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吹田市税条例の一部を改正する条例の制定についての反対意見 2005.5
議員団ニュース54号より
社会保障・税金
曽呂利邦雄議員

 今回の条例改正中の「被災住宅の固定資産税、都市計画税の軽減措置の期間延長」については、この間の震災等の被害に対する税制措置として評価できますが、今回の改正の主な内容である
(1)満65歳以上の方のうち合計所得が125万円以下の方に対する、いわゆる人的非課税措置の廃止と、(2)個人市民税の定率減税の縮減については認めることは出来ません
なぜならば、その理由は2点あります。


第1点目は市民負担と市の施策への影響の問題です


 満65歳以上の方については、これまで所得125万円まで、年金収入なら245万円、給与収入なら204.3万円まではが非課税でしたが、今回の廃止改正により、一般の非課税限度額と同じ基準となり、単身者では所得35万円以下、扶養家族が1人の場合、所得割が所得105万円、均等割りが92万円以下になります、
  単身者でみると年金収入なら155万円以下、給与収入なら100万円以下となります。これは、給与収入の場合でみると生活保護基準以下の年収でも市民税が課税される事になります。
  今回の改正で全国では100万人以上の方が課税対象になると試算されており、本市でも3500人の方が影響を受け、その負担増額は3432万円となります。
 さらに、今度の改正は市民税の負担にとどまらず、
(1)介護保険料で、年9653円増額になる方が3995人、年1万9306円増額になる方が4629人となりその他利用料助成などの施策を含めて介護保険制度では1億5430万249円の市民負担の増大になります。
(2)また老人保健医療制度で、3446人の方が年18800円の負担増
(3)老人医療費助成制度では、1233人の方が年73150円の負担増となります
これ以外にも、介護保険のホテルコストも市民税非課税が基準となるので、そのしわ寄せと、非課税措置廃止は高齢者市民の生活に大きく影響し生活悪化は避けられず深刻な問題となります。


          

 定率減税縮減の影響は14万2000人の市民の方に18億2千万円の負担増となり、保育料への影響は、入所児童の23%の1012人に影響があり、 その額は7764万8400円となります。
  この間、配偶者特別控除の廃止、老年者控除の廃止、均等割りの増額、年金特別控除の縮減など、相次ぐ増税は、単に増税だけでなく種々の制度に影響し、市民生活、とりわけ高齢者や低所得者に大きく影響し生活を圧迫する状況となっています。


第2点目は条例化の根拠から見ての考えからです


 国で地方税改正されたからといって、ただそれに追従して何でも条例改正するのは、地方自治の自立の時代から言っても、検討すべきではないかと思います。
  国の法律改正であっても、地方税法第3条第1項で「地方団体は、その地方税の税目、課税客体、課税標準、税率その他賦課徴収について定をするには、当該地方団体の条例によらなければならない」とありますように、法律改正も条例化することによってはじめて有効であり、地方団体の自主性も保障されています。
  ですから、単に国どおり改正するのではなく、市民生活に配慮した、また影響する制度との関係を考慮した中で市独自の判断をすべきであります。
      

 国の税制改正をそのまま条例化する根拠は、地方税法第1条第5項標準税率 地方公共団体が課税する場合に通常よるべき税率でその財政上その他の必要があると認める場合においては、これによることを要しない税率をいい、総務大臣が地方交付税の額を定める際に基準財政収入額の算定基礎として用いる税率とする。という条文にあるように、「市民税課税状況」が地方交付税の算定基礎となることから、国の法律をそのまま条令化するという根拠になっていますが、本市は地方交付税不交付団体ですから、自主的判断できる条件はあると考えます。
  以上の理由から今回の条例改正については反対するものです。

