなど、使用者責任を果たしたい。今後は(*人件費削減につながる低価格競争を招く)競争入札から、価格以外の要素も含み、契約内容の質を高めることのできる、総合評価方式入札にむけ検討を始める。(*は上垣)

●市長は、この間障害者施策をばっさり削減しながら、一方で自らさまざまな場面で障害者の「雇用の確保」「収入の確保」について触れていて、大きな期待感がある。具体化はどう進んでいるのか? 豊中、箕面など近隣市の施策の研究を進めてはどうか?
(答弁)雇用確保、就労支援に努めるとともに、授産工賃向上についても支援する。各市の取り組み状況を把握し、研究検討していく。

●「原爆被爆者二世支援事業制度」は、対象者の幅が年収1000万円以下から世帯非課税へと縮小幅が大きく、4月10日付の通知では周知期間もない。大きな医療費負担につながるため、何らかの経過措置をおこなえ。
(答弁)配慮に欠けた点は申し訳ない。

●理美容助成など、高齢者の安否確認にも役立つ事業が廃止された。全国的に孤立死が問題になっている中、あらたな高齢者見守りネットワークはどうなっているのか。
(答弁)高齢者宅を訪れる牛乳販売店、新聞販売店、特定郵便局などの事業者に協力を依頼している。78団体が登録している。(5月15日現在)

審議会からの議員排除は市民意見を切り捨てるため
村口はじめ議員の個人質問

○国保料値上げ、だましではないか
(問)わが党の反対にもかかわらず、国保料が値上げされた。見込まれる各年度の赤字解消が理由だったが、値上げ決定後、実は昨年度は5億円4000万円の黒字だったと報告された。それでも赤字基調は変わらないなどと言い訳しているが、だましではないか。会計見通しを見直せ。
(答)赤字解消計画による4億円弱の一般会計からの繰り入れ増と国補助2億円弱の追加があったことによる。これを除けば赤字基調を脱していない。見直しは困難だ。
○審議会等からの議員締め出し問題
(問)市長側から突然一方的に、新年度から審議会等から議員を締め出す旨の通告があった。口うるさい者はしりぞける意図か。行政の権限とはいえ、それをチェックし市民意見を反映する役割が議会にある。何の相談もなく決定したことは議会軽視だ。審議会等の人選が急速に市長よりになってきている。選挙で選ばれた議員をはずすのであれば、少なくともその分を公募市民枠増にふりかえるべきだ。
(答)議決機関と執行機関の本来の役割をふまえて見直した。(公募市民枠を増やせとの要求に対して)厳しい財政状況の中、議員選出区分の定数を削減することを基本に考えている。
○千一公民館新築に関して
(問)3階にコミュニティー施設(大ホール)を合築するための設計予算増の提案だが、利用制限がなく誰でも自由に使えるようになるのか。
(答)コミュニティープラザで実施している管理運営を基本と考えている。

JR岸辺南側地域のにぎわいを
塩見みゆき議員の個人質問

●JR岸辺駅南側の商業地など地域のにぎわいについて
 JR岸辺駅北側のオープンで、南側への阪急バスの乗り入れが以前の2割に激減した。人の流れが大きく変わり、個人商店、商業地への影響がある。岸部地域のまちづくりについては、貨物駅移転に伴う環境への配慮と岸辺駅を中心とした活性化について、市として考えていく必要があるのではないか。
 駅前にふさわしい土地利用の誘導、今後も大学との連携など、まちづくりについて考えていく必要がある。

●岸部中岸部南1号線地下道(通称東村地下道)の一部の閉鎖について
 地下道閉鎖は、あまりにも唐突な報告である。地域にとっては大切な生活道路である。地域住民のみなさんの意見を十分に聞き、慎重に判断すべきである。
 今後、地下道に直近する自治会など関係する単位自治会に説明するとともに、ご意見をいただきたいと考えている。

●山二小学校運動場沿い水路上の歩道整備の進ちょく状況について
 山二小運動場沿いの水路上に蓋かけをして、歩行者が安全に通行できる歩道を整備してほしいと地域から、2010年に署名を添えて要望書が提出された。調査・検討するとのことだったが、その後の状況はどうなっているか。
 この水路は周辺地域の雨水排除施設であるが、調査の結果、蓋かけをしても排除能力は充分である。今年度、詳細設計を実施。道路部分は摂津市道であるため、今後、摂津市や関係部局と協議し、歩道整備に向けて取り組む。

28号(2012.5.30)

○5月議会の代表質問・個人質問を紹介します。

「障害者就労支援や重度障害者施策は市が責任を持って実施」
市長が共産党代表質問に答弁
柿原まき議員の代表質問

●市長の市政運営について
▽「行政の維新プロジェクト」による事業見直しで障害者や高齢者に厳しい見直しが行われた。市長はこの事業見直し問題で「支障があれば考える」と言われた。この言葉に変わりはないか。また支障が出ているかどうかはどうやって判断されるのか、当事者・関係者の意見が今度は反映されるのか。
答弁(市長)今後とも市民や関係団体の意見を聴きながらとりくんでいく。
▽「非常事態」「財政危機」を宣伝することで吹田のまちが悪いイメージを持たれてしまう。「財政非常事態宣言」という表現は改められたらいかがか。MT会議もよいが、法の趣旨を踏まえ、市民や職員との対話を重視して取り組むよう求める。
答弁(市長)収入にあわせて支出を組むことができないので引き続き「非常事態」。市政運営は市民ニーズを把握する各部で主体的に行えるようにしていく。
▽大阪維新の会の目指す維新八策について現時点で市長自身はどう考えているのか。
答弁(市長)維新八策は検討中のたたき台である。

●脱原発について
▽「脱原発首長会議」について
 「脱原発首長会議」への呼びかけはあったのか。
▽自然エネルギーへの転換について
 吹田市における新エネルギーのポテンシャルと市としてのとりくみは。太陽光発電設置補助は復活を。大阪維新の会として大飯原発再稼働や原発ゼロへの考え方は。
答弁(市長)首長会議は実効性の観点から不参加とした。維新の会の考え方は説明する立場にない。

●正雀下水処理場について
摂津市のし尿については吹田市が受託し正雀下水処理場で処理されている。処理場廃止後どうなるのか。

●障害者施策
▽暮らしの場について。
3月の施政方針で示された(1)くらしの場の基本的なコンセプト。(2)候補地や今後のスケジュール。(3)障害者施策についての市長の基本的な考え方を示せ。
答弁(市長)就労支援や重度障害者に対する施策は市が責任を持って実施すべきと考える。
▽第二あいほうぷ、医療ケア体制整備について
ショートステイの整備が急がれる。今後の見通しは。
▽総合福祉会館の生活介護事業の委託について
(1)民間委託することについていつどこで決定されたのか。(2)なぜ委託をするのか。(3)通所している方の障害状況、職員体制。(4)委託料の積算根拠と、直営で行った場合との金額の比較。


●吹田操車場跡地開発
▽関西イノベーション国際総合戦略特区は国家プロジェクト。吹田の産業活性化や市民生活にどの様な効果があるのか。企業誘致のインセンティブは。
▽国立循環器病研究センターの移転問題について
▽地下鉄8号線延伸の実現可能性。

●まちづくりについて
▽大阪府営住宅ストック活用計画
「建て替え一辺倒」できたこれまでの方法を変えるチャンス。市としての桃山台団地再整備についての考えは。近隣センターの今後の取り組みは。
▽千里ニュータウンプラザ全体を統括する部署は。
▽千一地区公民館の建て替えに関連して
(1)近くにある集会所廃止の理由。(2)今回提案されているコミュニティ施設とは何か。(3)行政の維新プロジェクト、公共施設の総量縮減方針との整合性は。

●子ども施策
▽民間保育所助成事業の見直しについて
(1)延長保育助成のみなおしの検討状況(2)公立保育所は延長保育料を徴収するのか。(3)保育料は応能負担だが、延長保育料は応益負担となるが整合性がない。
▽今年度開催する「公立保育所のあり方懇談会」
(1)懇談会への諮問内容とスケジュール(2)懇談会のメンバー(3)保護者の意見の反映はどうするのか。(4)保護者の関心が高いので公開で行うべき。
答弁(部長)延長保育助成はH25年度から段階的廃止を検討。「懇談会」は公開が原則。待機児は35人。私立保育所整備等、待機児解消に取り組む。

津波洪水ハザードマップによる対策を急げ
個人質問 倉沢さとし

 防災対策について。市として津波・原発対策の抜本的強化、防災訓練の見直し、耐震化支援策の充実を求めました。
 東日本の津波被害を受け、大阪府は暫定的に津波の高さを従来予想の2倍の6メートルと仮定し、影響範囲を発表しました。吹田市域は想定浸水地域には入りませんが、吹田市は、今後おこる可能性のある最大級の被害を想定しJR以南、江坂地域が対象となる地図を公表しまた。(赤色が6メートル想定域)最大5メートルの浸水が想定されるJR以南、江坂地域を18に分け、学校、公共施設などを避難施設としました。しかし、ハザードマップは対象地域全体で9万人の市民の避難を想定していますが、安全に避難できる場所は大きく不足しています。
 1小学校区1万人分の避難所が必要です。JRの駅舎、線路の土手の上、江坂駅、商業施設などを避難施設として協力を求めるべきだ。危ない地域の指定だけでなく、「いざの時、どこに逃げたらいいのか」を早急に明らかにすべきだ。豊中市のように「小学校区ごとの防災計画」作成など、きめ細かく対応すべきではないのか。
 遅れている「マンションの耐震化をどうするか」など、東日本大震災から1年が経過しているのに、津波・原発対策、さらに建物耐震化を進めることを求めました。(市長答弁 それぞれ連合自治会単位で防災訓練をしている。小学校区単位の防災計画の考え方は検討する。津波避難施設の指定についてはご指摘のとおりやらせていただく)

JR機構は環境影響評価での約束を厳格に守れ!
個人質問 山根たけと

 先日、専用道路出入口付近の方々から相談が寄せられた。「日曜祝日も工事が行われている」と。
また、連休明けに行われた地域の安全協議会でも、「日曜祝日も工事をやらせてほしい」という申し入れが事業者からあったという。
 鉄道・運輸機構が出したH17・11の環境影響評価報告書で当事者自らが約束している「各種建設機械工事は、日曜祝日は工事を休止する」という約束も反故にして、開始時期優先で無理やり間に合わせるようなやり方が今後行われていくのではないかという懸念が住民の中に広がっている。

●この専用道路出入口工事付近の住民からいただいた、事業者側が配布した休日工事のお願いでは、日曜祝日の工事が毎週連続で入っている。夜間も同様。市当局は、これらの事実を把握しているのか。また工事の中身も把握しているのか。

●その特定作業が周辺の生活環境に著しく損なわれると認めるときは是正の勧告をすることができるとあるが、住民の苦情だけでなく市自身が日祝作業を調査・監視しているのか。

●機構自らが約束した事項が反故にされているように感じるが、市としていかにこの約束を守らせていこうとお考えなのか、具体的に答えよ。
(答:工事の内容等は把握している。約束事項の特定建設作業は行われていない。夜間工事には本市職員も立ち会っている。環境保全の約束は、定期的に事業者に報告書を提出させ履行の確認、本市環境影響審査会に報告している。)

最後に、約束を厳格に守らせるため、監視・指導強化を強く要望する。
○その他質問:市長の税制度・財政認識を問う。

27号(2012.5.9)

5月議会 老人医療助成の一部修正、継続審議の2億円の使用料値上げなど議案 保育園、図書館窓口の民営化などが焦点に
 5月11日から6月6日の日程で5月定例市議会が開催されます。
 主な議案は老人医療助成制度のうち一部負担金相当額助成制度の一部修正と継続審議中の使用料値上げ案などです。市議会役職の改選もおこなわれます。
 維新の会の市長によって3月議会で福祉バスきぼう号、ゴミ袋無償配布の廃止、市民体育祭の補助金縮小など約7億3千万円の福祉予算の削減、市民サービスをささえる職員人件費20億円削減が決められました。
 さらに市長は、市役所の仕事を民間委託するアウトソーシング計画(学校給食、図書館の窓口、学校校務員)をすすめており、2学期からは3校の学校給食を民間委託化しようとしています。
 党議員団は地方自治体の仕事は、住民の福祉を増進することであり、痛みをおしつけるだけの維新の市政にキッパリ対決し、自治体の役割を果たせと奮闘する決意です。

【5月議会の主な日程】


5月1日吹田メーデーに議員団が参加しました

5月
11日(金) 提案説明
18日(金) 代表質問 柿原議員
21日(月) 代表質問 個人質問
22日(火) 個人質問
23日(水) 個人質問
24日(木) 委員会
25日(金) 委員会
31日(木) 討論、採決 役選代表者会

6月
4日(月) 役選代表者会
5日(火) 本会議(役選)、役選代表者会
6日(水) 本会議(役選)、役選代表者会
※個人質問の順番 3番倉沢議員 5番山根議員 11番玉井議員 12番竹村議員 15番上垣議員 16番村口議員 26番塩見議員 個人質問の日時は確定していません。

【主な議案】
(報告2件)
○損害賠償額の決定に関する専決処分について
○専決処分報告 吹田市市税条例の一部を改正する条例の制定について
(条例3件)
○吹田市長の調査等の対象となる法人を定める条例の制定について
○吹田市特別職の職員の給与に関する条例の制定について
○吹田市副市長等の給料及び期末手当の特例に関する条例及び吹田市副市長等の退職手当の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について
(単行事件3件)
○北部大阪都市計画道路南吹田駅前線立体交差事業に伴う東海道本線550K600M付近南吹田架道橋新設工事の協定締結について
○吹田市市民公益活動センターの指定管理者の指定について 指定管理者NPO法人市民ネットすいた
○吹田市立高齢者生きがい活動センターの指定管理者の指定について 吹田市高齢者クラブ連合会

【予算】
○一般会計補正予算(歳入歳出)146、636千円

(1)総務費 ▲6、599千円

  1. 特別職職員の給料、期末手当及び退職手当の改定 条例本則の改定。給料の10% 、退職手当の支給割合約14%の減額       ▲6、599千円

(2)民生費 93、006千円

  1. 一部負担金相当額等助成事業 身障3・4級及び知的障害B1の65歳以上の方で市民税非課税の者を対象に老人医療費の一部負担金相当額等の一部を助成する制度を継続 69、398千円
  2. 生活介護施設等改修事業 総合福祉会館の生活介護事業スペースの改修                  7、791千円
  3. 生活介護施設運営事業  現在市が直営でおこなっている生活介護事業を民間に委託            8、290千円
  4. 障がい者福祉システム改修事業  年少扶養控除等の廃止に伴う税額アップの影響が生じないよう、また福祉年金支給事業、特定疾患者給付金事業、重度障害者タクシー料金助成事業制度改正に伴うシステム改修     7、527千円

(3)衛生費 12、168千円

  1. ヒートアイランド対策推進事業  環境省の「クールシティ」の受託事業として、ヒートアイランド対策手法の検討業務の実施 7、000千円
  2. がん検診事業 現在、40歳以上を対象としている大腸がん検診について、3の「子宮頚がん・乳がん・大腸がん検診推進事業」を実施することにより、重複対象者の健診委託料を減額   ▲2、621千円

  3. 子宮頚がん・乳がん・大腸がん検診推進事業  子宮頚がん・乳がん検診に加え、大腸がんについて満40歳以上60歳以下の5歳節目の市民を対象に無料クーポン券を送付        7、807千円

(4)教育費 48、043千円

  1. 教育長の給料、期末手当及び退職手当の改定 ▲2、734千円
  2. 私立幼稚園保護者補助金支給事業 実施期日を2013年4月1日に変更 48、806千円
  3. 千一地区公民館等新築事業 2階建てで建て替え計画のある3階部分にコミュニティ施設を合築するため、必要となる実施設計委託の追加変更 1、971千円

○国民健康保険特別会計
1、繰上充用金     3、506、627千円
○自動車駐車場特別会計
1、繰上充用金         8、719千円
○病院事業会計         2、498千円
1、特別職職員の給料、期末手当及び退職手当の改定               2、498千円
○水道事業会計        ▲2、734千円
1、特別職職員の給料、期末手当及び退職手当の改定              ▲2、734千円
○継続審議になっている案件
1、市民センター、プール、体育館等公共施設の使 用料の改定(10件)及び実施を9月1日に変更
2、吹田市立幼稚園保育料条例の一部を改正する条 例
3、吹田市私立幼稚園在籍児の保護者に対する補助 金の交付に関する条例
4、吹田市市民体育館条例の一部を改正する条例の制定について(使用料及び指定管理者制度への移行)
5、吹田市老人医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について
6、吹田市一般職の任期付き職員の採用に関する時要例の制定について
7、吹田市一般職の任期付き職員の給料の特例に関する条例の制定について
8、吹田市債権管理条例の制定について
9、吹田市長期継続契約に関する条例の制定について
10、平成24年度吹田市一般会計補正予算
11、平成24年度吹田市水道事業会計補正予算

(追加予定案件)
1、吹田市土地開発公社ほか7件の経営状況報告
2、吹田市南吹田下水処理場雨水滞水池設置工事、 吹田市立山田第二小学校校舎耐震補強工事など契 約案件4件
3、吹田市公平委員会委員、吹田市固定資産評価審 査委員会委員の人選案件

(報告事項)
 市議会議員の審議会等への委員委嘱の見直しについて。
 今まで各種審議会に議員が参画していましたが、今年度から法令により参画がさだめられているもの(青少年問題協議会・民生委員推せん会・都市計画審議会)と市条例により定められているもの(情報公開審議会・個人情報審議会・環境審議会)以外の審議会への議員の参画を行わないと一方的に決定の通告を受けました。

26号(2012.4.30)

国循移転は市民の立場で
移転検討とともに切実な市民の願いに応えよ
市民病院在り方特別委員会
柿原まき副委員長、倉沢さとし委員、玉井みき子委員


吹田操車場等跡地利用対策特別委員会資料
 12日に特別委員会が開かれました。委員会として1年間の活動のまとめがおこなわれました。
 注目されている国立循環器病センターの移転問題の進展の報告がありました。3月に国循側から移転候補地3市の意見聴取があり、その後検討委員会がありましたが、結論は出ませんでした。日本共産党は、国循側から、「国循誘致を呼び込むために有利な条件提示を求める」ような声がなかったのか、質問しました。具体的な意見は無かった、との答弁でした。
 移転は重要問題ですが、同時に、今の市民病院に対する要望に積極的に応えるべきではないのか、と数点について質問しました。
(1)小児夜間救急がなくなり6年が経過しました。休日・日曜の小児救急診療は復活しましたが、夜間救急の復活を望む声は切実であること。
(2)24時間在宅医療の整備が緊急課題となっていること。大病院は急性期医療に集中し、短期間で患者は退院させられる。退院の後の、24時間在宅医療の体制を早期に確立すべきでは。
(3)ホスピスの設置を。
など、移転の検討とともに、今の市民の願いに対しても積極的に応えるべき、と要望しました

岸部地下道の一部を土地利用のため閉鎖 吹田操車場等跡利用対策特別委員会
山根たけと委員、村口はじめ委員

 4月17日、委員会が開催されました。 4月25日に岸部駅北交通広場と南北自由通路が供用開始となり、前日の24日に記念式典が行われます。
 北口がオープンするにともない、これまで南側広場に発着してきた6路線100本のバスの内4路線81本は北側発着に変わります。日本共産党は、南側駅前広場周辺の商業への影響、駐輪場整備の問題を質問しました。
 また、操車場跡地に国立循環器病センターの移転が決まる前に、建設する場合に支障となる地下道(「区画街路7号線)の北半分(150メートル)を閉鎖するための手続きをする旨の報告が初めてありました。時期は一年半から二年先の予定で、閉鎖されると自転車は迂回した上斜路付階段を押して通ることになります。 地下道閉鎖の必要性が今になって初めて報告された問題、一日6000台の自転車通行の問題などが議論になりました。

放射能被害対策や津波対策など求める 都市環境防災対策特別委員会
 塩見みゆき委員長、竹村博之委員、上垣優子委員

 4月13日都市環境防災対策特別委員会が開催されました。
○放射能・液状化対策などを含めた地域防災計画の見直しについて
 2012年度防災計画の一部改正にあたっては、近隣市がすでに想定している放射能被害や津波対策などを含むこと、見直しに際しては市民の意見を聞くよう要望し、2013年度としている計画の抜本改正については、国・府の動向をみながら、できるだけ早急に行うことを求めました。また、単独施設となっている幼稚園(古江台、佐竹台)にもAEDを設置するよう、指摘し改善を要望しました。
○環境に関する計画の推進について
 「吹田市一般廃棄物処理基本計画」で示されている意見が反映されないまま、ゴミ袋を廃止するなど事業見直しが先行していると指摘しました。

政務調査費の情報公開、
市民目線での支出チェックについて発言
吹田市報酬等審議会
倉沢さとし議員

 吹田市報酬審議会が10日開かれました。 倉沢さとし市議は報酬審議会で次のように意見陳述しました(要旨)。
 報酬等審議会でいろいろご議論いただきありがとうございます。残念ながら3月議会では報酬審議会の答申がそのまま通らなかったということもありましたが、是非引き続き改革のために我々も力を尽くしていきたいと思っております。
 ご存知かと思いますが、地方分権一括法案などがあり、議員活動が議会において、イエスマンに終始するようでは市民の期待にこたえていない。行政執行部側の提案について「なんでも賛成」ではダメだ。議会や議員の中から、積極的な提案や対案が必要だ、との議論がありました。それを踏まえて議員としても専門的な調査研究が必要であり、その準備と費用に政務調査費があてられることになったと理解しております。
 地方自治法に基づいて政務調査費が支給されていますが、その費用は、市民の皆様の貴重な税金であります。基準にそって支出するだけでなく、中身についても市民に理解いただけるような水準でなければなりません。市民目線でこれはおかしいのではないか、というものはきちんと改革すべきです。
 吹田市議会の場合は、全会派が共同し、まず1円以上の政務調査費の領収書については公開するということを全国に先駆けて行ってきた経過があります。情報公開されておりますので、「この議員は飲み食いばかりだな」ということになれば当然市民の批判もあります。「議員活動は何をしているのか」と、情報公開の中で市民の皆様のチェックが働くのではないかと思っているところです。
 日本共産党は、議会共通の申し合わの基準を守りつつ、同時に党独自に、年度ごとに議員団の総会をもちまして、会派の議員同士の決算・監査を行い、飲み食い費関係はやめておこう、ガソリン代についてもやめておこうという申し合わせを議員団で行い、市民の皆様から見てちょっとおかしい、疑問だなという点については改善していこうと頑張ってきたところです。引き続き市民の目線で支出のチェックを行う決意です。

25号(2012.4.1)

○本会議で福祉年金改悪、国保値上げ、介護保険料値上げについての議員団の討論を紹介します。

障害者福祉年金の改悪に反対
日本共産党 上垣優子議員

 議案第12号「吹田市身体障害者及び知的障害者福祉年金支給条例の一部を改正する条例の制定について」日本共産党を代表して、意見を述べます。
 この提案は、受給資格者の範囲に、精神障害者1級、精神障害児1?3級を加える、一方で本人市府民税課税及び20歳以上の身障4級を対象外とする、身障・知的重複障害者に対する加算を廃止するというものです。これによる削減額は、1億4000万円を超えるとされています。
 この事業は、障害者の生活の安定・福祉の増進・本人や家族の経済的負担の軽減を目的として、年間25200円あるいは32400円、ひと月にすれば2100円、あるいは2700円が支給されてきたものです。
 障害のある方やそのご家庭の生活のうるおいにつながるものとして、大変喜ばれてきましたし、障害年金だけが収入という方には、この福祉年金はまさに生活費の一部となっています。
 国の制度の行き届かないところに手をさしのべてきたこの事業の縮小は、多くの障害のある方にとって切実で深刻な問題です。
 三障害一元化を目的に精神障害を加えることは評価できます。しかし、一方で市府民税課税を対象外にすることにより2313人、身障4級を対象外にすることにより2286人、重複加算廃止により429人が、削減の影響を受けるとされています。
 福祉年金受給者の生活の実態を踏まえることもなく、受給対象者を縮小することは、障害者の生活の安定、福祉の増進、経済的負担の軽減を阻むものであります。 
 見直すにしても、せめて重複加算は残すべきです。
 今回、この事業見直しのほかにも、福祉タクシーや特定疾患者給付金など、障害のある方にかかわる多くの事業が「縮小」とされています。福祉巡回バス「きぼう」号の廃止も、作業所への通所などに深刻な影響が及ぶと危惧されています。一つひとつの事業ごとであれば、わずかな減額とみられるものもありますが、それらが重なりあい全体として大きな負担になります。
 よって、障害者の方に、新たな経済的負担を強いることにつながる本案に反対します。
(条例は可決:共産党のみ反対)

前納報奨金廃止、国保料6・4%値上げは反対
日本共産党 村口はじめ議員
  1. 前納報奨金の廃止、保険料の限度額を4万円引き上げ77万円にするのと同時に、保険料を平均で6.4% 総額で3億4465万円も値上げする内容。8万3千人の被保険者に、一人当たり4、252円もの値上げになる。一般会計からの手当ては行わず、不足するとされる「財源」について、すべて被保険者の負担増で確保しようとするものである。
    累積赤字解消は3年計画から5年計画に修正されたが、被保険者にすべての責任を押し付ける方向はかわらないままだ。
  2. 無収入を含む貧困層にも保険料の値上げを押し付けることになる。今以上に保険料滞納者を増やし、制度崩壊の方向に進めてしまうのではないかと危惧する。
  3. 「相互扶助」だからと一般会計からの繰り入れを増やすことに反対するのは、社会保障の一環だという法の趣旨を理解していない議論だ。
    社会保障の一環であり、相互扶助ではないということを、市長答弁でも認めたわけだから、被保険者の負担増以外の手立てを講じるべきだ。
  4. 国保財政の改善策として、
    1. 歳入のなかで低下してきた国や市の支出割合を引き上げる。
    2. 年間10億円もの赤字幅の拡大につながる広域化を推進してきた責任をとって市会計で負担する。
    3. 歳出のうちその約三分の二を占める医療費を分析し対策を講ずる。特に、健診率アップの努力、レセプト点検のあり方の改善、1件1000万円を超える高度医療費の費用負担増を国・府に求める、体育館やプールなど使用料の値上げをやめ利用度を高めて市民の健康増進に努めることを提案した。
      (条例、予算は可決:共産党のみ反対)
介護保険料22パーセント値上げに反対
日本共産党 倉沢さとし議員

 日本共産党を代表して意見を述べます。
 条例案は、介護保険の値上げ案件で、65歳以上の第一号被保険者の保険料を改定するもので、市民税本人非課税世帯課税の第4段階基準額では4257円(月額)から5191円に、約22パーセントの値上げとするものです。
 介護保険制度は、国の制度の問題と、吹田市の問題があります。
 保険あって介護無し、といわれるほど、介護保険料はとられるのに介護サービスはまともに受けられない構造的問題です。介護保険法がスタートした2000年には、家族介護から、社会全体で介護を支えるとされました。にもかかわらず、親の介護のための介護離婚、高齢の配偶者が高齢者を介護する「老々介護」は社会問題となっています。また医療制度の改正により、大病院は急性期医療を担い、術後は在宅医療介護として病院から患者が追い出されます。しかし、在宅医療・介護を24時間で支える体制は、ほとんどできていません。不安をかかえる高齢者の悩みをなくし、誰もが安心して介護が受けられるように国が責任をはたすべきです。
 介護保険の運営主体は市町村です。手厚い介護をすすれば、保険料に跳ね返る基本的な矛盾を持っています。介護保険制度が多くの問題を抱えているのは、介護保険がスタートした当時は国庫負担割合は2分の1であり、介護保険導入により4分の1まで後退したことが最大の理由です。
 今年は、3年ごとの介護保険料見直しの年であり、条例が提案されました。保険料の引き下げのために、介護保険の積立金である大阪府財政安定化基金が全額取り崩されました。吹田市介護保険準備基金を保険料引き下げに投入したことは評価できます。しかし、市が独自でおこなっている負担軽減策は限定的なので、抜本的に充実すべきです。
 吹田市福祉審議会では、第5期吹田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画を審議し、その結果、「事業見直し」で、吹田市の独自事業を廃止削減することに、一致して抗議しました。福祉関係者は、井上市政の方向に大きな不安と疑問を感じています。
 大阪府財政安定化基金殻の繰り入れ、吹田市介護保険準備基金からの繰り入れ、保険料段階を実質13段階から15段階に細分化したことなど一部は評価できますが、高齢者と市民の期待にこたえるものではありません。よって本案に反対します。
(条例、予算は可決:共産党のみ反対)

24号(2012.3.30)

○井上市長の新年度予算は26日、市議会本会議で自民党絆の会、公明党、民主市民連合などの賛成多数で可決成立しました。日本共産党の反対討論を紹介します。採決では新選会も反対しました。

「福祉守る防波堤」の自治体の責任をはたせ
玉井みき子

 平成24年度(2012年度)一般会計予算について
 日本共産党を代表して意見をのべます。
 今回の予算案は井上市長が就任して、はじめての本格的な予算です。『市民満足度の高い市政をめざす』とされる予算ですから、市民にとってはこれからの吹田市がどうなるのかというものです。
 このたびの事業の削減方針は根拠のない『財政非常事態宣言』からはじまっています。
 予算編成は「赤字体質から脱却」として、吹田市独自で市民の暮らしや福祉を支えてきた事業の廃止・縮小で大きな「痛み」を市民におしつけています。
歳入では、市民の暮らしのために活用できるし後年度に交付税に算定される臨時財政対策債は発行すべきでした。市の貯金である財政調整基金の取り崩しを24億円に半減させたとしていますけれども、事業見直しによる福祉削減約7億3千万円、市民サービスを直接支える職員人件費約20億円削減など、これだけ削減予算をくめば当然のことであると考えます。しかし、地方自治体の目的は財政運営ではありません。
 高齢者にとっては年金の支給が下がり、国民健康保険・後期高齢者・介護保険など保険料の見直しが行われ、負担が増えることになります。また、子育て世代は年少扶養控除の廃止、若い人たちは就職難、市民の生活は大変な状態です。そんなときに国がやろうとしているのは、税と社会保障の一体改革消費税の増税です。消費税増税は小さな子どもたちからお年寄りまで全ての人たちへの負担となり、収入の低い方たちにも容赦なくおそいかかる、家計を圧迫していくものです。
 また介護保険制度や障害者自立支援法による国の報酬も見直しです。こんなときこそ身近な地方自治体がくらしと福祉を守る防波堤とならなければいけません。
 廃止・縮小とされた100の事業には、在宅での介護を支える短期入所生活介護事業・理美容補助、無料入浴、万博無料入園の補助事業が廃止です。地域で暮らす高齢者のささやかなたのしみを奪い、また市全体のゴミを減らすことに協力をしてきたゴミ袋の配布も廃止です。地域では1人暮らしのお年寄りにも配布をしながら関係をつくっているというのもお聞きをしました。安否の確認すらもできなくなるような、孤立を生みだすことを市自らすすめるようなものです。低所得者世帯の生活の支えとなり、日本国憲法第25条に保障されている「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」ことが当たり前となるように支えてきた歳末見舞金も廃止です。障害を持つ方にとっては、生活給として支えとなってきた福祉年金支給事業・重度障害者も社会参加できるように支援してきた日中活動重度障害者支援事業などが削減されています。
 第3期障害者福祉計画にもある『住み慣れた地域で安心して暮らせる社会をめざして』という目標は達成することが難しくなってしまいます。
 またアウトソーシングで打ち出した、公立保育園の民営化・学校給食の民間委託・学校校務の業務委託が本格的に進められていく年度となります。「将来世代に負担を残さない」と市長は言っておられますが、進めるとされているアウトソーシングの計画では、将来の世代へ今、負担を押し付けることになるのではないですか。
 一部、評価をできるものとして、消防車の購入・学校耐震化の推進・学校のエアコンの設置DV対策事業・平和祈念資料館移転拡充・南千里駅前公共公益施設整備などについては評価できますが、ほぼ全般的に『市民に痛みと負担を押し付ける』というのが最大の特徴です。井上市長は、事業見直しについてのアンケートをすべてお読みになり、今回の予算案を提案されたのでしょうか。
 アンケートに寄せられた声を1つ1つ読んでいくと、その事業によって、どれだけの方が支えられているのかということ、吹田市の市民のために取り組んできた事業がいかに誇れるべきものなのかというのが、よくわかります。その事業を継続し充実させることで、『子育てするなら吹田・福祉の吹田』を守ることとなり『市民満足度の高い吹田市政』となるのではないかと考えます。
以上意見をのべて、平成24年度(2012年度)一般会計予算については反対します。

「日の丸」議場への掲揚についての反対討論
 塩見みゆき

吹田市議会議場国旗等掲揚条例の制定について、日本共産党市会議員団を代表して意見を述べます。
 1999年に国会で国旗及び国歌に関する法律が制定されましたが、その中身は、「国旗は日章旗とする」「国歌は君が代とする」という2条だけから成るものです。
 法律制定の国会の審議では、当時の小渕総理は「国旗の掲揚に関し、義務づけなどを行うことは考えておりません」とはっきり答弁をされました。当時の野中官房長官も「最終的には個々の人の内心に関わる事柄であると考えております」との政府見解が示されています。
 日の丸は、かつて侵略戦争のシンボルとして利用された歴史的な事実から、さまざま意見や考えが分かれるものです。日の丸をどのように考え、扱うかはあくまでもひとりひとりの内心の自由に属するものです。 特攻隊から生きて帰り、作家であった城山三郎さんは、「旗は、個を消してしまう」「日の丸の旗のもと、軍国主義一色に進んだあの戦争を考えると、どうしても旗を好きになれない」といわれました。このように、日の丸ついての個々の思いは重く受け止め、認め合うべきものです。
 そもそも市議会は、違った考えや政策を持った議員の集まりであり、それぞれの思想信条の自由を保障し、発言の自由を認め、議論をするのが議場です。いろんな意見がある中、議会や市民に混乱と分断を持ち込んでまで、掲揚する必要性はないと考えます
 国旗はすでに市役所の入り口に掲揚されています。市民的にみても議場への国旗掲揚がそんなに重要なことでしょうか。もっと議会として市民のために取り組むことがあるはずです。
 今回の条例案は、吹田市議会が1999年8月11日に全会派一致で可決した「国旗・国歌の取り扱いに関する内心の自由を保障する意見書の決議に反し、憲法第1条「国民主権」第11条「基本的人権」第13条「個人の尊重」第19条「思想および良心の自由」などにも反するものです。よって本条例案の制定には反対をいたします。

市民会館廃止に反対
山根たけと

「吹田市民会館条例を廃止する条例の制定」について日本共産党を代表して意見を述べます。
 まず、市民会館条例第1条には、「市民の文化福祉の向上を図る」と明記されておりますが、これは言わずもがな憲法25条「生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務」、地方自治法第1条の2「地方公共団体は、住民の福祉の増進をはかることを基本とする」に起因しており、公が積極的に果たさなければならない役割であることは条文でも明白である。すなわちこの条例自体を廃止してしまうことは、市民に対して市の役割を積極的に果たしていくという、自治体の本旨も厳しく問われることになる。
 市は、暫定施設の廃止理由として稼働率の低下、運用経費、機能上の問題、周辺施設の重複等を上げられているが、これらをもって性急に廃止する理由とはならない。
当初20%台だった稼働率は周知の広がりにより先月は47.8%で年々上昇しそれに伴い当然使用料収入も上がっている。周辺施設へ現利用者を振り分けるというが、他施設の稼働率は80%を超えており毎日開館を実施したとしても、現在の年間利用者は3000件56000人を超え、受け入れは困難である。毎日開館分の人件費等の経費支出もかかる。また周辺の施設、コミュニティセンター、勤労者会館、メイシアター等の施設は、誰もが気軽に低廉な利用料で使える市民会館とはそもそも会館の設置目的、利用条件も異なっている。さらに近隣類似施設と料金を比較してみると、さんくすホールのホール全日使用料50400円(平日)、市民会館大集会室全日使用料8000円と、いかに安価で使いやすい施設であることがわかる。
 市民の社会参画、文化活動の保障、福祉向上の拠点をなくしてはならない。現在のビルが耐震性に問題があるのであれば、別の施設を検討すればよいことであり、学校施設等、耐震性がない施設は補強工事をおこなっている。根拠のない財政難解釈を理由に、市民の権利である市民会館条例自体も廃止することは、自治体の役割放棄に他ならない。
よって、本案に反対する。

23号(2012.3.30)

○3月14日から26日の間におこなわれた委員会審議を紹介します。最終本会議の討論とあわせてご覧ください。

財政優先で市民のくらしを忘れた予算
財政総務委員会
倉沢さとし委員、柿原まき委員

 市長は「借金をしない、貯金を切り崩さない」としながら、本来ならば自治体の財源であり、収入となる臨時財政対策債を活用しないことを批判しました。貯金では、財政調整基金の取り崩しが減ったと宣伝しているが、これだけ福祉削減、使用料、国保、介護保険料値上げで、市民に痛みを押し付ければ当然だ。自治体にとって大切なことは、財政のみを優先することでなく、市民への思いやりだ。
 公務員給料の20億円削減、3年間の採用凍結は、保育、障害施設、消防、窓口など深刻な影響が予想される。震災のあと、消防力強化が優先課題なのに消防職員は国の整備指針とくらべ充足率75%で124名が不足。豊中市の救急隊は10隊、吹田市は7隊で人員不足が安全対策の遅れとつながっている。職員体制再構築計画の平成24年4月1日目標は超過達成している。3年間採用凍結方針は撤回し、直ちに職員採用をすべきだ。
 吹田市土地開発公社の清算について。公社の多額の不良資産、銀行利払いが年間2400万円なので清算することは理解する。市が赤字32億円を投入するが銀行団は一円の負担もしないことは問題。
 市長は不動産売却をすすめるとするが、売却益10億円の根拠が無い。地方財政法では正確にすべきなにのズサンな提案だ。市民の貴重な財産である学校用地を売却するのは納得できない。旧北千里小学校グランド、環境管理センター跡地など地元合意も無視し、予算化するのは市民無視だ。審議のなかで市は予算を修正せざるを得ませんでした。
 市民会館、メイシアター、コミセンなどの使用料のいっせい値上げと、減免規定の見直しの検討について。山田ふれあい文化センターは、旧山田村から国民健康保険診療所が移管されたもので文化会館をふくめ、減免問題は地元と関係者の声を聞くべきだと要望。
 大型建設事業は支出のピークがあと4年で平成27年までで合計879億円とされる。内容は千里山駅前開発、吹田操車場跡地、千里南地区センター再整備、南吹田駅前立体交差、廃棄物処理施設、市営住宅建替、学校施設耐震化と空調設備、千里丘北小学校建設など。財政規律優先でなく、必要な建設事業を計画的に進めることと、市民生活や福祉を守ることを両立させることが吹田市の責務だ、など問題点を指摘し予算に反対しました。

施設使用料の一斉値上げ、大半は継続審議
文教市民委員会
村口はじめ委員長、竹村博之委員

 昨年12月議会で提案され継続審査となっていた施設使用料値上げ案の内、市民体育館、市民プール、市民ホール、勤労者会館(プール含む)、コミセン、市民センター、山田ふれあい文化センター、市民ギャラリー、スポーツグラウンド、武道館、総合運動場は継続審査となりました。自治会やその他団体、高齢者・障害者等への減免規定の改悪で大幅な値上げになり、承認できないという意見が多数を占めました。
 また、市立幼稚園保育料の値上げ案、私立幼稚園在籍園児の保護者に対する補助の変更(予算削減)も継続審査になりました。
 男女共同参画センター使用料の値上げ、市民会館の廃止は、日本共産党以外の賛成で承認されました。 交流活動館と青少年クリエイティブセンター、メイシアターの料金改定は、全会一致で承認となりました。「減免基準の見直し」問題は、吹田市として議会と相談をして決定する、との答弁がありました。
 各地区市民体育祭への補助金が一割カットされるなど新年度予算は日本共産党、民主市民連合が反対しましたが賛成多数で承認されました。(民主は本会議では賛成に変わりました)
 事業見直し会議での評価結果を再考し市民サービスを削減させないことを求める請願は日本共産党以外の反対で不採択となりました。

市民のくらしと福祉を守れ
福祉環境委員会
玉井 美樹子委員  上垣優子委員

☆ひっこしゴミを有料化する条例について
 ゴミ減量のためにひっこしゴミを有料化するというが有料化しゴミが少なくなった自治体は、1市1町のみ。有料化でゴミが減るようにみえるのは短期間であり、そもそも減量につながりません。低所得者への配慮など運用細則で定めることは評価できるが、心配される不法投棄などへの対策が明らかではなく、何よりも市民サービスの後退につながるため、反対しました。
☆平成24年度一般会計予算について
 市民の暮らしや福祉を支えてきた吹田市独自の事業の廃止・縮小の方針が反映された予算です。年金の支給額が下がり、国民健康保険・後期高齢者・介護保険などの保険料の見直しが行われ、さらに市民の負担が増えることになります。その一方で在宅での介護を支える短期入所生活介護事業、高齢者の安否確認にもなっていた理美容補助、無料入浴、万博無料入園の補助事業が廃止、所得の低い世帯の生活の支えとなってきた歳末見舞金も廃止です。
 障害のある方の福祉年金や日中活動重度障害者支援事業などを削り、吹田市が今まで大切にしてきた『住み慣れた地域で安心して暮らせる社会をめざして』(第3期障害者福祉計画)という目標も実現が難しくなります。
 廃止とされた福祉巡回バス「きぼう」号の代替え策が5月議会までに検討されるとのことですが、利用者には現に廃止の期間が生まれます。この他にも、市民のくらしや福祉を支えるなくてはならない事業の廃止や縮小がもりこまれています。
これらの事業が今後の対応策や代替え策がないまま、スクラップだけされるのでは、4月からの市民生活に多大な影響が及びます。事前に伝えられていても、周知の期間が短く市民の生活を混乱させるものです。、市民に負担をおしつけ「福祉の吹田」を大きく後退させるものであり、予算に反対しました。
なお、市の職員労働組合については、法律で認められている労働者の団結権や交渉権を損なうことなく、真摯な協議をすすめるよう求めました。
★その他、国保料、介護保険料の値上げについて反対しました。詳細は反対意見(既報団ニュース)を参照してください。

身近な道路整備
安全対策は削るべきではない
建設委員会
山根たけと副委員長 塩見みゆき委員

◎12月議会からの継続であった「花とみどりの情報センター」の利用料は、12月議会の時点で減免制度があるので約95%の利用団体に影響ないとの答弁。現在、減免制度の対象になっている団体も含め、設置目的にあった団体には引き続き減免制度の対象とするという確約がとれたので、利用料の値上げには賛成した。
◎第27号平成24年度、2012年度吹田市一般会計予算中、建設委員会分についての意見
 井上市長初の当初予算となります本予算は、市長の一面的な財政判断による「財政非常事態宣言」のもと、事業見直し、福祉、市民サービス削減の縮減予算となっています。しかし、当所管分で言えば、昨年度当初予算と比較し、土木費は、8億円以上増額されており、市長自らの言う「非常事態宣言」にも整合性がありません。
 南吹田のまちづくり、千里山駅周辺整備、吹田操車場跡地のまちづくりは、長い間、ご不便をおかけし、待たれていた市民生活に関わる事業であり、わが党としても理解するところです。市が運営管理に充分に責任をもてるのか、大きな疑問である市営住宅へのPFI方式の導入や生活に密着している身近な道路安全対策に効果をあげているグリーンウォーク事業が事業見直しで半減していること、道路整備課が所管する道路補修予算の約二千万円の減額など納得できるものではありません。また、岸部中住宅の募集については、以前から全市的に公平に行うように求めてきたが、改善が見られません。よって本案には賛同できません。

22号(2012.3.29)

○3月議会の個人質問の続きです。今回より、8人全員が発言できる改革がおこなわれました。

障害のある子の学童保育での年限延長を
上垣優子議員の個人質問

●障害のある子を育てながら働く保護者には、学童保育は、他の事業に変えられない。その後の進捗は。
(答弁)ニーズの高い喫緊の課題と認識している。関係部局との協議を進める

●「官から民へ」というなら、公契約条例制定はいっそう必要。条例制定に向けた検討委員会を立ち上げよ。(答弁)総合評価方式による入札の導入に向けた検討委員会を設置していく。

●旧北千里小学校関連事業について、地元との信頼関係をていねいに再構築しながら、早急にあらたな提案づくりをおこなうよう求める。
(答弁)北千里まちづくり協議会と誠実に対応し、協議を重ねる

●千里山駅周辺整備事業について
千里山・佐井寺地域にホール機能を備えたコミュニティ施設整備の方向が示され、大きな期待感が広がっている。その後の進捗は。整備中の道路は自転車と人との衝突事故が心配。歩行者と自転車の分離対策を講じよ。

(答弁)UR都市機構の動向を見きわめながら整備について努力する。路面標示や通行帯の色わけなど分離対策を講じる。

エキスポ跡地の大規模開発に近隣住民の声を
倉沢さとし議員の個人質問

●大阪府がエキスポ跡地開発で、三井不動産を事業者として決定したが、地域への環境交通対策をしっかり取り組むべきだ。
 年間2000万人の集客の規模、建物は20万平方メートルで娯楽施設は2割。店舗8割。約16万平方メートル。地域への交通問題の影響や、地域商業への影響を地域住民が大変心配している。市内の大規模小売店の総面積は16万平方メートルでほぼ同じ。大阪府との協議のその後の経過は。交通対策、地域経済対策を本気でやるべき。

●民間建物マンションの耐震化促進。耐震診断・設計、耐震改修の対象および助成額の拡大を。

●モノレールホームに 「ホームドアー」設置を。
昨年、モノレール門真市駅で乗客がモノレールホームから落下し死亡事故があった。党議員団として鉄道本社に安全対策を求めた。現在の安全対策は、駅員が視力障害者につきそうこと。一人の駅員では、乗客が増えても対応ができない。抜本的な安全対策としてホームドアーを設置させるべきだ。

●土地開発公社の解散について。赤字補填のために32億円を投入するが、銀行の負担を求めるべきでは。

●市長のマニフェストにより地域委員会をつくるとしているが、「2元代表制」との関係、今ある自治会や各種団体が作り上げてきたコミュニティー機能との関係はどうか。

国保大幅値上げに反対
村口はじめ議員の個人質問
  1. 現行国保法の目的は、「社会保障及び国民保健の向上」である。戦前の国保法が相互の助け合い(「相互扶助」)の制度であったのとは根本的に違う。その点、市長の認識を問う。
    (市長)「戦後、社会保障と位置づけられたことで、公費を投入することになったと認識している」
  2. 吹田市長は、協議の場で、広域化されたら「保険料は高くなるがやむをえない・・・・やっていただけるのですね」などと、知事と意気投合し、広域化を推進してきた。広域化により年間約10億円も赤字幅が拡大する見込みだ。その責任は市がとるべきであり、被保険者に責任転嫁すべきではない。(市長)これに「かかる負担増については、今後の制度変更の中で、吹田市民の負担を少しでも軽減できるようと努める」
  3. 国保会計の歳出の約三分の二を占める保険給付費が、毎年4.47%も伸びることが「財源不足」の理由にされている。それを前提にするのではなく、その内容についてしっかり分析し、総合的な対策を講じて将来予測を見直すべきではないか。
  4. 吹田市の国保加入者は約9万人で、その大半が年間所得200万円以下の貧困層だ。そこに、来年度だけでも総額で5億円の負担増だ。一般会計からの繰り入れを増やし、保険料の値上げは回避すべきだ。

これ以外に、産業振興、特に市内中小業者への官公需発注を拡大する問題、家庭へのゴミ袋無料配布中止と引越しごみ有料化反対の立場で質問しました。

南吹田のまちづくりは、住民が主人公で
山根たけと議員の個人質問

●南吹田地域のまちづくり全般について
質問:以前から懸念されている吹田南小学校大規模校化、保育所、学童保育の定員増による待機児問題。今後の待機児童対策、大規模校化への対策はどうか。
答弁:南小学校では将来、教室不足が予測されている。校舎増築などの方策を講じて、普通教室の確保に努める。待機児童については、保育所は今4月から80名定員の保育所が開園予定。引き続き保育所整備による対策に取り組んでいく。留守家庭児童育成室(学童保育)では、定員の弾力的な運用により待機児を出さないように努めていく。また、大規模校化による新たな施設の確保や整備は、教育委員会と連携して取り組んでいく。

質問:(仮称)南吹田駅前及び南吹田駅前線(地下道路)開発に伴う周辺交通対策(生活道路への車の流入、通学路の安全確保等等)、環境対策、旧紀州製紙跡地開発は、住民主人公で。
答弁:周辺道路交通対策については、地元意見を聞き通学路の安全確保含め警察など関係機関と協議を行っていく。沿道の植栽は、ふさわしい植樹等、地元意見を聞き検討する。地下歩道のバリアフリー対策でエレベーターの設置を検討。
旧紀州製紙跡地開発は周辺地域のまちづくりに大きな影響を及ぼす。今後とも関係部局と連携して、事業者に対し適切な対応を行っていく。

●トラックターミナル駅操業開始を1年後にひかえて周辺環境対策を急げ
質問:操業開始時に環境緑化整備は間に合うのか、厳しく指導せよ。施設周辺に公害測定器の増設を。
答弁:緑の遊歩道は約70から80%の工事進捗で、駅開業に支障のないよう進捗している。出入口付近の十三高槻線の改修工事は、年内完成を目標に進められているが、残念ながら植栽する木々は青々と茂った状態にはならない。公害測定器は十三高槻線沿道に(南吹田に1か所)設置が進められている。市としては、基準以上に測定器を設置しており十分把握できていると考えている(市として設置増設は考えていない)。

●弱者切り捨ての24年度予算は見直しを。当然の財政措置「臨時財政対策債」を発行せよ。昨年度並みの発行額で計算すると、財政調整基金の取り崩し、事業見直し等の住民サービス・福祉切り捨ても最低限おこなわない予算が組める。

●国予算を活用し学校司書配置を全校配置に充実をはかれ。府への働きかけを強めよ。

太陽光発電補助は継続を。
仕事おこしで地域経済の活性化を
竹村博之議員の個人質問

■事業見直しについて
○小学校3年生の35人学級導入事業を廃止するのは教育の後退。「放課後学習支援事業」は市長の公約だが、70万円足らずの予算で教育効果は疑問。
○実績のある「太陽光発電設備整備補助事業」は廃止すべきでない。「地球温暖化やヒートアイランドの対策に努める」と言っておきながら逆行???ている。
■地域経済の活性化
○市内業者の仕事おこし、地域循環型の経済対策のために全国各地で導入されている「住宅リフォーム助成事業」について研究し、先進的に制定された産業振興条例にそった施策を求める。
○農業振興施策については事業見直しで、廃止や縮小がされている。環境、温暖化防止からみても改めるべき。
■スポーツ施策について
「一市民一スポーツ」を合言葉にして行政は各種スポーツ施設、体育指導員の配置など施策の充実をすすめた。市民体育館の民間委託が提案されているが、利用者の安全性、経営の安定性、地域との連携などからみて問題。再考を求める。
■江坂駅前のタクシー乗り場の改善について
 新御堂筋沿いのホテル東急イン前に、タクシー乗り場と9台分の待機スペースがある。しかしバイクなどの不法駐車で活用されない実態がある。タクシー運転手のみなさんが努力されており、大阪府や警察と協議して早急に改善を求める。

21号(2012.3.28)

○3月議会の代表質問・個人質問を紹介します。今回よりインターネット動画で本会議質問がみられます。

きぼう号・老人医療助成・歳末見舞金・作業所への補助金など
吹田市独自の福祉施策削るべきでない
塩見みゆき議員の共産党代表質問

●市長の政治姿勢について
 年金引き下げや国保料、介護保険料の値上げ、年少扶養控除の廃止などで市民の生活が大変な時、市長の一面的な「財政非常事態宣言」を前提に、吹田市独自の福祉施策である福祉巡回バスきぼう号、歳末見舞金、福祉年金、老人医療助成制度などの廃止、障害者作業所への補助金の削減など、福祉予算を狙い撃ちして削るのか。高齢者、障害者、子どもたちなど弱者に大きな影響が及ぶ。市長の市民生活の実態にたいする認識を問う。
(市長答弁 市民生活を取り巻く社会経済情勢の先行きは厳しさを増していると認識している。このような状況だからこそ、持続可能な市政運営がもとめられていると考える)

●国民健康保険料の値上げは認められない
 一般会計からの繰入の増額で財源を確保せよ。値上げは滞納者を増やすことにつながる。国保制度は社会保障の一環であり、他市にみられるような強引な取り立てや保険証の取り上げはせず適切な対応を。

●高齢者施策について
(1)介護保険料の見直しで約千円の値上げになる。減免対象を第4 段階以下までにするなど、全面的な制度の拡充を。
(2)市内介護事業所の介護職員に対し、処遇改善のための市独自の制度の創設を。
(3)老人医療助成制度 一部負担金制度の存続を。せめて暫定措置をとるなど努力せよ。
(4)市独自の短期入所生活介護事業は、在宅で生活を続ける高齢者と家族の支えである。全面的な廃止ではなく、せめて縮減でも継続すべき。

●障害者施策について
(1)障害者自立支援法により、作業所の運営費は大幅に削減され、ぎりぎりの努力で運営されている。市独自の日中活動重度障害者支援事業は大きな支えである。削減はやめよ。
(2)障害者支援交流センターあいほうぷ吹田は、医療的ケアの必要な通所者が増えている。看護師の増員配置のために委託料の増額を。
(3)支援学校の卒業生が今年度から急増する。また、医療的ケアの必要な人、重度の知的障害、多動や自傷行為のある人など、障害の特性に合わせた対応のできる職員配置、環境の整備が必要。卒業後、安心して過ごせる居場所づくりに市として取り組むべき。

●教育について
(1)中学校給食は、生徒が皆同じものを食べてこそ食育に取り組める。給食は教育の一環である。現在の民間調理弁当方式で、全員喫食にせよ。就学援助の対象にせよ。
(2)小学校の給食調理は、市の職員だからこそ、全行程に責任がもてる。添加物、加工品を使わず、手作りのおいしくて安全な給食を提供している。安易に安上がりの民間委託にすべきでない。
(3)卒業式、入学式での君が代斉唱は内心の自由を保証せよ。何より子どもたちが主人公の式になるように要望する。

●医療について
(1)千里救命救急センターへの府の補助金カットの影響は。本来は府が責任を負うべきだが、市民への影響も考えられる。今年度、府の動きはあるのか。市の支援策の検討はどうなったのか。
(2)市民病院の独立行政法人化の方針が出された。あまりに唐突である。運営形態より、公的病院としてどうあるべきかを優先して検討すべき。結果ありきで進めるべきでない。

●保育について
吹田の子育て支援の充実、地域の子育て支援の拠点として大きな役割を果たしている公立保育園を経費削減のために安易に民営化すべきでない。同時に公立園と共に保育を支えている民間園に対する補助金の削減をすべきでない。

●施設利用減免制度を守れ。

●商工施策の充実を。

●東部拠点のまちづくりについて
来年4月に貨物ターミナルが操業開始する。環境悪化の緩衝的役割をもつみどりのふれあい交流創生ゾーンの整備を急げ。

●地域防災計画の策定を急げ。

●市立体育館の指定管理者制度はやめよ。

10億円のカラ財源は認められない
柿原まき議員の個人質問
  • 新年度予算案では土地売り払い収入が10億円と計上されているが内容を示せ。
    (答弁:行政の維新で毎年10億円の土地を売却すると掲げているから)
     根拠のないカラ財源を組んでおいて「臨時財政対策債を発行しなかった」というのはおかしい。
    (市長答弁:北千里小跡地や市民会館、竹見台多目的室など協議が整えば10億円以上で売れるところはある)
    →行政の維新の目標にこだわるからおかしなことになる。改善を。
  • 歳末見舞金の廃止は認められない。事業見直し会議で「貧困の連鎖」を断ち切る方策を検討するように言っていたが、どうするのか?少なくとも生活保護水準以下の所得の方たちには見舞金存続を。
    (答弁:個人給付を福祉サービスに置き換えるのは無理) 貧困問題に対しては国の生活保護を行うことが市の役割である。
  • 債権管理条例の制定について
    国保料や保育料など滞納整理については地方自治法にのっとればできるはず。なぜ今制定しなければならないのか。財産調査や差し押さえなど財産権に対する公権力の行使なので重みがある。債権のこの10年の推移は?債権放棄の基準は明確か。債務者である市民に資力のない場合、福祉施策へのつなぎについてはどうか。
  • 高野台2丁目の大阪府の土地(公園)に、戸建て住宅を建設するという計画がある。住民への説明がきちんとされているのか。
  • 南千里駅前公共施設に平和祈念資料室が移転する。非核平和都市宣言に基づいた施策の充実を図るため、市民を交え平和施策懇談会を設けてはどうか。
  • パーソナルサポート事業の継続を。
高齢者・障害者の足になる
福祉巡回バスきぼう号は継続を
玉井みき子議員の個人質問

*サーベイメーター・ガイガーカウンターの配備
 ガイガーカウンターについては防災計画の見直しでの検討を早急にすすめること。食品の検査ができるサーベイメーターについての配備についても署名の声にこたえて早急に検討を。

*福祉巡回バスきぼう号について
 3月末で全て廃止と時刻表に小さなメモ紙をつけて配っている。これから審議なのに「廃止」と先に知らせるのはやり方が乱暴だ。とくに障害者作業所に通う方は送迎の体制が十分でない所や精神障害の人は自力で通所している。高齢者の外出の足をうばい、障害者の方の作業所への通所が困難になる、などの人たちがでてくる事態にたいして、対案や対応策もない。廃止については再検討することを強く求める。
(答弁→代替えについては研究する)
 4月2日からどうなるの?という声にこたえていない。廃止をしてから研究では遅すぎる。4月から暫定的に残し代替え案ができてからが市民のくらしを守るという立場で市がとるべき態度ではないか。

*マタニテイーマークキーホルダーの配布を
 2010年度からキーホルダーを希望する人には保健センターに取りに来る人のみに配布をしているようだが知らない人も多い。方法を検討し母子手帳といっしょにマタニテイマークキーホルダーの配布できるようにしてはどうか。
(答弁→2012年4月から母子手帳とともに配布できるように準備中)

*障害者の「くらしの場」について
 重度の障害のある方も暮らせる場の拠点施設をつくるためには土地の確保と吹田市が実施計画に盛り込み市が本気で取り組みを進めることが必要。土地の提供も含めて具体化を。
(答弁→2012年度中に、具体化する)

*市民会館について
 その使用目的に制限のない施設というのは少ない。今のところは仮の施設。利用率を単純に比較できない。仮の施設なのだから次の手立てを考えるべき。実際に利用されている方の声を聞き「廃止」については再検討することを強く求める。

20号(2012.3.2)

3月議会
市民サービス削減と市民負担増に
大きくふみだす予算
財政総務委員会

 3月1日、3月定例市議会がはじまりました。井上市長の施政方針と平成24年度(2012年度)予算案が提案されました。地方自治の役割は「住民福祉の向上」です。「維新の会」井上市長は、吹田市の役割を大きく後退させようとしています。党市議団は住民と力をあわせてくらし民主主義をまもり、要求実現へ全力で奮闘します。会期は26日まで。
 代表質問個人質問は8日、9日、12日、13日。今回より、議会改革で、全議員の本会議発言をインターネット中継します。同時中継されますのでご利用ください。
 共産党代表質問は6番塩見みゆき市議で1日目最終か、2日目最初の質問となります。個人質問は、2番柿原まき、6番玉井みき子、10番上垣優子、11番倉沢さとし、13番村口はじめ、21山根たけと、22番竹村博之の各市議です。

 

■予算規模

一般会計予算 1051億3371万6千円(23年度当初予算比較で▲52億1599万7千円)
その他の特別会計の合計 752億2462万3千円(23年度当初予算比較で▲35億8701万3千円)

■主な案件 ・・※問題議案と思われるもの傍線

(条例)

  • 吹田市債権管理条例の制定
    市税や多公共施設使用料などの債権に関し、台帳の整備・督促・滞納処分・強制執行・債権放棄などの事項を定める。
  • 吹田市特別職の職員の給与に関する条例及び吹田市特別職の職員の退職手当に関する条例の一部改正
     市長の給料月額を105万円から94万5千円に引き下げる。退職手当の支給割合を100分の58から100分の50に引き下げる。
  • 吹田市市税条例の一部改正
     地方税法などの一部改正に伴う。H26年度から35年度まで個人市民税の均等割を3千円から3千5百円に引き上げるなど。
  • 吹田市土地開発基金条例の一部改正
    72億1千万円→43億1千万円(29億円の減額)。一般会計への繰出しと垂水用地売却等。
  • 吹田市印鑑条例等の一部改正
     外国人登録されている人が住民基本台帳に記録されることに伴う規定整備を行う。
  • 吹田市国民健康保険条例の一部改正
     前納報奨金の廃止と賦課限度額の改定(73万円→77万円)をおこなう。
  • 身体障害者及び知的障害者福祉年金支給条例の一部改正
     題名を「吹田市障がい者福祉年金支給条例」に改める。受給資格者の見直しで(1)20歳以上の身体障害者で4級?6級の人をはずす(2)精神障害者(20歳以上は1級のみ)を加える。重複加算を廃止する。住民税課税のあいだは支給停止。
  • 吹田市老人医療費の助成に関する条例の一部改正
     対象を変更する。身体障害1・2級、知的障害重度、知的障害中度で身体障害がある、ひとり親や特定疾患など特定の医療費制度の受給者
  • 吹田市介護保険条例の一部改正
     65歳以上の第一号被保険者の保険料改定。基準額4257円(月額)→5191円。
  • 吹田市営住宅条例の一部改正
  • 吹田市特別会計条例の一部改正
    土地開発公社の解散方針を受け、今後事業をおこなうため公共用地先行取得特別会計を設置。
  • 吹田市自動車駐車場駐車料金徴収条例の一部改正
     JR吹田駅南立体駐車場を9月末で廃止。
  • 吹田市下水道条例の一部改正
  • 吹田市民体育館条例の一部改正

12月定例会で提案の使用料の引き上げに加え、H25年4月1日から指定管理者制度を導入。

(単行事件)

  • (仮称)千里丘図書館建設工事(建築工事)請負契約の一部変更
    完成 H24年7月17日→24年10月17日
  • 市道路線の認定
    (当初予算の主なもの)
  • 施設白書作成事業
    301万3千円
  • (仮称)南千里駅前公共公益施設管理事業・準備事業[千里出張所・平和記念資料室・市民公益活動センター・千里市民センター・国際交流協会・千里ニュータウン情報館・高齢者生きがい活動センター
  • 地域保健福祉センター・保健センター南千里分館
  • 千里花とみどりの情報センター・千里図書館・南千里地区公民館]と口腔ケアセンターの設置
    6億929万8千円
  • (仮称)地域委員会モデル実施検討事業
    80万6千円
  • 岸辺・豊一・千里丘市民センター、山田ふれあい文化センター、内本町・亥の子谷コミュニティセンター事業(市民会館廃止に伴い10月1日から毎日開館)
    1186万6千円
  • DX防止対策事業(デートDX予防啓発)
    150万6千円
  • 社会福祉法人等認可・指導監査事業(大阪府から権限移譲)
    714万1千円
  • 吹二地区高齢者いこいの間新築事業
    694万7千円
  • 高齢者虐待対応短期入所生活介護事業(短期入所生活介護事業廃止に伴う
    123万6千円
  • 障害者手帳交付事業(大阪府から権限移譲)
    1110万8千円
  • 障害者授産工賃向上支援事業(ハッピー&スマイル委託料)
    1190万4千円
  • MYTREEペアレンツプログラム事業
    131万3千円
  • 公立保育所民営化等検討事業
    278万9千円
  • 子どものための手当等給付事業
    68億2723万5千円
  • 公立保育所改修事業(南千里保育園)
    3570万円
  • 豊一留守家庭児童育成室改修
    706万7千円
  • 高城児童会館改修
    157万7千円
  • 児童福祉サービス給付費支給事業(障害児通所支援給付事務が大阪府から移管)
    3億3151万8千円
  • 環境監視事業(公害測定機器の整備)
    252万円
  • 公害防止対策事業(大阪府から権限移譲、地下水汚染浄化、環境安全審査会の設置)
    1354万7千円
  • 包括的廃棄物処理関連施設運営モデル検討事業(リサイクルセンター・資源循環エネルギーセンター・破砕選別工場のエリア全体の運営方法検討)
    800万円
  • 廃棄物処理施設整備事業
    1908万9千円
  • 中小企業活性化支援事業
    60万円
  • 観光企画推進事業
    400万4千円
  • 都市計画道路十三高槻線(正雀工区)取り付け道路新設
    3億1193万1千円
  • まちかど防災ふれあい広場整備事業(金田公園)
    550万円
  • 千里山駅前自転車駐車場整備事業
    2億430万円
  • 吹田操車場跡地整備事業(土地区画整理事業補助金、事業コンペ負担金、緑のふれあい交流創生ゾーン導入機能検討、地下鉄8号線延伸調査、天道岸部線整備等)
    4億1623万3千円
  • 千里山駅周辺整備事業  
    2億9965万4千円
  • 南吹田駅前立体交差事業
    8億4122万7千円
  • 住宅建て替え事業(新佐竹台住宅測量)
    1002万2千円
  • 北消防署耐震診断
    334万3千円
  • 消防車両更新
    7943万5千円
  • 防火水槽整備(津雲台5丁目・南正雀2丁目)
    2942万6千円
  • 放課後学習支援事業
    67万8千円
  • 青山台・古江台小学校大規模改造
    1億8447万4千円
  • 山田第一小学校校舎改築事業
    12億2752万5千円
  • 小学校校舎耐震補強事業
    7億5158万3千円
  • 中学校校舎耐震補強事業
    4億614万8千円
  • 千一地区公民館新築事業(実施設計)
    780万7千円
  • 吹二地区公民館新築事業
    5848万2千円
  • (仮称)千里丘図書館整備事業
    4億1146万円
  • 空調設備整備事業(エアコン 3小学校、8中学校、1幼稚園の設計と1小学校、7中学校に設置)
     3億5216万4千円

H24年度当初・H23年度補正予算に関わって

使用料・手数料の値上げ条例が12月議会で継続審議となったことに伴い、実施時期をH24年7月1日に修正し提案
北千里小学校跡地の再整備に係る事業費の起債を全額カット・債務負担行為も廃止
○防災等複合施設建設計画を廃止し債務負担の延長をやめる。

19号(2012.3.1)

●3月定例化を前に3特別委員会が開催されました。

岸辺駅自由通路4月25日使用開始 吹田操車場跡地利用対策特別委員会
村口はじめ委員、山根たけと委員

 2月16日特別委員会が行われました。

  1. 国立循環器病研究センター建替えに係る経過説明がありました。
  2. ・2月8日、循環器センター側の建替検討委員会に対し、吹田市の誘致条件等のプレゼンテーションを行う取組がの経過報告がありました。現在、審査中です。

  3. 操車場跡地の一部を仮換地指定しました(道路、開発用地区画割が決まりました)。
  4. 岸辺駅北駅前広場及び関連施設の使用開始について報告がありました。
    • 2/6より豊中岸部線の信号が設置され運用が開始しています。一方通行規制も変更されています。
    • 3/17よりJR岸辺駅橋上改札口が使用開始されます。(注:南北自由通路は通り抜けできません)
    • 4/25より南北自由通路、豊中岸部線歩行者地下道の使用が開始されます。(写真は自由通路)
市民病院 建替えとあわせて
独立行政法人化をすすめる
市民病院在り方特別委員会
柿原まき副委員長、倉沢さとし委員、玉井みき子委員

2月17日に特別委員会が開かれ、吹田市は市民病院の運営形態を、より民間経営方式に近い地方独立行政法人化(独方化)することを明らかにしました。2014年4月に法人化を目指すとしています。
 現在、市民病院は、国立循環器病センターの移転構想をふまえて操車場跡地への移転建替えを検討中です。
 独法化は、90年代に自民党橋本龍太郎内閣により国公立病院の運営形態として持ち込まれたもので、派遣労働の原則自由化、医療分野の株式会社化など「官から民へ」と、民間企業の参入推進の流れのひとつです。井上市長のもとで公立保育園の民営化、学校給食の民間委託などとあわせて市民病院の「独法化」が推進されようとしています。
 日本共産党は、吹田市の公的な責任が後退する恐れがある独法化前提の議論は問題と指摘しました。
 また、新たに設置される市民病院経営形態検討委員会に、市民、利用者代表を入れるべきと要求しました。吹田市は検討を約束し、その後、公募を実施しました。

地域防災計画策定は
国・府の計画を待たずにすすめよ
都市環境防災対策特別委員会
塩見みゆき委員長、竹村博之委員、上垣優子委員

 2月20日、都市環境防災対策特別委員会が開かれました。
 「放射能・液状化対策などを含めた地域防災計画」の見直しについては、国、府のあらたな防災計画策定を待たずに、吹田市独自にできるところからの計画の策定を早急にすすめるべきであると指摘し、女性の視点や学識経験者、市民の声も広く取り入れるよう要望しました。また、民間住宅の耐震化の進捗について質し、耐震工事補助制度の活用をすすめるよう求めました。

18号(2012.2.23)

市長の姿勢を厳しく批判し、
福祉は「事業継続を」との異例の答申
福祉審議会
倉沢さとし委員、上垣優子委員

 1月27日、2月6日、第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を審議しました。福祉審議会は12月に全会一致で「事業見直し」による吹田市独自の福祉制度削減に、異議を申し入れました。審議会として異例の展開となりました。
 日本共産党は、吹田市の姿勢を改めるべきと求めました。副市長は、重く受け止めると答えましたが、事業見直しで削減された答申案は修正されませんでした。
 介護保険法「改正」で、軽度の認定者の切捨てにつながる総合事業の導入を見送り、特養ホームの整備方針などは評価できる。問題点として、介護保険料で基準月額925円(21.7パーセント)値上げ、5182円(第4段階基準額)は市民の負担の限界を超えていると指摘しました。市は、保険料の抑制のため、基金を3億5千万円、全額を取崩すことになりました。

 答申については、計画を基本的に了承するが、介護保険料改定について低所得者への配慮した負担軽減を図ること。審議会の要望書を重く受け止め、福祉の後退を招かず、必要な福祉施策については事業継続を図るべき、とする付帯意見をつけて「第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」の審議を了承しました。

 日本共産党は、介護保険料が市民負担の限界を超えて高すぎているなど問題点を指摘しましたが、審議会が全会一致で市長の福祉に対する方針に異議を唱えたことをふまえて、共同を尊重し答申に賛成しました。

 

国保値上げで「両論」併記の答申 国民健康保険運営協議会
村口はじめ委員

 1月12日、1月26日、2月2日の3回にわたり、大勢の市民が傍聴するなかで国保運営協議会が開催されました。新年度国保料について、吹田市の提案は赤字分を保険料の大幅値上げでまかなうものでしたが、審議のなかで値上げを「認める」意見と、値上げを「認めない」意見が対立したまま、最終的な結論として両論併記の答申となりました。ひきつづき本会議にむけての運動が求められます。

<答申>
 平成24年度吹田市国民健康保険特別会計予算編成に当たっての財源確保策について

以下の3点を要望する。

1、低所得者に対する減免制度を拡充されたい。
2、収納率向上に更に努められたい。
3、医療費の適正化に努められたい。

保険料については、次の通り2つの意見があった。
1、保険料の値上げは認められない。国保加入者の生活実態は改善されていない。
1、保険料の値上げは認める。税と保険料との関係、及び他の保険制度との公平性を考えなければならない。

【市長の諮問の概要】
44億円の赤字解消策については来年度検討する。今回は単年度赤字解消をはかる。3年後の財源不足額は16億6000万円と予想される。来年度はその三分の一の財源を確保する。その中心となる国保料の値上げ幅について、来年度は7.55%とする。

【日本共産党の見解】
(1)国保料が低所得者であっても所得の10数パーセントを超えており、値上げは無理(社会保険料と比べても倍以上の負担)。被保険者の生活実態をしっかり把握すべきです。
(2)国保は国民健康保険法で社会保障だとうたわれています。ところが、この30年間で、国の負担は2分のーから4分の1に後退し、それが国保値上げの最大の要因になっている。
(3)加入者の生活実態も大きく変化しています。大半が所得ゼロか、100万円?200万円の低所得者層が中心を占めています。国の「構造改革」で無職や不安定雇用が増え、保険料を支えきれなくなっています。
(4)国保広域化による赤字幅の拡大も大きい。広域への負担は、来年度は3億2千万円、4年後には約10億円と予想されています。その責任は、事実上広域化を推進してきた吹田市が負うべきであり、被保険者に転嫁してはいけません。
(5)解決策としては、国に責任を果たさせること、市としても一般会計からの繰り入れを増やすこと、健診の充実や高い薬剤費を抑えるなどで医療費適正化に努めることなどを主張しています。

 

事業見直しは当面継続 医療審議会
塩見みゆき委員、柿原まき委員


2月2日に開かれた医療審議会で、

  1. 年末年始の救急外来受診状況
  2. 自家発電時間や食料、医薬品の備蓄など災害時の応急対策を市内の各病院でどのようにされているのか調査した結果
  3. 来年度以降の保健事業(健診の自己負担額の見直し、「行政の維新プロジェクト」による事業見直し検討状況、保健センター南千里分館の移設と[仮称]口腔ケアセンターの設置)について報告がありました。

 事業見直し対象として、在宅寝たきり高齢者等訪問歯科事業・成人歯科健診・30歳代健康診査・吹田市健康長寿健診・吹田市健康づくり事業団補助・健康づくり委託事業の6つがあり、いずれも新年度は事業の継続をしたいとの報告がありました。

 共産党からは「この間の事業見直しのやり方の問題は、見直し内容もさることながら関係者の意見を聞かずに決定してしまうということ。この6事業について関係者の合意形成に市は努力するつもりがあるのか」質問。他の委員からも「医療審議会で答申し実施している事業もあるのだから、きちんと審議会の場で議論すべき」などの意見が出されました。市は「関係者のみなさんに相談させてもらう」と答弁し、一方的なやり方は行わない姿勢を示しました。

 

復興増税で住民税が1000円アップに 市税審議会
柿原まき委員

 2月9日に開かれた市税審議会で、国会で税制改正されたため吹田市でも市税条例を改正する旨の報告がありました。

  1. 東日本の復興にかかわる増税でH26年度から35年度までの10年間、市民税均等割が500円(府民税も500円)あがる。市民税均等割は3000円から3500円に。
  2. 退職所得の市民税は算出された額から10%を控除していたが、その特例を廃止する
    などです。条例改正は3月議会に提案されます。

 また、現在国会で審議中の地方税制改正内容の報告がありました。1500万円以上の給与所得控除の見直しや、勤続年数5年以下の役員の退職所得への課税強化が個人住民税で行われます。固定資産税では住宅用地の負担調整のための据え置き特例が2年かけて廃止となるため、吹田市では約4割の方が増税となり約1億円の増税となります。

 

都市計画高度地区
(高川沿い・江坂3丁目緑地帯)の変更を了承
都市計画審議会
塩見みゆき委員・山根たけと委員

 2月21日、都市計画審議会が行われ、前回審議会(11/15)より継続審議となっていた北部大阪都市計画高度地区(高川沿い・江坂3丁目緑地帯)の変更について審議し、2月14日大阪府都市計画審議会の審議・決定を受け、当審議会でも了承されました。

 この案件は、府の都市計画審議会で都市計画決定区域変更の決定がなされていないのに、高度地区(吹田市決定)の変更を行うべきではないとして継続審議となっていました。前回の審議会でまとめられた市の意見((1)減少する緑の面積を確保すること、(2)廃止される緑地区域は、地域の都市環境の向上に資するよう配慮されたい)に対する府の回答は、以下の通り。(1)減少区域相当の緑について、府民の実感につながる効果的な緑づくりを行うことにより確保していきたいと考えている。(2)廃止緑地区域が、良好な市街地としての土地利用、防犯性の向上、沿道の歩道設置、地域や服部緑地利用者の方々にとって、安心安全な都市環境となるよう配慮していく。

 

17号(2012.1.12)

●12月議会での各委員会での審議を紹介します。

職員使いすての「任期付き職員制度」は継続 財政総務委員会
倉沢さとし委員、柿原まき委員

 委員会の主な議案は、(1)職員給料を27か月間3パーセントから12.5%カットする「特例減額条例」、(2)国家公務員と同じ給料表にする「職員給与条例」の改正、(3)労働者使い捨てで、3年間で解雇する「任期付き職員制度」の導入条例と(4)市役所の機構改革で、部局を再編し13部体制から、11部にする機構改革条例、(5)住民票などの手数料値上げなどの条例です。
 任期付き職員条例、手数料値上げ条例、退職手当の役職者のみ上乗せする条例改正は問題点が多く継続審議となりました。
 市職員給料削減条例は年間約7億4千万円の削減で職員の生活に大きな影響を及ぼすもので為政者が「民意は我にあり」と安易に考えてはなりません。本会議でも討論をしました。(別項)
 機構改革については、「1400万円の費用をかけてする必要性があるのか。組織改正の目的が、行政の維新プロジェクトの推進であり、市民生活に大きな影響を与えるため認められない。係制や財務部の廃止、市民生活部の新設などに関する疑問が解消されていない。ボトムアップが十分におこなわれたかについても不明であり、市民にわかりやすい組織名称にするといった改善点もあるが、問題点があるため反対する、」との意見をのべました。

平和祈念資料館の拡充を評価、
ガンバ大阪新スタジアム建設は
市民スポーツの発展に役立つ事業に、
施設利用料値上げと
市民会館の廃止は継続に
文教市民委員会
村口はじめ委員長、竹村博之委員

○平和祈念資料館条例は、南千里駅前公共公益施設に移設する条例で、平和の尊さ、戦争の悲惨さを次世代に伝えていく平和の拠点となる施設であり、移設にともなって拡充することは評価する、との意見を述べました。
○ガンバ大阪新スタジアム負担付きの寄附の受納。 企業や市民の募金で建設されるガンバ大阪新スタジアムは、将来にわたって市の財政負担がないように。市民スポーツの発展に役立つものに、と要望しました。ガンバ大阪は用地賃借料、指定管理者としての維持管理に要する費用、年間5千万円の大規模修繕費の積み立て金を負担することが約束されています。市民スポーツと地域経済の発展を求め、賛成しました。全会一致可決。
○市民センターの指定管理者の指定は、3市民センターと山田ふれあい文化センターを大阪ガスビジネスクリエイト(株)に指定する議案です。管理者としての実績の内容は、ショールーム等での企業活動です。労働者派遣事業を本業とする企業であり公的サービスを担う施設の指定管理者にはふさわしいといえないので、反対しました。多数決で可決。
○自然体験交流センター、市民ホール、コミセン、消費生活センター、メイシアタ―等の指定管理者の指定については全会一致で可決。
○その他各種施設の利用料値上げ、公立幼稚園の保育料の値上げ、市民会館の廃止等については審議未了となり、継続となりました。
○「事業見直し会議」での評価結果を再考し市民サービスを削減させないことを求める請願は継続。

