市議会報告

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各医療助成制度条例改正に対する考えと
障害者医療助成制度の改悪に反対を表明
2004.10
市議会報告 64号より
福祉・医療
 今回の改正は大阪府健康福祉アクションプログラムによる医療費助成制度の改正に伴うものですが、大阪府制度改正の最大の問題点は、かって全国に誇る老人医療費助成制度について、今回ついに実質上医療費本体助成から撤退したこと、あわせて4つの医療費助成制度に本人一部自己負担を府下一斉に導入せざるを得ない状況を作り出したことにあります。

老人医療費助成制度 は府下最高で継続

 そのような中で本市では、老人医療費助成制度については、年金収入で約226万円、所得で約125万円の「市民税非課税世帯」を対象者として、府下で最高水準の医療費本体助成を継続するという努力がされ老人医療費一部負担金助成制度においても、対象者については府基準を上回り身体障害者手帳3・4級及び知的障害中度にまでの対象者を継続しています。

父子家庭まで対象を 拡大

 母子家庭医療費助成制度については、父子家庭まで対象者を拡大し、今回の改正で対象者は5801人から6676人に増え、所得制限についても府基準では年収365万円が対象者ですが本市基準では年収506万円とし3割強の対象者上積みをしています。

就学前まで医療費無料に

 また、乳幼児医療費助成制度についても、府は3歳未満ですが本市は就学前までと対象年齢を引き上げ、今回の改正で13398人から17077人と対象者が広がるなどの努力がされています。

障害者医療費助成は 後退

 ところが障害者医療費助成制度については、対象者の所得制限を大阪府並に引き下げた事により、2154人の対象者から2044人と減少し、本市単独制度である食事療養費の所得制限についても医療費助成と同額に引き下げます。その上に新たに「一部負担金」が導入されました。
 障害者の方が他の医療費助成制度対象者に比べて、障害者医療の現状からみても何処でも受診できるものでない事から必然的に多くの医療機関にかかる割合も高くなり、なおかつ診療科目も多く、その上継続医療も多いのが実体です。また所得面からも、施策の配慮がいるところと考えられ、今回の改正によって、医療費負担が生計面でも厳しくなることは明白です。
 老人医療費助成制度をはじめ、他の医療費助成制度では本市としての独自性を発揮し何らかの形で大阪府制度を上回る制度となっています。
 それにもかかわらず、もっとも配慮されなければならない障害者医療費助成制度では、今回具体的な手だてが施策に示されず、府制度に合わせただけの改正となっており認めることはできないことを表明し、障害者医療費助成制度の条例改正に反対しました。