議案は、下水道特別会計予算で「繰り上げ充用金」を14億3000万円増やして17億3874万円余とする補正だけ。「繰り上げ充用」とは、赤字の会計において次年度分の収入を繰り上げて使うことです。
下水道特別会計は、「財政健全化」を口実に一般会計からの繰り入れを年9億2000万円もカットした結果、2001年度から赤字です。わが党の反対にもかかわらず市は、今年3月使用分から平均29%の料金値上げを実施。累積赤字を毎年約2億円減らす計画です。
わが党は、料金値上げではない、以下の赤字解消策を提案し、繰り上げ充用には賛成しました。
(1)支出の約半分は過去の建設事業費の返済であり、それが会計を圧迫している。今後計画されている雨水排水の能力増強事業(約462億円)や南吹田下水処理場の施設更新(約100億円)など巨額な費用を要する事業費用を精査する。
特に南吹田下水処理場の汚泥焼却施設建てかえには約50億円、1日の処理能力1トン当たり建設費を7000万円以上も見込んでいる。北工場建てかえの事業単価の方は2割削減している。全国平均のトン当たり5000万円という事業単価と比べても高すぎるので見直すべきだ。またこの業界では談合が当たり前のように行なわれている。適正な見積もりと公正な入札のために特別の努力を行い、費用の縮減に努めよ。
(2)国の補助削減が全国的に地方自治体の下水道会計を苦しめている。補助率引き上げを求めよ。
(3)下水道会計が赤字になった直接の原因は、一般会計からの繰り入れカットだ。次の「財政健全化計画」では、繰り入れをカットするな。せめて累積赤字を解消するまでカットされた繰り入れを元にもどせ。
理事者は、(1)に対して、南吹田下水処理場建てかえの費用は見直すと答弁しました。
旧三菱銀行グラウンドの大規模開発、新芦屋上プロジェクト開発計画、桃山台駅バリアーフリー化に関する請願はいずれも全会派一致で採択されました。
(塩見みゆき委員、村口はじめ委員) |