学童保育料、使用料の値上げは継続審議 福祉環境委員会
玉井みき子委員、上垣優子委員

○留守家庭児童育成室利用料値上げ(保育料の値上げ2500円→3700円。第2子減免 1250円→1850円)。利用料値上げというが、本来吹田市がすべき施設改修などを父母会に負担させている。危険な施設も改修されていない実態がある。これらの実態を把握すべきだ、と質問。議案は継続審議となりました。
○高齢者生きがい活動センター条例は、南千里公共施設に新設される施設の設置条例と、施設管理を指定管理者にする条例が一体で提案されました。高齢者施設部分については賛成できるが、指定管理者導入については問題と指摘しました。
○環境影響評価条例(アセスメント条例の改正)は、市の責務が事業者よりになっている。審査期間が3年から1年半に短縮されている。高さ制限が府の条例にあわせて緩和されているなど問題点を指摘しました。しかし、改正前と比べ、市長意見についてインターネット公開、実施後の審査会の審査、運動レジャー施設を新たに対象に加えた点など改善点もあり賛成しました。
○千里山竹園児童センター指定管理者の指定。児童館としては、はじめて指定管理を導入した施設です。他の会派から地元団体への指定管理でなく、一般公募すべきとの意見がありました。共産党は、そもそも、児童福祉法にもとづく施設であり、『地域との協働』という本来の趣旨にてらしても公募はなじまない。指定管理でなく、直営にもどすべき、と意見をのべました。
○料金値上げ関係の市営葬儀条例改正、廃棄物の減量適正処理条例は継続となりました。
○市有墓地条例、資源リサイクルセンター条例改正は可決しました。

花とみどりの情報センターの使用料値上げは継続 建設委員会
山根たけと副委員長・塩見みゆき委員

 建設委員会に付託された主な議案は、(仮称)南千里駅前公共施設整備事業についての事業契約の一部変更、吹田市立千里ニュータウン情報館条例の制定、下水道条例の一部を改正する条例の制定などであり、審議の結果、可決しました。
 吹田市立花とみどりの情報センター条例の一部改正については、センターの使用料を改定するための条例の改正ですが、新しく南千里駅前にできる公共施設内に整備される施設と現在、江坂にある施設との使用料金の整合性等の問題から継続審議となりました。  

 

●26日に本会議でおこなった2つの職員給料削減条令についての賛成討論を紹介します。

職員の給料削減について
倉沢さとし議員

 条例は、24年1月1日から平成26年3月31まで一般職の給料を、職務の等級に応じ、100分の3から100分の12.5まで減額するものと、職員給料の基本的部分である給料表について「実質的にわたり」があると決め付けて基本給と手当てのダウンを図るものです。
その結果、市としての給料総額は年間7億4千万円減額となるものです。
 市長は、「維新」の改革として、安心安全な暮らしを守るための抜本的な行政改革というが、実態は、市役所公務員の賃金削減と、市民サービス切捨てと一体での、市民全体への攻撃です。
 福祉削減と市民サービス切捨ての「事業見直し」は、あまりにも強引なので、市民の怒りを呼んでいます。福祉審議会は、異例の申し入れをおこなったほど。2億4千万円の公共料金・使用料などの値上げも継続審査となりました。
 職員給料は、市民への窓口対応をはじめ、病院、保育所、幼稚園、福祉施設、図書館、給食調理員、ごみ収集など、市民生活を第一線でささえる公務を担う労働者が、意欲をもって仕事に専念できるよう配慮すべきものです。
 地方公務員法24条は、給与決定の5原則を明確にさだめています。「生計費並びに国および他の地方公共団体の職員ならびに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならない」してています。赤字体質を理由に、勝手に賃金カットはすべきでありません。もともと賃金カットは、地方公務員法でも分限、懲戒処分という懲罰の対象でしか予定されていません。
 赤字体質を理由に、福祉も職員給料もダウンとは、あまりに乱暴です。市民の納税額は大阪府下でつねに第2位、第3位とトップクラス。市民満足度が高いと評価された「福祉の吹田」を支えてきた市役所職員の意欲をつぶすことはすべきでありません。
 景気が悪く、年金が切り下げられる中で、地方自治体が住民の暮らしを充実させることこそ、市政の役割です。それを支える市役所職員がいっそう働きやすい職場になることを願い、労働組合と労使合意ができていることを踏まえ、本案に賛成します。

16号(2011.12.22)

●12月市議会は26日閉会しました。公共料金値上げ、任期付き職員条例は各党から批判も強く3月議会まで継続審議に。「事業見直し」は市長の予算査定で大詰めを1月、2月に迎えます。市議団は1月12日には緊急議会報告会を開催します。
党市議団の12月議会代表、個人質問を紹介します。

公共料金のいっせい引き上げは撤回せよ
ガンバ新スタジアム建設は
市民スポーツの発展に役立つ事業に
竹村博之市議代表質問

1.市長の政治姿勢について。市長は「財政非常事態宣言」で借金があると言ったが、赤字体質は見当たらない。事業見直しは市民不在の会議で33事業すべてが廃止か縮小。こんな簡単に決まっていいのか。100事業の多くが福祉や教育関係で市民生活への影響も大きい。市民の声を聞くべき。
2.公共料金いっせい引き上げについて。急激な料金引き上げはやめるべきだ。保育所や学童保育の保育料の値上げは子育て支援の後退。利用者の意見を反映すべき。
3.任期付職員採用の導入について。計画的な正職員採用で根本的な解決を。
4.機構改革について。ボトムアップでやるべき。商工の部や労働が消滅するのは問題だ。
5.市民会館の廃止について。なぜ以前の場所に建替えないのか。利用者の声を聞くべき。
6.施設管理公社の解散について。雇用責任を果たすべき。
7.教育について。学校給食のアウトソーシングは問題だ。
8.市民スポーツの発展とガンバ大阪新スタジアムについて。市の負担はどうなるのか。市民スポーツの発展に役立つ事業に。
9.障害者施策について。事業見直しで重大な施策後退になる。切実な声に真剣にこたえよ。
10.高齢者施策について。介護の要望にこたえきれるのか。ショートステイの支援の廃止は特養待機者が700人もいる中で在宅者にとっては切実な問題だ。
11.市営住宅空き家募集について。5戸募集のうち3戸が地域限定は公平性を欠くので、是正を。

■答弁
○財務部長。赤字地方債は増やすべきでない。税収の回復が簡単にはできない。
○政策推進部長。パブリックコメントは原則として必要としない。受益者負担にもとづき見直していく。人件費削減のために、任期付職員の導入でバランスをはかる。
○市民文化部長。旧市民会館は大きな役割を果たしてきたが、耐震化の問題で駅前のビルを改修して使用している。他施設への置き換えで、建替えの予定はない。
○産業労働にぎわい部長。ガンバ大阪新スタジアムは市の負担はつかない。
○市長。事業見直しについての意見や要望は重く受け止めている。現在検討中だ。

■再質問と答弁
 機構改革は明らかにトップダウン。経費1400万円もかけるのはムダ。3年たてば正社員にというのが労働基準法の規定だ。任期付職員を3年でやめさせるのは法の主旨に反する。事業見直しは、市民の意見反映の努力が見えない。将来に禍根を残すものだ。
○政策推進部長。機構改革は基本方針を示し、担当部が整理した案。費用は年度当初におこなうので節減できる。
○市長。機構改革は、あと4年間はしない。市長、職員の給料減といまの職員数のままで3年間、正規の職員採用をしないでいく。行政改革を優先する。

福祉審議会からの要望を重く受け止めよ 倉沢さとし市議個人質問

 市長の要請を受けて、高齢者福祉計画などを調査審議する医師・学者・福祉団体代表などで構成する福祉審議会が、「事業見直し」会議が、一方的に事業の廃止・縮小を打ち出したことは「問題」と厳しく批判する申し入れをした。(答弁。重く受け止める)。
 廃止縮小対象の、(1)障害者高齢者の配食サービス事業支援、(2)はり・きゅう・マッサージ助成事業、(3)障害児童見守り運営補助問題の継続を求めました。(答弁。いずれも検討中。しかし、わかば学級の存続については、自立支援法のサービスに置き換えるとして、事実上吹田市の独自助成は打ち切る方向が答弁されました。再質問で、福祉だけ削減でなく、大型公共事業の実施年度を延ばして、市民生活の影響を避けよ、と要求しました。
 ガンバ新スタジアムとエキスポ跡地開発は、教育・娯楽施設とショッピング施設だが、年間利用者は2000万人。東京デズニーランド・シー2700万人、大阪USJ810万人という現状から見て、抜本的な交通アクセスの改善が必要であること。
 北千里小跡地問題は、地域の皆さんの苦渋の選択を迫り、3月議会で予算化されたにもかかわらず、いきなりの事業の凍結である。市として責任ある代替案の提示、地域の合意形成を図るべきでないか、と質問しました。

ゴミ有料化でなく、市民参加でごみ減量を 村口議員の個人質問

 (1)ごみと環境問題、(2)産業振興、(3)使用料・手数料等の一斉値上げ反対、(4)山手地区公民館の建て替え、(5)太陽光発電助成、(6)交通安全問題について、とりあげました。
 ゴミ減量は、市が計画する(1)自治会や子ども会、障害者団体などに支給している資源ごみ回収報奨金の引き下げ、(2)袋の無料配布の縮小・廃止、(3)家庭ごみの有料化(今回は引越しごみ)問題について、根本的なところから批判し、撤回を求めました。吹田市では有料化することなくこの十年間でごみ量を2割へらしてきたこと、有料化している府下14の市町村で一人当たりのごみ量が少ないのは1市1町だけであることなどの事実を指摘しました。市と市民が協力して築き上げてきた到達点を大事にし、市民を信頼して施策を進めることを求めました。
 安直な有料化は、短期的には減量になるように見えても、地道で粘り強い努力を弱めさせることになり、長期的には減量にならないと主張しました。重要なことは、ごみを出さなくてもすむ社会の仕組みをつくること、とりわけ大企業の生産者としての責任を果たさせることの重要性を強調しました。また現在、ペットボトルを除くプラスティックごみについて分別資源化に努力するのではなく、燃やせばいいという流れが全国的に広がっています。しかし、そのことによって二酸化炭素などの温暖化効果ガスや、ダイオキシンや有害重金属の環境への排出が増えるなどの弊害が大きくなっています。
 現在、市は「廃棄物減量計画」の見直し作業に入っています。このことに関連し、プラスティックを燃料代わりに燃やすのが合理的であるかのような前議会で部長答弁に対し、一面的にではなく弊害も含めて総合的な判断を行うことを求めました。また生ごみの減量策についても積極的な提案を行いました。

パフォーマンス重視・市民意見無視の見直し会議 山根たけと市議個人質問

(1)トラックターミナル駅及び専用道路周辺地域の事後監視について、大気汚染等の因果関係を示すためにも、微小粒子PM2.5にも対応した最新型の測定装置を、事業者側に早急に一定箇所設置(遅くとも操業開始1年前から)させることを求めよ。(答弁:鉄道運輸機構に対し貨物関連自動車走行で影響が考えられる府道十三高槻線沿道に監視測定器設置を求め、約している。時期、場所等については適切な判断がなされるよう調整していく)
(2)見直し会議での決定について。高齢者団体用福祉バス貸付事業廃止決定について、高齢クラブなどの関係団体の意見を聞いていない。見直し会議でのアンケート意見や出されている要望書はどう反映されていくのか。
 特定疾患者給付金事業が一言も議論されずに縮小。なぜ難病患者の苦しみや生活実態を調査しないのか。(福祉保健部:どちらも必要な事業と考えている。
政策推進部:アンケート意見や要望書は、実施計画策定作業の中で取扱いを検討)
2回目の質問:担当所管は市長と市民の狭間で苦悩している。どちらの意見を優先する職員が市長の言う「頑張ったものが報われる職員」となるのか。
(市長:これまでの事業について各担当の皆さんが頑張られたことは評価するが、私の財政運営(維新プロジェクト)に協力する職員もこれから大切)
(3)学校施設、トイレ改善など抜本的な予算の増額を。(答弁:喫緊の課題、校舎の耐震化を最優先に、工事完了後トイレ整備については協議していく)
(4)消費者庁が発表した交付金や基金を活用し、こどもを育てる保護者から多く要望が寄せられている放射性物質検査事業などの実施を。(答弁:現在、交付金や検査機器貸与事業は東北・関東地方へ優先??におこなわれており、今後、被災地以外の地域への貸与が進めば、協議し貸与申請について検討していく。給食食材の放射性物質検査事業については、多くの課題があり研究が必要)。

15号(2011.12.2)

[12月議会] 100事業の「事業見直し」につづき
公共料金2億円の負担増を市長が提案
 12月6日から始まる12月定例市議会で、井上市長は、「行政の維新」の第2弾として、(1)公共料金の値上げ、(2)任期付き職員制度の導入、(3)公務員制度改革として市職員の給料ダウン、(4)市役所の機構改革などを提案しました。市民要望である小学校の耐震化工事や南千里公共公益施設関連の予算も提案されていますが、市民に「痛み」を押し付ける公共料金値上げは選挙公約でなく、市長が勝手に決めるものではありません。市議会の会期は26日まで。議案のポイントを紹介します。

使用料・手数料値上げ条例  保育料や市民検診も
 財政非常事態宣言のもとで、歳入の確保のため  「受益者と負担の公平性」をはかるとして、使用料、手数料、自己負担金の見直しをする。値上げの改定基準は最大で1.5倍。値上げによる市の増収は、使用料分1億3千万円、手数料分3千9百万円、自己負担金分5千万円。合計約2億円。  

○証明等事務手数料値上げ
 (例)住民票        150円→200円

○男女共同参画センター使用料値上げ
    (例)工芸室全日  7、000円→8、100円
○山田ふれあい文化センター使用料値上げ
 (例)多目的ホール・舞台全日
        25、000円→37、500円

○市立コミュニティーセンター使用料値上げ
 (例)多目的ホール全日
          6、500円→6、600円

○勤労者会館使用料値上げ
 (例)大研修室(1)勤労者・全日
        11、300円→16、800円

○留守家庭児童育成室保育料値上げ
  児童1人月額  2、500円→3、700円

  同一世帯から2人以上の場合の2人目から
        月額1、250円→1、850円

○廃棄物の減量及び適正に関する条例
  引越しゴミの有料化
 (例)2トン車       無料→5、000円

○市営葬儀やすらぎ苑使用料値上げ
 (例)大人12才以上5、000円→7、500円

○市立幼稚園保育料値上げ
 幼児1人月額  7、000円→10、500円

○市民プール使用料値上げ
 (例)冬期温水プール(一般)1時間
              250円→350円

○市民体育館使用料値上げ
 (例)第一体育室全面・全日
        20、000円→30、000円

○市立武道館使用料値上げ
 (例)第一武道室(全日)専用使用
        20、000円→30、000円

○市立総合運動場使用料値上げ
 (例)トラックフィールド全日専用使用
        54、000円→81、000円


※条例以外に吹田市要綱で値上げされるもの。

○保育所保育料の値上げ(計4、371万円)
 国基準に合うようにする。階層の細分化できめこまかく負担。最高額62000円→83000円。2子減免割合縮小60%→50%

○市民検診自己負担金 (例)
 胃がん検診(X線法)  500円→1、000円
 肺がん検診(X線法)    300円→400円
 乳がん検診(視触診のみ)  100円→700円
 子宮がん検診(頚部)    400円→500円
 子宮がん検診(頚体部) 800円→1、000円
 聴力検診           無料→500円
 C型・B型肝炎        無料→500円
 前立腺がん検診      500円→700円

労働者使い捨て3年で解雇
「任期付き職員制度」の導入

 吹田市一般職の任期付職員の採用に関する条例の制定。
※「行政の維新プロジェクト」のもとで、正規職員採用を3年間(H24年度から26年度)全面停止するため、不足する職員体制の補充が必要となり、不安定雇用の任期付き職員制度を新たに導入する。
 平成21年3月議会に一度提案されたが、取り下げられた。任期付職員は、3年間の有期雇用職員で、身分は正規職員と同等だが、3年たてば解雇。退職金は無い。改悪された労働法制を吹田市が「労働者使い捨て」に使うもの。

生涯賃金2000万円ダウン
市職員の賃金カット(年間約7億円)

 吹田市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例(本給分)。加えて今後3年間3か月はさらに減額する特例の条例(期間限定分)。  市職員の給料表を改定し、通勤手当、住居手当を見直し。加えて来年1月から26年3月末まで、職務に応じて100分3から12.5の給料を減額する。  ※国の給料を上回ることを「実質わたり」と決め付けて給料を見直し、生涯賃金でひとり当たり2000万円マイナス、全体で年間約7億円の支給減。

市役所機構改革 現行の13部を11部に編成替えをする。
※維新プロジェクトとして、トップマネジメントによる運営をすすめるため権限を集中させる。機構改革のために看板付け替え、間仕切り、インターネットランの切り替えなどで費用は1400万円。
[12月議会] 日程と他の議案
〈12月議会のおもな日程〉
 6日(火) 提案説明
13日(火) 代表質問
14日(水) 代表質問((7)竹村議員)
15日(木) 個人質問((5)倉沢議員)
16日(金) 個人質問((16)村口議員、(17)山根議員)
19日(月) 委員会
20日(火) 委員会
26日(月) 本会議閉会

〈この他の主な議案〉
○吹田市民会館条例を廃止する条例の制定について。
※年間15万人が利用していた旧市民会館(出口町)が老朽化耐震不足のため取り壊されたが、暫定処置として摂津ビルで開設。それを廃止する。

○(仮称)南千里駅前公共公益施設整備
※来年9月オープン予定。千里市民センター、南千里地区公民館、図書館、花とみどりの情報センター、地域保健福祉センター、平和祈念資料館、高齢者生きがい活動センター、千里ニュータウン情報館、市民公益活動センター。他に駐輪場、エントランスホール、郵便局を設置。

○ガンバ大阪専用スタジアムの負担付きの寄付
※ガンバ大阪が新たに専用スタジアムを建設するが、独立行政法人日本万国博覧会機構の土地は、吹田市など自治体しか借地できないので、受け皿として吹田市がスタジアム施設の寄付を受け管理する。

○吹田市立岸部市民センター、豊一市民センター、千里丘市民センター、山田ふれあいセンターの指定管理者
※指定管理者が一般公募により大阪ガスビジネスクリエイト(株)に変更になる。

(一般会計の補正予算)
〈歳出        ▲1、065万円の減額〉
・給与制度改革による人件費減額(2、514人分)
             ▲1億5、159万円
・組織改正に伴う事務室改修及び災害対策本部用分電盤設 1、600万円
・公共施設省エネ推進事業    3、196万円
・防犯カメラ設置阪急正雀駅周辺   420万円
・認知高齢者グループホーム防災改修 133万円
・こども支援交流センター遊具備品   31万円
・市民病院建て替え準備のための人件費補助
                3、196万円
・都市計画道路十三高槻線市道買収  457万円
・中学生むけに心肺蘇生訓練用人形  743万円
・地域防災推進事業補助       875万円
・千里丘図書館整備事業見直し減額
               ▲7、049万円

○山一小学校校舎改築工事請負契約
○吹田市教育委員の選任

14号(2011.12.12)

避難所運営マニュアル素案を審議 都市環境防災対策特別委員会
塩見みゆき委員長、竹村博之委員、上垣優子委員

 21日に特別委員会が開催されました。主な内容として(1)放射能・液状化対策などを含めた地域防災計画の見直しについて(2)環境に関する計画の推進について(3)道路特定事業バリアフリー化整備状況について(4)南吹田2丁目地域における地下水汚染に対する浄化実証試験結果について報告がありました。
 地域防災計画の見直しについては、避難所運営マニュアルは、小学校区ごとに地形、地歴を住民とともに確認等しながら校区防災要員(地域在住の市職員)を中心にして、地区ごとにつくる必要があると指摘しました。また、全市的な災害を想定した一斉の避難訓練の実施を要望しました。
 南吹田2丁目地域における地下水汚染浄化については、わが党の質問にたいして、微生物を活用した浄化方法が効を奏し本格的な浄化に向け、原因者と考えられる事業者の費用負担なども含め具体的に検討する。南吹田地域の開発が始まるまでに対応する。と答弁がありました。また市民への情報公開と適切な早期の安全対策を求めました。
 江坂駅のバリアフリー化については完了したとの報告だが、改札口が南北に長い駅であり、地上から改札口までのエレベーター一か所の設置では不十分であると指摘し、実態にあった改善を求めました。

国循建て替え現地か、吹操跡地か。
大きな進展なし
市民病院在り方検討特別委員会
柿原まき副委員長、倉沢さとし委員、玉井みき子委員

 22日、特別委員会が開かれました。9月議会では、市議会本会議で「吹田操車場跡地(まちづくり可能用地)のまちづくりを推進させる決議」が全会一致で採択されました。しかし、市民病院建て替え前提となる国立循環器病院の操車場跡地への移転問題についてはその後、進展がなく市民病院の経営問題を中心に質疑がおこなわれました。
 日本共産党は、独立行政法人化についての議論がされているが、公立市民病院としての存在意義を明確にすべきだ。公立病院は、市民から評価されることが重要。医師、医療スタッフが仕事に誇りをもてる職場環境を作ることが大切、市民病院の存在意義や職場環境について、病院事業管理者、病院総長に質問しました。
 病院事業管理者は、独立行政法人化も含め経営形態を検討中である。高度先進医療の必要性は、阪大病院があり必要性は薄いのでは。医師スタッフの採用について、公立病院としての自覚を求めたいなど答弁しました。
 総長からは、高度先進医療ができるのは、医師の誇りである。保険で認められる範囲では実施していきたい。市民病院の役割は、収入うち1.5割が税金からの赤字補填。8割が病院独自の収入。株主である市民への還元が必要であり、安心や健康で還元していきたい。医療の質を確保していきたい、と答弁しました。
 富田副市長から国立循環器病院の移転の取り組みについて、厚生労働省が、移転が公正な評価のうえでの実施であるように、コンサルタントに依頼し、レポートを受ける段階であり、国立循環器病センター移転のための115億円の補助金は実行されており、移転問題は大詰め、と答弁がありました。

引越ゴミ有料化とゴミ袋配布数削減の方向 廃棄物減量等推進審議会
村口はじめ委員

 6年ぶりの審議会です。市長の諮問を受け、現行の吹田市一般廃棄物処理基本計画(2006年度?2020年度)見直しに向けた審議が進んでいます。
 維新の会の新市長のもと、家庭ごみ有料化論者の学者委員が増やされ、家庭ごみ有料化が大きなテーマとなってきました。
 この間、学者2人と弁護士1人、及び私を含む議員3人(計6人)による部会を3回開催しました。
 11月21日の部会でまとめられた「検討課題と部会方針案」の主な内容は次の通りです。

(1)資源ごみ集団回収報奨金は継続する。
(2)無料で配布している年間80枚の袋を縮減する。
(3)家庭ごみの内、引越しごみ収集の有料化を図る。
(4)ペットボトルの拠点回収地点を増やす。
(5)ごみの4割を占める生ごみの水切りを徹底し、食べ残しを減らす啓発を強める。
(6)月2トン以上の多量排出事業者の減量指導を強化し、遅れている紙ごみの資源化を促進する。
(7)灰溶融炉の運転には、多量の電力消費で二酸化炭素排出を増やし、消耗品や補修等に費用を要するので、将来の稼動停止を検討する。
 このうち、(3)の引越しごみの有料化について、一時的な居住者のために永住的な市民が費用負担する必要はない、有料化すればごみ減るなどの議論がありました。
 私は、(2)無料配布袋問題、(3)有料化問題で、行政が一方的に決めるのではなく、討論会を開くなど、市民の意見をよく聞くとともに、ごみ減量にむけた市民意識を高める努力をしっかり行うべきと主張しました。
 有料化でごみが減ったという当局の資料はいいかげんなものである。安直な有料化は、逆にごみを減らすための総合的な努力が弱めさせることになり、長期的には減量に役立たないと主張しました。
 吹田市は有料化せず市民や事業者の協力により、この10年間で約2割のごみを減らしてきました。当局の資料でも、有料化している府下の14の市町村で、生活系ごみの一人当たり排出量が吹田より少ないのは泉佐野市と能勢町の2つだけです。
 (7)の灰溶融炉について、建てかえで新しく併設されたごみの二次処理施設です。それを検討した6年前の臨時議会で、私は、灰溶融炉について安易に導入すべきでない、再検討すべきと主張しました。その理由は、建設費や維持管理費が高くつくこと、安全性やそこで作られるスラグの路盤材等への使用はダイオキシンや重金属類などを環境に拡散することになるなどです。それでも当局は、国補助の要件などを理由に導入した経緯があります。
 次回審議会は、12月27日の予定です。

江坂地域の緑を守れ 都市計画審議会
塩見みゆき委員・山根たけと委員

 11月15日に開催された都市計画審議会では、大阪都市計画服部緑地等都市計画の変更に伴う風致地区や用途地域、高度地区の変更について諮問されました。
 高川沿い(江坂3丁目)の緑道をつなぐ人道橋の整備について目途がたったことから、一部区域について都市計画決定区域を廃止する都市計画変更を行いたいとの説明でしたが、市として緑地の確保をめざしているのに、緑地が減ること、都市計画区域から外された区域は府の土地であるが、府民のための土地利用ではなく民間に売却するというやり方は認められないと意見をのべました。
 また今後、府の都市計画審議会に諮問される予定になっているが、都市計画決定区域の変更が決定もしていないのに、高度地区(吹田市決定)の変更を行うべきではないと指摘し、他の委員からも同意する意見があがり、高度地区の変更については府の都市計画審議会の後に再度審議することになりました。

福祉審議会が、審議会の意思として「事業見直し」に異議 福祉審議会
倉沢さとし委員・上垣優子委員

 11月25日の福祉審議会は、第5期吹田市高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画素案について審議を行いました。
 日本共産党は、市長の諮問機関だが、市民代表が入らない庁内会議でしかない事業見直し会議と、市民代表や福祉関係者、学識経験者も含む市長の諮問機関である審議会との関係について、福祉審議会の審議事項を妨害するものだ、と「事業見直し会議」を批判し改善を求めました。
 事業見直し会議で廃止とされている短期入所生活(ショートステイ)介護事業は、審議会の場で、ケアマネの代表者からも高い評価がありました。これ以外に「第五期計画」案からいくつかの事業が削除されてしまっているのは問題、と指摘しました。
 吹田市の福祉審議会を軽視する態度に納得できないなど他の委員からも声があがり、井岡勉会長は、審議会としての要望を、市長に提出する事となりました。福祉審議会が、市長の独断的な市政運営に「苦言」を言う異例の事態になりました。
 なお、1月4日まで介護保険料の千円以上の引き上げなどを含む、計画案への意見を募集中です。積極的に意見を寄せましょう。

13号(2011.11.28)

予算要望団体懇談会を開催
 党市議団主催の団体懇談会が11月8日開催、され、曽呂利邦雄府議も参加しました。
吹田市では、「100事業の見直し」での福祉くらし削減が大きな問題となっています。党市議団は、市民の切実な要望をまとめ市長に対し、予算要望書を提出します。

●2010年度吹田市一般会計歳入歳出決算について日本共産党の意見要旨を紹介します。

前市長のもとでのゼロクリア作戦など
構造改革市政を厳しく批判
決算審査特別委員会

 幼稚園、小・中学校の耐震工事は年次計画通りすすめられていますが、前倒しも含め、いっそうの努力を求めました。公立保育所の耐震補強工事の計画がスタートし、2010年度吹六と藤白台の工事が完了。本年も片山、千三の各保育所で実施されておりいっていの前進は評価できますが、耐震診断未実施も多く残り、あと6年かかって完了というのは遅すぎることを指摘。
 大阪府の補助金廃止後、「小学校低学年教員補助者配置事業」を継続して行ってきたこと。今年度のスタートアップ事業につながったことを評価。学習環境の改善に欠かせないエアコン設置に向け年次的なスタートを評価。山田駅前に完成した青少年拠点施設「夢つながり未来館」は低料金で利用でき、地域住民の希望や意見もとりいれて誕生し、よかった。現場から指摘されている職員の配置などしっかり検討改善していただき、全市的に利用される施設として発展することを期待します
 問題点を指摘します。
 まず、交流活動館を連絡先とする一運動団体について、この連絡先が2010年度も変更されていないとのことでした。これについては直ちに是正できるはずです。市営住宅岸部中住宅では10年度も公募の地域が限定され、市内全体に対しての募集がおこなわれていないことは市民の市営住宅入居の要望の強さからみても不自然です。
 わが党が一貫してその予算化に反対してきた地下鉄延伸のための約200万円の調査費について、その調査成果もあいまいであり、実施されるかどうか不明な事業に対して執行されたものであり、認められません。
 生活保護ケースワーカーはひとりあたり件数が113、国基準の80を大きく超えていて、しかも大半が20歳と30歳台で経験年数も浅く、増え続ける受給者への支援、自立援助に際して、専門性の高い実践的な経験が蓄積されていかないことに不安を覚えます。職員数の不足や職員配置の問題が、ひいては市民生活に大きな影響を及ぼしてしまうことになり、問題を指摘しておきます。
 2010年度、窓口業務を委託した図書館の問題です。同じスペースに正規、非常勤、アルバイト、パートと直雇用でも4つの働き方の違い、そして民間会社の社員、こういう5つの働き方があり、偽装請負にならないよう、互いに慎重な対応を心がけながら働いている。こういうあり方に問題ありと考えます。
以上の点を指摘し、2010年度の一般会計決算については認定することができません。

(竹村博之委員長、上垣優子委員)

吹田市住宅マスタープランを審議

住宅審議会

 10年間の吹田市住宅マスタープランは5年ごとに課題を明らかにし、改定するとなっており、今年が5年の改定期にあたります。
 市営住宅のあり方、地域ごとの課題がだされ、少子高齢化社会がこれから進んでいくにあたり、住まいから地域のコミュニテイーバランスをとるためには何が必要か、住宅の問題だけでなく、福祉などとの連携が必要ではないかなどが討議されました。
 市営住宅が、住まいのセーフテイーネットとしての役割を果たすことや、若い世代にとっても生活の支えになることや、世代間交流ができるスペースを確保することが必要、安全なまちづくりと一緒に考える必要性があるなど、意見をのべました。
今後あと2回の審議をへて、市へ答申が出される予定になっています。
 市営住宅の建替事業について報告がありました。
 新佐竹台住宅の集約建替事業を進めるとともに、集約対象団地のうち、日の出住宅・豊津T2棟については、現地での居住継続を希望する入居者のため、2016年度(平成28年度)以降に現地立替事業を実施することとし、その事業手法を検討する。(仮称)新佐竹台住宅立替事業について、PFI事業の手法(コンセッション方式)も含めて検討を進めるとともに、同住宅においては240戸建設をすることすると報告がありました。

(玉井みき子委員)

法人市民税の増税を不承認

市税審議会

10月25日、11月21日に開催された市税審議会で、法人市民税の均等割・法人税割ともに増税する案が諮問されました。「行政の維新プロジェクト」の歳入確保策の一環です。

  1. 法人市民税の均等割課税を資本金1000万円s以上の事業所に対し増税する
    (赤字の事業所も増税となる)
  2. 同法人税割は資本金1億5000万以下1000万円超の事業所に対し税率引き上げをおこなう
    (制限税率の適用で2.4%の税率アップ)

として、約3.3億円の法人市民税の増税を来年4月から行おうというものです。消費税増税などが言われている中での増税案に対し、各委員から意見が続出しました。対象事業所は法人税割で959社、最大で1000万を超える負担増となる事業所もあることや、均等割で987社が増税となることなどがあきらかになりました。共産党は地元企業育成・支援の観点から増税の否定的影響にどう対応するのか検討もされていないこと、関係する事業所への理解を求める努力もしないという市の姿勢の問題点を指摘しました。
 2日間にわたる審議のあと採決を行いましたが、市長の諮問に対し全員が反対したため承認されませんでした。

(柿原まき委員)

千里丘・山手JR宿舎跡地売却を
認める方針が明らかに
吹田操車場等跡利用対策
特別委員会

 11月17日に特別委員会が開かれました。

  1. 特に進展があったのが、鉄道建設・運輸施設整備機構所有の(旧国鉄)宿舎跡地で、未処分のまま残されてきた最後の2箇所の土地の売却を認める方針です。これら用地は公共施設としての使用が優先され、市の必要なしとの報告があって初めて売却されるものです。売却を認めるのは:
    1. 千里丘第2寮(3627m2 長野西)
    2. 山手宿舎2(7422m2 山手町一丁目)
    但し、(2)については、山手地区公民館建て替えの候補用地として500?700m2を残してもらうとのことです。
    わが党は、特に長野西の用地について、マンション建設ラッシュのなか、公共用地が不足しており地域から要望されている防災公園や児童センター設置のための活用を検討したのか、検討すべきだと、周辺の公共施設配置図も出させて何度も問いただしました。(すでに決定ずみとの態度で)当局の答弁は「その予定はありません」との一点張りでした。
  2. トラックターミナル建設工事の騒音や振動被害について、住民の生活を守る立場で対応することを求めました。
  3. トラック専用道路で入り口周辺の大気汚染、特に肺に入りやすい浮遊微粒子(PM2.5)に対応する測定機器の設置を早急に行うように強く求めました。指導する、との当局答弁でした。

(山根たけと委員、村口はじめ委員)

12号(2011.11.10)

「福祉審議会」と「事業見直し会議」のどちらが優位か、で激論 福祉審議会

10月25日に審議会がひらかれ、引き続き「第5期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」策定の審議をしました。来年度から5年間の計画です。 しかし、この間、維新プロジェクトで、「事業見直し」が実施され、介護・高齢福祉の分野でもかってに事業廃止などがまとめられています。共産党は「福祉審議会で慎重な審議をしているのに、事業見直し会議でかってに削減が決められている。福祉審議会を無視するのか」など吹田市の無責任な姿勢を改めるよう指摘しました。市の無責任な姿勢について、批判の意見があいつぎました。
 A委員は「住宅改修は20万円の限度額があるが吹田市単独助成で助かっている。住み慣れた家ですみ続けることで、介護保険も助かっているはず。廃止とは違和感を感じる。事業見直しの内容が、まったく私たちに知らされていない」。 
 B委員は「福祉バスを廃止というが、乗車してみたら役に立つし、とても多くの高齢者が利用している。どのようにして高齢者の声を聞いているのか」。
 C委員は「福祉審議会の意見が、予算に反映されることになるのか不安を感じる」。
などの質問が相次ぎました。しかし、吹田市からは、反省の答弁はありませんでした

(倉沢さとし委員、上垣優子委員)

妊婦検診公費負担6回から14回に増え受診率アップ 医療審議会

 10月20日に医療審議を開催。豊能広域こども急病センター及び保健センター・休日急病診療所の診療実績、事業報告がされました。保健センターからは、各種健診・予防接種等の事業報告があり、子宮頚がん・乳がんは無料クーポン(推進事業) の効果あり、また妊婦健康診査についても、公費負担分が6回から14回になり、ともに受診率が上昇したとの報告でした。
 災害時における応急医療対策について、今後、国・府の見直しを受け、詳細な応急医療の連携マニュアルの作成や福祉保健部と市民病院の行動計画、市内医療機関との情報連携の強化など、見直しをする。計画づくりのため、市内の医療機関に対して、アンケートを実施の報告がありました。
 最後に、今年度から千里救命救急センターへの府の補助金3億5000万円がカットされたため、同センターの恩恵を受けている豊能医療圏4市2町が、6月以降、補助金カットの影響についてセンターに情報を聞きながら支援について協議をしてきたが、現時点ではそれぞれの市町からの支援は見送ることになり、今後も状況を見ながら協議していくことと、府への要望を行っていくと報告がありました。

(柿原まき委員、塩見みゆき委員)

●9月議会での各委員会での質疑を紹介します。

副市長等の給料減額、事業見直し
5事業中止の合理的理由はない

財政総務委員会

 補正予算について次の意見を述べました。
 消防救急無線のデジタル化や土砂災害、水害からの非難に関するマニュアル作成など、災害対策や消防救急体制の整備事業については、今日において求められているものであると十分認識している。しかし、今回の補正予算は事業見直し第一弾の結果を受けて5つの事業が中止され、それに伴う減額を含んだ予算となっている。代表質問でも触れたが、今議会で減額する理由について市長答弁は「改革の意思を示す」という主観的なものであった。また、年度当初の留保財源は5億1818万円で、今議会で減額しなければ補正予算が組めない状況とはいえない。よって、やむをえない減額であれば理解できるが、今回の場合は客観性も、必要性も無い。このような予算編成、予算執行のあり方は認められない。よって、本案に反対する。また、副市長等の給料等を減額する特例条例に賛成した立場から、修正案についても反対する。

個人市民税・固定資産税の前納報奨金の廃止に反対

 市税条例の改正について以下の意見を述べました。
 今回、個人市民税・固定資産税の前納報奨金制度の廃止が盛り込まれている。前納報奨金は昭和25年に条例制定され昭和26年度より適用しているもので、個人市民税の前納率は平成22年度で件数が47%、金額で54%となっている。固定資産税は件数で71%、金額で57%で、一括して払っていただくことにより、吹田市にとっても税収の早期確保ができるというが利点がある。この制度の廃止は、収入に関係なく、一括で前納する努力をされている多くの市民の方に影響を与えるものとなる。約2億円4千万円の歳出削減にはなるが、実質的には納税者にとって負担増となる。この間「行政の維新プロジェクト」と称して大幅な事業見直しをすすめようとしているが、吹田市の行政水準が他市と比較して優れている部分は、長年市民と市が協力して築いてきたもの。前納報奨金制度も他市では廃止されたからとならうのではなく、吹田らしさを大事に市民に寄り添った市政運営を求める。

(倉沢さとし委員、柿原まき委員)

山一小学校改築は評価。議会無視の減額は問題 文教市民委員会

 補正予算について次の意見を述べました。
 本案には3月議会で審議し、可決した事業が減額補正で提案されている。その根拠としているのが、市長の財政非常事態宣言である。しかし、本市の財政状況は、2010年度の財政力指数が1.063であり、他のあらゆる指数においても財政は健全であるとしている。それにもかかわらず、市長は誤った財政判断を根拠に減額補正を提案していることが第一の問題である。第2の問題は、市民の要望を反映し、議会で1度成立した事業を特に問題も無いのに一方的に中止しようとするやり方である。議会、市民軽視といわざるを得ない。山田第一小学校校舎改築事業や空調設備整備事業、また千一地区公民館新築事業に関わる事業などの提案は評価するが、先の2点の問題点があり、本案には賛成できない。

(村口はじめ委員長、竹村博之委員)

保育園警備が機械、ボランティアだけにならないように 福祉環境委員会

 補正予算について次の意見を述べました。
 安心子ども基金で、ハード面の対策がされることは、非常に良いことであるが、同時に人の目で安全を守ることにもしっかりと対応されたい。ボランティアにより地域で子どもを見守るという方向にシフトしていくとの答弁があったが、安易にボランティアに変えることは、地域の理解を得るのも大変であり、本当の意味で、安全を守ることにならない。ハードの整備と共に、人での安全対策を十分に検討するよう要望する。以上の意見を述べ、本案に賛成する。

(玉井みき子委員、上垣優子委員)

公園トイレなどの建設事業削減は市民軽視 建設委員会

 古江台公園トイレ設置工事費・地下鉄今里筋線北進に伴う検討業務委託料・南北自由通路付帯設備負担金(演出照明)・千里南地区センター再整備費[交通広場建設工事費(シンボルツリー)]などが減額補正予算案として提案され審議しました。
 3月議会で可決された事業が、特別の理由がないのに中止をされることについて、市長の誤った財政判断「財政非常事態宣言」を根拠にしている点と一度議会で成立した事業を市民や議会に説明もなく一方的に進めようとするやり方は、議会無視・市民軽視であること、この二つの問題を指摘して反対しました。

(山根たけと副委員長・塩見みゆき委員)

●19日本会議最終日の議員団の討論を紹介します。

11号(2011.10.21)

行政の維新プロジェクトの第一弾の予算、
議会の議決を簡単に否定する手法は問題

日本共産党議員団の一般会計補正予算の反対討論

10月14日市議団が開催した、「維新プロジェクトの真相を知る議会報告会」は住民団体、自治会関係者多数が参加しました。

 議案第71号一般会計補正予算案について。
 本議案の中には、今日、求められている土砂災害・水害の避難に関するマニュアル作成、山一小学校耐震化建て替え、千一公民館の建て替え、中学校のエアコン設置、本会議放映などの事業も含まれており、その点は評価できるものです。しかしながら、市長の進めようとする「行政の維新プロジェクト」事業見直しの第一弾の結果を受けて5つの事業を中止する減額を含んだ補正予算となっています。
 その根拠にされているのが、市長の「財政非常事態宣言」です。吹田市の財政状況は、財政力指数(3カ年平均)で1.063であり、国の財政健全化法に基づくあらゆる指数でも財政は健全であるとされ、2010年度経常収支比率は96.8%と改善されています。にもかかわらず市長の誤った財政判断を根拠に減額補正を提案していること、これが第一の問題です。決して5つの事業を中止しなければならない財政状況ではありません。
 第二に3月議会で審議し、成立した予算について、やむを得ない理由がないのに、一方的に中止する手法です。今回の事業中止は議会、市民軽視と言わざるを得ません。よってこの二点の問題点を指摘して、本議案に反対します。
 また、修正案(※)については、大阪ミュージアム特別展実施事業の削減がされており、その点は認めますが、議案第53号に賛成した立場から賛同できません。

※修正案は議員提案で「大阪ミュージアム特別展」事業に市が法的根拠もないのに支援する予算と、副市長と教育長の給料・期末手当の減額として市長が提案しているものを削除したもの。修正案と修正案を除く部分の市長提案は賛成多数で可決されました。

副市長の給料期末手当、退職金の減額は、141億円もの市民負担増をごまかすための「改革」ポーズ

日本共産党の副市長等特別職の給料等減額問題の討論

議案第53号吹田市副市長等の給料及び期末手当の特例に関する条例の制定について。あとで提案される予定の、対案である市会議案第29号について。議案第54号吹田市副市長等の退職手当の特例に関する条例の制定について。及び対案である、市会議案第30号について、関連がありますので一括して意見を述べます。

 わが党は、市長がすすめている「財政非常事態宣言」とそれに基づく「行政の維新」に同意するものではまったくありません。
今回の市長提案の減額条例の目的は、どこから見ても、市長の「改革」ポーズといえます。給料・期末手当、退職手当の減額問題を、市民生活削減のテコに使おうとしています。なぜ削減をするのかという根拠も説明できていません。減額分として副市長(1人分)給料期末手当では年間396万円、退職手741万円の削減というが、それと引き換えに、「行政の維新プロジェクト」として、手数料値上げ・減免基準強化と事業見直しで、市民に大きな負担を押し付けようとしています。現場をささえる公務員給与削減、職員数削減による影響も大きなものがあります。
23年度、事業見直し分3億2千万円。公務員給与・定数削減分1億2千万円、
24年度、手数料値上げと事業見直しで、28億1千万円。公務員給与・定数削減分11億9千万円。
25年度、手数料値上げと事業見直しで、28億7千万円。公務員給与・定数削減分17億5千万円。
26年度、手数料値上げと事業見直しで、32億7千万円。公務員給与・定数削減分18億6千万円。
合計141億9千万円の影響が予定されています。
市民にとっては、「高齢者の命づなを断ち切るもの」「障害者作業所の運営に大打撃。閉鎖の危機だ」「市民ぐるみの資源を守る取り組みを破壊するもの」との大きな批判の声があがっています。
本来ならば、市長、副市長等の給料・期末手当、退職手当は、その職責や市民生活の実態などをふまえ報酬審議会にはかり判断していくべきものです。ポーズのために提案した減額条例については、審議に値するものではありません。事業管理者の報酬削減についても、必要ならば審議会の規定を改定したらよいのではないでしょうか。
よって、市長提案の減額条例については審議には値しないが、副市長・特別職が自ら、減額してほしいと提案しているので賛成します。関連する対案については、同じ理由で賛成できません。

*市会議案とは、議員提案で副市長、教育長、水道・病院事業管理者、常勤監査委員の退職手当をゼロにし、常勤監査委員以外の給料・期末手当の減額幅を8%にするもの。この4年間のトータルで削減額は市長提案とほぼ同じになります。市会議案は賛成多数で可決されました。

●昨年度分の企業決算委員会が終了しましたので議員団の意見を紹介します。

昨年度は水道、病院ともに黒字決算

企業決算特別委員会

 9月1日から9日まで、昨年度の水道と病院の決算審査特別委員会が開催され、それぞれ全員一致で認定されました。
 昨年度は、水道事業で3億1916万円の黒字(12億3415万円の累積黒字)、病院事業は1億7227万円の黒字(58億2276万円の累積赤字)となりました。
 日本共産党委員の主な意見:
<水道>

  1. 遅れている耐震化を急ぐこと、非常水の確 保を強化すること、原発事故の際の水汚染への対 応を強化すること
  2. 小中学校への直圧直結給水を進めること
  3. 市内中小企業への官公需発注率を引き上げること
  4. ペットボトル水製造の見直し(製造には504万 円かかっているが販売額は79万円)
  5. 泉町浄水所周辺の地下水汚染への対応を強化する こと

<病院>

  1. 休暇がほとんど取れていない看護師や医師 などの労働条件を改善し、人手確保やサービス向 上、経営改善につなげること
  2. 夜間小児救急の復活など救急医療を充実すること

(山根たけと委員、村口はじめ委員)

10号(2011.10.20)

くらし全般を削る「維新プロジェクト」は
白紙にもどせ

村口はじめ議員の代表質問

福祉巡回バス希望号(写真)事業は廃止。高齢者団体に無料で貸し出していた福祉バス貸付事業も見直し会議は廃止の結論に。しかし、最終結論ではありません。これから市の政策会議で検討され、来年度の予算に反映され議会で審議され決定します。
  1. 市長の政治姿勢について
  2.  市長は、まともな根拠のない「財政非常事態宣言」を口実にして、市民サービス全般を切り下げる「維新プロジェクト」を推進しようとしている。
     「事業見直し会議」で「廃止」や「縮小」、保育所の民営化などが決められている。そこには、市民の声は全く反映されていない。施策の変更にあたっては広く市民の声を聞くという手順をふむべきだ。
    (市長答弁。「見直し会議」でいただいたアンケートは、ホームページで公表し、参考にする)
  3. 政府の指標でも吹田の財政は「健全段階」
              市民サービスを後退させるな
  4. 昨年度決算の結果が今議会の資料にでている。2009年に施行された財政健全化法の4つのすべての指標で、吹田は「健全段階」と判断されている。
    市民サービスを切り下げることは求められていない。これまでの福祉やくらしの施策の継続はもちろん、新しい事業を起こす財政力はある。
  5. 「廃止・縮小」前提の「事業見直し」は中止を
    • 高齢者友愛訪問事業は、孤独な高齢者を訪問することで、高齢者は地域とつながり元気になっている。
    • 小学校スタートアップ事業(1年生に補助教員の配置)は、特に就学直後の子どもたちを一人ひとりていねいにサポートするもので、現場の教員から、「子どもたちが落ち着いた状態で授業を進められるようになった」と効果が報告されている。
    市長は、これらの諸事業の重要性をどう理解しているのか。「廃止」や「縮小」と判断されたそれぞれの施策を中心に、以下継続・充実の方向での見直しを求めた。
     高齢者のはりきゅうマッサージ、福祉バスの貸付、高齢者友愛訪問事業、高齢者の住宅改造助成、障害者福祉年金、重度障害者福祉タクシー助成、日中活動重度障害者支援、公立保育園の一部民営化、私立保育所助成、小学校給食や学校校務員の民間委託、警備員配置、高校学習支援金、市民会館、資源ごみ集団回収補助、老人医療費助成、30歳代健診、その他。
  6. それ以外の項目として
  7.  障害者くらしの場、国保、教育、学校図書館の司書配置の充実、原発など災害対策と自然エネルギーの活用、ゴミ・環境、地区公民館の建て替え、産業振興、交通安全の問題その他。
     地域の要望である地区公民館の建て替え・改修は計画通り進められようとしていることが明らかになった。
*維新プロジェクトの根拠を批判
「維新プロジェクト」の財政運営方針の3つ内容について、その間違いを明らかにし撤回を求めた。(1)臨時財政対策債の発行 (2)財政調整基金について (3)経常収支比率。

福祉団体懇談会
●11月8日(火)午後6時30分より
●吹田市総合福祉会館・4階研修室

※恒例の市内福祉団体と市議団・市委員会の懇談会です。来年度の吹田市予算要望について懇談いたします。

外部委員の政策決定への関与はやめよ

柿原まき議員の個人質問

「行政の維新プロジェクト」について

●市長の財政認識について
大阪府では臨時財政対策債をH20年度以降毎年発行している。府議時代は認めてきたのに「臨財債の発行を認めない」というふうに市長の認識がいつ、何をきっかけに変化したのか。
●「事業見直し会議」の外部委員の資質について
 吹田のことをよく分かっていない人を入れて議論し事業の廃止・縮小を決めるのはおかしい。外部委員を選んだ市長の責任でもある。見直し会議も終わったので外部委員の参加についてはここで終わりにしてはどうか。今後も政策決定に関与するなら議会に出席要請することも検討するがどうか。
●市民への説明は
 事業見直し会議は庁内の会議を公開しただけ。市民への説明、関係者との合意形成の努力はどうするのか。やるなら市長・副市長・マネジメントチームが行うべきだがやる気があるか。
●廃止の評価が出されたショートステイについて
 介護保険を上回る利用のうち、ショートステイ部分について市独自の助成を行っている。廃止されれば重度の要介護で上限いっぱいに在宅サービスを利用している方にとっては死活問題。市長はどう考えるのか。
大阪ミュージアム特別展への支援について
 なぜ根拠もないのに市は4分の1の費用負担をするのか。
南千里公共公益施設の見直し、運営について
 高齢者の入浴施設の見直しを行っているというが「まちづくり懇談会」への報告はするのか。来年9月に供用開始だが運営形態は直営か指定管理か。
どの子にもゆきとどいた教育を
千里丘地域の大規模校への対策を

塩見みゆき議員の個人質問

●毎日放送跡地開発の周辺整備について
(1)元ミリカプール沿いの急な坂道の歩道整備を。
(2)JR千里丘駅西口の整備、吹田市も積極的な働きかけを。
(3)(仮称)千里丘北小学校に太陽光発電、雨水利用の施設整備を。
●大規模校への対策を
南山田・東山田小学校は児童数千人を超えている。山田・千里丘中学校も含め、教室不足についての整備計画は。どの子にも学習、生活指導が行き届くように大規模校独自の枠で補助教員の配置を。
●長野西JR寮跡地を児童センターや防災施設を備えた公園などに活用せよ
●南正雀や岸部南地域の避難所として大阪学院高校・大学へ協力の要請を
●高齢者・障害者の方の視線で避難所の整備を
●3月議会で可決した事業の減額補正提案について
 岸辺駅自由通路をはじめ当初予算で可決した5つの事業予算が一方的に中止されようとしている。市民・議会軽視ではないか。
学童保育、千里山駅周辺整備事業、
消防職員採用中止問題など

竹村博之議員の個人質問

■留守家庭児童育成室の過大教室対策について
(1)豊一小学校、南山田小学校など、児童数が100人を超える学級がある。今後の具体的な対策は。
(2)年限延長、とりわけ障害児保育について最新の検討状況。
■事業見直しについて
 会議傍聴者からのアンケートはどのように活用するのか。公表せよ。市民の意見をどのように集約していくのか。「パブリックコメント」を実施せよ。
■千里山駅周辺整備事業について
(1)現在の事業の進捗状況。
(2)千里山地域のコミュニティ施設???市民サービスコーナー、地域保健福祉センター整備の見通し。
(3)地区計画を策定する場合のスケジュール、考え方。
■自転車利用者、歩行者の交通安全対策について
(1)市内の自転車事故の実態。
(2)市民への交通マナーの向上のための啓発、学校での子どもたちへの指導。
(3)通学、通勤者の多い幹線道路などに自転車専用道路の計画的な整備。
(4)江坂駅前エスコタウンの自転車置場の現状。
■職員採用の中止による影響について
 行政の維新プロジェクトでは「今後3年間、職員採用を中止する」と決定した。
(1)国の基準と現在の消防職員人数の状況。
(2)今後3年間の退職予定者の人数。
(3)3年間採用停止をして、十分に消防力として維持できるとの判断された理由。

 再質問で、市民の命や安全を預かる消防職員の削減を直ちにやめるよう求めました。

9号(2011.9.26)

九月定例会が開かれます

九月二十九日から十月十九日までの会期で、九月定例会がはじまります。井上市長がすすめる「行政の維新」の実態がつぎづきと明らかになりつつあります。市政に対する市民の関心が求められています。

 市民、議会の声を聞かずに開かれる「吹田市事業見直し会議」。
 保育所の一部民営化、幼稚園の統廃合、福祉年金、重度障害者支援の廃止など、暮らしにかかわる制度が廃止・縮小されようとしています。

〈9月議会主な日程〉
9月
29日(木)提案説明
10月
 6日(木)代表質問
 7日(金)代表質問((8)村口議員)
11日(火)個人質問((7)柿原議員)
12日(水)個人質問((10)塩見議員、(16)竹村議員)
13日(木)委員会
14日(金)委員会
19日(水)討論採決
 その他、議会運営委員会が随時おこなわれます。
〈主な議案〉
(条例3件)
○市税条例等の一部改正
○千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正
○副市長等の給料及び期末手当、退職金の特例に関わる条例の改正(継続審議になっていたもの)
(単行事件3件)
○公共下水道事業正雀処理区汚水管路整備工事第一工区請負契約の締結
○医療事故に係る損害賠償額の決定
○市道路線の認定
(予算)
○一般会計補正予算(歳出)
(1)議会費
・本会議放映事業       2252万6千円
(2)総務費
・給料等減額経費       ▲396万8千円
・大型システム運用事業      1260万円
・行政資料室整理等事業【緊急雇用創出基金事業】                198万7千円
・文書印刷事業           157万円
・大阪ミュージアム特別展実施事業234万7千円
・口座振替事業         215万4千円
・住民基本台帳法改正に伴うシステム改修事業                 5933万9千円
(3)民生費
・特別養護老人ホーム等整備補助事業                     1010万9千円
・子育て支援安全推進助成事業【安心こども基金事業】               1530万円
・子育て支援安全推進事業【安心こども基金事業】               1629万2千円
・子育て支援推進事業(こども支援交流センター)【安心こども基金事業】        60万円
・こども支援交流センター巡回相談円滑化事業【安心こども基金事業】         4万7千円
・過年度国庫・府支出金等返還金6019万6千円
(4)衛生費
・過年度国庫支出金返還金     12万1千円
(5)土木費
・古江公園トイレ設置事業  ▲1944万1千円
・公園施設長寿命化事業      2600万円
・東部拠点整備事業        ▲600万円
・区画整理事業区域外施設整備事業                      2278万4千円
・千里南地区センター再整備事業▲630万8千円
(6)消防費
・消防車両運用端末装置の通信回線変更事業                   918万8千円
・消防救急無線デジタル化事業  145万6千円
・救急事業【安心こども基金事業】268万6千円
・防災体制整備事業       402万2千円
・地域防災推進事業       432万2千円
(7)教育費
・給料等減額経費        131万2千円
・小学校耐震改修事業    ▲3169万9千円
・山田第一小学校校舎改築事業 5702万6千円
・図書貸出閲覧事業       271万3千円
・空調設備整備事業      1477万2千円
○債務負担行為
(1)追加
・山田第一小学校校舎改築事業(平成23年度?24年度)         15億949万2千円
・千一地区公民館新築事業に係る実施設計業務                  780万7千円
(2)廃止 南北自由通路附帯施設整備負担金(平成23年度?24年度)        2500万円
○介護保険特別会計 過年度返還金
(追加予定案件)
○単行事件
・(仮称)千里丘図書館建設工事(建築工事)請負契約の締結
○人選
・固定資産評価員の選任

●共産党議員団は市長に対して、20日、放射能汚染から子どもをまもれ、との要望書を出しました。
放射能汚染から子どもと市民の健康を守り、不安を解消するために自治体としての対策を求める要望書

2011年9月20日
吹田市長 井上哲也 殿
 日本共産党吹田市議会議員団団長 塩見みゆき

 東京電力福島原発事故によって、大量かつ広範囲に放射性物質=「死の灰」が放出され、国民の放射能への不安が広がっています。とりわけ、放射能への感受性が高い子どもの健康を守ることは日本社会の大きな問題です。
 放射能汚染の実態を正確に把握し、実態とリスクを明らかにし、その被害から命と健康を守るために可能なあらゆる対策をとることが求められています。放射能による健康被害は急性障害だけでなく、晩発性障害もあることから、たとえ少量であっても、将来に発がんなどの健康被害が起きる危険性があります。
 現在の科学・技術では原発から外部に放出された放射能を消去することも、減らすこともできません。
 国が責任をもって徹底した調査、迅速な除染、万全な健康管理をする立場での対策をとることが求められているとともに、吹田市として自治体が市民の健康を守る立場で、不安を解消することにも対策が求められています。
以下のことについて早急に検討し、対策をとるよう要望いたします。
1、空中放射線量・土壌汚染など実態を把握するモニタリング調査を実施し「放射線量分布マップ」を早急に作成するように国や府に求める
2、学校や幼稚園・保育園・通学路・公園など子どもが近づく場所や側溝など「ホットスポット」になりやすい場所を集中的に調査ができるように、放射線測定器(ガイガーカウンターなど)を整備する。整備の後、調査した結果については市のホームページなどで公開をすること
3、学校や保育園など給食で使われている食材について、流通経路を明らかにすること
中学校給食の委託業者についても同様に明らかにすること
また、独自でも測定ができるようにサーベーメーター(食品放射能測定器)を整備するなどの検討をすること
4、市民の不安に応えられるようにするためにも、支援の体制や、放射線量の基準値の見直しについて、国や府に早急に対応するように求めること
5、原発事故がおこるなど、想定外の事態を考え、水の供給など緊急時にも対応ができるマニュアルを早急に策定し、対応できるようにすること。

「行政の維新プロジェクト」の真相を知る
議会報告会

10月14日(金)午後7時より9時さんくすホール
○主催 日本共産党吹田市議会議員団 ○どなたでも参加できます。

8号(2011.9.12)

●日本共産党は吹田市「行政の維新プロジェクト」についての見解を発表しました。
市民みんなで声を上げよう
住み良い「吹田」が壊される「維新プロジェクト」ストップを!
日本共産党吹田市委員会
日本共産党吹田市議会議員団

2011年9月12日

 井上市長は就任早々「財政非常事態宣言」を行い、市として取り組む課題を、「行政の維新」・「地元経済の維新」・「教育の維新」の「3つの維新」としてまとめました。
 そして現在「行政の維新プロジェクト」と銘打ち、市長を最高責任者とし外部委員を含めたMT(マネージメントチーム)会議が行われ、「収入に合わせて予算を組む」財政規律、市職員数削減と賃金の引き下げ、事業見直や民間委託の促進、吹田市の独自施策の廃止などを打ち出しています。
 今回の井上市長の打ち出した「3つの維新」は、根拠の薄い「財政非常事態宣言」というセンセーショナルな言葉で自らの手法を、あたかも正しいとのごとく描いており、大阪府とは全く財政状況の異なる吹田市においても橋下知事と同じ手法で強引に進めようとすることに矛盾と基本的な問題があります。

  1. 問題点の第1はその目的と、手法にあります
     「維新」と耳あたりの良い言葉であたかも何か変えてくれるのではないかという、幻想を市民に与えていますが、その中身はいわゆる市民サービス切捨ての「行財政改革」そのものです。
     「行財政改革」は、本来限られた財源で地方自治の本旨である住民の福祉や暮らしを守るための行財政運営をどう進めるのかが目的です。その進め方は市の財政・行政情報の開示をはじめとした透明性と情報の共有化のもとに市当局、市職員、市民、議会などが英知を結集して進めるべきです。
     維新プロジェクトは、施策の削減・後退・民営化ありきの前提のもと、パブリックコメントさえも実施せず、市民意見を聞かないトップダウンと市長のお抱えの有識者によって密室で強引に進められています。
  2. 問題点の第2はその前提となる「財政非常事態宣言」の誤りにあります
     2009年(平成21年)度決算では、地方自治体の財政力を示す吹田市の財政力指数は国基準より高い1.11であり、全国の特例市41団体中4位、府下で2位です(大阪府の平均は0.79 全国平均は0.55)。市民の納税する個人市民税の1人当たりの額は府下第2位、法人市民税は府下3位です。地方税総額でも府下第3位であり、その一方借金の地方債残高は府下31市中30位と下から2番目です。
     歳出予算に占める公債費の割合は6.8%で、家庭生活に換算してみると年収500万円世帯で例にとると、年に34万円のローンを毎月28.333円ずつ返済していることになります。どの数字を見ても財政非常事態などという客観的な指標はありません。
     いま国、地方自治体のほとんどが厳しい財政運営を強いられていますがその原因は、政治の在り方に加え日本経済の落ち込み、とりわけリーマンショック以後は税収が大きく落ち込んだことが最大の原因です。
     市長が赤字の根拠とする「臨時財政対策債」も国の地方交付税の後払い方式として制度化されたものであり、財政運営の手法の一つです。
  3. 問題点の第3は市民サービス切捨ての事業見直しの中身です
     公立保育所の一部民営化や学校給食・校務員の業務を外部に委託するアウトソーシングは公的責任を後退させる構造改革を吹田市に持ちこむものです。泉南市で起こったプール事故に見られるように市民の安心安全のまちづくりに逆行するものです。
     また、障害者作業所への重度加算をはじめとする全国に誇る施策を「他市でやっていない事業は原則廃止・縮小」と100の事業を「事業見直し会議」にかけて切り捨てようとしていますが、独自施策や国が決めた最低基準を上回ることが何故いけないのか、その根拠も示されていません。
  4. 財政悪化の原因は市民にあるのではありません。
     地方自治体は、小泉政権の「三位一体改革」と地方分権のもとで、国・府の補助金などが2006年(平成18年)以降大きく削減され、吹田市でも毎年約11億円の減収となり、また大阪府の財政再建のもとで補助金が交付金化されるなど、国・府が本来責任を果たすべき分野で、悪政のツケが地方自治体に押し付けられ翻弄されているのです。
     経済の落ち込みや国の制度改悪によって起きている現状には目を向けず、政治主導と称し市民や現場の職員の意見を聞かずにないがしろにするような市政運営は、自治体の首長として許されないものです。
     いま求められることは市長として国・府の責任を明確にするべく物を言い、行動を起こし、市民と力を合わせて運動を進めることです。そして住民の暮らし福祉を守り、地域経済の活性化を図るなかで税収の確保に努力すること、行財政の真のムダを削り市民本位の行財政改革を全ての市民の皆さんと力を合わせて取り組むことです。事業見直しについて議論するなら、最低限関係者・市民の声を取り入れるよう提案します。
  5. 「非常事態」は財政でなく市民の暮らしです!
     高すぎる国民健康保険料の引き下げ、特別養護老人ホームの待機者解消や保育所の待機児解消、障害者のくらしの場の確保、介護保険料の負担軽減、学校をはじめとした耐震工事の促進など市民の暮らしは待ったなしです。
     いま市政に問われるのは、これまで市民と行政が共に作り上げてきた福祉のまち、暮らしやすさ近畿第1位の吹田市を更に発展させることです。
     東日本大震災は命の大切さと、自治体の在り方について私たちに鋭く問いました、いまこそ地方自治の本旨をしっかり守り、自治体本来の役割である市民の暮らし福祉最優先の吹田市政を作っていくことが求められます。日本共産党はそのために全力を尽くしていきます。
市民不在のまま、「事業見直し」作業が強行されます。
こぞって傍聴に参加しましょう。

吹田市事業見直し会議スケジュール
詳しくはpdfを参照

pdf pdf(627KB)

7号(2011.9.5)

 井上市長は、「財政非常事態宣言」をおこない、赤字体質からの脱却として、「収入に合わせて支出を組む」財政規律を基本に、「3つの維新」(行政の維新、地元経済の維新、教育の維新)に取り組むことをを発表。外部委員と市長らで構成するマネジメントチームで具体化し、財政運営の基本方針、歳入確保、公務員制度改革、事業の見直し、公共施設の最適化などの「行政の維新プロジェクト」を打ち出しました。
 日本共産党議員団は、維新プロジェクトは構造改革の痛みを市民に押し付けるもので市民無視の見直し作業は中止を、と申し入れています。経営戦略会議で確認された内容のポイントを紹介します。
「行政の維新プロジェクト」 マネジメントチーム会議の方針
(カッコ内の数字は 4年間の取り組み効果額)

財政運営方針

 「収入に合わせて支出を組む」という財政規律を確保する。「借金」にあたる赤字地方債(臨時財政対策債)を発行しない。「貯金」にあたる財政調整基金の取崩しをしない。
 柔軟な財政構造にするため、経常収支比率をH26年度には95%とする(現在102、4%)。

公務員制度の改革(52.7億円の減)

 国基準で給料上限を引き下げ。実質わたりを解消。ラスパイレス指数を引き下げ。部長級の給料の引き上げ。現行54万300円→56万7300円。
 退職者の外郭団体の再雇用斡旋の廃止。
 任期付き職員の導入。
 研修制度の見直し。

歳入確保(68.6億円の増)

 受益者負担の適正化。
 使用料、手数料及び自己負担の見直し。
 減免免除制度の見直し。
 公有財産の積極的有効活用。利用見込みのない土地については売却。

職員体制の見直し

 職員体制再構築の更なる見直し。アウトソーシングの推進、3年間の正規職員採用停止。
〈数値目標〉H30年度までに全国特例市水準人口1000人あたり6人以下とする。(H23年2313人→2079人▲234人削減)

事業の見直し(89.8億円の減)

 これまでの方式では効果が少ないので、上から指定するトップダウンで見直しをする。
1、市が独自で実施する事業は原則廃止・縮小。
2、単独扶助費は府内特例市並みとする。
3、事務事業のアウトソーシングをすすめ、職員体制を見直す。
4、目的意義がうすれた施設や費用対効果に著しく問題がある施設は、廃止を検討する。
5、以上の見直しは、市幹部職員と外部有識者の「事業見直し会議」で公開で行う。

市有施設の見直し

○いずみ母子ホーム
○勤労青少年ホーム
○JR吹田駅南立体駐車場
○市立幼稚園16園。平成16年をピークに園児数が減少してきており、現在の16園を見直す時期に来ている。

アウトソーシング推進

 府内特例市と職員数比較で、職員数の割合が多い部門を中心にアウトソーシングを推進し、職員数の見直しを図る。
○市税滞納者督促→民営化
○公立保育園の一部→民営化
○のびのび子育てプラザの管理運営→指定管理者
○市営住宅の管理運営→指定管理者
○小中学校務員業務→業務委託
○小学校給食調理業務→業務委託
○図書館窓口業務→業務委託
○地域包括支援センターの一部→業務委託

公共施設の最適化

 公共施設は昭和56年以前(旧の耐震基準)に建築された施設が大半、老朽化の更新が一定期間に集中。
今後大きな財政負担となるので民間施設の活用、耐震化など総合的に検討する。総量縮減を図る。

6号(2011.9.2)

●七月定例会の常任委員会審議内容を紹介します。
市長、特別職の給料・退職金削減を審議

財政総務委員会

 井上市長は財政非常事態宣言に基づき、市長と副市長、特別職の給料、退職金などの削減を提案しました。委員会は、「真」に財政危機なのか。地方の財政危機の原因は何か。職員と市民に犠牲を押し付け、吹田市の独自施策などを削り落とすための口実ではないのか、など質問しました。
 審議の中で、「宣言」とはいうものの、議会で議決した非核平和都市宣言などと違い、市長が独断で発表した文書にすぎない。議会には提案の予定が無い。井上市長の単なる政治姿勢を示す文書であることが明らかになりました。。
 また、市長独断で事業を見直したり、中止などしているが、市民にはまったく知らされていないことは重大問題であり、トップダウンで、市民に結果だけ押し付ける姿勢は問題であると指摘しました。
 市長の給料、退職金削減は多数決で可決されました。共産党は本会議で意見を述べました。
 副市長、事業管理者、常勤監査などの給料・退職金削減は継続審議となりました。
(倉沢さとし委員、柿原まき委員)

自然体験交流センターの民間委託に反対

文教市民委員会

 市立勤労青少年ホームに設置されている運営委員会を廃止して、指定管理者が新たに(仮称)利用者懇談会を設置するための条例改正案について、説明のなかで(1)これまでどおり年2回の開催(2)従来どおり市が会議に出席する(3)スタート時点では現委員で構成する、などがあり了承されました。
 市立自然体験交流センターを市直営から管理運営について民間委託するとして、指定管理者制度を導入するための条例改正案については、「指定管理者制度は経費削減を第一の目的としており、全国のスポーツ施設などで安全対策よりも効率を優先した結果、取り返しのつかない重大事故が多発している。このセンターは宿泊を伴う青少年施設であり、市民が願っているのはより安全で充実した事業である。これまでどおり市直営が適当である」として反対しました。
 補正予算案では、特別職である教育長の給料・期末手当の減額について、根拠となる条例案が継続審議となり撤回されるとともに、大阪府の予算を活用して(1)研究学校事業(使える英語プロジェクト事業)として、小中一貫校をめざしている、千里たけみ小学校と竹見台中学校、さらに桃山台小学校に3年間のモデル事業の実施(2)子育て支援推進事業として、市内幼稚園にパソコン等の備品を購入することを了承しました。
(村口はじめ委員長、竹村博之委員)

福祉環境委員会

 公用車交通事故の損害賠償、補正予算では国庫支出金による「アスベスト飛散防止総合対策委託金での環境保全調査などを行う。府の補助金安心・子ども基金事業(地域子育て創生事業・子育て支援事業の備品購入・子育て支援に関わる啓発のパンフレット作成など)介護基盤緊急整備等臨時特例基金事業 (高齢者グループホームのスプリンクラー整備の補助)等を審議しました                    (玉井みき子委員、上垣優子委員)

建設委員会

 特別職(水道企業部長)給料・退職金削減が提案されました。なぜ黒字である水道企業の特別職の給料が減額になるのか。市長や特別職の給料、退職金削減が、自ら身を切っておいて次には市民サービス削減、職員の人数削減や給与削減をねらうものではないのか。日本共産党は、市民をだます「財政非常事態宣言」をもとに特別職の給料削減を盾にした職員・市民への負担押付け(水道料金の値上げ等)は絶対に許されることではないとその姿勢を正しました。
(山根たけと副委員長、塩見みゆき委員)

●市長給料・退職金削減の議案について、共産党の賛成討論を紹介します。8月12日討論。
市長給料・退職金削減を口実に職員、市民に
痛みを押しつけるべきでない

 日本共産党議員団として意見をのべる。
議案46号、47号の意見を一括してのべます。
2つの議案は、市長給料、期末手当の3割カットと、退職手当の5割カットにより4年間の総額で、約3千500万円の減額を特例で行うものです。
 わが党は、ムダを削り、市民施策の充実を目指す改革は、大いに進めるべきと考えます。審議の中で、市民が期待する改革とは、まったく別物であることが明らかになりました。たとえば、減額の割合である3割・5割の理由について「橋下知事に倣った。改革の意思を示す」と市長は答弁しましたが、提案の根拠は示すことができません。
 そもそも、特別職の報酬が市民の目線で見て、高額であれば見直すべきです。たとえば、市長の退職金は4年がすめば、5割カットしても約1500万円あります。これらはきちんとした検討が要るのではないでしょうか。改革というなら、政治と金の問題で、市役所と取引のある業者からの献金についても襟を正すべきです。
 今議会で、市長は施政方針を述べ、4年間の方針を示しました。中身は赤字だからと行財政改革がほとんどでした。行財政改革を行って、どんな吹田を目指すのか、という市民のための目標が抜けています。本来は、目標を明らかにして財源はどれくらい必要かを明らかにし、それを捻出するために財源はどれくらい必要かを立てていくものです。
 地方自治法は、「住民の福祉の増進」が自治体の仕事としています。市長は、財政非常事態を理由に、公務員の給与削減を手始めに、市民と市がきづいてきた福祉や子育てを中心とした独自施策を廃止・縮小を一基に進めようとしています。非常事態と煽り、市民を架空の赤字論で混乱させ、施策の見直しを市民に押し付ける行政の維新プロジェクトは、撤回すべきです。議員団として、すでにマネジメントチームの作業中止を申し入れているところです。
 わが党は、これまでも申し上げてきましたが、ムダを削り市民施策の充実を目指す改革は努力を惜しみません。今回の市長給与、退職手当の特例減額についてあえて反対しませんが、財政非常事態と煽り、施策の見直しを押し付けるのでなく、市民生活に寄り添った施政運営がすすめられるよう強く要望して意見とします。
(倉沢さとし議員)

特養待機者解消の数値目標の必要性を求める

福祉審議会の報告

 8月30日福祉審議会が開催されました。
 吹田市高齢者等実態調査の報告、第5期吹田市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の素案についての提案がありました。計画は、「地域包括ケアの推進」が重要であること。将来像として「健やかに安心・安全に暮らせるまちづくり?地域包括ケアの推進」を掲げて、元気高齢者と医療介護の支援が必要な高齢者を視野にいれ、重点項目として、(1)介護予防の推進(2)認知症高齢者対策の推進(3)介護保険サービスの充実(4)多様な生活支援サービスの推進(5)安心して住み続けられる住環境の充実などが素案として提案されました。来年3月の計画策定に向けて審議がされます。
 日本共産党は(1)計画の方向づけも重要だが、600人に及ぶ待機者を解決するための特別養護老人ホームの建設など数値目標を掲げることが重要だ。(2)住宅のバリアフリー化は今まで自助努力に負っている。市の誘導策で促進を図ることが求められる。(3)改正介護保険法が来年4月から施行されるもとで、保険給付はずしにつながる「総合事業」によることなく、介護予防の推進や介護保険サービスの充実を図ること。(4)集合住宅の建て替え工事期間中、現に地域のバリアフリー化に問題が生じている箇所がある。計画の趣旨を生かし、現時点での改善が必要だ。と質問・要望等おこないました。
(倉沢さとし委員、上垣優子委員)

5号(2011.8.12)

財政赤字論をあおり、「住みよい吹田」を壊すな

倉沢さとし議員の代表質問

 井上市長の施政方針は財政赤字論を理由に、地方自治法の「住民の福祉の増進をはかる」という役割を否定している。吹田市の将来像、全体像が無い。もともと維新の会は自民党。2年前の総選挙では退場の審判をうけた政治。国民負担増の「構造改革」こそ転換を。日本共産党市議団は、住民の切実な願いの実現を強く要求する。
(1)住民の福祉を守る基本姿勢を。疲弊する地域経済の活性化、若者に仕事、高齢者障害者にやさしい市政、安全で便利な街づくり。大震災の教訓を受けて原発事故対策、津波対策など防災計画の見直しを。
(2)大型開発の呼び込みやめて中小企業支援を。「東部拠点」開発関連で、誘致補助金制度新設で企業を呼び込む準備がすすむ。大企業への補助金でなく、産業振興条例にもとづいて中小企業への支援を。
(3)特定団体優遇をやめて公正な市政を。
(4)憲法を基本に住民が主役の市政を。コミセンや地域包括支援センターの旧北千里小学校跡地事業の中止、千里丘図書館の延期は暴挙だ。
(5)財政非常事態宣言というが、市民の納税額は大阪府下でトップクラス。高い税金を納めている市民に対して、きちんとした説明を。
(6)30年以内の発生確率が60%から87%とされる東海・東南海・南海地震。原発事故対策、津波対策など、防災計画の見直しを。学校施設の耐震化は全国平均73・3%、吹田市は50・6%で大きく遅れている。保育所は18・7%。耐震計画の前倒しを。民間社会福祉施設に耐震化補助金を。
(7)消防力の充実。千里救命救急センター府補助金復活。市民病院の機能拡充、小児夜間救急の復活を。
(8)国立循環器病研究センター移転問題。政府は「移転先の候補のひとつ」との立場であり、東部拠点に移転してくるかどうかは、まったく不透明。市民は、市内に拠点病院があることが利益。北千里の現地建て替えも、東部拠点への移転も歓迎すべき。
(9)市民病院の移転問題は、「市民の健康と命をまもる」という立場で検討を。
(10)公的保育を壊す新システムに市長は反対せよ。12月議会で「拙速にこたえをだすべきでない」という意見書を可決。潜在的待機児が200人。対策を。子ども医療費助成は「中学卒業まで」実施を。
(11)産業振興条例の具体化。全事業所実態調査を活用せよ。融資制度の改善。住宅リフォーム助成制度の創設を。小規模事業者登録制度の創設を。
(12)高すぎる国保料の引き下げ。今年度から広域化で、約3億円を負担するが、国保広域化に反対を。
(13)吹田市の中学校給食はデリバリー方式。大阪府が、補助制度を創設。府の補助金で完全給食、全員喫食を。全国的には81.6%。大阪府は12.3%で全国最下位。給食費を就学援助の対象に。
(14)小中学校エアコン設置を前倒しで実施を。
(15)就学援助制度の後退は撤回を。
(16)市長は、学力テストの全学校での実施と言うがテストづけで苦しめられる。少人数学級の実現や補助教員の充実で、どの子にもわかる豊かな授業を。
(17)建設事業は緊急度、必要度から見直せ。普通建設費が5年間で総額893億円、年間平均178億円と突出。財政赤字いうなら大型開発から見直せ。
(18)高齢者福祉。来年度改定される介護保険料は値上げするな。北千里の地域包括支援センターは予定通り設置を。特養待機者対策を。
(19)「暮らしの会」が障害の子を持つ親の声を集めた冊子で、切実な声。市長の決断を求める。国の障害者グループホーム・ケアホーム利用者への助成に伴う吹田市助成の見直し問題。重複しないので継続を。
(20)支援学校卒業生の行き場の確保。難病相談は行政で。
山一小学校耐震建て替え工事。子どもへの配慮を。
(市長答弁。財政非常事態宣言は、赤字地方債の発行や財政調整基金の繰り入れに恒常的に依存した赤字体質を改革するため。職員、市民の意識改革に必要。千里救命救急センターは市民の命を守る上で不可欠な医療機関であり運営状況を把握しながら、豊能医療圏として支援を検討。国保は抜本的改革が必要。暮らしの場の整備については検討。)