家庭ごみ収集方法めぐり激論 2005.5
議員団ニュース54号より
環境
廃棄物減量推進審議会
 5月2日、6月10日の審議会では「循環型社会の形成を目指して」という諮問に対し、今年度中に答申を、また9月までに中間答申をまとめることをめざして議論を重ねています。
  両日とも、家庭ごみ収集の有料化と無料で配布している袋の扱いをめぐり激論が交わされました。
  この中で、市民ネットワークや一部の他団体や学者委員などが、袋の無料配布を取りやめて他の減量施策にまわすべきだ、今のやり方では減量につながらない、「無料配布の取りやめは有料化ではない」などと主張。同時に「適正負担」の名目で有料化を主張しています。
  ところが、作業部会でまとめられた答申「仮案」は施策の柱で、「ごみ袋の無料配布はとりやめ、今後は家庭系ごみ有料化の一環として検討するべきである」と強調しています。
  私は、次のように主張しました。
  1. 無料配布の取りやめや指定袋以外でだされたごみの取り残しの徹底は有料化につながるので反対だ。
  2. 費用問題では、巨額な費用を要する焼却場をはじめとした建設関係の事業費の見直しを行うべきだ。焼却場を必要最小限の規模に縮小することは、費用削減だけでなく減量努力にもつながる。
  3. 医療や福祉、増税など、全般的に国民犠牲が押し付けられ、市民生活が困難をきわめる中、安易に市民負担増やサービスカットの道を選ぶべきでない。
  4. 他市で、有料化で一時的にごみがへってもすぐに元の量以上にごみがふえている市が多い。
  5. 生ごみや枯れ葉、除草ごみの堆肥化のために、こまめに地域に入り市民意識向上に努めると同時に、市としても減量努力を行うべきだ。
  6. あまりできていない事業系ごみの分別と資源化を最重点に取り組むべきだ。
  7. 市民にペナルティ―を課したり相互に監視させる方向ではなく、5種分別など本市の先進的な取り組みの到達点を踏まえ、市民参加と相互の信頼を高める方向で施策の前進を図るべきだ。
  8. ごみにならない製品やシステム作りのために国が責任を果たすように要望活動を強めるべき。拡大製造者責任やデポジット制導入などの具体化が必要だ。

  <今後の審議会の日程>
  (1)7月11日2時半〜 (2)8月17日 (3)8月29日午前  会場はいずれも吹田市役所内で、傍聴可能です。(村口はじめ委員)
貨物駅問題で上京し調査 
政府の認識の甘さ明らかに
2005.5
議員団ニュース54号より
梅田貨物駅移転
  6月13日、小林みえ子参議院議員とともに、地元関係者、村口はじめ議員らが上京し、国土交通省、環境省、文科省に計画をただし、移転計画の中止を求めました。「公害道路いらない。貨物駅移転反対市民連絡会」の小西和人会長と西谷文和事務局長、「十三高槻線対策協議会」の田中泰会長、「東住吉連絡会」の吉永明之事務局長、山崎まさかず党摂津市くらし・福祉対策委員長が参加しました。
  政府側は次のような認識を示しました。
  1. 梅田貨物駅周辺は「都市再生緊急整備地域」に指定しているが、「都市再生特区」指定は大阪市の権限であり、まだだ。梅田用地の内の先行開発地域は都市再生機構が買い取り、区画整理の実施中だ。
  2. 梅田用地売却額から移転費用を引いて赤字になるなら移転はしない。黒字になるように努める。黒字になる見込みだ。全国の旧国鉄用地の売却費は年金等の財源に充てている。
  3. それらの見積もりについて。公開競争入札を行うことや、環境影響評価の実施中でもあるので一切公開できない。
  4. 梅田用地開発の支障になる梅田貨物線の移設費用をどこから捻出するか等は、まだ先のことであり担当外でもあるのでわからない。これからの検討だ。大阪市が研究していると聞いている。地下にもぐらせると聞いている。
  5. 移転について。開発は鉄道・運輸機構が担当し、その維持はJR貨物が行う。
  6. 梅田貨物駅と共存する梅田北口開発については全く検討していない。技術的にも相当困難だ。移転の方向でのみ進めている。
  7. 移転に伴う大気汚染について。ほぼ国基準におさまるのでさほど問題はないと考える。
    大気汚染と喘息との因果関係については、今調査を始めたところだ。アセスについてはそれぞれの自治体の条例に基づいて進めてもらいたい。環境対策については、市長意見に添って最善をつくす。
  8. 遺跡調査について。新設道路や線路下の調査の要否を含めた指定と調査の方法をどうするかは、国行政の担当外であり、決定の権限は各都道府県と教育委員会にある。大阪府文化財センターが発掘調査を行うことを決定した。

