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2004年度吹田市一般会計予算案への意見
重要な点で市民の要求にこたえていない当初予算
2004.4
議員団ニュース24号より
議会
松本洋一郎議員
 政府は景気が回復してきたといっているが、実態経済が良くなったわけではありません。完全失業率も大阪は7.6%、青年は12.9%にも達しており、企業倒産も不況型倒産が年々増加し、建設業、製造業の落ち込みが深刻。自殺は一年間で全国で3万件、この3分の1が経済的な理由といわれ、自殺の1割の3000件が大阪で発生しています。

  本市の国民健康保険料の納付状況を見ても、12億円、15%も滞納があるという状況です。払える所得があるのに払わない人は別として、不況や保険料の高さなどで払いたくても払えない方が増えてきています。

  こうした市民の困難な状況を解決し、地方自治法にいう「福祉の増進」を図ろうとしても、現在、政府・小泉内閣が「三位一体改革」の名で地方分権の推進どころか地方自治の破壊、地方財政の困難を押し付けています。本市の場合でも、新年度だけで歳入の変動額が約19億円のマイナスという状況です。

  こうした中、いま吹田市に求められているのは、国の悪政から市民のくらしや健康、雇用や中小企業の経営を守ることだと思います。

評価できるいくつかの点

    1. 若者などの雇用支援の一環としてのスタートワーキングサポート事業。
    2. 市民の消費生活をまもるためのスタッフの増員。
    3. 杉の子学園の建替え計画や4年生以上の障害児童の学童保育への手助け。
    4. 民間保育園の建設助成と休日保育への助成。
    5. 私立幼稚園3歳児への補助金の交付。
    6. 市民病院の小児救急の継続をあくまで望むものですが、「豊能広域こども急病センター」
      の開設に伴い廃止が心配されていた「市立休日急病診療所」を存続。
    7. 読書活動支援者や小学校低学年教員補助者の配置など緊急地域雇用創出特別基金を
      活用した事業について、国が事業を打ち切ったとしてもその後も市としてこれらの事業を
      継続する意志を表明したこと。
    8. 少年自然の家の整備や、文化振興基本条例の検討予算。
    9. 山田駅前での「児童・青少年施設」の構想。
   10. 豊津駅前の自転車駐車場と耐震性地下防火水槽。
   11. 交通バリアフリー化に向けた計画立案。
   12. 部落有のため池を活用した親水公園計画。

きわめて不十分で認めがたい点

    1. 千里山・佐井寺地域の市民サービスコーナーの設置が14年間も実現していないこと。
    2. 3館目以降のコミニティセンター建設が計画されていないこと。
    3. 公立保育所の施設改善がきわめて不十分。
    4. 地域教育協議会の代表者と学校評議員から「公選による公職者」、
      教育委員を選ぶことができるような権限を持った人たちをはずすという規定がない。
    5. 一般施策や人権の名で継続されている不公正な同和事業、「ふれあい相談事業」
      「ことぶき温泉」、「交流活動館」内の団体事務所、
      日の出市営住宅の建て替えを放置したまま岸部中住宅のみ建て替えが
      行われている問題など、不公正な同和事業がきっぱり終結されていない。
    6. 商工振興条例がなんら真剣に検討されていない。
    7. ごみ行政では、この4月から市民に対し無色半透明のゴミ袋を強制するような
      政治姿勢は同意できない。
      ごみ焼却施設の建替えでは過大な投資にならないこと、
      特に機種選定・業者選定に当たっては、まちがっても役所、業者、政治家などの
      黒いうわさが立つことのないように細心の注意を払うこと。
    8. 利水はもとより治水についても再検討しなければならない安威川ダムに、
      ずるずると関連予算、吹田市民の税金を使うことはやめるべき。
    9. 梅田貨物駅の移転問題では、基本協定にある「環境を悪くしない」ことと
      「住民の合意」の2点がクリアできない限り、市として協力する根拠がない。
      住民投票を行い、市民の意思にもとづいて判断するべき。

  さる2月臨時市議会では、市長と一部幹部職員に限定した綱紀粛正を求める決議がなされました。

  日本共産党は新しい綱領で、日本社会が必要とする民主的改革の内容のひとつとして、…「住民が主人公」を貫き、住民の利益への奉仕を最優先の課題とする地方自治を確立する…と決めたことを紹介しておきます。

  以上、評価できる個別の事業はあるものの、重要ないくつかの点で市民の切実な要求に正面からこたえたものとなっておらず、反対せざるをえません。
3月29日(共産党のみの反対で、賛成者多数により可決)
「児童虐待防止の対策強化」など意見書を可決 2004.4
議員団ニュース24号より
福祉・医療
 日本共産党は、他会派といっしょに、政府に対し「児童相談所の充実、児童福祉司の増員、そのための財政処置」を強く求める内容の「児童虐待のための対策強化を求める意見書」を提案、可決しました。

  また「公契約における公正な賃金・労働条件の確保を求める意見書」、「65才まで働ける雇用環境の整備を求める意見書」、「マンション対策の充実強化を求める意見書」も全会一致で可決しました。

市議団主催の文化シンポジウムに80人 2004.4
議員団ニュース24号より
文化・スポーツ
 日本共産党吹田市議団は4月10日、吹田市メイシアターで文化シンポジウムを開催しました。市民ら80人が参加しました。

  主催者を代表して倉沢さとし市議団長は、「各界の方々との一致点を大切にと、市議団主催のシンポジウムは回をかさねて11回となります。文化は、生きていくうえで欠かせません。また平和でなくては文化の発展はありません」とイラクでの邦人拘束問題の一日も早い解決を、と訴えました。

  メイシアター事務局長の木下昭男さんは、行政の立場から特別報告。メイシアターが府下初の財団運営方式で来年で20年になり、全国でトップクラスの利用率を誇ること。市民に愛され、苦労して建設・運営した値打ちがあります、と紹介しました。

  日本共産党阿部府会議員は、国や府の貧弱な文化行政を批判。しかし01年に制定された文化芸術振興基本法は、国や自治体のの本格的な取り組みをうたっており、府でも条例化などと予算措置をすることが必要、と述べました。

  かみがた活性化研究会の井澤壽治会長は、文化の創造についてハコモノ優先の問題点を指摘。庶民文化について持続する大切さ、参加する大切さ、上方文化の誇りを持ちつづけることについて紹介。参加者の共感を呼びました。

  西山田地区公民館の前館長の尾浦芙久子さんは、地区公民館での講座や取り組みの独自性について写真も紹介し発言。在留外国人の方々と日本語教室を開き国際交流、障害者の方々との交流、ニューイヤーパーティーなど形式にとらわれない地域活動の紹介に、自発的な取り組みの大切さを訴えました。

  龍谷大学教授の西垣勤さんは、関西の文化といわれるものについて、上方のお笑いの原点は「たくましさと優しさ」であり、いじめや権力志向とは異質なもの、と指摘しました。吹田の学校図書館の貧弱さは大きな損失。行政として表面的な価値しか評価できていないことだ。未来のために、大人たちが考えなければならないことだ、と訴えました。

  このほか一般参加者から次々とフロア―発言がありました。司会を山根たかし議員、閉会のあいさつを曽呂利邦雄市議団副団長がおこないました。

※文化シンポジウム報告集をご希望の方に無料でご自宅まで郵送します。控え室までご連絡ください。日本共産党吹田市議会議員団(TEL06-6337-6853/FAX06-6337-6854)