改めて貨物専用道路の環境対策を問う。
市民のくらし・命に責任を

山根たけと議員の個人質問

・「貨物専用道路周辺地域の環境対策について」では現在進行中の専用道路遮音壁は、住民の要望は壁よりも騒音・大気汚染低減率の高いドーム型であり市や市長は責任を持ってその声にこたえ事業者側に実施させるべきであること、事後監視については1年しか約束されておらず違反した罰則も含め事業者任せにせず市独自の監視体制をつくり、厳しく対応することを求めました。市や市長の答弁は環境審査会の答申に基づいて事業を進めていくこと、5者協定に基づいて対応することなど従来道理の回答に終始し、市長が変わってもおよそ住民の願い・生活からとはかけ離れた考えであることが改めて明らかになりました。
・「商店街の活性化について」の質問では、施政方針でも地域経済の維新として取り上げられてはいるものの具体的には何ら示されておらず、市の考え、具体策を正しました。
その他、「不妊治療助成の創設」(答弁。引き続き研究していく)、「保育所の整備、老朽化保育園の早期の耐震化・建替え・改修」(答弁。厳しい財政状況の中で耐震工事の繰り上げ・建替え・改修は困難。必要度・緊急度の高いものは、特定財源の確保に努め順次改修・修繕を行う)に関する質問を行いました。


学童保育に通う障害のある子の年限の延長を

上垣優子議員の個人質問

○学童保育に通う障害のある子の年限の延長を
学童保育に通う障害のある子の4年生以降の放課後・休業時の生活は深刻だ。(答弁。検討部会でまとめられた提案について検討していきたい)
○吹田市自然体験交流センターへの指定管理者制度の導入は反対
 この間、指定管理者制度により民間委託された体育施設で重大な死亡事故が起こっている。先日も泉南市の小学校プール開放で死亡事故が起きたばかり。指定管理者制度は企業参入に道を開くものであり、反対だ。(答弁。具体的な安全対策の提示を求め、慎重に選定、その後それが守られているかの確認をモニタリング制度など活用してチェックしていく。)
○公契約条例の制定を求める
 官製ワーキングプアを市自らが増やすことにつながる民間への安易な委託には反対。労働者を守る安全網として公契約条例を制定するべき。(答弁。国や他の自治体の動向を見て慎重に対応を検討。価格以外の要素も考慮する総合評価方式による入札の導入が効果的であると認識)
○旧北千里小学校関連事業について
住民になんの相談もなく一方的に中止を発表するのはあまりにも乱暴。計画してきた事業の今後について、市の考え方は?(答弁。市民の思い、要望は前提として協議していく。)
○千里山駅周辺整備事業について
・地域全体のさらなるバリアフリー化の検討を(答弁。安全な通行の検討中)
・公共施設の充実を求める声にこたえよ(答弁。コミュニティ施設の未整備地域であり慎重に検討中、市民サービスコーナーは地元の意見を聞きながら検討)
・跨線橋の緩衝緑地帯の設置計画は。(答弁。植栽および緑地空間等の配置を検討する)

保育所の安全施策の充実と放射能測定器の購入を

玉井みき子議員の個人質問

・保育所の警備員の配置の予算、私立への補助が今年度より削減に。子どもの命の安全と財政の節約とどちらが大切か?予算額をもとに戻し警備員の配置に戻すことを強く求める。
(答弁。安全管理員の配置と早急に門扉の遠隔施錠システムの導入など安全管理上の施設改善を行う)。
・一時預かり保育について。吹田市としてもニーズがあると考えた上で事業が実施されている。公立保育園での実施は人の配置や場所のとり方も含めて充実をさせること、私立については補助額の単価引き上げについて真剣な検討を。
・錦通商店街の歩道をすべらないようにすることや駐輪場、歩道の拡幅など、さまざまな対応しつつ計画をしていくことが求められている。2011年3月の議会でも整備について要望があったが、地元の声を聞き計画と検討を。
・喫煙禁止地区など禁止地区の設定やの在り方を示してほしい。JR吹田駅周辺については灰皿を禁止地区内に設置している企業に協力を求めること。受動喫煙を放置せず対応を。
放射能汚染について不安を解決するために『給食食材の産地の公表、学校などのプールや運動場・砂場などの測定を』の声に応えて、市としてもガイガーカウンター購入し、プールや公園の砂場、学校や幼稚園、保育園などの公共的な施設については測定をすることを早急に検討し実施を。
(答弁。吹田では大阪大学が放射線量を定期的に測定をしていて、現在までは全く異常はでていない。
放射能測定器(ガイガーカウンター)については防災計画の見直しにあたり、整備をすることも視野にいれながら取り組んでいく)。

4号(2011.7.22)

七月定例市議会26日から
井上市長の市政方針など予定

吹田市福祉審議会

 七月二十六日から八月十二日までの会期で、七月定例会がはじまります。四月の選挙後で本格的な論戦がおこなわれる最初の定例会となります。開会日には市長の「施政方針」が述べられ、各部から議案の説明がされます。
〈主な日程〉
7月26日(火)開会・提案説明(施政方針演説)
8月2日(火)代表質問
3日(水)代表質問((2)共産党代表質問倉沢市議)
4日(木)個人質問((2)山根たけと市議、
z5日(金)個人質問((1)上垣優子市議
         (8)玉井みき子市議)
8日(月)委員会
9日(火)委員会
12日(金)討論採決
〈主な議案〉
(報告3件)
○損害賠償額の決定に関する専決処分について
(条例5件)
○市長の給料及び期末手当、退職金の特例に関わる条例の制定(継続審議になっていたもの)
○副市長等の給料及び期末手当、退職金の特例に関する条例の制定
○勤労青少年ホーム条例の改正
○自然体験交流センター条例の改正
(単行事件3件)
○南吹田下水処理場送風機設備工事請負契約の締結
○和解について
 株式会社日本アイ・ビー・エムの契約不履行に対する市への損害賠償金の決定
○公用車の交通事故に係る損害賠償について
(特別会計の補正予算)
・国民健康保険特別会計補正予算   30万円
・水道事業会計補正予算       ▲165万円
・病院事業会計補正予算      ▲165万円
(一般会計の補正予算)
・副市長等の給与及び期末手当の減額▲665万円
                    (市税)
・東日本大震災被災者支援事業    337万円
・高齢者グループホームのスプリンクラー整備事業
                  461万円
・地域密着型サービス整備補助事業 
                2億960万円
・子育て支援推進事業(私立保育園) 1530万円
・子育て支援推進事業(公立保育園)1080万円
・子育て支援推進事業(公立幼稚園) 960万円
・子育て支援推進事業(私立幼稚園)  900万円
 ※園庭・プール解放などの事業にかかる備品購入
・子育て支援啓発事業        245万円
 ※幼児期からの生活習慣の確立への啓発
・研究学校事業(英語教育)      153万円
 ※大阪府の使える英語事業の研究校の拡充
                (以上府支出金)
・公害防止対策事業   248万円
 ※アスベスト飛散防止に関するモデル事業の受託
(国庫支出金)
○教育委員会委員の選任
○公平委員会委員の選任


「財政非常事態宣言」の撤回
市民の暮らし最優先に
市議団が市長に緊急要望

 7月14日、市議団は「財政非常事態宣言」の撤回とマネージメントチームによる見直し作業の中止を申し入れました。また、市民のくらしについて緊急対策が求められる次の3項目を申し入れました。

(1)千里救命救急センターの補助金復活を大阪府に申し入れること。
(2)国民健康保険料を引き下げる。国保料の大幅値上げになる広域化に反対する。
(3)地域防災計画を見直して市民の安全をまもること。

●審議会の内容について紹介します。
「第5期高齢者保険福祉計画」
特養待機者600人 
退院しても行き場の無い悩みにこたえよ

吹田市福祉審議会

 7月13日に吹田市福祉審議会が開かれました(会長 同志社大学名誉教授井岡勉氏)。3年ごとに決める「高齢者保険福祉計画・介護事業計画」は23年度で第4期計画が終了します。24年からの3年間の「第5期」福祉計画を策定していくことになりました。
吹田市は、3年間の総括として介護認定者が増加し1万2621人。介護保険特別会計は172億円と増加している。今後も高齢化率19.7パーセントがさらに伸びることが予想される。高齢者福祉事業として、街かどデイハウス整備、認症高齢者対策として、成年後見制度などの法的整備が進んだことなど報告がありました。
 日本共産党は、「病院が『急性期対応』となり、手術したらすぐ退院。しかし、患者の行き場が無い問題。特別養護老人ホームなど施設にも入れないし、在宅医療とは 名ばかりで体制は不十分。患者の悩みにこたえるべきではないか。特別養護老人ホームに希望しても入れない方が吹田市内で600人。老々介護、認々介護など、施設への入所要望も強い。このような現状の解決のための計画を、立てるべきではないか。旧北千里小学校跡地利用として、地域包括支援センターを設置する計画を3月議会で決めたが、「財政非常事態宣言」のもとで、計画は「白紙」というが、福祉の立場から問題ではないのか」など意見を述べました。
次回は8月30日(倉沢さとし委員、上垣優子委員)


貨物トラックが入らないよう南吹田駅前線の整備を

都市計画審議会

 7月12日、都市計画審議会が開催され、主な内容として南吹田駅前線に関する北部大阪都市計画道路の変更・東部拠点地区整備計画・千里ニュータウン地区の地区計画に関する変更の説明がありました。
南吹田駅前線道路の説明ではJR東海道線を横断する立体交差部にはエレベーターの設置などバリアフリー対応の歩道にすることなどの要望が出されました。日本共産党は、貨物専用道路への大型トラックにより今回整備される南吹田駅前線を通り南吹田の住宅街に入り込む危険があると指摘し中央分離帯等を作り大型トラックが入れないようにすればよいのではと提案しました。市は、他の大型車両の関係で分離帯整備は難しい、貨物ターミナル契約協定の通行ルートを守らせるように監視していくと答えました。(図参照)
操車場跡地東部拠点地区計画・緑のふれあい交流創生ゾーンTについて、緑地公園を基礎とした整備をすると聞いていたが今回の地区計画では、店舗等も用途に加えられていることを質問しました。市は、福祉施設やそれに関わる店舗等の建設も可能な建築物の用途制限にするための措置であると答えました。また、緑のふれあい交流創生ゾーンTとUでは高さ制限等が異なるが大規模店舗等の建設が可能になるのではという質問に対し(Tは15mまで、Uは25mまで)ゾーンTよりUのほうが自由度は高いことになると答えました。他の委員からも地域の商店街や店舗にも配慮することが必要であるという意見が出されました。
(塩見みゆき委員、山根たけと委員)


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3号(2011.7.8)

七月議会にむけて、共産党市議団主催「団体懇談会」を開催

 記)
 7月25日(月)午後7時
 さんくすホール
 市議団から議会報告。各団体からの取り組みの報告と交流をいたします。

※個人、団体どなたでも参加できます。
「大阪維新の会」の井上市長は、「財政非常事態宣言」のもとで、くらし福祉をばっさり削る動きを明らかにしています。北千里小学校跡地利用事業の全面見直し、千里丘図書館建設計画の経費節減での入札延期、国民健康保険料の値上げ計画など、「維新」改革のもとで、市民に痛みを押し付けるものです。議員団として、七月定例議会に向けての市政の動きなど報告し、懇談いたします。


「行政の維新プロジェクト」による事業見直しを市が発表

 7月1日、吹田市は「財政非常事態宣言」のもとで、事業の見直し第1弾を発表しました。部分的にはムダづかいを改めるものも含まれますが、中心的には住民要求にかかわるものです。

旧北千里小学校関連事業の中止
各事業の必要性を再検討。跡地全体の方向性を改めて検討する。(執行留保事業資料より)
古江公園トイレ設置の中止
事業は中止し全体的な整備計画は再検討(執行留保事業資料より)
旧南竹見小学校体育館耐震工事の中止
体育館のあり方や活用について再検討し、耐震化の必要性を再検討する(執行留保事業資料より)
▼一覧表(画像をクリックすると大きな画像がご覧いただけます)

新たな赤字解消策のため
今年度中に国保料の値上げを検討具体化
国民健康保険運営協議会
村口はじめ委員

 7月5日に、今期初の協議会が開催され、昨年度決算の報告がありました。昨年度決算は44億円の累積赤字です。井上市長は、国保運営協議会の開会あいさつで、「新たな赤字解消策が必要で、来年度予算に反映させるため検討に入る」と値上げを具体化する趣旨のあいさつをしました。
 前市政時代の2009年にも19億円の累積赤字解消のために、当初大幅値上げが検討されました。この時は国保料値下げを求める9400筆の署名もあり、一般会計からの繰り入れを増やすことで、国保料は一人当たり、値上げ幅を数百円規模に圧縮することができました。
 徴収を強めることで、この2年間で2.5%徴収率をアップさせ、87.55%になったとの報告がありました。
 一方、国保制度の広域化がすすめられ、負担の平均化という理由で、今年度から市国保会計で年3億円の負担をしなければならなくなり、赤字がさらに膨らむことが懸念されます。
 私は、国保加入者のほとんどが低所得者か無収入であることを考え、保険料の値上げによらない赤字解消策を提案しました。
(1)国の負担率がかつての半分の約25%に減らされてきたことが一番の問題であり、責任を果たさせるべき。民主党は政権公約で9000億円の国費投入を約束したのだから実行をせまるべきだ。(答弁:まだ国会上程されていない。制度改善を要望する)
(2)払えない方を増やす国保料は値上げはやるべきではない。一般会計からの繰り入れを増やすべきだ。
 今後のスケジュールについて:この秋に新たな赤字解消策を部内でつくり、11月か12月の協議会に図りたいということです。
※次回の協議会は、8月31日 午後2時から


「財政非常事態宣言」で、千里丘図書館建設入札延期
塩見みゆき議員

  千里丘地域の図書館建設は、長年の住民の強い要望でした。 今年の3月議会でようやく(仮称)千里丘図書館建設予算が決まり6月に建設業者の入札が始まろうとしていました。しかし井上市長が、「財政非常事態宣言」を言いだし、見直しの対象となったのが、千里丘図書館建設です。担当課は建設を中止する事はないと言っていますがこのままでは今年8月建設開始、来年秋頃完成はなくなり、図書館の縮小や機能の悪化が心配されます。


2号(2011.6.30)

井上新市長が「行政の維新」で、北千里コミュニティプラザ、
高齢者いこいの間、公園トイレなど議決された予算を減額方針?
議員団幹事長 柿原まき

 井上市長が初登庁で明らかにした「財政非常事態宣言」について、その後の、市役所経営戦略会議の動きをお知らせします。

 経営戦略会議のメンバーは市長、副市長、教育長、病院事業管理者、水道事業管理者、政策企画部・総務部・政策推進部・財務部の部長、議案関係部長です。6月21日までに開催された会議で決まった主なものは以下の通りです。



・トップマネジメント会議の体系を決定
「経営戦略会議(方向付けの場)」、「政策調整検討会議(課題等協議の場)」、「政策会議(意思決定の場)」、「部長会(情報共有の場)」を政策決定のための会議と位置付ける。

・市長の「財政非常事態宣言」を受けて7月定例議会への補正予算提案は原則見送る。

・「赤字体質からの脱却」
 短年度の収支は黒字だが、予算編成時に臨時財政対策債発行と財政調整基金の取り崩しを前提としているため給与制度改革、職務職階制度改革、事業見直し等に取り組んでいく。今年度、臨時財政対策債を発行しないことが目標。これらのことを達成するためのマネジメントチームを立ち上げる(以下MTと表記します)。

・行政改革のプロジェクトを「行政の維新プロジェクト」という名称にする。推進のための組織MTを6月に設置する。

MT1回目の会議開催
・メンバー
座長     市長
副座長    副市長2名
委員     政策企画部長、政策企画室長、総務部長、人事室長、政策推進部長、政策推進室長、同総括参事、財務部長、財政室長
アドバイザー 早稲田大学大学院教授 稲継裕昭、大阪大学大学院准教授 北村亘、会社経営者 山中俊之、大阪経済大学准教授 吉野忠男
工程表・・詳細はこちら

執行留保対象事業(事業費6億1121万2千円)

○旧北千里小学校関連事業(事業費4億9758万2千円)
 (仮称)北千里コミュニティプラザ整備 市民協働学習センター整備 その他諸室整備 地域包括支援センター及び福祉・健康事業推進拠点整備事業 (仮称)北千里児童センター(仮称)生涯学習センター

○東部拠点整備事業(同2680万円)
 高度処理水圧送管敷設工事 正雀川親水緑道設計業務 南北自由通路付帯施設整備 地下鉄8号線延伸に伴う調査委託料

○千里南地区センター再整備事業(同1379万4千円)
 交通広場周辺復旧工事(造園・土木)

○吹一地区高齢者いこいの間改修事業(同2170万4千円)

○古江公園トイレ設置(同1844万1千円)

○旧南竹見小学校体育館耐震工事(同3189万1千円)
 6月中に各事業の実施方針を政策決定し、必要に応じて9月定例議会に減額補正予算案等を提出予定。


●井上市長のもとで、初の特別委員会が開催されました。
市独自に津波、液状化、放射能汚染などの
防災対策充実を
都市環境防災対策特別委員会
塩見みゆき委員長、竹村博之委員、上垣優子委員

 従来の「都市環境対策」に新たに「防災」を加えて、6月20日、今期はじめての委員会が開催されました。理事者から2010年度の取り組み状況が報告されたあと、質疑がおこなわれました。
 日本共産党から、鉄道駅舎バリアフリー化施設整備状況について、関大前駅などエレベーターと多機能トイレの設置など前進していることは評価するが、江坂駅については一日の乗降客が約10万人近くあり、南北の改札口が約250メートル離れており、バリアフリー化が他の駅舎と同じように「完了」したというのは利用者である市民から見て認識がまちがっていると指摘しました。
 また本市防災計画の見直しについては、来年6月とされる国の修正を待つことなく、吹田市が独自に津波や液状化への対策、放射能汚染への対応、また自主防災組織のあり方など検討し早期に充実をはかるべきであると要望しました。
 委員会として、11年度の活動項目については防災対策を中心にすすめることを確認しました。


国立循環器病センター移転問題が
不透明なので、市民病院の議論すすまず
市民病院の在り方検討特別委員会
柿原まき副委員長、倉沢さとし委員、玉井みき子委員

 6月21日に第一回目の委員会が開催され、市民病院の建て替えに関する基本構想が説明されました。
 昨年、国立循環器病研究センターが「東部拠点」に移転する可能性が出てきたことで、議会としての取り組みも必要であると急きょ新設された特別委員会です。しかし、国は「移転先の選択肢のひとつ」との態度であり東部拠点に移転するかどうかは不透明のままです。今年になっても国循移転問題のメドがまったく不透明のなかで、市民病院が国立循環器病研究センターに隣接するのか、単独移転になるのか決まっていません。市議会として特別委員会については、対策が必要になった時点で、委員会を開催することとなりました。
 理事者からは「市民病院として市民の健康を守る使命があり、地方公営企業法全部適用になり、病院事業管理者の権限が増えた。単年度黒字にはじめてなったところ。救急医療、小児科、障害者歯科、新型インフルエンザのときの感染症対策など直営で市民病院の役割を果たしている」、市長が変わったことにより「今後の問題として指定管理者制度や独立行政法人化など運営形態も含めて検討するよう指示があった。検討はしたことは無いが、数字的な検討はしたい」との答弁がありました。


国立循環器病センター移転問題は進展なし。
環境を守る街づくりを
吹田操車場等跡利用対策特別員会
村口はじめ委員、山根たけと委員

  6月22日に今期初の委員会が開催されました。
国立循環器病研究センター移転や東部拠点まちづくり構想には進展がないことが明らかになりました。

 わが党は次の質問・要望をしました。
 (1)跡地開発については、広く市民の声を聞いて進めることを要望しました。
 (2)貨物ターミナル駅と専用道路建設をめぐる工事騒音や環境対策も問題であり、きちんとした資料の提出を求めました。
 (3)未処分のまま残されている山手町1丁目と千里丘の清算事業団の土地について、地区公民館たてかえや障害者くらしの場など、住民要望実現に向けた活用を検討することを求めました。
 (4)十三高槻線寿工区貨物専用道路出入口付近府道や開発地域周辺の府道整備は府と一体的に行うべきである。


1号(2011.6.17)

ごあいさつ

 改選後初の市会議員団総会で新しい市議団役員が選出されました。おしらせいたします。
8人の市議団、曽呂利邦雄府議と力をあわせて、公約実現のため引き続き「全員野球」の精神で奮闘する決意です。よろしくお願いします。

団長 塩見 みゆき
幹事長 柿原 まき
副団長 倉沢 さとし
  村口 はじめ
  竹村 博之
  玉井 みき子
  上垣 優子
  山根 たけと


監査委員に玉井議員
文教移民委員会委員長 村口はじめ
都市環境防災対策委員長 塩見みゆき
建設委員会副委員長 山根たけと
市民病院在り方検討特別委員会副委員長 柿原まき

 改選後の初の臨時議会が開かれました。7月定例会で井上市長の「市政方針」が発表されるため、議会の役員人事と市長が提案した市長給与、期末手当・退職金などの削減条例について議題となりました。
 議会役員選出では、地方選挙によってひきつづき8人で市議会第一党となった共産党が、議会3役から排除されることなく、公正民主的な役員選出を要求しました。残念ながら、正副議長からの排除が引き続き強行されましたが、議会3役のひとつである監査委員には玉井市議が就任することとなりました。常任委員会委員長、特別委員会委員長ポストにもそれぞれ就任しました。
 井上市長は、初登庁の記者会見で突然、説明も無くマスコミを通じて「財政非常事態宣言」をおこないました。財政危機論を突然もちだすのは、住民のくらし・福祉の予算に大ナタを振るうためと予想されます。
 財政危機論は吹田市財政については、何の根拠もありません。困っているのは市民の暮らしと営業の方です。学校施設の耐震化、子育て応援の施策、産業振興条例にもとづく中小企業支援こそ緊急に必要です。七月定例会から本格的議論がされますが、マスコミ宣伝に負けない草の根の住民運動で「福祉の吹田」の伝統を守る決意です。がんばりましょう。


●臨時議会に市長の給与と期末手当の3割カット、退職金の5割カットの条例と市長交際費廃止の補正予算が提案されました。議案は継続審議となりました。共産党を代表して村口市議が質問に立ちました。要旨を紹介します。
「財政非常事態宣言」の撤回を求める
村口はじめ議員

 1、市民感覚からかけ離れている高額な市長の報酬や退職金の見直しについては賛成である。
退職金は半額にするということだが、それでも4年ごとに1462万円が支給されることになる。

2、「非常事態宣言」について
 市長は新聞会見で、議会に何の相談もないまま勝手に「財政非常事態宣言」を行い、それを理由に全事業を見直すと発表した。主に次の根拠で、その「宣言」が事実にそぐわないので撤回すべきと求めた。

(1)「財政健全度ランキング」から見て。
 東洋経済新聞社発行の『都市データパック2010年版』の財政健全度ランキングでは、吹田は総合評価で全国786都市中53位、西日本では茨木市についで2位である。その内特に「脱借金体質」では、13位である。どうして「非常事態」なのか。

(2)支出にしめる借金返済額の割合から見て
 歳出にしめる市債(借金)の割合を見ると、吹田は7.1%で、府下で小さい方から5番目である。これを年収500万円の家庭に置き換えると、月々3万円弱の住宅ローンを返済している位の重さである。それが「非常事態」なのか。

(3)基金(貯金)の取り崩しについて。
 財政調整基金を取り崩していることを「非常事態」の根拠にしている。その今年度の残高見込みは32億円だが、様々な名目で積み立てている基金全体では250億円も残る見込みである。基金は、それが多ければよいという単純なものではない。対極にある市債(借金)残高がどの位か、また市民サービスの水準とも合わせて判断しなければならない。
 財政調整基金積み立ての目的は、急激な歳出や歳入の変動に対応することにある。今一時的に取り崩しているが、また税収等が回復したときに必要な額を積み立てておけばいい性格のものである。すでに今年度は、税収等が回復する見込みである。

(4)(借金残高)マイナス(貯金総額)から見て
 市債(借金)残高から基金(貯金)総額を引いた額の推移は次の通りである。
2005年度末 874億円
2006年度末 815億円
2007年度末 796億円
2008年度末 783億円
2009年度末 815億円
2010年度末 824億円(見込み)

 これでみると、2005年度と比較し、貯金は減っているが、それ以上に借金残高が減っている。


市長提案は継続審議に 財政総務委員会
倉沢さとし委員、柿原まき委員

  市長の給料・期末手当3割カット、退職金5割カット条例とそれに伴う減額補正並びに市長交際費の廃止による減額補正について審議しました。

 「減額の根拠はなんなのか」「市長は財政調整基金を取り崩していることと赤字地方債を発行しているという一面だけをとらえ『財政非常事態宣言』を行ったが、財政状況を市民に正しく説明しているとはいえない」と意見を述べ「宣言」を根拠に、実施計画で予定している福祉や防災のまちづくりなど市民のための施策をやめることがないよう強く求めました。委員会は財政非常事態宣言の全体像が示されていないので、市長の給与削減などは賛成だが、説明不足なので、七月定例会で説明を受けて判断しましょうと、市長提案は全会派一致で継続審議となりました。


副市長の人事案件について

 6月9日本会議で、空席となっていた副市長2名についてそれぞれ提案がありました。提案された2名は前市長の下で副市長をつとめていましたが前市長退任と同日に解職されました。現市長のもと、これまでなかった「特別参与」という非常勤職員として事実上副市長の仕事に復帰する形となっていました。
 日本共産党議員団は市政の実務の継続性が必要と判断し、一人については賛成しましたが、もう一人については反対しました。


74号(2011.5.26)

●3月24日市議会は阪口市長の当初予算を多数で可決し閉会しました。
党議員団の反対討論を紹介します。
一般会計予算案にたいする反対意見

副幹事長 竹村博之

 市民の願いから見て評価できることは、たとえば統廃合された北千里小学校跡地については地元を中心とした児童センター、コミュニティプラザ、地域包括センターなど市民要求に基づく施設がつくられること、教育では学校施設の耐震化、エアコン設置や小学校スタートアップ事業については低学年補助教員配置事業に代わるもので、我が党がこれまで指摘してきた問題点が一定解決されました。その他では千里丘地域でのコミュニティバスの本格運行や桃山東橋耐震補強工事などがあります。
一審議のなかで我が党が指摘した問題点を述べます。

(1)人口規模が同等の豊中市や高槻市などと比べて部長級と総括監級をあわせた役職職員が異常に多く、それらの管理職給与が高槻市と比べて約2億円も高いのは問題です。改善を求めます。
公正な市政運営にかかわって市長が3年前に「まちづくり創造研究所」を設置したが、目的があいまいで見るべき成果もなく、年間1千万円の運営費は削るべきです。財政総務委員会審議のなかで北千里小学校跡地に「まちづくり創造研究所のための施設整備費」が計上されたが、その必要性に疑問が出され「研究所」については削除されましたが当然です。また防災に関係して消防職員の法定数が453名にたいして340人で75%の配置であり、改善を求めます。

(2)自治人権部所管分に関しては旧同和施策で法的根拠がなくなったのに「総合生活相談事業」など不公正な事業が多数残されています。直ちに廃止すべきです。「産業振興条例」が制定されて3年目となりましたが、具体的な施策の充実がみられません。観光センターについても今後のあり方と必要性について疑問でありよく検討されるよう要望します。

(3)教育行政で学校の耐震化とあわせて普通教室へのエアコン設置について早期に全学校での完了を要望します。過大校対策では学校適正規模を大きくこえている学校が放置されています。今後の少人数学級の拡大を見通した取り組みが求められていますが、マンション開発などの後追いになっている点は改善が必要です。就学援助事業について認定基準を生活保護基準の1.3倍から1.2倍にすることによって、1200人を超える子どもたちがいる世帯を切り捨てることになり重大問題です。子どもたちを泣かすやり方を他市との比較で問題をすりかえることは納得できません。スポーツ行政では「1市民1スポーツ」を実践している各施設について指定管理者制度が導入されているが、スポーツ専門職を配置して多彩な主催事業をおこなっている市民体育館については直営で維持し、スポーツ施策を後退させないことを強く求めます。

(4)ごみ行政については市直営の収集を昨年につづいてさらに減らして10%にすることは、震災時なども含めて緊急時の対応能力を縮小させることにつながり、問題です。児童部所管分については保育所の警備員配置について予算が縮小され、公立保育所の警備員がシルバー人材センターへの委託に変更され、私立保育所への補助も削減されます。保護者が3000人を超える署名を届けて削減しないでほしいと声をあげているのに無視して強行することは「安心、安全のまちづくり宣言」が言葉だけのことかと理解され、大変残念です。
市所有の障害者施設で老朽化により雨漏りなどで支障がでているのに放置されています。改善を求めます。

(5)東部拠点整備事業においては国立循環器病研究センターの移転表明はされず、まちびらきも遅れる一方で、これまでの説明では市の財政負担が58億としていたにもかかわらず、事業がすすむなかで最低でも3億円の事業拡大があきらかになりました。無駄な事業としてこれまで指摘してきた「地下鉄8号線」計画や「安威川ダム負担金」など継続され改善されていません。また、市民の声を聞かないまま公園駐車場の有料化をすすめるのは問題です。

この4年間で市長が提案した議案のうち今議会もあわせて27件の議案が撤回されたのは市長の提案が市民の願いといかに合致していないかの一つの表れではないでしょうか。
 以上述べたように市民の暮らしにとって大きな問題点を含んでいることから本予算案に反対いたします。


党市議団が議員報酬3万円、政務調査費5万円の削減を提案

 日本共産党議員団は、市長提案の予算の修正をもとめつつ、議会自ら努力すべきとして、議員報酬、政務調査費の引き下げを提案しました。

 提案理由では、長引く不況の下、市民生活がますます苦しくなっていること。無駄な公共事業の見直し、優先度の点検などおこない市民の暮らしと営業を応援する予算に組み替えるべきこと。市民本位の行財政改革をすすめ、真のムダを削り、その予算を市民の福祉増進にと提案してきました。この立場から、議員報酬を現行よりも月3万円、政務調査費を月5万円減額する条例を提案しました。年間総額では3961万円で、地震被災者救援や小学校警備員配置など福祉や安全のためにあてるべきとしました。結果は、賛成少数で否決となりました。


公明党の議員定数削減条例は否決。党議員団が反対討論

幹事長 村口はじめ

 公明党が、36名の議員定数を4名削減する条例を提案しました。党議員団は、民主主義の根幹に関わることとして、次の理由で反対しました。

(議員の役割について)議員は、市民の多様な意見をくみ上げ市民と市政を結ぶパイプであり、市政が福祉の増進に努めているのか。税金のムダ使いがないかなどをチェック・監視すると同時に、政策や条例などを提案する重要な役割をもっている。
 そうした役割が果たせるように、適正な数を確保する必要がある。むやみに定数が削減され、適正な数が保たれなければ、市長の専横やムダ使いによる税金のムダ使いが止められなくなる。

(他市と比べて少ない)吹田は、すでに法定上限数の46から10削減している。市民約1万人に1人の議員となっており、政令指定都市を除く府下31市中、人口比での議員数は4番目に少ない。(議員は少ない) また、職員人件費や物件費も含めた議会関係費の一般会計に占める割合は0.6%で、少ない方から4番目である。

(市民の不満や意見に対し、どう応えるべきか)
 市民の中に議員を減らせという意見もあるが、これは、議員や議会が十分な働きをしていないという不満からきているのではないか。議員に求められているのは、日夜研鑽を積み、市民の付託に応える活動を前進させることである。そうした努力をせず、市民の批判のほこ先を変えるために「定数削減」を持ち出してはならない。

(経費の節減で対案)
 わが党は、定数削減反対、先にありきではない。経費を節減すべきという市民感情も理解できる。
 しかし現状では、それを定数削減に求めるのではなく、他のところで考えるべきである。その意味で、わが党は、1ヶ月あたり政務調査費5万円と議員報酬3万円の削減を提案した。以上の理由で、(定数の4削減)案に反対する。

 定数削減案は、賛成少数で否決となりました。


東日本大震災への救援と防災対策の強化を 市長に緊急申し入れ

 3月24日、日本共産党議員団8名、上垣優子、山根たけと氏らは、 震災支援、復興へ吹田市に緊急の申し入れをおこないました。
 国難ともいえる大災害です。国民的な支援と取り組みが求められています。

 申し入れでは、震災で多くの人命と家、職場、工場が被害に遭ったこと。原発は総点検が必要であり、今後の復興には、深刻な原発被害やコミュニティごと破壊された集落の復興など多くの力と支援が求められているとしています。

(1)1人でも多くの命をたすけるため、医療職員、福祉職員など現地への派遣を。高齢者がせっかく非難したのに、避難所で亡なられている。二次被害をふせげ。老人ホーム職員、障害者施設職員の派遣を。最大限の人命救済の努力を。

(2)市民の命と安全を守るために。吹田市の防災計画を見直す。南海・東南海地震を想定したものにレベルアップしてください。消防職員は、法定数の75パーセントです。不足は113名です。高層マンション、水道などのインフラを総点検してください。住宅リフォーム助成制度をつくり、住宅耐震改修制度を支援してください、など13項目を申しいれました。災害では高齢者、障害者、病気の人など弱者が、大きな被害を受けます。「一人も切り捨てることなく」支援が求められています。


73号(2011.5.26)

●常任委員会質疑の内容を紹介します。
2倍を超える幹部職員。私的研究所の建物整備4538万円を批判。
防災対策の強化を

財政総務委員会

 
倉沢さとし委員、曽呂利邦雄委員


 市税収入が減少する中で、市民にはゼロクリア大作戦などで、痛みを押し付けているが、大きく増えつづける事業や施策のなかで、市民の立場から納得できないものが多い。

 他市よりも2倍を超える部長級職員と特別につくられた総括監という役職のため、管理職給与が2億円近く高くついている問題を指摘し改善をもとめました。(三年前は70人)。

 東日本大震災について防災対策強化と支援体制強化を質問。命を守る自治体の役割が大切なときに千里救命救急センターの大阪府補助金廃止が決められた。市民や医療体制への影響を質問。ドクターカーの運用、救命率日本一に貢献していること、年間2180人利用、救急救命士の教育機関としての役割などが明らかにされた。補助金削減の影響は無視できず、大変心配していると答弁された。

 防災計画の強化について。「計画停電」については、吹田市として議論もしていないこと。マニュアル作りを検討する。消防相互応援協定については、近畿圏だけが対象となっており、南海・東南海地震は広域被害が予想される。もっと広域での対応を求めました。消防職員の法定数は453名。配置されている人数は340名で75%。職員増の検討を要望しました。

 公正な市政運営にかかわる問題として、阪口市長が3年前に「まちづくり創造研究所」を設置。年間1000万円の運営費で、目的があいまいで、見るべき成果もない。ムダであると指摘。さらに2年かけて、北千里小学校跡地に4538万円で、192m2の常設施設を整備するという提案に各会派から批判が続き、「街づくり創造研究所のための施設整備費」は削除され、北千里小学校跡地利用の改修予算として議案修正がされました。

 住民要求の反映がいつていあるもの、市長の政治姿勢で、「ゼロクリア作戦」として福祉削減をすすめることなど批判して予算には反対しました。


就学援助の後退で、1200人を超える子どもたちを切り捨てることに反対

文教市民委員会

玉井みき子副委員長、竹村博之委員

 交流活動会館に委託されている総合生活相談事業と人権ケースワーク事業は、相談の中身も含めて事業そのものの中身があいまいになっています。人員の配置に対して相談件数が余りにも少なく、事業としての必要が全く理解できません。またその役割を終えた大阪人権福祉施設協議会への負担金はただちに廃止すべきです。

 就学援助事業については、1.2倍から1.3倍に基準を変えることで縮減による影響が1200人を超えており、現在の経済情勢、市民生活の困難さを考えれば他市のとの比較で問題をすりかえることは納得できません。

 小学校スタートアップ事業については、低学年補助教員配置事業に代わるもので、これまで指摘してきた問題点が一定解決されました。4月入学当初から配置をされるというのは、子どもたちにとっても現場の先生たちにとっても喜ばれることです。しかし、配置については過大校など学級数に関係なく1校1名の配置であり、    今後、それぞれの学校の事情に応じた配置の対応を考えるなど改善が必要であれば努力されるよう、求めます。

 図書館については、昨年12月から窓口などが業務委託されているが偽装請負にならないか、市民サービスが低下しないかなどの指摘もあります。今後のようすをよく見て安易な労働力へとすすめないようにすることを求めます。

 子育て青少年拠点、夢つながり未来館がいよいよオープンします。地元を含めた関係者の期待も大きく、おもいに応えたものとなるようにしていただきたいと思います。図書館や青年の居場所となります。さまざまな問題や相談事などもあることが考えられますが、そういう所としてふさわしい対応ができるように、現場まかせにしない、職員体制となるように配慮されるように要望します。


公共施設の耐震化計画の推進を。遅れている東部拠点開発は、あくまで住民合意を基本に

建設委員会

塩見みゆき委員長・柿原まき委員

●水道部
 管路と施設の耐震化を早急に。安全安心の水を供給するため安易に水道職員を削減しないこと。

 ●下水道部新年度予算について
 安威川ダム負担金の割合は。施設の耐震化の基準はどうなっているか。

●建設緑化部
 道路の補修を計画的に。千里丘でコミバスが本格運行されるが千里山やニュータウンなど今後の方針は。市民の声をきかず片山・中の島・北千里公園の駐車場有料化をすすめるのはおかしい。

●都市整備部
 東部拠点のグランドデザインができなかった理由は。国立循環器病研修センター移転の見通しと厚労省陳情の際の客観的な議事録をだしてほしい。南北自由通路演出照明とはどのようなもので、市民の意見は。民間建築物の耐震化促進をさらに求める。南千里センタービル取り壊しに関して説明責任を果たせ。

●一般会計予算について以下の意見を述べ反対しました。
「今議会中におこった東日本大地震で改めて市民の命と財産を守る安心安全のまちづくりの大切さが浮き彫りになっている。市有建築物の耐震化計画を速やかに達成するよう強く求める。東部拠点整備事業においては国立循環器病研究センターの移転表明がなされず、まちびらきも遅れる一方で、これまで市の財政負担が58億円としていたが事業が進むなかで最低でも3億円の事業費拡大が明らかになった。また、南北自由通路に鉄道建設運輸施設整備支援機構が設置する照明により明るさは確保されるのに、8パターンの演出照明として2年で4000万円のLED照明設置予算が提案されている。ゼロクリア大作戦など市民サービス削減との整合性がなく、十分精査されて提案したものとはいえず賛成できない。」


一般会計からの繰り入れ増で国保料の値下げを求める
請願は、日本共産党以外が反対し不採択に

福祉環境常任委員会

山根たかし議員、村口はじめ議員

(1)継続審議になっていた環境影響評価条例の改正案は撤回されました。
 アセスの期間短縮や大規模商業施設や大規模住宅の建設にあたってアセス条例にかかる面積要件を大幅緩和する点が問題になりました。
 特に大規模商業施設建設については、これまでの6倍の床面積(3万平方メートル)までアセスにかからなくなる問題で、民商や市内7商店会、吹田商工会議所、商団連から請願書や要望書が届けられるなど、一致点での共同が広がりました。これが是認に傾きかけていた審議会や議会を変えました。
 (2)一般会計からの繰り入れを増やし国保料の値下げを求める請願は、日本共産党以外が全部反対したために不採択になりました。
(3)<当初予算案に対する意見の要旨>
(環境部)(1)市直営のごみ収集を14%から10%まで減らすことは、いざという時市民の環境衛生が保てなくなることや委託料がつり上がることが懸念される。(2)資源リサイクルプラザを衣替えし、名称替えすることも問題である。
(児童部)(1)旧北千里小学校に北千里児童センターを整備することは評価できる。(2)山田の青少年拠点施設にのびのび子育てプラザがオープンすることはいいが、人員体制が不十分で安全で行き届いたサービスが提供できる保障がない。官製ワーキングプアを増やす点でも問題である。直ちに充実することを要望する。
(福祉保健部)(1)身体障害者手帳取得の際の市独自助成が廃止されたままであること。(2)市所有の土地、建物で、障害者作業所になっている施設の雨漏り修繕について切実な要望でありながら予算化されていないこと。(3)重度障害者のくらしの場確保についても予算化されていないなど、切実な要望に応える予算になっているとは言えない。
 以上の理由で賛成できない。


72号(2011.5.25)

市民税府下2番の財政力を、市民のために生かせ

倉沢さとし議員の代表質問

財政力を市民福祉につかえ
・市民税一人あたり納付額が大阪府下2番目なのに、市民サービスは削減ばかり。財政力を市民のために使え。
・国民健康保険料が高すぎる。「国保の広域化」は2万円の大幅値上げになる。市長として反対を。
・滞納者の差し押さえ財産調査問題。資格証、短期保険証などサラ金なみの取立てはやめよ。
・就学援助制度の削減(所得制限強化)で1207人をきりすてるのか。「ゼロクリア大作戦」は撤回を。
・さつき障害者作業所の雨漏りについて。吹田市が責任ある対応を。(答弁 修理について相談する)
・障害者拠点施設について。展望をしめせ。

「保育と教育」予算の充実を
・山田駅前公共施設。「夢つながり末来館」の職員体制が不十分である。
・乳幼児医療費公費助成制度。堺市は中学まで実現した。吹田市でも実施を。
・保育の「新システム」に反対を。
・保育所待機児解消へ努力を。
・少人数学級。民主党が小学1年まで35人にした。吹田市独自でもっと広げよ。
・公立幼稚園の担任教師の非常勤問題の解消をはかれ。(答弁 正規職員補充する)
・小中学校のクーラー設置。「6年はまてない」、新年度から直ちに全校実施を。
・中学校給食について。大阪府が全校実施の方針をだした。小学校にはすでに自校調理施設がある。デリバリー方式を補完するシステムとして小学校施設活用も検討しを。中学校給食の試行期間がすぎたが、本格運用として就学援助制度の補助対象にすべき。
・学校施設の耐震改修、建て替えについて。山一小学校建て替えを評価。

「雇用と中小企業対策」の予算について
・青年の雇用対策を。JOBカフェ、JOBナビの充実を。
・企業へ、雇用について社会的責任果たすよう求めよ。
・生活保護の職員の充実を。(答弁 拡充する)。野田市、川崎市のように公契約条例を。
・吹田市の経済成長戦略と中小企業対策について。企業誘致のために減税、助成金というが見直せ。
・「産業振興条例」の具体化を。
・リフォーム助成制度の創設を。

ムダな大型開発は中止。市民が喜ぶ街づくりを
・地下鉄今里筋線延伸調査費、安威川ダム負担金など「ムダ金」は即刻廃止を。
・東部拠点開発は、呼び込み方式を改めよ。
・貨物駅建設による工事公害被害対策を。
・環境アセスメントは後退させるな。
・民間開発、公共事業をふくめ、吹田市は「街づくりの調整機能」をはたせ。
・民間バス事業と、コミュニティバスについて。
・岸部の街づくり。街開きの延期と今後の見通し。「北口」のオープンの時期。金融機関、スーパー、自転車置き場、タクシーバスターミナル。バス増便について。都市計画道路の整備の時期について。岸部地区内の「景観保存」。通過交通問題。
・市民病院は移転優先よりも地域医療充実優先を。
・千里救命救急センター「大阪府補助金廃止」の後どうするか。取り組み。
・通学路の安全対策を。学校警備員大阪府補助金廃止について。

民主的市政運営。市長の市政私物化について
・警察官退職者の採用問題。
・幹部退職者の優遇。
・市長の海外視察交流。


若者の雇用、家族介護者の支援を 柿原まき議員の個人質問

●内閣府のモデル事業として今回吹田市が行うパーソナルサポート事業について。パーソナルサポートサービスは、一人ひとりに課題解決に最後まで寄り添う、伴走型支援とも呼ばれ日本では初めての試み。
・若年者の雇用問題についての認識は。事業の委託先はどこか。
・本来自治体のセーフティーネットの役割なので市の福祉部門もかかわるべき。
・就職困難者就職促進モデル事業では企業で20人の研修をするが研修後の雇用は確保されるのか。

●家族介護者の支援
介護保険制度そのものが深刻な行き詰まりに直面している。市民に対し、最初から家族の自己犠牲をあてにしたような「自助・互助・公助」などと言わずに介護を必要とする方だけでなく介護している家族に対し支援の手を差し伸べるべき。
●千里ニュータウンの諸問題について

 千里ニュータウンは高齢化率28%。いま千里ニュータウンが文字通り超高齢化社会として直面している課題は将来の吹田全体で起きることを提起している。 ニュータウンの課題を解決するため5年間の取り組み状況は。建て替えによって生まれる余剰地を市が取得し高齢者向け住宅をつくるなど同じ地域で暮らせる仕組みづくりをすべき。

 市長はどうとらえているのか。千里再生室がワンストップの建て替え相談窓口を開設すべき。
 世界遺産登録された場合の建て替え事業との整合性や文化財登録についての見通しはあるのか。
 来年千里ニュータウンはまちびらき50年を迎えるが記念事業や準備の体制はどう考えているのか。


ゼロクリアで市民負担求める前に、市長退職金の返上を

そろり議員の個人質問

●北千里小学校は地域のさまざまな問題を乗り越えて統廃合された。コミュニテイプラザ、地域包括センターや児童センターなどの地域要求にこたえた施設づくりが進められているが、体育館、プール、グランドの今後や北千里図書館の問題なども地域の声をよく聞いて進めるように要望。
●学童保育の室の改善が酷い状況で長年放置されている、子どもの放課後のくらしの場である改善を強く求める  市長答弁ー改善に努力
●西松建設のパーテイー券100万円の購入について本当に知らなかったのか、ダミー会社が無くなっているが、西松建設に返すべきだ。
●市長は任期4年で2920万円の退職金が支払われる、ゼロクリア大作戦や事務事業見直しで市民に負担を求めるなら退職金の一部を返上して自ら身を削るべきではないか。
●東部拠点開発について、国立循環器病研究センターの誘致も含めて街づくりが迷走している、責任を。


吹田貨物ターミナル駅建設で万全の環境対策を求めよ!

山根孝議員の個人質問

●3月11日午後2時46分ごろ、発生した東北関東大震災について緊急質問。吹田市の今日までの支援の内容と今後の計画について説明を求める。
●仮称吹田貨物ターミナル駅建設工事問題(1)貨物専用道路周辺泉町と西の庄町の地域の環境対策があらためて問題になっている。吹田市として問題解決のために、国鉄清算事業西日本支社に強く指導すべきだ(2)平成25年度当初に吹田貨物ターミナル駅開業と予定されているが最新の環境対策の低公害車を使用するという協定を守らせ、環境悪化を許さない立場で早急に具体的な対策を明らかにさせよ。
(3)貨物ターミナル駅周辺と貨物専用道路周辺の小学校や幼稚園、保育園などのクーラー設置なども関連事業として位置づけて早急に対策を講じさせよ。
●都市計画道路十三高槻線寿町工区整備について、市道南清和園8号線との交差点の右折問題についてどのように進展しているのか。
●南吹田のまちづくりについて、JRおおさか東線鉄道の完成が7年間も遅れることになっているが、その間南吹田のまちづくりはどのように進めるのか。
●地区公民館改修事業費で吹一地区公民館の耐震改修設計と改修工事予算が計上されている、吹一地区公民館は建設されてから50年を経過している建築物で耐用年数が問題。建て替えの検討をせよ。
吹二地区公民館の建て替えを計画している場所は吹二地区集会所として使用されている、この集会所を残してほしいとの声がよせられている。
●JR中央口(さんくす側)駅前の整備でトイレ施設が再建されていない何時完成するのか。錦通り商店街の歩道が雨が降れば非常に滑りやすくなると苦情がある、整備の計画を示せ。
●安心安全のまちづくりについて
災害時避難所になる公共施設の耐震化比率で吹田市の実態はどのようになっているのか。ライフラインの水道の耐震化は吹田市の実態はどこまで進んでいるのか。防災訓練について連合自治会での説明会で、大規模地震が発生した場合「市役所などの公的な救助は3日後になるそれまではまず自分で対応し、さらに周辺で助け合ってほしい」と市の担当者から説明されたときいている、吹田市の役割が後ろ向きと言う誤解をうむものだ。
●水道の鉛管問題について
平成25年度をめどに鉛管の取り換えを計画しているが特別予算を組むなど一日も早く実施すべきだ。


71号(2011.3.1)

学校耐震化計画は推進。就学援助は所得制限強化で
1200人削減。北千里小学校跡地利用を予算化
共産党代表質問は9日

 3月2日から24日までの会期で3月定例会がはじまりました。
以下に主な日程と議案についてご紹介します。

〈日程〉
 2日(水)提案説明
 9日(水)代表質問((3)倉沢議員)
10日(木)代表質問
11日(金)個人質問((4)柿原議員)
14日(月)個人質問((11)そろり議員(17)山根議員)
15日(火)委員会
16日(水)委員会
17日(木)委員会
24日(木)討論、採決
 その他随時、議会運営委員会等が開催されます。
 請願、意見書要請の期限は10日となります。

〈主な議案〉

■報告(3件)
○損害賠償の決定に関する専決処分について

■条例(17件)
○千里万博公園スポーツ・レクリエーション地区内における建築物の制限等に関する条例
○江坂駅周辺特別商業業務地区内における建築物の制限に関する条例
○千里山駅前東地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例
○報酬及び費用弁償条例の改正
○職員の育児休業等に関する条例の改正
○職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例の改正
○勤労者会館条例の改正
○特別会計条例の改正
○積立基金条例の改正
○遊技場の建築等の規制に関する条例の改正
○建築基準法施行条例の改正
○手数料条例の改正
○開発事業の手続等に関する条例の改正
○長野東地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の改正
○千里ニュータウン地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の改正
○勤労青少年ホーム条例の改正
○自然体験交流センター条例の改正

■単行事件
○市道路線の認定及び廃止について

■予算(当初予算11件、補正予算12件)
○一般会計当初予算(今回は改選を控えているので骨格予算となります。主な事業だけを紹介します。)
・千里丘出張所改修
・桃山台市民ホール施設改修
・吹一地区高齢者いこいの間改修
・日中一時支援事業(単価の拡充)
・子ども手当給付事業
・保育所の耐震改修(片山・千三保育園)
・未熟児訪問指導事業
・就職困難者就職促進モデル事業、パーソナル・サポートモデル事業
・桃山東橋の耐震補強補修工事
・古江公園トイレ設置
・東部拠点整備事業
・千里南地区センター再整備事業
・千里山駅周辺整備事業
・南吹田地域都市計画道路立体交差事業
・千里山佐井寺線道路新設事業
・市営住宅管理事業(豊津住宅4、5号棟の耐震化等)
・小学校スター???アップ事業
・佐井寺小学校にエレベーター設置
・小中学校就学援助事業(認定基準見直しによる縮小)
・小学校耐震改修事業
・山田第一小学校校舎改築事業
・中学校耐震改修事業
・地区公民館改修(山一、吹一、吹二)
・(仮称)千里丘図書館整備事業
・小中学校普通教室エアコン設置(小学校3校、中学校3校、幼稚園1園)
・中学校給食モデル実施事業(二中、山田中、千里丘中、青山台中)
・北千里小学校跡利用関連事業(コミュニティプラザ、地域包括支援センター、児童センター、公民館、生涯学習センターなど)
○一般会計補正予算(主な事業)
・DV防止対策事業
・保育所改修事業(垂水保育園等)
・不登校児童・生徒支援事業
・小学校耐震改修(岸部第一小学校校舎)

■追加予定案件
○条例
・国民健康保険条例の改正
○単行事件
・千里南地区センター再整備事業交通広場建設工事請負契約の一部変更について
・漏水事故に係る損害賠償について
○予算
・水道事業会計補正予算
○人選
・固定資産評価審査委員の選任について


70号(2011.3.1)

用途地域、高度地区の見直しなど承認 都市計画審議会
山根孝委員、塩見みゆき委員

 1月13日に開催された都市計画審議会は、用途地域、高度地区、防火及び順防火地域の変更・千里山駅前東地区の地区決定などについて審議しました。
用途地域の見直しでは、千里丘・清水地域の高速道路周辺や茨木の境界地域などをはじめ他の地域においても、今までより規制緩和となる地域があるが、一部の民間企業に対して有利にになっていないか、また、高さ制限については規制した高さが例えば16メートルであってもセットバックすれば45メートルの高さが建てられるという緩和策があり、特に面積の広い開発に対しては規制の限界があるのではないか。などの質問をしました。担当課は、パブリックコメントや地元説明会で市民の意見を聞き、反映させる努力はしてきたと答弁しました。
 今後の実情を見守りながら、住環境を守るために必要な時はさらに検討し、実効性のある良いものになるように要望しました。


不透明さ増す「東部」開発計画。
消えてしまった「まちびらき」
吹田操車場等跡
利用対策特別委員会
山根たかし委員、塩見みゆき委員、玉井みき子委員

 2月8日、平成22年度最後の特別委員会が開催されました。富田副市長から経過報告を兼ねた挨拶が行われた。
『国立循環器病研究センター移転についての経過は、平成22年11月22日に22年度補正予算が国で成立その中で、同センター研究所建て替えに係る出資金115億円が盛り込まれた。これは、現地建て替えの方向が変更されたものと考えている。12月8日には市長、議長、副議長、会派代表で藤村厚生労働副大臣(当時)に同大臣に対して同センターの東部移転陳情支援依頼文章を手渡した。平成23年1月11日?2月2日の期間で国立循環器病研究センターを含む5ナショナルセンターの理事長の公募が行われており、2月27日に理事長が決定される。今後、理事長が中心になって、厚生労働省等との移転に関する検討が継続される。移転建て替えが(機能更新)方針が決定すれば、中期計画に盛り込まれることになる。
また、東部拠点のまちづくりについて、「企業立地促進法」の適用を受ける医療健康系新産業誘導の広域指定を平成22年3月25日付けで、国から同意を得ることができた。さらに「大阪北部産業集積形成基本計画」の中にも8月27日に東部拠点及び吹田西部地域が編入された。この二つの地域指定により、税制面の優遇や企業立地促進施策が重点的に適用されることが期待される。今後、医療クラスター形成実現のための条件整備など、変化する状況に応じて強力に進めていきたい。』
さらに、都市整備部と下水道部から東部拠点関連整備スケジュール(案)、まちづくり排水計画、平成23年度の予定業務について説明がされた。
共産党議員団は次の諸点を指摘した
(1)吹田貨物ターミナル駅の開業は平成25年度春と決められている。それだけが先行してるが、まちづくり事業者募集・選定も中心部分の国立循環器病研究センターが決まらない中で進行しないのは明らかだ。
(2)スケジュール案から「まちびらき」が消えている。まちづくりそのものが破綻の危機にあるのではないか。
(3)ゾーン別の整備スケジュールもきわめて曖昧になっている。16億円もかけて購入した用地が〇系新幹線を野ざらしにしたまま設置し、緑のふれあい創生ゾーンTの整備も大幅に遅れている。税金を投入した用地を塩漬けにしてはならない。
(4)都市基盤施設整備の南千里岸部線整備、豊中岸部線拡幅などの道路整備の方向も見通しが暗いのではないか。
(5)今後の予定業務について地下鉄8号線延伸に伴う基礎調査業務も引き続いて計画されている。
(6)大阪府の役割が明確ではない。もっと強力な支援を求めるべきだ。
(7)移転関連事業として吹二地区公民館建て替え事業が12月議会で提出されたが、今後も同じような施設整備があるのか。


市民病院の建て替え、
あり方は市民の立場で検討を
市民病院在り方
特別委員会
村口はじめ副委員長・柿原まき委員・塩見みゆき委員

  2月4日、特別委員会が開催されました。
 北千里の国立循環器病センターの移転がらみで、吹田操車場跡地に同センターと一緒に立て直される場合と、市民病院単独で立て直される場合の、2つのケースについて、市はシミュレーションを出しています。
 他の会派からは、廃院や民間委託も選択肢に入れるようにとの注文がありました。これに対して副市長は「指摘された選択肢について検討していきたい」とこたえました。
  日本共産党の委員からは、当委員会では、どこで建て替えになっても公的責任を果たせる市民病院のあり方を議論すべきである。日頃市民から要望のある、医療的ケアの必要な障害児・者の受け入れ、急性期が過ぎた後も機能訓練が受けられるリハビリテーション施設の充実、小児科病棟での患児・家族のフォロー、社会的入院など民間ではやれない、市民が求めている医療的機能を備えた市民病院にするべきではないか。もっと市民の要望を把握するために努力をされるよう求めました。 
 千里救命救急センターが府直営から、済生会病院へ移管されたのち、補助金が切られ、存続の危機にあることを考えてみても、市が公的責任を果たしていくことがいっそう重要になっていると思います。


大企業誘致の補助金より既存の業者支援を 市税審議会
倉沢さとし委員

 2月16日審議会が開かれました。報告として、民主党政権が国会へ提案している税制の法改正についての中間報告がありました。法人税を5パーセント引き下げるための財源として、サラリーマン増税が計画されています。給与所得控除の縮小の影響7000万円、2800人増税。退職所得控除縮小3000万円、1500人増税。成人扶養控除の縮小2億円、1万人増税と影響は巨大です。格差を広げる改悪そのものです。
 吹田市独自の動きとして報告されたのが、企業誘致のための大企業に税金を負けてあげる減税・補助金制度の検討です。中間報告がされました。共産党は、産業振興条例をつくり、中小企業支援が大きな市政の課題。産業振興の立場から、一部の企業立地法対象企業、つまり先端産業だけでなく畳屋さん、魚屋さん、クリーニング屋さんなど既存の事業者支援こそ 優先して支援すべきだ、と吹田市の姿勢を正しました。


69号(2011.2.8)

コミバスが正式運行へ 災害時要援護者
の制度作り、シルバーカー駐車場の設置など
都市環境整備対策特別委員会
倉沢さとし委員長・そろり邦雄委員・柿原まき委員

 2月3日に都市環境整備対策特別委員会が開催され、環境・交通バリアフリー・災害対策等22年度(2010年度)の活動項目の報告がありました。
 千里丘地域でのすいすいバス(コミュニティバス)の4月からの運行経路の変更やバス停の廃止・追加について地元住民への説明の経緯や合意が得られたのかどうかについて質問しました。
 また、喫煙禁止地区における取組が啓発と調査だけで不十分であるため、ハード面も含めた喫煙者への誘導を行うことを求めました。市は検討するとのことでした。
 現在策定を進めている市の「第2次みどりの基本計画」(最終案)についての説明がありましたが、緑の面積が平成5年と平成21年で比較して97ha減少しています。宅地開発が大きな要因として挙げられており、千里ニュータウンでも団地の建て替えで緑が減っています。今でも開発段階で緑被率を守らせるように指導しているが減少しており、今後どう緑を維持していくのか質問しました。市は新たな基準を設けることを検討しているとのことでした。
 その他「災害時要援護者」への対応についてノウハウを持った団体などに協力を依頼するなど具体的な支援策を進めていくことや、自転車駐車場のシルバーカー専用置き場の設置を求めました。


高すぎる国保料、「広域化」への不安など意見
賦課限度額値上げは慎重に
国民健康保険運営協議会
運営協議会会長倉沢さとし

 2月3日、運営協議会が開かれました。議題は(1)国保の出産育児一時金について、暫定措置として39万円であったものを引き下げないために恒久化すること。(2)新年度の予算編成にむけて、国保の最高限度額を73万円から4万円値上げし、77万円とする案を審議しました。
 出産育児一時金については特に意見はでませんでした。
 賦課限度額を上げる案は、一定額以上の高額所得者の負担は大きくなるものの中間的所得の人、所得の低い人には値下げする効果があります。給与収入684万円(所得496万円)が分岐点です。
 市民委員から、「今でも高すぎる国保料。私の年金は、年間129万円なのに、国保料が12万円を超える。一ヶ月分の収入が国保料で消える。吹田市の繰り入れを増やして国保を値下げしてほしい。」。他の市民委員は、「市民健診をもっと充実させて、予防医療に力をいれてほしい」などの意見が出されました。
 他の委員から収納率改善と取り立て強化、国保広域化、税と社会保障のいったい改革など国政の動きが質問がされました。
 医療関係の委員は「国保広域化は、吹田市から国保運営が離れ、健診などの制度が後退する。その結果、患者が重症化し、医療費が高まる危険性がある。国は制度改正を言うが、国は受益者負担原則なので結果は期待できないのでは」などの発言がありました。
 国保運営協議会として、賦課限度額の値上げについては基本的には了承するが、被保険者に与える影響も大きく、社会保障全体の議論も必要なことから、市議会での十分な審議がつくされるようつとめる、との付帯意見をつけたものになりました。


●12月議会の委員会の内容を続報します。
市の機関コンピューターの契約解除問題を審議
財政総務常任委員会
倉沢さとし委員、曽呂利邦雄委員

吹田市役所の機関コンピューターを更新する予定で5年前から準備していましたが、入札業者であるIBMのミスで、性能が確保できず、更新予定期間も間に合わなくなったので、7億3000万円の開発業務の契約解除の議案を審議しました。
 市役所のコンピューターは、戸籍や住民票、国保、税の納付書など広く活用されていますが、氏名の正確性やプライバシー保護など、いっていの配慮、能力が必要です。もともと日立製を使っていましたが、入札でIBMに変更しようとしました。
 日本共産党は、吹田市として、業者決定の判断が適切だったか。契約解除の時期の判断は、遅くなかったかなど質問。全会一致で契約解除を承認しました。損害金の清算は、今後、弁護士をつうじて交渉されます。IBMに代わる開発事業者については、日立と交渉することとなりました。


教室へのエアコン設置を早期に実施を。
「子育て・教育基本条例」は継続審議に
文教市民常任委員会
玉井みき子副委員長、竹村博之委員

 二十二日に閉会した十二月議会で提案されていた補正予算で、来年度からの市内小中学校、幼稚園のエアコン設置が実現しました。
(設置にかかる考え方)(1)2011年度において1年生として在籍している児童・生徒が卒業するまでにできる限り設置する(2)耐震補強工事を優先し、重複しない学校・園から設置する(3)幼稚園は併設している小学校と同時に設置し単独園は(2)と同じ
(概算費用と財源構成の見込み)(1)総事業費用は28億300万円(2)財源構成は国庫補助金3億6500万円、地方債6億7400万円、一般財源17億9100万円となります。
 補正予算では、来年度設置の小中学校各3校と幼稚園1園の実施設計委託料として約1300万円が計上されています。
 質疑のなかで「今後精査をして、計画の前倒しもふくめてより早く全施設への設置を実現するよう」に求めました。
 その他文教関係の補正予算では、スポーツ団体が要望していたテニスコート増設のための調査委託費用や、住民記録システム改修事業と吹田操車場跡地関連事業として「吹二地区公民館新築事業関係予算」(債務負担行為)などがありいずれも承認されました。
 武道館と総合運動場の指定管理者指定については次の意見を述べて賛成し、承認されました。
 「今回の指定については、選考委員が市関係者に偏っていることや市長との関係などを指摘する委員もおり、そういう点で公平性や透明性に問題がある。
今後の指定管理者の指定については、選考委員、選考基準について客観性あるいは透明性などで市民から見て疑問の声が上がらないように努力されたい。
また、スポーツ施策の推進に当たり、専門職員の力なくしては市民スポーツの発展も果たせない。今回の指定管理者の指定によって、決して市民サービスが低下しないように、また専門職員の力が十分に発揮できるように施策の推進を求めて、本案に賛成する」


3種のワクチン接種に助成など 福祉環境常任委員会
山根たかし委員、村口はじめ委員

 子宮けいがんワクチン、ヒブワクチン、小児球菌ワクチンの3種のワクチン接種について、25%の自己負担でできるように助成する補正予算が計上されました。住民税非課税世帯と生活保護世帯は無料です。予算額は8639万円です。
 福祉の基本条例制定については、問題点を指摘した上で承認、環境影響評価条例の改正案については、継続審議としました。


市営住宅明け渡し訴訟を承認 建設常任委員会
塩見みゆき委員長・柿原まき委員

 市営住宅入居者(岸部中住宅西A号館)の住宅明渡しと滞納家賃の支払いを求める訴えを起こす議案について。市は家賃の滞納者への対応を要項で定め、3ヶ月以上の滞納者には訪問し、納付の意思がない場合に訴訟を含めた措置をとるとしている。この住宅の明け渡し請求に至るまでの経過について説明を求め、家賃滞納の理由が生活困窮であることも考えられるため丁寧な対応がされたのかどうか確認したうえで承認した。
 大阪府市町村互助会解散に伴う返還金を建設改良積立金に充てるとした、水道会計補正予算についても承認された。住宅リフォーム助成制度の創設を求める請願が賛成多数で採択されました。


68号(2011.1.25)

●12月定例議会の代表質問、個人質問を紹介します。
「福祉」を理念だけにせず予算をつけよ。千里救命救急センター存続を

村口始議員の代表質問

  (答弁で特に前進した点)工事や委託、物品購入で深刻化している、ダンピング競争や下請けたたき、ワーキングプアなどの問題に対応するため、適正な契約のあり方に改善する方策として「公契約条例」の制定を求めました。初めて市長から、「条例の制定も視野にいれ研究する」との答弁がありました。
 これ以外には、主に次の内容で質問しました。
■環境影響評価条例の改定問題
 (1)評価対象から中高層建築物をはずす点、(2)風害への対応を大幅に弱める点、(3)標準期間を1年半と設定して評価の機関を短縮する点、(4)複合的影響への対応や開発地分割などによる条例逃れを許さない規定が不明確なこと、(5)大規模な商業施設や住宅の面積要件を緩和する問題などを追及し、改定案の改善を求めました。<→次の議会まで「継続審議」となりました。

■福祉の基本条例の制定について
 「自助・互助・公助」の考えのもと、公的責任を後景に追いやる傾向や「ゼロクリア大作戦」で具体的な施策を次々に後退させている問題について、福祉を後退させることなく充実させるように要求しました。 <条例案は全会派一致で可決されました>

■子育て・教育基本条例の制定および教育施策
 関連して、「ゼロクリア大作戦」で経済的理由で就学困難な方に支給する援助費を所得制限の強化で対象者を減らそうと計画している問題で後退させないように求めました。しかし、あくまで強行する方向での答弁でした。(→条例案は、次の議会まで「継続審議」となりました。)

■地域経済振興策について
 (1)全事業所実態調査の集約問題、(2)市内中小業者への官公需の優先発注、(3)住宅リフォーム助成制度創設など仕事起こし、(4)小規模工事登録制度などについて質問しました。 (最終日に、これらを求める請願が採択されました)

■市民病院の建て替え等の問題について
 救急医療の受け入れ体制のある病院やベッド数が限られていて受け入れ先を探すのが困難になっている状況や市民病院での待ち時間が長い点などを指摘し、体制強化を求めました。また大阪府の補助金廃止で存続が困難になる千里救命救急センターの問題で、補助金を廃止しないように積極的に働きかけることを求めました。

■図書館窓口業務など、委託問題
 サービス後退や偽装請負の疑い、委託労働者の待遇問題などについて質問しました。

■勤労者会館事業について
 今年中止された囲碁将棋大会、水泳大会、文化祭の復活を求めました。
 (答弁:廃止ではない。開催にむけ取り組んでいく)

■千里市民センターの運営について
 現在利用されている39団体700人の方が、再開発の完了と同時に使えなくなるのではないかと心配されている問題で、利用者の声に誠実に耳を傾け対応することを求めました。(答弁:(新しくできる施設で)全団体の利用は無理なので、他の施設の活用も含め、庁内関係各部局調整を行なっていく)

■中央図書館の建て替え問題
 (答弁: 新中央図書館の建設は重要問題であり、現在地に近い場所での施設整備を検討している)
■山手と千一地区の公民館の新築建て替えを求めました。それぞれ移転建て替えに向けて検討している旨の答弁がありました。ただし、千一は改修順序では3番目、山手は5番目となっています。

■公園、体育館の駐車場の有料化問題
     「不正利用対策」を大義名分に強引に有料化が進められています。本来の施設利用者や障害者や高齢者の無料化ないし割引制度を求めました。(答弁:受益者負担の観点で有料化するが、障害者には3時間の無料券を発行する予定です)

■東部拠点開発について
 基盤整備に39億1千万円、その他36億円3千万円、計約75億7千万円を見込み、内、市は約58億7千万円を負担する、との答弁がありました。


子どもたちがのびのび遊べる場所の確保を

塩見みゆき議員の個人質問

■毎日放送跡地開発に関連する質問
(1)保存緑地について
 約13ヘクタールという広大な敷地の開発にも関わらず、なぜ貴重な緑地帯を削って公園をつくるのか。住宅地内に公園は確保すべきではなかったのか。地元の公園にたいする意見は様々である。結論を急ぐべきではない。緑地のまま保全もありではないか。
(2)元ミリカプール沿いの急な坂道の歩道確保を
 さらなる人口増、車両の増加で大変危険である。歩道の整備は必要である。以前にも議会で尋ねたが、その後の進捗状況はどうなっているか。
(3)子どもたちの増加に伴う対策について
ア.ボール遊びなどのびのび遊べる広場の整備を
イ.通学路の安全対策を

■山二小学校南側の道路の水路に蓋かけをして安全な歩道の確保を

■南正雀正雀川河川敷きへの安全なスロープ設置を
 以前、議会で要望し、府が工事をすることになったが動きがない。地元では期待し、待たれている、早期の設置に市の協力を

■いのちを見つめる取り組みについて
児童虐待、小中学生の自殺など胸の痛い出来事が多い、市民病院の医師、助産師、看護師らが、「思春期教育チーム」として出前授業を行い学校などで評価が高い。今後も、保健センター、学校など様々なところで工夫して、いのちの大切さを伝える取り組んでほしい。

■公共施設のトイレに温かい便座の設置を


「まちの駅」、0系新幹線、西松建設裏献金問題など市民の目線で批判

竹村博之議員の個人質問

■安心安全のまちづくりについて
(1)救急体制について、救急車を呼ぼうとした時に、「配車されにくい雰囲気がある」との声を聞くが、市民の命を守る点で救急体制に問題はないのか。
(2)犯罪防止について、ひったくり事件など江坂周辺の犯罪防止対策を強化せよ。

■「子育て・教育基本条例」について
 憲法や「子どもの権利条約」を基本におき、「市の責務」を明確にしているなど評価するが、学童保育の障害児年限延長という要望が長年の課題になっているなど、現状の施策とのギャップがある。

■市民アンケートから(党議員団が取り組んでいる「市民アンケート」からの声を取りあげました)
(1)ガンバスタジアム建設計画の進捗状況。
(2)「まちの駅」について、「5億円もかけてつくるよりも先にやることがあるのではないか」という声に答えて再検討せよ。
(3)0系新幹線について、約3800万円もかけて車両を設置したが「市民には分かりにくい行動が多い」と非難されている。
(4)西松建設裏献金問題について、未だに関係団体からの黒い金を返却していないが、市長の任期中にどういう結論を得るのか。
(5)地デジ化の対応について、低所得者への地デジチューナー無償配布について高齢者への周知を求める。

■期日前投票所の増設について
 増設される千里南センターのバリアフリー、駐車場などの状況は。

■市営住宅建替え事業について
 「入居者意向調査中間集計」の結果で、豊津住宅T2棟では新佐竹台住宅への住み替えを希望しているのは25%しかない。居住者の意向を十分にくんで事業をすすめよ。


保育園や学校の警備員配置削減せずに安全対策の充実を

玉井みき子議員の個人質問

■私立保育園・私立幼稚園への警備員配置の補助金の削減は再検討を。学校については府の補助がなくなっても市独自でも維持し、警備員の配置を。

■JR吹田駅前にある、JOBカフェすいたやJOBナビすいたの一角に「マザーズハローワーク」のようなコーナーの設置と「両立支援求人」という分け方にした求人の取り扱いを

■市民病院での夜間の小児救急をインフルエンザなどが流行の期間だけという声に応えた対応を。
 来年度以降の休日昼間の小児科診療の継続を。

■市営住宅の建て替えにあたっての住民意向調査の中間集計が住宅審議会に提出さた。岸辺北の住宅に住んでいる人だけ「新佐竹台に行きたい」「岸辺中に行きたい」「行きたくない」と選択肢が3つあり、他の住宅の人には「新佐竹台に行きたい」「行きたくない」の2つの選択肢。同じようにアンケートで意向調査をするなら、なぜ差をつけるのか。「行きたくない」という選択肢のほかに、たとえば「同じ地域で生活できるようにしたい」など、もう少し住民の意向が色々と選べるような選択肢があってもいいのではないか。 また、それぞれの意向への細かな対応も住民まかせ、管理人まかせにしない対応がいるのではないか。


67号(2010.12.6)

建設中の自由通路、トラックターミナルなど
現場視察
吹田操車場跡利用対策特別委員会
山根たかし委員、塩見みゆき委員、玉井みき子委員

トンネル 特別委員会は、11月15日に開催されました。
 跡地を見に行きました。貨物駅・トラックターミナルに関わる工事はすすんでいて、JR吹田駅よりの辺りにトラックの出入りするトンネルも形になっています(写真(上))。
 JR岸辺駅の南北自由通路もちょうど半分ぐらいまで工事が進んでいます(写真(下))
 まちづくり用地につくられる予定のみどりの交流ふれあいゾーンに展示される予定の0系新幹線は、300万円もするシートがかけられていました。貨物駅・トラックターミナルの工事のためのパーテーションが設置されていて、外からは見ることはできません。工事の進捗をみるということでしたが、進んでいるのは、貨物駅・トラックターミナルに関わるところだけです。
 吹田操車場跡地のまちづくりは、環境に配慮したまちづくりが計画の中にも記されています。そのことを実践しているSANYOのエナジーパーク(加西市)を見学。
トンネル 太陽光パネルや深夜電力を利用した自家発電、会社の社屋の側面に太陽光パネルを設置し、電力利用とすだれの代用をしていること、冷暖房を利用しつつも風の抜け道をつくり快適に仕事ができるようにしていること、駐輪所の屋根に太陽光パネルを設置し、その電力を利用して電動自転車の充電器を設置していること、他にも街頭や花壇の散水なども太陽光パネルによる発電で行われているなどの取り組みを見学しました。
 すべてとはいかないにしても、いかしたものが、まちづくりの中にも取り入れられると思います。
(SANYOエナジーパークの写真が撮影禁止のため、写真がありません)


公園駐車場有料化方針しめされる 都市環境整備対策特別委員会
倉沢さとし委員長、そろり邦雄委員、柿原まき委員

トンネル 11月26日都市環境整備対策特別委員会が開催されました。環境対策、交通機関のバリアフリー等の市のとりくみについて報告がありました。
 公園管理課からは公園駐車場の有料化方針が示され、「千里北公園第一駐車場(68台)・第二駐車場(46台)、片山公園駐車場(写真。34台)、中の島公園駐車場(23台)が対象。民間業者に3公園を一括して駐車場施設の設置管理許可を与え、業者は吹田市に使用料を納入し管理を行うという方法で、最初の30分無料、以後30分毎100円とする」としています。
 10月から山田体育館・目俵体育館ではすでに駐車場有料化が行われていますが、「駐車料金に違いがあるのはおかしいのではないか」「障害者の対応はどうするのか」など有料化に関する質問を行いました。
 また、桃山台駅のバリアフリー化が進んでいるが駅の東側は降車スペースが府道上にあるものの、きちんと降車できるスペースをこの際整備すること、駅西側のエレベータ設置についても早急に行うよう求めました。


市民病院あり方検討特別委員会を開催 市民病院の在り方検討特別委員会
村口はじめ副委員長、柿原まき委員、塩見みゆき委員

トンネル 市民病院の建て替え問題について審議する特別委員会が、11月25日に初めて開催されました。
 はじめに、市民病院は今年築29年目をむかえ、一般的に30年が建て替えの基準になっていることと、国立循環器病センターが東部拠点での建て替えをする場合、国立循環器病センターとの連携も考え、東部拠点で建て替え、そうでない場合は他の場所での建て替えを検討することなど、新病院の基本構想、基本計画策定のスケジュールなどについて報告がありました。
 委員からは、(1)建て替えには、巨額の費用(約180億円)が必要になるが、現在試算している額が妥当な金額なのか、身の丈に応じた返済可能な費用にすべきである。(2)市民が市民病院に求めているものは何なのか、市民のニーズをまず把握する努力をするべきである。(3)リハビリテーション施設や医療ケアの必要な障害児者のためのショートスティ整備など市民から要望があり、民間ではやれないような分野を市民病院が担うべきではないかなどの意見を述べました。


福祉健康基本条例、地域福祉計画など審議 福祉審議会
柿原まき委員・塩見みゆき委員

 11月4日、福祉審議会が開催されました。主な内容は、(1)(仮称)吹田市民のくらしを支える福祉健康基本条例(素案)について(2)第2次地域福祉計画(素案)について(3)介護保険サービス事業所及び介護従事者実態調査の報告(4)第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画にかかる高齢者等実態調査について(5)高齢者の状況把握について(6)第3期障害者計画(素案)について(7)次世代育成支援行動計画(後期計画)についてです。
 委員からは、福祉職場では、エキスパートが必要であり、大学などで一定期間、研修するなど、学ぶ機会の保障を検討していってほしい。第3期障害者計画(素案)について、医療体制の整備やくらしの場の確保の推進、学童児の放課後や長期休暇の活動の場の充実など要望の高い内容を重点課題としてあげられたことや、数値目標もあげて取り組まれることは評価できる。など意見をのべました。


用途地域等都市計画変更(案)への意見募集始まる 都市計画審議会
山根たかし委員・塩見みゆき委員

 12月2日開催された都市計画審議会では、(1)北部大阪計画生産緑地地区の変更、(2)北部大阪都市計画地区計画の千里ニュータウン・長野東地区の変更について、(3)吹田市景観まちづくり計画を推進するための景観形成基準の変更について審議しました。また、用途地域等都市計画変更について(用途地域、高度地区等の見直し)のパブリックコメント(意見募集)は12月3日から17日の期間で行われます。


66号(2010.12.1)

12月議会開催
小中学校にクーラー設置 子宮頸がん予防ワクチン等に助成(追加議案)
市民の要求前進

十二月三日から二十二日までの20日間の会期で十二月定例会がはじまりました。
以下に主な日程と議案についてご紹介します。

〈日程〉
  3日(金)提案説明
 10日(金)代表質問([3]村口議員)
 13日(月)代表質問
 14日(火)個人質問([2]塩見議員)
 15日(水)個人質問([9]竹村議員[17]玉井議員)
 16日(木)委員会
 17日(金)委員会
 22日(水)討論・採決
その他随時、議会運営委員会等が開催されます。
請願、意見書要請の期限は13日となります。

〈主な議案〉
■報告(3件)
○損害賠償額の決定に関する専決処分について

■条例(5件)
○市民のくらしと健康を支える福祉基本条例の制定について
○子育て・教育基本条例の制定について
○遺伝子組換え施設に係る環境安全の確保に関する条例の改正
○環境影響評価条例の改正
○火災予防条例の改正

■単行事件(6件)
○訴えの提起について(市営住宅家賃滞納者)
○介護老人保健施設の指定管理者の指定について
○資源リサイクルセンターの指定管理者の指定について
○武道館の指定管理者の指定について
○総合運動場の指定管理者の指定について
○大阪広域水道事業団を組織する市町村数の増加及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議について