  これに対し、それぞれ意見を述べ、認識を改めるように要望しました(省略)。(村口はじめ議員)
JRの安全輸送申し入れや「老人総合センター」の市移管などを要望 2005.4
議員団ニュース53号より
代表質問
松本洋一郎議員の代表質問
  1. 安全輸送の徹底
    JRの脱線事故は安全より利益優先の経営方針の結果だ。社員もJRになって2万人も減らされている。JR西日本やJR貨物、阪急などに安全強化を申し入れよ。(答弁:危機管理監答弁・すでに申し入れたが貨物はこれから。事故後対策マニュアルも検討していく)
  2. 梅田貨物駅移転に反対を
    4月27日に小林美恵子参議院議員が国会で取り上げた。3万を越える市民の意見を尊重し、移転ストップを表明せよ。(市長答弁:今後、審査会の答申と市民の多くの意見を考慮し、改めて市長意見書を作成していく)
  3. 戦後60年、核兵器廃絶へ見解は
    侵略戦争は二度と行なってはならないとの「9条の会」の運動や、NPT(核不拡散条約)再検討会議にかかわる核兵器廃絶への見解は? 永住外国人に地方参政権を。(市長答弁:わが国の平和が守られてきたことについて憲法の果たして来た役割は大きい。非核3原則が完全に実施されるよう働きかけたい)
  4. 「産業振興条例」の検討を
    市の仕事を市内中小企業に増やし、「産業振興条例」の制定で業者を守れ。(答弁:産業労働監・新たな商工ビジョンを策定する商工業振興対策協議会の中で議論願っており、一定の方向が示していただけるよう努力したい)
  5. 御旅町への産業廃棄物処理工場建設に反対
    東御旅町は工場地域とはいえ、マンション、保育園などもあり、地元との話し合いが不十分なままで建設許可を出すべきでない。(環境部長答弁:住民と事業者の話し合いの経過を見極め対応していく)
  6. 吹田に障害者の更生施設建設を
    重度障害者に負担と制約を増やす「自立支援法案」は問題。吹田に入所施設を。グループホームへの援助の強化。車いすマラソンのためにも総合運動場を全天候型に。不登校対策の充実。(各部長答弁:法案は生活実態を考えると制度上の問題もある。更生施設の建設は国の補助が難しく、困難。市の単独補助制度は、第2期障害者計画策定の中で方向性を検討していく。総合運動場の改修は無理だが、車いすマラソンの練習のため他の施設利用ができないか働きかける。)
  7. 市民病院のシステム変更による成果と課題
    オーダリングシステム導入で待ち時間が減るなど喜ばれているが。(事務局長答弁:以前より流れがスムーズになるなど改善が見られた。今後、データ保護と本年度中に電子カルテシステムを開始したい)
  8. 「府立老人総合センター」など、その他
    府が手放そうとしている北山田の「老人総合センター」を市で引き継いではどうか。市有地を福祉目的のために民間に貸す場合は、公募または吹田で実績のある団体にすべきだ。悪徳訪問販売から高齢者や障害者世帯を守っていく必要がある。(市長答弁:府に対して「老人総合センター」の存続等を含め要望し、市の福祉施策等の総合的なあり方を検討する中で、方向性を見出していく)
    (質問、答弁は要旨です。文責・松本)
千里丘開発で交通、学校、保育の問題解決を 2005.4
議員団ニュース53号より
個人質問
塩見みゆき議員の個人質問
  1. 小学校低学年教員補助者の充実を
      この事業は担任をサポートし、きめ細やかな指導をする目的です。一日4時間、年間93日間の配置では不十分。時間の延長、年間通じての配置、補助者の継続雇用について検討を。(教育監答弁・実施内容については関係部局と協議をしていく)
  2. 岸部、南正雀地域のまちづくり
    1. まちづくり懇談会。今後の進め方は。(答弁・参加者からの意見をもとに地域の将来像をまとめ、その実現に向けたプランづくりを市民・事業者・行政が連携し、具体的に取り組みたい)
    2. 南正雀のフェンスで囲まれた十三高槻線予定用地を、工事開始まで、花壇や憩いの場など住民のための用地利用を。(答弁・早期の工事着手を目指し、事業の進み具合からみて、用地利用は困難)
    3. JR岸辺駅のバリアフリー化と橋上化の早期実現を。(駅周辺地区の交通バリアフリー基本構想の策定は来年度に予定。本年秋にJR西日本から橋上化と南北自由通路の具体的な計画素案が示される予定)
  3. 千里丘地域の開発に、積極的な抑制策を
    1. 日生住宅跡地の開発、旧富士銀行グラウンド跡地の病院建設など巨大開発がまだまだ続く。民間主導による無計画な開発が急増している。周辺道路が狭く危険であること。学校施設、学童保育施設の不足など地域の許容量をこえている。住環境を守るため、積極的な規制、開発抑制策を講じるべき。(答弁・地域の実情を勘案しながら、懸念される諸課題等について検証し、良好な市街地形成の誘導に努めていく)
    2. JR千里丘駅近くに自転車駐車場の確保を。(建設緑化部長答弁・用地確保にあたっている)
    3. 長野西JR寮跡地を市が購入し、市民のための利用を。(答弁・今後のまちづくりを考える上で、貴重な土地である。公共施設の配置状況や近隣施設との関連、財政状況等を勘案する中、市としての活用を検討する)
    4. 図書館設置は前向きに検討されるとのことで期待している。当面、自動車文庫の巡回数を増やし、市民センターや出張所でもできるように。(答弁・昨年二箇所増設、5月から市民センター駐車場も増える。他の施設での貸し借りは今後検討する)
たばこの禁煙・分煙を。千里山駅前整備について 2005.4
議員団ニュース53号より
個人質問
竹村博之議員の個人質問
  • 公共の場でのたばこの分煙、禁煙対策の推進を
    1. 公共施設の分煙化、禁煙化の実施状況とその判断基準はどのようになっているのか。いっそうの努力を求める。(答弁 昨年の十月時点と比べると、市内施設304ヶ所で、分煙と禁煙は289ヶ所で、禁煙施設が21ヶ所で増えた)
    2. 江坂駅周辺地域は、今年の四月から喫煙禁止地区に指定されたが、その効果と市民の反応は。(答弁歩きタバコの割合が減少している。引き続き啓発に努力する)
  • 安全で便利な千里山を市民参加ですすめよ
    1. 「千里山地区住宅市街地総合整備事業」の内容。(答弁 千里山駅周辺の都市基盤施設についての基本計画素案の策定をおこない、来年度に計画の政府承認を目指していく)。
    2. 児童会館、市民サービスコーナー、コミュニティー施設等を整備せよ。
    3. まちづくりのために、市民への情報提供と市民参加をすすめよ。(答弁 「市民会議」を発足し、市民、事業者、行政が対等の立場ですすめたい)。
    4. 駅前踏切周辺の交通渋滞、交通安全対策をすすめること。
  • 江坂駅周辺の良好なまちづくりを
    1. 江坂駅は乗降客が約10万人だが、駅前に「タクシー乗り場」がないので様々な問題が発生している。改善を求める。(答弁 地元関係者や大阪府、警察、タクシー関係団体と協議、検討していく。
    2. バイクの違法駐車対策と既存の駐車場利用者の利便をはかること。
  • 子どもの安全について・学童保育の待機児の解消を求める
    1. 市立小学校、幼稚園、保育園の警備員配置状況と業務内容。私立幼稚園・保育園の現状。現場関係者の要望を聞いてすすめること。
    2. 学童保育の待機者の現状と解消のための手立てを要求する。
国保値上げ含む「健全化」計画撤回を 2005.4
議員団ニュース53号より
個人質問
村口はじめ議員の個人質問