■予算(補正4件)
○一般会計 総額1億9922万9千円
(1)歳出歳入予算
大型システム運用事業 ▲7億3558万2千円
大阪府議会議員選挙執行事業(期日前投票所1か所増設) 240万9千円
障害者施設整備費助成事業 1397万9千円
あかちゃんの駅推進事業 434万4千円
青少年育成啓発事業(児童虐待相談対策) 421万3千円
こども笑顔輝き基金積立事業 3億333万9千円
生活保護事業 4億7516万5千円
予防接種事業(日本脳炎) 1億1516万5千円
妊婦、乳児一般、乳児後期健診事業 198万1千円
テニスコート施設整備計画調査事業 100万円
小中学校及び幼稚園空調設備設置事業
(小3校、中3校、幼1園のエアコン設置のための実施設計委託料)
1321万6千円
(2)債務負担行為(3件)
限度額(2010年度?2011年度)
住民基本台帳法改正に伴う住民記録システム改修事業 2億1946万円
統一地方選挙事務従事者派遣業務 833万7千円
吹二地区公民館等新築事業に係る実施設計業務 983万5千円
○国民健康保険特別会計
○水道事業会計
○病院事業会計

■追加予定案件
○一般会計補正予算
・助成事業(子宮頚がん予防ワクチン、ヒブワクチ ン、小児肺炎球菌ワクチン)

■議案外で人権擁護委員の推薦に関する意見

詳しい内容などの質問や、ご意見をお寄せください。


65号(2010.11.8)

産業振興条例を評価
東部開発は呼び込み方式を危惧
山根たかし委員長、塩見みゆき委員

JR吹田駅 2009年度吹田市一般会計歳入歳出決算について、次のような意見を述べました。
 2009年度の歳入では、根幹である市税収入は、個人市民税、法人市民税ともに落ち込んだ。市民生活は、派遣切り、リストラでの雇用不安と社会保障の削減、福祉制度の後退で一層深刻になっている。 このような時こそ、吹田市は地方自治体の本旨である市民の暮らし、福祉の向上に努めなければならない。
 その観点から2009年度決算の中で評価できることは、雇用対策としてJOBカフェすいたに続き、JOBナビすいたを開設、産業振興条例の制定で全事業所調査をはじめ地元中小業者への支援に乗り出したこと。妊婦検診助成を14回に拡大、大阪府が教育関係補助金を削ってくる中でも低学年補助教員・読書支援員の配置など市独自の教育施策を継続されたことや小中学校の耐震化事業の推進、中学校給食の拡大、駅舎バリアフリーの改修をされたことである。
 しかし、問題点としては、
 第1点目として、厳しい社会情勢の中で、市民の生活にも照らし合わせ、適切な行財政運営がされていたかという点。
 東部拠点開発に関わって、2007年から計画が始まり、08年には、当初予定になかった公園用地を23億円で取得したが、高額で購入した土地を放置していることは問題。開発についても国立循環器病センターの動きが確定するまでは今後の計画が決まらない。予定の事業コンペは先延ばしという。市長が公言していたバラ色の夢のようなまちづくりは、国立循環器病センターしだいになっている。 また、本当に実現するのかさえわからない地下鉄8号線の延伸にかかわる調査は2006年から継続され、今後も続けるとのことだが、市民にとっての必要性、市民の意見など十分調査せずにどんどん進めるのは問題である。 また、建設の進んでいる貨物ターミナル駅工事周辺の住民に対して、住環境守る対策が不十分なままである。
 普通建設費は前年度比で23%増の148億円。2009年からの5年間で言えば総額893億円、年間平均178億円と突出している。財政が厳しいといいながら、巨額の建設費は市民的に見て、とうてい理解できるものではない。もっと精査をされるべきである。
 第2点目として、住民福祉、市民サービスの削減と後退が進められている点。
 2009年度に事務事業評価がなされ、2010年度で10%の事業が見直され、市民の福祉、サービスを縮減、廃止していることは今市民の生活実態からみて、すべきことではない。撤回をするべき。
 また、国民健康保険への一般会計の繰り入れは前年度に比べれば1億9858万9000円は増額されたものの依然市民の保険料負担は大きく、減免、分納者の増加から見てもさらなる繰入の努力を求める。 また、市民に直接関わる、住民サービスの担い手である職員を大幅に削減し、非正規職員を増やしていることは問題だ。特に生活保護のケースワーカーはひとりの担当が117世帯であり、これでは十分な自立支援、細やかな対応はむずかしい。サービスを支える職員の削減は見直し、適正な配置をすべきである。
 第3点目として、同和対策特別措置法が廃止された後も一般施策として様々な事業がつづけられていること。運動団体の連絡先がいまだに、交流活動館に登録されたままになっていることは問題であり、早急に改善されることを強く求める。
以上の点を指摘し、2009年度の一般会計決算については認定することができません。


病院・水道企業決算
市民のための公立病院としての努力を引き続き求める
- 病院事業会計決算 -

吹田市民病院 国の総医療費抑制政策により公立、民間とも病院経営は大変苦しくなっている。
 吹田市民病院は2007年度から公営企業法の全部適用になり3年間を経過した。適用から2年間は赤字額を減らしたが、2009年度は前年度よりも約1億300万円の増加となっています。
 収入の基本となる外来の患者数は引き続き減少。入院患者数は増えており病床稼働率をあげる努力がされている。経営問題の改善は市民にとって、どんな病院であるべきか、具体的な方策を考えていくことが求められている。
 患者に対しては7対1看護基準の取得、休日昼間の小児救急の診療の継続など努力されていることは評価できる。昨年、新型インフルエンザが流行したが、発熱外来を設置しその役割を果たされた。
 しかし、7対1看護を実施していても看護師不足は続いている。医師、看護師の生理休暇取得はゼロであり、有給休暇の取得も不十分だ。人手不足による過労について早急に改善するように求める。
 地域における障害者医療の分野で、障害を持つ方のショートステイについて検討すると答弁があった。要望が強く、早急な検討を要望する。
 小児救急の診療については夜間の実施を求める声は切実。休日昼間の診療のための努力や工夫は大変評価できるが、将来的な計画を含めて検討するように要望する。
 今後も病院経営を取り巻く環境は厳しい状況が続くと思われる。財政基盤の強化とともに、市民にとって安心でたよりになる病院として、市民病院の役割を市民にPRすること。国に対して、診療報酬のひきあげを要望せよ。
 市民病院の利用を増やす努力を続け、市民病院改革プランの目標達成に向けて総力をあげてとりくみをすること、また、医師・看護師の人材確保に向けては勤務したくなるような病院づくりで問題解決に努力されるよう要望します。
 これからも市民のための市民病院、市民の期待にこたえ、安心感を持たれる公的病院としての役割から外れることなく運営されることを期待します。
以上の意見を述べて、2009年度吹田市病院事業会計決算を認定する。


府下トップクラスの水道料金、鉛管取替え助成など評価 - 水道事業決算 -
倉沢さとし委員、玉井みき子委員

 97年以降、13年間にわたって黒字経営であり、経営改善の努力を評価する。水道料金は、府下でもトップクラスの安い料金である。今後、広域企業団に参加するが、市民負担が増えることがないように努力する、との答弁があった。97年度以降、黒字決算とはいえ、給水量については節水意識の定着や、大量使用者による専用水道の利用などにより年々、減少の傾向にあり、純利益は前年度に引き続き減少している。大阪府が撤退した水道事業のあとの広域企業団への参画については、安心・安全でおいしい水供給であることをPRをして、水需要に務めるべきだと考える。
 あわせて自己水の有効活用を最大限図るなど、その他の収益を増やすための経営改善についても、いっそう力をつくす必要があると考える。
 今の社会状況を見た時に、市民の生活は大変で申告です。福祉減免制度については、広域企業団への参画することもふまえて、導入について、早急に検討していただきたい。
 鉛管の取替えについては、年次的に進められています。2010年10月からはメーターから自宅においても取替えの場合の補助制度が創設さたことは、評価できる。
 マンションの鉛管の問題は、まず実態をつかむこと。支援策について検討するとの答弁がありましたので、今後の努力に期待する。
 提出された資料のなかには、夜間業務の外部委託が11年から実施されようとしているが、チェック体制と働く人の労働条件が守られるよう強く要望します。
 借金である企業債の繰り上げ償還は、水道部の負担を軽減するものです。ひきつづき努力されるよう要望する。
 最後に、市民の命である安心・安全で、かつ安価な水の供給する大切な事業です。安定した経営確保に努め、市民の案陰・安全を守ることを基本にして、いっそうの努力をされるよう要望して決算を承認する。


64号(2010.10.12)

中小業者等の温暖化対策を支援 - 福祉環境委員会 -
山根たかし委員、村口はじめ委員

 補正予算の主なものとしては、
(1)国の「グリーンニューディール基金」を活用し、中小業者やNPO法人や社会福祉法人などが、新エネルギー導入や省エネルギーのための改修を複数実施する場合、経費の三分の一を助成する(上限400万円)、
(2)公私の保育園などに、絵本を購入・設置し貸し出す(1園あたり40万円)、
(3)(仮称)第二愛育園を分園し保育所定員を15人増やすための経費(山田・千里丘地域、事業主は社会福祉法人 成光苑)、
(4)市民税非課税世帯の新型インフルエンザワクチン接種の費用を助成する、などです。
すべて全会一致で可決されました。


大阪広域水道企業団の設置・地区計画の設定を承認 - 建設委員会 -
塩見みゆき委員長・柿原まき委員

 議案第71号大阪広域水道企業団の設置に関する協議について。大阪広域水道企業団の設立は本来大阪府が果たすべき用水供給事業を放棄し、市町村に移管するというもので、大阪府の姿勢に問題があります。また、今議会の提案で来年4月に設立というのに、9月議会で参加37議会すべてで議決しなければ設立できないという制約のもと審議しなければならないため、広域企業団の将来像について十分にあきらかになったとはいえません。規約にあるような水道事業の委託は当面行わないこと、府域一水道など議論が尽くされていない企業団の将来については設立されたからといって拙速に進めないことを求めました。しかし、企業団に本市が参加することにより、水を安定的に供給する責任の一端を担うという積極的な役割を果たすなか、市民に利益が還元できるよう努力することを求め賛成し、全会一致で承認されました。
 地区計画は(1)原町4丁目・岸部北2丁目(2)尺谷(3)千里ニュータウン竹見台4丁目と桃山台5丁目)、補正予算の内容は、南千里駅前再整備の交通広場地盤改良工事と下水道管の撤去・復旧工事(5千9百万円)でそれぞれ全会一致で承認されました。


地域商品券事業、小中一貫教育校開校、
山一小学校耐震化事業、
(仮称)千里丘北小学校建設事業など
- 文教市民委員会 -
玉井みき子副委員長、竹村博之委員

 委員会で以下の意見を述べ、各事業を盛り込んだ補正予算案に賛成しました。
○産業労働にぎわい部関係について
 吹田スマイル地域商品券事業については、地域経済及び商店街等の活性化を図るため、商工費で10%分のプレミアム付きの商品券を発行するための予算約2億2千万円を計上している。前回の実績と課題も明らかになり、改善点も認められたが、実施までには一定期間があるので、大型店よりも今回工夫次第で頑張れそうな中小の店舗などへの周知徹底と、消費者である市民により使いやすい商品券事業になるよう努力されたい。
○学校教育部関係について
 小中一貫教育校については、これまで地元関係者や保護者に多大な負担、混乱をもたらしたのは事実である。引き続き生徒、児童により良い教育になるように、今後関係者に対して誠意を持って対応するよう強く要望する。
 山田第一小学校校舎改築事業については、学校校舎の耐震化であり評価するが、種々の条件により当初の計画どおりにいかなかったこともあり、必ずしも使い勝手がよいとは思えない。今後は現場関係者の意見をよく聞いて、設計にいかされたい。
 (仮称)千里丘北小学校建設事業については、毎日放送跡地開発に伴って、新設するものであるが、今後の新たな開発や、少人数学級の拡大も予想される。また、他の校区との関係によっては、普通教室の不足などで施設改善が必要になる可能性もあり、将来見通しをしっかり持って事業を進められたい。
 また、1小学校区1館という本市の地区公民館整備の方針について、今後のまちのコミュニティ形成の中で適地を見いだしていきたいとの答弁があったので、今後、努力されたい。これらの事業について、設計段階で、教室へのクーラー設置を織り込むのかとの質問に対して、その方向での事業にするとの明確な答弁があった。引き続きすべての学校施設について、クーラー設置を実現するように要望し、本案に賛成する。以上が意見です。採決では吹田市民クラブの委員が反対しましたが賛成多数で可決しました。


「市税条例の改正について」 - 財政総務委員会 -
倉沢恵委員・そろり邦雄委員

 議案は子ども手当の実施に伴い扶養控除の廃止の条例改正などです。子ども手当の財源に使うことについては反対ですが、子ども手当の実施については賛成であり、また国の地方税法改正に準じての条例改正であることからやむなく賛成しました。
・市制70周年記念事業(万博公園)会場の障害者用トイレなどの借り上げ料
・選挙関連の道具保管倉庫の整備費などの補正予算も審議しました。
(子ども手当実施と扶養控除見直しの影響は表のとおりです)

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63号(2010.10.6)

地方自治法を無視した市長の「地域市民政府」論。暑い教室にエアコン設置を。
柿原まき議員の代表質問

  • 市長のめざす吹田市像とは 市の役割とは
    市長が目指す「地域市民政府」とは、市役所の仕事は「総務・企画・財務」という「頭」の部分だけでよい。実働部分は企業や市民団体に肩代わりさせるもの。事業仕分け・ゼロクリア大作戦で公務の見直しを行い公的責任を最小限にする。職員体制再構築では、職員を非正規に置き換えて官製ワーキングプアをつくりだした。自治体の果たすべき役割をわかっているのか。市長のめざす吹田市像とは。
    (1)ゼロクリア大作戦について。今年度は全事業の50%を見直している。検討状況の公開を。
    (2)職員体制再構築計画について。欠員となっているところはきちんと補充できているか。
  • 国保の広域化について
    府と市町村の協議で「(1)市町村による一般財源繰り入れの全廃。(2)知事のリーダーシップによる国保料値上げ。(3)徴収強化や医療費削減による赤字の解消」が合意された。
    国保広域化の市長の見解。広域化された場合の保険料。国に対し国庫負担増額を求める取り組み。低所得者に対する軽減についてこたえよ。
  • 財政問題について
    自治体の財政悪化をつくりだした要因と国・府の責任について市長の見解は。
    (2)妊婦健診の公費補助金額引き上げを。
    (3)大阪府の「財政構造改革プラン(素案)」が実施された場合の本市への影響について。
    (4)知事がとなえる「大阪都構想」が実現した場合、固定資産税・法人市民税等は大阪都に吸い上げられることになる。本市財政に与える影響は。
  • 教育にかかわる問題について
    (1)来年から新学習指導要領の完全実施で授業時間数が増えることに伴い2学期が1週間早く始まる。クーラー設置を早急に求める。
    (2)文部科学省が公立小中学校の学級編成基準の上限を引き下げる計画案を決定した。国のこのような変化のもと、吹田市としてさらに30人以下学級を目指すべき。
    (3)小中一貫教育について。その後の経過は。
  • 障害者への支援
    (1)中途障害者や障害児家庭は課税世帯が多い。そのため福祉制度の対象外になる。負担軽減のため、課税帯の実態把握を。
    (2)暮らしの「拠点施設」。建設のための土地の貸与、要望されている南工場跡地の貸与について決断を。
  • 高齢者介護について
    厚生労働省の通知で介護職員が研修を受け、医療的ケアができる制度に。市として医療的ケアの研修を行い、事業所支援を。
  • 児童虐待への対応について
    (1)相談件数やその対応、一時保護施設の整備状況は。
    (2)虐待対応の専門職員は非常勤。仕事の責任の重さに見合った待遇に。常勤職員をきちんと配置すべき。
    (3)ひとり親家庭への経済支援や生活保護申請、住宅提供などは。
    (4)虐待リスクのある子どもの保育所入所状況、乳幼児健診の未受診者への対応は。
  • 東部拠点整備にかかわって
    (1)大阪北部産業集積計画について、現在の進捗状況は。製造業も対象になるのか。
    (2)核となる施設・国立循環器病研究センターの建て替えに関して中期計画のなかで方向性が出されたか。
    (3)誘致企業に対し減税や補助金などを検討されているようだが企業にとって魅力的な場所なら優遇などしなくてもよいのでは?
  • スマイル商品券について
    昨年の実績は。今年はどのような趣旨でするのか。
  • 千里ニュータウンの諸問題について
    (1)市長は千里ニュータウンの再生について「関西経済発展の起爆剤」と言っているがどういう意味か。
    (2)南千里駅前再整備で高野台方面へのデッキ接続を。
  • 市民病院と医療行政について
    市民的に求められている小児医療、障害者医療、急性期から維持期までのリハビリ医療・研究など医療機関同士で連携して行えないのか。
  • 大阪広域水道企業団設立について
    府営水道が広域企業団になり、本市が参画する場合財政負担と組織はどうなるのか。市は企業団方式を希望したのか。
  • 市営住宅の募集について
    岸部中住宅の3戸の空き家募集が行われた際、申し込み時の住所を限定されたのはなぜか。一般公募すべきだ。


学童保育、青年就労支援、「まちの駅」構想について
竹村博之議員の個人質問

  • 学童保育について
    百人をこえる学級で施設面、運営面で支障がでている。実態把握と改善を求める。
  • 青年の就労支援について
    青年の就労支援施設である「ジョブカフェすいた」「ジョブナビすいた」の事業内容、実績、課題など明らかにし、充実を。
  • 千里山駅周辺開発について
    開発地区での地区計画や景観形成地区の指定などまちのルール化について、今後のスケジュールと市民参加の方法を示せ。
  • コミバスについて
    千里丘地域につづいて、公共交通不便地域である「千里山地域」でも住民の要望を聞いて試験運行、本格実施を検討せよ。
  • 江坂公園の改修
    汚れたトイレ、敷地内通路がデコボコ、園内の砂の流出など改善を。
  • 江坂駅に南口と同様に北口にもエレベータの設置を。エスコタウン周辺のバイク、自転車の放置対策。
  • 江坂駅。50mの新御堂筋横断の信号時間改善を。
  • 「まちの駅」構想
    市が旧吹田法務局跡地(金田町)を購入し、「まちの駅」を整備するという。「まちの駅」は観光案内、トイレ・休憩所、地域の情報提供などを目的にする。産地直売、イベント広場も想定。しかし、市は財政が厳しいと、住民サービスを担う職員の大幅な削減や、全ての施策を見直し・削減をすすめている。市民からの要望もないのに、新たに土地購入と施設整備に約5億円も費やそうとするのは問題である。


阪急連続立体、貨物駅、十高線などの安全対策
山根たかし議員の個人質問

  • 阪急京都線・千里線連続立体交差事業は影響の大きな事業。地元への説明で、中の島公園テニスコートが資材置き場と説明されたが、市は許可してのか。
  • 都計道路十三・高槻線工事
    (1)南清和園町と川岸町の歩道が狭く、車道も狭い。安全対策を。(2)都計道路十三・高槻線と市道南清和園8号線交差点での右折問題。住民から「右折して南清和園に入る交差点が、集中するのは危険、南清和園8号線の道路形状からみてふさわしくない」と苦情。対策は。
  • 吹田貨物ターミナル駅建設工事
    (1)西吹田道路こ線橋工事。阪急吹田駅前の西吹田架道橋(JR桁)下は歩行者が危険。交通整理員の配置など交通安全対策を。(2)4千万円の予算をかけ、ゼロ系新幹線車両を誘致したが、活用の中身が見えてこない。(3)貨物専用道路の出入り口から新大吹橋までの道路整備について。(4)貨物専用道路建設に伴う南吹田1丁目と南清和園町間の歩行者通路の代替通路の設置を。(5)貨物専用道路遮音壁について地元との協議は進んでいるのか。
  • 安心安全のまちづくり
    (1)大雨のとき、下水道が逆流し、内水氾濫による浸水被害が出たが対策を。
    (2)阪急豊津駅。泉町5丁目の放置自転車の対策を。
    (3) 飼い主のない猫の問題。住民間のトラブルの原因となつている。がある。対策は。
  • 市民体育祭の季節だが、重大事故への対応
    吹田市民活動災害見舞金制度の設置は前進面。しかし不充分。改善さくとして吹田市との共催にしては。市民からの要望書に答えよ。


市長は西松建設に100万円返金を!
曽呂利邦雄議員の個人質問

  • 西松建設問題
    • 市長の任期もあと半年。この問題について何らかの、決着を付ける意思があるのか。供託も出来ない、返すにも団体がないので苦慮してるというが、弁護士と相談して検討したのか具体的に答えよ。
    • 手続きは問題がない、というが。昨年の9月議会でも指摘したが、西松建設の内部調査委員会で、会社ぐるみの反社会的行為と断罪している。2つのダミー団体は政界工作を目的としたものであるという事も明確。市長のパーティー券購入はその一環であり、いわゆる「黒いお金」である事は間違いない。西松建設に返還すべきだ。西松建設に「返したい」と言われたのか。
  • 体育館駐車場の有料化についての問題点を指摘
  • 千里ニュータウンについて
    • 各住区ごとに建替えの状況の報告
    • 北千里駅喫煙禁止区域についての改善
  • 吹田市の救命率について
    豊中市は心肺停止した人の救命率が「救命力世界一」を宣言しましたが、医療条件は吹田市とほぼ同じでありますが、吹田市はどの程度の数字とランクになるのか、また豊中市との違いはどうなのか、本市ではどう高めていかれるのか。


61号(2010.8.31)

「大阪広域水道企業団」設立で8月16日に全員協議会(全協)が開催されました。
竹村博之議員

 8月16日に市議会全員協議会が開催され、現在大阪府の経営している水道事業(府営水道)を来年4月以降は大阪市を除く42市町村による「企業団方式」を採用して受水事業を継続することについて、市長も出席して水道部からその概要が説明されました。これまでの府市の関係は、大阪府が水を市町村に卸売販売をし、市町村から住民に水を販売するシステムとなっています。これを見直すものです。

大阪市を除く府下各市町村は、比率はまちまちですが、府営水道と自己水を併用して住民に供給しており、今回大阪府直営の府営水道から「企業団」設立方針にいたった経過、設立趣意、企業団の概要、スケジュールなどついての担当部からの説明の後、質疑がおこなわれました。
日本共産党からは

  • すでに府下で大阪市に次いで水道料金が安い吹田市にとって利用者である市民からみてメリット(利点)はあるのか。
  • 9月議会に「企業団」設立に必要な議案を上程するというが、スケジュールに無理がある。結論を議会に押し付けることにならないか。
  • 大阪府の都合で市町村に仕事を押し付け、それに唯々諾々と従うのは問題。
  • 各市町村議員で構成される「企業団議会」の定数と割振りについて慎重な検討が必要。
  • 将来の施設改善、修繕費用、水需要など考えて、今後市負担が増大しないか懸念される。
など質問し市の見解を求めました。

9月8日からはじまる9月定例会で改めて議論になりますが、市議団は引きつづき「将来にわたって安心、安全、安価な水道事業」「大阪府の責任」「市民参加の保証」など利用者である市民の立場にたって検討してまいります。


国保の広域化・国保料の統一化の動き
国民健康保険運営協議会 倉沢さとし

国保料の府内統一検討 7月、朝日新聞、毎日新聞などで「国保料を府下で統一」する動き(写真)が報道されました。

民主党政権は、現在の後期高齢者医療制度に代わる制度として、後期高齢者の年齢を10歳引き下げ、あわせて、市町村国保を県単位に広域化しようと計画しています。

広域化によって、これまで市町村が独自におこなってきた国保への負担(一般会計からの独自繰り入、条例減免)がなくなり、国保料の引き上げ、滞納世帯からの保険証取り上げが一気に加速される危険があります。長年の地域住民運動で築いてきた命と健康を守る砦が壊されることになる重大問題です。

大阪府は国の動きを先取りして広域化を計画しています。
政権交代が実現しても、社会保障の連続改悪は止まっていません。もともと高すぎる国保料の原因は、国が負担すべき分を、半分に減らしてきたため。国が責任を果たさないまま、さらに制度を悪くするというのが狙いです。
長寿を祝えるような国になるのが、国民の願い。国保は社会保障です。社会保障の後退を許してはなりません。


市が公園駐車場の有料化を検討 - 都市環境整備対策特別委員会 -
倉沢さとし委員長、そろり邦雄委員、柿原まき委員

 6月24日、役員改選後はじめての委員会が開催されました。公害対策、交通対策、防災対策を継続的に追及していく特別委員会です。

吹田市から、新年度の重点課題についての報告があり質疑にはいりました。共産党そろり委員から低公害車の取り組みとして、吹田市公用自動車について低公害車化について。ISО国際認証機関の取り組み。コミバスの取り組みなど重視すべき、と要望しました。

市立公園駐車場有料化について吹田市から説明がありました。千里北公園、片山公園、中之島公園合計211台分が無料で利用されています。しかし買い物や通勤など目的外に利用する人が増加し、適正な利用を図るため管理を有料化をはかるという考えです。

共産党は、公園法などで管理委託が厳しく規制されているが、手続きが適正なのか。と質問。
吹田市は、答弁することができずに、次回にあらためて説明することとなりました。


「東部拠点」に企業誘致のため減税・補助金を検討 - 市税審議会 -
倉沢さとし委員

 7月30日に開催された市税審議会で、吹田市は「東部拠点」開発の企業誘致を図るため、誘導策として減税や補助金制度を活用することを明らかにした。次回2月の市税審議会に提案し、3月議会に提案の動き。

税制上の優遇処置の具体例として堺市などの例が紹介された。堺市は固定資産税(家屋等)、都市計画税(家屋)、事業所税を最高5分の4軽減、5年間。高石市は、固定資産税(家屋)、都市計画税(家屋)を2分の1軽減。尼崎市も同条件。※いずれも、固定資産の額の条件がある。

倉沢委員は、「東部拠点開発」が市民本位で成功するかは、市民的な関心である。市内産業の発展は、中小企業をふくめて発展支援すべきもの。全体としての助成制度が明確にならないと判断できないが、市民に理解がえられるような内容にすべき、と発言しました。

質疑の中で、吹田市として、過去に江坂地区の区画整理と開発で、法人市民税を14.7%を12.3%に減税した。現在も継続中、と説明がありました。

このほかに、与党民主党などが国会で決めた、子ども手当の引き換えに増税となる扶養控除の廃止(24年度分から)、特定扶養控除の縮小などについて、条例改正の報告がありました。


新たに三ヵ所で地区計画決定 - 都市計画審議会 -
山根たかし委員 塩見みゆき委員

 8月6日開催された都市計画審議会では、北部大阪都市計画地区計画として、千里ニュータウン地区の変更決定、原町4丁目・岸部北2丁目地区の決定、尺谷地区の決定がされました。

  • 千里ニュータウンでは、まちびらきから45年が経過し、建て替えが本格的に進む中、これまで守られてきた良好な住環境を継承し適正な土地利用の誘導を図る目的で順次、地区計画をうってきました。今回、府営住宅の一部建て替えと一部売却され民間が開発する竹見台4丁目(1)大阪供給公社の建物竹見台4丁目(2)民間企業の研修施設を共同住宅に建て替える桃山台5丁目(1)を追加決定するものです。
  • 原町・岸部北2丁目地区は3.5haの土地に共同住宅、商業施設などが建設されるのを受け決定するものです。
  • 尺谷地区は、住民のみなさんが自分たちの地域の住環境を守ろうと、自治会を中心に学習会、説明会などに取り組み、地区全体の9割を超える住民の合意で決められました。住民自ら取り組まれた地区計画としては、初めてのことであり、評価できる取り組みです。また、全体に資料の地図などわかりにくい点を指摘し、今後工夫されるよう要望しました。

60号(2010.6.15)

5月定例会の常任委員会の審議を紹介します。
吹田市火災予防条例の一部を改正
- 財政総務委員会 -
山根たかし委員、玉井みき子委員

 個室型店舗(カラオケボックスやネットカフェなど)の避難管理などについて定めるものです。
内容は「避難通路に面する外開きの戸は開放していても自動的に閉鎖する構造とすること」「燃料電池(水素と酸素を取り入れて電気をつくる)による発電設備の追加」です。
戸を自動的に閉まるようにするには、ドアチェックをつけて閉まるようにする、外開きで60センチメートルあれば人1人が逃げられるので、その場合は自動的に閉まらなくても認めると答弁がありました。

吹田市内に対象となる施設は、24か所あり、条例に基づいて設置などされるよう、指導・点検などが行われます。2010年12・1に条例は施行されます。


市民活動の災害補償を充実 - 文教市民委員会 -
倉沢委員、塩見委員

 今回提案された市民活動見舞金制度は、今まで市民活動中に「持病があった場合」には、保険金は支給されませんでした。心臓疾患、脳疾患、呼吸器疾患、細菌性食中毒、熱中症の疾患等を発症、または症状を悪化させた事により死亡、または重度の障害の状態になった場合について、保険外で、見舞金を支給し、市民活動を支援しようとするものです。

吹田市では、他市にあまり例がない市民活動での事故に保険をかけ、けがの救済をしてきました。

対象となる市民活動は、地区市民体育祭、地域や河川の清掃、盆踊りなど自治会など吹田市が共催、後援する行事です。今までは、死亡200万円、入院1500円/1日。通院1000円/1日を支給とし、毎年100件から200件近く保険金が下りています。2年前に、市民体育祭で1000メートル走を走り終えた方が、心臓疾患で急死されましたが保険金が支給されませんでした。

日本共産党からは、危険をともなう競技などで、医師、看護師との連携が必要で、吹田市として支援を求めました。今回の、改善の提案は評価できるとして賛成しました。新選会(一人)が反対しましたが、多数で可決しました。


医師が病院事業管理者を兼務する場合の
特殊勤務手当支給については継続審議
- 福祉環境委員会 -
村口はじめ委員長、竹村博之委員

 岸部中デイサービスセンターとグループホームの指定管理者をこれまで通りのNPO法人に指定する(5年間)ことが決まりました。

また、今議会途中に唐突に、追加議案として提案された「病院事業管理者の特殊勤務手当に関する条例」案は、審議不十分との理由で次回市議会まで継続審査とすることに決まりました。


市営住宅建替え用地購入、水道料金値下げ - 建設委員会 -
柿原委員・曽呂利委員

  府営水道の料金値下げで、吹田市は受水費が2億1596万円減少します。それを市民に還元する案として、「口座振替割引を1回50円→100円」「鉛製給水管解消の1年間前倒し」「建設改良事業促進」の条例改正とそれに伴う予算が提案されました。吹田市の水道料金は大阪府下では衛星都市で1番安く、全国類似都市の中でも3番目に安い現状と、口座振替割引の引き上げを評価して議案を承認しました。

市営住宅集約建替え用地の購入契約

 耐震強度に問題のある吹田市営住宅の建て替えについて、佐竹台2丁目の大阪府住宅供給公社用地を25億円で購入します。25億円の購入価格が適正なのか、鑑定評価書の資料で確認しました。

集約建替えの対象団地の中で特に日の出住宅では現地建て替え希望が強く、今後の集約建替えに当たってはそれぞれの入居者の声をよく聞いて進めるように質疑で述べ、承認しました。

吹田市議会議員役員表はこちら

59号(2010.6.1)

自治の本旨を発揮し市民生活守る市政運営を!

曽呂利邦雄議員の代表質問

「いま吹田市の行財政運営の方向は、ゼロクリア、事業仕分け、職員再構築などまさに「財政健全化至上主義」ともいえる方向で市政運営が進められていることを憂慮するものです。いまこそ自治の本旨を発揮し市民生活を守る市政運営を強く求めます。

  • 生活保護者受給者対象の貧困ビジネスの本市の現状と対応は。生活苦による、事件や問題が発生する前に市民の声を聞く全庁的体制を。
  • 介護保険制度の、介護サービスの本市の現状と今後のサービス充実、緊急ショートステイについて
  • 老人医療費無料化助成制度を国に先駆けて制度化したこの吹田から介護保険料・後期高齢者医療保険料の市独自減免制度の決断を。
  • ゼロクリアで削減された、高齢者関係団体用福祉バスの貸付事業の復活を。
  • 「障害者の名称」の検討より具体的な施策の充実を。「くらしの場」の確保は早急に
  • 保育行政については定数弾力化の詰め込みやめ、待機児対策として保育所の新設をすべき
  • 学童保育は1998年4月に児童福祉法で制度化された、法にある健全育成には程遠い状況(豊津第一小では128人 南山田小115人 吹田第三小117人吹田南小99人)の過大教室をこれ以上放置できない、定数とクラスの増数を。空きにくい引き戸、エアコンのない教室など早急に改善を。相変わらず、学校のグラウンドが使えないなど、学童に対する学校の無理解には驚かされる事がしばしばある。教育委員会はどう対応するのか。
  • 乳幼児全戸訪問の状況は
  • こども手当て支給に伴う育児支援の縮減をしない決意を
  • 教育問題について※新しい学習指導要領のもとで、35人学級の全校完全実施。※習熟度別学習の配慮はどうされるのか ※夏休みや授業時間など、どのように変わるのか
  • 千里山駅周辺整備事業について ※33回のまち懇を経ても、周辺住民の方々の意見がなかなかまとまらない中で工事に入っていくのか。市はどう考え、どう判断されているのか ※踏み切り案について阪急やURとどこまで検討したのか
  • 15日に行われた「国循建替え移転問題の説明会」の市長の説明で「東部拠点開発のためにやみくもに誘致してるのではない、現地建て替えが基本であくまでひとつの選択肢です」とのことだが、これまで特別委員会や議会側に説明された事とずいぶん食い違いがあるがどうなっているのか
  • 東部拠点開発を「縄文の森、弥生の里山、棚田」・・・といわれているが、江坂公園より狭い細長いあの土地にどれほどのものが出来るのか疑問、どこまで具体化出来るのか。
  • 本市の大規模開発事業全体について、それぞれの事業の経済効果について、雇用、税収面など具体的に数字で示せ。
  • 市長はNPT(核不拡散条約)再検討会議が開催されている時期に、妙高高原の艸原祭に(5月4日?5日)上海市浦東新区(5月9日?12日)に行かれたが非核平和都市宣言市、平和市長会の一員としてニューヨークに行くべきだ。基地撤去を求めて9万人の県民集会が行われた普天間基地問題についてどのようなお考えか。
  • 指定管理者「いきいきライフ」の岸部中1丁目27の12の事務所は看板だけで事業所の実体はない、指定の際にどう精査されたのか。
  • 水道条例の一部改定について 今回府営水道料金値下げに伴い口座振替割引制度の拡充や鉛管解消工事の前倒しなどに還元するのは評価する。年金暮らしの高齢者世帯向けの料金引き下げに努力を。
  • 労働争議などで労働基準法を守らない事業所の指名停止や物品納入についても制裁を・公契約制度の検討状況は
  • 独立行政法人を対象にした政府の事業仕分けの結果、万博記念公園事業を「大阪府に任せる」と判定されました。新聞報道では市長は「本市も何らかの形で事業に参画したい」とコメントしている。事業参画の趣旨はどういうことなのか。


医療が必要な高齢者に、在宅でも介護施設でも必要な医療を

倉沢さとし議員の個人質問

 医療制度の後退で、本来ならば病院で対応すべき患者が無理やり在宅にされている。点滴や、酸素ボンベ、栄養チューブをつけたまま家族が自宅介護するか、医療体制が不十分な老人ホームなど介護施設での生活が強制されている。「家族の力」にたよっている。吹田市では300人の開業医のうち、50人が在宅診療を登録。実際に活動している医師は20人程度だと言われている。相談者はがんの末期で大学病院で手術したあと、すぐ在宅医療になった。「夜間に点滴がはずれて、何度電話しても医者が来ない。不安で不安で、見放された思いだ」「これが人間らしい最後か」と医療体制の不備を告発されていた。市として、実態を把握し、介護施設、在宅介護を支援すべき。

北大阪急行桃山台駅のバリアフリーについて。エスカレーター、エレベーターがついた駅舎が新設されたが、安全なルートが完成しておらず高齢者にとって使いにくいため改善を要求。市は、計画が遅れているが、できるだけ早くエレベーターを新設したいと答弁しました。

このほかに阪急バスの終バスの延長を。小中学校の耐震工事の推進を。マンションの耐震診断と改修に支援を。生活道路の整備など質問しました。


子育て支援策などの充実を

玉井みき子 議員の個人質問

  • 不妊治療は、保険適用でないため「治療をする」とふみきるのにも勇気がいる。治療費が高額のため途中で断念する人もいる。治療の保険適用を国に強く要望し、市として独自の経済的な支援の検討を。
  • 予防ワクチンの接種と検診でほぼ100%予防できるのが子宮頸がん。日本で接種が認められている予防ワクチンの適応年齢は10歳以上。WHO(9?10歳)や産婦人科学会(11歳?14歳)の推奨する年齢になると、親の経済力や認識の格差がそのまま反映する。年齢にあった正しい情報を提供すること、予防接種に公費負担の検討を。
  • 公立でも民間でも非正規の保育士が増えている。虐待を含む難しい対応、定数外入所の受け入れ、子育て支援事業なども担っている。民間へは市の補助の増額などの検討を。公立保育園にも実態にみあった正規職員の配置を。
  • 学童の過大学級について。話を聞けずにガマンをさせていて子どもに申し訳ない。過ごす場所の人口密度が増えているのもあり、子ども同士のトラブルが増加。対応が大変になっているのに、職員間で子どものことを伝え合う時間がない。人と関わり、人を育てていくところで、基準だけの判断ではなく実態にあった人員の配置の検討を。
  • 夜間の小児科の診療を求める声はたくさんある。医師が足りないのは国に責任もあるのは承知している。インフルエンザや病気の流行期だけでも診療ができるように市民病院が中心になり夜間の小児科診療を地域の病院とも連携をとって診療できるように検討を。
  • 貨物駅がくるといわれている近隣の人は「ここで、ずっと住み続けられるのだろうか、環境は」の不安はぬぐえていない。常に測定しデータにもとづいて説明することが必要ではないか。吹田の5中あたりに監視局をつくることを要望する。


建て替えの余剰地は市民ニー ズの反映を

柿原まき議員の個人質問

  • 国保料滞納者への対応について 生活実態をみて対応するべき。生活困窮者に対しては福祉制度につなげる努力を。
  • 小中一貫教育校(仮称)「千里みらい夢学園」について 保護者・関係者との合意形成について進捗状況は。小中一貫校でなければできないこととは何か。竹見台中学校ブロックでの取り組みの成果は。 地元では賛否両論あるが今後の見通しは。
  • ニュータウンの諸問題について
    1. 佐竹台府営住宅の1期工区の建て替えが終わったが、玄関ポストが無い。吹田市の責任でポスト設置のための手立てを。(答弁:大阪府に伝える)「ニュータウン建て替え相談窓口」の設置を。
    2. 千里ニュータウンの建て替え計画による余剰地は17か所・19.75ha。この間2か所でマンション建設されているが、余剰地がマンション建設用地として売却されることについて市長はどう考えているのか。市長は「万博公園と千里ニュータウン合わせて世界遺産に」と言うが、どうお考えなのか。市民の立場に立った事業者との協議を。
    3. 南千里駅前再整備で駅前広場設置のためデッキを取り払うことになる。しかし佐竹台2のスクランブル交差点から高野橋(歩道橋)を通って駅まで行くことができるデッキはこれまで長く住民に利用され定着している。デッキの接続を要望する。

58号(2010.5.13)

議会役員改選と水道料金の一部減額、市営住宅建替えのための土地取得などを議題
そろり議員代表質問は21日午後
- 5月定例会開会 -

  五月十三日に市議会本会議が開かれ、五月定例会の日程等の確認と市長から議案の提案説明がおこなわれました。以下ご紹介します。

<日程>
5月
13日(木)提案説明
20日(木)代表質問
21日(金)代表質問([5]そろり議員)
24日(月)個人質問([6]倉沢議員、[7]玉井議員)
25日(火)個人質問([12]柿原議員)
26日(水)委員会
31日(月)討論・採決、役選代表者会

6月
1日(火)役選代表者会
2日(水)役選
3日(木)役選

<主な議案>

報告

  • 損害賠償額の決定に関する専決処分について
  • 専決処分報告(市税条例の法改正に伴う改正)
  • 専決処分報告(国保条例の法改正に伴う改正)

条例

  • 水道条例の改正(水道料金のうち口座振替にかかる手数料を値下げする)
  • 火災予防条例の改正(ビデオ店などの個室型店舗の避難管理義務を強化するなど)

単行事件

  • 土地の取得について(佐竹台の府住宅供給公社所有の土地を、市営住宅の建替えのために25億円で購入する)
  • 公用車の交通事故による損害賠償について
  • 岸部中デイサービスセンター、岸部中グループホームの指定管理者の指定

補正予算

  • 一般会計
    ・市民活動災害見舞金支給事業     50万円
  • 国民健康保険特別会計
    ・繰上充用金      42億1763万6千円
  • 老人保健医療特別会計
    ・繰上充用金         4819万6千円
  • 水道事業会計
    ・大阪府営水道料金の値下げに伴う減額
    ▲2億1596万円
    ・鉛製給水管対策を拡大        5千万円

その他追加予定案件

  • 病院事業管理者の特殊勤務手当に関する条例の制定
  • 市関連団体の経営状況報告
  • 国民健康保険条例の改正
  • 南吹田下水処理場反応槽改修機械設備工事請負契約
  • 市立豊津第一小学校校舎耐震補強工事請負契約

役選

6月1日以降は、主に2010年度の議会役員の選出と、各議員の委員会所属などを決めます。
意見書、請願、要望などみなさんのご意見をお待ちしています。


3月定例議会での党市議団の当初予算反対討論を紹介します。
共産党議員団の当初予算の反対討論
- 日本共産党市議団 -

 日本共産党市議会議員団を代表し、議案第19号平成22年度一般会計当初予算について反対の理由を述べ討論いたします。

市民の願いが前進し、個別には評価できることは、学校耐震化事業。山田駅前児童青少年施設・図書館。公立保育園の一時保育事業。太陽光発電に助成。高齢者などのゴミ出しを支援するふれあい収集。市営住宅建て替え事業。国の制度としての子ども手当給付事業などあります。

反対する第一の理由は。新年度の予算が、部分的に評価できる点があるものの、大きな点で住民のくらしと福祉を守る自治体の役割を後退させいているからです。

市長は、予算について「ぬくもりある地域社会」、「持続可能なまちを次世代に引き継ぐ」、と述べています。しかし、質疑においてはっきりしたのは、ぬくもりもなく、明日への希望を奪う市民のくらしに大打撃の予算です。すべての事業をゼロベースで見直すゼロクリア作戦、密室でおこなわれた事業仕訳、第二期財政健全化計画という経費節減を、市民に大ナタで押し付けるものです。ゼロクリアの89事業、3億6000万円削減は撤回すべきです。図書館の窓口業務民間委託、市立武道館、総合運動場の指定管理制度化は、住民サービスの後退、官制ワーキングプアをつくり、公的責任の後退です。

高くて払えない国保料。原因は国の負担が以前の半分となっていることです。滞納者が2割を超えています。国保料の滞納があり、分割払いで遅れることなく払っている市民に対して、「差し押さえ予告」通知を出しました。滞納を理由にした差し押さえ通知は、市民の命を守ることを放棄する行為であり、絶対に許せません。撤回すべきです。

第2の理由は、市長が多くの市民に耳を貸さず、「トップダウン」と市政私物化をすすめていることです。

市長は、昨年、オーストラリア・バンクスタウン市と、韓国順天市と海外視察を2回。今年は、上海市補東新区へと連続して海外視察です。市民の暮らしが大変な時、毎年、公費の「海外視察」とは、どんな感覚を持っているのですか。中止すべきです。 「みんなで支えるまちづくり条例」は取り下げられました。市長の特異な「自治体」についての考えを市民・議会に押し付けるからです。自治体の公的責任を後退させ、市役所の仕事を、民間や市民団体に任せる。市役所は、限られた仕事しかしないということを明言しています。地方自治法では、「自治体の仕事は住民福祉の増進をはかる」と明記されています。これに反する方向です。

一方で、市長は、市長権限を強化し、議会や市民の意見は軽視し続けてきました。吹田市の部長職が豊中市、高槻市、茨木市と比較して2倍も多いこと。さらに、昨日、次長級の「監」なる役職の新設です。部長と上級管理職ばかり増えるのに、仕事をする実践部隊である職員は350人削減です。これでは市民サービスに支障が出るのは当然です。
また、まちづくり創造研究所に2000万円の人件費は、市長のための研究施設であり、まったくのムダです。他市に例がありません。

第3の理由は、財政が大変で、予算が組めないと不安をあおりながら、福祉を後退させつつ、他方で財政計画のない、放漫的な運営による大型公共事業の乱発です。

市税収入が昨年と比較し、35億円の減収予測。今後も厳しい、と言いながら、建設事業は大きく増えています。そのため、建設事業債は、前年と比較し74パーセント増加、51億4420万円と激増しています。このまま公共事業を乱発していけば、借金はふえつづけ、いずれ財政は破たんます。結局、市民に大きな付けを押し付けることになります。放漫財政はただちに改めるべきです。
ゼロベースで事業を見直す、というならば、市民にばかり削減を押し付けるのでなく、公共事業こそ見直すべきです。
よって、議案第19号一般会計当初予算には反対です。

57号(2010.3.30)

3月議会の4常任委員会での質問を紹介します。
「ゼロクリア大作戦」は撤回し、くらし守れ!
- 財政総務委員会 -
山根たかし委員、玉井みき子委員

 市税収入が前年度と比べて 35億9203万円減収の予想。収支不足額が102億に達し収支の均衡を保つため、財政調整基金と臨時財政対策債で補てんする予算になっている。今後5年間の東部拠点整備、千里山駅周辺整備、千里南地区センター再整備、西吹田駅前立体交差、青少年拠点施設整備、市営住宅建替え、小・中学校耐震補強などの建設事業に430億3700万円の事業費を予定している。市は建設事業費も「ゼロクリア大作戦の対象」と言うが、今後大幅に増大することになる。建築事業費の再検討を求める。

「第二期財政健全化計画」 は、市民生活の削減や職員の削減が中心だ。職員再構築計画では、2013年までに398人の削減計画だ。定数条例は議会の承認も得ていない。ケースワーカーをはじめ、そもそも人数が足りない職場もある。福祉の現場など公的責任を果たすことが求められるのに、それを投げ捨てる職員削減は認められない。また非常勤、短時間・短期間のアルバイト雇用などワーキングプアをうみだし、新たな貧困層を作るものだ。市民のくらし、福祉を守る自治体の役割から再検討するよう強く求める。事業委託や指定管理者制度が取り入れられているが、公契約制度の導入をし官制ワーキングプアを生み出さないよう防止することを求める。

「ゼロクリア大作戦」 では総事業1178事業すべてを2011年どまでに見直しをするとしている。「福祉は守る」といいつつ、「選択と集中による事業の組み合わせをかえる」という。2010年度で「身体障害者手帳診断料助成事業」「障害者相談支援事業」など福祉に関係する予算が削られた。福祉を守ったとはいえず矛盾している。今すぐ中止を。不要不急の事業を見直すべきだ。

「まちづくり創造政策研究所」 について、目的、役割が不明。職員の採用についても不透だ。約1000万円もの人件費をかけるなら研究成果についてもあきらかにするべきである。 以上の意見をのべて反対とする。


「みんなで支えるまちづくり条例」は撤回 - 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

  • 旧同和事業は、法律廃止から8年経過。夏祭り、運動会、サマー合宿でいち連合自治会に620万円の補助金支出。不公正であり改善を強く求めました。
  • 市民会館の耐震問題。民間施設を借りる場合も耐震対策を要望しました。
  • 市長の、必要ない海外視察。上海市浦東新区との国際交流は万博視察が目的で必要性はない。中止を。
  • 公的融資の制度拡充を。??小企業むけの信用保証料補給事業は評価できるが、いっそうの充実を。
  • 学校耐震化。取り組みを評価。2015年まで、100%完了目標に引き続き努力を。地元と調整中の山一小学校建て替えについても要望。
  • 夏休みの短縮問題。新学習指導要領で学習時間が165時間増えたことが原因。国の教育政策の失政を子どもに押し付けるな。親、子ども、学校現場の声をよく聞いて対応すべき。マンション乱開発による教室不足、過大校対策など引き続き重要課題で、計画的な学校施設の整備を求めました。
  • 卒業式の証書記念品の縮小、子どもの安全のための防犯ブザー配布事業の廃止。ゼロクリア作戦の経費節減。「新たな担い手」もなく犯罪は減っていない。ゼロクリア作戦は撤回を。
  • 市立子育て青少年拠点夢つながり未来館を評価。
  • 図書館の窓口業務民間委託は公的責任を後退させるので問題。北千里小学校の跡地1万9000m2については総合的な検討を求めました。
  • 市立武道館、市立総合運動場の指定管理者制度化はサービス後退、官制ワーキングプアをつくる。経費節減と利用者サービスのためと説明。しかし実態は違う。サービス後退の苦情も多い。官制低賃金労働者をつくる構造的問題があり指定管理にすべきでない。
  • 「みんなで支えるまちづくり条例」は取り下げ。条例は、市の仕事と役割を薄め、公的責任を後退させる内容です。民営化とボランティア万能論をすすめるものです。全会派が賛同せず、結局、取り下げられました。


公共事業の同時進行は財政面の再検討を - 建設委員会 -
そろり邦雄委員、柿原まき委員

 長引く不況で市民生活が大変なもと、税金の使い方として、建設事業は慎重に精査しなければならない。東部拠点のまちづくりに係る基盤整備事業、おおさか東線と南吹田地域まちづくり事業、千里山駅周辺整備事業、千里南地区再整備事業などの大型事業が続く中で東部拠点整備事業が2年おおさか東線が7年遅れる中で、予算執行について急ぐことなく、今の市民生活に急務となっている、雇用や生活福祉、バリアフリー化に回すべきである。

また個々の事業を見ても、それぞれの事業は市民にとってよい事業ではあるが、今の状況では、あさひ橋の上屋設置事業に4975万円、千里南公園整備事業に1597万4千円、紫金山公園の倉庫付き古民家東屋などに4717万円、竹水へんろ小屋整備事業に180万円などは、質疑を通してその必要性と、どうしても今年度にする必要があるのか疑問が残る。税収減で赤字地方債の発行と基金の取り崩しをしなければならないという歳入予算との整合性があるとは感じられない。

また岸部中市営住宅については新棟ABで4戸の空き家があるが、長年の経過があるにもかかわらず、一般募集するとの明確な答弁もなかった。

以上の理由から建設事業関係全体の予算が国の補助金にぶら下がって結局市の財政を圧迫する構造から抜け出すことのできない市政運営になっていることも重要な問題と指摘したい。以上の理由から議案19号の当委員会付託分について賛成することはできません。


「福祉の吹田」を後退させるな、保育所耐震化は前進 - 福祉環境委員会 -
村口はじめ委員長、竹村博之委員

  • 環境部、「ゼロクリア」と称して本市の資源リサイクル事業に大きく貢献してきた「再生資源集団回収事業」などを、関係団体の意向も全く聞かずにその対象にあげるという姿勢は問題。吹田市の施設については市民からその事業内容も含めてよく認知されるような名称をつけるべきだが、長年親しまれてきた「資源リサイクルセンター」について愛称もふくめて変更しようというのは理解できない。家庭系ゴミの収集について独居の高齢者や障害者のごみ出しを訪問収集するなど、市民サービスをさらに市内各地に拡大しようというのは評価するが、たとえば過去に市の委託業者が不祥事を起こした結果業務停止したという緊急時に、3か月という長期にわたって市民生活に支障を起こさなかったのは直営で収集事業をおこなってきたからである。それを委託業者の立場にたって今後段階的に直営収集割合を現状からみてほぼ半減させる計画は市民サービスの後退につながりかねず問題である。

  • 児童部、公立保育所での一時預かり事業については評価するが、受け入れ態勢が正職員ではなくすべてアルバイトとなっている。当該保育所の負担が増えないか懸念される。また2011年にオープンする「のびのび子育てプラザ」事業について正職員2人にたいして非正規職員14人を予定しているというが、多岐にわたる事業を予定している施設として不十分すぎるのではないか。これらの事業については今後よく検討して職員体制の充実に努められたい。かねてから要望してきた公立保育所の耐震化事業が本格的に実施されるが、事業の前倒しを含めていっそうの努力を求める。

  • 福祉保健部、市長は「福祉は後退させない」といわれたけれども、たとえば障害者手帳診断料助成事業は市独自の助成対象をなくしてしまった。また障害者相談支援事業と地域活動支援センター機能強化事業については「事業実施に支障のない範囲」として本予算で事業委託料を1割も削減した。財政健全化を理由にして施策の見直し、削減をすすめれば「福祉の吹田」が大きく後退することは明白である。「障害者の呼称」問題については本市の障害者施策を充実させることが行政の責務であり、性急にすすめるべきではない。障害者の「暮らしの場」の実現にいっそうの努力を求める。


56号(2010.3.24)

三月定例議会の代表質問、個人質問を紹介します。
ゼロクリア作戦は中止を。福祉の吹田を守れ

塩見みゆき議員の個人質問

  • 自治体として公的責任をはたせ
    市長は、吹田市の自治体としての役割を大きく変えようとしている。「自助・互助・公助」の役割分担を明確にするとして、「事業仕分け」「全事務事業ゼロクリア大作戦」で経費削減をはかる。「官から民」「新たな公共を創出」では、自治体の役割を後退させる。「総務・財務・企画」以外の仕事は民間と市民に押し付けるねらいだ。ゼロクリアで廃止を狙う事業は、福祉・子育てなど市民生活の根幹に関わる大切な事業ばかりであり撤回せよ。東部拠点開発、岸部への地下鉄延伸、市内でいくつもの駅前再開発事業など。福祉を削る一方で大型開発は同時進行ではないか。
  • 新卒高校生、大学生の雇用、中小企業対策
    新卒の就職状況は深刻。市内事業者などへの雇用の働きかけを。全事業者への実態調査の状況は。中小企業向けのワンストップサービス相談窓口を。
  • 高くて払えない国保料。後期高齢者医療の改善
    国保料は、国の負担を以前の半分にしているから。国庫負担金の増額を求め、市は一般会計からの繰り入れ増額を。(答弁 生活の実態を聞き、きめ細やかな対応をする。国へは求める)
  • 障害者自立支援法廃止までの軽減策
    障害者自立支援法は憲法違反。裁判は和解で全面終結へ向かう。新しい法律が制定されるまでの対応は。(答弁 非課税世帯は、今までどおなじ。課税世帯は、これまで同様軽減措置を継続。異動支援事業、日常生活用具給付事業などは、4月から非課税世帯の負担をなしとする)
    障害者相談支援事業、センター機能強化事業の委託費を10%削減するが、必要性が高まっており削減すべきでない。
    障害者に代わる新たな呼称の検討問題。吹田の障害者施策の基本の問題であり当事者抜きの検討は中止を。(答弁 有識者、障害者当事者等で構成する仮称「障害者に代わる新表現検討委員会」で検討する)
    障害者の方が安心してくらすための拠点施設。  請願が可決されて2年。必要性は市も充分認識しているはずだ。土地の無償貸与を。(答弁 必要性は充分認識している。関係部局と協議していく)
  • 介護認定で軽度判断による苦情解決を
    4月からの介護認定変更で、軽くて困る例があるのではないか。介護労働者の実態調査を。労働力不足を解消のためにも、市独自の支援策を。(答弁 国の介護職員処遇改善交付金が2年間出る。国に恒久的支援策を求める)
  • 保育の基準緩和問題、子育て支援充実を
    国は「子ども・子育てビジョン」で、保育所の定数外入所の上限をはずというが、吹田市の待機児対策。公立保育園の一時預かり保育と職員体制は。(答弁 定数は、国の基準を守っている。待機児対策は、保育所整備を中心に努める。一時預かり保育は吹田、いずみ、藤白台の各保育園で実施。今後も整備する)
  • ゆきとどいた教育を。学校施設の整備
    低学年補助教員の期間と一日の配置時間の延長を。教職員の増員、支援学級は実態に合わせた配置を。
    学校耐震化は予算削減せず実施を。大規模修繕すすめよ。(答弁 平成27年の100%完了をめざす)
    夏期休業日の短縮について。こどもたち、保護者、教職員の声をよく聞いて検討せよ。(答弁 小学校は2011年度、中学校は2012年度に本格実施される新学習指導要領で、現行の指導要領より年間授業数が165時間増加。それに伴い夏期休業日の短縮を考えている。関係者の意見を参考に検討する)
  • 自殺対策について
    年間自殺者は3万人超。国立精神・神経センター自殺予防総合対策センターの調査で自殺とアルコールの関係を指摘。断酒会との協力を。(答弁 断酒会と協力する)
  • 環境アセス条例は高さ規制など実行あるものに
  • 新芦屋の私道問題。ひきつづき住民の立場で努力を


千里山の住民参加のまちづくり、子育て支援の充実

竹村博之議員の個人質問

  • 施政方針から
    ○小学3年生と中学3年生の35人学級について
    ○友好都市交流について、市長は公費をつかって毎年のように海外視察というのは問題。
    ○地下鉄今里線の北伸は実現する見込みがあるのか。その際の市の負担はどうか。
    ○鉄道駅のバリアフリー化整備について北千里駅、千里山駅で実施するとあるが、具体的内容。
    ○ガンバ大阪の新スタジアム建設について先送りされた。これまでの経過と今後の見通し。
  • 千里山駅周辺整備事業について
    これまでの住民参加の取り組みに問題はなかったのか、今後どう住民参加を保障されるのか。URの周辺住民への説明の現状はどうか。市民サービスコーナーやコミュニティセンター整備などを求める
  • 子育て支援について
    学童保育について
    1. 設備の老朽化など施設面での改善
    2. トイレや水回りの改善、教室内の畳の改善
    3. 定数を大幅に超えている豊一小学校などでの適正な教室の確保。延長保育や第4土曜日の利用者と関係者の評価や要望は。
    保育所での一時預かり事業について
    公立保育所3か所での事業は評価。市独自で民間保育所にたいする補助の実施など検討を。
  • 新市民会館の耐震診断、耐震化について
  • 豊津駅前交差点の信号待ちの舗装について
  • 豊津ファミリー裏手の糸田川にかかっている橋が老朽化して危険。利用者本位に改修せよ。
  • 「政治とカネ」の問題について


水道鉛管取替えに助成制度創設

村口はじめ議員の個人質問

水道行政で大きな成果がありました。

  • 個人で水道鉛管を取りかえる場合に新年度から市が3分の2負担します。詳しくは市水道部にお問い合わせください。
  • 山手地区・片山地区・千一地区・西の庄町をはじめ市内にまだ体に悪い水道鉛管が約2万数千軒で残っています。新年度は吹三地区の約1800軒で取りかえ工事を行います。
  • 府のむだな水源開発につながっていた市の過大な水需要予測を実態に合わせて見直させました。


2012年度〈再年度)に公共料金の一斉値上げで約6億4千万円の市民負担増が計画されています。反対する立場で、内訳などを聞きました。
これ以外に、次の項目で質問しました。
  • 身体障害者手帳取得に市助成が無くなる問題
  • 河川のユスリカ対策の予算が削られる問題
  • 市の中小企業支援策で、信用保障料支給に2万円の上限が設けられる問題
  • 山手と千一地区公民館の建て替え計画について。
  • 第二期財政健全化計画の問題点
  • 建物高さ制限の設定について
  • 市道「千里丘豊津線」の安全対策について
  • 高校学習支援金の支給制度を創設し高校奨学金制度を廃止する問題について


貨物ターミナル建設工事の遅延と環境対策

山根たかし議員の個人質問

  • 吹田貨物駅ターミナル移転、建設工事が2年間も遅延されることになった。貨物専用道路の建設工事周辺住民は今後3年間にわたって工事による環境問題に悩むことになる。住民説明会を開かせる必要がある、どのように対応しているのか。。吹田貨物ターミナル予定地の埋蔵文化財のの保存についての方向を明らかにせよ。
  • 南吹田のまちづくりについて、3月6日「南吹田駅まちづくり推進市民協議会」が設立された。住民が主体的にまちづくりに取り組むことは大いに歓迎するが、行政の役割をどのように位置づけているのか。(仮称)西吹田駅前線立体交差事業詳細設計予算が計上されている、工程や事業全体の事業費の概算など明らかにせよ。
  • 環境行政について、肺がんや喘息など健康に重い健康被害につながる恐れがある大気中の微小粒子状物質「PM2.5」の環境基準が昨年9月に告示された。吹田市での測定体制整備の方針はどのように考えているのか。市内主要幹線道路の主要箇所に測定地点に設定すべきだと考える。
  • 市民病院の建て替え計画の方向が施政方針で明らかにされた。新年度に基本構想への取り組みを進めるとしているが、東部拠点まちづくりへの場所選定という声が強くなっていると思われるが、基本構想では移転場所も「ゼロ」から検討を始めるべきだ。五、旭通商店街などでの駐車違反車の取り締まりで、路上パーキングで時間が少しオーバーしたら容赦なく罰則金を徴収されると聞いている。商店街や市民への周知徹底がなされたのか。
  • 災害対策本部の運営の課題と対策はなにか。


55号(2010.3.3)

第二期財政健全化計画、ゼロクリア大作戦、
東部開発推進などの問題点。
学校耐震、図書館など前進
- 2010年度3月定例議会 -

ストップ・ゼロクリアを求める吹田市民集会2月26日
ストップ・ゼロクリアを求める吹田市民集会2月26日
3月定例議会は市長、市議会議員の任期最終年度の予算議会です。住民の運動の成果として評価できるものとして、山田駅前青少年児童・図書館の複合施設の開設、小中学校の耐震補強工事と建替え、市営住宅の建替え、ごみ処理施設の建替え、水道鉛管取替え助成制度創設、太陽光発電施設設置助成などがあります。
大きな問題点としては、「みんなで支えるまちづくり条例」など、市長がすすめる地方自治体の公的役割の後退、解体をいっそう進めようとしていることです。第二期財政健全化計画を策定し、「自助、互助、公助」をスローガンに市役所と市民との役割分担を見直す「事業仕分け」を進めています。その集中的な取り組みとして、2011年までに、すべての事業をゼロベースから見直す「全事務事業ゼロクリア作戦」を進めています。市立武道館、市立総合運動場の管理を指定管理者方式にし、民営化をはかることなど、市民の運動と、民主市政が前進させてきた成果を後退させようとしています。
新年度予算でゼロクリア予算として盛り込まれたものでは、障害者相談支援事業の10%削減などがあります。ゼロクリアは、全面的な作業がすすめば、市民生活に重大な影響がでることは明らかです。
いっぽうで東部拠点開発、西吹田駅前開発、市民病院の移転など、開発事業に大きな予算が当てられようとしています。党市議団は、地方自治体の使命は「住民の福祉を増進すること」(地方自治法)であり、市民要求実現に奮闘する決意です。


代表質問は10日、塩見市議。 個人質問に竹村、村口、山根各議員

 三月三日から二十六日までの24日間の日程で、市議会3月定例会がはじまりました。
以下に日程と主な議案等についてご紹介します。みなさんのご意見、ご要望をお寄せください。

〈日程〉
3日(水)提案説明
10日(水)代表質問([2]塩見議員)
11日(木)代表質問
12日(金)個人質問([2]竹村議員、[9]村口議員)
15日(月)個人質問([10]山根議員)
16日(火)委員会
17日(水)委員会
18日(木)委員会
19日(金)委員会
26日(金)討論採決

その他随時に議会運営委員会等がひらかれます。
■請願、意見書については3月12日(金)の議会運営委員会で提案されますので、それまでに議会事務局に提出してください

〈議案〉

報告(4件)

交通事故等による損害賠償額の決定に関する専決処分について

条例(14件)

  • みんなで支えるまちづくり条例
  • グリーンニューディール基金条例(温暖化防止)
  • 千里NT地区計画区域内の建築物の制限に関する条例
  • 看護師等修学資金貸与条例
  • 子育て青少年拠点夢つながり未来館条例
  • 市民会館条例の一部改正
  • 保育所条例等の一部改正(法改正による)
  • 国民健康保険条例の一部改正
  • 長野東地区計画区域内の建築物の制限に関する条例の一部改正
  • 自転車駐車場条例の一部改正
  • 水道事業の設置等に関する条例の一部改正
  • 奨学基金条例の一部改正
  • 武道館条例の一部改正(指定管理者制度導入)
  • 総合運動場条例の一部改正(指定管理者制度導入)

単行事件

  • 訴訟上の和解(障害者自立支援法違憲訴訟)
  • 留守家庭児童育成室の事故に係る損害賠償
  • 交通事故の損害賠償
  • 市道路線の認定

2010年度当初予算

一般会計約1120億円、特別会計約677億円、水道事業会計約88億円、病院事業会計約105億円で、総合計約1990億円となっています。
主な内容としては(千円単位切捨て)
  • 高齢者グループホームのスプリンクラー整備事業
    2200万円
  • 地域生活支援事業における利用者負担助成事業
    6億1284万円
  • 地域子育て支援センター事業
    3398万円
  • 子ども手当給付事業
    70億9878万円
  • 公立保育所施設耐震改修
    5075万円
  • 公立保育所一時預かり事業
    1137万円
  • 子育て支援施設整備事業
    2億5789万円
  • 住宅用太陽光発電システム設置費補助事業
    1000万円
  • 前立腺がん検診事業
    1676万円
  • 家庭系ごみ収集運搬委託事業
    7786万円
  • 廃棄物処理施設整備事業
    1億2058万円
  • 中小企業資金融資事業
    2080万円
  • 商店街エコ化事業
    3000万円
  • 道路新設改良事業
    6000万円
  • 交通バリアフリー道路特定事業
    5億8479万円
  • あさひ橋上屋設置事業
    4975万円
  • 広芝公園トイレ設置事業
    1550万円
  • 千里山駅前自転車駐車場整備事業
    1億9860万円
  • 東部拠点整備事業
    2億1206万円
  • JR岸辺駅南駅前広場等整備事業
    1752万円
  • 千里南地区センター再整備事業
    6億3865万円
  • 紫金山公園整備事業
    4717万円
  • 千里山駅周辺整備事業
    4億7375万円
  • 西吹田駅前線立体交差事業
    1億4699万円
  • 千里山佐井寺線道路新設事業
    5億2233万円
  • 市営住宅管理事業
    4億4093万円
  • 住宅整備事業(市営住宅建替え)
    25億5017万円
  • 消防器材整備事業
    1億1581万円
  • 高等学校等学習支援金支給事業
    6480万円
  • 小学校耐震改修事業
    8億3049万円
  • 中学校耐震改修事業
    1億8359万円
  • 旧北千里小学校改修事業
    3082万円
  • 地区公民館改修事業(吹田東地区公民館等)
    1334万円
  • 青少年拠点施設整備事業
    23億8181万円
  • 千里丘図書館整備事業
    1280万円
  • 山田駅前図書館整備事業
    6億620万円
  • 中学校給食モデル実施事業
    4606万円
  • その他「市制施行70周年記念事業」として総額1億961万円、「都市宣言関連事業」として総額7028万円が計上されています。

2009年度補正予算

09年度の補正予算は、決算見込みによりマイナス8億9693万円の減額補正予算となっています。
主な事業としては(千円単位切捨て)
  • 山田出張所改修事業
    3677万円
  • 西山田地区高齢者いこいの間改修事業
    508万円
  • 東山田小学校増築事業
    6271万円
  • 山田図書館改修事業
    3874万円
  • 西山田地区公民館改修事業
    4242万円
  • 北千里市民体育館改修事業
    6898万円

追加提出予定案件

  • 国民健康保険条例の一部改正
  • 下水道管埋設工事委託契約の一部変更
  • 副市長の選任(冨田雄二氏の任期満了による)
  • 教育委員の選任(絹巻宏氏の任期満了による)


54号(2010.2.24)

吹田市民病院を東部拠点(吹田操車場跡地)に移転の計画
吹田操車場等跡地利用対策
- 特別委員会 -
山根孝副委員長、曽呂利邦雄、玉井みき子委員

吹田貨物駅、開業延期

2月18日に吹田操車場等跡地利用対策特別委員会が開催され、東部拠点の整備事業の経過について次のような報告がありました。(報告案件と質疑内容)

  •  東部拠点整備事業に関する国立循環器病センターに係る主な経過
    (質)国立循環器病センターの平成22年4月の中期計画に、東部拠点への計画は盛り込まれたのか?
    (答)今年度は独立行政法人化に向けた取り組みが大変で、まだ春の中期計画には入っていないが、秋にはメドがわかると思う。
    (質)国循建替えについては、大阪府が土地の譲渡の便宜をはじめ協力してきたが、大阪府との連携はスムーズにいっているのか?
    (答)御心配いただいているように大阪府との連携も十分図っていきます。
  • 企業立地法の促進等による地域における産業蓄積の形成及び活性化に関する法律に基づく基本計画について
    ・大阪北部バイオ・ライフサイエンス関連に引き続き、滋賀県長浜市、京都府「らくなん推都」、神戸ポートアイランド、大阪府茨木市彩都、阪大、国循、東部拠点などが、関西地域健康長寿関連産業の集積地域として法的に位置づけられる。
  • 吹田貨物ターミナル駅(仮称)建設事業に係る工事の遅延について
    ・工期が2年の遅延されます、吹田市の購入した土地の引き渡しの遅延による損害賠償は、土地売買契約書に基づき行われる。
  • 吹田貨物ターミナル駅(仮称)整備工程(案)
  • 埋蔵文化財包蔵地の概要
    (質)吹田市の歴史である埋蔵文化財については、その貴重性の有無にかかわらず積極的な保存を
    (答)市民要望もあるので対応する。
  • 東部拠点のまちづくりに係る平成22年度の予定業務について
    ・市民病院の建替えに係る基本構想及び基本計画の策定業務について、JR片山宿舎跡か東部拠点のどちらかで検討していきたい。平成22年度病院事業会計で基本構想作成の予算を計上する予定。
  • 東部拠点関連整備スケジュール(案)
    東部拠点の開業は2年遅れて2013年と説明

    東部拠点関連整備スケジュール(案)はこちら

  • 南吹田周辺地域関連整備スケジュール(案)

    南吹田周辺地域関連整備スケジュール(案)はこちら


桃山台、南千里、関大前駅の
バリアフリーが実現
- 都市環境整備対策特別委員会 -

2月16日に都市環境整備対策特別委員会が開催されました。主な報告内容として以下の報告がされました。

  1. 南吹田2丁目周辺地域における地下水汚染浄化実証試験は、現在、現地の汚染地下水及び土壌を採取し、微生物による汚染物質の分解浄化を室内で試験中であり、この結果を基に現地での実証試験を平成22年3月から行う予定であること。
  2. 駅舎のバリアフリー化整備として、北大阪急行桃山台駅、阪急南千里駅、関大前駅の整備が今年度3月末を目指しすすめられている。
  3. JR吹田駅南駅前広場再開発整備工事について、中央自転車駐車場整備工事が本年2月初旬完成。今後、西自転車駐車場の改修工事及び既存の中央自転車駐車場の撤去工事を行う。また、駅ビル西側のエスカレーターの設置やさんくす2番館前の階段の撤去、交番の新設、さんくす3番館前の歩道改良等の工事に着手していくことなどが報告されました。


高くて払えない国保制度の改善を
新年度賦課限度額4万円値上げ。
所得の高い層は値上げ、低い層は値下げ
- 吹田市国保運営協議会 -
国保運営協議会会長 倉沢さとし

 2月5日、吹田市国民健康保険の運営協議会が開かれ、新年度予算について審議し、市の提案どおり答申しました。国保は、保険料が払えない世帯が全国で445万世帯約2割、吹田市でも2割が滞納しています。政府は滞納者が増えるなかで、納付率向上のために資格証(病院窓口で全額を払い、後で7割が戻る制度)、短期医療証(有効期間が3ヶ月、6ヶ月と短く、期間切れのたびに更新が必要)など、厳しい取立てを実施。民主党政権に代わっても制度改善はされていません。
吹田市の国保予算案は、医療費が7.7パーセント伸びると予測し、その分を所得の高い人に負担をさせる提案です。市の努力として一般会計からの繰り入れを3.1パーセント増として提案されました。賦課限度額(最高限度額)を基礎分47万円を50万円に。後期医療支援分を12万円を13万円に、合計4万円引き上げる案です。その結果、年間収入が800万円以上の人は値上げとなり、以下の所得の方には値下げとなります。150万円から700万円の収入の人は約5000円の値下げとなります。
市民委員から、国保滞納者で分割支払いの約束をし、キチンと支払っている加入者に、突然「財産調査・差し押さえ予告」通知を発送していることが明らかになりました。国保は社会保障です。サラ金並みの取立ては問題であり改善をもとめました。


53号(2009.12.28)

「住みよい吹田・福祉の吹田」を後退させる
吹田市「ゼロクリア大作戦」の撤回を市長に申し入れ

吹田市「ゼロクリア大作戦」の撤回を市長に申し入れ職員を400人削減する「職員体制再構築」、「事業仕分け」など構造改革をすすめてきた阪口市政は、今後3年間で、事業開始から20年を経過する事業について、すべてゼロにして抜本的見直しをする「ゼロクリア大作戦」を明らかにしました。党議員団は22日、市長に対し撤回を申し入れました。






ゼロクリア大作戦の取り組み内容
ゼロクリア大作戦の取り組み内容文章

「事業仕分け」(報道への配布資料)はこちら

○申し入れ文書を紹介します。
2009年12月22日
吹田市長 阪口善雄殿
日本共産党吹田市議会議員団 
「全事務事業ゼロクリア大作戦」の撤回を求める緊急要望

市長から議会にたいして突然「ゼロクリア大作戦」が説明されました。内容は「すべての事業を抜本的にゼロベースから見直し(ゼロクリア)、全事務事業の再生、再活性化及び次世代にも対応できる持続可能な事業への再構築に取り組む」というもので「特に事業開始から20年以上経過している事業については、すべて廃止」となっています。
そもそも各事業の実施については関係者、関係機関が市民の協力と議会への説明や理解を基本にして予算化し、実現してきたものであり、「ゼロクリア大作戦」の全容とともにすでに2010年度予算で削減・見直しが検討されている約100事業について影響を受ける市民や、議会への説明が今日までいっさい行われてこなかったことについて、全く承服できるものではありません。
長引く不況のもとで、市民生活に多大な混乱と影響が懸念されるにもかかわらず、吹田市が市民とともに築き上げてきた「福祉のまち」吹田の施策について全面的に廃止・見直しをしようとすることは、市長がつねづね言明している「福祉をまもり、市民との協働をはかる」ということから見て矛盾しています。
さらに今回の問題が市民にとっては秘密裏にすすめられており、本市行政への不信を増幅するようなやり方は、絶対にやめるべきです。また議会への説明が、実質的に12月議会終了後になったことについて、当局の対応は全く誠意に欠けていると言わざるを得ません。

以上現時点での問題点を指摘し、「ゼロクリア大作戦」の撤回を強く求めるものであります。


○12月議会、常任委員会の内容を紹介します。
母子加算の増額関連予算など - 財政総務委員会 -
山根たかし委員、玉井みき子委員

 補正予算の歳入については、国庫負担金の母子加算の復活による生活保護費の増額。
府からの補助金は安心こども基金(地域子育て創生事業補助金)・・・市立保育園や市立幼稚園に空気清浄機および体温計の購入その他には、福祉・介護人材処遇改善事業助成金(障害者支援交流センターで働く介護職の人の処遇改善のため)などが含まれています。
防災情報通信設備整備事業(国庫補助金)として、防災無線の受信機の更新がされます。


市民会館の暫定施設、千里丘図書館建設 - 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

 市民会館代替施設の暫定使用施設を審議。建物の耐震対策と、年間15万人利用者の必要性の両面から審議検討しました。耐震対策の現状は、3階建て以上千平方メートル以上の法規制物件の内、7パーセントが、診断をしている段階。公共施設、民間施設とも耐震対策は10数年ぐらいの時間がかかる困難な事業だか、しっかりと取り組むこと。年間15万人利用者の必要性は高く、待てないのが現実。暫定利用を認めるが、早期に本格的新築をもとめて賛成しました。自転車駐輪問題、バリアフリー対策も改善を指摘しました。(民主市民連合のみ反対)。
麻生内閣の緊急雇用創出基金事業で、商店街ポータルサイト事業(商店街と観光のホームページ作成)。 千里丘図書館は、司書の配置など公的責任の果たせるよう要望しました。


「竹見桃山連絡歩道橋設置工事」を承認 - 建設委員会 -
そろり邦雄委員・柿原まき委員

  • 東部拠点開発整備事業費の都市計画道路天道岸部線の移転補償
    移転補償費について基準どおりなのか・今後の事業に支障はないのか等について質問し問題がないとの確認をしました。
  • 交通安全施設整備費の竹見桃山専用1号線連絡歩道橋設置工事
    地域から要望で設置される連絡歩道橋は評価できる、勾配が6%強あるので、車いす通行や高齢者に配慮した仕様にするように要望しました。
  • 自転車駐車場防犯カメラ設置工事費

    などについて審議しいずれも承認されました。


休日急病診療所に新型インフル対策で小児科医など増員 - 福祉環境委員会 -
村口始委員長、竹村博之委員

  • 条例案として、土壌汚染対策法の一部改正によって、これまで国にだけ認められていた汚染土壌処理業者の許可審査等に係る手数料を設定するための吹田市手数料条例の改正案。
  • 補正予算案として
    ・障害者支援交流センター(あいほうぷ吹田)を受託運営している法人に対する職員の処遇改善の経費
    ・新型インフルエンザ感染防止のために公私立保育所に空気清浄機等を購入する経費
    ・休日急病診療所に新型インフルエンザ対策として、小児科医師、薬剤師、看護師を各一名増員するための経費など。
  • 請願として、現行の「飼い猫等避妊・去勢手術補助制度」の拡充を求める主旨の請願
いずれも全会一致で可決されました。


51号(2009.11.27)

11月臨時会が30日に

二十六日に議会運営委員会が開催され、臨時議会を三十日、定例会を十二月三日に招集することを決定しました。臨時会の議案は今年の国の人事院が勧告した内容、いわゆる「人勧」に基づいて市職員等の給与等の改定を行おうとするもので冬のボーナスや給料の引き下げ、持家住居手当廃止に伴う条例改定などとなっています。


12月定例議会

十二月三日から二十二日までの20日間の日程で、市議会12月定例会が行われます。
以下に日程と主な議案等についてご紹介します。みなさんのご意見、ご要望をお寄せください。

〈日程〉
3日(木)提案説明
10日(木)代表質問
11日(金)代表質問([6]倉沢議員)
14日(月)個人質問([3]玉井議員)
15日(火)個人質問([11]柿原議員、[13]塩見議員)
16日(水)委員会
22日(火)討論、採決
その他随時に議会運営委員会等が開催されます。

請願、意見書については12月14日(月)の議会運営委員会で提案されますので、それまでに議会事務局に提出してください。

報告(5件)

交通事故による損害賠償額の決定に関する専決処分報告

条例(3件)

  • 吹田市民会館条例の一部を改正(閉鎖された市民会館の代替施設の設置及び使用料の特例を設けるとともに、結婚式場等の施設を廃止する。来年2月15日から施行)
  • 吹田市手数料条例の一部を改正(汚染土壌処理業の許可の申請に対する審査等に係る手数料を定める)
  • 吹田市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正(消防法の改正に伴う規定整備)

単行事件(2件)

  • 吹田歴史文化まちづくりセンターの指定管理者の指定
  • 吹田市立南山田市民ギャラリーの指定管理者の指定

人選案件

  • 教育委員会委員の選任(田口省一氏の任期満了による)

予算

☆一般会計補正予算(総額10億9823万6千円)
  • 市民会館管理事業
    670万8千円
  • 生活介護施設・短期入所施設運営事業
    131万2千円
  • 居宅生活支援費支給事業
    2億9776万3千円
  • 施設支援等給付費支給事業
    5349万1千円
  • 移動支援事業
    4282万円
  • 新型インフルエンザ感染防止対策助成事業・私立保育園(安心こども基金事業)
    2120万円
  • 新型インフルエンザ感染防止対策事業・市立保育園、児童館等(安心こども基金事業)
    1745万6千円
  • 新型インフルエンザ感染防止対策事業・幼稚園(安心こども基金事業)
    587万7千円
  • 生活保護事業
    7億2954万1千円
  • 休日急病診療所事務事業
    1161万円
  • 商店街及び商店ポータルサイト事業(緊急雇用創出基金事業)
    549万2千円
  • 総合的自転車対策事業
    1620万円
  • 区画整理事業区域外施設整備事業
    1200万円
  • 交通バリアフリー道路特定事業
    9025万1千円
  • 防災体制整備事業
    289万5千円
☆債務負担行為
  • (仮称)千里丘図書館整備事業に係る設計委託業務・限度額
    1078万6千円

(仮称)千里丘図書館整備事業市民会館代替施設


その他、一般会計、各特別会計の補正予算で市職員に対する「基礎年金拠出金公的負担率変更に伴う増額」が計上されています。


49号(2009.11.10)

昨年度の決算について、一般会計決算委員会と企業決算委員会が開かれました。日本共産党の討論をおしらせします。

東部拠点開発での税金の使い方、
地下鉄8号線の無謀な計画など批判
敬老行事や国保会計補助の縮小は中止し、
くらしまもる市政に転換を
- 一般会計決算委員会 -
玉井みき子一般会計決算審査委員会副委員長、竹村博之委員

十月二十八日の決算審査特別委員会最終日に、反対討論をしました。問題点について述べた部分について紹介します。

  • 東部拠点整備事業について「吹田市の負担は基盤整備に30億だけ」といっていたのにも関わらず、08年度には基盤整備以外に23億円を費やして、公園とはいえ、企業も手をださないような用地を購入しています。「実現するかどうかもわからない」地下鉄8号線の延伸調査が08年度も実施されています。延伸については75%の市民が「しらない」というのが、ニーズ調査で明らかになっています。
  • 70歳を対象にした市のメイシアターでの敬老事業を5年で廃止したこととあわせ、各種敬老事業について根拠のない75歳以上という年齢で切り捨てをし、ささやかな市民の楽しみをうばっています。
  • 08年4月1日付けの部長級以上の職員は、府下の市と比べても、突出して多い72人となっています。5年間で26人も増えています。市は「市民の声を施策に取り入れるのを早くするため」と答弁されていましたが、声を取り入れるというならば、市民サービスを直接提供する職員こそ増やすべきです。生活保護に携わるケースワーカーについては1人あたり120ケースをかかえているのにも関わらず「1人あたり80ケースというのは、あくまで基準」と放置されています。市の職員、機構は市民の財産です。見せかけだけの協働やたびかさなる機構改革で福祉の名称廃止、市政運営についてのトップダウン手法は、市長のおもいつきで乱用されるものではありません。
  • 山田・千里丘地域などでマンション開発が進められ、自然が削られるというだけでなく、学校の生徒数の推移を見ても学校がパンク状態になるのは目にみえています。マンション建設を先のことも考えずに許可してきた、市の姿勢にも問題があります。
  • 国保会計への繰出し金は1人あたりで府下の各市と比較をして、この10年間で3位から17位となり後退しています。
  • 今すぐに改善するべき点として“同和問題”があります。2002年に同和対策特別措置法が廃止されたにも関わらず、人権の名目で一般施策に潜り込ませ、不公正に温存し、差別を助長しています。相談事業と称した特別施策が残されていたり、市の施設が特定の運動団体の連絡先になっていたりなど問題点が多々あります。以上から、2008年度一般会計決算については認定できません。


平成20年度吹田市病院事業会計決算、
水道事業決算について意見
- 企業決算委員会 -
村口はじめ企業決算審査委員会委員長、山根たかし委員

病院会計について。
これまでの国の総医療費抑制政策のなかで、全国の病院経営が困難をよぎなくされています。とりわけ、公立病院は其の役割のもと一層厳しい経営状態に陥っています。吹田市民病院では平成19年度から公営企業法の全部適用になり2年間を経過しましたが、単年度での赤字額は前年度と比較して3憶4500万円ほど減らすことができたものの、6億6857万円の損失を計上しています。外来、入院患者数の減少と病床利用率の低下にどう歯止めをかけ、向上させるのか、具体的な方策を早急に打ち出すべきです。
患者に対しては7対1看護基準の取得、亜急性期病棟の導入、休日昼間の小児救??の継続など努力されていることは評価するものです。
しかしながら、7対1看護を実施していても看護師不足が常態化していること、さらに医師不足も解消されていないことなど大きな問題が解決されていません。この点でも一層の努力を求めるものです。
また、事業管理者が任期を待たずに退職されたこと、それに前後して事務局長が移動、転出しており、この大事な時期に継続して経営に責任をはたすべきであり、人事異動について市長部局との関係について事業管理者としてイニシアチブを発揮し市長部局と協議するよう求めるものです。
小児救急について夜間の実施を求める声が強くありますが、医師不足などの理由で早急な対応は困難と思われますが、将来計画を含めて検討するように強く要望しておきます。
病院経営を取り巻く環境は今後とも厳しい状況が続く中で、こうした厳しい状況に対処していくためにも、財政基盤を強化することが急がれる。そのために市民にとって頼りになる病院として市民病院の役割を市民にPRするとともに市長部局に強く働きかけること、さらに国に対し、社会保険診療報酬の引き上げ等について強く要望するとともに、病床利用率の一層の向上、外来、入院患者を増やす努力をするなど、病院経営健全化計画および改革プランの目標を達成に向けて総力をあげて取り組みをすること、また、医師、看護師の人材確保に向けて当病院に勤務したくなるような病院づくりで問題解決に努力されるように要望します。
いずれにしても市民から安心感を持たれる公的病院として、安心で良質な医療をさらに確立されることを強く要望して本決算を認定します。

水道事業会計決算について。
1997年(平成9年)以降、12年間にわったて黒字経営となっていること、この間企業努力など経営改善に努めてこられたことを評価するものです。
水道料金については府下でも最も安い料金設定をするなど努力されていることについても評価できるものです。今後もこの料金体制を維持すると表明されたことについても是とするものです。
その一方で、給水人口が増加しているにもかかわらず、給水量、給水収益が減少するなど厳しい現実もあり、大口需要の開拓や安心安全でおいしい水であることを大きく市民にPRして水需要の確保に努めるべきだと考えます。あわせて自己水の有効活用を最大限はかるなど、その他収益を増やすための経営改善についても一層力を尽くす必要があると考えます。
今後、施設の耐震性を進めることや経年劣化による施設の更新、鉛製給水管の早期取り換え、石綿管の敷設変えなど財源負担の増加が必然と言えます。その点でも今後一層の経営改善についても創意工夫が必要であり、収益を増やす方策や資産の有効運用をすること、補助金の要請など政府や大阪府への働きかけを強めるひつようもあります。
夜間業務の外部委託が平成23年1月から実施されることが答弁でありましたが、水道事業の持つべき役割である「市民の安心安全」の重要な一翼である水道部として明確なチェック体制が必要です。さらに委託事業所で働く人の条件が守られるようなことにも責任をもつ体制を構築されることを強く要望するものです。
いづれにしても、市民の命である安心・安全でかつ安価な水を供給する大事な事業であるので、決算委員会での質疑と指摘を正面から受け止め一層の努力を強く要望して、水道事業決算を認定する。


48号(2009.11.9)

9月議会、各委員会の内容についてお知らせいたします。

オーストラリアのバンクスタウン友好都市訪問などについて簡素なものに改善をもとめる - 財政総務委員会 -
山根たかし委員、玉井みき子委員

 歳入で経済危機対策臨時交付金・地域活性化交付金・緊急雇用創出基金事業など国から合計9億6千67万6千円の国庫補助金の補正歳入予算が提案された。歳出ではオーストラバンクスタウンへ訪問施設団を派遣する予算と庁内コンピューターシステム(基幹系システム)を再構築する債務負担行為の予算(H21?22年度にわたる)5億5千万円が提案された。質問の中で党議員団は次の諸点を正しました。

  • 友好交流都市を結んでいる、オーストラリアのバンクスタウン市に訪問使節団を派遣するということが提案されたが、「新型インフルエンザが流行している時に、なぜいくとなったのか。新型インフルエンザのことなどは検討されたのか。日本とオーストラリアでは新型インフルエンザの指針にちがいがあるように思うが、その対策はどうなのか」
  • 消防署関係の事故報告がされたが、署員の教育の徹底と安全対策取り組みを強める必要がある。
  • 地域活性化交付金事業・緊急雇用創出基金事業の交付金による事業が提案されているが、政権交代があり、見直しがされた場合どうなるのか・・・事業の中には、長年要望されてきているものもある、どのように対策をすると考えているのか。
  • 基幹系システム移行による情報漏えい防止策についての対策。


1億3000万の商店街エコ化事業
予算優先順位に疑問
- 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

 麻生政権の国の補正予算関係。国が全額補助し旭通商店街300メートルに太陽光発電パネル6300万円。旭通商店街、錦通商店街に全長1100メートルに夏季の猛暑対策としてドライミスト噴霧装置4550万円。新旭通商店街に省エネタイプ証明機器950万円。合計1億3000万円の商店街エコ化事業を審議しました。麻生内閣の補正予算で、地域活性化とエコが目的です。
日本共産党は、吹田市の商工予算が年間4億3000万円程度、今回1億3000万円が使われる。現場の中小企業の願いとズレているのではないか。中小企業者からは、緊急融資の利子補給、仕事おこし、住宅リフォーム助成とか切実な要望を持っており、吹田市中小企業振興条例の精神とも乖離するものではないのか。反対するものではないが、今後は、中小業者の意見をよく聞いて提案すべき。
学校教育部関係の国の補正予算としては、情報通信技術の一環として、校内ランの整備、パソコン、プロジェクター、地上デジタル放送対応テレビの購入。国府の予算で電子黒板など教育機器の購入予算が提案。今回は、一回限りの国の予算であり、パソコンや高度機器を教育の現場でも求められてきていることは理解できるが、どの子にもゆきとどいた教育を目指し、現場で一番必要なのは、教職員の適切な配置であると考える。低学年補助教員や支援学級など職員配置の充実にさらに努力を求めました。


保育園ホールのエアコン設置等、いくつかの市民要求を実現 - 福祉環境委員会 -
村口はじめ委員長、竹村博之委員

 公立12園、私立5園の遊戯室にエアコン設置(地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用)、新型インフルエンザ対策として市民病院の救急外来診察室を改修して陰圧診察室を整備する(同交付金を活用)、介護保険サービス事業所等の実態調査(緊急雇用創出基金を活用)、国保会計で出産一時金を35万円から39万円に引き上げる(2011年3月までの出産が対象)などのための補正予算を審議し、全会一致で承認しました。 いっそうの充実を求めました。


高浜橋ライトアップの費用は企業に負担を
初のPFI事業・南千里公共施設の建て替えについて
- 建設委員会 -
そろり邦雄委員、柿原まき委員

 今回国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金の事業として市は高浜橋のライトアップを選定し提案されました。ライトアップで地域経済の活性化になるのか、だれが要望しているのか、また地元の住民の合意が得られているのかなど質問しました。これは神崎川畔企業連絡会が要望していたものであり、企業の社会的貢献としてランニングコストの負担を求めるよう、市が働き掛けることを要望し賛成しました。
(仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業は「設計・建設」約56億円と「20年間の維持管理・運営」約30億円のあわせて約86億円の事業を、吹田南千里PFI株式会社と契約しようとするものです。
事業費は、契約期間で毎年分割して支払うため、市が新たな借金をしないですみますが、20年間の長期管理契約や、1社だけの入札で「最優秀提案者」としたこと、将来の物価変動による負担額の変化など従来方式よりも財政負担が軽減される根拠が不明確なところや議会の関与がほとんどなくなってしまうなど、PFI方式が必ずしも良いとはいえません。しかしながら、千里出張所や公民館、図書館などの従来の機能に加えて、地域保健福祉センターやコミュニティプラザ、市民活動の拠点など機能が充実されることから、建設後の運営について住民の期待にこたえる努力を求めて議案には賛成しました。


環境審議会の内容についてお知らせします。
新政府の温室ガス25パーセント削減目標にこたえ、
より積極的な取り組みを
- 環境審議会 -
倉沢さとし委員

 吹田市環境審議会は、10月6日、環境基本計画にもとづく取り組みについて昨年度の活動のまとめについて審議しました。
倉沢委員は、自公政権が崩壊したもとで、鳩山新政権が「温室ガス25パーセント削減」の積極的な中期目標をきめた。市として有利な条件が生まれた下で積極的にすすめるべきであると、三点の意見をのべました。

  • 車社会から、どう脱却するか。市が「総合的計画」を。
    政府はハイブリット車購入補助をしているが、地域ではもっと切実な課題がある。商店街の疲弊がすすみ、毎日の買い物が地域で困難となっている。高齢者、介助が必要な方に移動の自由の確保を。マイカーなしには生活できない社会はおかしい。公共交通網の再構築を。
  • 貨物駅建設による公害対策
    新しく建設される貨物駅について、多くの市民が公害を心配している。ロングレール化など改善を要望しているが対応が不十分だ。既存の住宅地と共存できるよう最高の環境対策を。バッファゾーンとして、住宅と貨物駅の間に森をつくれ、市民参加で公害がチェックできるシステムを、とのべました。
  • 巨大開発問題
    千里丘などの開発。きつねが生息する自然を根こそぎ奪った。市内にはヒメボタルなど生息する地域もある。現在のすまいる条例、環境アセスメント条例は不十分だ。市として、環境アセスメント条例を見直して、「住民参加と情報公開」「代替案の検討」を義務づけるものに改善を、など意見をのべました。


47号(2009.10.2)

9月議会での党市議団の代表質問、個人質問をおしらせします。

政権交代は構造改革路線の破綻だ。阪口市長の評価は?
住民本位の市政への転換をもとめる
保育所へのエアコン設置を評価

竹村博之市議の代表質問

  • 市長の政治姿勢について
    政権が交代した。国民犠牲の「構造改革」路線が有権者の厳しい審判を受けた結果であり日本共産党は歓迎する。本市も以前の民主市政ような住民本位の市政へと転換が求められるが、所見を。 (市長答弁 国民生活の根幹である社会保障制度に対する信頼が揺らぎ、経済も雇用も危機的な状況に見舞われる中、国民は将来に大きな不安を抱いており、その解決には、もはや小手先の改革では立ち行かず、抜本的な改革を多くの国民が望んだ結果であると考える)
  • 新型インフルエンザ対策について
    流行期を迎えて
    1. 情報提供と相談体制の強化
    2. 入院体制の確立
    3. 低所得者へのワクチン接種に公費負担を。市民病院の陰圧診察室整備を評価。市内の陰圧室の箇所数、病床数。高齢者、障害者の各施設や保育所、学校などの対応策。
  • 産業振興について
    産業振興条例の市民への周知をはかるために広報は。「全事業所実態調査」の進捗状況、調査結果はどのように施策に反映させるのか。「吹田スマイル地域商品券」の追加発行の考えはないか。官公需発注比率の現状、目標は。中小業者支援のために小規模修繕登録制度の採用、住宅リフォーム助成制度は全国83自治体で導入され、緊急経済対策としても有効なので検討せよ。
  • 子育て支援の充実
    1. 保育所の待機児対策を。老朽化した施設の改善。「地域子育て支援センター事業」を実施している公私立保育所の遊戯室にエアコンを設置することは評価する。学童保育で、育児休暇など長期の指導員の欠員対策の体制が不十分。大規模学級の施設確保対策を。教育委員会に、学校として学童保育への可能な限りの支援を求める。
  • 介護保険制度について
    4月からの要介護認定の新制度によって弊害がでている。
    1. 現状のサービスの実態、介護事業者の事態
    2. 新規の申請者は経過措置がなく問題
    3. 「介護保険サービス事業所等実態調査事業」の内容を示せ。
  • ガンバ大阪の新スタジアム建設について
    1. ガンバ大阪が万博公園内にスタジアム建設を計画しているが、大阪府との協議内容、今後の見通し。
    2. 市民スポーツの振興など万博公園を市民がよろこび納得できる利用を。エキスポランド跡地にパラマウントの進出などが報道されているが見通しは。
  • 千里山駅前再開発事業について
    9月3日の「千里山駅周辺まちづくり懇談会」で意見のあった取り付け道路や駅前広場については、住民の理解が得られているのか疑問。阪急の役割、協議内容は。いっそう市民の意見をよく聞いて事業をすすめることを求める。
  • 新芦屋地域の私道、下水道問題について
  • 豪州・バンクスタウン使節団派遣
  • 補正予算について
    1. 緊急雇用創出基金事業のこれまで3回の事業総額、雇用人数、雇用契約の内容。
    2. 地域活性化・経済危機対策臨時交付金事業は国の趣旨に沿った運用を求める。
    3. 高浜橋ライトアップ事業の必要性に疑問の声がある。地元企業に負担を求める。
    4. 国民健康保険料等電話催告事業の実施については個人情報にかかわるので慎重に。
  • 江の木公園にトイレ設置を求める。
  • 期日前投票の改善について
    総選挙では期日前投票が前回の約1.5倍となった。市内一か所では少ない、投票所の増設を求める。
  • 公共施設の全面禁煙について
    市民への周知と協力が円滑にいっていない実態がある、改善を求める。


中小業者に仕事を、雇用拡大を

村口はじめ市議の個人質問

  • 商工振興策について
    官公需の市内中小業者への発注率が年々下がってきている。「市内中小企業への優先発注」ということを理念だけでなく、具体的な手立てをこうじて実行せよ。具体的に、今回の補正予算のなかみはどうか。ケースワーカー、病院職員の増員、学校図書館に専任司書を配置する、産業振興に携わる専門職を育成するなど、市として雇用拡大を。
  • 建物高さ制限について
  • JR列車騒音対策について
    列車ロングレール化の実行と防音壁の設置問題で強い態度で臨め
  • 市道千里丘豊津線の安全対策
  • 水道鉛管除去、特に片山浄水区内1万軒の対策を
  • 地球環境問題が大きな課題なのに、特に高浜橋ライトアップは必要か?
  • 市民会館の閉鎖問題・・・早急会館建設の検討を


西松建設のパーテイー券問題の解決を

曽呂利邦雄市議の個人質問

  • 市長の西松建設パーテイー券購入問題について
    (質問) 今年の5月15日付けで、西松建設(株)内部調査委員会の調査報告書がまとめられ、市長の政治資金パーテイー券(100万円)購入者である、新政治問題研究会と未来産業研究会の2政治団体は西松建設企業そのものであった事が明白になった、西松建設に100万円を返金すべき。
    (市長答弁)・・・速やかに返還することを検討してまいったところでございます。ダミー団体がすでに解散しておりますことなど、その処理について大変苦慮しておるところでございます。
  • 北千里小学校の跡地利用問題の経過と地域の希望に沿った施設建設を。
  • 「あいほうぷ吹田」の医療ケア充実は急務改善を求める。あわせてと生活施設建設は議会請願も全会派一致で採択されている具体化を早期に。
  • 市の公契約のダンピングにより官製のワーキングプアが増えている、防止のための規定の整備を進めるべき。
  • (仮称)南千里駅前公共施設整備PFI事業について、市としてのメリット・デメリットはどうなるのか。
  • 大阪府の「特例市並みの権限移譲に向けた基本的な考え方」が示された、進行状況と影響はどうなるのか。


山田駅前児童青少年施設の建設を評価。理念、運営の充実はかれ

倉沢さとし市議の個人質問

  • 山田駅前児童青少年施設・図書館建設への努力を評価しつつ、目的、運営の充実を。平成23年春オープンで建設。青少年の社会的現状について、市の認識は。雇用不安、競争教育、保育所学童保育の待機児問題など。生きていくうえで、困難な社会。総合的な解決が必要。施設の目的と役割は。(答弁 青年にとって「安心できる居場所」になるようにする。社会参画になるきっかけづくりを支援。そのため、必要なスタッフの検討をすすめる)
  • 図書館の運営は、民間委託せず、市が責任もって運営を。図書館は、人気のある本を貸し出すだけの施設ではなく、本を通して貴重な体験と知識を得る場所。知的好奇心を刺激する本にであい、趣味の世界をひろげ、研究活動を支える、くらしや人生を支えてもらうのが図書館だ。地方自治体である吹田市が責任をもって運営を。(答弁 市民ニーズに対応し、サービスの向上が図られるよう方策を検討している)。
  • 毎日放送跡地の開発。ひとつの街ができるような巨大開発なのに指導がズサン。抜本的に計画を見直せ。100戸程度でなく、1700戸は街を作るようなもの。ニュータウンや西山田開発では、団地とともに小中学校、商業施設、医療施設、保育所など建設した。それだけの構えが必要だ。
    仮に開発を進めるというならば、周辺道路の整備、歩道の確保、学校保育所の整備、コミュニティー施設の整備などの努力を。街づくりに真の市民参加を。これでは環境アセス条例、すまいる条例、新総合計画が泣くではないか。
  • 公職選挙法で、大規模な病院、老人施設などが認められいる不在者投票制度について、30人のケアハウスでも認めよ。市内投票所、市役所期日前投票所のバリアフリーへの改善を。


46号(2009.9.1)

保育園ホールにエアコン。
市民病院に新型インフルエンザ対策陰圧室
- 9月定例市議会を開催 -

九月四日から二十八日までの日程で、市議会9月定例会が行われます。
以下に日程と主な議案等についてご紹介します。みなさんのご意見、ご要望をお寄せください。

〈日程〉
4日(金)提案説明
11日(金)代表質問([3]竹村議員)
14日(月)代表質問
15日(火)個人質問([3]村口議員、[7]そろり議員)
16日(水)個人質問([18]倉沢議員)
17日(木)委員会
18日(金)委員会
28日(月)討論、採決

その他随時に議会運営委員会等が開催されます。

意見書、請願の提出締切りは9月15日(火)となっています。

条例

  • 市税条例の一部改正(法改正に伴うもの)
  • 国民健康保険条例の一部改正(出産育児一時金を35万円から39万円に引き上げ)
  • 市営住宅条例の一部改正(民間住宅を借り上げて市営住宅を新設するもの・千里山西1丁目9番、18戸、来年4月完成予定)

単行事件

  • 千里南地区センター再整備事業交通広場建設工事請負契約の締結について
  • (仮称)南千里駅前公共公益施設整備事業契約の締結について(吹田市で初めてのPFI事業)

人選案件

  • 固定資産評価審査委員会委員の選任
  • 人権擁護委員会委員の選任

予算

・一般会計補正予算(総額14億726万7千円)
  • 豪州・バンクスタウン市へ友好都市提携20周年記念使節団を派遣する費用
    285万8千円
  • 保育園遊戯室エアコン設置整備事業・私立園5か所、市立園12か所
    6233万8千円
  • 子育て応援特別手当給付事業
    3億9099万9千円
  • 市民病院に新型インフルエンザ対策として、陰圧診察室を整備
    700万円
  • 商店街エコ化事業
    1億3000万円
  • 高浜橋ライトアップ設備整備事業
    3858万1千円
  • 図書館毎日開館事業
    753万9千円
  • その他、学校の教育設備整備事業など


出産手当39万円に改善 - 国民健康保険運営協議会 -
倉沢さとし委員

 第一回協議会が7月21日開かれました。会長に倉沢さとし委員が選出されました。
国の法律改正で、出産一時金について35万円を、10月1日から39万円にすることが諮問され、全会一致で承認されました。


地球温暖化対策計画など報告 - 環境審議会 -
倉沢さとし委員

7月28日、環境審議会が開催されました。

今年3月に策定された「第二次環境基本計画」の進捗状況が報告され、次回10月に審議することになりました。
報告事項として、

  • 地球温暖化対策新実行計画を吹田市で策定することになり、2年間かけて審議することになりました。
  • 資源リサイクルセンターの改組について。名称を変更「パートナーシッププラザ」に。廃棄物だけの取り組みから、あらゆる環境問題にとり組む拠点施設にリニューアルする。8月小委員会、来年3月基本構想策定の予定。
  • 環境街づくりガイドライン(環境配慮指針)の策定をすることとなりました。8月に中間報告、12月にかくて。来年4月に運用開始の予定です。


45号(2009.7.17)

●7月臨時議会は最終日の17日、補正予算と「『吹田市非核平和都市宣言』に基づく平和行政を進める決議」を可決しました。「吹田市平和・無防備条例」は否決されました。

「吹田市平和・無防備条例」は賛成3票、反対31票で否決されました。
共産党は次の意見をのべ反対しました。

「吹田市平和・無防備条例」について党議員団の討論
塩見みゆき

 日本共産党吹田市会議員団を代表して議案第74号、吹田市平和・無防備条例の制定について討論を行います。
まず、9689筆という多数の署名を集められ、直接請求によって条例案を提出されたみなさんに心から敬意を表したいと思います。
今回の条例案は、「吹田市が平和なまちであり続けてほしい」「二度と戦争はしてはいけない」と心から願う多くの市民のみなさんが賛同をされたものです。その一筆一筆に込められた平和への願いは、大変重いものであると受け止めています。
今回の条例案の内容をみますと、第6条吹田市の平和行政の推進、第7条平和のまちづくり計画の作成等については、非核平和都市宣言を発展させるための積極的な提案であり、市民参加の平和事業充実に活かしていけるものであると考え評価できるものです。
ただ、条例案の第5条で規定する「無防備地域宣言」は、ジュネーブ諸条約の第1追加議定書第59条に基づくもので、戦争がおこった状況で発動されるものです。
条例案第5条の中では,「吹田市は武力攻撃が切迫している状況においては、無防備地域の宣言を行い紛争当事者および国際機関に通告する」として、武力攻撃すなわち戦争が起こった場合の規定になっています。「無防備地域宣言」自身は、戦争そのものを防ぐものではありません。
「戦争になったとき」を想定するのではなく、「戦争をおこさせない」運動こそ大切であると考えます。
今、平和と安全保障をめぐる情勢、日本が直面している問題は、外国の軍隊が日本に攻め込んで来て、吹田市民の間近に迫るという議定書59条に該当するような危険ではなく、国際貢献の名のもとに、イラクやソマリア沖へ武器をもった自衛隊を派遣している状況やテロとの戦いなどを理由に、アメリカのひき起こす戦争に日本を参戦させるために憲法9条を変えようとする動きが強められていることです。 戦後64年、日本は、戦争の加害者にも被害者にもならない平和な国づくりを国民の力で築いてきました。
この素晴らしい歴史を次の世代に引き継ぐためにも、ただちに、自衛隊の派兵をやめさせること、そして、いまこそ、自衛隊の存在を肯定する人や米軍基地を容認する人なども含めた、国民の圧倒的多数の人たちが参加して、戦争放棄を謳った憲法9条を守る運動が最重要課題であると考えます。
現在、全国で憲法9条を守ろうとする世論と運動が9条の会など、さまざまな分野、地域に広がっています。この吹田でも職場や地域で44団体の9条の会が活動をしています。
意見陳述の中でも、憲法9条の大切さが、多く語られました。条例案の署名に込められた思いに応えるためにも「二度と戦争はしない」憲法9条を変えさせないという共同の運動を大きく広げるとともに、憲法9条の理念を世界に広げていくことが、とても重要であると思います。
日本共産党は、党をつくって87年、一貫して戦争に反対をしてきました。これからも広範なみなさんと協力をして、平和を守り、憲法9条を守る運動に一層、全力で取り組むことを改めて表明します。今回の条例案には、以上述べましたように、賛同できない旨の意見を申し上げて討論といたします。


共産党などが共同提案した、「『吹田市非核平和都市宣言』に基づく平和行政を進める決議」は賛成多数で可決されました。賛成は共産、民主、市民自治ら21票。反対は自民、公明、新選会の13票。
「吹田市非核平和都市宣言」に基づく平和行政を進める決議

 本年6月、衆参両議院において、「核兵器廃絶に向けた取り組みの強化を求める決議」が全会一致でなされた。この決議では、「わが国は、唯一の被爆国として、世界の核兵器廃絶に向けて先頭に立って行動する責務がある」とし、「核廃絶・核軍縮・核不拡散に向けた努力を一層強化すべきである」とうたっている。
21世紀は人権の世紀と言われているが、世界各地でいまだに戦火が絶えず、多くの人々が傷つき、命を失うという悲惨な状況が続いている。 戦争は最大の人権侵害であり、平和なくして人権を尊重する社会の実現はありえない。
吹田市は、昭和58年(1983年)8月の非核平和都市宣言において、真の恒久平和、非核三原則の完全実施、核兵器の廃絶を願い、平和祈念資料室の設置、市民平和のつどい、広島への平和大使の派遣、平和・健康リレーマラソンなど、この宣言に基づき、様々な非核平和施策を積極的に展開してきたところである。
よって、本市議会は、今後とも、「吹田市非核平和都市宣言」の理念に基づき、35万市民とともに、非核平和行政の更なる推進を図るものである。 以上、決議する。

平成21年7月17日 吹田市議会


●特別委員会の報告です。
市長の出席求め、改めて8月19日に
特別委員会を開催を決定
- 吹田操車場跡地利用等特別委員会 -
山根たかし副委員長・そろり邦雄委員・玉井みき子委員

 6月25日(木)、議会役員改選後初めての吹田操車場跡地利用等特別委員会が開催されました。 今後、まちづくりを進めていくにあたって、常任委員会に1つ1つ予算をくんで付託をしていくのではなく、“東部拠点のまちづくり”に関わるものを全て予算案とともに付託できないかを問いました。議会運営についての承認があればできるということを確認しました。
今回、このことを要望したのは、東部拠点のまちづくりに関わるものは今まで、それぞれの所管のところにばらばらに委員会付託されていました。
これから、まちづくりそのものが具体化されていきます。それぞれをばらばらに考えるのではなく、「東部拠点のまちづくり」全体の中で予算も含めた審議ができるようにということを考えて共産党議員団は提案しました。
他の委員からも「市の責任者として市長が出席し提案、説明するべきだ」という意見が出されました。
協議の結果、8月19日(火)に再度開催し、市長から今までの経過と東部拠点開発の具体的な中身について提案、説明をうけることを特別委員会で確認しました。


44号(2009.7.10)

「吹田市平和・無防備条例」、新型インフルエンザ被害補償などの補正予算で7月臨時議会

 7月13日から17日までの会期で7月臨時議会が開かれます。
今回の臨時議会は、6月26日付で「吹田市平和・無防備条例の制定について」を求めた市民の直接請求が市長に提出され、地方自治法の規定により、市長が議会を招集し、条例案を議会に提出するために開催されます。
条例案に付けられた阪口市長意見では「条例案の内容は外交及び防衛に関する国の事務であり、地方公共団体の権限には属さないもの。憲法や法律に抵触し有効性にも疑問があるため、制定には反対」としています。
その他の議案では08年度の繰越予算報告や総額9255万7千円の補正予算が提出されます。

  •   日程
    13日(月)本会議(提案説明)
    15日(水)本会議(意見陳述、議案質疑)、委員会
    17日(金)本会議(討論、採決)
  • 議案
    ◎条例 吹田市平和・無防備条例の制定について
    ◎報告
    ・08年度吹田市一般会計繰越明許費繰越計算書について
    ・08年度吹田市下水道特別会計繰越明許費繰越計算書について
    ・08年度吹田市水道事業会計予算繰越計算書について
    ◎09年度吹田市一般会計補正予算
    ・DV被害者生活支援給付金給付事業   216万4千円
    ・新型インフルエンザ対策事業        983万6千円
    ・社会福祉施設等支援事業          3788万7千円
    ・子宮頸がん・乳がん検診推進事業     4965万2千円


南吹田地下水汚染、駅周辺喫煙禁止地区、
コミバスなどの取り組み
- 都市環境対策特別委員会 -
竹村博之委員長、塩見みゆき委員、柿原まき委員

 6月24日、年環境整備対策特別委員会が開かれ、20年度の公害・交通・防災対策等の市の活動報告がありました。
やすらぎ苑の焼却炉(動物炉)における排出ガスおよびばいじん中のダイオキシン類の濃度が3月5日の測定で基準値を超えたことについて報告がありました。「焼却炉は運転を中止し、この間6回測定を実施したがいずれも基準値を下回っており、焼却炉の点検を行うも瑕疵はなく、原因は分からなかった。測定中の突発的ななんらかの要因による影響と考える」とのことでした。
次に、南吹田の地下水汚染調査結果について報告があり、「汚染原因者の可能性が高いA社の責任が問えないのかどうか。また報告では水道水源への影響は否定できないとあるが、人体への悪影響はでないのか」質問しました。「水質汚染を禁止する法改正以前のものについては法的責任を問えない。水道水については取水は地下150m以上深く、今回の汚染は地下5mから15m程度であるため将来的には可能性を否定できないが今は特に問題はないと考える。」と答弁がありました。浄化対策は今後行っていきます。
現在いくつかの駅周辺で「喫煙禁止地区」と「環境美化推進地区」が設定されているが、公園や道路など不特定多数の市民が使うところでの路上喫煙についてどうするのか。受動喫煙防止とたばこのポイ捨て防止について、市としての考え方を打ち出すよう求めました。
千里丘地域のコミバスについては、2月の百円キャンペーン時に利用客が伸びている。せめて65歳以上の高齢者は料金百円にするよう求めました。また、本格実施への結論は、秋頃に出すとのことだが、市民の期待大きい、市内初めて実施したコミバスなので、今後も市民ニーズに応え、本格実施向けさらに努力を求めました。


43号(2009.6.18)

5月議会の常任委員会の審議内容を紹介します。

国の緊急雇用経済対策補助事業予算を審議 - 財政総務委員会 -
柿原まき委員・そろり邦雄委員

デスクイメージ 「緊急雇用創出基金事業1億3153万41千円・8事業」地産地消促進事業、雇用等アンケート調査事業、事業所実態調査事業、保育所トイレ等特殊清掃事業、エネルギー等環境取組状況調査、竹林環境整備事業、下水道台帳調査事業、情報教育支援者派遣事業 「ふるさと雇用再生基金事業1億1011万9千円・3事業」農産物加工品製造等事業、ビジネスコーデイネーター派遣事業、障がい者授産製品常設展示販売事業 について吹田市からの申請に基づいて確定した事業予算が提案されました。これに対し

  1. 今回の内容の事業申請に至った市の意思決定の経過は
  2. 第2次補正予算の申請時期はいつか
「国の予算が決まれば9月議会に提案の見込み」と答弁がありました。あわせて「他市では介護施設の職員の処遇改善事業などが取り組まれている。今後効果的な事業を」求めて賛成しました。




緊急雇用対策。雇用アンケートや英語活動支援者事業など - 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、竹村博之委員

 雇用アンケート調査(420万円)、農産物加工品製造委託地産地消促進委託(980万円)、ビジネスコーディネーター派遣、事業所実態調査委託(1200万円)。情報教育支援者派遣委託、英語活動支援者謝礼ほか(860万円)など国の緊急雇用対策にかかる補正予算の具体化について委員会分を審議しました。
国は、制度化となるようなものを禁止し、一時的、短期的なものに限る事業の制約をかけています。
日本共産党は、雇用アンケート、事業所実態調査、英語活動支援者など評価できる部分もあるが、全国的な雇用破壊の実態をふまえ、市として抜本的な取り組みの強化を展望するような取り組み、調査にすべきだ、と要望しました。


南山田みどり保育園への市の監督責任など質問 - 福祉環境委員会 -
塩見みゆき委員長、玉井みき子委員

(仮)南山田みどり保育園について
2009年の3月の時点で、自己資金が用意できず建設が中止になった法人が再度、建設をするということに対して、「設置にあたっては府からは以前よりも増額で補助がでることになっているが、開園してからの運営は大丈夫なのか。どこで確実性を判断したのか。 マンション建設が、どんどんすすめられている千里丘の地域での保育園の建設は地元の大きい。開園後も、きっちりと運営できるように市が責任をもって指導することを要望する」 と質問の中で意見を述べました。

*障害者授産製品常設展示販売事業(ふるさと雇用再生基金事業)について

ふるさと雇用再生基金事業は国の事業で3年間の期限を区切ったもの。

障害者授産製品常設展示販売事業は、国の事業の通りに3年間では「期間限定では、やることはできない」という声が事業所を運営されている方からも声を聞いている。

事業期間終了後も継続して実施できる方法の検討をするように要望をしました。


緊急雇用対策で竹林整備、下水道台帳整備など - 建設委員会 -
山根たかし委員、村口はじめ委員

 建設委員会では緊急雇用創出基金事業として竹林環境整備事業(土木費)と下水道台帳調査事業(下水道特別会計)2件の補正予算が提案された。

・竹林整備事業は桃山台4丁目の竹林、約1万平方メーターを専門業者に委託、21年度は15名、22年度は10名の雇用を見込んでいる。事業費は今年度は2673万7千円となっている。

・下水道台帳調査事業は千里ニュータウン区域の雨水入孔などの実地調査を行い、台帳を補正する。市内測量事業者に委託し、9名の雇用を見込んでいる。事業費予算は21年単独だけで457万2千円である。

党議員団は質疑の中で、2事業とも緊急雇用対策の目的が達成されるように、ハローワークや吹田市のJOBカフェ、JOBナビで直ちに紹介すること。吹田市もその内容を厳しくチェックすることを強く求めました。


職員の一時金カット問題についての党議員団の本会議での討論を紹介します。
人事院「夏期一時金0・2ヶ月削減の特例勧告」に基づく市の対応についての党議員団の意見

 議案第61号並びにそれに関連する予算について一括して意見を述べます。
今回の人事院勧告の問題点について、3点について意見を述べたいと思います。
まず第1点目ですけれども、御承知のように人事院勧告制度というのは、1948年(昭和23年)に国家公務員法の改正に伴い、労働基本権の剥奪という代償のもとに人事院勧告制度はできたわけです。今回、人勧が出された中身は、従来のやり方とは違った形で進められました。人事院勧告は毎年、5月に民間の調査を行い、8月に勧告を行い、そしてその人事院勧告に基づいて国家公務員あるいは地方公務員なども参考にして賃金が確定をしていきました。
今回の一時金の問題で、今提案をされている中身を見ますと、昨年の人勧ですでに確定したものをあえて今年度は5月1日に人勧をし、そして合意がないまま進めてきている。これは従来の人勧制度そのものを否定をするようなやり方であり大いに問題があり、人事院の存在そのものが問われる問題です。
2点目の人勧の中身そのものですが、人事院の0.2カ月削減の根拠は、4月に行った特別調査によるものと言われています。調査結果の中身は、通常人勧を実施をするに当たって、給与実態調査は全国で約11、000事業所、44万人の労働者を対象にして行っているのに対して、今回の特別調査対象企業というのはわずか2、700社、調査集計は2、017社にとどまっています。しかもその内の夏季一時金の決定済み企業というのはわずかに340社にすぎないという実態であります。人事院自身が認めているように、全体の約8割の従業員の夏季一時金が未定という中で、今回の人事院勧告が出されたという、これもまた異例のことであります。
3点目の問題点ですが、今回まず削減ありき。地方自治体の議会の意向などは無視をした形で5月8日に人事院勧告の取り扱いについてということで、大阪府の総務部市町村課長から各市町村の給与担当部課長を集めて、これもさすがに国の方は地方分権の意向を無視をできないということで、あくまでも今回の人事院勧告の取り扱いについての市町村の取り扱いは、地方公務員法第59条の技術的助言及び地方自治法第245条の4の技術的な助言であるというふうにとどめています。
そこで今回の人勧が出されたことによって、本来は長年、吹田市の中でも労使で合意をして議会に上程をされ、我々もそれを審議をして決めるという長年の歴史的な経過のもとで、今回はわざわざ、吹田市では5月議会があったからよかったものの、他のところではわざわざ臨時市会を開いてまでこのことを取り扱いを決めなければならない。これは単に労使の問題だけではなくて、議会制民主主義、当然地方分権の流れに大きく逆らうようなやり方と言わざるを得ないと思います。
今日参議院でこの人勧が決定をされるようですけれども、26日の衆議院で議決をされ、今日の参議院で決定をされる。その前に我々議会が決めなければならないというこの異常な取り扱いについても問題点があるというふうに考えます。
以上の3点の意見を付すとともにもう一つ加えるならば、阪口市長は自治労大阪本部の特別執行委員として当然、自治労運動の深い造詣を持っておられます。こういう国の、地方分権のそういう流れと逆行するような押しつけのやり方に対して、阪口市長が先頭に立って国に物を申していただく、そういうことがあってもよかったのではないかということで私も残念に思うところであります。
今回のやり方について経過については多々問題があるわけでありますけれども、今合意形成に向けて労使が真摯な態度で特段の努力をされている。そのことを是として本案には賛成をするものであります。 以上で意見を終わります。


42号(2009.5.12)

代表質問

「市長の政治責任と公的責任」および「市民福祉の向上と職員再構築計画」について
全国的にも「生活保護支援、9割の自治体で人手不足」不況による生活保護申請の急増に伴い、支援にあたるケースワーカーの人手不足が深刻になっている。
社会福祉法は生活保護世帯80にたいして、ケースワーカー1人の配置を標準数としてさだめている。吹田市のケースワーカーの配置は、どのようになっているか。
この社会状況のもと、「住民福祉を守る」ところで、どちらかといえば増員しなければいけないようなところである。厚生労働省は「人員配置の最終的な決定権は自治体にある・・」としているが、自治体の長として住民福祉を削りとるような職員削減をすすめるのではなく市民の生活や福祉を考え行政サービスを後退させない、公的責任をはたすという立場での判断が必要ではないか。3月の議会で「職員の定数条例改正」も今の社会状況を考えた時に同意をえられなかった「職員再構築計画」そのものを見直すことが必要だと考えるがいかがか。

[答弁]
生活保護を担当するケースワーカーの配置は現在27名。1人あたり120.5世帯を担当している。
[市長答弁]
??員再構築計画案を推進するにあたっては事業仕分けや行政評価システムを活用し、自助・互助・公助の役割分担のもと、公的責任を明確にしていく。 官から民へのワークシェアリングをすすめ、市民参加・協創によるみんなで支えるまちづくりをすすめていく。

「西松建設、政治献金の問題について。なぜ明らかにしないのか。」
[市長答弁]
政治団体によるパーテイー券の購入については適切に処理しており、現在も問題ないものと確信している。ダミー団体がすでに解散していることや法務局への供託も難しい。弁護士などとも相談しながら、引き続き適切な処理について検討している。
[2回目// 西松建設が行った違法献金事件などに関する内部調査を行った結果を公表した。
報告書には『政治団体が、どの議員(政治家)関係に、いくら献金するかは、政治団体ではなく、当社が決定した』としている。
このことから考えても、市長のパーテイーのパーテイー券を購入したのは、新政治問題研究会と未来産業研究会が買ったのではなく、西松建設が仕事をもらうのに献金として、買ったというのを、企業側が認めている。
西松建設側が「政治家個人」に献金をすることが狙いであったことを公式に認めた以上、『知らなかった』は通用しない。処理の仕方の問題ではない。 相手が明らかにしたのだから市長も真相を明らかにするべき。

[市長答弁]
西松建設と政治団体との関係については全く存じ上げてなかった。パーテイー券の購入については適切に処理しており、全く問題ないと確信している。

*緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生基金事業について
どのような検討をされ、この事業のなかみを選択したのか、どれだけの雇用の確保ができるのか。
[答弁]
緊急雇用創出基金事業については、次の雇用までの短期の雇用・就業機会の創出を図ることを目的としているもの。事業の検討・選択をし「雇用等アンケート調査事業」はか7事業を実施。今年度(2009年度)は85人の雇用を見込んでいる。 ふるさと雇用再生基金事業については、地域の発展に資すると見込まれるとともに今後の事業継続が見込まれるという観点と、障害者の雇用創出の取り組むという立場から「障害者授産製品常設展示販売事業」のほか2事業を実施し、今年度(2009年度)14人の雇用を見込んでいる。

*新しくなった要介護認定について。
新しく認定調査の方法が変わり、苦労もされているとは思うが更新申請については、アンケートがとられているが新しく申請をされるという方についてはどのようになっているのか。現状を。
[答弁]
「軽度に判定されるのではないか」などの指摘もあることから国は改正された認定制度の検証を行うとしている。検証の結果がでるまでは安定的な介護サービスの利用を確保するという観点から、更新申請される方については更新前の要介護度のままとなる経過措置を実施している。新規申請者は94件。そのうち、要介護認定審査会で一次判定結果から要介護度をあげたのは6件。
人材の確保も全国的にも困難な状況なのが現状。 市として、市内の事業所がどのような状況におかれているのかという実態調査を行うということだったが、いつからどのように行うのか。
[答弁]
国が今後検証するとしている調査の内容を踏まえて、市内の事業所において、介護従事者の実態や介護事業者の経営実態を把握して検討していく。

*障害者施策に関わることについて
自立支援法にもとづく新事業体系への移行は2006年10月?2011年度末の5年間の経過措置期間中におこなうことになっているが、さまざまな問題がうきぼりになるなかで新事業体系への移行にあたっての市独自の支援事業がはじめられた。今現在の状況や移行後の施設運営は、どのようになっているのか実態は把握しているか。
[答弁] 
2009年4月1日現在、吹田市内で新体系事業所に移行したのは52事業所のうち23事業所で移行率は44.2%。移行した事業所は一部を除いて、移行前の事業所収入を維持した経営状況であると把握している。事業所経営を安定化させることが障害者の福祉の向上につながるものになるので、今後も事業所の経営状況を注視していく。

*保育・子育て・学童保育に関わることについて

・子育てNAVIホームページが、はじまって2週間。対面して相談をうけるのと、ホームページを通じてメールで相談ができるような、両方の体制をつくって対応できるように今後の検討を。
・公立保育園の耐震化、 2008年度から2017年度を期間としているが少しでも計画を前倒しにしてすすめることを要望する。
していく。

(仮)南山田みどり保育園の建設について
今回、建設をしようとしている法人は昨年、同じように計画をしながら自己資金の用意ができなかったという理由で計画が中止になった。本来なら、2009年の4月には120名定員の保育園が開園するはずで地元の期待も大きかった。同じ法人であるのに短期間でどのように確実性を見極めたのか。

*市民病院「病院改革プラン」について
2007年(平成19年)12月に総務省からしめされた「公立病院改革ガイドライン」は、全国の自治体に公立病院の「経営効率化」の数値目標を入れた「改革プラン」が吹田市でも策定された。
全国の公立病院の赤字は2003年から5年間で2倍化。公立病院の危機の原因は、総務省の検討会でも(1)医師不足の深刻化(2)診療報酬の引き上げ(3)地方財政の悪化の3つだと指摘している。危機のおおもとには医師養成数を減らし、社会保障費の自然増分を毎年2200億円抑制し地方交付税を5兆1000億円も削減してきた小泉内閣以来の政治があることが明らかになっている。改革プランでは、これまでの市民病院が果たしてきた役割を踏まえて市民病院の位置づけも明らかにされており、前提や分析については評価できる点もある。全国的におきている公立病院危機の原因は国の責任が大半。そのことを、どれだけ踏まえたものになっているかという点では十分とはいえない。

  1. 国の責任に対して、どのように対処をするのか。
  2. 目標設定と数値設定、3年間の期限についてあまりにも無理があると考えるがいかがか。
  3. 府が行った“ありかた懇談会”でも市民参加だった。吹田市の改革プランで市民の声を、どのように具体化するのか。
  4. 市民は「市民病院が経営改善ばかりを考えて公立病院としての役割を低下ささるのではないか」と心配している。そんな声はどのようにこたえるのか。
[答弁]
公立病院の役割は地域に必要な医療のうち、採算性の面から民間医療機関による提供が困難な医療の提供、地域の基幹病院として、医療従事者の確保と医療機能の充実およびしつの向上をめざすこと。また、継続的な医療の提供という面からも経営の健全性も求められる。経営改善をすすめるにあたっても市民の医療ニーズ医療提供のあり方を検討し市民病院としての病院機能について議論を進めていく。

*産業振興施策について
吹田スマイル商品券が6月1日に発売されるが、地域経済の活性化や地元の店での買い物を増やすようになど地域ごとにわけて取り扱う店を知らせてはどうか。
4月に制定された「産業振興条例」について、市民への普及と、条例にもとづいた政策づくりを。

*東部拠点開発について
・医療・健康ゾーン、教育文化ゾーン用途地域変更で容積率を600%、建ぺい率を80%に設定する根拠が明確ではない。大阪府の公聴会が終わったと聞いているが大阪府はどのような見解をだされているのか。
・用途地域の変更によるCO2の排出量やその収支について試算はしているのか。開発優先で環境問題についての考え方が明確に示されていない。「環境世界都市すいた」の実現のため・・とつねづねいわれているのにも関わらず、明確でないのは矛盾している。用途地域の変更による環境への影響がどうなのかについても含め、環境問題についての考え方を明確に。
・医療ゾーンについては、リハビリと医療を兼ねた、市民の求めている、市民にとって、ほんとうに役に立つ医療施設にすべき。計画に入っている「生活支援機能施設」については“医療・健康創生ゾーン”ということからも障害者のかたのくらしの場やケアホーム、ケアホームの拠点となる施設についても今の計画のときに、担当課などとも連携をしながら考えられないのか。また文化ゾーンには中央図書館の建設用地としてはどうか。
・新たに提案された「緑のふれあい交流創生ゾーンT」(参考図)に「0系新幹線」など、鉄道車両の展示や鉄道の歴史資料館の構想が出されているが、緑のふれあいゾーンTは幅40m、長さ500m、2・1ヘクタールのなかに納めるのは問題が多い。また、鉄道車両の展示で賑わいの創出ができるのかも疑問。市民の声だとしてゾーンのイメージ案を特別委員会で提案しているが、ごちゃごちゃと、とにかくつめこめるだけつめこんだような公園を市民が望んでいるとは考えられない。吹田市南部に不足する緑を補完し「緑と水につつまれた健康・教育創生拠点」にすることをうたうなら、このゾーンは本来防災機能をかねた市民の憩える公園にすべき。市民アンケートからも「みどりを」という声が1番多かった。その点から「緑のふれあい交流創生ゾーン2」も合わせて思い切った構想にするべきではないか。 市民の声を聞く、取り入れるといっているが、結局は適当に、とりあえず計画には入れるけど、気に入ったものしか実現をめざさないようなところがあるように感じてならない。このやり方が、市長のいわれる「協働」か。
・事業コンペについて実施の見通しと時期について計画を明確にお示しを。

[市長答弁]
吹田操車場跡地は多くの市民の思いが幾重にも積み重なった・・・まちづくり用地。環境世界都市すいたの実現を目指している・・・など。
 といっているものの、市民の声を聞くポーズをしているが、それはみせかけで、聞くふりをして、適当な言葉を並べて誤魔化しています。 用途地域の変更で、呼び込み型の開発になるのは目に見えています。 市民の声をきくというなら、1番意見の多かった「みどり豊かで、憩える公園に」や「防災機能を備えた公園に」の声を計画にしっつかりといれて実現をめざすべきです。


個人質問

柿原まき議員

・南千里駅前再整備について
タウン管理財団の用地「リザーブゾーン」。「新南地区センター」建設、と報告には書いてある。駅前広場を予定している場所の横にうまれる貴重な空間だが、ビル建設となるのか。

・休日急病診療所の機能の存続を
現在のうごきはどうなっているのか。

・(仮称)千里みらい夢学園と校区変更について
  1. 構想についてどのような意見が出されているか。
  2. 第一期学校規模適正化事業により旧千里新田小学校区の子どもは桃山台小学校に何人通っており、割合はどうなっているか。
  3. 2つの小学校から1つの中学校へ行くというところは他にもある。どうしてこの地域を選定したのか。
・出資団体について
吹田市開発ビル株式会社は吹田さんくすのビル管理のため設立された第3セクターだが、再就職した退職者の給料や退職金について資料要求した際、吹田市開発ビルだけが市の問い合わせに応じず答えなかった。市との関係はどうなっているのか。全体の経営や株主への配当の状況についておこたえを。

・本庁舎全面禁煙について
今年4月から本庁舎全面禁煙となった。
  1. 市内公共施設での禁煙実施状況は?
  2. 受動喫煙防止なら分煙を徹底すべき。
  3. これまで喫煙問題については、7年間喫煙問題対策委員会という形で職員参加で進めてきた経過がある。その結論を覆してなぜ敷地内全面禁煙となったのか。市長の指示か。
  4. 近隣住民や市民からの苦情はでていないのか。
・市民相談業務について
市長あてに、市民の声が寄せられたら、受付をしたということと、どの部署が担当でいつ頃に回答するかということを連絡しなければいけないのではないか。市民とのやり取りを大事にしてほしい。

・新型インフルエンザについて
小中学校、保育所は5月18日から23日まで休校・休所の措置がとられた。保育園に子どもを預けて働く親の就労はどんな状況になっているのか。
公務の職場で雇用されている非常勤職員やアルバイトの方で、職場が休みになったため出勤されていない場合、休業補償はどうされるのか。

千里丘図書館は魚香池跡広場(現コミバス停留所)で検討
岸辺駅周辺再整備・北側駅整備は住民の声を反映せよ
毎日放送跡地開発について

  •  毎日放送跡地の約1700戸、20階のタワー棟を含む大規模開発計画にたいして、交通問題・日照被害・騒音・景観・教育施設に与える影響・自然保護などさまざまな不安や要望の声が上がり、署名運動に取り組まれた。千里丘町会2000筆、千里丘住民交流懇談会3503筆合わせて5503筆の署名が提出された。環境影響評価審査会の答申の中でも、「千里丘地域は、すでに都市施設をはじめ公共施設に負荷が生じている。十分な環境保全措置を講じることで環境への影響を最小限に止めるよう努めなければならない」としています。市長は、事業者にたてして、特例的な措置をとってでも規模の縮小や高さの制限を求めよ。
    答弁 自業者にたいして環境に十分に配慮した計画とするよう強く求めていく。事業者にたいし地区計画、景観まちづくり条例に基づく景観形成地区の指定に向けて三角を求めていく。

  • JR千里丘駅西口の整備について
    千里丘駅西口は利用者の9割が吹田市民。急激なマンション開発で利用者が急増。送迎バスと通勤通学の歩行者など、非常に混雑している。摂津市は再整備の調査検討をはじめたと聞いている。吹田市としても努力せよ。
    答弁 交通問題、混雑問題の解消ができるような再整備になるよう摂津市と協議をしていく。

  • 千里丘の図書館整備について
    千里丘地域の図書館整備について、以前の質問で場所の選定中とのことであったが、進捗状況は。住民の声を取り入れ、公的責任で設置、運営せよ。
    答弁 魚香池跡広場(現コミバス停車場)を考えて検討している。

  • 東部拠点のまちづくりに関わって岸辺駅前南側広場・北側広場・南北自由通路の整備などについて
    1. 南側広場は、ロータリーにして、車の走行を一方通行にする計画。歩行者、自転車についての安全対策については?
      答弁 駅舎前面の歩道を広くし、安全な歩行空間を整備する。
    2. 岸部の地域は、吹田操車場があるために、長年、南北に分断され、地域住民が南北を往来する手段として、地下道がそれを支えてきた。新たに駅舎が建設され、南北の自由通路が計画されているが、通路は距離が、約二〇〇mもある。よって、今までどおり自転車で地下道を通って、南駅側から駅を利用する方は、多いと考えられる。自転車駐車場の整備、駐車台数の整備計画は?
      答弁 計画台数五〇〇〇台。(現在三九〇〇台)南北のそれぞれの整備台数は検討中。
    3. 南村地下道と東村地下道の二箇所は、照明が暗く、危険である。4月に、照明の増設と照度の高いものに切り替えるなどしていただいたが、部分的に、まだ暗い。住民の方からは「はっきり人の顔が確認できるくらいの明るさが欲しい」と要望されている。地下道の壁の汚れなどもあり、一層、地下道の暗さを助長している。
      今回のまちびらき関連事業の一環として、根本的に地下道の整備を行っていただきたい。長年、住民の生活を支え、利用の多いところです。住民の生活に密着した、こういうところにこそ整備の光を当てていただきたい。
      答弁 壁面の清掃や照明灯の増設等含め検討。
    4. 南側広場は、地下道整備の工事のため、車道が狭くなり、工事用の囲いのため見通しも悪く、非常に危険。今後、広場全体の工事も始まり、長期間に渡って工事が続く、具体的な安全対策を。
      答弁 安全対策は警察の指導並びに自治会、学校関係者に相談しながら進める。工事用囲いの見通し等について改善し、安全確保に努める。
    5. 南北の自由通路は、約二〇〇mあり、たいへん長い距離になる。このように長い通路がある駅というのは特異。岸部地域は高齢化が進んでいる。利便性を図るために、動く歩道の設置を検討しては?住民のみなさんの利便性向上と利用される市民に思いを寄せて整備を行うよう要望する。
      答弁 東部拠点のまちづくりフォーラムの中でも、同様の意見あり。現在計画の通路の構造では、過重的に難しいと判断している。
  • 支援学級の介助員について
    介助員が足りなくて、学級運営が大変であるという声を聞いている。障害のタイプによっても、また、それぞれの児童・生徒によっても関わり方は違うものである。それぞれの子どもたちに適切な支援と発達保障のために、適正な介助員の配置を。教育予算の拡充を。


2009年5月議会・個人質問     山根 孝   5/22・質問

  • 南吹田地域のまちづくりについて
    南吹田地域のまちづくりについて、7つの大事業がこの10年間の間にあいついで施工されることになり、この地域のまちづくりに大きくかかわることになっていく。「南吹田地域の住んでいる人、働いている人が安心して、便利に楽しく過せるまち」について、便利に暮らせる商業施設、公共施設の立地、住みやすい環境を守るためのルールづくり、活気のあるまちにするための学びの場づくりについてどのように具体化するのか。

  • 東御旅町・産業廃棄物処理施設について
    東御旅町の産業廃棄物処理施設、大阪都市開発株式会社の事業実績はどのように把握しているのか、稼動時の環境測定はされているのか実態調査をしているのか。
    事業稼動時の廃棄物を搬入搬出する作業車が通行する吹田市道東御旅町8号線の安全対策について、昨年4月地元自治会から要望があり、その後具体的に、どのような対策を実施されたのか。
    産業廃棄物処理施設建設に係る指導指針の早期策定を求めてきました。何時、指針策定を実現するのか時期を明確に示せ。

  • 本市南部地域の環境対策について
    南吹田地域の主要道路である十三高槻線道路の環境対策・交通安全対策が重要になってきます。寿町工区の道路形態について環境対策を具体的にどのようになるのか、また、南吹田区間の改修の具体的内容についても示されたい。
    南工場跡地のダイオキシン除去対策が実施されているが、この用地の利用計画はどのように考えているのか示せ。地元から跡地の用地利用の要望がだされていると聞いているが、地元関係者にどのように示しているのか。

  • 商店街への支援施策について
    2009年度の商工費は総額5億3549万2千円で一般会計の歳出総額の0.5%である。北摂関係市の中では茨木市などが1%を超えていると聞いているが。本市でも1%の比率に引き上げる計画が必要だと考えるが所見を示せ。
    商工費予算の60%以上の3億259万5千円が小企業者事業資金融資事業となっており、商工業活性化対策事業費は4776万円でありこの予算額では充分な対策ができるのかと思われる。商店街での空き店舗の状況調査と支援策はどのようになっているのか。昨年末から今年にかけてこれまでにない不況の影響で商店の経営が困難な状態にあると思われるが、市内小売業や商店街への具体的に行われる支援施策はどのように考えているのか。商店街では不況だからといって、夜間の商店街の照明を全部消灯するわけにはいかない、その電気代も各店舗の負担になっている。商店街の活性化と安心安全のまちのために夜間、深夜の照明、防犯モニターカメラ設置などの維持に補助すべきではないのか。


41号(2009.5.12)

国の一次補正予算「ふるさと雇用再生基金事業」
「緊急雇用創出基金事業」などの具体化事業と
議会役員改選が議題
- 5月定例市議会 -

五月十二日から六月三日までの23日間の日程で、市議会5月定例会が行われています。
日程と主な議案等についてご紹介します。

〈日程〉
5月
12日(火)提案説明
19日(火)代表質問(10時 玉井議員)
20日(水)代表質問
21日(木)個人質問(柿原議員、塩見議員)
22日(金)個人質問(山根議員)
25日(月)委員会
29日(金)討論採決
6月 2日(火)役員選挙
3日(水)役員選挙

その他日程で議会運営委員会等が設定されています。

意見書、請願の提出締切りは5月20日(水)です。 

条例

  • 市税条例等の一部を改正
  • 津雲台5丁目地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例等の一部を改正

予算(単位:千円)

・一般会計補正予算(3億02016千円)
  • 障がい者授産製品常設展示販売事業
    1千114万5千円
  • 保育所トイレ等特殊清掃事業  
    1千308万8千円
  • 私立保育所整備費助成事業 
    2億514万4千円
  • 市内のエネルギー使用量調査委託事業
    1億118万3千円
  • 地域就労支援推進事業
    428万4千円
  • 農産物加工品製造・販売事業
    504万0千円
  • 地産地消促進事業
    394万8千円
  • ビジネスコーディネーター派遣事業
    789万2千円
  • 事業所実態調査事業
    491万2千円
  • 竹林環境整備事業
    2千673万7千円
  • 情報教育支援者派遣事業
    705万1千円
  • 英語教育改善のための調査研究事業 
    159万2千円 

追加予定案件

  • 公社、事業団等の経営状況報告
  • 契約の締結3件
  • 指定管理者の指定(千里山竹園児童センター)
  • 固定資産評価審査委員会委員の選任 

その他、今年度の議会役員や各委員会等の所属を決めるための役員選挙が行われます。


コミュ二ティバスを
100円にして利用しやすいものに
- 都市環境整備対策特別委員会報告 -
柿原まき委員長・そろり邦雄委員・塩見みゆき委員

バスイメージ 4月9日、都市環境整備対策特別委員会が開催されました。主な活動項目として大気・水質等の汚染対策、たばこのポイ捨てなどにたいする環境美化関係、交通バリアフリー、コミュニティバス、防災対策の事業の概要などについて報告がありました。委員からは、コミュニティバスについて、2月の100円キャンペーンで乗車人数が1.7倍になったことや日常的な利用の2割が65?74歳の方であることから、せめて65歳以上の方の運賃を100円にするよう要望しました。
JR岸辺駅は、駅前整備事業の一部工事が始まり、車道等が狭くなり特に朝夕は危険である。現状を把握し安全対策を要望。
禁煙区域については、ポイ捨てや歩きたばこが減ったとは言えない。この間の取り組みを検証し、本来の目的が達成できるようにせよ。
高齢者の方や支援学校の生徒たちの利用が多い古江台小学校前バス停のベンチ設置については、地元の要望も強い。早期設置を要望。防災等複合施設の件が具体化されないまま放置されているが、方針をはっきりさせるよう要望しました。


容積率緩和は「呼び込み方式」の
街づくりへの危険性を指摘。
市民の立場で医療、図書館、
みどりの公園整備を
- 吹田操車場等跡地利用対策特別委員会 -
山根孝委員・村口始委員・玉井みき子委員

 4月8日と16日の2回にわたって開催されました。東部拠点開発について報告され。次の2点が主要な内容です。
第1に、2009年度(平成21年度)の予算概要が説明された。(1)緑のふれあい交流創生ゾーン整備概略設計、高度処理水圧送の為の詳細設計、地下鉄今里線北伸検討委託、まちづくりイメージ作成、鉄道車両移送費・保管庫建設費、事業コンペ負担金、区画整理事業補助金 (2)都市計画道路天道岸部線用地購入費、移転物件補償費 (3)JR岸辺駅前広場整備事業費、など。
第二に、医療・健康ゾーン、教育・文化ゾーンについて、都市計画の用途地域を準工業地域から商業地域に変更すること。それによって容積率が3倍の600%、建ぺい率が80%になるものです。(20階近くの高層建築物が可能になる)

委員会審議の中で、党議員団は次の諸点を指摘して再検討を求めた。

  • 医療・健康ゾーン、教育文化ゾーン用途地域変更で容積率を600%に設定する根拠が明確ではない。この容積率では呼び込み方式の開発になる恐れが大きい。用途地域の変更によるCO2の排出量の試算はしているのか。
  • 医療ゾーンについては、リハビリと医療を兼ねた今一番市民が必要とし、役に立つ医療施設にすべきである。文化ゾーンには中央図書館の建設用地として考えられないのか。
  • 新たに提案された「緑のふれあい交流創生ゾーンT」(参考図)に「0系新幹線」など、鉄道車両の展示について、緑のふれあいゾーンTは幅40m、長さ500m、約2ヘクタールのなかに納めるのは問題が多い。また、鉄道車両の展示で賑わいの創出ができるのかも疑問。このゾーンは本来防災機能をかねた市民の憩える公園にすべきである。その点から、「緑のふれあい交流創生ゾーン2」も合わせて思い切った構想にするべきではないのか。

※特別委員会で提出された参考資料はこちら


製図イメージ


40号(2009.4.8)

●三月議会の委員会での質問の要旨を紹介します。

厳しい市財政だが、市民生活を守る積極性に
欠ける予算。 元特別職の天下りは問題。
- 財政総務委員会 -
そろり邦雄委員、柿原まき委員

 法人市民税などの減収により厳しい財政運営が強いられることは理解できるものの、いまの社会情勢のもとで市民生活を支え、地域の雇用と経済の活性化を図る施策の充実は急務である。
しかし、新年度商工予算は毎年と同じ約5億円程度の予算措置しかされておらず、雇用や経済の下支え、新たな施策の財政出動にはなっていない。国民健康保険料の繰り出し金についても、あと6650万円で値上げが抑えられるにもかかわらず、市民生活を守るという政治判断もできていない。財政再建計画のもとで職員の北摂共同採用をやめて、22年度繰り上げ採用を行いそれに多額の費用をかけたり、指定管理者導入後、経営改善を指導してきたはずの市の出資団体の役職についても元特別職が天下るなど行財政運営全体の整合性がなさすぎる。

任期付職員条例、定数条例改正は撤回

任期付職員の採用について。3年など期間を区切った正規職員採用の条例が提案された。「派遣切りが社会問題となっているときにこのような採用方法は問題で。5人の職員募集に2700人も殺到するなど定年まで働ける職場を求めているのは明らか。また特定の業務以外にも任期付職員を配置できるようになっており、認められない。」と意見を述べた。他会派からも問題点を指摘する声が上がり、市は条例案を撤回した。
職員定数を400人削減する条例改正について。条例の実際の施行は平成25年4月1日であるが、どんな業務において職員削減をするのか、市民生活にどんな影響があるのか議会に明らかにもせず乱暴な話である。再任用職員や任期付職員も定数に含めるなども問題である。質疑の中で母子ホームや図書館・体育館などでの指定管理者導入が検討されていることが明らかになった。他会派からも意見が出たため市は定数条例改正についても撤回をした。



産業振興条例制定、学校耐震を評価。
旧同和地域の生活相談一件、3万8000円は異常
- 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、竹村博之委員

問題点や改善点が必要な事業

自治人権部
同和事業の法終了後の一般施策移行についてはこれまでも指摘し改善を要望してきた。バス借り上げ事業の688万円の廃止は当然である。しかし交流活動館でおこなっている総合生活相談事業は、相談件数260件程度に996万円を支出。1件あたり3万8千円をかける異常事態が是正されていないなど、一般施策に移行すべき事業が多く残されている。

市民文化部
市民会館の解体費用は計上されたが、年間約15万人が利用する施設を今後どうするのか明らかにされないまま。市民活動に支障がでているのは問題。

産業労働にぎわい部
産業振興条例の趣旨にそった具体的な施策を求める。観光センターの設置についてその必要性が理解できない。また消費者行政の重要性からみて、現状の消費生活センターの運営に支障が生じないよう求める。

学校教育部
無計画な開発による児童数の急増によって校舎の増改築を余儀なくされる小学校が今後も発生する。教育委員会として学校教育を適正に運営するための市長部局との協議は不十分である。学校施設の耐震化工事にあわせて大規模修繕や耐震ガラスの導入、防火シャッターなど老朽設備の改善を要望する。

地域教育部
青少年を対象にした宿泊施設である野外活動センターで現行7人から3人の職員が、少年自然の家では現行4人から1人の職員を減らしているが利用者の安全上、施設の管理上問題がある。一方青少年クリエイティブセンターは職員数が8人で、他に比べて適正を欠いており直ちに是正すべきである。

以上の点から当委員会所管分について賛成できない。


介護、国保の保険料値上げ反対、最後まで奮闘。
休日保育、学童保育時間延長、妊婦健診14回は評価
- 福祉環境委員会 -
塩見みゆき委員長、玉井みき子委員

吹田市立児童会館条例の一部を改正する条例の制定は、今年度オープン予定の市立千里山竹園児童センターの管理運営に指定管理者制度を導入する提案です。児童センターは、地域の子どもたちが遊び、交流する場であり、児童福祉施設は公的責任で運営すべきで指定管理者制度の導入は好ましくありません。今回の指定管理は地域住民を中心に組織される営利を目的としない団体に指定をすること、運営や児童厚生員の配置も国の基準に基づくようにやっていくということ、今後、指定管理者制度の導入については見極めていくことが確認されたので賛成しました。

介護保険条例の一部改正については、保険料の設定は段階を増やし低所得者の負担が大きくならないよう配慮がされ、減免制度の拡充など努力がされている点は評価ができるものですが、課税世帯のほとんどは引き上げとなり、市民の生活に大きな影響を与える。基金を全額取り崩し、介護保険料の引き下げをするべきであると意見を述べて反対しました。

国民健康保険特別会計については、低所得者への負担が重くならないよう工夫がされているところ、収納率をあげるための努力をされるといところについては、評価できる。しかし「100年に1度の不況」といわれる経済状況の中で市民の生活は大変であり、「値上げしないでほしい」という署名も15000筆をこえて提出されています。一般会計から、あと6650万円繰入れを増やせば今のまま維持し市民の生活を守ることができる。今1歩の努力が必要であると意見を述べ反対しました。

一般会計予算中福祉環境委員会所管分については、
・休日保育の実施
・留守家庭児童育成室の月1回の土曜日の開室、開室時間の延長
・妊婦健診14回の公費負担など
市民の願いに応えている予算については大変評価する。しかしながら、問題点として高齢者や重度障害者の住宅改造助成事業が縮小(50万円→30万円)がある。大阪府の予算削減が原因とはいえ、市民生活にとって必要な事業であるので削るべきではない。

生活に関わるものが、削られているので認められない。


「東部開発」の先行き不透明、
駅バリアフリー化促進は評価
- 建設委員会 -
村口はじめ委員、山根たかし委員

<下水道部所管分について>
新芦屋など、下水道が整備されていない144軒について一層の普及努力をもとめる。
市内浸水対策の一環として川面処理区の雨水レベルアップ整備について、早期の施工を要望する。
不要な安威川ダム建設の費用負担はやめるべきだ。

<建設緑化部所管分について>
駅舎等のバリアーフリー化事業は評価する。
市内に公園を計画的に年次的に整備することは、わが党も求めてきたことだ。しかし財政がきびしいと強調しているわりに、多額に過ぎる投資を行なうことは問題だ。紫金山公園には総額で約130億円もつぎこむ見込みであり、片山公園は全体計画もはっきりしない。ポケットパーク整備も精査せよ。

<都市整備部所管分について>

  1. 東部拠点のまちづくり事業について。市負担総額はすでに60億円近くに膨らんでいる。保留地処分が進まない場合はさらに市負担が増える恐れがある。URが最終責任をもつことも明確でなく、事業コンペの成功も懸念される。0系新幹線等を「緑のふれあいゾーンT」に展示することは問題である。「緑の空間」とは違うものになるのではないか。「医療・健康ゾーン、教育文化ゾーン」用途地域変更で容積率を600%に設定するのは問題がある。呼び込み方式の開発で超高層ビルの建設も可能になる。エネルギー消費やCO2の多量発生が予想されるだけでなく開発予定地の北側の市民農園や戸建て住宅などに影を落とし、地域の環境を害する恐れがある。「環境世界都市のモデル」「地域の調和」といったうたい文句と矛盾する。計画を変更せよ。
  2. 地下鉄8号線の延伸について。2010年度までに1000万円の調査費用を使う見込みだが、大阪市が延伸を考えていない中で、必要性はない。
  3. 千里南地区センター再整備の総事業費123億8500万円は財政負担を考慮して内容を精査し、費用の縮減ができないか検討すべきである。
  4. 千里山東市営住宅の本格改修を進めることは評価する。岸部中を始め空き家がふえており、早急に一般募集を実施するとともに建て替えにあたり大幅に戸数を増やして市民要求に応えるべきだ。


39号(2009.3.26)

●三月議会の個人質問の要旨を紹介します。

吹田独自の雇用対策。不妊治療助成、休日保育について

玉井 美樹子議員の個人質問

  • JOBカフェすいた・JOBナビすいたについて
    昨年秋から製造業など派遣労働者、期間工など解雇・雇用不安が広がっている。吹田市が求人の掘り起こしに市内企業を訪問しているのは評価できる。利用者から中は暗くて雰囲気が悪い、と言う声がある。改善を。利用者の件数、就職にたどりついた数、市内の求人の数、市内企業へ就職した数、派遣きりが広がる中での変化を把握しているか。
    (答弁 「JOBナビすいた」のスペースについて3月中に改善する。利用者の状況(2009年1月現在)

    「JOBカフェすいた」
    ・来所者のべ4221人、就職決定者251人
    ・市内の企業の求人50社145人(正規職員)

    「JOBナビすいた」
    ・来所者のべ378人、就職決定者8人
    ・市内企業の求人70社324人(正規、非正規)

    不況で解雇や雇い止めの来所者が時折みられる)

  • 不妊治療助成・新婚家庭の家賃補助を
    不妊に悩む夫婦は10組に1組、50万組が不妊治療をうけている。治療費は全額自己負担。1回で妊娠できるとは限らないため、数100万円かかる場合もある。本来は保険適用にすべき。国に対して、、自治体として要望を。大阪府で特定不妊治療への助成制度があり、それとは別立てで市町村でもとりくんでいるところがある。市でも検討を。
    若い世帯が、吹田市に住み続けられるような市独自の「新婚家庭の家賃補助」の検討を。
    (答弁 保険適用については国に市長会を通じて要望する。市独自の補助制度は研究する。「新婚家庭の家賃補助」は市独自の創設は困難。既存民間住宅の借上制度を活用して「期限付入居制度」など検討していきたい)。

  • 施設管理事業(歴史文化まちづくりセンター)
    西側の土地の購入と整備について、周りに店があり地域活性化になるように。整備の中身は。

  • まち案内事業(観光センター)について
    JR吹田の駅前にできるが、事業の中身は。

  • 休日保育交流事業について

  • 「すいどうニュース」について

  • 市報すいた3/1付号のおしらせについて
    「4月1日から公共施設全面禁煙」の告知がのっていたが、公民館なども含まれる。利用する自治会などに知らせたのか。丁寧な説明を。

  • 吹田操車場跡地の遺跡について
    昨年の11月に、鉄道建設機構と吹田市教育委員会とで「吹田操車場遺跡 確認調査報告書」が公表された。「貴重なもの」と報告されている遺構や遺物のでた場所は、図でみると、吹田市が今、計画している“東部拠点まちづくり計画”の中にある「医療健康および教育文化創生ゾーン」に集中している。
    吹田市の文化財保護条例は「埋蔵文化財を発見した事業者は、その損傷および散逸の防止に留意するとともに、当該埋蔵文化財の包蔵地の保存につとめねばならない・・・」と規定している。発見されたものを残し、学びの場としていくべきだ。建物が建って空では遅い。保護条例にもとづいて残すべきだ。

    (答弁 調査の結果をふまえて、今後、関係部局および大阪府教育委員会、都市再生機構などと必要な発掘調査や文化財の取り扱いについて協議する)。


鉛管2000軒で解消。産業振興条例の施策。東部拠点開発

村口はじめ議員の個人質問

  • 国保料値上げ回避を
    当初の大幅値上げ案が縮小されたのは市民運動の成果だ。あと6650万円の繰り入れ増額で値上げは回避できる。大型開発や市政施行70周年事業や〇系新幹線誘致費用など、他で節約して国保にあてよ。
  • 高齢者の住宅改造助成の限度額が50万円から30万円に引き下げられる問題について (答弁:府が事業廃止したためで、予算は6802万円減額し、市単独で継続する)
  • 産業振興施策について
    1. わが党が要求してきた中小企業支援をうたう産業振興条例を制定することは評価する。具体化にあたり、規則等の整備や中小業者の実態調査はどうするのか。
    2. 官公需の分離分割発注と市内中小企業への優先発注の実をあげよ。
    3. 住宅リフォーム助成の創設などで中小零細企業の仕事確保に本腰を入れよ。
  • 東部拠点開発について
    用途地域を変更し容積率を最大で600%にして超高層ビル建設も可能にする提案には賛成できない。CO2の多量排出やエネルギーの大量消費につながり「環境世界都市のモデル」というふれこみに反することになりはしないか。
  • 水道鉛管解消計画について
    (答弁:新年度は、岸部南1?3丁目、幸町、川園町、南正雀1?2、4?5丁目で一斉に調査と取替えを行い、約1500軒で解消し、他での500軒の解消とあわせ、約2000軒での解消をめざす)
  • 市民会館の代替施設を早急に確保せよ。
  • 市道千里丘豊津線の安全対策を求める。
  • 政治倫理問題について
    市長の西松建設の裏金問題でも、問題の根本にある企業や団体からの献金・パーテイー券売却による資金集めはやめよ。


千里山駅整備、山一小耐震改修、保育園建設中止問題

倉沢さとし議員の個人質問

  • 千里山駅周辺整備は、住民合意で
    1. UR都市整備公団の建替は、二度転居が必要。公的住宅であり、建て替えはURの都合。高齢者、障害者に対して配慮を。(答弁 極力負担軽減できるようURへ要望する)
    2. 千里山駅の上を通過する新設道路。危険な踏み切りは改善されるが、新たな公害問題が心配。地元の了解を得るために吹田市は努力したか。(答 「まち懇」から踏切拡幅案、振替道路案の二案を提案された。市として総合的に判断して振替道路案に決定した。地元自治会への情報提供をはかる)
    3. 千里山の景観を守る基本方針をもつべきだ。容積率・建ぺい率など安易に緩和するな。(答 建替区域は現在の第一種中高層で。駅前空間は近隣商業に変更予定)
    4. 住民説明会を徹底して実施せよ。(答 開催する)
    5. 駅前にコミュニティー施設の建設を。(答 駅前に検討中)