  市が今年3月に策定した「財政健全化計画案」(05〜09年度版)について質問しました。
  「計画案」は、一方で今後大型建設事業費を急増させ(3〜4倍に)、他方で200億円の財源不足を理由に国保料の大幅値上げや国基準よりもましな市民サービスの全面的見直しと市民負担増、職員数削減と民間委託を進めるというものです。
  私は、9つの建設事業の見直しを求めました。
  この内、防災複合施設建設と片山公園の再再整備事業については、当面の計画からはずすべきと主張しました。この2つだけで約120億円かかり、そのいずれも国補助はほとんどつかない見込みです。
  防災複合施設建設ではなく、不足している消防車や人員の確保、学校施設などの耐震強化をこそ急ぐべきだ。片山公園は数年前まで約8億円もかけて再整備したばかりであり、今またやり直す必要はない、と主張しました。
国民健康保険については、一般会計からの繰り入れで高すぎる保険料を引き下げてきました。市は、この繰り入れが多すぎるということで今年度3億5千万円へらしました。計画案ではさらに8億1544万円へらすことを検討しており、1世帯あたり年間1万5680円も保険料値上げを考えていることが明らかになりました。
  私は、こうした計画案はあるべき方向とは逆であり、一から見直すように求めました。
  地域要求としては、新設道路の信号機設置と出口町の歩道整備を求めました。