  • 山田第一小学校校舎耐震建て替え。吹田市の学校施設について、体育館は平成23年度内に、校舎については二年前倒しをして、平成27年度内で100%耐震化することは評価できる。山一小学校は建て替えになるが、地域の協力をえて、子どもの教育、生活への影響を極力少なくして改築せよ。(答 Is値が低いものから耐震化をすすめる。21年度は6小学校、4中学校で耐震化工事を実施。山一小学校建て替えは用地問題など地元の協力が不可欠。議会で議決しだい地元説明に入る)

  • 多重債務相談事業について。
    多重債務問題は大きな社会問題になり、弁護士、被害者などの運動が実り、06年、高金利のグレーゾーンが撤廃された。多重債務は貧困問題と深くかかわっており、救済策の拡充、緊急時に庶民の生活を支える貸付制度の拡充を。相談支援体制の充実を。(答 法律家につなぐと同時に生活保護担当の生活福祉課、融資、仕事などの産業労働室と連携して対策する)

  • パブリックコメント条例について。
    行政の政策立案過程で国民の意見を募る制度だが、05年行政手続法の改正により国で新設。吹田市条例は同じ趣旨で評価するが、問題は中身と運用だ。すでに吹田市では市民意見を反映させる制度は、市長への要望書、議会への請願、アセスメント条例の市民意見などある。しかるに現市長になって、ことごとく市民意見が無視された実績がある。大丈夫か。(答 提出した意見の多少が政策決定に影響を与えるものでないと考える。真摯に意見を受けとめる)

  • (仮称)南山田みどり保育園(120人定員)の建設中止問題。
    千里丘地区での人口増加に対応するために計画された保育園建設計画の中止の影響はきわめて大きい。待機児が急増しているが市として公的責任をどうはたすか。
    開発者日本エスコンの責任を追及せよ。千里丘、山田地域での開発に規制を。「120人分の保育所不足」に対する緊急対策を。建設再開の見通し。事業者の募集、枠組み、行政の役割は。(答 開発者は土地を売却しているので責任を問えない。定数不足分は全保育園で弾力運用し、近隣園で入所枠拡大で対応)


38号(2009.3.25)

●3月定例議会共産党代表質問の要旨を紹介します。

雇用、地域経済活性化、市民の福祉と暮らし支援施策の充実を図れ

曽呂利邦雄市議の代表質問

  • 職を失った全ての人に住居、生活、再就職の支援のための実態把握調査をおこない。総合相談窓口の設置を。また住所不定でも生活保護の受付をし緊急事態に備えた対応を。
  • 中小企業が元気であれば地域経済も良くなる市の重要施策にすべき。
    ・吹田の中小企業、商業の実態把握を。
    ・産業振興と雇用の確保についての市独自施策を。
    ・官公需の発注を増やす。
    ・「ふるさと雇用再生対策交付金」「緊急雇用創出事業交付金」「地域活性化・生活対策交付金」の活用はどうなっているか。
  • 大阪版認定農業者支援事業、大阪府地産地消農業者支援事業などの活用について、本市の認定農業者と協力し産直センター等の開設の検討を。
  • 介護保険はもっと減額を
    ・介護給付準備基金の全額取り崩しは出来ないのか。 ・府の介護保険財政安定化基金の残額は193億円である事からこの基金運用は考えられないのか。
    ・「介護従事者処遇改善特例交付金」が新設、この交付金で介護職場労働条件が良くなるのか。
    ・要介護認定の変更;利用者からの聞き取る調査項目大幅削減、認定審査会が参考にする統計資料も削減されるために、1次判定の変更できないことから軽い認定になってしまう事が心配されています。生活???態と比べて低い判定が出た場合、2次判定でも是正されない恐れがあります。このような事態にどう対応するのか。
  • 国保料金は負担の限界だ。国保加入者層の実態、所得階層を見れば、制度が福祉制度のひとつである事は明確である。あと6650万円の繰り入れで値上げせずに済むが、思い切って繰り入れ増を。
  • 障害者自立支援法は、先日の裁判の意見陳述を障害者自立支援法の非人間性が一層明らかになった応益負担をやめるべきだ。与党PTは29条の応益負担の見直しをまとめたが、見直しについての動きや、見通しはどうなるか。 ・昨年の3月議会で、「吹田で重度障害者が安心して暮らせることのできる「拠点施設」を求める請願」が全会派一致で採択されたが、拠点施設の見通しはどうなっているか。新しい事業予算の・新体系移行促進事業の内容と地域自立支援協議会はどのような組織か。
  • 保育所について不況と雇用不安が深刻化し、特に都市部を中心として保育需要が高まっています、吹田市の本年度の入所状況はどうなっているか、待機児は。仮称南山田みどり保育園について今年4月開園できないと仄聞しているが、状況説明を。
  • 生活保護の実態は全国で生活保護を受けている世帯数が、昨年12月には115万9630世帯と過去最多になった事が明らかになった。本市の状況と今の社会状況に見合った対応になっているか。
  • 市民参加のあり方について。都市化している本市では、市民の多くが最初から参加できない市民、情報弱者がいると考えられる中で、協働のあり方について、今もう少し実態に即した市民参加を。
  • 施政方針と市政運営について
    ・市長の施政方針では、将来的には財務、総務、企画といったマネジメントの機能に集約・・「市民と行政の役割分担に関する指針」による事業仕分けに取り組む共に、行政評価システムを活用し施策や事業のスクラップアンドビルドを図る中で「自助互助公助」の役割分担のもとと言われている。
    ・「福祉、子育て環境、公共料金の安さ」という「福祉の街吹田」すなわち公的責任の充実で評価されていた、行政サービス調査でランキング近畿で1位から全国1位をめざすは嘘だったのか。
    ・地方自治とは、行政サービスとは、憲法の基本的生存権、幸福追求権をどう考えているのか、行政サービスはこれらの人間の尊厳が実るように、安心安全の生活が出来るようにするのが基本ではないか、どう考えるか。
  • 太陽の広場事業について子育て環境の役割と整合性についてどう考えるのか。
    ・特に担い手、学校施設の使い方、子どもの人数に見合ってどれだけ配置するのか。安全面からも不安。結局、学童保育の指導員が見ている状況だ。どうするか。
  • 千里みらい夢学園小中一貫教育のあり方
    ・何を目指し何を求めるのか。
    ・桃山台小学校の子どもは南千里中学校を通り越して竹見台中学校に行くことになるが地域の理解は得られるのか。
  • 吹田市では、吹田っ子腕試し、府学力テスト、国の学力テストが3回あるが、どんな内容でどういう位置付けか、他市との違いは。
  • 図書100選の予算出ているが、司書教員、読書活動支援者の増員を図るべきだ。
  • 中学校給食は、今年度は6校増やし3年計画で全校実施の予定ですが、こんご担当栄養士の配置についてどう検討しているのか、いまのレベルを維持できる業者はあるのか見通しと、違う業者になるときの、全体の調整はどうするのか。
  • 日の丸君が代問題、憲法19条思想信条の自由、小渕首相「義務付け考えてない」。95年「国旗国家法」の成立時、塩崎官房長官「思想信条の自由であります」06年教育基本法改悪されたとき、市議会の内心の自由に関する決議の経過見れば、結論は強制しないが原則。これらについての、教育の現場で起きる、種々の問題について教育委員会は適切な、配慮ある指導をすべきだ。
  • 学校の耐震診断の公表と計画を。市民に明らかに。
  • 市民会館が取り壊されて、あとの方策が示されないのは問題だ。どうするのか。
  • 国際児童文学館が廃止をされ東大阪の中央図書館に機能移転の予算が府議会で出されていますが、どのような経過と市の努力はどうされたのか。
  • 吹田操車場跡地開発。吹田市が地権者の面積は2,1ヘクタールだ、江坂公園並みの区画整理事業に、あまり壮大な計画イメージが先行しているもう少し冷静になるべき。0系新幹線設置予算の経緯と積算根拠を。
  • 市民病院は東部拠点に移転か。府の改革案の影響はどうなるか、それに伴う市の案はどうか
  • 市政70周年事業予算今の市民感情からかけ離れたものにならないように。
  • 人権団体の分担金について。


市長の「西松建設のパーテイー券問題」の真相を明らかに

 西松建設が海外で裏金を作り、前社長が逮捕されるという事態になり、いまは小沢民主党代表の公設第1秘書が逮捕されるという事件に発展しています。今回の事件は、もう解散はしましたが、西松建設のダミー団体として新政治問題研究会と未来産業研究会の2つの政治団体が政界工作に裏金をばら撒いた事が連日の報道をにぎわしています。残念ながら吹田市長も100万円のパーテイー券購入という形で資金提供されたということでマスコミをはじめ市民の大きな関心事になっています。
いま重要な事は事実を包み隠さず全容を明らかにすることです。そこでお伺いします。
新政治問題研究会と未来産業研究会は、どんな理由で市長のパーテイーがあることがわかったのか。
・パーテイー券は、どのような経過で購入の手はずが進んだのか、市長側の誰と2政治団体の誰が窓口になって、どのように授受されたのか。
・政治資金パーテイーの収支報告書では、支払い者の氏名・住所・職業・金額・月日を記載しなければならないが、全て明らかにされたい。
東京に本部がある2つの政治団体が100万円も買ってくれる事に何にも思わなかったのか。
西松建設とわかっていたが、正規の届出をしているので良いと思っておられたのか。
・新聞で「処理は担当者に任せていた」といわれているが担当者とは誰の事か。
平成16年に千里たけみ学校耐震改修工事;4億7250万円。平成17年にごみ焼却施設建設工事下請け69億1950万円の仕事があり、その他、JVで大阪モノレール山田駅舎・江坂駅南立体駐車場など大阪府関係の仕事の受注と、時系列で見る限り以前から西松建設と知り合いであったのではと考えても何ら不自然ではありません、いかがか。
・平成17年の、ごみ焼却施設の入札をめぐっての談合情報に基づく警察の調査は現在どうなっているのか。
・「西松関連の政治団体とは知らなかった」と言われているが、それではどんな団体だと認識していたのか。
今回の西松建設の手口は、違法な裏金作り、社員を名前だけ使って架空の政治団体会員とし会費もボーナスで返還していたこと、政治団体に見せかけるためにわざわざ、使わない会場まで予約して政治団体と見せかけるために工作する。そしてこれらの手法が国沢元社長の指揮の下に行われていたことから、2つの政治団体がダミーであり、政治資金規正法違反の企業献金になると捜査がされている。
市長はその事の重大性について認識しているのか。
新聞報道されてから3ヶ月経つのに、なぜ状況把握しなかったのか、3月議会でも質問されるのは必死の事だ、不誠実ではないか。


37号(2009.2.26)

学校施設の耐震化、産業振興条例、
妊婦健診14回、東部拠点開発、千里南地区開発、
西吹田駅前立体交差など提案
- 市議会3月定例会始まる -

 3月4日から28日までの会期で定例市議会が開催されています。主な議案としては条例案が19件、単行事件が3件、09年度予算と補正予算、08年度補正予算の他、吹田市教育委員会委員の選任のための人選案件などとなっています。

〈日程〉
3月4日(水)本会議(提案説明)
11日(水)本会議(代表質問)
12日(木)本会議(代表質問)そろり邦雄議員
13日(金)本会議(個人質問)玉井みき子議員
16日(月)本会議(個人質問)村口はじめ議員、倉沢さとし議員
17日(火)?23日(月)委員会
27日(金)本会議(討論採決)

■意見書、請願の提出締切りは3月12日(木)となっています。

条例(19件)

  • 一般職の任期付職員の採用に関する条例
  • 市民の意見の提出に関する条例(パブリックコメント条例)
  • 産業振興条例
  • 介護保険料臨時調整基金条例
  • 一般職の職員の給与に関する条例の改正
  • 職員の厚生制度に関する条例の改正
  • 個人情報保護条例の改正
  • 職員定数条例の改正
  • ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の改正
  • 児童会館条例の改正
  • 留守家庭児童育成室条例の改正
  • 国民健康保険条例の改正
  • 介護保険条例の改正
  • 市立認知症高齢者グループホーム条例の改正
  • 廃棄物の減量及び適正処理に関する条例の改正
  • 建築基準法施行条例の改正
  • 手数料条例の改正
  • 青少年野外活動センター条例の改正
  • 都市計画事業佐井寺南土地区画整理事業施行規程を廃止する条例
買い物イメージ

単行事件(3件)

  • 公共下水道事業十三高槻線公共下水道施設移設工事川面排水区第1工区請負契約
  • 花とみどりの情報センターの指定管理者の指定
  • 市道路線の認定及び廃止

09年度予算(08年度当初予算比で0.2%増)

一般会計1100億円、特別会計678億円、企業会計197億円、
総合計1975億円(千万円台を四捨五入)

【主な施策】
  • 市制施行70周年記念事業
    3557万円
  • 多重債務相談事業
    51万円
  • 市民センター、山田ふれあい文化センター毎日開館事業
    655万円
  • 歴史文化まちづくりセンター(浜屋敷)西側隣接地の購入、整備
    6549万円
  • 吹六地区公民館、高齢者いこいの間改修事業
    6311万円
  • 障がい者計画策定事業
    212万円
  • 学童保育の開設時間延長事業(午後5時までを午後6時30分まで延長、月一回土曜日開室)
    6068万円
  • 児童会館毎日開館事業
    4072万円
  • (仮称)千里山竹園児童センター建設事業
    1億6631万円
  • (仮称)子育て支援施設整備事業

    児童センターイメージ
    3480万円
  • 健康長寿健診事業
    2110万円
  • 廃棄物処理施設整備事業
    107億7272万円
  • まち案内事業(観光センターの開設)
    1227万円
  • 阪急南千里駅バリアフリー設備設置補助
    2500万円
  • 交通バリアフリー道路特定事業
    4億8302万円
  • 南金田公園トイレ設置事業
    1550万円
  • JR吹田駅前自転車置場整備
    1億7069万円
  • 東部拠点整備事業
    1億7258万円
  • 千里南地区センター再整備事業
    7億3020万円
  • 千里山駅周辺整備事業
    7685万円
  • 西吹田駅前線立体交差事業
    1億7389万円
  • 千里山佐井寺線道路新設事業
    2580万円
  • 市営住宅管理事業(千里山東住宅直圧給水化、豊津住宅アスベスト対策)
    2748万円
  • 消防器材整備事業(高規格救急車など)
    1億661万円
  • 南消防署庁舎改修事業
    9607万円
  • 市立学校エレベータ設置事業(片山中学校)
    4725万円
  • 小中学校耐震改修事業
    8億3302万円
  • 東山田小学校増築事業
    6489万円
  • 山田第一小学校校舎改築事業
    3765万円
  • 青少年野外活動センター再整備事業
    1247万円
  • (仮称)青少年拠点施設整備事業
    3億8068万円
  • (仮称)山田駅前図書館建設事業
    6958万円
  • 市民体育館開設時間延長
    1670万円
  • 北千里市民体育館耐震補強
    1121万円
  • 山田市民体育館屋上アスファルト防水工事
    1064万円
教室イメージ

09年度補正予算

  • 妊婦健診事業(公費負担を6回から14回に8回増)
    8988万円
  • 吹田スマイル地域商品券事業
    2490万円

08年度補正予算

国の第二次補正予算で決定した事業をおこなうための事務費等の予算
  • 子育て応援特別手当給付事業
    767万円
  • 定額給付金給付事業
    1億8999万円
妊婦イメージ
(写真はいずれもイメージです)


36号(2009.2.25)

国保、値上げ案を修正
決着は三月議会へ
- 国民健康保険運営協議会 -
倉沢さとし委員

 累積赤字が19億円と予想され、国保加入者に転嫁した場合、1人、1万7千円もの値上げとなり、高すぎる国保料をどうするか。2月7日、国保運営協議会で審議されました。
吹田市は、補助金を増やして値上げ幅を大きく縮小する提案を明らかにしました。19億円の赤字について5年計画で解消する。70%を補助金で吹田市が負担。17.5%は保険料値上げで加入者負担。12.5%は収納率改善で解決する、という案です。
昨年、賦課限度額を44万円から47万円に引き上げたため、大半は高額所得層(収入で900万以上)が負担します。収入がゼロから800万クラスにとっては事実上1.4%程度の値上げになのます。市民委員からは、「大幅な値上げは撤回されたが、大不況であり小額といえでも値上げを避けるべきだ」と反対意見が表明され、他の委員からも「最低限の値上げにすべき」と表明されました。
倉沢委員は、「国保値下げの署名が9400人分提出された。国保はもともと社会保障。今でも高すぎる国保料で支払いが限界を超えている。国民のくらしが深刻な時、値上げはすべきでない」「5年で13億円の補助をするのは評価するが、あと3億円(年間6000万円)で値上げを中止できる。値上げゼロへ努力すべきだ」と発言しました。
この結果、運営協議会の結論ー答申として、「赤字解消計画は、了承するが、なお、一部に100年に一度といわれる不況の中、被保険者の保険料負担は限界に達しており、保険料を引き上げない方向で考えて」とする、付帯意見をつけた答申となりました。 決着は三月議会に移ります。「値上げゼロ」にむけて引き続き運動がもとめられます。


コミュニティーバスの改善。
桃山台駅と関大前駅バリアフリー。
学校耐震改修工事が前進
- 都市環境整備対策特別委員会 -
柿原まき委員長、曽呂利邦雄委員、塩見みゆき委員

 2月18日、都市環境整備対策特別委員会が開催されました。主な活動項目として、1、南吹田2丁目地域の地下水汚染に対する調査結果と浄化対策案。2、北大阪急行桃山駅、阪急関大駅の駅舎のバリアフリー化整備の進捗状況。3、コミュニティバスの取り組み。4、市有建築物の耐震化促進計画などについて報告がありました。
日本共産党の委員から、南吹田2丁目地域の土壌・地下水汚染に対する浄化対策の方法、本格浄化を見据えた実証試験について。千里丘地域のコミュニティバスについては、ルートの見直しで、一便あたりの平均乗客数が増えていることを評価し、現在行われている「100円乗車お試し期間」も含め、さらに市民ニーズに応えた運行に努力するよう求めました。
耐震補強工事の計画については、校舎の耐震化工事を緊急性のあるものから実施し、1?5年前倒しにして実施する計画へ見直しがされました。議員団として市の姿勢を評価し、財源問題について質問。耐震化の財源について、国の補助金が、平成20年度?22年度までの時限措置になっている。2?3年では耐震工事は完了できない。国に対して補助事業を継続し、安定した予算措置となるよう要望することを求めました。


市民病院の移転候補地?
東部拠点開発のまちづくりで提案
- 吹田操車場等跡利用特別委員会 -
山根孝委員、村口始委員、玉井美樹子委員

 2月17日開催された特別委員会で、東部拠点のまちづくりについて新たな計画案が提案さた。
21年度に事業コンペが実施される予定されているが、20年3?5月に実施した「東部拠点まちづくりアイデア募集コンペ」、その後の市民、議会、企業、行政などの意見を取り入れたものと説明している。内容の概要は次のようになっている。

(1)中核機能について
・市民、東海沿線の広範な住民(750万人)のために、交通の利便性を生かし、先端医療、健診センターの導入、終末期に対応する医療機能を検討。(例として神戸メディカルセンターを説明)・吹田市民病院の移転、建替えが検討される場合候補地として考える。

(2)その他の機能について
・商業機能について遠方からでも集客できる「オンリーワン」の特色を持つ専門店を誘導する。・中核機能と連携したメディカルツーリズムを誘導するシティホテル。・市民交流の場となる公共施設や産学官のコラボレーション施設。・子育て支援施設、高齢者福祉施設、障がい者施設の導入。・交通利便性を生かした、パスポートセンターの誘致。・鉄道資料歴史資料館などの施設の検討。

(3)事業化について
・事業コンペの実施などにより、民間主導のまちづくりを誘導する。・エリアマネジメントによるまちづくりを進めるために、一体的なまちの整備を考える。そのために、事業者によるコンソシアムの形成(事業者連合体)で特別目的会社(SPC)形成を働きかける。・コンペ形式、実施時期、期間の吟味、タイミングが必要
などの説明があった。

日本共産党の委員から、問題点として次の点を指摘した。

  1. 吹田市内ですでに4800床の医療施設があるのに中核施設として実現性があるのか。
  2. 市民病院の移転の候補地としているが本気で考えているのか(建替えには300億円)。
  3. 先端医療については大阪府は彩都や堺ベイエリアを主に考えているのではないか。
  4. 交通の利便性というが、考えているほど便利ではない。不十分ではないのか。
  5. 集客力のある専門店誘致で、JR吹田駅前周辺の商店街に大きな影響を与える。
  6. 新たに提案された計画を実施するための事業費はいくらかるのか不透明である。
  7. 経済状況がかってなく悪化しているなか事業コンペで手を上げる企業があるのか。
  8. 民間主導のまちづくりで市民の役割が大きく後退するのではないか。
など、他の会派の委員からも同様な意見が多く出された。


用途地域見直し作業。千里山駅周辺事業。
大阪外環状線などの途中経過を報告

吹田市都市整備部より、取り組み状況の報告がありました。
  • 用途地域都市計画見直しの作業を進めている。平成22年度に用途地域の見直しをするが、基本的考え方をまとめたので紹介し、市民の意見を聞く、としています。見直しの「課題」は、高さ規制のルール導入、幹線道路沿線の用途地域など。個別の地域的課題として、「千里丘地域」では、中高層住宅が建てられる地域に戸建・低層住宅が建てられ、混住化がすすむが低層にふさわしい規制をするか。「岸辺駅正雀駅周辺地域」では、法改正により、将来、大規模集客施設への対応が必要かどうか。「名神以南地域」(山手から岸部など)では、老朽化した木造建物、道路幅員の狭い地域での防災対策をどうするか。「工業系市街地地域」では、住宅が増え、事業所との摩擦を解消する課題。「江坂駅周辺」では、賑わいと、風俗営業施設の問題が、検討課題として指摘されています。

  • 千里山駅周辺整備事業について。まちづくり懇談会が街づくりについての「提案」を発表しました。議員に対して、その資料が配布されました。
  • 千里山団地 土地利用計画図はこちら


  • 大阪外環状線の建設計画の動き。新聞報道で「延伸計画が大幅遅れ」との報道がありました。吹田市としては、計画どおり2011年度完成にむけ努力するよう関係機関に申しいれました。
おおさか東線、計画遅れ


35号(2009.1.5)

●12月定例会の委員会審議を紹介します。

吹田市職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例
(通称コンプライアンス条例)について意見を付して認める
- 財政総務委員会 -
曽呂利邦雄委員、柿原真生委員

 昨今の汚染米や産地偽装問題など、法令遵守とそれを告発した人に対しての保護が社会的な要請となっています。そんな社会情勢のもとで吹田市でも、法令遵守、内部告発保護、不当要求対応について、条例化しようと提案されました。
「法令遵守や不当要求に対する対応については、庁内の組織体制、とりわけ職場内での管理職と職員との意思疎通の強化や職場会議の充実、また職場研修などで補える部分が多々あるのではないか。 職員が安心して内部通報が出来るシステムと、職場の風とおしを良くして民主的な職場作りを進めることが必要です。
あわせて、内部のマニュアル作成は当然ですし、内部通報者を保護する事と、内部通報をやりやすくする事、なおかつ通報内容の信憑性を高める事など、実際の運用にあたっては細心の注意と創意工夫が求められるし、職員全体の活発な討論が大きなカギとなります。来年4月の条例施行までに、また施行後も職員の意見をよく聞き取り入れて、実効性のあるより良い条例となるように。」
以上の意見を述べて条例案を認めました。


勤労青少年ホームの指定管理に同意せず
「片山中学校にエレベーター設置」の請願を採択
- 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、竹村博之委員

 市民センター、市民ホール、コミュニティーセンター、市立消費生活センター、市立勤労者会館、市民プール、市立文化会館、市立勤労青少年ホームの指定管理者の指定について審議しました。
指定管理者制度は小泉改革ですすめられた「民営化」方式のひとつのです。今年は更新時期です。市町村が、外郭団体に限定していた公共施設の管理・運営を、株式会社、財団法人、NPO法人、市民グループに代行させることができる行政行為で、施設の私物化、公共性の維持が焦点となっています。吹田の指定管理者は、前回は地元自治会、NPОなどに限定。今回は、株式会社も参入を認めるなど民営化を拡大しました。
市立勤労青少年ホームの指定管理は、「民間のビル管理会社」にと提案。共産党は、ビル管理会社が、勤労青少年ホームの目的である「勤労青少年の福祉の増進、健全な育成」の事業ができるのか。公共性が後退するのでは、と指摘。市は書類のうえで信頼できる。公共施設の管理の経験は、他市で老人施設の経験がある、と答弁。しかし、現地確認はしていませんでした。審査がズサンであり、公共性が維持できるのか不透明なので指定管理に反対しました。
他の施設については指定管理を賛成しました。
市民ホールの運営で、「飲食禁止」処置が突然、実施された例があり、市民無視の運営私物化について改善を求めました。
コミュニティーセンターでは、ロビー利用で、青少年の非行のたまり場になる問題が発生しました。指定管理者が、「ロビーの夜間使用禁止」の処置をとりましたが、吹田市の相談と関与が不十分でした。指定管理となっても吹田市が公共施設の管理について責任を果たし、公共性を維持すべき、と改善を強くもとめました。
「片山中学校にエレベーターの設置を求める請願」は、全員一致で採択されました。


花とみどりの情報センターの指定管理は原案撤回 - 建設委員会 -
山根たかし委員、村口はじめ委員

 「景観まちづくり条例」の制定、国立循環病センターの改築に必要な下水道配水管の移設工事契約、市営住宅家賃の長期滞納者に対し裁判の提起、千里山地区に地区計画を設定する請願などを審議。

  • 「花とみどりの情報センター」の指定管理では、「選考指針」で、6項目の合計で最高得点者を選ぶことを定めており、同点の場合はその6項目の順位合計で決めるとしています。結果は、市施設管理公社が総合得点で一位であったにもかかわらず、2点差で2位となった大阪市内の会社を「同点」と見なし、5人の委員による「決戦投票」で、後者を一位に逆転させていました。
    わが党は、この選考の誤りを指摘し、認められないと主張。わが党以外の委員にも同様の意見があり、理事者から「原案撤回」の申し出があり、撤回となりました。

  • 「景観まちづくり条例」は、04年に施行された景観法にともなう必要な事項を定めるもの。第一条で「景観まちづくりを総合的かつ計画的に推進し、地域らしさと潤いにあふれ、次代に誇れる美しいまちを守り、つくり」と提案。わが党は、色彩や建築物の形状などについては詳しく規定しているのに市民が最も強く求めている高さ規制については具体策がない。住んでいる人から見て圧迫感や威圧感のないよい景観が保てるように改善すべきとの意見を付して賛成しました。

  • 家賃滞納の裁判。提案の2人は、それぞれ132万円、110万円の家賃滞納。支払い督促にも応じていない。わが党は、これ以外にも最高で415万円も滞納者している人など、長期滞納者が大勢いる。公平に扱うべきと指摘をした上で賛成しました。


福祉施設の指定管理は
市の事業なので独自の運営補助を
産科医療事故の補償制度の改善を要望
- 福祉環境委員会 -
塩見みゆき委員長、玉井みき子委員

 介護老人保健施設の指定管理、リサイクルプラザの指定管理、デイサービスの指定管理。産科医療保障制度にもとずく、国保条例の改正、補正予算。病後・病児保育に関しての補正予算について審議。
産科医療保障制度は、出産にともなう医療事故で、被害者を公的制度で救済をはかるものです。
今の日本では、医療事故にあった人が裁判で訴えて、長い時間をかけて裁判をしないと補償されません。そのことが医師にとっても精神的なストレスとなり、勤務医が減り、医師の不足にもつながっています。
ヨーロッパ諸国では政府の責任で恒常的に基金を積立て、医療事故の被害者を救済する“無過失補償制度”が整備されています。医療事故の被害者や家族、医師会などの団体や日本共産党も「幅広い医療事故に対応する無過失補償制度の創設を」と求めてきました。国民の要求にこたえて提案されたのが今回の制度です。制度の問題点としては、 (1)対象が「通常出産にも関わらず、子どもが脳性マヒになったケースに限られる」こと。いわゆる異常出産、脳性マヒ以外のケース、妊婦が医療事故の被害をうけたケースは対象にならない。(2)国が本来は運営すべきなのに、民間の保険会社に丸投げ。営利本位にならないか、懸念される。(3)補償金を支給する判定機関は、「日本医療機能評価機構」。厚生労働省の元幹部が天下りしており透明性・公平性にかける。などこの制度には改善すべき点があります。こういった制度の問題点を改善するように市として国に要望するように求めました。
「デイサービスセンター」の指定管理については、近く、介護報酬が引き上げられる予定ではあるものの確定しておらず、例えあがったとしても運営は厳しく、現場の実態にみあった補助的な支援が必要でです。(1)介護報酬の引き上げを国にもとめる。(2)聞き取り、資料だけでなく、現場で実態を見て把握を。(3)市の事業として安定した運営ができるよう、補助的な支援策を。など3点を強く要望して賛成しました。


●審議会の内容を紹介します
市営住宅建替え基本構想を審議
- 住宅審議会 -
曽呂利邦雄委員、柿原まき委員

 11月21日、住宅審議会が開催され市営住宅建替事業基本構想について審議しました。19年度の審議会で市営住宅のストック活用計画が見直しされ、国において平成27年度末までに公営住宅の90%以上耐震化が義務付けられています。
建替え対象団地は津雲台第一・豊津T2・佐竹台・日の出・岸部北・岸部中(北・南)。豊津T2・岸部中(北・南)以外は1ヵ所に集約化し、生活支援機能も導入をする方針を市が提案しています(場所は未定)。住民アンケートでは現地建替えを希望する人が7割にのぼり一律集約化でなく柔軟性をもった再生計画が必要と意見を述べました。導入機能については市の関係部局との関連が大きいため全体構想が明らかにされるべきであり、その下での慎重審議が求められるとの意見が多く出されました。


34号(2008.12.22)

経済の混乱を市民・中小におしつけるな。
市に緊急対策本部を

山根たかし議員の代表質問

  • アメリカ発の金融危機。世界経済の大混乱を引き起こし、日本経済と国民のくらしに深刻な影響を与えている。(1)市長は、市民と市内中小零細企業の実態を認識しているか。吹田市に緊急対策本部を設置せよ。(2)貸し渋り、貸しはがし問題で金融機関に指導を。(3)政府の「緊急総合対策」に加えて低所得者、一人親家庭などへ独自の支援策を。(答弁 すぐ緊急対策本部の設置はしない。庁内の連携を緊密にする)。
  • 2009年度予算編成の基本姿勢。国の社会保障削減の「構造改革」で、暮らしが大きく傷ついている。そのうえ吹田市でも「財政健全化計画」、マイナスシーリングだ。東部拠点開発など大型公共事業を見直し、市民生活優先の予算方針に切り替えよ。
  • 職員体制再構築計画・550人の職員を5年間で削減というが。住民サービス後退に直結する。図書館、児童館の毎日開設など住民要求と両立しえない。
  • コンプライアンス条例=吹田市職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例の趣旨は理解できるが。住民団体の切実な要求運動の規制につながらないか。
  • 産業振興条例「素案」。パブリックコメントが募集されているが、中小企業支援でなく、大企業の「呼び込み」に悪用しないか。
  • 吹田市発注の公共事業工事。2件の死亡事故。原因と事故を未然に防ぐ手立ては。
  • 学力テスト公表問題。市長の態度を評価しつつ、どの子も伸びるように公教育としての責任を果たせ。小中一貫教育は他の学校でも進めるのか。 学校校舎の耐震計画。文部科学省のIs値0.7を達成基準にし、危険水準といわれるIs値0.3以下は改修というが。診断結果を公表し一日も早く耐震計画を立てよ。
  • 旧国鉄の債務と貨物移転問題。公害貨物駅移転の原因となった土地処分だが。鉄道・運輸機構の剰余金が1兆3000億円を超えことが明らかに。国が一般会計で肩代わりをしたからだ。土地売却で旧国鉄の債務に充てるとした根拠がなくなり、梅田貨物駅移転の前提は崩れた。 (1)「梅田貨物駅の吹田操車場への移転計画に関する基本協定」にもとづき移転凍結を含めた協議を申し入れよ。(2)医療健康・教育文化創生ゾーンの開発は可能なのか。募集、問い合わせについて未だに公表できないのはなぜか。(3)貨物駅の吹田への移転の総予算を明らかに。
  • 貨物駅移転工事公害。泉町1丁目の市道泉町16号線、南吹田37号線を工事に使用することは生活道路であり、住民の合意なしに許可するな。 住民の利便と安全のために、南清和園から南吹田1丁目にぬける通路確保について進捗状況は。
  • 「吹田市市制70周年」の記念事業。
  • 指定管理者問題。株式会社2社が初参入するが、花と緑情報センター、勤労青少年ホーム。選出基準と経過を明らかにせよ。
  • 国民健康保険。保険料の高額化の原因は、中曽根内閣が国の補助金を大幅に削減したこと。そのため各自治体が一般会計から繰り入れ金で、支えてきた。この12年間、10億円の繰入金を削減。今年度、繰り入れは26億6075万円に。今年度末の累積赤字は約19億円という。累積赤字を加入者に転嫁すると大幅な値上げとなる。社会保障としての国保制度を守るため、市の努力を。(答弁 加入者に、全額の負担をかぶせない)
  • 市民病院。公立病院は経営的には採算があわない高度医療、救急医療、小児医療、産科医療など住民の命と健康を守る役割を果たしている。(1)大阪府が公立病院の統廃合をすすめる「公立病院に関する」指針を出したが。(2)周産期母子医療センター整備について。市民病院の対応。(3)建物の老朽化、建て替えは。(4)休日急病診療所の運営はどうするか。
  • 環境行政。自治体での地球温暖化対策の取り組みは。東御旅町の産業廃棄プラスチック中間処理施設の現状は。今後の規制の対策は。
  • 障害者、母子、高齢者、子どもの福祉4医療。橋下府政が「維新プログラム案」で一割自己負担導入を打ち出した。「研究会」は負担単価を500円から600円、ないし800円に引き上げるとしている。大きな負担増になる。吹田市としてどうする。
  • 多重債務問題。専任の職員を窓口に配置せよ。
  • 吹田市景観まちづくり条例。効果のある規制が出来るのか。京都市、箕面市などように高さ規制を盛り込め。


千里山駅周辺開発は住民合意ですすめよ

竹村博之議員の個人質問

  • 職員550人削減と市民スポーツ
    1. 「一市民一スポーツ」が吹田市のスポーツ行政の原点。施設の充実や専門職の配置が吹田市の貴重な財産。住民サービスの後退となる職員削減、民間委託はすべきでない。
    2. サッカーチーム「ガンバ大阪」の新スタジアム建設計画で後援会名誉会長である市長の所見を聞く。
  • 子育て支援の充実を
    1. 私立保育園で行われている育児教室や一時保育は利用者に喜ばれている。実態に見合った補助金を。
    2. 妊婦検診助成が6回になったのは評価。厚生労働省は「14回が望ましい」として補助制度の拡充を予定している。いっそうの努力を求める。
    3. 保険が適用されない不妊治療に助成制度の検討を。
  • 教育行政の充実について
    1. 橋下知事が私学助成など教育予算を削減した結果、私立高校授業料が年、8万円から15万円値上げとなる。教育の機会均等の立場から、市として撤回を要望せよ。
    2. 吹田市高校奨学金制度の所得制限の緩和、増額を。
  • まちづくり
    1. エスコタウン(江坂駅周辺)の自転車駐輪問題解決について進捗状況を示せ。
    2. 江坂駅北口にもエレベータ設置を検討すべき。
    3. 千里山駅周辺整備事業については住民への情報提供と意見収集にもっと努力がいる。団地建て替えにより地域の住環境悪化は許せない。団地住民の要望を十分把握して事業をすすめよ。


千里丘地域の開発問題、図書館整備について

塩見みゆき議員の個人質問

  • 千里丘地域の開発問題。
    1. 市道樫切山千里丘線の安全対策・整備について
      沿道は500戸?600戸の開発がいくつもあり,人口急増。歩道が無い。朝夕は特に危ない。電柱の移設、側溝の蓋かけ,路肩の段差解消で安全対策を。
    2. 新芦屋上の自然林地帯(旧三菱銀行開発地の西側)の緑地保全。開発計画があるが、悪条件のため進んでいない。乱開発をさせず、緑地保全の努力を。
    3. 石亭跡地マンション開発の出入り口の安全対策。
      出入り口はカーブで危ない所である。開発予定の120戸の出入りはさらに危険が増す。安全確保できないのなら、計画の見直しを含め事業者に指導せよ。
    4. 千里丘地域の図書館整備計画の状況について
    5. 毎日放送跡地開発について
      吹田東高校、千里丘中学校、東山田小学校・幼稚園から要望書提出。大気汚染、交通量増による通学路の安全対策、騒音、校舎やプールを見下ろされるプライバシーの問題にたいする対策は。
      市長は、意見書に規模、高さの制限など踏み込んだ指導を。
  • 葬儀場の設置及び管理運営。新芦屋に隣接する茨木市宇野辺に葬儀場建設中。周辺住民の住環境に配慮なし。今後、葬儀場のような特殊な施設つにいて環境守るためのルールを作るために新たな条例を。
  • 金婚のお祝いの手続を簡素化せよ
  • 障害児の日中一時支援の実施を早急に


リハビリ難民問題。男女共同参画プランの推進。大学奨学金の創設を!

柿原まき議員の個人質問

  • 来年度介護保険制度の見直しについて
    第4期介護事業計画の中で介護事業者への支援・介護労働者の待遇改善について位置付けを。
    介護事業者の実態調査を。来年度以降の介護保険料の考え方と見込みは。
  • 地域包括支援センターの業務について。要支援のケアプラン作成に時間がかかっている原因は?千里ニュータウンは高齢化率が高いが現状は?市直営直営のメリットとは。
  • リハビリを中断してしまった患者を支援する制度を、医師や理学療法士などの協力を得て創設を。
  • 市民会館が耐震性能不足で廃止となる。なかの中央公民館、市民協働学習センター、平和祈念資料室の移転先はどうするのか。市民会館をなくすのか、現地建替えか、場所を変えて新設するのか。
  • 第2次男女共同参画プランの推進について
    1. 市役所での技術職の女性職員の採用や男性保育士の採用に対し環境整備を。
    2. 潜在的待機児の解消を。
    3. 自営業の女性の支援のため、出産・育児ヘルパー派遣制度の創設を。
  • 市民ホールの運営について。条例にはない決まりを運営委員会が勝手に設け、市民の自由な活動が妨げられるようなことがないように。
  • 大学奨学金の創設について お金のある人しか大学に行けない状況。現在の高校奨学金制度を大学生にまで対象拡大を。


33号(2008.11.30)

市職員のコンプライアンス条例、
病児・病後児保育事業を提案
- 12月定例議会 -

 12月4日から24日までの21日間で12月定例会が開催されます。主な議題は、市職員の公正な職務執行のためのコンプライアンス条例、吹田市景観まちづくり条例など条例4件。報告2件。工事契約、裁判提訴、指定管理者の指定など。教育委員の選任。補正予算です。
代表質問に山根たかし議員が、個人質問は竹村博之、塩見みゆき、柿原まきの各議員が行います。

意見書、請願の提出締め切りは12日午後5時です。

〈日程〉
12月4日  本会議(提案説明)
11日  本会議(代表質問)
12日  本会議(代表質問)[4]山根議員
※木下議員死亡のため日が変更になりました。
15日  本会議(質問)[1]竹村議員
16日  本会議(質問)[13]塩見議員[16]柿原議員
17日  委員会
24日  本会議(討論・採決)

条例 

  • 吹田市職員等の公正な職務執行の確保に関する条例(コンプライアンス条例)
  • 吹田市景観まちづくり条例
  • 吹田市旅費条例の一部改正
  • 吹田市病院事業の設置等の関する条例の一部改正

契約

  • (仮称)青少年拠点施設、子育て支援施設及び山田駅前図書館建設工事の請負契約。
    総額33億4000万円。
  • 公共下水道工事山田川排水区工事。
    2億7500万円
  • 吹田市管理施設の指定管理者との契約案件。
    (対象施設は31ヶ所の公共施設)千里丘市民センターなど市民センター5ヶ所。ニュータウン内市民センター8ヶ所。内本町コミュニティーセンター、亥の子谷コミュニティーセンターの2ヶ所。吹田市消費生活センター。市立勤労者会館。内本町コミュニティーセンター地域福祉センターディサービスセンターなど2ヶ所。市立南山田デイサービスセンターなど3ヶ所。花とみどりの情報センター。市立文化会館。吹田市勤労青少年ホーム。4ヶ所の市民プール。市立介護老人保健施設。市立資源リサイクルセンター。

主な補正予算

  • 病児・病後児保育事業の拡充
    医療法人協和会岸部診療所に委託。定員15人。午後7時まで時間延長。父母の利用料を見直し。Dランクは2000円に値上げ。予算2百36万円
  • 介護保険、国保の電算システム改修等です。

他の報告事項

議案ではありませんが報告がされました。
  • 南吹田下水処理場で感電事故。11月12日発生。24日死亡。57歳の委託業者の作業員。
  • 豊津町雨水レベルアップ下水工事で土砂が崩れ37歳の下請け労働者が死亡事故。11月14日。


吹田操車場等跡利用対策特別委員会を開催
山根たかし、村口はじめ、玉井みき子

 11月18日、東部拠点のまちづくり計画(基本計画)素案が、2回の特別委員会の審査をへて提案されました。しかし、その中身は、委員からの意見を反映したものではありません。また、資料として、今年で3年目の調査となる地下鉄8号線延伸に関する調査報告書がはじめて提出されました。
まちづくりの基本方向の計画ではあるものの、「エコメディカル」など市民にとっては、わかりにくいものが「確信ある」とされており、応募コンペでもだされていた、子育て支援施設、高齢者福祉施設、障害者施設???ど生活支援機能については計画には入らずです。安心・安全のまちづくりについてもはずされているなど、問題点を指摘しました。
関係する梅田北ヤードの開発は、進んでいません。梅田北ヤードも「みどりを残す開発を主体にする方向」などが意見であげられていることも例にあげ、計画についての姿勢やJR機構に対して開発の方向を再検討すべきではないか、と指摘しました。
貨物専用道路工事について環境影響評価後の突然の計画変更など、住民の声を無視した態度をあらためるように市として求めることや、「URと一緒に事業コンペはやっていきたい・・」というような企業よびこみ型の姿勢ではなく、市民の求めている、生活支援機能施設を計画に入れることを要望しました。また、計画が、ころころと変更されており、実現の可能性、今後の計画について明らかにすることを求めました。


北消防署付近交差点の改善、千里丘地域の
コミバス、 桃山台駅バリアフリーなどを審議
- 都市環境整備対策特別委員会 -
柿原まき委員長、塩見みゆき委員、曽呂利邦雄委員

 2008年度の活動項目(大気汚染対策・水質汚濁対策・土壌対策・騒音振動対策・バイオテクノロジーに関する安全対策・環境美化重点区域問題など)について中間報告があり。津雲台地域などバリアフリーの基準の明確化、箕面小野原の開発に伴う北消防署付近交差点の改善、低床ノンステップバスの導入状況など質問、意見を述べました。
千里丘地域のコミバスについては10月から双方向運行が始まりました。北大阪急行桃山台駅のバリアフリーについては上空連絡通路及び構外エレべーター2基、新駅舎に1基のエレベーター、ホーム上に障害者対応トイレの設置が2009年にかけて行われます。


赤字19億円で大幅値上げか?国保制度崩壊の危機 - 国保運営協議会 -
倉沢さとし委員

国保における国庫負担率 11月14日、国保運営協議会が開催され、市より、来年度の国保料について、巨額の累積赤字の解消策、負担について、審議が始まりました。
市は「平成18年度末で3億円の累積赤字。19年度で14億円。20年度は累積赤字が19億円になる見込。解決策をどうするか」とし、赤字解消策について、「国保料の大幅値上げ」か、「一般会計からの繰り入れを増やす」のかについて審議してほしいと報告しました。吹田市はこれまで繰入金について「他市並みに下げる」と国保行政を後退させ続けてきました。
国保制度が赤字になるのは、国の補助金が削減されつづけられたのが最大原因です。地方自治体では、別会計となる一般会計から補助金(繰入金)をだして社会保障である国保を支えてきました。
しかし、今回、吹田市が繰り入れを増やさなければ、赤字分19億円を国保加入者11万人に転嫁せざるを得ません。試算では、1人あたり1万7千円もの大幅値上げになる計算です。(現在の国保料1人当たり7万7511円)。これからの運営協議会、来年度予算審議となる3月議会が大きな山場となります。
次回国保運営協議会は2月2日。


市営住宅建替え基本構想について審議 - 市営住宅審議会 -
曽呂利邦雄委員、柿原まき委員

 11月21日、住宅審議会が開催され市営住宅建替事業基本構想について審議しました。昨年度の審議会で市営住宅のストック活用計画が見直しされ、国において平成27年度末までに公営住宅の90%以上耐震化が義務付けられています。
建替え対象団地は津雲台第一・豊津T2・佐竹台・日の出・岸部北・岸部中(北・南)。豊津T2・岸部中(北・南)以外は1ヵ所に集約化し、生活支援機能も導入をする方針を市が提案しています(場所は未定)。住民アンケートでは現地建替えを希望する人が7割にのぼり一律集約化でなく柔軟性をもった再生計画が必要と意見を述べました。導入機能については市の関係部局との関連が大きいため全体構想が明らかにされるべきであり、その下での慎重審議が求められるとの意見が多く出されました。


介護労働者の確保・待遇改善と障害者の入所施設建設を! - 福祉審議会 -
柿原まき委員

 11月4日、福祉審議会が開催されました。今年度の審議会は来年4月から3箇年の「第4期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」と「第2期吹田市障害福祉計画」の策定に向けて高齢部会、障害者部会に分かれて審議しています。高齢部会では国の動向もあるが吹田市として介護事業者への支援、介護労働者の待遇改善策を盛り込むよう求めました。また障害福祉計画の目標については多岐にわたる制度・サービスについて相談支援機能の充実や、アンケートでも切実だった吹田市に障害者の入所施設をつくることなどを求めました。


32号(2008.11.11)

●2007年度病院・水道会計決算審査、2007年度一般会計決算審査の特別委員会が開かれました。

安価な水道料金への努力を評価した
水道会計。公立病院としての役割発揮を
もとめた病院事業会計
- 企業会計決算審査特別委員会 -
そろり邦雄委員、柿原まき委員

 10月15、16日に19年度(2007年度)水道事業会計、病院事業会計の決算委員会が行われ、いずれも決算を承認しました。以下、討論内容を紹介します。

〈水道事業の意見〉
 1996年(平成9年)以降、11年間黒字経営となっています。この間、企業手当の廃止をはじめとした人件費の削減、受水費の効率化など経営改善に努めてこられたことについて是とするものです。
とりわけ水道料金については基本料金の引き下げなど府下でも第二位の安価な料金体系を維持されていることは大きく評価できます。その一方で、給水人口が増えているにもかかわらず今日的な水状況の下で給水量・給水収益が減少するという厳しい現実も生まれています。
 加えて鉛管の取り換えや経年管改善など建設改良費について将来負担が見込まれるなど今後一層の経営についての創意工夫が必要であろうと考える。また、質疑の中で指摘した土地の資産運用についても改善を図られたい。
 いずれにしても、市民のまさに命の水である事業について何よりも安心安全で、かつ安価での供給に向けて一層の努力に期待して本決算を認定します。

〈病院事業会計決算意見〉
 国の構造改革・総医療費抑制政策の下、全国的に公立・民間問わず苦しい病院経営を余儀なくされています。
 19年度から公営企業法が全部適用されたが、さらに赤字が増え単年度で10億円となっている。外来・入院患者数の減少と病床稼働率の低下にどう歯止めをかけ、向上させるのか早急に打ち出すことが求められます。
 患者に対しては、7:1看護基準の取得。亜急性期病棟の導入。救急外来の拒否率の低下。休日昼間の小児救急の継続などの努力は評価します。
 しかしながら、経費節減として委託の拡大などが行われる一方、19年度は病院長の上に事業管理者、総長がおかれました。1人約1500万円の年収で、それをまかなうにはその10倍の収入が必要とのことでした。病院幹部職員に手厚い状態は今の経営状況から言って違和感があり、改善を求めます。
 同時に、この大事なときに幹部職員が異動で転出していることも問題であり、人事異動について市長部局ときちんと協議をしていただくよう求めます。
 公立病院改革ガイドラインが示されていますが、今後市民病院が公的病院としての役割を発揮されるよう、よりいっそうの努力を求め、本決算を認定します。


豊かな財政力を市民生活向上に生かせ。
地下鉄延伸、特定団体への市営住宅相談の
委託など改善せよ
- 一般会計決算審査特別委員会 -
倉沢さとし委員長、玉井みき子委員

 2007年度一般会計決算審査特別委員会は10月14日から31日まで開かれました。日本共産党は、財政の状態が増税により改善しているのに、後期高齢者医療改悪、福祉制度の後退などにたいして市民の求める対策を放置したこと。ムダ使いの改善がないことなどで決算の認定には反対しました。反対意見を紹介します。

〈反対討論〉
 昨年度の歳入は、定率減税の廃止などによる個人市民税の負担が増えたことなどによる増収で、4.3%増加し、1064億円となりました。これは低所得者、中間所得者への増税と負担増によってもたらされたものです。財政力指数は1・127。公債費比率は7・1%。市債残高も1264億円であり、いずれも改善されています。
 基金残高は451億円と北焼却工場建設などのための減少はあるが、経常収支比率は96.8%で、大阪府下31市中で下から8位となっており、全体として府下的には財政力が豊かな自治体となっています。
 しかし、市民の立場からみると、国による社会保障費の連続削減による福祉制度の後退による影響は、生活において深刻なものとなっています。このような時に吹田市に求められているのは、地方自治の使命である「住民福祉の向上」の課題を果たすことです。市長は「近畿1位」といわれている行政水準について、さらに全国1位をめざすと言われています。しかし、「福祉」を守ることよりも、東部拠点開発をはじめとする大型公共事業の推進に重きをおかれていたのが2007年度です。
 市長は、昨年の7月に「公共料金の値上げ」を提案しましたが、その後の市民生活から考えても撤回したことは、ほんとうによかったと思います。ところが、今年になって職員の350人削減が提案されています。このことは、あきらかに「市民サービスの低下」につながります。今後、市民サービスや福祉が低下することのないようにすることを強く求めます。
 2007年度決算で評価できるところとしては、(1)こども支援交流センターの開設 (2)交通バリアフリー事業の推進 (3)コミバス運行の推進などがあります。
 しかし、審議の中で指摘をした、(1)国の同和事業が終結して5年にもなるのに、なんの見直しをすることもなく続け、差別をなくすためと言いつつ、結局は差別を助長していると思われることや、見直しをされることもなく、1団体に対して相談業務の委託がつづけられていること。 (2)市民にとっての必要性の根拠が全くみうけられない地下鉄の8号線の延伸の調査を推進していること、また、この調査報告書が提出すらされておらず、いかに必要性がみいだせないのに無駄なことを続けているというのがあきらかです。
 市民の生活が大変になっている今、求められているのは、「公正で市民生活を守る市政の運営」です。2007年度は、その改善がなく、市民の生活や福祉を守ることは後退をさせたり、市民にとってはムダであったりというのも多くみられます。よって、2007年度決算は認定をすることができません。


「第2次環境基本計画案」を審議
鉛管対策と公共施設耐震化も環境指標に
- 環境審議会 -
村口はじめ委員

 10月22日の環境審議会に、学者専門家を中心に部会で練られた「吹田市環境基本計画(部会案)」が示され討議に付されました。この日も各委員から活発な意見交流がありました。
 今の「環境基本計画」は1998年岸田市長時代に策定されたもので、これを10年ぶりに改定するものです。今年度中の策定をめざしています。
 見直しの主な点は、(1)分野ごとにいくつかの「環境指標」を設定し、現況値を把握しその目標値達成をめざす。(2)進行管理を徹底する。具体的には、「年度ごとに計画の進捗状況を環境白書にまとめ、公表して市民の意見を添えて環境審議会に報告する。そこでの審議内容を次年度以降の施策に反映」する。(3)社会の変化に応じた新しい内容を盛り込み、また充実させる。(4)重点プロジェクトを定める、などです。
 特に充実する内容としては、(1)ごみ減量など循環型社会をめざしたとりくみ、(2)自然エネルギーの利用促進やCO2削減など地球温暖化対策、(3)雨水の有効活用や緑化などヒートアイランド対策の強化、などがあります。
 「太陽光・太陽熱・風力など自然エネルギー利用を促進するための補助制度を創設します」と具体的施策の明記があります。
 また、大気汚染対策などこれまでの目標も後退させることなく、環境指標に設定することも確認されました。
 前回までの審議会で村口委員が主張してきた内容では、環境指標に「緑被率」が盛り込まれました。さらに、今だ約28000軒も残る「水道鉛管数」、学校などの「公共施設の耐震化率」も環境指標に加えて管理することになりました。
 次回審議会は、11月25日午前10時から市役所中層棟4階第3委員会室で開催される予定です。


31号(2008.10.9)

9月定例議会での個人質問、委員会質問を紹介します。

事業管理者、総括監、審議監などは議会の承認を得るべき

曽呂利邦雄個人質問

  • 市政運営のあり方について
     市の意思決定に関して市長はトップマネージメント体制をめざし、副市長設置、従来の必置職の部長職の上位に総括監、政策的審議監を設置してきた。
     トップマネージメント体制は、側近政治、仲良し集団、行政の私物化につながりやすい。権限を集中させるトップマネージメント体制では事業管理者、総括監、審議監などは議会に人選案件として提案し審議されるべきだ。所見を問う。
  • 市の各種施策の進捗状況について
    ・「まちづくり協議会」
    ・コミニテイプラザの6ブロック12館の見通しは
    ・地下鉄今里筋線の北伸構想の具体化は
    ・観光センターの開設
    ・校庭の芝生化
    ・片山公園の城山公園の考えは
    ・北千里小学校跡利用の基本的考え
    ・東部拠点開発の具体化は
    ・防災複合施設用地の検討状況は
  • 千里ニュータウンの街づくりについて
    建替えによる余剰地の在り方についての市の基本的な考えは。「家賃の高騰」「何度も引越しの大変さ」「高齢者、障害者の負担」について公社、府、URとどんな協議をしているか。
  • 市民病院について
    1. 「公営企業法全部適用」「経営健全化」に取りくんだ成果は。
    2. 市民病院は規模を縮小して、東部拠点の医療センターに移転する等と仄聞しているが、事実経過を。


水道鉛管は計画改修を。閉鎖市民会館の代替と建替えは

村口はじめ個人質問

  • 国保行政について
    国民健康保険特別会計は累積赤字は14億7千万円に。保険料値上げが心配。この間削ってきた一般会計からの繰り入れをもとに戻すべきだ。
  • 水道事業について
    取水管から水道メーターまでの間で、人体に悪い鉛製給水管の使用が2万8000軒ある。取り替える年間目標は1万5000軒。昨年度実績は723軒。補助金制度の新設など抜本的促進策を。(答弁:1976年以前の給水管に鉛が使用されている。泉水系で約8千件、片山水系で約1万件、府水系で約1万件。今年度から取り替え推進を主目的としたいっせい調査と工事を行う(費用は市負担)。今年度は(10月から)モデル的に吹東町で約千戸を対象に行い約600件を取り替える予定)。
  • 市民会館は今後どうするのか
    閉鎖・取り壊しの方針は余りに突然。市民・利用者不在。地震対策は理解できるが、代替施設、建て替えの方針も合わせて検討すべきだ。
  • 農業と食の問題について
    基準を超える農薬を含む米が食用に使われていた。食の安全と自給率向上は必要だ。市長の考えは。


JOBナビ事業の拡充。福祉職場の労働者の定着はかれ

玉井みき子個人質問

  • JOBカフェすいた、JOBナビすいたの職業紹介の事業拡充
    あらたに職業紹介事業を開始するが、職業斡旋は35歳以上だけか?市として関与は?(答弁 運営はJOBカフェと同じ。市内の求人を集め斡旋する。市職員と運営スタッフが共同ですすめる)。
  • 小規模通所授産施設、無認可作業所の新体系事業への移行に支援を。
    移行条件のひとつに20名定員が、緩和で10名に。しかし、移行した施設で報酬が1割減に。「サービス管理者」が基準を下回ると3割の報酬減算ペナルテイーがある。人材確保が困難であり独自の手立てを。
  • 福祉労働者の離職対策と介護施設の看護師配置を
    特別養護老人ホームの待機者がふえている(吹田638人)胃ろう(経管栄養)など医療的ケアが必要な入居者増と重度化がすすむ。独自に看護職員を配置している施設もあり助成を。介護を支える職員が不足し施設が機能しないなど深刻。低賃金の実態が原因で実態を把握し、対策を。
  • 子育て支援事業。青少年拠点施設での事業。
    1人で子育てする人をなくす、として子育て事業がすすめられてきた。青少年拠点施で子育て支援事業というが、内容は。
  • 子育て広場事業について。ブロック1カ所でいいのか?今後の方向性は。
  • 地域密着型サービス整備補助事業の認知症対応型デイサービスセンターは。「小規模多機能居宅介護 拠点の創設」は運営が難しく、中止する施設もある。具体的な計画をしめせ。


市民税の公的年金からの特別徴収(天引き)は
慎重に対応を 
- 財政総務委員会 -
そろり邦雄委員、柿原まき委員

※市税条例の改正について
地方公共団体に対する寄附金税制拡充、公的年金から市民税特別徴収制度の創設などが提案されました。
「市民税の年金からの天引きについては、所得税、介護保険料、後期高齢者医療費など次々と年金からの天引きが増える中で、市民から見れば新たな負担と感じる、市民に充分な理解が得られるように対応すべき」との意見を述べました。

※一般会計補正予算について
新型インフルエンザ対策薬品、アスベスト調査分析の予算が安心安全費として計上されているが、市民生活のほとんどが安心安全に係る予算だが、今後の予算編成の考え方はどうなるのか?
「今回の補正予算についての限定で、当初予算ではそれぞれの所管ごとで予算計上します」との答弁がありました。


山田駅前図書館・青少年施設、ジョブカフェすいたの
就労支援、年齢制限撤廃を評価
- 文教市民委員会 -
倉沢さとし委員、竹村博之委員

 教育委員定数を4人から5人に増員する議案は。法律改正で、「保護者」を新委員に加えるものです。共産党は、「大阪府では学力テストを公表しない教育委員会に対して、知事が政治的圧力をかけていることが問題となっている。教育委員会は法律で、政治や行政から中立、独立した権限と立場をもつことが明記されている。知事の対応は法律違反に当たる。今回の教育委員の増員が、子どもたちの教育条件整備、学力の充実、社会教育の発展に貢献できるよう期待する」との意見をのべ賛成しました。
山田駅前「青少年拠点施設、図書館」の基本設計ができ、建設のための工事管理委託費などが提案されました。総事業費は37億円。平成20年着工、22年完成予定です。なぜ地下二階が図書館なのか。一階にすべきでは。多目的会議室の利用について、青少年に限定するのか。地元にも使いやすいものにすべきだ、など意見をのべ賛成。
ジョブカフェ吹田が7月にオープン。今回、利用者年齢制限(現在35歳まで利用可能)を撤廃し、新たに職業紹介事業も開始する。求人開拓について努力するよう求めました。


千里山竹園児童館建設、
「難病対策を求める請願」を採択
- 福祉環境常任委員会 -
塩見みゆき委員長、玉井美樹子委員

 国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療の特別会計補正予算、一般会計、環境部・児童部・福祉保健部の予算についてと難病者対策を求める請願などを審議しました。
(仮)千里山竹園児童センターの建設では、建設地の付近の道路は幅が狭く、危険ではないかということで交通安全対策につい質問。1.5メートル敷地内にフィードバックされ歩道が2.5メートルにする対策がとられます。児童館の未整備地域対策では、北千里地域について、場所を検討中という答弁でした。難病者連絡会の「難病対策を求める」請願は全員一致で承認されました。


東部拠点開発は十分な緑地確保を - 建設常任委員会 -
山根たかし委員、村口はじめ委員

 「東部拠点」開発地区内で、「緑のふれあい交流創生ゾーン」の用地43000m2を15億9000万円で取得するための契約については、名目的なものにすることなく最大限緑地を確保し防災機能も兼ねたものに。今後の事業の中で土地を業者に売却をしないこと。東部拠点開発地区全体として30%よりも高い緑被率を設定すべきだ、と要求しました。
 独立行政法人都市再生機構施行による千里山駅周辺整備では、バイパス道路の設置に関わる交通安全、信号機の設置などの問題をただしました。
 紫金山公園整備のための用地取得と設計・整備工事のための補正予算を認めました。


30号(2008.9.26)

9月定例議会での代表質問、監査委員選任の反対意見を紹介します。

原油高騰対策、学校耐震、市民会館閉鎖問題は市民の立場で
 

倉沢さとし市議代表質問

福田首相の辞任は国民に対して無責任であり自公政治の行き詰まりだ。地方自治体の使命である「住民の暮らし・福祉を守る」を果たすよう求める。
  • 原油高騰で重大な影響を受ける福祉施設、学校給食などの緊急対策を
    実態調査と市内業者への融資の返済猶予、国保・税減免などの対策をもとめる。(答弁 市長。認識している。だから公共料金値上げを撤回した。地方自治体としての責務を果たすため施策につとめる)
  • 橋下「行革」大阪府財政再建プログラムは撤回を求めよ
    福祉4医療助成の後退ゆるすな、国際児童文学館の存続を。(答弁 府の計画の影響は大きい。国際児童文学間存続は、府にもとめる)。
  • 近畿で一番と言われる吹田の行政水準の維持と計画中の「350人職員削減」計画は両立しないので撤回を
    (答弁。職員体制再構築「効率的運営」「事業仕分け」「職員配置の説明責任」「職員数のゼロベースからの見直し」の立場ですすめる)。
  • 教育委員会の委員増員とあわせて委員会の機能充実をはかれ。全国学力テスト公表はすべきでない。
    「教育にかかる基本計画」を持つべき。耐震計画、少人数学級、過大校対策など教育委員会の独自性の確立を。(答弁 教育ビジョンとして策定中。テストの結果は、分析したうえで保護者に説明責任を果たす)。
  • 学校の全国耐震調査で大阪府は大きく遅れているが、子供の安全と地域防災拠点として耐震化を急げ。
    6月に新しい耐震調査結果が公表された。「震度6で倒壊の危険のある学校施設」や、すれすれの施設もあり、全部公表し改修計画を急げ(答弁 学校施設は258施設。診断実施済みが70%。全体の公表は検討する)。

    耐震改修工事の他市の工事例
    耐震改修工事の他市の工事例
  • 吹田操車場土地取得問題は経済情勢をふまえ慎重に。 貨物道路のドーム化を。工事騒音対策、遺跡の保存、新貨物駅の公害対策、南北自由通路は6メートルでなくレベルアップを。
    (答弁 環境影響評価審査会で143項目の対策を約束し、環境負荷が少ないと判断。遺跡保存は土地価格を抑えて盛り込んだ)
  • 千里山公団開発は吹田市として、桜を残すなど景観のよい、安全な街となるように誘導すべきだ
    「街づくり懇談会」での住民の意思、1000m2の駅前ひろば計画の中止の理由。団地居住者の権利。バイパスの騒音対策。緩衝緑地帯の設置。商店の営業保障。残地開発の乱開発規制を。(答弁 駅前広場は住民に説明した。バイパス建設は総合的な判断。緩衝緑地帯は検討。民間開発は具体化した段階で調整。コミュニティプラザは計画を協議中)
  • 山田駅青少年施設・図書館、千里山竹園児童センター。
  • マンション乱開発対策として「用途地域見直し」「建物高さ規制」の実施を。
    (答弁 景観条例は一定の強制力を伴う条例を考えている。高さ規制は研究。用途地域見直しは21年に計画)。
  • 年間15万人利用の市民会館の閉鎖は、休館中の代替施設、新築の計画など市民に説明責任をはたせ。
    (答弁 緊急措置であり理解を。平和祈念資料室の移転先は検討中)。

    市民会館
    Is値(構造耐震指標)が0.3未満なので直ちに新規申し込み禁止となった市民会館。来年春、完全閉鎖予定。
    Is値(構造耐震指標)  
    耐震性能を示す数値の一つ。0.6以上で現在の耐震基準を満たす。0.3未満は「震度6強?7程度の揺れで倒壊する危険性が高い」と判断される。
  • 後期高齢者医療制度は高齢者差別であり、浦安市のように臨時給付金(年一万円)の支給を検討せよ。
  • 障害者自立支援法で施設運営の困難さと利用者負担増について緩和策を。
  • 学校警備委託事業で年度途中で仕事を放棄する例があったが、原因は下請契約にあり、官製ワーキングプアを作らぬために契約で規制をはかれ。
    (答弁 公契約制度など調査する)
  • 北山田府立総合老人センター跡地利用は、地元で不足している公共施設についての調査から着手すべきだ。サッカーができる広場を。
    (答弁 検討する)


現職の財務幹部職員が、市政チェックの役割をもつ監査委員によこすべりする人事は同意できない
塩見みゆき議員

 議案 第76号 吹田市監査委員選任について、日本共産党市会議員団を代表して意見を述べます。
今回の提案は,前任である常任監査委員の辞任によって、その後任者を選出しようとするものです。前任者は、今回4年の任期中、2年の任期を残して途中で辞任をされるということですが、仄聞するところによると、本人は職務を続ける意志がありながら、辞めざるをえない状況に追い込まれたようにお聞きしています。2006年5月議会において市長からの提案を受け、全会派一致で議会として承認をされた方です。
また,今回提案をされた植良氏について,その個人については長年、誠実に市の職員として務めてこられ、まじめな方であることは、わが議員団も認めるところであります。ただその経歴が、財務部長、政策推進総括監、政策財務総括監を歴任され、言わば、財務の執行の側です。総責任者であった方が、今回選任をされれば、自らが、決裁し執行していた財務に関わるいっさいを監査する側になるわけです。
このようなやり方は、提案者としての市長の姿勢が問題です。議会で承認した方を任期途中で辞めさせたり、市職員の早期退職者を人選するなど、市長は提案権をもてあそび私物化しているような状況は非常に問題です。
今世論は,行政にたいし、広く情報の公開,透明性を求めており、自治体監査のあり方についても,外部監査を含め監査機能の強化が真剣に議論がされる中、時代の要請に応え変革を進めていかなければならない時です。公平かつ厳正でなければならない監査において、財務の執行側にいた職員をその職責につかせると言うことが、市民から見て理解が得られる事でしょうか。なれ合いと見られるような今回の人選はとうてい市民にも同意が得られるとは考えられません。
以上の理由で同意できない旨を申し上げ、意見と致します。


29号(2008.9.9)

福田内閣辞職など国政の激動のなかで9月定例市議会
 

 物価と原油価格高騰など市民生活は重大な危機に直面しています。内政でも、外交でも自民党公明党政治が行き詰まり政治的には解体状況といわれているなかで福田首相が突然の辞任、政権を投げ出す事態となりました。激動的な情勢のもとで、地方自治体の役割がますます問われています。このもとで、9月定例市議会が開催されます。大型開発にふみだす「東部拠点」操車場跡地の土地買収契約案件、監査委員の人選案件、千里山竹園児童センター建設費、山田駅前青少年拠点施設整備費などが提案されます。
請願・意見書の締め切りは16日です。

(9月定例議会の日程)
9月 5日(金)本会議(議案提案・説明)
12日(金)本会議・代表質問
16日(火)本会議・代表質問・倉沢議員(午前10時)
17日(水)本会議・個人質問・村口議員、曽呂利議員
18日(木)本会議・個人質問・玉井議員
19日(金)委員会
26日(金)本会議・討論・採決

9月定例会の議案内容

報告 

  • 損害賠償の決定に関する専決処分
  • 07年度会計繰越関係予算について

条例

  • 吹田市教育委員会委員定数条例の制定
    教育委員の定数を5人から6人に増やし、新たに保護者代表の教育委員を選出しようとするもの。
  • 吹田市吏員恩給条例等の一部改正
  • 吹田市職員の公益法人等への派遣に関する条例の一部改正
  • 吹田市市税条例の一部改正
    市民が地方公共団体に寄付を行った場合に(1)所得 控除方式から税額控除方式にする(2)社会福祉法人、NPO法人等を対象に追加(3)地方公共団体に対する控除を十万円以上から五千円以上にするなどに改正
    その他公益社団法人及び公益財団法人に対する 市民税の課税免除などとなっています。
    以上いずれも法律改正によるものです。

単行事件

  • 南吹田下水処理場汚泥脱水機機械設備
    工事請負契約の締結
  • 土地の取得について
    吹田操車場跡地を公園整備のためにJRから15億9000万円で購入
  • 市道路の認定及び廃止について
  • 吹田市土地開発公社定款の一部変更
  • 千里山駅周辺整備事業について、独立行政法人都市再生機構が、市にかわって公共施設整備を施行することに同意しようとするもの

認定

07年度安威川、淀川右岸流域下水道組合会計歳入歳出決算認定について

人選

任期満了による吹田市監査委員の選任

補正予算の主な内容

※一般会計(総額9億7398万2千円)
  • 新型インフルエンザ対策用除菌剤の購入
    (221万1千円)
  • アスベスト調査分析委託料
    (438万円)
  • 地方税の電子化システム導入
    (1412万7千円)
  • 地域密着型サービス整備補助事業
    (5500万円)
    法人に対する助成経費
    ・認知症対応型デイサービスセンター創設
    ・小規模多機能居宅介護拠点創設
    ・夜間対応型訪問介護に係る設備整備
  • 障害者相談支援事業
    (168万7千円)
  • 後期高齢者医療電算システム改修
    (2579万1千円)
  • (仮称)千里山竹園児童センター建設事業
    (971万1千円)
  • 廃棄物処理施設整備事業
    (5億2518万円)
  • 職業紹介事業
    (1274万8千円)
  • ビジネスプランコンテスト事業
    (300万円)
  • 駅周辺活性化事業
    (29万6千円)
  • 下水道特別会計繰出事業
    (20万2千円)
  • 紫金山公園整備事業
    (2億3958万円)
  • 教育委員会委員報酬
    (63万6千円)
  • (仮称)青少年拠点施設整備事業
    (885万7千円)
※特別会計
  •  国民健康保険特別会計
    (4億2887万5千円)
  • 下水道特別会計
    (7082万円)
  • 老人保健医療特別会計
    (6774万円)
  • 自動車駐車場特別会計
    (65万円)
  • 介護保険特別会計
    (2億8686万円)
  • 後期高齢者医療特別会計
    (2579万1千円)
  • 病院事業会計
    (26万5千円)


生活物資高騰、原油価格高騰に関わる緊急申し入れ - 党市議団 -

 9月3日、党市議団は阪口市長に対して緊急申し入れを行いました。紹介します。

日本共産党吹田市会議員団
議員団長 曽呂利邦雄
阪口 善雄 吹田市長 殿

党市議団は阪口市長に対して緊急申し入れ
投機マネーによる原油高騰、穀物価格の高騰が広範な商品とサービスの値上げを引き起こしています。ガソリン代は8月から1リットル180円を超える史上最高の値段となり、電力やガス料金、食料品の大幅値上げなど、家計への直撃はすさまじいものがあります。
さらに、中小製造業、小売業、サービス業、運輸業などあらゆる分野で原材料と経費の増大が経営を圧迫し、消費の後退による売り上げ減の影響も心配されています。
福祉や教育の分野への影響も深刻です。食材料費の高騰、送迎での石油燃料の高騰により、これまでどおりのサービスの提供が困難に直面しています。運営経費全体が増大し、授産施設や共同作業所などでは生産品の原材料高が経営を直接脅かしています。

いまおこっている事態が放置されるならば、すべての市民の生活と営業を破壊しかねません。国や自治体が早急に対策を打つことが求められています。国は6月下旬の緊急対策関係閣僚会議において、特別交付税措置による国民生活への支援などの対策を発表し、臨時国会において補正予算を検討しているようですが、投機マネー抑制のルールの確立とあわせて、効果的かつ具体的な手立てをとるべきです。
よって日本共産党吹田市会議員団は、市長に以下の緊急対策の実施を求めるものです。


  1. 市民生活を守る緊急対策本部を設置し、全庁的な対策を講じること。
  2. 原油高、穀物高騰、不況の影響などを調べる緊急実態調査をおこなうこと。
  3. 食材の高騰による学校給食、保育所、福祉施設の給食等の質を低下させないよう、対策を講じること。
  4. 社会福祉法人、無認可授産施設等に対する物資高騰、原油価格高騰による影響に対する助成をはかること。特に障害者・高齢者施設が実施する通所送迎サービスがガソリン代高騰などによる中断を避けるため、公的な支援をおこなうこと。
  5. 制度融資の返済猶予、「つなぎ資金」の創設、「原油価格高騰対策特別支援制度」を周知し、利用の拡大をはかること。


後期高齢者医療制度の即時廃止で吹田市医師会と懇談

懇談
こまい正男7区国政対策委員長、あべ府議、党市議団は8月23日、吹田市医師会小谷会長と懇談しました。大阪25医師会が提案し、府医師会で後期高齢者医療制度廃止の決議がされたことを受け、協力共同の取り組みをすすめるため懇談しました。医療の現場から、切実な声が寄せられました。


28号(2008.6.30)

5月定例会について議員団声明
2008年6月8日
- 日本共産党吹田市議団 -

 5月市議会は「後期高齢者医療制度」に対する国民の大きな怒り、橋下知事の大阪維新プログラム案と称した、1100億円削減、府民の暮らし切捨ての財政再建計画に対する批判の高まり、阪口市長が財政危機への取り組みについて「阿修羅のように自ら取り組め」と発言し「市民と行政の役割分担に関する指針」「吹田市職員体制再構築計画大綱」を明らかにし、吹田市職員350人削減を提案するという情勢の下で行われた。
5月定例市議会は5月13日から6月4日までの会期で開催された。今議会の特徴は(1)議長をはじめとした議会の役員を決める(2)補正予算の審議でした。
わが党議員団は代表質問に柿原議員、個人質問は塩見・竹村、倉沢議員が行った。
質問では貨物駅移転に伴う公害道路のドーム化、後期高齢者医療制度の市独自減免制度、千里NTの再生は市民本位で、障害者施設の重度加算の継続を、千里丘地域の集中豪雨型開発の規制、介護事業者・従事者への支援、千里山の市民参加の街づくり、マンション施策充実、景観条例と用途地域の高さ規制など市民の切実な要求について取り上げた。
意見書決議では
(1)後期高齢者医療制度の「中止もふくむ抜本見直し」を求める意見書を多数で可決。(自民、公明、神谷(無)が反対。昨年9月議会では否決された)。(2)大阪府財政再建プログラム試案の抜本的見直しを求める意見書(3)35人学級並びに学校警備の配置の継続を求める意見書は全会一致で可決した。
議案では、国の障害者施策の措置を受けて、日中活動などのサービス利用負担の市独自の軽減策が提案され、わが党は更なる充実を求めて賛成した。
他はパソコン購入などの契約案件が主な内容です。
役員改選では、ひきつづき非民主的な選出が「オール与党」によって押し付けられ、正副議長選出において共産党排除が続いた。監査委員は村口議員が、福祉環境委員長に塩見議員が、都市環境特別委員会委員長に柿原議員が就任した。
市民税の増額、医療費の増大、国保・介護保険料の増額、「後期高齢者医療制度」の新たな負担、高齢、障害などの福祉施設の厳しい経営、労働実態など社会的弱者切捨ての国の制度改悪がもろに市民生活を脅かしています、これらの問題点を市民のみなさんと共に運動する中で議会でも引きつづき奮闘していきます。


議員団新役員を選出

議員団は、議会役員の選考結果をふまえ、新年度役員を次のように選出しました。よろしくお願いします。
●議会新役員一覧は別表です。

議員団長  曽呂利邦雄
副団長  村口 始
幹事長  倉沢 恵
副幹事長  竹村 博之


貨物駅等のドーム化など要求 - 吹田操車場等跡利用対策特別委員会 -
山根孝委員、村口始委員、玉井みき子委員

 6月26日に委員会が開催され、まちづくりアイデアコンペの結果、まちづくりのための用地購入契約の予定や開発事業の計画などの報告があった。
市からは、3月27日から5月9日まで行なわれた「まちづくりアイデア募集コンペ」には、アイデア部門に182件、ネーミング部門に588件の合計770件の応募があった。その内、入選作品は、7月14日から24日まで、市役所ロビーで展示される。公園と駐輪場等のための用地購入について、総面積は4.33haで、予算額22億8422万円。7月中に仮契約を結び、9月議会に契約案の上程、10月に正式契約を予定している。建設が進んでいる貨物駅建設についての報告は特になかった。
日本共産党の質問は次のとおり。()内は答弁。

  • 梅田北ヤードの開発計画が遅れているが、本市「東部拠点」に企業進出の見込みはあるのか。(答弁。「東部拠点」は梅田北ヤードに比べて価格が安く、東海道線上にあり梅田に近いなどメリットがある。企業から頻繁に問い合わせがある)
  • 昨年11月に「地域活性化計画認定」を国から受けた。これにより補助金が交付されるのか。(これによる補助はない)
  • 「世界環境都市のモデル」と位置づけているが、内容は温暖化対策だけなのか。大気汚染や騒音対策もしっかりやるべきではないか。貨物駅と背合わせの開発地域がそんなモデルとなりえるのか。(最新の環境技術を駆使する。最近の貨物駅は、静かでいい環境だ(冨田副市長))
  • 岸部の「南北自由通路」の幅員は6メートルの計画で歩行しかできないが、もっと拡幅して自転車が通行できるようにするなど、改善要望はでていないか。またそのための費用を国や事業者に負担させることはできないのか。(拡幅の要望はない。グレードアップのための費用は本市もちとなる。広場の雨対策やトイレ・交番の設置、植栽の要望などがある)
  • 貨物駅建設に関する環境影響評価の過程で、環境対策のための協議会を、地域ごとに、工事開始時から貨物駅の存続するまで設置させることを約束していたが、報告がない。どうなっているのか、きちんと報告せよ。資料配布をもとめる。(資料の通り、開催を働きかけているが、まだ開催されていない。、開催にむけて検討中のところがある)
  • 貨物駅移転のための夜間の工事騒音などについて、市民からの苦情や要望についてどう把握しているのか。トラック専用道路や貨物駅のドーム化を事業者に要求せよ。これまでドーム化を要望したことはあるのか。(工事に関しての苦情が相次いでいる。特に話し声に対しての苦情が多い。携帯電話を使うなど、事業者に対策を要望している。ドーム化は必要ないと考えているので要望したことがない)
  • 本市は現在の環境基本計画では、開発に際し30%の緑被率確保を目標としている。達成できるのか。(「東部拠点」開発では確保できるが、貨物駅ではできない見込みだ)
なお、次回の特別委員会は11月18日(火)開催の予定です。


学校等の公共施設の耐震補強・
千里丘コミバスなどを議論
- 都市環境整備対策特別委員会 -
柿原まき委員長・塩見みゆき、曽呂利邦雄委員

 6月27日(金)2008年度の第1回目の委員会が開催され、本市の、公害対策、交通対策、防災対策についての活動項目が確認されました。 市当局から活動項目に沿って昨年1年間の取り組みが報告
(大気汚染対策、水質汚濁対策、土壌汚染対策、騒音振動対策、バイオテクノロジー対策、環境美化問題、北大阪急行桃山台駅、阪急関大前のバリアフリー化整備、千里丘地域のコミュニティバス、山田駅付近、江坂、JR吹田駅などのバリアフリー整備、風水害、地震などの防災対策)

日本共産党は

  • 岸辺駅バリアフリー問題と南北通路に動く歩道の設置などで市民の利便性の向上
  • 千里丘コミバスの往復経路の確保や運行道路の拡幅や安全化問題、バス停の増設
  • 歩道段差の改良
  • 自転車運転の安全確保
  • 公共施設の耐震診断の現状と対策
等について委員会で取り上げました。


27号(2008.6.2)

●5月22、23日。5月定例議会での日本共産党個人質問を紹介します。

毎日放送跡地開発など集中豪雨型の開発は見直せ。
介護事業者と介護従事者への支援充実を

塩見みゆき議員の個人質問

塩見みゆき議員 毎日放送跡地開発問題。今回の開発に係る環境影響評価準備書について、事業者(長谷工他5社)の説明会が開催された。大気汚染、騒音、振動、日照、風害、交通、景観、緑地など全ての項目で問題なしとの説明。毎日放送跡地を中心とした約1.5qの範囲で、この5年間で約6500世帯が急増している。交通問題、学校・保育施設の不足、緑の激減など地域住民は日々の生活で環境悪化を感じている。吹田市で初めてのマンション開発にたいする環境影響評価である。数字的な判断だけに止まらず、周辺住民の意見をよく聞き、安心して快適に暮らせるまちづくりの視点で環境影響評価を行なうことを求める。
千里丘地域の民間による集中豪雨型の開発について、少子高齢化、人口減少など将来を考えたまちづくりについて、もっと市民とともに考えるべき。全国的な動きとして、景観を軸にした規制で健全な美しいまちづくりをしている先進市に学び、市の方針をもつべきではないか。
大和銀行跡地マンション開発に係る諸問題について。マンション開発事業者が開発のために下水道整備を行うことになっているが、周辺住民に大きく影響する工事であるにもかかわらず、地元住民に説明せず進めようとしている。ご迷惑をおかけする地元住民のみなさんに誠意をもって説明を行うよう市は指導せよ。
また、開発事業者は、東側私道の井戸撤去、舗装について住民と約束をしている。最後まで責任を持って行うよう厳しく指導せよ。
新芦屋私道問題について
新芦屋の地域は私道所有者に同意が得られず、下水道未整備の世帯が多くあります。また、ガス管や水道管の老朽化も心配される。今年度、一部において市が下水道整備を行う予定になっている。市の計画について地元での充分な説明を。これからの下水道はじめ私道に関わる諸問題解決について、住民のみなさんの要望をおききしながら、真摯な話し合いを求める。
新芦屋上緑地保全について
「新芦屋上地区都市景観形成地区」指定に続く隣接地(1200平方メートル)に鶯が鳴く、地域で貴重な緑地帯がある。周辺は開発によって緑が激減する中、住民のみなさんはこの緑地帯を残して欲しいと望んでいる。無理な開発で自然が壊される前に、市として積極的に守るべきではないか。
介護事業者と介護従事者への支援について
先日、亥の子谷地域で事業する介護事業者との懇談会がおこなわれた。国の介護保険制度の改定、介護報酬引き下げで、経営が成り立たず、また、低賃金・過重労働のため離職するヘルパー、介護従事者が増え、縮小・閉鎖する介護事業所が増えている。東京都千代田区では介護事業者に人材確保・定着・育成支援のための経費助成を行っている。吹田市でも検討せよ。せめて、指定管理者で運営している、老人保健施設、デイサービスセンターは民間事業者が受けにくいケースを受け入れ、公的責任を果たすための運営補助をしてはどうか。


千里山の街づくりは住民参加をつらぬけ。マンション施策の充実を

竹村博之議員の個人質問

竹村博之議員
  • コミバスについて
    千里丘地区で実施されている試験運行については延長されたが、運行ルートの改善やワンコイン(100円)の採用など検討状況。
    交通不便な千里山地区での試験運行について、住民の要望をとりいれて早期の実施を求める。
  • 敬老行事について
    敬老事業の対象者を70歳から75歳に引き上げたことに疑問がある。
    各地区の敬老行事について努力されていることを評価するが、対象年齢が引き上げられたことや残暑きびしい時期でもあり、会場の設定など改善を求める。

  • 千里山駅周辺整備事業について
    1. 2005年からはじまった「千里山駅周辺まちづくり懇談会」は一定の成果をあげていると思うが、住民の要望が本当に反映されているのかなど疑問の声がある。検討課題など示せ。
    2. 千里山団地の建て替え事業との関係では、事業者であるURの姿勢があいまい。今後の見通しは。
    3. 市長みずからが「まち懇」に参加して直接市民の声を聞くべき。
  • マンション施策について
    1. 同じ持ち家でも、戸建住宅とちがって行政の支援が必要。共用部分のバリアフリー化への支援を。
    2. 管理組合は特有の課題があり努力がいる。住民の負担軽減に支援を。
    3. マンションの耐震改修がすすんでいない。国の制度など活用して支援体制を。
    4. 水道直圧給水切り替えは多額の費用がいる。助成制度など支援策を求める。
  • 安全な街づくりについて
    1. 祝橋の歩行者信号時間延長と歩道の段差解消を。
    2. 江坂4丁目の府道熊野大阪線・前田池橋付近の歩行者の交通安全対策を。


北山田老人総合センター跡地利用は住民の立場で。 ふるさとの景観つぶしを許すな

倉沢さとし議員の個人質問

倉沢さとし議員 昨年に府立老人総合センター(約6000m2)が廃止された。高齢者の学習、交流の拠点でした。土地は吹田市、建物は大阪府の所有。現在、建物撤去作業中だが、せっかくの府民、市民の施設の跡地です。市民のためになる有効利用をすべきだ。しかし、吹田市は急増する開発予算の不足から、土地を売却するのでは、との見方もあります。
党市議団は昨年の予算要望で要求。吹田市は、「地域の公共施設の配置状況を整理し、地域の方々の要望をふまえて、総合的に判断」と回答した。
日本共産党は、北山田地域は散歩やキャッチボールができる公園が少ない。武道館の駐車場もいつも不足している。土地を売却したら、取り返しがつかない。ぜひ、役に立つ、みんなが納得する利用をすべきだ、と質問しました。
山田西B住宅管理組合、同対策委員会は、市に対し山田西で計画された高層マンション建設は、5階建ての団地に接近して13階の高層住宅は閉塞感、圧迫感を受ける。改善を、と建築紛争となりました。吹田市の斡旋も求めましたが、事態は改善されずに3月に建物は完成した。
住民は、市長に対し、「現場を視察し、環境破壊の実態を把握してほしい。行政の果たす役割を今一度確認してほしい」と要望。倉沢市議は「市長は、建物完成後に、環境破壊の現場を視察したか。そのうえで、行政の役割を再検討したのか」と質問。 阪口市長は「図面で確認していたが完成したらイメージが違う建物だった。今後は用途地域の見直しを検討」していくと答弁しました。
倉沢市議は、2005年から景観法で、親しみのある街の景観の保護、低層住宅地に圧迫感を与える高層マンションの高さ規制について法的強制力が、吹田市でも可能になった。現在あるマンション建築紛争の仕組みにくわえて、強制力のある景観法の活用で、効果のある対策をすべきだ、と要求しました。
このほかに後期高齢者の市民検診で差別をするな。北山田の府道拡幅、三つ辻新八王子橋の安全対策と橋下「行革」で危険な生活道路の整備を後回しにするな、など質問しました。
南正雀公園にトイレ建設問題では、地域住民が建設反対の請願を提出し、全会一致で採択された。議会の意思を無視し、建設を強行するための「トイレ建設アンケート」は、中止するとのことなので、今後このようなことがないように要望しました。


26号(2008.5.27)

●5月20日、柿原議員の5月定例議会での日本共産党代表質問を紹介します。

市民病院の充実、後期高齢者医療の保険料負担軽減を。職員350人削減は公的責任の後退まねく
 

柿原まき議員の代表質問

柿原まき議員
  • 地域医療について
    地域医療を支え、いのちと健康を守る中心的な役割を果している市民病院の役割はいまこそ重要。改革プラン策定にあたってどんな体制で、また市民意見の集約はどうするのか。7対1の看護基準の体制での看護師確保は。
    東部拠点の「エコメディカル構想」との関係で本市の医療体制はどうなるのか。救急患者の受け入れについて現状はたらい回しといわれるような事例はないか、受け入れ時間は、受け入れ拒否はないか。
  • 市長の政治姿勢について
    「市民と行政の役割分担に関する指針」「吹田市職員体制再構築計画大綱」を発表されたが、市民福祉の向上という地方自治法に定められた役割を積極的に果たそうという姿勢から、大きく後退するもの。
    (1)公共部門に求められる継続性や専門性、事業の安定的運営の保証は?民間企業の参入を想定されているがすいた老人保健施設は指定管理者制度が導入され職員の非正規化がすすんでいないか。(3)なぜ今この時期に、職員350人削減を行うのか、税収が悪化しているのか。
  • 後期高齢者医療制度について
    国保から後期高齢者医療制度へ移行した市民の保険料負担は。吹田市民の平均保険料は広域連合の保険料と比べてどうか。資格証は高齢者に対して発行しないよう求める。市独自の減免制度の創設を。低所得者への支援策は。
  • 障害者施策について
    作業所に対する日割りの事業報酬制は月額制にできないのどうか。市独自の重度加算、施設借り上げ補助、車両維持費補助について存続をもとめる。もし、作業所が存続できなければ障害者の日中の活動場所が奪われる。絶対にそうならないよう市として努力すべきだ。
    大阪府財政再建PT案では,重度障害者医療費助成について所得制限強化と患者負担1割導入が提案されている。今回の案が実施された場合障害者への影響は。1ヶ月の負担額が2500円の上限を超えた場合、償還についてどんな対応となるか。高齢者、一人親、乳幼児の医療費助成制度はどうか。
    今議会に、市独自に成人の障害者も一定の課税世帯に対して負担額を軽減することは評価できる。
  • 難病者への支援について
    小児糖尿病のインシュリン使用者のリストを作成し、緊急時には処方してもらえるような体制を。小児難病患者の学校生活を保障するため教職員対象に研修会を。難病患者の実態把握と必要な支援を個別・具体的に。
  • 大阪府橋下行革PT案について
    市への補助事業があるが削減されたとしても、市としては現行水準を必ず維持していただきたい。
  • ニュータウンのまちづくりと公営住宅法施行令改正について
    住宅の建替えにニュータウン再生のビジョンがどう生かされているのか。予定されている開発計画・住宅の建替えから推測されるニュータウンの住宅戸数、人口は。50年単位の人口推計は。市長は将来的には「世界遺産登録をも視野に入れ、その保全・活用に取り組んでまいります」というが、現に開発されていく中でどうしていくつもりか。
    公営住宅法施行令「改正」で府営住宅の入居収入基準がひきさげられる。地位承継の見直しで世帯主が死亡した場合配偶者にしか承継を認めないという改悪がされ市民が影響を受ける。大阪府の運用についてどう把握しているか。施行令の改正について市営住宅に導入した場合、どのような影響があるか。公営住宅の高齢化が進んでいる。孤独死の防止などに対しなんらかの支援が必要だが現状は。
  • 東部拠点開発とバイオ関連集積について
    世界トップクラスのバイオクラスターを目指す「大阪北部バイオ・ライフサイエンス関連産業集積形成計画」と東部拠点開発との関連で、計画されている、集積業種、雇用も含めた経済効果、インキュベートや事業環境は?地域再生計画では「環境先進」がキーワードだが、貨物専用道路については地下方式かドーム方式で環境負荷低減を図るべきだ。
  • 人事政策について
    人事評価制度策定について、人材育成を目的としているという点での努力は理解できるが、各部局の目標設定は実施計画などがあるのに、どんな目標設定が必要なのか。客観的に評価できるのか、上司は人を評価する能力を備えているか。
    部長級以上の職員が吹田市では72人だが、同規模の高槻市では38人で、この人数が必要だと市民に理解を得られるのか。今年の4月から政策的土地活用審議監を突然設置されたが、市役所の退職者を市の最高意思決定機関である「経営戦略会議」に出席させているのはいかがなものか。
  • 中学校給食について
    今年度市が導入しようとしているデリバリー方式は、学校給食法にある給食の目標を達成できるとはいえない。このままなし崩し的にやるのではなく、検討会議を再開し、実際に導入してみてどうなのか、二中の食堂方式との比較も含めて、検証を。


吹田操車場跡地を「土地区画整理事業」の
手法で開発すると多数決で決定
- 吹田市都市計画審議会 -
山根 孝・柿原まき

 5月8日に開催された平成20年度第1回吹田市都市計画審議会で吹田操車場跡地を「吹田東部拠点土地区画整理事業」として、また、関連する3路線の道路を「都市計画道路」として開発することを多数決で決定した。
審議会に諮問された理由は「吹田操車場跡地は吹田市の東部に位置し、新たな有効活用が求められるところであり、この地区における無秩序な開発を防止し、『緑と水につつまれた健康・教育創生拠点』の創出をまちづくりの基本方針とした、吹田市東部の拠点としての健全な市街地の形成を目的とし、公共施設の整備、土地利用の増進を図るため、土地区画整理事業を決定するもの」「関連する3道路(岸辺駅北交通広場含む)を計画地の主軸、新しいまちの玄関口と位置付ける都市計画道路」というものです。(図面を参照)
数名の委員から都市計画案に対する市民意見やまちづくりのありかた、公園・緑地の面積比率、道路形態に対して住民から出されている問題について質疑がおこなわれた。その後、「異議がなければ決定する」との取りまとめがされようとしたので、山根、柿原2名の委員が異議を唱えたため採決となった。その結果多数決で、提案された内容のまま決定された。
山根・柿原委員は次の内容の反対意見を述べた。「基盤整備のための区画整理事業を都市計画決定することについて、質疑の中でも述べたように、まちづくりの全体計画が未だにきまっていないこと。アイデアコンペをしている段階でどのようなまちづくりをするのか、土地利用をどのようにするのか市民が声を上げており、市民の合意を得られてはいない。また、吹田市が土地を購入するとしているが、それも決まっていない。また、道路についても地元住民から多くの意見が出ており、解決されていない。平成23年になってようやく計画土地の中の線路が撤去されることも明らかになった。したがって、まちづくりの具体的全体像が明らかにされておらず、市民の合意形成が無い中で、都市計画決定をすることには賛成できない」


25号(2008.5.16)

障害者負担を軽減するための補正予算など - 5月定例議会 -

 5月13日から6月4日までの23日の会期で5月定例市議会が開催されています。主な議題としては、公社、事業団などの報告10件、一般会計と一部特別会計の補正予算、契約2件、他に法律改定にともなう2件の条例改正、および公平委員の選任などがあります。
また、議会の後半では、向こう一年間の議長、副議長、監査委員などの選出、各議員の委員会や審議会の所属等が決まります。
わが党からは、柿原まき議員が代表質問を、塩見みゆき議員、竹村博之議員、倉沢さとし議員が個人質問を行ないます。また議会の役職については、会派の人数に応じた民主的構成になるように要求していきます。
なお、意見書、請願の提出締め切りは21日までです。

<日程>
5月13日(火)本会議<提案説明)[2]柿原議員
20日(火)本会議(代表質問)
21日(水)本会議(代表質問)
22日(木)本会議(個人質問) 議会運営委員会
23日(金)本会議(個人質問)[13]竹村議員、[17]倉沢議員
29日(木)議会運営委員会
26日(月)委員会
30日(金)本会議(討論、採決)
役員選考代表者会
6月 2日(月)役員選考代表者会
3日(火)本会議、役員選考代表者会、議運
4日(水)本会議、役員選考代表者会、議運

条例

  • 特定中小会社が発行した株式譲渡等の場合の一部減税措置など

主な補正予算

  • 障害者福祉サービスに係る利用者負担の軽減措置(今年7月以降)          86万円
  • 裁判員制度施行に係る住民基本台帳システムの改修                 299万円

契約

  • パソコン、プリンターの購入契約                              2256万円
    大塚商会LA関西営業部(大阪市福島区)
  • 南吹田下水処理場沈砂池機械設備更新の工事請負   
    契約                                              2億339万円
    前澤工業(株)大阪支店(大阪市淀川区)

*なお今議会では、部長級以上の役職が約70人に増やされたため、市民病院事務局長など4人が議事説明員として議場に入れない事態になりました。


地域医療を考えるシンポジウム報告集ができました。
ご希望の方に配布中

地域医療シンポジウム 3月30日に市議団主催でおこなわれた地域医療シンポジウムの「報告集」ができました。希望の方に配布しています。議員団までお知らせください。
救急車をよんでも、40分も受け入れ先の病院が決らない問題。小児夜間救急の統合で市民への負担増。民間病院の経営危機、市民病院の公的責任を求める声に、どのように応えるか。などをテーマに活発に議論されました。
保険医協会勤務医部会の原田先生は基調報告で、政府の総医療費抑制と医師数の抑制などの政策の結果、医療の担い手に過酷な労働が蔓延し、救急医療、小児科医療など採算が取れない部門が犠牲になっていること。結局、市民と医療現場に「つけ」が押し付けられていること。市民病院椿尾総長さん、済生会千里病院救急救命センター長甲斐さん、特別養護老人ホーム・いのこの里山本さん、山下よしき参院議員らが発言。医師会会長小谷さんは「人の命と健康は聖域にしなければにらない」と発言、参加者の感銘をよびました。


24号(2008.4.30)

跡地開発30億円が、
53億円にふくれる
公約違反に反省なし  
- 吹田操車場跡地利用対策特別委員会 -
倉沢さとし委員、山根たかし委員、玉井みき子委員

 
吹田貨物ターミナル駅完成予想図(JR貨物事業計画資料より)
4月17日に吹田操車場跡地利用対策特別委員会が開催されました。
吹田市から経過報告があり街づくりについてアイデアコンペを募集し、市等の主催でシンポを開催した。しかし今後の開発見通しについては経済情勢が後退傾向であり、UR機構が茨木、箕面ですすめる「彩都」計画でも東部地区開発を断念する、と発表されるなど厳しい。
市議会では3月議会で23億円の土地購入を決めていただき感謝します、とあいさつ。今後の開発計画の予定表を提示し、南吹田の貨物出入り口のトンネルの深さの計画変更を説明しました。
日本共産党は、出入り口の計画変更問題は、事前調査がズサンである。深さが訂正され、さらに勾配が強くなり環境影響も悪化する。事業者の報告では「影響は少ない」としているが、保障できるか疑問。吹田市は事業者の代弁をするのでなく環境アセスメント調査の前提が大きく変わるので、工事を中止し、JR機構にアセスメントのやり直しを求めよ、と要求しました。さらに事実隠蔽ともいえる。事業者に反省させてから工事再開を、と要求しました。市は、注意することにとどめる、と答弁。
文化財調査の費用負担が事業者に有利ではないか、不明瞭であると指摘。購入した土地について、市長は「不採算部門」と発言しているが、おかしいのでは、と批判しました。
さらに、23億円の追加支出については合理的理由もなく、説明もあいまい。公約違反だ、と厳しく指摘しました。
坂口市長は選挙時に、「東部開発にいくらかけるのか?」の質問の対して、「30億円しか、かからない」とくりかえし断言し、文書も配布。
「基盤整備事業の一般財源は、30億円の支出として試算しております。それを1000億円などとは、あいた口がふさがりません。(市長選挙阪口氏ビラ)」
この問題では吹田市からは、反省の言葉はありません。さらに今後の資金計画についてもズサンな実態が明らかにされました。
  1. 正雀下水処理場用地開発については、少なくても下水処理場への国庫補助金を3億円を返還する必要があること。(開発費用は別枠)
  2. 事業費が数百億円かかる、といわれている地下鉄延伸についても、今年も200万円の調査費を予算化し推進する。
  3. 要望があれば「駅前公共施設」を建設する、として公共施設建設の計画を明らかにしたこと。

日本共産党議員団は、開発の基本的な姿勢として、吹田市が、企業立地に責任をもつ、としたことが誤りの根源だ(平成19年協定書に明記)。土地購入者・企業を「呼び込む」方式というのは、開発に失敗した場合、吹田市が際限なく資金の穴埋めをするはめになる。計画の枠組み、開発における大企業本位の構造そのものを抜本的に見直すべき、と要求しました。


都市環境整備対策特別委員会
塩見みゆき委員長、曽呂利邦雄委員、柿原まき委員

 4月17日に都市環境整備対策特別委員会が開催されました。
前回、バス停留所にベンチを設置してほしいという市民の声を受け、曽呂利委員が阪急バスに要望するよう求め、今回の委員会の冒頭、吹田市として正式に文書で要望した旨の報告がありました。
その他の主な報告事項として、千里山地区のコミュニティバスの試験運行実施に向け、地区住民等と検討を進めていくこと。北千里地区、岸部地区、万博公園周辺の3地区4駅についてのバリアフリー基本構想がまとまり、具体的に進めていくこと。などが報告されました。


議員団声明3月定例会について - 日本共産党吹田市議団 -
2008年3月

 吹田市議会は、2008年度吹田市予算について共産党が反対し、他の党派が賛成し多数で可決しました。 参院選挙で自民・公明の敗北の結果、薬害肝炎救済法成立、被災者支援法の改正などとあわせて地方への対策として地方交付税が5年ぶりに4000億円増加した。吹田市は不交付団体で影響はないが、全国的な流れとして「国民の声で政治が動く」条件が広がっていくなかでいくつかの貴重な変化がうまれた。
継続審議となっていた公共料金のいっせい値上の撤回。住民要求では、子ども医療費小学6年まで入院助成を拡大、妊婦検診を6回に助成、小中学校35人学級、非核平和の広島平和大使事業、JОBカフェすいた、消防救急隊の増設、駅前バリアフリー化などが前進した。
しかし、後期高齢者医療制度への独自の支援策、障害者自立支援法対策、高すぎる国保の値下げのための繰り入れ金の増額など切実な要求にはこたえなかった。
現市政が大きく後退させたのは操車場跡地開発問題である。公害対策も不十分なまま、貨物駅を受け入れ、跡地開発の推進のため追加投資23億円をゴリ押しした。市民との「協働」とは名ばかりで、市民の声は聞かず関西財界の意向には忠実に応えるものである。採算性を無視し、税金のムダ遣いのレールを敷く「呼び込み」方式がきめられた。事業者と建設業界だけが大歓迎するものである。
もうひとつの市政上の大きな後退は、市政の公正・民主的な運営の課題である。「市長の思いつき」、「市政の私物化」がすすんだ。3月議会直前に吹田市開発ビル株式会社の社長に、四年前飲酒運転で管理職を辞職した人物が代表取締役に就任する人事があった。吹田市が人事権をもっている外郭団体で、乱脈不公正が公然とおこなわれている。共産党の指摘について、市長は謝りも認めず、ひらきなおっている。議会終了後には、退職幹部の一部を「経営戦略会議」に出席させるため新たな役職を設置する処置をおこなった。また北摂各市と比較すると部長級職員が72名と、2倍近くおり財政が厳しい中で異常な人事政策が行われている。
日本共産党は、住民要求実現と、税金のムダ遣いを改めさせるために奮闘した。地方自治で最優先すべきは「住民の福祉」をまもることである。市民の声をいかし、国の悪政、府の悪政から住民のくらしを守るため、ひきつづき住民と力をあわせ奮闘する決意である。


23号(2008.4.21)

●市議会最終日におこなった党議員団の本会議での討論を紹介します。

「後期高齢者医療制度」関係の条例案・特別会計予算案についての反対討論

そろり邦雄議員

議案第1号、30号について意見を述べます。
後期高齢者医療制度は、75歳以上の人を機械的に後期高齢者として、今まで加入していた国民健康保険や組合保険などから全員が脱退させられ、強制的に新しい制度に加入させられます。
同じ家で生計をともにしている親子や夫婦であっても例外なく新制度に囲い込まれ、保険の別居を強いられるものです。
年齢で差別する医療保険制度は、皆保険制度の国では世界に例のない差別的な医療制度であり、しかも保険料は、年金額・月1万5000円以上の人について、年金から天引きするという、いわば強制徴収で高齢者の暮らしを直接脅かし打撃を与えるものです。
加えて、75歳以上の人口比率が高まった場合も、後期高齢者の医療給付が増えた場合も、保険料の負担が増えていくという過酷な制度であると言わざるを得ません。
制度のねらいは高齢者の医療費を削減することにあります。
厚生労働省の担当者は「この制度は医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者がみずから自分の感覚で感じ取っていただくものだ」と語っています。また同じく厚生労働省の、医療費の試算では2015年に3兆円の医療費削減を予定していますが、そのうち2兆円は75歳以上の分です。2025年には8兆円の削減額のうち75歳以上の医療費が6兆円を占めます。このことから見ても医療費削減のために後期高齢者を狙い撃ちしようとしている事は明らかです。
いま国会において、わたしども日本共産党・民主党・社民党・国民新党の野党4党は後期高齢者医療制度の廃止法案を共同で提出しています。一昨日の26日も憲政記念会館で、4党と新党日本を加えた政党、高齢者、医療関係者、福祉関係者など約400人の参加で、制度の廃止を強く求めていくことが確認されました。
議案は現行の国と地方自治体との関係のもとで、対応せざるを得ない事や、その元で担当職員のみなさんが大変苦労していることはよく分かりますが、わが党は、基本的にこの制度については認めることができないことから、議案第1号及び議案第30号には反対をいたします。
(議案は共産党だけが反対。賛成多数で可決されました)


東部拠点整備30億を57億に、
公約違反の追加投資を批判
市民の願い前進にひきつづき全力
新年度当初予算案に対する党議員団の討論
 

村口はじめ議員

今、市民の暮らしはどうでしょうか。四月から実施される後期高齢者医療制度は、「現代の姥捨て山だ」と厳しい批判の声が上げられています。障害者の自律支援法による利用料の負担制度の矛盾は深刻です。若者の雇用も深刻です。非正規雇用がひろがりワーキングプアが社会問題となっています。高齢者、ひとり親家庭、病気で働けない人たちの最後の福祉の「砦」である生活保護制度についても、高齢者手当ての廃止など社会保障削減が押し寄せています。
このような中で、憲法に保障された国民の生存権を守るために、地方自治体が「住民の福祉」を守るという本来の使命を、いまこそ十分に発揮すべきであります。
しかし、市長は、今年の当初予算で明らかにしたのは、公害対策も不十分なまま、吹田操車場跡地の「巨大開発」推進のため巨額な「追加投資」を決断し、採算を度外視してすすめる提案をおこないました。しかし、市民の暮らしに対しては正面から解決しようとしません。地方自治体の公的責任については、放棄し、部分的、限定的なものにする「自助・互助・公助」論を述べています。市政改革の問題でも、人事の公平・公正さが求められているにもかかわらず、不祥事をおこした人物を、外郭団体の代表者に据えるなど大きく後退しています。本会議での代表質問・個人質問、委員会での質問で、これらの問題点がさらに明確になりました。
新年度は26億円の市税収入のアップなどで、財政状況の好転が見込まれています。その財政力を市民のくらしを守り、サービス向上のためにきちんと使うかどうかが問われています。

新年度予算の中で具体的に評価できる点としては、
  • 消防救急で7隊に増強し体制を強化するとともに消防器材の整備を行なう点。
  • 入院について小学校卒業までの医療費助成の拡充。
  • 妊婦健診助成を1回から6回に拡充する点。
  • 千里山竹園児童センターの建設。
  • 学校校舎・体育館の耐震補強と改修を促進すること。
  • 非核平和都市宣言25周年記念事業で36名の平和大使を広島には派遣すること。
  • ジョブカフェ事業の創設。
  • 小学校3年生と中学校3年で35人学級をモデル実施すること。
  • 雨水貯留タンク設置に助成を開始すること。
などがあります。

しかし他方、問題点としては、
  • 5年間だけみても、総額192億円以上も要する大型開発に踏み込む問題があります。特に東部拠点開発での市負担は30億円だけとの公約に反して54億円もつぎこみ、更なる負担が押し付けられる心配も否定できない。22億円もの基金を取り崩して開発用地を購入することは大問題であります。
  • 新たに立ち上げる「まちづくり政策研究所」は、性格や位置づけ、人選などがはっきりせず、1000万円近くの予算執行には問題がある。
  • 各種敬老事業について、75才で切り捨てること。
  • 手数料等の一斉値上げを新年度から実施すること。
  • 大阪府人権協会に引き続き負担金を支出する問題。
  • 隣保館に他の施設と比べ5名もの過大な職員の配置した上、生活相談事業など不公正に運営な続けることや高すぎる委託料の問題。
  • 市民活動災害補償保険について、賠償保険額をこれまでの6割に引き下げ、障害保険金額もこれまでの5割に引き下げる点は、「安心・安全宣言」の趣旨にも反します。
  • 不要な安威川ダム建設にはまた、新年度も527万円支出する問題。
  • 「職員体制再構築」の名目で、大幅に正職員を減らし、不安定・低賃金での雇用を拡大しようとしていることは、市民サービスを維持・向上させるという点からも、問題があります。また、逆に新たに「かん」を設置するなど、管理職をふやしいっそういびつな職員体制にする問題であります。

以上見たように、税収のアップという条件を市民のくらしを守り、サービスを向上することを最優先にした予算になっているとは言えず、逆に大型開発優先に大きく踏み出す内容であるといわざるを得ません。評価できる点もあるものの、新年度予算一括の議案としては、問題点を重くみて反対します。
(議案は共産党だけが反対。賛成多数で可決されました)

日本共産党が提案し可決した意見書

  • 「派遣労働者の雇用と権利を守る法改正を求める意見書」
  • 「医師・看護師等の増員を求める意見書」
  • 「パートタイム労働条約の趣旨に沿った法改正を求める意見書」

他党と共同で提案し可決した意見書

  • 「大阪府の財政運営に対する意見書」
  • 「中小企業底上げ対策の一層強化を求める意見書」
  • 「地デヂ放送の受診対策の推進を求める意見書」
  • 「バイオマス推進基本法」(仮称」の制定を求める意見書

日本共産党が紹介議員となり採択された請願

  • 吹田で重度障害者が安心して暮らすことが出来る拠点施設を求める請願
  • 青山台小学校の建替えに関する請願 (※退席した議員 梶川、西川、池渕、木下)
  • (仮称)青山台4丁目宅地造成計画に関する請願
  • 竹見台幼稚園跡地のマンション計画(仮称・竹見台3丁目計画)に関する請願


22号(2008.4.8)

●3月議会での常任委員会での内容、党の意見を紹介します。

消防救急隊の増設を評価
公共事業が集中するなかで
東部拠点に追加資金23億円など無計画な財政運営を批判
- 財政総務委員会 -
村口はじめ委員、竹村博之委員

 「安心安全の都市づくり宣言」が全会一致で制定された。宣言の趣旨をふまえた施策の充実を。地域の青パト燃料費の補助は年間6万円。実態に見合った補助となるよう求める。
消防予算。年間約1万6千件の救急出動を改善するために、救急隊を増隊し、7隊体制になることは評価する。ひきつづき救急体制の充実を。
「吹田市まちづくり政策研究所」は要綱もなく、予算の大半が2人の非常勤職員の報酬。内容など不明な点が多く、成果を期待できない。
本市の財政状況は市民税収入が、税制改正と人口増=マンション建設で固定資産税などで向上している。経常収支比率の改善について他の議員から議論もあったが、市民サービスをすすめるための人件費や施設の経費などが要因であり、全国的に評価される吹田市の行政水準を反映したもの。ムダな経費はなくすべきであるが、市民サービスの低下にならないように求める。
財政運営については、今後の5年間だけでも東部拠点整備事業に54億1600万円、千里南地区センター再整備事業に25億9500万円、千里山駅周辺整備事業に48億7000万円、都市計画道路西吹田駅前立体交差事業に63億2100万円など、あわせて192億200万円と多額の経費を要する事業が並行しておこなわれる。府の暫定予算問題など不確定で懸念される問題も多い。東部拠点整備事業は市長が選挙のときに否定していたにもかかわらず、土地開発基金22億円をとりくずしてその財源にあてる。無計画ともいえる財政運営は、今後市民サービスの後退をまねく恐れもあり問題が多い。よって一般会計予算案の財政総務委員会分についてを認められない。
同じく基金取り崩し関係の07年補正予算も反対しました。


広島平和大使、ジョブカフェ吹田、35人学級小中4校実施、
学校施設の耐震化が実現
府人権協、隣保館など改善を
- 文教市民委員会 -
柿原まき委員長、山根たかし委員

 厳しい状況の中で評価できるものも多い。
非核平和都市宣言25周年記念事業で中学生18名、地域人権推進協18名が広島市へ平和大使として代表派遣されることは評価。
ジョブカフェ事業については時期にかなったものと言える。ハローワークとの連携の強化を。
商工予算。今年度に「商工振興条例」を提案するとのことだが、市内中小商工事業者の立場にたった条例になることを要望する。
小学校3年、中学校3年の35人学級でそれぞれ2校づつモデル実施される事業を評価。中学校給食は21年1月より3校でモデル実施されることは評価。全校実施の時期を明確に、給食のデリバリー方式について食材チェックなど、食育と食の安全に留意することを強く要望する。学校校舎の耐震改修、屋内運動場の耐震改修の促進など評価する。
市民プールの指定管理者の選定時期だが、公募というが市民が不利益をこうむることがないように慎重に選定を。
問題点として。大阪府人権協会分担金など、旧同和行政の予算が未だに残されている。市町村が府の人権協に交付し、その後、府人権協会から各市町村の人権協会に補助金が支出される。これは税金の還流で、不明瞭だ。隣保館に5名の職員が配置されているが、他施設と比べても異常に多い。生活相談事業、人権ケースワーク事業などは一般行政へ移行を。市職員をきしべ人権協の役員に就任させているが直ちに是正を。
市民文化部。竹見台多目的施設の利用目的について。市民から問題が指摘されている。本来、施設の利用については全市的な立場で「条例」化をすべき。従前から障害児学童のための事業が2教室で実施されていたが、1教室に削減された。関係者は大変こまっている。市が責任をもって運営をしないから問題が起こる。改善を強く求める。
市民活動災害補償保険について、新年度から事故補償金額が縮小されるが、数百万円を追加すれば、補償が維持できる。「安心・安全のまちづくり宣言」のもと市民が安心して参加できるようにすべきだ。
以上の点から平成20年度の予算案委員会分については賛成できない。


小学校6年まで入院助成、妊婦検診6回、
病児保育、児童センターなど評価。
敬老事業の後退を批判
- 福祉環境委員会 -
玉井みき子副委員長、そろり邦雄委員

市民病院予算の意見
医師や看護師不足をはじめ、日本の医療行政をめぐる情勢は厳しいものがあります。その中で、公的病院である市民病院に対する市民の期待も大きい。
医師や看護師はじめ、すべての医療に携わる人の労働条件や勤務条件を犠牲にして、良質な医療は望めません。公的病院としての役割をさらに自覚し、経営の安定と市民への医療サービスの充実に一層、努力されるように要望して本案に賛成します。
福祉環境委員会の新年度予算の意見
・小学校6年生まで入院医療費助成制度の拡充。
・妊婦検診助成を1回を6回に拡充。
・病児・病後児保育のため岸部診療所の改修。
・千里山竹園児童センターの建設。
などの、市民の要求に応えた施策の充実については、評価できる。
しかし、敬老事業関係について、(1)もともとムダと批判の強かった、市のメイシアターでの敬老事業は市長の強い思いで実施したのに5年で廃止。(2)各種敬老事業について、根拠のない75歳という年齢での切り捨て。(3)園遊会と称しての趣味的な行事の新規実施など、納得できるものでない、 また、自己負担金の引き上げについての、手続きの不十分さなども、行政運営の透明性から見ても問題がある
福祉環境委員会としては全体的に努力されている事は認めるものの、先ほど申し上げた問題点を指摘し本案については認めることは出来ません。


いくらかかるか不透明な「呼び込み方式」の東部開発を批判。
バリアフリーの街づくりは評価
- 建設委員会 -
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

水道部予算。 

07年4月からの水道料金の値下げを評価。ひきつづき市民の立場で改善の努力を。緊急時対応など技術継承のための職員配置をもとめる。
マンションでの「直圧増圧方式」化について居住者支援策の充実を。

建設委員会の新年度予算 

下水道部 下水道普及率が99、8%。今回の新芦屋下地域(一部)の下水道整備を評価。さらに行政としての努力をもとめる。
安威川ダム建設の負担金527万円は不用。府審議会も必要性を否定している。むしろダムに頼らない都市型水害対策を。
正雀下水処理場は、東部拠点開発と関連して廃止するためには国への補助金3億円の返還問題があり慎重に対処を。
建設緑化部 毎日放送跡地開発で約1500戸のマンション計画。もともと千里丘地区は5年間で6500戸が急増したところ。都市計画道路の未整備は大問題。消防車・救急車がとおれない。千里丘豊津線もふくめて都市計画道路を整備すべきだ。
バリアフリー。関大駅、阪急吹田駅、岸辺、北千里を評価。山田駅新八王寺橋が放置されている。市として改善の努力を。
都市整備部 「東部拠点」開発は全体計画が不透明。用地購入のため税金を23億円投入し、「市民要望があれば」さらに大規模公共施設を建設するというが後いくらかかるのか。場当たり的な「呼び込み方式」開発は中止を。
用地購入は公園用地とのことで理解出来る。しかし本来ならば、万博跡地のように無償で提供させるのがスジではないか。土地の鑑定について(1)旧国鉄は用地をただ同然で取得。(2)固定資産税など負担軽減。(3)公害貨物駅を吹田市に押し付けるという特別の条件をふまえて、土地価格の交渉をすべきだ。
地下鉄今里筋線延伸問題。政府の公式文書にも載らない根拠の無い構想。今後とも沿線に巨大な商業施設、ベッドタウンなど需要拡大の予定もない。調査はムダ。直ちに中止を。
吹田市営住宅が老朽化している建物について計画的に建替えることは評価できる。しかし、建替え計画の旧同和住宅において滞納家賃が最高164ヶ月の例が放置されている。不公正乱脈であり直ちに是正せよ。


21号(2008.4.4)

●3月議会での日本共産党代表質問、個人質問を紹介します。

市民と議員団共同の運動で貴重な成果。地下鉄延伸、東部開発を批判

玉井みき子議員の代表質問

玉井みき子議員
  • 原油の高騰・食品の値上げで市民生活は大変。公共料金の値上げが撤回されたのは市民の運動の勝利。新しい府知事の橋下氏が暫定予算をくんだが、市民のくらしを守る立場からどう対処するのか?府の説明会になぜ出席しなかったのか?
  • 後期高齢者医療制度。75歳で、別立ての保険に強制的にうつされる。保険料は年金から天引き。医療費も包括性(定額制)になる。不安の声が広がっている。広域連合が運営するというが、市としての役割は?市独自の減免制度は?
    今年、敬老行事の対象年齢が75歳以上にひきあげられたが、なぜだ?
    市長が、高齢者を招いて「園遊会」をするというが日本では、一般的に天皇・皇后が主催する野外での社交の会となっている。不適切だ。参加される方の立場で検討を。
  • 障害者の生活施設。請願で「生まれた吹田で、仲間と働き暮らしていきたい」と要望されている。実際に200人を超える障害者の方が、生活できる施設が市内にないため他市や他府県の施設で生活している。家族の方にとっても大変つらい。24時間、365日、見守りが必要な方にとって必要不可欠なのが、生活の拠点施設。吹田市として決断を?
  • 「東部拠点開発」。基金の取り崩しで25300m2の用地取得約23億円を提案。JR機構の評価に問題はないのか?土地購入が無駄な開発への道をひらくのではないか?
    市長は選挙で「30億しか使わない」と公約。当選後の新聞のインタビューでも応えていた。明らかに公約違反。調査も含めて総事業費はいくらかかるのか?
    「地下鉄の北伸」。大阪市ですら南伸を考えるという立場だ。採算性も不透明で調査はムダ。無謀な計画をすすめるつもりか?
    市長の答弁→まちづくりの基本コンセプトは「緑と水につつまれた健康・教育創生拠点」とし、この地を核とした「環境世界都市すいた」の実現をめざしているもの。今後も議会への十分な相談と市民との協働による適切な判断のもと、すすめていきたいと考えている。
  • 教育について(内心の自由・学力テスト・35人学級・中学校給食など)
  • 医療問題について
  • 商工問題について
  • 市民と議員団共同の運動で貴重な成果!
    ・妊婦検診の公費負担、1回→6回に。
    ・乳幼児医療費助成、入院についてのみ、小学6年生までに。
    ・35人学級、小学3年と中学3年で吹田市独自でモデル実施。
    ・病児・病後児保育のための改修工事。
    ・あいほうぷのショートステイ、5人→7人に増員。
    ・千里山竹園に児童館建設。
    ・中学校給食、デリバリー方式で2009年1月からモデル実施。
    ・JОBカフェすいた。青年の就労支援の開設
  • 安心・安全の都市づくり宣言
    議会提案をめぐり議会軽視があった。一部修正し全会一致で可決されたが、文字通り実行してほしい。


吹田市開発ビルの異例な人事を改めよ
生活保護行政の改善を

柿原まき議員の個人質問

柿原まき議員 ・今年度予算が計上されている盲ろう者手話通訳派遣事業について
・生活保護行政について。ケースワーカーの資質向上と国の基準通りに人員の増加を要望。申請意思がある人には速やかに申請書を交付することや「辞退届」が出されたとしても急迫状態に陥らないように十分留意することについての本市福祉事務所での取扱いは?
・千里ニュータウンの建て替え問題について。府営住宅・供給公社・旧公団住宅の違いはあるが市がその窓口となって困っている住民を支援するべき
・第2次男女共同参画プラン(案)について。プラン(案)について意見数と主な内容は。非暴力教育ついてどのような事業をするのか。
・指定管理者制度と外郭団体について。施設を管理している財団は指定管理者制度のからはずれるとその存亡にかかわる。今後これらの財団をどのようにすべきであるか、そのため市がどのようにかかわっていくべきと考えるか。
・みんなで支えるまちづくり基金条例について
・土地開発基金の取り崩しについて
・吹田市開発ビル株式会社について。4年前の飲酒運転問題で辞職した人物が、平成19年11月市の出資する法人の代表取締役社長に就任した。これまで10人の代表取締役は全て市の職責を全うされた方が就任されており今回のような選任は異例。市の関与なくしてありえない。


住民税減免の充実、中小企業支援のための「条例」を

村口はじめ議員の個人質問

村口はじめ議員
  • 住民の減免について
    国や府も認めているように、「公私の扶助」を受けている方も減免の対象とし、個々の事情を考慮して減免の可否を判断すべきではないか。(前向きの答弁あり)
  • 環境問題について
    ○毎日1000台もデイーゼルトラックガ出入りする貨物駅と背合わせとなる「東部拠点開発」がなぜ「環境先進的」で「健康・教育創生拠点」となりえるのか。
    ○個人が太陽光発電を導入する場合の助成制度を作れ。(検討すると答弁)
  • 商工振興策
    ○策定作業の産業振興条例の柱は何か。中小企業支援を柱にすべきだ。市長の施政方針には「企業誘致」しかなかったが、そのために補助制度の創設も考えているのか。(本社機能を誘致する場合何ができるか具体的に検討している、と答弁)
    ○住宅リフォーム助成制度を創設せよ。
  • 「安心安全のまちづくり事業」予算について


貨物駅、産廃施設、南吹田のまちづくり

山根たかし議員の個人質問

山根たかし議員
  • 東部拠点のまちづくりと吹田貨物ターミナル駅建設事業について
    貨物ターミナル駅建設に伴う周辺の環境対策も十分すぎるほどの対策を実現したまちづくりをどう進めるのか、具体的なプランを示すべきだ。
    第2は、貨物専用道路の穂波町から南清和園町への地下トンネルの縦断勾配をきつくする内容と聞いている。機構のデーターの信頼性が問われるものと言える。第3は、「貨物専用道路をドーム化して周辺のいっそうの環境対策を求める」要望書が約1万3千名の署名を添えて1月下旬に吹田市へ、2月上旬には鉄道・運輸機構に提出された。吹田市がこの住民の強い要望を鉄道・運輸機構に正面から伝えるべきだ。
    第4は、貨物専用道路の出入り口の交通安全対策はどのように実施するのか。さらに、いま南清和園町から南吹田1丁目に行き来する通路を現在地よりも北へ移動した所へ移せば確保できるのではないか。
  • 東御旅町の産業廃棄物プラスチック中間処理施設の問題について
    3月7日大阪府が営業許可を下ろした。大阪府の産業廃棄物指導課長は「営業許可申請書がだされ、知事は許可せざるを得ない」と説明し「周辺への影響は軽微」と判断したことが許可の根拠だとしているが、次の4点について吹田市が事業者に指導すべきだ。(1)早急に地元住民と安全・安心を保障する協定をすること(2)住民の健康をチェックする保健体制をとる(3)事業者にこれまでの各種データーを情報公開すること。稼動後は定期的に測定しデーターを公開する(4)周辺住民から健康問題など苦情が出されたら直ちに協議し、問題があるときは操業を休止する。
  • 府道十三高槻線寿町工区の整備について
    寿町工区の工事について(1)最新の交通量調査を実施すること(2)道路の環境対策を充実させること(3)走路地盤の強化対策を実施すること  以上の3点を大阪府に働きかけることを強くもとめる。
  • 南吹田のまちづくりについて (1)「南吹田まちづくり会議」から出されているまちづくりの要望、提案についてどのように実現させるのか?(2)その財源の裏づけはあるのか(3)南吹田2丁目周辺における地下水汚染について、原因特定はできるのか、汚染の除去対策、南吹田のまちづくりにどのような影響が出るのか。


20号(2008.3.4)

小学校卒業まで入院医療費助成を拡大、
東部開発に23億円の追加支出など「巨大開発推進」を提案
- 3月議会 -
 

 3月4日から28日までの会期で定例市議会が開催されます。新年度予算案と今年度補正予算の他に、後期高齢者医療に関する条例など条例案14本、工事契約の変更など5本、それ以外に、固定資産評価審査委員会委員と監査委員の人選案件が審査されます。また「安心安全の都市づくり宣言」案も上程される見込みです。
なお、12月議会で継続審議となっていた、幼稚園保育料、会館やプールなどの使用料のいっせい値上げ案は、撤回されました。

<日程>
3月4日(火)本会議(提案説明)
11日(火)本会議(代表質問)[3]玉井みき子
12日(水)本会議(代表質問)
13日(木)本会議(個人質問) [4]柿原まき、[6]村口はじめ
14日(金)本会議(個人質問)[17]山根たかし
17日(月)?21日(金)委員会
28日(金)本会議(討論採決)
(意見書、決議案の提出締め切りは、3月13日の議会運営委員会まで)

条例 

  • 後期高齢者医療に関する条例制定および関連の条例改正
  • 長野東地区計画内の建築物を制限する条例制定
  • 旅費条例の改正(日額旅費を廃止する)
  • 市税条例の改正
  • 土地開発基金から22億円をくずし東部拠点開発にあてる
  • 「みんなで支えるまちづくり基金」設置条例
  • 入院時の乳幼児医療費助成の対象を就学前からを小学校卒業までに拡大する条例改正
  • 国民健康保険料の最高額を53万円から59万円に引き上げるなどの条例改正
  • 障害者支援交流センターの短期入所施設の定員を5人から7人にふやす
  • その他、名称変更の条例改正など

新年度予算 

予算総額:一般会計、特別会計、企業会計合わせて 1970億円余(今年度当初予算比で6.5%減)

【主な新規施策】
  • 小中学校35人学級をモデル的に導入
  • 中学校給食を3校でモデル実施
  • 学校耐震改修事業
  • 東山田小を増築する
  • 和の学校伝統文化こども(親子)教室
  • 生涯学習吹田市民大学事業
  • 教職員元気アッププラン事業
  • ランチルームモデル事業
  • JOBカフェ運営事業
  • 日中活動重度障害者支援事業
  • 次世代育成支援対策事業
  • 中国人残留邦人生活支援事業
  • 豊二地区高齢者いこいの間を改修
  • 千里山佐井寺線道路新設事業
  • 駅周辺活性化事業
  • 青山橋を補強する
  • 街角防災ふれあい広場を整備する
  • 津雲台公園にトイレを設置する
  • 雨水貯留タンク設置に助成する
  • 生活機能評価事業
  • 非核三原則とし宣言25周年記念事業
  • 安心安全のまちづくり宣言記念碑等の建設
  • 後期高齢者医療特別会計を設ける

【充実する主な施策】
  • 妊婦検診助成を1回から6回までに拡充する。
  • 入院時の乳幼児医療費についてこれまでの就学前 からを小学校卒業までに対象を拡大
  • 消防器材整備や救急救助事業

【廃止・縮小する主な施策】
  • 訪問介護事業補助をやめる。
  • 敬老記念行事は廃止し、地区敬老行事は縮小する。
  • 寿祝品贈呈事業を縮小し、長寿祝賀事業を拡充
  • 高齢者理・美容補助、高齢者無料入浴事業、高齢者万博自然文化園・日本庭園無料入浴事業の対象 を70才から→75才以上に狭める
  • 障害者福祉講座・講演会等および身体障害者の施設 入浴サービス事業を廃止する。
  • 施設入所者ガイドヘルパー派遣事業と社会福祉法 人利用者負担減免事業を廃止する。
  • 女性・シニア起業家支援利子補給金交付事業、ISO取得支援事業補助金交付事業、創業・企業育成ソフト支援事業を廃止する。
  • 国内都市交流・地域国際化・国際交流事業を廃止。
  • 『くらしの友』、『市政要覧』発行事業
  • 吹田まつり補助事業を廃止する。
  • 基本健診、骨粗鬆症検診、結核予防事業を廃止し、結核検診事業は縮小する。30代健診、聴力検診、C型・B型肝炎ウイルス検診、ペプシノゲン胃検診事業を新設し、肺がん検診を拡充する。


地下水汚染、コミバス、
関大?JR吹田にバス新路線
- 都市環境整備対策特別委員会 -
塩見みゆき委員長、曽呂利邦雄委員、柿原まき委員

 2月21日都市環境整備対策特別委員会が開催されました。
主な活動報告として、南吹田2丁目の周辺における地下水汚染調査について、地域住民の安全、安心のため、汚染源の特定、汚染の範囲や状況の把握をし、その対策を検討するための調査であると報告がありました。地域住民の方には地下水汚染については説明済みで、長年にわたり地下水の飲用はされていないことも確認済みとのことでした。
その他に、千里丘地域のコミュニティバスは、現在の一方向から、双方向への変更、ルートの変更など実施し、しばらくは試験運行を継続すると報告。
また、関西大学の要望により、阪急バスがJR吹田北口と関西大学を結ぶ新規路線を本年4月1日より開設がされる予定です。


19号(2008.2.20)

事業計画を「見直し」
採算建て直しのために23億円で土地購入
- 吹田操車場対策特別委員会 -
倉沢さとし、山根たかし、玉井みき子委員

   2月18日、特別委員会で吹田市は「東部拠点開発」について今までの事業の見込みについて「見直し」をおこない、貨物駅に隣接する土地を公園用地として買い取ることで収益性の改善をはかる提案をあきらかにした。吹田市は基盤整備に30億円の負担を予定しているが、これに土地代23億円がプラスされる。さらに今後、売れ残った場合の土地の処分、公共施設建設(岡本太郎壁画施設)、地下鉄延伸費用など、さらに追加投資が必要で、東部拠点開発事業の先行きはますます不透明となった。
吹田市は、現在でも「中核事業者のメドはコメントできない」、「全体予算は公表できない」との立場に固執しています。
この日、吹田市は、

  • 「駅前に公共施設用地が必要」、「全体の街づくりが円滑にすすむため」に区画整理地権者として発言権の確保を目的に4万3300m2(換地後2万5300m2■部分)を23億円(m2/単価5万円)でJR事業団から購入する。3月議会に予算を提案する。
  • 街づくりの「基本的方向について独創的で、斬新な提案」アイデアを募集(3月から5月)と報告。

日本共産党は、もともと吹田市が、区画整理事業ですすめるので市の負担は軽く、公園用地、駅前広場などは地権者の無償提供(減歩)で運営する計画と説明していた。
しかし、今回、突然方針転換をし、追加して税金の投入に踏み切ることを明らかにした。市の説明では、「基盤整備は総額で90億円。吹田市の負担は30億円だけ」としていた。今回の「見直し」は明らかに公約違反となるもの。
この背景には、中核企業の進出がきまらず、採算と事業計画が立たない中で、土地処分を引き受けることで、その打開をはかったものといえます。結局、開発事業者には利益をもたらしますが、市民の税金が23億円も使われることに。今、財政健全化で2億8000万円の公共料金いっせい値上げが大問題になっている時期の追加投資であり、JR事業団への「異常な」サービスといえます。
党市議団は、公園計画に反対するものではないが、その前に、採算性が不透明。説明責任を果たしていない。今回の投資は、巨大なムダづかいに大きく踏み込むことだ、と批判しました。
党議員団は、開発事業の進め方について、パートナーを確保することが先決で、段階をおってすすめることが現実的。70年代に実施された、JR吹田駅前開発の時は、阪神百貨店、のちにスーパーダイエーが核テナントとして早い時期に内定し、パートナーとして協力してビル、駐車場計画などを積み上げる手法をとった。しかし、今回は、中核事業者のメドさえなく、「アイデアを募集」、とするのはおそまつ、と批判しました。
同日、特別委員会は南吉志部墓地、操車場の工事現場、遺跡、清和園町の貨物駅出入り口などを視察。南清和園では夜間工事の被害問題など質問(写真)。遺跡の発掘調査が終わったところでは、すでに巨大なコンクリートボックスが遺跡の上に設置されていた。遺跡を現状のまま残すべき、との声は無視され工事が進められていた。


高齢者福祉計画、障害福祉計画を見直しへ - 福祉審議会 -
倉沢さとし委員、玉井みき子委員

 2月19日福祉審議会がひらかれ年間計画の進捗状況の報告がされた。
地域包括支援センターは、内本町、亥の子谷、総合福祉会館、市役所内に加えて、平成19年11月に千里ニュータウン(高野台)に新設され、今後も未整備地区の設置を進めることが報告された。地域包括支援センターは介護予防事業の拠点であり、高齢者虐待相談などを実施している。
特別養護老人ホームなどの施設整備については、あすーる吹田100床、仮称・吹田竜が池ホーム50床、北山田に仮称・みらい100床が整備されつつあり合計13ヶ所1020床が確保され、(整備目標1025床)で順調にすすんでいる。
介護老人保健施設では、フェリーチェ吹田100床、北山田に仮称・千里100床で合計5ヶ所526床が整備された。残は133床。
4月から市民検診制度が廃止され、特定健康診査に変わる。法改正によるもの。知事選挙直後で大阪府の独自施策が残るかどうか、不透明ななか、吹田市として検討途中であるが、40才以上については特定検診の案内が送られる、と説明があった。
第3期吹田高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画について。3年ごとに見直しがされる。平成21年から23年までの計画について福祉審議会で検討がスタートする。
同じく、第2期障害福祉計画についても、平成21年から23年までの計画を検討する。いずれも市民や関係者にとっては重要な内容なので、引き続き市民の声を取り上げて奮闘する決意です。


18号(2008.2.19)

千里山地区都市計画の変更と
日生住宅跡地の地区計画を承認
- 都市計画審議会 -
山根たかし委員 柿原まき委員

 1月23日吹田市都市計画審議会が開催された。
千里山地区の都市計画変更と千里丘日生住宅跡地開発の地区計画についてが議題。
千里山佐井寺線の都市計画道路(図)は都市再生機構の土地を一部取得する予定だが、その方法や面積、価格について質問。測量を行っていないため不明との市の答弁。また、都市基盤整備や都市再生機構の建て替え事業のスケジュールについて資料提出してもらった。なお地域住民の間で議論の分かれている市道については都市計画には含まれていないため、賛成した。
また、日生住宅跡地は現在住宅建設中で低層住宅地区は高さ12メートルの地区計画である。中高層住宅地区では8階、12階、15階のマンションが建つ予定でそれに合わせた地区計画となっている。また、樹林・公園については市に帰属することになる。北東部には高齢者施設も検討されている。これ以上の環境悪化を招かないという観点から地区計画に賛成した。



●12月市議会続報委員会での党議員の討論の要旨を紹介します。

監査委員に関する条例 市税条例の一部改正、
手数料値上げ条例について
- 財政総務委員会 -
村口はじめ委員、竹村博之委員

 監査委員に関する条例の一部改正について。
今回、監査委員の定数を4名から5名にする、具体的には企業会計の専門家を入れるという提案である。専門家を入れることには賛成だが、定数を増やすことには、全国的にも現在のところ突出しており、報酬も月々14万5000円掛かるといった財政面も考えれば、現在の元議員の任期切れである来年の10月25日を待って、交代で専門家を入れることが妥当であり、本案の定数を増やすことについては同意できない。

市税条例の一部改正、手数料値上げ条例について。
議案第78号について、本案は市税滞納者への督促に係る手数料を、50円から70円にアップしようとするものであるが、国には督促手数料の制度が無く、また大阪府では廃止されたということである。府下各市では、豊中市や高槻市など督促手数料を徴収しない自治体が11市もある。
そもそも生活が苦しくても努力して税金を払っている市民が大半であり、やむを得ず滞納したときには、高利の延滞金を納めなければならない。市は今回、受益者負担の方針ですべての事務作業にコスト計算を導入したが、市税の督促手数料を値上げするのは全くの筋違いであり、道理の無い値上げ案は問題が大きい。よって本案に反対する。

議案第79号について、今回の手数料改定は、財政健全化計画(案)に基づいて、公共料金の一斉値上げの一環として行おうとするものである。市民は税金を払い、それによって、今回の証明書発行を始めとしたサービスを受けている。今、市民は増税や医療費負担増、不安定雇用が広がるなど、ますます生活が大変になっている。そのときに本市までもが公共料金を一斉値上げすることは、市民の納得が得られるものではない。
また、昨年度は増税等により21億円も税収がアップし、1年間で40億円も基金に追加でためこんでおり、この点からも、一斉値上げは道理が無い。今回の値上げ理由として、サービスを利用する人とそうでない人との負担の公平性を挙げている。確かに個々のサービスの利用を見ると、利用する市民と利用しない市民がおられるが、どの市民も何らかのサービスを利用することを考えると、市民全体への負担増であり、負担の公平性という観点からは説明ができない。
市民に十分知らせることも無く、一斉値上げをする一方で、大型開発については、その必要性などから見た精査は全く不十分である。「明日の神話」誘致に至っては、設置だけで30億円も掛かると言われながら、費用面、財政面の試算、検討は一切されていないということである。
本市は、これまで手数料等を比較的低く抑え、そのことが評価されてきたが、それが根本から覆されようとしている。本案は市民負担が大きく増え、問題である。今後の財政運営について危惧の念を表明し、本案については反対する。


北千里小学校の統廃合など条例の一部改正 - 文教市民委員会 -
柿原まき委員長、山根たかし委員

 北千里小学校の統廃合問題について、地域のいろいろな学校を超えた一定の経過がある中で、きちんと前進させるためにも、老朽化した青山台小学校の全面建て替えも含め、新たな小学校でスタートすることが、地域での強い要望である。
副市長の答弁を信頼するとともに、教育環境整備協議会の意見も十分取り入れて適切に対処するように意見を述べ、賛成する


吹田市国民健康保険条例の一部改正、
吹田市介護保険条例の一部を改正する条例について
- 福祉環境委員会 -
玉井みき子副委員長、曽呂利邦雄委員

 国民健康保険料督促料、介護保険督促料の値上げについて。国民健康保険料の督促は、昨年度11万件を超え、700万円の経費が掛かる中で、94万6940円の収入である。介護保険料の督促は、昨年度2万5411件で、254万1100円の経費であり、40万円の収入という事態になっている。
行財政事務の効率性、また今、市民生活が大変厳しい中で、督促に対する意義については認められるものの、今回値上げをすることには、反対である。


安威川、淀川右岸流域下水道組合議会の廃止問題について - 建設委員会 -
倉沢さとし委員、塩見みゆき委員

 安威川、淀川右岸流域下水道事業について、市議会の代表が正式メンバーとして入らないという重大な制度上の後退があるので、組合議会の解散に係る本提案については、同意できない。


17号(2008.1.8)

●12月市議会最終日、日本共産党が本会議でおこなったふたつの討論、党議員団の「12月議会についての見解」を紹介します。

監査委員の定員の増員案に対しての意見
村口はじめ議員

村口はじめ議員 議案第76号について意見をのべます。
今回、監査委員を4名から5名に増員し、その中身として、企業会計の専門家を入れるという提案であります。専門家を入れねことについては、これまでわが党が強く求めてきたことであり、賛成で有りますが、そのために定員を増やすことについては、同意できません。
監査委員5名体制は、全国的にも人口360万の横浜市以外だけと突出することになります。そのために新たに月々14万5000円の費用を必要とすることを考えれば、財政面も考えて慎重にすべきであります。
なぜこれまで元議員でなく専門家を入れるべきとのわが党の意見を取り入れてこなかったのか。元議員の委員の任期切れとなる来年10月25日をまって、替わりに専門家を入れるという選択をすべきであるとの対案をお示しし、本議案には反対するものです。


北千里小学校は廃校の条例案についての意見
そろり邦雄議員

そろり邦雄議員 議案96号について意見を述べます。

「青山台小学校の、過少化について何とかして欲しい」「青山台の子どもは青山台小学校に、古江台の子どもは古江台小学校に行くのは普通では」「過少校問題については、手立てが必要だ、でも北千里小学校を廃校にする事とは別問題だ」「北千里小学校は適正規模の学校なのに、なぜ廃校にするのか」「市の案が一つしかないのはおかしい」どれもが意見として当たり前であり、当然の意見です。
「北千里小学校はもともと調整校で、それぞれの住区の学校に行くのは当然」と言った理論がありますが、青山台小学校の創立は、1965年昭和40年4月1日 北千里小学校の創立は1973年昭和48年4月1日です、各住区の小学校に通学していた時期は8年間のみ、34年間は古江台3丁目と、青山台1丁目は北千里小学校区であります。
この歴史の事実から、教育委員会は「それぞれの住区の学校に行くとの提案は、無茶な事は提案していない」という単純で、安易な心証を持つべきではありません。その事が必要以上の時間と、摩擦が起きた最大の原因だと思えるからです。
さまざまな意見が錯綜するなかで、地域の皆さんは意見の違いを乗り越えて、統廃合を前提とする市の提案した「教育環境整備協議会」に参画されることを決断されいま議論がすすめられています。
「毎年々どっちの学校に行くのかわからないので不安だ・・・」率直な意見も出ています。
いま協議会で出ている「青山台小学校の全面建替え」も含めた意見や要望について、わが党会派の山根議員の委員会質問の最後に、
副市長から「それぞれの子どもが、また保護者の方が新しい気持ちで次の時代を迎えられようとされている事につきましては、充分私どもは教育委員会からお聴きし承知しているところでございます・・・総合的に勘案する中でお申し出の趣旨も踏まえて判断さしていただく・・」との答弁もいただきました。
統廃合実施まで、まだまだ課題も多いと思いますが、地域での議論と合意形成に特段の配慮を望みます。
そして本当の意味での、それぞれの住んでいる学校に通学し、学校も、地域も「良かった」と思えるようになることを強く願って、また教育委員会はもとより市長部局も含めた市全体の一層の努力を信頼、期待して、本案について賛成します。


12月定例議会についての党議員団の見解
2007年12月26日
- 日本共産党吹田市議団 -

 公共料金のいっせい値上げは継続審議
雇用不安や原油高騰などで市民のくらしが深刻な危機にあるなかで、選挙がおわったら突然、公共料金のいっせい値上げが提案された。市民から大きな怒りの声があげられ、市長・市議会各会派への要請行動、値上げ反対の署名運動がとりくまれた。これらの活動とあわせ議員団の論戦の結果、公共料金値上げで市民生活にかかわる条例22件のうち17件が継続審議となった。
税金督促料と印鑑証明や納税証明など手数料値上げ等の条例4件は、日本共産党が反対したが、多数で可決。市民病院初診料加算金の値上げは減額修正された。
いっせい値上問題の大半の結論は3ヶ月間延期されたが、3月議会にむけさらに反対の世論をひろげて撤回にむけ奮闘しましょう。
今回の公共料金値上げ案は、「財政健全化計画」による福祉予算削減、職員リストラと労働強化などといったいのものである。巨大開発優先で市民のくらしを痛める現市政の転換が急務である。くらしを守るためにひきつづき公共料金値上げ反対に奮闘する決意です。

北千里小学校の統廃合について
関係住民が望む地域の学校のあり方について、民主的な議論が欠落したまま吹田市と教育委員会の一方的な結論の押し付けが混乱の原因となった。地域住民は、やむなく統廃合の結論に同意したが、学校施設の建替えや環境整備の課題が残されており、日本共産党は引き続き住民とともに困難の解決にむけて奮闘する決意である。

監査委員制度「5人制」について
監査委員を4名から5人に増員し、企業会計の専門家を増員するため、と説明があった。専門家を加えることは、かねてわが党が指摘してきたもので賛成できる。しかし、定員を漫然と増やすこととは区別すべきものである。(現在の監査委員は議会選出2名、元議長経験1名、元市職員1名の構成)。
監査委員5名体制は、全国的にも人口360万人の横浜市だけである。新たに月々14万5000円の費用が増える。財政負担も慎重にすべきである。元議長経験者の任期が来年10月できれるので、その時点で専門家を入れるべき、との対案をしめし「5人体制」については反対した。

安威川淀川右岸下水道組合議会の解散にともなう議案について、大阪府が「財政健全化」の具体化として組合議会の解散を提案してきた。地方自治と住民の立場から、大阪府の権限が格段に強化され、地方の意見が切り捨てられる恐れがある。チェック機能が廃止されことは問題であるとして解散議案に反対した。

党議員団は、「公共料金いっせい値上げ」撤回にむけての論戦と公約実現にむけて奮闘した。学童保育の運動への攻撃が議会質問をつかいおこなわれた。学校現場において国旗・国家の強制をめぐる攻撃がおこなわれた。参院選挙敗北のあと「タカ派」政権が崩壊したあと、前向きの情勢の変化がおきているが、いっぽうで右からの巻き返しもおこりつつある。日本共産党は、引き続き憲法をまもり、住民のくらしを守るために奮闘する決意です。


16号(2008.1.7)

●12月市議会での日本共産党の代表質問、個人質問を紹介します。

財政は好転しているのに公共料金値上の根拠は無い

竹村ひろゆき議員の代表質問

竹村ひろゆき議員
  • 公共料金一斉値上げ問題について、値上げ理由は、「受益者負担」というが、国の「自己責任」を理由にした「障害者自立支援法」や「医療制度改悪」がどれだけ市民生活を圧迫しているか知るべき。市財政が好転しているのに値上げは根拠がない。
  • 監査委員定数増(4人制を5人に)。一部の都道府県を除いて100万都市の横浜市しか監査委員の定数増をしていない。年間約200万円の経費がかかる。現行の定数のなかで改革せよ。
  • 後期高齢者医療について。4月から制度がはじまる。全国3位(大阪府)の高額保険料を高齢者に負担させ、差別医療をおしつけるもの。保険料の引き下げに努力せよ。国保であった減免措置を保障せよ。
  • 障害者施策の充実を。「障害者自立支援法」が施行されて1年半がたったが、障害者の負担増、施設運営の悪化がすすんでいる。吹田市内に入所施設を。ショートステイも不足している。
  • 図書館行政について。学校図書館と市立図書館の連携強化。読書活動支援者配置を一校に一人に。
  • 中学校給食については関係者の意見をよく聞いて。低所得者への補助を。安易な民間委託でなく、学校給食の主旨をふまえて実施を。
  • 市民スポーツ振興。体育館や市民プールなどの料金値上げは問題である。吹田市のすすんだスポーツ施策は直営だから。民間委託はサービス低下につながるのでやめるべき。
  • 中小業者支援について。商工予算の増額。市内業者育成。産業振興条例は幅広く業者の声を聞いて制定せよ。多重債務者相談の充実を。
  • 貨物駅移転問題。開発経費について財政計画、負担、市が購入する用地の価格について明らかにせよ。環境問題について住民の立場で解決はかれ。
  • 安威川・淀川右岸流域下水道組合の解散。市の負担増、住民の声が反映されない、職員処遇に問題。


市長公約である学童保育充実と太陽の広場との関係

玉井みき子議員の個人質問

玉井みき子議員
  • 保育・学童保育。吹田市保育計画(案)で待機児解消策として保育所整備をするが、認定こども園方式は導入するな。公立で無理なら少なくても従来どおりの「社会福祉法人立」と明記すべき。学童保育の募集用紙で「保育料に滞納がある場合は入室を許可せず、滞納した場合は年度途中で退室」とある。親の生活実態を無視したもので画一的な取立て強化策は問題。太陽の広場拡充モデル事業は、阪口市長は、選挙公約で「学童は後退させない。太陽の広場も充実させる」といった。両方とも充実させる立場か。→(部長答弁)保育料の滞納が相当数あるので記載した。表現について今後検討する。太陽の広場拡充モデル事業は3校ずつ増やす。(市長答弁)学童保育は学童保育として、この春からやっている保育時間の延長など充実させてきた。これからも、学童は学童、太陽の広場は太陽の広場で充実をさせていきたい。
  • 市民病院の夜間救急。インフルエンザが大流行する時期に一時的にも夜間の小児救急開設を。
    特別養護老人ホームから救急車を呼んでも、受け入れ先がみつからずに40分も待機させられた例がある。抜本的改善を。→(答弁)小児救急の拡大は困難。休日昼間救急は継続。特養との連携は努力。
  • 特養ホームなど医療行為が必要な方が増加している。新宿区は、医療ニーズの高い入所者の受け入れを促すため、来年度から人件費を助成する。市として独自策を。→(答弁)職員配置強化の必要性は認識している。国府に要望。市独自は今のところは考えていない。
  • 重症の心臓病などの方などで、自分の酸素飽和度を管理する検査装置が必要だが、日常生活用具給付事業の対象品目に加えるべきだ。小児期発症依存型(T型)糖尿病は公的な証明書制度がないためにインスリン使用の確認が困難。危機管理室などで使用者のリストを把握し対応すべきでは。→(答弁)関係団体の意見を聞きながら、検討する。
  • 歳末見舞金について。申請期間が短く広報が不親切。→(答弁)昨年より738件申請数が減。来年は改善する。
  • 声の市報すいたでテープが途中できれる。改善を。→(答弁)利用者の意見を聞きながら検討していく。


妊婦検診公費負担を5回にふやせ

塩見みゆき議員の個人質問

塩見みゆき議員
  • 産科不足と経済的な理由で、妊婦検診を受けない「飛び込み出産」が急増している。母子ともに健康な妊娠、出産を迎えるために、妊婦検診の公費負担を5回まで拡大して実施せよ。(答弁) 厚生労働省からも地方財政措置での公費負担実施の通達あり、前向きに検討する。
  • 市民病院あゆみ保育園(院内保育園)の保育士は、小児科病棟での保育を病棟看護師と連携して取り組み、子どもたちや家族にとても喜ばれている。外来受診時の一時保育を望む声あり。市民病院での総合的な保育事業を充実せよ。(答弁)今後、検討する。
  • 市民病院看護師の夜間16時間連続となる二交代勤務は、健康破壊と医療事故につながる。良い看護のため看護師の増員と労働条件の改善を。(答弁)現在の三交代勤務を廃止しない。勤務しやすい形態を検討する。
  • 医療的ケアの必要な障害児・者のショートスティの受け入れを、市民病院と子ども支援交流センターで連携して実施せよ。(答弁) 今後、検討する。
  • 岸辺駅周辺の交通対策。平和堂南側の出入りが危険。対策を。(答弁)地元の声をふまえ警察と協議。
  • 毎日放送跡地開発。(1)地元住民に計画、環境アセス制度が知られていない。地元説明の改善を。(2)交通問題は深刻。東部拠点開発を含む吹田全体の影響と見通しは。(答弁)(1)環境影響評価制度で、事業者から準備書が出されたら公聴会を開催する。出来る限り多くの住民の方が参加できるよう努力する。(2)関係部局と協議し、交通問題を含む諸課題の解決に向け、開発事業者と協議を進めていく。


原油高騰について、市民の暮らし守る緊急対策を

そろり邦雄議員の個人質問

そろり邦雄議員議員
  • 手数料などの改定について
    近畿で第1位の行政水準を自慢にし、全国一位をめざすと言うなら公共料金を値上げするな。
  • こども支援交流センターは評価。今後の課題として、子どもの療育と、その親の就労について保障を。
  • 市民病院だより。風邪や日常の初期医療は市民病院には行きにくいと感じられる。市民病院は、あくまでも市の施設。経営の健全化は当然だが、病診連携と市民病院の役割は。今回の初診料加算金の値上げ案は、なぜ2倍なのか。
  • 北千里小学校統廃合問題。5年前、「吹田市立小・中学校の適正規模についての基本的な考え方」を。04年「吹田市立小・中学校の規模適正化第2期実施計画案」を策定し、統廃合が具体化された。それから3年、地域のみなさんが悩み抜いた。毎年、どちらの学校に行くかわからない不安の中で、今年、統廃合を前提とした「教育環境整備協議会」に参加することを北千里小学校PTAが判断をされた。これほど悩むことはありません。学校規模適正化事業の原点は子どもたちのより良い教育のためである。その立場で、(1)第2期学校規模適正化事業が実施されれば、具体的にどのような教育の内容の充実や教育環境の整備が図られるのか。(2)青山台小学校は老朽化している。いったん青山台小学校の生徒が北千里小学校に転校し、青山台小学校を全面建て替えして、全員が新しい現在の場所の、青山台に転校する案がいいのでは、の声が上がっている。可能なのか。(3)この間の取り組みの経過を説明せよ。
  • 公団住宅URが77万戸ある公団住宅のうち約5万戸分を減らす方針を明らかにした。最終的に約5万戸を閉鎖し、土地を売却するというが。影響はどうか。千里山公団住宅建替えの現状は。
  • 後期高齢者医療と基本検診。(1)保険料について。(2)基本検診から特定検診に変わったが、
    ・40歳以上の特定検診の内容は。
    ・後期高齢者医療制度、75歳以上の市民の検診は。今まで基本検診の対象であった30歳から39歳の検診は。
    ・社会保険加入者は。仮称ヘルスアップ相談会の内容は。
    ・65歳以上の生活機能評価について。
  • 原油価格高騰対策。政府は11日に、原油価格の高騰を受け、国民生活や中小企業を支援する緊急対策の基本方針を発表した。市として(1)中小零細企業、福祉施設や作業所などの影響の調査と支援の実施(2)融資制度の利子補給などの具体的な支援(3)高齢者、生活保護世帯などへの支援、についてどのようにするのか?


15号(2007.12.12)

団体懇談会に30団体 切実な要求 次々と

団体懇談会 11月20日吹田市委員会主催で来年度予算要望にむけた団体懇談会を開催しました。30団体50人が参加しました。
あべ誠行府会議員、駒井正男・大阪7区国政対策委員長があいさつをしました。村口はじめ幹事長から昨年の到達点、12月議会の動きなどを報告し、参加者と懇談しました。
女性団体からは「乳幼児医療助成制度の所得制限・一部負担金をなくして拡充を」。
障害者団体からは「自立支援法施行1年。国は補助金を削減している。市には重度加算維持や障害者の暮らす施設をつくってほしい」という切実な意見が出されました。
そのほかにも「少人数学級を求めている。教員が多忙で昼休みもとれない。学校の机が狭いが計画的に予算計上してこなかったのは問題」「公立保育園の大規模修繕がストップし老朽化が進んでいる。トイレの悪臭がひどく我慢しているが排水管の取り換えをしてほしい」「特別養護老人ホームでの問題は介護職員の劣悪な労働条件。職員の確保が難しい。入所している高齢者は重度化していて夜間の看護師配置のために市が支援してほしい。救急時は市民病院での受け入れを」など、住民の暮らしをよくするためにたくさんの改善要望がだされました。
これらの意見をふまえ、12月7日には市長に対して議員団から予算要望書を提出する予定です。


●11月8日決算委員会最終日、共産党の意見を紹介します(要旨)
2006年度一般会計決算に対する意見
竹村博之委員長、村口はじめ委員

 昨年度は、定率減税の見直しや老年者控除の廃止、65歳以上の公的年金等控除の縮減、国からの税源移譲などで、個人市民税は前年比で9.4%、21億6500万円余ふえた。市民が豊かになったのではなく、低所得者や中間所得者への増税が大きい要因となった。
こうした市民の負担増に見合ったサービス向上が図られたかというと全く不十分である。
評価できる点としては、(1)乳幼児医療費助成での所得制限の緩和、(2)小学1年生の35人学級の実施、(3)駅エレベータ設置など交通バリアーフリー化事業の前進、(4)市独自の障害者支援策の実施、(5)(仮称)療育センターの建設などがある。
後退面では、(1)社会的に一番弱い立場である生保世帯への見舞金の廃止、(2)国保会計への繰り出し1億5500万円の削減で国保会計の悪化をもたらしたことなどがある。
普通建設事業費は前年比で10億円の増、加えて将来の市民負担となる市債発行額は前年比で3億6300万円、6.5%増額した。さらに、積立基金は、約40億円も積み増しし大型開発優先の方向が明らかとなった。
1年で基金の40億円の積み増しに見られる財政的好転は、市民サービス向上や市民負担の軽減につなげるべきであるのに、逆に使用料や手数料及び自己負担金の一斉値上げの方針を固めたということであり、納得できる財政運営であるとは言えない。
個別には、

  •  2002年に同和対策特別措置法が廃止されたのに、「人権」の名で一般施策にもぐりこませ不公正を温存している点はすぐに改善すべきである。
    1. 市営住宅の建て替えや入居の問題での不公平があり、家賃滞納は1割もふえ、中には12年以上
      も滞納している人までありながら放置していることは見過ごせない。
    2. 夏祭りでは、当該地域にだけ300万円も補助していること、
    3. 各部での書籍類の購入の約3割が同和関係となっており、同和偏重が著しい。
    4. 「相談事業」と称した特別施策や市施設に特定団体事務所がおかしている。
    一般施策への移行ということは、一般施策に特別扱いをもぐりこませるということではなく、一般と同じ扱いとすることであると肝に命じて早急に改善されることを求めます。
  • 生保業務にたずさわるケースワーカーの不足や中小零細業者の経営実態を把握する人材配置がなされていないなど、十分な人員配置がなされていない。
  • 市内中小業者への官公需発注比率は40.4%まで低下した。
  • 狭隘で古い地区公民館の建て替えを早急に実施することを求める。
  • 造園業者からの焼却ゴミ搬入量が増えているが、指導や協力を強めること。 
  • 安威川ダム建設負担金はカットすべきである。
  • 貨物駅移転問題で、約4万人の市民が求めた住民投票を実施せず、移転を認め工事を進めさせたことや、東御旅町の産業廃棄物処理施設の建設許可など、市民意見の反映や市民の健康を守るために責任ある態度をとらなかったことはゆるせない。
以上の理由で、2006年度一般会計決算(案)認定に反対します。


14号(2007.12.3)

公共料金のいっせい値上げ提案される

 12月定例市議会が6日から26日までの会期で開催されます。29日に議案が示されましたが、今議会では、先の市長選挙で公約になかった使用料や手数料などを来年4月から5割アップを上限にいっせいに値上げする条例案がだされました。「後期財政健全化計画」を理由に、開発予算は拡大しつつ、市民生活に犠牲を転嫁する提案です。
料金値上げ等の条例案30本、工事契約3件を含む7件、補正予算案874万円、それ以外に教育委員長と固定資産評価審査委員会委員の人選案件が審議されます。
日本共産党議員団は、市民のみなさんとともに、公共料金の値上げストップ、くらしを守るためにがんばります。

<日程>
12月6日(木)本会議(提案説明)
13日(木)本会議(代表質問)
14日(金)本会議(代表質問)竹村博之
17日(月)本会議(個人質問)玉井みき子
18日(火)本会議(個人質問)塩見みゆき、そろり邦雄
19日(水)、20日(木)委員会
26日(水)本会議(討論、採決)
(意見書・決議案の提出締め切りは、17日の議会運営委員会まで)

使用料・手数料・一部負担金等の値上げ 総額は2億8千万円以上 

内容:
<来年4月から実施するもの> <値上げ予想総額>
  • 体育館使用料 50%値上げ
    2616万円
  • 市民プール使用料50%値上げ
    1725万円
  • 市民病院初診料加算金2倍化
    1315万円
  • 課税証明、印鑑証明など証明手数料値上げ
    1239万円
  • やすらぎ苑(火葬料)値上げ
    1206万円
  • 市民センター使用料50%値上げ
    859万円
  • 勤労者会館使用料 50%値上げ
    721万円
  • スポーツグラウンド使用料値上げ
    401万円
  • 武道館使用料 50%値上げ
    318万円  
  • 市民会館使用料 50%値上げ
    255万円
  • 総合運動場使用料50%値上げ
    226万円
  • 山田ふれあい文化センター値上げ
    217万円
  • メイシアター使用料値上げ
    85万円
  • 学校運動場ナイター施設使用料値上げ
    61万円
  • 花と緑の情報センター50%値上げ
    9千円
  • 市税督促手数料の値上げ
    130万円
  • 国保料督促手数料の値上げ
    38万円
  • 介護保険料督促手数料の値上げ
    16万円
  • 医療に伴う排出物等の処理料の値上げ
    22万円
  • 排水設備指定工事店指定手数料値上げ
    18万円
  • 事業系一般ごみ処理手数料等
    1億2242万円
  • 情報公開で公文書公開手数料の値上げ
    5万円

    <再来年4月から実施するもの> <値上げ総額>
  • 幼稚園保育料 50%値上げ
    4695万円

契約等

  • 川面下水処理場沈砂池機械設備工事
    請負金額1億7725万円 落札率85%
    請負者: 三菱化工機株式会社大阪支社
  • 青少年野外活動センター再整備(建築工事)
    請負金額5億2290万円 落札率93%
    請負者: 森長・リールエステート特定建設工事共同企業体
  • 青少年野外活動センター再整備(機械設備) 
    請負金額1億7325万円 落札率96%
    請負者: 日本空調・享和設備特定建設工事共
    同企業体

補正予算

  • 北千里市民体育館第2体育室内壁改修工事
    593万円
  • 安心安全の都市づくり市民会議開催経費その他
    191万円

その他

「安心安全の都市づくり宣言」等が審議されます。

「開発費用も用地購入価格も示さず、
採算度外視」 ズサンな計画のままで
すすめてよいのか
- 吹田操車場等跡地利用対策特別委員会 -

 吹田操車場跡地の開発(東部拠点開発)の経過報告ため、19日に市議会特別委員会が開催されました。
吹田市は、地権者JRと大阪府と吹田・摂津の両市、開発を担当するUR機構(旧住宅都市整備公団)との間で、開発の基本的な枠組みとなる基本協定書を11月9日に締結しました。
また、11月22日には総務省内閣府の「地域再生計画」指定の内示を受けると説明。「この制度は特別の補助金では無く、区画整理など開発の許認可について国の開発手法がこの場所で優先される」と説明がありました。
新たに「東部拠点のまちづくり計画・基本構想(案)」を示し、説明。内容の特徴は、関西財界、国府市が策定した構想(吹田操車場跡地まちづくり委員会が作成)をベースにし、吹田市が準備した市民組織である「市民フォーラム」の意見を取りまとめたものです。
日本共産党からは、阪口市長は、市民との協同をというが、吹田操車場まちづくり計画委員会には、市民代表や議会代表が一人も入っていない。市民の意見を反映するというが、岸部地域の地元にも「市民組織」があり、その意見について議会に報告もしない、資料も出さない。これでは、市長と財界の意見だけが優先されているといえる、と批判しました。


市長に都合よい意見は聞くが、法律・条令によって出された市民意見を無視

 10月に土地区画整理事業について、法律による開発計画についての意見書の募集がありました。これとは別に、同時期に、吹田市環境アセスメント条例による意見書の募集がありました。
土地区画整理では、38人の団体個人が意見書を提出。 環境アセスメント条例の意見では、39団体個人が意見書を提出。そのうち35団体個人が埋蔵文化財を破壊・消滅するので反対である、と指摘。 日本共産党は、「市長がつくったシンクタンクには、財界が中心で市民を排除している。市がつくった「市民フォーラム」の実態は、参加者がのべ446人、平均参加者は56人程度だ。いっぽうで法律・条令による市民意見の表明に対する態度はどうか。土地区画整理の意見書、アセスメントの意見書を真剣に受け止めるべきだ。
吹田市は、法律・条例の意見は無視し、お気に入りの諮問機関の意見は過大に評価している。これで市長の開発政策を、市民が同意したとは言えるものでない」と批判しました。


採算性について与党からも疑問の声 
倉沢さとし委、山根たかし、玉井みき子の各委員

 財政問題について、「みどりのゾーン」の買い取り費用はいくらか。基本協定を締結する段階まできたのだから、吹田市の財政負担の全体像ついて明確にせよと質問。市は、いままでの説明を繰り返し、新たな内容は示しませんでした。
日本共産党は、「採算性の無い無謀な開発」に大きく踏み込む危険性を批判しました。採算性と財政問題は、与党の議員からも危惧する質問がでるほどでした。
史跡保存(埋蔵文化財)については、府教委が指摘した61箇所の試掘調査についてすでに「業者が決まっている」と答弁しながら、具体的な計画について明らかにせず、「年内に始める」とだけ答弁。史跡保存の立場から区画整理事業決定の前に調査するように強く求めました。
日本共産党は、「跡地の開発が最優先になっているが、貨物駅の移転に伴って起こってくる貨物専用道路の周辺を中心にした大気汚染、騒音、振動などの環境問題を解決しなければ吹田市の街づくりにとって大きなマイナスになる、環境問題を解決すること無しにはこれを進めてはならない」と厳しく指摘し、意見を述べました。
※次回特別委員会は、2月18日10時


13号(2007.11.6)

9月定例会について党議員団の「声明」
2007年10月
- 日本共産党吹田市議団 -

 7月参院選挙では、国民が「自公政治ノー」の審判をくだし、国民の声が政治を動かす新しい変化も生まれる中で、公約実現と直面する高齢者医療改悪、東部拠点開発など、くらしをまもり、税金のムダづかいを許さない立場で奮闘した。
教科書検定に対する再考を求める意見書は、圧倒的多数で可決されたとは参院選後の地方政治の変化を象徴することといえる。しかし、市長は、東部拠点開発推進など巨額の税金投入による巨大開発推進の姿勢に固執し、「協定」締結を準備している。新たな市民負担増となる高齢者医療法改正について、市独自の努力をもとめたが、具体的な対策については触れられなかった。吹田社保協などが求めた後期高齢者医療制度の撤回を求める意見書は、自民・公明・無所属らの反対で16対17の僅差で否決された。
さらに閉会後に明らかになったが、市長の指示により「財政健全化計画」の具体化として、公共料金の全面引き上げが検討されている。党市議団は、ひきつづき団体懇談会、予算要望、12月定例議会など、住民と協力し「地方自治体の仕事は住民のくらしを守る」という本来の役割をはたさせるよう取り組む。

9月定例会は10月18日閉会した。市長から報告1件、条例2件、単行事件2件、予算4件、認定9件、追加として副市長と固定資産評価員の選任が提案された。
代表質問に村口、個人質問に竹村、山根、倉沢の各議員がたった。質問では高齢者医療問題、障害者支援、スポーツグラウンドの指定管理者問題、東部拠点開発、商工問題など市の姿勢を資した。個人質問では保育所の待機児解消と施設改善、35人学級、貨物駅移転工事問題、産廃建設問題、通学路の安全、AED配置など市民要求をとりあげた。
市民から提出された「岸部南地下道の安全確保に関する請願」と「千里山東2丁目のマンション計画へのあっせん・調停に関する請願」は全会一致で採択された。「南正雀ふれあい公園公衆便所設置工事の中止を求める請願」は建設委員会と本会議において民主市民連合が批判的な意見を述べながら、いずれも退席するという市民の願いに反する態度であった。
固定資産評価員の選任については討論をおこない、「必要な専門性や北摂各市の状況、過去の選任にあたっての経過からみて、元議員をあてることは改革の努力がたりない」と指摘。市長の任期内に限定するとの表明をうけて同意した。
意見書について。◎提案者になり全会一致で可決されたものは、(1)医師・医療従事者不足対策に関する意見書(2)割賦販売法の抜本的改正に関する意見書(3)公団住宅居住者の居住の安定に関する意見書(4)いじめ・不登校対策のための施策を求める意見書(5)「地域安全・安心まちづくり推進法」の早期制定を求める意見書
◎提案者になり多数決で可決されたものは、「教科書検定」再考に関する意見書。(反対)有沢、神谷(退席)生野
◎提案者になり多数決で否決されたもの。(1)後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める意見書(大阪府に対して)(2)後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める意見書(国に対して)
(反対)自民党、公明党、市民クラブ、神谷(退席)森本、生野


「公共料金」大幅値上げの考え方を示す

 11月6日、吹田市は公共料金の全面的値上げを議会に通知した。(別紙、基本方針)
基本的な考え方は「受益者負担」の原則とし、すべての料金を見直す全面的な値上げです。「施設やサービスを利用する人と、しない人がいるので、利益を受ける人に利益に見合うだけの負担をさせる」と説明しています。
予定としては、12月議会に提案し議決を求めるとしています。なお、すでに料金を設定し募集している保育所保育料、幼稚園保育料、学童保育料などは、来春にまにあわないので、一年後に値上げする、としています。今後は4年ごとに値上げを見直すとしています。


12号(2007.10.22)

●9月議会常任委員会での質問を紹介します。

千里南地区センター再整備事業は市民の声をよく聞いて - 財政総務委員会 -

村口 始委員村口 始委員
竹村博之委員竹村博之委員
提案された補正予算のなかで、アドバイザリー業務委託費として新たに731万9千円、債務負担行為補正とあわせて2677万5千円の経費について審議しました。委員会で日本共産党は次の意見を述べました。
千里南地区センター再整備事業については、民活方式を前提としてその手法を決めるために、2年間で今回の補正予算とあわせて2677万5千円という多額のアドバイザリー業務委託をされようとしているが、業者選定については明確な基準をもとに公正におこなわれることを求める。
総事業費約90億円を要する巨大プロジェクトであるにもかかわらず住民、利用者の声が十分に届いていないと考える。一定の努力は認めるが、より多くの市民のニーズや声を反映させた事業になるように、今後いっそうの取り組みが求められる。
事業方式選定については将来にわたってより市民サービスを向上させる見地で、従来方式である市直営方式も含めて検討され、住民にとってよりよい事業となるよう要望し、本案に賛成する。


スポーツグラウンドの指定管理後も
市民サービスの維持をもとめる
- 文教市民委員会 -

柿原まき委員長柿原まき委員長
山根たかし委員山根たかし委員
国民健康保険特別会計補正予算(117万2千円)と吹田市立スポーツグラウンドの指定管理者の指定について審議しました。
現在、吹田市が直営で管理・運営をしている(1)中の島、(2)桃山台、(3)高野台、(4)山田、(5)南正雀の5スポーツグラウンドを吹田市施設管理公社を指定管理者に指定し管理運営を移行するものです。
質疑では、直営を指定管理にする理由、指定管理者に指定する選考委員会に体育協会がメンバーとして入っているのか、選考基準はなにか、施設管理公社と体育協会との関係は、使用料は変わるのか、現在勤務している非常勤職員とアルバイトの人の雇用は保証されるのか、経費削減は現体制で取り組むことができるのではないか、冬季ナイター利用の拡大など市民サービスを拡大することなど、質問しました。
意見として「会場使用の公平化の拡大、冬季ナイターの拡大、利用料は現行料をまもることなど市民サービスが低下しないこと、職員の雇用についても保証し、労働条件を安定したものにすることを含め、吹田市として包括的管理責任はたすこと強く要望する」ことを表明しました。


「千里山東マンション計画であっせん・調停」への出席を
もとめる請願を可決
- 福祉環境委員会 -

玉井みき子副委員長玉井みき子副委員長
曽呂利邦雄委員曽呂利邦雄委員
市から、老人保健医療特別会計補正予算・介護保険特別会計補正予算・児童部所管の一般会計補正予算の説明がありました。
曽呂利委員は、どの補正予算も三位一体による税源移譲が影響しているのかを聞き、「問題はない」と理事者から答弁がありました。補正予算・請願(「(仮称)千里山東2丁目計画」へのあっせん・調停に関する請願)ともに採択されました。


「南正雀のトイレ建設は強行せず、中止を」の請願を可決 - 建設委員会 -

倉沢さとし委員倉沢さとし委員
塩見みゆき委員塩見みゆき委員
「訴えの提起」の議案は、新芦屋上の私道問題で業者が道路を不法占拠し住民から承諾料を取る原因となっていた土地の一部の所有権争い。市が裁判に勝訴し、登記名義人を変更させるための裁判提起の件です。日本共産党は、住民から「承諾料」など法外な手数料を取り続けた業者について、積極的に住民被害を救済する立場から業者への不当利得返還の裁判を検討すべき、と要望しました。
補正予算「桃山台駅のバリアフリー化」は、現在の駅の北側に、橋上駅をつくり、エレベーターを新設します(歩行者安全のために地上駅方式を変更)。日本共産党は、バリアフリー化を評価。住民の意見を聞いて事業を進めるようもとめました。
「岸辺中住宅の建替えによる移転補償費」は。耐震化法のため市内の古い市営住宅を八年間で16棟422戸を順次建替えることによる移転保障費です。日本共産党は、建替え事業が本格的に推進されることを評価。しかし、旧同和住宅と一般市営住宅においてさまざまな格差や問題を生んだ。建て替え事業が、旧同和事業の垣根を取りはらい平等な事業となるように。若い新婚世帯優先枠、高齢者や障害者優先枠など検討するようもとめました。
「南正雀ふれあい公園公衆便所設置工事の中止をもとめる請願」、「岸辺南地下道の安全確保に関する請願」が可決、採択されました。公衆便所の工事中止の問題は、地元から要望をふまえ予算化されたのち、女性が被害にあう事件が発生。防犯上のため住民側が工事中止を求める立場を表明していたものです。委員会は、民主党会派の委員が退席し、全会一致で採択されました。


●市長提案の人選案件について党として本会議で意見をのべました。
市固定資産評価員の選任について もっと改革の努力を
倉沢さとし議員

 今回の事案は、元収入役であった佐藤登氏の辞任にともなってその後任を選任しようとするもの。
固定資産評価員の役割は、地方税法404条で明記されている。
「市町村長の指揮を受けて固定資産を適正に評価し、且つ、市町村長が行なう価格の決定を補助するため、市町村に、固定資産評価員を設置する。
固定資産評価員は、固定資産の評価に関する知識及び経験を有するもののうちから、市町村長が、当該市町村の議会の同意を得て、選任する」としています。
市民生活にとって重要な役割を担う人事は、より効率的な行政運営の立場と、公正で透明性の高い人選が求められる。今回の選任にあたっては数点の問題点を指摘したい。
一点目
わが党は、監査委員、教育委員など議会同意の人選について、前例を踏襲するだけでなく、専門の知識経験を有する方、その役割にふさわしい方の選任を主張してきた。
北摂各市の固定資産評価員の経歴を見ると、豊中市では市職員、池田市は助役、高槻市は助役、茨木市は収入役、箕面市は公認会計士、摂津市は元市職員です。他市と比べてどうか。今回は、元議長経験者というのは、納得できない。
二点目
過去の経過では、平成12年選任の佐藤登氏は、収入役との兼務。その前任者は古川氏で、財務部長との兼任。兼務の理由は、吹田市が「財政難」で年間約200数十万円の報酬の節約、とされた。吹田市は「財政難」である。
固定資産評価員の勤務は(報酬は月額16万1千円)週3日の非常勤。市職員との兼任であれば無報酬ですむ。箕面市のように公認会計士ということであれば専門的知識を有し価値があるといえるが。
三点目
基本的には、固定資産評価委員は法定の任期がない。今回の75才と言う年齢。総合的に見て適切といえるのか。しかし仄聞するとあと、三年数ヶ月、市長の任期内で終了させるとのことですので、やむなく同意するものです。


11号(2007.10.22)

高齢者医療負担増は中止を
東部拠点開発は市民の立場で

村口はじめ議員の代表質問

  •  市長の政治姿勢について 政府は、貧困と格差を広げた「構造改革」路線は参院選の結果、一部手直しを言わざるを得なくなった。市長の見解は。集団自決の記述から日本軍関与記述を削除させた教科書検定問題の市長の見解は?
  • 高齢者医療問題 わが党は、来年4月から実施予定の「後期高齢者医療制度」と70?74歳の医療費1割から2割への負担増の中止・撤回を求めている。後期高齢者と70?74歳の医療負担増の対象人数と影響額は? 保険料、独自減免、「資格証明書」・「短期保険証」の発行、受けられる医療サービスへの上限設置や診療報酬の引き下げ等で高齢者への医療差別、補助金は、市民への周知方法は。
  • 障害者支援策(1)医療的ケアの必要な重度障害者も利用できるショートステイについて。新たな施設建設も含め充実を。(2)障害者の生活施設建設を。
  • 保険がきかず負担の大きい妊婦健診について
    市は1回だけ公費負担をしているが、せめて5回にふやしてほしい。
  • スポーツグラウンドの指定管理者にする問題
    選考委員会のメンバーと選考基準。経費削減の見込みと市民要求である冬季ナイターの利用拡大は。
  • 市営住宅、住宅政策(1)5月に建て替えられた市営岸部中住宅B工区の入居一般募集をすぐ行なえ。(2)新婚世帯や子育て世帯向け募集を増やせ。(3)岸部中住宅を特別扱いするのをやめよ。(4)市営住宅に介護や子育て施設併設を。新婚、子育て世帯への家賃補助実施を。(5)雨水利用や壁面・屋上緑化について。
  • 環境問題 (1)環境対策と経済性、費用対効果について(2)壁面緑化、屋上緑化に対する補助充実を。(3)雨水利用タンクや雨水浸透枡設置に補助制度を。
  • 鉛管問題 約3万軒も残っている鉛製水道給水管取り替えに補助制度の創設を。市民への周知を。
  • 東部拠点開発について
    「吹田操車場跡地地区の整備に関する協定書(案)」は市税投入で地権者や業者の利益を保証するものだ。補助金の追加投入は? 緑のふれあい交流創生ゾーン買収計画は基盤整備以外はしない立場からの変更だ。価格は?南北分断解消やバス・タクシー乗り場等の整備は住民も期待している。住民の声反映を。
  • 「明日の神話」誘致 壁画は幅5.5m×長さ30m。設置に約30億円かかる。原爆をテーマにした貴重なものだが費用・財政面についても検討せよ。誘致の可能性や当面のスケジュールを示せ。
  • 商工問題 産業振興条例の制定、住宅リフォーム助成制度の創設、小規模事業者登録制度、市制度融資の充実について。産業労働部に格上げされるが、予算、人員の増強は。「観光」の目玉は? 
  • 「中西家」管理について 名誉館長の人選、その意義と目的について
  • 地区公民館建て替え問題。図書館について


保育所の待機児解消と施設改善。35人学級の早期実施を

竹村博之議員の個人質問

  •  地球温暖化防止のとりくみについて
    温暖化対策は待ったなし。状況は(答弁)市の環境基本計画を見直し、実効性のあるものにしていく
  • 保育所の待機児解消と老朽化施設の改善を
    (1)市内各地で大規模なマンション建設が計画されており、待機児童を解消のためには保育所整備が必要。地域的に必要度が高いのはどの地域か。(答弁)豊津・江坂・南吹田地域をはじめ新たな待機児対策が必要
    (2)公立保育園の老朽化にともなう施設改善は長年の課題。大規模修繕とあわせて計画的な施設改善を求める。(答弁)財政上厳しいが、緊急度・必要度をみて実施したい
  • 35人学級について
    今年度から府内の小学校2年生までが35人学級となった。関係者の努力が実ったもの。市長は公約で国や府に先がけ小学校3年生までと中学校3年生に35人学級を導入するとしているが計画をしめせ。(答弁)2009年度実施を目途にモデル校実施を行い、普通教室確保など検討していく
  • コミュニティバスの運行について
    試験運行予定の春日・千里山地域でのスケジュールは。住民の要望にどう応えていくのか。(答弁)地元団体、個人が参加した検討会を設置。
  • エスコタウンのバリアフリー化事業について
    昨年10月に一ヶ月かけて江坂地区でおこなわれた社会実験の総括は。住民参加の具体的な計画は。(答弁)現地の測量業務を実施し、地元との協議をもとに放置自転車対策など改善をすすめる
  • 阪急千里線の関大一高グランド前踏切周辺の交通安全対策
    信号機がなく、通学路で朝夕のラッシュ時は大変危険。阪急電鉄と協議し、踏切を拡幅せよ。府と協力して抜本的な対策を。(答弁)十分認識しており、関係者と協議する


貨物移転工事の被害防止。市民検診から特定検診への移行

山根孝議員の個人質問

  •  貨物駅移転工事問題
    1. 泉町1丁目、南清和園町、南吹田1丁目の市民から、貨物専用道路工事について、夜間工事について事前説明が無く、連絡先も不明。防音対策も不十分。厳しい指導を。
    2. 貨物専用道路出入り口について。専用道路と府道十三高槻線への出入り口の安全対策は。
    3. 大気汚染、騒音対策として貨物専用道路をシェルターで覆う、トンネル方式に、との強い要望がだされている。どのように応えるのか。
    4. 地域苦情処理協議会の設置はどうするのか
  • 東御旅町産業廃棄物処理施設建設問題
    1. 8月21日 隣接する東淀川区の住民が大阪府知事に「産業廃棄物中間処理施設計画反対」大阪府は営業許可をおろすなと請願・要請を出されている。大阪府の対応は。
    2. 平成17年3月発行の「日本建築行政会議・市街地部会」の報告書は建築基準法51条但し書き許可の「都市計画上支障が無い」と判断する際に最低限必要と考えられる項目が示されている。
    1. 当該敷地から原則として100m以内に学校、図書館、病院、保育所、老人ホーム等の建築物がない。
    2. 接道路復員は原則として6m以上の道路が整備されている。
    3. 主たる搬出入道路は通学路と相当の区間にわたって重複しないこと
    なぜ、これらの項目を無視して許可を下ろしたのか。愛知県は、判断基準を設定して指導している。吹田市としてどのように対処するのか。
  • 南吹田のまちづくりについて
    9月27日の「まちづくり会議」では期待の声が出されている。住民の声をどのように生かすのか。
  • 「市民健診」から「特定健診」への移行問題
    市民健診の目的は病気の早期発見・早期治療・健康増進だ。「特定健診」は、メタボリック症候群と糖尿病の予防を目的としているため、従来の検査項目は大幅に削られる。死因の多くを占める癌対策は不明だ。「市民健診」方式では、吹田市が市民の健康に責任を持つが、「特定健診」は保険者に移行。自治体の責任があいまいになり健診の弱体化につながるのではないか。吹田市として、従来の「市民健診」の積極的な役割を維持すべきである。
  • 環境管理センター業務の民間委託は問題
    環境管理センターの業務の現場作業について民間委託を検討とのことだが。市民サービスを低下させないために現行方式を継続すべきだ。
  • 子供支援交流センターの「療育」に音楽療法を
  • 内本町3丁目から川岸町までの馬周り緑道の抜本的な整備を早急に実施を


障害児童見守りの場 AED増設と使える仕組み

倉沢さとし市議の個人質問

  • 市立療育施設のオープンは評価。予定事業で、障害児童見守りの場の運営について助成金額が少ない。助成を充実すべき。(答弁 利用の現状みて検討)
  • 子どもたちの通学路の安全を。
    1. 西山田マナーズヒル開発と一条池スカイハイツ公園周辺(答弁 ミラー設置や表示をしたが、今後検討する)
    2. 北山田生活道路の拡幅(答弁 平成18年度から買収のための調査を開始。5年後の完成をめざす)
    3. 新八王子橋の拡幅(答弁 一方通行など含め検討中。歩行者路肩表示を府と協議)
    4. ファミール千里山田、ビューハイツ千里山田からの山一小学校への通学路(答弁 狭い道路などで安全策を検討)
  • AEDの増設と使える市民を増やす講習を。(中学校に配置すすめる。講習会をすすめる)
  • 高町池公園の整備を。散策道路。時間を決めて点灯する街灯を。(答弁 園路整備は適宜する。街灯は、ホタル保護関係者と協議する)
  • エキスポの事故と安全対策。
  • 地域防災訓練と障害者・高齢者・独居老人などきめこまかな防災網の整備を。
  • 山田体育館の洋式トイレの増設、トレーニングマシンの更新を。エアコン問題の改善を。


10号(2007.10.1)

9月定例市議会が始まります

(日程)
9月28日(金)本会議 議運
10月5日(金)本会議 代表質問
10月9日(火)本会議 代表質問 村口  議運
10月10日(水)本会議 質問 竹村
10月11日(木)本会議 質問 山根、倉沢
10月12日(金)委員会
10月17日(水)議運
10月18日(木)本会議 討論、採決
(※意見書、決議の提出締め切りは、9日議運まで)

市長からの提出案件は、報告1件、条例2件、単行事件2件、予算4件、認定9件、追加案件として副市長の選任と固定資産評価員の選任が予定されています。

2007年度補正予算
・一般会計補正の減額補正
544万円
・特別会計3件
国民健康保険特別会計補正
117万円
老人保健医療特別会計補正
5、546万円
介護保険特別会計補正
10、144万円

(提案のポイント)
・一般会計で減額補正は、北大阪急行桃山台駅バリアフリー化工事設計変更で二年延長となったため
▼9、252万円
・豊津12号線エスコタウンバリアフリー化測量
280万円
・千里南地区センター再整備アドバイザリー費用
740万円
・岸部中住宅建替事業移転補償費
1、193万円
・特別会計の補正は、おもに国府の補助金の調整分です。

一般会計決算委員会

九月議会の初日に平成18年度一般会計決算の認定について提案がされました。審査は、決算審査委員会に付託されおこなわれます。
日本共産党は村口議員、竹村議員が担当します。

(決算委員会日程)
10月22日 提案説明
11月1日 財政総務委員会
11月2日 文教市民委員会
11月5日 福祉環境委員会
11月6日 建設委員会
11月8日 総括 討論採決


9号(2007.9.26)

吹田操車場跡地利用特別委員会が9月25日に開かれました。党議員団の質問の要旨を紹介します。

先端医療施設、教育施設など誘致へ。誘致に失敗すれば「塩漬け」の不安
操車場跡地 年内に「街づくり計画」決定へ
 

倉沢さとし委員倉沢さとし委員
山根たかし委員山根たかし委員
玉井みき子副委員長玉井みき子副委員長
吹田市、摂津市は今年6月に吹田操車場跡地「再開発計画」の全体構想を発表し(図)、これを審議しました。
全体構想は、約50ヘクタールの操車場の跡地半分に「吹田貨物ターミナル」を建設し、梅田貨物駅の機能の半分を移転。残りの23ヘクタールについて「街づくり用地」として活用します。
吹田市、摂津市は、用地を4つのゾーンにわけ、○超高層マンションゾーン(摂津市側)○先端医療施設ゾーン○教育施設ゾーン○公園ゾーン、など提案。年内に計画決定するとしています。
公害「貨物駅」移転問題は、市長が「受け入れ協定」を締結。関西財界の利益を優先し、市民には環境破壊を押しつけています。委員会では、夜間工事について、市民に知らせずに強行されていることなど、厳しく改善を指摘しました。
公園ゾーンの「買とり」案でJRは大喜びだが・・
「街づくり」の提案では、操車場による南北分断が解決され、横断自由通路建設、北側にバスタクシー乗り場などが整備されることは住民も歓迎しています。計画について、しっかりと住民の「声」を届ける必要があります。しかし全体して、誰のための開発なのか、が問われています。
中核施設として吹田市は「医療系」、「教育系」を企業誘致するとしています(数社と協議中)。企業誘致をすすめるライバル都市は、神戸港地区、梅田北ヤード地区、茨木箕面の彩都地区、旧阪大病院跡地中ノ島地区などと競合しています。誘致に失敗すれば「塩漬け土地」をうみ、税金のムダになります。 全国で都市の企業誘致競争のゆがみが大問題となっています。シャープ亀山工場を誘致するために、巨額の税金・補助金を支出した例(三重県90億円、亀山市45億円)もあります。企業誘致については、都市間のサービス合戦にならないようしっかりとチェックすることが必要です。
問題なのは、突然、緑のふれあいゾーン(公園)について地権者・JRから吹田市が、買い取る方針が提案されました。買い取る金額も不明で、特別の説明もありませんでした。
視察したばかりの稲沢市では公共用地の取得は、全部無償提供です。区画整理では道路、下水、公園などが整備されるので、地価が上がります。その利益分、地権者に土地を現物提供させて公共事業をすすめる手法です。稲沢市では、減歩率が50パーセントです。
吹田市側の「街づくり用地」の4分の1をしめる緑のふれあいゾーン(約3.2ヘクタール)を地権者から「買い取る」ことは、大事業です。市の負担は巨額で、その分が地権者の利益になる仕組みです。吹田市は今まで、財政負担が高額にならないために「法定補助以外はしない」としてきた立場からも大きな変更で、市民への説明も不十分です。
全体の採算計画が不明なのに、まずJRに利益を保障する市長の構想は、特定企業への便宜供与優先といえます。
街づくりは、大規模開発優先ではなく、市民の立場で、環境を守り、社会情勢や吹田市の財政力にあった着実な開発が求められています。また、すでに貨物駅移転工事がおこなわれ、泉町1丁目や南清和園地域で夜間工事について、住民から多くの苦情が寄せられています。吹田市が住民の立場にたち、厳しく指導することを要求しました。

緑と水につつまれた健康・教育創生


8号(2007.9.25)

企業決算委員会が9月3日より、11日まで開かれました。
党議員団の意見を紹介します。

黒字経営の努力を評価、ひきつづき低廉でおいしい水を

山根たかし委員山根たかし委員
玉井みき子副委員長玉井みき子副委員長
平成18年度(2006年度)水道事業会計決算について意見を述べます。
給水収益の減収にも関わらず、3億5000万円以上の純利益を計上され、1997年度以来、黒字を続けておられるの経営努力については評価いたします。今年度よりの料金の改定で安くなる方はおられますが、不況や増税などで市民のくらしは大変です。福祉減免制度の導入を要望したいと思います。吹田市としてできないのなら、府の制度となるように市から府へと働きかけていただくようにお願いします。そうすることで、おいしくて安い吹田の水を市民に提供できるように努力をしていただくことで、市民に信頼してもらえる水道事業になると思いますので、これを要望します。
職員が「市民のくらしを守る」という誇りとやりがいをもって、市民サービスとおいしい水の安定供給に努められるようにするには、基盤となるのは健全な職場環境をつくることだと思います。人員削減をすすめるのではなく、適正な職員配置がされること。
いろいろと努力はされていると思いますが、5年もの未収金を放置しないよう、今までどうりの対策だけではなく放置したままになってしまわないようにしていただくよう要望します。
特殊な工事で、1つの業者が続けてやるのが、信頼的にもいいのかもしれませんが、地元の業者を守るという意味でも、工事の発注を随意契約で更新していくのではないほうがいいのではないかと思います。検討を要望します。
人体に害のある鉛管がまだ残っています。鉛管対策として補助制度の創設を含め、取替えの促進をよろしくお願いします。石綿菅についても、いろいろ問題はあるかと思いますが、早急にすすめること。
さいごに、今後とも市民のために安心で低廉、良質な水の供給につとめ、災害のときなどに、すみやかに対応できる体制を整備するとともに、中期経営計画を着実に実施し、安定した経営を確保するように全力を挙げて取り組まれることを要望して、本決算を認定します。


市民病院での夜間小児救急を病院長に要望
誰でも安心して利用できる病院として公的責任の維持を
山根たかし委員長、玉井みき子委員

 平成18年度(2006年度)吹田市民病院事業会計決算について意見をのべます。
不況や増税、医療改悪などで病院にかかりたくてもかかれない人たちが、お年寄りをはじめ増えています。「市民のための病院であってほしい」「だれもが気持ちよく診療をうけれる病院であってほしい」というのを多くの人たちが思いねがっています。国の診療報酬の引き下げなどある中では運営も大変ですが、さまざまな声に応える努力や医療の充実などに取り組んでこられてきたことは評価できます。これ以上負担が増えることで困っても、公的責任のもと、だれでも安心して適切な医療がうけられる市民病院であれるように、人員不足の解消、医師の確保、安定した経営など、改善と努力されることを要望します。また、女性医師の積極的登用をすすめていくことや、看護師にとっても働きやすい職場にするためにも、院内保育所の役割は非常に大きくなってくると思います。これからもそのことを十分に考慮していただき、経営のために人員を削減するのではなく、より一層の活用を期待する。
収益をふやすためには、市民からも要望の声の多い、休日、昼間の小児診療を継続することや夜間の小児救急の復活をすることで、経営にもプラスになることは明らかです。「医師の確保」ができれば…ということや、「できるなら配置して、小児夜間救急を再開していきたい」と答弁した病院長の言葉にもあるように、そこにさらなる工夫と努力で、医師の確保をして、継続と復活をさせることを強く要望する。
医療や福祉に利潤を求めるのには限界があると思います。財政的にみれば、マイナスであったとしても、市民にとってはプラスになること追求する方がいいと思います。
市民が望むのは、いつでも安心して、医療を受けられる、相談ができるのが市民病院です。公立の病院だからこそ、果たせる市民病院の役割をしっかりと果たしていただくことや、この秋にもだされるらしい経営健全化計画にも市民の声や働く人たちの声が反映されたものになるようにしていただくことを要望します。また高度医療機器の導入にしても、費用対効果をしっかりと考えたうえで、経営を圧迫しないように十分な対応を求めます。
これからも「市民のための市民病院。市民の期待に応える市民病院」ということから、はずれることなく運営されることを期待している。
以上の意見を述べて、平成18年度(2006年度)吹田市民病院事業会計決算を認定いたします。


7号(2007.8.21)

●グループホーム指定管理者の意見
ズサンな事業運営は明白。
グループホーム閉鎖はできないので改善を強く求め賛成する
そろり邦雄議員

吹田市立岸部中グループホームとデイサービスセンターの指定管理者の指定について、特定非営利法人「いきいきライフ」に継続して指定管理者に指定しようというものですが、特定非営利法人「いきいきライフ」は議案に記載されている、吹田市高城町19の14には存在せず、電話番号も使用されていない事が明らかになった。
このことについては、新たな、法人事務所の登記がなされていない状況のもとでは、

  1. 現在の登記上の所在地で提案せざるを得ない。
  2. 議決しても問題ない
  3. 次期指定管理に向けて、協定書は実態に即した登記簿上の所在地で締結する
と確認され、
※議案として問題がないのか、「公正証書等原本不実記載」にあたらないかとの点についても担当部局からは、議案としても法的にも問題にはならず、登記変更の遅滞行為であるとの説明を受けた。
しかし、これらは前代未聞であり、2度とあってはならない事態であります。また審査の段階で見落とした事についても猛省を促すものであります。
※また「いきいきライフ」の役員構成は、3年前の指定管理を受けたときと今回では全員が変わっており、法人の事業収支計算書でも、赤字収支の財務でこの2点から見てももっと慎重に選考すべきであると考える。
以上の理由からみて本来賛成する事は出来ないものですが、
※指定管理協定書までに新たな事務所の登記を完了するとのことと、
※なによりも、現在グループホームに8名の市民が入所されており、指定管理者が更新されない場合は、施設運営ができず、退所するような事態になるとのことです、
そのような事はあってはならない事であり、
まことに不本意ではありますが、やむなく認めるものです。




●来年から実施される後期高齢者医療保健の運営について、府下でひとつの保険運営組合議会が設置されました。しかし議員定数が20人の少数のため吹田市は、三年に一回、一人しか議員が回りません。市民の意見や、すべての自治体、党派の意見が反映される仕組みとはなっていません。組合議会に、自治体や市民の声が反映されるよう抜本的改革をもとめ申し入れをしましたので紹介します。

大阪府後期高齢者医療広域連合議会の議員定数是正について
市議会議長 和田 学 殿
2007年7月19日
日本共産党吹田市議会議員団

 来年4月に始まる後期高齢者医療制度は、都道府県ごとに設置された「広域連合」が運営主体となります。その予算などを審議・決定する連合議会はより民主的で、被保険者である高齢者の意見や各自治体の要望を取り入れた運営が求められます。
しかし今年度からはじまる連合議会は定数20人となっており、35万の人口をもつ本市に???いてさえ、毎年度議員を選出することができません。
大阪府市議会議長会が全会一致で「要望」決議をされましたが、議員定数については、「構成市町村間のバランスとともに、事業の基礎となる人口や財政負担の割合に配慮」すべきものと指摘しています。
さらに大阪府市議会議長会の会長名での会長「見解」では、「本来、大阪府内の全市議会からあまねく議員の派遣を可能とし、加えて人口や都市の態様を加味して、定められるべきもの」であり、見直しを要請しています。
つきましては、吹田市議会を代表されて広域連合議会議員に就任されました貴職におかれましては、広域連合議会において議員定数の問題を大きな課題として提起し、真摯にご議論いただきますよう要望いたします。


6号(2007.8.20)

●7月定例議会最終日、日本共産党は、「機構改革」条例について反対討論を、補正予算については賛成討論を、岸部中グループホーム指定管理者指定については賛成討論をおこないました。定例議会について「議員団声明」は次のとおりです。

7月定例議会をおえて
日本共産党吹田市会議員団

  • 改選後初の定例議会である7月議会は8月13日、補正予算など26件の議案を可決し閉会しました。改選後の新たな議会で、日本共産党は市議会第一党をひきつづき確保し、議案提案権を確保しました。阪口市長は、当選はしたが、過半数の支持はえられませんでした。市民の批判に謙虚に耳を傾け市政運営をすべきです。しかしワンマンな態度は変わらず、公害梅田貨物の移転工事、御旅町産業廃棄物処理工場建設工事を強行するなど、市民不在の強権的、強引な市政運営を継続しています。同時に、市長選挙で岩根氏が善戦健闘し、住民の粘り強い運動の結果、阪口市長の公約に住民要求の一部を取り入れる変化も生まれつつあります。

  • 党議員団はいっせい地方選挙公約、参院選での「緊急福祉一兆円プラン」などの公約実現をめざして奮闘しました。高すぎる国民健康保険料の引き下げ、介護保険の減免制度の充実、さらに医療制度の改悪による高齢者医療の問題でも、市独自の医療助成継続を。介護施設の不足解消を、多重債務窓口の設置などを取り上げ奮闘しました。市民不在の「機構改革」条例提案について三千万円ものムダな費用がかかること。阪口市政8年間で5回目であること。「福祉」の名前を削除するのは明確な市政の後退であること。消費生活センターの事業が後退の恐れのあることなど、市民から見て納得できるものでないなどの問題点を指摘し、反対しました。岸部中グループホーム、デイサービスセンター指定管理者問題で、ズサンな管理運営が明らかになりました。吹田市の管理責任を厳しく指摘しつつ、施設の閉鎖を回避するため指定管理者の議案には賛成しました。補正予算、教育委員と公平委員の人事案件など他の議案は賛成しました。

  • 今議会で、療育センター(名称・こども支援交流センター)を開設するための条例が可決されました。全国にほこる児童療育の拠点施設であり、内容を充実させ新築移転し、オープンします。小・中学生障害児童預かり事業、病児保育の実施、千里山竹園児童センターの建設。阪急関大前駅にエレベーター設置、小中学校の耐震診断事業など粘り強い住民の運動が実現しました。今後予定している施策として小学3年、中学3年まで35人学級、中学校給食の実施、学校耐震化などがあきらかにされました(阪口市長が発表した重点プログラム46、推進ポリシー136)。党議員団はひきつづき住民の福祉の充実が地方自治の目的であり、地方自治体に「福祉の心」を取り戻すために全力でがんばる決意です。

  • 巨大開発優先の政治姿勢は、さらに強硬になり住民との矛盾は拡大しました。日本共産党の代表質問で、吹田貨物ターミナル建設による公害対策について公害監視モニター施設の増設を、貨物専用道路は地下方式を、など再度提案しましたが市長は拒否しました。「東部拠点」開発、山田駅前公共施設、南千里駅前地区の再開発、千里山駅前地区の再開発、仮称南吹田駅前地区の再開発、阪急吹田駅前に防災センター建設など全体の財政計画が不明のまま同時進行で進められようとしています。千里丘地域などの民間マンション開発ラッシュについて、「総量規制」をすべきだ、との提案についてもゼロ回答です。深刻な通学路の安全対策と過大校対策。保育所・学童保育など公共施設の絶対的不足など厳しく対策を求めました。引き続き、計画的で、住みよい街づくりのため取り組みます。

  • 岸部中グループホーム指定管理者の審議について、党議員団は「本会議審議のみの即決で処理するのでなく、委員会付託をして慎重に審議を」と要求しました。委員会審議の結果、問題点が明確になりました。議会改革では、これまで取り組んできた継続課題である、議会・審議会の傍聴の自由化、議会のインターネット放映など議会運営委員会において論議することとなりました。議会の役割であるチェック機能をはたすため積極的に提案をつづけます。後期高齢者医療組合議会が発足しましたが、府下で20人の組合議員定数しかなく、市民の声は届きません。抜本的な定数増など改善を求め、吹田市議会議長を通して後期高齢者組合議会に働きかけました。引き続き市民に開かれた議会へ、草の根の党支部の活動とむすんで議会改革、住民要求実現へがんばる決意です。


「機構改革」条例についての反対討論
村口はじめ幹事長

 阪口市長になり8年間で5回目の「機構改革」である。今回の「機構化改革」には、その内容や名称、費用と労力、議会への説明や議論の不十分さ、時期の問題など様々な問題がある。
<費用について>
「機構改革」にともない、情報システムや間仕切りの変更、電話工事やサイン改修などで2856万円余、それ以外に印鑑や文書の変更、移動などに要する労力も必要となる。これだけの費用と労力が必要となるであるから、機構改革については、わかりやすく、市民サービス向上に帰するものでなければならない。
<内容の問題>
ところが、今回の案を知らされた多くの市民や団体の方から、かえってわかりにくくなる、名前だけでなくサービス後退につながるのではないかなどの心配が寄せられている。
具体的には、(1)組織の名称から可能な限り「福祉」の言葉をなくすことについて。修正されて「福祉保健部」「地域福祉室」「福祉総務課」の名称は残すことになったが、「障害福祉課」「高齢福祉推進室」 の名称がなくなる。(2)『政策企画部」を新たに市長直下に置き、それとは別に「政策推進部」を置くことで、組織がわかりにくく市民の声が市政に反映されにくくなることが懸念される。(3)課の統廃合で「消費生活相談課」がなくなり、消費者行政の後退が懸念される。
<関連問題>
今回の「機構改革」との関連で、7月議会直前の7月1日づけで「政策財務総括監」という役職を新設したと事後報告があった。現市長になって、部長よりも上にたつ「監」が10も新設されたわけだが、議会軽視もはなはだしい。
<必要な改正について>
後期高齢者医療の問題や包括支援センターの問題で緊急に変更が必要であるのなら、それらの問題にしぼった改正を行い、本格的な組織改変については、時間をかけてじっくり議論して行うべきである。
以上の理由で、今回の条例改正案については賛成できない。


補正予算の賛成討論
療育センターなどを評価し、市政の透明性の改善を求める
竹村博之副幹事長

今回提案された補正予算は、阪口市政3期目のスタートとなる本格的な補正予算であると言えます。
今回の予算の特徴は、

  • 市長が市政方針で述べられた「自治・文化・にぎわい」「環境」「子育て・教育」「くらし・健康」「都市創造」「安心安全・美しいまちづくり」「財政運営」の七つの主要な政策分野に沿って、主要な政策課題136項目を「まちづくり推進ポリシー136」として位置付け、そのうち46項目を「重点プログラム46」と位置付けて補正予算が組まれた事にあります。
  • 予算の中身は一般会計で33項目の新規事業3億1981万1千円、特別会計で3項目の新規事業1億1835万4千円です。

予算の評価ですが
  • (仮称)吹田市まちづくり政策研究所事業、(仮称)地域コミュニテイ検討市民会議などの市政運営上において位置付けのあいまいな予算や、
  • 吹田ブランド創出事業、観光センター開設予算などその必要性について特に感じられない予算、
  • 無駄な機構改革に伴う予算、などの問題点があります。

しかし全体としては、
  • (仮称)療育センターの開設に伴う予算や・小・中学生等障害児預かり事業、病時保育の実施(仮称)千里山竹園児童センター建設など障害児、者施策や子育て施策の充実
  • 阪急関大前駅バリアフリー化・小中学校の耐震診断事業などおおむね、市民の暮らし優先の事業予算となっている事は評価するものです。

また、敢えて申し上げますが、
  • 「総合計画」や「実施計画」「重点プログラム46」「まちづくり推進ポリシー136」「市長マニフェスト」との関連性、
  • これらの施策を実施していくための市の政策形成過程の透明性、
  • 市長の言われる、市民との協働,協創の具体的な中身など、市民からみて分かりにくい事がたくさんあります。議会でも審議する際に申し上げました点について、わかりにくく審議ができにくい状況があります。今後は予算提案にあたっては、これらの点を改善されるように要望致しまして本案に賛成します。


5号(2007.8.20)

●7月定例議会での常任委員会の質疑を紹介します。

市民不在の機構改革、合理性なくムダづかい - 財政総務委員会 -

村口 始委員村口 始委員
竹村博之委員竹村博之委員
機構改革の条例である「事務分掌条例」を審査しました。日本共産党は、市民の立場から検討し、問題点があるので反対しました。その討論を紹介します。

「事務分掌条例案」についての反対意見
機構改革については、阪口市長になってから過去8年間で、条例改正で2回、規則改正で2回おこなわれた。いずれも年度途中での改定ではなく、条例改正で3回目となる今回の提案は議会への説明責任の不十分さや施行時期の問題など、重大な問題があるといわざるを得ない。
内容としてもわが党の代表質問や委員会審議のなかでも各委員から指摘された結果、原案にあった福祉保健部をくらし健康部に変更する点や児童部をこども部に変更する原案をもとにもどす修正案が提示された。しかし「障害福祉課」や「高齢福祉推進室」の名称がなくなる点や「市民相談課」と「消費生活課」を統合して「市民生活相談課」とすることについては原案修正されなかったのは問題である。
今後いっそうの福祉行政や消費者保護行政が求められているときに、名称変更は施策の後退につながり、これまでの施策の充実に尽力してきた多くの市民からみて理解しがたい変更点であり認めることはできない。
また移行に伴う経費についても質疑のなかであきらかになったが、最低でも約3千万円という極めて多額の費用と労力を要するものとなっている。 これら問題点が多い条例案については本来であれば提案を撤回し、今後市民の声を聞くべきであると思うが、若干の修正だけで強いて提案するのであれば本条例案に反対せざるを得ない。


豊一小学校校舎の耐震化、図書館の祝日開館など - 文教市民委員会 -

柿原まき委員長柿原まき委員長
山根たかし委員山根たかし委員
一般会計補正予算について以下質問・要望をしました。

市民文化部関係
  • 地域コミュニティ検討市民会議委員の公募が10月に行われるが、良好なまちづくりとコミュニティの発展のために情報公開と市民参加を貫き、市民に分かりやすい会議にすること。
  • 旧南竹見台小学校の多目的施設の管理運営について、地域住民の利用目的が十分達成される運営体制にされること。

教育委員会関係
  • 中学校英語指導補助者配置事業について、19年度は6名の配置で学期ごと6校づつ。期間が短いのでは。今後は、1年間を通した配置ができるように検討されたい。
  • 校舎耐震化促進計画が豊津第1小学校を最初に、本年度から始まるが、屋内体育館につづいて、校舎の耐震化も急いで実施されるよう要望する。
  • 図書館の祝日開館は市民から喜ばれるものですが、職員体制の充実が必要と考えられる。職員増員の検討、さらに、アルバイト職員の条件改善など要望する。
  • 公民館の耐震診断について、29館うち19館必要という事が明らかになった。早急に、19館の耐震診断だけでも短期間で行い、急ぐ必要のある館から耐震改修を実施されるよう要望する。
  • 山田駅前の青少年拠点施設整備事業のついてPFI方式から吹田市が直接建設する公募型プロポーザル方式が新たに採用されることになった。市民の要望にこたえる施設となるように、市民参加と情報公開を強く要望する。

提案された旧中西家住宅条例と補正予算について意見をのべて賛成しました。


長年の市民の願いが実る こども支援交流センター - 福祉環境委員会 -

玉井みき子副委員長玉井みき子副委員長
曽呂利邦雄委員曽呂利邦雄委員
11月開所の「こども支援交流センター」市民病院南隣11月開所の「こども支援交流センター」
市民病院南隣
(仮称)療育センターは、施設の内容など障害者団体や関係者と吹田市が協議し準備してきました。施設名称について「こども支援交流センター」として提案されました。委員会は、名称がおかしいとの意見があいつぎました。すべての委員が一致し名称変更を求めたのですが、修正はされませんでした。
施設の中身は多くの方々が待ち望んでいたことであり、名前に不十分さがありますが、開所を遅らせることは出来ません。
共産党は、「市と関係者の長年の努力で開設に至った事は大いに評価する。今後も全国に誇る療育を中心とした施設になるように一層の努力を求める。
名称については、“療育センター”の方が良いと考えるが、障害者支援交流センター“あいほーぷ”や文化会館“メイシアター”の様に、市民に定着する愛称をすみやかに公募して決めていただき、施設オープン時から愛称でスタートできるように特段の努力を求める」と意見を述べて、条例に賛成をしました。

吹田市立岸部中デイサービスセンター・グループホームの指定管理者問題

議案に記載されている住所(吹田市高城町19の14)には存在しておらず、電話番号も使用されていないズサンな提案であることが明らかになりました。
審議の中で、運営状況が赤字であること。NPО役員が3年前に指定管理を受けた時点と、すべて入れ替わっているなどがわかりました。
共産党は「今回、実態のない住所で提案されたことは、全く遺憾。今後二度とこんな事がないように。強く指摘し抗議する。今回、指定管理者の延長が図られない時は、事業が停止する。現在グループホームを8名の市民の方が利用されており、その方たちに大きな影響を与える。議案として大変不本意な点は多々ありますが、やむをえず、みとめるもの。新しい事務所の設置をし、登記の変更については、管理協定書を締結するまでに必ず実行されるよう求める」と意見、要望を述べて、賛成しました。


関大前駅にエレベーター実現、
用途地域の見直で乱開発規制を
- 建設常任委員会 -

倉沢さとし委員倉沢さとし委員
塩見みゆき委員塩見みゆき委員
阪急関大前駅
バリアフリーの街づくりの声に応え、阪急関大前駅舎にエレベーターが4機設置されます。工事主体は阪急電鉄。市から2000万円補助します。
歩車道分離がされていない危険な通学路で歩行者保護のため、歩道部分をグリーンに塗装し、安全をはかる事業「グリーンウォーク」を実施します。1400万円。学校関係者、父母からの要望を積極的にだしてほしいとのことです。
このほか、岸辺駅前自転車駐車場整備のための調査設計費、山田駅前ポケットパーク整備、市営住宅耐震診断など住民要求が前進しました。
用途地域の見直し業務予算(H19年調査、20年素案作成、21年市民意見聴取、22年都市計画審議会決定)ついて日本共産党は、「乱開発による深刻な矛盾について市は、問題意識があるのか」、と質問しました。
吹田市は新総合計画を基本に人口計画、公共施設整備など開発計画を決定しています。しかし、千里丘マンション戦争などマンション事業者の収益優先を吹田市が放任したため、規制の限界まで開発が一気に進み深刻な都市問題を起こしています。せまい道路に過密な住宅の密集、学校施設の不足などです。この事態の解決には、用途地域による法的な開発規制が効果的で、住民の立場にたった開発行政への転換が求められます。


4号(2007.8.15)

●7月定例議会の代表質問、個人質問を紹介します。
機構改革ばかり熱心。市民のくらし応援を重点に

塩見みゆき議員の代表質問

塩見みゆき委員塩見みゆき委員
  • 市長の施政方針について
    市長は選挙で当選したとはいえ、批判票は半分を超えた。謙虚に受け止めるべきだが評価は。
    長年、市民のみなさんが要望してきた療育センター、35人学級、中学校給食、病児保育など具体化がすすむことは評価する。しかし市役所を政策官庁へ、は疑問。施政方針は抽象的、大言壮語がめだつ。開発優先で市民のくらしへの共感が感じられない。自治体本来の仕事である「住民の福祉の増進」をはかれ。
  • 機構改革
    阪口市政になって8年間で5回。市民から見て必要性は納得できない。会計プログラムの変更費用だけでも約1800万円。ムダな出費だ。
    高齢福祉から「福祉」の名称をなくすというが理念の後退だ。消費生活課が市民生活相談課に統合され、消費生活行政の後退につながる危険性がある。
  • 国保料、介護保険料とくらし
    高すぎて払えない国保料・介護保険料の引き下げを。要介護認定が激減し、介護サービスを受けられない高齢者が増えている。市独自の手だてを。
  • (仮称)療育センターについて
    「こども支援交流センター」と施設名称の提案だが、障害をもつ子どもたちの「療育」の拠点だ。市民によくわかる療育センターにすべきだ。
    親子教室、外来相談、巡回療育、高学年学童保育(就労支援)、一時休息支援など高く評価できる。必要な専門職の職員の配置を。就労支援は中学校まで対象となり評価できる。さらに高等部の受け入れ、長期休暇中も夕方6時まで実施せよ。
  • 障害者支援交流センター「あいほーぷ吹田」
    利用する方に医療的ケアの必要な方が増えている。看護師や職員の増員を。医療的ケアの必要な方のショートステイを受け入れられる場所を吹田市で確保せよ。
    生活施設の整備を早急に
  • 学童保育
    土曜日の開室、就労実態に合わせた時間延長を。施設の改善、整備を。学童保育と全児童対策として実施している「太陽のひろば」事業は一体化せず、それぞれ目的・役割にそって充実を。
  • 吹田貨物ターミナル駅建設問題について
    貨物駅専用道路は地下方式を。せめて民家近くはドーム方式に。貨物専用道路の出入り口の交通安全対策。南清和園地域と南吹田地域の交流をはかれ。貨物駅移転に関する総事業費を明らかに。
  • 開発問題
    すまいる条例による市民「意見書」が計画に反映されていない。条例が形骸化している。開発業者に有利に運用されている。住民の立場に改めよ。交通問題、学校・保育施設の不足など、千里丘の過剰な開発に対して抑制・規制策を。
    毎日放送跡地開発(写真)について、環境アセス条例に基づいて手続きが進められているが説明会の開催を。
  • 毎日放送跡地開発

  • 商工業振興
    産業労働室が「部」に昇格。地元中小零細企業、商店の活性のため、具体的な政策や予算の増額を。
  • 小児科・産婦人科医師の確保を。
  • 35人学級、中学校給食の具体的な進め方は。
  • 憲法9条を生かした平和のとりくみを。
  • 市営岸部中住宅の一般募集を。


夜間小児救急の復活を

玉井みき子議員の個人質問

玉井みき子副委員長玉井みき子副委員長
  • 小児夜間救急体制について
    すべての人が安心して医療が受けられる市民病院に。医師不足は国への要望を。独自に確保の努力を。(→は市の答弁)→医師を公募する。関係大学との連携を強める。府や国に要望していく。
    小児救急電話紹介サービス(#8000)は豊能こども急病センターのみ案内。市民病院休日昼間も紹介を。→府へ要望する。
  • 健診後のフォロー。育児教室の利用実態
    1歳半健診で個別と集団検診が併用されている。保健センターのフォロー体制はどうか。保健師の増員を→個別健診者は、医師から、集団歯科健診、育児相談を受けるようすすめている。9割が保健師と面接している。
    育児教室の利用実態を把握し充実を→アンケートを実施。回数増や、児童館と連携し工夫している。
  • 病児保育について
    補正予算で岸部診療所に病児・病後児保育室を整備。民間委託を提案。市として位置づけは?→国の交付金に基づく事業で事業主体は市町村。ことぶき病後児保育室は、岸部診療所で受け入れる。
  • 小規模多機能高齢者施設とコムスン問題
    市の施設整備計画は。市独自の報酬のうわのせを検討せよ。コムスン事業所閉鎖の対策は→06?08年度で、市内6ブロックに各2ヵ所の計画。青山台、寿町で小規模多機能施設。千里万博公園で1ヵ所予定。あとは民間事業者の参入で。
  • 吹田操車場跡地の遺跡や環境対策
    「文化財は壊すものではなく、記録保存でもなく、残して保存する」というのが基本。府教委と市教委は見解が違うが?→遺跡は法に基づいて、府の教育委員会や関係機関と協議して対応する。
    大気汚染監視局の増設を→環境省の基準以上なので増加は考えていない。


南千里、桃山台の街づくり

柿原まき議員の個人質問

柿原まき委員長柿原まき委員長
  • 桃山台駅バリアフリー化について
    工事がすすんでいない。住民の期待にこたえるよう、住民の意見をきいてすすめよ。
  • 千里南地区センターの再整備計画案について
    1. 9階の予定だが事業費の見込みは?
    2. ニュータウン建設記念館を同地につくる理由。
    3. まちこんでは花と緑のセンター・NPO拠点施設は全く話が出ていなかったが、組み込んだ理由。
    4. まちづくり懇談会参加者や住民の意見をどのように反映してきたのか。
    5. 口腔ケアセンターとはどのようなものか。

  • ニュータウンの地域包括支援センターを高野台サブセンター内につくることについて
    北千里からくるのに遠すぎる。市民ホールのような使い方ができるのか。職員の配置体制は。福祉巡回バス路線に組み入れてはどうか。
  • 個人情報保護対策と住基ネットについて
    住基ネットからの離脱を求める市民からの訴訟で、昨年市は上告した。箕面市は上告せず検討委員会を設置し選択制導入について作業をすすめている。本市が住基ネットからの離脱を認めない理由は。判決の評価は。市の個人情報保護はどうなっているのか。
  • 多重債務対策窓口設置について
    昨年国会ではグレーゾーン金利の撤廃など貸金業規制法が改正された。多重債務の解消は、生活再建がすすみ、生活の安心、多重債務者の減少で自殺の防止、生活の安定が図られるなどの効果が期待できる。多重債務対策の相談支援体制を早急につくれ。
  • 公契約制度について
    市委託の警備会社が労基法に違反。市は労働実態を把握したか。民間委託の結果、低賃金で働かせる原因になっている。市は貧困をつくるな。入札は地域振興や環境への配慮、労働条件などを取り入れた、総合評価制度へ転換すべき。


老人医療助成と後期高齢者医療制度

そろり邦雄議員の個人質問

曽呂利邦雄委員曽呂利邦雄委員
  • これまで、今年度中に廃止する方向が示されていた、南千里にある「吹田市休日急病診療所」が当面継続されることになったと医療審議会で報告されているが、本会議においてその真偽を明確に
  • 市民病院の玄関前について、家族などが送迎のために乗り降りしやすいものに改善を
  • 来年から75歳以上の方が「後期高齢者医療制度」に移行する、また70歳?74歳までの高齢者は1割負担から2割負担となる、「福祉の吹田市」の象徴的な施策である、老人医療費助成制度を継続すべきだ
  • 第2期学校規模適正化の問題について、(仮称)教育環境整備協議会を設置して取り組みを進めるとの事だが、組織の位置づけを明確にして、地域で円滑に話し合いができる保障を十分にはかるべき
  • 経営戦略会議をトップに特別職や総括監など、条例や規則にない職責が市政運営の意思決定の大部分を占めており、市民にとってわかりにくいもっと透明性のある市政運営を
  • 市民本位をもとに良好な労使関係が築かれて、吹田市は汚職や規律問題もなくきた、今後とも良好な労使関係を継続されるように努力すべき


3号(2007.7.20)

改選後さっそく「機構改革」 条例提案3回、規則改正2回と合わせて5回目

 いっせい地方選挙後初の定例市議会、7月議会が、7月25日から8月13日まで開かれます。機構改革は阪口市政になって、平成12年4月の条例改正・平成13年4月16日の規則改正・平成14年4月1日の条例改正・平成17年4月1日の規則改正と今回を合わせて5回目となります。条例、予算も提案され、本格的な議会となります。党議員団は、公約実現へ、全力で取り組む決意です。

<日程>
7月25日(水)本会議(議案提案)議会運営委員会
8月 1日(水)本会議(代表質問)塩見みゆき
2日(木)本会議(代表質問)
3日(金)本会議(個人質問)玉井みき子 議会運営委員会
6日(月)本会議(個人質問)柿原まき そろり邦雄
7日(火)委員会
8日(水)委員会
10日(金)議会運営委員会
13日(月)本会議(討論、採決)
(*意見書・決議の提出は、3日の議運まで)

<議案(主なもの)>

条例 

  • 吹田市立こども支援交流センター条例の制定
    片山町2丁目に建設中の「(仮称)療育センター」を「こども支援交流センター」の名称でオープンするための条例
  • 旧中西家住宅(吹田吉志部文人墨客迎賓館)
    条例の制定
  • 事務分掌条例の改正
    今の11部1室を13部に編成替えする「機構改革」を行なう(別表参照)

*この「機構改革」にともない、電算機処理に1787万円、加えて、プレート・間仕切り変更や文書変更のための費用、および新たな人件費が必要となります。

契約等 

  • パソコン236台、プリンタ88台を購入する契約の締結(5377万円)
    納入者は、東芝情報機器滑ヨ西支社(大阪市)
    指名競争で10社が入札、落札率は79%。
  • 下水道雨水レベルアップ事業第二工区(江坂町)請負工事契約の締結。(1億3138万円)
    請負者は、且谷工務店(吹田市)。
    一般競争で14社が入札、落札率は79%(最低制限価格)で並び、くじで決定。
  • 岸部中デイサービスセンターおよび岸部中グループホームの指定管理者を指定する。
    指定管理者はいずれも、特定非営利活動法人「いきいきライフ」(吹田市高城町)

補正予算(主なもの) 

( 1万円未満は切り捨て)
予算総額は、36億6517万6千円です。
  • 庁内データ総合共有活用システム用サーバ購入とシステム再構築委託料
    (6817万円)
  • (仮称)吹田市まちづくり政策研究所事業。
    準備委員会委員に謝礼他 <新規>
    (52万円)
  • 協働のまちづくり事業
    (仮称)地域コミュニテイー検討市民会議委員謝礼
    (30万円)
  • 旧南竹見台小多目的施設改修の初度調弁費、及び 管理委託料
    (1478万円)
  • 岸一地区高齢者いこいの間改築
    (299万円)
  • 千里ニュータウン地域包括支援センター整備及び維持管理費
    (940万円)
  • 高齢者及び障害者家具転倒防止器具設置助成 <新規>
    5000円まで
    (92万円)
  • グループホーム運営助成
    生活支援補助員配置補助金
    (583万円)
  • 精神障害者グループホーム運営助成
    (273万円)
  • 小学校高学年障害児童見守り事業助成
    1時間円延長のための補助金
    (24万円)
  • 小・中学生等障害児預かり事業補助金 <新規>
    自主運営団体に対する支援
    (279万円)
  • 休日保育委託料で私立一園増分
    (49万円)
  • ファミリーサポートセンター事業
    (50万円)
  • わかたけ園通園バスを1台増やす
    ワゴン車購入、委託料
    (397万円)
  • 児童館について 試行的に毎月1回日曜日を開館する<新規>
    (今年10月から来年3月まで)
    (215万円)
  • こども支援交流センター((仮称)療育センター)
    初度調弁費、地域療育事業及び施設管理費他
    (2935万円)
  • (仮称)千里山竹園児童センター建設用地の鑑定及び購入費他
    2009年オープン予定
    (1億8636万円)
  • 生活保護受給者自立・就労支援事業 <新規>
    (178万円)
  • 生活保護実施体制強化事業 <新規>
    (127万円)
  • 岸部診療所で病時保育ができるように改修するための設計委託料 <新規>
    (312万円)
  • 65歳以上の公害健康被害被認定者のインフルエンザ予防接種費用助成 <新規>
    (10万円)
  • 廃棄物処理施設建設工事(プラント機器製作、地下ピット類建築工事請負費の追加)
    (27億7454万円)
  • エコアクション21認定取得に2分の1補助する <新規>
    (100万円)
  • 吹田ブランド創出のために、市内事業所向けブランド意識調査ほか委託 <新規>
    (57万円)
  • 観光センターの開設<新規>
    (浜屋敷の一角にまち案内所を設置する)
    (2万9千円)
  • 路側帯安全対策事業 <新規>
    (1445万円)
  • 放置自転車対策のために管理システム導入他 <新規>
    (187万円)
  • 阪急関大前駅エレベータ4基設置に補助金(2009年度完成予定) <新規>
    (2000万円)
  • 津雲中央線歩道整備工事、出口町4号線実施設計
    (5836万円)
  • 千里南地区センター再整備(用地交換モデル作成)
    (162万円)
  • 用途地域等都市計画見直し
    (317万円)
  • JR岸辺駅前駐輪場整備計画
    (444万円)
  • 紫金山公園拡張のための用地購入と実施設計524.2m2
    (1億9937万円)
  • (仮称)山田駅前ポケットパーク整備工事他
    (1336万円)
  • 岸部中市営住宅1、2号館の耐震診断
    (563万円)
  • 小・中学校3校の耐震診断
    (3465万円)
  • 災害ボランティア育成 <新規>
    (31万円)
  • 不登校児童・生徒支援事業
    「学びなおしのできる学校」整備
    (125万円)
  • 中学英語指導助手を6名から10名にふやす
    (718万円)
  • 小学校情報教育用パソコン増設
    (834万円)
  • 小学校校舎耐震化促進計画策定
    (270万円)
  • 太陽の広場拡充をモデル実施
    (1119万円)
  • 自然体験活動・環境教育推進事業<新規>
    山の学校・海の学校事業
    (260万円)
  • 地区公民館耐震診断ほか
    (221万円)
  • 中央公民館で千里金蘭大学吹田市民講座を開催
    (17万円)
  • 図書館開館日をふやす<新規>
    元日と月曜日を除く祝日を中心に
    (282万円)
  • 少年自然の家の改修 <新規>
    (1976万円)野外食堂建設工事
  • 青少年クリエイティブセンターで「地域青少年社会教育総合事業」を行なう
    (110万円)
  • 歴史的建造物保存活用事業
    旧西尾家と旧中西家
    (3707万円)
  • 岸一地区公民館改築
    (1784万円)
  • 青少年野外活動センター再整備
    建築工事・解体撤去工事ほか
    (4333万円)
  • (冬季)中学校運動場ナイター施設開放事業
    (45万円)

「福祉」の文字が消える

「機構改革」による主な変更

・今の「福祉保健部」を「くらし健康部」に改め各課の名称から「福祉」の文字を消します。
「地域福祉室」→「地域くらし支援室」
「障害福祉課」→「障害者くらし支援室」
「高齢福祉室」→「高齢者くらし支援室」
・今の「産業労働室」を「産業労働にぎわい部」に格上げし、その下に「まちにぎわい創造室」を新設し、観光政策や駅周辺活性化のための企画調整事務をおこなう。吹田まつりに関する事務もここに移管する。
・「政策企画部」を設置するとともに、今の「企画部」を「政策推進部」に名称変更する。
・「人権部」を「自治人権部」に変更する。
・「児童部」を「こども部」に変更する。
・「消費生活課」と「市民相談課」を「市民生活相談課」に統廃合する。


2号(2007.6.28)

操車場跡地開発の枠組み・採算など
計画の 基本問題は依然、不明なまま。
公害対策、遺跡保存は先送り
開発を急ぐ吹田市、JR機構
- 吹田操車場跡地利用対策特別委員会 -
倉沢さとし委員、山根たかし委員、玉井みき子委員

 6月21日地方選挙後、初の特別委員会が開催されました。
吹田市が諮問していた「吹田操車場跡地まちづくり全体構想」(※メンバーは関西財界、国府市など。市民代表や市議会は入っていない)が6月にまとめられたので発表された。今後、これをもとに議会での議論、市報掲載、市民フォーラム開催などをすすめ、9月には行政内部で集約調整し、10月には「吹田操車場跡地まちづくり計画(基本構想)(案)」にまとめる。それを受けて11月に、開発構想について事業コンペを実施する、などの計画を明らかにしました(図)。

●特別委員会傍聴の人数規制の撤廃を 共産党
特別委員会の傍聴問題について審議しました。倉沢委員より、情報公開の時代であり、「いっぱん傍聴6人規制」は時代遅れ。会議室の物理的条件がない、というが市議会議員、マスコミの傍聴人数の制限はない。物理的条件がない、との理由はなりたたない。狭ければ、隣の全員協議会の部屋、本会議の部屋もある。規制を撤廃をすべきと主張。今回は、傍聴者が6人以下でした。
「全体構想」などの説明のあと質疑を行いました。

●地元説明会でのJR機構の異常な態度の改善を 山根委員
日本共産党山根委員は、地元説明会について、事業者・JR機構の態度が不誠実だ。市は、事業者への指導をしているのか、など質問しました。
貨物専用道路付近の住民が納得しておらず、家屋調査なしでも工事を進めていくというような対応になっている。事業者任せでなく、吹田市として責任ある対応を。貨物専用道路は、住民にとって50年、100年の住環境にかかわる。住民の声を聞き、説明会を進行するのは事業者として当然の義務だ。
事業の吹田市負担や採算問題について、「市と着工合意」ができたら、JR機構として事業予算を公表すると説明していた。しかし、1年半経過したが、住民説明会、議会でも「わかりません」「いえません」との態度だ。
市として、いつ明確にするのか。機構に誠意がなさすぎる。
今年1月30日に貨物駅移転工事の起工式が行われた。総工費も不明のまま、市議会議長と委員長のみに起工式の案内をし、議員、特別委員会には秘密にした。吹田市の事業としては異常きわまりない。今後このようなことがないように、と要望しました。

●地下鉄8号線延伸はムダ 倉沢委員
倉沢委員は、地下鉄8号線の延伸計画について。昨年、構造的に可能かどうかの調査を300万円で実施。今年280万円で費用対効果、人口密度、需要予測などの調査を実施している。しかし、だれが考えても地下鉄延伸は無駄な計画で、調査費そのものがムダづかいだ。
跡地にある遺跡調査について、市民にとってかけがえのない財産だ。開発優先で遺跡破壊とならないように調査すべき、など質問しました。

●市長発言の見識について 玉井委員
玉井委員は、跡地開発の魅力ある街づくりの例として、市長が「たとえば、有名な幼稚園を誘致したら人が集まる」と発言したが、例が悪すぎる。市民参画というならば、もっと市民の声を聞き、誠実に対応していくべきだ、と要望しました。


エキスポ事故への指導、
学校の耐震改修、バリアフリー
- 都市環境整備対策特別委員会 -
曽呂利邦雄委員・柿原まき委員・塩見みゆき委員長

 6月14日に改選後初の特別委員会が開催されました。
5月に起こったエキスポランドの事故の経過報告がされ、長年、吹田市に対して、建築基準法の建物点検について、事業者が報告していた内容について虚偽といえる報告であった。今後、市としてどのように対処するのか。人命にかかわることなので、あいまいにせず、きちんと対応するよう求めました。
学校や公共施設の耐震診断については、診断が全て終わっていないとの報告であったが、実態について明らかにすべきだと要望しました。
北大阪急行桃山台駅のバリアフリー化の工事が遅れている点については、警察との協議が終わっていないとのことだが、基本構想段階で警察も関わっていたはず。地元住民は、工事が進まないことに疑問の声が上がっている。説明をきちんと行うべきであると求めました。
千里丘地区のコミュニティバスについては、試行運転に対する利用者・周辺住民へのアンケートを実施されたが、市民の主な声はどのようなものか質問。「運行の方向を現在の一方向だけでなく、逆の方向にも走らせてほしい」「一ルート50分間は長いので、ルートを分割できないか」などルートに対する意見が多かったと報告あり。料金が200円は高い。高齢者は無料にすべき、様々、市民意見を取り入れ、本格運行をめざしてほしいと意見を述べました。


●党議員団は靖国史観のDVDが教育現場に持ち込まれることに反対する申し入れを
しました。

日本青年会議所「近現代史プログラム」の学校教育への持ち込みに
反対する要請書

吹田市教育委員会委員長 内田慶市様  教育長 延地和子様
2007年6月19日
日本共産党吹田市議会議員団、日本共産党吹田市委員会

「日本は自国を守るためにやむをえず戦争した」「アジアを解放するための戦争だった」と繰り返し主張し、日本の侵略戦争を肯定・美化するアニメーションDVDを教材にした日本青年会議所作成の教育事業が、文部科学省の委託研究事業「新教育システム開発プログラム」に採択され、全国で実行されようとしています。
「誇り」と題するDVDは、戦死した青年が現代にあらわれ、女子高校生を靖国神社に誘う内容となっており、日本の侵略戦争を「大東亜戦争」と呼び、「愛する自分の国を守りたい、自衛のためだった」と教えています。日本の植民地支配について、「道路を整備し学校を設置した」などと、侵略・加害の歴史には全くふれていません。これは、過去の戦争への反省とおわびを述べた1995年の『村山談話』に反するものです。
また、伊吹文科相も衆議院教育再生特別委員会での答弁の中で、「私が校長なら使わない」「政府の方針からみると、私が校長だったら採択しない内容だ」と述べており、教材として学校教育などの場で使うべきでないことは明らかです。このような立場から、下記事項を実行するよう要請します。

一、アニメーションDVD「誇り」を活用した、日本青年会議所「近現代史プログラム」の委託研究事業認可を取り消すよう、文部科学省に求めること。
一、同プログラムを市内の学校教育に持ち込ませないこと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※前号で会派構成一覧表のうち個人会派の2議員の記載もれがありました。訂正し、お詫びいたします。
フォーラム吹田(1人)西川巌穂
無所属    (1人)石川 勝


1号(2007.6.5)

共産党塩見議員が監査委員に就任

 地方選挙以後、初の臨時市議会が6月4日から開催され、議長など議会役員を5日の本会議で決定しました。
日本共産党は、選挙の結果、ひきつづき八議席で議会第一党です。議会の役職は会派の人数に応じた民主的な構成となるように要望しましたが、議長は民主和田議員、副議長は公明六島議員になりました。
日本共産党は、監査委員に塩見議員が就任、柿原議員が文教市民委員会委員長に就任しました。詳細は別表です。
これに先立って、会派構成がきまりました。新人が9人当選し、一人会派が増えました。

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コースター事故で議員団が調査

聴取会議 二十人の死傷者をだしたエキスポランド(大阪・吹田市)のジェットコースター事故のあと、5月12日、日本共産党のこくた恵二衆院議員、小林みえ子参院議員、あべ府議、吹田市議団が同園を訪れ、折れた車軸の検査先送り問題などを同社から聴取しました。
このなかで、同社が超音波をつかった車軸の探傷検査の先送りが常態化していたことが明らかになりました。探傷試験を義務付けたJIS基準を法制化せず、施設まかせにしてきた重大性があらためて浮き彫りになりました。
吹田市役所で、冨田雄二吹田市副市長らが、建築基準法にもとづくチェックや体制などについて説明。
冬柴国土交通相が、JIS基準にもとづく検査を吹田市の条例(建築基準法施行細則)で義務付けていないかったとのべたことにたいして、吹田市側は「安全の視点から、ジェットコースターなどは乗り物と考え、建築基準法で規制する是非を考えてほしい。国と協議していきたい」と強調しました。


●大阪府市長会の研究会が同和地区を復活する研究報告をまとめる動きがあり、党市議団は撤回を市長に申し入れました。
「同和地区の位置づけ、呼称問題に関する研究会」報告書 に断固抗議し、
撤回を求めます

2007年5月1日 吹田市長 阪口善雄 殿
日本共産党吹田市議会議員団

大阪府市長会・町村長会が確認しようとしている「同和地区の位置づけ、呼称問題に関する研究会」報告書案は、特別法が失効し、地区指定が失っているにもかかわらず、事業を実施してきた地区を同和地区と呼称し、差別解消に向けた施策を推進するものとして、行政が同和地区を固定化、同和行政を永続化させるものです。
これは、一斉地方選挙で示された同和行政終結、同和問題解決の府・市民の願いに反するもので絶対に許せるものではありません。断固抗議すると同時に撤回するよう求めます。


党議員団が新役員選出 

地方選挙後開かれた議員団総会で、議員団は次の新役員を選出しました。いっせい地方選挙では9人の市議団と民主市政の実現はなりませんでしたが、得票率・得票数は過去最高のご支持をいただきました。ひきつづき、あべ府議、市議団は協力して公約実現のため全力で奮闘する決意です。

団長   倉沢さとし
幹事長  村口はじめ
副幹事長 竹村 博之 


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